『セルゲイ・ポルーニン SACRÉ「春の祭典」/ラスプーチン』が2022年5月17日(火)~22 日(日)、東京文化会館・大ホールで開催されることが決定した。本公演は公演延期を経た、セルゲイ・ポルーニンによる初の日本単独公演。5月17日からの4公演は“なぜ善人が悪行を働くのか?”をテーマに、振付師ロス・フレディ・レイの視点から描いた『Fraudulent Smile ~偽りの微笑み~』と、大石裕香が演出・振付を手掛ける、ロシアの伝説的なバレエ・ダンサーで振付師のヴァーツラフ・ニジンスキーの最高傑作を解釈した『Paradox & Sacré ~パラドックス & サクレ~』の2演目を同時上演。20日からの4公演は、ポルーニンの代表作との呼び声も高く、ロシアの“狂僧”ラスプーチンを題材にした『Rasputin ~ラスプーチン~』を上演する。公演の詳細やチケットの販売情報は近日発表予定。2020年5月公演は即日SOLD OUTとなった、孤高の天才バレエ・ダンサーによる待望の日本単独ステージをお見逃しなく。<主催者・コメント>新型コロナウイルス感染症の影響により3度の公演中止を余儀なくされ、セルゲイ・ポルーニンのステージを楽しみにお待ちいただいているお客様には、多大なご不便、ご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。2020年の計画当初は『SACRÉ「春の祭典」』のみの上演を予定しておりましたが、この2年の間に『ラスプーチン』が追加となりました。2022年5月の実現に向けて動き出した本公演は、世界的バレエ・ダンサー、セルゲイ・ポルーニンがこれまでのガラ公演では見せたことがない多彩な表現・表情を生でご覧頂ける貴重な機会となるに違いありません。ここ2年間、海外アーティストの来日公演がほとんど行えない状況が続いておりますが、約2年越しのセルゲイ・ポルーニン日本初単独公演が“with コロナ”における海外アーティストの来日公演の再開のひとつになればと願っています。■公演情報『セルゲイ・ポルーニン SACRÉ「春の祭典」/ラスプーチン』【出演】SACRÉ「春の祭典」:セルゲイ・ポルーニン、ヨハン・コボー他ラスプーチン:セルゲイ・ポルーニン、ヨハン・コボー、エレーナ・イリニフ他【振付】偽りの微笑み:ロス・フレディ・レイパラドックス & サクレ:大石裕香ラスプーチン:大石裕香2022年5月17日(火)~22 日(日)、東京文化会館・大ホールで開催■リリース情報セルゲイ・ポルーニン出演・映画『シンプルな情熱』2022年1月7日(金)DVD発売&デジタル配信開始
2021年12月01日フランスの作家アニー・エルノーの実体験が赤裸々に綴られた小説を映画化した『シンプルな情熱』。この度、“恋人”役を演じた世界的バレエダンサー、セルゲイ・ポルーニンの特別予告が公開された。セルゲイ・ポルーニンは、19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルに選ばれた2年後、人気絶頂の真っただ中で退団を発表。現在は全身にタトゥーをまとう異端のダンサーにして、俳優としても新たなステージを席巻中の危険な香りを放つアーティストとして活動している。この度解禁された特別予告編動画では、エレーヌの視点から見た、美しくも気まぐれな既婚者のロシア外交官アレクサンドル(セルゲイ・ポルーニン)の様々な表情が紡がれている。「車を飛ばしてきた」と語り、勢いよく服を脱ぎ、エレーヌ(レティシア・ドッシュ)を求めるかと思えば、終えたあとに見せるリラックスした表情。後ろからエレーヌを抱きしめたり、目が合うと優しく微笑んだり…。「会うのをやめるべきだがやっぱりムリだ」とキーチェーン越しに美しくすっと腕を伸ばし、エレーヌを引き寄せ、抱きしめながら耳元で「愛しい人」と囁くシーンも。劇中でも使用される「フライング・ピケッツ」のカバー名曲「Only You」を背景に、セルゲイの色香を堪能でき、観る者をドキドキさせる映像となっている。『シンプルな情熱』は7月2日(金)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シンプルな情熱 2021年7月2日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開©2019 L.FP. Les Films Pelléas – Auvergne - Rhône-Alpes Cinéma - Versus production
