新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界各国の様々なイベントが中止・延期されている中、世界三大映画祭の1つ、カンヌ国際映画祭の開催(5月12日~23日)も危ぶまれている。「The Hollywood Reporter」によると、土曜日(現地時間)、フランスの週刊誌「Le Point」が、同映画祭委員会のあるメンバーの「不可能でないにせよ、非常に難しいのではないか」という映画祭の中止に関する発言を掲載したという。ほとんどの監督や出演者が出席できないことが明らかなのに、中国、韓国、イラン、イタリアなどの感染者が多く認められた国を含む、約50か国もの映画の審査を行うことが可能なのかという疑問も。さらに先日、フランスのフィリップ首相が、100人以上が集まる行事を禁止すると発表した。メット・ガラの出品作品が上映される映画館の席数は2300席あるが、2300人を収容して上映することは禁じられる。同関係者は、「開催期間中の10日以上も、健康状態が管理されていない群衆の中に審査員長のスパイク・リーがいることは想像できない」とも述べている。同映画祭の主催者はこのような報道を否定し、「カンヌ市とフランス国立映画センターと協議の上、4月中旬には必要な決定を下す」と表明している。(Hiromi Kaku)
2020年03月16日いつの時代も、なかなか解決されることのない貧困や移民によって引き起こされる格差社会における問題。いまも世界各地で暴動やデモが繰り返されていますが、そんな悲劇の連鎖に一石投じた衝撃作が、いよいよ日本で公開を迎えます。そこで、いま観るべき映画として紹介するのは……。圧倒的な緊迫感で映し出す『レ・ミゼラブル』!【映画、ときどき私】 vol. 295パリ郊外にあるモンフェルメイユ。ヴィクトル・ユゴーの小説『レ・ミゼラブル』の舞台でもあったこの街は、いまや移民や低所得者が多く住み、危険な犯罪地域と化していた。新たに犯罪防止班へと配属された警官のステファンは、仲間とパトロール中に複数のグループ間に緊張が走っていることを察知する。そんななか、イッサという少年が起こした小さな事件が、大きな騒動を引き起こしてしまう。事態を収束しようとしたステファンたちだったが、思いもよらない出来事が起き、取り返しのつかない状況へと陥るのだった……。カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、センセーションを巻き起こした本作は、賞レースでも注目を集めた問題作。そこで、世界の観客たちに衝撃を与えた映画の背景について、こちらの方々にお話いただきました。ラジ・リ監督&スティーヴ・ティアンチューさん!あのスパイク・リー監督が才能を認め、フランスの新鋭として脚光を浴びているラジ・リ監督(写真・右)。監督の出身地であり、現在も暮らしているモンフェルメイユを舞台に、自身の体験を織り交ぜて描いているのが本作です。それゆえに、リアルな臨場感が絶賛されていますが、その世界観を支えている1人が、劇中に市長役で登場しているスティーヴさん(写真・左)。監督に同行して来日していたところ、急遽取材に参加してくれましたので、当事者の目線から伝えたい思いや現実で起きていることの悲惨さについておふたりから語っていただきました。―本作は、世界中に知られているヴィクトル・ユゴーの小説と同じタイトルということで、その裏にはさまざまな監督の考えがあると思いますが、このタイトルに込めた思いから教えてください。監督意図はたくさんありますが、まず『レ・ミゼラブル』にはフランス語で「悲惨な人々」という意味があるので、このタイトルには僕が描きたかったモンフェルメイユ地区の貧困や悲惨な社会的状況が体現されていると感じたからです。もちろん、フランス文学の巨匠でもあるヴィクトル・ユゴーを意識していますし、彼の小説の舞台と同じであることも理由ではあります。ただ、そのときに描かれていた問題が150年経ったいまでも変わっていないということも同時に訴えたいと思ったのです。小説の登場人物と類似性を挙げるとすれば、少年イッサはガヴローシュで、3人の警官はジャベール警部のようなところがあるかもしれません。フランス人でさえも衝撃を受けていた―なるほど。私自身は、パリには何度も訪れたことがありますし、フランスに1か月ほど滞在したこともありますが、こういう現実は目にしたことがありませんでした。華やかなパリを思い描く日本人にとっては驚きだと思いますが、フランス国内での反応はいかがでしたか?監督フランスでも、8割近くの人が衝撃を受けていたと思います。というのも、パリの郊外について語られることはほとんどないですし、取り上げられるとしても、政治家やメディアが少し偏った言い方で語るくらいしかないですから。実際、フランス人でもその地域の住民以外は足を踏み入れる人はほとんどいないほどです。でも、考えてみてください。この場所は、パリの中心から10キロくらいしか離れていないところなんですよ。にもかかわらず、こんなにも悲惨な状況が存在しているということに、フランス人でさえもこの映画を通じて初めて知り、ショックを受けたというのが事実です。つまり、こういった地域というのは隠された場所。政府としては、華やかで、ショッピングが楽しめて、高級ブランドもあって、おいしいワインやチーズがある国というフランスのイメージを植え付けたいという思惑がありますからね。―どこの国にもそういうところがあるのかもしれません。ちなみに、これまでのドキュメンタリー作品でも、暴動の様子を間近で捉えていたりしていますが、ご自身が危険な思いをしたことは?監督住民同士で危険な目にあったことはありませんが、警官との間では危険なこともありましたよ。たとえば、パンを買いに行っただけなのに、その途中で職務質問をされて、そこから事態が悪化するとか……。なので、住民からではなく、警官から挑発されることのほうが多いように感じています。秩序を乱している元凶は、実は警察だったりするものなんですよ。―劇中でもそのような様子は見て取れました。とはいえ、この作品を鑑賞したマクロン大統領もこういった貧困地域の生活条件を改善するように働きかけているそうですね。実際に何か変化はありましたか?監督いえ、まだ何も動き出してはいないと思いますよ。カンヌ国際映画祭で賞を獲ったあとに、マクロン大統領にも作品を観てもらうことができ、閣僚に指示を出したというところまでは聞きましたが、ちょっと時期尚早だったかもしれません。現段階で具体的なプランが進行しているといった話は届いていないですが、こういったことは時間がかかるものですよね。だから、ひょっとしたら2034年くらいになったら動き始めるかなとも思っています(笑)。それに、2018年から起きている政府への抗議デモ「黄色いベスト運動」など、フランスにはいろいろな問題が山積みですから。問題は自分たちが解決するしかない―確かに、すぐに改善するというのは難しいかもしれません。ちなみに、スティーヴさんはモンフェルメイユの隣にある街の出身ということですが、住民から見て一番改善すべき点はどんなところでしょうか?スティーヴさん問題を解決するためには、住民たちが自分たちの手で何とかしようと動き、自分たちを信じるしか方法はないと思っています。僕の祖父はフランスのために血を流して戦った世代であり、両親は労働力の足りない戦後に労働力を提供してインフラを作り上げてきた世代ですが、どちらの世代も国から感謝されることもなく、それらの苦労が報われるような生活を与えられてもいません。つまり、まったくリスペクトされたことがないのです。そんなふうに、自分たちの先祖たちがされてきた仕打ちを目の当たりにしていることもあり、いまのフランス政府にも期待できないので、自分たちで解決しなければいけないと思っています。アフリカのことわざに「一度噛まれた猫のことは信用してはいけない」というのがありますが、まさにその言葉通りだと感じているんですよ。―胸が痛いお話ですね。来日の際には、試写イベントで日本の観客と接する機会もあったそうですが、そこで感じたこともありましたか?監督本作のプロモーションのために、20~30か国くらい回りましたが、反応はどの国も同じですね。なぜなら、このテーマはとてもユニバーサルな価値を持っているから。つまり、社会的な貧困というのはどこの国にも存在していて、それぞれの国の人たちが、「実はうちの国でもこういうことがあって……」と比較しながら考えているからなんですよ。日本だって、テクノロジーの面でいえばほかよりも20年先を行っているような国ですが、貧困は隠されているだけ。だからこそ、表からは見えない貧困のなかで生きようとしている人たちの姿を描いた是枝裕和監督の『万引き家族』のような作品も生まれたのではないでしょうか。社会的な悲惨さというのは、不安を抱かせる要素ですが、このテーマというのは、とてもユニバーサルなものだと私は感じています。次世代の子どもたちのいいモデルになりたい―そうですね、大っぴらに語られてはいませんが、日本にも同じような側面はあると思います。スティーヴさんは初めて日本に来られたということなので、どのような印象を受けたのかをお聞かせください。スティーヴさん僕の友達のなかに、日本を訪れたことがある人は何人もいて、彼らからは「未来の社会があってすごく圧倒されるよ!」と聞いていました。でも、僕らフランス人は『シティーハンター』とか『ドラゴンボール』といった日本のアニメに夢中になって育ってきましたから。