チャイコフスキー没後130年を記念した特別公演『チャイコフスキー3大協奏曲の響宴 - 130年目の命日に捧ぐ -』が11月6日(月)にサントリーホールで開催される。数々の交響曲やバレエ音楽を手がけ、現在も絶大な人気を誇る作曲家チャイコフスキー。今年11月6日(月)は氏の130年目の命日にあたる。そんな記念すべき日にオール・チャイコフスキー・プログラムの公演が開催される。スペイン期待のチェロの俊英、パブロ・フェランデスが佳品「ロココの主題による変奏曲」を、名門チェコ・フィルの次代を牽引する若きコンサートマスター、ヤン・ムラチェクが旋律美の極致ともいうべき「ヴァイオリン協奏曲」を、そして世界がその実力を認める新世紀のレジェンド、キリル・ゲルシュタインが「ピアノ協奏曲第1番(原典版)」を披露。共演は高関健指揮東京フィルハーモニー交響楽団が務める。3人の名手が集まり、3つの協奏曲が一挙に演奏される特別な夜になりそうだ。チャイコフスキー没後130年記念特別公演チャイコフスキー3大協奏曲の響宴- 130年目の命日に捧ぐ -■チケット情報月6日(月)19:00開演サントリーホール出演ヤン・ムラチェク(ヴァイオリン)パブロ・フェランデス(チェロ)キリル・ゲルシュタイン(ピアノ)高関健(指揮)東京フィルハーモニー交響楽団オール・チャイコフスキー・プログラムロココの主題による変奏曲 Op.33ヴァイオリン協奏曲 Op.35ピアノ協奏曲第1番 Op.23
2023年09月25日2019年にモスクワで行われた「チャイコフスキー国際コンクール」は、我々クラシックファンに様々なプレゼントを与えてくれた。その1つがピアノ部門第2位に輝いた藤田真央だ。コンクール後の彼の眩いような活躍ぶりは、コンクールの価値と意味を改めて認識するにの充分だ。そうなると当然、藤田真央を押さえて優勝を果たしたピアニストが気になるのは道理だろう。という訳で、2019年「チャイコフスキー国際コンクール」ピアノ部門の優勝者アレクサンドル・カントロフの来日公演に改めて注目したい。“カントロフはリストの生まれ変わりだ。私は、彼のように楽器を操り、これらの作品を奏でるピアニストを他に知らない”Jerry Dubins(『ファンファーレ』誌)その実力や如何に!?●公演概要「アレクサンドル・カントロフピアノ・リサイタル」・6月28日(火)ザ・シンフォニーホール・6月30日(木)東京オペラシティ コンサートホール●アレクサンドル・カントロフ(ピアノ)22歳で挑んだ2019年のチャイコフスキー国際コンクールにおいて、フランスのピアニストとして初めて優勝。演奏活動と録音活動のいずれも、各地の批評家たちから絶賛を浴びている。今やフランス・ピアノ界のホープとして定評のある彼は、早くに演奏活動を開始。16歳の時、ナントとワルシャワのラ・フォル・ジュルネ音楽祭から招かれシンフォニア・ヴァルソヴィアと共演して以来、数多くのオーケストラからソリストとして招かれており、とりわけゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団と定期的に共演を重ねている。またアムステルダムのコンセルトヘボウ、ベルリンのコンツェルトハウス、フィラルモニー・ド・パリ、ブリュッセルのボザールなどの一流ホールで演奏を披露し、ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭、ジャコバン国際ピアノ音楽祭、ハイデルベルク春の音楽祭などの著名な国際音楽祭に出演している。録音では、デビュー・アルバム『A la russe』(BIS)が、クラシカ誌の年間最優秀ショク賞に輝き、ディアパゾン誌、ピアノニュース誌の特薦盤に選ばれるなど、広く注目され高い評価を得た。BISレーベルからは、『リスト:ピアノ協奏曲集』、『サン=サーンス:ピアノ協奏曲第3・4・5番』(ディアパゾン・ドール賞と年間最優秀ショク賞2019を受賞)、最新盤『ブラームス、バルトーク、リスト』(ディアパゾン・ドール賞と年間最優秀ショク賞2020を受賞)がリリースされた。2019年、フランス批評家協会賞の年間最優秀新人音楽家部門を受賞。2020年には、先述のサン=サーンスの協奏曲アルバムで、フランスの最も権威ある音楽賞「ヴィクトワール・ド・ラ・ミュジク・クラシック」の2部門(年間最優秀録音部門/年間最優秀器楽ソリスト部門)を同時受賞するという快挙を成し遂げた。これまで、ピエール=アラン・ヴォロンダ、イーゴリ・ラシコ、フランク・ブラレイ、レナ・シェレシェフスカヤに師事する。サフラン財団賞および、バンク・ポピュレール財団賞を授けられ、助成を受けている。
2022年06月14日ドイツを代表する名匠クリスティアン・ペッツォルト監督最新作『水を抱く女』から、ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀女優賞)を受賞したパウラ・ベーア演じる主人公ウンディーネの凛とした美しさ、フランツ・ロゴフスキ演じるクリストフとの甘い瞬間を切り取ったカットなどの新場面写真8点と、黒沢清監督ほか各界からの絶賛コメントが到着した。“水の精・ウンディーネ(オンディーヌ)”の神話を、現代に大胆に置き換えて映画化した本作。「愛する男に裏切られたとき、その男を殺して、水に還らなければならない」という切ない宿命を背負った女性の物語を、現代都市ベルリンに幻想的に蘇らせ、第70回ベルリン国際映画祭・銀熊賞(最優秀女優賞)と国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)をW受賞した。妖艶なウンディーネを演じたのは『婚約者の友人』(フランソワ・オゾン監督)や『ある画家の数奇な運命』(フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督)などのパウラ・ベーア。ベルリン国際映画祭が2021年より性別による賞を廃止したため最後の“最優秀女優賞”受賞者となった。今回解禁となった場面写真でも彼女の存在感が際立つ。ペッツォルト監督の前作『未来を乗り換えた男』でも共演したフランツ・ロゴフスキとの相性については、「彼らの相互作用には大きな信頼がある。これは今までに他の俳優コンビの間では感じたことはありません。彼らのあらゆる触れ合い、あらゆる視線、すべてが信頼と尊敬と信じられないほどの解放感に満ちています」と、監督が賛辞を贈るほど。さらに黒沢清監督は「ドイツ製ダーク・ファンタジーだ。ベルリンの地縛霊が忽然とよみがえり、官能も恐怖も申し分なし。こんなのがあったんだ」とコメントし、『スパイの妻』でヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した際の審査員だったペッツォルト監督最新作に驚きの声を寄せる。また、『淵に立つ』や『よこがお』を手掛ける深田晃司監督は、「パウラ・ベーアの視線に導かれベルリンがミクロの街角からマクロの歴史へと展げられていく快感。しかし、そこにあるのはひとりの女性への呪いだった。呪いをかけたのは誰か。巨大な悲しみをこの映画は私たちへと投げかける」と語る。そして劇画家・声楽家の池田理代子は、「チャイコフスキーに『ウンディーネ』を、ドヴォルザークに『ルサルカ』を作らせ、アンデルセンに『人魚姫』を書かせた、魅惑に満ちた『水の精』の神話。永遠に人々を魅了してやまないウンディーネ(オンディーヌ)の物語が、二人の名優を得て、現代を舞台の映画として登場した。水の中に消えていく彼女の姿が、恐ろしくも愛しく魅力的で、忘れることが出来ない」と絶賛。英国スコティッシュバレエ団でプリンシパルを務めた世界的なバレエダンサーで、かつて「オンディーヌ」を演じたことがある下村由理恵は「『宿命』とは切なく、悲しい。私自身、舞踊化されたオンディーヌを演じた時に感じたこの感情。終盤になるにつれ、どんどん引き込まれ、見終わった感覚は、今迄にないものでした」とコメントを寄せている。『水を抱く女』は3月26日(金)より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:水を抱く女 2021年3月26日より新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて公開© SCHRAMM FILM / LES FILMS DU LOSANGE / ZDF / ARTE / ARTE France Cinéma 2020
