絶賛公開中の『ブレット・トレイン』より、<プリンス>を演じるジョーイ・キングが本作の魅力とブラッド・ピットとの初共演について明かすインタビュー映像が解禁された。<プリンス>を演じるジョーイ・キングは、子役時代から活躍、若干23歳にして実はすでに芸歴は20年目。Netflix映画『キスから始まるものがたり』シリーズでもキュートな魅力で大人気だ。外見は普通の女子学生だが、狡猾で悪魔のような性格の持ち主<プリンス>は、優れた洞察力と、自分の思い通りに物事が進んでいく“強運”を武器に、車内で起こる全ての出来事を裏で掌握し、ブラッド・ピット演じるレディバグたちを翻弄する役柄。ジョーイはブラッド・ピットとは本作が初共演だったという。ブラッド・ピットについてジョーイは「イメージ通り」「想像通りでとにかく優しい人だった」と賞賛。「プロ意識が高くて誰にでも優しい」「誰かが演技のアイデアを出すと、興奮して一緒に試してくれる遊び心がある。彼自身もアイデアを出すから試すのが楽しかった」、そして「とにかくおおらかな人ね。共演して楽しかったし本当にうれしい」と撮影当時をふり返る。本作の監督であるデヴィッド・リーチについては、実は「元々監督のことは知っていたし、大ファンだった」と言う。「彼はスタント振付師からアクション監督へと素晴らしい転身を遂げた、とても知的で冷静で集中力のある監督」「彼はこの作品で期待を一身に背負ってストレスも感じていたと思う」「でもいつも冷静だし、冗談や世間話を交わす余裕がある素晴らしい監督で見事な仕事ぶりだった」と惜しみない賛辞を送る。最後に本作の魅力について聞かれたキングは「観客が気に入るかと聞かれたら、気に入らない要素がない」と断言。「語り切れないほど魅力があって、アクション満載で格闘シーンも目白押し」「みんな爆笑するだろうからすごく楽しみ」とこれから本作を鑑賞する観客にメッセージを送った。『ブレット・トレイン』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブレット・トレイン 2022年9月1日より全国にて公開
2022年09月04日ディズニープラスで配信中の映画『ザ・プリンセス』のエグゼクティブ・プロデューサー兼主演のジョーイ・キング、さらに共演のヴェロニカ・ンゴーと監督のレ・ヴァン・キエットのインタビューが到着。本作で本格的なアクションに挑んだジョーイは「マーシャル・アーツのプロセスに恋してしまった」と語り、アクション俳優として知られるヴェロニカもそんなジョーイの姿勢に絶賛を贈っている。ジョーイはエグゼクティブ・プロデューサーとして当初から本作のプロジェクトに関わってきた。「この映画をやりたいと思わせた理由は、この映画が私をすごく怖がらせたからだと思います。最初に読んだ脚本は、最終的に私たちが撮影するときに使った脚本とは違うものでした。何人かでアイディアを寄せ合って、少しその脚本を変えましたが、何ページあったでしょうか。95ページのうちの92ページは、戦いだったんです」と明かす。物語は、ある中世の王国。国王の座を奪い、全ての村人を自分の支配下に置こうと企むジュリウスの求婚を拒否した王女が、城の離れの塔に監禁されてしまう。さらに、ジュリウスは国王の座を力ずくで奪おうと、王家に攻撃を仕掛けてくるのだ。「素晴らしい脚本を読んでも、それが駄作になったりするし、その反対のこともあります。そんなに良くない脚本を読んで、それが素晴らしい作品になることもあります。でも、この映画には、素晴らしいチームがいました。ここにいる2人や他のみんなも、私が怖がったこの脚本がすごく好きでした。そして、キャラクターが大好きでしたし、彼女(主人公の王女)に名前がないこともとても気に入りました」とジョーイ。「それに、これまでにアクション映画をやったことが一度もありませんでした。それで私は、そろそろ私がやるべき時だ、と思ったんです」と語る。「とてもエネルギッシュな軌道を持つキャラクター重視のストーリーが、僕をとても刺激したんです」と言うのは、ベトナム出身のキエット監督。「繊細なユーモアが好き」という『ダイ・ハード』や、『ザ・レイド』のようなハードボイルドなアクションやサバイバル・スキルが「僕たちにとてもインスピレーションを与えてくれました」と語り、「『ザ・プリンセス』はこうあるべきだというリズムに、僕たちを引き込んだと思うんです」と、今作の指針になった作品の名前を挙げた。「こんなプリンセス・ストーリーを見られるのは初めてのこと」その製作過程をふり返り、ジョーイは「すごく素晴らしかった。これほど誇りに思ったことは、長い間ありませんでした」と言う。「関わった人々みんながどれほどの仕事をしたか、私自身がどれほど仕事をしたか。そしてどれほどの知識が今作に入っていったか。それから完成作を見て、どれだけ素晴らしいものになったかということにとても驚きました。これ以上誇りに思うことはできませんし、人々にこの映画を見てもらえることにすごく興奮しています」と語り、「本当に楽しい時を過ごしました。観ていてとても楽しい映画なんですよ」と自信を込める。「ジョーイが言った通りです。僕たちはとても楽しみました」と応じるキエット監督は、「ジョーイは、常に僕をドラマ的に感心させただけじゃなくて、身体的にも感心させました。本当に楽しかった。なぜなら、明らかに、僕の仕事をもっとずっと簡単にしてくれたから。映画に見事に溶け込んでいました」と語る。また、ヴェロニカも「ベトナムから出て来て、こういったプロダクションに参加するのはいつもとても楽しいです」と話しながら、「今回でキエットと一緒に仕事をするのは3度目です。でも今回は、初めて彼の違う側面を見ることになりました」と明かす。もともとクレイジーでダークなストーリーを得意とするという監督だが、「私に電話をしてきて『僕がプリンセス映画をやるんだ』と言ったとき、私は『何ですって?』という感じでした(笑)」と打ち明ける。「すべては本当にファンタスティックでした。映画の中でジョーイがとてもかっこいい演技をしているのを見ることができますし、ストーリーはとても楽しいのです。こんなプリンセス・ストーリーを見られるのは初めてのこと。すごく驚かされることを約束します」と続け、「私にとってもとても楽しい作品なのです。キエットとまた、こんなに素晴らしい旅をできてとても誇りに思います。そして、ジョーイのことを知ることができました」とヴェロニカ。「彼女は本当に才能があります。私はこれまで一度も、女の子がああいうふうに戦うのを見たことがありません」と話し、ジョーイについて「トレーニングしている時すでに、どれほど全力を傾けてやっているかを見ました。