チベット映画の先駆者、ペマ・ツェテン監督の劇場初公開作となる『羊飼いと風船』の本編冒頭映像がいち早くシネマカフェに到着。チベットの空気が感じられる映像となっている。神秘の地・チベットの大草原。牧畜をしながら暮らす祖父、若夫婦、3人の息子の三世代の家族。昔ながらの素朴で穏やかな生活をしていたが、近代化は進み、中国の一人っ子政策の波が静かに押し寄せていた。そんなある日、母ドルカルの妊娠が発覚する――。本作は、時代に翻弄されながらもひたむきに生きる家族を、時にユーモアを込めて紡ぎ、圧倒的な映像美をもって映し出す心揺さぶられる人間ドラマ。今回到着した映像では、いたずら好きな子どもたちの風船(?)から、空、羊、そして家族とチベットの景色を覗くシーンからスタート。そして、父に馬がバイクに代わった時代の変化を憂う祖父。そこへ、風船を持った子どもたちが2人の元へ駆け寄ると、突然父が怒り、風船を割ってしまう。チベットの大自然を背景に、家族の行く末に繋がる親子の小さな諍いが描かれている。『羊飼いと風船』は2021年1月22日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:羊飼いと風船 2021年1月22日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開©2019 Factory Gate Films. All Rights Reserved.
2020年12月30日日本初のチベット人監督による劇場公開作として注目された『草原の河』のソンタルジャ監督最新作『巡礼の約束』。この度、チベットにいるソンタルジャ監督よりメイキング写真とインタビューが到着した。本作は「中国で最も美しい村」にも選ばれたチベット高原の秘境、ギャロン地方出身の人気歌手ヨンジョンジャが企画し自ら主演、チベット映画第一世代を代表するソンタルジャが映画に結実させた物語。ある理由から突然、聖地ラサへの巡礼の旅に出た妻ウォマと、その妻を心配して追ってくる夫ロルジェ、妻の前夫との息子で心を閉ざしている少年ノルウ、それぞれの想いを描く。今回届いたのは、秘境として人気が高いギャロン地域での撮影風景をはじめ、映画に出演した本物の僧侶たちに囲まれて監督が撮影シーンをチェックしている写真、「ラサまで3キロ」地点を前にして主演のヨンジョンジャと監督が五体投地に使う手板を合わせている写真、チベットの美しい絶景を背景に、監督が演技を絶賛したノルウ役の少年と仔ロバが仲良く休憩する写真や、仔ロバを囲んだ集合写真など貴重なメイキング写真5点。「チベットの人は晩年になると一生に一度行ってみたいという気持ちが強くなる。それほどラサへ行くということは重要なこと」と、聖地ラサについて語るソンタルジャ監督。「また、チベットの人にとって約束を守る、ということも非常に大事なことです。チベットの人々はこれまでも、口で伝える、という方法で約束を守っていきました。この映画の中でも、ノルウがロルジェに『ラサへ巡礼に連れて行くって言ったじゃないか』と言う場面がありますが、それは、口にしたからには守ってもらわないと困る、と言う意味があるのです。この映画では、そのような文化を背景に、愛や誠意といったチベットに限らず世界中で一番大事なことを描いています」という。さらに、「死者の魂と巡礼をするのは、チベットではよくあることです」と監督。「ツァツァ(粘土で作った小さな仏像)や、死者の歯、遺髪などを持って一緒に巡礼をし、それをラサのお寺に納める風習があります。多くは亡くなった親のために子供が巡礼することが多いですね。この映画では、ウォマは前夫の、ロルジェはウォマの思いを背負って巡礼の旅をするわけです」。物語前半では妻が巡礼をし、後半はそれを引き継ぐように夫と、その夫とは血の繋がらない息子、そして幼いロバが巡礼に加わっていく。「最初は妻が主人公、次に夫が主人公になる。主人公が変わるというのは、普通に考えて、映画の作劇としてはリスクがあります。