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ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは!ドイツでひとり息子を育てている主婦のぱん田ぱん太です。皆さん、暑い夏を満喫していますか? わが家で夏の間一番楽しんでいるのは、やっぱり定番のプールです!わが家のフリッツ君は現在4歳。ようやく水への恐怖がなくなって、子ども用のアームリングを着けたままなら、ひとりでぱちゃぱちゃと水の上に浮かべるようになりました!さらに、私の恋人が一緒にいるとき(わが家は離婚済みなので、父親と3人で遊びに行くことは残念ながらありません)は、彼がフリッツ君に泳ぎ方の指導をしてくれます。泳ぎ方を教えてもらって、小さな手足をぱたぱたと動かして泳ぐフリッツ君の姿が可愛くて可愛くて、わたしは思わず毎回笑ってしまいます。すると……。彼から「私があざ笑うせいで、フリッツ君が泳ぐのをやめてしまう」と注意されてしまいました。慌てて弁解しようとしましたが、ふとあることを思い出しました……。私自身にも小さな頃、おそらく悪気はなく、本当にただ子どもに対して「可愛い」と思っていたのであろう大人たちの笑いを、とても不快に思った経験があったのです。それ以来、プールでの泳ぎの練習に限らず、フリッツ君が何かを真剣に頑張っているときは、どんな理由があろうとも笑わず、こちらも真剣に応援することを心がけています。恋人から教えてもらった、新たな気付きでした。
2022年08月01日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツで子育てをしている主婦のぱん田ぱん太です。これは先日、とあるブログ記事を目にした時のこと……。アメリカで国際結婚をした女性のブログなのですが、彼女の旦那さんはアメリカ人です(厳密には、欧州出身とのことですが)。夫婦でアメリカのスーパーでお買い物をしていた際、旦那さんが会計前のスーパーのドリンクを開けて飲み干し、空っぽになったペットボトルを会計で通した、というエピソードが描かれていました。実はこのお話、他人事ではないのです。この「どうせちゃんと後でレジを通すのだから、会計前の商品を開けてしまっても問題ない」という風潮は、ドイツにもあるのです!渡独して間もない頃、初めてスーパーでこの光景を見たときは「あの人、何してるの!?」と非常に驚いたものですが、その後ちょくちょく同じ光景を見かけたことから「ああ、ドイツでは会計前の商品を開けてしまうことは別に問題ないんだ」と文化の違いとして納得し、その後は特にそれについて考えることもありませんでした。改めてドイツ語で調べてみましたが、「その後きちんとレジを通すことは大前提として、ドイツで会計前のスーパーの商品を開ける行為自体が罪に問われることはありません。トラブルの元になる(万引きを疑われる等)場合もあるので、決して推奨される行為ではありませんが、まず問題は起きないでしょう」とのこと。しかし、上述のアメリカ在住の方のブログ記事に対するファンの皆さんの反応を見てみると……。「恥ずかしかった」という彼女と同じように、他の方もネガティブな意見ばかり。特に「子どもには教えない」という意見が、ドイツで現在4歳の子を育てている私にも刺さったので、これまで「そういうもんなんだな」と納得していた私も、これについて少し考えてみることにしました。まず、シンプルに「じゃあ私はそれをするのか?」と言われたら、絶対にやりません。私は日本人ですから「会計前の商品を開けることは絶対にしてはいけない」という文化で育っていますし、まず会計前に開けてしまう理由もありません。普通に会計まで待つことができます。もちろん、脱水症状や熱中症で倒れたりするほど水分が早急に必要な状況などであれば別ですが、まずスーパーでそのような状況になることはないのではないでしょうか……(笑)。じゃあ、わが子だったら? これも少し考えにくい状況です。わが家は子ども用の飲み物を持参していることがほとんどだからです。もちろん暑い夏、飲み物持参を忘れてしまったり、あっという間に飲み干してしまったりして、スーパーで飲み物を購入する……というシチュエーションもあるでしょう。その場合、子どもが喉が渇いて渇いて泣き出してしまったら……正直、あげてしまうかもしれません。だけど、あくまで子どもの場合です。大人は、我慢できますよね?そこでようやく、はっと気付きました。このテーマは「とがめられないとしたらやっていいのか/それでもやるべきではないのか」というのがポイントではなく「大の大人がちょっとした空腹や口渇感を、たったの数分だか十数分だかもガマンできないってどうなのよ?」という部分だと。自制心のなさは、何も「スーパーで会計前の商品を開けるかどうか」だけに影響するものではありません。決して「自分の欲求を何もかも抑えて、ガマンしすぎて無理をする」のが良い、ということではありませんが、適度な自制心は、わが子の人生にとっても非常に重要な要素のはずです。子どもが飲み物にしろ食べ物にしろ、会計前の商品を開けたがったときに「じゃあ、いいわよ」と許可してしまうのは、自制心の成長を阻害する要素のひとつではないか……と気付いたのです。そこで私は、改めてそれをテーマにした自分の教育方針について考えました。まず「我慢する=良いこと」ではないということ。「我慢をしなくていいように、少し先の未来について予測し、事前に手間をかけて対策をしておくのが大事」だということ。そして「とがめられる・とがめられないなどは関係なく、会計前の商品を開けることはマナー違反であり、よほどの例外を除き、やるべきではないこと」という考えを教えること。わが家のフリッツ君は一応その教育に納得してくれているようで、きちんと会計後まで待つことができます。彼がもう少し大きくなって、その目で誰かがスーパーの会計前の商品を見たときに、何を思うかはわかりません。でも「あの人はあれをやってるけど、僕はママがずっと言っていたとおり、やりたくないからやらないでおこう」……というように「人は人、自分は自分」と考えてくれるよう、これからもまっすぐに向き合って教育を続けたいと思います!
2022年07月01日前回、前々回のコラムで、サッカー大国ドイツ・ブンデスリーガクラブのマインツでは育成アカデミーでの取り組みとして、プレー面だけではなく、子どもたちの学校生活、そして彼らの人間性の成長とどのように向き合い、サポートすべきかが丁寧に考えられているというお話をしました。ではこうした人間性へのアプローチはどんな子どもに対してもうまくいくものなのでしょうか。マインツ育成アカデミーで教育担当スタッフチーフを務めるヨナス・シュースターさんに伺いました(取材・文・写真:中野吉之伴)マインツのクラブハウスにて、お話を聞かせてくれたヨナス・シュースターさん<<:至れり尽くせりじゃないからこそ子どもが成長、ブンデスリーガ・マインツが取り組む保護者に歓迎される取り組みとは■家庭環境が選手の成長に大きな影響を及ぼすシュースター「私がマインツでこの仕事を始めて5年、その前の育成指導者時代を含めると11年このクラブにいることになります。いろんな子どもたちを見てきましたが、本当に家庭環境というのが彼らの歩みに非常に大きな影響を及ぼしていると思います。この年齢までにそれぞれがご家庭で親のもとでどのような教育を受けてきて、どのような習慣が当たり前になっているのかがとても重要になります。ただ私たちが重要視する価値観とは全く違う環境で育ってきた子どもたちがいます。これはあくまでも一例ですが、ベルリンからとある外国籍選手の獲得を考えていた際、全くうまくいかなかったんです。彼がどのような影響下で育ったかというと、『女性は男性よりも価値が低い』という教えのもとだったんですね。大人の男性から何かを言われたらリスペクトを持って聞こうとしますが、大人の女性から言われたら何も聞こうとはしない。学校でもです。女性の先生からは何を言われても何もしない。でも同じ事を男性の先生に言われたらするんです。彼はそのようにしつけられてきた。でもそれを私たちは受け入れることはできない。何度も何度も彼と話をしました。『男性と女性とを比較してはいけない。男性でも女性でも同じようにリスペクトの心を持たなければならない』1、2週間は効果がありました。でもすぐにまた元に戻ってしまったんです。しみついている習慣を根本から変えるのはあまりにも大きな労力が必要になります。それこそそのための専門家の助けが必要なほどに。最終的に私たちはその選手の受け入れをあきらめ、ベルリンへと送り返すことにしました」■選手を知るとき、両親もチェック家庭でどのような価値観を大切として育ってきたのか。それが選手それぞれの基盤として備わっている以上、クラブとしてもそれが自分達の価値観とあうかどうかをとても注意深くチェックするといいます。シュースター「興味深い選手がいるとその子と個人的に知り合う機会をまず持つわけですが、その時には両親も一緒に来てもらいます。学校やスタジアム、練習場や寮施設などを紹介しながら周りますが、その際に両親についての詳細を知るためにたくさんの話をするようにしています。例えば学校に行くと学校にはマインツとコンタクトを取ってくれる先生がいます。学校生活における話をして、それも含めた生活が彼に合っているのかどうかを話したりします。それからクラブでは普段の生活についての話をします。スポーツ面でもそうですね。スカウトや監督、コーチとも話をしてもらいます。選手の長所と改善点を話したうえで、マインツのクラブ哲学とコンセプトを理解してもらわなければなりませんから。『どの話の時にどんな反応をするのか』『どんな質問をしてくるのか』私たちは子どもや両親が示す反応をつぶさに観察しておきます」■技術レベルが高くても内面が未熟な選手は獲得しない新選手獲得に関しては誰かの決断に依存しないようにするのが大切だとシュースターさんは強調していました。学校関連の担当者、教育担当チーフであるシュースターさん、そしてスポーツ面を精査する育成ダイレクターと3者がそろって「この選手はマインツに合う」と認めて初めて、獲得が決断されるといいます。それぞれの専門分野から選手を観察し、チェックし、それをもとに協議して決める。そうすることで獲得してから「こんなはずじゃなかった」と互いに嘆くことは相当少なくなったそうです。シュースター「それこそピッチ上でのプレーだけを見るとものすごいスピードがあって、技術レベルも相当に高い14、15歳の選手だったとしても、スタッフとのやり取りでこちらの目を見ない、何を聞いても『はい、はい』としか答えない。頭の中は10~11歳くらい。とても自分のことを自分でやれるように成熟しているとは言えない。そうなると獲得には動きません。プレーレベルが高いから即獲得とはできないんです。選手が私たちのクラブで居心地よく感じてくれて、自分のパフォーマンスを発揮できる空気感があってというのがかみ合わないと、どちらにとってもプラスにはならないではないですか。仲間との生活、学校での生活、クラブでの生活。それらが機能しないことには始まらないんです」このように選手としての才能だけではダメだという背景には、人間性の成長とプレーヤーとしての成長とには確かな相互関係があるからだとシュースターさんは主張します。どんな人間でも気分というのがあります。機嫌に左右されることがあります。サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」■サッカーと日常生活はすべてつながっている。謙虚さ、周りへのリスペクトを忘れずにサッカーがうまくいっているときは学校でもうまくいくし、人間関係的にも問題がないというのはよくある話。そうした時でも謙虚さを失わずに、周りへのリスペクトを忘れずに、日々の生活を大切にしているかは長期的に見たらとても重要なポイントになります。あるいはケガがあったり、調子を落としたり、あるいは監督やコーチとの関係がうまくいかなくなってしまい、スタメンで起用される頻度が少なくなったり、思い通りのプレーがなかなかできなくなってしまいます。そうなると学校でのやる気が減少して成績も下がったり、誰かと話をしていてもちょっとしたことでイライラしてしまったりすることもあるでしょう。そんな時でも落ち着いて自分を見つめ直して、何をするべきかを整理して、周りのアドバイスに耳を傾けて取り組んでいく姿勢を持っているかでその後は大きく変わってくるはず。サッカーと日常、全てはつながっているのです。マインツで重要視されている「リスペクト、寛容さ、謙虚さ」について、皆さんもご家庭でお子さんとお話してみませ。サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」