完成作を見て、私は『ワオ』って思いましたね。座席にじっと座っていられませんでした。素晴らしかった」と絶賛した。初めての本格アクションも「素晴らしいサポートシステムがあった」そんなヴェロニカの言葉を受け、「本当に名誉なこと」とジョーイは言う。「ヴェロニカは明らかに、アクションの世界でものすごく経験があって、本当に信じられないほど素晴らしいファイターです。彼女から学ぶことが山ほどあることがわかっていました」と語り、「彼女が戦っているのを見ると美しいダンスみたいなんです。だからそう言ってもらえてとても嬉しい」と明かす。「私は、どれだけ学ばないといけないかよくわかっていましたし、今も学ばないといけないことが山ほどあります。でも、自分が全力を尽くしたことを知っていて、ヴェロニカみたいに、彼らの仕事をよくわかっている人と一緒に仕事ができて、彼女が、たとえほんの少しだけでも私に感心してくれたと聞いて、とてもナイスだと思います」と自らを誇る。すると、「あなたは、誰にとっても最高の生徒でしたよ」とヴェロニカが応じ、改めてお互いを称え合った。「私が自分にこういったことがやれると感じた唯一の理由は、キエットやヴェロニカやスタントチーム全体のおかげなのです」とジョーイ。「『私には何もやれない』と感じさせるような人は誰もいませんでした。私の2人のスタントダブルの人たちは、私にとって素晴らしい友人たちになりました。彼女たちは、私にやれることはなんでも私にやらせたかったのです。私が自分にやれる最高の状態になれるように、私を訓練したかったんですね。そういったことが私を良い生徒にしてくれました」と言い、そこまで挑むことができたのは「私を信じてくれた人たちの本当に素晴らしいサポートシステムがあったから」と続ける。緊張していた彼女を「あなたがやれるとわかっている」と奮い立たせてくれたチームの存在が、「とてもとても助けになった」というのだ。ジョーイとヴェロニカは王女とリンそのもの「多くの人々が共感できる関係」ヴェロニカが演じるリンは、ジョーイ演じる王女にとってまさにそうした役割を担うメンターである。「私とヴェロニカのキャラクターの関係で大好きなことは、それが映画の心のよりどころだということ。すごく多くのことが起きている映画の中でね。それが映画の中で失われることはありません」とジョーイ。「私たちの関係や、私たちのキャラクターの変化、私たちが一緒に戦うこととかすべてにハートがあります。その背後にはたくさんの愛があるのです。とても美しい姉妹のような、母親のような、力強い相性があります。そして、観客はずっと彼女たちのことを応援します。彼女たちの間の関係は、脚本でとてもよく描かれていました。とても美しかった」と明かす。「完成作の中の2人の関係は、さらにもっとエキサイティングになっていると思います。彼女たちはお互いにとても楽しんでいます。彼女たちの関係は可笑しいんです。お互いのことをとてもよく知っています。だから、もっともクレイジーな状況においても、お互いのことをからかい合ったりするんですよ。それは、多くの人々が共感できる関係だと感じます。彼らの人生にいる誰かと同じように」と語る。また、ヴェロニカも「たとえ私はプリンセスのメンターを演じていても、それは間違いなく友情です。なぜならプリンセスは彼女と一緒に育って、一緒にトレーニングをし、すべて(同じ)哲学を持っているから。その哲学は、プリンセスの頭の中で思い出されて、繰り返されます」と言う。「たとえ極めて重要な状況の中にいても、彼女はいつもフラッシュバックして、彼女たちがお互いに会った時のことを思い出すのです」と語り、「私とジョーイもです。私たちはどんなシーンを演じていても、それをとても楽しみました。ジョークを言い合っていました。その過程でストレスはまったくありません。だから、大好きな撮影になりました」と語った。王女のように「新たな自信を自分の中で解き放った」もし、今作の続編か、あるいはアクションシーンがたくさんある映画をまたやりたいかと問われると、「私は本当にマーシャルアーツのプロセスに恋してしまったんです。この映画のトレーニングをやっている間に、どのように戦うかを学ぶことで」とジョーイは応じる。再びアクションにチャレンジすることになっても、「尻込みしません。私が持っていることを知らなかった、新たな自信を自分の中で解き放ったように感じたんです。なぜなら、こういうことをできるとは思わなかったから。でもそれをできたのです。だから、それは私をとてもエンパワーさせてくれたように感じます」。まさに中世のおとぎ話のような世界観で訴えるのは、女性へのエンパワーメントだ。「『ザ・プリンセス』は、勝ち目のない人が最後にトップになるという物語です。彼女が、自分にはそれはできないと思っている時にね。そして、この映画の中での私のお気に入りの一つは、そこにどれだけ自己不信があるかということなんです。プリンセスには自信があります」とジョーイは言う。「彼女は自分が戦えると知っています。でも、彼女は、自分にそれをやり遂げられるかどうかわからないのです」と語り、「彼女はそれを一度に一歩ずつこなしていくのです。彼女は圧倒されているし、疲れています。彼女はものすごいファイターなのです。この映画の最高の部分は、どんなに相手が強くても、どんなにあなたの自己不信が大きくても、それを克服し、乗り越えて、トップに辿り着けることができるということを、この映画から受け取ることができることですね」と思いを込める。「僕も同意します」と監督も続ける。「最後には、人々はこの全体のテーマを受け取ると思います。『もしあなたが自分自身を信じていたら、もし自分自身に賭けたら、最後はきっと大丈夫です』ということをね」と締めくくっていた。『ザ・プリンセス』はディズニープラスにて配信中。(text:cinemacafe.net)
