《2020年10月に私たちはウクライナのゼレンスキー大統領と夫人に対面し、ウクライナの未来について、彼らの希望と明るい見通しを知ることができました。今、私たちはその未来のために勇敢に戦う大統領とウクライナのすべての人々を支持します》イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃だ。2月26日、ツイッターにこう記した。ゼレンスキー大統領は自身のツイッターで《ウクライナがロシアの侵略に勇気を持って立ち向かっているこの重要な時期に、ケンブリッジ公爵夫妻が我が国に寄り添い、勇敢な市民を支えてくれていることに感謝しています》と、ウィリアム王子夫妻に感謝の意を伝えている。欧州王室の“反戦の輪”は広がり続けている。イギリスではチャールズ皇太子が演説でロシアを強く非難。エリザベス女王もウクライナへの人道支援に寄付を行った。オランダのウィレム=アレクサンダー王とマキシマ王妃、スウェーデンのマデレーン王女、ノルウェーのマッタ=ルイーセ王女などが、SNSでウクライナを支持するメッセージを発信している。スペインのレティシア王妃は、ウクライナの民族衣装である「ヴィシヴァンカ」の刺繍入りブラウスを着用し、ウクライナへの連帯を示した。ただ、日本の皇室がウクライナへの連帯を表明するのは難しいという。象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんはこう語る。「皇室の方々がウクライナについて言及することは、政治的な介入と捉えられる可能性があります。日本政府の対応について肯定、あるいは否定していると受け取られてしまいかねないためです」実は天皇皇后両陛下は、ゼレンスキー大統領とオレナ夫人と面会されたこともある。大統領就任からわずか5カ月後の’19年10月、天皇陛下の即位の礼に出席するため来日。両陛下は皇居・宮殿で大統領夫妻をにこやかに迎え、握手されていた。在日ウクライナ大使館によれば、昨年の天皇誕生日にはゼレンスキー大統領が陛下に手紙を送るなど、交流が続いているという。一方で、雅子さま自身にとって、ロシアは幼少期を過ごされた思い出の場所でもある。天皇陛下は今年の誕生日会見で「国と国との間では、様々な緊張関係が今も存在しますが、人と人との交流が、国や地域の境界を越えて、お互いを認め合う、平和な世界につながってほしいと願っております」と述べられていた。「雅子さまは、ロシアとウクライナの情勢には以前から関心を持たれ、天皇陛下ともお話しになっていたと思います。天皇陛下の会見でのご発言にあった“緊張関係”は、ウクライナが置かれた状況を念頭においたものでしょう。一日も早くロシアが侵攻を中止し、ウクライナに平和が戻ることを願われているはずです。欧州各国の王室の“反戦の輪”に加わり、ウクライナの力になりたいという思いを強くお持ちでしょうが、声を上げることができないことに、葛藤されているのではないでしょうか」(皇室担当記者)侵攻から10日間で、ロシア軍の攻撃により死傷した子供は、国連が確認できただけで数十人に上る。また、食料や飲料水の不足も起こっており、国内にとどまっている子供たちの健康状態も不安視されている。ウクライナでは防衛態勢強化のため、18〜60歳の男性の出国は制限されている。そのため、女性や子供たちだけで国外へと避難し、家族が離れ離れになることも少なくない。なかには、12歳の女の子が幼い弟と妹を連れて国境を越えてきたケースもあるという。雅子さまは’18年12月、55歳の誕生日の感想で次のように綴られている。《最近、国内では、子供の虐待や子供の貧困など、困難な状況に置かれている子供たちについてのニュースが増えているように感じており、胸が痛みます。世界に目を向けても、内戦や紛争の影響が、特に子供を始めとする弱い立場の人々に大きく及んでいる現状を深く憂慮しております》雅子さまは、内戦や紛争によって苦しい状況に置かれる子供たちに心を寄せてこられた。「皇室に入られて29年、雅子さまは国際情勢に強い関心を寄せてこられました。地雷除去運動などに尽力した故・ダイアナ元妃のように、雅子さまも国際的な慈善活動や啓発運動をされたいお気持ちはずっと持たれていたようです。ただ、皇族としての制約、そしてご体調の問題もあり、思うように取り組めないことに歯がゆさを感じてこられたのではないでしょうか。ウクライナの戦火にさらされている子供たちのために“沈黙の祈り”を捧げるほかない状況に、忸怩たる思いを抱かれていることでしょう」(宮内庁関係者)
2022年03月10日株式会社アルジャーノンプロダクト(本社:東京都台東区/代表・高山 聡士)は、TVアニメ「東京リベンジャーズ」のキャラクターたちが描かれたプレイングカード(トランプ)を発売いたします。あわせて、2022年2月18日より各種通販サイト他にて予約販売の受付を開始いたします。■『プレイングカード-東京リベンジャーズ-』の特徴TVアニメ「東京リベンジャーズ」数々の名シーンが描かれたトランプが登場!作中のモチーフをイメージしたカードや、美麗なイラストのキャラクターの描かれたカードなどファン必見のカードが目白押し!プレイングカード-東京リベンジャーズ-プレイングカード-東京リベンジャーズ- 単体カード■商品情報商品名 :プレイングカード-東京リベンジャーズ-メーカー希望小売価格:1,320円(税込)発売予定日 :2022年4月中旬予定製品仕様 :トランプ・コンポーネント :トランプ54枚発売元 :株式会社アルジャーノンプロダクト権利表記:(C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会■発売元株式会社アルジャーノンプロダクト〒111-0053 東京都台東区浅草橋2-2-10 アーバンアートビル2F公式HP: 【本製品に関するお客様からのお問い合わせ先】株式会社アルジャーノンプロダクトmail: info@algernonproduct.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年02月18日東ヨーロッパのバルカン半島に位置する、北マケドニア共和国。同国のステボ・ペンダロフスキー大統領が、いじめを受ける少女のためにとった行動に、称賛の声が上がりました。北マケドニア共和国大統領「共感は私たちの道徳的義務」大統領政治教育センターの発表によると、ペンダロフスキー大統領は、ダウン症の少女であるエンブラ・アデミさんと彼女の家族が日常的に直面している課題について話しあったといいます。学校で、差別を受けているというエンブラさんのため、ペンダロフスキー大統領は、自ら彼女の手を取り、学校を訪問。「子供たちの権利を危険にさらすような人々の行動は、容認できない」とコメントし、エンブラさんと彼女の家族を支援する姿勢を見せました。また、ペンダロフスキー大統領が、エンブラさんとともに学校を訪れた背景には、「多様な人々がお互いの個性を認めあうことが基本原則である」と示すためだったとも、語っています。Stevo Pendarovskiさんの投稿 2022年2月7日月曜日Stevo Pendarovskiさんの投稿 2022年2月7日月曜日Stevo Pendarovskiさんの投稿 2022年2月7日月曜日Stevo Pendarovskiさんの投稿 2022年2月7日月曜日SNSを介して、「共感は私たちの道徳的義務」とも呼びかけたペンダロフスキー大統領。大統領自ら差別問題に向き合う姿勢はネット上で反響を呼び、日本でも「素晴らしい」とペンダロフスキー大統領を称賛する声が寄せられました。・少女を、1人の人間として、差別問題に向き合う姿が素晴らしい。・大統領としての信念を感じます。・「差別はダメ」「いじめはダメ」と語るだけではなく、実際に行動に移すところがかっこいい。エンブラさんや彼女の家族が直面している状況は、残念なことに決して珍しいことではありません。周囲から差別的な態度を取られ、悩んでいる人は世界中にいます。顔も知らない誰かの悩みではなく、自分のこととして問題に向き合う姿勢が、世の中を変える第一歩なのではないでしょうか。ペンダロフスキー大統領自らが起こしたアクションは、世界中の人々に大切なことを気付かせてくれたはずです。[文・構成/grape編集部]
2022年02月12日「ブラジルのトランプ」と称されるジャイル・ボルソナロ大統領による極右政権成立にゆれる高校生たちの“闘い”を、言葉(ラップ)で紡ぐ青春群像ドキュメンタリー『これは君の闘争だ』。本作の公開日が11月6日(土)に決定、新ビジュアルも完成した。映画内では、学校占拠、道路封鎖、学生たちが自ら学校を守るために奮闘するテン年代のリアルな学生運動を描いており、彼らの姿は観る者に高揚感と躍動感をもたらす。新ビジュアルには、その学生運動がうかがえる場面カットが散りばめられ、女性同士のカップルがキスを交わす姿や、手を繋ぐ者、ハグする者なども写し出している。そして、各業界で活躍する方からコメントが到着。「闘争ゆえに失ったものや、訪れてしまったものも生々しく映し出す。自分自身は?間違っていないだろうか?だが、 足は止めない。彼らのように」と語るラッパーのREINO、「学生たちはビートによって社会の外側まで躍り出て、異性も同性も年齢も国籍も関係なく混ざり合い、愛し合う。この感覚をお互いに確かに感じあってから彼らは社会に戻っていく」とラッパーのダースレイダーらがコメント、「われわれ、やるしかなくない?」「いま、ここにも届きました」「パワーをもらい日常を見つめなおすきっかけとなった」など称賛と応援の声が到着している。『これは君の闘争だ』は11月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:これは君の闘争だ 2021年11月、シアター・イメージフォーラムほか全国にて公開