そのなかでいろいろな車や景色を見ていたので、そういう意味では昔から知っている場所に来たような感じがしているくらいですよ(笑)。―アニメの影響力はすごいですね。映画の話に戻りますが、本作はカンヌ国際映画祭にはじまり、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞など、世界中で高く評価されました。初の長編作品でここまでの反響は予想されていましたか?監督映画がよくできてるんだから、これだけの成功を得られたのは当然のことだよ(笑)!というのは冗談で、本当に誇りに思っています。長編の作品は初めてですが、僕がカメラを回しはじめたのは17歳のころで、いま40歳だから、キャリアとしてはすでに20年以上。なので、これまでの努力と経験がようやく結実したと感じています。多くの人に自分の作品を観てもらうための戦いは、自分の人生のなかでもそれなりにあったので、それが今回の作品で成功したのはうれしいことですよね。パリ郊外の黒人監督がカンヌ国際映画祭で審査員賞受賞を受賞したことも、ゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞といった賞にノミネートされることも初めてだったと思うので、非常に光栄なことです。―そういった経験は、今後のモチベーションにもつながっているのではないでしょうか?監督自分の目標のひとつにあるのは、「いい意味での前例やモデルになりたい」ということ。僕にでもこれだけのことができたのだから、次の世代の子どもたちにもついてきてほしいし、こういうことも可能なんだということ知ってほしいので、その目的は果たせたんじゃないかなと思っています。それもあって、いまは映画学校も作ったんですが、そのなかで良い方向への追随性が生まれ、みんなが続いてくれたらいいですね。それがいまの僕が持っている野心です。観客全員に自問自答してほしい―ラストは非常に衝撃的でしたが、最後にこのシーンに込めた思いを教えてください。監督実は、あのシーンは実際に僕の目の前で起きた出来事からインスパイアされています。なので、あのシーンというのは作りものではないんですよ。では、どうしてああいう終わり方にしたかというと、そのほうがこの映画に力強さを与えられると思ったから。つまり、映画を観終わったあとに、「よかったね」とか「悲しいね」というので終わるのではなく、そこからみんながこの問題について考えはじめ、話しはじめてほしかったからです。「もし自分がイッサだったら」「もし自分がステファンだったら」とそれぞれの立場で自問自答し、討論してほしいという願いを込めているので、みなさんにもそれを伝えられたら思っています。いまこそ悲惨な現実を断ち切るべき!一見、豊かで平和に見える国でも、その裏にはさまざまな問題や不安要素を抱えているもの。席から立ちあがれないほど打ちのめされる結末から、未来のための大きな課題を受け取ることができるはず。長年にわたって、多くの人が見ぬ振りしてきた世界が抱える問題であるだけに、日本人も目をそらさずに向き合うべき時が来ているのです。心をえぐる予告編はこちら!作品情報『レ・ミゼラブル』2月28日(金)より、新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー配給:東北新社、STAR CHANNEL MOVIES©SRAB FILMS LYLY FILMS RECTANGLE PRODUCTIONS
2020年02月27日スパイク・リー監督が、第73回カンヌ国際映画祭の審査員長を務めることになった。同映画祭の公式サイトで発表された。ほかの審査員については、4月中旬に発表されるとのこと。リー監督は、審査員長に選ばれた心境を同映画祭の公式サイトで次のように語っている。「私の人生の中で、神からの大きな恵みとも思えるようなことは、全く予期していないとき、どこからともなくやってきます。決定の電話を受けたとき、衝撃を受けたし、うれしく、サプライズでもあり、誇らしかった。いっぺんにそういう気持ちになりました」。1986年の『She’s Gotta Have It』をはじめとして、7作品をカンヌ国際映画祭に出品してきたリー監督。2018年には監督作の『ブラック・クランズマン』が、最高賞のパルム・ドールに次ぐ審査員特別グランプリを受賞している。「カンヌ国際映画祭は、私のキャリアに大きな影響を与えてきました。シネマ界で、私がどんな自分でいるべきか、軌道を指し示してくれたとも言えます」と同映画祭と自身のつながりについてもコメント。また、73年の歴史の中で審査員長に選ばれた初のアフリカ系アメリカ人であることにも触れ、「光栄です」と述べた。第73回カンヌ国際映画祭は5月12日から23日まで開催される。(Hiromi Kaku)
2020年01月15日第72回カンヌ国際映画祭でポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』と並んでパルムドールを競い、「コンペ最大のショック!」との称賛を受けて審査員賞に輝いたフランス映画『レ・ミゼラブル』が、2020年2月28日(金)に日本公開が決定した。名作の舞台となったその街は悲しみ、怒り、憎しみ、そして暴力で溢れていたヴィクトル・ユーゴーの傑作「レ・ミゼラブル」で知られるパリ郊外のモンフェルメイユ。様々なバックグラウンドを持つ人々が暮らし、現在は犯罪多発地区となっているこの街を舞台に、現代が抱える闇をリアルに描いた本作は、まさに“世界の縮図”ともいえる衝撃作。犯罪防止班に配属された新人警官のステファンと同僚たちが、ある少年の引き起こした些細な事件をきっかけに、やがて取り返しのつかない事態へと陥っていく様を、緊張感あふれる描写で描く。第72回カンヌ国際映画祭では「コンペ最大のショック!」とセンセーションを巻き起こすと、その後、各国の映画祭でも数々の賞を獲得。第92回アカデミー賞国際長編映画賞(旧名称:外国語映画賞)のフランス代表作品にも選出されている。監督・脚本を務めたのは、本作の舞台モンフェルメイユで生まれ育ち、現在もその地に暮らす、新鋭ラジ・リ監督。長年Webドキュメンタリーを手掛け、2006年には世界的ストリート・アーティストのJRと共同でプロジェクトを発表するなど活躍の幅は広く、本作が初長編監督作品。自身がこの街で体験してきた出来事を、圧倒的な緊迫感とスタイリッシュな映像で見事に描き切った。本作を絶賛しているスパイク・リー監督も、その才能を認め、アメリカにおけるプロモーションのサポートを買って出るほど。11月20日に本国フランスで公開された本作は、初日動員数7万人を超え、週末ランキングは『アナと雪の女王2』に次ぐ第2位となる大ヒットスタート。また、フランスのマクロン大統領も本作を鑑賞、政府に「映画の舞台となった地域の生活条件を改善するためのアイデアを直ちに見つけて行動を起こす」よう求めたという。権力者によって抑圧されている弱者と社会で居場所を失った人々。ラスト10分の緊迫感。そして衝撃のラストシーン。“もはや他人事ではない”、いまこそ観るべき問題作が日本に上陸する。『レ・ミゼラブル』は2020年2月28日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月29日コーチ(COACH)から、2019年クリスマスに向けたホリデーコレクションの新作バッグが登場。ホリデーコレクションの新作バッグファーたっぷり!“もこもこ”ショルダー新作バッグは、特別な季節に相応しい華やかなムード。「シアリング Tabby ショルダー 26」は、真っ白な“もこもこ”ファーをたっぷりとあしらった温かみ溢れるデザインが魅力。フラップポケットのフロントに留めた、ブランドの頭文字「C」のメタルパーツが、重厚感溢れるアクセントをプラスしてくれる。クリスマスカラーで彩って収納力に長けた「ミックス レザー Troupe トート」は、バッグ全体をクリスマスカラーのレッドで染め上げて。バッグのクチにあしらったゴールドのメタルパーツや、ハンドルに取り付けたチャームが、ラグジュアリーなムードを加速させている。ヘリテージロゴ入りサドルバッグ高級感溢れる漆黒レザーを使用した「キルト レザー Kat サドル バッグ 20」は、コンパクトなサイズ感でモダンなムードに仕上げた。中央で黄金に輝くコーチのヘリテージロゴ「ホース アンド キャリッジ」と合わせて、ストラップのハトメや留め具といったディテールもゴールドで統一しているのが特徴だ。ホリデーシーズン ビジュアルも公開なお 「Wonder For All」と題した、2019年ホリデーシーズン ビジュアルも公開。女優のヤラ・シャヒディ、モデルの ケイト・モス、ラッパーのミーガン・ジー・スタリオンをはじめ、スパイク・リーやトニヤ・リーなど、多彩な分野で活躍する豪華キャストの顔ぶれが揃う。ビジュアルの中には、「ホース アンド キャリッジ」のモチーフをカラフルなパターンへとアップデートした新作バッグやウェアも登場している。【詳細】コーチ 2019年ホリデーコレクション新作価格例:・シアリング Tabby ショルダー 26(H15 x W26 x D8) 85,000円・ミックス レザー Troupe トート(H29 x W26 x D16) 100,000円・キルト レザー Kat サドル バッグ 20(H19 X W21 X D6) 64,000円【問い合わせ先】コーチ・カスタマーサービス・ジャパンTEL:0120-556-750
