写真家・笠原秀信がイタリア周遊旅行の途中で切り取ったランドスケープ「THE ROAD」の第7弾・イタリア・バチカン市国編をお届けします。第7弾の舞台は世界で一番小さい国 イタリア・バチカン市国1929年に独立国家となったヨーロッパにある国家で、その領域はローマ市内にあるバチカンはローマ教皇(聖座)によって統治される国家であり、カトリック教会と東方典礼カトリック教会の中心地、いわば「総本山」である。皇居の半分にも満たないたった0.44平方キロメートルのこの小さな国家ですが、日々、世界中から観光客が訪れる人気の観光地なのです。世界最小国家へ観光客が集まる理由は「サン・ピエトロ大聖堂」を訪れるためです。サン・ピエトロ広場広場は楕円形と台形が組み合わさったコロネードに囲まれ、中央には高さ25.5mのオベリスクがあります。サン・ピエトロ大聖堂カトリック教会の伝承によれば、サン・ピエトロ大聖堂はもともと使徒ペトロの墓所を祀る聖堂とされ、キリスト教の教会建築としては世界最大級の大きさを誇ります。床面積2万3,000平方メートル。北に隣接してローマ教皇の住むバチカン宮殿、バチカン美術館などがあり、国全体が『バチカン市国』としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。サンピエトロ大聖堂のファザードの上部には、11使徒の像が並び、近くで見るとかなりの大きさであることが分かります。大聖堂の前にある二体の像が聖ペテロと聖パウロです。サン・ピエトロ大聖堂の衛兵バチカン市国と教皇を警護するスイス衛兵隊は、カラフルで個性的な衣装を身に纏っています。青、黄、赤の縞柄の制服は16世紀のルネッサンス期のデザインを基にしたもの。当初の制服はミケランジェロがデザインしたとも伝えられています。サン・ピエトロ大聖堂のアトリウム/玄関廊ベルニーニの大天蓋6万人を収容できる聖堂内には、11の礼拝堂と45の祭壇があり、主祭壇を覆う 大天蓋は高さ29mにもおよびます。1624年から約10年を費やして完成したバロックの巨匠ベルニーニの手による大天蓋は、 ルネサンスの第一人者ミケランジェロ設計のクーポラの真下に鎮座します。ミケランジェロ設計のクーポラミケランジェロ設計のクーポラを支えている4本の五角形の柱の下には、聖人像が飾られています。16に区切られた窓からは太陽の光が差し込み、高さ132.5mのクーポラの中心部には、天使に囲まれた神の姿が描かれています。天井の巨大絵画巨大な絵画ライトアップされる夜のサン・ピエトロ広場コロナ流行りで世の中のリモート化が急速に進んだ一方、誰かとの他愛もない会話だったり、道端の花を愛でる時間だったり、アナログとして大事にしなければならないものが確かにある。そんな思いが交錯するかのような道と人々と街が織りなすストーリー「THE ROAD」。静かで温かな空気感をとらえる笠原秀信のアートのようなフォトグラフィーに、とくと注目したい。過去と現在、そして未来を見つめながら、私たちの道はまだまだ続いていく。「THE ROAD – in Vatican」 : Hidenobu KasaharaTHE ROAD 掲載中の写真を下記HPにて販売開始をいたしました。
2022年06月17日こんにちは。パリは毎日寒い日が続いております。今年は例年に比べて雪の日が多く、1月のPFWの期間中は雪の影響で珍しく公共の交通機関に影響がでたほど! メトロが何らかの理由でストップするのはしょっちゅうなパリですが、雪でストップは稀なことでした、私の記憶上。 そんな寒い日が続いており、さらに冬のパリはとにかく日照時間が短い。加えて、晴れの日も少ないので暗い、寒い、雨ばっかり!パリに来てから、太陽のありがたさというのを身をもって知りました。メンタルにおいても日光って大事なんですよね。だからこそ、リフレッシュは必須! 私が思うに、フランス人はバカンスを大いに活用する国民性もあってか、オンオフの切り替えが上手な気がします。みんな旅行が好きだし、ホームパーティーも大好き。心置きなく過ごせる友人や家族との時間を大切にし、リラックスする、気持ちを盛り上げる、切り替える、ということを皆んな代々やってきたんだろうな、と。 