アメリカ文学界のアウトサイダー、パトリシア・ハイスミスの知られざる素顔を紐解くドキュメンタリー『パトリシア・ハイスミスに恋して』の日本公開を記念し、新宿シネマカリテにて杉田協士(映画監督)と月永理絵(ライター/編集者)によるトークイベントが行われ、作品の見どころを掘り下げた。杉田監督は、『春原さんのうた』が国内外で注目を集め、最新作『彼方のうた』が第80回ヴェネチア国際映画祭ヴェニス・デイズ部門、第36回東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門にて上映されたばかり。映画ライター、編集者として数多くの映画作品の映画評、解説を手掛ける月永氏とともに、『太陽がいっぱい』『キャロル』『見知らぬ乗客』『アメリカの友人』など映画史に残る名作の原作の数々を生み出した、パトリシア・ハイスミスの素顔を掘り下げた本作の魅力を語った。『春原さんのうた』杉田協士監督「嘘がない、誠実な作り」まず、本作の感想を聞かれると月永氏は「ハイスミスを知るための入門書のような映画だと思いました。ハイスミスという人の世界に入っていくための扉を開けてもらったような印象を受けました」とコメント。杉田監督は「自分がとても好きな映画の原作の人ということで多少知っている程度だったのですが、今日スクリーンで本作を改めて観てとても感動しました」と語り、「走っている車の中から撮られた(ハイスミスが実際に暮らした)ペンシルバニアの道や家々などの風景が心に残りました。それはエヴァ(・ヴィティヤ)監督がもう会うことのできないハイスミスのことを本当に思って、あの場所に行ってカメラを置いたんじゃないか。部屋の中で時計の針の音だけ聞こえたり…今はもう会えない人を思うことしかできないということに嘘がない、誠実な作りだなと感じました」と監督の視点から本作の魅力を掘り下げた。また月永氏は、本作に出演する証言者について「ハイスミスと恋に落ちた女性たちを中心に、良い笑顔で、親密さを込めてハイスミスとの思い出を語るかつての恋人の女性たちという映し方をしているドキュメンタリーで感動しました」と話すと、杉田監督も「隠さずに話しているのが良いですよね」と共感。さらに月永氏が「ハイスミスの作風は殺人を扱っていたりとか、常に暗いムードが漂っていて、後年は閉じこもって暮らしていたり、そういう話を聞いていたので、彼女のドキュメンタリーを作るとなるともしかしたらもっと暗い部分を暴いていくような映画にもなり得たかもしれないなと思うのですが、この作品は彼女を愛した人たちの言葉によって、彼女の光の部分を見つめようとする映画だと捉えました」とコメント。すると、杉田監督も「ハイスミスが晩年にスイスに移り住んだ家は要塞のようだったと紹介されていますが、そのあとに彼女が書斎で執筆しているモノクロ写真が出てくるんです。戸が開け放たれていて、陽が差している部屋で彼女は執筆していたというのもきちんと残しているんですよね」と続ける。本作に織り交ぜられるハイスミスが過ごした家や街の様子などを映したアーカイブ映像についても「名もなき良い作り手が撮った映像!」と絶賛した。杉田監督、月永氏のお気に入りのハイスミスの映画化作品とは――最後にハイスミスの映画化作品についての話題となると、杉田監督はハリウッドでヘイズ・コード(厳しい自主検閲)が施行されていた時代にどのように同性愛が描かれてきたかを紐解く『セルロイド・クローゼット』(95)というドキュメンタリーの中で『見知らぬ乗客』(51)が登場しない点に言及し、「ハイスミスがレズビアンであることは暗黙の了解だったと語られることがありますが、当時どこまで、もしくはどの界隈の人まで認知されていたのかは未知かもしれないと思いました」とコメント。月永氏も「確かに同性愛的な関係性はハイスミスの小説にはしばしば描かれていて、映画化する監督たちはどこまで意識していたのか改めて観直してみたくなりました」と同意する。また、一番観たくなった映画化作品に月永氏は『見知らぬ乗客』と、ラストシーンが衝撃的だったというクロード・シャブロル監督の『ふくろうの叫び』(87)を挙げると、杉田監督は「実はヴィム・ヴェンダース監督が一番最初に映画化したくて打診した作品が『ふくろうの叫び』だったらしいんですよ」と逸話を披露。しかし、すでに権利が売られていたために落ち込んでいたところ、それを聞きつけたハイスミスが直接ヴェンダース監督を呼び寄せ、出版前の「リプリーズ・ゲーム」を渡したことで『アメリカの友人』(77)が制作された、という知られざるエピソードも語り注目を集めた。来年1月5日より公開の杉田監督の最新作『彼方のうた』にも『アメリカの友人』に影響を受けたシーンが登場するという。好きな作品に『キャロル』(15)を挙げた監督は、「『キャロル』のスタッフ全員がハイスミスのことを思っているのかなっていうくらい、凄いんですよ」と語る。さらに『セルロイド・クローゼット』と同様、カーター・バーウェルが手掛けた『キャロル』の音楽や、映画史に残る名シーンであるキャロルとテレーズの出会いのシーンを細かく分析し、月永氏も「この映画を観て『キャロル』がハッピーエンドで終わるということがどれくらい大事で、革命的だったのかということがよくわかって感動しました」と語り、トークを締めくくった。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パトリシア・ハイスミスに恋して 2023年11月3日より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2022 Ensemble Film / Lichtblick Film
2023年11月09日『太陽がいっぱい』『キャロル』などを生んだ作家の知られざる素顔に迫る映画『パトリシア・ハイスミスに恋して』。パトリシア・ハイスミスはアルフレッド・ヒッチコックからルネ・クレマン、クロード・シャブロル、アンソニー・ミンゲラ、トッド・ヘインズといった映画監督たちが原作の映画化を切望してきた作家。文章を読んで広がる映像のイメージの魅力もさることながら、時には同時代の社会的モラルについて考えさせる物語がファンを魅了する。名匠ヴィム・ヴェンダース監督もその1人であり、彼の最新作となる『PERFECT DAYS』と『パトリシア・ハイスミスに恋して』から、両者をつなぐ2つの本編映像が解禁となった。まず、『パトリシア・ハイスミスに恋して』からは、本編中に引用されるヴィム・ヴェンダース監督による『アメリカの友人』(77)のワンシーンが解禁。『太陽がいっぱい』の原作である「トム・リプリー」シリーズの第3弾として発表された「アメリカの友人」の映画化では、主人公リプリーを『イージー・ライダー』のデニス・ホッパー、額縁職人ヨナタンを『ベルリン・天使の詩』のブルーノ・ガンツが演じている。デニス・ホッパーはテンガロンハットをかぶったリプリーを演じ、その意外性と共に話題となった。20作品以上の小説のほとんど全てが映画化されているハイスミス原作映画のなかでもファンの多い作品であり、アラン・ドロン主演の『太陽がいっぱい』(60)や、ケイト・ブランシェット主演の『キャロル』(15)を凌いでベストに挙げる評者もいるという。そして、もう1つは、第36回東京国際映画祭のオープニングで上映された『PERFECT DAYS』のワンシーン。第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞(役所広司)とエキュメニカル審査員賞を受賞し、第96回米国アカデミー賞国際長編部門の日本代表にも選ばれた本作にも、実はパトリシア・ハイスミスの小説が登場している。解禁された本編映像では、役所さん演じるトイレ清掃員の平山が休日に古書店を訪れ、ハイスミスの短編集「11の物語」を手に取る場面が切り取られている。古書店主の女性が「パトリシア・ハイスミスは不安を描く天才だと思うわ。恐怖と不安が別のものだって彼女から教わったの」と平山に語るシーンも、ハイスミス作品の熱心な読者には味わい深いセリフ。『PERFECT DAYS』ではまた、平山の日常に「ある思いがけない出来事」が起こると、観客が平山に抱く謎を代弁するかのように、平山の周りの登場人物が彼に様々な問いを投げかける。『パトリシア・ハイスミスに恋して』を通じてハイスミスの人生に触れた後で観ると、ヴェンダースがここでハイスミスの小説を登場させた意図に気づくことができるかもしれない。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。