2021年03月04日多くのファンに愛される「炎のコバケン」。指揮者の小林研一郎が4月に満80歳(傘寿)を迎える。これを祝う記念プロジェクト「マエストロ小林研一郎80th祝祭演奏会」についての会見が開かれ、マエストロ自ら意気込みや抱負を語った(1月28日・東京文化会館内)。【チケット情報はこちら】小林は会見冒頭、今年の大相撲初場所で33歳にして初優勝を果たした徳勝龍の「もう33歳ではなく、まだ33歳」という発言を引き、「私も同じ気持ち。80歳を迎え、そこからまたもうひとつ輝く世界、80歳の階段を登りつめたときに見える景色に期待しながら、そしてオーケストラという、とてつもない才能の集団の方々に、何か新しい光のようなものを(示す)、そのために作曲家の行間のうちを相当勉強しなければならないと思っています」と、変わらぬ真摯さで音楽に向き合う姿勢を語った。プロジェクトは3つのコンサート企画から構成され、すでに昨年9月、「VOL.1 ハンガリー放送交響楽団 日本公演」でスタートしている。そしていよいよ80歳イヤーの今年開催されるのが、4月のサントリーホールでの「VOL.2 チャイコフスキー交響曲 全曲チクルス」(管弦楽:日本フィル)と、11月の東京芸術劇場での「VOL.3 ハンガリー国立フィルハーモニー管弦楽団 日本ツアー」。チャイコフスキーは小林が得意とする作曲家のひとり。最近では2013~2015年にロンドン・フィルとスタジオ録音した交響曲全集が大きな話題となった。小林が「命綱」と形容する強い絆で結ばれた日本フィルとともに演奏する今回は、5日間にわたって、もちろん《マンフレッド交響曲》も含めて全曲を網羅する完全版。公演2日目の4月9日が80歳のバースデー当日だ。チャイコフスキーは今年生誕180年なので「80年」つながりでもある。「チャイコフスキーの持っているペシミスティックな、あるいは救いようのない苦しみの世界。その苦しみの大叙事詩をお見せできたら、今までとまったく違うチャイコフスキー観が生まれるかもしれない」と小林。ハンガリー国立フィルとの共演歴も長い。1974年、小林が世界へ羽ばたくきっかけとなったブダペスト国際指揮者コンクールのホスト・オーケストラだったから(当時「ハンガリー国立交響楽団」)、すでに45年以上の付き合いだ。「彼らと新しいことをやる時には、なぜかいつもこの曲」というマーラーの交響曲第2番《復活》(ソプラノ:市原愛、アルト:山下牧子、合唱:東京音楽大学)や、ベートーヴェンの交響曲第7番などを演奏する。「炎のコバケン」という呼び名には恥じらいを感じるという小林。燃え上がるのではなく、自身は冷静に、むしろ炎に水をかけているのだと、独特の言い方で表現したが、いずれにしても「老いては益々壮(さか)んなるべし」。そのベースの炎の勢いは、80歳を迎えてなお、まったく衰えることはなさそうだ。取材・文:宮本明
2020年01月30日「天才」と呼ばれるピアニストは数多くいるが、今第一線で活躍している日本人で真っ先に名前が挙がるひとりがこの人ではないだろうか。――上原彩子による「2020年デビュー20周年に向けて」と題するコンサートの第1弾が、2月と3月に大阪と東京で開かれる。プログラムは、上原が敬愛するふたりの天才作曲家モーツァルトとチャイコフスキーの作品を集めたもの。【チケット情報はこちら】「ふたりとも出発点にオペラ、歌というものがあります。モーツァルトの時代にはイタリア・オペラが主流でしたし、チャイコフスキーもロシアに入ってきたイタリア・オペラに影響を受けて、そこから独自の音楽を創り上げた人。今回のプログラムは、そんな同じところから出発したふたりの音楽の、それでもやはり際立つ違いを聴いていただけるような曲目を選びました」チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門で女性として、そして日本人として初めての第1位を獲得してから今年で18年。当初の「彗星のように登場した天才ピアニスト」のイメージはそのままに、近年はより豊かな表現を獲得してきているようにみえる。そのひとつが、今回取り上げるモーツァルトだ。「それまでロシアものを中心に演奏してきたので、初めてモーツァルトを勉強し始めた時には、そのシンプルさに戸惑いました。古楽器の先生に指導を受けてから、俄然面白くなってきたんです。古楽器は音色の変化がつけやすく、より細かい表現が可能です。ただそれをそのままモダン楽器でやっても上手くいかない。古楽器で学んだことをどうモダン楽器の演奏に活かせるのか。今回はその課題に取り組んだ成果を少しでもお聴かせできればと思っています」一方、チャイコフスキーは子どもの頃から親しんできた作曲家。「若い頃は交響曲『悲愴』に代表されるような暗さに惹かれていた」という上原だが、徐々に暗さだけでなく、明るさや切なさといった要素を見出すようになったという。「意外に思われるかもしれませんが、チャイコフスキーの魅力はシンプルで純粋なところだと思っています。特に小品にその魅力が溢れていますが、そんなチャイコフスキーを演奏する際にもっとも気をつけているのは、音色のコントロールです。これは(十代の頃から師事していた)ヴェラ・ゴルノスタエヴァ先生から教えられたことなのですが、ただ大きい音、迫力のある音を出すのではなく、音色の変化やバランスでスケール感を出す。それがロシア・ピアニスズムの真髄なんです」18年の間には、結婚・出産も経験した上原。子育て中はピアノどころではなかったそうだが、心の中にピアノ以外の場所ができたことで、逆に音楽にはふくよかな肉付きがついた。「天才」は次のステージに上がろうとしているのかもしれない。今回のコンサートでは、そんな上原彩子の「今」を存分に味わうことができるにちがいない。公演は2月1日(土)に大阪・いずみホール、3月25日(水)に東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアルにて開催。取材・文:室田尚子
2020年01月28日音楽家が世に出る大きなきっかけとなるのがコンクールだ。そのコンクールの中でもピアノの「ショパン国際ピアノ・コンクール」や「チャイコフスキー国際コンクール」、指揮の「ブザンソン指揮者コンクール」の名声がひときわ高いのは、過去の優勝者や入賞者のその後の活躍ぶりによるところが大きい。今回「名曲全集」に登場するピアノの上原彩子と指揮のベン・グラスバーグこそは、まさにコンクールの申し子と言えそうだ。「第12回チャイコフスキー国際コンクール」のピアノ部門において女性として、さらには日本人としての初優勝を成し遂げた上原彩子と、「第55回ブザンソン指揮者コンクール」で優勝を果たしたベン・グラスバーグ。この2人が共演するベートーヴェンのピアノ協奏曲は聴き逃がせない。コンクールをきっかけに大きく羽ばたいた2人の今や如何に。さらなる深化をとげた音楽家の姿をしっかり見極める時間が楽しみだ。●公演概要1月19日(日)ミューザ川崎シンフォニーホール「ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団名曲全集第153回」●上原彩子 Ayako Uehara (ピアノ,Piano)3歳児のコースからヤマハ音楽教室に、1990年よりヤマハマスタークラスに在籍。ヴェラ・ゴルノスタエヴァ、江口文子、浦壁信二各氏に師事。第3回エトリンゲン国際青少年ピアノコンクールA部門第1位を始め多くのコンクールで入賞を果たす。2002年6月には、第12回チャイコフスキー国際コンクールピアノ部門において、女性としてまた、日本人として史上初めての第一位を獲得。第18回新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞受賞。