PTCはこのほど、2014年12月に正式版をリリースしたCADソフト「PTC Creo 3.0」のデモンストレーションをメディア向けに行った。PTC Creo 3.0は2014年6月に発表された新バージョン。他社データも取り扱えるようになった「Unite Technology」とアイディアを具現化する「Empowering Innovation」、細部の機能改善を図る「Core Productivity」が主な特徴となる。Creo 1.0では、Any Role AppsやAnyMode Modeling、Creo 2.0ではAnyBOM Assemblyと、様々な課題克服を行ってきたPTCだが、3.0で最大の懸案ともいえる「AnyData Adoption」を実現できたとするのは、PTCジャパン CADインダストリー BDM ディレクターのグレッグ・ブラウン氏。AnyData Adoptionは、Unite Technologyによって実現したものだが、「もちろん、こうした対応で全ての課題がなくなったわけではない」(ブラウン氏)。ただ、純正ツールを導入するだけで他社ファイルも取り扱えるようになったことは、多くの企業にとって大きな変革といって良いだろう。系列企業などでは当然ながらCADソフトの統一が図られているケースが多いものの、自動車部品メーカーなど、様々な企業との取引がある企業にとっては、それぞれの企業が導入しているCADソフトを導入する負担を強いられる。もちろん、問題はそれだけではなく、過去の設計資産やソフトウェアの習熟度から来る人員の雇用など、単純に「別のソフトを入れれば、それでいい」とは限らない。その点で言えば、Creo 3.0は主要CADソフト(SolidWorksやCATINA、NX、Autodesk Inventor、Solid Edge)のファイルをインポートでき、さらに一部をオープンできる。これは、これまですべてのデータを最初に変換、もしくは必要に応じて都度変換していた場合のコストを圧縮できるメリットがある。もちろん、想像がつくように100%完全に他社ファイルを開けることはないとはいえ、元データの変換を行う必要がなく、そのまま手を入れられるメリットは時間的にも大きいものがあるだろう。また、Unite Technologyでは、オープンしているデータに変更が加えられれば、自動的に更新される機能がある。元々PTCのソフトウェアでは自動更新機能が提供されていたが、他社ファイルであっても同様に自動更新の恩恵を受けられることになる。この自動更新機能と名前をつけて他社ファイル形式で保存を行う場合は有償オプションとなるが、PTCを利用していない他社とのやりとりがスムーズになることには間違いない。
2015年02月27日東京・銀座の「ソニービル」で、11月5日から11日にかけて、「14人の『いけばな作家』によるスプレーマム・デモンストレーション」が開催中。外堀通りと晴海通りの交わる数寄屋橋交差点に面したソニービルの屋外イベントスペース「ソニースクエア」で、毎日異なる「いけばな作家」が、「スプレーマム」を使った生け花制作を目の前で実演してくれる。「スプレーマム」とはキク科の多年草。「マム」とは「菊」のことで、1本の茎に何輪もの花を放射状(=スプレー状)に咲かせる菊の種類というところから、「スプレーマム、スプレー菊」と呼ばれている。花の色はホワイト、クリーム、グリーン、イエロー、レッド、オレンジなど豊富なバリエーションで、花の咲き方もシングル、アネモネ、ポンポン、スパイダーなどのタイプがあって、自由に組み合わせて楽しむことができることと、日持ちがよいのも特徴。今回、この多種多様な国産スプレーマムの魅力を伝えるべく、ソニービルと日本花き生産協会・スプレーマム部会との共催で行われるのが同イベント。期間中には毎日2名、合計14名の「いけばな作家」が登場。各作家がスプレーマムを用いた作品を実演、毎日異なる作品が展示される。初日5日13時からのオープニングイベントに登場したのは、青山で教室を主宰し、生け花を用いた空間デザインも手がける小原流の伊藤庭花(ていか)さん。まずは、伊藤さんが特にお気に入りという「サバ」という名前のスプレーマムをメインに、デモンストレーションを開始。こちらがスプレーマムの「サバ」。秋ということで季節を意識したカエデを使用。ホワイトのスプレーマムも加えて、何もない状態からあれよという間に完成!さらには、「ご家庭でも気軽につくって飾ってもらえるように」と、巻貝のデザインのワイングラスを花瓶として使った作品制作もその場で実演。実演中には、「お花だけではなく、色や形の異なる観葉植物をワンポイントとして加えることによって、変化を楽しむことができます」「かわいい空き瓶など、ご家庭にある器を花瓶代わりに使って、テーブルや出窓に飾ると、部屋を彩るアクセントになります」といったちょっとしたアドバイスも。実演は、11月11日の日曜日まで毎日、13時からと15時からソニービル屋外イベントスペースで行われる。10日、11日には来場した人に対して、両日合わせて合計1,000本の切り花を先着順に配布するプレゼントも(配布時間は14時からと16時から)。毎日異なる作家の生け花作品が無料で楽しめるこのイベント、ぜひ足を運んでみて。取材/dskiwt14人の『いけばな作家』によるスプレーマム・デモンストレーション 公式サイト ■開催期間:2012年11月5日(月)〜11月11日(日)■場所:東京・銀座ソニービル(東京都中央区銀座5-3-1)■実演時間 : 各日13:00〜13:30/15:00〜15:30 ■実演場所 : 屋外イベントスペース 「ソニースクエア」■展示期間:13:00〜19:00■展示場所 :13:00制作作品 ソニービル1階エントランスホール(〜19:00)15:00制作作品 屋外イベントスペース 「ソニースクエア」(〜19:00)※各作品の展示は、制作日当日の19:00まで。雨天時の実演・展示場所はともにソニービル1階エントランスホールとなる。
2012年11月06日