『PERFECT DAYS』は12月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パトリシア・ハイスミスに恋して 2023年11月3日より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2022 Ensemble Film / Lichtblick FilmPERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2023年11月08日レズビアンであることを隠しながら活動を続けたアメリカの作家パトリシア・ハイスミスの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー『パトリシア・ハイスミスに恋して』が、ついに公開。本作を手掛けた、スイスの映画監督エヴァ・ヴィティヤ監督が、犯罪小説の裏に隠されたハイスミスの素顔について語る特別インタビューが到着した。日本でも近年、トッド・ヘインズ監督による映画『キャロル』(15)が大ヒットした一方、原作者のパトリシア・ハイスミスその人についてはあまり知られていない。ハイスミスの世界的な評価について監督は、「ヨーロッパでは有名ではあるのですが、あくまでも犯罪小説の作家として有名です。彼女はフランスで長い間暮らしていたので、彼女の作品が最も読まれているのはフランスです」と話す。「それは出版社との関係も作用していると思います」と明かし、「例えばドイツやフランスでは彼女と長年の付き合いのある出版社がいくつかあったのですが、アメリカでは頻繁に出版社が変わっていて、彼女を理解して長期的にサポートしようとした会社はありませんでした」と、アメリカ文学界のアウトサイダーとしてのハイスミスの作家人生を解説。もともとハイスミスのファンだったという監督だが、本作のリサーチを重ねるなかでハイスミス作品に対する印象も変化したと語る。「ハイスミスの人生を深く知ることで、より小説への理解が深まりました。彼女の小説は『罪』がテーマになっていますが、それは実は彼女のセクシュアリティからくる罪の意識というものが大きく影響していると私は思っています。メディアは彼女の人格と彼女の作品を直接結びつけて、彼女を残酷な人間とみなすことが多かったのですが、実際は人格ではなく彼女の抱える問題が背景となって、それが極端で残酷な行動となって表れているのです」と、作家として大きな成功を収めながらも、レズビアンであることを隠すしかないまま活動を続けたハイスミスの苦悩を考察する。さらに、監督はお気に入りのハイスミス作品に「愛しすぎた男」を挙げ、「これは彼女の日記にも通じますが、書くことと愛の関係性がよく表れていると思います。本作で彼女の小説ではなく日記を中心に取り上げたのは、日記には彼女の生活の断片的な感覚や感情というようなものが何の制限もなく自由に書かれているからなのです」と語った。本作から浮かび上がるのは、クールな仮面の下に隠された、惚れっぽく、傷つきやすく、どうしようもなく愛を求め続けた女性の姿。「日本ではまだ知られていないハイスミスの一面を新しく知ることができると思います。私自身もこの映画を撮るまで知らなかった姿を知ることができました。また本作を機にハイスミスの作品も改めて読んでみてほしいです」と、ヴィティヤ監督は日本の観客にメッセージを送った。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は11月3日(金・祝)より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パトリシア・ハイスミスに恋して 2023年11月3日より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2022 Ensemble Film / Lichtblick Film
2023年11月04日『太陽がいっぱい』『キャロル』『アメリカの友人』を生んだ名作家に迫る『パトリシア・ハイスミスに恋して』より本編映像が解禁された。アメリカの作家パトリシア・ハイスミスの、生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、貴重な本人映像やインタビュー音声、元恋人たちや家族によるインタビュー映像を通して、人気作家の知られざる人生を追うドキュメンタリー。この度解禁された本編映像では、1950年代当時のレズビアンにとってバイブルであり、ハイスミスの自伝的要素のある名作「キャロル」(52/初版の題名は「The Price of Salt」)の誕生秘話が紐解かれている。映像は、ハイスミスの元恋人であり、レズビアン・パルプ・フィクションと呼ばれるジャンルを確立した小説家のマリジェーン・ミーカーが当時のレズビアン・カルチャーを解説。ハイスミス自身の貴重なアーカイブ音声を引用しながら、トッド・ヘインズによる映画化作品『キャロル』(15)の名シーンに、小説の一節を読み上げるグウェンドリン・クリスティー(「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズ)のナレーションが重なる。「キャロル」は1950年代で初めてハッピーエンドを迎えたレズビアン小説であったが、ハイスミスはクレア・モーガンという偽名で出版しなければならず、90年になって初めてハイスミス名義で再版された。2021年になってようやく発表されたハイスミスの膨大な日記やノートの引用や、元々ハイスミスのファンだったために本作の出演が実現したというグウェンドリン・クリスティーによるナレーションも見どころだ。また本作について各界著名人から、「矛盾だらけの世界で小説の中だけが、彼女の永遠だったのかもしれない」(玉城ティナ)、「この映画を観て、さらに『キャロル』という物語のことを深く愛した」(児玉美月/映画文筆家)、「強く愛を求め、たくさんの恋をしながらも、孤独でなくては書いて=生きていけない創作者の業に胸を抉られた」(小説家・王谷晶)といった絶賛コメントが寄せられている。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は11月3日(金・祝)より新宿シネマカリテ、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パトリシア・ハイスミスに恋して 2023年11月3日より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2022 Ensemble Film / Lichtblick Film
2023年10月27日作家パトリシア・ハイスミスの素顔に迫るドキュメンタリー『パトリシア・ハイスミスに恋して』の公開記念トークイベントが10月25日、都内で行われ、翻訳家の柿沼瑛子氏が出席。コラムニストの山崎まどか氏を聞き手に、ハイスミスにまつわる秘話を語った。欧米ではアガサ・クリスティーと並ぶ人気を誇る、サスペンス・ミステリー作家、パトリシア・ハイスミス(1921-1995)。多くの著書が映画化もされたが、中でも当時偽名で発表した『キャロル』は自伝的小説であり、1950年代のアメリカでハッピーエンドを迎えた初のレズビアン小説だった。しかし、ハイスミス自身は、女性たちとの旺盛な恋愛活動を家族や世間に隠す二重生活を余儀なくされていた。『キャロル』や『水の墓碑銘』といったハイスミスの著作を翻訳されてきた柿沼氏。この日は、晩年のハイスミスと、映画版『キャロル』の脚本を手がけたフィリス・ナジーとの深い関わりについて、「生前から火葬に興味があり、火葬場の取材をすることになったハイスミスを、アテンドしたのが若き日のフィリス・ナジーだったんです」とエピソードを紹介。当初、ハイスミスは、ナジーと言葉を交わすことはほとんどなかったといい、ナジー本人も「嫌われているんじゃないか」と不安に思ったのだとか。ところが、取材のアテンドを終えると、ハイスミスから感謝の手紙が届いたといい、脚本家志望のナジーを大いに励ましたそうだ。「いつか私の小説を脚本化していいわよとも言っていたそうで、それが結実したのが映画版『キャロル』だった。ぜひ、ハイスミスにも観てほしかった」(柿沼さん)小説『キャロル』は1952年、クレア・モーガン名義で“The Price Of Salt”の題名で発表された、後の90年にハイスミス名義にて『キャロル』に改題された。自身の性的指向が反映された同作の逸話に、柿沼さんは「ハイスミスは、小説のジャンルも自分自身のこともカテゴライズされることを嫌っていた」とその背景を説明していた。ハイスミスの生涯を、生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、貴重な本人映像やインタビュー音声、家族による証言、そしてアルフレッド・ヒッチコック(『見知らぬ乗客』)やトッド・ヘインズ(『キャロル』)、ヴィム・ヴェンダース(『アメリカの友人』)らによる映画化作品の抜粋映像を織り交ぜながら、彼女の謎に包まれた人生と著作に新たな光を当てるドキュメンタリー。さらにウルリケ・オッティンガー『アル中女の肖像』(79)の主演・衣装で知られるタベア・ブルーメンシャインや、作家のマリジェーン・ミーカーなど、ハイスミスの元恋人たちによる貴重なインタビューは、多くの女性から愛されたハイスミスの謎に包まれた魅力を紐解くと同時に、当時のレズビアンカルチャーを知る貴重な証言となっている。監督・脚本はドキュメンタリー監督、脚本家として活躍するスイスの映画監督、エヴァ・ヴィティヤ。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は11月3日(金・祝)より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パトリシア・ハイスミスに恋して 2023年11月3日より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2022 Ensemble Film / Lichtblick Film
