2024年に「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」に追加されるスターたちが、ハリウッド商工会議所から発表された。映画部門、テレビ部門、音楽部門、舞台・ライブパフォーマンス部門、ラジオ部門の5部門で選出された以下31名の名前を刻んだ星形プレートが、来年「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」に設置される。【映画部門】チャドウィック・ボーズマン(故人)、ケヴィン・ファイギ、ガル・ガドット、マギー・ギレンホール、クリス・メレダンドリ、クリス・パイン、クリスティーナ・リッチ、ミシェル・ヨー【テレビ部門】ケン・チョン、ユージン・レヴィ、マリオ・ロペス、ジム・ナンツ、シェリル・リー・ラルフ、マイケル・シュア、ケリー・ワシントン、ラウル・デ・モリーナ&リリー・エステファン(「El Gordo y La Flaca」の共同ホスト)【音楽部門】ブランディ、チャールズ・フォックス、ダリアス・ラッカー、デフ・レパード、ドクター・ドレー、グレン・バラード、グウェン・ステファニー、サミー・ヘイガー、トニー・ブラクストン【舞台・ライブパフォーマンス部門】オーティス・レディング(故人)、ジェーン・クラコウスキー【スポーツエンターテイメント部門】ビリー・ジーン・キング、カール・ウェザース【ラジオ部門】アンジー・マルティネス2020年8月に亡くなった『ブラックパンサー』のチャドウィックは、死後4年でハリウッドの殿堂入りを果たす。「チャドウィック・ボーズマン芸術財団」がチャドウィックを祝福しているツイートに、ファンから「彼にふさわしい」「永遠のキング」「おめでとう!」などの声が寄せられている。(賀来比呂美)
2023年06月27日『ブラックパンサー』の主演で、ワカンダの国王ティ・チャラにしてブラックパンサーを演じたリアルヒーロー、チャドウィック・ボーズマンの亡き後、いったいどんな物語を紡ぐのか。世界中が注目するなか、11月11日より公開された『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は、日本では公開3日間で前作の138%となる興行収入を記録し、世界的にも大ヒットスタートを切っている。“主人公不在”という前代未聞の出来事を、ライアン・クーグラー監督はチャドウィック=ブラックパンサーを喪ったことのグリーフワーク(グリーフ:悲嘆からの立ち直り)として、いわば追悼作品のように描ききった。「喪失と心痛、そして復讐を、MCUには稀有な成熟ぶりとシリアスさで描いていた」「俳優それぞれの道のりと追悼を全編に感じる」「あらゆる意味でMCU最高傑作のひとつ」と評論家陣から言われるのも納得。そして、シュリたちが直面する喪失の大きさは、もちろん私たち観客も共有することになる。そのため、今作はMCUのどの作品と繋がっているとか、実はあまり気にしなくてもいい映画でもある。前作はチェックしておいたほうがベターだが、しいて言えば『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』くらいか。たとえ、それらを観ていなくても1本の新作映画として十分に楽しむことができるはずだ。※以下、本作とこれまでのMCU作品のネタバレにふれています。ご注意ください。★オープニングのマーベルロゴから涙…シュリの悔いと悲しみ「兄の病気を治させてほしい…」。シュリ(レティーシャ・ライト)がワカンダの神バースト(パンサーの女神)に祈る場面から幕を開ける本作。ワカンダのロイヤル・パープルに染まったチャドウィック追悼の特別版オープニングロゴから涙腺が決壊した方は多いだろう。ディズニープラスで配信中の『ブラックパンサー』も同様のロゴとなっている。屈強なワカンダの守護者ブラックパンサー/ティ・チャラを襲ったのはヴィランではなく、不治の病だった。超文明国ワカンダで、物心ついたときからヴィブラニウムによるテクノロジーとともに育ち、あらゆる課題を科学とテクノロジーで解決してきたシュリは、兄の延命のためにハート型の“ハーブ”を人工で作ろうとするが間に合わなかった。飲んだ者に超人的なパワーをもたらす自生のハーブは、前作でキルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)がすべて焼き払ってしまっていたためだ。シュリはずっと科学とテクノロジーの力を信じてきたが、愛する兄の命だけは救えなかったことを激しく悔い、なかなか彼の死を受け入れることができない。悲嘆と自己嫌悪の中で、1年もラボに籠もりきりとなっていた。前作ではコミックリリーフ的な役回りでもあり、国王にしてヒーローである兄ティ・チャラを唯一からかうことのできる存在で、けらけらと無邪気に笑っていたのに、今作では“兄”不在の世界を生きていかなければならないシュリ。彼女が心の底からの笑みと安らかな表情を見せたのは、下の項で触れるラストシーンだけだ。今回は、王位継承の儀式に代わりにやってきたジャバリ族のリーダー、エムバク(ウィンストン・デューク)や、国王親衛隊“ドーラ・ミラージュ”隊長のオコエ(ダナイ・グリラ)らが喪失感貫く劇中でユーモアを提供するキャラクターとなっている。★母ラモンダの悲しみと葛藤前作『ブラックパンサー』も喪失が始まりだった。『シビル・ウォー』で描かれた前国王ティ・チャカの死、そして1992年のカリフォルニア・オークランド、ティ・チャカの弟でキルモンガーの父ウンジョブの死。その後、キルモンガーという脅威の出現と、戦いと決着。今回もおおむねその流れを組み、海底王国タロカンを治め、マヤ神話の創造神で“羽の生えた蛇”を意味する“ククルカン”と呼ばれるネイモア(テノッチ・ウェルタ・メヒア)たちが新たな脅威となった。それだけでなく、ワカンダの高い技術力と資源のヴィブラニウムを広く世界に開放すると宣言したティ・チャラの亡き後、母である女王ラモンダ(アンジェラ・バセット)は、“世界の安全保障”とかいう名目で「ヴィブラニウムを分けてよこせ」と迫る欧米諸国という別の脅威とも対峙する。ラモンダは毅然としてその要求を突っぱねるが、ヴィブラニウムで無敵の大量破壊兵器を作りたいアメリカやフランスの思惑のせいで、結果的にワカンダがタロカンから攻め込まれることになる。夫を亡くし、息子を亡くし、そしてシュリまでネイモアたちにさらわれてしまったラモンダの悲しみや怒りもまた図り知れない。そんな彼女も、ネイモアの襲撃時にリリ・ウィリアムズを庇って命を落としてしまい、たった1人遺されたシュリがその復讐のために新たなブラックパンサーとして立ち上がることになる。★CIAエージェント・ロスの上司“ヴァル”って誰?前作でティ・チャラとシュリに命を助けてもらったことに恩義を感じるCIAエージェント、エヴェレット・ロス(マーティン・フリーマン)。タロカンの襲撃現場からキモヨビーズをこっそり持ち帰ると、ラモンダたちと秘密裏に情報を交換する。そんな彼を「ワカンダの専門家」と持ち上げながら、ちゃっかり盗聴していたのは、新しいCIA長官の“ヴァル”ことヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ(ジュリア・ルイス=ドレイファス)。“ヴァル”役ジュリア・ルイス=ドレイファス彼女が実はロスの元妻だった、というのは衝撃の展開となった。ワカンダの力をもしアメリカが手にしたら悲劇になると話すロスに向かい、「その日を夢見てる」と返すデ・フォンテーヌ長官はやはり油断できない、恐ろしい存在。2人が離婚した理由がよく分かる。デ・フォンテーヌ長官こと“ヴァル”は、ドラマシリーズ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」に初登場。キャプテン・アメリカの盾を一度継承して失敗したジョン・ウォーカーに名刺を渡していた人物で、さらに映画『ブラック・ウィドウ』のエンドクレジットにも登場して、エレーナに「姉ブラック・ウィドウの仇はホークアイ」と吹き込んでいたのが彼女。2024年7月26日よりUS公開予定の映画『サンダーボルツ』(原題)にはヴァルがリクルートしたヴィランチーム、バッキーことウィンターソルジャーや、ジョン・ウォーカーことUSエージェント、『ブラック・ウィドウ』のレッドガーディアン、タスクマスターにエレーナ、『アントマン&ワスプ』のゴーストと、MCUの“クセモノ”たちが集結する。『サンダーボルツ』(原題)★アイアンハート=リリ・ウィリアムズがシュリと意気投合!女性キャラクターたちが前作以上の大活躍を見せた今作。スピア(槍)での戦いにこだわるオコエよりも目新しいものを好むドーラ・ミラージュのアネカ(ミカエラ・コール)は、シュリが開発した“エナジー・ダガー”のほうが扱いやすいよう。悲しみを乗り越えた2人は新コスチュームを纏い、新たにミッドナイト・エンジェルとなってタロカンと戦う。また、アネカとドーラ・ミラージュの新隊長となったアヨ(フローレンス・カサンバ)は同性カップルとしても描かれていた。そして注目は、MIT・マサチューセッツ工科大学の学生ながら“授業の課題”でヴィブラニウム探知機をうっかり発明したリリ・ウィリアムズことアイアンハート(ドミニク・ソーン)、19歳の登場だ。そのフレッシュさはシリアスな物語に活気を与え、シュリともすぐに意気投合。シカゴ出身ゆえ、シュリをブルズの試合観戦に誘う場面もあった。リリ・ウィリアムズことアイアンハート役ドミニク・ソーン2人とも幼い頃から発明が大好きで天才的な頭脳を持ち、既存の価値にとらわれない自由な精神と好奇心、探究心を持ち合わせていて共通点が多い。ただ、潤沢な資源や資金のあるシュリとは違い、リリが車のパーツや身近なスクラップから工夫を凝らしてスーツを作り上げたのは、やはりアイアンマンぽい。鋼鉄を叩いて成形するところや、高度8,500mまで上昇して酸素不足となり急降下して海面すれすれで意識を取り戻すのも『アイアンマン』へのオマージュだろう。ネイモアに捕らわれたとき、レイア姫やベルなどを例に出して“悪役はまずドレスに着替えさせる”と言うリリは、かなりの映画好きのようで、シュリとともにラボで作業する姿はピーター・パーカーも思い出させる。継父と「よく車をいじっていて」と何度も出てくるが、もしかしたらそれがトニー・スタークの可能性もあるのかも…。アイアンハートことリリ・ウィリアムズは「ワンダヴィジョン」のモニカ・ランボーや、2代目ホークアイのケイト・ビショップ、カマラ・カーン/ミズ・マーベル、ジェニファー・ウォルターズ/シーハルクらに続く新しい女性ヒーローだ。今作のその後を描くドラマシリーズ「アイアンハート」(原題)が2023年にディズニープラスで配信予定で、2026年US公開予定の『アベンジャーズ』シリーズ第6弾『アベンジャーズ:シークレット・ウォーズ』(原題)にも登場する模様。今後のMCUのキーパーソンの1人となる。「アイアンハート」(原題)★シュリが共鳴した海の王ネイモアと、“あの人”ネイモアが率いる海底王国タロカンは、ワカンダと同じく、ヴィブラニウムの恩恵を受けながら海中で栄えてきた。シュリはネイモアの案内でタロカンを見て回るうちに、彼が武力行使をしてでも守らなければならない美しい王国と民について知り、共鳴する。アフリカと同様、タロカンのモチーフになったマヤやアステカなどのメソアメリカも侵略・搾取されてきた歴史がある。ネイモアはタロカンとワカンダが手を組めば、外の世界は脅威ではなくなると考え、兄亡き後に「世界を燃やしたい」と吐露したシュリに共感を寄せていた。なお、足首に羽根を持ち、空を飛べて、老化は遅く、肺呼吸と皮膚呼吸を使い分けるネイモアは自身を「ミュータント」と呼んでおり、『X-MEN』シリーズとの関連が予想されている。だが、タロカンの襲撃によって母ラモンダまでも喪ったシュリは、ネイモアから譲られたヴィブラニウムで育った海草を編んだネックレスを用い、さらにティ・チャラのDNA情報も加えて再度、人工のハーブ作りに挑戦。そこで、ついに新生ブラックパンサーのパワーを手に入れる。パンサーらしい、しなやかなアクションはシュリにぴったりだ。