これまでに国内外にて演奏活動を行い、2004年12月にはデュトワ指揮NHK交響楽団と共演し、2004年度ベスト・ソリストに選ばれた。CDはEMIクラシックスから3枚がワールドワイドで発売された他、2014年にはキングレコードに移籍し、「上原彩子のくるみ割り人形」「ラフマニノフ13の前奏曲」がリリースされている。2006年1月10日には「日本におけるロシア文化フェスティバル2006」オープニング・ガラコンサートでゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団と共演、また、2008年9-10月にはクリスチャン・ヤルヴィ指揮ウィーントーンキュンストラー管弦楽団とのオーストリア及び日本ツアーを行ない、2017年3月には、ベルリン及び日本国内4都市において、エリアフ・インバル指揮ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団と共演、高い評価を受けた。東京藝術大学音楽学部早期教育リサーチセンター准教授。●ベン・グラスバーグ(指揮)ケンブリッジ大学を卒業後、英ロイヤル・アカデミーでシャーン・エドワーズに指揮を学んだ。17年9月、第55回ブザンソン指揮者コンクールで優勝したほか、聴衆賞、オーケストラ賞も受賞した。17年夏、グラインドボーン音楽祭「皇帝ティートの慈悲」でロビン・ティッチアッティのアシスタントを務めていたグラスバーグは指揮者急病のため、急遽に指揮台に上がり大成功を収め、史上最年少で同音楽祭の指揮台にあがった指揮者となった。グラインドボーンでは18年夏に『蝶々夫人』、秋には『椿姫』をアシストおよび指揮をする。17/18シーズンはカンマー・アカデミー・ポツダムにデビューし、コンサートと『コジ・ファン・トゥッテ』を指揮するほか、アーネム・フィル、リヨン国立管、ロイヤル・フィル、パリ室内管、サンクトペテルブルク響、デトロイト響にデビューする。またロンドン・フィルでウラディーミル・ユロフスキーのアシスタントを務めるほか、ブリュッセルのモネ劇場で始める新しいダ・ポンテ・サイクルにアシスタントとして、また指揮者として参加する。
2020年01月10日映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』が、2020年2月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開される。“運命の絵”に魅せられた老美術商主人公は、年老いた美術商オラヴィ。仕事一筋に生きてきた彼のもとに、ある日、音信不通だった娘から、問題児の孫息子・オットーを職業体験のため数⽇預ってほしいという依頼を受けることから物語は始まる。その矢先、オラヴィが出会ったのは、オークションハウスで飾られた1枚の肖像画。署名がないもののその価値を確信したオラヴィは、その絵画を手に入れようと資金集めに走る。そのなかで明らかになる、娘親子の過去──絵画に魅せられ生涯を捧げた男と、その家族が見出す“本当に価値のあるもの”が描きだされる。アラヴィが出会った“幻の名画”物語のキーとなる、オラヴィがオークションハウスで見つけた1枚の肖像画。全てがベールに包まれた作品だったが、孫息子・オットーの協力もあり、近代ロシア美術の巨匠イリヤ・レーピンの作品という証拠を掴む。イリヤ・レーピンといえば、19世紀に⽂学のトルストイやドストエフスキー、作曲家のチャイコフスキーなどと並び、近代ロシア美術を牽引した国宝級と称される画家のひとり。そんな“幻の名画”が何故ここにあるのかー?名画に込められた真実が明かされる時、すれ違う家族の秘めた想いが絆を紡ぎだす―。監督にクラウス・ハロ監督を務めるのは、クラウス・ハロ。⻑編のデビュー作でベルリン国際映画祭クリスタル・ベア賞を受賞、過去4作品がアカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表に選出され、フィンランドを代表する監督と称される。アカデミー賞のショートリストに選出、ゴールデングローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた前作『こころに剣士を』の脚本家と再びタッグを組み、国宝級絵画を多数有するフィンランド国立アテネウム美術館などの全面協力のもと、本作を作り上げた。詳細映画『ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像』公開日:2020年2月28日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開原題:ONE LAST DEAL監督:クラウス・ハロ脚本:アナ・ヘイナマー出演:ヘイッキ・ノウシアイネン、ピルヨ・ロンカ、アモス・ブロテルス、ステファン・サウク配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス2018年 / フィンランド / シネマスコープ / 95分 / DCP5.1ch / フィンランド語・スウェーデン語・英語
2019年10月27日日本オリンピック委員会(JOC)が、オリンピック・ムーブメントの推進を目的に1997年より毎年開催しているオリンピックコンサート。スポーツと文化の融合をかたちにした、オリンピック映像とフルオーケストラが競演するという唯一無二のコンサートだ。毎年、東京などで開催し好評を博してきたが、2020年は1月~4月にかけ「プレミアムサウンドシリーズ」として、東京、名古屋、広島、大阪、仙台、札幌の全国6都市、その各地を代表する計7つのコンサートホールでの開催が決定した。【チケット情報はこちら】いよいよ開催まで1年を切った東京2020大会。オリンピックはいつの時代も、アスリートはもちろん、世界中の人々の心を揺さぶり続けてきた。今回のコンサートは“輝く夢に向かって”をテーマに、オリンピックをめぐる数々のドラマを、映像とフルオーケストラの響きでお届けする。コンサートのナビゲーターは、自身も競泳選手として、過去2回のオリンピックへ出場したオリンピアンであり、現在は俳優として活躍する藤本隆宏。2012年から9年連続で、今回のシリーズでもナビゲーターをつとめる。公演にはオリンピックという夢に挑み続けたオリンピアンも参加予定。また、公演各地の合唱団が、このコンサートでは恒例となった「オリンピック讃歌」にこめられたオリンピック精神を高らかに歌い上げる。<公演プログラム>第一部・オリンピック東京大会ファンファーレ(今井光也)・オリンピック・マーチ(古関裕而)・歌劇「運命の力」序曲(ヴェルディ)・映画「E.T.」から”地上の冒険”(ジョン・ウィリアムズ)・歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲(グリンカ)第二部・喜歌劇「天国と地獄」序曲(オッフェンバック)※札幌以外の6公演・交響曲第2番第3楽章(ラフマニノフ)※札幌公演のみ・オリンピアン等によるトークコーナー~輝く夢に向かって※参加者は後日発表。・幻想序曲「ロメオとジュリエット」から(チャイコフスキー)・映画「ミッション」からメインテーマ(エンニオ・モリコーネ)・オリンピック讃歌(スピロ・サマラ)ほか公演は2020年1月11日(土)~4月4日(土)にかけて札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島の6都市・7会場で上演される。
