気温差が激しかったり、新生活での慣れないことに戸惑っていたり…。この時期、睡眠の質の低下から疲労を強く感じている人が多いよう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、疲労が取れないNG習慣と対策を教えてくれます。最近、特に疲れていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 214ここ最近、暑い日が続いたり、雨の日が続いたり、今は何月なのか分からなくなるような気温変化の多い気候が続いていますね。暑さに慣れない中、外にでると紫外線にやられぐったりしたり、寝苦しく睡眠の質が落ち日中の眠気を感じたりと、疲労感からいつもの自分の本領を発揮できないといった毎日を過ごしているのではないでしょうか。また、良かれと思って目覚ましのスイーツを食べたら血糖値の乱高下によって逆に猛烈な眠気を感じたり、目覚ましで夕方に飲んだコーヒーによって夜中目が冴えてしまったり、休日の寝だめで疲労を解消しようとしたら逆に生活リズムが乱れてしまったり、寝酒を飲んだら睡眠の質が落ちしまったりと、元気を出そうと即効性を期待をした結果、ずるずると疲れがとれないという負のスパイラルを作り出してしまっている人も多いのではないでしょうか。ということで、今週はため込んだ疲れを癒す食薬習慣を紹介していきます。今週は、疲れをため込んだときの食薬習慣朝からだるいな、カラダが重い、疲れが取れない、横になっていたい、むくむ、やる気が出ないなどシャッキリしない日はないでしょうか。例年、梅雨入り後にこのような不調を感じる方が多いと思いますが、湿度が高かったり、気温が異常に高かったり、低気圧がやってきたりすることで、本来穏やかな気候が特徴の5月にもだるさや疲労感を感じる方も多いようです。漢方医学では、栄養不足の『気血』が不足している状態や水分代謝が悪い『痰湿』がたまっている状態、自律神経が乱れている『気』の巡りが滞っている状態であるときに、気候の変化や低気圧にダウンしやすいとされています。そのため、今週は、『気血』を補い、『痰湿』を取り除き、『気』の巡りを促す食薬がおすすめです。また、疲労感がひどい時には、健康の基本である食事・運動・睡眠・呼吸などの見直しも同時に行うことが大切です。1年のなかでもバテバテになる時期といえば、これから夏に向けてだと思います。今の時期の気候の変動にダウンしていたのであれば、これから先が大変です。だるさ・疲労感を感じた日から生活習慣の見直しを強化していきましょう。ということで今週食べるとよい食薬は【ホタテとバジルのイタリアンオムレツ】です。そして、逆にNG行動は疲れたときにしたくなる休日の【寝だめ】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:ホタテとバジルのイタリアンオムレツ】ホタテにはグリシンという良質な睡眠を得るために役立つアミノ酸が豊富に含まれています。また、ビタミンB群や脳疲労を和らげるプラズマローゲン、タンパク質、ミネラルが豊富に含まれていて『気血』を補います。そのため、睡眠不足と感じた時に食べたい代表的な食薬の1つとも言えます。また、香り高い食材は『気』の巡りを整え自律神経を整えるために役立つとされているため、たっぷりとバジルを入れてみましょう。そうすることで『痰湿』の除去にもつながります。また、アミノ酸スコア100の玉子で食材をまとめて、美味しく睡眠から疲労を軽減していきたいですね。<材料>玉子2個ホタテ4個バジル1つかみみりん・醤油各小さじ2<作り方>材料をよく混ぜ、クッキングシートを引いたフライパンで焼いて形を整えたら完成。NG行動【寝だめ】休日など自由に寝ても良い日には、いつもより2時間以上多く寝てしまうということはないでしょうか。そんな人には、睡眠負債があるといわれています。睡眠負債は、自分にとって適切な睡眠時間が確保できていない日が続くことによって、睡眠不足が慢性化した状態を表します。睡眠負債は、日中のパフォーマンスを下げてしまったり、あらゆる不調の原因となってしまうことがあります。睡眠は、貯金することができず、たまった負債は一度の寝だめで解消することはできません。例えば、40分の睡眠負債があった場合には、その返済に3週間もの時間がかかるともいわれています。寝だめで昼まで寝ていることは、その日の夜の睡眠の質の低下にもつながり、睡眠のリズムをさらに乱してしまいます。これを社会的時差ボケといいます。ですから、疲れていてもリズムを乱さないように、なるべく睡眠時間が通常に比べて2時間を超えないようにコントロールし、日ごろの睡眠のタイミングを見直していくことが根本的な疲れ対策となります。現代人にとって、睡眠の質の向上は永遠の課題といってもいいほど、睡眠の質を落としてしまうような出来事が身近にたくさん存在します。忙しいときには、時間を作るために睡眠時間を削る人がほとんどだと思いますが、実際は睡眠の質を上げ、日中のパフォーマンスを高めた方がタスク処理の効率的にも体にとってもプラスとなります。頭ではわかっていても、すぐに行動を改めることは難しい問題ですが、慢性的な疲れに悩む人は、日々の習慣から整えていきましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Natalia Vetrova/Gettyimages©aire images/Gettyimages次ページ>>「疲労が取れないNG行動」まとめはコチラ文・大久保愛
2023年05月19日ある夜、飲み物を飲んでいると、なんだか喉が変。何かが詰まっているような、喉の奥にできものができているような感覚がありました。これって何かの病気なのかな……。そんな不安な日々を過ごした私の体験談です。★関連記事:喉の詰まり、締めつけ感が治らない…突然起こる「喉の違和感」の正体は!?【耳鼻咽喉科医監修】その違和感は突然やってきた50歳のときのことです。夜寝る前、飲み物を飲んでいるときに突然感じた喉の違和感と異物感。ん? つばを飲み込んでも、うがいをしても症状は変わらない。風邪をひいているわけでも、魚の骨が詰まったわけでもありません。まさか病気じゃないよね!? しばらくたっても症状が変わることがなかったので、病院に行くことにしました。原因は加齢やストレス!?早速、かかりつけの耳鼻科で診察してもらいました。症状を伝えると、「では詳しく見ていきますので、喉の麻酔をしますね~」と言われ、歯医者で歯を治療する際に使うような、直接患部に塗る麻酔を喉にされました。そしてお医者さんに喉の奥を穴が開くほどじっくり見てもらいました。それから15分ぐらいでしょうか、ドキドキしながら結果を待ちました。原因は、なんと「加齢やストレスかも」とのこと。特にこれといった喉に炎症や腫れもなく、痛みや出血、飲み込めないなどの症状もないため、様子を見ましょうと言われました。大丈夫だったという安心感からか自然治癒薬を処方されることもなく、「しばらく様子を見ても治らないようであれば再診を」と言われました。ですが、私は不安で「何か薬はないですか?」と聞いたところ、「今の状態では特に出せる薬はないですね」とやさしく言われて帰宅しました。「なんだ、重い病気じゃなかったんだ」と、病院で診てもらって大丈夫だったという安心感からか、その後いつの間にか自然に2、3カ月ほどで症状は治ってしまいました。同僚にこの話をすると、「お年ごろ(更年期)じゃないの?」と言われちゃいました。でも、「異常なし」と診断されても、もしかしたらまたなるかも……と少し心配に。そこでネットで調べてみると「咽喉頭異常感症」という症状がぴったりじゃないかなと思いました。この症状は、女性ホルモンの低下やストレスにより自律神経が乱れることが原因とのこと。ストレス発散が下手だったり、嫌な思いをしても我慢してしまうタイプの女性に症状が出ることが多いそうです。私はそんなにストレスをためてなかったと思うのですが、もしかしたら、隠れストレスだったのかもしれません。こういった症状に効果的な漢方薬もあるようでした。症状が続くときには、また医療機関で相談してみようかなと思います。まとめ年齢とともにどんどん体の不調を感じるアラフィフだからこそ、これからはたとえ気付いていなくてもストレスをためないように、食習慣や運動に心がけていくことも治療の一つだと思いました。また、目に見えるけがや病気とは違い、人から症状をわかってもらえないことが多いので、自分の中で抱え込んでしまう可能性もあります。決して大丈夫だろうと、自己判断せずに病院で診察を受けることが大切だと思いました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。【粒来先生からのアドバイス】この症状は更年期にも多く見られます。漢方学的に「梅核気(ばいかくき)」(別名ヒステリー球)と言います。梅核気の梅は「梅干しの種が詰まったような感じ」の意味です。ストレスが原因で「喉が詰まったような気がする」「水を飲んでもスッキリしない」という主訴で来院されます。漢方としては「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」が有効です。漢方メーカーに聞くと、コロナ禍で最も売り上げを伸ばした処方のようです。皆さんストレスフルだったということだと思います。漢方の有効性には個人差があり、ケースバイケースと思いますが、試してみる価値はあるかもしれません。症状が続く場合には医療機関で相談してみてはいかがでしょうか。イラスト/サトウユカ著者/あぽろ(53歳)娘2人とも独立し、夫は単身赴任で実質1人。最近はゆっくり1人旅をしたいと思っている歴女。
2023年05月15日GWが明け、いつもの日常が戻ってきました。今週は積もり積もったタスク処理に追われ、ヘロヘロに疲れている人も多いでしょう。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、心身ともに疲れると自律神経やホルモンの分泌バランスが乱れ、婦人科系の不調が感じやすくなるのだそう。愛先生が月経痛が重くなりやすいNG行動と対処法を教えてくれます!最近、月経痛が酷くなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 213GW直後はストップしていたものが、いきなり動き始め、やることが山のように積みあがりますよね。息をつく間もない1週間だったという人は多いのではないでしょうか。そして、忙しいときに私たちが感じるのは、プレッシャーや集中力が続かないことなどの多大なるストレスではないでしょうか。また、それに加え日中やりきれなかったタスクの処理に追われ、睡眠時間が削られてしまうこともあると思います。その結果として、女性の場合には、月経痛やPMS、おりものの変化、月経不順など婦人科系の不調を感じる可能性が高まります。今回の月経痛はちょっと重かったなと感じている人も多いかもしれませんね。1か月の通信簿のようにして現れる月経痛ですが、もしもいつもよりひどいと感じてしまっていたとしたら、睡眠、ストレス、食事、姿勢、運動、入浴などの見直しをして、1つでも改善できるポイントを増やしていくことをお勧めします。ということで、今週はストレスや忙しさが極まり月経痛を強く感じてしまった人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、月経痛がひどいときの食薬習慣今週もお疲れさまでした。心身ともに疲れると女性のカラダにはさまざまな不調が現れてきます。男性と違い、1か月の中で女性ホルモンの分泌にリズムがあり、元気を保つためにはそのバランスを保つ必要がありますが、バランスの乱れが生じた場合には不調を感じやすくなってしまいます。女性ホルモンの分泌は、自律神経や血流、食事内容なども関わるため、忙しくなり何気ない毎日の生活をおろそかに扱ってしまうと、途端にカラダに不調として表れてしまいます。そのため、新年度で慌ただしかった4月、一息つくことができたGW、連休明けの激務と生活スタイルが翻弄されていた人は、婦人科系の不調を強く感じてしまう可能性があります。漢方ではこのことを自律神経が乱される『肝気鬱結』やそれによって血流も悪くなる『気滞血瘀』などと表現します。また、鉄欠乏ぎみである『肝血』が不足しがちな人は、より不調を感じる傾向にあります。そこで、今週は『肝血』を補い『肝気』を巡らせる食薬がおすすめです。食べるとよい食薬は、【アスパラの大葉肉巻き】です。そして、逆にNG行動は、骨盤のゆがみにつながり、血流を悪くしてしまう【足を組むこと】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:アスパラの大葉肉巻き】ストレスが多い時は、ストレス解消に役立つ香り高い大葉が『肝気』を巡らせてくれます。また、元気の源である豚肉、代謝を高めるアスパラを組み合わせることで『気血』を補い、多方面からサポートしてくれます。心身ともに疲れてしまったときには、豚巻きを作ってみましょう。豚バラまきに大葉はすごくあいますよ。<材料>豚バラ200gアスパラ1束紫蘇10枚塩・胡椒お好みで<作り方>アスパラに、紫蘇、豚バラの順番で巻き、巻き上がったらアスパラを3等分にする。フライパンで両面焼いて塩と胡椒で味を整えたら完成。NG行動【足を組むこと】足を組むと当然お尻のどちらかに体重が乗りつづけることになるため、骨盤のゆがみに繋がります。その結果、骨盤内臓器が圧迫されたり、血流が滞ったり、腰痛を感じてしまうことがあります。骨盤周りの血行が良いことは、婦人科系を整えるために必要なことだと皆さんご存じだと思います。不調を感じる人は、全部完璧にすることは無理なので、1つでもNG行動を減らしていけるように努力してみてはいかがでしょうか。体調を整えるためには、カラダの中と外からの両方のアプローチが大切です。女性の不調は、酷い人の場合、月経痛、排卵通、PMSと1か月の間ほとんど何かしらの悩みを感じることもあります。快適な時間をどれだけ増やすことができるかどうかということには、自分の日常の生活習慣も少なからず影響するものです。見直すことができるポイントはないか、一度考えてみてはいかがでしょうか。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©dafunia arieda/Gettyimages©DjelicS/Gettyimages文・大久保愛
2023年05月12日GWは温泉でのんびり…という人もいると思いますが、お尻のケアは大丈夫ですか?中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、さまざまな原因により、お尻の黒ずみやニキビに悩んでいる人が意外といるのだとか。愛先生がNG習慣と対処法を教えてくれます。お尻、荒れていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2125月がスタートし、過ごしやすい気候と休日の始まりに心休まる時間が増えた人は、多いのではないでしょうか。GWに向けてさまざまな締め切りが押し寄せて多忙な毎日を過ごしていた人、本当にお疲れさまでした。そして、いっぱいいっぱいだった4月がすぎ、晴れ晴れとした気分で自分へのご褒美の時間を満喫してる人も多いことでしょう。なかには、温泉に出かけたり、新しい洋服を買ったり、エステでゆっくりすることもあるかもしれません。そんなときに密かに気になるポイントといえば、お尻のニキビや黒ずみではないでしょうか。意外とコンプレックスに感じている人は多いようです。複合的な要因によってできてしまうものなので、清潔にしていてもニキビが繰り返してできてしてしまうこともあるので、厄介な存在ですよね。ということで、長期休暇で開放的な気分に浸ることのできる今週は、お尻の黒ずみやお尻ニキビに悩む人におすすめな食薬習慣を紹介していきます。今週は、お尻の黒ずみ・お尻ニキビで困ったときの食薬習慣息をつく間もなく走り抜けてきた4月が過ぎ、ちょっと時間ができると自分磨きをしたくなることはないでしょうか。コスメやダイエット系のYouTubeを見たり、基礎化粧品や下着などを買い替えてみたり、今まで忙しくてできなかった部分に目を向けられるようになりますよね。そしてこの時期、長時間のデスクワークや生活リズムの乱れなどが続いた結果、湧いてくる悩みの一つとしてお尻の質感があります。お尻は、汗や皮脂の分泌が多い部分ですが、そんなお尻には常に下着に触れていたり、デスクワークが多かったりすることで摩擦刺激をうけたり、プラスチックの椅子などに上半身の重みがすべて乗ることで通気性の悪い環境になったり、女性の場合にはナプキンで湿気がこもったりすることもあります。そんな環境の中、皮脂分泌が増えたり、ターンオーバーが乱れてしまうと肌がガサガサになって黒ずんだり、毛穴が詰まってアクネ菌が繁殖することでニキビができてしまったりします。そこで、睡眠やストレス、食事などの見直しを行うことで、ホルモン分泌やターンオーバーを整えたり、クッションに座ったり、ショーツの素材を気にしたり、皮脂や汚れを洗い流したり、保湿したりすることが大切なケアとなります。近年、美尻といえば筋トレをイメージする機会が増えましたが、お尻がすべすべでで黒ずみのない状態であることも注目すべきポイントだと思います。とくにお尻ニキビが赤く腫れて痛みを感じたり、膿が生じてしまっている場合には、今すぐできることを何でも試したい気持ちになりますよね。ということで、食薬習慣としてできることをご紹介します。まず、漢方ではターンオーバーが整えるためには『気・血・水』を補うことが必要です。そして、炎症や酸化作用のある『湿熱』の元となるものを摂らないようにすることと、『湿熱』を取り除くものを摂ることが必要となります。