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天才作家カポーティとセレブ妻たちの間に生じた実話を基に、トム・ホランダー、ナオミ・ワッツら豪華キャストで描いた最新海外ドラマ「フュード/確執カポーティvsスワンたち」がBS10 スターチャンネルにて独占日本初放送。この度、第1話から、デミ・ムーアが“夫殺し”と噂された悲劇のセレブ妻を演じた本編映像が初公開された。セレブリティたちの“対立”を赤裸々に描く本作は、小説「ティファニーで朝食を」などで知られる天才作家トルーマン・カポーティと、ニューヨーク上流社会で富と美貌を持ち、カポーティが“スワン(白鳥)たち”と称した最高峰のセレブ妻たちの間に起こったスキャンダラスな実話事件を描く。解禁となった映像は、トルーマン・カポーティ(トム・ホランダー)がネットワーク局CBSの会長のビル・ペイリー(トリート・ウィリアムズ)とその妻のベイブ(ナオミ・ワッツ)主催の晩餐会で談話するシーン。ゴシップ好きのセレブリティたちを前にカポーティは、1955年に起こった事件について語る。大富豪ウィリアム・ウッドワード・ジュニアが別荘で妻のアン(デミ・ムーア)に射殺された。不審者と間違えての“誤射”とされアンは無罪となったが、真相は離婚されそうになったアンが計画的に殺したのだとカポーティは主張。彼の巧みな話術と推理にみな引き込まれ、アンが夫を殺害する想像の再現シーンが挿入される。この噂話の流布がカポーティとアンの“確執”のきっかけとなり、アンは悲劇的な最期を遂げることになるのだが…。カポーティが蘇ったかのようなトム・ホランダーの完璧な演技、最新作『The Substance』(原題)の演技も話題で、本作でも新境地を見せるデミ・ムーアのダークな魅力、惜しくも本作が遺作となったトリート・ウィリアムズ、そしてナオミ・ワッツの魅惑の一端を堪能できる映像となっている。この第1話を鑑賞した著名人たちからコメントが到着。作家の岩井志麻子は「ゴージャスとビューティフルとエキサイティングがてんこ盛りのぎゅうぎゅう詰めのご馳走として供される」と本作の濃厚な魅力について語り、フリーアナウンサー・俳優の宇垣美里は「信頼と友情を裏切られ、怒りに燃える美しきスワンたちの凄みといったら。正直、秘密をべらべら吹聴する奴は地獄に落ちろと思ってしまうのは私だけ?」とスワンたちに共感。コラムニストの山崎まどかは、「美しい見せかけの下に苦悩を隠している女たちと孤独な観察者が主人公の、こんな物語をトルーマン・カポーティも書きたかったのかもしれない」と本作がカポーティ文学の神髄を描いていることを評価。映画ライターのよしひろまさみちは「カポーティが憑依したトム・ホランダーと“スワン”達の華やかさに食あたりしそう」とトム・ホランダーの熱演に絶賛を寄せている。<「フュード/確執 カポーティvsスワンたち」放送・配信情報>【放送】BS10 スターチャンネル《字幕版》7月15日(祝・月)より毎週月曜23時~1話ずつ放送※7月13日(土) 13時15分 第1話先行無料放送【配信】スターチャンネルEX 《いちど限りの見逃し配信、決定》7月14日(日)午前0時 第1話先行配信スタート※7月14日(日)~8月12日(祝・月)期間限定 第1話無料配信7月23日(火)より毎週1話ずつ配信(シネマカフェ編集部)
2024年07月11日作家トルーマン・カポーティとセレブ妻たちの壮絶な復讐を描く「フュード/確執 カポーティvsスワンたち」が、BS10スターチャンネルとスターチャンネルEXにて7月放送、配信されることが決定した。1960年代のニューヨーク。人気作家のトルーマン・カポーティ(トム・ホランダー)は、富と美貌を兼ね備えたセレブ妻のベイブ(ナオミ・ワッツ)、スリム(ダイアン・レイン)、C・Z(クロエ・セヴィニー)、リー(キャリスタ・フロックハート)らを”スワン(白鳥)たち”と呼び、高級レストラン「ラ・コート・バスク」で上流社会のゴシップ話に花を咲かせ、パーティ三昧の日々をおくっていた。彼女らは誰にも言えない悩みをカポーティに相談し、固い友情で結ばれる。しかし1975年11月、カポーティの新作小説が雑誌に掲載され愕然とする。