2019年10月11日今年の6月17日から27日まで、ロシアのモスクワとサンクトベテルブルグで行われた「第16回チャイコフスキー国際コンクール」の優勝者ガラ・コンサートが開催される。同コンクールは世界で最も権威のある三大コンクールのひとつとして4年に一度モスクワで開催され、「ピアノ」「ヴァイオリン」「チェロ」「声楽」 に加え、今年から管楽器 (木管楽器・金管楽器) 部門が新設されている。過去の優勝者にはヴァン・クライバーンをはじめ、ウラディーミル・アシュケナージ、エリソ・ヴィルサラーゼ、ミハイル・プレトニョフ、グレゴリー・ソコロフ、デニス・マツーエフ、ダニール・トリフォノフ(以上ピアノ)、 ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、マリオ・ブルネロ (チェロ)ら世界で名だたる演奏家を輩出し、日本人では、 諏訪内晶子(ヴァイオリン)、神尾真由子(ヴァイオリン)、上原彩子(ピアノ)、佐藤美枝子(ソプラノ)らが優勝を果たしている。この「チャイコフスキー国際コンクール」の主要部門優勝者 (またはそれに準ずる入賞者) を迎えたガラ・コンサートが開催されるとなれば見逃せない。世界最高峰のコンクールを制した新鋭の実力やいかに。ぜひこの目と耳で確かめたい。●公演概要「第16回チャイコフスキー国際コンクール優勝者ガラ・コンサート」・10月8日(火)東京芸術劇場コンサートホール●出演ドミトリー・シシキン(ピアノ部門第2位入賞/ロシア )セルゲイ・ドガージン (ヴァイオリン部門優勝/ロシア)サンティアゴ・カニョン=ヴァレンシア (チェロ部門第2位入賞/コロンビア)指揮:飯森範親管弦楽:東京交響楽団
2019年10月03日10月1日(火)、新国立劇場の2019/2020シーズンは、チャイコフスキーの『エウゲニ・オネーギン』で開幕する。刺激的な演出が話題のモスクワ・ヘリコン・オペラの創設者ドミトリー・ベルトマンによる新制作のプロダクションだ。リハーサルは9月初旬にスタート。その初日、ベルトマンが、スタッフ・キャストに演出コンセプトを説明する機会に立ち会った。【チケット情報はこちら】『エウゲニ・オネーギン』を手がけるのはこれが9回目だというベルトマン。「若い頃はとにかくみんなを驚かせようとしてばかり。氷の世界の物語にしたり、タチヤーナとオネーギンのベッド・シーンがあったり。でも年齢とともに、そういうものは必要ないのだとわかってきました」と笑う。チャイコフスキーというと、叙情豊かでメランコリックな音楽が特徴だが、彼は、チャイコフスキーはもっと情熱的なのだと力説する。「わたしの目指すチャイコフスキーの音楽は、情熱的な真っ赤な色をしています。この作品も情熱にあふれたオペラだということを伝えたいと思います」そしてストーリーを追いながら、登場人物のキャラクター分析やドラマの背景を彼自身の視点から説明する。「最初のシーンだけちょっと説明して、すぐ稽古に入りますから」と言って始まったのが、ときに一人二役でオーバー・アクションで歌ってみせるなどの「熱演」を交えながらたっぷり40分以上。熱い人だ。「結末は血がほとばしるような悲劇です。幕開けはコミカルに始まって最後はものすごい悲劇で終わる。そういうコントラストをつけて演出したいと思います」今回、舞台上には、全幕を通して、古代ギリシャ風の4本の円柱が置かれている。これは、モスクワ芸術座の創始者で、ロシアの現代演劇の礎を築いたコンスタンチン・スタニスラフスキー(1863~1938)の自宅内にあった、「オネーギン・ホール(オネーギンの間)」と呼ばれる小劇場を再現したもの。スタニスラフスキーはそこで1922年に『エウゲニ・オネーギン』を上演しているのだ。この上演こそが、ロシアのオペラ演出の先駆けと位置づけられているそうで、その1922年版をモチーフに、「時代に合わせ、わたしたちの演出を自由に行う」という、新たなプロダクションとなる。題名役オネーギンには、世界の主要劇場でこの役を当たり役にしているワシリー・ラデューク(バリトン)。そして題名役以上に重要なヒロイン、タチヤーナには、 2017年に、センセーショナルなザルツブルク音楽祭デビューを飾った注目のエフゲニア・ムラーヴェワ(ソプラノ)。制作チームにもロシアから来日したスペシャリストたちが揃った。ロシア・オペラを知り尽くした彼らが、そのノウハウを結集して作り上げる舞台。充実のシーズン開幕が待ち遠しい。取材・文:宮本明
2019年09月20日韓国の俊英チョ・ソンジンが第17回ショパン国際ピアノコンクールを制覇してからすでに4年の歳月が過ぎようとしている。この間、常にピアノ界の第一線で活躍を続けたチョ・ソンジンの存在感はますます大きくなり、たくましさを増した印象だ。そのレパートリーも、得意のショパンはもとよりモーツァルトやドビュッシーなどなど、自らの可能性を確かめるかのように慎重に広げられてきたことも功を奏し、今や押しも押されもしないピアノ界のスターとして認知されている。まさにショパン国際ピアノコンクールの栄光の歴史に名を刻むにふさわしい存在と言えるだろう。そのチョ・ソンジンが今回のリサイタルで披露するのは、モーツァルトの「幻想曲ニ短調」&ピアノソナタ第3番に、シューベルトの「さすらい人幻想曲」。そして、ベルク&リストのピアノ・ソナタという、ピアノファン垂涎のプログラムだ。特に気になるのが後半のベルクとリストの2つのソナタ。ともに「ロ短調」で書かれたこの2曲の存在感は、ピアノの歴史の中でも特筆モノだ。このよりすぐりの名曲に対峙するチョ・ソンジンの心意気やいかに。俊英の今を聴く上で最良の時間がここにある。◆公演概要9月24日(火)サントリーホール大ホール「チョ・ソンジンピアノ・リサイタル」◆チョ・ソンジンSeong-Jin Cho(ピアノ, Piano)(c)Harald Hoffmann DG2015年10月第17回ショパン国際ピアノ・コンクール優勝、ポロネーズ賞も同時受賞し、国際的な脚光を浴びる。卓越したテクニックと透明で美しい音色、身体中から溢れ出る音楽性が聴く人の心を打ち、若き世代で最も際立つピアニストの一人として、高く評価されている。1994年ソウル生まれ。2008年モスクワ・ショパン国際ピアノ・コンクールで優勝、2009年浜松国際ピアノ・コンクールでは15歳で最年少優勝を果たし、2011年チャイコフスキー及び2014年ルービン・シュタイン国際コンクールで第3位受賞。これまでにチョン・ミュンフン、マゼール、ヤンソンス、ゲルギエフ、プレトニョフ、アシュケナージ、ラトルなどの著名な指揮者の指揮の下、ベルリン・フィル、バイエルン放送響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ミュンヘン・フィル、フィルハーモニア管、フランス国立放送フィル、チェコ・フィル、ブダペスト祝祭管、マリインスキー歌劇場管、ロシア・ナショナル管、デンマーク放送響などの世界一流のオーケストラと共演。また、カーネギー・ホール、コンセルトヘボウ、ロッテ・ホール、ラ・セーヌ・ミュージカル、マリインスキー歌劇場をはじめとする世界を代表するコンサートホールでリサイタルを行っている。現在ベルリン在住。老舗ドイツ・グラモフォン・レーベルと専属契約を結び数々のCDが発売されており、最新録音は「モーツァルトのピアノ協奏曲第20番、ピアノ・ソナタ第3番、第12番」。
2019年09月19日スマートフォンやタブレットなどの普及で、いつでもどこでも音楽を楽しめるようになり、子どもたちが気軽に身近に音楽に触れられる機会が増えました。しかし、媒体を通した “音” では得られない効果が、生演奏の “音” にはあることがわかっています。そうは言っても、実際にコンサートに子連れで行くのは「いろいろハードルが高い」と心配な方は多いですよね。そんな不安を解消してくれる、子どもに優しい&楽しいコンサートをご紹介します。音楽鑑賞は「感性」と「知性」が成長する子どもの頃から音楽を聴くと、次のような効果が生まれることがわかっています。■感受性を育む■言語能力の発達■知能の向上さらに、コンサートや音楽会など生の演奏(音)を聴くことで、効果が倍増するという事実も。それはなぜでしょう?その答えは、録音音源では得られない臨場感が生演奏にはあるから。演奏者の表情、息遣い、会場の盛り上がり、楽器の振動など、音楽を五感で感じることができるからです。脳が多くの刺激を受けることで、感性も知能もより成長するというわけです。実体験は、言葉では表せない感情や感動も引き起こします。日本オーケストラ連盟が、クラシックコンサートで音楽鑑賞をした子どもたちを対象に行なったアンケートがあります(対象:小学校1~6年生)。