国立新美術館で現代美術のグループ展、『遠距離現在 Universal / Remote』が開幕した。2020年からはじまった約3年間のパンデミックの期間を現代美術の作品を通して振り返る、国内外のアーティスト8名と1組が参加する展覧会だ。6月3日(月) まで開催されている。同展は、国立新美術館では5年ぶりとなる現代美術のグループ展。展覧会のタイトルにある “Universal / Remote” とは、Universal Remote(万能リモコン)という単語をスラッシュで分断することで、その便利な機能を停止させ、ユニバーサル(世界)とリモート(遠隔、非対面)をあらわにするという意味の造語だ。非常に深刻な状況であったにも関わらず、現在の私たちが忘却しつつあるかつてのパンデミックの日々について、展覧会という形を通して振り返ることを試みる。展覧会は、社会を包括する資本や情報への問題意識に着目した作品を取り上げる「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」と、個人の働き方や居住について眼差しを向ける作品を集めた「『リモート』化する個人」という2つの軸で構成される。「『Pan-』 の規模で拡大し続ける社会」で紹介される井田大介は、映像作品を3点提示。ゆらゆらとゆらめく紙飛行機の姿を捉えた《誰が為に鐘は鳴る》、勢いよく飛び立つ気球《イカロス》、熱されたブロンズ像を捉えた《Fever》からなる3点の映像作品は、すべて炎をモチーフにしており、飛行や上昇、落下というメタファーを用いてコロナ禍の社会を可視化しようと試みている。井田大介《Fever》(部分)2021年井田大介《誰が為に鐘は鳴る》2021年井田大介《イカロス》2021年徐冰(シュ・ビン)の《とんぼの眼》は81分にわたる長時間の映像作品。切ないラブストーリーが語られる本作品の映像はすべて、ネット上に公開されている監視カメラ映像をつなぎあわせたものだ。作品制作にあたって、約11000時間分の映像がダウンロードされたという。徐冰《とんぼの眼》2017年徐冰《とんぼの眼》2017年トレヴァー・パグレンは監視技術や通信、インターネットをテーマにした3つのシリーズを展示する。大陸同士を海底でつなぐ通信ケーブルの上陸地点の風景を撮影した《上陸地点》、海に敷設されているケーブルそのものを作家自身が潜り、撮影した《海底ケーブル》、そして《幻覚》は、作家本人が設計したAIエンジンが生成している。トレヴァー・パグレン《海底ケーブル》2015〜16年トレヴァー・パグレン《幻覚》2017〜18年「『リモート』化する個人」のセクションは、デンマークの写真家、ティナ・エングホフの《心当たりあるご親族へ》プロジェクトから始まる。本作は孤独のうちに亡くなった人々の自宅を撮影したものだ。展示風景よりティナ・エングホフ《心当たりのあるご親族へ》2004年ティナ・エングホフ〈心当たりのあるご親族へ〉2004年ヒト・シュタイエルのインスタレーションは、高級ファッションブランド、バレンシアガを起点として、ここ30年間の格差社会と資本主義について取り扱う。作品を取り囲む青い壁に書かれたBELANCIEGEはバレンシアガの偽ブランド名だという。ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ、ヒト・シュタイエル、ミロス・トラキロヴィチ《ミッション完了:ベランシージ》(一部)2019年海や山、公園といった風景をカメラに収め、油絵として描き続けている木浦奈津子は、私たちが暮らす何気ない毎日、そして生活の本質を捉える作品を複数展示する。木浦奈津子《こうえん》2023年展示風景より木浦奈津子の作品エヴァン・ロスの《あなたが生まれてから》は、作家に次女が誕生した2016年6月以降にPCにキャッシュされた画像を使ったインスタレーションだ。壁や床一面に貼り付けられたおびただしい画像が鑑賞者を取り囲む。エヴァン・ロス《あなたが生まれてから》2023年エヴァン・ロス《あなたが生まれてから》2023年そして、展覧会の最後を飾るチャ・ジェミン《迷宮とクロマキー》は、インターネットが普及した韓国社会において、欠かすことができない配線を整備する作業者の姿を追う映像作品だ。チャ・ジェミン《迷宮とクロマキー》2013年新型コロナウイルスのまたたく間の流行、そして全世界規模に行われた感染症対策のなかで、私たちはグローバル社会のなかにいることを否応なしに実感することとなった。そして、グローバル化を続ける社会のなかで、リモート化していく個人。展示作品を通して2つの概念、視点からコロナ禍の社会を振り返ることで、ポストコロナの世界と向き合う。これからの未来を考えるためにも見ておきたい展覧会だ。取材・文・撮影:浦島茂世<開催概要>『遠距離現在Universal / Remote』2024年3月6日(水)~6月3日(月)、国立新美術館で開催公式サイト:
2024年03月12日ほんの少し前のことでありながら、日に日に忘却の彼方へと遠ざかる3 年間のコロナ禍の時期を現代美術を通して振り返り、個人と社会の距離感を考察する展覧会が、3月6日(水)から6月3日(月)まで、東京・六本木の国立新美術館で開催される。同館では5年ぶりとなる現代美術のグループ展である。2020年に始まった国境なきパンデミックでは、入国制限や渡航禁止によって国家間の「遠さ」が露呈した一方で、資本や情報の世界的な移動は止まることがなかった。個人の生活では、リモートワークの定着によって「遠さ」を隠蔽・解消することが可能となり、また感染症が沈静化すると、早くも「遠さ」の感覚は失われてしまった。だが、資本と情報が世界規模で移動する現代社会の状況を踏まえると、その「遠さ」の感覚は重要なのではないかという視点から、『遠距離現在』というタイトルが造語されたという。参加するのは、今世紀の社会の在り方を鋭く作品化し、国際的な注目を浴びているアーティストたち。井田大介、徐冰(シュ・ビン)、トレヴァー・パグレン、地主麻衣子、ティナ・エングホフ、チャ・ジェミン、エヴァン・ロス、木浦奈津子、ヒト・シュタイエル(ジョルジ・ガゴ・ガゴシツェ、ミロス・トラキロヴィチとの共同制作)ら、アジア、欧米、北欧から8名と1組の作家たちが集結する。本邦初紹介となる作家も多い。世界的な規模で拡大し続けるグローバル資本主義社会と、その社会の中でリモート化する個人というふたつの軸のもとで選ばれた作品群は、過剰な監視システムや精密なテクノロジーがもたらす滑稽さや、その中で生きる人間の深い孤独を感じさせる。パンデミックの渦中にあった 約3年間は果たしてどのような時期だったのか、社会はいかにして今の姿に至ったのか、そして今後の私たちはどこに向かうべきなのか。リモートでつながる私たちの生活の利便性に隠された現実や世界観のゆらぎに光をあてる作品群が、ポストパンデミック社会と個人の在り方を考察する機会をくれることだろう。<開催概要>『遠距離現在Universal / Remote』会期:2024年3月6日(水)~6月3日(月)会場: 国立新美術館 企画展示室 1E休館:火曜(4月30日は開館)時間:10:00~18:00、金土は20:00まで(入場は閉館30分前まで)料金:一般1,500円、大学1,000円公式サイト:
2024年02月20日予測不可能な衝撃的ラストが待ち受ける傑作SFスリラー『スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック』が、ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催される「未体験ゾーンの映画たち2024」にて2月2日(金)より公開。予告編と日本版ポスタービジュアルが解禁となった。本作は、町の子どもたちが殺人鬼へと変貌する恐怖を描いたSFスリラー。アメリカ・ネブラスカ州の町、ライルストーン。かつてはトウモロコシの栽培で栄えたが、いまはすっかり寂れている。農業関連企業に勧められた除草剤と遺伝子組み換え栽培が原因だった。トウモロコシ畑のそばには孤児院があり、イーデンをはじめとする子どもたちが暮らしていた。イーデンはトウモロコシ畑に棲むという異形の存在を信奉していた。ある日、ボイドという少年が職員を次々と惨殺する。保安官と農夫たちはボイドを制圧しようと家畜用の麻酔ガスを送り込むが、イーデン以外の子どもたちが巻き添えになり命を落としてしまう。それは、血で血を洗う暴力と惨劇の幕開けだった――。監督は『リベリオン』『ウルトラヴァイオレット』のカート・ウィマー。製作は全米No.1のタイムループ・ホラー『ハッピー・デス・デイ』シリーズのジョン・バルデッチ。スティーヴン・キング原作「Children of the Corn」を大幅アレンジした本作は、キングから「小説版よりも良く出来ている」と絶賛されている。前代未聞の設定と予測不可能な展開、そして衝撃のラストが待ち受ける。『スティーヴン・キング エイジ・オブ・パンデミック』は2月2日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷にて開催「未体験ゾーンの映画たち」にて公開。シネ・リーブル梅田でも近日公開予定。動画配信サービス「U-NEXT」にて2月9日(金)~3月8日(金)の期間、オンライン上映も実施。(シネマカフェ編集部)
2024年02月01日パンデミックの真っ最中に起きた「Black Lives Matter」は、罪のない黒人に対する警察の暴力に抗議をするものだった。何も悪いことをしていないのに、ただ車を運転していて警察に止められるということは、アメリカに住む多くの黒人が経験することだ。サンダンス映画祭でプレミアされた『Power』は、アメリカの警察がどう生まれたかという始まりから、「Black Lives Matter」の引き金になったジョージ・フロイド殺害事件が起きる現代までの歩みを、大量のアーカイブ映像と識者のコメントで振り返るもの。そんな中で明かされるのは、警察の発祥には、資産を持つ者が、資産を持たない者、あるいは資産と考えられる者(奴隷)を危険な存在と感じたことが大きく関わっているということ。アイルランドから移民が押し寄せてくるようになった頃にニューヨークの警察が形作られたことも、それを物語る。市民権運動が盛り上がり、不平等是正への声が高まっても、警察はそれを自然な流れとはとらえずに、ただ抑え込もうとしてきた。映画に出てくる数多くの暴力の映像は、見ていて強く心が痛む。こんなことが許されていいのかと疑問に思うが、警察がどこまでやっていいのかは、連邦、州、地方行政、どのレベルでも厳密には決められておらず、警察自身に委ねられている事実を、映画は指摘。警察に権力がありすぎるのは、民主主義にとって危険材料であると警鐘を鳴らす。ヤンス・フォードは、やはり人種差別をテーマにした2017年の長編映画監督デビュー作『ストロング・アイランド』でオスカーの長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた。『ストロング・アイランド』同様、今作もNetflixで配信される。文=猿渡由紀
2024年01月26日ポール・ダノ主演『ダム・マネー ウォール街を狙え!』より、本編映像が解禁された。未曾有のパンデミックの渦中だった2021年初頭にアメリカの金融マーケットで発生した前代未聞の大事件を映画化した本作。この度解禁されたのは、全米を揺るがした“ゲームストップ株騒動”をユーモアたっぷりにとらえた本編映像。過熱していく“ゲームストップ劇場”をリアルタイムでとらえたようなニュース映像は臨場感満点だ。また、当時のミームが盛りだくさんのSNS動画が次々と画面に流れ、ゲームストップ株が高騰し、市民の声が熱を増していく様子が切り取られている。映像の中には、映画『猿の惑星』シリーズのワンシーンや、価値が変動しても絶対に株を手放さないという意味で使用されるダイアモンドの絵文字など、小ネタが随所に盛り込まれており、遊び心満載。さらに、BGMとして挿入されているのは、2000年代に人気を博した有名ロック・バンド「ザ・ホワイト・ストライプス」がグラミー賞を受賞した代表曲「セヴン・ネイション・アーミー」。「七カ国連合軍でも俺を抑えることはできない」という歌詞が、個人投資家の戦意を鼓舞し、大バズリ中のゲームストップ株ミームに拍車をかけるような音楽にも注目だ。『ダム・マネー ウォール街を狙え!』は2月2日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ダム・マネーウォール街を狙え! 2024年2月2日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2023, BBP Antisocial, LLC. All rights reserved.