そこには決して明かしてはいけない彼女たちの「秘密」が赤裸々に暴かれていたのだ。有り得ない裏切りに激怒した、美しきスワンたちは黒い復讐を開始する…。「ティファニーで朝食を」などで知られる天才作家トルーマン・カポーティと、ニューヨーク上流社会で富と美貌を持ち、カポーティが“スワン(白鳥)たち”と称した最高峰のセレブ妻たちの間に起こったスキャンダラスな実話事件を描く本作。「glee/グリー」「アメリカン・ホラー・ストーリー」のヒットメーカー、ライアン・マーフィと、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』の名匠ガス・ヴァン・サント監督のタッグのもと、ナオミ・ワッツ、ダイアン・レイン、デミ・ムーア、クロエ・セヴィニー、キャリスタ・フロックハート、モリー・リングウォルドと錚々たるキャストが集結した注目作だ。ベイブ・ペイリー(演:ナオミ・ワッツ)作家トルーマン・カポーティ(1924生~1984没)は今年生誕100周年、没後40周年となる。溢れる才能と魅力を持ち、ゲイであることをオープンにし、エキセントリックな振る舞いをも武器にした彼はN.Y.社交界のスターとなり、“スワンたち”とは親友だった。しかし1975年11月、「エスクァイア」誌に短編小説「ラ・コート・バスク」を発表。そこには“ウィリアム・ウッドワード・ジュニア射殺事件”(※1)をめぐる噂話や“スワンたち”が彼に打ち明けた秘密が、名は変えていたが赤裸々に描かれていた。“スワンたち”の逆鱗に触れ、社交界を追放されたカポーティは酒と薬に溺れていく。本作ではその破滅的な晩年の姿を追いながら、未完とされている遺作「叶えられた祈り」(「ラ・コート・バスク」は遺作「叶えられた祈り」の中の一篇として収録されている)の謎にも迫る。トルーマン・カポーティ(演:トム・ホランダー)トルーマン・カポーティを演じるのは、英国の演技派トム・ホランダー。カポーティの特徴的な仕草と話し方をマスターし、まるで蘇ったかのような演技が絶賛されている。そのほかカポーティの人生に影響を与えた母リリーをオスカー女優のジェシカ・ラングが、養女となったケイトを、ウォーレン・ベイティとアネット・ベニングを両親に持つエラ・ベイティが瑞々しく演じている。またベイブの夫であるビル・ベイリーを演じたトリート・ウィリアムズは本作が遺作となった。ビル・ペイリー(演:トリート・ウィリアムズ)さらなる見どころとして、N.Y.の上流社会を彩るきらびやかな衣装、宝石、セット、料理の数々といった1960~70年代のN.Y.の上流社会のライフスタイルが綿密に調査され描かれている点。ファッションアイコンだった“スワンたち”の個性輝くヴィンテージファッションとゴージャスな宝石類。ベイブやカポーティの豪華なアパートメントのインテリア、実在のフレンチレストラン「ラ・コート・バスク」(2004年に閉店)など全てが完璧に再現されている。スリム・キース(演:ダイアン・レイン)そして1966年、カポーティが名声の絶頂期に主催し、20世紀最大と言われ錚々たるセレブが出席した「黒と白の舞踏会」の再現は圧巻だ。撮影は実際に舞踏会が行われた「プラザ・ホテル」のグランド・ボールルームで行われた。舞踏会でのドレスは現代のハリウッドセレブ御用達デザイナーのザック・ポーゼンが手掛けている。待望の放送・配信決定と併せ、本作のキーアートと場面写真が解禁。キーアートでは、ナオミ・ワッツ、ダイアン・レインら演じるセレブ妻たち6名がシックながら鮮烈な“黒鳥ドレス”に身を包み毅然とこちらを見つめる力強いビジュアルに。さらに、ベイブ(ナオミ・ワッツ)、スリム(ダイアン・レイン)、C・Z(クロエ・セヴィニー)のスワンたちが華やかな邸宅でシリアスな表情を見せる不穏なカットや、白いタキシードに身を包んだカポーティ(トム・ホランダー)がベイブと優雅に1本のタバコを分かち合い親密さを感じさせるカットも明らかとなった。超豪華キャスト、スタッフが集結し、ニューヨークのゴージャスな上流社会の水面下で繰り広げられる復讐劇に期待が高まる。※1:ウィリアム・ウッドワード・ジュニア射殺事件…1955年、大富豪ウィリアム・ウッドワード・ジュニアが別荘で妻のアンに射殺された。不審者と間違えての“誤射”とされ、アンは裁判で無罪となる。しかし20年後、その噂話を知ったカポーティは自らの短編小説「ラ・コート・バスク」でアンを夫殺しとして描き、小説発表を知ったアンは自ら命を絶った。「フュード/確執 カポーティvsスワンたち」は7月15日(月・祝)より毎週月曜23時~BS10スターチャンネルにて1話ずつ放送(全8話/7月13日13時15分~第1話先行無料放送)。スターチャンネルEXにて7月14日(日)午前0時より第1話配信開始(7月14日~8月12日期間限定 第1話無料配信)。(シネマカフェ編集部)
