世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。感染者数のみならず、その発生源を巡っても混乱が巻き起こっている。アメリカのトランプ大統領(73)は「発生源が武漢であるという“決定的な証拠”がある」と主張。否定する中国側と真っ向から対立している形だ。そんななか、「新型コロナ出現を予言していた?」とネット上で囁かれている小説があるのをご存じだろうか。アメリカのベストセラー作家、ディーン・R・クーンツの『闇の眼』だ。同書で注目されているのは、“研究所から殺人ウイルスが持ち出される”という内容。原著は1981年に刊行され、90年に光文社文庫で刊行された。その際、ウイルスはソ連からアメリカに来たことになっていた。だが96年の改訂版では、中国・武漢から持ち出されたウイルスに変更して描かれていたのだ。長らく入手困難となっていたが、このほど改訂版に従い翻訳を全面的に修正した文庫が再び書店に並ぶこととなった。光文社文庫の小口稔編集長はこう語る。「クーンツといえば、1980年代からスティーブン・キングらと『モダンホラー・ブーム』を巻き起こした大ベストセラー作家です。本書の内容は一人息子を亡くした母親の周辺に奇妙なことが起こり、恋人とともにその真実を探っていくというスピード感あふれた典型的モダンホラー。その物語の背景に、武漢からきたというウイルスがありました。読み始めたら、一気にクーンツの世界観に引き込まれると思います」読んでみると、たしかに物語の終盤で「武漢四百」と名付けられたウイルスが出てくる。もちろんその性質は、今回の新型コロナウイルスとはまったく違う。描かれているのは“感染したら致死率100パーセント”という殺人ウイルスだ。その上で、小口編集長は同書についてこう語る。「ウイルスの由来をなぜソ連から中国に変えたのか。その理由は、はっきりとはわかりません。ただあえて改定していることからも、当時からクーンツが武漢という中国の都市に注目していたといえるのではないでしょうか。もちろんフィクションですし、ことの真相を問うような作品ではありません。『ベストセラー小説の書き方』という名著もあるクーンツの作家としての目の付けどころ、そして圧倒的な物語のおもしろさを味わっていただければと思います」
2020年05月18日ノーベル平和賞に2度ノミネートされ、国民に愛された大統領のパワフルな愛に溢れるドキュメンタリー『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』。この度、期間限定デジタル配信が急きょ決定した。エミール・クストリッツァ監督の最新作となる本作は、東京都の外出自粛要請が発出された直後の3月27日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開をしていたが、緊急事態宣言を受け、映画館での上映が難しくなっていた。本作の公式ツイッターには日本の政治の現状を憂うつぶやきもみられ、「ムヒカのような人にこそ政治を任せるべき」「日本の政治家も見習え」との声も。そこで配給アルバトロス・フィルムでは、国民たちに熱烈に愛された南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカのドキュメンタリーを「今こそ観てほしい」と、各動画配信サイトにて期間限定デジタル配信を決断した。収入の大半を寄付し、国民の生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出すムヒカの姿は、コロナ禍の真っ只中にいる日本人の胸に熱く響くはずだ。「世界でただ1人腐敗していない政治家」ホセ・ムヒカの人生とは…収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむ。まん丸な体と優しい瞳。風変わりだけど自然体で大統領という重責を担った、ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカ。国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出す彼の姿に魅せられたのは、故郷ユーゴスラビアの混沌とした時代と庶民をパワフルに描き、世界三大映画祭で絶賛された名匠エミール・クストリッツァ。民族や宗教対立が郷を引き裂く悲劇に巻き込まれたクストリッツアは、トラクターに乗る大統領の存在を知り、「世界でただ1人腐敗していない政治家だ」と直感。2014年からムヒカの撮影を開始し、大統領としての任期満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。極貧家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦い、13年に及ぶ苛烈な拘留生活を経て、大統領として国民に愛されたムヒカ。波乱万丈の人生が終盤にさしかかった彼が語る言葉に、耳を傾けてみては?『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』は5月8日(金)~9月1日(火)までデジタル配信。(text:cinemacafe.net)■関連作品:世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 2020年3月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開©CAPITAL INTELECTUAL S.A, RASTA INTERNATIONAL, MOE/©CAPITAL INTELECTUAL S.A
2020年04月30日新型コロナウイルスの影響で映画『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』の公開延期が決定した。4月10日(金)に公開が予定されていた本作。今回「新型コロナウイルス感染拡大に伴う各行政機関の発表、及び感染拡大の予防対策のためご来場されるお客様の安全と健康を第一に考え」と、本作の公開延期を決定。新たな公開日については現在未定となっており、決まり次第、発表されるという。なお、本作の前売券(ムビチケ)は、延期後の上映にも利用できる。『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』は近日公開予定。(cinemacafe.net)
2020年04月02日国民に愛されたホセ・ムヒカ大統領の波乱万丈な人生を描く感動ドキュメンタリー『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』。この度、本作の特別本編映像が到着した。収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむ、一見風変わりな南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカ。そんな彼の姿に憧れるエミール・クストリッツァ監督が、2014年から撮影を開始し、大統領としての任期満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。公開直前の今回到着した映像では、クストリッツァ監督が自らインタビュアーとなり、ムヒカに質問、笑い合う様子が収められている。「もし800億ドル持っていたら?」とムヒカに質問を投げかけるクストリッツァ監督。これにムヒカは、あり得ないと前置きしながら「だまされないよう必死に警戒するだろう。それを心配するだけの人生だ」とジョークを飛ばす。そして「人類に必要なのは命を愛するための投資だ」と語り始めるムヒカ。サハラ砂漠やパタゴニアなどに触れ、気候変動対策について言及。「年寄りが金を貯め込んだり、高価な車を生産したりする代わりに、世界一乾いた砂漠の気候を変える。それは人間にもできる」と力強く語っている。『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』は3月27日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 2020年3月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開©CAPITAL INTELECTUAL S.A, RASTA INTERNATIONAL, MOE/©CAPITAL INTELECTUAL S.A
2020年03月28日アメリカにとって、来る3月3日は予備選や党員集会が行われ、だれがトランプ大統領と1月の大統領選で闘うことになるのか、候補者が絞られる「スーパー・チューズデー」。セレブたちが投票のための登録を呼びかける公共広告が公開された。出演者はブラッド・ピット、シャーリーズ・セロン、スカーレット・ヨハンソン、シンシア・エリヴォ、ウィレム・デフォー、クリス・エヴァンス、エル&ダコタ・ファニング姉妹、シャイア・ラブーフ、ローラ・ダーン、オークワフィナ、アントニオ・バンデラス、アダム・サンドラーなど、賞レースでよく見る顔ぶれや有名セレブが勢ぞろい。「私は投票する。だって、変化を信じているから」「投票のため、意見に耳を傾けてもらうため、登録をして」というフレーズを、セレブたちが視聴者に刷り込むように呼び掛けている。動画の最初に登場するブラピは今月、アカデミー賞で助演男優賞を受賞した際に、スピーチでトランプ大統領の弾劾裁判について言及。政治批判を行い、後日トランプ大統領から「彼のファンだったことは一度もない。知ったかぶりをして」と名指して「嫌い」発言をされていた。(Hiromi Kaku)