2019年11月08日ケニア映画として初めてカンヌ国際映画祭に出品され、色彩豊かなアフリカンカルチャーと、初恋としきたりの狭間で葛藤する少女たちを描いて高評価を得た『ラフィキ:ふたりの夢』。日本での公開初日が11月9日(土)に決定し、ポップでカラフルなアフリカンカルチャーが瑞々しい予告編と場面写真が到着した。ストーリー看護師になるのが目標のケナは、古いしきたりにとらわれた周囲の人たちに満たされない想いを抱えていた。両親は離婚し、ナイロビで母と暮らしていたが、国会議員に立候補した父のことは応援している。そんな時、父の対立候補の娘で自由奔放なジキと出会う。互いに強く惹かれた2人は、「私たちは本物になろう」と誓い合う。だが、やがて2人は、この恋は命がけだと知る――。“スパイク・リーの初期作品を連想させる”と絶賛!ケニア初のカンヌ出品作品ケニア映画としては初めてカンヌ国際映画祭に出品され、「スパイク・リーの初期作品を連想させる」と高い評価を得た本作。監督は、アフリカのみならず世界からいま最も輝く才能と絶賛されるワヌリ・カヒウ。VJ、モデル、またアフリカのEDMシーンをリードするミュージシャンで、これが女優デビューとなるケナ役のサマンサ・ムガシアや、監督業もこなすジキ役のシェイラ・ムニヴァといった才能あふれるキャスト、そして製作陣にも女性たちがメインスタッフとして揃った。本国ケニアでは上映禁止に!たった1週間限定の上映会に長蛇の列ケニアでは女性の地位は確立されておらず、法律で同性愛も禁じられている。本作は上映禁止の措置が取られたが、ワヌリ監督が上映活動に奔走した結果、のちに1週間だけ限定公開された際は待ちわびた観客が長蛇の列をなした。今回解禁となる予告編で、まず映し出されるのは、変わり映えのしない日常をおくるケナの前に現れた、レインボーのドレッドヘアと蛍光カラーのメイクがおしゃれな少女ジキとの出会い。ダンス、クラブ、お酒…彼女と過ごす時間はケナの価値観を大きく変えた。疾走していくケナとジキの友情は次第に小さな恋心へと変化していく。しかし、そこに立ちはだかるのは、古いしきたりと偏見、同性愛を禁止する法律…社会の壁だった。病気とののしられ、反政府主義者とレッテルを張られ、暴力にさらされる。男性に求められる女であれ、普通であれと周囲から詰め寄られる中、2人はあの日約束した“本当の自分”でいられるのか…。予告編前半、独特なアフロビートを聞かせるのは、アフリカHIPHOP界の女帝Muthoni Drummer Queen。「MTV Africa Music Award for Best Breakthrough Act」を受賞しており、イベントオーガナイザーという一面も持つ。クリエイティブで世界へ飛び出そうとするケニア女性たちの手によって作り上げられた本作。2人の少女の初恋とともに描かれる、変革期を迎えつつあるアフリカンカルチャーを知るうえでも重要な1作といえそうだ。『ラフィキ:ふたりの夢』は11月9日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年09月26日2020年に「ハリウッドの殿堂入り」するセレブたちが決定した。ハリウッド商工会議所の「ハリウッドの殿堂入り」選考委員会が公式サイトで発表した。同委員会の会長ヴィン・ディ・ボナは、来年「ハリウッドの殿堂入り」を果たす面々は「特にユニーク」であり、「すでにハリウッドで業績を残している35人のアーティスト」と紹介している。特に目を引くのは、映画部門で錚々たる俳優・監督とともに名を連ねるスーパーヒーローの「バットマン」か。選出された35人は、来年以降、名前を刻んだ星形プレートが「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム」に設置される。【映画部門】マハーシャラ・アリ、バットマン、ルース・E・カーター、ローレンス・フィッシュバーン、クリス・ヘムズワース、スパイク・リー、ジュリア・ロバーツ、オクタヴィア・スペンサー、リナ・ウェルトミューラー【テレビ部門】クリスティーナ・アップルゲート、アンディ・コーエン、シンディ・クロフォード、テリー・クルーズ、ハリー・フリードマン、キャシー・リー・ギフォード、ナイジェル・リスゴー、マイロ・ヴィンティミリア、バート・ウォード、ウェンディ・ウィリアムズ、Dr.フィル・マグロー、故アンディ・カウフマン【音楽部門】エルヴィス・コステロ、ルシアン・グレンジ、ビリー・アイドル、カーティス・ジャクソン(50 Cents)、アリシア・キーズ、アンディ・マダディアン、モー・オースティン、ボビー・ライデル、アレハンドロ・サンス、タニヤ・タッカー、故マディ・ウォーターズ【舞台&演劇部門】デイヴ・シャペル、ビリー・ポーター【ラジオ部門】スーザン・スタンバーグ(Hiromi Kaku)
2019年06月21日映画『第三夫人と髪飾り』が、2019年10月11日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー。美しい桃源郷にやってきた“14歳の第三夫人”19世紀の北ベトナム。男児を産むことが女の唯一の務めであった父権社会の時代を描いた本作は、絹の里の富豪に14歳で嫁ぐ“第三夫人”主人公メイと、彼女を取り巻く愛憎・哀しみ・希望を美しく官能的に描いた甘美なドラマ作品。最初から、生きる場所も役割も定められていた女たちの複雑な感情を、まるで桃源郷のような美しい景観と共に映し出す。舞台はベトナムの秘境・世界遺産チャンアン物語の舞台として描かれる絹の里は、首都ハノイから南へ約90キロに位置するニンビン省チャンアン。奇岩が連なる断崖絶壁の山々と、その麓を流れる川などが織りなす景観、鍾乳石が垂れ下がる神秘的な洞窟などが広がる魅惑の地だ。2014年には、チャンアンを含むベトナム北部・ニンビンの一部が世界に約30か所しか存在しない世界複合遺産として登録。その絶景を求め、世界中から観光客が押し寄せている。新鋭監督アッシュ・メイフェアのデビュー作メガホンを取ったのは、ベトナム人のアッシュ・メイフェア。『ブラック・クランズマン』のスパイク・リー、『ノルウェイの森』『青いパパイヤの香り』のトラン・アン・ユンといった映画界の巨匠たちがその才能を絶賛する新鋭の女性監督だ。なお、本作は、監督の曾祖母の実話をもとにしたもの。映画について、アッシュ・メイフェアは「つらい歴史の一面でありながらも、同時に豊かさ、ユーモア、そして愛も官能もあったことが伝わることを祈っています」とコメントしている。ストーリー19世紀の北ベトナム。14歳のメイはその地を治める大地主のもとに、三番目の妻として嫁いでくる。一族が暮らす大邸宅には、唯一の息子を産んだ穏やかな第一夫人、3人の娘を持つ美しく魅惑的な第二夫人がいた。まだ無邪気だったメイは、この家では世継ぎとなる男の子を産んでこそ“奥様”になれることを知る。そして妊娠。出産に向けて季節が流れる中、第一夫人も妊娠していることが発覚。時を同じくしてメイは、第一夫人のひとり息子ソンと、第二夫人のある秘密を知ってしまう。【詳細】『第三夫人と髪飾り』公開日:2019年10月11日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー監督:アッシュ・メイフェア撮影:チャナーナン・チョートルンロート アーティスティック・アドバイザー:トラン・アン・ユン出演:トラン・ヌー・イェン・ケー、グエン・フオン・チャー・ミー、マイ・トゥー・フオン(Maya)、グエン・ニュー・クイン
2019年06月21日4月17日(現地時間)に脳卒中で入院し、その後昏睡状態に陥っていたジョン・シングルトン監督(『シャフト』、『ワイルドスピードX2』が月曜日、他界した。享年51。「Variety」誌などによれば、シングルトン監督の家族が次の声明文を発表したという。「非常に心が重くなる発表ですが、私たちの最愛の息子、父親、友人であるジョン・ダニエル・シングルトンから本日生命維持装置が外されます。家族によるこの決断は、とても苦しいものでした。ジョンの担当医と意見を交わしながら、数日かけて決めたものです」。そうしてこの世を去ったシングルトン監督に対し、セレブたちからお悔やみのメッセージが続々。ジャネット・ジャクソンはインスタグラムで「あなたは私に初めての役をくれた。初めてのオスカーのノミネーションと、それ以上のものも。あなたが世界に与えてくれたものは計り知れない。作品を通して黒人文化、女性と若い映画製作者に伝えたものにも感謝しているわ」と悼んだ。スパイク・リー監督は、シングルトン監督のことを彼がUSCの学生だった頃が「初めての出会い」と振り返り、「永遠に恋しいと思うだろう」と嘆いた。当時、多くの学生が「映画製作者になる」と意気込んでいたが、シングルトン監督がそう言うと「完全に信じることができたし、実際に彼はそうなってみせた」と称えた。その他、ガブリエル・ユニオン、サミュエル・L・ジャクソン、タイリース・ギブソン、レジーナ・キングらが追悼メッセージを送った。(Hiromi Kaku)