2024年05月20日トム・ハンクス主演最新作『オットーという男』で、若き日のオットー役を演じるのはトム・ハンクスの息子トルーマン・ハンクス。本作に抜擢された経緯について語った。本作は、スウェーデン発の世界的ベストセラー小説を映画化した『幸せなひとりぼっち』ハリウッドリメイク。『プーと大人になった僕』のマーク・フォースターが監督を務め、主演のトムが自らプロデューサーも兼任している。最愛の妻に先立たれ、孤独に生きてきた“町一番の嫌われ者”オットーが、お節介なご近所さんとの交流を通してその人生が一変していく様子が描かれる。本作では若き日のオットーと最愛の妻・ソーニャの交際の様子が回想シーンで語られるが、若いオットーを誰に演じてもらうか、という問題にマーク・フォースター監督は頭を悩ませた。本作のプロデューサーであり、トム・ハンクスの妻であるリタ・ウィルソンは、「マークが言っていたんです。自分が映画を観ていて興ざめするのは、キャラクターが若かった頃の回想シーンで、若い俳優の見た目や立ち居振る舞いが年配の俳優に似ていないときだって。彼からトムの息子で俳優のコリンとチェットのことを聞かれましたが、二人にはこの役は若すぎました。その年頃のトムに一番よく似ているのがもう一人の息子トルーマンなんですが、彼は役者ではありません。でも彼に会わせてほしいとマークに言われたんです」と、当時をふり返る。トム・ハンクス、リタ・ウィルソン、トルーマン・ハンクスマーク・フォースター監督は、「トトルーマンとはニューヨークで会いました。80年代後半の頃のトムが目の前に座っている気がしました。嬉しかった。彼はすごく魅力的でした。自分は役者ではない、とはっきりと言ってくれたのもその魅力の一つでした。一緒に本読みを少ししてみたら、すごく自然で素晴らしかったんです。しっくりときて自然な感じがしたんです」と、起用した経緯を話す。トルーマンは映画業界の中でも俳優ではなく、撮影の仕事に携わっているが、俳優デビューとなった今回の大抜擢について「滅多にないチャンスでした。まだ決めかねているときに、友人が『この役を演じることで、今後自分のカメラワークや判断に役立つことがあるはずだ。カメラの前に立つ人の気持ちがわかるだろう。映画は協同作業で作りあげるものだから、役者の仕事を経験することでわかることがあるはずだ』ってね」と、友人に背中を押してもらったと話す。そして、この新人俳優が助言を必要とした場合、彼には相談相手に最適な父親がいる。「父は、いろいろな立ち方、歩き方について教えてくれました。たとえば、父がオットーを演じるときに取り入れた、指をさす仕草など、いくつかの癖についても教えてくれました。一貫性を持たせられるように」と、名優である父、トム・ハンクスからアドバイスをもらったことを明かした。思わぬ形で俳優デビューを飾ったトルーマン・ハンクス。その演技にも注目したい。『オットーという男』は3月10日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オットーという男 2023年3月10日より全国にて公開