生演奏を聴いた直後の子どもたちの心の動きを8つの視点から、そして少し時間が経って、その経験により気持ちがどう変化して日常に影響しているのかを4つの視点からとらえられており、そこからは子どもたちの素直な反応が見て取れます。音楽鑑賞直後は、なんと73%もの子たちが「自分が変わった!」と答えています。「とても勇気がわいてきて、たのしかった」「心がワクワクした。心があこがれると思った」「なぜかいつもの自分とはちがう自分になれた」(引用元:公益社団法人 日本オーケストラ連盟|子どものためのオーケストラ 魔法を届ける)確実に生の音楽が子どもたちに響いた証拠がここにあります。その後、その感動はどのように変化していったでしょうか?調査の結果、76%の子どもたちに「元気が出た」「毎日を楽しめるようになった」などのポジティブな変化が見られたそうです。また、オーケストラは、さまざまな楽器、さまざまな演奏者が交わってひとつのハーモニーを奏でることから、多様性が身につくという面もあるそうです。【2019年下半期】おすすめコンサート情報♪「理屈よりもまずは聴いてよう!」ということで、次はお子さんが楽しめるおすすめのコンサートをご紹介します。【東京交響楽団&サントリーホールこども定期演奏会】2019年シーズン「音楽レシピ〜音楽は何でできている?」オーケストラ=東京交響楽団場所=サントリーホール「こども定期演奏会」は、日本で初めてできた子どものための定期演奏会。クラシック音楽に慣れ親しんで、コンサートにも気楽に足を運ぶことが習慣になってほしいという想いから、2002年に始まりました。年に4回(4、7、9、12月)行われています。曲をわかりやすく解説したり、オーディションで選ばれた子どもがオーケストラに参加する企画があったり、たくさんの学びと体験が盛り込まれています。有名指揮者や演奏家がゲスト出演するのも、豊かな才能に触れられる大きな魅力のひとつ。毎年テーマに沿って4回完結で構成されているため、4公演全て参加することで学びが深まるようになっています。2019年のテーマは<音楽のレシピ>。この機会に、音楽鑑賞を習慣化してみませんか?■第71回『スタイル』開催日:9月8日(日)11:00指揮:下野竜也ピアノ:小山実稚恵 + 2名の子どもピアニスト■第72回『リズム』 開催日:12月15日(日)11:00指揮:飯森範親チェロ:伊藤文嗣◇【日本フィルハーモニー交響楽団】■第45回夏休みコンサート 2019指揮:永峰大輔お話とうた:江原陽子(7/20,24~8/24)、速水けんたろう(7/21,22)バレエ:スターダンサーズ・バレエ団振付・演出:鈴木稔「初めてクラシック音楽を聴く子どもたちに、家族と一緒に本物のオーケストラをお聴きいただきたい」という願いから1975年にスタートした日本フィル夏休みコンサート。本格的なプログラムと親しみやすい演出で多くの人々に愛され続け、今では当時子どもだった方がご自分のお子さんや親御さんとご来場される“三世代コンサート”となっております。(引用元:日本フィルハーモニー交響楽団|夏休みコンサート2019特設ページ)プログラムは3部構成で、第1部では聴き覚えのある有名な曲と初めて聴く曲をバランスよく選曲し、説明も交えながら、音楽やオーケストラの魅力を伝えます。第2部は大人気のバレエとのコラボ。美しい踊りと臨場感あふれる音楽はこどもたちを魅力することでしょう。第3部は「みんなでうたおう!」。ここまで音楽の魅力を生でたっぷり味わっていますから、舞台と観客席が一体となって、豊かな表現力を発揮する時間です。“観て、聴いて、学んで、表現する” 全てをぎゅっと詰め込んだプログラムで、音楽を好きになるきっかけを与えてくれる夏恒例の音楽会。公演は夏の期間(2019年7月20日~8月24日)、関東を中心に各地で開催されます(京都公演もあります)。スケジュールの詳細はこちらでご覧いただけます。◇【長野市芸術館】2016年5月、日本を代表する建築家・槇文彦氏の設計による舞台芸術センターが長野にオープンしました。芸術監督は、あの久石譲氏です。地域の芸術の中心となるべく、子どもも参加できるユニークなコンサートがこの芸術館主催で企画され、型にハマらない自由さで、音楽の魅力に子どもたちを引き込みます。■親子のためのクラシックコンサート「音楽の絵本ブリランテ」開催日:2019年8月18日(日)開場10:00 開演10:30“動物たち” が奏でる音楽で子どもたちを飽きさせません。未就学児も大人の膝上で鑑賞できる、子どもどもに優しいコンサートです。■宮川彬良プロデュース ファミリーで楽しむアキラさんの音楽教室開催日:2019年9月8日(日)開場13:30 開演14:00ハードルが高いクラシック音楽を魅力的な語りで楽しいものに変えてしまうアキラさん。今回は昭和の歌謡曲を三世代で楽しめるコンサートになっています。アキラさんマジックに身を委ねて楽しみましょう!(3歳から入場可能です)■加藤昌則のぶっとび!クラシック[作曲家編]①好評だった2018年に続き、2回目の開催。作曲家を知ることで音楽の魅力を伝えます。最後に開催される総まとめコンサートは、格別のものになること間違いなし!これまでにない視点から音楽に触れられるとても興味深いイベントです。開催時間:開場18:00 開演18:30[1時間目]「ブラームス」2019年9月25日(水)[2時間目]「ショパン」2019年10月16日(水)[3時間目]「チャイコフスキー」2019年11月27日(水)[4時間目]「ドヴォルザーク」2019年12月25日(水)[5時間目]「ドビュッシーvsラヴェル」2020年1月29日(水)もっと気楽に!0歳から参加可能なコンサート情報♪ご紹介したコンサートはどれも有名オーケストラや劇場が子ども向けに開催している貴重なものばかりですが、「だからこそ、子どもが途中で泣いたり騒いだりしたら……と、やはり行くのを躊躇してしまう」、そんな心配されている方も多いはず。そこで、もっと気楽に――0歳児から参加できて親子で思う存分楽しめるコンサートを集めてみました。【トリオいろどり】オーボエ(石神智子)、クラリネット(飯田真弓)、ファゴット(垣内紀子)による木管三重奏の演奏団体。ご自身も子育て中のプロの演奏家ならではの優しい心遣いと工夫が詰まった、親子で安心して楽しめるクラシックコンサートを関東各地で開催中。■ 0歳からきける親子コンサート(東京公演)開催日:2019年8月31日(土) 開場10:00 開演10:30(11:20終演予定)開催場所:八広地域プラザ 吾嬬の里 多目的ホール小さなお子さまも、そのご家族も気軽に楽しめるクラシックコンサートです。会場にはマット席もあり、赤ちゃんにも優しい環境。近くで楽器の音が聴けるので、呼吸で合わせる音の緊張感や臨場感、本物の音楽をお楽しみください。トリオいろどりの木管三重奏に打楽器が加わります。みんながよく知っている歌を集めた童謡メドレーでは、子どもたちが大好きな “あの動物さんたち” が登場するそうですよ!■ 0歳からのファミリーコンサート(埼玉公演)開催日:2019年9月7日(土)開場13:30 開演14:00(15:10終演予定)開催場所:上尾市コミュニティセンタークラシックの名曲から童謡やアニメなど親しみやすい曲まで、木管楽器の温かい響きと打楽器のリズムによるサウンドで、楽しくワクワクする音楽をお届けします。上尾市で活動するバレエスタジオ「スタジオレミレモン」との共演も実現。バレリーナを夢見る輝かしい子どもたちの演技もどうぞご覧ください。聴いて楽しい!観て楽しい!0歳からのファミリーコンサートです。☆どちらの公演も、授乳室、オムツ替えスペース、ベビーカー置き場があり、途中入退場OKです。<こどもまなび☆ラボ読者の皆様へ>コンサートの幕開け、子どもたちは楽器の音が聴こえると目をキラキラさせて、すごいエネルギーを注いで聴いてくれます。真っ直ぐな好奇心、これが大人も演奏する私も会場の全てをあっという間に楽しい空間へ引き込んでいくのです。「子どもは魔法を持っているのかな?」と思うくらい。「演奏中泣いたりしないかな?ちゃんと楽しめるかな?」いろいろなことを心配されると思いますが、その場に流れる感覚をぜひお子さまに寄り添い一緒に楽しんでいただきたいです。子どもは私たち大人の想像を超える柔軟な感性を持っていると思います。