2024年01月21日第81回ゴールデン・グローブ賞が1月7日(現地時間)、ロサンゼルスで開催された。パンデミック収束し、劇場で大作映画が公開されるようになった2023年を象徴する作品に参加したスターやセレブたちがドレスアップし、レッドカーペットを華やかに飾った。映画のドラマ部門主演女優賞を受賞した『キラー・オブ・ザ・フラワームーン』のリリー・グラッドストーンはヴァンレティノ(Valenntino)。白のストラップレスにたっぷりしたデザインの黒のオペラコート、ブルガリ(Bulgari)のジュエリーを合わせた。リリー・グラッドストーン Photo by Kevin MazurGetty Imagesミュージカル・コメディ部門主演女優賞のエマ・ストーン(『哀れなるものたち』)は、立体的な花の刺繍をあしらったルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)のカスタム。淡い色彩の繊細なビーズで覆われたプランジスタイル、フロントの深いスリットとトレーンが特徴。髪は自然に下ろし、ダイヤモンドのイヤリングを見せた。主演と製作を兼ねた『バービー』が今年開設された興行成績賞を受賞したマーゴット・ロビーはジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ(Giorgio Armani Privé)のカスタムのドレスを着用。作品のテーマカラーであるホットピンクのシークインに同色のチュールのボアは、マテル社の「1977スーパースターバービー」のスタイルを再現したものだ。マーゴット・ロビー Photo by Earl Gibson IIIGolden Globes 2024Golden Globes 2024 via Getty Images助演女優賞を受賞したダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(『The Holdovers』原題)はロダルテ(Rodarte)ダークレッドのストラップレス。胸の部分は貝殻のデザインだ。TVでは、ドラマシリーズ部門女優賞のサラ・スヌーク(『メディア王~華麗なる一族~』)がプラバル・グルン(Prabal Gurung)のレースのバンドゥをあしらった黒のシースルー。ニール・レーン・クチュールのダイヤモンドのイヤリングを合わせた。コメディ・ミュージカル部門女優賞を受賞したアヨ・エデビリはプラダ(Prada)赤のストラップレス。足首が見える丈に長いトレーンがアクセント。アヨ・エデビリ Photo by Gilbert FloresGolden Globes 2024Golden Globes 2024 via Getty Imagesリミテッド&アンソロジーシリーズ、TV映画部門女優賞のアリ・ウォン(『BEEF/ビーフ』)はディオール(Dior)のオートクチュールで白のストラップレス。トレードマークの大きなメガネにジュエリーはスワロフスキー(Swarovski)だ。助演女優賞を受賞したエリザベス・デビッキ(『ザ・クラウン』)はディオール(Dior)のシャンパンゴールドのシークインのドレス。自然に下ろしたブロンドの髪色とマッチしていた。今年はストラップレスやオフショルダーのデザインも人気。歌曲賞候補のデュア・リパ(『バービー』)はスキャパレレリ(Schiaparelli)。マーメイドラインのシルエットは演じた役への目配せになっていた。映画のドラマ部門女優賞にノミネートされた『Priscilla』(原題)のケイリー・スピーニー(ミュウミュウ/miumiu)、プレゼンターのミシェル・ヨーやアマンダ・サイフリッド、キャリー・マリガン、ジェニファー・アニストン、エル・ファニングら、多くのスターが好んで着用した。デュア・リパ Photo by Kevin MazurGetty Images個性を放ったのは、「What Was I Made For」(バービー)で歌曲賞を受賞したビリー・アイリッシュ。イベントにドレスで登場することも増えたが、今回はウィリーチャバリア(Willy Chavarria)のオーバーサイズのブレザーにシャツとタイ、カーキのスカートにピンクのソックスというプレッピー・スタイル。ベラ・ラムジー(『The Last of Us』)はプラダのペールブルーのジャケットにグレーのパンツを合わせた。人気のカラーは赤で、プレゼンターで登場したフローレンス・ピューは花のアップリケにボリュームのあるスカートのスリップドレスを着用。ダックテイルにしたヘアスタイルで彼女らしい個性を強調した。他にもセレーナ・ゴメス(アルマーニ・プリヴェ)やジュリアン・ムーア(ボッテガヴェネタ/Bottega Veneta)、レイチェル・ブロズナハンなど多くのスターが赤をチョイスした。セレーナ・ゴメス&フローレンス・ピュー Photo by Michael KovacGetty Images for Moët & Chandonピンクをチョイスしたのはプレゼンターを務めたハンター・シェファーやヘイリー・スタインフェルド。どちらもプラダのドレスだ。さらに花モチーフというトレンドも取り込んだのはジェニファー・ロペス。ニコル+フェリシア・クチュール(Nicole + Felicia Couture)のペールピンクに大きなバラのモチーフというデザインをゴージャスに着こなした。映画のドラマ部門女優賞候補のグレタ・リー(『パスト・ライブス/再会』)はロエベ(Loewe)の淡いイエローのドレス。背面のデザインがエレガントだ。助演女優賞候補のロザムンド・パイク(『Saltburn』)はディオールのヴィンテージ・ドレス。黒のレースの花模様が全体に散りばめられたミディ丈で、フィリップトレイシー(Philip Treacy)のヘッドピースがアクセント。ロザムンド・パイク Photo by Kevin MazurGetty ImagesCMブレイク中に親友のセレナ・ゴメスを見つけて話し込んでいたテイラー・スウィフトはグリーンのシークインドレス。グッチ(Gucci)の特注で、細いショルダーストラップ、大きく開いた背中の3本の細いストラップが特徴。ジェリーはデビアス(DeBeers)のダイアモンド。最後に男性のファッションも。やはりCMブレイク中の様子をカメラに追われ続けたティモシー・シャラメはセリーヌ(Celine)の幾何学模様をあしらったシークイン・ジャケットが目を引いた。同色のシャツの胸をはだけ、カメラを気にすることなくカイリー・ジェンナーと仲睦まじい様子を見せていた。ティモシー・シャラメ&カイリー・ジェンナー Photo by Christopher PolkGolden Globes 2024Golden Globes 2024 via Getty Images映画のドラマ部門男優賞を受賞したキリアン・マーフィー(『オッペンハイマー』)はサンローラン(Saint Laurent)のスーツ、助演男優賞受賞のロバート・ダウニー・ジュニア(『オッペンハイマー』)はディオール(Dior Men)。同男優賞候補のバリー・コーガン(『Saltburn』)はルイ・ヴィトンの赤のスーツ。上下の色のトーンやダミエ模様のサイズが異なる個性的なデザイン。同じく男優賞候補のアンドリュー・スコット(『異人たち』)はヴァレンティノ(Valentino)で全身ホワイトのスタイル。バリー・コーガン Photo by Amy SussmanGetty ImagesTVのドラマ部門男優賞候補のペドロ・パスカル(『The Last of Us』)はボッテガヴェネタ(Bottega Veneta)の無数の白糸で模様を縫いつけた黒のシャツに黒のパンツ。転んで負傷した右腕を黒のアームホルダーで吊った姿はちょっと痛々しいながらもスタイリッシュに決まっていた。ペドロ・パスカル Photo by Tommaso BoddiGolden Globes 2024Golden Globes 2024 via Getty Images(冨永由紀)
2024年01月08日映画『ダム・マネーウォール街を狙え!』が2024年2月2日(金)に公開される。“ゲームストップ株騒動”とは?パンデミックによって社会全体が疲弊し、誰もが孤独と将来への不安に苛まれていた2021年初頭。アメリカの金融マーケットが激震する前代未聞の大事件が発生した。ネット掲示板に集った無力な個人投資家たちが、時代遅れで倒産間近と囁かれていた、実店舗でゲームソフトを販売する企業「ゲームストップ社」の株をこぞって買いまくり、同社を空売りしていたヘッジファンドに大損害を与えたのだ。アメリカ各地に点在する無力な一般市民がSNSを通じて団結し、強欲なウォール街の大富豪たちに巨額の損失を与えたこの反乱劇は、全米を揺るがす社会現象にまで発展。“ゲームストップ株騒動”と称され、日本でも大きな反響を呼んだ。前代未聞の事件の内幕を描くそんな前代未聞の事件の内幕をユーモア満載で描いたのが映画『ダム・マネーウォール街を狙え!』だ。「Facebook」の設立とそれに伴う訴訟を描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』の原作者、ベン・メズリックのノンフィクション作品をベースに、ゲームストップ株に全財産を投じたごく平凡な会社員キース・ギルに焦点を当て、パワフルな実録エンターテインメントを描き出す。監督は『クルエラ』のクレイグ・ギレスピー監督を務めるのは、『クルエラ』、『アイ、トーニャ史上最大のスキャンダル』のクレイグ・ギレスピー。クレイグは“ゲームストップ株騒動”が起こった当時、早い段階でゲームストップ株へ投資をしていた24歳の息子と同居していたという。「息子を通して、ゲームストップの物語のスリルや興奮、恐怖を味わった」ことから「“ゲームストップ株騒動”は単なる株取引の話ではない」ことを感じ取り、映画『ダム・マネーウォール街を狙え!』を描くに至ったと明かしている。主人公キース・ギルは『フェイブルマンズ』のポール・ダノそして“ローリング・キティ”という別名義で動画配信し、人々を夢中にさせ、感情を疲弊させ、ときに陶酔感を与えた主人公キース・ギルは、『フェイブルマンズ』『THE BATMAN-ザ・バットマン-』のポール・ダノが演じる。キース・ギル…ポール・ダノアメリカ・マサチューセッツ州で暮らすごく平凡な会社員。全財産の5万ドルを倒産間近と囁かれていたゲームストップ社につぎ込む。映画『ダム・マネーウォール街を狙え!』あらすじ世界的なパンデミックにより孤立感や社会的不安が深刻な問題になっていた2020年。米マサチューセッツ州の会社員キース・ギルは、全財産の5万ドルを倒産間近のボロ株と見なされていたゲームストップ株につぎ込んでいた。赤いハチマキを巻き、ネコのTシャツ姿の“ローリング・キティ”という別名義で動画を配信しはじめたキースは、ゲームストップ株が著しく過小評価されているとネット掲示板の住民に訴える。すると、彼の主張に共感した大勢の個人投資家がゲームストップ株を買い始め、2021年初頭に株価はまさかの大暴騰。同社を空売りしてひと儲けをもくろんでいた金融業界の大富豪たちは巨額の損失を被った。やがてSNSに集結した無力な一般市民が、この世の富を独占するウォール街のエリートに反旗を翻したこのニュースは、連日メディアをにぎわせ、全米を揺るがす社会現象に発展。しかし一躍、時の人になったキースの行く手には、想像を絶する事態が待ち受けていた……!【作品詳細】映画『ダム・マネーウォール街を狙え!』公開日:2024年2月2日(金)監督:クレイグ・ギレスピー原作:ベン・メズリック脚本:ローレン・シューカー・ブラム、レベッカ・アンジェロ出演:ポール・ダノ、ピート・デヴィッドソン、ヴィンセント・ドノフリオ、アメリカ・フェレ―ラ、ニック・オファーマン、アンソニー・ラモス、セバスチャン・スタン、シャイリーン・ウッドリー、セス・ローゲン原題:DUMB MONEY配給:キノフィルムズ© 2023, BBP Antisocial, LLC. All rights reserved.