そこで今週食べるとよい食薬は、『気・血・水』を補い『湿熱』を取り除く【チンゲン菜とツナの小鉢】です。そして、逆にNG行動は【唐揚げの食べすぎ】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:チンゲン菜とツナの小鉢】チンゲン菜にはβカロテン、ビタミンCなど美肌に必要な栄養素が含まれています。また、老廃物や炎症の解消に役立つイソチオシアネートや腸から整える食物繊維なども豊富な特徴もあり、『湿熱』の除去に役立ちます。また、意外と食べ応えもあり、香り高く満足感も得られます。そして、そこにお肌のターンオーバーに欠かせないタンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んだ『気・血・水』を補うツナ缶を合わせた、肌トラブル対策レシピがおすすめです。お肌に対して外側からのケアだけに注目していて、栄養状態に目を向けられていない人は、便秘していないか、野菜は足りているか、タンパク質は足りているか考えてみましょう。<材料>チンゲン菜1株(一口大に切る)お酢大さじ1ツナ缶1個<作り方>すべての材料をポリ袋に入れ、1分半くらいレンジでチンしたら完成。NG行動【唐揚げの食べすぎ】コンビニでも手軽に手に入る唐揚げです。タンパク質も摂取できるし、おやつや小腹がすいた時に食べる習慣がついている人も多いかもしれません。油には、炎症を悪化させてしまうオメガ6脂肪酸と炎症を抑えるオメガ3脂肪酸があります。残念ながら、唐揚げなど揚げ物に多く含まれる油は、オメガ6脂肪酸なので、赤みや腫れ、痛みを感じるニキビに悩む人は控えめにすることが望ましいです。また、脂質の代謝にビタミンB2が消費されますが、ビタミンB2の不足は肌の状態を脂性に導く可能性があるため注意です。肌トラブル全般に言えますが、美肌を目指したいときには油の質を見直すようにしましょう。お尻ニキビやお尻の黒ずみには、複数の原因が隠されていることがあると考えられますが、その原因の一つの改善策として今回の食薬を活用いただけたらと思います。ただ、食事には即効性がないので、中長期的に油の質の見直しやターンオーバーを整えたり、抗炎症を促す食材とりいれ、カラダのメンテナンスを続けていくことも大切です。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー®』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©hisa nishiya/Gettyimages©Xavier Lorenzo/Gettyimages文・大久保愛
2023年05月03日日によって気温差はありますが、薄着の季節となりました。となると、肌の露出が増えてお肉のたるみが気になるところ。ダイエットやトレーニングを意識し始めている人も多いでしょう。ですが中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、美や健康に通じるある行動が、おならを臭くする一因になり得るのだとか。愛先生がそのNG行動と対処法を教えてくれます!最近、おならが急に臭くなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2114月もあっという間でしたね。怒涛の日々を過ごし、度胸やストレス耐性などが身についた人も多いかもしれませんね。ですが、それに伴い忙しく過ごした結果、不摂生が蓄積され、お腹周りにどっしりとお肉までもが身に付き、心とともに見た目もたくましくなってはいないでしょうか。初夏の暑さを感じつつGWが近づくと、少し開放的な感覚が頭をよぎり、ダイエットを意識し始める人も多いかもしれません。そんなときには、プロテインを採り始める人も多いことでしょう。コンビニやスーパーでもタンパク質がたっぷり入った健康食品が手軽に手に入るので、栄養管理には困らない時代になりましたよね。ただ、ここで注意したいのがおならです。もし、おならのニオイが急に臭くなり始めた人は、ダイエットや健康に良いと思っている行動がその原因となっているかもしれません。ということで、今週はおならが急にクサくなった人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、おならがクサイ人のための食薬習慣全力で走り続けた4月もあと少し!GWというゴールが見えてきましたね。お出かけしたり、おしゃれをすることもあるかもしれませんが、そんなときに気になるのは、ウエスト周りのお肉ではないでしょうか。忙しいなか、とりあえず栄養バランスではなくエネルギーを補充という感じで、その日を必死に生きている感覚だった人も多かったかもしれませんね。そんな状況に運動不足や寝不足が重なり、代謝は落ち、疲れやすさや強烈な日中の眠気などの不定愁訴が、ポコポコと出てきては気合で乗り切る体育会系の人も増えたことでしょう。そして、少しでも健康維持、ダイエットにつながるようにタンパク質をたくさんとろうと考える人が多いのではないでしょうか。このように心身ともに疲労困憊で、代謝がおちている状態を『脾気虚』といいます。そこで、気を補う食薬が必要となるため、タンパク質を採ることは非常に有効です。ですが、良いからといって過剰にタンパク質だけを採ろうとする人がいます。そして過剰に採りすぎると、人によっては、胃や腸、肝臓、腎臓などに負担がかかってしまうことも考えられます。また、採りすぎの目安となるのが、おならのニオイです。急におならが強烈にクサくなってきたという人は、胃腸に負担がかかるほどタンパク質を採ってしまっている可能性があります。タンパク質の適正量は個人差があります。今の流行として高タンパク=健康・ダイエットというイメージが先行しがちですが、腸と相談しながら消化を助ける梅干しやレモンやオレンジなど酸味のあるもの、ワカメや切り干し大根など腸内を整えるものなども取り入れつつ、タンパク質の摂取量を自分にとってちょうどいい量で調整することをおすすめします。おならや便の強烈なニオイはカラダからの「生活を改善してほしい」という合図となりますので、真摯に受け止めましょう。そこで今週は、『脾』の働きを助ける食薬をとり入れることも意識していきましょう。食べるとよい食薬は、【白菜と切り干し大根のサラダ】です。逆にNG行動は【プロテインの採りすぎ】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:白菜と切り干し大根のサラダ】タンパク質の分解を助ける胃酸分泌を促すお酢と腸内環境を整える白菜、切り干し大根、ゴマを合わせた消化器系応援セットが4月のラストスパートには。また、フェンネルシードには、胃腸を整える働き、口臭予防、デトックス作用などがあります。切り干し大根の食物繊維と合わせることでより、腸からの排泄力を高めるので、香りが嫌いでなければ加えてみましょう。<材料>白菜4枚(一口大)切り干し大根20gすり胡麻大さじ1酢・みりん・水各大さじ2醬油お好みでフェンネルシードお好みで<作り方>材料をポリ袋に入れ、よくもみ15分程度おいたら完成。切り干し大根が硬いときはお水を少し足して調整してください。NG行動【プロテインの飲みすぎ】これだけでプロテイン15gが採れる20gが採れるといったおやつなどの食品は多いですよね。忙しいと食事をおろそかにして、そういった食品だけに頼り切ってしまい、過剰に食べてしまうことはないでしょうか。過剰に摂取したプロテインの一部は腸内の悪玉菌に分解され、硫黄のようなクサイおならを作り出したり、便秘につながってしまうことも。どうしてものときのサポートに活用し、胃腸のケアを合わせつつ、過剰摂取にならないよう胃腸と相談しながら量を調整するようにしましょう。私たちの日々の習慣は、おなら、便や痰、鼻水、汗、おりものなど分泌物に反映されることが多いです。ちょっといつもと違うなと感じた時には、その原因を見つけ、改善するようにしてみましょうね。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー®』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Satome Yokote/Gettyimages©Ezra Bailey/Gettyimages文・大久保愛
2023年04月27日30代までは髪の悩みなんてなかった私。しかし、生活環境が変わりストレスのかかる日々が続いていた40歳を過ぎたころ、一気に増殖したものがあります。それは、白髪!! 白髪を受け入れられない私がどう白髪と向き合っているのかお話しします。★関連記事:「白髪対策迷子」から脱却! 白髪歴20年の私がたどり着いた3つの合わせ技とは【体験談】ストレスの日々と白髪私は3年おきに3人出産したこともあり、仕事に復帰したときには40歳を超えていました。子どもを小学校に送り出し、保育園に預けてから仕事に行くという毎日は、過酷なものでした。子どもの送迎だけで息は切れるし、仕事も以前のようにこなすのが難しくなっていました。仕事が終わっても休む暇などなく、家に帰ってからも重い体を引きずって家事や育児をこなす日々。こんなに過酷な日々にもかかわらず、体重は減らないのです。40代の体の現実におびえています。仕事復帰という環境の変化でストレスの多い日々が続き、1カ月がたったころだったでしょうか。私は朝、鏡を見ていて白髪を1本発見しました。「あらあら」と思い、毛抜きで抜きました。今までそうしてきたし、それでよかったのです。でも、この日は違いました。すぐ近くにまた1本の白髪を発見してしまったのです。私は髪の束を恐る恐るめくってみました。するとどうでしょう。白髪がまとまって10本以上、出てきたではありませんか!白髪がこんなにも増えていたのに気付かなかったことにショックを受けつつ、仕事前で時間もなかったので、目につくものだけ急いで抜きました。もともと髪は多いほうなので、抜くことにそこまで抵抗がなかった私も、このときはさすがに不安になりました。髪にツヤがなくなり抜け毛が増えた思えば、髪質も少しずつ変化していました。美容院に行ってもすぐにきしんできて、ツヤもなく、抜け毛が増えています。髪質はこのように変化していたのに、若いときよりも手入れをしなくなっていました。子どものことばかりで自分のことがおろそかになっていたのだと痛感しました。今までは多少のストレスがあったとしても、それが体に出るなんてことはありませんでした。自分の年齢を目の前に突きつけられた感じがして、さらに落ち込みます。今まで白髪の悩みがなかった分、対処の仕方も知りません。スマホで調べてみると抜かずに切るほうがいいと書いてありますが、私の髪はコシがあるので、切るとピンと立って、伸びたときに目立ってしまうのです。仕方なく抜くのですが、数が数だけに今度は分け目の周りの髪が減ってしまうのではと不安になります。これ以上増えたら、染めるしかないのかな。そうなると手間だな。ただでさえストレスの多い日々に白髪の悩みまで加わり、もう情けなくて仕方がありませんでした。娘は白髪を楽しんでいてなかなか美容院の予約も取れず、白髪を持て余したまま、日が過ぎていきました。私はいつものように鏡と向き合って、毛抜きを手に白髪と格闘していました。目も悪くなったのか、目当ての白髪を毛抜きでうまくつかむことができません。そんな私の様子を見た長女が「ママ、何してるの?」と話しかけてきました。ちょうど困っていたところだったので、「白髪抜いてるの。手伝ってくれる?」とお願いしてみました。私がソファーに座り、長女が白髪を抜いていると、次女も「何してるの?」と寄ってきました。そこから娘2人は、われ先に白髪を見つけようと私の髪をごそごそ触り始めました。「あった!」「わ! これは長い! 最高記録だ!」まるで宝探しのようです。その時間は何だか楽しくて、白髪も悪くないかなと思えたのでした。まとめきっとこれからも白髪は増え続け、抜くだけでは間に合わなくなるでしょう。それはうれしいことではないけれど、悩んでも仕方がないことなのかなと思いました。いつまで抜くのか、いつから染めるのか、対処法はまだわかりません。今は子どもたちと白髪抜き遊びを楽しみながら、長い付き合いになる白髪とどう付き合っていくか、考えていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著者/桃野ゆか(42歳)9歳、6歳、3歳の三姉妹の母。小学校教員として19年勤め、その間に育休や仕事復帰を経験。現在は子育てや仕事の経験を元に、執筆活動中。
2023年04月27日40代になる現在までいろいろな種類のお酒を楽しんできましたが、一度に飲む量はグラス1杯程度。純粋にお酒のおいしさや飲みの場を楽しんでいました。しかし、コロナ禍で家飲みが増えると、いつの間にか毎日かなりの量のお酒を飲むように。そして、突然、過度の飲酒が引き金となり難聴を発症しました。私がお酒との付き合い方を見直すことになった体験談をご紹介します。★関連記事:「ストレスから難聴を発症! 」めまいや耳の閉塞感も…診断された病気とは【体験談】ストレスから酒量が増加私はどんなお酒もおいしく飲めますが、妊娠前までは飲み会などでグラス1杯を楽しむ程度。毎日の晩酌という習慣もなかったので、妊娠・授乳期間中の禁酒もまったく苦になりませんでした。34歳で結婚を機に退職、妊娠・出産を経て40代で社会復帰し、飲酒の機会が増えましたが、飲む量は変わらず。仕事帰りに職場の方たちと飲む1杯のお酒はとてもおいしかったです。その後、訪日観光を専門にする旅行会社で働きながら通訳案内士の資格を取得し、退職しました。職場とは個人事業主として連携しつつ、フリーランスで外国人観光客をご案内する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、状況が一変します。大好きだった仕事は業界ごと蒸発。かつての職場の仲間もほとんど解雇されました。コロナ禍のため、家族や友人とも会えなくなってしまいました。収入、生きがい、大切な人たちとのコミュニケーションなど、大切なことが一気に失われたストレスから、ついお酒に手が伸び、酒量が増えていきました。毎日、昼からウイスキーをストレートで1杯飲み、夜はワインを3杯。それでも、あまり酔わないし、実は結構飲める体質なのかも……とのんきに構えていたのです。飲み過ぎで突然、難聴に!長引く自粛生活で生きがいを見つけようと、自己啓発セミナー、茶道入門などさまざまなオンライン講座を受講しました。次の道を見つけなければという焦りから、迷走していたようです。授業後のオンライン飲み会に参加した、ある晩のこと。受講生同士で楽しく盛り上がり、赤ワインをグラスに4杯飲んで、上機嫌で眠りにつきました。明け方、ゴボゴボという不快な音で目覚めると、耳の中に水が入っているような違和感がありました。「すぐ病院へ! 」と心配する夫の声も聞き取りづらいほど。診察の結果、ストレスと加齢で弱っていた耳に過度の飲酒が負担となり、難聴を発症したとのこと。「大丈夫、いい耳です。飲み薬で治りますから2週間分、処方します。症状が治まったらお酒は構いませんが、ほどほどに」という医師の言葉を涙ぐんで聞きながら、こんな怖い経験はもうこりごり、絶対に禁酒しようと決めました。酒量が増えてからの自分を振り返ると、寝つきは良くても眠りは浅く、夜中にすごい動悸で目覚めることも。顔色も黒ずんでいました。ストレス発散のつもりで飲んだお酒が、心と体に大きな負担になっていることに、やっと気付けたのでした。禁酒ではなく節酒で無理なく減らすことに成功処方された薬をきちんと飲み、発症から2週間で難聴は治まりました。用心のため、禁酒を続けようとは思うものの、旅行も外食もままならない自粛生活ではストレスのはけ口が見つかりません。ダメだと思えば思うほど、飲みたくなります。「1杯くらいなら」と飲みだすと、いつの間にか3杯になっています。「また飲んじゃった」と落ち込みながら、禁酒の難しさを実感しました。そんなある日、ヨガの先生と体験レッスンの感想や最近の体調について話す機会がありました。禁酒がうまくいかない悩みを打ち明けると、「心と体はつながっています。節酒して、まず体を整えませんか。体を立て直せば、心も元気になるかも」とのこと。禁酒ではなく節酒ということで、なんとなくハードルが低く思えました。そして、平日は炭酸水にレモンを絞ったノンアルサワー、金曜日と土曜日の夜のみお酒を楽しむことにしました。効果は数日で出ました。朝まで熟睡できるようになり、黒ずんでいた肌はくすみが取れてピカピカに! 頭もスッキリして、作ってみたかった憧れのレシピに挑戦するなど「新しい日常」を楽しむ気持ちも生まれました。まとめ節酒は今も続けています。お酒解禁日でもそれほど飲みたいと思わなくなり、金曜日の夜にグラス2杯のワインを楽しむスタイルが定着しました。コロナ禍で日常生活が激変したことに心がついていけず、お酒で現実逃避をしていた私ですが、飲み方を見直すことで心身ともに健康を取り戻せました。心が元気になると、仕事についても前向きに考えるように。「対面で人と話すことが難しいなら、書いて伝えよう!」と、通訳ガイドはしばらくお休みし、ライターの勉強に本格的に取り組むことにしました。料理やライティングなど好きなことを楽しみながら、お酒ともじょうずに付き合い、健康的な毎日を送りたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/ソーニャ (47歳)会社員の夫と2人暮らしの主婦。観光通訳ガイドになるも、コロナ禍のため現在はやむなくステイホームの日々。日本茶インストラクター試験に3連敗中、今年こそ合格するぞ!