2021年06月18日「セルゲイ・ポルーニン SACRÉ 『春の祭典』・ラスプーチン」が6月1日(火)~6日(日)、東京国際フォーラム ホールCで開催されることが決定した。当公演は5月14日(木)と15 日(金)に上演を予定していた作品の延期公演となる。「セルゲイ・ポルーニン SACRÉ 『春の祭典』・ラスプーチン」は、セルゲイ・ポルーニンによる初の日本単独公演。6月1日~3日(木)の4公演は「なぜ善人が悪行を働くのか?」をテーマに、振付師ロス・フレディ・レイの視点から描いた『Fraudulent Smile~偽りの微笑み~』、大石裕香が演出と振付を手掛けたロシアの伝説的なバレエダンサー / 振付師であるヴァーツラフ・ニジンスキーの最高傑作を再解釈した『Paradox & Sacré~パラドックス & サクレ~』の2演目を同時上演する。4日(金)~6日(日)の4公演は、ポルーニンの代表作との呼び声も高く、ロシアの“狂僧”ラスプーチンを題材にした『Rasputin ~ラスプーチン~』を上演予定だ。チケットは 4月10日(土)12時よりイープラスで最速先行受付を開始。3列目以内の座席の確約と、ポルーニンのサイン入りプログラムが付いたプレミアムシートをはじめとした特別なチケットも販売となる。孤高の天才バレエダンサーによる、待望の日本単独ステージをお見逃しなく。なおセルゲイ・ポルーニンは7月2日(金)より日本公開される、赤裸々な体験を綴り衝撃を呼んだベストセラー恋愛小説が原作の映画『シンプルな情熱』にも出演している。こちらも併せてチェックしよう。振付家:大石裕香・コメント『Paradox & SACRÉ』の制作を始めてキャスト選びに悩んでいる中、その少し前に初めて出会ったセルゲイの存在を思いだし、彼ならこの作品のテーマであるニジンスキーのスピリットを描き出せるのではないかと思いオファーしました。世界のトップバレエダンサーであるセルゲイですが、実際会ってみると普段はとてもシャイで純粋でおごらない好青年です。そんな彼がひとたびダンスのことになると、とてつもない集中力を発揮します。そんな時はまるで何かに乗り移られているような動きをすることが多々あり、そのたびに「これが天才というものか」と実感します。『SACRÉ』はニジンスキーや彼が生きた時代をテーマにしているので、バックグラウンドを知っていたほうがストーリーとしてお楽しみ頂けるかもしれません。ですが、私はお客様には難しくストーリーを“理解”しようとするよりは、心と感覚で “感じて、”そしてダンサー達が生で踊っているその空間を、パフォーマーとお客様が一体となって“共有”し、お楽しみ頂けたら嬉しいです。■作品情報『シンプルな情熱』7月2日(金)Bunkamura ル・シネマほか全国ロードショー■公演情報『セルゲイ・ポルーニン SACRÉ 「春の祭典」・ラスプーチン』6月1日(火)~6 日(日)※全8回会場:東京国際フォーラム ホールC上演日程:6月1日(火) SACRÉ『春の祭典』開場 17:45 / 開演 18:306月2日(水) SACRÉ『春の祭典』 開場 12:15 / 開演 13:006月2日(水) SACRÉ『春の祭典』 開場 17:45 / 開演 18:306月3日(木) SACRÉ『春の祭典』 開場 12:15 / 開演 13:006月4日(金)『ラスプーチン』開場 17:45 / 開演 18:306月5日(土)『ラスプーチン 』開場 12:15 / 開演 13:006月5日(土)『ラスプーチン 』開場 17:45 / 開演 18:306月6日(日)『ラスプーチン 』開場 12:15 / 開演 13:00料金:プレミアムシート:35,000円(税込)SS席25,000円(税込)S席15,000円(税込)A席12,000円(税込)※当日座席指定、4 月17日(土)より前売販売のみ取扱B席9,000円(税込)※当日座席指定、4 月17日(土)より前売販売のみ取扱C席6,000円(税込)※当日座席指定、4 月17日(土)より前売販売のみ取扱※未就学児入場不可※プレミアムシート:3 列目以内確約。