2023年10月26日『太陽がいっぱい』や『キャロル』などの原作者の素顔に迫るドキュメンタリー『パトリシア・ハイスミスに恋して』から、若かりし日のハイスミスのカットやハイスミスの元恋人たちの場面写真9点が解禁となった。本作は、アメリカの人気作家パトリシア・ハイスミスの生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、貴重な本人映像やインタビュー音声、元恋人たちや家族によるインタビュー映像を通して、彼女の人生と著作に新たな光を当てるドキュメンタリー。この度、解禁となった場面写真から、長編デビュー小説「見知らぬ乗客」(50)が翌年ヒッチコック監督により映画化されるなど、若くしてキャリアの成功を手にした裏で、当時深くアンダーグラウンドに潜っていたLGBTQ+コミュニティで多くの女性たちから愛されたハイスミスの知られざる素顔を垣間見ることができる。また、人気作家として名を馳せ、魅力あふれる若かりし日のハイスミスの写真をはじめ、本作に大きな貢献を果たしたハイスミスの元恋人たちによる貴重なインタビュー写真が到着。はじめに登場するマリジェーン・ミーカーは、ハイスミスと同様アメリカの作家。ジャンルごとに様々なペンネームを使い分け、「Spring Fire」(52)でレズビアン・パルプ・フィクションと呼ばれるジャンルを確立した一方、推理小説や犯罪小説でも成功を収めた。ミーカーはノンフィクションの回想録「Highsmith:A Romance of the 1950s」でハイスミスとの日々を綴っている。マリジェーン・ミーカー次に登場するフランス人の元英語教師、翻訳家のモニーク・ビュフェは1978年にハイスミスと出会い、恋愛関係に。ハイスミスは「リプリーをまねた少年」(80)の中でモニークに献辞を捧げており、ハイスミスが亡くなるまで友好的な関係を保ち続けた。モニーク・ビュフェさらに70~80年代にかけて、西ベルリンの映画・アートシーンで活躍し、ウルリケ・オッティンガー監督『アル中女の肖像』(79)の主演・衣装デザイナーなどで知られるタベア・ブルーメンシャインの貴重な証言も収録。タベア・ブルーメンシャイン日本でも「ウルリケ・オッティンガーベルリン三部作」より『アル中女の肖像』『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』(84)が8月19日より劇場初公開されるなど、世界的に再注目が高まるタベア・ブルーメンシャイン。彼女が2020年に亡くなる直前に本作に語った、ハイスミスとの知られざる愛の軌跡も劇中には収められている。ハイスミスの生まれ故郷であるテキサス州からハイスミスの親戚のインタビューも収録、ハイスミスのアイデンティティの葛藤や長年にわたる母親との確執、孤独を浮かび上がらせる。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は11月3日(金・祝)より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パトリシア・ハイスミスに恋して 2023年11月3日より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開© 2022 Ensemble Film / Lichtblick Film
2023年09月17日『太陽がいっぱい』『見知らぬ乗客』そして『キャロル』の原作者として知られる作家パトリシア・ハイスミスの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー『Loving Highsmith』(原題)が邦題『パトリシア・ハイスミスに恋して』として11月3日(金・祝)より公開決定、日本版ポスタービジュアルと予告編が解禁された。欧米ではアガサ・クリスティーと並ぶ人気を誇る、サスペンス・ミステリー作家、パトリシア・ハイスミス(1921-1995)。トルーマン・カポーティに才能を認められ、『見知らぬ乗客』(51)、『太陽がいっぱい』(60)、『アメリカの友人』(77)、『キャロル』(15)などの映画史に残る名作の原作の数々を生みだした。中でも、当時偽名で発表した『キャロル』は自伝的小説であり、1950年代のアメリカでハッピーエンドを迎えた初のレズビアン小説だった。しかし、ハイスミス自身は、女性たちとの旺盛な恋愛活動を家族や世間に隠す二重生活を余儀なくされていた。本作は、ハイスミスの生涯を、生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、貴重な本人映像やインタビュー音声、家族による証言、そしてアルフレッド・ヒッチコックやトッド・ヘインズ、ヴィム・ヴェンダースらによる映画化作品の抜粋映像を織り交ぜながら、彼女の謎に包まれた人生と著作に新たな光を当てるドキュメンタリー。さらに8月19日(金)より公開中のウルリケ・オッティンガー『アル中女の肖像』(79)の主演・衣装で知られるタベア・ブルーメンシャインや、作家のマリジェーン・ミーカーなど、ハイスミスの元恋人たちによる貴重なインタビューは、多くの女性から愛されたハイスミスの謎に包まれた魅力を紐解くと同時に、当時のレズビアンカルチャーを知る貴重な証言となっている。監督・脚本はドキュメンタリー監督、脚本家として活躍するスイスの映画監督、エヴァ・ヴィティヤ。「未発表の日記を読み始めるうちに、彼女自身に恋をしてしまった」と監督が語るように、本作はハイスミスの生誕100周年である2021年に刊行された、彼女の恋愛生活を赤裸々に綴った日記を基に制作されている。ナレーションを担当するのは、大ヒットドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」、Netflixドラマシリーズ「ウェンズデー」で知られるグウェンドリン・クリスティー。そしてフランスのギタリスト、ノエル・アクショテが書き下ろし、ビル・フリゼールとメアリー・ハルヴォーソンが演奏に参加した楽曲に導かれ、現代ますます再評価の高まる女性作家の仮面の下に隠された、惚れっぽく、傷つきやすく、愛を渇望し続けた、知られざる素顔が明かされる。予告編映像は、グウェンドリンが朗読するハイスミスの日記の一節から幕を開け、彼女の日記やノートの一部、そして元恋人のマリジェーン・ミーカーやモニーク・ビュフェ、家族の貴重なインタビュー映像を垣間見ることができる。日本版ポスタービジュアルでは、多くの女性たちから愛された若かりし日のハイスミスの姿に、彼女の作家人生を表現する「彼女が望んだもうひとつの人生は小説の中にあった」というキャッチコピー、そして彼女が愛した猫やカタツムリなどのモチーフに彩られている。『パトリシア・ハイスミスに恋して』は11月3日(金・祝)より新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月27日『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で注目を集め、主演映画『ベイビーティース』が2月に公開されるエリザ・スカンレン。本日1月6日に22歳の誕生日を迎えた彼女は、すでに多くの作品で数々の名優たちと肩を並べ、いまハリウッドで最も熱い視線を送られる女優のひとりとなっている。『ベイビーティース』では2020年度のオーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞で主演女優賞を受賞したエリザ・スカンレン。彼女が大きく注目されるきっかけとなったのは、2018年に放送されたHBOのTVシリーズ「KIZU -傷-」(シャープ・オブジェクト KIZU-傷-:連続少女猟奇殺人事件)。『ゴーン・ガール』で知られるギリアン・フリンの同名小説を基にし、ゴールデン・グローブ賞やエミー賞にもノミネートされ批評家から高い評価を得た。同作では当時、ほぼ無名ながら主演のエイミー・アダムスやパトリシア・クラークソンに並ぶメインキャストとして存在感を放ち、見事な演技を披露したエリザ。その演技が認められ、同年に米「ハリウッドレポーター」誌の「次世代を担う俳優」のひとりに選ばれた。