また、ティ・チャラがハーブを飲んだときには父ティ・チャカが幻覚に現れて彼を導いたが、シュリの幻覚に現れたのはまさかのキルモンガーことウンジャダカ!仇討ちをするならやはり彼が背中を押すのか。彼もまたワカンダの秘匿主義を好まず、ワカンダの力で世界を制圧したいという野望を持っていたためか。シュリはウンジャダカが身につけたブラックパンサーのマスクを選択する。とはいえ、シュリとキルモンガー/ウンジャダカが決定的に違うのは、彼女はワカンダやタロカンはもちろん、この世界を愛していること。『シビル・ウォー』で父の仇ジモ、前作でキルモンガー/ウンジャダカにとどめを刺さなかった兄ティ・チャラのように、ヒーローとして気高くあることを忘れなかったこと。それには「自分が何者かを示しなさい」と語りかけてくれた母ラモンダや、ナキア(ルピタ・ニョンゴ)、オコエ、さらに「神を倒したら、それこそ戦争が起きる」と進言したエムバクらの思い、いわばティ・チャラが遺してくれたものがあったからだ。それに、ティ・チャラとはまた異なるブラックパンサーとなったのも、シュリの頭脳と才能があればこそ。★落涙必至…MCU史上最もエモーショナルなラストシーンワカンダには、人は亡くなっても、バーストやセクメトという神のもと祖先たちと“緑の草原”に存在し続けるという死生観がある。ティ・チャラの死を1年たっても受け入れられないシュリに、母ラモンダは彼は常にそばにいて、サバンナで佇んでいるときにはそよ風に彼を感じたことがあるとも話していた。そうした価値観には懐疑的だったはずのシュリが、戦いを終えた後、王位継承の儀式には参加せずに訪れたハイチのビーチで、そよ風に吹かれながら兄の存在を感じて静かに涙するシーンは本作で最もエモーショナルな場面。チャドウィックが亡くなっているため回想に現れるのは前作のティ・チャラ/ブラックパンサーなのだが、そこには兄の傍らで無邪気に笑うシュリ自身の姿もある。★賛否両論!? のミッドクレジットシュリが兄の面影と再会した感動も冷めやらぬうちに、ミッドクレジットに現れたナキアが連れていたのはティ・チャラとの息子、トゥーサン。ナキアがワカンダを去ったのは6年前との言及があり、トゥーサンも6歳くらい。まさしくティ・チャラのレガシーである。ワカンダの王座が重荷にならないようにハイチでひっそり暮らしてきたと言い、2人だけで葬儀もおこなったという。トゥーサンは言う。「僕の名前はティ・チャラ王子、ティ・チャラ王の息子」と。ただ、少年の手を引いたナキアの姿が見えたとき、「おやおやおや?」と不安がよぎってしまったのも事実。ここまで女性たちが大活躍して、王女シュリが新しいブラックパンサーとなったところに男子が突然現れるとなると、話はちょっと違ってくるのではないか。大人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の新シリーズ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」では、家父長制に女性主人公が必死に抗ったばかりなのだが…。とはいえ、シュリは王になるよりもラボにいるほうが自分らしいことは自身でもよく分かっているはず。クーグラー監督もマーベル・スタジオもそれは承知のことだろうから、もしかしたら、王(王位継承者)と守護者ブラックパンサーは必ずしも同じ人物でなくていいという、これまでの前提を覆していく展開を示唆しているのかもしれない。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は全国にて公開中。(上原礼子)■関連作品:ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 2022年11月11日より全国にて公開©Marvel Studios 2022
2022年11月20日マーベル・スタジオが贈る最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』。チャドウィック・ボーズマンが演じた、偉大な王であり、ヒーローのブラックパンサーであるティ・チャラの妹シュリを演じるレティーシャ・ライトも深い悲しみを背負う1人だったが、チャドウィックの意志を受け継ぎ、続編への参加を決意。並々ならぬ想いを抱いて本作の制作をやり遂げたという。前作に続いて監督を務めるライアン・クーグラーは、彼女について「レティーシャ(・ライト)の演技で素晴らしかったのは、ティ・チャラを笑顔にする方法を知っていたことです」と前作の撮影をふり返る。「レティーシャとチャドウィック(・ボーズマン)の俳優としての相性の良さが、その多くを生んでいると思います。レティーシャは、どんな理由であれ、チャドウィックの鎧を突き破り、彼からユニークな反応を引き出すことができたのです。それはまるで兄妹のように感じられました。そして、チャドウィックと知り合ってから、映画や個人的に、彼は兄妹のような存在になりました」と、まるで本当のきょうだいのような信頼関係を築いていった2人について語る。「だから、彼女がこの映画の感情の旅路の窓となることは、とても理にかなっていました」と映画と現実の垣根を越えて、公私ともに深い仲を築いていたレティーシャ/シュリの感情が映画のストーリーを運んでいくことを明かした。一方でチャドウィックへの想いを胸に最新作に挑んだレティーシャは、不安もあったそう。「私自身が直面した課題は、このキャラクターをどのように進化させるかを考えることでした。1作目では、彼女の使命が新しい技術を生み出し、発明することであることは明らかでした。彼女はその場を盛り上げる存在だったのです。シュリが今経験していること考えると、私にはそれができないとわかっていたので、挑戦でした」と語る。ティ・チャラの妹として、そして戦う相棒として、二人三脚で歩んできたシュリ。前作では、冗談を言い合ったり、まるで友達のようにくだけた会話をしたりと、仲睦まじいティ・チャラとシュリの関係性が描かれていた。シュリは常に笑顔で明るく活発なキャラクターだったが、誰よりも愛する兄の死に直面し、最新作の彼女の雰囲気は全く違う。あまりにも大きすぎる悲しみを前に、キャラクターをどのように向かわせるか、大きな課題に挑んだレティーシャ。“シュリを進化させる”、と語る彼女はどのような物語をみせてくれるのか?並々ならぬ想いを抱いて挑戦したレティーシャ/シュリの活躍を目撃してほしい。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 2022年11月11日より全国にて公開©Marvel Studios 2022
2022年11月19日『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のウィンストン・デューク(エムバク役)とミカエラ・コール(アネカ役)が、グラハム・ノートンが司会を務めるトーク番組「The Graham Norton Show」に出演。同作の撮影前に、前作で主人公のブラックパンサーを演じ、2020年に亡くなったチャドウィック・ボーズマンの墓を訪れたと明かした。「ほかのキャストみんなとこの作品に戻ってこられたのは、うれしいことでした。しかし、チャドウィックを失って大きな穴がぽっかりと開いてしまった。それを埋めるのはどんなに難しいことだったか。本当に実感しました」とふり返ったウィンストン。「彼の墓を訪れ、正式に別れを告げて祝福を求めたことは、大いに役に立ちました。だって、本当に驚いたのですから。だれ一人として、彼が病気だったことを知らなかったし、彼が亡くなったのは(続編の)撮影が始まる数週間前だったのです」と語った。今作でキャストに仲間入りを果たしたミカエラは、「お墓の傍らを訪れたことで、マーベルの視点からチャドウィックを見るだけでなく、彼がいかにキャストの友人であったかということや、本当の意味で人を失うということを理解することができました」とチャドウィックとキャストを思いやった。(賀来比呂美)■関連作品:ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 2022年11月11日より全国にて公開©Marvel Studios 2022
2022年11月07日俳優のチャドウィック・ボーズマンが主演・製作を務める映画『21ブリッジ』(19)が、映像配信サービス・dTVで配信開始した。惜しまれつつも2020年に逝去したチャドウィック・ボーズマンの最後の劇場公開作品となった同作。ニューヨーク市警の殺人課に所属するアンドレ・デイビス刑事(チャドウィック・ボーズマン)は、同じ警官だった亡き父親への思いを胸に、忙しい日々を過ごしていた。そんな折、大量のコカインを強奪し、警察官を殺害する事件が発生。アンドレはマンハッタン島にかかる21の橋すべてを封鎖する作戦に出る。しかし、アンドレは追跡を進めるうちに事件の裏に陰謀が隠されていることに気づいてしまう。主人公・アンドレを演じたのは、『ジェームス・ブラウン最高の魂を持つ男』、『ブラック・パンサー』などのチャドウィック・ボーズマン。そのほか、分署長のマッケナ役に『セッション』、『スパイダーマン』シリーズのJ・K・シモンズ、アンドレのバディとして捜査にあたるフランキー役は『アメリカン・スナイパー』のシエナ・ミラー、逃亡犯のレイに『バトルシップ』のテイラー・キッチュなど、多彩な実力派キャスト陣が顔を揃えている。また、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のブライアン・カーク監督がメガホンを取り、製作には『アベンジャーズ』シリーズのルッソ兄弟が参加している。
2022年11月02日11月11日(金)に日米同時公開される『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』より前作『ブラックパンサー』のメイキングを含む特別映像が公開となった。本作は、全世界歴代興行収入No.1を記録した『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)をはじめ、日本でもヒットを記録した『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』など、観客を熱狂の渦に巻き込み続けているマーベル・スタジオが贈る最新作。ヒーロー映画としては“初”となるアカデミー賞(R)作品賞ノミネートを果たすなど、ヒーロー映画の枠を超え社会現象を巻き起こした、まさにエンタテインメント史に名を刻むこととなった『ブラックパンサー』からつながる物語である。舞台は偉大な王であり、ヒーロー/ブラックパンサーであるティ・チャラを失ったワカンダ。国王が不在となったワカンダの元に、海の帝国の脅威が迫っていた……。公開された映像は、ブラックパンサーを演じた生前のチャドウィック・ボーズマンを捉えた前作の映像やそのメイキングが含まれた、ボーズマンへの熱い想いに溢れた特別映像。シュリ役:レティーシャ・ライトや、ラモンダ役:アンジェラ・バセットら、本作の主要キャストたちと、ライアン・クーグラー監督が『ブラックパンサー』を主演として引っ張ってきたボーズマンへの今の想いを語っている。それぞれのキャストたちが、ボーズマンを失ったことへの悲しみを抱えながらも、「物語を創ることで、皆で彼に敬意を評した」(バセット)、「ワカンダの物語をもう度描くことは、祝福の儀式のように思えて感動した」(ナキア役:ルピタ・ニョンゴ)と、彼へのリスペクトを胸に撮影へ挑んだという。そして、本作の中心人物となるであろうライトは「シリーズの新たな挑戦を見届け、チャドウィックに敬意を表するの。彼の望みは私たちが世界を感動させること」と語るなど、本作へ携わったキャストやスタッフたちが、ボーズマンが注ぎ込んできた想いを“継承”しそれを最高の作品として世界中へ届けるという熱い気持ちを持っていることがひしひしと伝わってくる映像となっている。ボーズマンへの並々ならぬ想いが込められた本作で、ワカンダの新たな脅威として登場するのが、テノッチ・ウエルタ演じる”海の帝国の王”・ネイモア。「態度を決めてくれワカンダは味方か敵か」というネイモアと思われるセリフからは、世界トップの技術力を誇る超文明国家ワカンダ相手にも強固な姿勢で迫るネイモアの気迫と冷酷さが伝わってくる。映像では、本作についてキャスト陣が熱く思いを語る場面も。「物語はとても丁寧に描かれている。だからこそ私たちは全身全霊で演じられたの」(オコエ役:ダナイ・グリラ)、「シリーズの一員であることが誇らしい皆が情熱的な演技を披露した」(バセット)、「その情熱が特別な作品を創り出したんだ」(エムバク役:ウィンストン・デューク)、「アクションと冒険が感情を高ぶらせる見どころが満載よ」(ニョンゴ)と、それぞれから、本作への確固たる自信が伺える。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』11月11日(金)公開