2022年06月15日ブンデスリーガの育成アカデミーではプレー面を担当する監督・コーチのほか「教育担当」スタッフがいます。前回のコラムではブンデスリーガクラブのマインツで教育担当スタッフチーフとして子どもたちと密接に関わっているヨナス・シュースターさんに、育成アカデミーでプレーする子どもたちに対して学校で学ぶことの大切さをまず大事にすることを伝えているというお話を伺いました。今回は人間性へのアプローチについてお聞きしたいと思います。(取材・文・写真:中野吉之伴)マインツのクラブハウスにて<<前編:ブンデスリーガの育成組織がサッカー指導スタッフだけでなく「教育担当」雇用が義務付けられている理由■「リスペクト、寛容さ、謙虚さ」を身につけなければならないシュースター「子供たちが学校やサッカーだけにならないようにするというのはとても大事なポイントです。人間性の成熟、発展はもちろん欠かせません。その中で正しい価値観を持てるようになるというのはとても大事なポイントになります。そのためには私だけではなくマインツの育成アカデミーに関わる全スタッフが、子どもたちと密でフレンドリーなコミュニケーションを取れる環境を作ることが必要になります。『リスペクト、寛容さ、謙虚さ』これらは世間一般においてももちろんそうですが、マインツというクラブの一員として身につけなければならない大切な基盤です。うぬぼれることなく常に地に足をつけて、自分を見つめて歩いていく。これはクラブ哲学の根幹をなすものです」■「当たり前」ができない子たちがいるブンデスリーガの育成アカデミーというとどこも非常に優れた最先端の施設を抱え、サポート体制もプロ選手並みみたいなイメージを私たちは持ちます。実際にドイツにもヨーロッパにも世界を見ても、モダンなクラブハウスや寮を備えていたり、ジャグジーがあったり、プールがあったり、豪華なサロンバスがあったり、ユニフォームや私物の選択や部屋の掃除もすべてしてくれるところもたくさんあると聞きます。ただそうした「至れり尽くせり」の環境は子どもたちの成長にはふさわしくないとシュースターさんは警鐘を鳴らします。シュースター「私たちはまさにその逆を進みたいと思っています。プロクラブだからと言って子どもたちにそこまで贅沢な思いはさせないという点は大事にしています。クラブとして選手に必要なものはこちらで準備します。ただし身の程をわきまえてという線引きはしっかりと引きます。不必要に手助けはしない。バスで迎えに行ったり、家まで届けたりはしません。マインツを中心とした地域で使える公共交通機関の定期は支給してあるので、選手は自分で学校が終わるのは何時で、練習に間に合うためには何時のバスに乗ってというのをしてもらっています。子どもたちに手伝いをしてもらうこともよくあります。食器洗いとか、台所掃除とか、ゴミ出しとか。これらは当たり前のことなんですけど、この当たり前ができない子どもたちがいるんです」■自主性の欠如した子が増えている例えば15-17歳の選手が「俺はもう半分プロのような選手だ」とうぬぼれて、机をふいたり、片付けたりしないとなったら、クラブとしては受け入れられません。クラブにとって大切なのは「いつでも地に足をつけた人間」だからです。ただ自主性の欠如というか、自分でやるべきことを理解して、見つけて、考えて、取り組めない子が増えてきています。時代的なこともあり、これは世界的な大きな問題になって来ています。例えプロ選手になったとしてもセカンドキャリアは必ずきます。そうした時に自分で何をどのようにするのかを知らないと困るのは選手自身になってしまいます。シュースター「その通りなんです。例えばマインツでもスカウティングに上がってきた外国籍選手をチェックしていると、そんなことを考えてしまうことがあります。13歳、あるいはもっと小さいころから何から何まで全てを他の人にやってもらう生活が始まっている選手がいるんです。自分で何もする必要がない、そうした中で育ってくると暦の上では20歳だとしても全く大人になっていない。小さな子どものままです。信じられないかもしれませんが、『どこどこへ行きたいからタクシーを呼んでくれませんか?』とか、『おなかがすいたからピザを注文してくれませんか?』みたいなことを誰かに頼もうとするんです。自分でそうしたことさえしたこともない。そんな大人になってほしくない。なのでマインツでは自分のことは自分でするという人間として当たり前のことをとても大切にとらえています」サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」■子どもたちの人間的な成長への取り組みが保護者に評価されているこうしたコンセプトは多くの保護者の方から歓迎されているとシュースターさんは話していました。クラブとしての規模がマインツよりも大きいクラブからオファーをもらっている選手でも、マインツを選ぶ例もたくさんいるそうです。子どもたちの人間的な成長への実直な取り組みが確かに評価されています。シュースター「クラブのコンセプトとして、学校の優先順位を高くしすぎないというのもあります。『学校が一番大事でサッカーはその次』という話をしましたが、それは学校で常に最高レベルの成績を残せ!ということではありません。あくまでも選手がまじめに無理のない範囲で、過不足のない取り組みをしてくれれば大丈夫というニュアンスで考えてもらえれば。リスペクト、寛容さ、謙虚さを大事に育ってほしいですね。ここのスタジアムの前にも駐車場があったと思いますけど、プロ選手になるとお金も入ってきますよね。中にはそれこそフェラーリだとか、ランボルギーニという車を購入する選手だっているわけです。そうした車の間でフォルクスワーゲンやオペルの一般車を購入する育成アカデミー出身の選手を見たら、私はうれしくなりますね。地に足をつけて謙虚に自分に合ったものを購入する。そうした私たちの育成アカデミーで学んだことをちゃんと自分の価値観として身につけて、育って、それを体現してくれると彼らの人間性は確かに成長したんだなと感じることができます」サッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」
2022年06月07日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツで子育てをしている主婦のぱん田ぱん太です。皆さんは、子どものほんの小さなケガの時、どのように慰めていますか?ドイツで以前やっていたベビーシッターのお仕事で知り合った親子や、公園などで見かける親子からよく聞いたのは、こういった言葉です。「魔法」なのがちょっぴりヨーロッパ流? だけど、日本人の私にはなぜかしっくり来なかったので、私がよく使うのは……。やっぱりこれです! 我が子フリッツ君も、まだ今より小さかった2歳くらいの頃でしょうか。これを言えば、すぐに「痛くなくなった」と暗示にかかってくれていました(笑)。しかし、我が子の成長は早く……。「痛いの痛いの飛んでけ」の後に、飛んで行った先について疑問を持ったり、ダメ出しをされたり……。「痛いのが飛んで行かなかった!」とクレームを受けたりするようになりました(笑)。そして、4歳になった現在のことです。またまたフリッツ君が公園で転んで小さな擦り傷を作ったので、いつものをすることに。こっちも趣向を凝らして、今回はママの友達でありフリッツ君もお話をしたことがある「ミヤギくん」という友達の名前を出してみました。すると……。え? まさかの! 「もっと痛くなった」という新しいパターン!面白かったので詳しく聞いてみると「ミヤギくんがふりぽよに投げたから、もっと痛くなった」とのこと。それはつまり……?子どもの発想って、なんて面白いのでしょうか。というわけで、年々簡単には通用しなくなってきた「痛いの痛いの飛んでけ」ですが、ふりぽよの柔軟な発想と反応をもっと楽しみたいので、これからも使い続けたいと思います!
2022年06月01日ご家族の都合で7年前に渡独し、ドイツでサッカーママをしているNさんのインタビュー第二弾。息子さんは地域のクラブを経て、現在はプロクラブの育成アカデミーに所属しています。希有な経験で感じたことを伝えたいと、ドイツと日本との違いを率直に語ってくださいました。サッカー王国、ドイツの育成から親ができることを考えます。(取材・文:前田陽子)写真は少年サッカーのイメージです<<前編:「日本にいた頃はピッチサイドで圧を......」ドイツ在住サッカーママが現地に行って気づいた子どもを伸ばす大人のスタンス■ドイツの子は良いプレーをしたとき親の方を見る、日本の子はミスしたときも親を見る「息子はドイツに来てはじめは地域のクラブに所属しました。そこで出会ったトレーナーが、ドイツサッカー協会の指導者を兼ねてる方でした。私たちにとってこの出会いがとてもラッキーで、彼からたくさんのことを学びました。彼は絶対に子どもを怒鳴らず、プレーと意思を尊重します。練習中『もうやらない!』とへそを曲げた子どもにも『落ち着くまで待つから、それでもプレーしたくなければやらなくていいよ』と声をかけるのです。プレーをするのもしないのも子どもに自分で決めさせ、決して無理強いはしません。自ら決めるのを待つ姿勢で接していました」「彼の言葉で印象に残っているのが、特に12歳くらいまでは子どもからプレッシャーを取り除くことが大事、ということ。過度なプレッシャーがある状態では、いいプレーができるはずもなく、何より楽しむことができないからと。それ以来、今まで以上にサッカーを楽しむことが大事なんだと親子共に思えるようになりました」そのように、日本との違いを感じながらお子さんのサッカーを見ていた頃に、ドイツの子どもたちはいいプレーをすると「僕よくやったでしょ!褒めて!」と言わんばかりに親の方を見るけれど、日本の子どもたちが親の方を見るのは、いいプレーの時だけでなくミスをした時にも親の方をみて顔色をうかがうように感じたと教えてくれました。「ゴールを決めたときやいいプレーをしたとき、満面の笑みで親の方を見る子どもの姿は何とも愛おしいです。が、以前息子がこちらを見たのはミスをしたときが多かった気がします。他にも私たちのことを気にする場面が度々あったように感じたんです。つまり、私たち親がいることで、子どもがサッカーに集中できなくなっている。これは良くないと気づいたんです。子どもが笑顔でプレーすること、そして周りを気にする事なくプレーに集中することが何よりも大事だと気が付いたことで、親のかかわり方を変えることができたと思います。そして今息子は、どんな状況でも私たち親や周りを気にする事なく、自分に目を向けてプレーに100%集中できるようになりました。」Nさんはドイツでの環境やお子さんの指導者、保護者との出会いがあったから、その違いに気がつき変わることができたとおっしゃいます。日本にいる大人たちが他国の文化の違いを体感することはなかなか難しいですが、Nさんの体験を通じて、子どもたちの笑顔があふれるピッチのためにできることはたくさんあると感じる方もいるのではないでしょうか。■子どものサッカーの主人公は子ども。保護者が変わると子どもは変わる子どもがサッカーを楽しむために親がまずするべき事は、プレーするのは子どもだということをきちんと理解すること、とNさんは感じています。いいプレーをしても、ミスをしても、やったのは子どもで親ではありません。なので、怒る必要もイライラする必要もないはず。親が子どもの気持ちを超えてピッチサイドで子どものプレー一つ一つに一喜一憂する必要はないのです。結果ではなく過程に目を向けると、昨日より今日、ひとつ前のプレーより今、できることが増えていることに気が付くはずです。「子どものすることはゼロベース。『できない』からの積み重ねなので、そうすればできたことに目が行くはずです。あとは子どもが自分でやったこと、子どもが自分で決めたこと、など子どもが自主的に行動したことを尊重することが大事だと思います。まずは子どもからの全てのアクションを認めてあげて、必要な時はどうだったか一緒に考える。また、日本だとミスという言葉や、失敗という言葉をよく言いますが、ドイツに来てからミスや失敗という言葉はあまり使わなくなりました。実際ドイツでは、極端なネガティブな言葉は慎重に使う=あまり頻繁に使わないように感じます。そもそもミスや失敗は悪いことではなく、うまくいかなかったというだけ。そこから学ぶことができるのでミスは悪いことではなく、学ぶきっかけを与えてくれたものと冷静に受け止められるようになりました。そしてミスや失敗をして頭を下げている子どもに対して、『大丈夫!』と声を掛けると共に、次のアクションが起こせるように、『なぜそうなったのか』『次どうすればもっとよくなるのか』を考えるサポートや声掛けをするようになりました。それにより息子はミスを恐れることなくチャレンジできるようになり、結果として成長につながっていると感じています。ドイツに来ていなかったら気が付かなかったことかもしれませんが、今一番思うのは、主人公は子どもだということ。親はファシリテーターでしかありません。ヘルプよりもサポートが大切だと思います。そして、保護者が変わると子どもは変わります。保護者に笑顔が増えれば子どもの笑顔も増える。笑顔が増えればモチベーションが上がり、自主的な行動が増え、学びも多くなる=自立と成長が促されるということだと思っています。保護者は子どもに関わる環境の全てにつながり影響を与える存在です。保護者の存在は子どもにとっても社会にとっても重要であることを私たち一人一人が再認識することが大事だと思います。そしてこれからも子どもの成長を見守りサポートしながら、私自身も沢山の事を学んでより良く変わっていきたいと思います。」いかがでしょうか。子どものサッカーの主人公は子ども自身。まさにその通りですね。それを理解できれば今までプレーを見て上手くいけば喜んだり、ミスをすれば子ども以上に引きずったりしていたことが、本来しなくていいことと気づき、気持ちが楽になるのではないでしょうか。保護者の笑顔は大事です。お父さんの母さんが楽しんで子どものサッカーに関わることができるようになれば、わが子の笑顔も増えるはず。親も子もサッカーを楽しむために、今日から意識してみてください。子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えよう「サカイク10か条」>>
