駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部/所在地:東京都台東区台東1-7-1)は、コミックス『何がジョーンに起こったかふくやまけいこ初期作品集2』(著:ふくやまけいこ)を2022年11月1日(火)に発売いたします。『何がジョーンに起こったかふくやまけいこ初期作品集2』ふくやまけいこ駒草出版【映画愛 × 時間SF × ラブストーリー。不朽の名作が装いも新たに! 】1936年、映画の都 “メイプルウッド” ――恋人に裏切られ、傷心していた駆け出しの女優・ジョーンは、小道具係のモーリスに声をかけられる。「誰にも手の届かない遠くへ行きたいのなら、私が行かせてあげよう」その約束の晩、モーリスの待つ納屋へ向かった彼女は突然タイムスリップしてしまう。気が付くとそこは44年後、1980年の世界。映画には色がついていたり、映画スターのプライベートが雑誌に載っていたりと、驚くことばかりだった。そして彼女はそこで、「単なる娯楽としてだけでなく、映画から学ぶこともある」と語る若手作家のディックと出会う……。-----------------80年代のコミック界に衝撃を与えた漫画家・ふくやまけいこ の懐かしい名作が甦る「初期作品集」第2弾には、1982年マンガ雑誌「月刊ベティ」創廃刊号に掲載された『何がジョーンに起こったか』が登場。映画への愛と時間SF、そしてラブストーリーとを融合させた本作は、これからも読み継がれていくべき傑作です。【 作者自らセリフを改変!擬人化した動物たちのかわいい探偵物語】さらに、擬人化した動物たちと人間が共に暮らす「ヌカリナ市」を舞台に繰り広げられる、ほのぼのミステリー『タップ君の探偵室』全6話も掲載。-----------------探偵タップ・ケントは困っている人のために日夜奔走し、起こる難事件を次々と解決!……といきたいのだけれど、それだけでは食べていけず、レストラン『EAT UP』の経営者&チーフコックも兼任している。捜査を優先し大忙しのお店もほっぽりだすせいで、まじめな支配人のコロップや、お風呂ギライなコックのポロポロには怒られるのだけれど……ひとたび依頼が入れば、変装上手な助手・かもきちゃんとともに今日も現場に向かうのだった!-----------------海外ミステリーやアメリカのTVアニメの影響を受けて描かれたと思われるこのシリーズは、『ゼリービーンズ』(「初期作品集1」に収録)の後に、読み切り連載というスタイルで1984年5月よりスタート。イヌやリス、アザラシなど動物を擬人化したキャラたちがかわいいと人気を呼びました。そして今回の「初期作品集2」では、ふくやま本人が自ら希望し、なんとほぼ全ページにわたってセリフを改変。よりテンポ感あふれるストーリー展開となった2022年バージョンにご期待ください。また、本書「初期作品集2」には1985年の「COMICモエ」に掲載された短編『月夜のでんしんばしら』も併録。こちらも情緒にあふれ、秋の夜長にピッタリな作品です。【SFファンタジーの世界で抒情あふれる物語を紡ぐ漫画家・ふくやまけいこ】そんな作品たちの生みの親である漫画家・ふくやまけいこ。彼女はデビューを目指してアニメ研究団体「アニドウ」のアシスタントをし、1981年7月にインディーズの形で個人画集『ふくやまジックヴック』を刊行します。するとそのやわらかなタッチの可愛らしいイラストが大きな話題となり、なんと7版まで増刷されるほどの大ヒットとなりました。これがきっかけとなって注目されはじめ、同年10月に「FUSION PRODUCT」に掲載された短編『地下鉄のフォール』で商業誌デビュー。その後も「月刊アニメージュ」に連載された『東京物語』や、田中芳樹原作による『アップフェルランド物語』、「なかよし」に連載された『星の島のるるちゃん』『まぼろし谷のねんねこ姫』などで、幅広い層にわたる多くのファンを獲得します。また2009年には「月刊COMICリュウ」で、手塚治虫の『ふしぎなメルモ』をリメイクした『メルモちゃん』を発表し話題となりました。前巻も好評な「ふくやまけいこ 初期作品集」。あなたもぜひ、ふくやまけいこの優しい世界に包まれてください。