「子どもが音楽を聴いてこんな反応をするのだと驚き感動しました!」というお客様の声を多く聞きます。モーツァルトを必ず演奏していますが、赤ちゃんは体をゆらゆら、手をパチパチ。その姿に、お客様と演奏者の間に生まれる空気感を、子どもたちは感覚的につかんでいることを感じます。言葉では伝えきれないことが音だと伝わるのです。コンサートに来られた方はきっとそれを実感されると思います。ライブならではの音楽の魅力をたくさんの方に知っていただけたら嬉しいです。【クラリネット奏者飯田真弓(いいだまゆみ)】東京藝術大学を経て同大学大学院修士課程を修了。第21回日本管打楽器コンクール・クラリネット部門第4位。トリオいろどりのメンバーと共に子どもと音楽の架け橋となるべく「0歳からのコンサート」を企画・開催、その他オーケストラ、室内楽を中心に演奏活動を行なっている。◇【0歳からOK!バイオリンに触れる親子コンサート】コンサートと楽器体験の2部構成で繰り広げられる音楽の世界で、子どもたちが音楽の楽しさに目覚めます。聴くことで興味がわき、楽器に触れてみることでチャレンジのドキドキ感と小さな成功体験を味わう実体験は、「もっと知りたい!やってみたい!」という想像力や探究心、行動力を促し、楽器に取り組むことで集中力も身につきます。0歳~の未就学児もハンドベルの楽器体験が楽しめるので、小さなお子さん連れの参加者からも大好評のお声がたくさん。何より子どもたちが楽しめるコンサートです。(東京)■ 未経験でも、プロと一緒にバイオリンを演奏できるスペシャルコンサート開催日:2019年8月12日(月祝)開始14:15開催場所:江戸川区総合文化センターバイオリンに触れるだけでなく、レッスンも受けられる貴重な体験ができます。レッスンにはまだ早い0~2歳のお子さんには、ミニ楽器つきチケットも。(神奈川)■ 管弦楽コンサート&サックス・コントラバス体験※子ども全員ミニ楽器演奏開催日:2019年8月31日(土)開始14:00開催場所:川崎市国際交流センター楽器の秘密を知れば音楽がますます楽しく!かっこいいサックス体験ができます。(埼玉)■ 親子のプレミアム・サロンコンサート「弦楽器コンサート&バイオリン体験」開催日:2019年8月18日(日)開始14:00開催場所:プラザイースト手拍子したり踊ったり、とにかく楽しいコンサートです。「できた!」「弾けた!」をたくさん持ち帰れるはず。☆関東各地でコンサート開催中。スケジュールはこちらでご確認ください。◇【Concert for KIDS 〜0才からのクラシック〜(公益財団法人ソニー音楽財団主催)】お子さんと外出しやすい土日祝日の午前中、親子で楽しめる最適な時間(1時間)に、聞き馴染みのある名曲で構成された親子に優しいコンサートです。客席を回りながらの演奏や、リズム遊びを交えるなど、飽きさせない工夫もいっぱい。幼い頃の音楽鑑賞は、心の安定をもたらし、「育脳」にも効果的だと、教育評論家の尾木直樹氏もオススメの子ども向け音楽シリーズ。お子さんだけではなく、大人の方も大満足の、レベルの高いプロによる演奏を楽しめる音楽会は全国各地で開催されています。(福岡)■ Concert for KIDS ~0才からのクラシック開催日:2019年8月17日(土)開場10:30 開演11:00開催場所:春日市ふれあい文化センター スプリングホール(千葉)■ Concert for KIDS 0才からのモーツァルト~ゆかいなパパゲーノの冒険~開催日:2019年9月14日(土)開場10:30 開演11:00開催場所:浦安音楽ホール コンサートホール■ Concert for KIDS〜0才からのクラシック®~開催日:2019年9月21日(土)開場10:30 開演11:00開催場所:スターツおおたかの森ホール(東京)■ Concert for KIDS〜0才からのクラシック®~開催日:2019年10月5日(土)開場10:30 開演11:00開催場所:東大和市民会館ハミングホール■ Concert for KIDS〜0才からのクラシック®~開催日:2019年11月10日(日)開場10:00 開演11:00開催場所:東京オペラシティ コンサートホール◇【大阪交響楽団 0歳児からの“光と映像で楽しむオーケストラ”】毎シーズン3日間6公演(3月,7月,12月)行われている大人気コンサート。演奏とプロジェクションマッピングの融合を楽しめる平日昼間1時間の公演は大好評です。目と耳から受ける華やかな刺激に子どもたちは大興奮することでしょう。お子さんがぐずっても、「同じように泣いてしまったり、動き回っているお子さんが周りにいるので気楽に自由に楽しめる!」という声も。ジブリ作品やハリー・ポッターなどから選曲するなど、子どもも知っている曲と映像で楽しい1時間はあっという間。正統派クラシックコンサートが苦手な方でも楽しめる内容となっています。(大阪)■0歳児からの“光と映像で楽しむオーケストラ” Vol.15 おとぎの国から開催日:2019年7月30日(火)午前の部 開場10:15 開演11:00/午後の部 開場13:15 開演15:00開催場所:ザ・シンフォニーホール■0歳児からの“光と映像で楽しむオーケストラ” Vol.16開催日:2019年12月24日(火)午前の部 開場10:15 開演11:00/午後の部 開場13:15 開演15:00開催場所:ザ・シンフォニーホール■0歳児からの“光と映像で楽しむオーケストラ” Vol.17開催日:2020年3月24日(火)午前の部 開場10:15 開演11:00/午後の部 開場13:15 開演15:00開催場所:ザ・シンフォニーホール◇【0歳からのコンサート夏休みの宿題に~音楽を体験しよう♪ @川口市】開催日:2019年8月4日(日)開場13:00 開演13:30開催場所:Live Space CAVALLINO「ミッキーマウスマーチ」や「ジブリメドレー」など子どもたちのよく知っている曲にくわえ、「ソフトクリーム」「プリン」「柿の種」などおいしそうな曲を連弾でお届け♪音楽を聴くときのちょっとしたマナーについても楽しく学んでみませんか?音楽を体で感じてくださいね!<こどもまなび☆ラボ読者の皆様へ>幼少期のお子さまは、感性がとても豊かです。その時期に、生演奏を聴く経験、演奏者を間近で見る経験をすることで、もっともっと感性が育まれると思いませんか?音楽に合わせてお子さまが体を揺らしたり、知っている曲を口ずさんだり……、そんなとき、子どもたちは体全体でメロディーを楽しんでいるのです。子どもが感じる世界は大人とは違います。ぜひ、子どものうちにたくさんの音楽を聴いて、感じてほしいですね。【ピアニスト池田和美(いけだかずみ)】***研究では、4歳から6歳半までの期間が “音に対する敏感期” と言われ、音に関してとても重要な時期なのだそうです。加えて、音楽体験には “快感” が伴うことが大事だと言われています。つまり、コンサートに行って「静かにしなさい」と怒ってばかりだと、“音楽=嫌なこと” となってしまいかねません。この音楽教育は音楽のプロを育てるものではなく、“音楽を通して感性を磨く” ためのものだと再認識して、とにかく楽しむこと!まずは気楽に行けそうなコンサートに行ってみたら、楽しすぎて、親子ではまってしまうかもしれませんよ。(参考)さぽナビ|特集 親子で楽しむオーケストラ〜コンサートのすすめ〜(1)(2)ON-KEN SCOPE|幼児〜児童期の音楽体験が与えるものとはこどもまなびラボ|幼少期における音楽体験の意味――「音楽という環境」を通し子どもの感性を伸ばす日本オーケストラ連盟|子どものためのオーケストラ“魔法”を届ける東京交響楽団こども定期演奏会日本フィルハーモニー交響楽団|夏休みコンサート2019特設ページ公益財団法人ソニー音楽財団|Concert for KIDS大阪交響楽団|2019年度0歳児からのコンサート親子のプレミアム・サロンコンサートトリオいろどりPRTIMES|尾木ママ推薦!絵本のように楽しい、幼児向けクラシックCD「はじめてのクラシック~親子で楽しむ世界の旅~」が7月4日発売!広島文化学園 大学 短期大学|子どもの発達と音楽