2020年02月27日米国時間16日、NASCARスプリントカップシリーズの開幕戦「デイトナ500」で、トランプ大統領が開会宣言を行った。大統領専用リムジンでサーキットを一周し、会場を大いに沸かせた後、2004年のジョージ・W・ブッシュ元大統領以来初めて、最高司令官としてレーサーにエンジンスタートの号令をかけた。その後、トランプ陣営の選挙活動マネージャーが、満員の観客席の背後から飛び立つ大統領専用機エアフォースワンの素晴らしい写真をTwitterに掲載。選挙戦でトランプ大統領に追い風が吹いていることを印象付けたかったようだが、これが思わぬ墓穴となってしまった。「トランプ大統領はレースが始まる前にデイトナ500で勝利した」というキャプション付きでツイートしたのは、トランプ陣営のブラッド・パースケイル氏。このツイートは6,700回のRTと23,000件のいいねを獲得したが、約3時間後に削除された。この写真は16日のものではなく、2004年にブッシュ大統領が乗った同機を写真家のジョナサン・ファーレイさんが撮ったものだったのだ。Twitterユーザーに16年前の写真ではないかと指摘されると、パースケイル氏はツイートだけでなくアカウントそのものを消してしまった。ファーレイさんはCNNに「今年はデイトナ500を撮影する優秀な同業者がたくさんいます。残念ながら僕は今日行けませんでしたが、どうやらレースが始まる前にデイトナ500の写真コンテストには優勝したようですね」とコメント。Twitterでは「あいつらみんな嘘つきだな」「何もかも偽物」「みじめな奴らだ」といった声が相次いでいる。
2020年02月17日国民に愛された大統領の波乱万丈な人生を描いた、名匠エミール・クストリッツァ監督最新作『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』から、予告編が解禁となった。今回解禁された予告編には、南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカの波乱万丈の人生と功績、愛くるしい人となりが映し出されている。収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむムヒカ。まん丸な体と優しい瞳を持つ彼は、ペペという愛称で国民に親しまれていた。国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出す彼の姿に憧れメガホンを取ったのは、故郷ユーゴスラビアの混沌とした時代と庶民をパワフルに描き、世界三大映画祭で絶賛された名匠エミール・クストリッツァ監督。民族や宗教対立が郷を引き裂く悲劇に巻き込まれた彼は、トラクターに乗る大統領の存在を知り、「世界でただ1人腐敗していない政治家だ」と直感。2014年からムヒカの撮影を開始し、大統領としての任期満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。映像の最後は「ムヒカさん、今の世界はどうですか?」というコピーで締めくくられ、波乱万丈の人生が終盤にさしかかった彼が語る言葉に期待が高まる予告編に仕上がっている。『世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ』は3月27日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:世界でいちばん貧しい大統領愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 2020年3月27日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて公開©CAPITAL INTELECTUAL S.A, RASTA INTERNATIONAL, MOE/©CAPITAL INTELECTUAL S.A
2020年01月16日「日本には、“思いやり予算”を年間80億ドル(約8,640億円)支払うよう求めていく」米・トランプ政権が、そんな要求を日本に突きつけた。米・ボルトン大統領補佐官(当時)が今年7月に来日した際、日本側にそう伝えたと、アメリカの外交誌『フォーリン・ポリシー』が報じた。思いやり予算とは、在日米軍関係経費のうち、日米地位協定(在日米軍の基地使用、行動、米軍関係者の権利を規定)に定められていない駐留経費を、日本側が負担しているものだ。「日本政府は、『報道のような事実はない』と否定していますが、十分ありえますね。要求されたら日本はのまざるをえないでしょう」そう話すのは、基地経済が専門の沖縄国際大学大学院教授・前泊博盛さん。その理由をこう続ける。「10月に日米貿易協定が締結されましたが、日本が強く要望していた自動車関連の関税撤廃が先送りに。日本政府は、〈ウィンウィンの結果になった〉と発表しましたが、協定には、〈関税撤廃に関してさらに交渉する〉としか書かれていない。つまり決まってないんです。自動車関税を撤廃してほしいなら、これで穴埋めしろ、というトランプ流の揺さぶりです」日本政府の試算では、アメリカが自動車関連の関税を撤廃した場合、日本には2,128億円の“利益”が出るという。「少なくとも、この額以上は増額を要求するでしょう。取られた以上に取り返すのがアメリカのやり方です」思いやり予算の内訳(2019年予算、防衛省資料などによる)は次のとおりだ。【提供施設整備】207億円:内訳=原子力空母が接岸できる係留施設(横須賀基地)/戦闘機の格納庫・滑走路・耐爆シェルター/航空機などの修理施設/プール、ゴルフ場整備費など。【在日米軍労務費】270億円:内訳=福利厚生費など。【在日米軍労務費※】1,269億円:内訳=基地内従業員の基本給/劇場従業員の給与/夏季手当/寒冷地手当/時間外勤務給/消火手当/船長・機関長手当など。【光熱水道費など】219億円【訓練移転費】9億円:内訳=夜間離着陸訓練移転の費用。【合計】1,974億円その負担が始まったのは’78年。当初の62億円からどんどん増加し、’19年度予算では1,974億円にのぼる。「’78年当時、財政と貿易の“双子の赤字”に苦しんでいたアメリカは、防衛庁長官だった金丸信氏に負担を要求してきました。最初は、〈雇用安定のため〉という日本の“思いやり”で、米軍施設の整備費や基地で働く労働者の福利厚生費のみ負担するはずでしたが、それが常態化して、項目も増えていったんです」(前泊さん・以下同)後から増えていった項目が、「在日米軍労務費※」「光熱水道費など」「訓練移転費」だ。「いまや、いちばん額が多い在日米軍労務費は43項目に及び、細かい手当まで負担しています。もとから負担していた提供施設整備費は、弾薬庫などの建設のほか、寝室が4つもあるような豪華な米兵の住宅、基地内の教会やゴルフ場、プールなどの建設費などに充てられています」こうした思いやり予算は、本来、日本に負担義務はないという。「戦後結ばれた日米地位協定で、日本側の負担として定められているのは、基地の土地提供(土地代)と、基地周辺の防音対策などにかかる費用だけ。それ以外に関しては、特別協定を結ぶなど、なんでもかんでも思いやり予算に計上し、日本に負担させているのです」要するに、思いやり予算は米軍に都合のいい打ち出の小づちというわけだ。しかもこれまで日本は、思いやり予算以外にも、在日米軍関係経費として、辺野古新基地の建設費用や、グアムへの基地移転費用、さらには爆音訴訟の賠償金まで肩代わりして支払ってきた。その総額は’19年度で7,000億円を超える。「日本の負担額は突出しています。駐留経費全体の負担割合は約75%(4,400億円)。ほかの同盟国は、韓国は40%(843億円)、ドイツは32.6%(1,564億円)です(※1)」戦後74年。日本政府は、そろそろ米軍のやりたい放題に歯止めをかける時期ではないだろうか。※1・米国防総省が’04年に公表した「共同防衛に対する同盟国の貢献度報告」による。これ以降この数値は発表されていない。米国の同盟国が米軍のために負担した金額。金額は’02年のもの。参考:2008年10月22日「しんぶん赤旗」。レートは報道当時のもの。
2019年12月06日CBSがミニシリーズとして製作放映する『A Higher Loyalty』で、ブレンダン・グリーソンがドナルド・トランプを演じることになった。原作は前FBI長官ジェームズ・コミーが昨年出版したメモワール。2017年、トランプによって解雇されたコミーがその内情を書いたこの本は、発売最初の週に60万部を売り上げる大ベストセラーとなった。コミー役にはジェフ・ダニエルズが決まっている。監督、脚色は『ニュースの天才』のビリー・レイ。CBSは、プレミアムケーブルチャンネルのショータイム、ストリーミングのCBSオール・アクセスも傘下に持つが、このドラマをどこで放映するのかは、まだ決めていないとのことだ。文=猿渡由紀