----------------------------------------------------------【初期作品集2収録作品】『何がジョーンに起こったか』『タップ君の探偵室』全6話『月夜のでんしんばしら』何がジョーンに起こったか(ふくやまけいこ初期作品集2) | ふくやま けいこ |本 | 通販 | Amazon : ふくやまけいこの既刊『エリス&アメリアゼリービーンズ ふくやまけいこ初期作品集1』『エリス&アメリアゼリービーンズ ふくやまけいこ初期作品集1』ふくやまけいこ駒草出版ふくやまけいこの漫画家本格デビュー作となった『エリス&アメリア』シリーズ。血のつながらないふたりが“家族”になっていく姿を描いたSFヒューマンドラマの傑作です。エリス&アメリアゼリービーンズ (ふくやまけいこ初期作品集1) | ふくやま けいこ |本 | 通販 | Amazon : <著者紹介>ふくやまけいこ漫画家。『何がジョーンに起こったか』『ゼリービーンズ』『東京物語』など著著多数。【書誌情報】『何がジョーンに起こったかふくやまけいこ初期作品集2』ふくやまけいこ著2022年11月1日 発売B6判/並製236頁ISBN:978-4-909646-61-3定価:1,210円(税込)発行元:駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部) 【お問い合わせ先】駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部)〒110-0016 東京都台東区台東1-7-1 邦洋秋葉原ビル2FTel: 03-3834-9087Fax: 03-3834-4508Mail: sales@komakusa-pub.jp (営業部)URL: [こまくさweb] 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年10月31日23日(現地時間)、ジャーナリスト、小説家、脚本家などの様々な肩書を持ち、「ニュー・ジャーナリスト」の書き手の一人と呼ばれたジョーン・ディディオンが、マンハッタンの自宅で亡くなった。87歳だった。「ニューヨーク・タイムズ」紙によると、死因はパーキンソン病に伴う合併症。1934年、カリフォルニア州サクラメント生まれ。ジョーンはカリフォルニア大学バークレー校在学中に、雑誌のエッセイコンテストで優勝し、卒業後に「VOGUE」誌でコラムを書くきっかけをつかんだ。小説家としては1963年に処女作「Run, River」を出版。2作目の「Play It As It Lays」は映画化され、脚本を夫のジョン・グレゴリー・ダンと共に担当した。夫は「TIME」誌のライターで、ジョーンが「VOGUE」に勤めていたときに出会い、結婚した。『スター誕生』や『告白』などの脚本も共同で執筆。2003年12月30日、40年連れ添った夫が心不全で亡くなった。その5日前に娘のクィンターナが肺炎の合併症により意識不明となっていた。その後、夫を亡くした後の一年間をつづったノンフィクション「悲しみにある者」を発表し、ベストセラーに。全米図書賞を受賞した。この作品はヴァネッサ・レッドグレイヴ主演で舞台化&ブロードウェイで上演。脚本はやはりジョーンが手がけた。(なお、クィンターナは肺炎から回復するも、2005年に急性膵炎で死去)。日本に翻訳されているジョーンの著書には「悲しみにある者」のほか、「さよなら、私のクィンターナ」「日々の祈りの書」「ラテンアメリカの小さな国」などがある。(Hiromi Kaku)
2021年12月24日英国映画界・演劇界の至宝ジュディ・デンチを主演に迎え、イギリス史上最も意外なスパイの実話から生まれた衝撃作『ジョーンの秘密』。この度、スパイ容疑で告発されたジョーンが若かりし頃に恋した相手として出演するトム・ヒューズのインタビューと、トムが熱弁を振るう本編映像が到着した。TVシリーズ「女王ヴィクトリア」のアルバート公役で高く評価され、「THE GAME」では70年代のスパイを演じていたトム・ヒューズ。本作では、恋と政治の駆け引きで若かりし頃のジョーンを翻弄するロシア人の恋人レオを演じている。イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていたジョーン・スタンリー(ジュディ・デンチ)。ところが、2000年5月、ジョーンはロシアに機密情報を流したというスパイ容疑でMI5に逮捕されてしまう。捜査官の取り調べは、1938年まで遡り…。第2次世界大戦目前、その時代を生きたレオというキャラクターについてトムは、「共産党の活動に深く関与していたケンブリッジの学生なんだ。彼は闘争、発展、共産主義を広めることに心酔していく。