タイのエンタメ、食、文化を楽しめる人気イベント「第24回タイフェスティバル東京」が5月11日(土)と12日(日)に代々木公園イベント広場で開催される。タイフェスティバル東京は、在京タイ王国大使館の主催で、2000年に「タイフードフェスティバル」として始まり、2006年に「タイフェスティバル」に改称。現在は約30万人が来場する超人気イベントに成長し、大阪、福岡、名古屋、仙台、佐賀、千葉などでもタイフェスティバルが開催されている。今年のテーマは“タイエンタメ・Thai Entertainment”で、人気T-popアーティストや俳優、総勢20組が来日。本場のタイ料理が一度に楽しめる飲食ブースや、食品、フルーツ、雑貨の販売ブース、展示やワークショップなど、今年も100以上のブースが登場。ステージではタイ舞踊、ムエタイのデモンストレーション、タイのアーティストのLIVEなど、タイの多様な文化を無料で楽しめる。東京・バンコク往復航空券が当たる抽選会も実施される予定だ。さらに5月9日(木)と10日(金)にヤマノホールで人気俳優によるファンミーティング、5月11日(土)と12日(日)に渋谷WWW Xで注目のアーティストによるライブコンサートも開催。様々な会場でタイの魅力を堪能できる4日間になりそうだ。第24回タイフェスティバル東京5月11日(土)、12日(日)10:00~20:00雨天決行代々木公園イベント広場(東京都渋谷区代々木神南2-3)人気アーティストファンミーティング■チケット情報()5月9日(木)、10日(金)<第1部>14:30開演<第2部>18:30開演DAY1:OFF-GUNDAY2:TAY-NEWヤマノホール(東京都渋谷区代々木1-53-1)ライブコンサート■チケット情報()5月11日(土)19:00開演5月12日(日)15:30開演DAY1:BOWKYLION/THE TOYSDAY2:TILLY BIRDS渋谷WWW X(東京都渋谷区宇田川町13-17)
2024年04月13日去る10月13日に崩御したタイのプミポン国王(ラマ9世)。現役君主としては世界最長の70年間にわたって国の発展に尽くし、社会安定の要として君臨しつづけてきた王の死に、タイ国内は深い悲しみに包まれています。その死を受けて、タイ国内のアーティストたちが次々と追悼曲を発表しています。今日はその中から特に聴かれているだろう曲を紹介します。 わずか4日後に緊急リリース。その歌声が心に沁みる名曲ポー・プミポン(父・プミポン) by エート・カラバオ数ある追悼曲の中でも特に良く耳にするのがこの曲。今年で活動35週年を迎えた国民的バンド・カラバオのリーダー・エートが崩御からわずか4日後にリリースした曲です。アコースティック・ギターとブルースハープによるシンプルな曲にエートの歌声が優しく響いて、心に沁みます。歌詞の意味は、父は国土の隅々まで、マングローブ林やジャングルの中まで歩いて回って国民の声を聞いて回ったタイの社会に希望をもたらすため、様々なアイデアを考え出しては実行していったそのおかげで国民は幸せで快適な生活を手に入れることができたが、10月13日、その体は天に召されてしまったタイにとって、国民にとっての父なる王、父なるプミポン国王私たちは父の足跡を辿って生きていきますというもの。英語版もリリースされています。 カラバオはプレーン・プアチーウィット(生きるための歌、タイのフォーク・ロック)というジャンルにおける大御所的存在で、政治問題や貧困、環境問題といった社会性の高い歌をリリースし続けてきました。2004年末のスマトラ沖地震による津波でタイ南部が大きな被害を受けた際も、発生当日に被災者を慰めるための歌「サップ・ナムター・アンダマン」(アンダマンの涙を拭う)という曲をリリース、チャリティーソングとして被災者の救済にも寄与しました。 新人から大御所まで、さまざまなルークトゥン歌手がカバーするラオ・スー・ラーン・ファン(孫子に言い伝える) by サラー・クンナウットルークトゥン(タイの歌謡曲)の作曲家として30年以上活動を続け、新人から大御所までさまざまな歌手に楽曲を提供してきた師匠、サラー・クンナウットが作詞・作曲した追悼曲です。歌詞の内容はというと、王様の写真の前でロウソクを灯し、泣き続けるお爺さんに対し、孫が「どうしてそんなに涙が止まらないの?」と尋ね、それに答える形でお爺さんが「タイ国民がいかに王様を愛してきたか」を説明する、というもの。最後は「父=王様を愛しているなら、私たちはこれから団結し、愛し合っていかなくては」と締めています。この曲はスラー氏の所属するルークトゥン専門レーベルGrammy Goldのさまざまな歌手によってカバーされ、全部で一体いくつのバージョンが存在するのかわからないほどになっています。 Grammy Goldの男性歌手複数によるカバー 同じく女性歌手複数によるカバー トップクラスの人気を誇る女性歌手、ターイ・オラタイによるアコースティック・バージョン 歴史の転換点を自覚させる流行語を歌にチャン・グート・ナイ・ラチャガーン・ティー・ガーウ(私はラマ9世の治世に生まれた) by セーク・ローソーロック部門の追悼曲なら、やはり国民的ロックスター、セーク・ローソーによるこの曲を真っ先に紹介したいところ。