2019年07月21日6月14日(金)に東京国際フォーラム ホールAで開催される「オリンピックコンサート2019」。同公演に出演する藤巻亮太(レミオロメン)の歌唱曲が発表された。【チケット情報はこちら】東京2020大会まで、あと1年あまりと迫った6月14日(金)に、“輝く夢に向かって”をテーマに開催する今年のオリンピックコンサート。ゲストアーティスト藤巻亮太(レミオロメン)のスペシャルステージでは、大ヒット曲『粉雪』、民放テレビ局の北京オリンピック中継テーマソングとしてリリースされた『もっと遠くへ』、そして卒業ソングとして長く愛され歌い継がれている名曲『3月9日』の3曲を、80名を超えるフルオーケストラとの共演で披露する。また、今年はクラシック音楽の名曲のみならず、世界中から愛され続ける珠玉の映画音楽をはじめ、幅広い世代の方々にお楽しみいただけるバラエティに富んだ曲がラインナップ。大スクリーンに鮮やかに蘇る迫力のオリンピック映像と、名曲を壮大な響きで奏でるオーケストラとのコラボレーションで、オリンピックの理想と真の姿を表現するとともに、来るべき東京2020大会の輝きを展望する。チケットは、現在先行発売中。一般発売は3月30日(土)午前10時より。■オリンピックコンサート2019日時:6月14日(金) 開場 17:30 / 開演 18:30会場:東京国際フォーラム ホールA(東京都)《演奏曲目》オリンピック東京大会ファンファーレ(今井光也)オリンピック・マーチ(古関裕而)歌劇「運命の力」序曲(ヴェルディ)映画「E.T.」から“地上の冒険”(ジョン・ウィリアムズ)幻想序曲「ロメオとジュリエット」から(チャイコフスキー)映画「ミッション」からメインテーマ(エンニオ・モリコーネ)オリンピック讃歌(スピロ・サマラ)ほかキービジュアル「写真:ロイター/アフロ」※ステージ写真は過去の公演
2019年03月25日2月9日(土)、サントリーホールで行われる東京都交響楽団プロムナードコンサートでは、小泉和裕と川久保賜紀による、季節を彩る演奏が楽しめそうだ。【チケット情報はこちら】川久保賜紀がチャイコフスキー国際コンクールで最高位、サラサーテ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝してから、15年以上が経つ。その後、同世代の音楽家とピアノ・トリオを結成したり、タンゴの演奏に取り組んだりと演奏家としての幅を広げつつ、現在もソリストとして第一線で活躍しているのは多くの方がご存知の通りだ。ヴァイオリン協奏曲のなかでチャイコフスキーと並んで人気の高いシベリウスは、川久保が昔からレパートリーにしている作品のひとつ。続いて演奏される《冬の日の幻想》と曲の冒頭がそっくり、という共通点をもった凝ったプログラミングと合わせてお楽しみいただきたい。チャイコフスキーの交響曲第1番を小泉和裕が都響で取り上げるのは、今回を含めてなんと3回目。同じチャイコフスキーの交響曲でも第2番や第3番より演奏している点を鑑みれば、小泉の思い入れが伝わってくる。初期の作品ではあるが、チャイコフスキーらしい哀愁と情熱が詰まった名曲であることを、小泉による重厚な音楽づくりで気づけるはずだ。公演のチケットは発売中。文:小室敬幸(音楽ライター)
2019年02月01日世界約30か国で指揮者として活躍する西本智実。2012年にイルミナートフィルハーモニーオーケストラを結成し、13年にはイルミナートバレエもスタート。14年および15年に西本の演出・指揮でバレエ『白鳥の湖』を上演した。そして今年、チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』で再び演出と指揮を手がける。公演チケット情報「イルミナートの『くるみ割り人形』では、音楽もバレエも全て、総合芸術として有機的に結びついた舞台を目指します」と語る西本。『くるみ割り人形』といえば、クリスマスに醜いくるみ割り人形をもらったドイツの少女マリーが夜中、くるみ割り人形と敵対する鼠を退治し、王子の姿に戻ったくるみ割り人形に案内されて雪の国やおとぎの国を巡るという物語が一般的。西本はその流れを踏まえつつ、細部に様々な工夫を施すという。「この作品は、ドイツの作家E.T.A.ホフマンの原作に、フランスの作家A.デュマ・ペールが翻案を施したものですが、現行のバレエでは抜け落ちてしまっているエピソードも多いのです。たとえば原作では、ドロッセルマイヤーが世界各国を回り、旅先でみつけたくるみを割ると、中から漢字が出てくるという記述があるので、今回、そういったエピソードも演出に織り込んで創っています。おとぎの国で展開する各国の踊りにしても、なぜその国の踊りが登場するのか、それは一体何を表しているのかを、提示する事で“もう1つの世界”を見ていただきたい」西本は『くるみ割り人形』の世界に現代との共通点を見出している。「原作が書かれたのは、フランス革命後、ヨーロッパの価値観が大きく変化した時代。グローバリゼーションと言われ、価値観が多様化する現代に重なります。マリーはこちらの世界では内向的に映りますが、その感受性や誠実さによって、別の価値観を持つ世界の人達から選ばれていきます。私はこの作品を通じて“もう1つの世界”というチャンスが誰にでも起こり得るということも表現したい。絵画と違って音楽は瞬間を留めることはできませんが、ご覧になった方が、幕が降りてからも舞台を思考の中で巻き戻し、思考の窓を広げていけるような仕掛けを、舞台上で幾つも創るつもりです」マリーの旅は、西本自身の指揮者としての活動とも重なる。「チャイコフスキーの音楽を指揮すると、自分が今、何時代のどこの国にいるのかわからなくなることがあります。チャイコフスキーも通った劇場で指揮者をしていたころは特にそうでした。ロシアのサンクトぺテルブルクの冬はとても寒いので、窓は全て二重窓になっているのですが、真冬になると二枚目のガラスの向こう側がすっかり凍ってぼやけて見えます。しかしよく見ると雪の結晶が結合し、大きな雪の結晶の模様が浮き上がるのです!この光景はとても幻想的なんですよ。チャイコフスキーと同じ情景を見た者として、その美しい世界を、斜幕なども用いながら表現したいと思っています」公演は8月16日(火)大阪・フェスティバルホール、30日(火)・31日(水)、東京・新国立劇場 オペラパレスにて。取材・文:高橋彩子
2016年07月06日バイエル薬品はこのほど、解熱鎮痛剤「バイエルアスピリン」webキャンペーンの一環として、"頭痛に効く(頭痛から癒やしてくれる)"クラシック曲を選ぶ「頭痛に効く・聴く名曲クラシックグランプリ」の受付を開始した。投票は10月31日まで受け付けている。同キャンペーンは、アスピリンブランドサイト内のキャンペーンページに挙げられたベートーヴェン、バッハ、チャイコフスキーなど音楽家10人の名曲クラシックの中から、「頭痛から癒やしてくれる(効きそうな)」曲をオンラインで投票するというもの。曲はベートーヴェンの「ピアノソナタ第8番ハ短調Op.13『悲愴』第2楽章」、バッハの「G線上のアリア - 管弦楽組曲第3番ニ長調」、ドビュッシーの「《ベルガマスク組曲》より3.月の光」、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデハ長調Op.48 第1楽章」など。サイト内の再生ボタンをクリックすると、画面上で曲が視聴できる。応募した人の中から抽選で20名にQUOカード3,000円分、115名にアスピリンソフトケース、サッカーボールストレスリリーサー、アスピリンピルケースの3点をプレゼントする。応募は10月31日の23時59分送信分まで受付。応募は1人1回限定。結果発表は11月下旬を予定している。写真と本文は関係ありません