セルゲイ・ポルーニンサイン入りプログラム付。感染症対策により最前列を販売出来ない場合は2列から4列目。※A、B、C 席:当日座席指定引換券の販売。開演60分前より、整理番号によって指定された時間帯に会場入口横の「当日座席指定引換券受付」にてチケットとお引換致します。引換券ではご入場出来ません。座席はお選び頂けません。お引換ご案内時間の詳細については、公演 3 日前までに公演ホームページに掲載致しますので、ご来場前にご確認下さい。チケット最速先行受付期間:4月10日(土)12時~ 4月14日(水)18時~一般発売日:5月8日(土)11時~公式サイト:
2021年04月10日『オリエント急行殺人事件』『ホワイト・クロウ伝説のダンサー』などで俳優としても活躍する異端のダンサー、セルゲイ・ポルーニンが出演したベストセラー恋愛小説の映画化『シンプルな情熱』(原題:Passion simple)が、7月2日(金)より公開されることが決まった。原作はマルグリット・デュラス賞など、フランスで最も権威ある数々の文学賞に輝き、近年では自身の名前を冠した賞も設立されたフランス現代文学を代表する作家アニー・エルノーが、1991年に発表した作品。ある男性との愛と性に全存在をかけるエルノー自身の実体験が赤裸々に綴られ、日本でも小池真理子、林真理子、山田詠美ら人気作家が熱く支持。自分らしい恋愛を探し求める人々を中心に大反響を巻き起こした。発表当時は不世出の問題作とされたが、現在では普遍的な傑作として女性たちの生き方に衝撃と影響を与え続けている。パリの大学で文学を教える教師のエレーヌは、年下で既婚者のロシア外交官アレクサンドルとパーティで知り合い恋に落ちる。昼下がりに、自宅やホテルで逢瀬を重ね、彼との抱擁にのめり込んでいくエレーヌだったが…というストーリー。アレクサンドルを演じるのは、セルゲイ・ポルーニン。19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルに選ばれた2年後、人気絶頂の真っ只中で退団を発表。現在は全身にタトゥーをまとう異端のダンサー、そして俳優としての新たなステージを竜巻のごとく席巻中のアーティスト。エレーヌを演じるのは、『若い女』(2017)でリュミエール賞有望女優賞を受賞した実力派のレティシア・ドッシュ。恋に落ちた瞬間のジェットコースターのような躍動感、片時も離せない携帯電話、他の人との約束を入れたくない予定表、一度しか着ない服や下着、不安になると検索してしまう名前…、そうした恋の高揚感と全身を満たす幸福感、そしてその裏側の痛みまでも繊細かつ大胆な演技で体現する。監督は長編劇映画デビュー作と第2作で続けてカンヌ国際映画祭監督週間に選出されたダニエル・アービッド。原作のスピリットを忠実に映画化することに成功、本作でも2020年カンヌ国際映画祭に公式選出された。「骨太で節のあるドラマで、言葉にできない喜び、混乱、哀しみを表現したレティシア・ドッシュの素晴らしい演技が秀逸。感情までが透けて見えるようだ」(Film.list)、「セルゲイ・ポルーニンも、ミステリアスで魅力的。レティシア・ドッシュの恋の狂いを際立たせる」(ザ・ガーディアン紙)と海外メディアからも称賛されている。『シンプルな情熱』は7月2日(金)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シンプルな情熱 2021年7月2日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開©2019 L.FP. Les Films Pelléas – Auvergne - Rhône-Alpes Cinéma - Versus production