そこで、初めてジョーン(ソフィー・クックソン)を紹介されたとき、レオはすぐに二つの何かを感じたんだよ。それは恋愛への情熱と政治的な理想を追求する情熱なんだ。二人は惹かれ合って、同じ世界で生きていくことになる」と語る。その強烈なカリスマ性については、「彼は社会にとらわれていない存在だから、常に魅力的なんだよね。そういう人たちはとにかく自由で、快活さのような不思議な何かがあって、悪びれない。潜在的に人を引き付けるものを持っている。それはたいてい自滅的だったりするんだけど、彼と一緒にいる人には中毒性があるんだ」とレオの魅力について分析。そんなレオと恋におちるジョーンだが、彼女に対して「ジョーンはあらゆる面において未熟で、たぶんレオと一緒にいることへの危険性に対して認識できていなかったから、夢中になって、魅了されてしまったんだと思う。小さな町で育った彼女が知っていたものとは正反対で、典型的な、型破りな男だったから」と語った。ジョーンの心を奪い、彼女と情熱的な恋愛関係になるレオという役は、礼儀正しくてチャーミングで危険な香りがただよう男だ。キャスティングに対して「マクベス」や「冬物語」などジュディ・デンチの名作舞台を何作も演出した、本作の監督トレヴァー・ナンは、「僕が最初に考えたのがトムだった。彼が250人の聴衆を相手に長いスピーチをする大きなシークエンスがあるんだけど、トムは文句ひとつ言わず、全力でそのシーンを14回も演じてくれたよ」と言い、「かなり前から一緒に仕事をしたいと思っていた」と念願のキャスティングだったことを明かしている。なぜジョーンは祖国を裏切ったのか、KGBに利用されたのか、レオへの愛のためなのか、それとも。スリリングな謎解きに息をのみ、クライマックスのジョーンのスピーチに、いまを生きる私たちに深くつながる物語であることに気づかされる本作。ジョーンが若きころに夢中になった“危険な男”レオの、説得力のある魅力的な姿からも目が離せない。『ジョーンの秘密』は8月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年07月25日イギリス映画界を代表する名女優ジュディ・デンチを主演に迎え、イギリス史上、最も意外なスパイの実話を映画化した『ジョーンの秘密』が、8月7日(金)に公開されることが決定。併せて、本編映像も解禁された。米アカデミー賞に7度ノミネートされ、『恋に落ちたシェイクスピア』で助演女優賞を獲得。80歳を超えてなお、数々の作品に出演し続けている、イギリス映画界・演劇界の至宝、ジュディ。そんな彼女が本作で演じるのは、核開発の機密情報をロシアのKGBに漏洩していた“核時代最後のスパイ”だったとMI5に暴かれ、半世紀以上も前の罪で突然逮捕された80代の老女ジョーン。今回、解禁された本編映像は、取調室で隣に座る息子のニックに「謝るわニック」と静かに謝罪するジョーンの横顔から始まる。「捕まったことを?」と尋ねるニックに、「全てよ」と答えるジョーン。こみ上げる感情を堪えるように天井を仰ぎ見ながら「謝罪じゃ足りない」とニックが吐き捨てると、弁護士でもあるニックにジョーンは「お願いがあるの裁判になったら弁護を担当してくれない?罪は認める偽証は頼まない」と依頼するという、こちらの胸が痛くなるような親子のやりとりが続く。そして、「偽証は犯罪だからな情状酌量を訴えるしかない」と弁護士として考えながらも、祖国を裏切っていたという母にかけられた思いもよらぬ疑惑と、その罪の大きさ、自身の知らない母の過去に耐え切れず、「なぜこんなことを?」「世界を救いたくて国家機密を残忍な指導者に?」と激高するニック。そんなニックに、ジョーンも「あなたは信念に生きるでしょ私も同じよ」「彼の本性を知らなかった」と必死に訴えるが、「ねえニック弁護を?」と尋ねるジョーンにニックは「分からない」と冷たく答える。事の重大さに事態を飲み込めないニックと、頼れるのは息子だけ…というジョーン、理解するにはあまりにも短い時間と、伝えきるにはあまりにも短い言葉が、2人の間にただ流れていくシーンに、思わず引き込まれてしまうこと請け合いだ。『ジョーンの秘密』は8月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年06月24日イギリス史上、最も意外なスパイの実話から生まれた衝撃作『Red Joan』が、邦題を『ジョーンの秘密』として公開されることが決定。併せて、予告編とメインビジュアルが解禁となった。