2019年10月08日「今回の日米貿易協定は、米国が欲しいものだけを取って、日本は失うだけの結果に終わりました。トランプ大統領は日本に対し、現在2.5%の自動車の輸出関税(乗用車)を“25%まで引き上げる”と脅してきました。日本はそれを避けるために“それ以外のことはすべて受け入れます”という交渉をしてしまったのです」こう語るのは、『食の戦争米国の罠に落ちる日本』(文藝春秋)の著者である、東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授だ。’15年、日本と米国を含む12カ国で合意した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)。’17年にトランプ大統領が誕生したことで、米国は一方的にTPPを離脱し、日本に2国間の貿易協定を結ぶように迫ってきた。「すでに発表されている日米貿易協定の合意内容によると、米国産牛肉にかけられている関税を現行の38.5%から段階的に9%まで引き下げられることになります。さらに、豚肉は低価格品の従量税を現行の1キロ482円から段階的に50円まで下げ、高価格品の関税は現在の4.3%から最終的には撤廃されます」(鈴木教授)政府は日米貿易協定の内容が「TPP水準」であることを強調しているが、TPPに盛り込まれている自動車の関税の将来的な撤廃は見送りに。さらに、中国との関係悪化で、米国内でだぶついているとうもろこし250万トンを購入させられるというオマケもついた。まさに日本は一方的に“失うだけの結果”に終わったのだ。「貿易交渉では農林水産省は完全に排除されました。今の安倍政権を裏で動かしているのは経済産業省。自分たちの天下り先である自動車、鉄鋼などの関連産業を守り、利益を増やすためだけに、食料や農業分野を米国に差し出してしまったのです。ほかにも乳製品、小麦、大豆など、米国産農産物への市場開放が一層進むことは避けられない事態になっています」(鈴木教授)米国産牛肉の関税が大幅に引き下げられると、これまで以上に輸入量は増え、低価格の米国産牛肉が国内市場で大量に売られることになる。そこで懸念されるのが、“ホルモン牛”問題だ。ハーバード大学の元研究員で、ボストン在住の内科医である大西睦子さんが解説する。「1950年代から、米国のほとんどの肉牛にエストロゲンなどのホルモン剤が投与されています。これらのホルモンが、牛肉に残留していた場合、発がん性が懸念されるのです。とくにエストロゲンの一種、エストラジオールの発がん性については、乳がん、子宮内膜がん、卵巣がんのリスクを上昇させることが、疫学的に証明されています」(大西さん)米国ではじつに90%以上の肉牛に“肥育ホルモン剤”と呼ばれるホルモンが投与されているという。この薬剤を使うと牛は早く太り、普通に飼育した牛よりも数カ月も早く出荷できる。肥育ホルモン剤は日本国内で育てられる肉牛には使用されていないが、これを使用した牛肉はすでに米国内から輸入されており、市場に多く出回っている。「規制緩和、自由貿易を名目に、危ない牛肉や豚肉、そして農産物がどんどん輸入されてくる。このままでは国内生産者が減り、現在も37%ほどしかない日本の食料自給率(カロリーベース)が近い将来に10%台になってしまう可能性も。そうなってからではもう手遅れなのです。自分や家族の命を守るために、国内で安全安心な農作物を作っている生産者を見つけて、買い支えていくべきでしょう」(鈴木教授)
2019年10月02日日本人の生活に欠かせないツールになりつつあるWebサービス、Twitter。アメリカのドナルド・トランプ大統領や、安倍晋三総理大臣などが利用し、ツイートがニュースになることもしばしばです。一般人でも、Twitterによる不適切発言や動画などが炎上を招き、失職や内定取り消しになるなどして、人生が変わってしまった人物もいます。 Twitterで脅迫するようなケースがそんなTwitterに端を発した犯罪も多発しています。なかでも最近増えていると言われるのが、突然「あなたの個人情報を特定しました。○○○○(名前)さんですよね。返信がなければ色んな話を晒しますよ」とダイレクトメッセージ(DM)を送るケースです。Twitter上では何名かのユーザーから被害報告が寄せられています。実際名前が当たっているか否かはわかっていませんが、自分の名前を勝手に知ろうとする、そしてそれを「バラすぞ」と脅す行為は気分の良いものではありませんよね。迷惑かつ気味の悪いこの行為ですが、「犯罪に当たるのかわからない」との声があります。真相を虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士にお伺いしました。 犯罪行為になるのか?齋藤弁護士:「個人を特定したうえ、返信がなければ『晒す』とDMを送りつける行為は脅迫罪に該当しえます。脅迫とは、意思に対する制圧を意味する行為です。これによって例えば金品を目的としているのであれば、恐喝罪にも発展し得えます」 ネット上では、「犯罪にはならないのでは」という声もあるようですが、脅迫罪などに該当する可能性もあるのですね。 どう対応すればいいのか?犯罪行為になりうることがわかりましたが、そうなると一層「どう対応すればいいのか」という疑問が湧いてきます。対応を間違えてしまうと、凶悪犯罪にも発展しかねません。虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士にその辺りを質問してみました。 Q.個人を特定することはできる?齋藤弁護士:「Twitter社への弁護士会照会をかける、などの手段はありえます。ただし、『晒すぞ』に至った経緯がどのようなものであるのかが重要です」 Q.被害にあったらどう対処すべき?齋藤弁護士:「まずは経緯を保管すること。スクショレベルでも結構です。そのうえで、対応を弁護士に相談されるほうがよろしいかと思います」 慎重に行動を自分の個人情報を第三者に知られ、「バラすぞ」と脅しをかけることは犯罪行為になりえます。しかし対応を間違えると、二次被害を受けかねません。落ち着いて証拠を集めることから始めましょう。 *取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)「個人情報を特定した、バラすぞ」というDMが来た!対処法や犯罪の可能性を弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。「個人情報を特定した、バラすぞ」というDMが来た!対処法や犯罪の可能性を弁護士が解説はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2019年07月22日クリスチャン・ベイル主演×アダム・マッケイ監督×ブラッド・ピット製作の『マネー・ショート華麗なる大逆転』チームが再集結した『バイス』。この度、“副大統領”ディック・チェイニーの妻リン・チェイニーについてフィーチャーした特別映像がシネマカフェに到着した。父ジョージ・H・W・ブッシュ政権下では国防長官として、息子ジョージ・W・ブッシュ政権下では2001年~2009年まで副大統領を務めたディック・チェイニーをクリスチャン・ベイルが驚異の大変身で演じた本作。「次はブッシュだけど、その次は誰かしらね」とチェイニーに耳打ちする妻のリンは、「夫の影に隠れた野心家だった。チェイニーはリンにほれ込み、実際のかじ取り役は彼女が担っていたそうだ」と届いた映像で語るのは、監督のアダム・マッケイ。アメリカ同時多発テロ事件から38年さかのぼった1963年。若きチェイニー(ベイル)はろくに授業にも出ない酔っぱらいの大学生だった。イェール大学を退学となり、自らが育ったワイオミング州で電気工として働き始めたが、酒ぐせの悪さは相変わらず。警察の世話になった彼を引き取ったのは、成績オールAの才女である恋人リン(エイミー・アダムス)だった。「もう愛想が尽きたわ!」と罵声を浴びせるリンに赦しを請うたチェイニーは、ぼそっと「二度と君を失望させないよ」と誓うのだ。「リンには生き抜く本能があった。厳しい環境で育ったからね。愛想を尽かしかけても信じてた。リンは自分の欲望を追求したの。そして目標を全て実現したわ」とリン・チェイニーを演じ、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたエイミーは語る。下院議員選挙に出馬することになったチェイニーがタイミング悪く心筋梗塞で倒れた際、彼を救ったのは切れ者の妻リンだった。もともと話し下手なうえに、病院で静養を余儀なくされたチェイニーに代わり、選挙キャンペーンでマイクを握ったリンは、心に響くスピーチでワイオミングの市民を魅了、夫の勝利の女神となった。「リンが誰を選んでも、その男は大統領か副大統領になっただろうと言われる」とマッケイ監督が証言するように、女性が政界に進出することが難しかった時代に、夫を支えながらも自らの欲望を追求したリン。一介の電気工から副大統領まで夫を押し上げた妻のしたたかさと強さが、本作では存分に描かれている。『バイス』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バイス 2019年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.