2021年10月21日大統領選でトランプに大敗した民主党選挙参謀が、起死回生を狙って田舎の町長選挙で大波乱を巻き起こすスティーヴ・カレル主演のドタバタコメディ『スイング・ステート』。この度、大作にも引っ張りだこ、いま注目のマッケンジー・デイヴィスのインタビュー映像と場面写真が到着した。『オデッセイ』(15)、『ブレードランナー 2049』(17)、さらに『ターミネーター:ニュー・フェイト』(19)などの大作への出演が相次ぎ、いま大注目のマッケンジー・デイヴィス。そんな彼女が本作で演じるのは、カレル演じる選挙参謀が支援(利用?)する、名優クリス・クーパー演じる退役海兵隊大佐ジャックの娘で酪農家のダイアナ。本作の魅力について「ごく普通の物語の中に“あるある”が隠されている点です。政治やラブコメあるあるに、アメリカの田舎町あるある」とほほ笑み、「今の世の中に即した内容だと思います」と、政治に関心が高まっているいまこそ観てほしいとメッセージを寄せる。さらに「観客の先入観がカギになる」と話すが、この言葉は本作で観客をアッと驚かせる展開が待ち受けていることを示唆している。また、久々に王道のコメディ作品に主演したカレルについて「世界中で愛されてる俳優。誰もが彼に対して温かい感情を抱いています。真の俳優で見る者を魅了するから。そんな彼が狡猾でひねくれた男を演じ、彼の善良なイメージを覆すから面白いのです」と説明する。物語のカギを握る重要な役を担っている、というマッケンジー演じるダイアナ。その動向からも目が離せなくなりそうだ。『スイング・ステート』は9月17日(金)よりTOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スイング・ステート 2021年9月17日よりTOHOシネマズ日比谷・渋谷シネクイントほか全国にて公開©2021 Focus Features, LLC. All Rights Reserved
2021年09月01日大統領選でトランプに大敗した民主党選挙参謀が田舎の町長選挙で大波乱を巻き起こす、スティーヴ・カレル主演の選挙エンタメコメディ『スイング・ステート』の公開日が9月17日(金)に決定。併せてポスタービジュアルと特報映像が解禁された。この度解禁された特報映像では、民主党逆転のキーマンとして田舎で酪農家をしているジャック(クリス・クーパー)を抜擢したゲイリー・ジマー(スティーヴ・カレル)が、町長選に勝つさせるべく裏の手奥の手を駆使してフェイス・ブルースター(ローズ・バーン)と仁義なき戦いを繰り広げる様子の一端が描かれる。「ゲーム開始だ」と息巻くゲイリー、ドヤ顔で銃をぶっ放すジャック、ゲイリーの顔を舐め回すフェイス・ブルースター、コミカルな名演技が笑いを誘う。ポスタービジュアルでは、“選挙は最高!”のキャッチコピーとともに存在感あるアメリカの国旗柄の帽子を被ったスティーヴ・カレルを中心に、ローズ・バーン、クリス・クーパーなどの個性的なキャストが周りを囲む。“この選挙何かおかしい!?”の言葉そのままに舞い散る札束の中には牛も混じっており、大波乱の選挙戦を予感させるビジュアルとなっている。『スイング・ステート』は9月17日(金)よりTOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:スイング・ステート 2021年9月17日よりTOHOシネマズ日比谷・渋谷シネクイントほか全国にて公開©2021 Focus Features, LLC. All Rights Reserved
2021年07月19日アイルランドのマイケル・D・ヒギンズ大統領の会見が、ネット上で話題を呼んでいます。この日、2021年5月1日に亡くなった同国の俳優、トム・ヒッキーさんの追悼を官邸の庭で行った、ヒギンズ大統領。生後6か月になるビギンズ大統領の愛犬、ミスニーチが座っていました。ヒギンズ大統領は、神妙な面持ちで、哀悼の意を述べていましたが…。 この投稿をInstagramで見る President Michael D. Higgins(@presidentirl)がシェアした投稿 ミスニーチは遊んでほしい気持ちを抑えられないようで、ずっと飼い主の手を甘噛み…!しかし、ヒギンズ大統領は時折、ミスニーチの頭をなでてあげながらも、態度をくずさずに会見を続けています。普通なら集中が途切れてしまいそうですが、さすが大統領ですね!会見を見ていた人達からは、ほほ笑ましい光景にさまざまなコメントが寄せられました。・なんて優しい光景。心が穏やかになりました。・犬がかわいくて集中できない。ジャケットのポケットに、おやつが入っていたとか?・最高のコンビですね。両者ともかわいらしいです。ヒギンズ大統領は2匹の犬を飼っており、国民の間で愛犬家として知られているとのこと。公務にも愛犬を連れて出ることがよくあるそうです。きっと、天国にいるトム・ヒッキーさんも、会見の様子を温かく見守っていたことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2021年05月05日いまや私たちの日常に欠かせないインターネットやSNS。便利であるいっぽうで、危険な側面があるのを誰もが感じているのでは?そこで、ある人気キャラクターがインターネット上でたどった衝撃の出来事を目の当たりにする話題作をご紹介します。『フィールズ・グッド・マン』【映画、ときどき私】 vol. 366ハッピーなキャラクターたちが繰り広げる若者のリアルな日常を描いているマット・フューリーの漫画「ボーイズ・クラブ」。カルト的な人気を博していたが、主人公であるカエルのペペが「feels good man(気持ちいいぜ)」というセリフを放ったことがすべての始まりとなる。いつからかインターネットの掲示板やSNSには、このセリフとともに“ネットミーム”として改変されたペペのイメージ画像が溢れだしてしまう。さらに、2016年のアメリカ大統領選時には、匿名掲示板「4chan」で人種差別的なイメージとともにペペが大拡散され、ADL(名誉毀損防止同盟)からヘイトシンボルとして正式認定される始末。マットの思いとは裏腹にペペの乱用は加速し続けることに……。アメリカの映画批評サイト「ロッテントマト」で96%を叩き出し、「いますぐ必見の痛烈なポリティカル・ドキュメンタリー」と絶賛されている本作。今回は、その裏側について、こちらの方々にお話をうかがってきました。アーサー・ジョーンズ監督&ジョルジオ・アンジェリーニさん本作で監督デビューを飾り、サンダンス映画祭新人賞を受賞するなど高く評価されているアニメーターで脚本家でもあるジョーンズ監督(写真・左)。今回は、マットと同じアーティストとして感じている思いや制作過程で発見したインターネットが抱える問題などについて、本作のプロデューサーであるジョルジオ・アンジェリーニさん(写真・右)と一緒に語っていただきました。―ペペの生みの親であるマット・フューリーさんが経験した一連の騒動を監督は、友人として間近でご覧になっていたそうですが、それを映画にしようと思ったのはなぜですか?監督ペペがニュースに出たり、掲示板でミームとして扱われるようになったりしてから、この騒動ついてはずっと驚かされていたんです。以前からマットとはペペについていろいろと話し合っていたので、この数年間でペペの身に起こったことについて非常に興味深く感じていました。そんななか、2016年にペペがヘイトシンボルに登録されてしまい、それによってマット自身がネオナチやオルタナ右翼なんじゃないかと勘違いしている人も増えていたので、ドキュメンタリーを作ることで「ペペを守って真実を伝えたい」「いまのアメリカの現状を世界に発信したい」と思うようになったのがこの作品を制作しようと考えた理由です。―制作の過程では、それまで知らなかった事実に直面することもありましたか?監督僕は普段あまりSNSを使わないですし、「4chan」を見たのも初めてだったので、新しい発見はたくさんありましたね。作品自体がリサーチプロジェクトでもあるので、SNSがいかに世界やコミュニケーションの方法を変えたのかという経緯や社会の変化をこの映画を通して伝えたかったというのもひとつです。そのために、SNSのコミュニティを理解するように努力したり、現代の哲学やメディア論に関する資料を読んだり、学者の方にお話を聞いたりと、多方面から調べていきました。インターネットには忍耐力を持って接することが大事―ペペが置かれている立場については、どう思われましたか?監督もうひとつ僕が驚いたのは、ペペがいかにファンたちと感情的なつながりがあるかということ。たとえば、「4ちゃんねらー」と呼ばれる4chanの投稿者であるミルズと話しているなかでも、彼らのような人たちにとって、ペペとの絆がどれほど強いのかを感じることもありました。それは、作品を作っていくなかでも、おもしろいと思った点です。―そういった一連の出来事を目撃して、インターネットやSNSとの向き合い方は変わりましたか?ジョルジオさん監督はあまりSNSをしないタイプの人なので、これに関してはこの映画の公式SNSなどを担当している僕が答えたいと思いますが、まずは忍耐力を持つことが大事だと気がつきました。今回のペペのようにインターネット上では、ネガティブな方向に用いられることもありますが、そんなときでも忍耐力を持って接していれば道は必ず開けていくということを学んだからです。―では、利用している人に向けてアドバイスがあればお願いします。監督まず頭に入れておくべきなのは、それぞれのプラットフォームはユーザーを操るためのツールであって、できるだけそこで時間を費やすように作られていたり、不安や恐怖をあおったりするようになっているということ。いま、SNSは空気のような存在とされていますが、もう少し批判的な目を向けていく必要があるのかなとは思っています。特に、この作品を通してみなさんにも考えてほしいのは、メディアリテラシーの大切さやSNSとどう接していくかということです。いかに協力して平和な社会を作れるかを考えてほしい―そのいっぽうで、いい面もあるとは思いますが、どうお感じですか?ジョルジオさんインターネットやSNSというのは、あくまでもみんなが繋がることのできる“偽りのユートピア”のような場所なんじゃないかなと思っているので、正直言って、今回の過程ではあまりポジティブな面を見つけることはできませんでした。というのも、ネットカルチャーにおいては、愛情や共感よりも悪意やヘイトの感情のほうが広がりやすいんだと感じたからです。なので、みなさんにもそういったことを忘れずに、インターネットに参加してほしいなと思っています。そして、SNSにコントロールされるのではなく、する側に立ち、いかに協力して平和な社会を作れるのかも考えてもらえたらいいなと。あとは、自分を偽ることなく、インターネット上でも自分らしさを見せることを恐れないでほしいので、そういったメッセージも受け取ってもらいたいです。