2023年04月23日中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、自律神経の乱れから心身に不調が出るもののひとつに、肩こりが挙げられるそう。そして、今の時期はその肩こりが酷くなる人が多いとか。愛先生が対処法と、逆に肩こりが悪化するNG行動を教えてくれます!最近、肩こりが酷くなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 210夏のような季節外れの暑さや日差しの強い日が続いたエリアもありましたね。そして、1日の中で気温差が10度以上にもなる日もあり、カラダに負担がかかる気候だったと思います。ただ、そんなエリアも少しずつ寒さが逆戻りすると予報されています。これもまた負担となりますが、さらにこの時期特有の花粉や黄砂、強風、連休前の忙しさ、人間関係の変化によるストレスなどの環境的な変化が加わり、自律神経も大荒れとなってしまうこともあるかもしれません。肩こり、頭痛、不眠、冷え、頻尿など病気とは言えないさまざまな不調がでてくることもありますよね。最近、寝つきが悪く、寝たと思ったら何回もトイレで起きてしまい、ぐっすり眠れず疲れが取れなかったり、イライラして歯ぎしりや食いしばりをしたりと心身ともに休まらないということはないでしょうか。ということで、今週は自律神経を乱す原因がたくさん存在する今の時期の肩こりを軽減する食薬習慣を紹介していきます。今週は、自律神経と血流を整え肩こりを軽減する食薬習慣生活環境も自然環境も目まぐるしく変化を重ね、変化に弱い私たちは、心とカラダの余裕がなくなってきていることがあるかもしれません。カラダには、恒常性といって外界に変化があってもカラダを一定の状態に保とうとする機能が備わっています。そのため、周囲の目まぐるしい変化は、私たちの自律神経を乱します。漢方では、このことを『肝気鬱結』といいます。また、春は1年のなかでも『肝』の働きにダメージを受けやすく、『肝気鬱結』が生じやすい季節ともいわれています。そして、『肝気鬱結』が悪化することで『瘀血』という血行不良の状態が起りやすいと考えられています。そのため、もともと肩こりや頭痛を感じていた人は、コリの悪化を感じてしまうかもしれません。また、良質な睡眠は自律神経を整えるためにも大切な働きを担っていますが、そもそも自律神経が乱れていることによって睡眠の質が低下させてしまいます。その結果、春の自律神経の乱れは負のスパイラルに陥りやすく、心とカラダが健全な状態を取り戻すためには時間がかかってしまうこともありそうです。そこで、今週は『肝気』と『血』の巡りを促す食薬をとりいれましょう。また、自律神経を乱し、睡眠の質を低下させるカフェインが入った飲みものを遅い時間に摂取することを控えることが意識すべき点です。ということで、今週食べるとよい食薬は、【玉ねぎカレー】です。逆にNG行動は睡眠の質を低下させる【おやつの時間以降のコーヒー】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:タマネギカレー】無駄をすべて省いた超簡単カレーです。香り高く『肝気』と『血』の巡りを改善する玉ねぎとスパイスの組み合わせが肩こりや頭痛などの不調をやわらげてくれます。また、鶏ひき肉もたっぷりで、自律神経を整えるために必要な脳の神経伝達物質の材料となる鉄やタンパク質、ビタミンB群の摂取もできます。さらに、カレールーではなく、カレーパウダーを使うことで『気血』の巡の不調につながる余分な脂質や小麦粉などの摂取も控えることができます。シンプルな食材だけの組み合わせで簡単にできるので、自律神経の乱れや血流の悪さを感じている人は、ぜひお試しください。レシピはこちらです。<材料>Aみじん切りタマネギ1個鶏ひき肉150gニンニク1片オートミール大さじ2トマト2個(なくても良い)水 500mlB味噌大さじ2カレーパウダー大さじ1.5醤油お好み<作り方>タマネギとひき肉とニンニクを炒めて、Aの材料をすべて入れて10分くらい煮込み、Bを加え味を整え完成。仕上げにブラックペッパーをかけても美味しいです。NG行動【おやつの時間以降のコーヒー】ランチの後、午後の仕事は集中力がもたなかったり、眠くなったりすることで、コーヒーを飲むタイミングが増えることもあるかもしれません。ただ、夜中にトイレで起きてしまったり、睡眠の質が低下しているようなときには、おやつの時間以降からの飲み物の内容を見直すほうが良い場合もあります。睡眠時の不快感に関しては、寝る直前の飲食物や生活スタイルなどが影響しているように感じられますが、覚醒や利尿に働くカフェインの摂取は夕方くらいから注意してみたほうがよさそうです。というのも、カフェインによる影響は個人差が非常に大きく、半減期も2~8時間と幅があるからです。寝つきが悪く、夜中にトイレで起きてしまう人は、おやつの時間以降のカフェイン摂取の内容を見直してみましょう。毎日何かに追われるように過ごし、気絶するように寝て、それでも夜中に起きてしまい、疲れやストレスも日に日に蓄積されてしまう人は、食べるとよいものや食べないようにするもの、そしてタイミングなどにも目を向けて、カラダの中から自律神経を整えるように食事を整えてみましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Takao/Gettyimages©Willie B. Thomas/Gettyimages文・大久保愛
2023年04月21日新年度になり、仕事や家事、学業に追われ、ストレスフルな生活を送っている人が多いかもしれません。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、ストレス&疲労対策を教えてくれます!最近、ストレスが溜まっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2094月も後半に差し掛かり、あっという間にGW目前となりましたね。そろそろ日ごろの人間関係や終わらないタスクにストレスを強く感じる人も増えているのではないでしょうか。ピリピリとした空気を醸し出してしまう人や他人の何気ない発言にひどく傷つき落ち込んでしまう精神状態と戦うこともあるかもしれません。今月は、毎日を楽しむというよりも毎日をこなすように生活し、みんなの心とカラダに余裕がなくなってしまいやすい時期でもあります。大変な時期だから仕方のないことではありますが、とげのある発言やちょっと悪意のある行動などは、人の記憶から消去されるまでなかなか時間がかかるものです。今の時期は、他人に寛大に自分に優しく過ごすようにしていきたいですね。ということで、今週はストレスフルな中、心穏やかに過ごすための食薬習慣を紹介していきます。今週は、穏やかな毎日を取り戻すための食薬習慣突然ですが、その場で大きく息を吸い込み、背筋を伸ばし、その2倍の時間をかけて息を吐ききってみましょう。どうでしょうか。今まで猫背で呼吸が浅くなっていたことに気がつきませんか?忙しくストレスが多い時には、姿勢までもが前のめりになり、首への負担がかかり、背中が丸まり、座りっぱなしで骨盤周辺の血流も低下していることが予想されます。忙しい時ほど、日常の中で、姿勢や呼吸といった部分の質を高めるよう意識して、カラダに良いことがゼロにならないように気をつけましょうね。漢方医学ですぐに傷つく繊細な人、もしくはすぐにイライラしてしまう人を「肝気鬱結」や「肝血虚」などと考えます。そして、これを加速させるのが、胃腸へ負担のかかる食事や寝不足の蓄積によって作られる『脾腎陽虚』というタイプです。みなさん、こんな経験ないでしょうか。イライラしてしまった日の深夜に一息ついてアイスを食べながら動画を観て夜更かしといった、リラックスタイム。こんな時ほど、睡眠の質を高めることを意識して、冷たい物や血糖値が急上昇しやすいものを寝る前に採り睡眠不足に追い打ちをかけるような行動で疲労を増してしまうようなことは控えたいものです。ということで、今週食べるとよい食材は、『肝血』を補い『肝気』の巡りを促す【青梗菜とササミのバンバンジー】です。逆にNG行動は『脾腎』にダメージを与える【寝る前のアイス】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材:青梗菜とササミのバンバンジー】春は「肝血虚」になり心が繊細になりがちなシーズンです。チンゲン菜には、鉄と鉄の吸収を高めるビタミンCが豊富なため『肝血』を補うために役立ちます。また、食物繊維や肝臓の働きを支えるイソチオシアネートなども同時に摂取できるので『肝気』の巡りを促すために役立ちます。また、高たんぱくなササミをバンバンジーにすることで、整腸作用のある味噌とオリゴ糖と胡麻、胃酸の分泌を促したり、血糖値の急上昇を抑えるお酢で味付けることができるので、心とカラダが整うスペシャルな一品となります。5分くらいで完成するので、生活リズムが乱れた慌ただしい日の副菜にピッタリ。レシピはこちらです。<材料>ささみ3本すり胡麻大さじ2味噌・みりん・酢大さじ1醤油・オリゴ糖小さじ1青梗菜1/2株ブロッコリースプラウトお好みで<作り方>1.ササミの筋をとり、ポリ袋に入れレンジで5分温め、ほぐす。2.青梗菜をレンジで2分温め皿に盛り付ける。1に調味料を加えよくなじませ、2にのせたら完成。ブロッコリースプラウトはお好みで。NG行動【寝る前のアイス】今日も一日お疲れ!という気分で、ほっと一息ついて寝る前にアイスを食べるという日もあるかもしれません。ですが、寝る前にお腹を冷やしたり、血糖が急上昇してしまうことは、疲労回復には逆効果。こういった夜のリラックスタイムは日中のストレスに対する感受性を高めてしまう可能性もあるので、なるべく睡眠の質を落とさないように、お風呂にアロマを入れたり、軽くストレッチしたり、穏やかな音楽を聴くことでストレス対策をして、睡眠の向上を目指すことをお勧めします。今の時期、忙しかったり、ストレスが多かったりするのは、みんな同じです。自分だけがつらいわけではなく、強く当たってくる人も、実はつらいのかもしれません。ストレスフルな状況を変えるために頼る先として、他人でも気合いでもなく、食事の内容というように視点を切り替えてみてはいかがでしょうか。ちょっと気分が軽くなるかもしれません。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ichico/Gettyimages©Tatiana Buzmakova/Gettyimages文・大久保愛
2023年04月14日生活や環境がガラリと変わることが多い今の時期、おりもののにおいや色がいつもと違うということはありませんか?中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、カラダの不調がおりものの異常として現れることも多いのだそう。そういった場合は生活習慣を見直すことが必要。そこで、愛先生が対策とNG習慣を教えてくれます。最近、おりものの色やにおいに異変を感じていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2074月がスタートし、怒涛の毎日を送っている人は多いのではないでしょうか。忙しくてあれもこれもしないと…と思っていると、一番初めに手を抜き始める部分といえば、食事や睡眠、運動の時間ではないでしょうか。生活に支障がないように恥をかかないようにと大量のタスクをこなしていくために、健康管理がおろそかになってしまうことってありますよね。ただ、一時的と思ってた生活の乱れをそのまま引きずってしまうと、5月にうつうつとした気分になってしまったり、肌トラブルや便秘、体重の増加などに悩んでしまったりすることもあるでしょう。そんなときに、カラダの状態を確認することができるポイントがあります。それは、便、おりもの、舌の苔などさまざまな分泌物です。それぞれ、健康管理に気をつけましょうね!というカラダの合図をいち早く教えてくれる部分でもあります。そこで、今週はおりものの状態が気になる人のための食薬習慣を紹介していきます。今週はおりものが気になるときの食薬習慣3月、4月と生活が激変し、食事や睡眠のリズムなどが大きく乱れた日々が続いていたというかたも多いのではないでしょうか。そして、注意しなければならないのが、そのまま生活習慣が乱れた状態をスタンダードとしてしまうことです。実際は、忙しい時ほどカラダに加わるダメージをその都度軽減するために、健康管理が重要となりますが、時間がない中で生活習慣を整えることはかなり強い意思が必要となりますよね。ただ、乱れた毎日も長期化するとさまざまな何となく感じる不調の種となってしまいます。漢方医学では、体調のチェックをするために、おりものの状態をチェックすることがあります。基本的に半透明から白っぽい色で、少し粘り気がある状態は正常です。また、月経周期によってある程度質的な変化が生じるものでもあり、膣内でデーテルライン桿菌という善玉菌がカンジダや大腸菌などの雑菌が繁殖しないように働いてくれています。抗生剤をよく飲んだり、膣内を過度に洗いすぎることも膣内環境を乱し、バリア機能を低下させてしまうことがありますが、小麦製品や精製糖などが多いときにもおりもののニオイや色、質に違和感を感じることが増えます。食事がダイレクトに影響する腸内細菌と膣内環境はお互いに関連していることもあり、おりものシートやデリケートゾーン用のソープなどにたよってばかりいても根本的な原因を絶つことにはなかなかつながりません。漢方では、黄色みが強く、ニオイがきついおりものがでるとき慢性炎症の原因になる『湿熱』がたまっていると考えます。そして、『湿熱』を放置しているとアレルギー症状や肌トラブル、口臭や体臭などさまざまな迷惑な症状へと進展していくと考えるため、おりものの指標を確認したときには生活の見直しが必要と考えます。ということで、今週食べるとよい食薬は、『湿熱』対策になる【キャベツとオレンジのサラダ】です。逆にNG行動は悪玉菌の餌となり『湿熱』を生じる【朝のパン習慣】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:キャベツとオレンジのサラダ】時間がない時、そしてストレスがある時には、甘い物や揚げ物などちょっとジャンクなものが食べたくなりますよね。ですが、そういった食材は体調を整えるためにはプラスに働きません。そこで、食物繊維が多く、抗酸化力があったり、血糖値の安定に役立つことでメンタルの安定にもつながる『湿熱除去』サラダがおすすめ。おすすめ食材であるキャベツには胃の働きを助けるキャベジンや腸の働きを助ける食物繊維、炎症を抑え解毒作用のあるスルフォラファン、抗酸化作用のあるビタミンCを含むキャベツ。ストレスや肌トラブルに対してもオールマイティにサポートしてくれます。また、オレンジも粒マスタードに含まれる香り成分にも、『気』の巡りを促しストレス緩和につながるため、突発的にイライラした日のメニューにもぴったりです。レシピはこちらです。<キャベツとオレンジのサラダ><材料>キャベツ4枚(千切り)オレンジ1個(薄皮はとらず輪切りに)オリーブオイル大さじ1粒マスタード大さじ1塩・レモン汁お好みで<作り方>ポリ袋に材料を入れて、よくなじませたら完成。NG行動【朝のパン】朝は時間がないからパンに決めているということはないでしょうか。たまに、パン屋さんの美味しいパンを味わって食べるのであればよいですが、毎日の日課になっていたら腸内環境や膣内環境の悪化につながる可能性があります。また、『湿熱』を作り出す食材でもあるので、おりものに異変を感じているときには小麦製品と精製糖は控えめにすることが、おりものだけではなく全身的な健康管理につながります。忙しい時ほど、和食をチョイスするようにしてみましょうね。おりものの変化は、食生活の見直しの合図である可能性も考え、ほかの不調が増える前にチェックして行動を変えてみましょうね。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©mari_matayoshi/Gettyimages©Dimitri Otis/Gettyimages次ページ>>「おりものに異常が出やすいNG習慣」まとめはコチラ文・大久保愛