2021年04月01日セルゲイ・ポルーニン初の日本単独公演「Sergei Polunin セルゲイ・ポルーニン “SACRE”『春の祭典』」開催に先立ち、ポルーニンと振付家の大石裕香による取材会が2月上旬に行われた。【チケット情報はこちら】“世界一優雅な野獣”と題に冠されたドキュメンタリー映画やYouTube累計再生回数2,700万回を記録した「Take Me To Church」(Hozier)のMVで知られるポルーニンは、ウクライナ出身の元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル。独ハンブルク・バレエ団における日本人初の女性ソリストを務めた大石は、現在ダンサー・振付家としてグローバルに活動しており、本公演では2演目のうち「Paradox & SACRE」の振付を手がけている。「日本に裕香さんと『春の祭典』を持って来られて嬉しい」と笑顔を見せたポルーニンは、ロシア人バレエダンサー・振付家のヴァーツラフ・ニジンスキー(1890~1950)と西側諸国のダンサーが演じたものであると作品の由来を紹介。同時に「日本人である裕香さんが振り付けしたおかげでアジア的なテーマやエレメントが融合され、クールで素晴らしい形に仕上がった」と彼女に対する感謝の思いを伝えた。一方の大石は、スイスにおけるポルーニンとの出会いを振り返る。言葉を交わした際のシャイな第一印象と、実際の「オーラをまとった」パフォーマンスには大きなギャップが。その姿に「感情を吐き出したいと思っているのでは」と感じ、「一緒に仕事するなら、彼の中に溜まっている何かを発散できる作品を一緒につくれる気がした」と創作意欲を刺激され、のちにスイスで彼と共作に至ったエピソードを披露した。本公演の見どころを尋ねられたポルーニンは「深遠なテーマを扱いますが、必ずエネルギーをチャージできるエンターテインメント性の高い作品です」とコメント。現在は芸術性の追求より、「多くの観客を惹きつけ、輪が広がるような作品をつくることが大切」であるとも述べた。また「作中で僕はさまざまな人々の“生命”を踊ります。ニジンスキーも登場しますが彼の人生を舞うのではなく、彼の作品で私は私の人生を踊るのです」と持論を展開。最後には「ステージには自然体で向き合ってください。フィーリングで楽しんで」と呼びかけ、取材会を結んだ。公演は5月14日(木)・15日(金)に、東京・新宿文化センター 大ホールで行われる。2月29日(土)の一般発売に先駆け、2月16日(日)23:59まで先着先行受付中。取材・文:岡山朋代
2020年02月14日「時間がない」、「忙しすぎる」。日々生きていて、そう思ったことはないだろうか。世間は休む暇も与えてくれず、時間にも心にも余裕はなく、自分が何のために生きているのかも分からなくなってくる。そんな世の中で生きる私たちに普段は忘れてしまいがちな「幸せ」や「生きる」ことの意味を届けてくれる映画が日本で7月29日から公開される。フィリピンを舞台にある孤児の少女と盲目のギター弾きとの旅を描いた映画『ブランカとギター弾き』だ。2015年に監督・長谷井 宏紀氏によって制作された本映画は、「幸せとは、生きるとは何か考える余裕を心に与えてくれる」。今回、Be inspired!は長谷井監督に本作への思い、そして現代社会における彼の使命についてなどの話を伺った。「生きる力」の輝きを物語にしたかった『ブランカとギター弾き』はフィリピン、マニラの路上で生きる少女ブランカが「お母さんをお金で買う」ことを思いついたところから始まる。そして彼女は路上で知り合った盲目のギター弾きピーターを巻き込み、母親を買うための旅に出た。この旅を通して、不公平な世界のなかで、様々な困難に直面する彼女だが、ピーターとの絆を深めながら、やがてお金では買えない大切なことに気づくのだった…。長谷井監督・ブランカ・ピーターPhoto by Dorje Film今作が長編監督デビューである長谷井氏。最初から映画を撮りたいと思っていたわけではなく、映像や映画を撮り始めたきっかけを聞くと、「特にないかな」とあっけらかんに答えた。今回の制作は、彼が世界中をバックパックで旅していた時、毎年通っていたフィリピン・マニラのスラムである「スモーキーマウンテン」での子ども達との出会いや経験がきっかけだったそう。自分にとって、そこにいた力強い子ども達から、「前向きな力」を感じることができた。そして彼らのその生きる力がすごく輝いているところを本当に物語にしたかった。そして彼は社会に対してこんな疑問を抱いていたという。子どもの頃って、ちょっとよく分からないことって世界中にいっぱいあるじゃん。