2023年02月08日オードリー・ヘプバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』のシネマコンサートが、東京・有楽町の東京国際フォーラム ホールAにて2019年10月12日(土)に開催を予定していたが、開催延期を発表。振替公演は、2020年1月13日(月・祝)に開催される。生演奏×大スクリーンで楽しむ!映画『ティファニーで朝食を』映画『ピンク・パンサー』シリーズの監督として知られるブレイク・エドワーズがメガホンを取り、1961年に公開された『ティファニーで朝食を』。ニューヨーク5番街を舞台に、オードリー・ヘプバーン演じる自由奔放な女性ホリーと、ジョージ・ペパード演じる自称作家のポール、互いに秘密を抱える2人の恋を描いたミステリアスなラブストーリーだ。本イベントでは、大スクリーンでの上映に合わせて、東京フィルハーモニー交響楽団が音楽パートを生演奏。生演奏映画のセリフや効果音はそのままに、フルオーケストラによる大迫力の音楽に合わせて映画本編を楽しめる。映画を彩る名作の数々本作の音楽といえば、『刑事コロンボ』や『ピンク・パンサー』のテーマのほか、数多くのヘプバーン作品を手掛けた映画音楽の巨匠ヘンリー・マンシーニによる優美な調べの劇伴の数々。中でも、ヘプバーン自らが歌った劇中歌「ムーン・リバー」は世界中で大ヒットを記録し、第34回アカデミー賞で歌曲賞とドラマ・コメディ映画音楽賞を、グラミー賞では最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀編曲賞の3冠を獲得するという偉業を成し遂げている。ちなみに、ヘプバーンがマンシーニに宛てて「音楽のない映画は燃料のない飛行機のようなもの。私たちはまだ地上で現実の世界にいます。けれども、あなたが作曲したとても美しい音楽が、私たちの映画を空に舞い上がらせてくれました」という手紙を送ったというのも有名な逸話だ。「写真展オードリー・ヘプバーン」オフィシャルグッズを特別販売なお当日には、本公演の会場ロビーにて、「長崎県美術館 県民ギャラリー」で開催中の「写真展オードリー・ヘプバーン」オフィシャルグッズを特別販売。美しいオードリー・ヘプバーンのグラフィックプリントを施したハンカチやポーチ、マグネットをはじめ、写真集などが展開される。【開催概要】【開催概要】映画『ティファニーで朝食を』シネマ・コンサート開催日時:2020年1月13日(月・祝) 13:30開場/14:30開演 〈振替公演〉※2019年10月12日(土)開催を予定していたが台風の影響により、開催を延期。※チケットは、10月12日(土)分のチケットにて振替公演にそのまま入場可能。※チケット払い戻しも可能。払い戻し詳細は、後日公式サイトにて発表。※チケットを紛失した場合は、再発行・払い戻し不可。会場:東京国際フォーラム ホールAチケット価格(税込/全席指定):S席 9,800円/A席 7,800円※3歳未満の入場は不可。チケット取扱:ローソンチケット、チケットぴあ、イープラス、CNプレイガイド<上映作品>ティファニーで朝食を Breakfast at Tiffany’s(1961年公開)監督:ブレイク・エドワーズ原作:トルーマン・カポーティ音楽:ヘンリー・マンシーニ出演:オードリー・ヘプバーン/ジョージ・ペパード/パトリシア・ニール/バディ・イブセン上演時間:2時間18分(休憩20分込)※英語上映・日本語字幕付き演奏:東京フィルハーモニー交響楽団<アイテム例>・角マグネット 500円+税・ハンカチ 2,400円+税・ポーチSサイズ 1,000円+税・ポーチMサイズ 1,400円+税・写真集「AUDREY HEPBURN」 2,400円+税・ポストカードブック 1,200円+税・一筆箋 700円+税
2019年07月29日オードリー・ヘプバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』が、シネマ・コンサートになって10月12日(土)上演されることが決定した。20世紀を代表する映画女優オードリーが主演する本作は、トルーマン・カポーティ原作のニューヨーク5番街を舞台にしたミステリアスなラブ・ストーリー。1961年に公開された本作は、オードリーが歌う「ムーン・リヴァー」をはじめ、名匠ヘンリー・マンシーニが作曲した美しい音楽が有名。「ムーン・リバー」は世界中で大ヒットし、第34回アカデミー賞(R)で歌曲賞とドラマ・コメディ映画音楽賞、グラミー賞(R)では最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、最優秀編曲賞の3冠を獲得。