リチャード・リンクレイター監督の最新作『6才のボクが、大人になるまで。』が日本でも大ヒットを記録している。主要キャストを12年間に渡って撮り続けて1本の映画をつくるという本企画は、監督曰く「極めて非現実的」な挑戦だった。しかし、彼は何の約束もせず、何の保険もかけずにこのプロジェクトに着手した。その他の画像映画は、母と一緒にヒューストンからテキサスへと移り住んできた6才の少年メイソンを主人公に、彼と家族、そして周囲の人々の物語を描いた作品。メイソンと周囲の人々が年齢を重ねて成長していく様を、実際に12年間かけて撮影するという前代未聞のプロジェクトだ。「この企画のすべてが、技術的に不可能か、あるいは運がよくても極めて、極めて非現実的だった」というリンクレイターは諦めることなく準備を進め、IFCフィルムズから長期に渡る資金をとりつけ、俳優たちを集めた。米映画界には12年に渡る契約は存在しないため、契約書は存在せず、監督は俳優たちと“約束”だけを交わして撮影に入り、1年のうちに数日だけキャストとスタッフを集めて撮影し、また来年を待った。「あれは8年くらい経った頃かな。しばらくそこまでの分を通して見てなかった。8年目の撮影分を編集してて、映画の最初のショットまでちょっと戻ってみたんだ。編集者といっしょに爆笑したよ!それで、うまく行ってることがわかった」。ちなみに俳優が途中で降板したり、亡くなってしまった時の“保険”は一切なかったという。「エスケープ・プランなんてないさ!そういう心配は、ぼんやりと心をよぎったりもしたが、まともに気をもんだことはない。みんなこの映画に対する信念を持ってた。どうしてだかわからない。この映画の核になるアイデアを全員が信じてたんだと思う」。少し撮っては別れ、次の年にまた集まり……12年の間に監督は他の作品を10本監督し、主人公の父親役のイーサン・ホークは20本の、母親役のパトリシア・アークエットは8本の映画に出演した。そしてついに撮影が終わり、映画が完成した。「ほろ苦い感じだ。寂しいと感じたことはない。この映画には充分すぎるほど満足してるからね。だがみんな、映画の製作が終わることははっきり意識してた。最後のショットは映画自体のラストショットだった。「ああ、終わってしまった。いやそうじゃない。やっと世に出たんだ」新しい段階に達したということだ」。完成した映画は瞬く間に高評価を集め、ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を獲得。アカデミーでも有力候補という声があがっている。しかし、監督は“壮大な映画”を撮ったという気はまったくないようだ。「私の作る映画はとても個人的なものだ。それに、この映画はみんなの記憶をまとめたものなんだ。私の子供時代、エラーの子供時代、イーサンの子供時代、パトリシアの……どの記憶が何割くらいなのかはっきり言うのは難しいけどね」。この映画にはきっと“あなた”の子供時代とも重なる感情や出来事がたくさん描かれているはずだ。『6才のボクが、大人になるまで。』公開中
2014年11月21日イーサン・ホークにパトリシア・アークエット、そしてオーディションから主演に抜擢されたエラー・コルトレーンと、リチャード・リンクレイター監督の実娘・ローレライ・リンクレイターが12年に渡り、1つの家族となって同じ役柄を演じ続けた映画『6才のボクが、大人になるまで。』。2014年2月、第64回ベルリン国際映画祭で上映され、リンクレイター監督に2度目の「監督賞(銀熊賞)」をもたらした本作は、イーサンやパトリシアにとっても忘れがたい作品となったようで、それぞれから家族の絆を感じさせるコメントがシネマカフェに到着した。本作は、『ビフォア』シリーズのリンクレイター監督が脚本と監督を手がけ、6歳の少年メイソン(エラー・コルトレーン)とその家族の変遷の物語を、同じキャストで12年に渡り撮り続けた、かつてない試みのヒューマンドラマ。全米映画評サイトの「Rotten Tomatoes」では、先日、驚異の高評価100%を獲得しており、「21世紀に公開された作品の中でも並外れた傑作の1本」(NYタイムズ)とも評されている。あどけない6才の少年から多感な時期を経て、凛々しい青年へと成長していくメイソンを演じたのは、リンクレイター監督が12年前にオーディションで見出したエラー。メイソンの母親役のパトリシア、父親役のイーサン、姉役のローレライも、それぞれの役の変化と成長を見事に演じ切っている。12年という長い間、家族を演じ続けたキャストたちにとって、本作は家族のあり方に改めて想いを馳せる、いいきっかけになったそう。中でも、メイソンを演じたエラーは「息子であることについて、それと、ぼくの母との関係についてもたくさん学んだな」とふり返る。「ことに撮影の後半になるとね。(母親の)オリヴィアの傷つきやすさを見ると、特にそんな気がする。ふり返ってみると、ぼくの母との関係について、それがどんなに大切なものか、いろいろと教えてくれたと思うんだ」と、自らを役に重ねた。