2022年10月25日『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』より特別映像が解禁。本編映像やキャストのインタビューのほか、生前のチャドウィック・ボーズマンの姿も捉えられている。本作は、ヒーロー映画としては“初”となるアカデミー賞作品賞ノミネートを果たすなど、ヒーロー映画の枠を超え社会現象を巻き起こした、『ブラックパンサー』待望の続編。偉大な王であり、ヒーロー/ブラックパンサーであるティ・チャラを失ったワカンダ。国王が不在となったワカンダの元に<海の帝国>の脅威が迫る。この度解禁された特別映像では、ブラックパンサーを演じた生前のチャドウィック・ボーズマンを捉えた前作の映像やそのメイキングが含まれた、チャドウィックへの熱い想いに溢れている。シュリ役レティーシャ・ライトや、ラモンダ役アンジェラ・バセットら、本作の主要キャスト達と、ライアン・クーグラー監督が『ブラックパンサー』を主演として引っ張ってきたチャドウィックへのいまの想いを語っている。それぞれのキャスト達が、チャドウィックを失ったことへの悲しみを抱えながらも、「物語を創ることで、皆で彼に敬意を評した」(アンジェラ)、「ワカンダの物語をもう度描くことは、祝福の儀式のように思えて感動した」(ナキア役:ルピタ・ニョンゴ)と、彼へのリスペクトを胸に撮影へ挑んだという。そして、本作の中心人物となるであろうレティーシャは「シリーズの新たな挑戦を見届け、チャドウィックに敬意を表するの。彼の望みは私たちが世界を感動させること」と語るなど、本作へ携わったキャストやスタッフの【チャドウィックが注ぎ込んできた想いを“継承”しそれを最高の作品として世界中へ届ける】という熱い気持ちがひしひしと伝わってくる。また、チャドウィックへの並々ならぬ想いが込められた本作で、ワカンダの新たな脅威として登場するのが、テノッチ・ウエルタ演じる”海の帝国の王”ネイモア。「態度を決めてくれワカンダは味方か敵か」というネイモアと思われるセリフからは、世界トップの技術力を誇る超文明国家ワカンダ相手にも強固な姿勢で迫るネイモアの気迫と冷酷さが伝わってくる。そんな本作についてキャスト陣は、「物語はとても丁寧に描かれている。だからこそ私たちは全身全霊で演じられた」(オコエ役:ダナイ・グリラ)、「シリーズの一員であることが誇らしい皆が情熱的な演技を披露した」(ラモンダ女王役:アンジェラ・バセット)、「その情熱が特別な作品を創り出したんだ」(エムバク役:ウィンストン・デューク)、「アクションと冒険が感情を高ぶらせる見どころが満載」(ナキア役:ルピタ・ニョンゴ)と、それぞれが熱く語るなど、彼らから本作への確固たる自信も伺える。“情熱”に溢れた、ティ・チャラ亡きワカンダの物語から目が離せない映像となっている。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は11月11日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラックパンサー ワカンダ・フォーエバー 2022年11月11日より全国にて公開©Marvel Studios 2022
2022年10月25日『アベンジャーズ/エンドゲーム』をはじめ、日本でも数々の作品が大ヒットを記録し、観客を熱狂の渦に巻き込み続けているマーベル・スタジオが贈る最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が11月11日(金)に日米同時公開される。チャドウィック・ボーズマンが、祖国である超文明国家ワカンダの“秘密”を守るという使命を果たすため、ワカンダの国王、そしてブラックパンサーというヒーローのふたつの顔を持つティ・チャラを演じた『ブラックパンサー』は全世界で驚異的な興行収入を叩き出し、ヒーロー映画としては初のアカデミー賞作品賞含む7部門にノミネート、3部門を受賞。ヒーロー映画の枠を超え社会現象を巻き起こした、まさにエンターテインメント史に名を残す1作品になった。しかし多くのファンやキャスト、スタッフに深く愛されたチャドウィック・ボーズマンは、2020年に病のため他界。この度、ブラックパンサーの演技を通して世界中の人々に感動を与えたチャドウィック・ボーズマンの功績を称え、ディズニー・レジェンド・アワードが授与されることとなった。このディズニー・レジェンド・アワードとは、1987年に設立された、ウォルト・ディズニー・カンパニーに多大なる貢献をもたらしたスタッフやアーティストを称える賞で、過去にはアイアンマンこと、ロバート・ダウニー・Jr.も受賞している。約3年ぶりに開催されたディズニーファンイベント「D23 EXPO 2022」では、この表彰式が開催された。亡き彼にディズニー・レジェンド・アワードが贈られたステージには、代理として牧師である兄のデリック・ボーズマンが登壇。「私の弟と、彼に授けられるこの名誉のことを考えると、まず彼がまだ生きていたらよかったのにと思います」とチャドウィック・ボーズマンへの惜しみない愛を語り始めた。チャドウィック・ボーズマンにこの賞が与えられることを知った時、デリック・ボーズマンは「honor(名誉)」という言葉が真っ先に思い浮かんだという。「チャドは素晴らしい人でした。彼が表彰されるということには全く驚きませんでした。子供の時から亡くなるまでずっと、高く評価され表彰されてきた人でしたから」と誇らしげに語るデリック・ボーズマン。そしてチャドウィック・ボーズマンがいかに家族や友達、そして妻のテイラー・シモーネ・レッドワードに対して尊敬の念を抱いていたかということを話し、「彼は、最後の日々においてさえ非常に強靭で、亡くなる6日前に自分の約束を守って彼女と結婚したのです」とチャドウィック・ボーズマンがどれほど愛情深かったかわかる、亡くなる前の妻とのエピソードも明かした。最後に「チャドはこれからもずっと皆さんのことを愛していくでしょうし、両親はチャドのことをずっと愛していくことでしょう。そして私にとっては、父さんと母さん、あなた達はずっと伝説的存在であり続けるでしょう。王の創造には王と女王が必要なのですから」とチャドウィック・ボーズマンと彼を産んだ自身の両親へ想いを告げ、会場は大きな拍手に包まれた。さらに「D23 EXPO 2022」のマーベル・スタジオプレゼンテーションではチャドウィック・ボーズマンの意志を受け継いで続編を完成させた、シュリ役のレティーシャ・ライト、エムバク役のウィンストン・デューク、ラモンダ役のアンジェラ・バセット、シリーズ初参戦となるネイモア役のテノッチ・ウエルタら豪華キャスト陣に加え、ライアン・クーグラー監督、マーベル・スタジオの社長並びにマーベル・エンターテインメントのチーフ・クリエイティヴ・オフィサーを務めるケヴィン・ファイギが登壇。彼らが並々ならぬ想いで作り上げた最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は、国王でありヒーローのブラックパンサーを失ったワカンダが舞台。既に公開されている特報では、ティ・チャラを失った悲しみを乗り越え力強く歩んでいこうとするワカンダの人々の姿が映し出され、キャストや制作陣にとっても“特別な作品”となる本作は世界中から熱い視線が注がれている。亡きティ・チャラの妹、シュリを演じたライトは作品とチャドウィック・ボーズマンに関して「一番の楽しみは皆様にクーグラー監督がハートを注ぎ込んだ、この美しいストーリーを観て頂くこと。そして我々のブラザー(チャドウィック・ボーズマン)も空の上から暖かく見守ってくれてると思います」とコメント。そしてエムバク役のデュークは「日本のファンはマーベルもディズニーも応援してくれるので、この作品も気に入って頂けると思います。最新作、アクション・冒険・家族の物語が全てパワーアップしてます」と日本のファンへ作品を力強くアピールした。最後には来場した7500人のファンだけのための特別映像がサプライズ上映され、会場内はこの日最大規模の歓声に包まれた。ファイギは本作がワカンダのレガシーを引き継ぎ、リスペクトと希望に満ち溢れた作品になること、またMCUのフェーズ4の最後を飾る作品となることを明かしており、新たな「アベンジャーズ」へ向かう最新作としても本作は見逃せない作品となっている。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』11月11日(金)公開
2022年09月12日マーベル・スタジオ最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が11月11日(金)に日米同時公開。この度、カリフォルニアアナハイム・コンベンション・センターで3年ぶりに開催された「D23 ExPO 2022」にて、ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンが、ディズニー・レジェンド・アワードを受賞した。チャドウィックは、祖国である超文明国家ワカンダの秘密を守るという使命を果たすため、ワカンダの国王、そしてブラックパンサーというヒーローのふたつの顔を持つティ・チャラを演じ、世界中から愛される存在に。『ブラックパンサー』はヒーロー映画としては初のアカデミー賞作品賞含む7部門にノミネート、3部門の受賞、社会現象を巻き起こした、エンターテインメント史に名を残す1作品に。ブラックパンサーの演技を通して世界中の人々に感動を与えたチャドウィックの功績を称え、今回ディズニー・レジェンド・アワードが授与された。ディズニー・レジェンド・アワードは、1987年に設立されたウォルト・ディズニー・カンパニーに多大なる貢献をもたらしたスタッフやアーティストを称える賞で、「D23 EXPO 2022」の中で表彰式を開催。過去にはアイアンマンこと、ロバート・ダウニー・Jr.も受賞した。2020年、病のため他界したチャドウィック。亡き彼にディズニー・レジェンド・アワードが贈られたステージには、代理として牧師である兄のデリック・ボーズマンが登壇。「私の弟と、彼に授けられるこの名誉のことを考えると、まず彼がまだ生きていたらよかったのにと思います」と惜しみない愛を語り、チャドウィックがいかに家族や友達、そして妻のテイラー・シモーネ・レッドワードに対して尊敬の念を抱いていたかということを話し、「彼は、最後の日々においてさえ非常に強靭で、亡くなる6日前に自分の約束を守って彼女と結婚したのです」とエピソードも明かした。最後に「チャドはこれからもずっと皆さんのことを愛していくでしょうし、両親はチャドのことをずっと愛していくことでしょう。そして私にとっては、父さんと母さん、あなた達はずっと伝説的存在であり続けるでしょう。王の創造には王と女王が必要なのですから」と想いを告げ、会場は大きな拍手に包まれた。さらに、イベント2日目のマーベル・スタジオプレゼンテーションでは、チャドウィックの意志を受け継いで続編を完成させた、レティーシャ・ライト、ウィンストン・デューク、アンジェラ・バセット、ネイモア役のテノッチ・ウエルタらキャスト陣に加え、ライアン・クーグラー監督、マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギが登壇。