「なんでお金持ちと貧乏はいるの」とか疑問に思うことが結構あって、大人になるといろんな角度で理解して、“分かった風”になる。でもそれをほんとに突き詰めていったら、すごいみんな分からなくなると思うんだよね。確かに世界はとてもシンプルな問いで溢れていてる。でもそれをいちいち疑問に思い、解決するために行動に移している人は、多くないのではないか。「見た人の心が温かくなってほしい」。彼が映画に込める思いPhoto by Dorje Filmこの映画がどこまでできているか分からないけど、やっぱり映画を見た人がどこか楽になってもらいたいなっていうのはある。見終わったあとに、心がちょっと温かくなれるような。そう長谷井は自身の作品へのこだわり、映画に対する思いについて話した。今僕たちが暮らしてる社会って「自分の居場所」がなかなか見えづらいし、見失ってしまいがち。そんな社会の中で、主人公のブランカは社会に「大事なもの」があることを見つけ、貧しい状況でも、たくましく乗り切っていく。彼女の姿を目の当たりにして、何かみんなに勇気を感じてほしい。そういう感じで映画が広がってくれると嬉しい。「大人になって行くうちに忘れてしまった感情」や、「先進国で生きることで忘れてしまった感覚」をこの映画で思い出させてくれる。先進国である日本で育った人に響く、彼の熱いメッセージが込められているのだ。また、自身のスラムでの人間関係を通して先進国に暮らすことで忘れてしまいがちな感情や感覚といったところを表現できたことも大きいという。いろんな人間関係があっていろんな人に助けられながら、ほとんど助けられながらいろんなものを経験させてもらってきた中で、自分が思っていたことをシンプルで小さな映画だけど表現できた。彼の伝えたいことや思いは“生きる力の美しさ”、“みんなに勇気を感じてほしい”というようにいたってシンプル。しかしそれが生きる上でとても大事なことなのかもしれない。発信できる人が発信し続けていくことが大事Photo by Dorje Film非常に忙しい生活を送っている我々日本人は自分以外のもの、関係のないものに対して目を向けられない、気にしていられないのではないか。生活していて、自分に関係ないものを気にする余裕がないんだと思う。忙しすぎるんじゃないかな。逆に言うと、余裕があれば、みんな自分以外のものに対して議論しあう時間も作れるけど、それを言ってられないんだと思う。だからやっぱり僕みたいな時間に余裕があって、発信できる人が発信し続けていくっていうことが大事なのかもね。こういった日本社会の現状が彼を映画製作へと駆り立て、「人の価値観だったり、心にある壁を壊してあげること」、そして「時間に追われ自分以外のものに関わっていられない人と社会から見放されている人との架け橋になること」が彼の使命になっているのではないだろうか。何かと時間に追われるこの世の中で、常に余裕を持って生活するのは難しい。しかし長谷井監督の映画『ブランカとギター弾き』が、今を生きる上でほんの少しのだけ「時間」、そして「心」に余裕を与え、「本当の幸せ」を考えるきっかけになるに違いない。長谷井 宏紀(Kohki Hasei)岡山県出身映画監督・写真家。セルゲイ・ボドロフ監督『モンゴル』(ドイツ・カザフスタン・ロシア・モンゴル合作・米アカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品)では映画スチール写真を担当し、2009年、フィリピンのストリートチルドレンとの出会いから生まれた短編映画『GODOG』では、エミール・クストリッツァ監督が主催するセルビアKustendorf International Film and Music Festival にてグランプリ(金の卵賞)を受賞。その後活動の拠点を旧ユーゴスラビア、セルビアに移し、ヨーロッパとフィリピンを中心に活動。フランス映画『Alice su pays s‘e’merveille』ではエミール・クストリッツア監督と共演。2012年、短編映画『LUHA SA DESYERTO(砂漠の涙)』(伊・独合作)をオールフィリピンロケにて完成させた。2015年、『ブランカとギター弾き』で長編監督デビューを果たす。現在は、東京を拠点に活動中。