でも、今回はそのように撮りたいと思いました。夫婦という一つの存在として捉えれば、それは可能ではないかと。後半のために前半があります。夫がどんな人間かを後半で見せ、そこでチベット文化の奥深さも見せることができます。チベット文化というと抽象的に聞こえるかもしれませんが、チベットで個人を描く時、その行動、その決断は必ずチベット文化に影響されていると思うのです」と監督は語る。映画初出演とは思えない存在感を発揮するノルウ役の少年スィチョクジャについては、「実は明るくてわんぱくな子で、決して映画の中のような無口な子ではないんですよ。私が気に入ったのは、あの子の『目』です。実はキャスティングの際、1,000人ほどの小学生の写真をスタッフが撮ってきてくれたんですが、すべてを見ても気に入った子はいませんでした。そしてある日、自分で足を運んだ小学校の教室に彼がいたんです。一目で、この子がノルウだと思いました」と、大抜擢だったことを明かす。「私はよくヨンジョンジャさんにこんな冗談を言っていました。子供の方があなたよりうまい、ロバの方が子供よりうまいってね(笑)」。『巡礼の約束』は岩波ホールほか全国にて順次公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:巡礼の約束 2020年2月8日より岩波ホールほか全国にて順次公開
2020年02月12日カラフルな旗が目印! リトルチベットを再現東京・曙橋にあるチベット料理店「チベットレストラン&カフェ タシデレ」は、店内入口に飾られたカラフルな旗が目印。アジアの中でもめずらしいチベット料理が味わえるお店で、女性ひとりでも気兼ねなく入れる明るい雰囲気が特徴です。チベット文化に興味がある人をはじめ、チベット旅行の懐かしさを思い出したい人などが訪れるそう。店内にはチベットに関する書籍やチベットにまつわる品々が配置されています。リトルチベットをイメージした店内で、本格的なチベット料理を味わいましょう。チベット仏教由来! 人々の幸せを願う言葉を使った店名「タシデレ」はオープンから3年目の新しいお店です。店名はチベット仏教由来の「吉祥あれ」という人々の幸せを願う言葉で、現代では「こんにちは」といったあいさつシーンで使われます。メニューに化学調味料を一切使わないため、身体にやさしい料理を味わうことができます。週末にはチベット文化に触れるイベントも開催されるので、興味のある人はぜひ参加してみてください。見た目も味も満足! 「ポーク・テントゥク」「ポーク・テントゥク」は、豚肉と野菜を使ったチベット風のすいとん。色鮮やかなスープには具材がたっぷり! 豚肉と野菜の旨味が溶け込んだスープの味はもちろん、食べ応えのあるボリュームも魅力のひとつです。食べる人の食欲をそそるように、黄色のスープに映える緑色の青ネギをトッピング。見た目と味わいにアクセントをプラスした、見て、食べて楽しめる料理です。チベット料理の定番! 旨味たっぷり「ビーフモモ」チベット料理の定番と言われる「ビーフモモ」は、小麦粉で作った皮で牛肉100%の赤引き肉を包んで蒸した料理。アツアツの肉汁が口いっぱいに広がり、辛旨の唐辛子ソースと相性抜群です。デザートには自家製オーガニックケーキやアイスクリームがおすすめ! チベット医学をもとに処方したバリエーション豊かなハーブティーも見逃せません。絶品料理と店内の雰囲気が魅力の「タシデレ」チベット人の店主と料理人が作る、絶品料理とチベットを思わせる雰囲気が魅力のお店。訪れるタイミングによっては、チベットのめずらしい食材を使った限定メニューに出会えることもあります。大人数で楽しみたい場合は、プロジェクターで旅の写真を眺めながらゆっくり食事の時間を過ごすのもおすすめです。定休日は客席と厨房をレンタルできるので、ちょっとしたパーティーの企画もできます。「タシデレ」は、都営新宿線「曙橋駅」から徒歩5分、JR・東京メトロ・都営地下鉄各線「市ヶ谷駅」から徒歩10分の位置にあります。いつもと違う料理を食べたい気分のときに、ぜひ足を運んでみてください。スポット情報スポット名:チベットレストラン&カフェ タシデレ住所:東京都新宿区四谷坂町12-18電話番号:03-6457-7255