オードリーがヘンリー・マンシーニに宛てた手紙「音楽のない映画は燃料のない飛行機のようなもの。私たちはまだ地上で現実の世界にいます。けれども、あなたが作曲したとても美しい音楽が、私たちの映画を空に舞い上がらせてくれました」という逸話も有名だ。そんな美しい音楽が魅力的の本作をより楽しめるシネマ・コンサートが今秋開催!「シネマ・コンサート」とは、映画のセリフや効果音はそのままに、音楽パートのみフル・オーケストラが大スクリーンでの映画全編上映に合わせて生演奏する、<映画+コンサート>をライブ感覚で体感できる贅沢なエンターテインメントショー。今回シネマ・コンサートでは、その音楽を国内屈指の名門オケ、東京フィルハーモニー交響楽団が生演奏。英語上映・日本語字幕付きとなっており、2時間18分(休憩20分込)の上演となっている。なお、本公演のチケット一般発売は8月3日(土)10時から、最速先行受付(先着)は本日よりスタートしている。「『ティファニーで朝食を』シネマ・コンサート / Breakfast at Tiffany’s -IN CONCERT-」は10月12日(土)東京国際フォーラム ホールAにて開催(開場13:30開演14:30)。(cinemacafe.net)
2019年07月26日エイミー・アダムスやジェイク・ギレンホールを迎え、世界的ファッションデザイナーのトム・フォードが『シングルマン』以来、7年ぶりに監督を務めた『ノクターナル・アニマルズ』。自身で脚本も手掛けたスリリングでミステリアスな展開と、細部までこだわった映像美には世界中が絶賛を贈っており、ヴェネチア国際映画祭では審査員グランプリ、助演のマイケル・シャノンがオスカーにノミネートされ、同じくアーロン・テイラー=ジョンソンがゴールデン・グローブ賞に輝いている。ファッション界のみならず、映画界でも類まれなる才能を発揮するトム・フォードとは、どんな人物なのか、その魅力に迫った。■「グッチ」を立て直したファッション界の生きる伝説1961年8月27日、テキサス生まれのトム・フォードは、ニューヨーク大学で美術史を専攻後、編入したパーソンズ美術大学で建築を学ぶ。あまり知られていないが、在学中に俳優を志し、CM出演も果たしている。70年代のニューヨーク、ビアンカ・ジャガーやデヴィッド・ボウイ、マイケル・ジャクソン、トルーマン・カポーティなど錚々たるメンバーが足を運んだ最先端のナイトスポット「スタジオ54」に出入りし、アンディー・ウォーホルら時代の寵児たちと親交を深め、ファッションやアートの世界にも傾倒していく。その後、キャシー・ハードウィックとペリーエリスのもとファッション業界で才能を発揮し、注目を集める。94年、「グッチ(GUCCI)」のクリエイティブディレクターに就任。しかし、当時の「グッチ」は深刻な業績不振で経営が危ぶまれており、トム・フォードは立て直しに奮闘。それまでのクラシックなイメージを一新し、セクシーでゴージャス、かつモードな「グッチ」を確立させた。その成果は、トム・フォードがクリエイティブディレクターに就任してから10年で、売り上げをおよそ13倍に伸ばしていることでもわかる。この復活劇は「トム・フォード シンドローム」と呼ばれ、ファッション業界では伝説として語り継がれている。2000年には「イヴ・サン=ローラン(Yves Saint-Laurent)」と「グッチ」グループ全体におけるクリエイティブディレクターに就任。05年、自身の名を冠したブランド「トム・フォード(TOMFORD)」を設立。14年には、ファッション業界のアカデミー賞にあたるCFDA賞のジェフリー・ビーン生涯功労賞を、15年にはメンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤーなど、これまで7度の受賞に輝き、不動の地位を確立した。■ジェームズ・ボンド着用スーツとして知られるデザイナーとしてはもちろん、経営的な観点も併せ持った才能で長年ファッション業界の第一線を走ってきたトム・フォード。そんな彼のブランドは、『007 慰めの報酬』から、ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドが着るスーツを衣装提供していることでも知られる。