■ストーリー夫に先立たれ、仕事も引退したジョーン・スタンリーは、イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていた。ところが2000年5月、ジョーンは突然訪ねてきたMI5に逮捕されてしまう。半世紀以上も前に、核開発の機密情報をロシアに流したというスパイ容疑だった。ジョーンは無罪を主張するが、先ごろ死亡した外務事務次官のW・ミッチェル卿が遺した資料から、彼とジョーンがロシアのKGBと共謀していた証拠が出てきたというのだ。彼女の息子で弁護士を務めるニック立ち会いのもと、次々と明かされる驚くべき真実。仲間や家族を裏切ってまで、彼女は何を守ろうとしたのか。そして、彼女を突き動かしたものとは?■実話から生まれた衝撃作…スパイ容疑で逮捕されたのは80代の老女世界がミレニアムに浮かれていた2000年、英国ではロシアのKGBに核開発の機密を漏洩していた“核時代最後のスパイ”が、MI5の手によって暴かれたという驚愕のニュースが国内を駆け抜けた。だが、人々に衝撃を与えたのは、その事実よりも容疑をかけられた“その人物”。それは、まさに私たちの隣に住んでいるような80代の老女だったのだ。ジョーンは信じられないほどの過去を隠し続けて静かに生活を送ってきた。この数奇な実話を基に、英国の作家ジェニー・ルーニーが書き上げ、ベストセラーとなった小説の映画化が実現した。優しく温かな表情の下に、ドラマティックな半生を実の息子にも隠していたジョーンには、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』『オリエント急行殺人事件』などに出演、アカデミー賞に7度ノミネートされ『恋におちたシェイクスピア』で受賞した英国映画・演劇界の至宝、ジュディ・デンチ。ケンブリッジ大学で物理学を学び、第二次世界大戦中に核開発の機密任務についた若かりし頃のジョーンには、大ヒットシリーズ『キングスマン』で人気を獲得したソフィー・クックソン。恋と政治の駆け引きで彼女を翻弄するロシア人の恋人レオには、TVシリーズ「女王ヴィクトリア」のアルバート役で高く評価されたトム・ヒューズが抜擢された。監督は、「マクベス」や「冬物語」などジュディ・デンチの名作舞台を何作も演出し、彼女から「トレヴァーだから出演を決めました。脚本を読むはるか前にね」と絶大なる信頼を受けるトレヴァー・ナン。プロデューサーは『恋におちたシェイクスピア』でオスカーに輝いたデヴィッド・パーフィット。ジョーンは祖国を裏切ったのか、KGBに利用されたのか、レオへの愛のためなのか、それとも――。スリリングな謎解きに息をのみ、クライマックスのジョーンのスピーチに、いまを生きる私たちに深くつながる物語であることに気づかされる衝撃作が完成した。今回解禁された予告編では、ジョーンが逮捕されたシーンから時は一気に彼女の過去へと移り、ケンブリッジ大学で物理を学んだ若かりしジョーンの日々が映し出される。ロシア人の恋人レオとの出会いからスパイへと変貌していくさま、また「母さんは祖国を売った」「祖国のことは愛してた!」とベン・マイルズ演じる息子・ニックと言い合いになるシーンなどが収められ、ジョーンが仲間や家族を裏切ってまで守ろうとしたものは一体何だったのか、本編を期待させる予告編に仕上がっている。併せてメインビジュアルも解禁。イギリス史上最も意外なスパイ、ジョーンの現在と若かりし頃の姿が上下に配置され、過去に繰り広げられたドラマチックな半生を想像させる1枚に仕上がっている。『ジョーンの秘密』は今夏、TOHOシネマズシャンテほかにて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年05月26日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。今回は、洋書を専門に扱う原宿・外苑前のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介。■『On Keeping a Notebook: Photographs and Drawings』Jamie Hawkesworth / Joan Didionジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)、ミュウミュウ(MIU MIU)などのファッションフォトで活躍するのみならず、初作品集『Preston Bus Station』でも高い評価を得たイギリス人写真家、ジェイミー・ホークスワース(Jamie Hawkesworth)の44点の写真と5点のドローイング作品、アメリカのカウンターカルチャーを描き出す作家ジョーン・ディディオン(Joan Didion)のエッセイをカップリングし限定出版されたコレクタブルな1冊。