パトリシアもまた、12年の間に大人になり、遠ざかっていく子どもたちの姿を、本当の母親のように見守っていたという。「残酷よ!ほんと残酷。でもそれは最初から分かってた。私もイーサンも。まるで微速度撮影みたい。夜が明けて、小さなバラのつぼみが開いて、小さな美しい花になる――それが子どもたち。そのつぼみが開いて、花びらが落ち始めるのが、私とイーサン。花びらが全部落ちるところまでは見せないわ。それは最後に来るの、私たちの余生の間にね」と、深い視点から本作を掘り下げている。イーサンは「誰しも自分の子ども時代は自分のものだと思うけど、実はみんな家族とつながってるんだ。僕たちの子ども時代を両親と切り離すことなんてできない。彼らが何者で、誰と結婚して、どんな選択をしたか――長い目で見れば、それが子どもたちに影響を与えてる。だから素晴らしいんだ。メイソンの目を通して、10年以上の間に父親がどれほど変わるか見続けることが」と語り、子ども目線で父親の姿を見られることの素晴らしさを指摘する。シングルマザーとして子育てをしている母親や、子どもと友達のような関係を作る父親、これから親元を離れる子どもたち…。本作に出てくる、彼ら家族の12年間に及ぶ姿は、誰もがどこか共感し、家族の大切さを改めて感じさせてくれることだろう。『6才のボクが、大人になるまで。』は11月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月15日リチャード・リンクレイター監督が主要キャストを12年間に渡って撮り続けて完成させた映画『6才のボクが、大人になるまで。』がすでに公開されている国で熱狂的な支持を集めている。本作はその撮影手法に大きな注目が集まっているが、観賞した観客は、描かれているキャラクターに共感し、深い感動をおぼえているようだ。その他の写真本作は、母と一緒にヒューストンからテキサスへと移り住んできた6才の少年メイソンを主人公に、彼と家族、そして周囲の人々の物語を壮大なスケールで描いた作品。リンクレイター監督はキャストを12年間に渡って撮り続け、彼らのリアルな成長や加齢をフィルムに記録。ベルリン映画祭で銀熊賞(監督賞)を、シアトル映画祭で作品賞と監督賞を受賞するなど、賞賛を集めている。ひとりの少年の成長をじっくりと描いた本作では大きな出来事は何も起こらない。しかし、観客の多くが「共感した」「自分の子どもの頃を思い出した」「親ならば誰もが感じる気持ちをうまく描いている」という感想を抱くそうだ。「この映画のような、ゆっくりと年齢を重ねていくような映画は見たことがない。それが、私が描きたい、描く価値があると思う子供時代を描く方法だった」というリンクレイター監督は、カッチリと書き込まれた脚本ではなく“計画書”のようなものを作成して、1年に数日ずつ撮影を続けたという。「この映画はみんなの記憶をまとめたものなんだ。私の子供時代、エラーの子供時代、イーサンの子供時代、パトリシアの……だが何割くらいなのかはっきり言うのは難しい」。スタッフやキャストの“記憶”を長い時間かけて集めて作り上げた映画は、観客の“記憶”を刺激する作品になった。親がいなくて不安を感じた幼少期、兄弟姉妹のことがわずらわしくてしかたがない時期、自分の好きなことを見つける時期、親のことが面倒になる時期、そしてひとりの人間として親と向かいあえるようになった時期……本作では、誰もが経験した、共感できるシーンが描かれる。監督は撮影を終え、「どんなことが起こり得るか、いろいろな可能性を考える余裕なんてなかった。人はみんなそういう可能性と共に生きてるんだ」と語る。「いつ何時電話が鳴って、どんな恐ろしいニュースが届くか、誰にもわからないんだからね。この映画でも実際の人生でも、何の変りもないってことさ」。主人公の少年時代を“まるごと”記録した本作は、撮影には12年かかったが、誰もが共感できる作品として、何年も愛され続けることになりそうだ。『6才のボクが、大人になるまで。』11月14日(金) TOHOシネマズ シャンテほかにて公開
2014年09月30日(画像はプレスリリースより)女性の遊び心をエレガントに表現する、画期的な香りロサンゼルスの人気ブランド「bebe」の最新フレグランス、「ビービー ヌーヴォー オーデパルファム」が5月23日、日本に上陸した。歴史や過去への“郷愁”と、未来への“憧れ”との合間に漂う遊び心を表現した、これまでにない香りの「ビービー ヌーヴォー オーデパルファム」。トップノートはロサンゼルスのきらめく日差しを思わせる、シチリアングレープフルーツとマルメロネクターの爽やかな香り。続くミドルノートはスパークリングセドラ、ブラックオーキッドムスク、タヒチ産フランジパニ、特許技術で天然の香りを再現したジャスミンクラウンスペースが絡みあい、上品で複雑な甘い香りを漂わせる。最期に立ち上がるのは、ゴールデンアンバー、シュガードバニラムスク、クリーミーエボニーウッドの温かみのあるラストノート。あなたの魅力と相まって、忘れることのできないセンシュアルな香りとして、人々の記憶に刻みこまれるだろう。