2023年04月07日勉強はできたほうではありません。とはいえ、テスト前には一夜漬けでも覚えなければいけないことは覚えられた学生時代。社会人になってからは仕事を覚えるためにメモを取るようになり、書いた内容はだいたい覚えていました。それが40代 となった今では….. 。ついに同じ部署の人の名前もなかなか覚えられなくなってしまいました。 私の記憶力低下についての体験談を紹介します。★関連記事:「あれ?この人誰だっけ?」顔はわかるのに名前が思い出せない私のちょっとした工夫とは誰が誰なのかわからない? 顔と名前の不一致今から10年ほど前に母と一緒にテレビを見ていたときのことです。母が「若い子の顔は全部同じに見えるから覚えられない」と言っていました。当時の私は1人ずつしっかりと覚えられていたので、その言葉が理解できずに「そんなわけないやん、全然違うやん」と思っていました。それが40代を迎えたころから母と同じような現象に陥ってきたのです。特にグループで活動する芸能人に至っては、覚えられたとしても2人まで、それ以上になるともう無理。そっくりに見えるのです。それどころか、以前なら好きな作家の代表作をいくつも挙げられたのに、今は1つも題名が出てこないこともしばしば。毎週見ているドラマや番組の出演者名や役名が出てこないということもしょっちゅうあります。そのため何度もホームページで確認するという作業をしなければならなくなってしまいました。仕事でも同じ職場の人の名前を覚えきれず、その都度名札を確認している始末。付き合いが長くてよく会っている人であれば顔と名前がすぐわかりますが、ついこの前まで一緒に働いていた人ですら、街で会ったら「誰だっけ?」となってしまいます。日常使う漢字や言葉が思い出せず、仕事に影響ずいぶん昔に漢字検定で3級に合格しました。そのため漢字には少々自信があり、人に聞かれてもすぐに正しい漢字を教えられていました。ところが最近は、スマホやパソコンでひらがなを1~2 文字打てば予測変換で候補を出してくれるため、手書きをする機会がめっきり減りました。その結果、自分で書こうとすると簡単な漢字が出てこないという事態に。ついこの間も「絶対」の「絶」が出てこなくて結局スマホで検索してしまいました。文明の力に頼り過ぎているせいもありますが、記憶力の低下は否めないと思いました。現在ライティングの仕事をしているのですが、ネットでいくつものサイトを同時に開いて調べながら書いていると、どのサイトに何が書いてあったのかを忘れてしまい、少し書いては「あれ、なんだっけ? どこに書いてあったっけ?」となってしまいます。その結果、情報がまとめきれず困ってしまうことがよくあります。また、書き記したい状況を表すのにぴったりの言葉や表現、ことわざや四字熟語などが、いくら考えても出てこず、文章が稚拙になってしまうのです。更年期による女性ホルモンの減少が原因?調べてみると、人間の能力低下にはサイクルがあり、その1つが更年期だと言われているようです。ある記事によれば女性ホルモンは「海馬」という脳内の記憶を司る器官の働きを活性化させるとの研究結果があり、更年期世代の記憶力の低下には女性ホルモンの減少が関係している可能性があるそうです。40代の私が最近感じている記憶力低下も、女性ホルモンの低下が関係しているのかもしれません。とはいえ、できる対策はあると思います。前述の記事によると、睡眠で脳を十分休ませることは記憶力の低下を防止することにつながるのだとか。睡眠の質を上げるために適度な運動を心掛けることが有効だそうです。また、飲酒は睡眠の質を下げてしまうので、寝酒は控えたほうが良いということもわかりました。さらに疲れやストレスをためることも記憶力の低下を促進してしまうそうなので、できる限りストレスをためないように心掛けようと思います。これまではできない自分を責めていましたが、そういったことはやめます。また「思い出す」という行為は脳を活性化させるので、夜に一日を振り返る習慣をつけていきたいです。ついやってしまいがちなスマホの使い過ぎも記憶力低下の原因となるため、できるたけ控えるよう努めたいと思います。まとめ40代となり他人事だと思っていた記憶力の低下に直面し、驚きとショックが隠せずにいました。仕事に差し支えると困ることもありますが、加齢によるものだから仕方ないと諦めていましたが、年齢以外に女性ホルモンが関係しているなんて目からウロコでした。それなら諦めずに少しでも抵抗すべく、今からでも睡眠について見直したり、ストレスをためないように努めたいと思います。加えて自分を否定しがちでマイナス思考な自分についても改め、ダメな自分を責めることなく少しでも前向きになれるようにしていこうと思います。考え方や行動を少しずつでも改善すれば、記憶力低下に歯止めをかけられると思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/うさぎ如月 (46歳)40代駆け出し在宅ワーカー。飽きっぽい性分のため40代にして惑ってばかり、いまだ人生迷走中。今度こそは!と意気込んでは見たもののもがき続ける毎日。
2023年04月04日春は、過ごしやすい気候になってきたり、新しい生活が始まったりと、ワクワクしている人も多いですよね。一方で、環境の変化によって、心やカラダに疲れを感じやすい季節でもあります。美容や健康に関心が高い女性が集まるanan Beauty+ clubのメンバー約100人に、春のメンタルケアについてリサーチしました!心やカラダの不調を感じたことは?※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。まずは、周りの環境が変わったことで、心やカラダにマイナスの変化が現れたことがあるか聞いてみました。「YES」と回答した人は80%、「NO」と回答した人は20%でした。多くの人が、心やカラダにマイナスの変化を感じているという結果になりました。新生活の始まりなど、環境が変わるタイミングは、緊張や不安で自律神経のバランスも崩れやすいと言われているので、心やカラダへの影響は仕方ないものなのかもしれませんね。ストレスで肌荒れも続いて、どのように環境が変わって、心やカラダにどうのような変化が現れたかを教えてもらいました。「元々一緒に働いていた同僚が異動してしまい、その代わりに異動してきた先輩が合わず憂うつで仕方なかった」(34歳・会社員)「職場が変わって気を遣うので、疲れ方が倍以上になった」(35歳・専門職)環境が変わると、気分が落ち込んだり、疲れを感じたりすることがありますよね。私は、新しい部署に異動する時は毎度、数週間くらい帰宅後すぐに寝てしまいます。きっと気疲れしているのだと思います。気持ちだけでなく、体調への影響が出てしまったという人も多くいました。「最初の会社に入った際に、仕事も周りの人もまったく合わなくて蕁麻疹がひどくなった」(35歳・専門職)「大学を卒業してから社会人になる時、あまりにも環境が変わり過ぎて、ものすごくネガティブ思考になった。食べられなくなったり、肌も荒れたりした」(39歳・専門職)「社内で人間関係が変わりうまくいかなくなった時は、PCを見ると手が震えたり、涙が止まらなくなったりしたことがある」(31歳・会社員)肌荒れや蕁麻疹などの症状が出てしまったり、食欲がなくなったり、症状はさまざまですが、仕事や普段の生活にも影響が出るほど苦しんだ経験がある人は少なくなさそうです。私は以前、転勤が決まった時に、急激に食欲がなくなり5キロ近く体重が減ったことがありました。当時、気持ちがとても落ち込んだという自覚はなかったのですが、今思うと知らず知らずのうちにストレスや緊張を感じていたのかもしれないです。症状は改善する?みなさん、いろいろな症状に悩まされてきたようですね。その症状は改善したのか聞いてみたところ、「YES」と回答したい人が83%、「NO」と回答した人が17%という結果に。全ての人ではありませんが、8割以上の人が改善したというのは、今も症状に悩んでいる人にとっても少し希望がもてそうでしょうか。焦らずマイペースが大事ストレスを減らすのは簡単ではなさそうですが、少しでも穏やかに過ごせたら嬉しいですよね。症状が改善した人たちに、どのように対応をしてきたのかを教えてもらいました。「その時の目の前の仕事を頑張る」(34歳・会社員)「慣れ」(35歳・専門職)「新しい生活の中で、人間関係ができてきた時。ちゃんと今までの居場所を思い出にできたと思った」(39歳・専門職)自然に環境に慣れていき、ストレスを感じなくなったという声が複数ありました。新生活のスタートによる一時的な緊張や不安は、時間が解決してくれることもありそうですね。最初はつらくても、いい出会いや経験の場になったという人もいるので、状況がよくなることを信じて、環境に順応していくのをマイペースに待つというのもいいかもしれません。ほかには、自分のペースを取り戻す方法についてもコメントが集まりました。「静かな時間を楽しみながら、人と一定の距離感で付き合えるようになり、自分のペースを取り戻した。今は、外出しても、人とたくさん会っても自分のペースでいられる」(46歳・自営業)「友達と飲んだり、山登りをしたり、本を読んだりする」(41歳・会社員)みなさん、趣味の時間をつくったり、友人に話したりすることで、心穏やかに過ごせる方法を見つけていますね。私は、気持ちが落ち込むことは誰でもたまにはあるものだと思って、普段から自己肯定感が上がり、前向きなれるような映画をブックマークしています。仕事がうまくいかなかったり、悲しいことがあったりした時は、休日にひたすら映画鑑賞をして気分を上げています。一方で、大きな決断をしたという人たちもいます。「転職した」(35歳・会社員)「その会社から離れることにした。その後はすぐに改善し、元気になった」(31歳・会社員)職場環境にストレスを感じていた人の中には、転職をしたという人もいました。転職はエネルギーも必要で、大きな決断ではありますが、つらいと感じる環境にずっと身を置くのは苦しいですよね。ストレスを我慢せず、勇気をもって環境を変えることで、気持ち新たに進んでいけそうです。みなさん、いろいろな方法でストレスを乗り越えてきましたが、解決策を見つけるのが難しかったり、本当につらくなったりした時は、病院に頼ったりすることも選択肢の1つかもしれません。自分にあった方法で、前向きに過ごしていきたいですね。忙しい時こそ気分転換を春のメンタルケアリサーチ、いかがでしたか? 新生活のはじまりは忙しいかもしれませんが、ちょっと太陽の光を浴びてみたり、湯船にゆっくり浸かってみたりすることも、気分転換にいいそうです。最近疲れたかもと感じたら、みなさんのコメントを参考に、リフレッシュする時間もつくってみてください。穏やかな春を過ごせることを願っています!(C)Jamie Grill/Getty Images文・高橋あやか
2023年04月03日今の時期は気候や環境の変化で、ちょっとしたことでイライラしたり、些細なことをいつまでも気にかけてしまったりと、気持ちが不安定になる人が多いようです。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、すぐできるメンタル不調対策と、逆にしてはいけないNG行動を教えてくれます。最近、気持ちが不安定になっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 206最近、時間に追われ、心もカラダも余裕がなくなるタイミングが増えてはいないでしょうか。やることや考えることがありすぎて、神経過敏になって怒りっぽくなってしまったり、そうかと思えば急に集中力が途切れたり、仕事に追われ睡眠時間を削り疲労困憊したりとギリギリで生きている方も多いと思います。いっときであればよいのですが、例年4月いっぱいは多くの人が慌ただしく過ごしている印象です。GWに入るまで怒涛の日々が待っていることだと思います。実は漢方医学でも春の不調の特徴として、些細なことに怒ってしまったり、処理する情報量が増え、それに伴い目を酷使することになり、頭痛や肩こりなどの不調を感じることが増えるといわれています。これを『肝』の働きがダメージを受けていると表現したりします。ということで、今週は春のイライラが悪化してしまうNG習慣と食べるとよい食材を紹介していきます。今週は、イライラの対策となる食薬習慣突然ですが、ちょっと思い返してみてください。最近、いつもなら流せるようなことに言い返してしまったり、他人の一言にひどく傷ついてしまったり、一人になると反省会をしてしまうようなことはないでしょうか。春の寒暖差に気圧の変化、人間関係の変化、目を使う前かがみの姿勢の長時間作業など、不調につながる環境が存在しています。その結果、神経過敏になったり、感情が顔や行動、言葉に出てしまうことが考えられます。人間関係やさまざまな段取りにも影響してしまいますよね。さらに、女性の場合には月経周期によってもイライラが加速する時期もあり、余計に怒りや食欲などを爆発的に感じる機会が増えてしまうこともあるかもしれません。この症状を漢方医学では、『肝血虚』や『肝気鬱結』であると考えます。そこで、自律神経を整えるべく鉄やビタミンB群、タンパク質を補給することで『肝血』を補い、ストレスによって発生する活性酸素を減らす『疎肝理気』作用のある食薬を取り入れることがおすすめです。ですが、ストレスが多い時には、すぐにストレスから解放してくれて満足感が高いメリットがあり、体内でイライラの素となる『痰湿・湿熱』に変換されるデメリットのある食事を欲してしまう可能性が高まります。その代表的存在がスイーツです。さらに、お菓子だけでお腹が満たされ栄養補給するタイミングが減ってしまい、『血虚』の後押しをしてしまうことも考えられます。そのため、『肝血』を補い『疎肝理気』してくれる食材を十分に食べ、なるべく『痰湿・湿熱』の材料となる食べ物を控えることが必要です。今週食べるとよい食薬は、【ピーマンの海老詰め】です。逆にNG行動は【ご褒美スイーツ】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:ピーマンの海老詰め】『肝血』を補う高タンパク食材でビタミンB群やミネラルも豊富な海老と鶏肉を『理気』作用のあるビタミンE、ビタミンC、βカロテン、クロロフィルなどの抗酸化物質を含むピーマンに詰め込んだメニューが便利。また、海老の赤い色素アスタキサンチンや鶏肉のイミダゾールジペプチドも疲れた頭を癒してくれます。レシピはこちらです。<材料>タネむき海老100g(荒くミンチ)鶏ひき肉200gオートミール大さじ1味噌大さじ1生姜1かけ(みじん切り)ーーーピーマン4つ(種は捨てずに半分に切る)ーーー調味料酒・水大さじ1醤油小さじ1<作り方>タネの材料をポリ袋に入れてよくこねて、ピーマンに詰める。クッキングシートを長めに切ってフライパンに敷き、ピーマンを並べ、調味料を回しかけ、クッキングシートで包むようにたたむ。フライパンとクッキングシートの隙間に水を150ml程度入れ、蓋をして10分程度中弱火で蒸したら完成。※面倒な人は軽くラップをかけ5~6分レンジにかけてもOK。NG行動【ご褒美スイーツ】気分転換やご褒美として食べるスイーツがNGです。私たちは忙しくて感情がコントロールできないときほど、甘い物を欲しやすくなってしまいますが、そんなときこそ間食や食事の質を、自分のカラダにとって必要な栄養素になるように調整することがベターです。とはいえ、即リラックスでき幸福度をアップしてくれるスイーツは、魅力的で意識的に控えることは難しいかもしれません。そのため、食べてしまったときには、血糖値の急上昇を抑えるように片付けや掃除をして歩き回ったり、お散歩をしたりと気分転換の行動となる運動習慣もセットで取り入れるようにしましょう。血糖値の安定は、感情の安定にもつながりますよ。イライラした時ほど、負のスパイラルに陥らないように食生活を整えたいものですが、なかなかそうはいかないものです。思うようにコントロールできないと感じた人は、忙しさや月経前のイライラがひと段落した心もカラダも元気な時の生活を見直すことから始めてみましょう。体調が悪い時に、生活習慣を変えることは難しいです。元気なときに健康意識のレベルを少しずつ上げて体調の波を小さくできるようにしていきたいですね。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Alexey Yaremenko/Gettyimages©Aja Koska/Gettyimages文・大久保愛
2023年03月31日私は頭頂部の髪が薄いことが気になり何とか隠そうとしてもうまくいかなくてガッカリ……ということを繰り返しています。そんなとき、思い出すのは学生のころのこと。当時テスト勉強中に髪の毛を抜く癖があり、気が付くとゴミ箱に髪の毛がたまっていたことも。あのとき抜いてなければ、今も頭頂部にもう少し髪があったかもしれない! そして今でも髪の毛を抜く癖が出ることに気が付き、克服したいと思ったことをお話しします。★関連記事:更年期になると薄毛や抜け毛が増えるのはなぜ? やってはいけないNG行動は?【医師監修】無意識に手が伸びてしまう…大人になってもつい髪の毛を抜いてしまう癖を自覚したのは、会社の研修中におこなわれる課題テストの勉強をしているときでした。テストに備えて自宅で課題テキストを読みノートに書いてを繰り返していたら、無意識に後頭部の髪に手が伸びてプツンと抜いていました。そしてゴミ箱には数本の髪の毛が……。これは学生のころと同じことをしている! と気が付いてびっくり。しかも、頭頂部の薄さが気になっていると自覚しているからなのか、目立たない髪の内側の毛を抜いていました。原因を調べてみるとただでさえ加齢による髪のダメージを感じているのに自分で抜いてしまうなんてよくない、この癖を直したいと思いました。ネットで調べてみると、ストレスを感じたときに髪の毛を抜いてしまうという癖が当てはまるようです。たしかに、推し活など何かを夢中になって楽しんでいるときは髪の毛を抜きません。今回は仕事の課題テストで良い点数を取りたいという焦りがストレスとなり、髪の毛を抜く癖が復活したように思えました。意外なアイテムが活躍!?まず焦りや緊張を和らげてリラックスすることが大事だと考えて、勉強する前に香りの良いハーブティーを用意しました。その香りをかぎながら深呼吸を繰り返し、落ち着いてきた所で勉強をスタート。しかし、これだけでは集中力が途切れてきたときに髪を抜くかもしれないので、予防アイテムとして使用したのは薄手のストールです。頭を締め付けない程度にゆるくストールを巻いてみました。これで無意識に手がのびてもストールにさまたげられて、髪を触らずに済みました。まとめこの癖を直したいと思ったもう一つの理由は、髪の毛を抜くと痛みを感じるのに止められず、自分を痛め続けていることに気が付いたからです。髪の毛も自分の一部なのだから大事にしたいと今回のことで実感しました。これからもストレスを感じることはたびたびあるかもしれませんが、その中でもできるだけ自分をリラックスさせる方法を考えて過ごしていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/滝内 まい(50歳)出版社や眼鏡屋など、あらゆる職種を経験。趣味はイラストを描くことや美術館でアートに触れること、読書など。