2022年07月23日コロナ禍で、すっかり海外の大物バンドの来日が途絶えてしまった。今僕が固唾を呑んで来日を待っているのはエアロスミスである。1973年デビュー、平均年齢69.8歳のこのモンスターバンド、ラストツアーがささやかれて、はや5年近く。まだまだ来日ライブは無理でしょうが、僕がオススメするベスト13のアンケートランキングをご覧ください。エアロスミスは1973年のデビュー以来、多少の紆余曲折はあったものの、押しも押されもせぬアメリカ最大級のロックバンドである。○ロバート・プラントと同級生がこの中に !?エアロスミスはアメリカの偉大なロックバンドだが、ストレートなアメリカンロックとは言い切れないブリティッシュなサウンドやメロディーを持つ希有なバンドだ。スティーヴン・タイラー1948年3月26日生72歳ジョーイ・クレイマー1950年6月21日生70歳ジョー・ペリー1950年9月10日生70歳トム・ハミルトン1951年12月31日生69歳ブラッド・ウィットフォード1952年2月23日生68歳○スティーヴン・タイラーと同年生まれはレッド・ツェッペリンのジョン・ボーナムは1948年5月31日生まれで1980年9月25日、32歳の若さで亡くなっている。同じくツェッペリンのロバート・プラントは1948年8月20日生、イーグルスのグレン・フライ、1948年11月6日生、チープ・トリックのリック・ニールセンも1948年12月22日と同年生まれだ。なかなかの大物揃いである。ロバート・プラントと同い年だったのは少し意外だった。デビューが4年遅かったので、スティーヴン・タイラーの方が年下だと思っていたよ。○ジョー・ペリー、ジョーイ・クレイマーと同年生まれは2017年10月2日に亡くなったトム・ペティ、1950年10月20日生。ABBAのアグネタ・フォルツコグ、1950年4月5日生。70年初頭アメリカの偉大なアイドル、デヴィッド・キャシディも2017年11月12日、67歳で亡くなったが1950年4月12日生まれだ。最近チープ・トリックを脱退したバン・E・カルロスが1950年6月12日まれ。○トム・ハミルトンと同い年はシン・リジィのギタリスト、スコット・ゴーハム、1951年3月17日生。KISSのエース・フレーリー、1951年4月27日生。クイーンのジョン・ディーコン、1951年8月19日、ディープ・パープルのデイヴィッド・カヴァデール、1951年9月22日生と、こちらも70年代黄金期のロックスター揃いだ。○ブラッド・ウィットフォードと同年生まれは1952年生まれのミュージシャンは僕の興味の及ぶ範囲(極めて狭い)ではKISSのポール・スタンレー一人だけだった。一つ下の1953年では、チープ・トリックのロビン・ザンダー、1953年1月23日、シンディ・ローパーが1953年6月22日だった。○とにかく重厚なサウンド、不安感を煽るリフが素敵だ僕が初めてエアロスミスを聴いたのは1976年だった。ロックスの「ラスト・チャイルド」がシングルカットされて、AMラジオの電リク(当時、文化放送で平日夕方18時頃にやっていた「電話リクエスト番組」、うろ覚えです)でヘビーローテーションで流れていたのだ。なんという、カッコよくて不安感を誘うイントロ、キレキレのシャウトヴォーカルが怖くなったものだ。そしてクライマックスのギターソロ、マイナースケールに時折被さるメジャーのフレーズが過去に聞いたことのないロックだった。すぐさま「ロックス」を買ってきて三日三晩聞き込んだ。なんという重いサウンド……。1曲目のバック・イン・ザ・サドルも緊張感あふれるイントロで打ちのめされた。当時クイーンは「オペラ座の夜」もリリースして、ボヘミアン・ラプソディで強烈な存在感を放っていた。イーグルスも「呪われた夜」を発表済みで大ヒットを飛ばしていたがそれともまったく違ったロックだったね。○13位~9位、僕イチオシの名曲がこんなところに……13位ドロー・ザ・ライン ~ Draw the Line(Tyler, Perry)エアロスミス絶頂期の5枚目のアルバムタイトル曲。完成度の高いロックンロールだ。荒っぽく聞こえるけど、抑制の効いた強弱が円熟味を感じさせる名曲で僕は大好きだ。ジョー・ペリーのラフで荒っぽいスライド・ギターがとても心地よい、そして上手い。12位ママ・キン ~ Mama Kin(Tyler)こちらはデビューアルバム(本記事トップの写真)に収録。上がスタジオテイクで、下が2014年ドニントンでのライブ動画です。ライブの方がもちろん見た目はカッコイイのだが、音だけを聞いてほしくてスタジオテイクも貼ってみました。これがデビュー当時の音である。ボロくて安っぽいけれどキレのある、とてもイイ音でしょう?デビュー当時の彼らはスティーヴン・タイラーの24歳を筆頭に最年少のブラッド・ウィットフォードはまだ20歳だった。けっこう若くしてデビューしてた。コネタですが、スティーヴン・タイラーは「MA KIN」と炎と音符とともに左腕にタトゥーを入れている。11位キングズ・アンド・クイーンズ ~ Kings and Queens(Hamilton, Kramer, Tyler, Whitford, Douglas)くぅぅ~っ! イントロがカットされているの残念! だが、僕がエアロスミスで最も好きな曲がコレだっ!! 熱くなってしまい、ビックリマークだらけの文章になってしまったが、みなさん、どうよ!? これぞハードロックのお手本ともいうべき完成度の高さ、様式美の極みではありませんか? それが11位なんて心外である! この曲はドロー・ザ・ラインのアルバム、B面1曲目に納められていた。ちょこちょこカットされてるのでぜひ、アルバムで聴いていただきたい。10位トレイン・ケプト・ア・ローリン ~ Train Kept a Rollin’(S.T.Bradshaw, L.Mann, H.Kay)みなさんご存知と思うがこの曲、エアロスミスのオリジナルではない。そう、ヤードバーズだよね? と思ってる人が多いでしょう。オリジナルは1951年、タイニー・ブラッドショー(Tiny Bradshaw)というブルースのミュージシャンが歌った曲でした。原曲を聴くと歌詞だけは同じで別物のようでした。のどかなスイングジャズみたいだったよ。エアロスミスのアレンジの元となったのはやはり、ヤードバーズなのでした。動画のイントロのギターソロはブラッド・ウィットフォードです。カッコイイよね!! 2:22あたりのジョー・ペリーがマイクスタンドを放ってスティーヴン・タイラーに渡すところもカッコイイ。きっと練習したんだろうなぁ……。9位バック・イン・ザ・サドルBack in the Saddle(Tyler, Perry)鬼気迫る不安定な音階のイントロが魅力の曲なのに、こちらもイントロカットされてます。この曲はエアロスミス黄金期に位置づけられた3枚のアルバム、僕が勝手に位置づけてますがそのうちの1枚、ロックスの1曲目の曲だ。初めて聞いたときあまりにも不安感を煽るイントロに泣きそうになったモノだ。スティーヴン・タイラーとジョー・ペリーの曲だがこのライブではリードギターをブラッド・ウィットフォードが弾いている。○8位~4位、ドリーム・オンがベスト3ならず……8位ラスト・チャイルド ~ Last Child(Tyler, Whitford)こちらもロックスの2曲目に納められていたタイラーとウィットフォードの曲。