2019年04月06日第91回アカデミー賞では俳優部門を総ナメし、計8部門にノミネートされている『バイス』。この度、クリスチャン・ベイル演じる米副大統領ディック・チェイニーの妻リン・チェイニーと、彼女を演じたエイミー・アダムスの激似写真をシネマカフェが独占入手。さらにアカデミー賞に6度目のノミネートとなったエイミーのコメントが到着した。『マネー・ショート華麗なる大逆転』のアダム・マッケイが監督し、ブラッド・ピットがプロデュースを手掛けた本作。ベイルがディック・チェイニーの20代から70代までを、体重を約20キロ激増して熱演、ゴールデン・グローブ賞では主演男優賞に輝いたことでも話題となった。そのチェイニーの妻、リンを演じたのが『アメリカン・ハッスル』や『メッセージ』のエイミー・アダムスだ。■「またクリスチャン・ベイルと共演できるのは魅力だった」エイミーが演じたリンは、のちに米副大統領となったディック・チェイニーとは高校時代からの付き合いで、成績はオールAだったという才女。チェイニーと結婚してからは彼を支え、選挙キャンペーンでは病院で静養を余儀なくされた彼に代わり、心に響くスピーチで夫の地盤ワイオミング州の人々を魅了するなど、切れ者の妻と知られている。「マッケイ監督が私を推してると、脚本を読む前の段階で聞いてたの。それにまたクリスチャン・ベールと共演できるのは魅力だった」とエイミー。「でも脚本を読んで難しい挑戦だと感じたわ。リンの20歳~70歳までを演じ分ける必要があるもの。それだけじゃなく同時に共感できる人物像にしなきゃならない。1つの事に全力で向かう女性よ。そして野心を持ち、信頼と尊敬を集めてる」と、ディック・チェイニーの妻役を引き受けた心境を語る。■アダム・マッケイほど「入念に準備する監督はいない」妻役をエイミーに決めたマッケイ監督は、「リン役は慎重に選ぶ必要があった。重要な役だから才能ある女優がよくてね。リンの愉快な人柄を表現できるユーモアを持っていて、一方で現実味のある演技ができる人だ。エイミーは初日から完ぺきだったよ!」とふり返る。夫を演じたベイルも、「エイミーは才能にあふれた大胆な女優なんだ。今回で共演は3度目だから、とても息を合わせやすかった」と“相性”の良さに触れた。エイミーは「この作品に参加を決めた時、彼(アダム・マッケイ)に伝えたわ。『現場で加わるセリフや、事実確認などの全面で、監督を信頼してる』ってね。そうすると自由に演技できる。彼ほど入念に準備する監督はいないわ。細部までこだわることで役が生き生きとして、皮肉も表現できるの。現場は驚きに満ちてる。それが好きだし監督を信頼してるの」と、全面的な信頼をもって撮影に挑んだことを明かしている。『バイス』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バイス 2019年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All rights reserved.
2019年02月11日12月21日(金)今夜の日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」では、平成の大ヒットクリスマス映画として、先週の第1作に続き『ホーム・アローン2』を放送。前作で泥棒たちを撃退したケビンが今度はニューヨークで大騒動、あのトランプ大統領も出演している。クリスマスに家族でフロリダに行くことになったケビン(マコーレー・カルキン)の一家だがまたまた出発の朝寝坊。前回の旅行のときには家に置いてけぼりにされたケビンは今回、パパ(ジョン・ハード)とママ(キャスリン・オハラ)と無事出発したはず…だったのだが、空港で家族を見失ってしまい、パパと勘違いした男性の後についてニューヨーク行きの飛行機に乗り込んでしまう。着いた先でようやく衝撃の事実に気づいたケビンは憧れのニューヨークを満喫しようと決意、高級ホテルを予約、チェックインに成功する。ケビンがいないことに気づき心配する家族たちをよそに、パパのクレジットカードでニューヨークライフを楽しむケビンだが、以前彼がやっつけたハリー(ジョー・ペシ)とマーブ(ダニエル・スターン)の泥棒2人組とおもちゃ屋さんで遭遇してしまう。ケビンは慌てて逃げだしホテルへ戻るが、今度は盗難カードを使った犯人として追われる身となってしまう。パパのカードが使われたことを知ったママたちはニューヨークへ。果たしてケビンはおもちゃ屋さんを泥棒から守ることができるのか…というのが本作のおはなし。前作の大ヒットで一躍大スターとなったマコーレー・カルキンが本作でもケビン役で出演、「プリズン・ブレイク」などのジョン・ハード、『かいじゅうたちのいるところ』などでは声優として活躍するキャサリン・オハラ、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『カジノ』などのジョー・ペシ、『シティ・スリッカーズ』などのダニエル・スターンら前作でお馴染みの面々に加え、ケビンが宿泊するプラザホテルの当時のオーナーだったドナルド・トランプ大統領も出演。トランプ氏の“演技”にも注目。監督には前作に引き続き『ハリー・ポッター』『ナイト ミュージアム』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』などで知られるクリス・コロンバス。『ハリー・ポッター』シリーズのほか『スーパーマン』『スター・ウォーズ』『E.T.』など世界的ヒット作の楽曲を手掛けてきたジョン・ウィリアムズが今回も音楽を担当する。金曜ロードSHOW!『ホーム・アローン2』は12月21日(金)21時~、日本テレビ系で放送。(笠緒)
2018年12月21日選挙後も「支持者」第一のトランプ米国大統領(72)は、他国に譲歩する余地がなさそうだ。「圧力」のターゲットになるのは、同盟国・日本も例外ではない。そこで、私たちの生活への影響を検証。「米国中間選挙では、上院で共和党が、下院で民主党が過半数を占める“ねじれ現象”が起き、下院でトランプ大統領の政策・法案が通りにくくなりました。黄色信号がともった2年後の大統領再選に向けて、メキシコ国境の壁建設やTPP離脱などの際に使った“大統領令”という絶大な権限で、議会を通さず強引に政策を推し進めるでしょう」こう予測するのは、第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣さん。『日本が売られる』(幻冬舎新書)の著書もある、国際ジャーナリストの堤未果さんも、同様の意見だ。「トランプ氏に対し、好き嫌いは大きく分かれますが、現実として米国内の景気が非常に好調で、生活が楽になったことへの評価は高い。他国に批判されようが、今まで以上にアメリカファーストを貫くはずです」(堤さん)“強固な信頼関係”の同盟国・日本も、ターゲットになる。専門家に、今後の日本への影響を占ってもらった。■原油価格高騰の影響は?「トランプ政権は核合意の離脱を表明し、イランに原油禁輸という経済制裁をしています。さらなる強硬姿勢に出たら、現在、一時的に適用除外の日本も、イランから輸入できなくなるかもしれません」(永濱さん)供給元が断たれれば、原油価格は高騰。あらゆるモノの値段に反映される。「漁船の燃料が上がるので魚も値上がりするし、農作物、とくにトマトやきゅうりなどのハウス野菜も値上げ対象に。牛や豚の飼料も輸送コストが上乗せされたタンカーによって運ばれてきますので、国産の肉や乳製品の価格にも影響がでます。クリーニング代、海外旅行の際の燃油サーチャージにも転嫁されるでしょう」(永濱さん)■米中貿易戦争でネット通販商品が高騰!関税をめぐる、制裁・報復合戦をくりかえす米中貿易戦争も懸念材料だ。経済評論家の平野和之さんが語る。「中国に覇権を奪われないよう、米国が矛を収めることは、あまり期待できません。影響は生活用品にも及びます。たとえば中国は段ボールを米国から輸入していましたが、貿易戦争の一環で、関税を上げて価格が高騰した。そのため日本から大量に仕入れています。いまでも高値傾向の段ボールの数が減り、さらに高騰を招く……。原油価格高による輸送コスト増も重なり、ネット通販の商品の値段にも影響が出てきそうです」(平野さん)