2023年03月27日免疫を担う白血球を正常に働かせるには、自律神経を整えることが大切。そのためには呼吸法が強い味方に。ストレスを感じたとき、睡眠が浅いときなど、場面に合わせた呼吸をマスターすれば、免疫力アップだけでなく、メンタルの安定など大きなメリットが。シーンに合った呼吸で自律神経をコントロール。「免疫力を高めるには、自律神経をコントロールすることが大切。自力で自律神経にアプローチできるのが呼吸法です」と言うのは、医学博士の根来秀行先生。自律神経とは、呼吸や消化器官、体温調節など、全身の機能を司る神経のこと。おもに日中に行動を活発化する交感神経と、おもに日が暮れる頃から優位になり体をリラックスさせる副交感神経の2つがある。「免疫は、血中の白血球が担当しており、なかでも大きな役割を果たすのが顆粒球とリンパ球。交感神経優位のときに増える顆粒球は大きな異物や細菌に、副交感神経優位のときに増えるリンパ球はウイルスやがん細胞などに立ち向かいます」自律神経が正常に働いていれば、顆粒球とリンパ球もしっかり働き、病気などにもかかりにくくなる。「ストレスなどが多いと交感神経が優位になり、自律神経のバランスが崩れます。それを調整できるのが呼吸法。正しく行うことで、自律神経だけでなく、脳内ホルモン、心拍数、血管、心の状態にも影響を与えることができます。回数やタイミング、呼吸の仕方、深さなどによっても効果が変わってくるので、そのときどきで使い分けて、免疫力を強化しましょう」自律神経整え呼吸法まずはこれを習慣に!ベースの呼吸法副交感神経のスイッチを入れる呼吸法。「吐く息を長く」を意識すればよいだけなので、気がついたときにこまめに行って、疲労を軽減しよう。HOW TO1、鼻から軽く息を吐く。2、お腹をふくらませながら、ゆっくりと4秒間かけて鼻から息を吸う。お腹が数cmふくらむようにしっかりと息を吸い込んで。慣れないうちは、おへその上に手を当てて確認しながら行おう。3、お腹を絞るようなイメージでへこませながら、鼻からゆっくりと8秒間かけて息を吐く。2と3を落ち着くまで続けよう。METHOD1 ストレスを感じたら4・4・8呼吸法不安やストレスを感じたときに交感神経が優位になるのを食い止める呼吸法。心拍数や血圧の上昇を防ぎ、頭もスッキリ!HOW TO1、楽な姿勢で椅子に座り、おへその上に軽く手を置く。2、2~3回、腹式呼吸をし、息を吐ききる。3、4秒かけて息を吸う。4、4秒、息を止める。5、お腹を絞るようなイメージで8秒かけて息を吐く。3~5を4回繰り返す。METHOD2 お風呂上がりにリンパ呼吸法おへその裏にある、リンパ液が溜まっている「乳び槽」にほどよい圧力をかけられる呼吸法。リンパがスムーズに流れ、疲労やむくみが解消。HOW TO1、全身の力を抜いて膝を軽く曲げた状態で、仰向けに寝転がる。2、息を軽く吐ききる。3、ゆっくりと鼻から息を吸い、お腹を大きくふくらませる。4、お腹をへこませながら、吸った時間よりも長めにゆっくりと鼻から息を吐く。METHOD3 眠る前に10・20呼吸法じっくりと心と体を癒す呼吸法。1分間に2回の深い呼吸を10~20分行うのが理想的。照明を落として行うと効果アップ。HOW TO1、姿勢を正して座り、下腹部をゆっくり絞るようにして息を吐ききる。2、下腹部と肛門の力を抜いて、下腹部をゆっくりふくらませていき、10数えながら自然に息を吸い込む。3、首から胸にかけてゆっくり力を抜きながら、自然に息を吐く。そのまま下腹部をゆっくり絞りながら20数えて、さらに息を吐いていく。同時に肛門もゆっくり閉じていき、そのまま息を吐ききる。2~3を20~40回、自分のペースで行う(20回で約10分)。METHOD4 睡眠が浅いときはマインドフルネス呼吸法雑念を払い、「吸って、吐いて」に集中することで、脳を休めてクリアな状態に。睡眠中に目が覚めてしまったときなどにもおすすめ。HOW TO1、背筋を伸ばして座る。2、目を閉じて、体の感覚に意識を向ける。3、呼吸をコントロールしないで、あるがままに息をしながら空気の出入りや胸・お腹の動きなどの感覚を意識する。4、雑念がわいてくるのは当然と考えてとらわれず、すぐに切り上げ、呼吸に注意を戻す。全身で呼吸をするイメージで、体全体に意識を広げる。METHOD5 集中力を保ちながらリラックスしたいときは5・5呼吸法脈拍や血圧を下げるので、ストレスによるパニックに陥ったときにも役立つ呼吸法。浅い呼吸を正すことで全身の細胞に酸素を届けられる。HOW TO1、楽な姿勢で座る。2、ゆっくりと息を吐ききる。3、5秒間、息を止める。4、お腹をふくらませながら5秒で息を吸う。5、5秒間、息を止める。6、お腹をへこませながら5秒でゆっくりと息を吐く。3~6を5回程度、繰り返す。根来秀行先生医師、医学博士。ハーバード&ソルボンヌ大学客員教授。著書は『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教える ストレス リセット呼吸術』(KADOKAWA)など。※『anan』2023年3月29日号より。イラスト・岡田 丈取材、文・古屋美枝(by anan編集部)
2023年03月26日花粉症などのアレルギー症状に悩まされていませんか。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、その対策と症状が悪化してしまうNG習慣を教えてくれます!今年は花粉症が酷くなっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 205桜が満開となる地域が続々と増えてきていますね。春分の日も過ぎ、暖かい陽気の日も長く続くようになり、ようやく長かった冬も終わりを迎えた印象になりました。そして、マスクとの距離感も徐々にもとの生活に戻りつつあります。ですが、花粉症を強烈に感じている方は、マスクとの距離感がより強固なものへと変化していることだと思います。そして、卒業、入学、進級、転職、転勤などさまざまな区切りとなり変化のときとなる3月。みなさん、健やかにお過ごしでしょうか。今までお世話になった人たちや4月に新しく出会う人たちに対して、爽やかな印象を与えておきたいと考えるかたは多いと思います。ですが、花粉症で常にポケットティッシュを持ち歩き、鼻の周りは赤くむけ、会話をしながら鼻水がたれたり、くしゃみがでてきてしまっては、相手が気にしていなかろうが本調子ではない自分の状態に悲しくなってしまいます。そこで、今週は花粉症が悪化してしまうNG習慣と食べるとよい食薬について紹介していきます。今週は、花粉症の対策となる食薬習慣肌寒いタイミングもありますが、徐々に暖かくなり、お散歩するのが心地よい季節がやってきました。春のピンク色の花が映えた街並みを思い浮かべるだけで、外出の楽しみが一つ増えてラッキーな気分になりますよね。春の美しさは、あっという間に過ぎ去る儚さも心を動かされるポイントだと思いますが、桜日和のポカポカ陽気のタイミングだ!と狙って外に出ると必然的に降りかかるのが花粉です。今年から花粉症デビューしたというかたも多いのではないでしょうか。花粉症などアレルギー症状は、漢方では腸内環境が悪化し『湿熱』というアレルギーの原因が体内に存在すると考えられています。また、花粉や黄砂、ウイルスなどの病原菌、寒暖差などから身を守っているものを『肺』や『衛気』とよびますが、これらの働きが低下しているときにも花粉症に悩まされると考えられています。そのため今週は、『肺』や『衛気』を補う食薬をとりいれて体を守る力を強化し、アレルギーを引き起こす『湿熱』の原因となる食材を食べないようにしましょう。ということで今週食べるとよい食薬は、【キノコたっぷりブリしゃぶ】です。そして、逆に今週のNG行動は、『湿熱』の原因となる【ラーメンを食べる】ことです。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:キノコたっぷりブリしゃぶ】『肺』と『衛気』を養う栄養素といえば、免疫のサポートに働くビタミンD、炎症を抑えるオメガ3脂肪酸、腸から整える食物繊維です。これらを1品で叶えてくれるのが、キノコたっぷりブリしゃぶです。ブリにはオメガ3脂肪酸が、キノコ類には食物繊維が豊富に含まれています。そして、キノコ類とブリには共通してビタミンDも多く含まれています。レシピはこちらです。<材料>ブリ2切れ(4ミリくらいにスライス)舞茸・しめじたっぷりお好みで干しシイタケ3つ千切り生姜2片昆布3cm醤油・みりん各大さじ1水400ml<作り方>ブリ以外の材料をお鍋でコトコト煮て、ブリをしゃぶしゃぶにして食べる。NG行動【ラーメンを食べる】花粉症がひどい!と鼻をかみながらラーメンを食べてはいないでしょうか?小麦製品とオメガ6脂肪酸が多い食材ですよね。腸内環境を乱し免疫を低下させたり、炎症を促したりすることで『湿熱』を作り出し、アレルギー症状を悪化させる原因となってしまいます。花粉症がつらいと思っている人は、ちょっと控えてみましょうね。そして、花粉症に悩む人は、なるべく和食を心がけ、肉と魚があったら魚を選ぶようにしてみましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代では様々な研究が進み明らかになっていることが増えています。様々な研究が進み『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Hiro Kamijo/Gettyimages©Hello World/Gettyimages文・大久保愛
2023年03月24日中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、気圧や気温、環境の変化が重なる今の時期は、めまい、頭痛、肩こり、微熱などの不調が起こりやすいそう。特に女性は月経時に酷く感じる人が多いとか。愛先生がすぐできる対策を教えてくれます!最近、頭痛やめまいなどの不調が続いていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 204桜のつぼみが開きながら日本列島を少しずつエリアを拡大し北上していきます。今年は例年より早いともいわれている桜の開花です。例年より過ごしやすい春になりそうですね。いよいよ3月21日には春分の日もむかえ、本格的に冬の終わりを告げます。ただ、油断をしていたらすぐにやってくる低気圧に寒暖差。カラダにこたえますよね。漢方医学では、春になると1年の中でもめまい、頭痛、肩こり、微熱、立ち眩みなどの不定愁訴が増えると考えられています。大きく天気が変化するとき、月経前、寝不足が続いたときなど、カラダが弱っているタイミングで前述した不調を強く感じることはないでしょうか。ということで、今週は季節の変わり目かつ月経前に増えるめまいや頭痛などの対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、月経前のめまいや頭痛などの対策となる食薬習慣春が近づくと寒かった冬の記憶など吹き飛んでしまうような気分になりますよね。ですが、一気に冬の記憶が蘇るような日もまだまだ一定のペースでやってきます。そのたびに、低気圧と寒さがやってきてしまい、漢方では『肺・腎・脾』などが弱く、水分代謝や耳鼻科系に関わる臓器が弱く雨の日に不調になるタイプの人、貧血気味で自律神経が乱れやすい『血虚』タイプの人はつらい思いをすることになるかもしれません。さらに、この時期は天気の変化に伴って花粉の飛散が増えたり、4月からの新しい生活環境に向けて準備を整えるため、心もカラダも慌ただしいという特徴もあります。本来は、常に戦闘モードで段取りよく、テキパキと行動していたいと思う時期ですよね。ですが、気持ちだけが先走り、行動が伴わないと自分に対してうんざりしてしまう機会も多いかもしれません。とくに月経前には、自分の心とカラダのコントロールが上手にできなくなることがあります。そこで、今週は春に不足しがちな『肝血』を補い体調を底上げし、環境変化に備えて『肝気』の巡りを整え、月経前に起こりがちなめまいや頭痛などの不調の対策となる食薬を紹介します。食べるとよい食薬は、『キャベツの豚汁』です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:キャベツの豚汁】レシピはこちらです。<材料>豚肉200gキャベツ6枚(ちぎる)ニンニク1かけ(スライス)鰹節1にぎり(粉々に)味噌大さじ2みりん大さじ1水600ml七味唐辛子お好みで
2023年03月17日中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、今の時期は花粉や発汗による皮脂分泌過多などの外的影響と、ストレスや睡眠不足といった内的影響が重なり、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすいそう。愛先生がすぐできる対策を教えてくれます!最近、肌トラブルが増えていませんか【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 203朝起きて鏡を見るとプツンと赤いニキビができていたなんて日には、一日テンションが下がりますよね。春に向けて暖かい日が増えることはうれしいですが、それに伴い皮脂の分泌が増えたり、マスクの中が蒸れたり、花粉が刺激になったり、紫外線が強くなりはじめたりとお肌にとってはちょっとずつダメージを受ける機会が増えてくることだと思います。そんななか、年度末の忙しさや環境変化でストレスがたまったり、暴飲暴食したり、夜更かししたりすることで不摂生がたたり、カラダのベースが崩れていると余計に肌トラブルを感じやすくなってしまうことでしょう。なんだかんだ、人に会う機会も増えがちな3月でもあるので、美肌を保つために外側からだけではなくカラダの中からできる食薬も取り入れてみてはいかがでしょうか。ということで、今週はニキビなど肌トラブルに悩む人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、ニキビなど肌トラブルに悩んだ時の食薬習慣春のような陽気の日も増えてきましたが、それに伴い発汗する量も増えます。同時に皮脂分泌も増える傾向があり、角層の水分と油分のバランスが乱れてしまうことがあります。そんななか、花粉の影響で目や鼻などの炎症がおこったり、搔いてしまったりと外的な影響があったり、ストレスや睡眠不足などで内面的な影響が重なったりすることで、春にはニキビなどの肌トラブルが増えるといわれています。肌トラブルが気になるのにお菓子や麺類などの精製糖やグルテンが多いものばかり食べてストレス発散などはしていないでしょうか。もしお肌のことで悩んでいるのであれば、食べ物のコントロールも肌の状態のコントロールにつながるので気をつけましょう。また、ニキビなど肌トラブルが起こりやすい状態を漢方では、『肝や肺』に熱をもったり『湿熱』がたまっている状態と考えます。そのため、自律神経を整えたり、偏食や睡眠不足、乾燥や紫外線などのケアをきちんと行うことで『清熱』を促し、炎症の原因を少しでも減らしていくことを目指します。ということで、今週は、『肝』と『肺』の働きをサポートし、『清熱』する食薬を紹介します。食べると良い食薬は、『たこハンバーグのカイワレ添え』です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:たこハンバーグのカイワレ添え】レシピはこちらです。<材料>タコハンバーグ(4個分)鶏ひき肉200gタコ50g(適当でOK・粗みじん切り)オートミール大さじ1味噌大さじ1タマネギ1/4個(みじん切り)生姜1かけ(みじん切り)飾りカイワレ大根1パック<作り方>材料をポリ袋にいれて、よく混ぜて丸く形を整えます。フライパンにオリーブオイルをひいて、両面焼いたらお皿に並べ、カイワレ大根をたっぷり添えたら完成。【タコ】肌の新陳代謝や自律神経を整えるためにも必要なビタミンB群、アミノ酸、血流を促し、抗酸化作用のあるビタミンEを含むため春の変化に大切な栄養をとることができます。また、タウリンも含むため、肝機能を助けデトックスを促しお肌の炎症などの緩和にも役立つため『肝』をサポートしたり『清熱』するためにも役立ちます。【カイワレ大根】大根の新芽がカイワレ大根です。ビタミンやミネラルも豊富ですが、特徴は辛みですよね。この辛味には、イソチオシアネートといって、抗炎症作用や抗菌作用などの働きがあり『肺』と『肝』の働きをサポートします。また、消化器系の働きが低下していると肌荒れや疲労感にもつながりますが、カイワレ大根には、ジアスターゼなどの消化を助ける酵素が含まれるため胃腸のサポートにも働いてくれます。すぐにできるストレス発散法として、甘い物やジャンクフードを食べるという人は多いですが、この行動は肌トラブルを増やしてしまいます。そして、肌トラブルは、さらなるストレスを生み悪循環へとつながってしまうこともあります。ストレスを感じたとき、肌トラブルを感じたときは、初心にもどり、好き放題食べるのではなく、食事内容の見直しをすることから始めてみましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…経験則により構築されている『歴史ある漢方医学』と近年急成長している分子栄養学や腸の考え方、生命科学などの『最先端の予防医療』を融合することで、より理論的で具体的な食の提案ができるようにしたものです。東洋医学と西洋医学の良いとこどりをしています。また、漢方医学では、人は自然界の一部として存在し周囲と柔軟にバランスをとることで、よい状態を維持できるという『生体観念』という考え方を根幹としています。そのため、『食薬』では、日照時間、気候、土壌(LPS、ファイトケミカル)、微生物(口腔内細菌や腸内細菌)などの環境変化と連動して体調変化もするものと考えています。季節の移り変わり、日々の気候の変化、腸内細菌の変化などとの関係にも注目し、1年を通して季節や体調にに合わせ食薬を選び習慣として取り入れることで体調のコントロールをしていきます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©hisa nishiya/Gettyimages©Westend61/Gettyimages次ページ>>すぐできる、ニキビなどの肌荒れを防ぐコツの特設ページはコチラ文・大久保愛