2019年04月30日第91回アカデミー賞でスパイク・リー監督が脚色賞を初受賞し、名スピーチで会場を沸かせた最新作『ブラック・クランズマン』。この度、本作でジョン・デヴィッド・ワシントン演じる主人公の黒人新米刑事と関わる、ヒロインのパトリスを演じたローラ・ハリアーのインタビュー映像がいち早くシネマカフェに到着した。その抜群なスタイルと美しい顔立ちで、一度見たら忘れることはないローラ・ハリアー。17歳でファッションモデルとして「ELLE」や「Marie Claire」などで活躍。2017年にはトム・ホランド主演『スパイダーマン:ホームカミング』でリズ役を演じて注目を集め、最近では「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ブルガリ(Bvlgari)」の広告塔を務めている。「絶対にスパイクの作品に出たかったの」と話すローラが演じたのは、アフロヘアでレザーやベルボトムといった70年代ファッションに身を包む黒人学生自治会の会長パトリス。黒人であることに誇りを持ち、当時ブラックパワーを先導したブラック・パンサー党の女性リーダー、アンジェラ・デイヴィスがモデルとなっている。ローラはパトリスという役柄について、「自分の考えを言葉にするパトリスに感心した。たとえ危険で怖かったり反対されたりしても関係ない。パトリスは本当に勇敢で共感できたわ。彼女を演じられて誇らしい」と明かす。また、本作でついにアカデミー賞脚色賞を受賞したスパイク・リー監督については、「彼の作品を見ると自分の結論にたどり着く。だから彼の作品は特別なの。全く違う人生を歩んできた人たちに影響を与えているでしょう?素晴らしい監督だと思う。スパイクの作品は社会を映す鏡なの」とコメント、現代社会が抱える側面と映画との関連性を示し、いつの時代も世界へメッセージを発信してきた監督へのリスペクトを熱く語っている。注目女優ローラが演じるパトリスの活躍、そしてジョン・デヴィッド演じる“潜入”刑事ロン・ストールワースとの関係にもぜひ注目していて。『ブラック・クランズマン』は3月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・クランズマン 2019年3月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
2019年03月04日本年度のオスカーノミネーション4作品をオールナイトで鑑賞する「WOWOW×OSCARS特別試写会」が2月23日(土)、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、映画通の石田純一がオスカー予想に興じた。レッドカーペット・レポーター、すみれさんのコメントは…世界最高峰の映画の祭典「第91回アカデミー賞授賞式」が、いよいよ2月25日(日本時間)8時半より開催される。WOWOWでは、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターより独占生中継予定で、案内役はジョン・カビラと高島彩、レッドカーペット・レポーターは、石田さんの娘であるすみれが務める。すみれさんが2年連続でレッドカーペット・レポーターとなったことについて、石田さんは照れながら、「彼女は『ブラックパンサー』の受賞を見たい、と楽しみにはしていましたね」と興奮を伝えた。石田さん熱弁「感動といろいろな想いを共有できる」今年は作品賞ノミネートの8作品中3作品が黒人差別について語っており、さらには4作品がLGBTについても取り上げている。こうしたダイバーシティが内包されている作品群について、石田さんも「もしかしたら初の黒人最優秀監督賞でスパイク・リーが受賞とか! ちょっと前からマイノリティ系に優しいというか、世界の人種問題を改めて憂慮して作った、社会派ではないけど、そういう部分も感じるような映画が多いです」とうなずきながら語る。すでにノミネート作品を鑑賞している様子の石田さんは、さらに、「今年はリアルに撮っているやつが多い。興行的に成功している映像体験が多いけど、リアルなロードムービー含めて、力がある。感動といろいろな想いを共有できると思います」と、ノミネート作品の特徴ならびに、良さを熱弁。さらに、本年は司会が不在という式典になる。石田さんは、「司会がいないからね、どんな式典になるかもワクワクする!受賞のコメントも含めて、司会がいなくて、どんな番組(になるか)、生で体験できるのも楽しみだと思います」と、待ちきれない様子で観客に同調を求めていた。「生中継!第91回アカデミー賞授賞式」は2月25日(月)8時半よりWOWOWで放送。(cinamacafe.net)
2019年02月23日デンゼル・ワシントンの息子ジョン・デヴィッド・ワシントン、『スター・ウォーズ』シリーズのアダム・ドライバーがスパイク・リー監督とタッグ、本年度アカデミー賞6部門にノミネートされている『ブラック・クランズマン』。この度、“ノリと勢い”だけの(!?)危険すぎる潜入捜査を映し出した本予告と本ポスタービジュアルが解禁となった。黒人刑事が過激な白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査するという、大胆不敵でキケン過ぎる事件を克明に綴った同名ノンフィクション小説を鬼才スパイク・リー監督が映画化した本作。第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞の『万引き家族』の次点となるグランプリを受賞し、第76回ゴールデン・グローブ賞には作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞と4部門にノミネート、さらに第91回アカデミー賞では作品賞、監督賞、助演男優賞ほか6部門にノミネートされている。■史上最も危険な潜入捜査、2人のテンションが違いすぎ!?解禁となった本予告映像は、黒人新米刑事であるロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)がKKKを相手に、電話で「俺は黒人が嫌いだ。ユダヤ人もメキシコ人、アイルランド人、イタリア人や中国人も…だが何たって黒人が一番嫌いだ」と白人以外の人種を言葉の限りディスり始め、「白人のアメリカ万歳」と締めくくり、署内の刑事たちを騒然とさせる衝撃の場面からスタート。黒人襲撃を計画しているといううわさが立つKKKの陰謀を暴くため、潜入捜査に名乗り出るロン。だが、黒人のロンがKKKとどうやって対面するのか?その潜入方法は、ロンが白人のふりをして電話をかけ、ロンの代わりに白人刑事のフリップ・ジマーマン(アダム・ドライバー)が彼らと対面、2人でロンを演じるという驚くべきものだった。熱烈な白人至上主義者と認められ電話で話を進めていくロンと、KKKのメンバーの信頼を得つつ深部へと潜入していくフリップの型破りなコンビネーションで、難なく進むかと思われた潜入捜査。だが、ついに「お前 潜入か?」とフリップの正体を疑う、過激派構成員フェリックス(ヤスペル・ペーコネン)が登場し緊張が走る…!「人種差別と戦うのだ!」と一致団結するブラックパンサー党の党員たち、そして、異様な熱を帯びるKKKの構成員たち。拳を力強く掲げ激しくぶつかり合う「ホワイト・パワー」VS「ブラック・パワー」、両者の行く末は一体どうなる!?コミカルかつ、軽快なタッチで潜入捜査を描きながらも時に実話である緊張感を交え、観るものに強烈なメッセージを突きつけていく。併せて、解禁となった本ビジュアルには、「俺たちが、すべてを暴く。」と構える黒人のロンと白人のフリップの刑事コンビ、さらに、その背後からはKKKの象徴である三角白頭巾がその不気味な顔を覗かせている…。KKKを相手に2人の刑事が挑む、史上最も危険な潜入捜査にドキドキしながらも期待が高まる。『ブラック・クランズマン』は3月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・クランズマン 2019年3月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
2019年02月08日火曜日(現地時間)、全米監督協会(DGA)賞のノミネーションが発表された。この賞の長編映画監督賞はアカデミー賞の監督賞とほぼ毎年一致しているため、注目度が高い。とりわけこの5年は2013年のアルフォンソ・キュアロン、2014年&2015年のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ、2016年のデイミアン・チャゼル、2017年のギレルモ・デル・トロと完全に一致している。また、「Variety」誌によれば、DGA賞の長編映画監督賞のノミネートされた監督たちの80%が、アカデミー賞でもノミネートされているという統計もあるという。今年、DGA賞の長編映画監督賞にノミネートされたのは、先日ゴールデングローブ賞監督賞を受賞したアルフォンソ・キュアロン(『ROMA/ローマ』)、ブラッドリー・クーパー(『アリー/スター誕生』)、ピーター・ファレリー(『グリーンブック』)、スパイク・リー(『ブラック・クランズマン』)、アダム・マッケイ(『バイス』)。ブラッドリーは初めてメガホンを取った監督たちの中から選ばれる初監督賞にもノミネートされている。DGA賞授賞式は2月2日、ロサンゼルスのハリウッド&ハイランドセンターで開催される。(Hiromi Kaku)■関連作品:アリー/ スター誕生 2018年12月21日より全国にて公開© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCグリーンブック 2019年3月1日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.ブラック・クランズマン 2019年3月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