―こういう作品なのでインターネット上に投稿される作品に対する感想も気になったのではないでしょうか?監督確かにネガティブなコメントを恐れていましたが、人々は驚くほどいい反応を見せてくれました。そのときに感じたのは、インターネットやSNSが与える影響について対話をする心の準備がみなさんできているんだなということ。そして、ネガティブなイメージがついてしまったものの、いかに人々がペペのことを愛しているのかを実感しました。それによって僕たちは勇気をもらえましたし、ペペが歩んできた長い旅路の一部になれたこともうれしく思えた瞬間だったと思います。ペペはアメリカ社会の鏡になっている―もしも、ペペというキャラクターが存在せず、インターネット・ミームとしてここまで利用されることがなければ、アメリカの歴史も変わっていたと思いますか?ジョルジオさんペペは社会に影響を与えるキャラクターというよりは、社会の鏡だと考えています。なので、愉快でハッピーなペペから悲しいペペになり、怒りを抱えているペペを経て、最後は暴力的になるという変化がありましたが、あれはまさにアメリカの文化を象徴していると言えるでしょう。アニメーションのなかで、ペペが見ている鏡が割れるシーンがありますが、そこでもアメリカの文化を比喩的に表現しているんですよ。ペペがいなければこの作品は生まれませんでしたが、ペペ自身が社会を変えたということはないと思います。監督だからペペがいなくても、トランプは当選していたでしょうね(笑)。―誰もがマットさんの立場になりうる可能性がありますが、同じアーティストとして活動するうえで監督も創作活動や表現の自由の難しさを感じることはありましたか?監督マットは僕よりも才能がある人なので、同じ立場になれるとは思っていませんよ(笑)。ただ、いまの世の中で漫画は消費文化だと思われているところがありますが、社会のなかで重要なアートだと僕は考えています。それまでは受け身なところもありましたが、自分自身が動くことで世の中を変えることができることを知れたので、不安や恐怖を感じるよりもワクワクした気持ちのほうが強かったですね。―これからも、ミームは影響力を増していくのでしょうか?ジョルジオさん「ミーム」というのは新しい言語だと思っているので、今後なくなることはないでしょうね。ただ、ちょっと影響力が大きすぎるという意味では問題だと思っているので、ミームに対して社会がどのように反応していくか、というのが課題なのかなと考えています。2020年の大統領選挙のときに民主党候補者を目指していたマイケル・ブルームバーグ氏もお金を払って自分のミームを作成し、影響力を得ようとしていたほど。彼のような人でもミームを意識しているんだと知り、改めてミームの力の大きさを知りました。普通に見ているだけならミームはいろんなユーモアのセンスが融合されていて面白いので、いい意味で発展してもらいたいなとは感じています。世の中にとって何がベストかを考えていくべき―今後、ミームとはどのように付き合っていけばいいと思いますか?監督これはアメリカだけではなく、世界中で起きていることですが、ミームを使って力の弱い人たちを操ろうと悪用しているケースも見られるので、それに対しては、何かしらの形で戦っていかなければいけないと感じています。―なかなか難しいことではありますが、みなが「フィールズ・グッド」と言えるようになるになる社会に必要なものは何だとお考えですか?監督まずは、オンラインに費やす時間を減らすこと。そして、プラットフォーム自体が社会的責任を負うということが大事だと感じています。そのために、プログラマーや経営者たちと多様な思考を持った人たちが集まって一緒に作り上げていくことが必要なのではないかなと。ユーザーも声を上げるべきですし、会社もグローバルな責任を持って運営をしていかなければいけないですが、とにかく世の中にとって何がベストなのかを議論しながら、プラットフォームを作り上げることが求められると思います。あとは、コミュニティのなかでお互いに力を与え合って、幸せを感じることですね。そんなふうに社会のなかで役に立てているという感情が人々をフィールズ・グッドにさせるのではないかと考えています。―最後に、おふたりが日常生活で「フィールズ・グッド」と感じる瞬間を教えてください。ジョルジオさん一番幸せを感じるのは、家族や友人、ペットと時間を過ごしているとき、それからアーサーのようなクリエイティブな人たちとの仕事をしているときですね。監督僕もジョルジオと同じで、大好きな仲間と一緒にコラボレーションして制作しているときがフィールズ・グッドな瞬間です。あとは、シャワーを浴びてさっぱりして、強いコーヒーを飲んで、好きな音楽を聴きながら犬を散歩させる時間に幸せを感じています。世界中で起きている問題にみんなで向き合う!現代社会が抱える問題や闇の実態について、人気キャラクターを通して見ることができる本作。インターネットという世界では、誰もがいつ被害者や加害者になるかもしれない危険性があるだけに、これからの付き合い方を考える意味でもいま観るべき1本です。取材、文・志村昌美痛烈な予告編はこちら!作品情報『フィールズ・グッド・マン』3月12日(金)ユーロスペース、新宿シネマカリテほかにて全国順次公開!配給:東風+ノーム©2020 Feels Good Man Film LLC
2021年03月11日バラク・オバマ元米国大統領とブルース・スプリングスティーンによるポッドキャスト番組「Renegades: Born in the USA」がスタート。2月23日より、スポティファイ(Spotify)にて配信されている。オバマ元米国大統領とスプリングスティーンが初めて顔を合わせたのは2008年のこと。以来、2人はまったく異なる背景や経歴を持ちながらも、深い交友関係を気築いてきた。この度スタートしたポッドキャスト番組「Renegades: Born in the USA」では、気の置けない2人の個人的な会話を楽しもう。「Renegades: Born in the USA」は、オバマ元大統領とミシェル・オバマ夫人が設立したプロダクション「Higher Ground」との提携でスポティファイが配信する2作目のポッドキャスト番組。同番組では、シーズンを通じて、オバマ元大統領とスプリングスティーンが、人種、父親の役割、結婚、アメリカの未来といったトピックについて語り合う。故郷やロールモデルについて意見を交わし、新しい時代に求められる男性の役割を模索。痛ましいまでに分断された今日の米国の状況に向き合い、皆で手を取り合って前進するためのビジョンを提案していく。気になる初回のエピソードどうしてこうなってしまったんだ? どうすれば一致団結したアメリカに戻れるだろう?番組の最初のエピソードで、オバマ元大統領がこのように尋ねる。その後、こう続けた「去年の私の会話は、ほとんどがこのトピックだった。ミシェルとも、娘たちとも、友達ともね。そしてその友達の1人が、たまたまブルース・スプリングスティーンだったというわけだ。表面的にはブルースと私にはあまり共通点はないよね。でも年月を重ねるにつれ、私たちには共有する感性があることが分かったんだ。仕事について、家族について、アメリカについて感じること。やり方は違っていても、ブルースも私も、自分たちにたくさんのものを与えてくれたこの国についてもっと理解しようとしてきた。そこに住む人たちの物語を記録しようとしてきた。そして、己の意義や真実、コミュニティを探すなかで、それをもっと大きなアメリカのストーリーに結び付けられないかと模索してきたんだ–––––––––––」続きは、スポティファイで聴いてみよう。現在、2つのエピソードを全ユーザーに向けて配信中。
2021年02月25日2017年に、「いつか大統領選に出馬することを真剣に考えている」と語っていたドウェイン・ジョンソンが、いまもその気持ちがあることを明らかにした。ドウェインは現在、自身の半生をドラマ化した「Young Rock」(原題)に出演中。「自分の過去を振り返り、笑い、製作した作品で、視聴者を笑顔にしたり笑いを届けられるのがうれしい」と自信を見せている。同作の中で起きるできごとは実話または、実話をドラマ向けにアレンジしているというのだが、先日放送された記念すべき第1話では、2032年にドウェインが大統領選に立候補し、テレビ番組でインタビューを受けているというシーンがあった。このシーンについて、「USA Today」がまだ起こっていない未来の“真相”をドウェインに尋ねると、「もし人々がそう望むのなら、将来的に大統領選に出馬することを考えたい。本当だ。ふざけて答えているわけではない。本当に、みなさん次第なんだ…だから私は待つし、(意見を)聞く。現状をしっかりと把握して、世論に耳を傾けたい」と語った。ツイッターでは、「2032年まで待たなくちゃダメ?」「2024年に出馬して!あなたには大統領になる器がある!」「2016年の大統領選からあなたに出てほしいと思っていたよ」「絶対投票する」などの声が上がっている。(Hiromi Kaku)
2021年02月16日米国の俳優や芸能人の労働組合「SAG-AFTRA」から自ら脱退すると発表し、耳目を集めていたトランプ元大統領。SAG-AFTRAは7日、氏を永久追放することを決議し、再加入の道を完全に閉ざした。約16万人が加入しているSAG-AFTRAは、トランプ支持者による連邦議会襲撃事件を重く受け止め、懲戒委員会を開いて氏の追放を協議するとしていた。これに気分を害したトランプ氏は自らSAG-AFTRAのガブリエル・カーテリス会長宛に「もうこれ以上あなたの組合と関わりたくない」という内容の書簡を送付。SAG-AFTRAは「ありがとう(Thank you)」とだけコメントしていた。SAG-AFTRAはその後、理事会でトランプ氏の永久追放を決議。プレスリリースでは、氏が議事堂の襲撃を煽動したことで、組合員であるジャーナリストが負傷したことを理由に挙げ、会員資格を剥奪したと発表した。さらに「入会が組合の最前の利益に繋がらないと判断した場合は、いかなる申請者に対しても加入を拒否する権利を有する」とする組合の定款に基づき、「ドナルド・J・トランプ氏のSAG-AFTRAへの入会申請を拒否する」と断言している。