最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は、国王でありヒーローのブラックパンサーを失ったワカンダが舞台に。亡きティ・チャラの妹、シュリを演じたレティーシャは「一番の楽しみは皆様にクーグラ―監督がハートを注ぎ込んだ、この美しいストーリーを観て頂く事。そして我々のブラザー(チャドウィック・ボーズマン)も空の上から暖かく見守ってくれてると思います」とコメント。ウィンストンは「日本のファンはマーベルもディズニーも応援してくれるので、この作品も気に入って頂けると思います。最新作、アクション・冒険・家族の物語が全てパワーアップしてます」と力強くアピールした。ケヴィンは本作がワカンダのレガシーを引き継ぎリスペクトと希望に満ち溢れた作品になること、またMCUのフェーズ4の最後を飾る作品となることを明かしており、新たな「アベンジャーズ」へ向かう最新作としても見逃せない。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は11月11日(金)より公開。(cinemacafe.net)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2022年09月12日28日、チャドウィック・ボーズマンが亡くなってから2年が経った。『ブラックパンサー』で共演したルピタ・ニョンゴがインスタグラムにチャドウィックの素顔を映した動画を投稿し、「自分らしく、そして親切に」というキャプションを添えた。動画には、チャドウィックが群がるファンひとりひとりに対し、丁寧にサインをしている姿が映っている。撮影しているルピタらしき女性に「チャドウィック、なにをしているの?」と聞かれたチャドウィックは「みんなのチケットにサインをしているんだ。あちらの人には靴にサインしたよ」と答えている間も手を止めずにサイン。気さくでやさしい性格がにじみでているようだ。この投稿に、『ブラックパンサー』でエムバク役を演じたウィンストン・デュークも反応。「信じられないくらい心の広い人だった。いつも分かち合い、助け、与え、愛してくれて。寂しくて仕方ないよ。どんな言葉でも言い表せないほど。マイ・ブラザー。大好き。本当に大好きだ。ルピタ、ぼくらの宝物のような人の動画を投稿してくれてありがとう」と感情的なメッセージを寄せた。『ブラックパンサー』でチャドウィック演じるティ・チャラの妹シュリを演じたレティーシャ・ライトもハートの絵文字で追悼。ファンからも「映画の中のヒーローは、プライベートでもヒーローだったんだ」「チャドウィックは永遠に私たちの心にいる」などのコメントが届いている。(賀来比呂美)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2022年08月29日ホットトイズ「ムービー・マスターピース」シリーズより、『ブラックパンサー』1/6スケールフィギュアブラックパンサー(オリジナル・スーツ)が2023年12月に発売されることが決定した。2018年に公開された映画『ブラックパンサー』。超文明国・ワカンダの国王だった父親を失ったブラックパンサーが、国の秘密を守るため世界中の敵と戦うという物語で人気を博し、今年11月には待望の続編がアメリカで公開される予定だ。またホットトイズは、2000年の創業以来、斬新なアイデアで画期的な製品を次々と創り続けている。なかでも1/6スケールで30カ所以上が可動するハイエンドなリアルフィギュアにおいては、世界ナンバー1の実績を獲得。主にハリウッド映画に登場するキャラクターを立体化する「ムービー・マスターピース」を筆頭に、さまざまなシリーズを展開して現在、世界32カ国以上にて販売されている。今回発表されたのは『ブラックパンサー』序盤に登場する、オリジナル・スーツを着たブラックパンサーの全高約32センチ、30カ所以上が可動するハイエンドな1/6スケールのフィギュア。ヘッドは2種が付属する。1つ目は、マスクを着用したヘッド。2つ目は、演じる俳優チャドウィック・ボーズマンの肖像権をクリアした、ティ・チャラの素顔のヘッドだ。皮膚の質感や皺、髪型等を再現するため、ひとつずつハンドペイントで塗装。新規造形となる漆黒のコスチュームは、細かなラインや凹凸まで再現したスーツ、シルバーの装飾など、ディテールや素材にこだわり抜き、質感に至るまで精巧な仕上がりとなっている。さらに、新たに開発したマスキュラー・ボディを採用し、ブラックパンサー特有のしなやかで筋肉質な肉体の再現度を高めた。また武器として槍、盾が付属。アクセサリーとして、王位継承の儀式で使用した、素顔のヘッドに装着可能なワカンダ・ウォーリアーのマスクが付属。多彩な差し替え用ハンドパーツを併せて使用すれば、劇中で魅せる数々のアクションシーンを楽しめる。台座は、シンボルマークや作品のタイトルロゴがあしらわれた特別仕様だ。オリジナル・スーツで帰還する、まさに永遠の国王にして英雄。ぜひこのプレミアムなアイテムをゲットしてほしい。■リリース情報【ムービー・マスターピース】『ブラックパンサー』1/6スケールフィギュアブラックパンサー(オリジナル・スーツ)2023年12月発売予定定価:45,000円(税込) / トイサピエンス予約価格:40,500円(税込)製品サイズ:高さ約32センチ可動ポイント:30カ所付属品(武器):槍、盾付属品(アクセサリー):差し替え用ヘッド、マスク(ワカンダ・ウォーリアー)、差し替え用ハンドパーツ(×5)、特製台座著作権表記:(c)2022 MARVEL詳細: 取扱店:ホットトイズ フラッグシップ・ストア「トイサピエンス」ほか
2022年08月18日『ブラックパンサー』の主演チャドウィック・ボーズマン亡きいま、ベールに包まれていた『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』が11月11日(金)に日米同時公開となることが決定、邦題&特報が解禁となった。祖国である超文明国家ワカンダの“秘密”を守るという使命を果たすため、ワカンダの国王とブラックパンサーというヒーロー、ふたつの顔を持つティ・チャラの活躍が描かれた『ブラックパンサー』(2018)。公開を迎えるやいなや、マーベル・スタジオの新境地となったアフリカ大陸に位置する架空の国“ワカンダ”を舞台にした設定や、一瞬たりとも目が離せない壮絶なアクション、新星ヒーロー・ブラックパンサーの活躍に“マーベル・スタジオ史上最高傑作”の声が相次いだ。『ブラックパンサー』キャスト陣全米歴代興行収入は『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)や『アバター』(2009)に次ぐ歴代5位となる7億ドルを叩き出し、全世界では13億ドルを超える偉業を達成。さらにはヒーロー映画としては“初”となるアカデミー賞作品賞含む7部門にノミネート、3部門の受賞を果たした。グラミー賞受賞アーティスト、ケンドリック・ラマーら豪華アーティストが参加したインスパイア・アルバムも世界中で大きな話題となり、『ブラックパンサー』はヒーロー映画の枠を超え社会現象を巻き起こした、まさにエンターテインメント史に名を残す1作品となった。しかし、続編の製作が期待される中、ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンの訃報は世界中を深い悲しみに包んだ。解禁された特報では、ティ・チャラの母であり先代の王ティ・チャカの妻でもあるラモンダが王座に座り、彼を失った悲しみを乗り越え、力強く歩んで行こうとするワカンダの人々の姿が切り取られている。そんな大きな岐路に立たされているワカンダに迫る新たな敵とは?新たに登場した海に住む部族とワカンダの関係とはいったい…。そして、ティ・チャラの妹でワカンダの技術開発責任者でもあるシュリと親しく接する“鉄の心(アイアン・ハート)”を作る新たな少女も登場。彼女がどのように本作の物語へと絡んでくるのかも見逃せない。さらに注目なのが、映像の最後に登場したヒーロー、ブラックパンサーの姿ーー。ティ・チャラの遺志を継ぎ、次のブラックパンサーとなるのは果たして誰なのか。シュリ役レティーシャ・ライト監督を務めるのは、『ブラックパンサー』で功績を残し「世界で最も影響力のある100人」に選出されたライアン・クーグラー。ブラックパンサー演じるチャドウィックへの熱い想いを胸に、キャストと共に作り上げた渾身の1作が完成した。マーベル・スタジオの社長並びにマーベル・エンターテインメントのチーフ・クリエイティヴ・オフィサーを務めるケヴィン・ファイギは「ワカンダのレガシーを繋いでいく。そしてストーリーはリスペクトと希望に満ちたものになる」とコメントしており、日本時間の今朝サンディエゴで行われたコミコン2022開催にて、ファイギの口から本作がMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)フェイズ4の最後を飾る作品となることも発表されている。『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』は11月11日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2022年07月24日レティーシャ・ライトが、『ブラックパンサー』の続編『Black Panther: Wakanda Forever』(原題)について、「チャドウィック・ボーズマンに高い敬意を表した作品であり、ワクワクするような内容が満載です」と「Variety」に語った。前作でブラックパンサー/ティ・チャラを演じたチャドウィックは、2020年8月に43歳の若さで他界した。前作から引き続きメガホンを取るライアン・クーグラー監督は、ブラックパンサー役を他の俳優に演じさせることや、デジタル処理したチャドウィック演じるブラックパンサーを登場させることを否定。代わりに、レティーシャが演じたティ・チャラの妹シュリがスーパーヒーロー役を担うことになるのではとうわさされている。「私たちは、彼が始めた物語とこの映画シリーズに遺したものに全力を注ぐことによって、彼を称えています。どんな状況に直面しても、毎日一生懸命映画を作りました。本当に様々な、難しい状況に対峙することもありました。それでもチームとして一丸となってこの映画にすべてを注ぎ込んだので、みなさんに観てもらうのが楽しみです」と感無量の様子。確かに今作の撮影中、レティーシャの「難しい状況」は数々報じられていた。けがをして撮影が中断になったこと、レティーシャが撮影現場で新型コロナウイルスの反ワクチンの立場を主張した(後にレティーシャはこの報道を否定)ことなどだ。紆余曲折を経て『Black Panther: Wakanda Forever』の撮影は無事に終了。アメリカで11月11日公開予定。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2022年05月24日マーティン・フリーマンが、『ブラックパンサー』のエヴェレット・ロス役を再演している同作の続編『Black Panther: Wakanda Forever』について、「Collider」に語った。前作で主人公のブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンが2020年に死去したことから、続編はチャドウィックの出演はかなわない。チャドウィック“不在”のまま撮影が進んだことに、マーティンは「不思議な感じだし、悲しい」と心境を明かした。「その一方で、作るべき映画を作っています。撮影現場にはたくさんの人がいて、一丸となって頑張っています。でも、根底には大きなすき間を感じるのも間違いないでしょう」と、チャドウィックがいないことで生じたギャップについても語っている。「この作品をきちんと完成させるために、汗と血を流すライアン・クーグラー監督と関係者に敬意を表します。楽しかったですよ」と困難に立ち向かったクーグラー監督らを労った。