2023年11月03日ヨーロッパでは、パンデミック中にSNSを騒がせた「コテージコア」スタイルを取り入れるおしゃれさんが急増中です。そもそもコテージコアとは、Cottage(田舎小屋)とcore(中核・熱狂的)から成る造語で、田舎での生活をロマンチックに解釈したもの。言わば、都会にいても海を感じることができるようなリラクシーなシルエットだったり、ちょっぴりノスタルジックでスイートな花柄や、レース、クロシェ編みなどを取り入れたホワイトドレスが特徴。特に今年は、コテージコアそのままよりも、都会的なシルエットや素材を生かしたちょっぴりリュクスなコテージコアを楽しむおしゃれさんが続出。可憐な花柄で大人のコテージコアを謳歌!まるでおとぎの国に迷い込んだかのようなロマンチックな雰囲気のフラワープリントドレスの彼女。パープルのお花が散りばめられた上品なプリントは大人の女性にぴったりです。ボリュームのあるスカートがメリハリのあるウエストラインを作ってくれるので、スタイルよく見えるのも嬉しいポイントです。花柄とリンクさせたパープルのミュールなら全体に統一感も生まれそう。シアードレスに艶やかな花柄がリュクス・コテージコア透明度の低い軽やかなシアー素材を靡かせながら颯爽と街を歩くおしゃれさんをキャッチ。カラフルなフラワープリントのドレスがとっても華やか。ゆるっとしたシルエットが都会にいながらリラクシーな雰囲気を与えてくれます。ドレスがロマンチックなぶん、バッグはブラックで引き締め、足元はハイヒールでレディに演出するのがリュクス・コテージコアのよう。大人可愛いフラワーレースが魅力影響力の高いインフルエンサーの一人であるタマラ・カリニックが披露してくれたのは、PRADAのピュアホワイトドレス。都会にいてもコテージコアな雰囲気を演出できるのは、デコルテや裾などに施された繊細なレースのおかげ。ほんのりと日焼けした肌に映えるホワイトドレスとフラワーレースがなんとも大人可愛い。トレンドのグリーンは、バッグで取り入れてちょっぴり都会っぽさをトッピング。牧歌的ドレスもレースのディテールで洗練さを感じさせて夏のリゾート地に着ていきたいような優しいクリームカラーのドレスは美シルエットが自慢。チラッと裾から覗くレース使いがとっても上品で、優雅な大人の休日スタイルにも最適です。ロングヘアを後ろでまとめたトレンドのスカーフ使いもとってもエレガント。海岸沿いを歩きたくなるような最旬コテージコア夏のコペンハーゲンでキャッチした彼女。ゆったりとしたシルエットの白ドレスがまさにコテージコアな雰囲気を醸し出していました。くるぶしまである可憐なクロシェ編みがビーチリゾートを連想させてくれそうです。ゆったりとしたシルエットでコテージコアを堪能しつつ、レザーのトングサンダルで小綺麗にまとめることでアーバンウェアとしても大活躍間違いなし。ヴィンテージ感漂うカラフルなサマードレス存在感抜群の刺繍風サマードレスを着こなした彼女。ヴィンテージ感漂うカラフルな色使いもブラックベースなら大人っぽい雰囲気に仕上がりそうです。歩く度に揺れる裾のフリンジがアクセント。足もとは抜け感のあるフラットサンダルが相性◉!リュクスなコテージコアスタイルはいかがでしたか? 都会にいながらもリラックス感のある優雅な夏ファッションを楽しみたいという方におすすめです。ぜひ、可憐な花柄やレース、クロシェ編みの白ドレスを見つけて楽しんでみてください。Senior Writer:H_aco
2023年07月20日SNSと連動し、AIが言語解析したスポットを提供相鉄ホールディングス㈱(本社・横浜市西区、社長・滝澤 秀之)と㈱ミックウェア(本社・兵庫県神戸市、社長兼会長・鳴島 健二、以下ミックウェア)では、ビジネス共創のパートナー契約を結び、2023年4月26日(水)から「相鉄おでかけマップ Powered by Beatmap」(以下、同アプリ)を配信します。同アプリは、ミックウェアが提供するスマートフォン用アプリ「Beatmap」の技術を利用するもので、アプリ内の地図上から、SNSで話題になった店舗や施設を簡単・お手軽に検索できます。相鉄線沿線での行楽やプチ観光を気軽に楽しんでいただくことを目的に配信する、相鉄線沿線に特化したスマートフォン用アプリです。沿線のさまざまな関係者が発信したSNSを言語解析して、施設や店舗の場所を推定することで、「見る」「食べる」「遊ぶ」「暮らし」に関するスポットを位置情報として配信します。スタート時は、相鉄グループと㈱地球の歩き方(本社・東京都品川区、代表取締役社長・新井 邦弘)が協力し、相鉄線沿線のスポット情報を中心にSNSで発信します。おでかけのきっかけに、ぜひ立ち寄っていただきたいスポットを駅ごとにピックアップ。見慣れた景色が少し違って見えるような、歴史や見どころ、楽しみ方をお伝えしていきます。順次、沿線や沿線外の皆さまに発信し、沿線の方には地域の再発見に、沿線外の方には実際にお越しいただけるよう、取り組みを進めていく予定です。「相鉄おでかけマップ Powered by Beatmap」イメージまた、相鉄グループの情報を集めた「相鉄Styleアプリ」とも連携し、「相鉄Styleアプリ」からもリンクによりご利用いただけます。同アプリによって、気になるスポットがあっても、場所を検索することが苦手な方や、SNSをお使いになったことが無い方にも、相鉄線沿線でのライフスタイルが充実する情報を提供します。相鉄グループでは、「長期ビジョン“Vision2030”」および「第6次中期経営計画(2022年度~2024年度)」に基づき、DX・ICT推進に取り組んでおり、お客さまの心豊かな暮らしをサポートするために、今後もさまざまなサービスの提供を行ってまいります。「相鉄おでかけマップ Powered by Beatmap」の概要1.名称「相鉄おでかけマップ Powered by Beatmap」相鉄おでかけマップ - もっと新しい毎日と出会える沿線のスポット情報アプリ : 2.配信開始日(予定)2023年4月26日(水)3.内容ミックウェアが提供するスマートフォン用アプリ「Beatmap」の技術を利用するもので、アプリ内の地図上から、SNSで話題になった店舗や施設を簡単に検索が可能な、相鉄線沿線に特化したスマートフォン用アプリです。沿線のさまざまな関係者が発信したSNSを言語解析して、施設や店舗の場所を推定することで、「見る」「食べる」「遊ぶ」「暮らし」に関するスポットを位置情報として配信します。スタート時は、相鉄グループと旅行ガイドブックの出版社である地球の歩き方で、相鉄線沿線のスポット情報を中心にSNSで発信します。4.利用料無料(通信費などは、お客さまのご負担となります)5.対応スマートフォンiPhone(iOS バージョン14.5以降) App Store( )Android(バージョン10以降) Google Play ( )画面イメージ■商標関連「Beatmap」は㈱ミックウェアの登録商標です。「iPhone」および「App Store」は、米国およびその他の国で登録されたApple Inc.の商標です。「iPhone」の商標はアイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。「iOS」はApple Inc.のOS 名称であり、「IOS」は米国およびその他の国におけるCisco Systems, Inc.およびその関連会社の商標または登録商標です。「Android」および「Google Play」はGoogle LLCの商標です。r23-60-flh.pdf : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月26日やっとマスクを外せるようになったのに、ニキビなどの肌悩みから“マスクを外せない”と感じる若者が多く存在します。株式会社原宿コスメは、肌悩みをネガティブに感じている若者に自信とハッピーを与え、幸せのパンデミックを起こしたいという想いから『#キラキラパンデミック』を開催します。顔にキラキラと輝くヴィクトリーパッチをつけたnikiv girl’s(ニキブイガールズ)が原宿の道ゆく女性をハントし、パッチを貼り付けてキラキラに変身させます。さらに、株式会社原宿コスメのアカウントをフォローし、SNSハッシュタグ「#キラキラパンデミック」をつけて写真を投稿いただいた方、先着100名様にヴィクトリーパッチの現品または素敵な景品をプレゼントします。【イベント期間:2023年5月3日~5月5日/11:00~16:00】GWイベント『#キラキラパンデミック』■原宿系ファッションリーダー達も注目!アクセサリー感覚で使用できるヴィクトリーパッチは原宿系ファッションリーダー達も注目のアイテム!原宿系ファッションリーダー■株式会社原宿コスメとは株式会社原宿コスメは希望や夢を抱く若者と向き合い、常に時代の流れを感じ取りながら世界中に日本の“KAWAII”を発信し、ムーブメントを起こします。きらりと光るアイディアで「憂鬱な雨も虹色にする」という信念を持ち、愛を込めて“コスメづくり”をする会社です。■コスメブランド『nikiv(ニキブイ)』とは“かわいい”を夢見る全ての女性に、日常にちょっとした魔法とハッピーを届けたい。ニキビケアは憂鬱になりがちですが、せっかく自分と向き合っている時間なので、ワクワクする時間を過ごして欲しい。nikiv(ニキブイ)を使っている時間は甘いお菓子を食べているようなスイートな時間に。そんなワクワクするアイテムが揃っているブランドです。■nikiv(ニキブイ)シリーズ 第一弾 ヴィクトリーパッチについていつも何かと戦っている女の子達へ。そのプツプツで落ち込まないで。今、やっとマスクを外せるようになったのに、マスクで、ファンデーションで、隠そうとしてない?肌がプツプツで気分が凹んだときも魔法をかけられるのは自分自身!そこで、“ヴィクトリーパッチ”を使ってみて。肌をカバーするだけではなく華やかにデコレーションするから貼るたびに心躍る。キラキラと輝く自分の顔がもっと好きになる。かわいいの常識が変わる。もう隠さない、ヴィクトリーする肌へ。nikiv(ニキブイ)シリーズ 第一弾 ヴィクトリーパッチ 01nikiv(ニキブイ)シリーズ 第一弾 ヴィクトリーパッチ 02■nikiv(ニキブイ)販売方法nikivブランドページ、Amazonショップ、Qoo10ショップにて販売中。■原宿コスメ公式サイト ■原宿コスメ公式SNSInstagram: Twitter : Tik Tok : LINE : ■株式会社原宿コスメ 会社情報商号 :株式会社原宿コスメ所在地 :東京都渋谷区神宮前6-10-9 原宿董友ビル4F代表者 :代表取締役社長 庄田 瑞穂会社設立:2022年1月20日資本金 :990万円 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年04月24日三島有紀子監督初ドキュメンタリー映画『東京組曲2020』の公開が決定。ポスタービジュアルと特報映像が到着した。全世界を揺るがしたパンデミック<コロナ>。2020年1月、日本で最初の感染者、2月には死者が発表され、不穏な空気が流れ始めた。最初の段階ではまだ実感できていなかった人も多数いる中、4月7日に新型コロナウイルス対策の特別措置法(特措法)に基づく「緊急事態宣言」が初めて発令され、私たちの生活は一変。都道府県知事から飲食店やスポーツジム、映画館やライブハウスなど幅広い業種に休業要請があり、全国的かつ大規模なイベントは中止や延期などの対応が主催者に求められた。そのなかには、映画の舞台挨拶イベント、演劇公演、音楽コンサートなどもあり、エンタメ業界にとっても未だかつてない事態となった――。本作は、三島監督が2020年の4月22日に実際に体験したことを基に、20人の役者たちが各自撮影、その映像全体を三島監督が監修して一緒に作ったドキュメンタリー。NHK在籍当時はドキュメンタリー番組を手掛けていたが、今回が退社後、初のドキュメンタリー映画となる。4月22日は三島監督の誕生日。明け方、どこからか人の泣き声が聞こえてきたときに、本作の企画を思いついたという。本作は、3つのポイントをもとに撮影。役者たちの暮らしぶりや感じていることを三島監督が引き出す形で共に作ること。役者たちが自分もしくは同居人が撮影すること。(緊急事態宣言下、不要不急以外の外出自粛を余儀なくされるなか、日常を共にする同居人が撮影することは可とされた。情景カットなどは三島監督も撮影に参加)「明け方(朝4時)に女の泣き声がどこからか聞こえてくる」というシチュエーションを全ての出演者共通の出来事として描くこと。泣き声は事前に録音され、8分にも及ぶ声を実際に聞き、その時の感情の動きやリアクションを記録。日々の日記をつけようと決めた男性、舞台が延期となり、自宅で過ごす中で家事に追われる女性、楽しみにしていた出演作品の映画の舞台挨拶が中止になった女性、自宅で一人黙々と仕事をする女性など、役者たちの日常が切り取られた。作品のキーとなる女の泣き声は、松本まりかが担当。キャストには、荒野哲朗、池田良、大高洋子、長田真英ら。ラストカットの撮影に今井孝博、音楽は田中拓人が参加した。三島監督は「リモートで声をかけた役者のみなさんに、カメラをまわしてもらいました。集まってきた映像素材から垣間見えたのは、人間の弱さと人間が希求してやまないものは何かということでした。それは、私にとって『人間の再確認』という作業となったのです。それらをクラウドファンドに参加してくださったみなさまやたくさんのみなさまの応援のおかげで、映画というひとつの作品にすることができました」とふり返り、「今、わたしたちは人間らしく生きられていますか? この映画を観た帰り道、ふと考えてもらえたら幸いです」とコメントしている。『東京組曲2020』は5月13日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:東京組曲2020 2023年5月13日よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開©️「東京組曲2020」フィルムパートナーズ