2021年02月08日《天皇陛下は、アメリカ合衆国大統領ジョセフ・ロビネット・バイデン閣下の大統領就任につき、1月20日御祝電を発せられた》(1月22日の官報)バイデン大統領が就任した当日、天皇陛下はさっそく祝電を打たれたという。実は、陛下は皇太子時代の’13年、副大統領だったバイデン氏が来日した際に、お住まいの東宮御所に招き、懇談されていたのだ。「’11年の東日本大震災後には、米政府首脳のバイデン氏が自ら被災地を訪れたことが話題になりました。在日米軍による『トモダチ作戦』、米民間団体からの義援金など、物心両面にわたってアメリカからの支援は多大なものがありました。陛下はそれらに対する感謝の気持ちを伝えられたのです。政治的な外交とは違う、皇室との親善はバイデン大統領にも特別な記憶となって残っているのではないでしょうか」(社会部記者)また、’19年5月、陛下の即位後最初の国賓としてトランプ前大統領が来日したときは、トランプ夫妻の接遇で、皇后となられたばかりの雅子さまが大活躍された。「特に宮中晩餐会の雅子さまの存在感は特筆すべきものでした。クリーム色のロングドレスをお召しになった美しさもさることながら、通訳を介さずに、笑顔で大統領夫妻と会話されるお姿には、多くの国民が感銘を受けました」(皇室ジャーナリスト)そのお姿は米メディアにも新鮮だったようで、『ニューヨーク・タイムズ』は「トランプ訪問で、雅子皇后はスター」との見出しで報じた。さらに、その年の6月には、両陛下が「G20大阪サミット」のために来日したフランスのマクロン大統領夫妻を皇居に招かれて昼食会を催されたのだが、そこでも雅子さまの“おもてなし”が脚光を浴びる場面があった。「雅子さまはブリジット夫人と英語とフランス語を交えて話されていました。実は、ブリジット夫人はあまり英語が流暢ではないのです。それをご存じだった雅子さまは、お相手が話しやすいように、言語を使い分けされていたのです」(皇室担当記者)’20年5月ごろには天皇皇后両陛下として初の海外ご訪問となるイギリス訪問が予定されるなど、両陛下は国際親善の場でさらなる活躍をされることが期待されていた。しかし、昨年当初からの世界的な新型コロナウイルス感染拡大で”皇室外交”はストップしてしまった。ただ、コロナ禍を背景に社会には一気にZoomなどのオンライン会議システムが普及した。そんななか陛下と雅子さまは、今年元旦、国民に向けてお揃いで新年のビデオメッセージを発信されるという、皇室史上初の試みに挑戦された。「今後、皇室外交にもオンラインが利用される可能性はあると思います。オンラインを利用することで、これまで以上に、両陛下と各国要人との会見が盛んに行われることになるかもしれません。例えば通訳なしで外国の首脳と会談される両陛下の姿が、字幕スーパー付きで配信されるようなことがあれば、新しい皇室外交の様式“令和流”として定着するのではないでしょうか」(前出・皇室担当記者)1月28日には、就任後初となるバイデン大統領と菅義偉首相の電話協議が行われた。コロナ禍に加えて、大統領選後の混乱する米国情勢もあり、菅首相の訪米、バイデン大統領の来日とも日程は不透明だ。トランプ前大統領の来日時には、見事な接遇ぶりで鮮烈な印象を残した両陛下。バイデン大統領への政権交代後も、両陛下が日米の架け橋になることだろう。
2021年02月03日「私は女性としての最初の副大統領かもしれませんが、最後ではありません。なぜなら、今夜、この様子を見ているすべての小さな女の子たちが、この国が可能性の国であることを知るからです」これは、昨年11月7日、アメリカ大統領選挙の結果を受け、ジョー・バイデン氏(78)の勝利が伝えられた直後のカマラ・ハリス氏(56・以下敬称略)のスピーチだ。温かいまなざしで誇らしげに語りかけるカマラに、デラウェア州の会場に集まった聴衆は割れんばかりの拍手喝采を送った。女性初の“次期アメリカ副大統領”誕生の瞬間だった。1月20日、バイデン氏がアメリカの第46代大統領に就任。カマラもこの日から正式に副大統領として、政権を担う。インド系アメリカ人の母と、ジャマイカ系の父との間に生まれた彼女は、いくつもの“初”の冠がつく副大統領だ。「そもそもハリスさんの経歴には“初”がつくことが非常に多い。サンフランシスコ地方検事も、カリフォルニア州司法長官も、黒人、女性、アジア系で初。上院議員も、インド系では初でした」と、話すのは、アメリカ情勢に詳しいジャーナリスト・堤未果さんだ。「今回の副大統領就任で、もっとも顕著なことは、ハリスさんがアジア系であることを堂々と、前面に押し出していることです。アジア系の彼女がアメリカの歴史に初めて台頭したことは、非常に大きな意味があると思っています」カマラと同じルーツを持つタミル人で、ニューヨーク在住のカルバナ・カンサンさんも興奮ぎみにこう言った。「民主党大会で、彼女がタミル語で自分のおばたちのことを『チッティ(おばさん)』と呼んだときは、思わず涙がこぼれました。私自身、母として、2人の子どもたちに『副大統領にはあなたと同じタミルの血が流れているのよ。彼女にできることは、あなたたちもできるのよ』と話しているのです」コンバースのスニーカーを愛用することでも有名なカマラは、これまでにいなかった新しいタイプの女性政治家だ。「周囲のライバルをなぎ倒し、数々の“初”を獲得する強さを持っている一方で、彼女には包み込むような母性も感じられます。中身は強面のヒラリー・クリントン、外側は、母親のような優しさをもったミシェル・オバマという感じです」(堤さん)「カマラ」は、サンスクリット語で「蓮」を意味する。泥の中からきれいな花を咲かせる蓮。水をはじく性質から、どんな動乱のなかにあっても、動じず中心に佇むという意味もあるという。そんな彼女を’20年8月、バイデン氏は副大統領候補に指名した。同年5月、ミネソタ州の黒人男性が白人警官に殺され、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動が一気に高まったことが、カマラの副大統領候補指名につながったともいわれている。カマラはまた、バイデン氏とは古くからのつながりもあった。かつてカマラが豪腕を発揮した住宅危機問題のとき、彼女に協力したのが、当時デラウェア州の司法長官だったバイデン氏の息子、ボー・バイデン氏(’15年に脳腫瘍により死去)だったのだ。「カマラさんはインドの名門の出自ということから、もともとのネットワークが強いうえ、彼女自身、キーパーソンとなる人たちとのつながりを作る政治力がすごくある。女性を前面に出すだけでは支持は限られるし、コネも使いすぎると敬遠されてしまいます。でも、彼女はそのバランスが絶妙なんです」(前出・堤さん)妹のマヤさんは、ヒラリー陣営の選挙参謀を務めたことがあり、ヒラリー・クリントンとも家族ぐるみで近い関係があるようだ。バイデン氏は78歳と高齢で、体調を不安視する声も少なくない。仮に、バイデンが体調を崩し、職務を遂行できないとなれば、大統領権限はカマラに移る。「カマラさんは、間違ったと思ったら柔軟に方向性を変えることができる人。彼女らしい、そのバランス感覚で、弱者の声を吸い上げて、貧困層の視点での政策を推し進めていってほしいです」(堤さん)初の女性アメリカ大統領誕生も夢ではない。とはいえ、女性初という冠は、カマラにとって、もはや何の意味も持たないだろう。「政治家は、出身や肌の色がどうだからこうあらねばならないという『箱』に押し込まれるべきではありません。自分は自分。私はそれで満足です」多様性に富んだ新しいスタイルの副大統領の登場に、アメリカのみならず、世界が注目している。「女性自身」2021年2月2日号 掲載
2021年01月25日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「カマラ・ハリス米副大統領」です。初の有色人種、女性副大統領の誕生。今後の活躍に期待。1月20日より、アメリカでは新大統領、ジョー・バイデン政権がスタート。副大統領に就任したのはカマラ・ハリスさんです。昨年11月の大統領選で、バイデンさんの勝利宣言にて「私が最初の女性の副大統領になるかもしれませんが、最後ではありません」とスピーチし、多くの女性たちを勇気づけました。副大統領の最大の職務は、任期中に大統領が死亡や辞任、免職した場合に昇格し、すべての大統領権限を担うこと。つまり、次期大統領になる可能性もあり、アメリカでは副大統領候補同士の討論会がテレビ放送されるほど、大事なポストなんです。ハリスさんは黒人女性としては史上2人目の、南アジア系のアメリカ人としては初の上院議員。アフリカ系、南アジア系のアメリカ人としても、女性としても初めての副大統領になりました。父はジャマイカ人で経済学の研究者、母はインド人でガンの研究者です。二人は大学在学中に公民権運動に関する卒業研究を通じて知り合ったそうです。ハリスさんは小さいころから、妹とともに人種差別の抗議デモに参加しており、筋金入りのダイバーシティ論者なんですね。7歳のときに両親は離婚しますが、母は黒人女性であることに誇りを持つよう徹底的に伝えました。カリフォルニア大学卒業後は検事として活躍。サンフランシスコの地方検事を2期務めました。任期中、有罪判決率が52%から67%に上がるという功績を残しています。主に性犯罪を中心に取り組んだそうです。前回の大統領選で、ヒラリー・クリントンさんは“ガラスの天井”を破ることができませんでした。ヒラリーさんは白人で裕福なので、批判も受けやすかった。でも、ハリスさんは移民二世です。勝利宣言のスピーチでも19歳でインドからアメリカに渡った母のこと、また、これまであらゆる人種の公平と自由と正義のために戦い、犠牲を捧げてきた女性たちについて語りました。アメリカの分断を修復できるかどうかは、多様性の象徴のようなハリスさんが活躍できるかどうかにかかっています。自由主義を支えるのは多様性なのだということが証明できれば、アメリカの再生も見込めることでしょう。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が昨年公開された。※『anan』2020年1月27日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年01月21日第46代アメリカ合衆国大統領就任式が20日、厳戒態勢下のワシントンD.C.で行われ、ジョー・バイデン大統領とカマラ・ハリス副大統領が誕生した。前任のトランプ大統領夫妻は欠席、トランプ支持者による襲撃に備えて要人が防弾チョッキを着用するなど厳重な警戒態勢が敷かれるという異例尽くしの就任式となった。