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』では、トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)が「(アイアンマンのスーツはないけど)「トム・フォードのなら」と話すシーンもあった。また、アカデミー賞などの場でも着用する俳優やセレブは多く、最近では『ベイビー・ドライバー』で主演を務めたアンセル・エルゴートがオフィシャルイベントで身に着けていたことが記憶に新しい。「トム・フォード」がお気に入りと公言しているオスカー女優ジュリアン・ムーアは、監督デビュー作『シングルマン』に出演するなど、多くのハリウッドスターから愛されている。■映画監督デビュー作でコリン・ファースがヴェネチア男優賞!ファッション界で成功を収める一方、2005年、映画製作会社フェイド・トゥ・ブラックを設立し、長年熱い想いを秘めていた映画の世界へ進出。09年に、クリストファー・イシャーウッドの小説に基づく『シングルマン』で映画監督デビューを果たし、同作では共同脚本、製作も務めた。同作での独特の映像美と世界観は絶賛され、主演のコリン・ファースは、ヴェネチア国際映画祭男優賞、英国アカデミー賞主演男優賞を受賞。アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞など多数の賞にノミネートされ、トム・フォード自身も初監督作品とは思えない、異例の高評価を得た。■最新作は究極まで感覚を刺激される美しくも危ういミステリー監督2作目となる『ノクターナル・アニマルズ』は、ヴェネチア国際映画祭審査員グランプリほか、ゴールデン・グローブ賞では監督賞、脚本賞にノミネートされ、賞レースを席巻。米作家オースティン・ライトの原作に惚れ込んだトム・フォードが1人で脚本を担当。20年前に別れた夫から送られてきた1冊の“小説”と、“過去”、そして“現在”が複雑に絡み合い、曖昧になっていくミステリアスな物語を描き出し、映画祭では脚色賞も受賞するなど、才能を発揮している。ファッション同様、一切妥協をしないトム・フォードこだわりの映像美と緻密な脚本で映し出される極上のミステリー作品。天が二物どころか、幾つもの才能を与えたトム・フォードが、新たに生み出した傑作を、スクリーンで体感してみて。『ノクターナル・アニマルズ』は11月3日(金・祝)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2017年10月03日ブラッド・ピット主演『マネーボール』(’11)では野球界の常識を変えた革新的なGM、故フィリップ・シーモア・ホフマン主演『カポーティ』(’05)では「冷血」の作家トルーマン・カポーティと、実在の人物を丹念に描き出してきたベネット・ミラー監督。このほど、『怪盗グルー』シリーズのスティーヴ・カレル、『マジック・マイク』のチャニング・テイタム、『アベンジャーズ』のマーク・ラファロという豪華キャストで、実際に起こった五輪金メダリスト射殺事件を題材にし、第67回カンヌ国際映画祭「監督賞」を受賞したミラー監督の最新作『フォックスキャッチャー』から特報映像が解禁。さらに、スティーヴ・カレルの“なりきり”ぶりを示す場面写真がした。レスリング五輪金メダリストでありながら苦しい生活を強いられているマーク(チャニング・テイタム)は、ある日デュポン財閥の御曹司ジョン・デュポン(スティーヴ・カレル)からソウル・オリンピックでの金メダル獲得を目指したレスリングチーム“フォックスキャッチャー“の結成プロジェクトに誘われる。自身のトレーニングに専念でき、同じ金メダリストである兄デイヴ(マーク・ラファロ)の影から抜け出すことを願うマークにとって、それは夢のような話だった。だが、やがてデュポンの移り気な性格と不健全なライフスタイルが、徐々に2人の風向きを変えていき、さらにデイヴもチームに加わることで、三者の関係はそれぞれ微妙なものとなっていく…。これまで、実在の人物と事件を丹念に描いてきたミラー監督。最新作で映し出すのは、1996年に全米を震撼させた財閥御曹司によるレスリング五輪金メダリスト射殺事件。