2022年05月24日育成で様々な取り組みをしているサッカー先進国の一つドイツ。実際にブンデスリーガの育成アカデミーでは育成をどのように捉え、それぞれの子どもたちとどのように向き合っているのでしょうか?ブンデスリーガの育成アカデミーではプレー面を担当する監督・コーチのほかにいろんなジャンルの専門家を正規雇用することが義務付けられています。フィットネスコーチ、ビデオ分析、栄養士と並んで興味深いのが「教育担当」スタッフです。育成指導者は数が多いので、ブンデスリーガの育成アカデミーでもみんながみんな正規雇用というわけにはいきません。教育担当スタッフは各クラブの規模にもよりますが、チーフスタッフを含め数名の正規雇用スタッフが重鎮しています。なぜ育成アカデミーに教育担当スタッフが必要なのか、どんな役割を担っているのかについて、丁寧な育成で定評があるマインツ育成アカデミーで「教育担当スタッフチーフ」として日々子供たちと向き合っているヨナス・シュースターさんにお話を伺いました。(取材・文・写真:中野吉之伴)歴代所属選手のユニフォーム■学校が一番大事でサッカーはその次。学校の成績表を提出してもらうシュースター「私たち教育担当スタッフの仕事は多岐にわたります。その中でまず大事なポイントとなるのが学校との関係を最適にすること。子どもたちがサッカーのことだけではなく、学校のことを忘れないようにアプローチすることです。FSVマインツにとって学校が持つ意味はとても大きいんです。それこそ選手には『学校が一番大事。サッカーはその次』とはっきり伝えています。私たちはプロサッカークラブであり、もちろんサッカーのことはとても大切なのですが、学校はそれよりも大事です。プロクラブとして目をつぶってはならないのは、どれだけの選手が将来的にプロ選手になれるのか、という事実から考えることだと思っています。数字として見れば一目瞭然ですが、極めて少ない確率ですよね。だからこそ、選手に対してはサッカーだけではなく、2本目の立ち足を考えることの大切さを常に伝えています。選手には成績表を提出してもらいますし、学校にはマインツと連絡を日々取り合っている担当者がいますので、何かあったらすぐに連絡をしてもらえるようになっています。何が順調で、どこに問題があるのかを日々確認します。例えばある選手がある科目で問題を抱えていたりして補修や家庭教師が必要でしたら、そのためのオーガナイズもします」■U-19までアカデミーに残れても、プロになれるのは毎年1人か2人ブンデスリーガ育成アカデミーでU-19まで残れたとしても、そこからプロ契約がもらえる選手は毎年1人か2人。1人も昇格できない年もあります。セカンドチームでステップアップするチャンスをもらえる選手もいますが、そこからクラブを離れざるを得ない選手のほうが圧倒的に多いわけです。だからといって保険をかけるという消極的な理由で勉強をすることを促すのもよろしくありません。学校で学ぶことと真摯に向き合うことの大切さを伝え、学ぶ喜びを知り、そして自分にポジティブなものをもたらしてくれると実感してもらえるようにアプローチすることが大切になります。そのために重要なスタッフがシュースターさんになるわけです。シュースター「私は元々学校の先生だったんですね。ドイツ語、スポーツ、政治の教員資格を持っています。ギムナジウム(中等教育機関)の先生でした。同時にマインツで長年指導者もやっていたんです。現在トップチーム監督であるボー・スベンソンがU16監督をやっていた時のアシスタントコーチでした。先生として、そして指導者としての経験があるので、このポストにおいて必要な要素を兼ね備えていると思います。私が個人的に彼らの勉強につきあうこともあります」■大切なのは成績が悪くなったときにサポートすることではないそんなシュースターさんが気を配っているのは子どもたちとの距離感や空気感だと言います。「教育担当スタッフ」なんて名前が堅苦しく響いてしまって、「あの人は学校の成績が悪い時だけ話に来る」みたいな捉えられ方をされたら、それはどちらにとっても望ましいことではありません。子どもたちにとって大切なのは成績が悪くなったとか、私生活がうまくいっていないときだけサポートすることではなく、いつ、いかなる時でも子どもたちのそばにいて、受け止めてくれる大人がいること。シュースター「普段からちょっとしたたわいのない話を楽しくするようにしています。学校のことを語るとか、趣味について口にするとか、そんな風に私とコミュニケーションを取るのは『心地いい時間』と思ってもらえるような関係性が大切だと思います。そういった意味でも私がサッカー指導者もやっていたという背景は助けになっていますね。ここでサッカーをする子どもたちは、プロサッカー選手になりたいという夢を持っているわけです。だから頭の中はサッカーのことだけでいっぱいというのが彼らにとっては普通なんです。サッカーのある生活の日常を知らない教育専門家が来たら、それこそ理論だけの関わりになってしまうこともなくはないのです。『サッカーのことなにもしらないくせに』という反感を持たれてしまうことだってあるんです」子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えようサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」>>■大人の価値観を押し付けるのではなく、子どもの価値観を受け止めること子どもたちに大人の価値観を押し付けるのではなく、彼らの価値観を受け止めてあげることはとても重要です。彼らはサッカーのことを話したいし、知りたい。そこをないがしろにするのは賢明ではないのではないでしょうか。それを受け止めた上で、学校の話とか、私生活の話をしないと彼らには響かないというのを大事にしたいですね。子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えようサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」>>
2022年05月16日ドイツでサッカーママをしているNさん。息子さんは3歳からサッカーを始めていて、小学校1年生の途中でご家族の都合で渡独。ドイツで感じたサッカーの環境、指導者や親など大人の態度の違いなどを率直に教えていただきました。サッカーをする子を持つ日本の保護者の皆さんにも知ってほしいこと満載です。(取材・文:前田陽子)写真は少年サッカーのイメージです■日本にいたときはピッチサイドで圧をかけていた「私はサッカー経験者ではないので、ピッチサイドでは指示をするような声は出していませんでした」と言うNさん。それでも、プレーの指示はしないものの「もっといける!取れるよ!いけいけ!」など、圧をかけるような声は出していたそうです。昨年末に今までの写真や動画を整理していた際に、ちょうどドイツに来た年の試合の動画を見たそうですが、当時の声のかけ方のひどさを実感したとも教えてくれました。罵倒するような声かけではないですが、決してポジティブになるものではなく、「そこじゃないよー。今の取れるだろう。シュート打てよ」といった声をかけていたのだとか。「一緒に見ていた息子からも『お母さんもお父さんもひどいね』って言われました」と苦笑いを見せます。■「できて欲しい」という理想が目の前の子どもを褒められない原因その動画を見て、当時6歳か7歳の子どもたちのプレーが上手だなと思い「うまいなー」とボソッと言ったら、息子さんに「このビデオの中でお父さんとお母さんが言っている言葉はそうは感じないけど」と返されたのだそうです。当時のNさんは目の前の子どもたちをうまいと思っていなかったと振り返ります。「それはおそらく子どもに対する前提が今と以前では違っているからだと感じます。以前は"できる"が前提だったので、ミスに目が行くし上手だと感じられなかった。6歳7歳がやっているサッカーだという認識が頭の中になかったのだと思います」他の選手やお友達ができることは、自分の子どもも"できるはず"という目で見てしまう親御さんは多いですね。できていて欲しいという理想と子どもができる現実の区別ができないと、プレー中にかける声の内容が変わります。お子さんがサッカーを楽しむために保護者に心得ていてほしいサカイク10か条でも【子どもは小さな大人ではないことを理解しよう】と提唱していますが、子どもそれぞれの成長を見守ることの大切さへの理解が、ドイツの方が進んでいるようです。■ドイツでは子どもをめちゃくちゃ褒める「指導者も保護者も試合中にかける言葉は、子どもたちのやったことを認める声かけが多いと感じます。ゴールが決まったら褒めるのではなく、シュートを打ったら必ずGut(イイね)やSuper(超イイね)などポジティブな声が出ますし拍手が起こる、子どもたちの考えやプレーを認める声掛けが多いです。そして、印象的なのが、パスという言葉をあまり使わないこと。ボールを保持し続けるような自己中心的なプレーになってパスがでないときはSpielenと声をかけます。プレーするというドイツ語ですが、つまりサッカーしよう!と。独りよがりのプレーはサッカーではないということ。パスをしろという指示ではなく、プレーしろと言うことで子どもに気づきを与える言葉です。日本ではこういう声かけを聞いたことがなかったので、最初は不思議に感じました。また、ドイツに来てすぐのころは違和感さえあったのが、こちらの人がものすごく褒めること。自分の子どもだけでなく、いいプレーにはそこまで⁉と思うほど褒めたたえます。相手チームの選手からもいいプレーに対しては『よかったぞ!凄かったぞ!』と声がかかる。それによって子どもはモチベーションが上がり、自然とやる気が出るんですね。嬉しい気持ちと楽しいという気持ちが根付くことによって、自己肯定感が生まれ、心の土台ができる。そうすると自分で考えて動けるようになっていきます。そういった環境があることは素敵な事だなと思いました」子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えようサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」>>■日本とドイツの一番の違いは「大人たちの子どもの扱い方」さらにNさんは、ドイツと日本では親子関係が違うと感じたそうです。日本では子どもをいい子に育てたいと手を焼きますが、ドイツでは自立できる子になってほしいと子育てをする。子どもの成長した姿の理想が違うので、過干渉にならないのではと分析します。「日本とドイツで大きく違っていると感じたのは、大人たちの子どもの扱い方。ドイツでは子どもを一人の人間として見ていて、子どもの存在や意見を尊重しています。そして、指導者、保護者、子どもの間に上下がなく、風通しがいいというか、話しが対等にできる立ち位置にそれぞれがいる。質問があればいつでもできる雰囲気なので、何か疑問に思ったことは、子どもも私たちも何でも聞いています。指導者、保護者、選手の間には近すぎず遠すぎずの絶妙な距離感があり、また保護者、指導者、選手の間にあるのは上下関係ではなくリスペクトの関係であると感じています。また、ドイツの指導者は声をかける、かけないのタイミングや、具体的に言わないといけない時と、気づきを与える時のタイミングの見分け方、伝え方がすばらしいなと思います。どういうタイミングでどういう風に声をかけて進めるのが効果的か、ということを考えながら接してくれる。また子どもの意見を引き出すことも、意見を聞くことも上手で、聞くこともコミュニケーション能力の一部だなと強く感じます」日本の指導者や保護者も、子どものことをリスペクトして対応している人は多数います。ですが、まだまだ少ないと感じるのが現状。実際に両方を経験しているNさんのご意見はとても貴重なものです。大人の態度を変えることが、子どものモチベーションをアップさせる一番の近道のはず。いま一度、自分の態度を振り返って、わが子の自立や成長につながる接し方をしているかを確認してみませんか。お子さんが今よりサッカーを楽しめるようになったり、親御さんも変な思い込みやプレッシャーから解放され、楽しくわが子のサッカーに関わることができるようになるはずです。子どもがサッカーを楽しむことを最優先に考えようサッカー少年少女の親の心得「サカイク10か条」>>
