シグマは12月16日、世界で初めて(※)ガラスセラミックを採用した交換レンズ用保護フィルター「SIGMA WR CERAMIC PROTECTOR」を発表した。発売は2016年1月22日。希望小売価格(税別)は67mmが15,000円、72mmが16,500円、77mmが18,000円、82mmが21,000円、86mmが30,000円、95mmが38,000円、105mmが48,000円。※:2015年12月現在。交換レンズ用フィルターとして(シグマ調べ)。ガラス素材メーカーのオハラが新開発した結晶化ガラスを用いた「クリアガラスセラミック」を採用するレンズ用保護フィルター。高い強度を誇りつつ、光学機器に使用できるほどの高い透過率を実現した。一般的な高強度保護フィルターに使われる化学強化ガラスは表面だけが化学処理で強化されるのに対して、クリアガラスセラミックはガラス内部にスピネルという鉱物の一種の微結晶を熱処理で析出させる。これにより、素材内部まで均一に強化され、化学強化ガラス以上の硬度を持ちながらも、サファイアクリスタルガラス以上の柔軟性を持った性質を実現した。ビッカース硬さ(※)Hv700を達成しており、キズが付きにくい。一般的な保護フィルターに比べて10倍以上、化学強化ガラスを使用した高強度保護フィルターに比べて3倍以上の強度となる。強度のある素材を採用したため、最大50%の薄型化、最大30%の軽量化を実現した。※:ダイヤモンド製の試験片を素材に押し付け、生じる圧痕の大きさによって素材の硬さを測定し、数値化したもの。光の反射を抑制し、フレアやゴーストの発生を低減させる「WRコート」を施している。可視光域の反射率0.24%を達成。67mm~82mmまでは薄枠のワイドタイプ、86mm~105mmは通常タイプとなる。エラストマー樹脂のフィルターホルダーと一体成形されたアクリル樹脂製のケースが付属する。
2015年12月16日日立製作所と日立金属は12月11日、配線幅、配線間隔がそれぞれ2µmと微細な配線層を形成した低温同時焼成セラミック(Low Temperature Co-fired Ceramic:LTCC)パッケージ基板を開発したと発表した。データ処理能力の向上を目的とした技術のひとつに、有機パッケージ基板上に、幅数µmの配線を数1000本引いたシリコンインターポーザを搭載する方法がある。しかし、シリコンインターポーザの作成にはシリコンに穴を開け、薄く削るというコストのかかる工程が必要であるうえ、その薄いシリコンインターポーザを有機パッケージ基板に実装する必要があるなど信頼性やコストに課題があった。今回両社は、LTCCに着目し、その上に微細配線層を形成するLTCCパッケージ基板を開発。同LTCCパッケージ基板は基板上に微細な配線を直接形成するため、シリコンインターポーザが不要となるとともに、実装の工程を1回減らすことができ、低コストを実現する。またLTCCの熱膨張係数は有機基板に比べLSIやメモリに近い値をとるため、はんだ付け工程時に発生する熱膨張による基板の変形が小さく、信頼性を向上することが可能。さらにLTCCは材料の性質上、シリコンより配線の厚みをもたせることができるため、損失を小さくすることができる。同LTCCパッケージ基板上にLSIとメモリを搭載してその間を1000本以上の配線で接続することにより、現状のパッケージ基板と比較し、10倍を超えるデータ処理能力を実現することが可能となる。また、現在開発が進められている有機パッケージ基板上にシリコンインターポーザを搭載したものと比較し、高信頼かつ低コストなパッケージ基板を実現できるという。なお同成果は、12月14日に韓国・ソウルで開催される「2015 IEEE Electrical Design of Advanced Packaging & Systems (EDAPS) Symposium」にて発表される予定。
2015年12月11日日本セラミックは11月24日、物体と人体を判別可能とした「アクティブ型赤外線センサ」を開発したと発表した。今回開発した人感センサは、赤外線による三角測量の原理を採用しており、検出物体の色や反射率の影響を受けにくく、検出物体の存否を検出し、さらに搭載したマイコンにより信号処理を行うことで、微動する人体と完全に静止した物体を判別する。同センサを用いることにより、デスクに着座する人体と椅子の背もたれ、あるいはトイレに着座する人体と便座蓋などの判別が可能となり、パソコン、デスクライト、トイレ便座のようなさまざまな機器の省エネに貢献するとしている。同センサには検知距離~40cmタイプの「SN5-0186」と、検知距離~100cmタイプの「SN5-0187」の2タイプがあり、量産開始は2015年12月を予定している。
2015年11月24日シャープは8月24日、人感センサーを搭載した軽量・コンパクトなプラズマクラスターセラミックファンヒーター「HX-ES1」を発表した。9月1日の発売予定で価格はオープン、推定市場価格は税別21,000円前後だ。本体カラーは、ホワイト、ブラウン、ピンク、オレンジの4色をラインナップする。HX-ES1は手軽に持ち運べ、脱衣所など狭い場所でも使える。1,150Wの暖房能力を持ち、部屋を暖めるだけでなく、縦長の吹き出し口から、ひざ下全体を暖めることができる。新たに、人がいなくなると自動で運転を停止する「人感センサー」を搭載。消し忘れを防ぎ、無駄な消費電力も抑えられる。また、高濃度プラズマクラスターイオン7000を放出する空気浄化運転機能を搭載しており、カビやニオイが気になる洗面所、クローゼットなどで、一年中使用できる。サイズはW190×D190×H460mm。重量は約3.2kg。カラーはホワイト系、ブラウン系、ピンク系、オレンジ系の4色を用意。設置場所の雰囲気や用途に合わせて選べる。