2017年11月20日毎日たった5ポーズをとるだけでエイジングケアに効果が期待できる「チベット体操」って知っていますか?インドにルーツを持つ古代ヨガですが、ヨガよりも簡単で即効性があると言われています。別名「若返りのヨガ」とも呼ばれ、開始して数日で化粧のノリが良くなったり肩こりが治ったという声も多いんですよ。今回はそんな魔法のような「チベット体操」をご紹介します!チベット体操は、たった5ポーズで完成YouTubeチベット体操はたった5ポーズで完成し、どれもとても簡単です。まずはそのやり方を説明します。「第一の儀式」チベット体操の最初のポーズは、立った状態で両手を地面と平行に上げて、右回りに3回転します。足で地面を踏みしめるようにして、深い呼吸を止めないように注意しましょう。「第二の儀式」地面に仰向けになって、一旦リラックス。そこからまず頭を持ち上げ、両足を揃えてくっつけたまま真上に持ち上げます。頭と足を上げる順番に注意。顎は引いて、頭が半分地面から離れているようにしてください。1日10回を目標に頑張りましょう。「第三の儀式」膝立ちの状態になり、上半身を後ろに反らせるポーズです。両足は腰に添え、つま先を立てて足の甲がべったりと地面に着かないようにします。自分ができる限界のところまで上半身を後ろに反らしたら、もとの位置に戻します。これも10回を目標に行ってください。「第四の儀式」お腹とお尻を地面と平行にしてブリッジのように持ち上げます。ヨガでは「テーブルのポーズ」と呼ばれていますね。少々きついですが息を止めて3秒キープしてみましょう。持ち上げる瞬間に息を大きく吸ってください。「第五の儀式」最後は、地面を底辺にして体で三角形を作るポーズ。ヨガで言う「ダウンドック」のポーズと全く同じです。血行の巡りが良くなって特に肩こりに効果的。これですべてのポーズ(儀式)が終了です。最後は呼吸を整えて体をリラックスさせてください。チベット体操は一通りこなすだけでも十分ですが、即効性をより求めるのであればこれを毎日3回繰り返し、1週間ごとに2回増×10週間続けるとより効果が見込めますよ。効果1:辛い肩こりとサヨウナラ!チベット体操を続けていくと、体には“嬉しいこと”ばかりが起こります!まず血行が良くなるので、肩こりや腰痛の解消に効果的。現代人はパソコンやスマホがある生活に慣れてしまい、知らないうちに姿勢を悪くして、気付ば体がガチガチになっています。そんな体の緊張が、チベット体操を行うことでほぐれるのです。効果2:体に悪いものを“食べたくなくなる”さらにチベット体操は、副交感神経を刺激し心を穏やかにする効果があるので、ストレス解消にも効果的です。心の平穏が訪れると甘いものやドカ食いを抑制できるので、ダイエットにも繋がります。特に30代~40代の人は、チベット体操を続けたことで、体重が減ったという人が多いです。さらに食の好みも変化していき、油っぽいものよりも、体に健康な食材を欲するようになる人も。自然と健康な体になっていきますよ。効果3:白髪の改善に効果的、肌もつややかに最後に、チベット体操体験者の中で最もよく聞かれる効果が「肌のつやがアップした」ということです。これは血行が良くなったことで得られる現象。毎日のお化粧のノリも良くなりそうですね。確かにチベット体操は1セット行うだけでじんわりと汗をかくので、肌の毒素も排出されたような感覚を覚えます。デトックス効果もあるのかもしれませんね。また血行が促進されたことで「白髪が減った」という声も多いんですよ。白髪は“老け印象”の大敵です。チベット体操で予防しましょう。チベット体操は「いつやらなければならない」という決まりはないですが、朝に行うと基礎代謝が上がりやすくなり、特にダイエット効果が期待できます。私も1ヶ月ほど続けていますが、これまで悩まされていた冷え症が少しだけ改善されました。10分あればできてしまうので、朝の時間のないときでも無理なく続けられる点もポイントです。とても簡単なのでぜひみなさんも試してみてください。参考:一般財団法人美巡ライフ教会、チベット体操 ~梶本恵美のビューティ・エイジング・ライフ~、稲垣睦人カイロプラクティックオフィス、『5つのチベット体操』河出書房新社/ピーター・ケルダー