イントロがスローで印象的だが、美しい旋律から不協和音に突入し、バック・イン・ザ・サドルと同様の緊張感に包まれながらロックに入っていく素晴らしい出来の曲だ。2:20からのソロがマイナーの曲の上に、メジャースケールが乗ってくる絶妙なギターが見所です。この時、ブラッド・ウィットフォード24歳。7位闇夜のヘヴィ・ロック ~ Toys in the Attic(Tyler, Perry)3枚目のアルバム、闇夜のヘヴィ・ロックのタイトル曲にもなっているこの曲、1、2枚目のチープな音からいきなり重厚感あふれるサウンドに進化を遂げた。また、イントロ、Cメロのリフが最高。ギターソロ直前の転調もスリリング。この時、ジョー・ペリー25歳。6位リヴィング・オン・ジ・エッジ ~ Livin’ on the Edge(Tyler, Perry, Mark Hudson)11枚目に収録されたこの曲、1994年グラミー賞最優秀ロック・パフォーマンス賞を受賞した名曲である。4枚目のロックスがピークだったと思っている僕にとっては80年代のエアロスミスは沈んでいた。ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォードが抜けたアルバムは聴く気がしなかった。その二人が戻った「ダン・ウィズ・ミラーズ(1985年)」では、帰ってきた! と喜んだが「パーマネント・ヴァケイション(1987年)」や「パンプ(1989年)」の2枚が僕にとってのエアロ像から遠のいた気がしてパッとしなかった。しかし1993年、完全な復活を遂げ、エアロスミスらしさが戻ってきたのだ。スティーヴン・タイラーの1オクターブ低い静かなヴォーカルで始まり、盛り上がっていくところは何度聴いてもトリハダが立ってしまう。5位リメンバー ~ Remember[Walking in the Sand](Shadow Morton)Remember[Walking in the Sand]、ロマンティックなこの曲、エアロのオリジナルではなくカバーである。1964年のザ・シャングリラス(The Shangri-las)という女の子4人の当時のアイドルグループのヒット曲です。ギターソロはジョー・ペリーで3連符を多用したスリリングな演奏が聴けます。実質上のデビューシングル。キーボードとクリーンなギターのイントロが、一度聞いたら忘れられないソリッドなロック。後半はディストーションのリフで盛り上がる。この曲でスティーヴン・タイラーのシャウトした音域の広さをみんな、思い知らされたよね。○3位~1位、黄金期のToys in the Atticから2曲ランクイン!3位Sweet Emotion ~ スウィート・エモーション(Tyler, Hamilton)トム・ハミルトンの作曲だけあって、ライブではベースのイントロがトム・ミルトンのソロのような見せ場になっている。実際それがとてもカッコイイ。またジョー・ペリーがイントロで聞かせたトーキング・モジュレーターの音を「しゃべってるような、ギターの音!」と、とても不思議に思ったものだ。5:16でジョー・ペリーがジミ・ヘンドリックスの「サード・ストーン・フロム・ザ・サン」のあの、有名なテーマ部分を弾いて観客を喜ばせている。トーキング・モジュレーターのギターサウンドと言えば同じ頃1976年、ピーター・フランプトンが放った大ヒット曲「ショウ・ミー・ザ・ウェイ」でも聴ける。僕はこちらの方が先に耳に入ってきて、なんだこれ?と驚いたものだった。このエフェクターが欲しくて御茶ノ水の谷口楽器に探しに行ったら店員さんが「ホンモノより安い日本製のがあるよ」と出してきて見せてくれたのが多分マクソンのもので4万円以上していた。小学6年生の僕にはとても買える値段ではなかった。あきらめた。2位Walk This Way ~ ウォーク・ディス・ウェイ(Tyler, Perry)16ビートのドラムで始まり切れのいいギターが被さってくる、エアロスミスの中でもとても有名な曲でなんと2位に収まっていた。ラップグループ、Run-D.M.C.がカバーしMVにスティーヴン・タイラーとジョー・ペリーも出演し話題となったのだ。これがきっかけで、メンバーの出入りなどで低迷していた時期を乗り越えたのだ。去年のグラミー賞ではRun DMCとエアロスミスが共演を果たしていて微笑ましかった。2:50あたりからスティーヴン・タイラーの客席上空での逆さ刷りパフォーマンスが見られる。この時スティーヴン・タイラー57歳、このショーマンシップ、すごいよね。1位ミス・ア・シング ~ I Don’t Want to Miss a Thing(Diane Warren)やはり、知名度No.1のこの曲がここでも1位となりました。映画「アルマゲドン」いい映画だったね、ちょっと泣けました。MVでは映画の一部のリブ・タイラーも出てきて親子共演などと話題にもなった。話は逸れるけど書きたいから書く。リブ・タイラーの育ての父親はトッド・ラングレンである。一度別れた彼女が妊娠中に戻ってきて、何もかも承知の上で父親になっている。なのでリブ・タイラーは改名後もリブ・ラングレン・タイラーを名乗っている。トッド・ラングレン、人としてとても立派ですよね。ニュー・カーズ以外はあまり好きじゃないんだけど(そこ、言わなくていいだろ)。ライブでの演奏もさすがのエアロスミス、完成度が高く会場の一体感がすごい。文句なしの名曲である。稀代のモンスターバンド、エアロスミス。2011年、多くの海外ミュージシャンが来日を延期・キャンセルした。そんな状況下、「日本のファンにできること」として震災からわずか8カ月後の11月、来日を決行し僕らを元気づけてくれた。だからこそ結成から半世紀近く経ってもなお、ファンを沸き立たせる。○このランキングで一気に聴ける再生リスト洋楽対決 エアロスミス ベスト13***久しぶりなのでルールを知らない方もいらっしゃるでしょう。アンケートのコメント欄を10文字以内に制限にしております。熱い想いの凝縮されたコメントをご紹介します。また、マイナビニュース会員のページで「洋楽対決」のアンケートをほそぼそとスタートしますのでよろしくお願いします。「観に行きました!」P.N.mmiki(福岡県43歳女性)同様意見16名けっこう、お若いのにライブに行ったなんて、スゴイ! いつのライブだったんでしょうね?「古い歌が無い無視かよ」P.N.イソ・ジン(東京都62歳女性)あれれ、むしろ初期に偏った選曲なんだけど?「ミスアシングは名曲だ」P.N.はな(愛媛県47歳女性)同様意見32名不動の1位だろうね!「タイラーlove!」P.N.ナシ(宮城県58歳女性)同様意見3名年を経るごとにカッコよくなってきた、と思うのは僕だけじゃないでしょう。