崩御の直後、タイ国内のSNSにはその死を悼み、嘆き悲しむメッセージがあふれましたが、それとほぼ同じく大量に流れたのが、曲名にもなっている「私はラマ9世時代に生まれた」という言葉。プミポン国王は現王朝・ラッタナーコーシン王朝の9代目、つまり「ラマ9世」となります。その治世は70年にも及ぶため、今生きているタイ人のほとんどがラマ9世時代に生まれているのですが、この言葉は「この時代に生まれてよかった」「国父・プミポン国王の子供で良かった」ということを誇らしげに掲げたもの。歌詞は、「私はラマ9世の治世に、タイの国土の上で生まれた。父の愛の下に生まれた。しかし10月13日、私の心は壊れてしまった。太陽は輝きを失い、暗闇に包まれてしまった。この曲はお父さんの曲です。ただお父さんに聴いてほしいたとえ流れる涙が国土を覆い尽くしたとしてもお父さんに届くまで歌い続けたいお父さんを愛しています、と」といった内容です。セーク・ローソーは90年代にロックバンド「ローソー(LOSO)」のリーダー&ボーカルとしてデビューし、バンド解散後もソロで活動を続けているロック歌手。かつて麻薬吸引写真が出回ったり、元奥さんに対するDV疑惑が流れるなど、悪い意味でもロックスター的なイメージの強い人なのですが、ここぞという時に聴く人のハートをがっちり掴む歌を作るところはさすがといえるでしょう。 今回は代表的な追悼曲を3曲紹介しましたが、タイ国内では今も有名・無名を問わずさまざまなアーティストが次々と追悼曲を発表しています。(Youtubeで上記3曲の関連動画を辿ると聴くことができます) 今タイは国内全体が追悼ムードに包まれています。外国人にとって、タイ人の心情は頭では理解できても、感覚で理解できない部分があるかと思います。そんな時、これらの追悼曲を聴けば、そこに込められたアーティストの思いや歌声からうかがい知ることができるかもしれません。 (text : fuku)タイエンタ!~音楽・映画でタイをもっと満喫~他の記事を読む>
2016年11月12日今回は2016年最初のコラムということで、今年注目したいタイのアーティストや有名人について紹介していきたいと思います。タイを代表する映画監督の作品が日本で一気に上映中!タイ国内未公開作品も映画監督:アピチャッポン・ウィーラセタクンphotograph by Chai Sirisこの10年ほどの間にタイの映画界から次々と新しい才能が生まれ、世界各国の国際映画祭に出品・受賞することが当たり前になってきていますが、その第一人者ともいえるのが、このアピチャッポン・ウィーラセタクン。『ブリスフリー・ユアーズ』(2002年)でカンヌ国際映画祭の「ある視点賞」を受賞してから一気に「国際的映画監督」として注目されるようになった彼は、次々と海外の国際映画祭で高評価を得て、2010年についに『ブンミおじさんの森』でカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)に輝きます。photograph by Nontawat Numbenchapolまさにタイ随一の映画監督となった彼がなぜ今年注目なのかというと、渋谷の映画館「シアター・イメージフォーラム」で彼の特集「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016」が現在組まれているから。タイ国内では検閲により上映許可が下りず、いまだ劇場未公開の『世紀の光』を劇場初公開するほか、全劇場長編、中編・短編を一気に公開しています。さらに今年3月には最新作の『光りの墓』が日本各地の映画館で公開予定。日本のタイ映画ファンからは「2016年はアピチャッポン・イヤー」とも呼ばれているほどです。■アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ2016■映画『世紀の光』予告編■公式サイト日本での正式デビューも決定!新世代の国民的スター俳優:ジェームス・ジラユタイで国民的スターというと、真っ先にバード=トンチャイ・メーキンタイの名前が挙がります。1985年デビューで現在57歳なのですが、今でもトップスターの座に君臨し続けています。コンサートを開催すれば1万人以上入る会場3公演分があっという間に売れ、その客層も小さな子供連れの夫婦から祖父母も交えた大家族、若いカップルなどまさに老若男女に支持されている国民的スターです。そのバードが長く絶対的スターとして君臨してきたため、それに続く国民的スターがなかなか出てこなかったのですが、バードもそろそろ還暦。ファンからも「バードお爺ちゃん」と呼ばれ始めるようになって、ようやく次世代の国民的スターと目されるスターが出てきました。そのひとりがこのジェームス・ジラユです。彼は2013年3月開始のTVドラマ『Suparburoot Jutathep』に出演して注目を浴び、同年9月の映画『First Love』に主演して一気にスターの座に上り詰めました。