【作品歴】『GODOG』2009・kustendorf国際映画・音楽フェスティバルグランプリ金の卵賞『LUHA SA DESYERTO砂漠の 涙』2012『ブランカとギター弾き』2015※動画が見られない方はこちら【あらすじ】二人でいれば、悲しみは半分。しあわせはたくさん。夏の果ての街角を、愛の歌が通り抜けていく―窃盗や物乞いをしながら路上で暮らしている孤児の少女ブランカは、ある日テレビで、有名な女優が自分と同じ境遇の子供を養子に迎えたというニュースを見て、“お母さんをお金で買う”というアイディアを思いつく。その頃、行動を共にしていた少年達から意地悪をされ、ブランカの小さな段ボールで出来た家は壊され、彼女は全てを失ってしまった。途方に暮れるブランカは出会ったばかりの流れ者の路上ギター弾きの盲人ピーターに頼み込み、彼と一緒に旅に出る。辿り着いた街で、彼女は「3万ペソで母親を買います」と書かれたビラを張り、その資金を得るために窃盗をする。一方でピーターは、ブランカに歌でお金を稼ぐ方法を教える。ピーターが弾くギターの音に合わせて、歌い出したブランカの歌声は街行く人々を惹きつけ、二人はライブ・レストランのオーナーから誘われて、幸運なことにステージの上で演奏する仕事を得る。十分な食べ物、そして屋根のある部屋での暮らしを手に入れ、ブランカの計画は順調に運ぶかのように見えたが、二人の成功を快く思わないレストランの従業員に店の金を盗んだと罪をなすりつけられ、彼らは再び路上に戻る羽目になってしまう……。Portrait photo by Jun Hirayama Text by Nozomi Hasegawa ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!4年間で800体のテディベアを病気の子どものために製作。大人が忘れかけた“世界をよくする13歳の哲学” 人に優しくすることの大切さは多くの人が分かっているが、実行するのは難しい。しかしそれを「テディベアを作る」という形で行動に移し、たくさんの人の笑顔を作った13歳の少年がいる...
2017年07月22日バレエダンサー、セルゲイ・ポルーニンの素顔に迫るドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』が、2017年7月15日(土)に東京・渋谷のBunkamuraル・シネマほか全国の劇場にて順次公開される。19歳で英ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルとなったセルゲイ・ポルーニン。端正な容姿と驚異的なジャンプ力、そして何よりその圧倒的な表現力で、ソ連生まれの名バレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフの再来とも評された人物だ。しかし人気のピークで英ロイヤル・バレエ団の退団を突然発表。その後彼が再び注目を集めたのは、グラミー賞にもノミネートされたホージアのヒット曲「Take Me To Church」のMVへの出演だ。写真家のデヴィッド・ラシャペルが監督し、ポルーニンが踊ったこのビデオはyoutubeで1,700万回以上再生され、ポルーニンを知らなかった人々をも熱狂の渦に巻き込んだ。その体に無数のタトゥーを刻んだ、バレエ界の異端児にして“世界一優雅な野獣”。世界三大バレエ団の一つと称される格式高い英ロイヤル・バレエ団との確執など、様々な噂が飛び交かった彼の素顔とは?本作では、本人や家族、関係者のインタビューを通して、その本当の姿に迫る。さらに映画の公開に先駆け、セルゲイ・ポルーニン本人が来日し、東京藝術大学にてイベントを開催することが決定した。会場では作品の先行上映をはじめ、youtube動画「Take Me To Church」のトークイベントとパフォーマンスが行われる。