ジョー・ペリーも渋くなってきたよね。「エアロ大好きです!」P.N.ヒロ(愛知県38歳女性)同様意見55名この一言に集約されてる。「爺さんになっても現役」P.N.ほくどん(北海道48歳男性)同様意見12名ホント、早くワールドツアー再開してほしい。でも今度見られるときがエアロスミスとしては最後なんでしょうね、さびしい。また、マイナビニュース会員アンケートで「洋楽対決」のアンケートを細々と続けますのでよろしくお願いします。「ブラッドウィットフォ」P.N.ナシ(神奈川県56歳男性)多分、僕と同じブラッドファンの方でしょう。フルネームすら10文字では入らなかったようですが、下のヒト、ペンネーム欄がいくらでも入ると気づいたようで……「ラスト・チャイルド」P.N.武道館雨男ブラッド・ウィットフォードが好きって書けないじゃないか!(東京都50歳男性)面白いペンネームの使い手さんが誕生しました。ペンネームは字数制限をかけてません。今後も期待します。調査時期: 2020年11月14日~11月15日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 3,008名(男性2,276名 女性732名)有効回答数:725調査方法: インターネットログイン式アンケート
2021年02月01日イスラエルから届いたユーモラスで心あたたまる珠玉作『声優夫婦の甘くない生活』。吹き替え声優夫婦が第2の人生をスタートさせる本作には、映画愛が詰まった往年の名作の数々が登場している。「映画ネタ、小ネタがたくさん」と早くも話題の本作。劇中には名作の数々がふんだんに盛り込まれ、その作品タイトルが分かったときは、思わず嬉しくなるはず。ソ連でスター声優として映画の吹き替えをしていたヴィクトルがレンタルビデオ店で偶然、再会を果たした作品は、『クレイマー、クレイマー』。夫婦関係のすれ違いや息子の親権争いと当時のアメリカの社会問題を描き、アカデミー賞5部門受賞に輝いた傑作。ヴィクトルは主演のダスティン・ホフマンの吹き替えをしたことを思い出しながら、「ユニークな俳優さ。小柄でヤセてるが、内面にものすごい強さを秘めてる」と語り、ビデオを見ながらセリフを完璧にアテレコ、店員を驚かせる。夫婦がこのレンタルビデオ店での“ある仕事”をする合間、妻のラヤが鑑賞するのは『プリティ・ウーマン』。リチャード・ギア扮するウォール街の実業家と出会ったことで、ジュリア・ロバーツ演じるストリートガールがやがてトップレディへと変貌していく、恋愛映画の金字塔だ。さらに、店主が顔を覗かせている壁にある怪しげなポスターは、低予算Z級映画の『トロル』。トロルが人間の体を乗っ取っていくのを主人公の少年が止めるという物語で、続編『トロル2/悪魔の森』も製作された。一部のファンからはカルト的な人気を誇っている。そして何より、声優夫婦が敬愛してやまない巨匠フェデリコ・フェリーニへの愛がふんだんに詰まっている。フェリーニの代表作『8 1/2』の吹き替えをふたりが務め、モスクワ映画祭で見事グランプリを受賞したというエピソードにはフェリーニと夫婦の3ショットの写真が。そして月の声を求める無垢な主人公と、周囲の人々が繰り広げるお祭り騒ぎを、詩的でファンタジックな映像で綴った『ボイス・オブ・ムーン』が、1990年が舞台の劇中では最新作として上映されている。ほかにもマーロン・ブランド主演『波止場』の名セリフ、オードリー・ヘプバーン主演『ローマの休日』、フェリーニ監督『カビリアの夜』といった名作の吹き替えの思い出を語りながら、夫婦が映画とともに人生を歩んできたことが描かれている。本作と共に、この冬はこうした名作に触れてみては?劇中に登場する主な名作『8 1/2』温泉地に逗留している43歳の映画監督グイドは新作の撮影を控えながらも、構想がまとまらず、プロデューサーや製作主任にせっつかれながら公私ともどもストレスにさらされる。フェデリコ・フェリーニ監督の代表作であり自伝的作品としても知られ、アカデミー賞外国語映画賞を始め世界中の映画賞を受賞した。Blu-ray:5,800円+税発売元:WOWOWプラス販売元:株式会社KADOKAWA『カビリアの夜』恋人に川に突き落とされて金を奪われても、仲間に夢を語って明るく生きているカビリア。ある晩、有名な映画スターの豪邸に連れて行かれ…。フェリーニ監督の名作の1つで、アカデミー賞外国語映画賞を受賞。『道』に続いてジュリエッタ・マシーナが主演し、カンヌ映画祭主演女優賞を受賞した。Blu-ray:4,800円+税発売元・販売元:株式会社KADOKAWA『クレイマー、クレイマー』仕事第一の男テッドがある夜遅く帰宅すると、荷物をまとめた妻ジョアンナが「誰かの娘や妻ではない自分自身を見つけたい」と言い残し、去って行った…。ダスティン・ホフマンとメリル・ストリープを主演に迎え、名作アカデミー賞主要5部門受賞し、当時アメリカ社会で急増した離婚問題をリアルに描いた。デジタル配信中 Blu-ray:2,381円+税/DVD:1,410円+税発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント『波止場』ニューヨークの波止場で働くテリーは、港を牛耳るジョニーに対峙していく…。世界中の俳優から尊敬される実力者マーロン・ブランドの迫真の演技は、いまもなお観るものに衝撃を与える。『エデンの東』などの巨匠エリア・カザン監督作品、アカデミー賞8部門を受賞した。デジタル配信中 Blu-ray:2,381円+税/DVD:1,410円+税 発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント『ローマの休日』ヨーロッパ最古の王室の王位継承者アン王女は、親善旅行で訪れたローマの宮殿から脱走。アメリカ人の新聞記者ジョーと出会い、束の間の自由とスリルを満喫するうちに恋に落ちていく。オードリー・ヘプバーン演じる無邪気なアン王女は映画ファンのハートを掴み、ヘプバーンカットなどファッションアイコンとしても愛され続けている。DVD:1,429 円+税発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント『スパルタカス』紀元前1世紀のローマ共和国。リビアの鉱山で働く奴隷スパルタカス(カーク・ダグラス)が、自由を求めて反乱軍を決起。愛する妻バリニア(ジーン・シモンズ)とともに故郷に帰ることを夢見るが、マーカス・クラサス(ローレンス・オリビエ)率いるローマ軍が行く手を阻む。当時31歳のスタンリー・キューブリックがメガホンをとり、アカデミー賞4部門に輝いたスペクタクル超大作。4K Ultra HD+ブルーレイ:5,990円+税Blu-ray:1,886 円+税/DVD:1,429 円+税発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント『声優夫婦の甘くない生活』は12月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:声優夫婦の甘くない生活 2020年12月18日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開
