(画像はイメージです Fernando de Sousa)テルアビブ大学が発見2014年10月28日、テルアビブ大学は、喘息患者あるいは喘息発作を繰り返す人はそうでない人に比べて25%以上の割合でビタミンD欠乏症が見られたことを明らかにしました。研究成果はAllergy誌に2014年10月3日からオンライン版で公開されています。喘息とビタミンD炎症と気道の狭窄を主症状とする喘息は最近増加傾向にあります。喘息は治ることはありませんが、アレルゲンやその他の喘息発作の引き金になるものを避けることと薬物治療で管理することは可能になっています。ビタミンDは免疫調整作用を持つことから、喘息などの免疫に関連する疾患に有効であると信じられています。今まではビタミンDと喘息の関連を調べた研究はほとんどありませんでした。研究内容研究者はイスラエルのクラリス健康サービスにある約400万人分のカルテを分析しました。2008年から2012年までにビタミンDの測定が行われている308,000人のデータを抽出。その中で、喘息である人は21,237人(6.9%)でした。ビタミンDの測定率は全体の測定率5.7%と差はありません。分析の結果、ビタミンD不足は喘息の増悪のリスク比が25%上昇することが明らかになりました。喘息の増悪のない人では健常人とビタミンDの状態と違いはありませんでした。考察ビタミンDは太陽を浴びることで身体の中で合成されます。皮膚科の医師たちは紫外線の問題から他の方法でビタミンDを増やすことを勧めています。ビタミンDを増やす方法としては魚、卵、肝油、強化牛乳があります。またサプリメントも選択肢の一つです。今回の研究からはビタミンDが不足すると喘息が増悪することが示唆されました。薬剤でコントロールできないような喘息患者に遭遇した場合は血中ビタミンDを測定することを勧めています。【参考】・テルアビブ大学プレスリリース・Allergy掲載文献
2014年11月03日