そして昨年公開された『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』では、シアーシャ・ローナン、エマ・ワトソン、フローレンス・ピューといった壮々たるキャストと共に4姉妹の3女、ベス役として好演。さらにNetflixで配信中の映画『悪魔はいつもそこに』ではトム・ホランド、ロバート・パティンソンなど、いまをときめく人気キャストたちとも共演し、また、M・ナイト・シャマラン監督の最新作『OLD』(原題/2021年公開予定)にも出演するなど、その勢いは止まらない。多くのハリウッド作品で活躍しているエリザだが、オーストラリアのシドニー生まれで、現在もシドニーを拠点に活動している。地元で撮影された本作『ベイビーティース』は、そんな彼女の魅力を存分に堪能できる作品だ。病に侵された少女ミラという役どころには 『ストーリー・オブ・マイライフ』や『悪魔はいつもそこに』で演じた清廉さや純粋さに通ずる部分がある一方、不良少年に恋をして自身を冒す病に精一杯抵抗しようとする姿には、「KIZU -傷-」で見せたような小悪魔的な魅力も発揮されている。本作ではエリザが見せる、多感な少女の多彩な表情には要注目。なお、本作はオーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞では、エリザの主演女優賞ほか作品賞、監督賞、脚本賞など全9部門で受賞する快挙を達成。米アカデミー賞の前哨戦の1つでもある英国インディペンデント映画賞の最優秀国際映画賞にも『ノマドランド』などと並んでノミネートされている。『ベイビーティース』は2月19日(金)より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイビーティース 2021年2月19日より新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開© 2019 Whitefalk Films Pty Ltd, Spectrum Films, Create NSW and Screen Australia
2021年01月06日ひとつの身体にふたつの人格をもつ“僕”をアンセル・エルゴートが演じる、“脳”コントロール・スリラー『ジョナサン-ふたつの顔の男-』。アンセル演じる主人公ジョナサンは建築設計士であることから、彼が暮らす家は、まるで20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエを彷彿とさせる邸宅となっている。ジョナサンは建築会社に勤務する設計士。仕事にいそしみ、料理やランニングなどルーティーンに沿った毎日を過ごす彼の心休まる場でもある自宅は、掃除が行き届いた無駄のないバランスのとれた清潔な空間で、随所に彼のセンスが光る。劇中では、スイスが生んだ20世紀建築の巨匠“ル・コルビュジエ”が好きだと語るジョナサン。元は本作の脚本も務めるビル・オリバー監督自らがコルビジュエのファンであることから、劇中にも多く反映させたのだとか。ストーリーの大半が室内で展開していく本作で、ビル監督はセットに一番こだわったという。予算も潤沢ではないことから、外観は全てロケだったそうで「ニューヨークのルーズベルト島というところにある、1960年代の雰囲気を残したままの殺伐とした団地があって、その外観は建築的な視点からもとてもユニークなんだ」と監督。「ものすごい集合住宅でたくさん世帯が入っていて、長い廊下があってなんとなく薄暗くて、そして都会のたくさん人がいるなかでも無名性を感じるというか…だから、隣人ともあまり関わらずに一人でひっそりと過ごしていけるような環境を求めるジョナサンにとって、ぴったりの場所だと思ったんだよね。あの場所を見つけた時は小躍りしたよ!」と明かしている。ジョナサンの部屋だけでなく、彼の担当医であるナリマン博士(パトリシア・クラークソン)の自宅も、思わず料理の腕が鳴る大きなダイニングキッチンや、朝はコーヒー、夜にはお酒を片手に過ごせば会話も自然と弾むこと間違いなしのテラス・ベランダなど、そのどれもがスタイリッシュ。いずれも、思わずこんな家に住みたい!と考えてしまう存在感を放っている。『ジョナサン-ふたつの顔の男-』は6月21日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ジョナサン-ふたつの顔の男- 2019年6月21日より新宿シネマカリテほか全国にて公開© 2018 Jonathan Productions, Inc. All Rights Reserved
2019年06月20日『ベイビー・ドライバー』のアンセル・エルゴート主演最新作『ジョナサン-ふたつの顔の男-』(原題:JONATHAN)が、6月21日(金)より日本公開決定。併せて、ポスタービジュアル&本予告映像が解禁となった。主人公は、毎日ルーティーンの生活を送る内向的な「僕」=ジョナサン。彼は自分の身体にもうひとりの人格をもっていた。正反対の性格の青年ジョンだ。脳にタイマーを埋め込み、“午前7時と午後7時”に毎日12時間で切り替われるよう設定していたふたりは、ビデオテープにメッセージを残すことで、知らない時間に起こった出来事について共有し合っている。全てが完璧のはずだった、彼女と出会うまでは――。今回解禁となった本予告映像は、昼夜をまるで別の人物として生きるジョナサンとジョンの姿が。終盤に差し掛かるにつれ、序盤とは一転、感情を露わにし、コントロールが効かず翻弄されていくジョナサンの様子に緊張高まるスリリングな内容となっている。また、併せて解禁されたポスタービジュアルは、ふたつの顔の中心に亀裂が走り、観客をも翻弄させることを予感させる不穏な雰囲気漂うデザインが完成。『ベイビー・ドライバー』で大ブレイクし、スティーヴン・スピルバーグのリメイク版『ウエスト・サイド物語』で主演に抜擢されるなど、いまハリウッドで最もホットな若手俳優といえるアンセル。最新作である本作は、2018年のトライベッカ映画祭で上映されると、その知的で刺激的なストーリーとひとつの身体にふたつの人格をもつという複雑なキャラクターを巧みに演じた彼の高い演技力に絶賛の声が相次いだ。共演には、人気モデルであり、女優としても活躍するスキ・ウォーターハウス。アンセル出演の『ダイバージェント』シリーズや『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』ほか、『名探偵ピカチュウ』も待機している。さらに海外ドラマ「ホワイトカラー」のマット・ボマー、『エイプリルの七面鳥』などの名女優パトリシア・クラークソンなど実力派俳優が脇を固め、監督は本作が長編映画デビューとなる新鋭ビル・オリバーが務める。『ジョナサン-ふたつの顔の男-』は6月21日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年04月26日実力派女優エイミー・アダムスが海外ドラマ初主演を務め、『ゴーン・ガール』原作者ギリアン・フリン衝撃のデビュー作を完全実写化した「シャープ・オブジェクト KIZU-傷-:連続少女猟奇殺人事件」が、4月3日(水)よりリリースされることになった。本作は、主人公の女性記者が過去のトラウマと向き合いながら、故郷の町で起こった連続少女猟奇殺人事件を追っていく極限のサイコ・サスペンス。後味の悪いストーリー展開が観れば観るほどクセになり、まるで全8話、8時間の映画を観ているような感覚に。驚愕のラストにも注目が集まっている。『ゴーン・ガール』で一躍注目を浴びたギリアン・フリンのデビュー作となる原作は英国推理作家協会2部門(最優秀スリラー賞・最優秀新人賞)を受賞しており、本作では自らも製作総指揮・脚本家として参加。■エイミー・アダムス、海外ドラマ初主演!豪華キャスト&スタッフ結集主演を務めたのは、『魔法にかけられて』などで圧倒的人気を誇り、『ザ・マスター』『アメリカン・ハッスル』などアカデミー賞に5度ノミネートされている実力派エイミー・アダムス。満を持してTVシリーズ初主演を務め、初めて製作総指揮としても参加、いびつな親子関係や過去に起こった事件によるトラウマが原因で影を持つ女性記者を見事に演じ、第76回ゴールデン・グローブ賞リミテッドシリーズ/テレビムービー部門で主演女優賞にノミネート。同・助演女優賞に輝いたパトリシア・クラークソンが過干渉の“毒母”役を演じているほか、エイミー演じる主人公の少女時代を『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』ベバリー役のソフィア・リリスが演じた。イッキ観必至の全8話を手がけたのは、ニコール・キッドマン×リース・ウィザースプーン共演「ビッグ・リトル・ライズ」のジャン=マルク・ヴァレ監督。『ゲット・アウト』『セッション』など話題作を世に送り続けるプロデューサー、ジェイソン・ブラムも製作総指揮として参加した。良質なドラマを制作し続けるHBOだからこそ実現したクリエイターチームによる、見ごたえたっぷりの極限の新感覚サイコ・サスペンスとなる本作。辛口レビューサイト「Rotten tomatoes」でも93%フレッシュを獲得するなど(2018年10月24日現在)高い評価を受けており、エミー賞でも最有力候補とされている。■ストーリー独裁的で過保護な母親を持つ記者のカミール・プリーカー(エイミー・アダムス)は、アルコール依存症で自傷行為を繰り返していた。あるとき精神病院を退院し、職場復帰したカミールだが、故郷の街ウィンド・ギャップで起きた猟奇的な連続少女殺人事件の取材を担当することになる。事件を追っていくうちに過去のトラウマや母親との確執に葛藤しながらも、真相に迫っていくがーー。「シャープ・オブジェクト KIZUー傷ー:連続少女猟奇殺人事件」は4月3日(水)よりブルーレイ発売/DVDレンタル開始。(text:cinemacafe.net)