2018年11月15日「米国中間選挙では、上院で共和党が、下院で民主党が過半数を占める“ねじれ現象”が起き、下院でトランプ大統領(72)の政策・法案が通りにくくなりました。黄色信号がともった2年後の大統領再選に向けて、メキシコ国境の壁建設やTPP離脱などの際に使った“大統領令”という絶大な権限で、議会を通さず強引に政策を推し進めるでしょう」こう予測するのは、第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣さんだ。『日本が売られる』(幻冬舎新書)の著書もある、国際ジャーナリストの堤未果さんも、同様の意見だ。「トランプ氏に対し、好き嫌いは大きく分かれますが、現実として米国内の景気が非常に好調で、生活が楽になったことへの評価は高い。他国に批判されようが、今まで以上にアメリカファーストを貫くはずです」(堤さん)“強固な信頼関係”の同盟国・日本も、ターゲットになる。専門家に、今後の日本への影響を占ってもらった。■日米2国間協議の影響で、コメが贅沢品に!?間もなくはじまる日米2国間による通商交渉では、非常に厳しい条件をつきつけられそうだ。経済評論家の平野和之さんが語る。「先の日米首脳会談で先送りされた日本車の輸入関税引き上げをチラつかせ、米国の穀物、牛肉の輸入量増大と関税引き上げを要求するはず」ここでもっとも懸念されるのは、日本人の主食である、コメ。「コメの種子は、開発に手間やコストがかかるため種子法で農家の開発費用は都道府県が負担していました」(堤さん)ところが、この日本の主食を守ってきた種子法が廃止されたというのだ。開発費用の補助を失い、自力で種子を開発することが困難となれば、農家は民間から高価な種子を買うしかない。「トランプ氏が推し進めているのは、コメの種子市場に、米国の大規模農場や、遺伝子組み換えや農薬開発などを手がけるバイオ企業を参入させることです。民間種子は開発費用も上乗せされるため、公共種子の10倍の値がつくケースもあります。米国がイラクやアルゼンチンなど他国で行ってきたように、国が守らず企業に主食をコントロールされるようになれば、コメは贅沢品になりかねません」(堤さん)■高額医薬品を押しつけられて、医療費自己負担5割時代にトランプ大統領は、TPPから離脱したことでビジネスチャンスを逸した、自国の医薬品メーカーの後押しもしていくという。「日本は国民皆保険で、基本、医療費は3割窓口負担。残りの7割は保険料と税金ですが、医療財政は厳しい。財源不足に追い打ちをかけるように、トランプ氏は米国医薬品メーカーの、抗がん剤などの高額医薬品や医療機器をもっと日本に買うよう、強く求めてくるでしょう」(堤さん)さらに、日本では2年毎に薬価が引き下げられるシステムだが……。「日本政府は今、一定条件を満たす新薬に後発薬が出るまで薬価引き下げを免除しています。今後、トランプ氏はアメリカ製薬業界を代弁し、『新薬は一定期間ではなく無条件でずっと値段を下げるな』と迫ってくるでしょう」(堤さん)日本の医療費財源を“食い物”にしようとするトランプ大統領。大きな負担となり、もはや「窓口3割負担」は維持できない。「フランスでは病気の種類や、受診先によって負担率を変えています。日本も国の有識者会議で同様の案もあります。いずれ『風邪のような軽症の場合はドラッグストアの薬で十分対応。それでも病院で受診するなら、5割負担』という時代が来るかもしれません」(平野さん)医療費の不安が、消費の落ち込みを招く可能性もある。これまで述べたようなトランプ大統領の「暴走」が続けば、景気が悪化する可能性も。来年は、5年に1度、公的年金の給付や負担の見直しが検討される「財政再計算」が行われる。「社会保障費全体の財源が厳しくなるでしょう。発表されている受給額割り増しの代わりに、年金受給開始年齢を70歳まで遅らせる案を加速させます」(平野さん)トランプ旋風は、日本も暴風域。安倍首相には、トランプ大統領と“お友達アピール”するばかりでなく丁々発止の交渉が求められる。
2018年11月15日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「米中貿易戦争」です。自国産業を守るはずが、自らの首を絞める結果に。いま、アメリカと中国の貿易戦争が激しくなっています。アメリカの貿易赤字を解消し、経済を立て直したいと考えているトランプ大統領は、最大の貿易赤字を出している中国に対して関税を引き上げることにしました。これに対し、報復措置として、中国側もアメリカに高い関税をかけ、競争はエスカレート。11月末の米中首脳会談で進展がなければ、アメリカは、中国からの全輸入品にさらに制裁関税をかけると発表しました。自動車でも、農産物でも、海外からの輸入品が安く手に入るようになれば、国内産のものは競争に負け、売れなくなってしまいます。そうならないよう、自国の産業を守るために、輸入品に関税をかけるのです。トランプ大統領は、自身の支持層でもあるドメスティックな企業を守ると約束し、TPPやNAFTAなど、関税をなくして人やモノが自由に行き来する「自由貿易」の流れから真逆の方向に向かいました。しかし、現代はグローバル社会です。すべてを自国でまかなえた時代はそれでよかったのですが、いまやドメスティック産業も、部品など、一部は輸入に頼っています。国産車が輸入車に負けないようにと関税をかけたつもりが、国産車を作るための原材料や部品は実は輸入しており、それらが関税により高額になったため、製品の価格も上げざるを得なくなり、結果売れない。というようなことが様々な産業で起きてしまったのです。GDP1位と2位のアメリカと中国が貿易摩擦により国内経済がひっ迫すれば、世界経済も低迷します。ドルやユーロが不安定になれば、安定している円が買われる。すると、輸入品は安く手に入りますが、輸出は厳しくなる。輸出産業に頼る日本経済は冷え込んでしまうのです。日本はいま、自由貿易を推進していますが、安倍政権を応援する保守層には、いまのアメリカ同様に、国内にだけ目を向けた政策を望む声もあがっています。しかし、日本こそ、自国内だけでは商売が成り立ちません。トランプの関税政策は、中間選挙前の人気とりと捉える意見もあります。選挙が終わった今後、方向転換も考えられますから、目が離せません。