【作品情報】ドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』公開時期:2017年7月15日(土) 渋谷Bunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開監督:スティーヴン・カンター演出・撮影:デヴィッド・ラシャペル出演:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン他© British Broadcasting Corporation and Polunin Ltd. / 2016■ライブプレミアイベント with セルゲイ・ポルーニン日時:2017年4月27日(木) )18:30 開場 / 19:00 開映会場:東京藝術大学奏楽堂住所:東京都台東区上野公園12-8プレゼンテーター:箭内道彦料金:2,500円 (全席指定)チケット販売:4月1日(土) 10:00~ イープラス、チケットぴあにて販売開始
2016年12月25日アクロニスCEOのセルゲイ・ベロウゾフ氏が、去る9月9日に都内で開催された同社新製品「Acronis True Image Cloud」「Acronis True Image 2016」の発表会にあわせて来日。発表会後にセルゲイ氏からお話を伺った。製品の概要や発表会については、別記事を参照いただきたい。今回の大きなポイントのひとつは、「Acronis True Image Cloud」にて容量無制限のクラウドストレージが提供されることだ。バックアップの保存用だけでなく、様々なデバイスのデータを保存したり、共有や同期したりできる。また、最新バージョンでは、WindowsマシンやMacに加えて、Android端末とiOS端末のデータバックアップにも対応した。○コンシューマープロダクトに注力する3つの理由―― 2003年の創設より今日まで、コンシューマーマーケットにおける事業を続けてきた理由やポリシーを教えてください。3つの理由があります。まずひとつ目が、「データが失われることが絶対にないように、すべてのデータを守る」という理念です。クラウドテクノロジーが発展してきた今日では、すべてのデータを管理することがかなり難しくなってきています。そのような中で、弊社は扱うデータを保護するテクノロジーを独自に開発してサービスを展開しており、「データを保護すること」を最も重視しています。次に、バックアップを早く、簡単に行える技術を持っていることです。デバイスの数、クラウドサービスの数が増えるつれ、扱うデータも増える中、迅速かつ簡単な方法でデータを守る必要があります。そこで弊社では、信頼のおける最先端の技術を独自で開発しています。最後は、コンシューマープロダクトに注力し、売上げを伸ばしていきたいと考えているからです。というのも、昨今では企業も個人もITツールをふんだんに活用するようになり、企業とコンシューマーとのボーダーが消えてきています。そのため、誰もがユーザーとなり得るのです。今後も引き続き、コンシューマーマーケットにおけるブランディングの強化、価値の訴求を進めていきたいと考えています。○誰もが"何かしらのデータを損失した"という経験があるのでは―― "データを守る"ことを重視しているということですが、これはご自身の経験などから来ているのでしょうか。誰もが"何かしらのデータを損失した"という経験があるのではないでしょうか。私にも数え切れないほど、苦い経験があります。たとえば、以前、シンガポールで立ち上げた企業で扱っていたデータがすべて消え、大きな損失を受けました。サーバーは信頼できる良いものを採用していたのですが、ある時システムが壊れ、すべてのデータが消失してしまったのです。その時に初めてデータがバックアップされていなかったことが発覚し、当然データを復旧させることはできませんでした。また、私の家庭での話になりますが、妻のiPhoneが壊れて、そこに保存してあった子どもの写真が消えてしまったことがあります。バックアップを取れていなかった分は復旧できず…… 当時は赤ちゃんだった子どもも、もう大きく成長したので、あの頃の写真は戻ってきませんね。それと弊社の製品は、バックアップだけが目的ではなく、どんなデータがどこにあるのかを把握するといった役割も担っています。私の場合、出張の機会が多く、パソコンやスマートフォンなど複数のデバイスを使用しており、それぞれに異なるデータが保存されています。加えて、昔使っていたパソコンもあったりと、どのデータがどこにあるのか完璧に把握するのは不可能でしょう。