2019年01月09日第71回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞し、本年度アカデミー賞最有力候補と言われる、スパイク・リー監督最新作『ブラック・クランズマン』。黒人刑事が謎に満ちた白人至上主義団体“KKK”へ潜入捜査する型破りな物語を描いた本作から、特報とティザービジュアルが解禁した。主人公のロン・ストールワースを演じるのは、名優デンゼル・ワシントンを実父にもつジョン・デヴィッド・ワシントン。ロンの相棒フリップ・ジマーマンを『スター・ウォーズ』シリーズ、『沈黙 -サイレンス-』、『パターソン』などで演技に定評のあるアダム・ドライバーが演じる。今回解禁された特報映像は、KKK(白人至上主義を掲げる危険な秘密結社)のメンバーが三角白頭巾を身に纏い、炎に包まれた巨大な十字架に向かって掲げ祈りを捧げるシーンから始まる。不穏な雰囲気が漂う空気の中心には青いケープに身を包んだデービッド・デューク(トファー・グレイス)の姿が。明らかに“ヤバイ”雰囲気の組織だが、ここで黒人刑事ロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が問題の言葉を発したのだ。「俺が潜入する」。「白人至上主義団体に黒人が潜入するなんてありえない!」と失笑する同僚たちであったが、ロンは「白人として電話をかける」と言い切った。黒人刑事のロンが白人を装い電話をし、同僚の白人刑事フリップ・ジマーマン(アダム・ドライバー)が実際にKKKに潜入するという大胆不敵な作戦に、「イカれてんだろ!」と唖然な顔を浮かべたフィリップだったが…。2人の企みは上手くいくのか?同時に解禁されたティザービジュアルは、白と黒のモノクロで、白い星が本来とは別の位置に配置されている星条旗が背景に。その中で、主人公ロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)がじっと真っ直ぐにこちらを見つめている。アフロヘアーで腕を前で組みスッと立つ不敵な表情で一体何を企むのか?史上最も危険な潜入捜査の幕開けを予感させる、そして劇場公開がさらに待ち遠しくなるビジュアルだ。『ブラック・クランズマン』は、2019年3月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラック・クランズマン 2019年3月、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
2018年11月29日ナナミカ(nanamica)が手掛けるザ・ノース・フェイス パープルレーベル(THE NORTH FACE PURPLE LABEL)より、映画監督のスパイク・ジョーンズとコラボレーションしたトラベルバッグが登場。2018年11月10日(土)より、ナナミカの各直営店及び一部の限定店舗にて発売予定だ。数々の有名ブランドのテレビCMや多くのミュージックビデオをプロデュースした後、1999年に公開された『マルコビッチの穴』で映画監督デビューし絶賛を受けたスパイク・ジョーンズ。映像監督となる前、1980年代にフォトグラファーとして活動し始めた時は既に、ザ・ノース・フェイスの愛用者だったという。そんなスパイクが、来日した際に偶然ザ・ノース・フェイス パープルの3wayバッグを手にし、アウトドア機能を日々の生活の中にスタイリッシュに取り入れたコンセプトに共感。若い頃から愛用してきたザ・ノース・フェイスの最新モデルに、クラシックなウールのチェック素材を合わせるというスパイクのアイディアを取り入れる形で、今回のコラボレーションが実現した。展開アイテムは、ブリーフケース、ショルダーバッグ、バックパックと3通りの使い方が出来る3wayバッグと、機内持ち込み可能なキャリーバッグ「シャトルローラー(Shuttle Roller)」の2型。多彩なポケットをはじめとするアイテム本来の機能性はそのままに、スパイクによるディレクションの元にイタリアで生産されたオリジナルのチェック素材を採用している。価格は3wayバッグが35,000円+税、キャリーバッグが46,000円+税。いずれも、グリーン×ネイビー×グレーのチェックと、レッド×ネイビー×グレーのチェックの2色で展開される。【商品情報】ザ・ノース・フェイス パープルレーベル × スパイク・ジョーンズ発売日:2018年11月10日(土)価格:・3wayバッグ 35,000円+税・キャリーバッグ「シャトルローラー」 46,000円+税取り扱い店舗:ナナミカ(代官山、マウンテン、神戸、福岡)
2018年11月08日映画『ブラック・クランズマン』が2019年3月22日(金)より)TOHO シネマズ シャンテほか全国公開。スパイク・リー監督が描く、白人至上主義団体と黒人刑事を巡るノンフィクション作品映画『ブラック・クランズマン』は、同名小説を映像化したノンフィクション作品。劇中では1979年に黒人刑事が過激な白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査するという大胆不敵な事件が克明に描かれる。なお、監督にはアメリカの鬼才、スパイク・リーが抜擢された。主演はデンゼル・ワシントンの息子、ジョン・デヴィッド・ワシントン主演のロン・ストールワースを演じるのは名優デンゼル・ワシントンを実父にもつジョン・デヴィッド・ワシントン。『マルコムX』でスクリーンデビューし、奇しくも同じスパイク・リー監督作品の本作で主演を担当する。人気俳優、アダム・ドライバーが主人公の相棒役にそして、ロンの相棒であるフリップ・ジマーマンには『スター・ウォーズ フォースの覚醒』や『パターソン』などに出演しているアダム・ドライバーをキャスティング。話題作へ多数出演する人気俳優の演技に注目が集まる。『セッション』『ゲット・アウト』の製作陣が集結また製作には、『セッション』のジェイソン・プラム、『ゲット・アウト』のジョーダン・ピールらが参加。アカデミー賞受賞経験のある人物たちが集結した、盤石の布陣のような豪華な演出も見逃せない。アカデミー賞で6部門にノミネート - 脚色賞を受賞実力派俳優と制作メンバーが揃った『ブラック・クランズマン』は、賞レースで盛り上がりを見せた。第71回カンヌ国際映画賞で最高賞パルムドール賞を獲得した『万引き家族』の次点となるグランプリを受賞。また、第76回ゴールデングローブ賞においては、作品賞をはじめ、監督賞(スパイク・リー)、主演男優賞(ジョン・デヴィッド・ワシントン)、助演男優賞(アダム・ドライバー)にノミネート。さらに、第91回アカデミー賞では、作品賞、監督賞(スパイク・リー)、助演男優賞(アダム・ドライバー)、脚色賞、作曲賞の6部門にノミネートされ、脚色賞を受賞した。ストーリー1979年、アメリカ・コロラド州コロラドスプリングスの警察署でロン・ストールワースは初の黒人刑事として採用される。署内の白人刑事から冷遇されるも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていた過激な白人至上主義団体 KKK(クー・クラックス・クラン)のメンバー募集に電話をかけてしまう。自ら黒人でありながら電話で徹底的に黒人差別発言を繰り返し、入会の面接まで進んでしまう。問題は黒人のロンはKKKと対面することができないことだ。そこで同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンに 白羽の矢が立つ。電話はロン、KKKとの直接対面はフリップが担当し、二人で1人の人物を演じることに。任務は過激派団体KKKの内部調査と行動を見張ること。果たして、型破りな刑事コンビは大胆不敵な潜入捜査を成し遂げることができるのか!?作品情報映画『ブラック・クランズマン』公開日:2019年3月22日(金)TOHO シネマズ シャンテほか監督・脚本:スパイク・リー製作:スパイク・リー、ジェイソン・プラム、ジョーダン・ピール出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー、ローラ・ハリアー、トファー・グレイス、アレック・ボールドウィンほか
