『オーシャンズ』シリーズのスティーヴン・ソダ―バーグ監督が手がける注目の最新作『コンテイジョン』がいよいよ日本公開となる。マット・デイモンやマリオン・コティヤールといった並み居るオスカー俳優たちとの競演で、彼らを喰うほどの名演を本作で披露するジュード・ロウが、作品の見どころについて語ってくれた。接触感染で広がり数日で命を落とすほどの新種ウイルスが発見され、瞬く間にアメリカや日本を始め世界中に感染が拡大。アメリカ疫病予防センターと世界保健機構は調査とワクチン開発を急ぐが、彼らの本当の敵はウイルスではなく、パニックに陥る人間の心理だった――。世界規模で未曾有の緊急事態に陥った人間の“恐怖”を克明に描き出した本作でジュードが演じるのは、その新型ウイルスの存在に初めて気づき、政府が隠ぺいする事実を全世界に知らしめようとするフリージャーナリストのアラン・クラムウィディ。民衆に全てを明かそうとする正義が彼を突き動かすのだが、そのジャーナリスト魂によって公開された真実こそが未曾有のパニックの元凶に…。世界的パニックの張本人とも言える、一筋縄ではいかない役どころをジュードはこう語る。「パニックが蔓延し市民は政府に指示されるがままだが、そんな中、アランは“市民の声”である。僕はそこが気に入ったんだ」。さらに「彼の主張は、観客たちの判断に委ねられる」と含みのある言葉で、波紋をもたらすであろうアランの行動について語るジュードは、本作で描かれる“コンテイジョン=伝染・感染”のもうひとつの意味について「実際のウイルスのアウトブレイク(感染が爆発的に広がること)と同時に、アランが作り出すアウトブレイクは人の恐怖心を利用したものなんだ」と解説。本作のキャッチコピー“【恐怖】は、ウイルスより早く感染する。”という言葉が示す、ソダ―バーグ監督のメッセージの核心に触れていく。「判断は観客に委ねられる」という意味深な言葉の真相は劇場で確認するとして、まずは本作の真髄を語るジュードの熱弁をたっぷり8分間楽しんでみては?『コンテイジョン』は11月12日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:コンテイジョン 2011年11月12日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:スティーヴン・ソダーバーグ監督が3年ぶりに来日「問題提起し続けたい」マット・デイモン、満を持して長編映画監督デビューが決定!ロンドンオリンピックに先駆け、この秋の映画は英国男子がアツイ?マット・デイモン×ジュード・ロウ共演『コンテイジョン』試写会に15組30名様ご招待
2011年11月14日スティーブン・ソダーバーグ監督の最新作『コンテイジョン』が日本公開されるのを記念して監督が来日し、インタビューに応じた。その他の写真映画は、感染すると数日間で死にいたる新種のウィルスが “コンテイジョン(CONTAGION)=接触による伝染”によって世界各地に拡散する過程を追いながら、人々の恐怖が伝播し、情報が錯綜し、社会を支えている信頼が危機に陥る状況を描いている。出張中の妻を待つ夫、世界保険機構(WHO)のドクター、疾病予防管理(CDC)センターの職員、そしてワクチンの強奪を企む謎の男たち。本作には様々なキャラクターが登場するが、ソダーバーグ監督は、ジュード・ロウが演じるフリー・ジャーナリストのアランがいなければ「この映画が成立しなかった」という。アランは自分のブログにウィルスに関する情報を次々とアップ。多くの人々が彼の情報に飛びつくが、同時に彼の流す情報によって人々は混乱し、恐怖は拡散していく。「ネットの登場によって社会がオープンなものになった時、その功罪がありますが、アランがそれを象徴していると思ったのです。彼はネット上で質問に答えるわけですが、時に間違ったり、バイアスのかかった情報を流してしまう」。ネットの普及によって、正しい情報と誤った情報が混在して拡散してしまう事態は、ウィルスの発生時だけでなく日々起こっており、場合によってはデマを広げ、暴動を誘発し、市況の暴落やバブル状態を引き起こす。「私が不思議だと思うのは、多くの人が経験的に、ネット上の情報が事実ではなかったり、歪んだ情報だったりするとわかっているにも関わらず、自分に直接関係のないことは意外にも信じてしまうことです」。本作では、多くの人が自身や愛する家族の生存をかけて情報を収集し、奔走する。そこで人はジレンマに陥ることもある。「“公平さ”は全員がひとつのルールに従うときにはじめて達成されますから、複数のルールが発生した時に人は怒りを覚えるでしょう。映画の中である人物が重要な情報を知り、自分の大事な人にだけその情報を渡してしまう場面がありますが、多くの観客は彼が問題だとわかると同時に、彼がそうする理由もわかるでしょう。もしかしたら自分も同じことをしてしまうと思うかもしれない。それは複雑なものです」。ソダーバーグ監督が「これまでのウィルスを扱った映画と同じものにしたくなかった」と語る通り、『コンテイジョン』は、正誤不明な情報と、それによって引き起こされる不安や恐怖が広がった時に、人間がどのようにしてその事態に冷静さと公平さをもって向き合うことができるのかを描いた作品に仕上がっている。『コンテイジョン』公開中
2011年11月14日スティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『コンテイジョン』が12日(土)から日本公開される前に、本作に出演しているケイト・ウィンスレットのインタビュー動画が公開された。インタビュー動画はこちら!映画のタイトルになっている“コンテイジョン(CONTAGION)”とは“接触による伝染”のこと。映画は、ある場所から人間社会へと持ち込まれた新種のウィルスが、ドアノブや手すりへの接触、握手などによって人から人へと広がり、またたく間に世界各地に拡散。感染すると数日間で死にいたるウィルスが圧倒的な速度で広がっていく過程と、そのことによって人々の何げない日常が混乱していく様子、そして治療薬の開発に奔走する医療関係者たちの姿を描いていく。数々のヒット作を手がけ、つねにその動向に注目が集まるソダーバーグ監督らしく、本作もマット・デイモン、ジュード・ロウ、マリオン・コティヤール、グウィネス・パルトロウ、ローレンス・フィッシュバーンら豪華キャストが集結しているが、その中でCDC(米疾病予防対策センター)感染症調査官エリン・ミアーズを演じているのがウィンスレットだ。アカデミー賞、エミー賞、ゴールデングローブ賞など数々の栄誉に輝く実力派女優として知られるウィンスレットだけに、本作でも感染症調査官を演じるために撮影前にリサーチとヒアリングを行ったそうだ。このほど公開されたインタビュー動画では、撮影現場の印象や、ソダーバーグ監督の独自の撮影スタイルについて、さらに役に取り組む姿勢や事前調査について語る彼女の姿が収められている。『コンテイジョン』11月12日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー
2011年11月04日