「彼が亡くなったとき、『そうか。じゃあ続編は作らないんだな』と思ったんです。でも、まだあの(『ブラックパンサー』の)世界と(ブラックパンサーではない)ほかの素晴らしいキャラクターが伝える物語があります。良い映画ができたと思いたいですね。ライアン・クーグラーのことは信頼しているんです」と続編に期待を寄せた。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2022年05月11日『ブラックパンサー』でブラックパンサー/ティ・チャラを演じたチャドウィック・ボーズマンが2020年8月に亡くなるも、続編『Black Panther: Wakanda Forever』(原題)が製作中の同作。2020年12月、マーベルの社長ケヴィン・ファイギは、ブラックパンサー役のリキャスト(ほかの俳優に演じさせること)をしないと表明しており、それに対してファンは「リキャストしてほしい」と今年4月に署名活動を始めていた。まもなく、目標の4万5,000人に届きそうなところ(執筆時点)で、心強い賛同者が現れた。チャドウィックの兄弟のデリック・ボーズマンだ。「TMZ.com」に対し、「『ブラックパンサー』シリーズで、ブラックパンサー/ティ・チャラというキャラクターは生き続けるべきだ」として、それがたとえチャドウィックでなく、他の俳優が演じることになったとしても「そう思う」し、「チャドウィックもそう望んだだろう」とコメント。ブラックパンサーがマーベル映画史上初の黒人スーパーヒーローであり、ティ・チャラが黒人の王である意義は大きく、特に黒人の子どもや若者たちにポジティブな影響を与えると語っている。なお、署名活動は、“いますぐ” ティ・チャラの後任俳優を決めてほしいと主張しているわけではなく、「MCUからティ・チャラの存在を消さないで」という願いを込めているとのこと。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2021年12月16日8月28日、チャドウィック・ボーズマンが亡くなってから1年が経った。俳優仲間たちがSNSで追悼メッセージをつづっている。『ブラックパンサー』で共演したマイケル・B・ジョーダンはチャドウィックとの2ショットをインスタグラムに投稿し、「あなたを想わない日はありません。大好きだし寂しいよ。でも、あなたがいまもそばにいるのはわかっています」と偲んだ。同じく『ブラックパンサー』で共演したルピタ・ニョンゴは、「笑っている彼、静かな彼、どちらも同じくらいに恋しいものだと気づきませんでした。本当に、本当に。彼が亡くなって1年、思い出は私の中に生きています」とつづり、2人で楽しそうに笑い合っている写真を掲載。『マ・レイニーのブラックボトム』の共演者、ヴィオラ・デイヴィスは「昨年の今日、あなたはこの世と私たちから去りました。本当に寂しい!」と同作の共演シーンの写真をインスタグラムに掲載し、チャドウィックの死を悼んだ。チャドウィックは死後に同作でオスカーのノミネーションを受け、ゴールデングローブ主演男優賞(ドラマ部門)を獲得した。チャドウィックは亡くなるまでの約4年間、大腸がんで闘病を続けていたが、その事実をほとんどの人に告げることなく『ブラックパンサー』『マ・レイニーのブラックボトム』などの撮影に臨んでいたという。Photo by Terence Patrick/Getty Images for Turner(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther【Netflix映画】マ・レイニーのブラックボトム 2020年12月18日よりNetflixにて配信
2021年08月30日思い返せば2020年8月28日、コロナ禍のハリウッドのみならず、世界中の映画ファン、マーベルファンの間に激震が走ったチャドウィック・ボーズマンの突然の訃報。しかも、関係者のごく一部にしか伝えられていなかったという闘病の日々を、私たちは彼を失ってから初めて知った。そして、遺作となったNetflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』では初めてアカデミー賞にノミネート。残念ながら受賞はならなかったが、彼の熱演は今後も長らく語り継がれていくはずだ。気品とカリスマ性に溢れ、知的かつ穏やかでユーモアもあり、アスリートのようにストイックな唯一無二の“アーティスト”、チャドウィック・ボーズマンのこれまで――その功績を振り返った。留学資金を援助したのは、あのオスカー俳優!1976年11月29日、米サウスカロライナ州アンダーソン生まれ。人種差別が色濃い中で育った。学生時代はバスケットボールに熱意を注いでいたが、チームメイトが銃で撃たれて亡くなり、それを自ら脚本にしたためて演劇にしたという。自分たちの“物語”を伝えることに目覚めた彼は、監督を目指し、ワシントンD.C.の名門ハワード大学へ入学、監督業にも役立つはずと演技クラスをとる。そこで教鞭をとっていたのが『クリード』シリーズで知られるフィリシア・ラシャドで、彼女のすすめもあって英オックスフォード大学のブリティッシュ・アメリカン・ドラマ・アカデミーに留学する。元手のなかったチャドウィック(チャド)に、フィリシアから相談を受け資金を提供したのが、これまで2度のアカデミー賞に輝いているデンゼル・ワシントンだったことは有名な話だ。その後、『ブラックパンサー』(18)のニューヨークプレミアに訪れたデンゼルに約20年越しとなる御礼を言うことができた、とテレビ番組で語っていたチャド。もちろんデンゼルは覚えていなかったらしいが、やがてこの縁が、デンゼルがプロデュースする『マ・レイニーのブラックボトム』での起用へと繋がっていく。大学卒業後はニューヨークに移り住み、ハーレムで子どもたちの演技クラスを担当しながら、「LAW & ORDER/ロー&オーダー」「CSI:ニューヨーク」「ER 緊急救命室」「コールドケース 迷宮事件簿」などの人気ドラマにゲスト出演。アフリカ系アメリカ人として初めて大学アメフトの権威あるハイズマン賞を受賞したアーニー・デービスの生涯を描いた『エクスプレス負けざる男たち』(08)で長編映画に初出演する。そして自身も、『42 ~世界を変えた男~』(13)でアフリカ系初のメジャーリーガーであるジャッキー・ロビンソン、『ジェームス・ブラウン~最高の魂(ソウル)を持つ男~』(14)でソウルの帝王ジェームス・ブラウン、『マーシャル 法廷を変えた男』(16)ではアフリカ系初の米連邦最高裁判事となったサーグッド・マーシャルという、象徴的な人物を伝記映画で次々に演じることになる。アフリカ系の歴史的、文化的重要人物を学んだ上で築かれた彼のキャリアは、まるで、それぞれの“世界を変える”ためにあったようなもの。そんなチャドだからこそ、アフリカ系初のスーパーヒーロー、ブラックパンサーを演じたのは必然というべきか、運命だったといえる。“ブラックパンサー”はチャドの永遠の称号に…1966年にコミックに登場したブラックパンサーは、その50年後、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16)でようやくチャドを迎えて実写化が実現する。同作や『ブラックパンサー』のプロデューサー、ネイト・ムーアは『42』での彼の演技に魅了され、マーベル・スタジオ社長ケヴィン・ファイギは彼以外のキャストは考えられなかったほど「MCUにとってパーフェクトだった」と振り返っている。彼が映画公開時にシネマカフェのインタビューに応じた際、印象的だったのが、ブラックパンサー/ティ・チャラらワカンダの人々が話す言語についてのこだわり。それは本作を大きく特徴づけるものだった。「(アフリカの)いろんな地方の様々な言語を研究しました。最終的に、南アフリカの公用語のひとつ・コサ語をベースにして、ワカンダ特有の訛りを開発しました」と言い、「『シビル・ウォー』のときから既に行っていた作業だったので、本作ではさらに洗練させた訛りへと高めていったという形です」と彼は語った。いまや観る者に浸透している“ワカンダ語”について、「そういうところからも、彼の自国への愛情というものが表現できてればいいなと思いますし、この主人公は王様であり政治家であり交渉事にも優れているので、物腰柔らかな口調でありながらも、断固として譲らないところは譲らない、という意志を口調からも表現したかった」とも明かしていた。また、当時は「#MeToo」「Time’s Up」が大きなうねりとなった時期でもある。チャドは「アンジェラ・バセット演じる優しく心強き国王の母・ラモンダの母性本能や、毅然とした女王らしさ、強さ・威厳みたいなものに『私もああなりたい』と惹かれる女性もいるだろう。ナキアのように、世界を見て回っただけにオープンマインドで、自立心旺盛、自分に自信を持っている女性に憧れる女性もいるかもしれない。もっと若ければ、国王の妹にして天才科学者のシュリを見て、ちょっと生意気で科学オタクの側面を『可愛いな』『自分にもああいうところあるよね』って共感できるかもしれない」と、ティ・チャラを取り巻く力強い女性たちを紹介。「それぞれが共感できるキャラクターが用意されている」から、「肌の色や国に縛られず、日本人の皆さんにも共感してもらいながら楽しんでもらえると思う」と自信を覗かせていた。同作のラスト、ティ・チャラが「危機に瀕した時賢者は橋をかけ愚者は壁を造る」「人類は1つの民族」と語った言葉はトランプ政権下にあった現実世界へのカウンターにもなっていた。本作は大きな支持を集め、アメコミ原作のヒーロー映画として初めてアカデミー賞作品賞にノミネートされ、美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞の3部門を受賞。全米では歴代4位の興行収入を記録し、世界累計でも『アベンジャーズ』シリーズを除くMCUのヒーロー単独映画としては最大のヒットとなっている(Box Office Mojo調べ)。だが、漆黒の戦闘スーツをまとったアフリカ系ヒーローが世界を席巻する中で、チャドは人知れず2016年に診断されたがんと闘っていたのだ…。マーベル・スタジオは今夏、撮影開始予定の『ブラックパンサー』続編以降、ティ・チャラ/ブラックパンサー役に代理キャストは立てないと明言している。つまり、チャドは正真正銘の唯一無二の存在となったわけだ。2018年5月、母校ハワード大学の150周年を記念する卒業式で名誉博士号を授けられたチャドは、両腕を胸の前で交差する例の“ワカンダのポーズ”で挨拶を締めくくったという。『42 ~世界を変えた男~』耐えて、耐えて結果で示した男終戦後、人種隔離政策「ジム・クロウ法」真っ只中のアメリカで、対戦相手や観客に加え、審判やチームメイトからの暴言や嫌がらせに耐え抜きながら、野球で結果を出してきたジャッキー・ロビンソン。最大限に達した怒りをバッドにぶつけるシーンは、穏やかなティ・チャラのチャドからは想像もつかないはずだ。チャドが再び命を吹き込んだジャッキーの背番号「42」は、メジャーリーグ全球団共通の永久欠番となっている。『ドラフト・デイ』大逆転が待っているケヴィン・コスナーが弱小アメフトチームの再建を託されたジェネラル・マネージャーを演じ、チームのために大物ルーキーを獲得する1日を描く物語。チャドは、十分な実力はありながらも人気白人選手の獲得のためにドラフト会議でないがしろにされる、オハイオ大学のボンテ・マック役を演じた。『ジェームス・ブラウン~最高の魂を持つ男~』必見のライブシーン!特徴的なステップやファンクの表現など、チャドのなりきりぶりに唸る作品。白人のために、目隠しされながらリング上で殴り合い見世物となった少年時代や、自分を捨てた母親(ヴィオラ・デイヴィスが演じている!)への愛憎といった、ジェームス・ブラウンを形づくってきたもの全てが音楽になる。それをどこまでもストイックに、挑戦し続けて演じ切った今作のチャドはもっと評価されていい。『キングのメッセージ』製作総指揮も担当貧しく、暴力と隣り合わせにある故郷、南アフリカのケープタウンから夢を抱いてアメリカに旅立ったはずの妹がドラッグに溺れ、失踪する。