2020年11月19日逃げ場のない究極の状況設定、恐ろしくも哲学的な“連続ゲーム殺人”、そして仰天のクライマックス…“ソリッド・シチュエーション・スリラー”の最高峰『ソウ』の待望の新章となる『ジグソウ:ソウ・レガシー』。この度、トビン・ベル扮する本シリーズのメインキャラクター、“ジグソウ”ことジョン・クレイマーが再登場することが明らかになった。2004年公開のシリーズ第1作目『ソウ』から『ソウ:ザ・ファイナル3D』まで、シリーズ7作を通して登場し続けてきたメインキャラクター、ジグソウ。このジグソウとは、連続猟奇殺人犯のジョン・クレイマーの通称で、死体にジグソウパズルを模した印をつけることに由来。人間心理を巧妙に読み取り、二重三重にも計算されたトラップで被験者を追い込むのだ。ただし、殺人そのものが目的ではなく、「被験者」と呼ぶゲームの対象者に生きる意味を見出させること、もしくは、自身の業を正させることがその最大の目的。『ソウ3』では不治の病でこの世を去るも、以後、次々と現れる複数の後継者たちがジグソウの意思とは反した殺人を行い暴走。だが、後継者たちの暴走を予期し、死してなおも様々な対策をとるなど、シリーズを通して実質的に物語を掌握していた。そんな、映画史上“最も知的な殺人犯”としてファンも多い人気キャラクターのジグソウ。今回公開されたビジュアルはビリー人形のメイクを施しこちらをじっと見つめる姿と、ノーメイクで目をつぶっているジグソウの二面性を表している姿。さらに今回、ジグソウことジョン・クレイマーを演じるトビンから日本のファンへコメント映像も到着した。『ジグソウ:ソウ・レガシー』は11月10日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2017年10月27日’80年代に大ヒットした映画『クレイマー、クレイマー』をご存じでしょうか。妻の自立心から破局を迎えた結婚生活。残された夫は幼い息子の面倒を見ることに。ちょっと笑えて、ちょっと涙する名作でしたね。主演はダスティン・ホフマン。’80年代を代表するハリウッド映画です。 しかし、これ、どこかで聞いたことのあるようなストーリーじゃないですか?(笑)私も若いころに映画館で見て、涙を流した経験があります。とくにホフマン演じるお父さんが幼い息子くんとフレンチトーストを作るシーンが、笑えてまた泣けるんです。そして、ついに先日、息子がやってきて、私にこう言いました。 「パパ、パンペルデュ、作ってあげようか?おやつに」 パンペルデュとは……。はい、ご名答。フレンチトーストの仏語です。ペルデュとは「失う」という意味。この場合、失うのは「愛」ではなくて「パン」(笑)。つまり、食べ残して硬くなってしまったパンを使ったところからこの名前が生まれたわけですね。かくして私たちはキッチンに並んで立つことになりました。まさに、映画のように! 私がシングルファザーになったとき、息子は10歳でした。あれからぐんぐん大きくなって、いまや身長は並んでいます。1人で飛行機にも乗りますし、お泊まりもします。なんでも1人で出来るようになり、もうすっかり青年。さらには、私のためにおやつを作ってくれるまでに成長したのです。『クレイマー、クレイマー』との違いは、ホフマン演じるミスター・クレイマーが、料理のできない男であったこと。私はラッキーなことに料理が得意。正直、この差は大きかったです。もし、私が料理の苦手な男だったら、子育てはもっと難しかったでしょう。 さて、男の役割とか、女の役割とか、こういうものも時代とともに変わってきますね。自立する女という言葉もどこか’80年代的ノスタルジーを感じます。これからはみんなで子育てをする時代に、みんなで子供を見守る社会になればいいなぁ、と思う今日このごろです。 ということで、今日はそのフレンチトーストを作りましょう。奥様、辻家のフレンチトーストはそんじょそこらのフレンチトーストじゃありませんですぞ。だって、私と息子はパリで生きているからです。パリジャンな2人組です。うちのフレンチトーストは本物なんです。とっても簡単なうえに、日本では絶対真似できない美味しさ。超簡単ですから、今日こそ一緒にトライしてみてください。 材料:ブリオッシュパン2枚(もしくは、デニッシュ生地の食パンでも大丈夫ですけど、断然ブリオッシュパンをおすすめします!)、卵1個、牛乳120ml、生クリーム100ml、砂糖25g、バター10g、ブラウンシュガー少々(グラニュー糖でも可)、キャラメルソース適量(メープルシロップでも可)、バニラアイス適量。 まず、ボウルに卵、牛乳、生クリーム、砂糖をまぜ、卵液を作る。ここでフライパンを中火に温め、バターを溶かしておく。次に、ブリオッシュを3~4㎝ほどの厚さに切り(厚めにするのが大事です)、先ほど作った卵液に浸す。途中でブリオッシュをひっくり返しながら1分~1分半ほど卵液によく浸したら、中火くらいで様子をみつつ片面5分ずつゆっくり焼く。このとき、焦げないようにじっくり火加減を調節しながら焼いてください。焼きあがったら両面にブラウンシュガーをふりかける。最後に、もう30秒ずつ両面を焼いて、ブラウンシュガーをキャラメリゼしたら完成。バニラアイスを添え、キャラメルソースをかけて召し上がれ。 ほっぺたが落ちるほど、とっても美味しいフレンチトーストですぞ。 ボナペティ! 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2017年06月20日1973年のデビューから現在もなお、絶大なる人気を誇るハードロックバンドなのはご存じの通り。スティーブン・タイラー、68歳、ジョー・ペリーとジョーイ・クレイマー、66歳、トム・ハミルトン、65歳、ブラッド・ウィットフォード、64歳。うーん、43年のキャリアを考えると当然だが、かなり高齢集団、なのに「あの、ライブパフォーマンス」、ひたすら尊敬してしまう。