孤独、葛藤、富と名声、心の暗部でつながれた大富豪と金メダリストの“病的”ともいえる追い詰められた心理を鮮烈に描き、見事、本年度カンヌ国際映画祭で「監督賞」を受賞した。事件の犯人で、デュポン財閥の御曹司ジョン・デュポンを演じるのはスティーヴ・カレル。事件に巻き込まれていく五輪メダリスト兄弟の兄をマーク・ラファロ、弟をチャニング・テイタムが演じている。カレルといえば、誰もが“全米1位”に驚いた『40歳の童貞男』で初主演を飾り、それ以降『ブルース・オールマイティ』や『40オトコの恋愛事情』『リトル・ミス・サンシャイン』『ラブ・アゲイン』など、数々のヒットコメディでお馴染み。ゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ部門「主演男優賞」を受賞するなど、ハリウッドでもコメディ俳優としての才能はお墨付きだが、本作では、自身初めてとなるシリアスな役柄を怪演。さらに、存命する金メダリストの弟を鬼気迫る演技で熱演したテイタムも、ともに新境地ともいえる演技を披露しており、ふたり揃ってのアカデミー「主演男優賞」ノミネートが有力視されている。映画の撮影に入るかなり以前から、ミラー監督は、カレル始め、テイタム、ラファロの主要俳優に、彼らが演じる実在の人物たちの人生に没入する時間を与えたという。そうして撮影に挑んだ際のカレルは、「スティーヴが初めてデュポンとして歩み出てきたとき、僕には悪寒が走った」とラファロに言わしめたほど。確かに、今回解禁となった特報映像や場面写真に映るカレルの姿は、まるで別人。よりデュポンに近づくため、“付け鼻”を付け、心身ともにデュポンになりきっている。ミラー監督が俳優たちに役作りの準備のために与えた資料ビデオのうち、200時間はデュポンに関連したものであり、ラファロもデュポンがどのような人物で、どのようにして話し、どう振る舞うかを大変身近に感じたと語っているが、それ以上にデュポンの特性を捉えるカレルの能力があまりにも「気味が悪く、異様なほど正確だった」と言う。それは、ラファロ演じる金メダリスト、デイヴ・シュルツの実際の“未亡人”ナンシー・シュルツにも、「スティーヴ演じるデュポンは見ていて居心地が悪く、とても落ち着かなかった」と言われるほどの徹底ぶりだったとか。それほどまで“心の闇と狂気”を持つデュポン役にカレルをキャスティングした理由について、ミラー監督は「スティーヴは異様で風変わりな演技が出来ることは、分かっていた」と、その起用に自信をのぞかせる。「デュポンの役に予測できるような俳優を置くことはできない。なぜならこのキャラクターの本質が予測出来ない人物であるからだ」。見事、そのミラー監督の期待に応える形で新境地を見せたカレル。2005年に『カポーティ』で学生時代からの盟友、故フィリップ・シーモアにアカデミー賞「主演男優賞」をもたらした監督だが、今度はカレルに自身初となる「主演男優賞」をもたらすことになるのか。賞レースの台風の目となりつつある本作の動向に注目だ。『フォックスキャッチャー』は2015年2月14日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年12月02日ブラッド・ピットがめまぐるしく動き回る。新たな選手獲得の交渉のために電話をかけて各地を飛び回り、負け続けるチームのロッカールームで怒りを爆発させ、その合間を縫って別れた妻との間の娘に会う。実話に基づいた映画『マネーボール』で彼が演じたのは、全く新しい理論で野球界に革命をもたらし、貧乏球団をプレーオフの常連に育て上げたゼネラル・マネージャー(GM)、ビリー・ビーン。いまなおオークランド・アスレチックスの名物GMとして活躍する男である。監督を務めたのは、2005年に『カポーティ』でアカデミー賞監督賞の候補に名を連ねたベネット・ミラー。野球界の異端児の物語をどのように映画化したのか?来日を果たした彼に話を聞いた。真実とは、その人物の“真髄”を描くこと映画の原作となったマイケル・ルイスによって書かれた書籍「マネーボール 奇跡のチームをつくった男」は、伝記や小説というよりも、ビジネス書、マネージメントの書といった色合いが濃い。映画ではブラッド演じるビリーのドラマに焦点を当てているが、映画として物語を構築していくのは決して簡単ではなかった。