チャド演じるジェイコブ・キングはその原因となったマフィアに復讐を誓うが、壮絶な暴力の渦に巻き込まれていく。南アフリカといえば、ティ・チャラの父ティ・チャカを演じた名優ジョン・カニの出身地でもある。『キング・オブ・エジプト』唯一のアフリカ系として存在感を発揮古代アフリカの神々の争いを描いたエンタメ大作だが、オーストラリアやスコットランド、デンマーク出身の俳優たちがメインキャストを務める中で、唯一のアフリカ系俳優として加わった。しかも演じたのは、知恵を司る神トトで、彼にぴったりの役柄。『マーシャル法廷を変えた男』ユダヤ系弁護士とコンビに1940年、全米黒人地位向上協会の弁護士サーグッド・マーシャルが、ユダヤ系の弁護士フリードマン(ジョシュ・ギャッド)とコンビを組み、運転手ジョゼフ(スターリング・K・ブラウン)の無実を晴らすために差別主義者の判事やマスコミ、地元民らと対峙しながら奔走する。公民権運動を推し進めたマーシャルは、チャドと同じハワード大学の出身だ。改めて見返すと、マーシャルが別の裁判で時々不在にするのは、演じたチャドの治療のためだったのかも…と思えてくる。なお、今作の主題歌「Stand Up For Something」を歌ったアンドラ・デイは、本年度『The United States vs. Billie Holiday』(原題)でビリー・ホリデイを演じ主演女優賞にノミネートされた。『21ブリッジ』ステファン・ジェームズにも注目ニューヨーク、マンハッタン島での一夜を描く、近ごろ珍しくなったハードボイルド・クライムアクション。『キングのメッセージ』でも組んだローガン・コールズと共同で製作し、劇場公開映画としては最後の出演作となった。将来、もし誰かがチャドに次ぐような位置の俳優になるとしたら、逃亡犯の1人マイケルを演じたステファン・ジェームズ(『ビール・ストリートの恋人たち』)なのでは?と今作を目にした方ならよぎるかもしれない。マイケルの境遇には、チャドが込めた思いが浮かんでくるようだ。Netflix映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』スパイク・リーがベトナム戦争の傷描くスパイク・リー監督が放つ「Black Lives Matter」にして、反戦映画。ベトナム戦争で心の傷を負った退役軍人たちが、当時隠した金塊と敬愛していた隊長の亡骸を探すために再びトラウマの地を踏む。戦争の爪痕を要所要所で挟んでくるが、そのとき、勇ましくカリスマティックにチャド演じる隊長の姿も“蘇る”。今回残念ながら候補にならなかったが、主演のデルロイ・リンドーはアカデミー賞にノミネートされて然るべきの熱演。できればチャドと壇上で並ぶ姿が見たかった…。Netflix映画『マ・レイニーのブラックボトム』シーンを掌握する魂込めた演技ハワード大学時代にチャドも触れたであろう、劇作家オーガスト・ウィルソンの戯曲を映画化。“ブルースの母”と呼ばれたマ・レイニー役のヴィオラ・デイヴィスも今回、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされていた。ちなみに、製作のデンゼルは先にウィルソンの戯曲「フェンス」を自身の監督・主演で映画化しており、第89回アカデミー賞4部門にノミネート、ヴィオラが助演女優賞を受賞している。今作では、1927年のシカゴを舞台に、マ・レイニーのバックで演奏する若きトランペッターのレヴィーを演じたチャド。実際に演奏できるまで指使いを徹底的に学んだという。同じくNetflix配信中の「マ・レイニーのブラックボトムが映画になるまで」によれば、当時は南部から北部に希望を求めて移動するアフリカ系が続出しており、レヴィーもここで何かを掴みたいと野心むきだしで白人のレコーディングディレクターにすり寄っていく。やがて彼の焦燥は、真夏のうだるような暑さもあって体中からジリジリと湧き出てくる。その汗と、狂気の血と涙とが入り交じった中でレヴィーが語る自分史のシーンは、今作最大の見どころ。訃報の後に伝えられた共演者の証言から、相当、身体が衰弱していたはずだが、それすら忘れさせる熱気を放っている。それまではマ・レイニーやバンド仲間に食ってかかり、生意気な口調で軽やかなダンスを見せたり、マ・レイニーの恋人を口説いたりしていたのだから、そのギャップがまた凄まじい。さらにNetflixでは、「チャドウィック・ボーズマン:あるひとりの表現者」として彼の人生と功績を紹介する特別番組を配信中、ヴィオラやデンゼル、スパイク、ダナイ・グリラ、恩師であるラシャドなどが登場する。その中でチャド自身が、自分は「俳優ではなくアーティスト」と語った言葉が耳から離れない。アフリカ系としての誇りを持ち、その差別の歴史を踏まえた上であくまでも芸術の表現者として作品に転化していったチャド。その志を受け継ぐ者は、きっと現れるに違いない。(text:Reiko Uehara)■関連作品:42〜世界を変えた男〜 2013年11月1日より全国にて公開© 2013 LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS LLC.アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 2018年4月27日より全国にて公開© 2018 MARVELブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpantherアベンジャーズ/エンドゲーム 2019年4月26日より全国にて公開©Marvel Studios 201921ブリッジ 2021年4月9日より全国にて公開©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.【Netflix映画】マ・レイニーのブラックボトム 2020年12月18日よりNetflixにて配信
2021年04月26日チャドウィック・ボーズマン主演で、たった一夜の追跡劇をスリリングかつダイナミックに描いたクライム・アクション『21ブリッジ』から、チャドウィック自らがファンに語りかける貴重なメッセージ動画が公開された。解禁されたのは、チャドウィック自らが本作の魅力を紹介する特別メッセージ動画。自身が主演、プロデュースを務めた本作について「斬新なアクションスリラーで観客を驚きと興奮の渦に巻き込む」とアピールする。脚本に惚れ込み、マンハッタン島に架かる21の橋を封鎖して凶悪犯を追走する設定について「スケールがとてつもない」とその壮大さに太鼓判。映像ではチャドウィックの言葉を裏付けるように、犯人を追い続けるスリリングなシーンや、大都市マンハッタンを封鎖するためにヘリまでも使用して警官総動員で実行に移す大迫力の映像を見ることができる。ネット上では、いち早く目にしたファンからチャドウィックへの称賛の声が上がっており、見応えたっぷりの正統派クライム・アクションとしても評価が高まっている。『21ブリッジ』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:21ブリッジ 2021年4月9日より全国にて公開©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.
2021年04月16日Netflixで、故チャドウィック・ボーズマンの人生を称える特別番組「Chadwick Boseman: Portrait of an Artist」(原題)が、30日間限定で17日(米現地時間)から世界配信されるという。Netflixが予告編を公開した。予告編の冒頭では、チャドウィックが自身の声で「チャドウィック・ボーズマンです。私はアーティストです」と自己紹介。「人々は私を俳優と呼びますが、私自身は俳優だとは思っていません。アーティストだと思っています」と語っている。昨年8月28日、約4年にわたる大腸がんとの闘病の末、43歳で亡くなったチャドウィック。闘病していることはごく一部の関係者にしか伝えておらず、代表作の『ブラックパンサー』や、死後Netflixで配信されてゴールデングローブ主演男優賞を受賞した『マ・レイニーのブラックボトム』を撮影中も、ひそかに治療を受けていた。「Chadwick Boseman: Portrait of an Artist」の予告編では、『マ・レイニーのブラックボトム』の共演者ヴィオラ・デイヴィス、『ブラックパンサー』で共演したダナイ・グリラらがチャドウィックについて語っている。本編にはチャドウィックの憧れの人だったというデンゼル・ワシントンのほか、チャドウィックのアーティストとしての人生に関わりの深かった人物たちが登場する。チャドウィックは『マ・レイニーのブラックボトム』の演技が高く評価され、25日に開催されるアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされている。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflix映画】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング【Netflix映画】レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-【Netflix映画】マ・レイニーのブラックボトム 2020年12月18日よりNetflixにて配信
2021年04月14日チャドウィック・ボーズマンがニューヨーク市警の刑事を演じる『21ブリッジ』から、主演兼プロデュースを務めた彼のインタビュー映像が到着した。8人の警官を殺した強盗犯を追跡するため、アンドレ刑事はマンハッタン島に架かる21の橋を全て封鎖する。だが、追跡を進めるうち、表向きの事件とはまったく別の陰謀があることを悟る――。遺作となった『マ・レイニーのブラックボトム』にて本年度ゴールデン・グローブ賞のドラマ部門主演男優賞を受賞、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされているチャドウィック。今回解禁となった本作のインタビューでは、「主演と製作の時間をうまく配分することを心掛けたよ」「役者の僕は出番がないとオフになるけど、現場に顔を出すようにした」とふり返る。実際のニューヨーク市警の退職警官を技術顧問として招いたり、物語の設定と同じにするため敢えて難易度の高い夜間撮影に挑むなど、徹底してリアリティを追求した本作。「僕が製作に携わったのは主に撮影に入る前だ。そこで多くを提案した」という言葉通り、本作の製作スタイルには、チャドウィックのストイックな性格が反映されており、彼の迫真の演技にも表れている。また、俳優とプロデューサーの兼任は「手一杯な時もあったかもな」とふり返りながらも、「撮影中、僕の意見が要る時はローガンが聞きに来てくれた」と、共同プロデューサーのローガン・コールズのおかげで撮影中は演技に集中できたことを明かした。ローガンはチャドウィックがハワード大学で演劇の脚本を書いていたころから共に作品製作を行っており、チャドウィック主演作『キングのメッセージ』(16)でも共にプロデュースを手掛けた盟友。チャドウィック主演で企画されていた実在した黒人の侍・弥助を描く映画のほか、2人は複数の作品を共に製作段階だった。また、ローガンはチャドウィックが闘病中であったことを知る数少ない人物の1人であり、最後の会話でそれらの作品を一緒に作りたかったと話すと、「(製作を)止めないでくれ」と後押しされたことを後のインタビューで明かしている。本作『21ブリッジ』は2人が共同で作りあげた最後の作品となったが、彼の意志は今後も受け継がれていくことだろう。『21ブリッジ』は4月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:21ブリッジ 2021年4月より全国にて公開©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.