2018年11月05日スパイク・リー監督最新作『BlacKkKlansman』。1979年に黒人刑事が過激な白人至上主義団体 KKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査するという大胆なノンフィクション小説を映画化した本作が、『ブラック・クランズマン』の邦題で日本でも公開されることが決定した。■ストーリーアメリカ・コロラド州コロラドスプリングスで唯一採用された黒人刑事ロン・ストールワースがひょんなことから新聞に載っているKKKのメンバー募集広告に勢いで電話をかける。自ら人種差別主義者であることをアピールし、入団を希望。面接にまで進んでしまうが、対面では流石に黒人だとバレてしまうため、急遽、同僚の白人刑事フリップ・ジマーマンに白羽の矢が立つ。電話で話を進めるのはロン、対面はフリップと2人で1人の人物になりすまし過激派団体の悪事を暴く。人種差別問題が過熱する時代のアメリカを背景に、前代未聞の潜入捜査が始まる。■カンヌ国際映画祭で話題沸騰第71回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した『万引き家族』の次点となるグランプリを受賞し話題沸騰中の本作。全米では辛口批評サイト「ロッテントマト」で95%フレッシュを獲得し、各メディアが大絶賛しているようだ。主演のロン・ストールワースを演じるのは名優デンゼル・ワシントンを実父にもつジョン・デヴィッド・ワシントン。デンゼル・ワシントンがその名を知らしめた傑作『マルコムX』で映画デビューし、奇しくも同じスパイク・リー監督作品の本作で主演として脚光を浴びる。ロンの相棒フリップ・ジマーマンを演じるのは、『スター・ウォーズ』シリーズ新三部作でカイロ・レン役を演じ、『沈黙ーサイレンスー』、『パターソン』などで演技に定評のあるアダム・ドライバーだ。監督、脚本、製作のスパイク・リーに加え『セッション』のジェイソン・ブラム、そして『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督とアカデミー賞最強布陣が製作に名を連ねている。さらに、今回特別に解禁された場面写真は、ロンとフリップがKKKから入団を認められ贈られてきた会員証をまじまじと見つめ、KKKのメンバーになってしまった事実を認識する象徴的な写真。ここから先の波乱万丈なストーリーは、ぜひ劇場で確認してほしい。『ブラック・クランズマン』は、2019年3月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年11月02日渋谷の「coast2coast」は、ファン垂涎のレアなグッズやイラストがいっぱい。バスケ好きもそうでない人も楽しめる、美味しくて楽しいスポーツカフェ&ダイナーです。2つのスクリーンには常時NBAやBリーグの映像が流れています。NBAの決勝戦のときはアメリカ時間に合わせてお店をオープン。いろんな国の人が100人以上集まってシュートに一喜一憂したそう。NBA選手のレアグッズや「スラムダンク」のイラストにワクワク・ドキドキ!とりわけ人目を引くビッグシューズは、NBAのアレン・アイバーソンとシャキール・オニールが実際に履いてプレーしていたもの。その横にある赤いスクエアな板は、マイケル・ジョーダンが踏んでいたシカゴスタジアムの床板で、改装時に手に入れたそう。手に取ってもOKだというから驚きです。また、キッチン横でこちらを見つめているのは、「スラムダンク」の主人公・桜木花道。なんと作者の井上雄彦氏が来店時に描いてくださったそう。その下にはジャック・ニコルソン、マイケル・ジョーダン、スパイク・リーらのイラストがずらり。お店にいるだけで、気分が高まります。ワンドリンクのサービスもバスケットは点数が三桁になることも多く、そのスピード感が楽しいとオーナー。バスケットボールに興味がわいたら、まずは気軽に訪れてみてはいかがでしょうか。サンロッカーズ渋谷とアルバルク東京のホームゲームの日にチケットを見せるとディナータイムに1ドリンクサービスもあります。取材・文/伊集院尚子スポット情報スポット名:coast 2 coast住所:東京都渋谷区神宮前5-12-12電話番号:03-6427-2268
2018年07月13日エフケーエー・ツイッグス(FKA twigs)が主演を務めたアップル(Apple)「HomePod」の最新CM、「Welcome Home」が公開された。監督はスパイク・ジョーンズ(Spike Jonze)、音楽はアンダーソン・パック(Anderson .Paak)が担当した本作。スパイク・ジョーンズによる不思議な映像世界の中で、アンダーソン・パックの新曲「Til It’s Over」に乗せて披露されるエフケーエー・ツイッグスの華麗なダンスは必見。HomePod — Welcome Home by Spike Jonze — Apple
2018年03月12日エックスガール(X-girl)とスパイク・ジョーンズのスケートボードブランド「GIRL-skateboards」から、2度目のコラボレーションコレクションが登場。エックスガール 直営店にて2017年4月21日(金)から発売される。登場するアイテムは、GIRL-skateboardsとエックスガールのメインアイコンやロゴを組み合わせて構成したグラフィックが印象的。Tシャツ、タンクトップ、ソックス、キャップが店頭に並ぶ。注目は、両ブランドのロゴを大胆に配置した7.8インチのスケートデッキ。ホワイトの配色で一見シンプルに見えるが、GIRL-skateboardsのアイコンとX-girlのマイク・ミルズロゴがインパクト大。スケーターは要チェックだ。■GIRL-skateboardsついて1994年に『GIRL(女の子)に認められると間違いなし!』をコンセプトにスタート。プロスケートボーダーのマイク・キャロル、リック・ハワードと、2013年に公開された監督・脚本作品『her/世界でひとつの彼女』が記憶に新しい映画監督、脚本家のスパイク・ジョーンズ、そして同ブランドの社長であり、リックの妻であるメーガン・ボルティモアの4人が設立したスケートボードブランド。【概要】X-girl×GIRL-skateboards発売日&店舗:全国のX-girl SHOPおよびECサイトにて2017年4月21日(金)から発売アイテム:・S/S MENS TEE 5,000円+税・REGULAR S/S TEE 5,000円+税・TANK TOP 5,000円+税・CAP 5,000円+税・SOCKS 1,800円+税・DECK 9,000円+税
2017年04月16日アメリカ映画の最高権威とも呼ばれる、アカデミー賞。このアカデミー賞ですが、2年間連続で「ヨーロッパ系(白人)ばかり」が受賞していたことで批判が相次ぎました。果たして今年はどうだったのでしょうか?(Photo by Simon Lutz)2016年度のアメリカ映画の優秀作品や俳優、監督らに賞を送る第89回アカデミー賞の授賞式が、米カリフォルニア州ハリウッドで日本時間の2月27日に行われました。今回の授賞式では、司会を務めたジミー・キメル(アメリカのテレビショーの司会者として有名)がトランプ大統領を批判するジョークを多く飛ばすなど、トランプ政権批判の目立つセレモニーでしたが、何よりも注目が集まったのは受賞者の人種的バックグラウンドが過去2年間と比べて多様になったことです。(参照元:Konbini)前回、前々回のアカデミー賞では、なんと受賞した人だけでなくノミネートした人もすべて「ヨーロッパ系(白人)」だったのです。これに対し、「#OscarsSoWhite(オスカーは白すぎる)」というハッシュタグを使った抗議活動が巻き起こり、アフリカ系の映画監督スパイク・リーにいたっては2016年のアカデミー賞授賞式をボイコットしました。(参照元:CNN.com)(引用元:Viola Davis)<「Fences(原題)」でアカデミー賞助演女優賞、エミー賞とトニー賞も得てアフリカ系俳優史上初のトリプル受賞したヴィオラ・デイビス>それと比べて今回のアカデミー賞は、過去10年間で初めて複数人のアフリカ系(黒人)の俳優が受賞。そして#OscarsSoWhiteをもじった「#OscarsSoDiverse(オスカーはとても多様)」がSNSで使われました。また、授賞式で作品名が呼び違えられるハプニングがあったものの、作品賞を受賞した「ムーンライト」は“白人的”なストーリーではなく、アフリカ系(黒人)の少年がアイデンティティを模索するものでした。その他には、トランプ大統領が入国禁止を命じたイスラム諸国の1つだったイランのアスガル・ファルハーディー監督が映画「セールスマン」で外国語映画賞を受賞。しかしながら、トランプ氏の大統領令に対して抗議の姿勢を表すため授賞式を欠席しました。(引用元:Mahershala Ali)<「ムーンライト」でアカデミー賞助演男優賞、オスカー史上初ムスリム俳優のマハーシャラ・アリ> (引用元:MOONLIGHT)<アカデミー賞作品賞を受賞した「ムーンライト」の監督のバリー・ジェンキンス(右)と劇作家のタレル・アルバン・マクレイニー(左)> ※動画が見られない方はこちら<アカデミー賞作品賞を受賞した「ムーンライト」> さて、アカデミー賞での人種の偏りが改善されたように見えますが、ここで問題は終わりではありません。2年間連続でマイノリティがノミネートや受賞をできなかったからこそ、今回は受賞できたという見方もできます。それから、今回賞を得たアフリカ系や中東出身者、ムスリムだけがマイノリティではありません。ノミネートや受賞したことが少ないラティーノやアジア系、ネイティブ・アメリカンなどの人々はどうなるでしょうか。今後の動向にも注目していきましょう。次回のハッシュタグ・アクティビズムをお楽しみに!※「黒人」にはアフリカ系以外に中南米やカリブ海諸国をルーツとする人々も含まれるため、本記事で扱ったアフリカ系の人々をアフリカ系(黒人)と表記しました。Text by Shiori KirigayaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!黒人監督スパイク・リーが批判。 「百合のように白い」アカデミー賞。#OscarsSoWhite 「主役が黒人」だから批判された『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』以前この記事でも述べたが、主役が黒人なだけで、白人によるボイコットが起きるなど、アメリカの映画産業...