パトリシア シュー氏が生み出した、香りの芸術品これまでにない女性観を打ち出したアイコニックな香りは、タカサゴ社所属のフランス人調香師、パトリシア シュー氏が生み出した。シュー氏は「bebeヌーヴォーはbebeの中でも頂点と言えるでしょう。ブランドのDNAを真に理解し、bebeウーマンのエレガントでグラマラスな側面を捉えた最高の芸術品なのです。」とコメントし、完成度の高い仕上がりに自信を見せている。「ビービー ヌーヴォー オーデパルファム」の価格は30mlボトルが5,000円、50mlボトルが7,500円。新発売を記念して、50mlボトルを購入したユーザーには、オリジナル バッグがプレゼントされる。【参考】・川辺株式会社のプレスリリース・INTERMODE KAWABE
2014年05月24日世界的ヒットを飛ばした『トップガン』を筆頭に数々の80年代映画の名作、さらに90年代に突入してからも『ミッション:インポッシブル』シリーズを始め、ハリウッドの第一線で大活躍、トップの座に君臨し続けるトム・クルーズ。最近では離婚沙汰でも何かと動向に注目が集まる彼だが、そんな彼が初めてミュージカルという新境地を開いた『ロック・オブ・エイジズ』が本日より公開となった。これまでアクションや硬派な役が多かった彼だけに、イメージを一新する同役に対する映画ファンの反応は!?シネマカフェでは、公開に先駆けて女性読者限定で試写会を開催した。読者の声を少しだけご紹介!80年代の大ヒットロック&ポップナンバーをベースに、夢と欲望が渦巻く黄金期のハリウッドで奮闘する男女の姿を描いた本作。まさにこの時代にスターとして誕生したトムが本作で演じるのは、“ロックの神”と呼ばれ、そのエロカッコよさで女性をたちまち失神させるカリスマ・ロックスター、ステイシー。ハードな特訓を重ねた生歌をステージ上で堂々と披露している。ずばり、このトム・クルーズの“ロック”姿についてどう思ったか?賛否両論が巻き起こるかと思いきや、9割の女性が絶賛の声を寄せており、「さすが!カリスマ性に説得力がありました」(20代・女性)、「すごい衣裳で度肝を抜かれましたが、難解で孤独なロック歌手を熱演していて良かったと思います」(30代・女性)、「絶頂期を少し過ぎた感じのロッカーを後姿で演じていました。うっとり!」(40代・女性)と世代に関係なく、好感触の傾向を見せた。50歳手前にしてなお変わらない男の色気が「セクシー!」という声や「意外と良かった」という声が多く見られた。一方で、もちろん「もう少し体が引き締まっていると良かったかも…」(20代・女性)、「すごいけどちょっと体格が良すぎる」(40代・女性)という女性ならではの辛口コメントも…。またトムを筆頭に、夢を追いかけるシェリー(ジュリアン・ハフ)とドリュー(ディエゴ・ボネータ)、ロック撲滅運動を掲げるパトリシア(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)など、ハリウッドはサンセット通りで生きる老若男女のキャラクターも魅力的な本作。劇中のキャラクターの中での人気を問うてみたところ、ステイシーが多くの票を得ていたが、実は彼を上回り、トップ票を得たのが新星ジュリアン・ハフが演じる主人公・シェリー。80年代ルックスに身を染めた彼女が見せる、圧倒的な歌唱力とダンスにすっかり魅了された人が多い中、「田舎から出てきて夢を追う姿は応援したくなる」、「娘のことと重なって感じられた」と、夢をひたむきに追いかける姿に親心を抱く年上女性も少なくなかったよう。シェリーと僅差でこちらも高い支持を集めていたのが、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ扮する勝気な女性、パトリシアだ。「一番、喜怒哀楽が激しかった」、「ぶっ飛び具合が素敵!」と強烈な彼女の性格が、女性からは爽快に感じられたようだ。さらに、本作の最大の見どころである“ロック”について質問。8割の人が「気分が楽しいときにロックを聴きたくなる」と答える中、本作で流れる80年代音楽のシーンについて、「一度は耳にしたことがある80’sの様々な曲がアレンジされていてとても良かったです。すごく楽しめました」(10代・女性)、「L.A.に行きたくなった!大音量でもう一度観たいです!」(20代・女性)とライヴ感覚で楽しんだ人も大勢いれば、「70年代、80年代のロックはとても好き。この映画を観ながらとても懐かしくて、そして新鮮に聴けました」(50代・女性)と懐かしい思い出が蘇った人と、同じ音楽好きでも世代によって楽しみ方が微妙に異なるようだった。総じて、平均点は82点と高得点!中には「100満点!」と大絶賛のポイントをつけた人も。ライヴ感覚で楽しむのもよし、青春と挫折に共感するのもよし、それぞれの楽しみ方をぜひこの映画で見つけてみては?『ロック・オブ・エイジズ』は全国にて公開中。■関連作品:ロック・オブ・エイジズ 2012年9月21日より全国にて公開© 2011 WARNER BROS. ENTERTAINENT INC.
2012年09月21日