2021年03月31日チャドウィック・ボーズマンの主演&プロデュース映画『21ブリッジ』から、麻薬捜査班フランキー・バーンズ刑事を演じたシエナ・ミラーのインタビュー映像が到着。相棒となる、チャドウィック演じる主人公の刑事との関係性や撮影についてふり返った。シエナが演じたのは、チャドウィック演じるアンドレ・デイビスの相棒となるタフな麻薬捜査官で、シングルマザーでもある女性という役どころ。『アメリカン・スナイパー』や『二ツ星の料理人』などのイメージを一新させ、本作でチャドウィックとの男女バディムービーという新規軸にも挑戦している。『マ・レイニーのブラックボトム』で本年度ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門の主演男優賞に輝き、さらにアカデミー賞主演男優賞にもノミネートされているチャドウィックほか、『セッション』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズ、『ローン・サバイバー』のテイラー・キッチュ、『ビール・ストリートの恋人たち』のステファン・ジェームズなど、共演に実力派が揃った本作。インタビュー映像でシエナは、“複雑で地味な難役”ばかり登場する本作に必要なキャスティングだったと分析。「警官をリアルに演じるため警察関連の考証も仰いだ」と役作りについてもふり返っている。さらに、「“一晩”の描写がいい。クライム・アクションにはもってこい」と本作の設定も絶賛。N.Y.市の協力の下、実際に夜間のマンハッタンで撮影を行うなど徹底してリアリティにこだわって製作された本作に、「真実味のある表現を完璧に追求した台本が常に魅力だった」と語っている。また、シエナ曰く劇中で事件解決のためにタッグを組むことになるアンドレ刑事は、“一匹狼”で、当初は彼女と組むことに乗り気ではなく冷ややかで無関心。しかし「すぐにフランキーを有能な刑事だと理解して徐々に戦力として認めるようになる。最後には絶妙な相棒になる」と劇中の2人の関係性を解説した。本作の撮影時は、実は闘病中だったチャドウィック。後にシエナは、当時は痩せて疲れている様子ではあったものの、彼がそれほど深刻な状態で撮影をこなしていたことに驚いたという。また、彼と最後に別れを告げた際、チャドウィックは目に涙を浮かべており、まるで本当のお別れのように感じたことも明かしている。『21ブリッジ』は4月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:21ブリッジ 2021年4月より全国にて公開©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.
2021年03月23日アカデミー賞の前哨戦の1つである、第78回ゴールデン・グローブ賞授賞式が現地時間2月28日に開催され、『ノマドランド』がドラマ部門作品賞を受賞した。テレビの部ドラマ部門ではNetflixの「ザ・クラウン」が作品賞、主演男女優賞を独占、さらに助演女優賞も受賞、Wノミネートだった主演女優、助演女優賞の候補者を除いて全て制覇した。『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督は「つらい人生を歩んでいる全ての人々に、この作品を贈ります。さよなら、とは言いません。また会いましょう、と言います」とスピーチしたジャオ監督は監督賞も受賞。アジア系アメリカ人女性として初であり、さらに女性監督の受賞は1984年のバーブラ・ストライサンド(『愛のイエントル』)以来、2度目の快挙だ。ドラマ部門主演男優賞を受賞したのは、昨年43歳の若さで亡くなったチャドウィック・ボーズマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)。妻のテイラー・シモーヌ・レドワードが代理で受賞した。同主演女優賞は『The United States vs. Billie Holiday』(原題)のアンドラ・デイが受賞した。助演女優賞のジョディ・フォスター(『The Mauritanian(原題)』)など、下馬評とは異なるサプライズ受賞がいくつか飛び出し、映画部門で最多6ノミネートされた『Mank/マンク』は残念ながら、無冠となった。今年はコロナ禍により、例年は1月開催の授賞式が2月末となり、さらに史上初の試みとして、ニューヨークとロサンゼルスに会場を分け、ティナ・フェイとエイミー・ポーラーが米国東西両岸から2元中継で司会を務めた。米国の東西両岸の会場のセットでティナとエイミーはオープニング・トークを実施。ティナ・フェイは授賞式直前に報道された、賞を主催する団体「ハリウッド外国人記者協会(HFPA)」の会員の人種の偏りや映画会社による豪華な接待疑惑などについて「HFPAは90人程度のインターナショナルな、黒人抜きのジャーナリストによる構成で、彼らはいい生活を求めて、毎年映画の取材旅行に出かけています」「では、ヨーロッパの変人たちが今年は何を選んだのか見てみましょう」と踏み込んだ。最初に発表になったのは映画部門の助演男優賞。昨年の助演女優賞受賞者のローラ・ダーンがプレゼンターとして、ロサンゼルスの会場であるビヴァリー・ヒルトンに登場、『Judas and the Black Messiah』(原題)のダニエル・カルーヤの受賞を発表した。自宅で待機していたダニエルがZOOMでスピーチを始めたのだが、いきなり接続が悪くて音声が聞こえない。ローラ・ダーンが「中継がうまく行かないようです」と一旦切り上げたが、ダニエルは「繋がってるよ!」と言い続けて、再び画面が戻り、スピーチすることができた。他の候補者たちもZOOMで参加し、ビル・マーレイ(『オン・ザ・ロック』)はシャンパングラスを掲げて祝福。自宅で家族や親しい人々と参加した候補者たちはいつもよりリラックスした表情。スピーチの最中も彼らが受賞者に寄り添い、時には子どもたちがハグしたり、和やかな雰囲気だった。受賞を逃した候補者のリアクションも例年より大きめ。テレビの部のドラマ部門で「ザ・クラウン」のダイアナ妃を演じたエマ・コリンの主演女優賞受賞を、同部門候補だった共演者のオリヴィア・コールマン(「ザ・クラウン」)は自分のことのように喜んでいた。セリフの大半が韓国語であることから、作品賞ではなく外国語映画賞候補になり、見事受賞を果たした『ミナリ』のリー・アイザック・チョン監督は自宅から幼い娘と一緒に参加。アメリカに移民した韓国人の一家を描く半自伝的な作品について「この子のために作りました」とスピーチ。映画について「自分たちの言葉で語ることを学ぼうとする家族の物語です。それはどのアメリカの言葉や外国の言葉よりも深い、心の言葉です」と語った。映画の部<ドラマ部門>作品賞『ノマドランド』主演女優賞アンドラ・デイ(『The United States vs. Billie Holiday』)主演男優賞チャドウィック・ボーズマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)<コメディ・ミュージカル部門>作品賞『続ボラット栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』(Amazon Prime Video)主演女優賞ロザムンド・パイク(『I Care a Lot』)主演男優賞サシャ・バロン・コーエン(『続ボラット栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』)アニメーション作品賞『ソウルフル・ワールド』(Disney+)外国語映画賞『ミナリ』助演女優賞ジョディ・フォスター(『The Mauritanian』)助演男優賞ダニエル・カルーヤ(『Judas and the black Messiah』)脚本賞アーロン・ソーキン(『シカゴ7裁判』)監督賞クロエ・ジャオ(『ノマドランド』)作曲賞『ソウルフル・ワールド』トレント・レズナー、アッティカス・ロス、ジョン・バティステ歌曲賞「lo si(Seen)」(Netflix『これからの人生』)テレビの部<ドラマ部門>作品賞「ザ・クラウン」(Netflix)主演女優賞エマ・コリン(「ザ・クラウン」)主演男優賞ジョシュ・オコナー(「ザ・クラウン」)<ミュージカル/コメディ部門>作品賞「シッツ・クリーク」主演女優賞キャサリン・オハラ(「シッツ・クリーク」)主演男優賞ジェイソン・サダイキス(「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」)<リミテッドシリーズ/テレビ映画部門>作品賞「クイーンズ・ギャンビット」(Netflix)主演女優賞アニャ・テイラー=ジョイ(「クイーンズ・ギャンビット」)主演男優賞マーク・ラファロ(「ある家族の肖像/アイ・ノウ・ディス・マッチ・イズ・トゥルー」)助演女優賞ジリアン・アンダーソン(「ザ・クラウン」)助演男優賞ジョン・ボイエガ(「Small Axe」)セシル・B・デミル賞ジェーン・フォンダキャロル・バーネット賞ノーマン・リア(text:Yuki Tominaga)■関連作品:ソウルフル・ワールド 2020年12月25日よりDisney+(ディズニープラス)にて配信©2020 Disney/Pixar. All Rights Reserved.ノマドランド 2021年3月26日より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved.【Netflix映画】シカゴ7裁判 2020年10月9日より全国にて公開【Netflix映画】マ・レイニーのブラックボトム 2020年12月18日よりNetflixにて配信ミナリ 2021年3月19日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開©Photo by Melissa Lukenbaugh, Courtesy of A24
2021年03月01日チャドウィック・ボーズマン主演、N.Y.マンハッタン島にかかる21の橋を全て封鎖する緊迫のクライム・アクション『21ブリッジ』。この度、N.Y.市警の刑事を演じたチャドウィックと麻薬取締班の刑事を演じたシエナ・ミラーのインタビュー映像が到着した。世界で最も忙しく、最も人口の多いN.Y.マンハッタン島での一夜の出来事を描いた本作。チャドウィックが演じたのは市警のアンドレ刑事、シエナが演じたのは麻薬取締班のフランキー刑事。2人はインタビュー映像の中で、N.Y.市の全面協力を得て、実際に夜間のマンハッタンで行われた撮影をふり返っている。「夜の撮影はすごく大変だった」とチャドウィック。その一方で、こうしたリアリティを追求したシチュエーションは演じる上で役立ったという。「夜通し起きて1ヶ月半とか夜の撮影を続けていくと、刑事が身を置く世界に限りなく近づける」と、三日三晩ぶっ続けで捜査することや、危険な状況では極度の興奮状態になることもある刑事の激務に触れながら、現実に近い興奮状態で撮影できたことを明かしている。本作ではN.Y.市警の退職警官を技術顧問として迎えているほか、チャドウィック自身、市警の夜間警務の警官に同行して役作りも行っており、極限までリアリティを追求するそのストイックな姿勢が伺える。また、チャドウィック曰く本作の見どころは、動き出したら止まらないアクション。「観客は驚きと興奮の渦に引き込まれる」と自信をのぞかせると、シエナも「とにかく驚きの連続。次々に事態が急変して何が起こるか分からない。席を立つのは無理。思いも寄らない展開が待ってる」と熱く語っている。『21ブリッジ』は4月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:21ブリッジ 2021年4月より全国にて公開©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.