【書籍情報】『On Keeping a Notebook: Photographs and Drawings』写真:Jamie Hawkesworth / Joan Didion出版社:The Gould Collection言語:日本語、英語ソフトカバー/92ページ/250×180mm発刊:2019年価格:8,400円■Shelfオフィシャルサイトで『On Keeping a Notebook: Photographs and Drawings』を購入する
2019年12月29日©Accorhotelsフランス統治時代の建物が今も多く残るハノイ。なかでも、ホアンキエム湖の東側に位置し、オペラ座やベトナム歴史博物館などにも近く、街のランドマークともなるホテルが、「ソフィテル レジェンド メトロポール ハノイ」。エントランスの上の壁を見ると、創業年である1901の数字が刻まれています。©Accorhotels創業時より著名人や外交官が集う名門ホテル創業当時は、「グランドホテル・メトロポール」という名で、著名人や外交官などが集い、喧噪のハノイでの文化の中心でありオアシスでもあった場所だそう。当時、アジア各地各地を訪れていたイギリス人作家のグレアム・グリーンやサマセット・モームなども訪れています。1954年、ベトナムがフランスから解放された後は、国営のホテルとなり、1992年には、フランス資本との合弁ホテルに。1996年には、新館のオペラウィングが建設されて現在のような姿になりました。著者撮影旧館のメトロポールウィングは、時代を経た木の風合いが素晴らしく、コロニアルスタイルの雰囲気たっぷり。階段は100年前のオリジナルで、クラシカルなライトを備える吹き抜けの部分は、宿泊者だけが目にできる歴史の残り香です。新館オペラウィングの客室も、ネオクラシカルなモダンテイストで、気分がぐんと上がる!居心地のよさ。著者撮影ベトナム戦争時代の防空壕を見学さて、「ソフィテル レジェンド メトロポール ハノイ」に宿泊したら、ぜひ訪れてみたいのが、防空壕跡です。ガーデンにあるプールとオープンスタイルのバンブー・バーの間、地下に降りてゆく階段がひっそりと存在しています。これが、ベトナム戦争時代の防空壕跡へと続く階段。空爆が行われた際に、宿泊客をかくまった防空壕です。著者撮影1964年から1975年まで続いたベトナム戦争中は、ホテル内に各国の大使館が移設されていて、反戦運動で知られるアメリカの映画俳優ジェーン・フォンダも2ヶ月間ほど滞在。同じく反戦運動に熱心だった歌手ジョーン・バエズも、この防空壕に入ったことがあるのだとか。戦後、防空壕は閉鎖されていましたが、2011年にバンブー・バーを改築した際に、プールの片方が浅くなっていることを不思議に思ったスタッフたちにより発掘、再度発見されました。著者撮影ヘルメットをかぶって降りてみると、分厚いコンクリートで固められた防空壕内は、華やかなホテルの雰囲気とはまったく異なり、シンと静まり返った別世界。くねくねと折れ曲がった内部は、思いのほか奥が深く、当時の恐怖が染み付いているような気も……。ときには、ここに、40名以上がひしめき、1日に6度も、防空壕に逃げ込むこともあったとか。内部には、1972年のクリスマスにジョーン・バエズが、かつてこの防空壕内で“Where Are You Now My Son”を歌ったときの音源も、流されています。著者撮影ハノイの戦争博物館など、ベトナム戦争の史実を知る場所も興味深いですが、実際に防空壕に入って、場の空気を感じることができるのは、とても貴重な体験。あらかじめの予約で、宿泊者だけに許された特権です。著者撮影つい見逃しがちですが、ロビーには、ジョーン・バエズが2013年にホテルを再訪した際に描いた、ベトナムの子供の絵画も飾られているので、ぜひ一見して。著者撮影「ソフィテル レジェンド メトロポール ハノイ」は、泊まることで、街の歴史を体感することが出来るホテル。単にラグジュアリーなだけではなく、知的好奇心を刺激するステイがお好みなら、ぜひここへ。ソフィテル レジェンド メトロポール ハノイ : 坪田 三千代)大人の東南アジアご褒美旅~テーマとスタイルのある旅~その他の記事を読む>
2016年03月09日