2023年03月23日パンデミックの感染対策から解放され、従来の雰囲気をようやく取り戻した第95回アカデミー賞。3月12日(現地時間)の授賞式で、今年はシャンパンカラーになったカーペットを華やかに彩った装いを紹介する。作品賞をはじめ最多7冠の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で、アジア系を自認する俳優として初の主演女優賞受賞者となったミシェル・ヨーは「ディオール(Dior)」のオートクチュールのドレス。繊細なフリンジが何層にも重なった白のドレスに、ダイアモンドをふんだんに使ったヘアアクセサリーとネックレスを合わせた。ミシェル・ヨー助演女優賞を受賞したジェイミー・リー・カーティス(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)はカーペットの色にマッチするシャンパンカラーのドレス。ドクリスタルとスパンコールをあしらった「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」のものだ。プラチナブロンドの髪にもぴったりだ。ジェイミー・リー・カーティス『ウーマン・トーキング私たちの選択』の監督で、脚色賞を受賞したサラ・ポーリーはタキシードを着用。キリスト教一派のある村で、性被害にあった女性たちの実話に基づく小説を脚色したポーリーは劇中のセリフを引用しながら、未来を担う若い女性たちに向けてメッセージを発信した。サラ・ポーリー主演男優賞受賞のブレンダン・フレイザー(『ザ・ホエール』)は「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」のネイビーのタキシード。ブレンダン・フレイザー助演男優賞受賞のキー・ホイ・クァンは「アルマーニ・プリヴェ(Armani Privé)」のタキシード。キー・ホイ・クァン惜しくも主演男優賞受賞を逃したオースティン・バトラー(『エルヴィス』)は「サンローラン(Saint Laurent)」のカスタムのタキシード。オースティン・バトラー前哨戦をミシェル・ヨーと争ったケイト・ブランシェットは「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のドレープがたっぷりのターコイズブルーのベルベットのブラウスに黒のロングスカートを合わせた。ケイト・ブランシェット歌曲賞のパフォーマンスでステージに立った助演女優賞候補のステファニー・スー(『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)は、カーペットには「ヴァレンティノ(Valentino)」の鮮やかなピンクのドレスで登場した。ステファニー・スー事前に授賞式でパフォーマンスしないと発表した歌曲賞候補のレディー・ガガ(「Hold My Hand」/『トップガンマーヴェリック』)は「ヴェルサーチ(Versace)」の2023秋コレクションの黒のシースルードレスでカーペットに登場、授賞式では黒の無地Tシャツにダメージデニム、ほぼノーメイクといういでたちで歌唱に専念する姿で圧巻のパフォーマンスを披露した。レディー・ガガ同じく歌曲賞候補のリアーナ(「Lift Me Up」/『ブラックパンサーワカンダ・フォーエバー』)は現在第2子妊娠中。ブラックレザーを使った「アライア(Alaïa)」のカットアウト・ドレスで授賞式に臨んだ。リアーナ『ブロンド』でマリリン・モンローを演じ、主演女優賞候補となったアナ・デ・アルマスはモンローが1962年にケネディ大統領のために「ハッピー・バースデー」を歌った際の衣装に似せたデザインのシークインドレス。フリルで層を作ったトレーンが印象的な「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」のものだ。アナ・デ・アルマス助演女優賞候補のホン・チャウは「プラダ(Prada)」のピンクのドレス。彼女のルーツであるベトナムの民族衣装のアオザイを思わせるシンプルなデザインに黒のフリンジのトレインが付いていた。ホン・チャウ同賞候補のアンジェラ・バセット(『ブラックパンサーワカンダ・フォーエバー』)は「モスキーノ(Moschino)」のパープル、同賞候補のケリー・コンドン(『イニシェリン島の精霊』)は「ヴェルサーチ(Versace)」のサニーイエロー、とシャンパンカラーのカーペットに映える鮮やかな色の装いも目についた。アンジェラ・バセットケリー・コンドンフローレンス・ピューはたっぷりしたデザインのシャンパンカラーのロングドレスの中に黒のショートパンツとプラットフォーム・シューズという「ヴァレンティノ(Valentino)」のドレス。フローレンス・ピュー2トーン・カラーのドレスは、今年になって久しぶりに公の場に現れるようになったファン・ビンビンの「トニー・ウォード・クチュール(Tony Ward Couture)」、モニカ・バルバロ(『トップガンマーヴェリック』)、ジャネール・モネイ(『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』)もチョイスしている。ファン・ビンビンケイト・ブランシェットをはじめ、胸にブルーのリボンを着けた参加者も多かったが、これは世界中の難民や避難民の支援を表明する「#WithRefugees」のものだ。ジェニファー・コネリーやジェニー・スレート、エリザベス・オルセンらは髪をコンパクトにまとめて黒のドレスというスタイル。コネリーの「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」はオフショルダーのデザインにネックラインのメタリックなディテールというデザインだ。エリザベス・オルセンカーラ・デルヴィーニュやニコール・キッドマン、ハル・ベリーは、2012年の授賞式で話題をさらったアンジェリーナ・ジョリーのスタイルを思わせる片脚を露出したデザインをチョイス。デルヴィーニュは「エリー サーブ(Elie Saab)」の赤いドレスの右肩に大きなリボン。ニコール・キッドマンキッドマンは「アルマーニ(Armani)」の黒のドレスで右の肩とウエスト部分に花のモチーフをあしらったデザイン。ベリーは「タマラ・ラルフ(Tamara Ralph)」の白のドレスで、こちらもネックラインとスリット上部に花のモチーフが付いている。ドウェイン・ジョンソン男性では、プレゼンターのドウェイン・ジョンソンが「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)」のサーモンピンクのジャケットで目立った。『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のハリー・シャム・ジュニアは前田華子のブランド、「アディアム(ADEAM)」の白にネイビーブルーでパイピングされたロングジャケット。左右の襟のデザインがアシンメトリーで帯を思わせる同色のサッシュベルトで個性を演出した。ハリー・シャム・ジュニア(冨永由紀)
2023年03月13日英国の航空データ分析大手、Cirium(シリウム)( )は、グローバルにおける2023年の航空機ファイナンスとリース市場の展望を発表しました。この展望には、Ciriumのコンサルタント部門 Ascend by Cirium(アセンド)の専門家による2023年の需要回復、オペレーティングリース分野の主な進展状況、機材価値とリース料の変化傾向に関する見解が含まれています。■機材価値とリース料にはいまだ回復の余地ありAscend by Ciriumのバリュエーション統括を務めるGeorge Dimitroff(ジョージ・ディミトロフ)は、旅客機市場の状況を評価し、シングルアイル機およびツインアイル機市場について、それぞれの市場価値(マーケットバリュー:MV)と基準価値(ベースバリュー:BV)の比率(MV・BV率)を比較しました。シングルアイル機の加重ベースの機材価値は、2020年初頭、ようやくプラスの比率の領域に戻り、バランスのとれている市場であることを示す基準価値を15%ほど上回りました。ツインアイル機も、MV・BV率が上昇して「1」に近づいており、新型コロナウイルスのパンデミックにより複数回の基準価値の減損が見られたときからは、価値が回復傾向にあることを示唆しています。この傾向が市場にとってどのような意味を持つのかについて、Dimitroffは次のように述べています。「シングルアイル機については、必ずしも2019年の水準に戻ったわけではありません。しかし、市場は均衡状態に戻り、まだ活発化しているとは言えないにしても、今後そうなっていく傾向を見せています。そのため、ワイドボディ、ナローボディの両方になお価値上昇の余地があることは間違いないでしょう。」機材価値とリース料ともに上昇傾向が続いています。Cirium Values Analyzerのデータによると、ここ12カ月間、すべての機材クラスのフリート加重ベースの価値とリース料が増大していますが、そのほとんどのクラスが2020年1月のパンデミック前の基準点への到達に向けてまだ回復の見込みがあります。一部の例外としては、貨物専用機と新造機材タイプの価値が、再び2020年の水準を上回りつつあります。金利が高く、新造機材の供給が逼迫しているため、中・低機齢の機材のリース料は、価値よりも上昇の可能性を秘めています。■今後の見通しDimitroffは今後の見通しについて次のように述べています。「主に供給が制限されていることから、価格とリース料にさらに伸びる余地が生じており、明るい材料になっています。また、新造機の生産規模は3年近くの間、非常に低い水準で推移しています。つまり、かなり長い期間市場からの機材供給が抑えられてきたことになり、それが既により新しい機材や一部の中古機の価値を高めているのです。サプライチェーンの混乱が続く中、メーカーはパンデミック前の生産水準に達することができておらず、それによる供給面の制約も、リース料の回復を後押しすることになるでしょう。」現在、中国市場の再開により需要が回復しており、機材の価値とリース料も押し上げられています。2023年は、アジア太平洋地域を中心にツインアイル機の市況が引き続き回復すると予想されます。主要な長距離路線市場では、アジア太平洋地域は不可欠な存在であることから、ツインアイル機の高い需要があります。もしアジア太平洋地域が予想通り回復すると、ツインアイル機の価値も大きく回復する見込みです。リリース内グラフ■航空機ファイナンスに関する展望の詳細需要回復やオペレーティングリースなどその他の情報についてはこちら( )から確認可能です。■CiriumについてCiriumは、詳細なデータと精緻な分析を組み合わせて、世界の最新情勢を読み解きます。航空業界における数十年の経験から培ったインサイトを提供し、特に旅行会社、航空機メーカー、空港、航空会社、金融機関が論理的で十分な情報に基づいた意思決定を行えるよう支援し、収益の増大や顧客体験の向上を促進します。Ciriumは、世界中の専門家やビジネス顧客向けに情報をベースとした分析と意思決定ツールを提供する企業であるRELX( )の一部です。RELX PLCの株式は、ロンドン、アムステルダム、ニューヨークの各株式市場において、ロンドン:REL、アムステルダム:REN、ニューヨーク:RELXのティッカーシンボルを使用して取引されています。詳しくは、Linkedin( )またはTwitter( )でCiriumの更新情報をフォローしていただくか、Ciriumのウェブサイト( )をご覧ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月21日パンデミックが起きる前に制作されていたにもかかわらず、「まるで映画が現実になったようだ」と世界に衝撃を与えている話題作がいよいよ日本でも公開。今回は、ブラジルから届いた驚きの映画をご紹介します。『ピンク・クラウド』【映画、ときどき私】 vol. 551ジョヴァナとヤーゴは一夜の関係のつもりで過ごしていると、けたたましい警報に襲われる。その原因は、突如として世界中に発生した正体不明のピンクの雲。それは「ピンク・クラウド」と呼ばれ、10秒間で人を死に至らしめる毒性の雲だという。緊急事態によって外出制限が設けられ、人々の生活は一変する。家族や友人とオンラインで連絡は取れるものの、いつ終わるかわからない“監禁生活”によって状況は悪いほうへと傾き始めていた。そんななか、ジョヴァナとヤーゴも現実的な役割を果たすことを迫られ、子どもを持つことになる。しかし、ジョヴァナのなかで生じた歪みが徐々に大きくなろうとしていた……。2017年に脚本が執筆され、パンデミック以前の2019年に撮影したという本作。そうとは思えないほど私たちが経験してきた出来事が数多く描かれていると大きな反響を呼んでいますが、今回はこちらの方にお話をうかがってきました。イウリ・ジェルバーゼ監督本作で念願の長編デビューを果たし、ブラジルの新鋭として注目を集めているジェルバーゼ監督。そこで、物語が誕生した背景や映画と現実が重なったときの心境、そしてキャラクターを通して女性たちに伝えたい思いなどについて語っていただきました。―非現実的なロックダウン下で共同生活をする2人のキャラクターを描きたかったということですが、その理由から教えてください。監督まずは、「作品のなかに制限を設けたい」というのが最初にありました。それを実現させるために考えたのは、登場人物の数を少なくし、舞台はずっと同じ場所にすること。さらに“強制された結婚”にすることを思いつきました。「現代的かつシュールな状況での強制的な結婚とは何か?」と考えたときに、一夜限りの関係だった相手と予期せぬ出来事によって一緒にいなければいけなくなるという設定が浮かんできたのです。―“強制された結婚”というテーマに興味を持ったのはなぜですか?監督それは、自由について考えたかったからだと思います。自由といっても、人によってさまざまなカタチや意味がありますよね。たとえば、ジョヴァナはこの男性と結婚したかったわけではないし、子どももほしくはなかったのにピンク・クラウドが出てきたことによって、社会が女性に求めるステップを踏まざるを得なくなってしまいます。特に、結婚や出産、キャリアということに関しては本人の意思が尊重されるべきなのに、周囲が「しなさい」と言うのは女性にとっては社会的圧力になるのではないかなと。そんなふうに、女性は多くのプレッシャーを与えられている傾向にあるように感じています。女性たちは社会的な女性の規範に囚われている―それはありますね。劇中では、その圧力を意味するものとして描かれているのが雲ですが、通常だと脅威の対象は人に恐怖を感じさせるようなもので描かれることが多いなか、それとは真逆のイメージがある雲を選ぶというのは珍しいのではないかなと。監督まずは、「科学的に解決できそうなリアルな設定にしたくなかった」というのも理由の一つ。そのために、雲が10秒で人を殺してしまうというシュールでよくわからない要素が必要だったのです。そうすることによって、観客は「なぜ雲があるのか?」ということを意識しなくなり、キャラクターにフォーカスできると思ったからです。あと、ブラジルは夕焼けが有名なので、本作に登場するような色の雲はよくあるんですよ。そういったことも理由だったのか、初めから私の頭の中にはずっとピンク色の雲があったように思います。色にもこだわっていたので、VFXアーティストの方には、「まったく危険を感じないような美しくてソフトなピンクにしてほしい」とお願いしました。