2019年01月20日アカデミー賞の行方を占う前哨戦の1つ、第76回ゴールデン・グローブ賞授賞式が現地時間1月6日に開催され、『ボヘミアン・ラプソディ』がドラマ部門作品賞、主演男優賞を受賞した。候補となった2部門を制覇した『ボヘミアン・ラプソディ』で、フレディ・マーキュリーを演じ、主演男優賞を受賞したラミ・マレックは「クイーンに感謝します。ブライアン・メイ、あなたに。ロジャー・テイラー、あなたに」と授賞式に出席したクイーンのメンバー2人に感謝のスピーチ。そしてフレディに「これはあなたのため、あなたの賞です、ゴージャス!」と呼びかけた。最多6部門で候補になった『バイス』はクリスチャン・ベールがミュージカル/コメディ部門で主演男優賞を受賞、『グリーンブック』がミュージカル/コメディ部門作品賞、助演男優賞(マハーシャラ・アリ)、脚本賞で最多3部門を受賞した。外国語映画賞を受賞したNetflixの『ROMA/ローマ』はアルフォンソ・キュアロンが監督賞も受賞。歌曲賞を受賞したレディー・ガガはステージ上で涙ぐみ、「音楽業界では女性が真剣に扱ってもらうのはとても難しい。でも、この3人は私をサポートしてくれました」と共作者のマーク・ロンソン、アンソニー・ロッソマンド、アンドリュー・ワイアットに感謝し、「ブラッドリー、大好きです」と締めくくった。『バイス』で、ジョージ・W・ブッシュ政権下で「史上最強」とも「史上最悪」と言われ、影の実力者として知られたディック・チェイニーを演じ、主演男優賞に輝いたクリスチャン・ベールは「インスピレーションを与えてくれたサタンに感謝します」とスピーチ。関係者や家族に感謝を述べて、「誰か忘れていなかったっけ?」と客席の妻に助けを求める微笑ましい一幕も。主演女優賞を受賞した大ベテランのグレン・クローズは、本当に驚いた様子で涙ぐみながら、プレゼンターのゲイリー・オールドマンからトロフィーを受け取った。「みんなここに上がるべきよ」と賞を競った候補者たち4人をたたえた。司会を務めながら、テレビの部ドラマシリーズ主演女優賞を受賞したサンドラ・オー(『キリング・イヴ/Killing Eve』)は感極まった様子で関係者に感謝を述べたあと、客席にいた両親に「お母さん、お父さん、愛してる」と韓国語で語りかけた。日本からノミネートされた『万引き家族』(外国語映画賞)、『未来のミライ』(アニメーション映画賞)は惜しくも受賞を逃した。■映画の部ドラマ部門作品賞『ボヘミアン・ラプソディ』主演女優賞グレン・クローズ『天才作家の妻 -40年目の真実-』主演男優賞ラミ・マレック『ボヘミアン・ラプソディ』ミュージカル/コメディ部門作品賞『グリーンブック』主演女優賞オリヴィア・コールマン『女王陛下のお気に入り』主演男優賞クリスチャン・ベール『バイス』助演女優賞レジーナ・キング『ビール・ストリートの恋人たち』助演男優賞マハーシャラ・アリ『グリーンブック』監督賞アルフォンソ・キュアロン『ROMA/ローマ』脚本賞ニック・ヴァレロンガ、ブライアン・ヘインズ・クリー、ピーター・ファレリー『グリーンブック』音楽賞ジャスティン・ハーウィッツ『ファースト・マン』歌曲賞「Shallow」『アリー/ スター誕生』外国語映画賞『ROMA/ローマ』メキシコアニメーション映画賞『スパイダーマン:スパイダーバース』■テレビの部ドラマ部門作品賞「ジ・アメリカンズ」主演女優賞サンドラ・オー 「キリング・イヴ/Killing Eve」主演男優賞リチャード・マッデン「ボディガード -守るべきもの- 」ミュージカル/コメディ部門作品賞「コミンスキー・メソッド」主演女優賞レイチェル・ブロズナハン「マーベラス・ミセス・メイゼル」主演男優賞マイケル・ダグラス「コミンスキー・メソッド」リミテッドシリーズ/テレビ映画部門作品賞「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」主演女優賞パトリシア・アークエット「Escape at Dannemora」(原題)主演男優賞ダレン・クリス「アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺」助演女優賞パトリシア・クラークソン「KIZU-傷-」助演男優賞ベン・ウィショー「英国スキャンダル~セックスと陰謀のソープ事件」セシル・B・デミル賞ジェフ・ブリッジスキャロル・バーネット賞キャロル・バーネット(text:Yuki Tominaga)■関連作品:アリー/ スター誕生 2018年12月21日より全国にて公開© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCスパイダーマン:スパイダーバース 2019年3月8日より全国にて公開ボヘミアン・ラプソディ 2018年11月9日より全国にて公開© 2018 Twentieth Century Foxファースト・マン 2019年2月8日より全国にて公開女王陛下のお気に入り 2019年2月15日より全国にて公開(C)2018 Twentieth Century Foxグリーンブック 2019年3月1日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.天才作家の妻 -40年目の真実- 2019年1月26日より新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開(c)META FILM LONDON LIMITED 2017ビール・ストリートの恋人たち 2019年2月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開©2018 ANNAPURNA PICTURES, LLC. All Rights Reserved.
2019年01月07日エミリー・モーティマーを主演に迎え、本屋のない町に一軒の書店を開く女性を描いた『マイ・ブックショップ』から、予告編とポスターが公開された。本作は1959年のイギリスを舞台に、戦争で夫を亡くした1人の女性が、本屋が1軒もない保守的な町に書店を開業する物語。原作は、英ブッカー賞受賞作家のペネロピ・フィッツジェラルドの同名小説。『死ぬまでにしたい10のこと』のイザベル・コイシェがメガホンを取り、本を通しての人と人の出会いが描かれる。主演は『マッチポイント』や『ヒューゴの不思議な発明』のエミリー・モーティマー。来年2月に公開される『メリー・ポピンズ リターンズ』では、大人になったジェーンを演じている。また、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のデイヴィ・ジョーンズ役で知られるビル・ナイや、『しあわせへのまわり道』のパトリシア・クラークソンなど、豪華共演者にも注目が集まる。今回公開された予告編では、主人公のフローレンスが本を通して町の人々と通じ合っていく様が映し出され、50年代の古き良きイギリスの風景が伺える。レイ・ブラッドベリの「華氏451度」やウラジミール・ナボコフの「ロリータ」など、書店に置かれた美しい装丁の古い本の数々は本好きにはたまらないだろう。また、予告編のナレーションを務めたのは「銀河鉄道999」のメーテル役で有名な池田昌子。その美声で語られた予告編は、思わず見入ってしまう。実力派俳優の豪華共演だけでなく、衣装や美術、小道具が蘇らせる50年代イギリスの雰囲気も見どころのひとつ。そして何よりも夢のために1歩を踏み出す1人の女性の姿は多くの人々に勇気と感動を与えてくれる。『マイ・ブックショップ』は2019年3月よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:マイ・ブックショップ 2019年3月、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開© 2018 Greenwich Entertainment. ALL RIGHTS RESERVED.