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年11月21日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年11月14日米国では中間選挙を目前に控え、大小様々な攻防が繰り広げられている。党の集会では場を盛り上げるための音楽が欠かせないが、ミュージシャンには民主党支持者が多いため、共和党の候補者に楽曲を使用されることを嫌うケースが少なくない。Hollywood Reporterによると、米国時間29日、ファレル・ウィリアムスはトランプ大統領に宛てて、自身の代表曲「ハッピー」を集会で使用することを禁じる通告書を送付した。これは、単なる「トランプ憎し」の感情による行動ではない。静かな、しかし激しい怒りがその書簡には満ちている。「ファレルはこれまでも、そしてこれからも、彼の楽曲を公の場で演奏または放送する許可をあなたには与えません」と、ウィリアムスの代理人を務めるハワード・キング弁護士は強い口調で通告した。27日朝、ペンシルベニア州ピッツバーグのシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)で銃乱射事件が起きた。11人が死亡し、6人が負傷するという最悪のヘイトクライムとなったが、その数時間後に行われた共和党の集会で、トランプ大統領は「ハッピー」が流れる中、陽気に登場したのだ。「狂信的な国家主義者が11人もの大量殺人を犯したその日に、あなたは政治的なイベントで彼の『ハッピー』を流した。我々の国を悲劇が襲ったあの土曜日に、ハッピーなことなど一切なかった。そして、この歌をこのような目的で使用する許可を与えた覚えはない」キング弁護士は、ウィリアムズの同意なく楽曲を使用することは著作権と商標権の侵害にあたると警告。トランプ大統領はこの件について未だ反応を見せていないが、さすがにもう「ハッピー」のメロディと共に登場することは避けるだろう。
2018年10月31日先日、オバマ元大統領やヒラリー・クリントン元国務長官らに爆発物が入った小包が届いたとの事件が伝えられたが、同じような小包がロバート・デ・ニーロにも届いたことが明らかになった。「Entertainment Weekly」によれば、25日(現地時間)の早朝、ニューヨークにあるデ・ニーロの製作会社「トライベッカ・プロダクションズ」に小包が届いた。宛名はデ・ニーロ。不審に思ったセキュリティースタッフが午前5時にニューヨーク市警察(NYPD)に通報した。駆け付けた爆発物処理班がクリントン氏らに送られ騒ぎとなった小包の写真と比較したところ、酷似していたため小包を撤去し、詳しく調査を進めている。この日はデ・ニーロのほかに、民主党のジョー・バイデン前副大統領にも小包が届いていたことが発表された。ここ数日で見つかった10個の不審な小包は、民主党の政治家たちや“反トランプ派”の人物をターゲットにしていることが指摘されている。デ・ニーロは完全に“反トランプ派”で今年のトニー賞授賞式で「くたばれ、トランプ」とトランプ大統領を罵り、トランプ大統領も「IQが非常に低い男」と応戦した犬猿の仲だ。小包の中身はパイプ爆弾とのことだが、幸いにもこれまでに1つも爆発はしていないという。(Hiromi Kaku)
2018年10月26日トランプ大統領の妻、メラニア・トランプ夫人がABCニュースのインタビューで、自らを「世界でいちばんいじめられている人間」だと発言し、波紋を拡げている。選挙期間中、インターネット上でのいじめ問題に取り組むと公言していたメラニア。今回、アフリカ訪問中に行われたインタビューで、「ソーシャルメディアをどう考えていますか?選挙運動ではネット上のいじめ問題について話していましたよね。あなたの身に何かがあったのですか?もしくは何かを見たのでしょうか」と問われ、「私は世界で最もいじめられている人間だと言えるかもしれません」と答えたのだ。インタビュアーが少し面食らいながら、「あなたは、自分が誰よりもいじめられていると?」と聞き返すと、「その中の1人、というところですね。人々が私について何と言っているか、実際に目にしたことがあればわかってもらえると思うのだけど」と言葉をつないだ。メラニア夫人は今年5月から「Be Best(最高になろう)」というスローガンを掲げ、ネットいじめ防止のキャンペーンを展開している。インタビュアーが「あなたは大人ですよね。それに、自分は強い、とも言っておられましたが」と突っ込んだ質問を投げかけると、「このキャンペーンがソーシャルメディアをはじめとするオンライン上の言動に焦点をあてている理由はそこにあるのです。子どもたちには誰でも見られる場所での感情的な言動について教育する必要があると考えています。彼らが大人になれば、この問題にどう向き合うかを知るでしょう。これはとても重要なことです」と答えた。メラニア夫人は夫が大統領選に出馬して以来、インターネット上で数え切れないほどの誹謗中傷の矢面に立たされてきた。夫の過激な発言や施策に反感を持つ人々の怒りの矛先が、妻である彼女に向かってしまうのだ。また、移民である故の訛りをからかわれたり、「モデル時代にコールガールをしていた」という噂が一人歩きしたり、ファーストレディがソーシャルメディア時代の弊害とも言うべき“いじめ”の被害者であることは事実だ。今週、Instagramは機械学習の技術を用い、いじめ投稿を検出する機能を実装することを発表。外見や人格を攻撃したり、写真を並べて一方をけなしたりといった投稿が運営側に自動的に通報されるようになる。「ネットいじめ」の温床であるソーシャルメディアが本格的に対策に乗り出すことで、状況は改善してゆくのだろうか。
2018年10月12日テイラー・スウィフトが珍しく「政治的な発言」をした。これまで、政治に関してコメントするのは「消極的だった」というテイラー。しかし、「この2年で自分の生活や世界で、そうも言っていられない出来事が起きている」という理由により、声を上げることに決めたようだ。来月6日に行われる中間選挙について、SNSで「地元テネシー州で民主党候補に投票する」と宣言。想いを長文に綴った。それによれば、テイラーは常に「人権を守り、そのために闘う候補者に投票している」とのこと。いままでと同様、これからもできる限り女性候補に投票したいというものの、テネシー州の共和党候補のマーシャ・ブラックバーン下院議員には「投票できない」と名指しで批判。その理由として、ブラックバーン氏が男女平等の同一賃金や、女性をDV、ストーカー行為、デートレイプから守る、女性に対する暴力防止法の再授権法案に反対したことなどを挙げている。投票権を持つファンたちに「あなたの価値観に合った候補者に投票して!」と呼び掛けた。1億人以上のフォロワーを抱えるテイラーの影響力は大きく、その発言にはトランプ大統領も反応するほど。記者がトランプ大統領を直撃したところ、「TMZ.com」が撮影した動画には「ブラックバーン議員は素晴らしい女性だよ。テイラーはブラックバーン議員のことを何も分かっちゃいない。そうだなぁ…もうテイラーの音楽が25パーセントくらい好きじゃなくなったよ」と言い、ニヤリと笑うトランプ大統領が映っている。(Hiromi Kaku)