2017年10月16日人口300万人都市の名古屋市は16区から構成されているが、その中でチベットを感じられるエリアと言えば守山区だ。奥まった方は山奥に近く、名古屋市最高峰の東谷山(193m)も守山区にあるからというが、その守山区には正真正銘のチベット寺院もあるのだ。○チベット修行後、正式に認められて設立早速取材しようと訪れたのは、2005年に創建されたチベット仏教寺院「強巴林(チャンバリン)」。隣接する倶利加羅不動寺の森下永敏住職が実際にチベットで修行し、正式に認められて日本での建立が実現したという。寺は森下住職の修行地だったチベット最古の寺院、「ジョカン寺」がモデルとなっている。本尊の釈迦牟尼仏像もジョカン寺のそれを忠実に再現しているという。建物からインテリアからどれを取っても、日本の仏教寺院とは全く違った極彩色の世界。一歩踏み入れると、とにかく圧倒される。長い階段をのぼると、チベット仏教につきもののマニ車を発見!中に経典が入っていており、これをくるくるっと回すとお経を読んだことにしてくれるのだ。○余生を仏教に捧げた案内人がレクチャーここで登場してきたのが、「チャンバリンの案内人」こと広報職の浅井覺道さん。「中に入る前にまずお線香をたいて身を清めてください。そして四方にいる仏様に挨拶をしてくださいね。線香は3本あってそれぞれ……(以下略)」と、一つひとつ丁寧に作法をレクチャーしてくれる。この広報・浅井さん、聞くとかなり異色の経歴の持ち主だ。大手デパートのデザイナーを長年勤めたというクリエイター出身なのである。デザイナーとして会社勤めの傍ら、プライベートではなんと山伏の修行に励んでいたというのだ。そして定年と同時に、残りの人生は仏教に身を捧げようとチャンバリンの案内人に就いたのだという。「1階と2階をざっとご案内するだけでも、3倍速で話して1時間はかかります。質問に答えようものなら2時間コース。この前なんか3時間かかった人もいました」とこの時点でトークが止まらない。「お釈迦様のことチベットのこと、仏教のこと。話したいことはいろいろあるんですよ!そもそも仏教とは……(以下略)」輝くまなざしで語り続ける浅井さん。「でもカタイことを言ってはいかん! まずはたくさんの人に来ていただかないと」とのこと。実際、本家ジョカン寺のご本尊のご利益をインスパイアしてつけた寺院のキャッチフレーズは、「縁結び(えんむすび)のお釈迦様」なのだ。○チベット風すいとんをバター茶とともにこのチャンバリンが今、力を入れているのが「グルメ」だ。敷地内には、チベット料理と寺カフェの「パルコル」がある。ここではチベット直伝のカレー(750円~)やチベット茶(400円)といった、現地でしか味わえない本格的なチベット食のメニューはもちろん、フルーツパンケーキ(1,000円)など和製カフェメニューも充実している。せっかくだから珍しいものをと、筆者がチョイスしたのはチベット風すいとんの「トゥクパ」(580円)だ。シソとコリアンダーとカルダモンの香りが強烈で、野菜がたっぷり。味自体はさっぱりしている。これは女性客が多いのもうなずける!続いてオーダーしたのは伝統の「バター茶」(500円)。ヤクの乳で作ったバター入りで、現地では1日40杯ほども飲まれるという。浅井さんは不定期で休みをとっているとのことだが、案内してもらうのに予約は必要ないため、時間にゆとりがある人は浅井さんにレクチャーしてもらおう。異国情緒あふれる寺の内外に圧倒されるとともに、きっと新しい世界が開かれるはず。●Information強巴林(チャンバリン)名古屋市守山区青葉台101
2013年07月05日