その数時間前にアンドリューズ空軍基地で離任式を行ったトランプ元大統領一家が誰一人マスクを着用していなかったことに対し、就任式では全員がマスクを着けて臨席。あまりにも対照的な二つの景色は、前政権からの劇的な変化を予感させるものだった。国民は分断され、新型コロナウイルスの災禍まっただ中という困難な時期に就任するバイデン大統領のスピーチに世界中が注目したが、ソーシャルメディアではある人物に熱視線が注がれていた。ハリス副大統領の継娘、エラ・エムホフさん(21)だ。エラさんはハリス副大統領の夫で史上初の“セカンド・ジェントルマン”となったダグラス・エムホフ氏の連れ子。パーソンズ美術大学に通いながら新進のニットウェアデザイナーとしても活動している。この日、彼女は肩の装飾と白い大きな襟が印象的なMiu Miuのチェックのコート、Batshevaのバーガンディのドレスを着て、カールしたブルネットの髪にカチューシャを合わせ、黒いマスクを着けてメタルフレームの眼鏡をかけていた。この個性的な出でたちにTwitterでは「エラ・エムホフのコートに釘付けなんだけど」「これからの4年間、彼女のファッションを見るのが楽しみ!」「就任式のファッションショーの勝者はエラだ」と、彼女に関するツイートが激増。ハリス副大統領がエムホフ氏と結婚したのは2014年。エラさんと兄のコールさんは継母であるハリス副大統領を、ファーストネームの「カマラ」と「ママ」をかけて「ママラ」と呼び、良好な関係を築いているという。今後、エラさんにがメディアに取り上げられることも増えていくだろう。
2021年01月21日20日(現地時間)、アメリカ・ワシントンで大統領就任式が行われ、ジョー・バイデン氏が第46代大統領に就任した。パワフルな歌声で国歌独唱を行ったレディー・ガガは、アメリカ国民のみならず、世界中の視聴者に感動を与えた。「あなたの歌を聴き、私と妻は涙を流しました。これほどまでに感動させ、心に沁みる国歌の演奏は、今後ないでしょう」「あなたの国歌独唱は大変感動的なもので、私は今も泣いています。歴史上、最も大事な日に素晴らしい歌声をありがとう」「最初はファンではなかったことを認めます。でも、あなたがことあるごとに感銘を与えてきたことも認めます。今日の歌を聴いて泣きました。永遠にあなたのファンです」など、式が終わった後も「いいね」や絶賛コメントが相次いでいる。ガガは就任式前に「アメリカの人々に国歌を歌うことを名誉だと思っています。私は大統領が第45代から46代に代わるセレモニー、移行、変化の節目に歌うのです。私にとって、これは大きなことを意味します」と感慨深げにツイート。式には、胸元に“平和の象徴”であるオリーヴの枝をくわえた鳩のブローチをつけて登場した。のちにツイッターにこの金色のブローチの画像をアップし、「私たちみんなが、お互いに平和を築きましょう」と呼びかけた。(Hiromi Kaku)
2021年01月21日バイデン次期大統領の当選を確定させる両院合同会議が行われていた米連邦議会議事堂に6日、トランプ大統領支持者が乱入し、一時占拠した。きっかけは敗北を認めようとしないトランプ大統領が、議事堂に集まるよう支持者に呼びかけたことだった。「Make America Great Again」のスローガンが書かれたプラカードや、南部連合の旗を手にした過激な支持者たちが議事堂の入り口を力づくで突破し、当選関連の手続きを中断させた。騒然となった議事堂内では警官が発砲、女性1人を含む4人が死亡した。最初に命を落としたのは、アシュリ・バビットさんという女性だった。ワシントンD.CのFOX5によると、バビットさんは14年間空軍に在籍した退役軍人で、熱心なトランプ支持者だったという。サンディエゴで夫と商売をしており、今回の議事堂デモには単身で参加していた。夫の母親は「なぜ彼女があんなことをすると決めたのか、本当にわかりません」と困惑した様子で取材に応えた。夜になって会議は再開されたが、議事堂周辺ではパイプやワイヤーなどが入った不審な荷物が複数発見されており、予断を許さぬ状況が続いている。
2021年01月07日2020年11月3日に実施されたアメリカ大統領選挙で、次期大統領に選出された民主党のジョー・バイデン前副大統領。今、アメリカではそのバイデン氏の2匹の愛犬に注目が集まっています。バイデン氏は『チャンプ』と『メイジャー』というジャーマンシェパードを飼っていて、2021年1月に大統領に就任すれば愛犬たちもホワイトハウスに引っ越すことになります。トランプ大統領はペットを飼っていませんので、ホワイトハウスに4年ぶりにペットが戻ってくることになるのです。 この投稿をInstagramで見る Dr. Jill Biden(@drbiden)がシェアした投稿 早くも『次期ファーストドッグ』たちが大人気にチャンプとメイジャーはこれまでも妻のジルさんのInstagramなどに時々登場していましたが、今では2匹の公式Twitterアカウントもできました。まだ投稿は多くありませんが、フォロワーも着実に増えているようです。チャンプは2008年、バイデン氏が副大統領に就任後まもなく、家族に迎えられました。一方、メイジャーがバイデン氏の家族の一員になったのは割と最近で、2018年にデラウェア州の動物保護施設から引き取った犬なのです。 , pictures from the day Major Biden was adopted from Delaware Humane Association. pic.twitter.com/3o1UEwSRl2 — FIRST DOGS CHAMP & MAJOR BIDEN (@firstdogsusa) November 13, 2020 バイデン氏が次期大統領に選ばれたことで、チャンプとメイジャーの人気も急上昇。ジルさんのInstagramには新しい『ファーストドッグ』たちの誕生を祝う声が続々と寄せられています。・なんてハンサムなファーストドッグたち!・こんなにかわいいファーストドッグがホワイトハウス入りする日が待ちきれない!・初めての元保護犬のファーストドッグだなんてワクワクするよ。 この投稿をInstagramで見る Dr. Jill Biden(@drbiden)がシェアした投稿 2匹の公式Twitterによると、メイジャーは動物保護施設から引き取られた最初の『ファーストドッグ』になるのだそう。バイデン氏はそんな愛犬たちとの楽しい生活を見てもらうことで、人々に「保護動物たちの里親になってほしい」というメッセージも発信しています。CHAMP and MAJOR will be the 1st shelter dog to live at 1600 Pennsylvania Ave. We hope that his journey will inspire others to rescue pups in their own lives! #AdoptDontShop pic.twitter.com/yh2Xda5wCU — FIRST DOGS CHAMP & MAJOR BIDEN (@firstdogsusa) November 15, 2020 家族がいなかった保護犬のメジャーが、3年後にはアメリカ大統領の愛犬としてホワイトハウスで暮らすことになるなんて、まさに犬版シンデレラストーリーのようですね。もうすぐ『ファーストドッグ』となるチャンプとメイジャー。彼らはきっとアメリカの新リーダーとなるバイデン氏にとって大きな癒しを与えてくれる存在となることでしょう![文・構成/grape編集部]
2020年11月30日女性参政権の獲得から100年となる記念すべき年に、カマラ・ハリス上院議員(56)がアメリカ史上初の女性副大統領となることが確実となった。黒人初、アジア系初と初ずくめでもあり、勝利演説の内容は多くの人たちに夢と希望を与えた。そんな注目の的のカマラ氏だが、大統領選キャンペーン中のファッションも話題に。海外セレブウオッチャーのさかいもゆるさんは「フォーマルなときもカジュアルな時も、全体的に女性らしさを演出するのが上手だと思います」とカマラスタイルについて説明する。「スーツのときは、インナーにボウタイのブラウスや少しデコルテが見えるもの。それにピンヒールを合わせたり、ヘアスタイルも毛先だけ巻いたりと、フェミニンさを意識し、キリッと凛としている中にも、少し優しさがあるようなバランスのよさを感じました」遊説先ではスキニージーンズとコンバースのカジュアルファッションが基本スタイル。カマラ氏のコンバース“チャックテイラー愛”は知られるところだ。パンツスーツにもチャックテイラーを合わせるときがあり、女性政治家のドレスコードに新風を吹き込んだ。「パンツスーツにチャックテイラーを履いていることが画期的というか、それがかっこいいとSNSでもとても反響がありました。ハイヒールではなくスニーカーで戦うことに意味があると」そして夫の弁護士であるダグラス・エムホフ氏は、所属法律事務所を退職し、今後はカマラ氏をサポートする予定だ。「副大統領夫人はセカンド・レディーと呼ばれますが、ダグラス氏はアメリカ史上初のセカンド・ジェントルマンになります。カマラ副大統領の誕生はこうした新しい価値観を生みだしていき、世の中の流れを変えていくような気がします」この時代に生まれるべくして生まれたカマラ次期副大統領。カマラスタイルからますます目が離せない。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月27日混迷を極めた大統領選。負けを認めたくないトランプ大統領(74)が“ゴネる”のには理由があった。その資産どころか、支え続けた家族も失うことになりかねずーー。「『選挙は不正に行われた!』と、トランプ大統領は今回の結果に“徹底抗戦”の姿勢を見せ、大統領の座にしがみつこうとしています。なぜそこまで必死なのかーー。それは、“アメリカ大統領”という肩書を失ってしまえば、トランプ帝国は崩壊し、一家の分断が避けられないからなのです」そう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある、在米国際ジャーナリストの大野和基さんだ。トランプ大統領には数々の疑惑が浮上しているが、“大統領という特権”に守られてきたという。大野さんが続ける。