とにかく、そんな鬱々とした気候の街に住んでいることもあり、FWも終わってホッとしたので、バカンスも兼ねてバチカン&ローマへと小旅行に行ってきました。やはり少しでも南へ行きたい!太陽が無いなら自ら出向く!ですね。 ちなみにパリからだと、飛行機でローマまで2時間で着きます。ヨーロッパは陸続きだから、EUなら何処へでも気軽に行けてしまうのが魅力ですね。 イタリアは何度か行っていますが、バチカンとローマは今回が初めて。バチカンは子供の頃に何かの写真を見てからずっと行ってみたいなーと思っていた国の一つでした。両方とも見所が有りつつも、小規模なのでプチ旅行には持ってこい。今回は、念願叶ったバチカンで見たものをお伝えしたいと思います♪ カトリックの総本山 「サン・ピエトロ大聖堂」 1番最初に訪れたのは、世界中のカトリック信者が礼拝に訪れるサン・ピエトロ大聖堂とその広場。お天気にも恵まれました!このバジリカは、あのイエス・キリストの一番弟子であり、最初のローマ教皇ペトロが祀られたという偉大な歴史を持つ大聖堂です。 セキュリティーチェックで並ぶ人たち。そして建物の上から広場を見下ろす形でたくさんの聖人像が。その数およそ140体とのこと! 実は、日中は混雑するので、到着した日の夕方(前日)に聖堂内を見学してました笑。なので、日の光など、見え方が少し違うと思います。何処でもそうですが、やっぱり神聖な場所ってちょっと足を踏み入れただけで空気が変わりますね。この静まり返った空気の感じが私は好き。 堂内のあちこちには、歴史や美術史の教科書にでてくる偉大な芸術家達による作品が飾られていました。特に驚いたのは、像の多さ!ヨーロッパのさまざまなカテドラルやバジリカを訪れましたが、こんなにたくさんの像を見た大聖堂は初めて。 特に嬉しかったのは、ミケランジェロのピエタ。何とも憂いのある美しい作品です。これを若干23歳の若さで仕上げたって事実に驚愕。 これはキリストの一番弟子ペトロの銅像。 この大聖堂の名前は彼の名前からきているとのこと。なんでも訪れた多くの方々が祈りと一緒に彼の足をさすっていくとのこと。御利益とかあるのかなと思いつつ、私も並んで、ここに来れた感謝の気持ちと共にやってみました。 銅像のすぐ隣には、この大聖堂のちょうど中核にあたる場所にベルニーニの大天蓋があります。蔦が天へ向かって伸びていくような、うねりが施されたブロンズ製の天蓋は、重厚感と迫力がありました。そして、この真下(地下)に、ペトロのお墓があるそうです。 そして、奥に見えるのが、後陣とい言われる場所。かつてペトロが座っていたブロンズ製の椅子があり、現在はローマ教皇のみが座ることを許されているそうです。 総面積、4万2000平方メートルの巨大美術館。 次に、歴代のローマ教皇が500年以上もかけて集めたコレクションが並ぶ、世界有数の巨大なバチカン美術館へ。展示コースは全長7キロと言われ、じっくり鑑賞すれば間違いなく数日は要する規模。美術館全体が展示物と化していて、何処を切り取っても絵になる美しさでした。 とは言っても、2泊3日のプチトリップ。ローマ観光も控えていたので、足早に、見たいポイントだけ絞って鑑賞しました。 バチカン美術館といえば、やはりラオコーン像!実は凄い人だかりで、写真を撮るのも一苦労でした。 光り輝く「地図の間」。大きなタペストリーに昔のイタリアの地図が並んでいます。が、何と言っても度肝を抜かれるのは天井! ごてごてとした絢爛豪華な装飾に圧倒され、心酔!!ヴェルサイユ宮殿なんかも見ていて思いますが、昔の人は、こういう華麗な装飾に対する美的感覚を一体どうやって培っていったのだろうかと。何世紀も経た人間をまたこうして圧倒させられる力って凄いですよね。ずっと上ばかり見ていたので首が痛くなりましたが笑 バチカン美術館の最後にあたるシスティーナ礼拝堂は、撮影禁止のため写真を撮ることができなかったのですが、ミケランジェロが4年もかけて製作した天井画、そして超大作「最後の審判」を間近に見ることが出来、とても感動しました。