2015年08月24日アイリスオーヤマは8月10日、「人感センサー付セラミックヒーター」の新モデル「加湿セラミックヒーター SHH-121」(以下、SHH-121)と「セラミックファンヒーターハイタイプ JCH-12DH」(以下、JCH-12DH)を発表した。発売は9月中旬。価格はオープンで、推定市場価格はSHH-121が24,800円、JCH-12DHが19,800円(いずれも税別)。両製品とも、人の動きを感知する人感センサーを搭載し、自動で運転を開始・停止する。そのため、無駄な電力消費を抑えられるという。SHH-121は暖房と加湿を同時もしくは単独で行える。加湿方式は加熱超音波式を採用。水タンク容量は3Lで、水位を確認しやすいよう、タンク内にはLEDライトを備える。適用床面積は加湿が~17畳、ヒーターが~8畳。加湿量は1時間に600ml、連続加湿時間は約5時間。サイズはW250×D275×H400mmで、重量は約4.9kg。JCH-12DHは、上下2つの送風口を備えたタワー型のセラミックファンヒーター。上下独立して手動で風向きを調整できるルーバーを採用するほか、送風口は温風温度や電源のオン・オフなどを上下別々で設定できる。運転モードは「連続」と「人感センサー」のほか、室温変化で暖房運転を制御する「室温連動」の3モードを搭載。室温連動モードでは高~低の4段階で設定可能だ。サイズは直径270×高さ710mm、重量は約3.7kg。消費電力は600W×2(上下)。
2015年08月10日太陽誘電は5月27日、高周波中高耐圧積層セラミックコンデンサ「QVS212(2.0x1.25x0.85mm)、「QVS17」(1.6x0.8x0.7mm)を商品化すると発表した。同製品は高い信頼性が求められる基地局通信装置などに搭載され、無線通信機器の高周波回路におけるイピーダンスマッチング用途での使用を想定している。材料技術や製造プロセスの高度化により、同形状で業界トップクラスのQ値となる定格電圧250Vを実現した。各サイズ54アイテムが揃えられており、2015年5月より両サイズ合わせて月産1000万個体制で量産を開始する。サンプル価格は「QVS212」が30円、「QVS107」が20円となっている。
2015年05月27日村田製作所は3月31日、温度補償用積層セラミックコンデンサの0603サイズ(0.6×0.3mm)、CH/C0G特性、25V品で世界で初めて1000pFの商品化を実現したと発表した。同製品は1005サイズ(1.0mm×0.5mm)からの小型化により、通信機器、モジュールのさらなる小型化に貢献するほか、容量範囲が拡大したことで回路設計の自由度アップが期待できる。また、温度変化・DCバイアスに対し、容量変化が小さいという特徴ある。主な用途としては携帯端末機器、通信モジュール、ワイヤレス装置などが想定されており、既に量産を開始している。
2015年03月31日TDKは10月28日、車載対応で温度補償用NP0特性(150℃保証)CGAシリーズの積層セラミックコンデンサのラインアップを充実させ、定格電圧範囲(50~630V)と静電容量範囲(100pF~220nF)を実現したことを発表した。今回製品化された温度補償用NP0特性(150℃保証)シリーズは、DCバイアス、温度と経時による容量の変化がほとんどなく、設計通りのアウトプットを保証することが可能なほか、AEC-Q200に準拠しているため、自動車のエンジンルーム内などの車載用途のほか、産業機器で使用される各種回路(時定数回路、フィルタ回路、共振回路、発振回路、スナバ回路)などの高信頼性が要求される用途にも使用可能だという。なお、生産開始は2014年11月からを予定しており、量産規模は月産500万個規模からを計画しているという。
2014年10月29日村田製作所は5月7日、世界最小0201サイズ (0.25×0.125mm) の積層セラミックコンデンサの量産を4月より開始したと発表した。0201サイズ (0.25×0.125mm) は、従来の最小0402サイズ (0.4×0.2mm) と比べて、実装面積比が約1/2となっており、実装スペースの削減によるセット機器の小型化や低背化に貢献できるとしている。また、セット機器内で使用される多様なサイズのコンデンサとの混載実装が可能なため、従来サイズと組み合わせての使用が可能とした。
2014年05月07日東京メトログループのメトロコマースは9月1日、銀座線の新型車両1000系をモチーフにしたセラミック製コースターを発売する。表面のデザインは、1000系車両を全面に描いたものと、走行中の1000系と沿線の街並みを組み合わせたものの2種類。セラミック製で吸水性と耐熱性に優れているため、コップに付いた水滴をしっかりと吸い取ることができ、熱い飲み物も乗せられる。直径103mm、厚さ7mm。価格は各種とも900円。地下鉄博物館および書泉グランデにて販売するほか、オンラインショップ「メトロの缶詰」でも取り扱う。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月02日