「そう、原作はいわゆるケーススタディを解析し、数学的観点を用いて説明するというものだ。その本を映画化するというのはチャレンジングな試みだったよ。ただ、その中にもビリーについての個人的なエピソードが少しだけ描かれています。注意深く読むと、実際にアスレチックスに何が起こったかという部分に加え、ビリーがどのように様々なことを理解し、取り込んでいったかが分かる。そうした部分を抽出し、原作の神髄とも言える部分を維持しながら作っていったんだ」。ミラー監督はドキュメンタリー映画『The Cruise』(原題)で監督デビュー。2作目の『カポーティ』では作家トルーマン・カポーティが名作「冷血」を描き上げる過程を鮮やかに映像に綴ったが、人物や出来事に寄り添い、その裏側を描き出すというスタイルは本作にも継承されている。「実在した人物を扱うということで、当然のことだけど真実の扱いに対する責任が生じる。でもこの“真実”というのは本当に厄介なものなんだ(笑)。映画の中では真実なんてどのようにも取れるからね。私が考える“真実の在り方”の描き方は2通りある。ひとつ目は文字通り、伝記的に彼が何を言って何をしたかを描いていくというやり方。もうひとつは彼の真髄、どういう人物だったかを伝えるという方法。その場合、実際に彼が何をしたかの詳細を辿ることが重要なのではなく、彼がどんな動機によって動かされたか?そして、その人物が成し遂げた事柄そのものをたどっていくことが重要なんだ」。主人公とブラッド・ピットの共通点とは?2005年に『カポーティ』が公開されると、映画の中で描かれているようなことが実際に起きたのか?という議論が巻き起こった。そのときの出来事が監督にその思いをいっそう強くさせたという。「あのとき、『アラバマ物語』の著者であるハーパー・リー(※作家でカポーティの幼なじみ。カポーティの取材に同行しており、映画『カポーティ』にも登場する)から手紙が届いたんだ。手紙には『作品の中の出来事は加工されているかもしれないが、それは映画を作る過程でのことであり映画はカポーティの真実を語っている』とあった。映画にも登場している人物からの言葉として、これ以上のほめ言葉はなかったよ」。翻って『マネーボール』。かつて超高校級のスター選手として将来を嘱望された10代、選手として大成することなく挫折を味わった20代の若き日々を織り交ぜつつ描き出される“人間”ビリー・ビーン。短気で負けず嫌いで情熱的かつナイーブなGM、そしてひとりの父親をブラッド・ピットは魅力的に演じ上げる。中でも印象的なのは、精力的にあちこちを動き回りつつ、彼が常にムシャムシャと何かを食べている姿と、時間ができるとたった一人でグラウンドやトレーニングルームに赴き、自らの肉体を酷使し鍛え上げる姿。たびたび描かれるこうした描写について、監督はその意図をこう説明する。「食べることと運動することは、とどまることを知らない彼の人物像を表しているんだ。ビリー・ビーンは常に消費し続け、自分自身を疲労させ続ける。彼は自分がどういう状況に置かれていて、何を求めているのかを自問自答しているんだ。実際のビリーも常にハングリーで、落ち着かずにソワソワしているようなところがあるんだけど(笑)、その中で自分が辿りつきたい場所がどこなのかを探っているんだよ」。リスクを厭わず、常にハングリーという点でビリーとブラッドを似ていると監督は語る。ブラッドが体現した、上昇し続ける男のドラマを体感してほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:マネーボール 2011年11月11日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開■関連記事:ブラピ&アンジー揃い踏みに4,800人熱狂!一家で野球をやるならポジションは?ブラッド・ピット、アンジーと6人の子供たちを連れて2年ぶりの来日【ハリウッドより愛をこめて】2012年アカデミー賞はビッグネームの対立に?ブラッド・ピット、誘拐され12年間奴隷として生きた男の実話を映画化、出演も6児のパパのブラッド・ピット、「まだまだ子供が欲しい」
2011年11月09日