世界屈指のディーヴァのひとり、ナタリー・デセイの5年半ぶりの来日が決定した。オーストリアの名門「ウィーン国立歌劇場」より「宮廷歌手」の称号を与えられたデセイは、ニューヨーク「メトロポリタン歌劇場」、「パリ・オペラ座」、英国「ロイヤル・オペラハウス」、イタリア「ミラノ・スカラ座」など、世界各地の重要な舞台で聴衆を魅了してきた現代を代表するソプラノ歌手だ。近年は歌曲を中心にコンサートを重ねてきたデセイが、11月に信頼厚いピアニストのフィリップ・カサールと来日し、多彩なオペラ・アリアを通じて女たちの生きざまを歌い上げるというのは嬉しい限り。デセイ・ファンにとっての最高のプレゼントとなりそうだ。プログラムには、モーツァルト《フィガロの結婚》のスザンナ、バルバリーナ、伯爵夫人の三役と、《魔的》のパミーナ。そして、ドビュッシー《ペレアスとメリザンド》から「私の長い髪が」に、グノー《ファウスト》から「宝石の歌」。そして意外な選曲ともいえる、マスネ《ル・シッド》の「泣け、泣け、わが目」に加えて、ショーソンとプーランクの歌曲も予定される。可憐な娘から、運命に翻弄され哀しみに暮れる心や、死を前にした女の魂の叫びなどなど。デセイのさまざまな姿に出逢える貴重なリサイタルの実現に期待したい。公演詳細: 【公演日程】11月6日(日)愛知県芸術劇場 コンサートホール11月9日(水)東京オペラシティ コンサートホール●ナタリー・デセイNatalie Dessay (ソプラノ, Soprano)キャリアを始めたころより、世界の最も重要な舞台で歌っている。ウィーン国立歌劇場、メトロポリタン歌劇場、ミラノ・スカラ座、ロイヤル・オペラハウス、パリ・オペラ座などに定期的に出演。フランス・オペラも得意とし、ラクメ、オランピア、ジュリエットにマノンなどを演じて来た。また、《夢遊病の女》、《ランメルモールのルチア》などのベル・カントのレパートリーではゲルギエフの指揮で録音も行っている。《椿姫》を東京、エクサンプロヴァンス音楽祭、ウィーン国立歌劇場、そしてメトロポリタン歌劇場で歌い、いずれも大成功を収めている。指揮者エマニュエル・アイムとはヘンデルにも取り組み、パリ・オペラ座で《ジューリオ・チェーザレ》にクレオパトラ役で出演。リサイタルでデュオを組んでいるフィリップ・カサールとは2012年以来、カーネギー・ホール、ロンドンのバービカン・センター、サントリーホール、ウィーンの楽友協会など、約60回のコンサートを行っている。カサールとは「ドビュッシー歌曲集~月の光」(エラート)など3つのCDをリリースした。デセイは、ウィーン国立歌劇場より“宮廷歌手”の称号を授与されている。近年、演劇にも出演しており、2018年7月にはアヴィニョン演劇祭に登場、また、モンパルナス劇場でシュテファン・ツヴァイク作品の「La Légende d’une vie(ある人生の伝説)」に出演した。
2022年09月14日女子高生コンビのパーティー・デビューをめぐる一夜の騒動を描いた、オリヴィア・ワイルド初監督作「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」が、8月21日より全国公開される。「her/世界でひとつの彼女」「リチャード・ジュエル」の女優オリヴィア・ワイルドが、 “俺たち”シリーズ「バイス」でおなじみのウィル・フェレルとアダム・マッケイ製作総指揮の下、華麗に映画監督に転身。これまでになく大胆でパワフルな⻘春コメディは、SXSW映画祭を熱狂させ数々の映画賞を席巻。また、監督、脚本、主演のすべてが女性主導という作品に、テイラー・スウィフト、ナタリー・ポートマンら多くのセレブが絶賛と支持表明したことも大きな話題となり全米を熱狂させた。オリヴィア・ワイルド主人公は、高校時代を輝かしい将来への助走期間と位置づけ、勉学に励んできたモリー(ビーニー・ フェルドスタイン)とエイミー(ケイトリン・デヴァー)。今作をユニークにしているのは、 勉強はできてもスクールカーストで下位に位置づけられている彼女たちが、ギーク(勉強の虫)な女子高生ではなく、ウィットに富み、毒舌で、恋や性にも好奇心旺盛なキャラクターとして描かれているところだろう。エイミーは、最初から“クイア”であることをカミングアウトしていて、そこに葛藤はない。レベル・ウィルソンの Netflixで配信中「ロマンチックじゃない? 」の脚本家陣が、見かけや趣向のステレオタイプを排除し多面的なキャラクターを作り上げ、⻑編初監督を務めるオリヴィア・ワイルドによってフレッシュにまとめあげられた。主役のモリーたちだけでなく、全ての登場人物にリアリティのあるセリフを語らせることで、わずか1時間42分の映画のなかに、まるで、彼らが過ごした高校生活がそのまま封じ込められたようなストーリーとなっているところも見所。たった一晩のはちゃめちゃな冒険が、全ての登場人物に気づきを与え、爆笑の後には過ぎ去った時間の愛しさと、彼らを待つ未来の美しさを予感させる本作。憧れや回顧、掛け替えのない青春時代に思いを馳せながら、鑑賞してみては。■「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー 」あらすじ明日は卒業式。親友同士のモリーとエイミーは、高校生活の全てを勉学に費やし輝かしい進路を勝ちとった。ところが、パーティー三昧だった同級生たちも同じくらいハイレベルな 進路を歩むこと知り驚愕。2 人は失った時間を取り戻すべく、卒業パーティーに乗り込むことを決意する。Booksmart Official Playlist【映画情報】「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」8月21日ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開監督:オリヴィア・ワイルド製作:アダム・マッケイ、ウィル・フェレル出演:ビーニー・フェルドスタイン(「レディ・バード」)ケイトリン・ディーヴァー(「デトロイト」)配給:ロングライドURL:年/アメリカ/英語/102分/スコープ/カラー/5.1ch/原題:BOOKSMART/日本語字幕:髙内朝子© 2019 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