2018年10月09日「今回の最大の焦点となったのは自動車の関税引き上げでしたが、“当面回避”での合意となりました。今後交渉が始まる農作物の貿易交渉に関しては、安倍首相も米国の要求に対して“妥協”を迫られることが予想されます」日本時間9月27日未明、ニューヨーク市内のホテルにて、1時間15分におよぶ日米首脳会談が行われた。安倍晋三首相とトランプ大統領との間で、日米の貿易交渉や北朝鮮問題などについて話し合いがなされた。第一生命経済研究所経済調査部の首席エコノミスト・永濱利廣さんは、その合意内容を冒頭のように語った。「自動車の輸入関税が引き上げられれば、日本からアメリカに輸出される車の販売にとっては大打撃となります。仮に日本国内での製造台数が10%落ち込むと、GDPでは4兆円の損失、4万人もの雇用に影響が出ると試算されるのです」(永濱さん)日本の景気にも直結する自動車関税については、「現状維持」を守ることができた形だが、まだ「農作物」の関税問題が控えている。まず予想されるのが、米国から日本への牛肉の輸入問題だ。「農作物の輸入関税が引き下げられれば、米国産牛肉の価格は下がり、国内の農業は打撃を受けることになるでしょう。交渉内容が米国の望む方向に進まなければ、トランプ大統領は、脅しの意味で自動車関税を再び持ち出してくる可能性がありますから、安倍首相も“次”は守り切れないかもしれません」(永濱さん)消費者としては、牛肉が安く買えるのであれば、一見メリットのほうが大きいが、ハーバード大学の元調査員で、内科医の大西睦子さんは、米国産牛肉の“食の安全”を疑問視する。「米国では1950年代から、『オーガニック』と表示されているものでないかぎり、多くの牛肉に成長促進剤である『合成女性ホルモン剤』が使用されています。しかしこれは、発がん性が懸念されているものなのです」(大西さん)牛肉の輸入量が増えれば、米国産の乳製品も、販売網を広げる可能性がある。「米国で生産される牛の5頭に1頭という高い割合で使用されているのが『遺伝子組み換え牛成長ホルモン』(rGBH)です。これを投与された牛は、インスリン様成長因子(IGF-1)として知られる別のホルモンのレベルを増加させることで、牛乳、チーズなどの乳製品の生産量を、一気に増やすことができるわけです」(大西さん)日本の厚生労働省にあたる米国食品医薬品局(FDA)は、この薬を’93年に認可しているが、大西さんは「先進国では米国だけ」と、rGBHの認可について懐疑的な見方をしている。「このホルモンを投与された牛の牛乳は、乳がんや前立腺がんのリスクになるとの説があるIGF-1の濃度が高い、という研究レポートがあるからです」(大西さん)国の経済はもちろん大事なことだが、それを優先することで、食の安全を脅かすような決断をしてもよいのだろうか。安倍首相が、トランプ大統領の“ごり押し”をいなしてくれることに期待したい。
2018年10月05日米国時間6日、モンタナ州で行われた共和党集会でトランプ大統領は、お家芸とも呼べる自由奔放なスピーチで大喝采を浴びた。しかし、ネット中継を見ていた人々の視線は、大統領の後ろにいた少年が独占していた。その少年は、大統領のすぐ後ろの特等席に座り、事あるごとにカメラ目線で眉を吊り上げたり、しかめ面をしたりとやりたい放題。目を見開き口パクで「What?(何だって?)」とスピーチにツッコミを入れることも。Twitterは彼の話題で持ちきりとなり、「#plaidshirtguy(格子縞シャツの男)」というハッシュタグまで作られた。「君が誰かは知らないが、今や君は私のヒーローだ」「私たちみんなあなたが大好きだ!ここまで笑ったこと、ここ数年ないよ」「彼が成人したら、ビールをおごりたい!」行動からトランプ大統領の支持者ではないことは明かである上、主役であるはずの大統領を差し置いて、“格子縞シャツの男”がネットを席巻していることに広報担当者が業を煮やしたのだろう。女性が彼に近寄り何か囁くと、彼は連れ出され画面に戻ってくることはなかった。New York Timesがこの男性を特集している。彼の名はタイラー・リンフェスティ。17歳で、ビリングス・ウエスト高校に通っている。地元にトランプ大統領が来ると聞き、「スピーチを見逃すわけにはいかない」と友人と共に集会に応募した。その翌朝、VIPシートに当選したと報せるメールを受信。リンフェスティは友人と2人で集会へ出向くと、会場では主催者が拍手と喝采を指示してきたという。しかし、彼らはそれに従わなかった。眉を上げたり、ツッコミを入れたりといった行動については、「抗議しようと思ったわけではないんです。あれが彼が言っていたことに対する僕の正直な反応でした」と説明。会場から連れ出された後、シークレットサービスが彼の身元を照会し、「もう帰れ、戻ってくるな、ととても丁寧に言われました」。トランプ陣営はこの件に関してコメントは避けている。Twitterだけではなく、新聞社やテレビ局もこぞって彼を取り上げており、今やタイラー・リンフェスティはちょっとした有名人だ。
2018年09月11日トランプ大統領の娘で、大統領補佐官を務めるイヴァンカ・トランプ氏が、自身の名を冠したファッションブランドの幕を引くことにしたようだ。Wall Street Journalが報じている。「イヴァンカ・トランプ」は2014年にスタート。洋服、靴、ジュエリー、バッグなど一通りのファッションアイテムを取り扱い、200ドル以下のワンピースやパンプスが主力商品だった。しかし、父親が大統領選に出馬してからは反トランプ派により不買運動を起こされていた。そして昨年、トランプ大統領が就任し、自身も補佐官としてホワイトハウス入りが決定したことを機に運営会社の代表を退任。反トランプを掲げる大手百貨店が「イヴァンカ・トランプ」の販売停止を決定するなど、ブランドへの風当たりはさらに激化した。2月にはコンウェイ上級顧問が「イヴァンカは才能溢れる女性です。彼女の商品を買いに行きましょう!」とニュース番組で発言し、大顰蹙を買ったことは記憶に新しい。
2018年07月25日11日(現地時間)に開催されたトニー賞授賞式から始まった、ロバート・デ・ニーロのトランプ大統領に対する“口撃”。授賞式ではFワードでトランプ大統領を罵ってスタンディング・オベーションを受け、翌日には主要7か国首脳会談でトランプ大統領がカナダのトルドー首相に失礼な発言をしたとして、デ・ニーロがアメリカの一国民として謝罪した。トランプ大統領は歴史的な米朝首脳会談で多忙を極めていたようだが、ついにツイッターで反撃に出た。「ロバート・デ・ニーロとかいうIQが非常に低い男は、映画でホンモノのボクサーに頭を打たれ過ぎたようだ。昨夜彼を見たが、本当に殴られてふらふらな状態なんだと思わざるを得なかった」とツイート。デ・ニーロは1980年製作の『レイジング・ブル』のボクサー役で徹底した役作りを行い、アカデミー主演男優賞をはじめ、多数の映画賞を受賞した。トランプ大統領は続けて「経済はベストだし、雇用率も史上最高だ。多くの企業が我々の国に戻ってきている。彼はきっとそういうことを知らないんだろう。目を覚ませよ、ふらふらくん!」とツイートし、デ・ニーロに対抗した。これらのツイートは、前後にトランプ大統領がツイートした米朝首脳会談関係のものより、遥かに多い「いいね」の数を集めている。(Hiromi Kaku)