2023年03月10日2020年春、わが家の生活は一変しました。きっかけは、緊急事態宣言による夫のテレワーク生活。家庭が夫の職場になりました。常に夫がいる息苦しさを感じつつも外出自粛で遊びに行くこともできない私のストレスはマックスに。爆発して胸の内を打ち明けた後の夫の変化を見て、自分にも見直す点があったことにも気付きました。夫と私にどのような変化があったのかを記していきます。★関連記事:「いずれは家を継いで欲しい」私も跡継ぎ!? 義家族と働くのは夫だけにして欲しい私が考えたこと家庭が夫の職場になったことがきっかけで家庭が職場になって息苦しさに耐える日々わが家はオープンスペースが多く、仕事専用の部屋がありません。そんな環境で夫のテレワークが始まりました。生活の場が夫の職場になり、私は音を出さないように家事をしたり、静かに料理を作ったり、電話会議の音声が飛び交う中で遠慮がちに生活せざるを得なくなりました。また、夫の会社の飲み会がなくなったことで食事を用意する回数も増加。私のストレスは日に日に増していきました。夫はそんな私の気持ちには気付くこともなく、通勤から解放されてうれしそう。土日はオンライン飲み会で大きな声を出して飲んで楽しそう。テレワークを楽しんでいる夫への不満は募るばかりでした。もともと夫は早朝から深夜まで勤務しており、家事を手伝うことは一切なかったので、ただ家にいる時間が長くなっただけの夫の存在がますます疎ましくなっていきました。一方、私はというと、楽しみだったヨガ教室がコロナ禍の影響で休業になり、パートが休みの日もどこにも行けず、読書や動画を観ようにもテレワークの音で集中できず、ただもやもやしていました。ストレス爆発は変化することのきっかけに!私のストレスが限界になったころ、テレワーク生活についての不満を夫に伝えました。食事を作る回数が増えて大変なのでテイクアウトなども利用したい、家庭で夫が仕事をしていると気持ちが休まらないので、私のパートが休みの日は外で仕事してほしいとお願いしました。夫に私のパートのスケジュールを伝えたのはこのときが初めて。それまでは、私がいつ働いていつ休んでいようが帰宅の遅い夫にはまったく関係がなく、聞かれることもなければ伝えることもなかったのです。でも今回、私のスケジュールと不満を伝えた結果、私の休みの日にはレンタルオフィスに行ったり、家で仕事をするときも性能の良いイヤホンを使ったりしてくれるようになりました。また、たまにお弁当を買って来てくれるようにもなりました。一番の変化は、頼まなくてもごみ出しをしてくれるようになったことです。テレワークになる前はごみの分別方法も回収日も知らなかった夫が、進んでごみ捨てをしてくれます。あえて冷蔵庫に目立つように貼った「分別収集カレンダー」を見て確認しながら捨てている姿を見てありがたいなと思うとともに、お願いすることを怠っていた自分を反省しました。家事分担は「見える化」が大事早朝から深夜まで働いていた夫にとって、家庭とは寝るだけの場所でした。ところが、夫にとって家庭にいる時間が長くなったことで、より住みやすい環境にしようと意識が変わったのだと思います。ごみだらけの部屋で仕事をしてもはかどらないという理由だけでなく、見えていなかった家事のルーティンが見えたことによって家事をする意欲が湧いたのだと思います。そして、私のパートのスケジュールを知ってくれたことも家事を手伝うきっかけになったと思います。私の帰宅が遅い日は、洗濯物を取り込んでくれたり、鍋や炊飯器まで洗っておいてくれたりします。私も手伝ってもらうからには、シンクをきれいにしようと心がけたり、使わなくなった食器を思い切って捨てて片付けやすくなるように工夫したりしました。夫いわく「どこまで家事を手伝っていいのかわからなかった」とのことでした。家事がしやすいような環境を作ること、手伝ってほしい内容を明確にすることが大事だと今更ながら気付くこととなりました。まとめテレワークが始まったころは、夫が常に家にいる状態にただただストレスがたまる一方でした。しかし、振り返ると夫の家事に取り組む姿勢は見違えるほど変わりました。見えていなかった日中の家庭の姿を目にすることによって何が大変なのかが見えるようになったことが、意識の変化をもたらしたと思います。私のほうも夫のオンライン飲み会に少し寛容になりました。「男の人は何をどう手伝えばいいのかわからない」ということもわかりました。これからもしてほしいことはわかりやすく伝えていこうと思います。テレワーク生活をきっかけに家事を分担でき、夫を見直すことができました。定年退職後の予行練習にもなりよかったです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。イラスト/しおみなおこ著者/おきるちゃん(45歳)40代のど真ん中。加齢に抗う気持ちと、受け入れる気持ちでゆらぎ中。ヨガが趣味。
2023年03月04日三寒四温という言葉通り、寒暖差の激しい時期となりました。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生によると、そうした気温や気圧の差で自律神経やホルモンが乱れ、月経前の不調が酷くなりやすいのだそう。愛先生が、すぐできるPMS対策を教えてくれます!今の時期は寒暖差で自律神経が乱れ、PMSが酷くなることも【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 202少しずつ春色のお花が街並みを彩り始めました。今年の桜の開花は例年よりも早くなると言われています。今年の3月は暖かくなりそうです。でも暖かい日が続けば、寒い日もやってくるのだと思います。4月に近づくにつれて寒暖差の振れ幅は大きくなり、自律神経やホルモンの乱れを感じる人が増えてくることが予測されます。その結果、月経前に怒りっぽくなったり、過食してしまったり、気分がズーンと落ち込んでしまったりという不調に悩まされることもあるかもしれません。春は、新しいことをワクワク楽しみながらスタートさせたいところですが、気分がダークサイドに振り切っていたらうまくいくものもうまくいかなくなってしまいます。ということで、今週はPMSに悩んでいるときの食薬習慣を紹介していきます。今週は、PMSに悩んでいるときの食薬習慣ピンクの蕾が少しずつ開き始め暖かくなったと思えば、急に冷たい風が吹き込み厳しい寒さを感じるような日々を短いスパンで繰り返すのが、春の風物詩でもあります。ですが、繰り返す変化は、ジワジワと私たちのカラダのバランスをとる機能である自律神経や内分泌系などに負担をかけてしまい、月経にまつわる不調を感じさせてしまうことがあります。いつもよりも月経前に怒りやすくなっている、些細なことばに引っかかってしまう、食欲が収まらないなどちょっといつもの自分と違うと感じたら月経前だったということもあるかもしれません。個人差がありますが、今の時期とくにひどく感じやすいタイプを漢方医学では、貧血まではいかなくても鉄欠乏ぎみである『肝血虚』、ストレスがうまく発散できていない『肝気鬱結』のタイプの人が症状を強く感じる傾向があります。そこで今週は『肝血』を補い、『肝気』の巡りを改善する食薬を紹介します。食べると良い食薬は、『レバーとパセリのクミンソテー』です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:レバーとパセリのクミンソテー】レシピはこちらです。<材料>レバー150g(下処理したもの)トマト1個(くし切り)クミン10振りパセリ1束(ちぎる)塩・胡椒適量<作り方>材料をすべて炒めたら完成。【レバー】鉄分が多い食材の代表といえば、レバーです。貧血ではないけどフェリチン値が低かったりする、鉄欠乏な状態から貧血傾向なものを含め漢方では『肝血虚』といいます。女性が不足しがちな鉄は、脳の神経伝達物質の材料でもあるため鉄不足はメンタルの不調を起こしやすくさせてしまいます。【パセリ】鉄が豊富なレバーと鉄の吸収を促すビタミンCが多いパセリを一緒にとると鉄の吸収が高まります。また、料理の名脇役パセリですが、今週は主役にしてみましょう。香り高く『肝気』の巡りを改善するためにも役立ちます。栄養素的には、鉄、ビタミンCの含有量が野菜の中でもトップクラスで実力もあります。喉や鼻の調子が悪いときには、βカロテンも豊富なので、粘膜を強化しバリア機能を高めてくれます。カラダに炎症がある場合や腸内環境が乱れている状態も鉄の吸収を抑制してします。鉄剤を服用しても体調がよくならないときには、抗炎症作用や抗酸化作用があるビタミンCやファイトケミカルなど、香り高い食材や腸内環境を整える食物繊維をたっぷりとるようにすると鉄の吸収がUPしますよ。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…経験則により構築されている『歴史ある漢方医学』と近年急成長している分子栄養学や腸の考え方、生命科学などの『最先端の予防医療』を融合することで、より理論的で具体的な食の提案ができるようにしたものです。東洋医学と西洋医学の良いとこどりをしています。また、漢方医学では、人は自然界の一部として存在し周囲と柔軟にバランスをとることで、よい状態を維持できるという『生体観念』という考え方を根幹としています。そのため、『食薬』では、日照時間、気候、土壌(LPS、ファイトケミカル)、微生物(口腔内細菌や腸内細菌)などの環境変化と連動して体調変化もするものと考えています。季節の移り変わり、日々の気候の変化、腸内細菌の変化などとの関係にも注目し、1年を通して季節や体調にに合わせ食薬を選び習慣として取り入れることで体調のコントロールをしていきます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Ponomariova_Maria/Gettyimages©Sean Anthony Eddy/Gettyimages文・大久保愛
2023年03月03日会社や組織の中で働くうえで、誰もが大なり小なり抱えてしまう、ストレス。モヤモヤした気持ちは心身に悪影響を及ぼすので、なるべく減らしたいものです。対処法はさまざまですが、ぱやぱやくん(@paya_paya_kun)さんによる『儀式』が、多くの人に気づきを与えるきっかけになっています。『戦闘モード』の体切り替えの『儀式』とはぱやぱやくんさんによれば、ストレスを受けた人間は、身体が『戦闘モード』に切り替わるとのこと。『戦闘モード』のまま帰宅してしまうと、家にいてもストレスを感じるようになってしまいます。そこで、ぱやぱやくんさんがおすすめしているのが、まっすぐ家に帰るのではなく、寄り道をすること。もし職場で「なんだよ...」と嫌な思いをしたときは「寄り道」がおすすめです。ストレスを受けると肉体が「戦闘モード」になります。そのまま職場から自宅に帰ると気持ちが切り替わらず、自宅もストレスフルな環境になります。寄り道は「戦闘モードを解除する儀式」だと思うのが吉です。— ぱやぱやくん (@paya_paya_kun) February 26, 2023 実際に、ぱやぱやくんさんは毎日スーパーマーケットに行っているそうです。寄り道は戦闘モードを解除する儀式であると考え、自宅以外のところに寄ることで、気分転換をするのが大事だといいます。思い当たる節あり?ネット上でコメント続々特別なことではなく、むしろ無意識にそうしていたかもしれない、ぱやぱやくんさんのアイディアに、ハッとさせられた人は多いようです。ぱやぱやくんさんのツイートには、たくさんのコメントが寄せられました。・帰り道にコンビニスイーツを買って帰るのは、『儀式』だったのか…。・最寄り駅まで歩いて、同僚と別れて、1人で立ち食いそばを食べて、ホッとしてから帰るのが日課になりました。・嫌なことがなくても、頭の中を整えるのはよいことですね。子供の頃から寄り道ばかりしていたけど、ある意味正解だったのかも。・帰り道、本屋に寄ってストレス発散をしていたけど、最近は行けていないな…やっぱり寄ってみよう。なお、「自宅作業が続く在宅勤務の場合はどうすればよいか」という質問に、ぱやぱやくんさんは「近所のカフェに足を運んではどうか」と提案しています。ストレスにひもづく環境や仕事から離れる時間を作り、心をリフレッシュするのが肝ということですね…!日々を過ごす中でストレスを感じたら、ぱやぱやくんさんのアイディアに沿って、ちょっと寄り道をしてみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年02月28日過去、緊張性のおならに悩んだことがあります。医師からの診断はされていませんが、健康診断では医師からストレスでおなかに空気がたまりやすい体質なのかもしれないと言われました。そして最近、またおならがよく出るように。それは何が原因かはっきりわかりませんが、ママ友付き合いのストレスによるもの、緊張性のおならではないかと考えています。私のおならに関する体験談を紹介します。★関連記事:「最近、おならをコントロールできない…」原因は? 改善策はどうする?【医師監修】原因がわからない「おなら」が出る調べてみると、おならの主な原因は食物繊維不足、不規則な食生活などがあるそうです。しかし、私の場合はママ友付き合いだったようです。実は、あまり言いたくありませんが、次男は幼稚園の入園面接で落ちて保育園に行くことになり、今でも他の子と比べて勉強についていけるか悩んでいます。それでも、小学校に入り、漢字や九九も覚え、彼なりの進歩を見せているのですが……。私が付き合っているママ友は、長男と同じ習い事で家族構成も把握しており、お互いの家に行き来してランチしたり世間話をする仲でした。しかし、次男が幼稚園に落ちたときにそのママ友から言われた「でも普通に見えるのにね」の言葉に正直モヤモヤしました。他意はなくても、「普通に見えるけれど普通じゃない」という真意をくみ取ってしまったためです。公園で遊んでいたときに、そのママ友の知り合いママからも「この子が〇君? へえ~」と言われた言葉にもモヤモヤしていました。顔が広いおしゃべりのじょうずなママ友でしたから、きっと、次男が幼稚園に落ちたことを知り合いママに吹聴していたのではないかと思いました。というのも、長男の習い事で会うたびに「最近、〇〇君はどうなの?」と習い事で付き合いのある長男ではなく、幼稚園に落ちた次男の動向を探ってくるからです。「楽しく通っているよ」と肯定的な発言をしても「でも登園をしぶって泣いたりしないの?」とか、「でも他の子と比べて成長はどうなの?」とか。きっと純粋な興味なんでしょうが、この「でも」の返しも嫌でした。そんなときに、胃がきゅっと縮まるような感じがして、おならが出そうになります。自分の子どものことを探られるタイミングで必ず胃の不調やおならが出そうになったので、自分自身でも話すのがストレスなんだとうっすら感じてはいました。ただ、会えば明るい話題豊富なママ友で、ご自身からPTAに立候補されるような方でもあったので、付き合いは続いていました。待ち時間なしで悩みもなくなったそんな生活が激変することになりました。そのきっかけとなったのがコロナ禍です。習い事で待ち時間に話すことが禁止されたのです。話すことだけでなく室内で待っていることも禁止。一部、外で待っている人もいましたが、夏は暑く冬は寒いので、良いタイミングかもしれないと思い、わが家は送り迎えするだけにシフトチェンジしました。ちょうど仕事も家事も忙しかったので、料理を作るなどと言って待つことをやめたのです。そして、タイミングが合えばテレワークの夫に迎えに行くようにお願いしたりもしました。もともと、深海で漂うようにひとりでいるのが好きな私。それではいけないと思ってママ友付き合いをしてきましたが、コロナ禍のタイミングがちょうどよかったので距離を置くようにしたのです。すると、おならの悩みがすっかりなくなりました。都合が良いもので、おならの悩みがなくなってからは、体調の悪さについてまったく気にすることがなくなり、「あれ? 最近、おならで悩んでない!」「やはりストレスだったのかな」とのんきに気付きました。「おなら」は原因不明のままで曖昧に他人の子の動向が気になるママ友の存在がつらかったのかもしれません。特に幼稚園に落ちたなんてネタになりそうでしたし……。他のママに言いたくなる話題でもあったのだろうと感じます。でも、おならの原因ははっきりとわかったわけではなく、習い事で待つ部屋が寒かったり暑かったりして環境が悪かったからなのかもしれません。自分自身の胃腸の調子が悪いだけとも考えられます。そのあたり、ストレスなのかどうかは原因を探らずに、曖昧なまま過ごしています。ママ友でも学歴も違えば、考え方も違う相手。まったく同じ価値観というのも難しいのかもしれません。どちらにしても、今はコロナ禍をきっかけに静かに暮らしています。私は仕事もしているし、ネットでの友人もいるので無理にママ友付き合いせず、適度な距離感やマナーを守った関係が居心地良いと思っています。まとめ言いたくない自分の子どものことを詮索されることにストレスを感じていたかもしれない私。ネットで、ストレスでおならが出るのは自律神経のバランスが崩れるからとありました。この1件で、私はあまりママ友付き合いがうまくない人間なんだな、と自分の欠点を認めてあげようと思いました。それでも、自覚ないままに自律神経のバランスが壊れ、日常生活が送れなくなってしまうほどになってからだと、修復不可能になるかもしれません。早めに距離を取れてよかったのだと思うようにします。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/村澤綾香著者/Kumiko3(41歳)夫と小学生2人の4人家族。Webライター。子育てしながらの仕事は想像以上に大変。アラサーよりも疲れやすく、美容院では肩凝りを指摘され、夕方にはエネルギー切れ。白髪も生えてきて、毎日イライラするのはもしかして更年期!?それでも身だしなみは整えて、目指せナチュラル若見えキラキラ美人!