スティーブン・タイラーは6月にソロを出したばかりで、「解散ツアーになるかも」と発言していたが、ジョー・ペリーがそれを否定したりで、僕は一安心だ。今回もエアロスミス限定アンケートにも関わらず、1,027名もの方々に答えていただきました。相変わらず調子に乗ってます。○『野獣生誕』と『飛べ!エアロスミス』 どっちが好き?エアロスミスの面白さは、デビューアルバムから5枚目の『ドロー・ザ・ライン』まで律義に毎年発表しているが、アルバムごとに格段に音がよくなることだ。2ndを聞いてしまうと、1stはあり得ないくらいショボイ。でも3枚目の『闇夜のヘヴィ・ロック』(75年)を聞くと2枚目がショボイ。まあ、3枚目でかなり完成形に近いとてもヘヴィなサウンドができあがっている。さて、1st対2ndはどうでしょう?実は僕は『野獣生誕』の方が好きだ。荒削りながら曲のバラエティにも富んでおり、2ndよりもソリッドに思う。もちろん、2ndのギャリギャリしたジョー・ペリーのストラトの音は最高にカッコイイですが。○『闇夜のヘヴィ・ロック』と『ロックス』 どっちが好き?もう、なんと言ってもエアロで最高のアルバム2枚である。どっちが勝っても言うことはない。とにかくリフ、アレンジ、サウンドともに最高ですよね。なんと、カッコイイ曲でしょう! ベースのトム・ハミルトンの曲、最高だね。すごみを増してきた重低音のリフ、アレンジ。何よりもスリリングなギターアンサンブルが耳に残る。あれれ、『ロックス』勝ち過ぎじゃない? どっちが勝ってもいいけど、こんなに差がつくのは許せない。50.1と49.9くらいならわかるけど、どうでしょう? 『闇夜のヘヴィ・ロック』が過小評価されてるな。○『ドロー・ザ・ライン』と『ナイト・イン・ザ・ラッツ』 どっちが好き?円熟期に入り、少しおとなしい気がするこの2枚。もちろん名曲「キングズ・アンド・クイーンズ」や「リメンバー」はあるものの……。このアルバムのあと、ジョーやブラッドが一時抜けることになる、そんな予感もはらんだアルバムだ。名曲「キングズ・アンド・クイーンズ」。イントロがカットされているのが残念。とても、意外な結果だ。セールス的には『ドロー・ザ・ライン』の方が倍近く売れていると記憶しているが4割に満たないとは……。○ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォード どっちが好き?もうですね、究極の選択とはこういうことを言うんだと僕は思う。ジョー・ペリーのロックンロールギターは現代最高峰の域に達しているし、エアロスミスというバンドの中でフロントギターとして燦然と輝いている。でもブラッド・ウィットフォードのマイナー基調の曲にメジャースケールを這わせるセンスもこのエアロというバンドのこじれ方を支えるギターなのだ。ジョー・ペリーのロックンロールフレーズがさく裂の「ブギウギ夜行列車 (Train Kept a Rollin’)」、邦題がダサい。ブラッドの作曲で「ラスト・チャイルド」。ギターソロを聴いてほしい。なんでこのリフにこのソロが乗せられるのか。スタジオ盤の方がもっとスゴイ。一番若いのに老けちゃったけど……。ジョー・ペリー58%、ブラッド・ウィットフォード42%と納得できるデータだ。やはりフロントマンの強み、差し引くとほぼ差はないということだ。○バラード対決 - 「僕を泣かせないで (You See Me Crying)」と「ホーム・トゥナイト (Home Tonight)」 どっちが好き?『闇夜のヘヴィ・ロック』と『ロックス』にそれぞれ納められたバラード。どちらもエアロスミス的なバラードでスティーブン・タイラーのヴォーカルの幅が際立っている名曲だ。ぜひとも、古いレコードを引っ張り出して聴き直してください。「僕を泣かせないで」がわずかながらリードした。ロマンチックさでいえば、こちらの曲だろう。僕は「ホーム・トゥナイト」の後半フェイドアウトしていくところの鬼気迫る音階の使い方がとても好きだ。ホントに聴き直してみてください。お願いします。さて、エアロスミス、どこを切っても重たくてメロディアスでつくづく、いいバンドです。アンケートに答えてくれた方の声を少し紹介しよう。ペンネームたかにいさん「若い頃を思い出します。懐かしい!」栃木62歳男性懐かしいですか? 僕は今でも頻繁に聞いてるので全然ナウです。ペンネームなし「ディープな設問、ありがとうございます」東京52歳男性そうでしょ?、いいでしょう。ペンネームなし「この企画はおもしろいです。自分で選ばないので昔の有線みたいで楽しいのかと思います」岐阜45歳男性そういう、楽しみ方していただけると書いてる甲斐があります。ありがとう!ペンネームHisasiさん、「ストーンズやツェッペリンに比べるとエロスミスやボンジョビ、ヴァンヘイレンは少し格下ですね」神奈川50歳男性なにをッ!! 僕はツェッペリンよりエアロのが断然好きです。また、「こんな対決がみたい!」というものもいくつかご紹介しよう。ペンネームマルセルさん「ビートルズとストーンズ」千葉56歳男性ああ、すでにやってるのです。「永遠の議論に終止符を! 60~70’s洋楽部門を40歳以上に聞いてみた」だけど、もっと深掘りしてもいいかも。ペンネームじんこんさん「昔で古いけれどキッスとクイーン」東京58歳女性クイーンとエアロの対決はすでに「[70’s洋楽対決]第2弾! 40歳以上限定 - エアロスミスかクイーンか」でやってますが、時期を見てやりましょう。ペンネームなし「レインボーとホワイトスネイク」東京49歳男性ペンネームなし「ヴァン・ヘーレン対レインボー」島根53歳男性ペンネームなし「レインボーVSブラック・サバス」大阪48歳男性をを! みんなレインボー好きだね!では次回のアンケートはレインボーに決定。みなさんぜひご参加ください。期間は本日8月26日(金)18:00~8月28日(日)23:59。詳しくはマイナビニュース、会員ページをご覧ください。調査時期: 2016年7月19日~21日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 40歳以上1,027名(男性766名 女性261名)調査方法: インターネットログイン式アンケート