2022年05月12日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツでひとり息子を育てている主婦のぱん田ぱん太です。わが家のフリッツ君ももう4歳! すっかりひとり遊びが上手になり、母親の私がずーっと相手をしなくても大丈夫になったので、すごく楽になりました。食事の準備をしたいタイミングなど、こっそりフリッツ君のそばを離れてみたりすることがあります。すると、10分ほどで……。すぐに私のことを探し始めます。遊びに参加しなくても、そばにはいてほしいのでしょうか。「探したんだよ!」と怒られるので、いつも慌てて私を探さなくてもいいようにアドバイスをしてみることに。これ以降、フリッツ君は私がいないと分かると、慌てずすぐにキッチンやトイレに来るようになってくれました。改めて、赤ちゃんの頃と違って言葉が通じるって素晴らしい……!そして、ある日のこと。私とフリッツ君は、デパートのおもちゃコーナーに来ていました。フリッツ君が私の手を引いてどこかに連れて行こうとするので、てっきり大好きな恐竜コーナーを一緒に見てほしいのかと思ったら……。なんと、私が以前「ママを探そうと思ったら、キッチンかおトイレを探すといいよ」とアドバイスしたのと同じように、フリッツ君もアドバイスをくれました!!(笑)さらに……。僕は僕の興味のあるものを、ママはママの興味のあるものを見ていいよ、という気遣いまでしてくれました……! なんという成長!「分かったよ」と言ってフリッツ君から少し離れ、影からその様子を見守っていると、自分で宣言したとおり、フリッツ君はひとりでいい子にしながら恐竜コーナーを堪能していました。何にもできなかった赤ちゃんから、こうして少しずつ少しずつひとりでいられる時間が増えてきて、やがては親元を離れてひとり立ちをするんだなぁ……。そう思うと少しだけ寂しくなってしまいましたが、やっぱり子どもの成長は嬉しい!甘やかせすぎず、突き放しすぎず、ゆっくりゆっくり息子の自立をお手伝いしていきたいなぁと思った出来事でした。
2022年04月01日『KINDSGUT(キンズグート)』はドイツのベビーブランド!そんなキンズグートから、ヨーロッパで年間10万個販売されたというかわいいくじらのおまるが登場!これからおむつを外そうと思っている人や、なかなか進まないトイレトレーニングにお悩みの人にもぴったりです。かわいいだけじゃない!くじらのおまるの魅力をご紹介します。商品はウブラン楽天市場店」にて販売中なので、記事を読んだら今すぐチェック!■かわいく座り心地のよいデザインで子どものやる気もアップ♡「キンズグートくじらのおまる」6,600円(税込)は、自分からトイレトレーニングをはじめたくなるかわいいデザイン。人間工学に基づいて設計された背もたれと、おしりにぴったりフィットする最高の座り心地で、トイレが楽しくなります。 カラー展開は、アクアマリン・ライトブルー・ピンク・ダークグレー・ピスタチオ・ダスティピンク・サンド・ライトブルーの8色。(※写真左上から順番に)子どもの好きな色を選んで楽しくトイレトレーニングを始めましょう。 ■ママにもうれしい♡安心設計でお掃除も簡単!おまるの底面には、でこぼこゴムがついていて倒れにくい設計に。環境にやさしい素材を採用しているのも魅力です。内側の容器は取り外し可能で、丸洗いできるのもうれしいポイント。簡単に掃除ができ、衛生的に使用できますよ。■お部屋に溶け込むスタイリッシュさも魅力♡おまるを使わないときは、フタをしておけばインテリアのようにお部屋に溶けこんでくれますよ♪ぜひ、お気に入りカラーのくじらおまるでトイレトレーニングを楽しくスタートさせましょう! こちらのアイテムは、現在「ウブラン楽天市場店」にて販売中!あわせてチェックしてみてくださいね。■商品名:キンズグート くじらのおまる■色展開:アクアマリン/サンド/ライトグレー/ダークグレー/ライトブルー/ピンク/ピスタチオ/ダスティピンク■価格:各6,600円(税込)あわせて読みたい🌈西松屋で買えるベビーチェアはコスパ抜群!種類と失敗しない選び方
2022年03月31日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツでひとり息子を育てているぱん田ぱん太です。2020年の始めにコロナ禍が始まって以来、私と息子のフリッツ君は日本に行けていません。私にとっては故郷、フリッツ君にとっては自分の生まれのルーツがある国ですから、定期的に一時帰国したいのですが、今の状況ではなかなか難しいところ……。しかし、フリッツ君が日本の文化にまったく触れられていないかと言えば、そういうわけでもありません。ありがたいことに、日本にいるお友達が時々私やフリッツ君にプレゼントを送ってくれるのです。日本の子どもたちが大好きな、幼児向けの有名絵本シリーズは、すっかりフリッツ君のお気に入りシリーズになりましたし、ドイツにはない非常に精巧な作りの食べ物消しゴムシリーズは、フリッツ君の大好きなおままごとで大活躍!(ちなみに私も子どもの頃このシリーズが大好きで、集めていました)フリッツ君が「もっと欲しい」と言うのにすぐに買ってあげられないのが心苦しいですが、次回のプレゼントの楽しみが増えるのもいいことです。そしてフリッツ君はもちろん、ドイツで手に入るおもちゃにも興味がないわけでもありません。最近よく見かける、指で押すとぺこぺこと引っこむゴム製のおもちゃがお気に入り。こちらもフリッツ君は「もっと大きいやつが欲しい」とおねだり。高価なものでもないので買ってあげてもいいのですが、簡単に「いいよ!買ってあげるよ!」と言うのも教育によろしくないので、「見つけたらね」と曖昧な返事をしてみます。すると、まさかの日本が登場。上記の日本の絵本やおもちゃに関して、私がよく「日本にはあるんだけどね」と言っていたのが印象深かったのでしょうか(笑)。そして、また別のある日。おままごとセットのコップを使って遊んでいました。コップは3種類あり、コーヒーと、水と、ミルクの絵柄が描かれたもの。それを見て、私はあることを思いつきました。コップを持って、ごくごく、おいしいね!……だけじゃつまらないので、アレンジをしてみることに。フリッツ君は新しいアイディアが大好きなので、気に入ってくれたようです。フリッツ君も私のアイディアを応用して、『ミルクお水』という謎の飲み物を作っていました(笑)。子どもの豊かで楽しい発想力や想像力を邪魔したくないので、「そんなものないよ!」「そんなのまずいよ!」と否定はしないようにしています。すると……。また出た、日本!!(笑)。どうやら、フリッツ君の頭の中に広がるたくさんの想像(理想?)の物は、全部日本にあると信じているようです……。いずれフリッツ君と実際に日本に行ったとき、彼はどんな反応をするのでしょうか。思っていたより普通でがっかりするのか、それとも、彼の想像を超えるたくさんの新しいものを発見できて、大喜びするかもしれません。何にせよ今はコロナ禍が落ち着いて、以前のように気兼ねなく日本へ行ける日を待つのみ。近々日本に行けたら、その時のことも、ここウーマンエキサイトの記事にてご紹介できたらいいなと思います!
2022年03月01日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツで子育てをしている主婦のぱん田ぱん太です。わが家のフリッツ君はもうすぐ4歳。ピークの頃ほどのイヤイヤはなくなってきましたが、まだまだワガママを言いたいお年頃。彼のよくあるワガママはと言うと……。定番(!?)の、こういう系のワガママです(笑)。かわいいわが子の望みはかなえてあげたいところですが、本人のためを思うとやりたい放題にさせるわけにはいきません。しかし、頭ごなしに「もう食べたでしょ!ダメ!」「もう時間だから帰らなきゃダメ!と言ったところで、ただヒートアップするだけ……。そんなわけで、わが家ではこんな方法を採り入れています。それがどんなものかと言いますと……。まずは、わが子がおやつをもっと欲しがったとき。ここでは言われたとおり、追加でさらっとあげちゃいます。しかし、ここで満足してくれる子はそれでいいのですが、わが子はここから「もっとちょうだい!」と続きがち。だから……。わが子の「もっとちょうだい」よりも先に、こっちから「もうちょっと食べちゃう?」と提案します。すると、あくまでわが子の場合ですが……。「もうダメよ」と言われたら欲しくなるのに、「もっとあげるよ」と言われると別に欲しくなくなるみたいなのです(笑)。追加であげちゃう分も考慮して、最初にあげるおやつをちょっと少なめにしておくのもポイント。さらに、公園などでもっと遊びたかった場合はどうするかと言うと……。こちらも、言われたとおりに「じゃあ最後に〇〇していいよ」とワガママを受け入れます。ただ、おやつの例と同じで、ここからさらに「もっと〇〇もしたい!」となりがち。なので……。こちらから「もっと遊んじゃおっか」と逆に促してみます。すると……。やっぱり「帰らなきゃダメよ!」と急かされると遊びたくなるのに、「もっと遊ぼっか」と言われると「もういいや」となるみたいです(笑)。こちらも、追加で遊ぶ分を考慮して、帰りたい時間から少し早めに声をかけるようにしています。子どもの数だけ個性がありますから、すべての子供たちに通用する方法ではないと思いますが……。少なくとも、わが家では効果抜群! もし子どものおねだりに困っているママさんがいらっしゃいましたら、よければ試してみてください!
2022年02月01日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツで子育てをしている主婦、ぱん田ぱん太です。皆さんは、ドイツの食べ物と聞くと何をイメージしますか? ソーセージもパンもおいしいのですが、もうひとつ、ドイツ人が大好きな代表的な食べ物があります。じゃがいもです!家庭でも主食として、ふかしたじゃがいもをメインに添えたりしますし、レストラン、カフェ、バーなどのメニューも、メインディッシュに添える料理として炒めたじゃがいも、フライドポテト、じゃがいもサラダなどを選べたりします。当然子どもたちの食べるものも同じで、ドイツのキッズメニューの定番のひとつが「チキンナゲットとフライドポテト」だったりもします。もちろん、ドイツ生まれ・ドイツ育ちのわが家のフリッツ君も、じゃがいもが大好き。ドイツでは街中はもちろん、大きめのスーパーの中にも「フライドポテト屋さん」があったりするのですが……。何がきっかけなのか、フリッツ君がお出かけのたびにフライドポテトをねだるようになりました。チョコレートやアイスなど、おやつとは違うのでなるべく買ってあげていたのですが……。だってフライドポテトはフライドポテトですもの……「脂質×糖質爆弾」ですよね。フリッツ君はまだ他にしょっちゅう食べ物をねだるということもないので、「〇〇が食べたい!」と意思表示してくれるのは嬉しいし、フライドポテトを買うメリットもたしかにあるのです。そこで、ある計画を思いつきました。フリッツ君がいつも「フライドポテトを買ってその場で食べる」のではなく、お持ち帰りをして家で食べていることを利用して……。まず「フライドポテトを買いたい」と言われたら、快く承諾します。そして………買いません。フリッツ君ももう3歳。ママがいつものようにフライドポテト屋さんに寄った様子がないので、不思議に思ったのでしょう。そこで、強引に(かなり強引に)説明してみます。アッサリだまされてくれました……多少の罪悪感。そして帰宅し、秘密兵器の登場です。なんとノンオイルで揚げ物ができる、とっても便利な調理器具"フライヤー"! そしてその中に、ドイツのどのスーパーでも買える、フライドポテト用の細切り冷凍じゃがいもを投入。これで大幅に脂質カットです。外で買うフライドポテトには塩やパプリカパウダーもたくさん付いているので、これなら塩分もカットできます!フリッツ君に調理中の様子を見られたときの言い訳もバッチリ(?)です。さて、無事にフライヤーでオイル・塩分カットの健康フライドポテトができあがり……フリッツ君に食べてもらいます。ひょっとしたら「いつものフライドポテトと違う!」とバレるかと思いましたが……?おいしく食べてくれました~!! おそらくですが、「お外で買ってきたフライドポテト」という特別感が好きなのであって、味にはそんなにこだわらないのかもしれません(笑)。というわけで、現在わが家では外出先でフライドポテトをねだられたら、買ったふりをして帰宅後にフライヤーで自作したフライドポテトを出す……という方法が定着しています。どんどん成長し、賢くなるわが子……。一体いつまでこの方法が通用するのか分かりませんが、よかったら小さなお子さんがいる皆さんも、試してみてくださいね!