2023年02月26日2020年11月半ば、右手足の脱力感に気付いた私が病院に行ってみると、脳梗塞で緊急入院することに。脳梗塞は脳の血管が詰まる病気と理解しながらも、特に持病もなく何が原因だったのか理解できないでいる私に、次々とやってくる看護師たちが口をそろえて聞いてきたのは、意外なことでした。脳梗塞の原因となったことについてお伝えします。★関連記事:目が覚めたら手と足に力が入らない! 突然発症した恐怖の病とは【体験談】入院直後、看護師からよく聞かれたこと朝起きて、右手と右足の脱力感に気付いた私は、脳外科のある最寄りの病院に駆け込みました。そこで脳梗塞と診断され、そのまま即入院となりました。病室の天井を眺めながら、フリーライターとして長年忙しさにかまけ健康をないがしろにしてきたことを後悔していると、着替えを手伝いに来た看護師が、「頑張り過ぎて無理しちゃったかな?」と声を掛けてきました。たしかに頑張ってもいたし、無理をしていたような気もします。しかし看護師から「痛い?」とか「苦しい?」ではなく、唐突に「頑張り過ぎて無理しちゃったのかな?」と聞かれたことが意外でした。その後、頻繁(ひんぱん)に病室を出入りする看護師たちからも「何かつらいことや心配事があった?」とか「大きなストレスになることがあった?」といった言葉を掛けられました。脳梗塞って気の持ちようでなるんだっけ? 疑わしく思った私は、枕元のスマホを手に取り、「脳梗塞」「原因」で検索を始めました。脳梗塞になりやすい性格があるの!?多くの記事には、脳梗塞の主な原因は動脈硬化で、高血圧や糖尿病、飲酒、喫煙、肥満などから引き起こされるといった内容が書かれていました。私は更年期を迎えて肥満気味、やや高めの血圧も心当たりではありましたが、なぜ看護師たちは「頑張り過ぎ」や「ストレス」を口にしたのだろうと不思議でした。すると、脳梗塞の原因に「ストレス」と書かれた記事を見つけました。その内容は過度なストレスで自律神経が乱れると、血圧・脈拍・血糖値が上がり動脈硬化が促進されるというものでした。だから、ストレスを受けやすい人は脳梗塞のリスクが高いというのです。さらに脳梗塞になりやすい性格として、意欲的・勤勉・向上心・仕事熱心・責任感・几帳面・負けず嫌いといった言葉が並び、このようなアグレッシブな性格や行動パターンの人は、脳疾患・心疾患にかかりやすいと書かれていたのです。それなら間違いなく私は当てはまっていました。結婚してから25年間、ハードワークとワンオペの家事育児でキャパを超えていたのに、助けを求めることに罪悪感があり、睡眠時間を削ってひと息つく暇も惜しむ日々。PTAや子ども会でも気が付けば率先して他のママたちの1.5倍働く始末。自分はストレスに強いと過信していましたが、どうやら違ったようです。病院で出会った私とよく似た主婦たち仕事も家も、私がいなくなったら大変……そう思い込んでいたのは私だけ。いったんすべてを手放しても、周りは意外とあっさりそれを受け入れてくれたことが信じられない気持ちでした。開き直ることで家庭や仕事でがんじがらめのストレスから解放された入院中、同室になった何人かの患者さんと親しくなりました。そこで仕事や家族、入院するまでの生活などについて語り合う機会がありました。患者さんの中には脳梗塞だけでなく、脳出血やくも膜下出血の方もいます。そこで驚いたのは皆、性格や家庭環境がよく似ているということです。仕事熱心で家族思い、何でも自分ひとりで背負い込み、自分のことは後回し。疲れきっていることも、無理をし過ぎていることにも気付かず、入院してようやくわれに返った人ばかり。夫は家のことを何もしない・できないという共通点もありました。そして、「これからはもっと家族に頼らなくちゃね」と話して、それぞれ退院していったのです。まとめ脳梗塞を機に、私は「~すべき」の性格を猛省し、「まあ、いいか」の精神で過ごすことに決めました。仕事は無理なスケジュールを避け、家事も家族の手を借りるようにして、ストレスをため込まない生活を実践中。先日、娘から「お母さん、性格変わったね」と言われ、思わずほくそ笑んだのでした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/新田正光先生(千葉西総合病院 副院長・循環器内科部長)1997年秋田大学医学部卒業。循環器専門医、総合内科専門医として活躍している。他にも心血管インターベンション治療学会専門医、透析専門医、救急科専門医の資格も取得している。日本内科学会 総合内科専門医・指導医。その他、日本心血管インターベンション治療学会、日本透析医学会、日本救急医学会や日本不整脈心電図学会の専門医も勤めている。イラスト/おんたま著者/あらた 繭子大学生と高校生の子をもつアラフィフのフリーライター。長年の無茶な仕事がたたり、満身創痍の身体にムチを打つ毎日。休日のガーデニングと深夜のK-POP動画視聴が趣味。
2023年02月24日2023年は、例年より大幅に多いスギ花粉飛散量と言われています。中医学士で漢方薬剤師の大久保さんが、花粉症の症状が強く表れやすい人の特徴と対策を教えてくれます!2023年は要注意!花粉シーズンの到来です【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 201今年も花粉がちらほら飛び始めるようになってきました。例年よりも飛散数は全国的に増えるといわれていますね。もうすでにアレルギー症状に悩まされている人もいるのではないでしょうか。長い時間空中を漂う杉やヒノキの花粉は、1日の中でもランチ前の時間と日が沈む前の帰宅時間の2回のタイミングで、空気の対流の影響により飛散量が増加します。なるべく浴びたくないですが、ちょうど外に出るタイミングでもあり、つらい状況が待っていることだと思います。花粉症歴の長い人は、花粉をガードして身を守る手段はプロ級だと思うので、カラダの中からアレルギー体質を少しでも軽減できる方法をお伝えします。ということで、今週は本格的な花粉シーズンの到来を目前に食べるとよい食薬を紹介していきたいと思います。今週は、花粉症対策となる食薬習慣まず、食薬としての花粉症対策といえば、腸活やビタミンDの摂取を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。近年、健康志向が高まり、免疫の向上といえば、この2つのワードが一般的になってきましたよね。そして、漢方医学でアレルギー体質の人は、『肺・脾・腎』のどこかが弱っている状態。粘膜のバリア機能は『肺』の役割、胃腸など消化器系統は『脾』の役割、炎症を抑える副腎機能は『腎』の役割と考えます。そのため、乾燥して粘膜が乾燥したり、便秘がちだったり、下痢気味だったり、疲れがとれない状況だったりする人は、花粉症の症状が強く表れやすくなることが予想されます。そして、『肺・脾・腎』を整えるために必要なものが腸活とビタミンDでもあります。さらに、炎症の原因となる小麦製品や甘いもの、揚げ物などオメガ6脂肪酸を含む食材のとりすぎも『湿熱』をため込み、症状を悪化させてしまいます。そこで提案ですが、花粉症がひどいと感じたときから、3日間など短い時間でもよいのでプチ節制を行うことで症状軽減を目指してみてはいかがでしょうか。続けられる人は、花粉シーズンだけでも炎症の原因物質は控えるようにしましょう。ということで、今週は『肺・脾・腎』を支え『湿熱』を除去する食薬を紹介します。今週食べるとよい食薬は、【ブリと水菜のカルパッチョ】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食薬:ブリと水菜のカルパッチョ】ブリに含まれるビタミンDや水菜に含まれるβカロテンなどの脂溶性ビタミンは、カルパッチョのようなオイルと一緒に調理することで吸収が高まります。さらに、レモン汁など酸味のある食材を合わせると胃酸の分泌が促され、タンパク質の消化吸収を促し『脾』の働きを支えてくれます。レシピはこちらです。<材料>ブリ刺身100g水菜1束レモン汁大さじ1オリーブオイル大さじ1醤油小さじ1塩・ブラックペッパー適量<作り方>ブリと水菜をお皿に盛り付け、合わせ調味料を全体にかけたら完成。【ブリ】ブリには、免疫向上に必要なビタミンDやオメガ3脂肪酸が豊富で『腎や肺』の働きを支えます。さらに、疲労回復に役立つイミダゾールジペプチドやカラダの基礎となる『気・血・水』の材料となる鉄などのミネラル、タウリンも含みます。【水菜】水菜には、粘膜を強化するβカロテンが多く含まれ『肺』のサポートに役立ちます。また、ブリに含まれるミネラルの吸収を高めるビタミンC、腸の働きを助ける食物繊維が豊富に含まれ『痰湿除去』にも役立ちます。アレルギー症状がひどい時には、対処療法も必要ですが、合わせて食習慣の見直しを行うと生活の質の向上がより期待できると思います。鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどの不快症状には、控える食べ物への意識も非常に大切なことです。控えるもの+食べた方がよいものを考えながら日々の食事を選択してみましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…経験則により構築されている『歴史ある漢方医学』と近年急成長している分子栄養学や腸の考え方、生命科学などの『最先端の予防医療』を融合することで、より理論的で具体的な食の提案ができるようにしたものです。東洋医学と西洋医学の良いとこどりをしています。また、漢方医学では、人は自然界の一部として存在し周囲と柔軟にバランスをとることで、よい状態を維持できるという『生体観念』という考え方を根幹としています。そのため、『食薬』では、日照時間、気候、土壌(LPS、ファイトケミカル)、微生物(口腔内細菌や腸内細菌)などの環境変化と連動して体調変化もするものと考えています。季節の移り変わり、日々の気候の変化、腸内細菌の変化などとの関係にも注目し、1年を通して季節や体調にに合わせ食薬を選び習慣として取り入れることで体調のコントロールをしていきます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Kiku/Gettyimages©Westend61/Gettyimages次ページ>>すぐできる、花粉症が酷くならないコツの特設ページはコチラ文・大久保愛
2023年02月24日コロナ禍で在宅時間が増えたりと、以前とはライフスタイルも大きく変わりました。同時に、気づかないうちにストレスや疲れが蓄積して「なんとなく不調」を抱えていたりしませんか?筆者はその一人でもあります。今回は漢方薬でもおなじみのツムラによる「第3回 なんとなく不調に関する実態調査」の結果をもとに「なんとなく不調」について見てみましょう。実はみなさんが見過ごしているその症状もカラダや心からのSOSかもしれませんよ。20代〜40代の男女1,800人を対象とした「なんとなく不調」の調査結果2023年、コロナ禍は早くも4年目となりました。この生活にだいぶ慣れてはきましたが、カラダや心には歪みが出るものです。ツムラが行っている20代〜40代の男女1,800人を対象とした調査結果(2022年12月実査 )からは4人に3人 (75.6%)が「なんとなく不調」を感じており、男性(70.0%)よりわずかばかりですが、女性(81.1%)の方が「なんとなく不調」を感じていることがわかりました。この「なんとなく不調」とは、自覚しながらもつい我慢しがちな症状や、調子が悪いものの病名の診断がつかない症状の総称と定義しています。また、3年連続でこの調査は行われていますが、「なんとなく不調」を抱える人は約7割前後で推移しているそう。特に女性が感じる、「なんとなく不調」には上位に「頭痛」「肩こり」「疲れ・だるさ」がきています。PMSなどの代表的な症状の一つである「イライラ感」も5位に入っていて、女性ならではの不調、ストレスもありそうです。筆者も家やカフェで作業することが多くなり、スマホやタブレットを見る機会が増えたことによる目の疲れや、慣れないテーブルと椅子を利用することにより姿勢が悪くなり、肩こりなどの不調をけっこう感じています。「なんとなく不調」を感じたとき、「病院に行く」のは半数以下正直、「頭痛」「肩こり」「疲れ・だるさ」だと日常でも感じる不調なので病院に行くか迷いますよね。そこで調査結果を見てみると、「病院の受診・医師の診察を受ける」と答えた人は全体の35.7% 。そして女性に関しては34.2%という半数以下の結果になりました。市販薬の服用が50%となっていて、特に女性は自力でなんとかしようと、がんばりやさんが多いのが現状です。実際、「なんとなく不調」で病院に行く人は増えてはいるものの、心身の不調で医師の診察を受けることに対して躊躇するかと聞くと、全体の65.1%、女性に関しては70%が「躊躇する」と答えており、この3年間でその意識はほとんど変化していない結果が出ています。その主な理由としては表の通り「お金がかかる」 「病院に行く時間がない」 などが挙げられます。正直、筆者も「頭痛」「肩こり」「疲れ・だるさ」は日常も感じる些細な不調として軽視してしまい、なんとか過ごせてしまうので病院は少しハードルが高い印象です。しかし、「なんとなく不調」を抱える人は「受診を躊躇する人」に多く、女性の方が受診を躊躇する人の割合が高いという結果が出ています。これは受診しないで我慢したまま、症状を抱えている可能性が考えられるんです。専門家が進める「なんとなく不調」ヘの対策外科医&漢方医であり、「芝大門いまづクリニック」院長の今津嘉宏さんは今回調査した「なんとなく不調」の原因は運動不足、移動不足、PCなど電子機器の使用時間の増加が考えられると言います。また、1日中家の中にいることは、動物園の檻の中にいるのと同じ状態となり、精神的なストレスにもつながるそうです。確かにずっと家にこもっていると気分が落ち込んできますよね。そこで、次のような対策を今津さんは進めています。【おすすめ対策1】「なんとなく不調」の症状を改善する「伸び」左右と上への2つの伸びで全身をほぐし心身を開放しましょう。伸び1.両腕をカラダの前に伸ばし、ゆっくりと背中側へ開きます。手のひらを上へ向け、できるだけ小指が上、親指が下になるように回転させます。両腕を伸ばししたまま背中側へ広げていくと、左右の肩甲骨が合わさるようになります。約1分行い、ゆっくりと元の位置へ腕を戻します。伸び2.両腕を真っ直ぐに上へ伸ばします。手のひらは後ろ側へ向くようにし、できるだけ小指が後ろ、親指が前になるように 回転させ、ゆっくりと天高く伸ばしていきます。約1分行い、ゆっくりと下げていきます。この2つの「伸び」を30分に1回程度、1、2の順で行ってみてください。疲れ・だるさ、目の疲れ、肩こりなど、「なんとなく不調」の症状がぐっと楽になるはずです。【おすすめ対策2】かかりつけ医を見つける。withコロナ生活で、リアルに話ができる「かかりつけ医」とのコミュニケーションがより重要に。今回の調査ではコミュニケーション頻度が増えた人は心身の「調子が上がり」、減った人は「調子が下がった」という傾向も出ています。そのため、コミュニケーション環境を見直してみるのもいいと今津さんは言います。その1つとしてオススメしたいのが、話しやすい医療従事者を見つけることです。SNSやWEBではなく、対面で実際に会って話ができるかかりつけ医療機関(病院、診療所、薬局など)を見つけましょう。このように知らないうちにカラダや心に不調を抱えながら頑張りすぎてしまっている自分がいるのかもしれないですね。筆者もずっと家にこもりっぱなしで不調を抱えた時、少し外に出て友人と話すだけでも、心がパッと晴れるのを感じ、人とコニュニケーションを取ることの重要性が身にしみました。無理はしないで今津さんが進める対策を実践してみるなどして「なんとなく不調」と上手に付き合ってみてくださいね。(C)hisa nishiya/Getty Images文・雨宮あゆみ
2023年02月21日便が硬くコロコロしていたり、便が出にくい人は、食事や日々の生活スタイルを見直すべきなのかもしれません。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が誰でもすぐできる対策を教えてくれます!便の状態は、生活スタイルの通信簿【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 200便がコロコロしたり、すごく力まないと出てこないような硬い便になっていることはないでしょうか。便の状態は、私たちの日ごろの生活スタイルの通信簿のようなもの。硬くて出にくいということは、食物繊維や水分摂取量が少なかったり、糖質や脂質の量が多すぎたり、日ごろの姿勢が悪く内臓を支えるインナーマッスルが衰えてしまっている状態かもしれません。便秘気味という女性は多いと思いますがが、腸の状態は美容・免疫・メンタルすべてにかかわるものです。即効性のある便秘薬に頼ってばかりではなく、自分の生活スタイルを見直してほしいというカラダから合図であることを忘れないようにしましょう。とくに、乾燥しやすく、寒くて動かなくなりやすい今の時期、便秘で悩む人は増えてしまうと思います。そこで、今週は便が硬くて困っている人のための食薬習慣を紹介していきたいと思います。今週は、便が硬くて困っている人のための食薬習慣バレンタインデーは過ぎましたが、いただき物や自分へのご褒美として購入したチョコレートを少しずつ消費している人も多いのではないでしょうか。チョコレートも高カカオのものであれば、カカオポリフェノールやカカオプロテインで抗酸化や腸活になりますが、カカオの含有量が少なかったり、砂糖がたっぷり含まれていたりすると、カラダに良いものとは言い難くなります。甘いものは食べ癖を作ってしまい、おやつの量が増えてしまう傾向があります。そして、甘い食べ物は、腸内で悪玉菌の餌となり腸内環境を乱してしまうこともあります。さらに、甘いものを食べすぎた結果、日ごろの食事が減ってしまい、トータルの食物繊維の摂取量が減ってくると便が硬くなったり、黒くなったり、粘り気が強くなってきます。肌荒れを起こしてしまう人も多いでしょう。漢方では、便秘気味で、肌荒れや過食気味になる状態を『湿熱』がたまっている状態と考えます。また、便が硬い状態を『陰』が不足していると表現します。そこで、今週は『湿熱』を取り除き、『陰』を補う食薬習慣を紹介します。今週食べるとよい食薬は、【白菜の胡麻和え】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材:白菜の胡麻和え】レシピはこちらです。胡麻は思いっきりたくさん使いましょう。<材料>白菜1/8(一口大に切る)すり胡麻大さじ4醤油大さじ1オリゴ糖大さじ1<作り方>材料をポリ袋に入れて和えたら完成。【白菜】白菜は、食物繊維が多く腸を整えることに役立ち、カリウムも多いため水分代謝を整えることを助け、『湿熱除去』ができます。また、芯や中心部付近にグルタミン酸やイソチオシアネートなど旨味や抗酸化物質、カリウムなどのミネラルが多く含まれています。外側に向けては、ビタミンCやβカロテンが多く『補陰』に役立ちます。食べ方としては、中心部には生長点があり、周りから養分を吸い取るため、中心部から先に食べていくのがベター。白菜は部位で栄養分布が異なるので、白菜の良さを得るためには丸ごと食べるようにしましょう。【胡麻】胡麻は、半分が油分でできているため腸を潤し『補陰』するために役立ちます。漢方では、タネは総じて潤腸通便を助けるとされています。また、カルシウム、鉄、亜鉛、マグネシウム、セレンなどのミネラル、ビタミンB群、食物繊維、抗酸化作用の高いゴマリグナン、ビタミンEなども含まれているスーパーフードです。また、胡麻の殻は硬いため、すり胡麻を選ぶと栄養の吸収が高まります。便秘がちになると下腹部が出る、お腹が張ってつらい、痔になりやすいなどの直接的なデメリットもありますが、毒素が腸から全身をめぐることで、肝臓や肌にダメージを与えたり、精神状態が不安定になってしまったり、免疫が低下しやすくなったりしてしまいます。慢性的な便秘を感じている人は、その状態に慣れてしまわずに改善点を探していきましょう。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…経験則により構築されている『歴史ある漢方医学』と近年急成長している分子栄養学や腸の考え方、生命科学などの『最先端の予防医療』を融合することで、より理論的で具体的な食の提案ができるようにしたものです。東洋医学と西洋医学の良いとこどりをしています。また、漢方医学では、人は自然界の一部として存在し周囲と柔軟にバランスをとることで、よい状態を維持できるという『生体観念』という考え方を根幹としています。そのため、『食薬』では、日照時間、気候、土壌(LPS、ファイトケミカル)、微生物(口腔内細菌や腸内細菌)などの環境変化と連動して体調変化もするものと考えています。季節の移り変わり、日々の気候の変化、腸内細菌の変化などとの関係にも注目し、1年を通して季節や体調にに合わせ食薬を選び習慣として取り入れることで体調のコントロールをしていきます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©aki-sugimoto/Gettyimages©PeopleImages/Gettyimages文・大久保愛
2023年02月17日たまに精神的な落ち込みを感じることもある私。原因は、どうしても苦手な隣人がいるからかもしれません。こちらは距離を取っているのに、庭の花の水やりをしているとドアを開けて敷地ギリギリまで来て監視してきます。ストレス食べもありダイエット中でもあまり痩せず、ホルモンの影響なのか周期的にイライラもします。そんなとき、ふと出合ったYouTubeの星座占い動画に勇気づけられました。星座占い動画で気持ちがラクになった体験談を紹介します。★関連記事:夫のささいなひと言にもイライラ…更年期のイライラ解消のために試してよかったこと【体験談】悩んでいたときに動画と出合う隣人は、私が帰宅するタイミングを狙って、隣家の雨戸の音を大げさに立てて閉めます。また、私が枯れ葉を掃いていると家から出てくることも。そんな隣人の癖の強さを理解していても、毎回こうだと精神的につらく寝込むことがあります。そんなときにYouTubeでのおすすめに出てきた1本の動画に出合いました。自分の星座の運勢動画で、12星座分ありました。恋愛運や仕事運ごとに数枚のタロットを引き、カードの意味を解説してくれます。おひつじ座、おうし座、ふたご座など、自分の星座の動画を見るだけでタロットの用意は必要なし。占いでは、人から悪意をもらっていても守ってくれる天使のミカエルのカードが出ました。そして「メンタルで不調が出たら運気のせいにしてしまってください」という内容でした。最終的に感動したのは、「高次元での後押しがある」メッセージで、ザナ「過去にどんなことがあったとしても天使に守られています」も出ました。「あなたの打撃を癒やすためにやってきました。あなたのすぐそばにぴったりとくっついて守ります。低俗なエネルギーは守りの中に入ってくることはできません」のメッセージには思わず涙腺が緩みました。占い動画を次々に見て的中率に驚くタロット占いでは「すべての人が当てはまるわけではない」と動画主が言っていたものの、当たっている気がしました。私は隣人と闘わずにスルーしていましたが、実は精神的につらかったのかもしれません。不眠症状があり、それも隣人が理由だったのかもしれないと思いました。隣人が親子でドッジボールをしてわが家の車に当たって注意をしたら「神経質だ」と近所中に言われて不名誉だったことも、「わが家に来たカラスが隣家でフンをした」と訳のわからないおかしな言いがかりをされたこともあったからです。もちろん、隣家はその後も道路遊びを続け、過去には警察を呼んだこともありました。同じチャンネルには、星座占い以外にも動画があり、3つの隠されたタロットカードのうち1枚を選び、結果を見る動画も気になって見てみました。1枚を選んだところ、クリエイティブな仕事をしているのではないかと職業も「当たり」。憧れられつつも、嫉妬されるとも。隣人はもしかすると、私に嫉妬を抱いている……? だからといって、過去にしてきた行為を許すことはできませんが、占い動画を見ていると、低俗なエネルギーを相手にしてはいけないんだと前向きに思うようになりました。「あなたが勝者」の結果が出たその後も、隣人は変わりません。どうしても憂うつになるのですが、タロットの「低俗なエネルギーは守りの中に入ってくることはできません」を心に、何食わぬ顔でやり過ごしています。そんなとき、ライターの仕事が軌道に乗り、記事を見た編集者から雑誌掲載の声がかかりました。「あなたが勝者」のカードを思い出します。仕事内容はインタビューもあり、「私なんかがインタビューを受けていいのだろうか」と不安に思っていたものの、タロット占いのうれしい内容を思い出し、インタビューを受けてみることに。一方、YouTubeでは新たな占い動画がアップされます。これまで我慢していることがあり、コントロールできない人の存在に忍耐が必要な状況にあったそう。なんだか、コントロールできない人は隣人のことのような気がします。いろいろなことが報われてくる結果が出ていました。必ずしも自分だけに当てはまらない内容とは承知ですが、結果もうれしい内容。見た後は心が温かく、仕事も一層頑張りたいと思いました。まとめスピリチュアル系は怪しげと感じる人もいるかもしれませんが、私にとってポジティブにいられる手段です。インタビュー記事が雑誌に掲載され、反響は続々。世間の役にも立てました。隣人によって不当な扱いを受けていて、時には寝込んでしまったこともあった過去。今では、隣人がボール遊びを始めたら車で出かけるなど自衛策も取っています。これも占い動画の「嫌なことがあったら逃げてください」のアドバイス。隣人の性格は変わらないことでしょう。今後も相手にしないようにしていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。著者/Kumiko3(41歳)夫と小学生2人の4人家族。Webライター。子育てしながらの仕事は想像以上に大変。アラサーよりも疲れやすく、美容院では肩凝りを指摘され、夕方にはエネルギー切れ。白髪も生えてきて、毎日イライラするのはもしかして更年期!?それでも身だしなみは整えて、目指せナチュラル若見えキラキラ美人!