2017年03月02日2015年、2016年と、2年連続して俳優部門にノミネートされた20人がすべて白人だったことから「白すぎるオスカー」と批判を浴びたアカデミー賞。昨年は、スパイク・リー監督やウィル・スミスが授賞式へのボイコット宣言をするまでの騒動となり、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーの会長シェリル・ブーン・アイザックスが選考委員の見直しを行った。白人・男性・年配者がほとんどを占めていた選考委員に多様性が見られるようになり、今年のノミネーションにもその結果が反映されたようだ。黒人俳優が軽視されているとして、授賞式をボイコットしたジェイダ・ピンケット=スミスは、今年のノミネーションを見て満足しているという。「最高な気分よ。見るに美しい結果よね」「今年は素晴らしい作品がそろっているの。『Hidden Figures』(原題)や『Fences』(原題)、『ムーンライト』のような作品が認められたのはすごくうれしいわ。今朝(ノミネーションを知って)誇らしい気分になった」と「Variety」誌に喜びを語っている。また、アーティストの声は影響力があるため、今後も自分たちが声を上げていく責任があるという黒人俳優としての使命感も語った。(Hiromi Kaku)
2017年01月25日サニーヘルスはこのほど、ダイエット情報発信サイト「microdiet.net」にて、調査レポート『1400万人以上の日本人が該当の可能性あり!『血糖値スパイク』から身を守るには?』を公開した。同サイトでは、グルコーススパイクとも呼ばれる症状「血糖値スパイク」について解説している。血糖値スパイクは、通常の健康診断では発見することができず、知らず知らずのうちにがんや認知症といったさまざまな病気につながるほか、突然死を招く危険性もあるという。「血糖値」は血液中に含まれるブドウ糖の量を数値で表したもの。数値が高いほど血液に含まれる糖が多い。食品に含まれる糖質は体内でブドウ糖に分解され、血液に入り血糖となりエネルギーとして利用される。その際にすい臓からはインスリンというホルモンが分泌され、血糖値はコントロールされている。血糖値のコントロールがうまくいかず、値が高い状態が続いてしまう人は「糖尿病」と診断される。しかし、食後の短時間だけ正常値を超えて血糖値が急上昇し、その後は正常値に戻るという現象を「血糖値スパイク」と呼ぶという。「血糖値スパイク」は、食後血糖値を測定して、初めて判明する。通常の健康診断では、空腹時血糖値を測るため、見落とされるケースが多いとのこと。空腹時血糖値が正常の範囲内の人や高め程度の人、やせ型の体形の人にも起きることがあるという。日本人では2型糖尿病予備軍に多く、病気の早期発見のひとつの目安になっている。自覚症状としては食後のぐったり感、急激な眠気、疲労感、集中力・判断力の低下などが挙げられる。「血糖値スパイク」は、糖尿病へ進行するリスクが高いだけでなく、この現象自体が体に悪影響を及ぼすという。血糖値の急上昇が繰り返されると大量の活性酸素が発生し、細胞を傷つけ動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気の原因となる。また、ネズミの実験では、インスリンが多い状態は記憶力が衰えやすいことが確認されている。そのほか、認知症の発症率の上昇、がん細胞の増殖も促す危険性も指摘されているという。「血糖値スパイク」を防ぐには、血糖値を急上昇させずインスリンの量を抑えることが必要とのこと。食事の初めに食物繊維を多く含む野菜・豆類・きのこ類、海藻類を食べるなど、食べる順番に気を付けることが大事だとされている。また、食事の間隔が長くなるほど、血糖値スパイクが起きやすくなるため、規則正しく3食を摂取することも重要となる。食後は消化吸収のために胃腸が活発に働き、糖質が吸収され血糖値が上がることから、食後なるべく早め(15分程度)に体を動かすことも有効だという。詳しい説明はmicrodiet.netの最新の記事『1400万人以上の日本人が該当の可能性あり!『血糖値スパイク』から身を守るには?』で解説している。
2016年11月30日俳優のジャッキー・チェンが、アカデミー賞特別名誉賞を受賞することになった。『ラッシュアワー』などでおなじみのジャッキーと、映画編集者のアン・V・コーツ、キャスティングディレクターのリン・スタルマスター、ドキュメンタリー映画監督のフレデリック・ワイズマンが、11月に行われるガバナーズ・アワードでこの特別賞を受け取ることになると映画芸術科学アカデミーが1日に発表した。同団体のシェリル・ブーン・アイザックス会長は、声明文の中で「アカデミー賞特別名誉賞はジャッキー・チェン、アン・V・コーツ、リン・スタルマスター、フレデリック・ワイズマンのような、その分野における真の先駆者であり、伝説的な存在である人物のために作られた賞です」「彼らの素晴らしい功績を称えられることを誇りに思います」とコメントしている。ジャッキーは自国香港の映画作品への出演、脚本、監督、プロデュースだけでなく、世界中においても興行成績の成功をおさめた「他に類を見ない国際的なキャリア」を称えられ、今回の受賞に至った。一方、1962年作『アラビアのロレンス』で知られるアンは、『エレファント・マン』『アウト・オブ・サイト』『オリエント急行殺人事件』『エリン・ブロコビッチ』など、60年間にわたるキャリアの中で多くの有名作品を手掛けてきた。『卒業』『屋根の上のバイオリン弾き』『トッツィー』を含む200作品以上の映画に携わってきたリンは、ジョン・トラボルタやジョン・ヴォイト、故クリストファー・リーヴらをはじめとする俳優の才能の発掘してきた人物だ。フレデリックは、自身にとって初のドキュメンタリー作品である精神異常を抱える犯罪者たちを収容した病院の舞台裏に迫った1967年作『チチカット・フォーリーズ』をリリース後、ほぼ毎年ドキュメンタリー作品を世に送り出してきた。この4人は、11月12日にハリウッド&ハイランドセンターのレイ・ドルビー・ボールルームで開催される第8回ガバナーズ・アワードでアカデミー賞特別名誉賞を受賞する。2015年度には、デビー・レイノルズ、スパイク・リー、ジーナ・ローランズらが同賞を受賞していた。(C)BANG Media International
2016年09月05日スパイク・リー監督が21日、人気歌手プリンスさんの死を追悼したストリートパーティーをブルックリンで開催した。同日午前に遺体が発見されたプリンスさんの死を悼んで、リーは自宅前に集まった1,000人以上のファンたちと共にプリンスさんのヒット曲の数々に合わせて踊り明かした。スパイクはその場で「僕たちはみな彼の突然の死に驚いているけど、彼はスピリットという形でまだここにいるし、僕らはそんな彼が大好きなんだ」「だから僕らはただ歌って踊って叫びまくるのさ!」と話した。警察もこのパーティーに協力し、その一角を通行止めにしていたという。ファンたちはニューヨークのアポロ・シアターやロサンゼルスのレイマート・プラザ・パーク、『パープル・レイン』が撮影されたミネアポリスにあるナイトクラブ、ファースト・アベニューなど各地で同じような追悼パーティーを開催したようだ。ファースト・アベニューのフェイスブックでは「私たちの心は痛みに打ちひしがれています。プリンスはファースト・アベニューの守護聖人でした。彼はこのステージで成長し、その後は指導しました。それに彼は私たちの都市をひとつにしてくれたのです...安らかにお眠り下さい」と追悼メッセージが投稿されている。(C)BANG Media International