「とくに問題視されたのは、’16年の『ロシアゲート』。前回の大統領選において、選挙活動に干渉するようロシアに働きかけたのではという疑惑がかけられた事件です。昨年5月、捜査を指揮したミュラー元特別検察官は『現職の大統領を起訴することはできない』という司法省の公式見解を引用。“現時点”では、刑事告発をしていません」多くのトランプ報道を目にしてきた在米邦人も、こう語る。「大統領選の大詰めで注目を集めたのは、9月27日付の『ニューヨークタイムズ』の報道でした。これまで明かされなかったトランプ大統領や関連企業の納税記録を同紙が入手したところ、就任前15年間のうち10年間も所得税を支払っておらず、’16年、’17年に納めた連邦所得税は、わずか750ドル(約8万円)ということが判明。さらに、4億2,100万ドル(約440億円)のローンや負債があり、4年以内に支払い期限を迎えると報じられました。返済できないままなら、トランプ大統領が所有するゴルフ場、ホテルなどの不動産が売却される可能性もある。まさに“破産危機”に直面しているんです」刑事訴追、そして破産……。大統領の座を失えば、トランプ帝国はガラガラと音を立てて崩れてしまうかもしれないのだ。トランプ大統領が抱える問題はそればかりではない。ファーストレディのメラニアさん(50)との“離婚危機”もささやかれている。「メラニアさんが大統領に敗北を受け入れるように説得している、という報道もありました。夫婦間には、すでに深い亀裂が生じているといわれています」(大野さん)「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月25日「『選挙は不正に行われた!』と、トランプ大統領(74)は今回の結果に“徹底抗戦”の姿勢を見せ、大統領の座にしがみつこうとしています。なぜそこまで必死なのかーー。それは、“アメリカ大統領”という肩書を失ってしまえば、トランプ帝国は崩壊し、一家の分断が避けられないからなのです」そう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある、在米国際ジャーナリストの大野和基さんだ。「メラニアさんが大統領に敗北を受け入れるように説得している、という報道もありました。夫婦間には、すでに深い亀裂が生じているといわれています」’70年、旧ユーゴスラビアに生まれたメラニアさん(50)。密輸されたコーラがごちそうだったというほど、貧しかったそう。モデルとして活躍し、当時億万長者の実業家として名声を得ていたトランプ大統領に見初められ、’05年に結婚。そんな夫婦の間に暗雲がたれこめたのは、前回の大統領選にまでさかのぼる。トランプ大統領は選挙戦当時、数々の女性スキャンダルを報じられていた。「’16年の選挙で勝利したとき、メラニアさんはホワイトハウスに転居せず、ニューヨークの自宅にとどまろうとしました。いまでも2人はホワイトハウスでも外遊先でも別室。トランプ大統領はバロック調の装飾を施した部屋を好み、メラニアさんは白一色で統一したシンプルな部屋で、それぞれ過ごしているといわれています」(大野さん)4年前、自宅にとどまろうとしたのには、2人の息子であるバロンくん(14)の存在が起因しているという。「表向きの理由はバロンくんが通学に不自由しないように、ということでした。しかし、実際は、トランプ大統領とあらかじめ交わしていた“婚前契約”について、再交渉を迫っていた最中であったといわれています。元側近によると、離婚した場合、トランプ大統領が持つ資産の“半分”が、バロンくんに渡るという交渉を、現在もメラニアさんがしているようです」友人も少なく、その愛情をバロンくんに注ぎ続けたメラニアさん。離婚となれば、バロンくんはメラニアさんが引き取るという見方も強い。つまりトランプ大統領は、自身の妻だけでなく、築いてきた資産や愛息とも“決別”しなければならないのだ。「大統領在任中の離婚は、現実的には困難。だからこそメラニアさんは、トランプ大統領がホワイトハウスを離れ一般人になるのを、カウントダウンして待っていると、別の元側近も暴露しています。メラニアさんは、夫に敗北を認めさせ、新旧大統領夫妻がそろう来年1月の就任式を、“夫婦最後の日”としたいと考えているのではないでしょうか」(大野さん)妻と息子から“絶縁状”をたたきつけられそうなトランプ大統領。彼を補佐官として支え続けた長女・イヴァンカさん(39)についても、“意外な転向”が報じられているという……。「トランプ大統領敗北を見越したテレビ局からは、イヴァンカさんのもとに出演オファーが舞い込んでいるといいます。とくに、『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』という、著名人がダンスの特訓をしてダンスバトルを勝ち抜くというリアリティ番組が関心を寄せているというニュースも……」(在米邦人)自身も実業家として活躍するイヴァンカさん。中国政府は、イヴァンカさんの関連企業に41の商標を認めている。「’16年にトランプ大統領が選挙戦で勝利したことで、就任以前よりも約40%も早く商標が承認されるようになったと報じられています。イヴァンカさんはこうした“特権”を手放したくはないはずでしょう」(前出・在米邦人)しかし、“大統領の娘”でなくなれば、そのような恩恵を受けることもできなくなる。「トランプ大統領が敗北し、汚名を着せられ、資産すら失うということになれば、愛想を尽かしてもおかしくないのです」(大野さん)“大統領”という肩書がつなぎとめていたトランプ一家。トランプ大統領に孤独が訪れる日も、そう遠くはなさそうだ。「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載
2020年11月25日ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)から、“カードゲーム”の世界観に着想した「ゲーム・オン コレクション」が登場。“トランプカード”着想の楽し気なグラフィック「ゲーム・オン」は、2020年リゾートコレクションとして、ウィメンズ アーティスティック・ディレクターの二コラ・ジェスキエールが手掛けた。“トランプカード”をイメージソースに、メゾンの伝統的なモノグラム・モチーフを大胆に再解釈したグラフィック「ゲーム・オン キャンバス」が、象徴的に起用されている。“トランプカード”型ポケット付きバッグなど印象的なのは、鮮やかなブルーやレッドを使用したポップな色使いと、新たに加わったハートのモチーフ。人気のバッグシリーズには、ゴールドのチェーンストラップ付き「ドーフィーヌ」や、マチをたっぷり配したヴァニティバッグ「ヴァニティ」などが登場。さらに、“トランプカード型”の外ポケットをあしらった、より特別なデザインのトートバッグ「ネヴァ―フル」やボストンバッグ「スピーディ」などもラインナップする。財布やスカーフもカラーはクリーンなアイボリー系をベースにした「ブロン」と、ダーク系カラー「ノワール」の全2色。三つ折りミニ財布「ポルトフォイユ・ゾエ」やスカーフといった、バッグと合わせて楽しめるアクセサリー類も充実している。“ハート”にフィーチャーしたバッグカラフルなハートプリントが主役本コレクションのシンボリックな“ハート”モチーフに焦点をあてた、アクセサリーにも注目したい。ホワイトのレザーで仕立てたチェーンバッグ「ツイスト PM」やハンドバッグ「カプシーヌ BB」に浮かぶのは、ハートを重ね合わせたようなカラフルなプリント。ハート型バッグまたフォルムそのものを、“ハート”型にデフォルメした、モノグラム・モチーフのハンドバッグ「サック クール」も登場。ボディの左上にも、真っ赤なハートをあしらった、本コレクションならではのデザインとなっている。ギフトにぴったりなジュエリーもそのほか「ゲーム・オン コレクション」には、ジュエリーもお目見え。中でも、トランプカードのシンボルに着想した、ディスク型ペンダント付きブレスレット「ブラスレ・クレイジー イン ラブ」は、鮮やかなレッドと、煌くゴールドのコントラストが美しい、ギフトにもぴったりなアイテムとなっている。【詳細】ルイ・ヴィトン「ゲーム・オン コレクション」発売時期:2020年11月【問い合わせ先】ルイ・ヴィトン クライアントサービスTEL:0120-00-1854
2020年11月19日「日本ではトランプ大統領の“過激な発言”が頻繁に報道されたため、バイデン氏の圧勝を予想した人は多かったと思います。『人種差別の解消』『環境問題の是正』や『国際協調』を謳い、『トランプ大統領よりは聞く耳を持っている』と言われていたバイデン氏ですが、“政策に具体性がない”という指摘も受けていました」こう語るのは『コロナ後の世界』(文春新書)の編著もある在米ジャーナリストの大野和基さん。それでもバイデン氏に軍配が上がったのは「新型コロナ感染拡大という背景があったからでしょう」と分析する。アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学政治経済学部教授の海野素央さんも、“コロナ禍でなければトランプ大統領の圧勝だった”と見ている。「しかし選挙戦の大詰めで、トランプ大統領は新型コロナに感染。退院したあとはマスクもせずに大規模集会を行い、“強いリーダー像”を見せようとしました。ただ、そんな感染対策を無視した選挙運動に、嫌悪感を抱いた有権者が多かったのです」反対にバイデン氏の選挙運動といえば、マスクをしてソーシャルディスタンスを保つ姿が多く報じられていた。海野さんが続ける。「バイデン氏は、人々の目に“強いリーダー”ではなく“共感できるリーダー”に映った。それが支持を集めたのだと考えます」自らの政策を強く打ち出すより、トランプ大統領の政策に反対することで選挙を戦い抜いたバイデン氏。彼の政権は、日本にどのような影響を与えるだろうか。大野さん、海野さん、そして国際政治ジャーナリストの小西克哉さんに聞いた。【経済】日本企業のチャンス広がるも、都市封鎖で“大打撃”の危機トランプ大統領は、日本が輸入する米国の牛肉や穀物の関税を引き下げる交渉をしてきた。「日本に対し『日本産自動車の関税を25%に引き上げる』という“脅し”を交渉材料にしていたトランプ大統領。