2020年07月31日4月27日(金)より全国公開され、満席回続出の大ヒットとなっている『君の名前で僕を呼んで』。本作で第90回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた主演のティモシー・シャラメは、その溢れ出る才能と美貌から“ディカプリオの再来”といわれる、いま大注目の若手イケメン俳優。2018年は、24歳の青年と恋に落ちる無垢な少年を演じた本作含め、女子高生が思わず心を奪われるバンドマンを演じた『レディ・バード』が日本公開間近、さらに7月全米公開の『Hot Summer Nights』(原題)ではドラッグディーラーを演じるなど、話題作が続々と控えており、ますます目が離せない存在となっている。■『君の名前で僕を呼んで』全国公開中映画レビューサイト「ロッテントマト」による「2017年度ベスト・レビュー映画NO.1」の輝かしい実績を持つ本作は、80年代の北イタリアの避暑地を舞台に、初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描いたラブストーリー。第90回アカデミー賞主演男優賞ほか4部門にノミネートされ、巨匠ジェームズ・アイヴォリーが脚色賞を受賞した。1983年夏、北イタリアの避暑地で家族と夏を過ごす17歳のエリオ(ティモシー)は、大学教授の父(マイケル・スタールバーグ)が招いた24歳の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)と出会う。一緒に自転車で街を散策したり、泳いだり、午後を読書や音楽を聴いたりして過ごすうちに、エリオのオリヴァーへの気持ちは、やがて初めて知る恋へと変わっていく――。■『レディ・バード』6月1日(金)公開カリフォルニア州のサクラメントは閉塞感漂う田舎町。カトリック系の女子高に通い、自らを「レディ・バード」と呼ぶ17歳のクリスティン(シアーシャ・ローナン)が、高校生活最後の年を迎え、友人やボーイフレンド、家族、そして自分の将来について悩み、揺れ動く様子を、みずみずしくユーモアたっぷりに描いた作品。ティモシーは一転、チャラくて“ゲスな”バンドマンを演じている。監督・脚本は、『フランシス・ハ』『20センチュリーウーマン』など、女優としても高い評価と人気を誇るグレタ・ガーウィグ。本作も第90回アカデミー賞にてグレタの監督賞、主演女優賞、助演女優賞ほか5部門ノミネートにノミネートされた。■『Hot Summer Nights』(原題)7月27日(金)全米公開予定『ルーム』(’15)、『ムーンライト』(’16)など賞レースを席巻する作品を次々送り出す気鋭のスタジオ「A24」製作の話題作。恋愛模様を描いた青春映画でありながら、リアリティある薬物依存の描写も強烈と話題になっており、ティモシーはドラッグディーラー役を熱演している。監督・脚本は新人のイライジャ・バイナム。田舎にある親戚の家で過ごす少年ダニエルは、ひょんなことをきっかけにドラッグに手を出してしまう。友達も恋人もいなかった彼は、孤独の中でドラッグディーラーの道に進み…。『イット・フォローズ』のマイカ・モンロー、ディズニー・チャンネル『ティーン・ビーチ・ムービー』のマイア・ミッチェル、『フィフス・ウェイブ』アレックス・ロウらが共演。■『Beatutiful Boy』(原題)10月12日(金)全米公開予定『ムーンライト』『それでも夜は明ける』で2度のオスカーに輝く、ブラット・ピットが立ち上げた「PLAN B」が製作。ドラッグ依存症の息子を抱えた、米作家デビッド・シェフによる自伝的ノンフィクション「Beautiful Boy: A Father’s Journey Through His Son’s Addiction」(原題)の映画化し、「メス」「スピード」などと呼ばれる覚せい剤メタンフェタミンでドラッグ依存に陥ったニック(ティモシー)の壮絶な葛藤を、父親(スティーヴ・カレル)の視点から描く。共演に、『デトロイト』のケイトリン・ディーヴァー。■『A Rainy Day in New York』(原題)2018年全米公開予定巨匠ウディ・アレン監督最新作。人気女優のエル・ファニングとセレーナ・ゴメスに、ジュード・ロウ、ディエゴ・ルナ、リーヴ・シュレイバー、レベッカ・ホールと豪華な顔ぶれ。初恋の喜びと痛みを知る無垢な少年から、若すぎるドラッグディーラーまで変幻自在のティモシー。いま最も熱い俳優に、引き続き注目していて。『君の名前で僕を呼んで』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:君の名前で僕を呼んで 2018年4月27日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開© Frenesy, La Cinefactureレディ・バード 2018年6月、全国にて公開© Universal Pictures
2018年05月16日