2018年12月21日MCM(エムシーエム)が、2018年8月29日(水)より大阪・阪急うめだ店にオープンする。MCM阪急うめだ店は、ブランド初となる関西地区の常設ショップ。オープン時は、音楽とムーブメントがテーマの2018年秋冬コレクションをはじめ、ブランド定番の“ヴィセトスモノグラム”のアイテムを用意する。また、オープンを記念して、MCMを象徴するトップハンドルのパトリシアサッチェルの新色・ホッパーグリーンなどが先行販売アイテムとして登場。さらに、自分の好みに合わせてパーツをカスタマイズできる「メイド・トゥー・オーダー(MTO)」サービスもスタートする。なお、阪急うめだ本店1階のプロモーションスペース12では、オープン日の8月29日(水)から9月4日(火)までの期間、オープンを記念したポップアップストアがオープンされる。【詳細】MCM阪急うめだ店オープン日:2018年8月29日(水)場所:阪急うめだ本店1階 ハンドバッグギャラリー住所:大阪府大阪市北区角田町8-7TEL:06-6313-7906
2018年08月30日全世界累計興収が10億ドル(約1,000億円)を超えるメガヒット・シリーズの完結編となる『メイズ・ランナー:最期の迷宮』の日本公開日が6月15日(金)に決定。合わせて、伝説の迷路(メイズ)に“逆侵入”することになる予告映像が到着した。■ストーリー巨大迷路「グレード」を3年がかりで攻略し、脱出したトーマスたち。灼熱の砂漠で凶暴化した伝染病感染者「クランク」と闘いながら決死のサバイバルを経験した彼らは、自分たちが人類を滅ぼす伝染病対策のための人体実験サンプルである事実を知る。サンプルを求める秘密組織「WCKD(ウィケッド)」によって、これまで行動を共にしてきた仲間のミンホがさらわれてしまった!ミンホを奪還するため、トーマスたちは伝説のメイズに逆侵入することを決意するのだが…。まるで『マッドマックス』!? ノンストップのスペクタクル映像満載このたび、解禁された日本版オリジナル予告は、冒頭から猛チャージ&フルスロットル!ノンストップのスペクタクル映像満載で度肝を抜く。まずは、荒野を疾走する列車を改造車が猛スピードで追う。秘密組織「WCKD」に捕らわれたミンホを助けるため、トーマスたちが移送列車を急襲するこのシーンは、まるで『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を彷彿とさせる壮絶なチェイスだ。だが、戦闘機も駆使して列車1両を切り離すことに成功するも、そこにはミンホの姿はない。「時間がない、後には引けない」――強力なウィルス“フレア”の感染急拡大に危機感を募らせる「WCKD」では、人体実験サンプルとなるトーマスを陥れる謀議が進んでいた。そして、ミンホが移送されたのは、巨大な壁で囲われた要塞都市「ラスト・シティ」中心部にある「WCKD」本部。そのビルこそ、侵入不可能な伝説のメイズだった!彼らは仲間を救出し、“フレア”の感染を食い止めることができるのか…!?主人公トーマス役を務めるディラン・オブライエンをはじめ、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』にも抜擢されたカヤ・スコデラリオ、『ラブ・アクチュアリー』から本シリーズで成長した姿を見せたトーマス・ブロディ=サングスター、全シリーズに出演しているキー・ホン・リーら、おなじみのメンバーが集結。「WCKD」のエヴァ役にパトリシア・クラークソンほか、「ゲーム・オブ・スローンズ」のエイダン・ギレン、「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」のジャンカルロ・エスポジートらも続投。前2作を手がけたウェス・ボール監督がメガホンをとる。『メイズ・ランナー:最期の迷宮』は6月15日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2018年03月29日テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ(Sex and the City)」や映画『プラダを着た悪魔』のスタイリスト、パトリシア・フィールドの収蔵作品を集めた特別展示「パトリシア・フィールド アートコレクション」 が、20017年7月1日(土)から11月19日(日)まで開催される。会場は、山梨県の中村キース・ヘリング美術館。テレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」は、サラ・ジェシカ・パーカー演じるキャリー・ブラッドショーと、友人たちシャーロット・ヨーク、ミランダ・ホップス、サマンサ・ジョーンズの4名をメインキャストに揃えたドラマ。彼女たちの恋にまつわるエピソードが、多くの女性の心を掴み話題を呼んだ。またストーリーだけでなく、色鮮やかなファッションも「セックス・アンド・ザ・シティ」の見所。その衣装を手掛けていたのが、パトリシア・フィールドだ。独自の感性から生まれる装いは、色鮮やかで斬新。様々なテイストがミックスされ、キャリーが日本の着物を纏って登場するシーンもあった。このように、ファッション界で注目を集めるパトリシア・フィールドだが、彼女はアートの面でも力を発揮している。絵画、写真、ポスター、彫刻、版画によるアート作品が壁を覆う、ブティック『パトリシア・フィールド』を展開。ブティックには、世界中のファッショニスタが足を運び、常連の中にはマドンナ、デボラ・ハリー、ジャン=ミシェル・バスキアといった著名なメンバーも。展示されていたのは、ほとんどが無名アーティストの作品だったが、煌びやかな衣装と並ぶとパワーのある空間が出来上がっていた。この『パトリシア・フィールド』は、惜しまれつつも2016年春に閉店。『パトリシア・フィールド』所蔵作品、またオフィス、倉庫や自宅に保管されていた収蔵品300点の中から、主要作品190点が中村キース・ヘリング美術館に収蔵されることになり、今回特別展示「パトリシア・フィールド アートコレクション」の開催が実現した。【イベント詳細】特別展示「パトリシア・フィールド アートコレクション」開催期間:20017年7月1日(土)~11月19日(日)会場:中村キース・ヘリング美術館住所:山梨県北杜市小淵沢町10249-7TEL:0551-36-8712
2017年06月30日『メイズ・ランナー 砂漠の迷宮』にも出演するパトリシア・クラークソンと、『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』などのベン・キングズレーという、ベテラン俳優が共演を果たす『しあわせへのまわり道』。実は本作で、パトリシア演じる主人公ウェンディの娘役を演じているのが、大女優メリル・ストリープの実娘、グレース・ガマー。このほど、彼女が登場する本編シーンの映像とコメントが、シネマカフェに到着した。2014年、トロント国際映画祭で「観客賞」次点を獲得した本作は、主演のパトリシアがニューヨーカー誌に掲載されたエッセイを原作とした脚本に惚れ込み、映画化が実現。ニューヨークの売れっ子書評家ウェンディの順風満帆の人生が突如崩壊、インド人タクシー運転手ダルワーンから“車の運転”のレッスンを受けながら、もう一度、人生をやり直していく、大人のためのハートフルストーリーだ。パトリシアとベン、2人のベテラン俳優との共演でも臆することなく存在感をみせるのが、主人公ウェンディの娘・ターシャを演じるグレース・ガマ―。劇中では、ウェンディに車の免許をとるように勧める重要な役どころを演じている。約10年前、女優になる前にもかかわらず、「あなたは私の娘を演じるべきよ」とパトリシアに言わしめただけあり、実に息のあった母娘の演技を見みせている。1986年、ニューヨーク生まれのグレースだが、母は3度のアカデミー賞に輝くメリル・ストリープ。姉のメイミー・ガマーも女優として活躍している。オフ・ブロードウェイで初めて舞台に立ち、トム・ストッパードが手がけた「Arcadia」でブロードウェイ・デビュー、クロエ・カバリー役で「シアター・ワールド賞」を受賞した。また、『幸せの教室』『フランシス・ハ』といった作品のほか、「SMASH/スマッシュ」、「アメリカン・ホラー・ストーリー」シリーズ、「ニュースルーム」シリーズ、「エクスタント」と人気海外ドラマにも出演している。