2022年01月04日日本代表の中心選手として2022年のカタールワールドカップでの活躍が期待される遠藤航選手。今でこそ華々しい活躍を見せていますが、幼少期からエリート街道を歩いてきたわけではありません。小学生時代はセレクションに2年連続で不合格、地元でも名の知れた存在ではなかったといいます。そんな遠藤航選手が初の著書「楽しい」から強くなれるプロサッカー選手になるために僕が実現してきたことの中で明かす、夢を叶えるために実行してきたステップを一部抜粋してお届けします。第三回目は、サッカー部の活動を通じて遠藤選手がどんな風にキャプテンシーを身につけてきたのかをお送りします。(C)中河原 理英<<関連記事:本当に大切なものだから悔いのないように自分で決める、日本代表遠藤航がクラブチームではなく中学サッカー部を選んだ理由■どうすれば勝てるかに頭を働かせるのは面白かった南戸塚中のサッカー部では、3年になって最終的にキャプテンを任された。チームは決して強豪ではなかったけど、だからこそ試合で勝つためには工夫が必要だった。部活では色んなレベルの選手がいて、どうすれば試合に勝てるか頭を働かせるのは面白く、それはそれですごくやりがいを感じていた。センターバックの相棒は、中学からサッカーを始めたばかりでも体格が良かったので、ボールを持った相手に当たりに行ってもらい、自分がスペースをケアするようにして、(父に渡された)指導者用の教本で読んだチャレンジ&カバーを試してみたりもした。■部活のキャプテンは試合で引っ張ればいいだけじゃない部活のキャプテンは試合中にチームを引っ張ればいいだけじゃない。平日は顧問の先生も忙しくて、練習を見に来ることができないことも多い。だから、キャプテンは先生のアシスタントみたいな役目もある。事前にメニューを確認して、代わりに自分が練習を進めていく。グループに分かれてのボール回しとか、2人1組でのボール・コントロール、インサイドやインステップといった基本的なキック、そしてヘディングの練習に、全員で順番に蹴るシュート練習。試合がある日のチームリーダーは、文字通りの「引率者」でもあった。先生とは試合会場で合流するから、移動中は自分たちだけ。■キャプテンの仕事は試合前から始まるキャプテンの仕事は、電車の乗り換えや会場の最寄り駅から歩く道順を前もって調べることから始まる。試合前日には、練習後にボールを数えながらバッグに入れて、翌日のボール担当に指名した部員に「忘れずに持ってきてくれよ」と言付ける。当日は、地元の駅に集合したチームメイトたちを、改札では1列、電車を降りて歩くときには2列に並ばせる。タラタラ歩くやつがいると列が乱れてしまうので、真面目で信頼できる部員をサポート役として列の後ろに配置したりもした。キャプテンシーの基礎は、ここでしっかりと身につけさせてもらった。
2021年12月23日日本代表の中心選手として2022年のカタールワールドカップでの活躍が期待される遠藤航選手。今でこそ華々しい活躍を見せていますが、幼少期からエリート街道を歩いてきたわけではありません。小学生時代はセレクションに2年連続で不合格、地元でも名の知れた存在ではなかったといいます。そんな遠藤航選手が初の著書「楽しい」から強くなれるプロサッカー選手になるために僕が実現してきたことの中で明かす、夢を叶えるために実行してきたステップを一部抜粋してお届けします。第二回目は、小学生年代でJクラブの育成組織に入れなかった後、プロという夢に近づくために中学でのサッカーの進路を決める時のエピソードをお届けします。(C)中河原 理英<<関連記事:決してエリートではなかった日本代表遠藤航が明かす、大きな夢や目標をかなえるために必要な「考え方」■クラブチームではなく中学部活を選んだわけ僕は昔から、サッカーでも勉強でも、周りが自分よりどれだけできるかではなく、自分がもっとできるようになるにはどうするかにいつも意識が向いていた。そういう性格だから、マリノスのプライマリーやジュニアユースで下部組織入りに失敗した後も、自分がプロ選手という夢に近づくためには、どうしたらいいのかを考えるようになった。結果的に選んだサッカーの続け方は、中学校の部活だった。普通に考えれば、プロクラブの下部組織に入れなかったのなら、せめてレベルの高いアマチュアクラブのユースチームでサッカーを続ける方が無難な選択だ。僕も、入団テストを受けて2つのサッカークラブから合格をもらってはいた。片方は補欠合格だったけど、いちおう、どちらも地元では強いと言われているアマチュアクラブ(町クラブ)だった。それでも、僕には中学のサッカー部のほうがいいように思えた。というのも、神奈川県のトレセン(日本サッカー協会のトレーニングセンター制度)で指導していた先生が、僕の進学する中学校に赴任して監督になったところだったのだ。「南戸塚中学のサッカー部に来ないか?」と、中学校でもサッカーを教えていた南戸塚FCのコーチに誘われもした。実際、小学6年生のときに練習試合の見学に行ってみると、いきなり背番号18のユニフォームを渡されて中学3年生に交じって試合に出してくれた。特別に目立つような選手ではなかった自分を、そこまで買ってくれていた。それが嬉しかった。■遠藤家は、自分のことは自分で決めさせる方針だった部活なら、学校が終わってすぐに練習ができるし、評価してもらえているから試合にもたくさん出られる。自分がトレセンに選ばれる可能性も高まるかもしれないという期待もあった。だから、地元のクラブチームか中学のサッカー部かという重要な決断も、結局は悩んだと言えるほど悩まず、かなり直感的に決めた。親にも相談しなかった。そもそも、両親は自分のことは自分で考えさせる方針で、いつも僕の気持ちや考えを尊重してくれた。サッカーの朝練にしても、他の習い事にしても、たとえ途中で嫌になったとしても無理強いはされなかった。基本的には、なんでも自分で決めなさいというスタンス。父さんからは、「自分で判断するんだ」とよく言われてもいた。■本当に大切なものだから悔いの内容に自分で決める日常生活では、「どっちがいい?」と訊かれると、「決めてもらっていいよ」と答えたりもするから、身近な人たちには優柔不断だと思われているかもしれない。けれど、自分が持っている夢や、その夢を叶えるためのやり方や目標に関しては、昔からスパッと決断できた。両親も、地元の中学校でサッカーを続けるという選択に賛成してくれた。本当に大切なものだから悔いのないように自分で決める。それしかないと思う。
2021年12月21日ドイツ・ブンデスリーガで日本人初の「デュエル勝利数1位」に輝き、2022年のカタールワールドカップでは日本代表の要として活躍が期待される遠藤航選手。今でこそ華々しい活躍を見せていますが、幼少期からエリート街道を歩いてきたわけではありません。小学生時代はセレクションに2年連続で不合格、地元でも名の知れた存在ではなかったといいます。そんな遠藤航選手が初の著書「楽しい」から強くなれるプロサッカー選手になるために僕が実現してきたことの中で明かす、夢を叶えるために実行してきたステップを一部抜粋してお届けします。(C)中河原 理英<<関連記事:ブンデス・デュエル王を育てた「過去と他人を気にするな」の名言。先のビジョンを見据えて逆算できる選手に...遠藤航・父の教育②■中学の時に書いた「目標」が現実になった「僕は未来の自分がサッカー選手になり、プロとして活躍している事、日本代表として活躍している事を期待しています」「世界に通用するDFとしてサッカーを楽しんでいることを期待しています」これは、僕が15歳のときに、未来の自分に投げかけた言葉。中学3年生のとき、10年後の自分に向けて手紙を書くという授業があって、みんなでタイムカプセルに埋めた。真剣に書いたから、25歳のころに「10年後の遠藤航」に宛てた手紙が届いたとき、昔の自分が抱いていた期待のことは覚えていた。あの手紙を書いてから12年後の2020年9月、僕はブンデスリーガで2020‐2021シーズンを迎えた。プロになった当初からの目標が現実になった。10代のころ、香川真司さんや、岡崎慎司さん、長谷部誠さん、内田篤人さんが、ドイツのトップリーグで活躍する姿をテレビで観ながら、僕は自然とブンデスリーガを意識するようになった。でも、将来ブンデスでやれるようになるなんて、サッカーを習い始めた小学生のときはだれも予想していなかったと思う。実際、シュトゥットガルトに加入して最初の3か月間は、全然と言っていいくらい出番がなかった。■大きな目標をかなえるために今何をすべきか、を理解するために必要なこと大きな目標を立てて、それを叶えるために今何をするべきか、身近で小さめの目標に落とし込むこと。僕は昔からそれが得意だった。だからそのときも割り切って、監督が何を求めているのか、先発している選手にあって自分に足りないものは何か、逆に他の選手にはない持ち味をどうやって生かすか、じっと観察しながら、どうすれば自分がチームに貢献できるかを考えた。そしてシーズン半ばに、初先発のチャンスが回ってきた。今思えば、人生でいちばん大切な試合になった。■もしだめでも、またゼロからやればいいだけ与えられたチャンスで結果を出す。その意味では、僕にとってすごく重要な試合だ。アンカーとして力を出し切り、チームの零封勝利に貢献できた90分間、特別に緊張したりはしなかった。やるだけのことをやって準備してきたという自信があった。それに、もしだめでも、またゼロからやればいいだけ。考えてみたら、子どものころからその繰り返しだった。小学校のときも、中学校の部活でも、ユースでも。自分より上手い選手が活躍しているのを見れば、「どうすれば俺も?」と考えたし、「なら、今の自分はこれをやるべきだ」と、逆算していた。■好きだから続けたい、だからやるべきことをやるプロのサッカー選手になりたい。そのために、できる範囲でまず何をすべきなのか。そう考え、もう少し頑張れば超えられそうなハードルを自分で用意しては、1つずつクリアしてきた。好きだから続けたい。楽しいから続けられる。続ければ、もっと楽しくなる。楽しみ続けること。これが基本。続けるためにやるべきことを考える。やるべきことをやる。すごくシンプルだ。でも、その繰り返しが、校庭からドイツのメルセデス・ベンツ・アレーナに僕を連れてきてくれた。この本には、僕がプロサッカー選手になるために大切にしてきたことや、実行してきたさまざまなステップがつまっている。どれも特別なことじゃないかもしれないけど、夢や目標を叶えるための何かのヒントになってくれたらいいなと思う。
2021年12月17日12月といえばクリスマス。イルミネーションが輝き、流れるクリスマスソングが街全体を賑やかにしますよね。ドイツに住んでいるYayoi W.(@YayoiOkamann)さんは、クリスマスを感じる青信号を近所で見つけます。写真に撮ってTwitterへ投稿したところ、大きな反響がありました。特別なデザインの青信号がこちら。近所の信号がクリスマス仕様に変わってる。可愛い〜。 pic.twitter.com/ov2GR5GYW1 — Yayoi W. (@YayoiOkamann) November 28, 2021 トナカイの青信号だ!歩行者用の青信号が、クリスマス仕様に大変身。季節感のあるデザインに、テンションが上ってしまいます。もし、サンタクロースがトナカイの青信号を見つけたら、るんるん気分で子供たちにプレゼントを届けてくれることでしょう。おしゃれな青信号に、多くのコメントが寄せられました。・遊び心があって、いいねー!・こういう、しゃれっ気が大好き。・初めて見ました、かわいい!交通安全のためにある信号を使った、粋な演出にグッときます。もし日本で青信号のデザインが変わるとしたら、春の季節にサクラ、正月に鏡もちなどが、見られるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2021年12月10日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツで子育てをしている主婦のぱん田ぱん太です。日本の子供たちが最初に習う文字はひらがなですが、ドイツの子供たちが最初に習う文字は、当然ながらアルファベット。私はドイツに移住してから、複数の家庭でベビーシッターのお仕事をしたのですが、私が見てきた限りでは、どこの幼稚園でも子供たちがアルファベットを教わっていました。たとえば、毎日登園したら各園児が頑張って専用のノートに自分の名前を書く、などといった感じです。我が家のフリッツ君ももう3歳で幼稚園に通っていますから、そろそろアルファベットの練習を始めてもいいかと思い、挑戦してみました!アルファベットのカード(フリッツ君が興味を持ちやすいように、大好きな恐竜柄にしてみました)を購入し、準備万端! まずは、フリッツ君が読めるアルファベットがないかどうか、順番に確認してみます。お、おお……。「A」から順にカードを見せてみますが、どのアルファベットを見せても男の子の大好きなあのワードを答えるフリッツ君……。これは根気よく教えるしかないな、と覚悟を決めていたら……。床に落ちていた「O」のカードを見た瞬間、突然指をさして答えてくれました! やっぱり知っているアルファベットがあったみたいです! 感動~!理由を聞いてみると、なんと大好物のドーナツの形と似ているからでした(笑)。さらに……?「I」も知っているようです!すばらしい!理由はやっぱり、大好物のフライドポテトと似ているからとのこと(笑)。フリッツ君はどうやら、自分の好きなものと共通する形のあるものが覚えやすいみたいです。というわけで……。私も頑張って頭を振り絞り、アルファベットの形からフリッツ君の好きなものを連想させて練習することに!これがなかなか難しいのですが、フリッツ君の教育のために頑張っています……!もしも皆さんもお子さんのお勉強が進んでいなかったら、試してみてはいかがでしょうか?(日本のお子さんでしたら、ひらがなの形から好きなものを連想する、という感じでしょうか)もちろん「これこそが良いやり方!」というわけではなく、皆さんもぜひそれぞれのお子さんに合う、親子で楽しめるやり方を見つけられるよう、ドイツから応援しています!