■映画『First Love』予告編現在は俳優・歌手・モデルとして活躍していますが、なんと言っても注目なのは、今年の春に日本のユニバーサルミュージックからの正式デビューが決まっていること。つまり日本でも本格的に活動を開始する予定で、ここから泰流に火が点くこともあり得ますね。現在は、日本の東北6県を回ってその魅力をタイに紹介する旅バラエティー番組「TABI JAPAN with James Jirayu(旅ジャパン ウィズ ジェームス・ジラユ)」に出演中。これは日本のテレビ朝日が博報堂DYメディアパートナーズと連携して企画と制作を担当し、タイのテレビ局「チャンネル3」が同社のデジタルチャンネル・CH3SDで放送するもの。1月10日から毎週日曜17時~17時半、全10回の放送予定となっていて、第1回はすでにYoutubeでも公開されています。■Tabi Japan with James Jirayu■ジェームス・ジラユオフィシャルサイトデビューから22周年!記念コンサートに8年ぶりのアルバムも来るか!?ロックバンド:Moderndog音楽系では「これ!」と一つに絞れないので、いくつか紹介。まずは個人的にタイで一番好きなバンドModerndogです。1994年にデビューして、90年代半ばのタイに巻き起こった「タイ・オルタナティブ・ブーム」を支えた立役者で、現在でもタイ音楽界のひとつのアイコン的存在のバンドです。今年はデビューから22周年!ということで、5月に大きな記念ソロコンサートを開催予定です。(数字が少し中途半端ですが、本当は20周年の時に「やるよ!」と言っていたのですが、ずるずると2年延びてしまったようです。ほかのタイのバンドも13周年や16周年を記念したコンサートをやったりしています。10周年記念コンサートが11年目に開催されるのも普通)加えて、コンサートに合わせて8年ぶりとなるオリジナル・アルバムもリリース予定だとか。これも最初は「2013年末にリリースする」と言っていたのが今年になってしまったものだけあって、ファンとしては待ちに待った1枚になりそうです。こう書くとものすごくいい加減なバンドのようですが、曲も演奏も一級品。安心して世界におすすめできるバンドです。■Facebookページ■Moderndog「Scala」■Moderndog「Cheer」MVにも注目!変わった名前の3人組ソウルバンドバンド:The Parkinson2014年終わりにデビューした、3人組の新人ソウルバンド。バンド名の由来はずばり「パーキンソン病」のことで、彼らが結成して間もない時に彼らのバンドの演奏を聴いた友人が「君らの演奏を聴くと、まるでパーキンソン病の患者になったみたいに筋肉が勝手に揺れ出して止まらなくなっちゃう」と言ったことが由来だとか。これまでに3曲のシングルをリリースしています。特におすすめなのが「クーン・ニー(not yet、今夜)」という曲。個人的には2015年リリースされた中で最もエロいMVだと思っています。■The Parkinson「クーン・ニー(not yet)」ほかの2曲はこちら。■The Parkinson「ジャ・ボーク・トゥー・ワー・ラック(Tell Her That I love)」■The Parkinson「モット・ゲーオ(Delete)」■Facebookページ歌も踊りも実力派揃い?最大手レコード会社GMMグラミーが久々に送り出す女性アイドルグループアイドル:SoundCreamタイ最大手のレコード会社・GMMグラミーですが、アイドル部門に関してはライバル会社のRSプロモーションや女性アイドル中心のMONOに長らく押されている状態でした。が、昨年末に女性5人組のMilkShake、今月(の予定)に4人組のSoundCreamと立て続けにガールズグループをデビューさせて巻き返しを図ろうとしています。その2組の中でも注目なのが正統派美少女を集めたSoundCreamです。昨年末のデビュー前の段階で、メンバーそれぞれが自己紹介も兼ねてグラミーの過去の名曲をカバーした動画をリリースしています。正式デビューに向けて各メンバーを売り込んでいこうという作戦のようですが、どの動画も手が込んでいて、グラミーの気合いの入れ具合が伝わってきます。メンバーは全員20代半ばで、アイドルとしてデビューするには少し遅いのですが、その分、しっかり歌や踊りの訓練を積んでいる様子で、可愛さだけではなく実力でも売っていくグループになりそうです。■MeMii「ケー・ダイ・キットゥン(ただ恋しく思えるだけで)」■Arysa「12345 I LOVE YOU」■Lukgal「SEXY」この3人は歌声をかなり強調したカバーになっています。MVでもほとんど動いていません。■Lita「Play Girl」この子だけ踊り要員ってことなんでしょうか?■Facebookページ年のタイ・エンタメシーンも目が離せません!(text : fuku)タイエンタ!~音楽・映画でタイをもっと満喫~他の記事を読む>
2016年01月19日