今回届いた本編映像は、父・テッドが家を出て行ったことを知り、ウェンディの元を訪れるターシャが、孤独な母親を心配するあまり、“車の運転ができない”という現実問題をつきつけ、免許を取るように勧めるというシーンだ。グレースは、「“パティ”に会ったのは17~18歳のときだから、ずいぶん前のことです。まだ私が女優になる前でした。それなのに彼女は『あなたは私の娘を演じるべきよ。そして私があなたの母親を演じるの。きっと実現する。きっとそうなるわ』と言いました」と、パトリシアの“予言”をふり返る。その後、本作への打診があった際には「もちろん」と応じたというグレース。「なぜなら、まずパティが大好きだし、それに、この映画が制作に入るまでに長い時間がかかっていますから。多くの人の心に寄り添う映画だと思います」と語り、本作に手応えを覗かせている。『しあわせへのまわり道』は8月28日(金)よりTOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月17日ニューヨークを舞台に、『エレジー』でも共演したパトリシア・クラークソンとベン・キングズレーがタッグを組む映画『しあわせへのまわり道』から、迷える大人の“人生ナビ”ともいえる予告編が解禁となった。売れっ子書評家、ウェンディ(クラークソン)の順風満帆の人生は、突如崩壊した。長年連れ添った夫が、すきま風の吹いた結婚生活を見切り、浮気相手のもとへ去ってしまったのだ。どん底の悲しみのなか、自身が車を運転できない現実に直面したウェンディは、インド人タクシー運転手ダルワーン(キングズレー)のレッスンを受けることに。伝統を重んじる堅物だが、人種も宗教も文化も正反対のダルワーンとの出逢いは、ウェンディの心の針路を変え、未来に踏み出す勇気を与えてくれるのだった…。『エデンより彼方に』などで数々の賞に輝き、『メイズ・ランナー』シリーズでもキーパーソンを演じる名女優パトリシア・クラークソンが、エッセイを原作とした脚本に惚れ込み、映画化された本作。今回解禁された予告編では、人生の分岐点に立たされたヒロイン、ウェンディが、インド人タクシー運転手ダルワーンから運転を逐一教わる様子が印象的。多くの人と車が行き交うニューヨークの街を舞台に、自動車運転の教習が、思いがけず自分と向き合う“人生のレッスン”へと変わっていく姿が鮮やかに描かれ、ありのままの自分と向き合ったウェンディが再び笑顔を取り戻す姿が描かれていく。人生の半ばを過ぎた、哀歓豊かな女性の本音と小粋なユーモアが満載の本作を、まずはこの予告編から確かめてみて。『しあわせへのまわり道』は8月28日(金)よりTOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて全国公開。(text:cinemacafe.net)
2015年07月16日『エデンより彼方に』などで数々の賞に輝き、『メイズ・ランナー』でもキーパーソンを演じたパトリシア・クラークソンと、『ガンジー』から『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』まで第一線で活躍するベン・キングズレー。2人のベテランが共演を果たした2014年トロント国際映画際「観客賞」次点作品が、『しあわせへのまわり道』として日本で公開されることが決まった。ニューヨークの売れっ子書評家ウェンディ(パトリシア・クラークソン)の順風満帆の人生は、突如崩壊した。長年連れ添った夫が結婚生活を見切り、浮気相手のもとへ去ってしまったのだ。どん底の悲しみの中で“車を運転できない”現実に直面したウェンディは、インド人タクシー運転手ダルワーン(ベン・キングズレー)のレッスンを受けることに。伝統を重んじる堅物だが、人種も宗教も文化も正反対のダルワーンとの出会いは、ウェンディの心の針路を変え、未来に踏み出す勇気を与えることに…。『エデンより彼方に』『エイプリルの七面鳥』、『カイロ・タイム~異邦人~』などで知られる名女優パトリシア・クラークソンが、「ニューヨーカー」誌に掲載されたエッセイにほれ込んで映画化に漕ぎ着けたという本作。夫が浮気相手のもとへ去り、悲しみのどん底で人生の分岐点に立たされたヒロインが、傷つきながらもありのままの自分と向き合い、新たな人生へと再出発する姿をユーモラスに映し出す。彼女のドライブレッスンの相手を務めるのは、大ベテランのベン・キングズレー。酸いも甘いも経験してきた大人の女性の本音と、小粋なユーモアにあふれたハートフルな物語を描き出すのは、『エレジー』でも2人と組んだ、『死ぬまでにしたい10のこと』『あなたになら言える秘密のこと』のスペインの女流監督イサベル・コイシェ。まわり道の末、人生の再出発を決める大人の物語は、夏の終わりに爽やかな感動を与えてくれそうだ。『しあわせへのまわり道』は8月28日(金)よりTOHOシネマズ日本橋、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて全国公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月17日クロックス・ジャパンが、『セックス・アンド・ザ・シティ』の衣装を手掛けたファッション界のカリスマ、パトリシア・フィールドとのコラボレーションモデルを7月中旬より順次発売する。ニューヨーク出身のパトリシア・フィールドは、衣装デザイナーでスタイリスト。『セックス・アンド・ザ・シティ』のTVシリーズで衣装を担当し、02年にエミー賞を受賞。07年のアカデミー賞では、映画『プラダを着た悪魔』で衣装デザイン賞にノミネートされた。同コラボレーションでは、パトリシア・フィールドらしい原色を多用したビビッドな色使いの大胆なグラフィックを制作。その個性的なデザインが、ファーストモデルの「クラシック」(5,900円)、カジュアルフラットシューズ「キャップトゥ フラット」(6,900円)、フリップスタイルの「リアリーセクシィ フリップ」(4,900円)の3モデルにあしらわれた。7月中旬よりクロックスの直営店、公式オンラインショップ、一部のクロックス取り扱い店舗にて順次販売される。
2015年06月11日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットが助演女優賞を受賞した。『6才のボクが、大人になるまで。』は、6歳の少年メイソンとその家族の変遷の物語を、同じ主要キャストで12年に渡り撮り続けたドラマ。パトリシア・アークエットは、少年から青年へと成長していくメイソンの母親を演じた。パトリシア・アークエットは授賞式の檀上で、アカデミー賞に関わる人やほかのノミニーをはじめ、キャスト、クルー、イーサン・ホークら映画の中の家族、リンクレイター監督、友人、両親、ボランティアの人たちに、感謝の気持ちを伝えた。そして、「途上国への支援をしている方や、子供を産んだことのある母親のみなさん、世界の市民…ほかの人たちの人道の権利のためにみんな立ち上がってきました」と続け、「賃金の平等を、女性にも平等の権利を与えるべき時が来ています。アメリカでも平等の権利を女性に与えるべきです」と訴えると、会場から大きな拍手が沸き起こった。『生中継! 第87回アカデミー賞授賞式』は現在、WOWOWプライムにて放送中。字幕版は同日21時より放送。(c)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットが「助演女優賞」を受賞した。初ノミネートで、初受賞を果たした。リチャード・リンクレイターが12年間という歳月をかけて、ある少年とその家族の移ろいを同じキャストで撮影し続けた野心的なヒューマンドラマ。パトリシアは二人の子どもを育てるシングルマザーを演じた。離婚や再婚相手のDVといった苦境から子どもたちを守ろうと奮闘し、愛情を注ぐ母親。それでも、子どもたちは成長とともに自分の世界を見つけ、巣立っていく…。そんな現実と向き合い、大学進学が決まった18歳の息子を前に「これで終わりだなんて。もっと何かあると思っていたのに」とこぼすシーンは多くの女性の心を震わせただけでなく、世代を問わずすべての観客に“母親の愛情”を再認識させた。