2021年12月01日千葉・東京ドイツ村にて「東京ドイツ村ウインターイルミネーション2021-2022」が開催。期間は2022年3月21日(月)まで。東京ドイツ村、300万球灯る“お菓子”イルミネーション今回で16回目の開催を迎える、300万球の電球を使用する東京ドイツ村の人気イルミネーションイベント「東京ドイツ村ウインターイルミネーション」。2022年は“お菓子”をテーマにした数々のイルミネーションやライトアップ、ショーを実施する。園内には、光でスイーツをお菓子を模った「お菓子のゲート」や「棒付きキャンディー」をはじめ、お菓子の国をカラフルな光で描いた「見晴台」などが登場。毎年人気の「虹のトンネル」や「光と音のショー」も展開し、「光と音のショー」では曲に合わせて甘い香りのしゃぼん玉が舞う、光と合わせた特別な演出を楽しむことが出来る。観覧車の中から見ることが出来る「3Dイルミネーション」も見逃せない。上空から見ると立体的になる、トリックアートのように組まれたイルミネーションの不思議な景色が目下に広がる。動物や海賊船の巨大ランタンもライトアップに加え、園内には海賊船や汽車、動物などを模った巨大なランタンが登場。1500年前から始まった中国ランタンの伝統を継承する、自貢ランタン文化産業株式会社による精巧な造りのランタンの数々が園内を賑やかに彩る。詳細東京ドイツ村ウインターイルミネーション2021-2022開催期間:2021年10月29日(金)~2022年3月21日(月)開催時間:日没後~20:00(最終入園19:30)会場:東京ドイツ村住所:千葉県袖ケ浦市永吉419料金:車1台 3,000円、車以外で入園の場合 1人(4歳以上) 500円※内容は変更になる場合有。
2021年11月05日ウーマンエキサイトの皆さん、こんばんは!ドイツ在住の主婦、ぱん田ぱん太です。皆さんはお子さんとの休日、どうやって過ごしていますか? ドイツではコロナ対策により一時閉鎖していた子ども向けの施設も開放され、ようやく外出先の選択肢が増えてきました!そんな中、今回の休日で息子と訪れた場所はここです。遊園地と言っても絶叫マシンなどはなく、幼児~10歳くらいの子どもたちが楽しめる乗り物やゲーム機、公園などが用意されている場所です。3歳の我が子フリッツ君も、この遊園地が大好き!フリッツ君が最初に選んだ乗り物は、園内を一周する機関車でした。機関車に乗るための列に並んでいる間、フリッツ君が話してくれたところによると、複数の色がある車両のうち、緑のものに乗りたいのだと……。イヤな予感がしました。この時点で私とフリッツ君は、列のほぼ最後尾辺りにいたのです。緑の車両は、前に並んでいる子どもたちが先に座ってしまう可能性が高い状況。「望む車両に乗られるかどうかは分からない」ということを説明してみますが、フリッツ君はとにかく「緑に乗る!」一辺倒です。案の定、緑の車両には他の子どもたちが先に乗ってしまいました……。「緑がよかったのに!」と泣きだすフリッツ君を、残りの車両(黄色)に乗ろうと説得してみますが……。結局フリッツ君は納得できず、私たちが乗るはずだった車両は後ろに並んでいた子どもたちに譲り、私とフリッツ君は今回の乗車を諦めて、次の便の列の最前列に並ぶことに。それでも、フリッツ君は私に抱っこされたまま、なかなか涙が止まりませんでした。そんな私たちの様子を見ていた、すぐ後ろのママさんでした。カバンから菓子パンを取り出し、フリッツ君に笑顔で差し出してくれたのです。このママさんの連れている子どもたちを見ると、フリッツ君とあまり変わらない年頃のようでした。この年頃の子どもたちのイヤイヤ期なども経験済みで、よく分かってくれたのかもしれません。外出先で我が子のイヤイヤが発動すると、周りの目も気になるし、疲れてしまいます。だけど、こういうふうに別のママさんに寄り添ってもらえたら、それだけですごく救われるんだなぁと実感しました。私もわがままを言う小さな子と疲れた様子のママさんがいたら、同じように寄り添いたいな、と思いました。……さて、そうしていい感じに終わりたいところなのですが、このお話にはオチがありまして。※ドイツの日付表記は日/月/年の順番ですもらった菓子パンを後で見直したら、賞味期限がかなり過ぎていました(笑)。1~2日ほどならともかく、この時点で10月始めでしたから、2週間ほど過ぎていたため、残念ながら食べるのは断念。だけどきっと、あのママさんのカバンには、自分の子どもたちが泣いたときに慰められるよう、いつも菓子パンが用意されていて、その中のひとつだったんだろうなぁ……と想像してほっこりしてしまった、そんなエピソードでした。
2021年11月01日Jリーガーの平均身長は約178cm、近年は体格に恵まれた選手が増えているのは間違いありません。では、大きくなれないと活躍できないの?プロにはなれないの?と思ってしまう方もいるかもしれませんが、小柄でも活躍している選手はいます。「小さいころから小さかったし、フィジカルは海外でもJでも弱い方」と語るセレッソ大阪の乾選手もその一人。小柄でも抜群のテクニックと判断で海外でも活躍。Jリーグ復帰後もチームをけん引しています。前編では、幼少期を振り返ってもらいながら、他よりも小柄な乾選手が、どんなことを考えながらプレーしていたのか、お聞きしました。後編の今回は、ドイツ、スペインでプレーした際に感じた小柄な選手でも活躍できる方法についてお聞きしています。(取材・文:森田将義)(C)CEREZO OSAKA<<前編:「夢中になれれば、最強」乾貴士選手が語る、サッカーが上手くなるために一番大事なこと■サッカーは騙し合い。相手が思っていないことをできるかが大事――海外でプレーする中で、日本との違いを感じた部分はありますか?海外に行ってからは、球際の競り合いの部分で違いを感じました。スペインに渡ってからは戦術理解度というか、やっぱり上手くて頭が良い選手が多いと感じました。サッカーを知っているなって。プレーの判断と言うんですかね。ここではボールを獲られてはいけない、ここでは獲られても良いから思い切ったプレーをするという判断ができる選手がたくさんいました。日本と比べると一つのミスで展開が大きく変わり、一気にやられてしまうケースが多いので、みんなが危機感を持ってプレーしていた気がします。こうした意識は変えようと思っても、簡単には変わらない部分だと思います。自分自身も含め、日本人には「これくらいなら大丈夫だろう」という感覚があるのかもしれません。スペインにいた頃は監督に指摘されながらも、一つひとつのプレーに集中していました。――屈強な選手が多いヨーロッパでは、フィジカルの部分での苦労も多そうです海外ではフィジカルの差もありましたが、自分が小さいのは昔から。フィジカルで勝てるとも思っていないので、どれだけ相手に触れられないようプレーするか常に考えています。触れられても、最悪ファールを貰えれば良いという考えです。判断が悪いから、相手に距離を詰められ、ボールを奪われてしまう。そのためにはサッカーを理解し、一つ一つの判断を速くすることが大事だと思っています。小さい頃から、「サッカーは騙し合い。どれだけ相手が思っていないことをできるかが大事」と言われながら育ってきました。相手に触れられないためにも大事な考え方だと思います。ボールが来る前から、「ここなら相手が付いて来ないだろう」というトラップの位置を見れている選手が、本当に上手い選手だと思います。久保(建英)くんとかは、そうしたタイプのプレイヤーですよね。小柄だからこそ小学生年代で身につけてほしい足元のスキルなどは特にないのですが、こうした周りの状況を見て判断することは、小学生のうちから意識できることだと思うので、ぜひ真似して欲しいですね。■ワールドカップで結果を残すには、組織的な守備がカギ――野洲高校時代の恩師である山本佳司先生は、ヨーロッパに行ってから乾選手の守備が上手くなったと仰っていましたドイツの時は、マンツーマン気味の守備だったので、フィジカル勝負になって負けることが多かったんです。サイドは特にフィジカル勝負の要素が多くて難しかったけど、スペインのエイバルでは、メンディリバル監督の下、ゾーン守備を徹底し、みんなで守ろうというスタイルでした。もちろん球際の強さも求められましたが、それ以上にポジショニングが大事。自分に合っていたのもあり、エイバルでプレーしてからは、一気に守備意識が変わりました。組織的な守備は、日本人にとって凄く大事だと思うんです。ワールドカップで結果を残したいと考えた時に、フィジカル勝負では勝てません。でも、全員で組織的な守備ができれば、チャンスがあると思っています。海外に出てから、強く思った部分です。――ゾーンでの守り方などは、日本の育成年代ではできない選手が多いように感じますピピくん(中井卓大)を観にレアル・マドリーの試合へ何度か行きましたが、スペインは育成年代から細かいポジショニングを意識してプレーしていました。そういった頭で理解している部分、「サッカーを知っている」という面で日本の先を行っているなと感じました。プロのカテゴリーでも自然と良いポジションがとれる選手が多かったけど、自分は考えながらプレーしなければいけなかった。彼らは試合中いちいち考えていません。状況ごとのプレーに瞬時に対応しているのです。それがプレースピードにつながります。日本との違いは、とても大きく、サッカーを見て学ぶ習慣が根付いている気がしました。同時に選手だけが原因でなく、もしかしたら日本の場合はポジショニングまで教えられる指導者がまだ少ないのかもしれません。■壁にぶち当たった時に、自分を変えられるかが大事――そうした気付きが、守備の変化に繋がっていったんですね昔は守備が下手というか、やらなかったんですが、海外に行ったら守備をしないと試合に出られない。自分自身が、海外のサイドアタッカーと張り合える程の突破力があるかと言えば、そこまではないので、突破やボールキープにプラスして何ができるか考えた際に、メンディリバル監督が求める守備だと思ったんです。僕は自分に対するプライドが強い方ではありません。自分のプレースタイルはもちろんありますけど、それを壊してでも試合に出たい。そこまで試合に出た方が良いのか?と悩んだり、自分のスタイルを壊したくないと思う人もいると思いますが、自分はそっちタイプじゃない。監督が求めることをやらなければと思うタイプなんです。プラスアルファでちょっと違いが作れれば良いと思いながら、プレーしていました。――監督が求めることをやらなければと考えていたのは、昔からでしょうか?セゾンFCや野洲高校でプレーしていた時はプライドの塊でしたよ(笑)。自分のやりたいことだけをやろうと思っていたから、守備をしなかった。自分がボールを持った時だけ、違いを見せれば良いと思っていました。高校に入った時くらいまでは、それでも良いと思うんです。でも、プロって上手い人たちの集まりで、それまで中心選手として活躍してきた選手ばかり。海外に行けば更に凄い選手がたくさんいるじゃないですか。そうした選手を見て、「自分のレベルはだいたいこれ位なんだな」というのが分かったけど、スペインで少しでも長くプレーしたかった。生き残っていくためにはどうすれば良いんだろうと思った時に、こうした考えに至りました。壁にぶち当たった時に、自分を変えられるかが大事だと思うんです。変えられるなら、高校くらいまでは王様でも良い。そう思うと、幼少期に考える習慣を身につけさせてもらった岩谷さんの存在は大きかった。最初に出会ったのが岩谷さんじゃなかったら、違うサッカー人生になっていた気がします。
2021年10月26日2022年カタールワールドカップ(W杯)アジア最終予選がスタートした9月、日本代表ボランチ・遠藤航(シュツットガルト)が「『楽しい』から強くなれる」という初の著書を出版しました。「僕は未来の自分がサッカー選手になり、プロとして活躍している事、日本代表として活躍している事を期待しています」「世界に通用するDFとしてサッカーを楽しんでいる事を期待しています」これは遠藤選手が中学3年の時、10年後の自分に向けて書いた手紙だと言います。その内容通り、彼は日本代表となり、ドイツ・ブンデスリーガ1部でデュエル(球際)勝率1位に輝くという大輪の花を咲かせています。偉大な遠藤航選手はどのような育てられ方をしたのか......。それは多くの保護者や指導者が関心を抱く部分でしょう。その疑問に答えてくれたのが、父・周作さんです。(取材・文:元川悦子)(C)中河原 理英■「子どもに期待しない」遠藤家の育児方針茨城県で育った学生時代にセンターバックをしていたという周作さんは、航選手が横浜市立南戸塚小学校入学と同時に加入した南戸塚少年サッカークラブ(SC)で指導者として息子を指導。航選手にとって「最初の恩師」ということにもなります。「私は子育てするうえで2つのポリシーがありました。1つは子どもに期待しないこと。親の過度な期待が子どもの負担になるケースは少なくありません。内心期待していてもそれを感じさせないような立ち振る舞いに努めました。もう1つは子どもを1人の人間として扱うこと。幼いなりにも考えはありますから、彼らの頭の中をのぞきにいかないと理解できない。『この子は今、何を考えているんだろう』という疑問を持って接するようにしていたんです」周作さんは淡々とこう話しますが、子どもの側に立って考えるのは大人にとって容易ではありません。思い通りにならなくてストレスを感じたり、忍耐を強いられたりすることも少なくないでしょう。それでも、遠藤家では「あれしろ」「これしろ」とは絶対に言わず、彼らの答えを引き出すように仕向けていたというから、驚嘆に値します。