2023年02月12日寝ても疲れが取れなかったり、夜中までスマホをいじってしまう人は睡眠の質が低下しているかもしれません。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、快眠につながる簡単な方法を教えてくれます!夜、きちんと眠れていますか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 199みなさん、爽やかな朝を迎えることができていますか?睡眠によってカラダを休めていたはずなのに、カラダが重くスローペースでしか動けないような疲労感を感じていたり、カラダが硬直し寝返りを打たずに寝てしまい肩こりを強く感じてしまう人もいらっしゃいます。さらには、日中すごく疲れていて大事な時に眠くなるのに、夜遅くなるにつれてだんだんと元気になり、寝る時間には目がさえてしまう人もいるようです。その結果、夜食を食べたり、夜中にスマホを見ながらゴロゴロして過ごしてしまうことで夜型が定着し、翌日にはさらに疲労感が増していくという、つらい循環に陥ってしまうこともあります。そんなときには、日々のストレスにより副腎がダメージを受けていたり、体内時計が乱れてしまっていることが考えられます。この悪循環から、良い睡眠を取り戻すためには苦戦してしまうことでしょう。そこで、今週は夜に目がさえてしまい睡眠の質が低下している人のための食薬習慣を紹介していきたいと思います。今週は、夜に目がさえてしまう人のための食薬習慣立春をむかえ、今年も1か月が過ぎました。時が過ぎるのは早いもので、やるべきことがなかなか進まず、イライラしたり、プレッシャーを感じたり、怒りっぽくなったり、気分が急に落ち込んだりとストレスが蓄積してきてはいないでしょうか。そんな状況では、あっという間に年度末がやってきて、そうこうしているうちに4月へと時は過ぎてしまうことだと思います。ですが、今の瞬間を常に大切にして丁寧に過ごすことができたとしたら、忙しい毎日にも充実感を感じることができることでしょう。そためには、睡眠の質を向上し、その日のうちに脳とカラダの疲れをリセットすることが必要だと考えられます。この睡眠の質が低下している状態を漢方医学では、睡眠に関わる神経伝達物質やホルモンの材料となる『血』の不足だったり、ストレス過多による交感神経の過緊張である『気』の滞りがあると考えます。そこで、今週は『血』を補い、『気』の巡りを改善する食薬を紹介します。今週食べるとよい食薬は、【牡蠣と大葉の炊き込みご飯】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材:牡蠣と大葉の炊き込みご飯】レシピはこちらです。<材料>Aお米2合牡蠣100g生姜2片醤油大さじ2酒・みりん各大さじ1水適量B大葉6枚<作り方>Aを炊飯器に入れ、炊いて、Bの刻んだ大葉をまぜて完成。【牡蠣】亜鉛・マグネシウム・鉄などのミネラル、ビタミンB群、必須アミノ酸などとにかく心とカラダを元気にする栄養が豊富です。食材の中でもトップレベルでバランスの取れた、栄養価の高い食材ということができると思います。ストレスが多く交感神経の過緊張がおきていたり、ストレスに関わるホルモンが分泌される副腎の疲れているときに『血』を補い心を穏やかにしてくれます。【大葉】ストレスや緊張したときに無意識にカラダに力が入り、うまくリラックスできないことがあります。そんなときに、カラダを緩ませて『気』の巡りを改善してくれるのが大葉のような香り高い食材です。また、強い抗菌作用ももつため風邪を引きそうなときにもおすすめです。睡眠の質が低下しているときには、夜のタイミングだけ悩むのではなく、日中の栄養管理やお風呂やストレッチ、運動などの習慣の見直しが大事です。睡眠の質は、日中の行動の通信簿のようなものです。そのため、睡眠の質が悪い人は日中の行動に改善できる点がたくさん存在していることが考えられます。その原因一つとして栄養の偏りに心当たりがあるとしたら、ぜひ炊飯器に今週の食薬を詰め込んで、美味しく体調管理をしてみてくださいね。ほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方がぜひご覧ください。※食薬とは…経験則により構築されている『歴史ある漢方医学』と近年急成長している分子栄養学や腸の考え方、生命科学などの『最先端の予防医療』を融合することで、より理論的で具体的な食の提案ができるようにしたものです。東洋医学と西洋医学の良いとこどりをしています。また、漢方医学では、人は自然界の一部として存在し周囲と柔軟にバランスをとることで、よい状態を維持できるという『生体観念』という考え方を根幹としています。そのため、『食薬』では、日照時間、気候、土壌(LPS、ファイトケミカル)、微生物(口腔内細菌や腸内細菌)などの環境変化と連動して体調変化もするものと考えています。季節の移り変わり、日々の気候の変化、腸内細菌の変化などとの関係にも注目し、1年を通して季節や体調にに合わせ食薬を選び習慣として取り入れることで体調のコントロールをしていきます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©alpacako/Gettyimages©ShotPrime/Gettyimages文・ 大久保愛
2023年02月09日疲労がどっと出やすくなる頃です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、心とカラダに元気をチャージする簡単な方法を教えてくれます!最近、特に疲れていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 193仕事納めも近づき今年もゴールが見えてきましたね。ただ、ほっとするのも束の間に年越し準備や帰省の準備なども忙しくなります。息をつく間もないのが師走ですね。そろそろ、今月だけではなく1年の疲れがどっと出始めている人も多いのではないでしょうか。皆さま、今年一年も本当にお疲れさまでした。自分にエールを送りたくなりますよね。今年の残り時間は、そんな頑張った心とカラダの疲れをリセットして、気持ちよく新年を迎える準備をする時間にもしていきたいですね。ということで、今週は心とカラダに元気をチャージする食薬習慣を紹介していきます。今週は、心とカラダに元気をチャージする食薬習慣朝起きると寒い、眠い、だるいの3拍子が揃い始める時期だと思います。ただ、今年もまだまだ忙しい人が多いのではないでしょうか。毎日に疲れてしまい、朝は起きられなくて朝食を抜いたり、昼はぱっと食べられるもので済ませたり、夕飯は遅い時間になってしまったりと食事の内容とリズムが崩れてしまいやすいですよね。栄養のバランスが乱れ気力が低下してしまうことが考えられます。さらに、寒さからカラダを動かす習慣が減ってしまうことで基礎代謝の低下につながってしまったり、寝る時間が遅くなってしまうことでカラダの修復が思うようにできていなかったり、ストレスが積み重なることで自律神経が乱れてしまったりと、心とカラダの疲れを感じさせる原因が地道に蓄積していきます。漢方では、心もカラダも疲れやすい状態を『気血両虚』とよびます。私たちの心とカラダを元気にするためには、食事・睡眠・運動が必須であることは皆さんご存じだと思います。ですが、すべてを正すことは難しいですよね。その中でも、食事の内容は比較的コントロールしやすいのではないでしょうか。ということで、今週は『気・血』を補い心とカラダに元気をチャージする食薬を紹介していきます。食べるとよい食薬は、【長いもの豚バラまき】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:長いもの豚バラ巻き】作り方は簡単です。皮ごと細く切った長いもに豚バラを巻いていきます。フライパンでニンニクと鷹の爪と一緒に全面焼いて、みりん・醤油を全体に絡めたら完成です。【長いも】心身ともに疲れるといくら寝てもだるい、ホルモンバランスが乱れる、やる気がでないなどの深い症状を感じることはないでしょうか。長いもには、心身ともに疲れているときに疲弊している副腎を支えるジオスゲニンという成分が含まれています。また、消化を助けるジアスターゼも含まれているので、忘年会続きで疲れている胃腸にも最適です。【豚肉】心の元気には『血』が、カラダの元気には『気』が必要です。豚肉には、『気・血』の両方を補うタンパク質、ビタミンB群、ミネラルが豊富に含まれています。アリシンを含むニンニクやネギ、ニラなどのネギ類を組み合わせるとさらに効果的です。今年の仕事も疲れも今年のうちにリセットして、2023年を軽快にスタートできるようにしておきましょうね。それでは皆さま、心とカラダが健やかなよいお年をお迎えください。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもがカラダに影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人のカラダも約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Aleksei Morozov/Gettyimages©Catherine Delahaye/Gettyimages文・大久保 愛
2022年12月28日年末、やるべきことが山積みでストレス過多になっていませんか。中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、ストレスに負けないカラダを作るための心身の整え方を教えてくれます!年末、ストレスが溜まっていませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 192今年の仕事ができる日も残りわずかになってきましたね。今年中に済ませておきたいことと、長期休暇中に備えておきたい仕事と、やることが山積みになってはいないでしょうか。残り時間はどんどんなくなり、優先順位をつけていくのも一苦労に感じられるかたも多いと思います。そんなときに、私たちが感じるのがストレス。あれもこれも中途半端で、明日やることもたくさんある…という状態では、何かに追われるような悪夢を見てしまったり、睡眠の質を低下させるようなこともあると思います。私たちは、忙しくなればなるほど、食事の内容や睡眠時間などをおろそかに考えてしまいがちですが、日中のパフォーマンスを上げて、仕事をすぐに処理するためにもカラダ作りが大切になります。そこで、今週は心とカラダを整えてストレスに負けないカラダを作るための食薬習慣を紹介していきたいと思います。今週は、ストレスがたまったとき食薬習慣毎日、あわただしく寝る直前までやるべきことに追われていると頭は夜中までフル回転し、睡眠の質が落ちてしまうこともあるのではないでしょうか。寝つきが悪くなったり、朝方目が覚めてしまったり、リアルな怖い夢を見てしまったりすることもあると思います。ただ、この怖い夢は日常のストレス耐性を上げるための予行練習だともいわれています。怖い夢を見た時には、カラダがストレスに対して負けないように準備してくれているものだと考えてみましょうね。また、ストレスが多い時には、カラダの基本として亜鉛や鉄などのミネラルやビタミンB群の補充と腸内環境を整えることが大切になります。これらの栄養が不足していてストレスに弱くなっている状態を『血虚』といいます。さらに、短期的なストレスに負けている状態を『気滞』といいます。これ関しては、香りが高いものを取り入れるとよいとされています。そこで、今週は突発的なストレスに備えて『気』の巡りを改善する食薬を紹介します。食べるとよい食薬は、【セリと塩昆布の混ぜごはん】です。食薬ごはん【今週食べるとよい食材・メニュー:セリと塩昆布の混ぜごはん】作り方は簡単です。炊いたごはんに、みじん切りにしたセリ、塩昆布、ジャコ、ゴマなどを混ぜるだけです。セリは生でも食べることのできる野菜です。セリの香りを楽しむことでリラックス効果を期待していきます。【セリ】セリは、漢方で『水芹』とよばれ、冬のトラブルに役立つ野菜とされています。オイゲノールやピラジンという成分が、『気』の巡りを改善したり、解毒や鎮静、血栓予防、肝機能強化などに役立ちます。【塩昆布】旨味が強い塩昆布は、心とカラダがバテてしまっているときにおすすめな調味料です。カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富であったり、腸壁を強化する食物繊維が含まれています。忙しいときには、食事に対する意識が下がってしまいがちですが、忙しくて効率を上げたいときほど栄養バランスを整えることの必要性も上がります。最近、食事を適当にしているなと感じる方は、最後の踏ん張りがきくカラダを作るためにも食薬を取り入れていきましょうね。ほかにも心とカラダを強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもがカラダに影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか?一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人のカラダも約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。この体調管理に食事内容を役立てることを『食薬』と呼びます。Information大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師、国際中医美容師、漢方カウンセラー。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田県出身。昭和大学薬学部生薬学・植物薬品化学研究室卒業。秋田の豊かな自然の中で、薬草や山菜を採りながら暮らす幼少期を過ごし、漢方や食に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び、日本人で初めて国際中医美容師資格を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、漢方・薬膳をはじめとした医療と美容の専門家として活躍。おうちで食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち」を開発。漢方カウンセラーとして、年間2000人以上の悩みに応えてきた実績を持つ。著書『1週間に1つずつ心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売一ヶ月で七万部突破。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典(KADOKAWA)』、近著に「不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖(世界文化社)」がある。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©wakashi1515/Gettyimages©fizkes/Gettyimages文・大久保愛
2022年12月21日