2016年04月25日28日(現地時間)に開催される第88回アカデミー賞授賞式の受賞スピーチだが、今年から画面にテロップが出る形になるという。テロップで表示されるのは受賞者が感謝したい人々の名前。受賞スピーチを45秒以内に収めたい映画芸術科学アカデミー側が考案したもので、候補者たちは事前に謝辞を捧げたい人々の名前を書いて提出することになるそうだ。この変更については、8日(現地時間)にロサンゼルスで候補者たちが集うランチョンが行なわれた際に発表された。授賞式プロデューサーのデヴィッド・ヒルは「受賞者たちの中には監督や自分の夫や妻、子どもたち、それにペットへの感謝を言い忘れた人たちがたくさんいるんです」と説明した。今年は俳優部門のノミネーションをめぐって「オスカーは真っ白」と白人俳優ばかりが候補になったことに批判が集まり、ウィル・スミス夫妻やスパイク・リー監督は授賞式のボイコットを表明している。助演男優賞候補のシルヴェスター・スタローンは、対象作『クリード』のライアン・クーグラー監督に「授賞式に出席してほしくないのなら自分は欠席する」と告げたが、「『いや、あなたには出席してほしい』と言ってくれた。彼はそういう男なんだ」と語った。そして映画界の現状について「変わっていくと信じている。時間の問題だ。最終的には才能ある者がトップに立つんだ」という見解を示した。多様性に欠けると言われる今年のアカデミー賞だが、授賞式については「真の多様性を持たせ、世界とはどのようなものかを表すものになります」とプロデューサーたちは自信をのぞかせた。(text:Yuki Tominaga)
2016年02月10日1月30日(現地時間)、第22回全米映画俳優組合(SAG)賞が発表になり、映画部門の作品賞にあたるキャスト賞を『スポットライト世紀のスクープ』が受賞した。4月に日本公開予定の『スポットライト世紀のスクープ』は、アメリカの「ボストン・グローブ」紙がカトリック教会で起きていた性的虐待の実態を暴いた実話を映画化した社会派ドラマ。「スポットライト」と題された特集記事を担当する記者たちを演じたブライアン・ダーシー・ジェームズ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムス、マーク・ラファロ、リーヴ・シュレイバー、ジョン・スラッテリー、弁護士を演じたビリー・クラダップとスタンリー・トゥッチが受賞した。主演男優賞はレオナルド・ディカプリオが『レヴェナント:蘇えりし者』で受賞。主演女優賞に輝いた『ルーム』のブリー・ラーソンとともに2月28日(現地時間)発表の第88回アカデミー賞での主演賞受賞に王手をかけた。SAG賞に投票する映画俳優組合員は、アカデミー賞で投票権を持つアカデミー会員と顔ぶれが重なることが多く、アカデミー賞の俳優賞と授賞結果がしばしば一致する。助演男優賞に輝いたのは『ビースト・オブ・ノー・ネーション』のイドリス・エルバ。アカデミー賞候補にはならなかったものの、今回「刑事ジョン・ルーサー」でTV部門のTV映画・ミニシリーズ男優賞も受賞している。助演女優賞は『リリーのすべて』のアリシア・ヴィキャンデルが受賞、彼女もオスカー受賞にまた一歩近づいた。映画スタント・アンサンブル賞は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が受賞した。今年はアカデミー賞の俳優部門の候補者が全員白人で、多様性に欠けるという批判が寄せられ、ウィル・スミス夫妻やスパイク・リー監督が授賞式のボイコットを表明しているが、SAG賞ではイドリスのほかに、TV映画・ミニシリーズ女優賞をクイーン・ラティファ(「BESSIE/ブルースの女王」)、TV部門ドラマシリーズ女優賞をヴィオラ・デイヴィス(「How to Get Away with Murder」原題)、同コメディシリーズ女優賞をウゾ・アドゥバ(「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」)、と計4人のアフリカ系俳優が受賞した。(text:Yuki Tominaga)
2016年02月01日来月28日(現地時間)のアカデミー賞授賞式でホストを務めるクリス・ロックが、何カ月もかけて準備してきたオープニングモノローグを、完全に書き換えることがわかった。授賞式のプロデューサー、レジナルド・ハドリン氏が明かしたもの。その他の情報今月14日のノミネーション発表で、昨年に続き演技部門20人が全員白人だったことは大きな批判を呼び、スパイク・リーやウィル・スミス夫妻らがボイコットを宣言。ロックはホストを降板するべきだという声も上がっていたが、ロックはそれについてコメントしないできた。先週金曜、アカデミーがマイノリティと女性の会員を増やすための新しいルールを発表し、バッシングはやや弱まっている。ロックは、バッシングが始まる前に書いたジョークをすべて捨て、これらの問題にも触れる新しいモノローグを書いているという。ハドリン氏は「彼は人々がその後、何週間も話題にし続けるようなことを言ってくれるだろう」と語っている。文:猿渡由紀
2016年01月26日アカデミー賞が、最近非難されている同賞における人種問題を受けて、改革を起こすことを発表した。2016年度アカデミー賞における演技部門でのノミネート者がすべて白人であったことを受けて、ウィルとジェイダ・ピンケット=スミス夫妻、スパイク・リー、マーク・ラファロら数々のスターたちがその結果に異論を唱えており、これに対し22日、アカデミー賞のシェリル・ブーン・アイザックス会長は、2020年までに同団体の女性と非白人の会員数を2倍に増やすことを目標にすると発表した。アイザックス会長は声明文の中で「アカデミーは業界が追いつくのを待つのではなく、業界を率先していくことになります。理事会と投票における新たな手法は即座に影響をもたらし、われわれの会員構成を大きく変化させる過程の始まりとなります」とつづっている。さらに理事会のメンバーに新たに3席を追加し、この3人によって同団体の多様性を促進していくことを目指すという。(C)BANG Media International
2016年01月26日ウィル・スミスが、妻のジェイダ・ピンケット・スミスとともに2月28日(現地時間)開催の第88回アカデミー賞授賞式をボイコットすることを表明した。昨年に続いて今年のアカデミー賞も俳優部門の候補が白人のみだったが、14日のノミネーション発表直後にジェイダはFacebookに動画を投稿、「有色人種の人々は、どれほどのパワーや影響力を培ってきたかに気づくときがきました。私たちはもう、どこに行くにも、招かれるようお願いする必要はないのでは?」と訴えた。ウィルは主演作『コンカッション』(原題)で第73回ゴールデン・グローブ賞男優賞候補だったが、アカデミー賞では主演男優賞にノミネートされなかった。ジェイダはこのこともあって、ボイコットという行動を選んだようだが、ウィル自身もABCのニュースで授賞式に出席するかと聞かれて「ノー。妻が行かないからね」と答えた。夫婦で話し合ったというウィルは「僕たちはこのコミュニティ(映画業界)の一員だ。でも、いまこの時期にあの場に立って『これでOKだ』と気持ちよく言うことはできない」と語った。今年の授賞式には『マルコムX』などのスパイク・リー監督も同様に、授賞式に出席しないと宣言しているが、音楽プロデューサーのクインシー・ジョーンズも出席するなら条件つきだと話している。プレゼンターを務める予定のジョーンズは、ノミネーションが多様性に欠けていることについて5分間スピーチできるならば出席するとアカデミー側に伝える意向だ。『スポットライト世紀のスクープ』で助演男優賞候補になったマーク・ラファロは、同作の宣伝で滞在中のロンドンで、ボイコットという行動を取ることについては「理解できるし、支持する」としながらも、「僕は、彼らとはまた別の被害者たちの代表として出席することになると思う」と語った。『スポットライト世紀のスクープ』は、カトリック教会が組織ぐるみで隠蔽してきた児童への性的虐待を報じた「ボストン・グローブ」紙の報道チームの実話を映画化した作品。同作で記者を演じたマークは「声を上げられずにいる性的虐待の被害者は数知れない」「彼らのために、この作品でオスカーに出席したい」と話している。(text:Yuki Tominaga)
2016年01月22日