―ピンクという色にも監督なりの思いが込められているとか。監督ほかの国もそうかもしれませんが、ブラジルでは男の子がブルーで、女の子がピンクとされているので、ジョヴァナは社会的な女性の規範に囚われていることを意味しています。特に、「完璧な女性とはこういうものですよ」と見せられると、ついそれが魅力的に感じてしまいますよね?でも、その裏にある大変な部分や恐ろしいところは見せていない場合が多いだけですから。そういったこともあり、私たち女性はジョヴァナと同じように、気がつかないうちに自分の意志に反したことを“社会のピンク・クラウド”によってさせられてしまっていることもあるのです。つまり、私たちは“女性に対するプロパガンダ”につねに囲まれているとも言えるのではないでしょうか。ブラジル映画界でも、女性監督の意見が通るのは難しい―なるほど。ちなみに、ブラジルの映画界でも女性監督ならではの苦労などを感じていることもありますか?監督そうですね。素晴らしい女性監督もどんどん出始めていますが、まだまだ男性監督のほうが多いので、自分の意見を聞いてもらうことが難しいという場面はよくあります。実は、今回の映画を作る過程でも、監督である私の声に男性たちが耳を傾けてくれないことがあったくらいです。―自身の監督作でさえも起きているとは……。そういった状況に陥ったとき、意識していることがあれば教えてください。監督すでに何名かの男性には伝えましたが、「あなたは私の話をいつも遮っていることに気がついていますか?」と言うようにしています。とはいえ、これはお互いに良い関係にある状態であれば問題ないですが、敵対関係にある人や目上の人であれば言い方に気をつけないと大変なことになります。ただ、そういう状況に追い込まれてしまっているのであれば、相手に気を遣いながら「私の話を聞いてください」と伝えることは大切なことです。ほかの女性たちも、そういうことが言えるようになったらいいなと思っています。―その通りですね。また、劇中では同じ状況下でもジョヴァナとヤーゴは正反対の反応を見せています。2人のキャラクターを作り上げるうえで意識したことはありましたか?監督すべての男性とすべての女性が2人と同じようになるという意味ではなく、あくまでも自分の経験から分析して作りました。私からすると、女性のほうが求めることが多く、男性のほうがその場の状況になんとなく適応してしまうような気がしています。そういったことを踏まえて、ジョヴァナが息苦しさを感じているいっぽうで、ヤーゴは「むしろ雲があってハッピー」みたいな感じにしました。実際、カップルのケンカでも「まあいいんじゃない?」と言う男性に対して、「きちんと解決しなければいけない」と考える女性のほうが多いのではないかなと。全員とは言いませんが、そういう傾向にあるように感じていたので、それを基にキャラクターを設定していきました。SFとして作ったものが現実となり、奇妙な感覚だった―そのあたりは、鑑賞後に男女で話し合ってみるのもおもしろいかもしれませんね。本作は現在のコロナ禍を予期していた作品としても話題になっていますが、観客の反応はいかがでしたか?監督実は、私はみなさんがどんな反応をするのかに関して、上映前はすごく神経質になっていました。特に、私がこの状況を利用して利益を得ているように思われたくなかったからです。そんななか、初めてお披露目したのは2021年のサンダンス映画祭のとき。上映後には多くの人が「最初はどう感じるかわからなかったけど、自分でも理解できなかったパンデミック中の気持ちがわかるようになった」といったポジティブな反響があったので、すごくうれしかったです。―とはいえ、自分が書いた映画がどんどん現実とリンクしていく様子を目の当たりにしたときはどのような心境だったのでしょうか。監督すごく心配しました。もちろん、世界中の方が心配したと思いますが、私にとってはもう一つレイヤーがかかっているような感覚だったかなと。というのも、私は自分の作った映画のなかに生きているような気がしていたというか、SFとして作った物語が現実になってしまってすごく奇妙な気分でした。それは私だけでなく、本作に関わる俳優たちやスタッフたちも同じで、みんな信じられない気持ちだったと思います。初めは1か月くらいでパンデミックが収まると考えていたので、「私たちはこの作品でリハーサルしたようなもんだよね」と冗談を言っていましたが、そんな状況ではないとわかって本気で心配になったほどです。誰もが自分らしく生きたいともがいている―編集中にパンデミックを経験したということですが、実際に映画と同じような状況になってからご自身や作品に影響を与えたことはありましたか?監督以前から撮影以外は自宅で脚本を書く生活をしているのであまり変化はありませんでしたが、とはいえ「人生は本当に予期できないものだ」と感じました。そしてこういった奇妙な状況でさえも、人は適応していかなければいけないのだなと。あとは、友達に会ったり、パーティをしたりといった当たり前のことに対して感謝するようにもなりました。意外かもしれませんが、作品に関して変更したのは1点のみ。雲が発生しているのはブラジルだけという設定を世界中で起きていることにしたという部分です。それ以外は変えていないので、これだけ似ていることはクレイジーなことだなと思いました。―確かに驚きですね。では、日本についておうかがいしますが、どういった印象をお持ちですか?監督日本は行きたい国リストのトップに入れているのですが、ブラジルからあまりにも遠いので、残念ながらまだ行ったことはありません。日本に興味を持っている理由としては、いろんなことがブラジルとはあまりにも違うから。ブラジル人はうるさくて大げさですけど、日本の方はデリケートな印象です。あとは、静かな田舎とテクノロジーが発展している都会がどのようにミックスされ、バランスを取っているのかも見てみたいなと。食べ物やアートワークも魅力的なので、そういったものも気になっています。―それでは最後に、ジョヴァナのように仕事や恋愛に悩む日本の女性たちにもメッセージをお願いします。監督周りの人たちを喜ばせなきゃいけないとか、完璧な女性に見られたいとか、いろんなプレッシャーがあるかもしれません。でも、ジョヴァナという女性を通して、「自分らしく生きようともがいているのは自分だけじゃない」というのを感じてもらえたらうれしいです。他人を満足させるためではなく、自分なりの幸せや自由について考えるきっかけにこの作品がなったらいいなと思っています。抑えていた欲望が込み上げる!コロナ禍で女性たちが抱いてきた生きづらさや葛藤を描き、まるで自分の姿を見ているかのような錯覚に陥る本作。この状況のなかでどう生きていくべきか、自身のこれからを考え直す意味でもいま観ておきたい1本です。取材、文・志村昌美胸がざわつく予告編はこちら!作品情報『ピンク・クラウド』1月27日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開配給:サンリスフィルム️© 2020 Prana Filmes
2023年01月26日10月中旬以降トリプルデミックが続くアメリカトリプルデミックとは?新型コロナウイルス感染症においては新株が次々と現れており、3年続くコロナ禍もいまだ終息の気配を見せません。アメリカではインフルエンザウイルスとRSウイルスの患者も急増していて、3つのウイルスが同時に流行する「トリプルデミック」が起こっています。このトリプルデミックとは、3つという意味の「トリプル(triple)」と、感染症が一定の地域で流行している状態を指す「エピデミック(epidemic)」を組み合わせた言葉です。世界的な感染爆発を意味する「パンデミック(pandemic)」よりも規模が小さいものの、被害の数は決して少ないとはいえません。イギリスやフランスでもトリプルデミックの兆候が現れており、日本でも注意が必要です。コロナ対策が緩和されたことが原因トリプルデミックが引き起こされた背景には、新型コロナウイルスの感染対策が緩和されたことがあります。3年におよぶコロナ禍が落ち着き、欧米ではマスクを外す人が増え、大人数で集まる場面が増えました。それに加えて、コロナワクチンとインフルエンザワクチンの接種率が低迷していることが一因にあるようです。変異を続けるコロナウイルスは、免疫を回避する能力が高いことも指摘されています。トリプルデミックを引き起こすいずれのウイルスも乳幼児や高齢者の入院率が高く、重症になる可能性が懸念されます。欧米でも再びマスク着用が推奨され始めており、一部ではマスク着用を義務化する動きが見られるようです。日本でもトリプルデミックは起こる?どの感染症でも乳幼児は重症化する可能性があるため、ママたちの心配はふくらみますね。日本では2022年6月から8月にかけてRSウイルスの感染が拡大したものの、9月以降の感染状況は落ち着いています。しかし、インフルエンザと新型コロナウイルスは感染者数の増加が懸念されます。2022年12月19日~25日の調査で、日本でのインフルエンザが3年ぶりに流行シーズンに入ったことが速報されました。インフルエンザには4つの種類があり、現在までのところ報告数が多いのはA/H3N2亜型(香港型)です。新型コロナウイルス感染症は1日の感染者数が10万人を超えるなど、感染者数の多い状況が続きます。インフルエンザのシーズンは春まで続き、A型、B型それぞれに感染する可能性があります。RSウイルスも通常、冬に感染の拡大が見られる感染症のため、引き続き感染対策が必要です。トリプルデミックに備えた対策をコロナ禍において医療体制が制限されるなか、引き続き感染症にかからないための基本的な対策が求められます。適切なマスクの着用、手洗いや手指の消毒、定期的な換気など、できる対策を続けましょう。厚生労働省では小学生以下の子どもが発熱した場合、かかりつけ医など地域の小児科医に相談するように案内しています。インフルエンザや新型コロナウイルスへの感染が疑われるときにかかりつけ医がどのような対応をしているのか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。親が発熱した場合の備えも必要です。解熱鎮痛剤や新型コロナ抗原定性検査キット、非常用の食料や飲料を用意しておきましょう。最寄りの発熱外来や電話相談窓口を調べておいたり、ネットスーパーに登録したりしておくと、いざというときに複雑な手続きをせずに済みますよ。※この記事は2023年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2023年01月20日パンデミック以降、大きく変化した生活様式の中で、誰もが多くの時間を過ごした「部屋」という空間に注目した展覧会が、神奈川県・箱根のポーラ美術館で、2023年1月28日(土) から7月2日(日) まで開催される。安心感をもたらす空間である部屋は、日常生活の場であると同時に、その閉じられた空間内で親しい人々やかけがえのないものと親密な関係を築く場でもある。一方で、外の世界から隔絶されているがゆえに、閉塞感をもたらす場でもありうるのだろう。同展では、様々な意味をもちうる部屋にまつわる表現に取り組んできた作家に注目し、その小さな世界で織りなされる親密な記憶や夢想のありようを改めて見つめ直すことを試みる。紹介されるのは、19世紀から現代までの約50点。古くから描かれてきた室内画だが、近代の市民社会では、地位や個人の趣味を反映した部屋の表現が特に絵画の重要なテーマとなったのだとか。印象派のモリゾがベランダやバルコニーで過ごす家族を描いた光あふれる作品や、北欧の画家ハマスホイがとらえた静謐な室内情景、ナビ派のボナールやヴュイヤールが家族を描いた親密な作品群、巨匠マティスが色彩や空間の表現を探究した室内画など、ポーラ美術館の名品とともに、他館からの出品作も並ぶ。近年、現代美術の収集も進めている同館の新収蔵品として、草間彌生の水玉のベッドをモチーフとした作品や、新たな写真表現を開拓するドイツの作家ティルマンスの作品が初公開されるのも話題となろう。コロナ禍の「ステイホーム」以降の新たな感性を伝える現代作家の作品も、大きな見どころだ。髙田安規子・政子姉妹は、変化を遂げつつあるパブリックとプライベートの境界のあり方を問う作品を、また佐藤翠と守山友一朗は、閉じられた部屋と開かれた自然との関係を再考する作品を、それぞれ新作で発表する。個性あふれる作家たちによる多彩な室内表現は、ステイホームの経験を通じて部屋という空間への意識が変容した私たちの心に、新たな気づきや視点をもたらしてくれるに違いない。出品作家:ベルト・モリゾ/ヴィルヘルム・ハマスホイ/ピエール・ボナール/エドゥアール・ヴュイヤール/アンリ・マティス/草間彌生/ヴォルフガング・ティルマンス/高田安規子・政子/佐藤翠+守山友一朗ベルト・モリゾ 《テラスにて》1874年、東京富士美術館 (C) 東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcomヴィルヘルム・ハマスホイ 《陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地》1899年、ポーラ美術館ピエール・ボナール 《静物、開いた窓、トルーヴィル》 1934年頃、アサヒビール大山崎山荘美術館エドゥアール・ヴュイヤール 《書斎にて》1927-1928年、ヤマザキマザック美術館草間彌生 《ベッド、水玉強迫》2002年、ポーラ美術館(C) YAYOI KUSAMA高田安規子・政子 《Relation of the parts to the whole 》2022年撮影:長塚秀人 (C) Akiko & Masako Takada佐藤翠《Floating Dahlias Closet III》2022年、個人蔵(C) Midori Sato, Courtesy of Tomio Koyama Gallery守山友一朗《Tea time on a table》2020年、個人蔵(C) Yuichiro Moriyama<開催情報>『部屋のみる夢―ボナールからティルマンス、現代の作家まで』会期:2023年1月28日(土)~7月2日(日) 会期中無休会場:ポーラ美術館 展示室1.3時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)料金:一般 1,800円/65歳以上 1,600円/大高 1,300円公式サイト:
2023年01月13日ソン・ガンホとイ・ビョンホン、いずれも韓国を代表する日本で最も名の知られた俳優が4度目のタッグを組み、パンデミック以前に発案されたとは思えないほどのリアルさで描く映画『非常宣言』。本作は、スクリーンでこそ目撃したい大迫力の航空パニック映画でありつつ、この2人をとりまく群像劇としての面白みも格別だ。そして実際に私たち自身が未知のウイルスに対する選択を様々な局面で迫られたように、この映画の登場人物たちもまた究極の選択を突きつけられている。妻を救うため、ソン・ガンホの血・汗・涙がほとばしる!ソン・ガンホ演じるク・イノは、妻へユン(「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」ウ・ミファ)から海外旅行に行くことも知らされず、娘には煙たがられるしがない中年刑事。動画サイトに投稿された飛行機テロを予告するビデオの信憑性を確かめるため、その予告犯らしき人物が暮らす高級マンションで小学生から話を聞こうとするも、「英語できないんだ」と言われてしまう。そんなちょっぴり情けない小市民的な姿は、これまでに見てきたようなソン・ガンホそのものだ。また、そのとき「金持ちの街だから教育水準が高いな」と同僚の刑事ユンチョル(『三姉妹』ヒョン・ボンシク)がふとこぼした愚痴は、仁川空港発ホノルル行きKI501便に乗り込んだテロ犯リュ・ジンソクのキャラクターに少しずつ輪郭を持たせていくことになる。今回かつてない悪役に挑んだイム・シワンが嘲罵する冒頭シーンにも、納得が生まれていく。さらに、リュ・ジンソクの部屋で次々に判明していく事実は、『アウトブレイク』さながらに緊迫を高めさせる。やがて、リュ・ジンソクが前代未聞の航空バイオテロを引き起こすつもりであること、ハワイ旅行に出かけた妻が同機に搭乗していることが分かると、ク刑事の瞳に炎が宿る。その捜査は前のめりで全力、ときどき無鉄砲。本作のハン・ジェリム監督と初めて組んだ『優雅な世界』(07)で見せたような激しいカーチェイスもあり、ク刑事は血・汗・涙まみれになる。地上にいる彼が関わるのは、『シークレット・サンシャイン』でソン・ガンホと共演したチョン・ドヨン演じる国土交通大臣のキム・スッキ。航空テロ事件対策本部の指揮をとる彼女も葛藤しながら、誇りを持ち、忖度することなく対処しようとする。また、「夫婦の世界」の“不倫夫”として知られるようになったパク・ヘジュンは危機管理のために大統領府から派遣されたパク・テスとして冷静さを貫く。とはいえ、これまでも『観相師』や『タクシー運転手~約束は海を越えて~』など、市民目線の“抵抗者”を演じてきたソン・ガンホのこと。本作でも政治家や上層部の指示をただ待っているだけではなく、我々の想像の上をゆく選択をし、未曾有のウイルスに立ち向かう。その壮絶なシーンも含め、ク刑事はやはりソン・ガンホにしか演じられないキャラクターとなった。イ・ビョンホンが対峙するテロ犯とトラウマその一方、高度28,000フィート上空では機内で起き始めた異変に動揺が広がっていく。イ・ビョンホン演じるパク・ジェヒョクは、娘スミン(キム・ボミン)のアトピーの治療のために苦手な飛行機に乗ってハワイへと向かうところだった。親子は空港にいるときから、身なりはきちんとしているが、ぶしつけな男リュ・ジンソクに付きまとわれていた。「旅行ですか?奥さんは?」と尋ねてきた男が同じ飛行機に乗り合わせたことに不安を感じながらも、ジェヒョクは自身の飛行機恐怖症に対峙することで精一杯だ。これまでアクションスターとしても大活躍してきたイ・ビョンホンは、直近のNetflixドラマ「私たちのブルース」で慟哭したドンソクのように、本作でも決して完全無欠のヒーローではない。キム・ナムギル演じる副機長ヒョンスとの確執とトラウマを抱え、脆くて弱い、臆病な部分を見せることになる。やがてウイルスが拡散された機内では、1人、また1人と咳き込みはじめ、発熱や発疹から始まる感染に見舞われていく。「お前、感染してるんじゃないのか?」そんな言葉が飛び出すシーンはまるでコロナ禍当初のようで、疑心暗鬼とエゴイズムまでもが蔓延し、弱き者が追いやられていく様は『新感染 ファイナル・エクスプレス』にも通じる。むしろ機内では、ハン・ジェリム監督の前作『ザ・キング』で絶賛されたキム・ソジンが演じるチーフパーサーのヒジンや、「社内お見合い」のソル・イナらCAなどの女性たちが不安と混乱の中にあっても頼もしい。“いま”の映画として拡がる恐怖も…こうしたウイルスを巡る人間たちのドラマが交錯していく中で、やがて機内と地上の混乱が繋がると、予想だにしていなかった方向にストーリーは転じ、事態は悪化の一途を辿る。さらに悪いことに、現在はスマホで撮影された思慮なき映像がそのままニュースとして配信されてしまう時代である。『新感染』や「今、私たちの学校は…」など世界を席巻したKゾンビはもちろん、多くの感染パニックムービーは当該の人々が孤立し連絡手段を断たれて、現状を把握できずに右往左往するものだが、本作ではウイルスの最新情報や世間の声が機内に筒抜け。この点も“いま”の映画として、ある種の恐怖となっていく。「非常宣言」とは映画の冒頭でも説明されている通り、航空運行における“戒厳令”だ。何らかの理由により飛行機が危機に直面し、通常の飛行が困難になったときパイロットが不時着を要請する。“これ”が布告された航空機はどの航空機よりも優先的に着陸できるという絶対的な効力がある、はずだった。しかし、あのときの日本で港に停留し続けていたクルーズ船のように、KI501便の運命は不確かなものとなっていく。誰もが大切な誰かを思い浮かべながら最悪の事態を回避するために、文字通り命を賭けた選択を迫られる。上空にいる者、地上のその家族、警察、政治家、国家…それぞれが自身のできることに向き合っていくその過程がかつてないスペクタクルで描かれ、まさに息つく暇もない。脚本も手がけたハン・ジェリム監督は、撮影前に6か月を費やし「カット割りから構図、人物のエモーション、小物や衣装に至るまで」綿密な絵コンテを作成したという。コロナ禍での大規模撮影を円滑に進めるためだったというが、それほど計算されていたフィクションに現実が追いついてしまったいま、「自助」や「自己責任」をいわれ続けてきた私たちがこの映画に直面したとき、どんな選択ができるだろうか。映画を観た後は、それを問い続けることになる。『非常宣言』は2023年1月6日(金)より全国にて公開。(上原礼子)■関連作品:非常宣言 2023年1月6日より全国にて公開© 2022 showbox and MAGNUM9 ALL RIGHTS RESERVED.
2022年12月28日2023年にデビュー20周年を迎える髭の新曲「パンデミック」が、本日12月21日(水) に配信リリースされた。現在、数々の新曲をライヴで披露している髭。今年最後のリリースとなる「パンデミック」は、切なくもどこか可愛らしい、髭が現代に捧げる抒情詩となっている。髭はデビュー20周年を記念したワンマンライヴ『髭 20th Anniversary「成人式」』を、2023年1月13日(金) に東京・渋谷CLUB QUATTROで開催する。チケットは現在一般発売中。<リリース情報>髭「パンデミック」Now On Sale髭「パンデミック」ジャケット<ライヴ情報>髭 20th Anniversary『成人式』2023年1月13日(金) 東京・渋谷CLUB QUATTROOPEN18:15 / START19:00【チケット情報】全自由4,500円※ドリンク代別途必要チケット購入リンク:髭 公式サイト:
2022年12月21日「Meiji.net」は、総合大学ならではの個性豊かな教授陣が時事問題を広く深く解説する情報発信サイトです。最新の更新予定をお知らせしますので、ぜひご覧ください。■Meiji.net( )「パンデミックによって質屋の機能が見直された!?」 概要昔は街中でよく見かけた質屋ですが、最近はあまり見かけなくなりました。庶民の生活を助ける質屋は、約100年前に大流行したスペインかぜのときには利用が増加したと言います。コロナによるパンデミックのいまは当時と似た状況ですが、質屋は活用されているのでしょうか。この話題について詳しく解説します。ポイント■「近代日本における零細金融・健康・感染症・人口動態に関する実証研究」を研究分野とする井上達樹専任講師が執筆。■庶民のための金融機関として発展した質屋について解説。ヨーロッパでは慈善事業のような形で質屋の制度が生まれたように、質屋の仕組みには福祉活動的な側面があると論述。様々な社会保障制度が整備され、質草の内容も安価な品物からブランド品に変わり、近年質屋の数は減少しているものの、自分の持ち物を必要なときに現金化できる質屋の機能は今後も有効であると指摘。■記事構成パンデミックによって質屋の機能が見直された!?●安価な質草でもお金を貸してくれた質屋●100年前のパンデミックのときには庶民の生活支援に貢献●質屋の機能は廃れない?執筆講師プロフィール井上 達樹(明治大学 商学部 専任講師)■研究分野:計量経済史、日本経済史■研究テーマ:近代日本における零細金融・健康・感染症・人口動態に関する実証研究■主な著書・論文『健康・公衆衛生と経済発展 : 近代工業化期における日本の経験 (特集 「歴史データ×経済学」の可能性)』(『経済セミナー =The keizai seminar』(724),29-34頁・日本評論社・2022年)「The role of pawnshops in risk coping in early twentieth-century Japan.」(Financial History Review28(3),pp.319-343・2021年)Meiji.netとは~大学とは何か?~ 知識を深めたい。視野を広げたい。感性を磨きたい――。大学とは、好奇心を抱くすべての人たちに、大きく開かれた学びの場であると考えています。“Meiji.net”は明治大学の研究や人材などを通じて社会に貢献していく、大学初の情報発信サイトです。総合大学ならではの個性豊かな教授陣が専門的な知識と独自の視点で分析した、バラエティーあふれるトピックスが満載。あなたの疑問と明治の学問は、ここでつながっています。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月30日パンデミック以前に構想された、衝撃のロックダウン・スリラー『ピンク・クラウド』よりポスタービジュアルと予告編が解禁された。本作はブラジルの新鋭イウリ・ジェルバーゼ監督の長編デビュー作。2017年に脚本が書かれ、2019年に撮影された本作では、「触れたら10秒で死ぬ」謎の雲の出現によって外には一歩も出られず、部屋の中でしか生きられないディストピアが描かれていく。世界的なパンデミックを想起させるその内容は、各国の映画祭でも大きな話題となった。この度解禁された予告編では、Caio Amon feat. Rowena Jamesonによるオリジナル楽曲「La Vita (Life is Just Life)」に乗せ、すぐ終わるかのように思えた災難から、一歩も外に出られない望まぬ非日常が何日、何か月、何年と続き、やがて世界が少しずつ狂っていく様を捉えている。その時、人間は何を欲し、何を選択するのか?本作が決して他人事ではなくなってしまった現代、ピンク色の雲が形を変えながらまるで鏡のように見つめる者の心を照らし返す…。狂気に陥っていく人々の様子が幻想的な映像とともに映し出される、衝撃的な予告編となっている。併せてポスタービジュアルも解禁。ピンク色の雲とともに家の中で日常となってしまった非日常を過ごすキャラクターたちが写し出され、「ピンク色のディストピア」が表現されたデザインとなっている。『ピンク・クラウド』は2023年1月27日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ピンク・クラウド 2023年1月27日より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開©︎ 2020 Prana Filmes
2022年11月22日こんにちは!hugmugブロガーの木村です☺︎急に涼しくなってきて、あっという間に秋が終わってしまいそうですね..( ; ; )とは言えまだ10月半ば!まだまだ秋を満喫すべく、今回は六本木にある森美術館へ行ってきました!森美術館「地球がまわる音を聴く」パンデミック以降のウェルビーイング六本木の森美術館にて〜11/6の期間展示中の現代アートの数々。本展では"パンデミック以降の新しい時代をいかに生きるのか、心身ともに健康である「ウェルビーイング」とは何か"を現代アートに込められた多様な視点を通して考え、「よく生きる」ことについて考える展示だそう。今回、美大卒の妹が期待を大にして誘って来たこの展示。凡人の私には「地球がまわる音を聴く」「パンデミック以降のウェルビーイング」?はて?何がなんなんだ?という温度差だったのですが笑。これが、期待以上に面白くて、まさかの2時間超え滞在。笑(帰りの時間がなかったらもっとじっくり観たかった程)本当に面白かったので私の完全なる独断と偏見で、好みだった作品をピックアップして紹介したいと思います◎ヴォルフガング・ライプ今回の展示のメインビジュアルにもなっているヴォルフガング。入ってすぐ、スケールの大きさと鮮やかな黄色が圧巻の作品。この黄色、全部"花粉"なんですよ!それを知ったとき、作家さんの忍耐力と行動力に震えました..是非直接見てもらいたい作品です!この箱の中も凄くって!中に入ってみると、木の香りが閉じ込められていて、深呼吸したくなる、リラックス空間なんです!ギド・ファン・デア・ウェルヴェこの人の作品が個人的にすごく面白くて、「立つ」「走る」「回る」の日常的な動作を、視点を変えて非日常的にするという考えを動画にして表した作品。半日(12時間)ただただ家の周りを走ってみたり、世界一高いエベレストの標高(8.848m)になるまで同じ動作を続けてみたり、普段の生活で日常的にしていることを過剰にしてみるという発想が面白い!ずーっと見ていたくなるんです!そしてやはり忍耐力..アートって忍耐!なんですね(;o;)?金崎将司この岩のようなもの、実はチラシや雑誌のページを貼り重ねた作品なんです!その断面がこんなに綺麗で面白いものになるなんて、驚きですよね。自然が生み出したかの様な模様に、ついじっくり近くで見てしまう作品でした!金沢寿美一見宇宙を描いた様なこの作品、じっくりみると黒い部分は新聞紙を全部鉛筆で塗りつぶしたもの。《新聞紙のドローイング》は作家さん自身が気になるワードをのこし、鉛筆で塗りつぶして星空に見立てた作品。写真では伝わらないのですが、すごくスケールの大きい作品で実際に見ると鉛筆ならではの黒光で光っていて..とにかくすごいんです!見開きをひとつつくるのに3日もかかるそうで、はたしてこの大きさを作るのに何日費やしたんだろう..と考えるだけでスゴい。(語彙力)他にも沢山素敵な作品ばかりなのですが、特に私が面白い!と思ったものを紹介させていただきました◎ここに書いたものはほんの一部なので是非期間中に立ち寄ってみてはいかがですか(^^)?