2014年09月30日高級時計ブランド「パテック フィリップ(PATEK PHILIPPE)」が、創業175周年特別企画「パテック フィリップ展―歴史の中のタイムピース―」を、1月17日から19日まで明治神宮外苑の聖徳記念絵画館で開催している。これに先駆け、16日にレセプションパーティーが開かれた。来日したスイス本社のティエリ ー・スターン社長は、「175年間、一族経営で時計だけを熱心に作り続けてきたことだ。これだけ多くのタイムピース(時計)が日本にやってきたので、多くの方にご覧頂きたい」とあいさつ。現在は、11月にジュネーブで開催予定の記念イベントへ向けて、プランを練っている最中という。会場では、サックス奏者による演奏や、ダンスパフォーマンスが行われた他、パテック フィリップ愛好家として知られる歌手の河村隆一が登場し、この日のために作曲したオリジナル曲「カラー・オブ・タイム(Colors of Time)」を披露。自身が所有するパテック フィリップを代表するモデル「ミニット・リピーター」が奏でる美しい音色へのオマージュを込めたもの。今回の特別展は、スイスと日本の国交樹立150周年記念も兼ねたもので、聖徳記念絵画館内で展示されている名画と共に、英ヴィクトリア女王やチャイコフスキーなど多くの歴史的偉人たちに愛されたタイムピース(機械時計)約100点を展示。16菊の彫金を日本で施されたとされる「十六菊の御紋彫り懐中時計」や、岩倉具視率いる使節団が欧米12ヶ国を視察した際に、スイスのパテック フィリップ社の工場を見学したと記されている、久米邦武編集「米欧回覧実記」の手稿と刊本も特別展示されている。【イベント情報】パテック フィリップ展―歴史の中のタイムピース―会期:1月17日から19日会場:明治神宮外苑 聖徳記念絵画館住所:東京都新宿区霞ヶ丘町1-1料金:当日/一般 500円、小中学・高校生200円前売り/400円※未就学児は無料/障害者手帳の所持者とその介護者1名は無料
2014年01月17日ヴァイオリニストの前橋汀子の演奏活動50周年を記念したコンサートが、5月20日(日)・6月3日(日)に横浜で開催される。「前橋汀子」の公演情報21世紀を代表する大ヴァイオリニストのふたり、ヨゼフ・シゲティ、ダヴィド・オイストラフの演奏を聴いたのがきっかけで、ヴァイオリニスの道を目指したという前橋汀子。1961年、旧ソ連のレニングラード音楽院(現サンクトペテルブルク音楽院)に日本人として初めて留学。当時隆盛を極めていたソ連の音楽芸術の発信地ともいえる同楽院で薫陶を受けた後に、本格的に演奏活動を開始。ベルリン・フィル、ロイヤル・フィル、フランス国立管、クリーブランド管、イスラエル・フィル、メータ、ロストロポーヴィチ、サヴァリッシュ、マズア、小澤征爾など世界第一線で活躍するオーケストラや指揮者との共演を重ねてきた。ロシア留学へと旅立った思い出の地、横浜で開催される記念コンサートは、オーケストラとのコンチェルトとリサイタルの2公演。プログラムは「ぜひ横浜で演奏し、聴いていただきたい」というロシアを代表する作曲家チャイコフスキーのコンチェルトをはじめ、彼女の幅広いレパートリーの中から様々な時代、国の作曲家の作品から厳選された構成となっている。“日本ヴァイオリン界のパイオニア”として今なお第一線で精力的な活動を続ける前橋汀子の、演奏芸術が堪能できる機会だ。前橋汀子 演奏活動50周年コンサートは、5月20日(日)に横浜みなとみらいホール(コンチェルト公演)で、6月3日(日)に神奈川県立音楽堂(リサイタル公演)で開催。チケットは発売中。また、6月9日(土)の大阪、6月17日(日)の東京、7月14日(土)の愛知公演ほか、各地でも開催予定。
2012年05月16日2011年にモスクワで行われた世界最高峰の音楽コンクール、チャイコフスキー国際コンクール。その優勝者たちが4月23日(月)より来日ツアーを開催する。「第14回チャイコフスキー国際コンクール優勝者ガラ・コンサート」の公演情報今回来日するのは、ダニール・トリフォノフ(ピアノ)、セルゲイ・ドガージン(ヴァイオリン)、ナレク・アフナジャリャン(チェロ)の3人。昨年のコンクール直後の9月に行われた来日公演でも、ハイレベルで熱い競演を繰り広げたばかり。あれから半年の間、超一流の演奏家やオーケストラとの共演を重ね、さらに世界のメジャーなステージにステップアップした彼らが、再び日本で競演を繰り広げる。今回の来日ツアーに向けて「(共演するナレクとセルゲイは)音楽的にとてもフレキシブルだし、リハーサルもお互いに理解しやすかったです。日本はどこに行っても、人もホールも食べ物も素晴らしい!どんなアーティストにとっても、一度来たら忘れられない大切な場所になると思います。コンサートではいつもとてもいい反応をしてくれ、それは僕たちアーティストにとって感動的ですらあります」(ダニール・トリフォノフ)、「ダニールとは、楽曲の解釈においても共感する点が多く、息の合った演奏ができていると思います。(今回)私の大好きな日本で演奏できることを嬉しく思います。私たちが心をこめて選曲したプログラムなので、日本の聴衆の皆さんに喜んでいただけるものと確信しています」(ナレク・アフナジャリャン)と抱負を述べた彼ら。楽壇の未来を担う逸材たちが、自信のプログラムで、ひと回りもふた回りも成長した姿を届けてくれるはずだ。「第14回チャイコフスキー国際コンクール優勝者ガラ・コンサート」は、4月23日(月)のサントリーホール公演を皮切りに、全国5都市・6公演を開催。チケットは発売中。■第14回チャイコフスキー国際コンクール優勝者ガラ・コンサート《東京》4月23日(月)サントリーホール 大ホール [※リサイタル公演]《福岡》4月24日(火)アクロス福岡 福岡シンフォニーホール《愛知》4月26日(木)愛知県芸術劇場 コンサートホール《東京》4月27日(金)サントリーホール大ホール [※オーケストラ公演]《大阪》4月28日(土)ザ・シンフォニーホール《北海道》4月30日(月・祝)札幌コンサートホールKitara 大ホール[出演]ダニール・トリフォノフ(グランプリ/ピアノ部門第1位/聴衆賞)セルゲイ・ドガージン(ヴァイオリン部門最高位(1位なし)/聴衆賞)ナレク・アフナジャリャン(チェロ部門第1位/聴衆賞)指揮:アンドレイ・ヤコヴレフ管弦楽:モスクワ交響楽団(※4月23日・24日はオーケストラの出演なし)
2012年04月20日ロシアの大作曲家チャイコフスキーの名を冠した、世界最高峰の音楽コンクール、チャイコフスキー国際コンクールの結果がモスクワの現地時間6月30日に発表された。その他の入賞者の写真を見る注目のピアノ部門では、昨年のショパン・国際ピアノ・コンクール第3位に続き、ダニイル・トリフォノフが優勝。2位のソン・ヨルム、3位のチョ・ソンジンは、日本公演も予定されている。新総裁に就任したワレリー・ゲルギエフは「入賞者たちを、コンクール後も自分のコンサート活動の中で喜んで紹介していきたい」と語っており、今回入賞した彼らの今後の活躍に期待したい。第14回チャイコフスキー国際コンクール入賞者によるガラ・コンサートも9月8日(木)にサントリーホールで開催される。出演者は後日発表。入賞者は以下の通り。【最終審査結果】■ピアノ部門第1位ダニイル・トリフォノフ20歳(ロシア)*聴衆賞も併せて受賞第2位ソン・ヨルム25歳(韓国)第3位チョ・ソンジン17歳(韓国)第4位アレクサンダー・ロマノフスキー26歳(ウクライナ)*クライネフ特別賞も併せて受賞第5位アレクセイ・チェルノフ28歳(ロシア)■ヴァイオリン部門第1位該当者なし第2位セルゲイ・ドガージン22歳(ロシア)*聴衆賞も併せて受賞第2位イタマール・ゾルマン25歳(イスラエル)第3位イ・ジヘ25歳(韓国)第4位ナイジェル・アームストロング21歳(アメリカ)第5位エリック・シルバーガー22歳(アメリカ)■チェロ部門第1位ナレク・アフナジャリャン22歳(アルメニア)*聴衆賞も併せて受賞第2位エドガー・モロー17歳(フランス)第3位イワン・カリツナ18歳(ベラルーシ)第4位ノルベルト・アンゲル24歳(ドイツ)第5位ウンベルト・クレルチ30歳(イタリア)■声楽部門<女声>第1位セオ・スンヤン <ソプラノ>27歳(韓国)第3位エレーナ・グーセワ <ソプラノ>25歳(ロシア)*聴衆賞も併せて受賞■声楽部門<男声>第1位パク・ヨンミン <バス>24歳(韓国)第2位アマルトゥ・ヴシンエンフバット <バリトン>24歳(モンゴル)*聴衆賞も併せて受賞
2011年07月05日