そのため日本企業は、自動車産業にしてもアメリカ国内と国外どちらで作ればいいのか、長期的な設備投資が困難でした」(小西さん)「国際協調」「自由貿易」を標榜するバイデン政権下であれば、そのような“強気な交渉”はなくなり、日本企業がのびのびビジネスを展開できるだろう、と小西さん。「さらに、バイデン氏は『二酸化炭素排出削減』という環境問題にも力を入れています。日本がクリーンエンジンや、クリーンエネルギーの分野に投資すれば、アメリカ市場でビジネスチャンスが生まれます」しかし、コロナ感染拡大が悪化するようなことがあれば、このような懸念も……。「経済優先のトランプ大統領とは違い、感染防止を徹底するバイデン氏は都市を“ロックダウン” するという選択に踏み切るはず。経済停止によって米国の株価が暴落すれば、日本経済も大打撃を受けるというデメリットもあります」(大野さん)【平和問題】“強気な取引”なくとも自衛隊の負担は増加か日本が負担する在日米軍の費用(思いやり予算)の’21年度予算について、現状の約4倍超にあたる8,500億円を要求してきたトランプ大統領。「安倍政権下でイージス・アショアを買うよう要求したように、トランプ大統領は同盟国を取引相手と見ていました。バイデン氏は、こうした露骨で、強引な取引はしないと見ています」(海野さん)だが、バイデン氏が日本に対して軍事的な負担を“全く強いない”ということは考えにくい。「たしかに『金をよこせ』と露骨な要求はしないでしょう。しかし、『日米の安全保障のために自衛隊の活動範囲を広げてほしい』といったふうに、“言い方が変わるだけ”で負担が増えることも考えられます」(小西さん)政治的姿勢に“穏健すぎる”という指摘を受けるバイデン氏だが、トランプ大統領が日本に強いてきた負担が、少しでも軽減されるように手腕を振るってほしい。「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月13日「トランプ大統領が落選した場合、退任後に“悠々自適の生活”を送るというわけにはいかないでしょう。反対派の多くは、大統領の地位を失ったトランプ氏が起こした違反行為について厳しく裁かれるべきだと考えているからです」そう語るのは、米国ニュージャージー州在住の作家でジャーナリストの冷泉彰彦氏だ。接戦に次ぐ接戦で結果が遅れに遅れた米次期大統領選。冷泉氏はトランプ大統領(74)の落選確定で、抱えている問題が一気に噴出すると力説する。「大統領の地位を利用したホテル事業などへの利益誘導、さまざまなセクハラ疑惑、選挙資金における公私混同、長年にわたる脱税行為、極右集団への暴力行為の扇動など、トランプ氏の疑惑は数限りなくあります。退任後、いずれかで起訴されて有罪となる可能性は十分にあるでしょう。個人と会社あわせ、今の借金は約400億円はあるといわれ、大統領の座を退くことになれば、訴追され破産という自業自得の道をたどることにもなりかねません」10月16日、トランプ大統領はジョージア州の選挙集会で、こんな放言をしている。《バイデンに負けたら俺は気分が悪いね。まぁそうなったら国を出るしかないかもだね、わからないけどね》前出・冷泉氏は続ける。「彼の発言はあくまで“訴追されるから”ではなく、“バイデンの世の中は嫌だから国外へ”という意味でしたが、やはり亡命の可能性を考えていたことがポロッと出てしまったのかもしれません。常識外れのことを口にするだけでなく、本当にやってしまうのが彼の行動パターンだと考えると、冗談では済まないかもしれません。“現職大統領の亡命”となれば国家機密漏洩の危険性も含め、前代未聞のスキャンダルでしょう」トランプ大統領の亡命説について、テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏はこう語る。「確かに世界中にトランプタワーがあるから、どこにでも泊まりやすいんじゃないですか?(笑)禁錮刑がなければ国内にとどまって闘うとは思いますが、最悪の場合、亡命するかもしれません。その場合、引き渡し(条約)のない国。トランプはイスラエルびいきしているから、ロシアかイスラエルがベストですね。あと自分に恩赦を与えるって説もあります。来年1月の任期が終わる前に辞職して、ペンス副大統領に大統領代行になってもらって恩赦してもらう可能性もいわれています。これが究極のプランです」たとえ亡命したとしても、敵とみなした人物にはツイッターで罵り続けるなど、彼の“悪あがき”は終わらないだろう、とデーブ氏。トランプ大統領は選挙に不正があるとし、泥沼の訴訟合戦を展開する構え。国外逃亡が彼の最後の“切り札”となるのだろうか――。「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月10日気になる男子のハートを自分に向けるためには、ちょっとしたテクニックが必要。あなた固有の男性攻略法はどのようなものなのでしょう。そこで今回は、好きなトランプゲームから「あなたにピッタリな男性攻略法」がわかる心理テストをご紹介いたします。Q.あなたが好きなトランプゲームは次のA~Dのうちどれですか?A:ババ抜きB:大富豪C:スピードD:七並べあなたはどれを選びましたか?さっそく結果を見てみましょう。【トランプでピッタリな男性攻略法がわかる理由】深層心理において“トランプ”は、知的な戦略ゲームであることから、あなたの駆け引き力と密接だと言えます。そしてどんなゲームを好むかは、あなたが最も労力をかけずに欲しいものを手に入れる方法を暗示しています。そのため、好きなトランプゲームによって、あなたにピッタリな男性攻略法が分かるのです。■ A:「ババ抜き」を選んだあなた【コミュ力を活かして相手をいい気分にさせる】あなたは人の気持ちをアゲるのが上手なため、落ちこんでいる男子を励ましたり、彼をいい気分にさせることが得意なタイプ。そのため、相手を気持ちよくさせて情報を引き出すことができるコミュ力の持ち主。会話力も高く、しかもリアクションや表情も豊かなので、男子の心を掴むのも上手い傾向があります。あなたと話していると、男子は何だか居心地の良さを感じるため、掴んで離したがらないでしょう。■ B:「大富豪」を選んだあなた【駆け引き力を活かして相手の弱みを見抜く】あなたは恋愛において勝負勘が冴えているタイプ。彼の体調が悪かったり、自信を無くしたりした時に、優しく接してハートを掴めるはず。あなたの好きな異性がマイナスな状態にある場合は、言い方は悪いですが実は“チャンス”。弱っているときこそ、好意を伝えやすいのです。LINEなどでも「大丈夫?良ければ今からそっちにいこうか?」や「今、何か欲しいものはある?」と良いタイミングで声を掛けられるのが強み。彼に「この子なら俺のことをわかってくれる!」と認識されるため、きっとあなたを女子として意識してくれるはずです。■ C:「スピード」を選んだあなた【演技力を活かして“扱いにくいオンナ”になりきる】あなたは扱いにくい女子を演じて、相手の気持ちを自分に向けるのが上手なタイプ。好きな相手にはなるべく尽くしてあげたいと思っている女子も多いかと思います。しかし、男子の心理傾向として、扱いにくいものほど、要求水準を刺激するので、その行動によって彼が冷ましてしまう可能性もあるのです。あなたは彼にワガママを言ったり、男子を振り回すさじ加減が絶妙なので、愛されてしまうのです。■ D:「七並べ」を選んだあなた【パフォーマンス力を活かして偶然の一致を装う】あなたは物事を大きく、ドラマティックに伝えるのが得意なタイプ。初めて出会った相手が、同じ出身地であったり趣味を持っていると、その“偶然の一致”に嬉しくなって会話が弾みますよね。些細なことですが男子からすると「もしかしたら運命の人!?」と盛り上がってしまうのです。相手からLINEがきた際に「私も今ちょうどLINEしようとしてたの!」とメッセージするといった演出が得意なあなたなので、彼とグッと距離を近づけられるのです。あなたの装った偶然に、相手もドキッとするはず。シチュエーションを味方にできるのがあなたの才能なのです。■ おわりに実は“モテる”女子の大半は、単なる“思い込み”であることが多いとされています。つまり、自分で自分のことをモテると信じている人がモテる、というわけなのです。ある調査によると、自分をモテると思い込んでいる女子はそうでない女子に比べて、なんと30%も彼氏ゲット率が高いのだとか。もしも彼を攻略したいなら、まず自分を魅力的だと思い込んでみるのもひとつかもしれませんね。(脇田尚揮/占い・心理テストクリエーター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2020年11月08日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「アメリカ大統領選挙2020」です。対中国関係、経済政策が勝敗を分けるポイントに。共和党のドナルド・トランプ候補vs民主党のジョー・バイデン候補で繰り広げられているアメリカ大統領選挙。選挙活動中にトランプ氏が新型コロナウイルに感染するなど、混乱もありましたが最後まで接戦が続いています。選挙戦のポイントの一つは対中国。トランプ氏は中国に対して強い姿勢を示し、内政を固めようとしました。WeChatの禁止やファーウェイへの制裁、香港や新疆ウイグル自治区問題への抗議などです。一方、民主党は中国に対して親和的な立場。バイデン氏の次男がビジネスで中国と太いパイプを築いており、「国を中国に売るのか」とトランプ氏は激しく突いてきました。この4年の間に経済が悪化していれば、現職の大統領は支持されないでしょうが、新型コロナにより少し落ち込んだとはいえ、アメリカの経済は堅調。「アメリカファースト」と、国内に工場を呼び戻し雇用を作り、国内で消費する政策が功を奏したため、経済界はトランプ氏の再選を願っています。これに対してバイデン氏が主に掲げているのは気候変動への対応や、人種差別への対抗などの大きなテーマ。大切な問題なのですが、明日の暮らしに直結するものではないため、有権者がそれを重要視するのかどうか。日本にとっては、民主党政権下では貿易交渉が厳しくなると言われており、日本の財界は代々共和党政府を歓迎してきました。自民党政権ではアメリカと二人三脚で日米同盟を深化させ、米軍の負担を日本がサポートし、中国や朝鮮半島をともに牽制するという流れが続いていました。トランプ氏は、フェイクニュースを流したり、人種・性差別など問題発言が多いですが、実はトランプ政権下ではアメリカはほとんど戦争に加担していません。