■親にできるのは選択肢を与えること「長男の航を筆頭に子どもは3人いるのですが、我が家ではすぐに答えを言わないようにしていました。サッカーの指導をしていても、社会人として働いていても感じることですが、物事の答えは1つじゃない。自分なりの回答を見つけてほしいと思っていました。子どもは1つ1つの判断に時間がかかりますし、何回やってもできなかったりするのですが、それでも焦れずに辛抱強く待ち続けたんです。親にできるのは、沢山の選択肢を与えてあげることくらい。航にも小学校低学年くらいまでは野球やパターゴルフ、サッカーといろいろやる機会を作り、本人は野球にも熱を入れていました。最終的にはサッカーを選びましたが、別のトライからも多くの学びがあったはず。『好きなことを突き詰める』という今につながるメンタリティも養われたのかなと感じます」■やらなくて困るのは本人周作さんのこうしたポリシーはスポーツにとどまりませんでした。勉強に関しても「やらなくて困るのは本人。必要だと思えば自分からアクションを起こすだろう」と考え、一度も「勉強しろ」「宿題をしろ」などと言ったことはないそうです。航選手本人はもともと真面目に勉強する子どもだったようですが、サッカー強豪校で偏差値も高い桐光学園などへの進学を視野に入れ始めた中学2年の時、自ら「塾に行かせてほしい」と言い出し、積極的に通ったほど。この時点ですでに自立心と自主性に長けた人間に育っていたのでしょう。■「反抗期終わったから」と本人から報告があった「ウチは妻(母・香さん)も教育ママではないし、両親2人ともボーっとしたタイプ(笑)。航には『人に迷惑をかけるな』とは言っていましたが、怒ったことは一度もありません。思春期の中学2・3年頃、本人が『オレ、反抗期終わったから』と言ってきたころがありましたけど、反抗した印象がなかったので驚いた記憶がありますね。親から見てもあまり感情を露わにするようなタイプでもないし、つねに『もう1人の自分』がいて、客観的に自身を見ているようなところがあったんでしょう」(周作さん)こうした冷静さと落ち着きは年齢を追うごとに養われたようです。生粋の負けず嫌いの航選手は低学年の頃は負けるたびに泣いていたものの、高学年になると自分をコントロールできるようになり、周りを励ましたり、指示を送ったりもしていました。周作さんも指導者として我が子だけを特別扱いするのではなく、全員とフラットに接し、長所を伸ばそうと努めていました。チームメートに誠心誠意歩み寄る父の姿勢を間近で見て、息子はフォア・ザ・チームを養っていったはずです。■セレクション不合格でも挫折感を感じなかった理由一方で、周作さんは「子どもにはもっと広い世界を知ってほしい」とも考えていました。そこで小学4年の時、横浜F・マリノスのジュニア・スペシャルクラスのセレクションを受けるように勧めました。「航は南戸塚SCの中ではうまい方だったと思いますけど、もっとうまい子はいくらでもいる。その現実を分かってほしくて、『こんなのがあるよ』とセレクションの情報を伝えました。本人は『じゃあやってみる』と二つ返事でしたが、受かるとは全く思っていませんでした。実際のセレクションも見ましたけど、ドリブルが上手で3~4人をスイスイ抜いていくような子が何人もいて、航は決して目立ちませんでした。案の定、結果は1次テストで落選。小学5・6年の時もジュニアユースのセレクションを受けましたが不合格。本人も自分の実力を分かっていたのか、落ち込んだ様子もなかったですね」(周作さん)著書の中で航選手は「大きな挫折感はなかった。『見返してやりたい』とか『合格者がうらやましい』とも思わなかった。落ちた後もマリノスの試合を普通に観に行っていたくらいだから」と語っていますが、そう思えたのも「サッカーが好きだから続けたい」という感情が強かったからでしょう。「自分で判断して前進することの重要性」を早い段階から知らしめた父のナイスアシストによって、航選手はよりサッカーを突き詰めるようになり、現在に至るトップ選手への道を貪欲に切り開いていきました。「子ども自身が自発的に行動を起こすように親は黙って見守る」というスタンスが奏功したのは、紛れもない事実と言えるでしょう。
2021年10月22日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツでハーフのひとり息子を育てている主婦のぱん田ぱん太です。欧米ではよく、子どもが新生児の頃からひとり部屋のベビーベッドで寝かせ、添い寝の習慣がつかないように育てると言われます。わが家のフリッツ君は独日ハーフとはいえ、ドイツ生まれドイツ育ちですが、私の意向で小さな頃から添い寝で寝かしつけてきたため、3歳の今も寝付くまで隣にいてあげるのが基本です。フリッツ君が寝たら、あとは別室に移動して家事や仕事や趣味の時間! フリッツ君は朝まで熟睡することもあれば、夜に何度か起きることもありますが、ベッドのそばに置いてあるコップで自分でお水を飲むと、またすぐに寝付く……ということが多いです。しかしこの日は……。ギャン泣き、というほどでもないのですが、嗚咽のような声が聞こえてきました! 急いで様子を見に行ってみると、案の定、目を覚まして泣いていました……。怖い夢でも見たのかと思いきや、「目が覚めてママがいなかったから」泣いちゃったみたいです。たまにはそういうこともありますよね。「ママはキッチンにいたんだよ~」と説明してなだめると、すぐに落ち着いてまた寝付いてくれました。そして、後日のこと。フリッツ君と一緒に子ども向けの動画を見ていたら、動画の中のキャラクターがえんえんと泣いているのを見て、フリッツ君がこんなことを言いました。どうやらこの間の夜のことを覚えているらしく、そのキャラクターが泣いている理由も自分と同じで、「ママがいないから」なんだと決めつけていました(笑)。そして、わたしが「キッチンにいただけから大丈夫だよ」となぐさめたことも覚えていたようです。何気ないやりとりが、こんなにフリッツ君の心に刻み込まれていたんだと知って、「ほほえましいなぁ、かわいいなぁ、嬉しいなぁ」と和んでいました。しかし……。穏やかなフリッツ君の寝顔を見ながら、ふと一連の出来事について考えさせられました。フリッツ君が夜に「ママがいない」と泣いてしまうこと。私がフリッツ君を家にひとりにして出かけることなど当然ありえないので、泣いたらすぐに、ママが飛んで来られること。子どもが「ママは家の中のどこかにいるんだから、泣かなくてもいいんだ」と100%の信頼を持って笑っていること。どれも、私とフリッツ君にとっては当たり前の、ごく普通のことです。だけどさまざまな理由から、それが普通じゃない環境にいる子どもたちも、世の中にはいっぱいいるんですよね。「普通」「日常」をおろそかにせず、それこそが貴重で大事な、幸せなことなんだと忘れずに、そしてその普通や日常がこれからも続いていくように、わが子のために精一杯、頑張り続けようと思いました。
2021年09月01日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは!ドイツで3歳の息子を育てている主婦のぱん田ぱん太です。わが家のひとり息子、フリッツ君は現在3歳。ドイツの幼稚園も日本と同じように3歳から入園できるので、フリッツ君は毎日、幼稚園に通っています。幼稚園に通い始めてもうすぐ半年。幼稚園でお友達もできて、今はすっかりこの生活に慣れたようですが……。幼稚園に行き始めたばかりの頃は、朝になって幼稚園に行きたくないとぐずることがしょっちゅうありました。いえ、「ぐずる」なんてものじゃありませんでした……。まず「起きる」ことから拒否。起きた後は「脱ぐ」ことを拒否。脱いだ後は「着る」ことを拒否。靴も上着も帽子も、ぜーんぶイヤ、イヤ、イヤ!! もう、何から何まで片っ端から拒否です!!それでも私は、自分で言うのもなんですが、なかなか根気強く、穏やかに靴も上着も別のものを用意して納得させ、帽子はかぶらなくていいということで妥協してもらいました。しかし、ようやくフリッツ君の準備が済み、幼稚園に行ける……と安心しながら、私自身も上着を着た瞬間です。今度は、ママの着るものが気に入らないですって……。せっかくここまで怒らずに穏やかに接してこれたのに、ここで我慢の限界が来てしまい……。まるで子供のように3歳児に言い返してしまいました……。その後は私もフリッツ君も、お互い朝からぐったり疲れきった状態で言葉少なに幼稚園へ向かい、無事に幼稚園に送り届けた後……。ひとりで反省&自己嫌悪タイムです。相手はイヤイヤ期の3歳児だと分かっているはずなのに、ムキになるなんて大人げない……。そんな反省(ザンゲ)を、お子さんが2人いる先輩ブロガーさんに聞いてもらったときでした。その先輩ブロガーさんが、こんなアドバイスをしてくれたのです。「カチンと来たら、まず6秒待つ」というシンプルなもの。6秒もたてば怒りが消えるというのです! 果たして本当なのか、その後またフリッツ君の激しいイヤイヤが来たときに実践してみました。まず「あっ!そうだ、6秒待つんだった!」と思う時点で、わりと気が逸れるのです。そして「いーち、にーい……」なんて、かくれんぼをするみたいに数を数える自分がなんだかシュールで、ちょっと面白くなってきちゃいます。ついに6秒数え終わった後……本当に怒りは消えて、冷静な自分に戻れていました!!その後は、フリッツ君にムキになって言い返すのではなく、「君だって好きで怒ってるんじゃないよね。しんどいよね」となだめる方向に自分を持っていくことができました。もちろんシチュエーションなどにもよると思いますが、この対処法、イヤイヤ期を乗りきるのにかなり有効だと思います。ぜひ皆さんも試してみてください!!
2021年08月01日MAWAShopJapanよりみなさまにおすすめのハンガーの情報をお知らせします!夏におすすめのMAWAハンガーMAWAハンガーのフラッグショップのMAWAShopJapanよりMAWAハンガーの情報をお届けします。お洋服にも夏物、冬物があるように、MAWAハンガーにも夏のお洋服向けのもの、冬のお洋服向けのものがあります。今回は季節柄、夏のお洋服に向いているMAWAハンガーをご紹介します!MAWAハンガー:スリムなのにしっかり収納?!春におすすめのハンガーお洗濯にもおすすめ♪シルエットライト42シルエットライト42は厚さ2.5mmの超スリムハンガー。Tシャツやブラウスなどの軽い衣装を掛けるのに便利です。肩先の緩やかなカーブやノンスリップコーティングなどマワハンガーの特徴はスリムでも変わりません。衣装をしっかりキャッチし、襟回りの曲線が安定感をより強くします。また洗濯物を干すのにも適しており、干してそのままクローゼットに入れられるのはとても便利ですよ。(ステンレススチールではありませんので、錆が起きない訳ではありません。水や風などにさらしっぱなしにはご注意ください)エコノミックライト40エコノミックライトはTシャツやブラウスなどの軽い衣装を掛けるのに便利です。エコノミックの丸いフォルムはハンガーの肩先が出っ張る心配がなく、マワハンガーで一番の人気商品。衣装をしっかりキャッチし、掛けた衣類がすべり落ちることもありません。こちらもお洗濯に使用することができます。フリップフロップみなさんのイメージされているハンガーとは少し違うフォルムのハンガー「フリップフロップ」こちらは何に使うハンガーでしょうか?答えは夏のサンダルに使って頂くハンガーです。サンダルって使用後は濡れていたりすることが多いアイテムと思います。両端のフックに鼻緒をかけます。サイズが合えば下駄や草履にも使えます。玄関でもベランダでも、ちょっと場所があればサンダルを掛けてみましょう。今まであるようでなかった便利なハンガーです。夏にとても便利です!夏といえば、、、夏と言えば、、、現在MAWAハンガー専門店「MAWAShopJapan」は全面リニューアルに向け動いております。2013年10月のグランドオープン以来初めての大型リニューアルです。リニューアル後のサイトでは、コンテンツを充実させ使いやすく、また新しい商品、新しいコンテンツとますます便利になります。またリニューアルに合わせたキャンペーンなども実施予定です!ぜひみなさまリニューアル後もMAWAShopJapanを宜しくお願い致します。またリニューアルに併せてMAWAJAPANの公式インスタグラムもスタート予定です♪こちらもオープンに向けて進めております。こちらも期間限定でキャンペーンを行う予定です!詳細が分かり次第皆様にお伝えします!ぜひこちらもご期待ください♪MAWA Shop Japanはこちらよりご覧くださいハンガーのフラッグショップのMAWAShopJapanよりMAWAハンガーの情報をお届けします。お洋服にも夏物、冬物があるように、MAWAハンガーにも夏のお洋服に向いているもの、冬のお洋服に向いているものがあります!今回は季節柄、夏のお洋服にぴったりなMAWAハンガーをご紹介致します!MAWAハンガー:スリムなのにしっかり収納?!春におすすめのハンガー