2022年10月20日かわしま屋は、有機果実酢6種類をブレンドした『オーガニックイタリアミック酢』を2022年9月29日(木)に発売しました。※世界初…当社調べ有機ココナッツビネガーや有機ザクロビネガー入りの5倍濃縮お酢ドリンク・オーガニックのお酢だけを使用・無ろ過なので豊富な酵素が含まれている「マザー」と呼ばれる酢酸菌が入っている・非加熱なので酢酸菌が生きている・1本で6種類のお酢の栄養が摂取できる・甘味料無添加なので糖分を摂りすぎない・お酢100%なのでお料理にも使用可能日本ではまだ珍しい有機ココナッツビネガーや有機ザクロビネガーも入った<5倍濃縮タイプ>の贅沢なお酢ドリンクです。有機イタリア産フルーツビネガー6種類をブレンド6種類の特徴の違う果実酢をブレンドしているので、1本で6種類のお酢の栄養素を摂ることができます。1. 有機リンゴ酢(無ろ過・非加熱 酢酸菌入)リンゴの果汁から作られる、人気の果実酢。2. 有機白ワインビネガー(無ろ過・非加熱 酢酸菌入)白ブドウの果汁のみで作られるので、渋みや苦みが少ないワインビネガー。3. 有機赤ワインビネガー(無ろ過・非加熱 酢酸菌入)赤ブドウの皮なども一緒に使用しているので、白ワインビネガーに比べて多少の渋みが特徴。4. 有機バルサミコ(無ろ過・非加熱 酢酸菌入)木の樽にブドウ果汁を入れて長時間ゆっくりと熟成させた、角が取れたまろやかな味わい。5. 有機ザクロビネガー(無ろ過・非加熱 酢酸菌入)ザクロに含まれているビタミンCやポリフェノール、ザクロの抗酸化作用などが美容の面でも最近話題のお酢。6. 有機ココナッツビネガー(無ろ過・非加熱 酢酸菌入)原料のココナッツサップに含まれているミネラルやアミノ酸、ビタミンを豊富に含まれ、甘い香りが特徴。【ガルフード イノベイション アワード2022ファイナリストのイタリア老舗醸造酢メーカーがつくるこだわりのお酢100%】中東最大規模の食品・飲料の審査会「Gulfood(ガルフード/開催地:ドバイ)」にて「Innovation Award(革新的な製品に贈られる賞)」のファイナリストに選ばれたイタリアの老舗醸造酢メーカーのお酢だけを原料にしています。「有機原料のみを使ってろ過をせずに、マザーが残っている」という独自の製法が高く評価された、世界のプロも認めた高品質なお酢をブレンドしています。【甘味料無添加】健康のために飲むお酢を生活に取り入れている方も増えてきていますが、気を付けていただきたいのが糖分の摂りすぎ。飲みやすくするために砂糖やはちみつなどの糖を添加したものが多く出回っています。かわしま屋の「オーガニックイタリアミック酢」は甘味料を全く加えていないので安心して飲んでいただけます。「甘さを加えたい」という方も自分のお好みで調整できるので、知らず知らずのうちに糖分を摂りすぎてた!ということもありません。【ブレンドしているので飲みやすい】もともと穀物酢よりも口当たりの良いフルーツビネガーですが、数種類をミックスすることでお互いのクセが緩和されてより飲みやすくなります。お酢ドリンク初心者の方にもおすすめです。【おすすめの飲み方】水や炭酸で、5倍程度に割ってお飲みください。また、豆乳や牛乳で割っていただければ、たんぱく質が酸によって固まってとろりとしたヨーグルトドリンクのように。甘さが欲しい時にはハチミツを加えてみたり、お料理にも使えたり、無添加の100%お酢なのでさまざまなアレンジで楽しんでいただけます。【「オーガニックイタリアミック酢」の概要】名称: オーガニックイタリアミック酢販売料金: 1,680円(税込)サイズ: 1,000ml(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2022年10月10日新型コロナウイルス(COVID-19)が猛威を振るう中で逆境を逆手に取り、外出制限の真っ只中のロサンゼルスで撮影した、マイケル・ベイプロデュースによる戦慄のパンデミック・スリラー『ソングバード』が10月7日(金)より公開。この度、Netflix映画『パープル・ハート』にも主演する本作のヒロイン・サラを演じたソフィア・カーソンのメッセージとともに場面カット7枚が解禁となった。ディズニー・チャンネル放映の『ディセンダント』シリーズのイヴィ役でブレイクしたソフィア・カーソン。2019年にはNetflixオリジナル映画『フィール・ザ・ビート』ではダンサー役エイプリルで主役を務めた。さらに今年、7月29日から配信が始まると日本、アメリカ、スペイン、フランスなど、世界各国でNetflixの“今日の映画TOP10”入りを記録し大ヒット中の『パープル・ハート』では主演、製作総指揮、歌唱、サウンドトラックも担当。シンガーソングライターという役どころで、劇中の歌唱シーンには絶賛の声が相次いでいる。シンガーの一面も併せ持つ彼女は、『パープル・ハート』の配信日と同時にサントラを発売すると瞬く間に各国のチャートにランクインを成し遂げ、自身がリリースした楽曲の総再生回数は20億回を超え。さらに今年4月にデビューアルバム「Sofia Carson」を発表、日本でのみCDが発売されており、俳優としてもシンガーとしても今後目が離せない存在だ。この度解禁するのは、そんな彼女が本作『ソングバード』で演じたサラを捉えた場面カット7枚。不安そうな面持ちで電話をかけるシーンや、防護服に身を包んだ者に捕まり必死に抵抗する瞬間を捉えたもの。壁を隔てながらもニコ(KJ・アパ)との愛を噛み締めるように目をつむる場面や、恐怖で口を押えた写真など、一体どんな運命がサラを待ち受けるのか期待が膨らむ場面カットとなっている。ソフィアは本作について、タイトルにちなみ「鳴き鳥は、絶えず大胆に希望の歌を歌っています。監督は、サラがその鳴き鳥なんだって教えてくれました。希望の戦士なのです。また監督は、私たちの映画が、現代における最大のサバイバル物語の一つを舞台にしているにも関わらず、究極的には希望と愛の力が勝利するということを描いているとも思い出させてくれました。だから、みんながニコとサラに出会う時、それを感じ取ってくれることを願っています」と、観客にメッセージを寄せた。『ソングバード』は10月7日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソングバード 2022年10月7日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2020 INVISIBLE LARK HOLDCO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年09月05日マイケル・ベイ製作による戦慄のパンデミック・スリラー『ソングバード』より、新ポスタービジュアルと本予告が解禁された。2020年7月のロックダウン下で一番最初に撮影されたハリウッド作品である本作。未曾有のパンデミックの真っ最中に、現在の状況がさらに悪化した未来を描くスリリングなパンデミック・スリラー。この度公開された予告編映像では、パンデミックにより街はロックダウンされ、外出禁止令が発令される中、銃を向けられた男が「僕は免疫者だ」と手を掲げる衝撃的なシーンから始まる。愛する人との接触さえも禁止され、免疫者が配達員となり必要物資を届け、それを赤外線消毒をしたうえで受け取る。また日々検温を行い、体温が高いと自動で通報、感染者はQゾーンと呼ばれる隔離キャンプに強制的に入れられる。厳格な管理社会と化した世界は、もはやディストピアだ。恋人の感染が疑われ、隔離施設への収監を余儀なくされそうになる中、彼女を救う唯一の方法を求め組織に抗う姿や激しいガンアクションが切り取られている。併せて解禁された新ポスタービジュアルは、灰色の背景にタイトルにもあるバード=鳥のシルエットが中央に大きく配されたデザイン。「これは未来への警鐘」というコピーが、新型コロナウイルスの脅威を経験した我々にとって、決して非現実的な想像の産物ではないと思わせる、印象的な1枚となっている。『ソングバード』は10月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソングバード 2022年10月7日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2020 INVISIBLE LARK HOLDCO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年08月18日この秋、現代最高のピアニストの1人、サー・アンドラーシュ・シフによるリサイタル・ツアーが実現する。2020年3月、パンデミック直前に行われたリサイタル以降、約2年ぶりの来日となる今回は、東京、大阪、札幌、所沢の全国4都市での開催。プログラムは事前に発表せず、シフが最も得意とするJ.S.バッハ、ハイドン、モーツァルト、シューベルトらの作曲家の作品を、公演当日にシフ本人が解説トークを交えながら、直観おもむくままに選曲していく独特のスタイルとなる。これは「サプライズを楽しんでいただきたい」というシフの想いの実現だ。素晴らしい音楽との出会いがもたらす至福の時間を味わいたい。【特設サイト】 ●サー・アンドラーシュ・シフリサイタル・ツアー 2022【大阪公演】10月27日(木)19:00住友生命いずみホール【札幌公演】10月29日(土)15:00札幌コンサートホールKitara【東京公演】11月1日(火)19:0011月4日(金)19:00東京オペラシティ コンサートホール【所沢公演】11月3日(木・祝)15:00所沢市民文化センター ミューズ アークホール【演奏曲目】J.S.バッハ、ハイドン、モーツァルト、シューベルトの作品からシフ自身がトークを交えながら当日ステージ上で発表。● サー・アンドラーシュ・シフ(ピアノ)Sir András Schiff, Piano1953年、ハンガリーのブダペスト生まれ。5歳からエリザベス・ヴァダスの下でピアノを始め、その後フランツ・リスト音楽院でパール・カドシャ、ジェルジ・クルターク、フェレンツ・ラドシュらに学び、さらにロンドンでジョージ・マルコムに師事した。シフの活動の多くはJ. S. バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、バルトーク、ヤナーチェクなどの主要な鍵盤作品によるリサイタルや全曲演奏会、録音である。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲によるリサイタルを2004年から20都市以上で行い、チューリヒ・トーンハレで行われた同プログラムはライヴ・レコーディングされた。世界の一流オーケストラや指揮者の大多数と共演してきたが、近年はピアノを弾きながら自らオーケストラを指揮する弾き振りにも力を入れている。1999年には自身の室内楽オーケストラ、<カペラ・アンドレア・バルカ>を創設、メンバーには国際的なソリストや室内楽奏者が参加しており、カーネギーホールやルツェルン・フェスティバル、またザルツブルクのモーツァルト週間などで演奏している。2019年の日本公演も大成功を収めた。このほかに毎年ヨーロッパ室内管、ブダペスト祝祭管やエイジ・オブ・エンライトゥンメント管(OAE)も弾き振りしており、2018年にはOAEのアソシエイト・アーティストとなった。幼少の頃から室内楽に親しみ、1989年から1998年まで、ザルツブルク近郊の、国際的にも評価の高いモントゼー音楽週間の芸術監督を務めた。また1995年にハインツ・ホリガーとともに、スイスのカルタウス・イッティンゲンでイッティンガー聖霊降臨祭音楽祭を創設。1998年にも「パラディオへのオマージュ」と名づけた同様のシリーズをヴィチェンツァのテアトロ・オリンピコでスタートさせた。若い才能へのサポートも行い、“ビルディング・ブリッジ”シリーズは彼らに演奏の場を与えている。国際的な音楽賞の受賞も多く、2006年にはベートーヴェン作品の演奏における業績を称えられ、ボンのベートーヴェン・ハウスの名誉会員に選ばれた。2008年にはロンドンのウィグモアホールでの30年にわたる音楽活動が評価され、ウィグモアホール・メダルを贈られた。2009年、オックスフォード大学のベリオール・カレッジの特別研究員に選出されている。2011年、ツヴィッカウ市よりシューマン賞を受賞。2012年、国際モーツァルテウム財団よりゴールデン・モーツァルト・メダルを授与され、プール・ル・メリット勲章ならびにドイツ連邦共和国功労勲章大功労十字星章を受章。同年、ウィーン・コンツェルトハウスの名誉会員にも選ばれた。2013年、ロイヤル・ フィルハーモニック協会よりゴールド・メダルを贈られた。2014年にリーズ大学より名誉音楽博士号を、2018年には英国王立音楽大学より博士号を授与されている。2014年にはエリザベス女王の公式誕生日を記念する叙勲名簿の発表に際し、英国よりナイト爵位を授与された。2017年には著書「静寂から音楽が生まれる」が、ベーレンライター &ヘンシェル社から刊行。2022年バッハ・メダル受賞。