アフガンから撤退し、北朝鮮の金正恩委員長と会談、中東でイスラエルとUAEの国交を実現させたり。「安定した社会でなければ、商売も安心して行えない」と、極めてビジネスマンらしい発想で動いています。結果はいずれにしても、共和党か民主党かではなく、人権や環境、SDGsに関わる価値観が“豊かさ”と考える大統領であってほしいなと思います。堀潤ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開中。※『anan』2020年11月11日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年11月04日米大統領選挙の開票が始まり、世界中がその行方を固唾を飲んで見守っている。トランプ大統領は、たとえ獲得した選挙人の数がジョー・バイデン氏を下回ったとしても、不正選挙を主張して法定闘争に持ち込む算段であるとも伝えられており、前代未聞の不穏な選挙となっている。反トランプを掲げる有名人の声が大きいことも、今回の選挙の特徴の一つだ。レディー・ガガやブラッド・ピットはバイデン陣営のPR動画やイベントに出演。テイラー・スウィフトもバイデン氏支持を公にして投票を呼びかけている。そんな“外野”の動きが活発だった選挙戦で、ひときわ注目を浴びていたのがメーガン妃だ。メーガン妃は王室を“離脱”後、カリフォルニア州にある1450万ドル(約15億円)の豪邸に居を構え、チャリティ財団の運営などを行っている。9月に投票を促すメッセージ動画を公開して物議を醸したのは記憶に新しい。現代の英王室は政治的中立を貫き、いかなる選挙にも投票をしないことで知られている。メーガン妃は公務から退いたとはいえ未だに「サセックス公爵妃」を名乗っており、英王室の一員であることに変わりはない。そんな立場でありながら、外国の選挙に口を挟むなど言語道断だと内外から広く怒りを買っていた。しかしNew York Postによると、メーガン妃は郵便投票で早々に投票を済ませていたそうだ。ヘンリー王子は英国民であるため選挙権は持たないが、メーガン妃は今も米国の市民権を持つ。New York Postが取材した関係者は「メーガンは、例えまだイギリスに住んでいたとしても投票はしていただろう」とコメントしている。また、これまで選挙に関わったことがないヘンリー王子だったが、TIME誌のインタビューで「11月が近づくにつれ、ヘイトスピーチ、デマ、ネット上の誹謗中傷を排除するのが不可欠だと感じる」と発言し、炎上を招いていた。
2020年11月04日2日にトランプ米大統領(74)の新型コロナ陽性が確認され、ホワイトハウスはたちまちクラスター化した。そんななか注目されたのが、周りを固める側近に金髪美女が多いこと!■ホープ・ヒックス(31)大統領とチークキスする姿がたびたび撮られているホープ氏は、28歳の若さでファッションモデルから大統領顧問に抜擢された異色の経歴の持ち主で、現在も最側近のひとり。彼女と会うときはいつもデレデレしてうれしそう。■メラニア・トランプ(50)常に行動をともにするメラニア夫人の陽性もやはり確認。結婚16年目を迎えてもハグ、手つなぎが当たり前のラブラブ夫婦。いまは控えているのかもしれないが、これだけ一緒にいれば夫婦間感染は避けられないだろう。■ケリーアン・コンウェイ(53)強い忠誠心を持つ大統領上級顧問で重宝されていたが、夫がアンチ・トランプで夫婦仲に亀裂が生じたことで8月に退任。その後、最高裁判事指名式でトランプ夫妻と濃厚接触し、陽性が確認された。■イヴァンカ・トランプ(38)副大統領への打診があったとの噂も出ている愛娘で大統領補佐官のイヴァンカ氏は、9月29日の大統領選討論会にマスクなしで出席していた子どもたちのひとり。今後の感染が心配される。■ケイリー・マクナニー(32)4月に任命されたばかりの4人目の報道官。報道陣への歯にきぬ着せぬもの言いが注目される強気美女。日本では浜崎あゆみに似ているとも。9月に撮られた写真では、トランプ大統領と近距離でマスクなしの会話姿が。やっぱり危険……。コロナ禍で少しは気を付けていたのかもしれないが、お気に入り美女とのスキンシップが日常茶飯事になっていたことも、感染拡大の一因か?「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月19日「コロナウイルスに支配されてはいけない。恐れてはいけない!」新型コロナ感染を受けて、陸軍病院で治療を受けていたトランプ大統領(74・共和党)が10月5日に退院。同日、国民に対し、冒頭のメッセージを動画で発信した。退院は感染判明・入院からわずか3日後という、“異例の早さ”だったーー。「退院時、軍用ヘリである『マリーンワン』に乗ってホワイトハウスに帰還したトランプ大統領は、自らの足で階段を上り、マスクを外してバルコニーから敬礼していました。これは、トランプ大統領の支持層である退役軍人に向けた“演出”だと私は考えています。彼は支持層に、“私はウイルスに勝った!”とアピールする必要があったのです」そう分析するのは、アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学教授の海野素央さんだ。“復活”をアピールする背景には、11月3日に投票日を控える大統領選がある。海野さんが続ける。「トランプ大統領は、感染前から“劣勢”であることが報じられています。私の知り合いで、共和党の伝統的な支持者である人ですら、まだ新型コロナが全世界に拡大する前から『今回はバイデン氏(77・民主党の大統領候補)に投票する』と話していたくらいでした。“自分はコロナを乗り越えた強い大統領である”と宣言することで、その劣勢を跳ねのけたかったのでしょう」しかし、このコロナ感染が、いまやトランプ政権を“大崩壊”に導いているのだ。大統領選での支持率にまつわる世論調査を定期的に行っている米放送局CNNの発表(6日)によると、感染公表を受けての支持率はバイデン氏57%に対し、トランプ大統領41%と、16ポイントもの差が生まれている。9月に同局が発表した世論調査では、バイデン氏のリードは8ポイントにとどまっていた。しかし「史上最悪の舌戦」と言われた第1回テレビ討論会(9月29日)や感染公表を受けて、その差は“倍”になってしまったのだ。「トランプ大統領はおそらく、4年前の選挙戦と同じように、大規模な集会などを行い、“コロナを恐れるな”と訴えるのでしょう。しかし、コロナによって21万人もの死者を出したアメリカで、そのような主張が有権者の心に響くとは思えません。アメリカでは子どもが学校に行く前、親たちは毎日『今日も感染しないように』と祈っているのです」(海野さん)「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月15日「退院時、軍用ヘリである『マリーンワン』に乗ってホワイトハウスに帰還したトランプ大統領は、自らの足で階段を上り、マスクを外してバルコニーから敬礼していました。これは、トランプ大統領の支持層である退役軍人に向けた“演出”だと私は考えています。彼は支持層に、“私はウイルスに勝った!”とアピールする必要があったのです」そう分析するのは、アメリカ大統領選ウオッチャーで、明治大学教授の海野素央さんだ。新型コロナ感染を受けて、陸軍病院で治療を受けていたトランプ大統領(74・共和党)が10月5日に退院。同日、国民に対し動画を発信した。退院は感染判明・入院からわずか3日後という、“異例の早さ”だったーー。“復活”をアピールする背景には、11月3日に投票日を控える大統領選がある。わずか3日で退院し、ホワイトハウスに姿を見せたトランプ大統領だが、時折肩で息をするようなそぶりを見せ、“完治”とは言い難い様子だった。治療においては、強いステロイド剤とされる「デキサメタゾン」を使用していると報じられている。同薬には精神の高揚や落ち込み、さらに認知障害などの副作用があるとされているが……。「民主党のナンシー・ペロシ下院議長は、『強いステロイド剤のせいで、大統領の心が侵されているのではないか』という過激な発言をしています。というのも、両者は現在、コロナ危機対策の予算措置について折衡を図っているところですが、トランプ大統領は『民主党との交渉を選挙戦後まで延期する』と一方的に話し合いを打ち切ってしまったのです。トランプ大統領は翌日に発言の一部の撤回をしたものの、『完治していない状況では、経済・外交政策も迷走するままだろう』という不信感は続いています」(在米ジャーナリスト)ホワイトハウス内でコロナに感染したのは、トランプ大統領だけではない。大統領夫人であるメラニアさんや大統領の側近ともいえる人物、ホワイトハウス職員などの感染が続々と確認されている。7日時点で、ホワイトハウスでの交流が感染の原因だと指摘されている感染者は22人に上り、側近たちは離脱を余儀なくされることとなった。「政府内では、『大統領こそ感染拡大の中心人物なのでは?』という声も上がっているほどです」(前出・在米ジャーナリスト)かつて自身が「99%は無害」と豪語していたコロナウイルスにより、窮地に追いやられることとなってしまったトランプ大統領。投票日は目前だが、“活路”はあるのだろうかーー。「劣勢のトランプ大統領は、残り2回のテレビ討論会(15日、22日)で、バイデン氏を論破しなければなりません。バイデン陣営は『感染リスクがあるので、討論会はやるべきではない』と消極的ですが、トランプ大統領はこのチャンスを何としてもものにしたいところでしょう」(海野さん)15日に予定されているテレビ討論会について、主催団体は9日、「両陣営が15日に別々の予定を発表しており、討論会を行えないことは明らかだ」として中止を発表。22日に南部テネシー州で予定している3回目の討論会については、予定通り行われるというが……。「生中継の討論会で、せき込んだり、苦しそうに肩で息をするようなことがあれば致命的。討論会の決行は“諸刃の剣”でもあります。1回目のテレビ討論会は“大舌戦”になってしまったことを踏まえ、22日の討論会は持ち時間を過ぎたらマイクを切る、という措置もありえますから、逆転のチャンスは非常に限られているのです」(海野さん)“誤算”にまみれた再選への計画。トランプ大統領の手に“切り札”は残されているのだろうか。「女性自身」2020年10月27日号 掲載
2020年10月15日