2021年07月14日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは!ドイツ在住で、独日ハーフの一人息子を育てている主婦、ぱん田ぱん太です。突然ですが、わが家にはお気に入りの陶器のインテリアがあります。見た目はドイツの伝統的なデザインの建物で、とある町に実在するRathaus(=市役所)と同じデザインなのです。底には穴が開いており、そこに火をつけたロウソクを置いて被せると、建物の窓などからロウソクの灯りが外に漏れて、とてもオシャレです。とはいえ、来客時など少し素敵な雰囲気を演出したい場合を除いて普段活用する機会はなく、ただの建物デザインのインテリアとして置いていたのですが……。ある日、フリッツ君が家にあったお人形を、そのインテリアの屋根や階段に乗せるなどして遊んでいるのを発見したのです。フリッツ君はおままごとや、恐竜のフィギュアを使った戦いごっこなどは好きでしたが、お人形遊びに興味を示したのは今回が初めて。ぜひその興味を伸ばしてあげたいと思い、お人形のおうちを買ってあげようと提案してみました!ちなみに、なぜシルバニアファミリー限定なのかと言うと……。そう、私自身が子供の頃、熱狂的なシルバニアファミリーファンだったのです……!シルバニアファミリーは日本のおもちゃですが、ドイツにも進出し、数こそ少ないものの売られています。しかし、フリッツ君のお返事は……なんと拒否。ここで引き下がるわけにはいきません。なにせ、これは単なるインテリア。子供が遊ぶことを想定して作られているわけではないのですから、どこかが欠けて手を切ってしまったり、子供でも持てる程度の重さではあるものの、足の上に落としたりしてしまったら、ケガがなくとも痛い思いをしてしまうかもしれません。そして……次なる理由として、私自身が、シルバニアファミリーを買いたくなってしまったのです!フリッツ君がどうにかシルバニアファミリーに興味を持ってくれないか、プレゼンしてみます! しかしイヤイヤ期気味の3歳、なかなか頑固です。そこで根気よく話を聞いてみると、どうやらフリッツ君はシルバニアファミリーうんぬんよりも、「家じゃなくてRathaus(=市役所)がいい」ということにこだわりを持っている様子……?いいことを思いつきました!Rathaus(市役所)が欲しいのならば、シルバニアファミリーのおうちを買ってそれをRathausっていうことにすればいいのです!(笑) ちょっと強引すぎたか? と思っていると……。意外とアッサリ納得してくれました!!(笑)。発想力が豊かな子供には、こちらも柔軟な考えを示すのが有効ですね!というわけで、シルバニアファミリーのおうちを無事に購入。はたして遊んでくれるのか、少しだけ心配していましたが……。今ではすっかりお気に入りに!!付属していたうさぎちゃんのお人形はもちろん、他の小さなフィギュアや、恐竜のフィギュアまで総動員させてシルバニアファミリーのおうちの中で寝かせたり、お料理をさせたり、椅子に座らせたりと満喫しています!(笑)もちろん、私も子供の頃のことを思い出しながら楽しく一緒に遊んでいます。皆さんもぜひ、自分が子供の頃に好きだったらおもちゃを、お子さんが気に入りそうだったらぜひ買ってあげてみてください! 親子で楽しめて最高ですよ♪
2021年07月02日ウーマンエキサイトの皆さん、こんばんは! ドイツでひとり息子を育てている主婦、ぱん田ぱん太です。息子は3歳になるまで、赤ちゃんの頃からずっと愛用していたコップがありました。こういうのです。何度か新品に買い替えてはいますが、毎回同じ形で、フタがついているものです。赤ちゃんの頃は持って歩いたり、さかさまにしたり、振り回したり、落としたりしても中身がこぼれないので便利だったのですが……。フリッツ君も、もう赤ちゃんではありません。食事のときはきちんと座って食べるし、両手でしっかりコップを持って上手に飲めるはずです。そんなわけでさっそく、普通のコップを使ってみることに。さっそく倒して、こぼしました。でもいいんです、想定の範囲内です。新しい道具の使い始めなんて、みんなこんなもの。次はこぼれてもいいように少なめにお水を注ぎ、おやつタイムを開始しました。自分の分のお茶をいれてこようと思い、フリッツ君を置いてわたしはキッチンへ。すると……。寂しくなったのか、フリッツ君が右手におやつを、左手にコップを持ってキッチンまで歩いて来てしまったのです。私は「ママすぐ来るから、机まで戻って」、フリッツ君は「ママも一緒に来て」の攻防になってしまいました。もちろんその間も、フリッツ君は手におやつとコップは持ったまま。そうしているうちに、手からコップがすべって落ち、またまた水をこぼしてしまいました。普段、私の教育方針のひとつとして「意図的に物を投げたり壊したりしたときなどは叱る」「小さなミスで何かをこぼしたり、汚したりしてしまったときなどは怒らない」というものがあります。このときも、フリッツ君はわざと水をこぼしたわけではありません。ただ「おやつとコップを持って歩いちゃダメ」というママの忠告を聞かず、しかも水をこぼすこと自体が2回目であるということもあり……。反射的に、少し声をあげて叱ってしまったのです。フリッツ君は驚いたのか泣き出し、私はすぐに冷静になりました。注意こそすれど、声をあげるようなことじゃなかったはずなのに……。それでもその場は落ち着き、しばらくたった後のことです。何か浮かない顔のフリッツ君……。「あっ……」と思いました。「やっちまった」と。フリッツ君、完全に「新しいコップは、これまでに使っていたコップと違って、すぐに中身がこぼれちゃう。中身がこぼれたら、ママがすっごく怒る。だからもう使わない」と思ってしまったようです……。「ママ怒りすぎたよね、わざとじゃなかったのにね。もうこぼしても絶対に怒らないよ!」と弁解してみましたが、その後しばらくフリッツ君はコップを拒否するようになってしまいました。せっかく新しいことに挑戦してみたらすぐに怒られるなんて、大人だってモチベーションが下がって当然です。フリッツ君はまだ3歳、今後もたくさんの新しいことに挑戦していくでしょう。私はもう二度と絶対に、それに関するミスを衝動で怒ったりしてしまわないようにしよう、と決意したのでした……!
2021年06月01日ウーマンエキサイトの皆さん、こんにちは! ドイツでハーフのひとり息子を育てている主婦、ぱん田ぱん太です。わが家のフリッツ君は3歳になったばかり。皆さんのお子さんはその年頃、どのように寝ていましたか? わが家には一応子ども用ベッドがあるのですが……。いつも子ども用ベッドで寝るわけでもなく、甘えたいときには私のベッドで寝たがることも。大体、半々といったところです。(どちらのベッドで寝るにしても、私は寝かしつけのために最初だけ一緒にベッドに入り、その後こっそり出るのですが!)しかし、この日はなんだかいつもと様子が違いました。リビングの真ん中で、なぜか彼の子ども用椅子をひっくり返していたのです。一体これはなに……?まさかの寝る用意だったようです。一体そのひっくり返した椅子をどう使うのか……?あ、椅子は特に寝るためには関係なかったようです(笑)。しかしここで、私はどう反応したものかまず迷いました。思い返せば私も子どもの頃、子どもなりに何か"特別なこと"を思いついてはやってみたがったものです。その結果、やっぱり「普通」「日常」というものは合理的・効率的であり、特別なことをしても別段いいものでもないのだ、と学んだことも思い出しました。そんなわけで、フリッツ君には彼の言うとおり、床の上でごろんと寝かせてあげることを許可しました。就寝のあいさつをして、電気を消してから、ふと不安になりました。万が一、床で寝るのを気に入っちゃったら……? しかし、それは杞憂(きゆう)に過ぎませんでした。10秒ほどしてすぐに暗闇の中、フリッツ君の声が響いたのです。いくら絨毯(じゅうたん)ごしとはいえ、「床が思っていたより硬い」ことに大層驚いた様子でした(笑)。なるほど、だから床で寝ても大丈夫だと思ったんですね……。フリッツ君はあっさりと「床で寝るより、ベッドで寝るほうが心地いい」ということを認め、ベッドに潜り込んできました。あー、よかった。たとえ突拍子のない発想であっても、危険さえないのであれば、そして子ども自身が望むならば、皆さんもイレギュラーなことを体験させてみるのもいいかも(!?)しれません!
2021年05月01日13年間2人目不妊だった私。10年ほど日本で不妊治療を受けましたが、授かることができませんでした。人工授精までしか受けたことがなかったのですが、移住先のドイツで高度不妊治療を受け、双子を授かることができるまでの体験談です。 ドイツの文化に従う私たち夫婦は日本で何度も不妊の検査を受けましたが、異常が見当たらない原因不明の2人目不妊でした。原因不明なままで高度不妊治療に踏み切るのは、お金の問題もあり難しいだろうと抵抗がありました。その後、移住先であるドイツのクリニックで、私が35歳を過ぎたので最後のチャンスと、人工授精を受ける目的で診てもらったのです。初めてクリニックを受診したときに、「なぜ今まで欲しいと思っていたのに人工授精止まりだったのか」「子どもを授かりたいという意思はあるか」ということを聞かれました。 ドイツ人は意見をはっきり伝えることが一番大事という考えが基本にあります。初診で担当医の思わぬ質問に戸惑いましたが、夫婦で授かりたい思いはあったのでその旨を伝えました。 ドイツ不妊治療の助成金ドイツで不妊治療をする場合、40歳までの女性に対して不妊治療3回まで約半分を公的保険でカバーしてもらえます。ドイツの保険会社は多くあり、加入している保険会社によってさまざまですが、たいていの会社は女性が40歳までであればそのような補助を受けることができます。 不妊治療を受ける際に必要な薬代も若干の補助は出ますが、多くはありません。日本よりも不妊治療を受けやすい環境(※1)ではありますが、お金の面はそこまで手厚く補助してもらえるものではありませんでした。 (※1)現在、日本における不妊治療への助成は拡充されています。 検査から治療まで大急ぎ!検査で時間を取っていてはもったいないということで、治療を決めたその日から検査を開始。担当医は私たち夫婦がとても長い期間、検査や治療を受けているにもかかわらず結果につながっていない現状を見て、顕微授精が適切な治療だと示しました。 顕微授精は日本では最も高額で、受けることが難しい治療だと思っていた私は驚きました。人工授精を何度か受けてから考え直そうかなどさまざまな思いがありましたが、治療や薬の指示など、医師や看護師さんが淡々とすべき役目をこなしているという印象を受け、今回の治療に希望をかけてみようと決断。 最初は戸惑いましたが、これもドイツ文化です。やることをやっていれば成果に近づけるという医師の助言・ドイツシステムのもと治療をすすめました。 3回目の顕微授精で授かれた1回目は授精卵が着床したものの妊娠9週で育たなくなり、稽留流産、掻爬手術を受けました。2回目では着床せず。保険補助が最後となる3回目。これで治療はやめる予定で顕微授精をおこないました。2個の受精卵を戻し、無事着床。そして、その後双子を出産しました。顕微授精を受ける際、体を多くの薬でコントロールし、心が折れそうになるようなこともありました。また流産したときも、治療を続けるべきなのかと夫婦で何度も話し合いました。双子を授かることができたことは奇跡だったと思います。不妊治療を受けることはどのくらいの期間、いくらかかるのかなど不明点が多いことが私たち夫婦にとって不安材料でした。 ドイツの不妊治療は、お金のサポートは多くはありませんが制度として整っていますし、明確な治療指示によってスムーズに治療を受けることができました。日本でもクリニックによっては明確な治療指示を受けられたのかもしれませんが、10年以上悩んでいた2人目不妊が1年半のドイツ不妊治療によって双子の命を授かることができたので、私たち夫婦は満足しています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:久保田恵美双子を含む3児の母。第4子を妊娠中。幼稚園、小学校教諭の免許を取得。現在はドイツに住み、子育てをしながら育児や教育に関する体験談を中心に執筆している。
2021年04月17日捨てられていた犬を保護し、ナナと名付けて一緒に暮らしている飼い主(@Nana_Hundin)さん。ドイツのベルリンに住んでいる飼い主さんは、アパートの玄関に保護犬を迎えたことを知らせる貼り紙をしておきました。「お留守番トレーニング中、吠える声などご迷惑おかけします」と書いた貼り紙を見た住人は、アパートに犬が増えたことを知ります。飼い主さんが帰宅すると、隣人から届いていたのは…。アパートの玄関に貼り紙をしておいた。保護犬を迎えました。お留守番トレーニング中、吠える声などご迷惑おかけしますって書いて。さっき玄関開けたら、隣人から素敵なメッセージとナナヘのおやつが!!素晴らしき哉、我がアパート嬉しい!!❤️❤️ pic.twitter.com/BpLRZRP4jm — Nana Hündin in Berlin (@Nana_Hundin) April 12, 2021 なんと、手紙とナナちゃんへのおやつが届いていたのです!手紙にはこのように書かれていたそう。隣人からのお手紙の日本語意訳です。「保護犬を迎えたなんて素晴らしいですね。このアパートに犬がまた1匹増えたこと嬉しく思います。何かお手伝いが必要なら、気軽に我が家の呼び鈴を鳴らしてくださいね。フランシスカ(隣人の名前)とポリー(犬種: ボロンカ)より」— Nana Hündin in Berlin (@Nana_Hundin) April 13, 2021 隣人も犬を飼っており、お友達の犬が増えたことを歓迎してくれたのでしょう。素敵なやり取りにネット上では、さまざまな声が寄せられていました。・隣人さん、素敵な計らいですね。・犬がつないでくれた素敵な交流!・なんて素晴らしい出来事!貼り紙の内容もいいですね。1枚の貼り紙がつないでくれたコミュニティ。隣人の犬と一緒に散歩に出かけられる日も、そう遠くないかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2021年04月14日