オンライン上のデータも同様で、様々なサービスがあるがゆえ、管理が複雑になります。以前、HotmailやYahoo!メールなど複数のメールアカウントを使用していたのですが、どこにどの情報があるか把握できなくなってしまいました。このように混在したデータをひとつの場所で管理できたら、便利じゃないですか? 一カ所に集めておけば、探したいデータがすぐに見つかるだけでなく、データを消去したいときにも便利です。○2時間の歯磨きは誰もやらない―― なるほど。これを実現できるのが「Acronis True Image Cloud」なのですね。今回発表された新製品では、バックアップ速度がさらに向上したとのことですが、なぜこれだけのスピードを実現できたのでしょうか?弊社ではパフォーマンスを追求する特別なチームを抱えており、あらゆるデバイスへの最適化、異なるストラクチャーの読み込み、ネットワークへのアップロードなどを常に強化しています。そして現状のスピードに満足しているわけではなく、将来的にはもっと速くしていきたいと考えています。なぜこれほどパフォーマンスの強化に力を入れているかというと、バックアップ作業において迅速さはとても重要だからです。たとえば、歯磨きに置き換えて考えてみましょう。歯磨きに2時間かかるといわれたら誰もしませんよね。20分であれば何人かは「やってみようかな」と思うかもしれません。2分、20秒と時間が短ければ短いほど、確実にその人数は増えるでしょう。これと同様で、バックアップに時間がかかれば誰もやろうとは思わないでしょう。―― 日本に製品を投入してから15年ほど経ちますが、その間、日本の市場特長やマインドなど何か印象に残っていることはありますか?日本ならではの特長はたくさんあります。まず、規律正しいユーザーが多いということですね。正しい順序でバックアップを行ってくれるので、ソフトウェアやサービスを提供する側としては助かっています。また、日本では多くの人が自然災害の影響を受けた経験があったり、この先直面する危険性があります。災害が原因とは限りませんが、ハードウェアの故障を想定すると、データをパソコンやハードディスクに保管しているだけでは完全に安全とは言えず、クラウドストレージへのバックアップの必要性が見えてきます。そして、ハードウェアはいつか壊れるものなのです。このように、もともと日本はバックアップが浸透しやすい文化であったのではないでしょうか。反対に、世界にはまだバックアップに対する意識が低い人も多くいます。たとえば、衛生観念について考えてみてください。日本では多くのトイレに温水洗浄便座が完備されていますが、他の国では「そんなものは必要ない」という人もしばしば見受けられます。これには文化的な意識の違いが大きく影響しています。しかし本当に便利なものであれば、遅かれ早かれ誰もがその必要性を感じることになるはずです。○ユーザーがすべてのデータを完全に管理できるように―― 今後のビジョンを教えてください。「ユーザーがすべてのデータを完全に管理できるようにする」これが私たちの目標です。今後、デバイスやクラウドサービスが増加するに伴い、扱うデータの種類も量も同じように増え続けるでしょう。そのような中、バックアップはもちろんのこと、データの検索、修復、移行、同期、重複制御などすべての作業をユーザー自身で簡単にできたら便利ですよね。これを実現できるよう、製品を進化させていきたいと考えています。―― 最後に、日本のユーザーに向けてメッセージをお願いします。新製品「Acronis True Image Cloud」には、モバイルデバイスのバックアップ、バックアップデータの一括管理、クラウドアーカイブの機能が新たに追加されました。この3つの機能が搭載されたことで、より多くの人に使っていただけるのではないかと考えています。またデータをバックアップするツールとしてだけでなく、データの「保存先」としても活用できるようになりました。データは2つの異なる場所に保存することによって、安全性が飛躍的に高まります。「Acronis True Image Cloud」がその保存場所の1つになったと認識しています。ぜひ今後も、アクロニスのテクノロジーを活用していただければ嬉しいです。
2015年09月29日