今年の助演女優賞はパトリシアを筆頭に、ローラ・ダーン(『Wild』)、キーラ・ナイトレイ(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)、エマ・ストーン(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)、メリル・ストリープ(『イントゥ・ザ・ウッズ』)という新旧の実力派が候補に名を連ねていたが、前哨戦である各映画賞レースで先頭を走ってきたパトリシアが順当にオスカーを手にした。姉は女優のロザンナ・アークエット。兄弟や父親も俳優という芸能一家に育った。ブレイクのきっかけは日本でも大ヒットを記録した『トゥルーロマンス』で、彼女が演じた自由奔放なヒロインは当時の若者に鮮烈なイメージを残した。その後はティム・バートン(『エド・ウッド』)、デヴィッド・リンチ(『ロスト・ハイウェイ』)、ミシェル・ゴンドリー(『ヒューマン・ネイチュア』)など個性豊かな監督とタッグを組んだ他、など。2005年よりテレビシリーズ『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』に主演し、エミー賞を獲得している。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日シネマ・トラベラーズ。それは、映画館で体験する素敵な旅。異国情緒ゆたかな魅惑の世界遺産を舞台に、大人女子の“旅”と“恋”を感動的に描いた珠玉の作品2本が今秋から来春にかけて公開されることが発表になり、シネマカフェ独占の予告編が届いた。大人女子なら誰でも経験しているはずの“女の一人旅”。もし経験していないあなたも、映画で味わうシネマ・トラベラーズになってみてはいかがだろう?今回、公開されるのは、エジプトのカイロを舞台にアメリカ映画界最高の名女優パトリシア・クラークソンが主演する、旅情ラブ・ストーリー『カイロ・タイム~異邦人~』と大ヒット作『バグダッド・カフェ』(’87)のマリアンネ・ゼーゲブレヒトが久々に主演する、バチカンを舞台にした『バチカンで逢いましょう』の2本。どちらも“世界遺産”“異国情緒”“ファッション”“食”など、大人女子ならでは、目が離せない要素が満載の作品だ。10月12日(土)から公開の『カイロ・タイム~異邦人~』は、国連職員の夫を持つ女性誌編集者ジュリエットが主人公。夫とエジプトのカイロで待ち合わせたはずが、空港に現れたのはエジプト人のタレク。ジュリエットは見知らぬ異国の街で、いつ来るか分からない夫を待ちながら心細い思いをしていた。そんな彼女の姿を見て、タレクは街を案内して回る。歴史ある街並みや建造物の数々、エキゾチックな異文化の匂い。はじめは不安でいっぱいだったジュリエットだが、タレクの紳士的なエスコートでしだいにカイロの街や人々の魅力を知るようになる。仕事と子育てで忙しかった彼女にとって、これほどのんびりと時間を過ごしたことも、妻でも母でもなく、一人の女性として扱われることも久しくなかったことだった。やがて、ジュリエットとタレクは、お互いが好感を持っているだけでなく、しだいに強く惹かれ合っていく…。ギザのピラミッド、カイロ歴史地区、ハン・ハリーリ・バザール、カスルエルニール橋、白砂漠、スルタン・ハサン・モスクとマドラサ、エル・フィジャウィ・カフェ、絨毯工房…。数々の世界遺産や観光名所など、カイロ各地で撮影が行われた本作は、2009年のトロント国際映画祭で最優秀カナダ映画賞を受賞。全米劇場公開時(10年8月6日)には、わずか5館でのスタートながら、週末のチケットが全回ソールドアウトとなる大人気を博し、興収1位の『アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』、2位の『インセプション』などを圧倒するスクリーン・アベレージで同週1位を獲得、その後最大76館まで拡大され14週にわたるロングランヒットを記録し、映画批評サイト「ROTTEN TOMATOES」では、「2010年の最も高い評価を受けたラブストーリー」に選ばれた。“映画で味わう大人女子の一人旅”では、“予期せぬ恋”や“人生の選択”が、きっとあなたを待っているはず。『カイロ・タイム~異邦人~』は、10月12日(土)より新宿武蔵野館ほか日本全国ロードショー。続く『バチカンで逢いましょう』は2014年春、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2013年08月01日『ハンガー・ゲーム』、『ラブリーボーン』などに出演している渋い名脇役、スタンリー・トゥッチが9月29日(現地時間)にロンドンで挙式し、メリル・ストリープやユアン・マクレガーら大勢のスターが出席した。昨年11月、ロンドンを拠点にしている著作権エージェントのフェリシティ・ブラントさんと婚約したスタンリーは、8月にメリル・ストリープ主演の『Hope Springs』(原題)のプレミアに出席した際、「New York Daily News」紙の取材を受け、すでにフェリシティさんと結婚したことを認めていた。結婚について積極的に公表しなかった2人だが、「Us Weekly.com」に関係者が語ったところによると、結婚式は以前から計画していたそうだ。式ではブラントさんの姉で女優のエミリー・ブラントが花嫁介添人を務め、花婿の介添人はスティーヴ・ブシェミが担当。スタンリーやエミリーと『プラダを着た悪魔』で共演したメリルにユアン、さらにコリン・ファース、ジュリアン・ムーア、エミリーの夫のジョン・クラジンスキー、パトリシア・クラークソン、ケネス・コール、エイダン・クインらが出席した。スタンリーは2度目の結婚。3年前に乳がんで亡くなった夫人との間に3人の子供がいる。(text:Yuki Tominaga)© AP/AFLO■関連作品:ハンガー・ゲーム 2012年9月28日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2012 LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2012年10月02日レオナルド・ディカプリオの最新主演作『シャッター アイランド』のニューヨーク・プレミアが16日(現地時間)、ジーグフェルド・シアターで開催されたが、それに先駆けて五番街にあるジョルジョ・アルマーニのレストラン「Armani/Ristorante」でカクテル・パーティが開かれ、マーティン・スコセッシ監督、共演のベン・キングズレー、パトリシア・クラークソンらと共にレオも恋人のモデル、バー・ラファエリを伴って出席した。2005年11月から交際している2人だが、これまで数え切れないほど破局を迎えてはヨリを戻すことを繰り返していて、昨年6月にも破局が報じられたばかり。だが、今年に入ってからはロサンゼルスでバスケットボールの試合観戦やイタリアのポンペイ遺跡旅行などに一緒に出かけていて、どうやら何度目かの復縁を果たしたようだ。前日の15日、『シャッター アイランド』の特別上映も行われたベルリン映画祭期間中に開催されたチャリティ・ガラ「シネマ・フォー・ピース2010」でもレオとバーは一緒。レオの母親でドイツ出身のイルメリンさんも出席。レオは恋人と母親で“両手に花”状態でディナーを楽しんだ。このとき、バーが左手薬指にシンプルなゴールドの指輪がはめていたことから、前日のバレンタインデーにプロポーズしたのでは?という憶測も流れたが、レオの友人は「Us」の取材に「それはない」と否定している。(text:Yuki Tominaga)写真では人差し指の指輪がひと際目立つが、薬指の指輪も目撃された。© REUTERS/AFLO■関連作品:シャッター アイランド 2010年4月9日より全国にて公開© 2009 BY PARAMOUNT PICTURES■関連記事:レオナルド・ディカプリオ、ベルリンでのワールド・プレミアで「ダンケシェーン!」お待たせ!レオナルド・ディカプリオ『シャッター アイランド』携え3月に来日決定お騒がせのリンジー・ローハン、土曜の夜にレオナルド・ディカプリオ邸へジョニー・デップ、キース・リチャーズに「ロック不滅賞」を授賞レオに新恋人が出現!23歳のロシア人モデルがバカンスにも同行
2010年02月18日