2018年06月13日6月10日(現地時間)、トニー賞授賞式でFワードを2回用いてトランプ大統領を批判し、出席者たちから拍手喝采を浴びたロバート・デ・ニーロ。まだまだ言い足りないのか、翌日には6月8、9日(同)にカナダで開催された主要7か国首脳会議でのトランプ大統領の言動をこき下ろしたという。「ETonline」によれば、この日デ・ニーロは、日本人シェフの松久信幸氏と経営しているレストラン「NOBU」のトロント店の着工式に参加。トランプ大統領が首脳会議でカナダのジャスティン・トルドー首相について「不誠実で弱い男」と発言したことを「恥である」「我が国の大統領の大バカな振る舞い」と切り捨て、トルドー首相や首脳会議の参加者に「申し訳ない」と謝罪した。これを受け、トロント市長のジョン・トリー氏は「今日のニュース(デ・ニーロがトランプ氏の代わりに謝罪したこと)を聞きました。デ・ニーロさん、あなたに伝えたい2つの言葉があります。Thank You!」と感謝の意を表した。デ・ニーロは、以前からトランプ大統領について「大バカ者」「人間らしさや慈悲の心が少しもない」「いかれている」など、たびたび公の場で批判している。(Hiromi Kaku)
2018年06月12日6月10日(現地時間)、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールでトニー賞授賞式が開催された。映画ファンとして注目したいのは、映画界でも近年実力派俳優として注目を浴びている、アンドリュー・ガーフィールドが「エンジェルス・イン・アメリカ」で演劇主演男優賞を受賞したこと。マーク・ライランスやデンゼル・ワシントンら名俳優から見事初のトニー賞を勝ち取った。また、「ハリー・ポッターと死の秘宝」から19年後の世界を描いた物語を舞台化した「ハリー・ポッターと呪いの子」が、演劇作品賞を受賞した。しかし、最も注目を浴びることとなったのは、特別賞を受賞したブルース・スプリングスティーンを紹介するプレゼンター役のロバート・デ・ニーロだった。デ・ニーロは、壇上に上がり、マイクを目の前にした瞬間に「1つだけ言いたいことがある…F**Kトランプ!」と英語圏で公で使うのははばかられるFワードを堂々と言ってのけたのだ。出席者たちの中には目をまん丸にして驚く人もいたが、会場は大方スタンディングオベーションをする人たちで大いに盛り上がった。さらに「トランプを支持することなんてできない。F**Kトランプ」と計2回Fワード言い放ったデ・ニーロにより多くの拍手と歓声が湧き上がった。(Hiromi Kaku)
2018年06月11日先週、ホワイトハウスを訪れ、非暴力的な麻薬犯罪とマネーロンダリングで20年以上服役しているアリス・ジョンソンの恩赦を与えてほしいと、トランプ大統領に直談判したキム・カーダシアン。キムは、アリスが罪を犯したことは事実だが、初犯なのに仮釈放で終身刑というのは「あまりにも不公平」と主張。トランプ大統領はアリスに恩赦を与えた。「E!News」によれば、恩赦を与えた理由としてホワイトハウスはまず「ジョンソン氏は過去の過ちの責任を取り、この20年間、模範囚でもありました。終身刑を言い渡されても、彼女は更生に努め、ほかの被収容者たちのお手本でいました」と刑務所でのアリスの素行が良かったことを挙げたという。そして、「刑務所長、ケース・マネージャー、職業訓練指導員らみんながアリスが恩赦を受けられるようにサポートする手紙を書いた」とのことで、恩赦が実現したことを伝えている。こうしてとんとん拍子に事は進み、アリスは6月6日水曜日(現地時間)に釈放され、晴れて自由の身に。迎えに来た家族たちと抱き合い、再会を祝った。現在68歳のアリスは曾孫もいる曾おばあちゃんだ。キムは朗報を聞いてSNSで「いままでで最高のニュース!」と喜び、アリスと電話で話したことも報告した。(Hiromi Kaku)
2018年06月07日5月30日水曜日(現地時間)、キム・カーダシアンがホワイトハウスでトランプ大統領と対談した。夫のカニエ・ウェストはトランプ大統領を愛と親しみを込めて「ブラザー」と呼び、すでに対談も果たしているが、キムはカニエではなく弁護士とともにホワイトハウスに乗り込んだ。いつもの露出度の高いファッションは封印し、この日は全身黒ずくめのパンツスーツ。足元のパンプスだけはド派手なネオンイエローのパンプスだった。キムが何を求めてホワイトハウスを訪れたかというと、1つはトランプ大統領の義理の息子で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏と「刑務所の環境改善」を話し合うため。そしてもう1つは、63歳のアリス・ジョンソンという服役囚の恩赦を求めるためだった。キムは2017年に、アリスが非暴力的な麻薬犯罪とマネーロンダリングで初犯にもかかわらず、仮釈放なしの終身刑で20年以上服役していることをツイッターで知った。「なんて不公平なの!」とツイートし、以来アリスをなんとかして刑務所から出そうと奮闘している。キムは会って話をしてくれたトランプ大統領にツイッターで感謝を述べ、「私たちはアリス・ジョンソンさんの未来は明るいと信じています。また、彼女や彼女みたいな人たちが、人生をもう一度やり直せますようにと願っています」と綴った。トランプ大統領がツイッターで公開したキムとの2ショット写真は、満面の笑みを浮かべるトランプ大統領とシリアスな表情のキムが対照的だ。(Hiromi Kaku)
2018年05月31日バラク・オバマ元米大統領と妻のミシェル夫人がNetflixと契約を交わし、今後数年に渡って映画やドラマ、ドキュメンタリーシリーズなどの製作を行うという。Netflixが発表した。オバマ氏は「(大統領在任中の)公務では、あらゆる人々と出会い、彼らを助けたり彼らの経験をたくさんの人と共有することに喜びを感じました。だから、私とミシェルはNetflixとパートナー関係になれて非常にうれしいです」と喜びのコメントを発表。そして、人々への共感や相互理解を深められるような物語を世界中の人に届けたいと抱負を語った。「Variety」誌によれば、オバマ夫妻とNetflixの契約金は明らかになっていない。しかし、バマ夫妻は今年3月に米大手出版社「ペンギン・ランダムハウス」と「回顧録」を出版する権利として6,500万ドル(70億円以上)の契約金を手にしたと報じられている。Netflixは昨年から、敏腕クリエイターを集めることに力を入れ、「グレイズ・アナトミー」のクリエイター、ションダ・ライムズ、「アメリカン・ホラー・ストーリー」、「glee/グリー」のクリエイター、ライアン・マーフィーとそれぞれ1億ドル(約111億円)、3億ドル(333億円)で契約を結んだ。(Hiromi Kaku)■関連作品:【Netflixオリジナル】ブライト 2017年12月22日よりNetflixにて全世界同時オンラインストリーミング【Netflixオリジナル】マッドバウンド 哀しき友情 2017年11月17日よりNetflixにて全世界同時配信【Netflixオリジナルドラマ】オルタード・カーボン 2018年2月2日より全世界同時オンラインストリーミング2月2日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
2018年05月22日