2016年08月26日アカデミー賞ノミネート最多17回。うち『クレイマー、クレイマー』(’79)で助演女優賞、『ソフィーの選択』(’82)で主演女優賞、新作『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』では3度目のアカデミー賞受賞となる主演女優賞を手にしたメリル・ストリープ。28歳のときに映画『ジュリア』(’77)で銀幕デビューを飾ってから34年間、常に世界の映画界のトップを走り続けてきた、誰もが認める名女優だ。彼女が今回演じるのは、元英国首相マーガレット・サッチャー。西洋史上初めて一国のトップに立った女性であり、20世紀最長の任期をまっとうした首相であり、“鉄の女”のニックネームと共に歴史にその名を刻んだ人物。現在も生きている有名な人物を演じることは、大女優であっても相当荷は重かったはず。メリルは「正確で真実に近い役作り」に徹し、その言葉のとおり、微妙なイギリス英語のアクセントを身につけ、髪型、メイクアップ、仕草、話し方、サッチャーのすべてに自身を近づけた。スクリーンの中にいるのはまさにサッチャーそのもの。そして、サッチャーを知ることで、“鉄の女”というイメージからは想像がつかない一面に驚かされたのだと、ほほ笑んでみせる。「驚いたこと?数え切れないほどあるわ!一番驚いたのは、あれほど多忙で仕事に打ち込んでいたにも関わらず、彼女の家に料理人がいなかったことね。朝食も夕食も彼女自身が作っていたのよ。あまり上手ではなかったらしいけれど(笑)。1日平均4時間の睡眠で、仕事と家事の両方をこなす、そのスタミナとエネルギーは超人的、本当にすごいと思う。面白いエピソードがあるのよ。彼女の仕事場の上が自宅になっているんだけれど、2階で内閣の会議をしていると上の階から夫・デニスが降りてきて、『彼らはお腹が空いているんじゃないのか?』って官僚たちに料理をふるまうよう指示するの。すると『あら、そうだったわね!』って彼女、3階の自宅に行って料理を作るのよ。しかも、一国の首相の家なのに彼女の家のキッチンは質素でね、大きさは、そう、このくらいね…」と椅子から立ちあがり、身振り手振りでキッチンの大きさを伝えるメリル。なんともチャーミングだ。今年63歳を迎えるメリルの顔には、もちろん年齢を感じさせるいくつものシワが刻まれている。けれど、そのシワの1本1本すら美しく見えてしまう。そう表現すれば、彼女の魅力がどれほどのものか伝わるだろうか。この日は、シックな紺色のワンピースに黒いブーツ、黒縁めがねという飾らないスタイリング。唯一、鮮やかだったのは指先のまっ赤なネイル。そのさりげない女性らしさは、ますますメリルの知的さを際立たせる。そして、話は女性としてのサッチャーの人間力へ。「政治家として男社会で男と対等に生きていくために、彼女は、泣くことや笑うことといった女の弱々しさを決して表に出さなかった。だから“鉄の女”と呼ばれたのね。それでも彼女が女性として魅力的だと思うのは、たとえ首相になっても女らしさを失わなかったこと。ハンドバッグやキラキラしたブラウスを着ることで、彼女は女らしさを保っていたの」。親しみを込めてサッチャーの想いを代弁する。政治家としての栄光と挫折を経験し、そのために犠牲にしたのかもしれない家族の愛に戸惑い、妻として、母として、ひとりの女性として必死で生きたサッチャーの人生に、観客は自然と自分自身を重ね合わせることだろう。特にセリフのないシーンで深く共感してもらえるのではないかと、メリルは期待を寄せる。「映画のセリフのない部分は、観客一人ひとりがセリフに惑わされることなく、自分のイマジネーションを膨らませて観ることができると思うの。もちろん、そういう自由な演技の場を監督から与えてもらったことも幸せだったわ」。『マンマ・ミーア!』(’08)に続くタッグとなるフィリダ・ロイド監督を始め、脚本のアビー・モーガン、編集のジャスティン・ライトなど、女性スタッフに囲まれた環境もメリルにとっては大きな支えとなった。また、ロイド監督は「この映画は老いについての映画でもある」と言葉を残している。強く、厳しい“鉄の女”だったリーダーが、認知症に苦しんでいると娘の回顧録で発表されたのは2008年のこと。この映画でも晩年のサッチャーが幻想の夫に「あなたは幸せだった?」と問いかけるシーンがある。サッチャーの40年という人生を演じたメリル自身は、62歳のいまをどう生きているのだろうか。どんなことに幸せを感じているのだろうか。「そうね…、若き日のサッチャーのセリフに、『お皿を洗うだけで一生を終えたくないわ!お母さんみたいになりたくないのよ!』というセリフがあるけれど、そんなことが言えるのは23歳の女の子だけよ(笑)。若さゆえの傲慢な発言ね。年を重ねることは、経験を積むこと、豊かになること。それって素晴らしいことでしょう。年をとるからこそ、鳥の声や子供の遊び声、お皿を洗うことでさえも美しいこととして捉えられるんですもの。映画のラストシーンはそんな(老いの)ステージの美しさを描いているのよ。ただ映画界においては、老いたあなたは見たくないわって、仕事が減ってしまう。それは残念なことよね」。老いを心の豊かさと受け止め生きているからこそ、メリル・ストリープという女優は60歳を過ぎてもなお求められ、第一線で活躍し続けるのだろう。そして、彼女のシワの一つ一つが美しく知的に見えるのは、彼女自身もまたシワの向こう側にある人生を見つめているから。「意外かもしれないけれど、私もロイド監督もよく地下鉄やバスに乗るのよ。そこには幸せも不幸せも含めていろいろな人たちがいる。一つのシワの背景に、その人のどんな人生があったんだろうって考えさせられるの。その人たちの人生を見ることが好きなのよ」。どう年を重ねていくのか、どう生きていきたいのか──。メリル・ストリープが全身全霊で演じたマーガレット・サッチャーには、自分らしく生きるためのヒントがぎゅっと詰まっている。決断する勇気、信念を貫く強さ、何よりも人生は愛おしいもの、人生は美しいものだと気づかせてくれる。(photo:Yoshio Kumagai/text:Rie Shintani)■関連作品:マーガレット・サッチャー鉄の女の涙 2012年3月16日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Pathe Productions Limited , Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.■関連記事:メリル・ストリープ、サッチャー元首相役で「親の世代について学ぶ機会をもらった」メリル・ストリープ来日!オスカー受賞の瞬間は「頭が真っ白になった」ひな祭り記念、ガールズパワーみなぎる最強ヒロイン映画を一挙紹介!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第24回)理想の“尽くす男”俳優は?【アカデミー賞】華麗なるレッドカーペットファッション!~ホワイト&メタリック編~
2012年03月14日