彫刻家らしく、ダイナミックで立体的で、登場人物の肉体もそこに描かれている光景も躍動感に満ち溢れていました。 バチカン美術館近くのおすすめレストラン たくさんの美術品を見て胸はいっぱいになりましたが、朝一から行動していたのでお腹はぺこぺこ!ローマ散策へ出る前に、私が訪れたのは、バチカンから徒歩10分弱、わずか10席ほどの小さなレストラン、Borghiciana Pastificio Artigianale。ホームメイドのパスタが売りのアットホームなお店です。 頼んだのはボロネーゼのパスタ。 タリアテッレの麺がもっちもちで、美味しかった!相当なボリュームなのですが、コスパも良く、これで7.5€!観光地って、味と値段のバランスが不釣合いなこと多々なのに、ここは美味しい上にグットプライス♪ サービスの方々もとっても気さくでフレンドリーだし、お客さんも自然と笑顔になってしまう良いレストランでした。 ちょっとタイトなスケジュールではあったけれど、見たいものは全て見ることが出来た今回のバチカン&ローマの旅。次回はもっと暖かくなってから、まだ訪れたことのない国へ行ってみたいと思います。機会があれば、またこちらでも記事にしたいと思います! Borghiciana Pastificio Artigianaleaddress : Borgo Pio, 186, 00193 Roma RM, イタリア
2019年02月17日NTTデータは10月20日、同社が構築したデジタルアーカイブシステムによってデジタル画像化されたバチカン図書館所蔵の貴重な手書き文献が、同日より順次バチカン図書館によって本格公開されると発表した。同社は、2014年3月20日にバチカン図書館と初期契約を締結したバチカン図書館デジタルアーカイブ事業において、デジタル画像化された貴重な手書き文献を長期保存・公開するため、デジタルアーカイブソリューション「AMLADR」をベースにデジタルアーカイブシステムの構築を行ってきた。デジタルアーカイブシステムの提供が開始されたことで、AMLADが提供する高機能閲覧ビューワーにより、デジタル画像化したデータを閲覧可能になった。同ビューワーは、バチカン図書館のWebサイトから直接アクセスでき、PCに加えてスマートフォンやタブレット端末からの閲覧にも対応している。バチカン図書館では現在、ボッティチェリの挿し絵が入ったダンテの『神曲』、西暦400年頃ローマで制作された『ウェルギリウス』、ルネッサンス期の装丁芸術における最高傑作とされる『ウルビーノ聖書』、1613年に作成された日本の信者42人が殉教を誓った連判状、日本舞踊の11枚の水彩画など、8冊の文献を公開している。同社は今後、バチカン図書館との初期契約に基づき、2018年3月末までに3000点の手書き文献の電子化を進め、公開点数の増加に伴い、2014年度末をめどに検索機能等の機能拡充を図る。
2014年10月21日NTTデータは20日、同社が構築したデジタルアーカイブシステムで画像化されたバチカン図書館所蔵の手書き文献が、バチカン図書館により公開されたと発表した。文献はバチカン図書館の公式サイトにて無料閲覧できる。同社は2014年4月より、バチカン図書館が所蔵する文献のデジタル画像化作業や、電子化された文献画像データの長期保存システム、画像公開用の閲覧ビューワーなどを含むデジタルアーカイブシステムの構築を、デジタルアーカイブソリューション「AMLAD」をベースに進めてきた。今回、デジタルアーカイブシステムの提供を開始し、「AMLAD」の閲覧ビューアにより、デジタル化した画像をWebサイト上で閲覧できるようになった。画像データは、公式サイトのメイン画面から閲覧可能。最初に表示される言語選択画面で「English」を選択した場合は、「Digitized Collections」の見出し下にある「Digital Collection Viewer」をクリックすることで表示される。同社は2018年3月末までに、3,000冊の文献をデジタル画像化する計画。また、2014年度内をめどに検索機能の追加など、機能拡充を図る予定だ。
2014年10月20日