2021年02月25日2020年8月に43歳でこの世を去ったチャドウィック・ボーズマン最後の劇場公開主演&プロデュース作品『21ブリッジ』から、予告編と本ビジュアルが解禁となった。今回解禁されたのは、チャドウィック・ボーズマン演じるアンドレ刑事がマンハッタンを舞台に激しいアクションを繰り広げる予告編。21の橋が架かるNYマンハッタン島で、8人の警察官が殺される強盗事件が発生。現場に駆けつけたアンドレ刑事はその事件の凄惨さに驚愕する。マッケナ署長(J・K・シモンズ)の指令により、フランキー刑事(シエナ・ミラー)と組んで事件を追う。彼らは21全ての橋を封鎖し、犯人を追い詰める作戦を決行する。しかし、アンドレは事件を追うなかで、単なる強盗事件ではないと気づき始める。映像の後半では、走行中の地下鉄などで繰り広げられる激しい銃撃戦も。また、登場人物それぞれが秘密を抱えていることを匂わせる場面も垣間見え、単なる犯人追走劇に止まらない壮大な物語が期待される。本作はNY市の全面協力を得て、実際に夜間のマンハッタンで封鎖シーンを撮影。ボーズマンは役作りとして、本物のNY市警の警官と夜間パトロールに同行する熱の入れようだった。併せて解禁されたポスタービジュアルでは、マンハッタンに架かる橋を背に、強い眼差しで拳銃を構えるアンドレ刑事の姿を確認することができる。『21ブリッジ』は4月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:21ブリッジ 2021年4月より全国にて公開©2019 STX Financing, LLC. All Rights Reserved.
2021年01月15日今年8月に結腸がんのため亡くなったチャドウィック・ボーズマンが、マーベルアニメ「What If…?」(原題)に出演していることが明らかになった。「What If…?」は、これまで上映されてきたMCU映画の印象的なシーンが、タイトル通り「もしこうだったら…」と別の展開で描かれるというアニメ。先日公開された予告編では、『キャプテン・アメリカ』のペギー・カーターが超人兵士(スーパーソルジャー)になっていたり、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でヨンドゥに誘拐されたはずの幼いピーター・クイルが、『ブラックパンサー』のティ・チャラに代わっており、のちに「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を率いるスター・ロードとなる…という映画とは異なる展開が広がっていた。マーベルスタジオの社長ケヴィン・ファイギが「Emmy Magazine」に語ったところによると、チャドウィックは「4回ほど(収録に)来てくれて、複数のエピソードの録音を行いました」とのこと。「あとで振り返って考えてみると、ものすごく感動的なことですよね」と語っている。チャドウィックの姿が見られる遺作となったのは、Netflixの映画『マ・レイニーのブラックボトム』となったが、「What If…?」でも彼の声が聞ける。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2020年12月22日日曜日(現地時間)、第46回ロサンゼルス映画批評家協会賞が発表された。作品賞を受賞したのは、Amazonのアンソロジー映画『Small Axe』。同協会賞の歴史において、複数の映画で構成されたアンソロジー映画が作品賞を受賞したのは初めて。同作はエミー賞や全米映画俳優組合賞などでは、「リミテッド・シリーズ」部門で選考される模様だ。主演男優賞には、今年8月に結腸がんのため43歳で亡くなったチャドウィック・ボーズマンが選ばれた。遺作である『マ・レイニーのブラックボトム』での好演が話題となっており、これから開催される数々の授賞式でのノミネーションや受賞が予想されている。主な受賞リスト作品賞受賞:『Small Axe』(スティーヴ・マックイーン監督)次点:『ノマドランド』(クロエ・ジャオ監督)監督賞受賞:クロエ・ジャオ監督(『ノマドランド』)次点:スティーヴ・マックイーン監督(『Small Axe』)主演男優賞受賞:チャドウィック・ボーズマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)次点:リズ・アーメッド(『サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-』)主演女優賞受賞:キャリー・マリガン(『Promising Young Woman』)次点:ヴィオラ・デイヴィス(『マ・レイニーのブラックボトム』)助演男優賞受賞:グリン・ターマン(『マ・レイニーのブラックボトム』)次点:ポール・レイシー(『サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-』)助演女優賞受賞:ユン・ヨジョン(『Minari』)次点:アマンダ・サイフリッド(『Mank/マンク』)脚本賞受賞:『Promising Young Woman』(エメラルド・フェンネル)次点:『Never Rarely Sometimes Always』(エリザ・ヒットマン)(Hiromi Kaku)
2020年12月21日11月29日、故チャドウィック・ボーズマンの44歳の誕生日に俳優仲間たちが心温まるメッセージを寄せた。『ブラックパンサー』で共演したルピタ・ニョンゴは「心から愛している。とても寂しい」とツイートし、チャドウィックとの2ショットを投稿。同じく『ブラックパンサー』で共演したマイケル・B・ジョーダンは「キングよ、ぼくらを見守り続けていてくれ。誕生日おめでとう。会いたいな」と追悼し、チャドウィックを後ろからハグしている微笑ましい白黒写真を載せた。「今日はチャドウィック・ボーズマンの情熱、愛情、明るさを思い出している。誕生日おめでとう。この瞬間にタイムトラベルで戻ることができたらいいのに」とツイートしたのは『アベンジャーズ』仲間のマーク・ラファロ。『アベンジャーズ』シリーズの撮影期間中に誕生日を迎えたチャドウィックを、キャストとスタッフで歌を歌いながらお祝いしている動画を添えた。チャドウィックはアンソニー・マッキー、セバスチャン・スタン、ダナイ・グリラとハグし、みんなの嬉しそうな様子が収められている。マーベル・スタジオと「Disney+」は、『ブラックパンサー』のオープニング映像をチャドウィックだけで構成したものに変更し、敬意を表した。チャドウィックは8月28日に大腸がんのため43歳で亡くなった。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpanther
2020年11月30日今年8月28日に43歳で惜しまれつつこの世を去った、チャドウィック・ボーズマン最後の劇場公開主演作品『21ブリッジ』(原題:21 Bridges)。チャドウィックの誕生日でもある本日11月29日、本作の日本公開が2021年4月に決定、ティザービジュアルが解禁された。脚本に惚れ込み、チャドウィック自らプロデュースマンハッタン島で8人の警察官が殺害される強盗殺人事件が発生し、犯人逮捕のため“マンハッタンを全面封鎖”して事件を追うことになったアンドレ・デイビス刑事。事件の真相に迫るうちに思わぬ真実が見えてくる。孤立無援になったデイビス刑事は、たった1人、事件の裏に隠されたニューヨークの闇に立ち向かう――。『ブラックパンサー』で知られるチャドウィックが、「脚本を読んで面白くて、観たことのない作品になると思った。そしてその通りの出来になっています」と語るほど脚本に惚れ込んだ本作は、自ら主演のみならずプロデュースという形で参加。彼は惜しくも、全米公開からわずか9か月後にこの世を去ってしまった。彼が製作でタッグを組んだのは『アベンジャーズ/エンドゲーム』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の監督ほか、多くのヒット作を手掛けるジョー・ルッソ&アンソニー・ルッソ兄弟。「ゲーム・オブ・スローンズ」「刑事ジョン・ルーサー」のブライアン・カークが監督を務め、シエナ・ミラー、テイラー・キッチュ、J・K・シモンズらが出演する。ニューヨークのマンハッタン島を舞台に、警察官の父を殺害された過去を持つチャドウィック演じるデイビス刑事が、孤立無援の中、街ぐるみの犯罪に挑むクライム・アクション・ミステリー。緊迫感溢れる追走劇と、リアルを追求したアクションに魅了されるダイナミックなエンターテインメント作品に仕上がった。今回解禁されたティザービジュアルは、チャドウィック演じるデイビス刑事の表情を真正面から捉えたカット。犯人逮捕のため真実と向き合う強い覚悟を感じさせる、鋭い眼光をたたえたその表情は、信念を持ちヒーローを演じてきたチャドウィック本人とも重なり、本作への熱い思いが伝わってくるビジュアルとなっている。『21ブリッジ』は2021年4月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年11月29日『ブラックパンサー』でタイトルロールを演じたチャドウィック・ボーズマンが亡くなり、マーベルスタジオは2022年5月に公開を予定している続編の主演に誰を据えるかという問題に直面している。ツイッターなどでは、新たに俳優をキャスティングするよりも、ブラックパンサー/ティ・チャラの妹シュリ役を演じたレティーシャ・ライトにブラックパンサーを演じてほしいとの声が上がっている。『アベンジャーズ/エンドゲーム』ではシュリをはじめ、女性ヒーローたちがサノスと戦う姿は圧巻だった。昨年、『キャプテン・マーベル』のブリー・ラーソンが、マーベルの社長ケヴィン・ファイギに「女性だけのマーベル映画を作って」と直談判したことが報じられたが、その際にレティーシャも同じことを熱望していた。さらについ最近、この件が実現に向かっていることを明らかにした。「(マーベルの重役の)ヴィクトリア・アロンソが先頭に立ってやってくれている。ケヴィン・ファイギと一緒に。あとはタイミングの問題だけ」と「Yahoo!Entertainment」に語ったのだ。女性版『アベンジャーズ』ともいえるその作品で、レティーシャが共演したい女性たちは、『ブラックパンサー』のナキア(ルピタ・ニョンゴ)、オコエ(ダナイ・グリラ)、ラモンダ(アンジェラ・バセット)や、ヴァルキリー(テッサ・トンプソン)、キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)だという。「キャプテン・マーベルはマスト。絶対に」と強調した。(Hiromi Kaku)■関連作品:ブラックパンサー 2018年3月1日より全国にて公開© Marvel Studios 2017 MARVEL-JAPAN.JP/blackpantherアベンジャーズ/エンドゲーム 2019年4月26日より全国にて公開©Marvel Studios 2019
2020年10月28日結腸がんのため8月に亡くなったチャドウィック・ボーズマンの遺作となった『マ・レイニーのブラックボトム』の予告編が公開された。今作は、劇作家のオーガスト・ウィルソンの同名劇を基に映画化したもので、“ブルースの母”と呼ばれたブルース歌手マ・レイニーの物語。1927年のシカゴを舞台に、ヴィオラ・デイヴィス演じる黒人歌手のマ・レイニーが人種、音楽、人間関係などの様々な問題に立ち向かう姿を描く。チャドウィックは、マ・レイニーのバンドメンバーでトランペット奏者のレヴィーを演じている。予告編では『ブラックパンサー』のティ・チャラ/ブラックパンサーとはまるで違う、レヴィーに徹したチャドウィックが熱演。亡くなってはいるが、チャドウィックに対するアカデミー賞助演男優賞へのノミネートに期待する声が上がっている。死後であっても、アカデミー賞を受賞した最近の例としては、『ダークナイト』のヒース・レジャーが挙げられる。主演のヴィオラは、チャドウィックとの撮影をWebメディアの「Zora」でふり返り、「彼はものすごく疲れているように見えた」ことは覚えているものの、闘病中だったとは知らなかったと明かしている。「立ったままで寝入ることもあったけれど、カメラが回り出した途端、疲れなんて全く見せることはなかった」とチャドウィックのプロ意識を称えた。(Hiromi Kaku)
2020年10月20日