2022年08月12日“ハリウッドの破壊王”マイケル・ベイプロデュースによる戦慄のパンデミック・スリラー『ソングバード』より特報と場面写真が解禁となった。『アルマゲドン』(98)や『トランスフォーマー』シリーズで知られる“ハリウッドの破壊王”マイケル・ベイがプロデュースを務めた本作は、外出制限の真っ只中のロサンゼルスで撮影された。アダム・メイソン監督からの「我々が正に経験している事を、いま映画にしよう」という提案に「いいアイディアだね!やってみよう」と即答し撮影が行われた。未曾有のパンデミックの真っ最中に、現在の状況がさらに悪化した未来を描くスリリングな試み。ロックダウン後、一番最初に撮影されたハリウッド作品である本作は、2020年7月、ロックダウン下のLAで、Frame.ioという新システムを用い、iPhone、GoPro、監視用カメラを多用した映像を、撮影現場にいなくともリアルタイムで共有することによって、制限の多い手探り状態のパンデミック下での撮影にも関わらず、スケール感は失われずに撮影を終えることができたという。この映画は決して非現実的な想像の産物ではなく、いまの時代のすぐ身近にある、コロナ禍の近未来への警鐘と、自由に向けた可能性の模索が込められている。閉塞した終わりが見えない世の中で、我々が「生きる」ための希望の光を探すエンターテインメント大作だ。公開された特報映像では、銃を向けられた男が「僕は免疫者だ」と手を掲げる衝撃的なシーンから始まる。パンデミックにより街はロックダウンされ荒廃、愛する人との接触さえも禁止された世界の映像が映し出される。恋人の感染が疑われ、隔離施設への収監を余儀なくされそうになる中、彼女を救う唯一の方法を求め組織に抗う姿や激しいガンアクションが切り取られる。併せて解禁された場面写真では、無機質な街の様子と防護服やマスクを身に着けた物々しい人々の姿が切り取られ、ダークな世界観が伝わってくる。その後の展開が気になる特報と場面写真となっている。『ソングバード』は10月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ソングバード 2022年10月7日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開© 2020 INVISIBLE LARK HOLDCO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年07月27日銀座【青空】に続き、あの【すきやばし次郎】出身の若き鮨職人が独立する!と、美食家達が色めきたったのは、今から8年前のこと。表参道のビルの地下、こじんまりとした店を構えたのは、当時、34歳の増田励さんだ。店は瞬く間に評判を呼び、その後、増田さんは「フォシーズンズホテル京都」や台湾の「マンダリンオリエンタルタイペイ」等々、ホテルの鮨店を次々にプロデュース、忙しい日々を送っていた。ご主人の増田励さん。1980年生まれ。福岡県小倉市出身。旨い鮨を握ることだけでなく、居心地の良さも大切に考えている「そうした中で、ビルの大家さんが変わるなどいろいろあり、前の店舗を出ることになったんです。それなら、プロデュースしている店舗をあちこちと回って鮨を握るのもいいかな、と思ったりしてね。時々は海外にも行けるし、握る場所が変わるのも新鮮で。いろんなところ行けるのも、気分転換になって楽しかった。」だが、反面、慣れない付け場や厨房やでは思い通りに行かぬこともあり、ストレスになることもまま。そこには、自らの基点となる場所のないもどかしさもあったかもしれない。そうした折りも折り、「新型コロナですよ。世界的なパンデミックで海外にも行けない。緊急事態宣言下では、各ホテルの営業も不規則になる。」これが、後押しとなり、再び自らの店を立ち上げる決心がついたという。真新しいビルの扉を開ければ、白地に“鮨ます田”と染め抜いた暖簾が粋新天地に選んだのは、古巣の表参道。増田さん曰く「この街の客層が好き」だそうで、前店よりやや外苑前よりの真新しいビルに店を構えたのは今年の一月。ビルの一階とはいえ、路地奥に建つその店構えは実に素気ない。看板らしい看板もなく、うっかりしていると見過ごしてしまうほど目立たぬ佇まいは、まさに隠れ家と呼ぶにふさわしい。だが、重みのある扉を開け、白地に「鮨ます田」と書かれた暖簾をくぐれば、舞台を思わせる静謐な空間が現れる。吉野檜の見事な一枚板のカウンターに大理石の床、聚楽壁の落ち着いた色調が格調高い趣を醸し出す店内に、一瞬、息を呑むが恐るるに足らず。初めてのゲストでもー増田さんの軽妙な応対が、その緊張感を解きほぐしてくれるはずだ。前店に比べ、店の広さは倍以上広くなったものの、席数は8席と2席増えたのみ。ゆったりと鮨を味わえる。奥には、別に、6席の個室カウンターもある「食材に、特にこだわりはありません。」しらっとそう言い切る増田さんだが、裏を返せば、どの鮨だねにも思い入れがあると言うことにもなる。事実、「どれも好きなんだよねー」と呟きながら見せてくれたネタ箱には、ひと目で上ものとわかる魚たちが静かに据えられている。艶やかな光沢を放つ青森産のヒラメは、やや蝋がかった白身が旨みの深さを連想させ、半透明の身も美しいサヨリは見事な閂サイズ。120gはある脂ののった極上品だ。聞けば、修業時代、寸暇を惜しむように河岸の魚屋でも働き、魚を見極める目を磨いたのだとか。それゆえの目利きの確かさが鮨だね一つ一つに現れている。少数精鋭の鮨だねが並ぶネタ箱は、美味の玉手箱。左は一塩した閂、青森のヒラメ、奥は勝浦で上がった本鮪、右は、愛知のとり貝、天草のコハダ銚子の金目鯛など鮨屋の華とも言えるマグロは、もちろんあのカリスマ仲卸し「やま幸」から。「僕が好きなのは香りがよくて柔らかく、脂もある程度のっているマグロ。そういうマグロって、実は色が変わりやすいんですよ。」とは増田さん。コースでは赤身、中トロ、大トロが登場。それぞれの味わいの違いを楽しんでみたい。本鮪の中トロ。味わうほどに赤身の旨味と脂の華やかさがバランス良く口中に広がる。酢飯と渾然一体となった美味さは、また格別また、江戸前鮨といえば、やはり真打ちはコハダ。増田さんにとっても思い入れの深い鮨だねのようで、その〆め方はとても細やかだ。コハダの大きさや身の厚さ、脂ののり具合いに応じて、日々、塩のあて加減や酢の〆め加減を変えるのは言わずもがな。同じ日に仕入れたコハダであっても、各々の大きさや脂ののりが違えば、その〆め具合を微妙に修正する気のかけ方だ。江戸前鮨の定番穴子は、対馬産。シルキーな口溶けには、塩よりもツメが合う曰く「しっかりと〆めてはいますが、以前に比べ、幾分の丸みのある味わいにしています」。それも、酢飯との一体感を鑑みてのこと。増田さんによれば、新しい店になって酢飯を手直ししたそうで「前のような尖った酸味ではなく、赤酢2種と米酢1種用い、少しまろみを出すようにした。」とのこと。米は群馬水上のコシヒカリ。羽釜で炊き上げるスタイルは以前と変わりない。アルコールも充実。日本酒を始め、銘醸ワインも揃っている。ワインはフランスワイン中心でボトル売りのみ。写真は、左から“ピュルニーモンラッシェプルミエクリュトレコンベット”37,000円、“ヴォーヌロマネプルミエクリュクロデレア”33,000円。“八海山スペシャル大吟醸”一合3,800円おまかせのコースは、すっぽんのスープやカラスミ餅、山牛蒡や海老おぼろ、卵焼きや干瓢等々9種類もの具を巻き込んだ酢飯少なめの中巻きなどつまみ7種類に握り10貫に巻物で32,000円。遊び心のあるつまみに対し、握りは王道の鮨だねが並ぶ。そこに、江戸前鮨の継承者としての自負を感じるのは私だけだろうか。鮨 ます田【エリア】表参道/青山【ジャンル】鮨・寿司【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】40000円【アクセス】表参道駅 徒歩2分
2022年06月10日2020年以降、私たちの生活や心境を大きく変えることとなった新型コロナウイルスの流行。パンデミック以降の新しい時代をどう生きるのか、アート作品を通して考察する『地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング』が、6月29日(水)より森美術館にて開催される。同展のタイトル『地球がまわる音を聴く』は、オノ・ヨーコのインストラクション・アート(*1)から引用したもの。この言葉のように、想像するだけで世界が広がるオノ・ヨーコのインストラクション(指示書)を集めた作品や、ヴォルフガング・ライプの花粉や蜜蝋、牛乳など身近なものを使い、生命のエッセンスを美しくシンプルに提示する作品、ドメスティック・バイオレンス(DV)をテーマにした飯山由貴の新作インスタレーション、催眠術を用いて言語に頼った人間の認識の脆弱性を明らかにしつつ、心の回復の可能性を示す小泉明郎の新作映像、東北をテーマにした内藤正敏の写真作品や青野文昭のインスタレーションなど、国内外16名のアーティストによる作品を紹介。いずれも、自然と人間、個人と社会、家族、繰り返される日常、精神世界、生と死など、生や実存に結びつく主題の作品が展示される。インスタレーション、彫刻、映像、写真、絵画などで表現されるこれらの作品を向き合うことで、誰のものでもない、自分自身にとっての「ウェルビーイング(よく生きること)」とはどういうことなのか、考えるきっかけの場となるだろう。*1 コンセプチュアル・アートの形式のひとつで、作家からのインストラクション(指示)そのもの、あるいはその記述自体を作品としたもの。参加アーティスト:エレン・アルトフェスト/青野文昭/モンティエン・ブンマー/ロベール・クートラス/堀尾昭子/堀尾貞治/飯山由貴/金崎将司/金沢寿美/小泉明郎/ヴォルフガング・ライプ/ゾーイ・レナード/内藤正敏/オノ・ヨーコ/ツァイ・チャウエイ(蔡佳葳) /ギド・ファン・デア・ウェルヴェ《ヘーゼルナッツの花粉》を展示するヴォルフガング・ライプ、豊田市美術館(愛知)2003 年Courtesy:ケンジタキギャラリー(名古屋、東京)撮影:怡土鉄夫※参考図版飯山由貴《海の観音さまに会いにいく》2014 年撮影:宮澤 響※参考図版金沢寿美展示風景:『第6回新鋭作家展 影⇆光』川口市立アートギャラリー・アトリア(埼玉)2017年撮影:阿部萌夢【開催概要】『地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング』会期:2022年6月29日(水)~2022年11月6日(日) ※会期中無休会場:森美術館時間: 10:00~22:00、火曜は17:00まで(入場は閉場30分前まで)料金:平日一般1,800円、65歳以上1,500円、大高1,200円、4歳~中学600円/土日祝一般 2,000円、65歳以上1,700円、大高1,300円、4歳~中学生700円※『MAMコレクション015: 仙境へようこそ―やなぎみわ、小谷元彦、ユ・スンホ、名和晃平』、『MAMスクリーン016:ツァオ・フェイ(曹斐)』、『MAMリサーチ009:正義をもとめて―アジア系アメリカ人の芸術運動』も同時開催※事前予約制(日時指定券)を導入美術館公式サイト:
2022年05月23日パンデミックはまだ収束せず世界情勢も不安な中、それでも今年は従来のドルビー・シアターに戻って開催された第94回アカデミー賞。感染対策に留意しながら極力、かつてと同じ晴れやかな舞台の再生に努めた今回、大きく貢献したのは華やかに着飾ってレッドカーペットを歩いた参加者たちだ。それぞれの個性が光るセレブたちの装いを紹介する。アリアナ・デボーズ Photo by Mike CoppolaGetty Imagesセレモニーで最初に受賞した助演女優賞のアリアナ・デボーズ(『ウエスト・サイド・ストーリー』)は赤のパンツスーツ。「ヴァレンティノ(VALENTINO)」のオートクチュールに「デビアス(DE BEERS)」のダイアモンドのジュエリーを合わせた。アフリカ系ラティーナの女性として、クイアとして史上初の受賞者となった彼女は、アイデンティティについて悩む人々を勇気づけるスピーチで感動を呼んだ。ジェシカ・チャステイン Photo by Jeff KravitzFilmMagic主演女優賞に輝いたジェシカ・チャステイン(『タミー・フェイの瞳』)は「グッチ(Gucci)」のドレス。トップの赤みがかったゴールドからラベンダーへのグラデーションが美しく、裾のフリルもアクセントになっている。ポニーテイルの髪に映えるイアリングもグッチ製だ。ペネロペ・クルス Photo by Jeff KravitzFilmMagic主演女優賞のノミニーたちは5人中3人が過去の受賞者で、レッドカーペット経験も豊富。ゴージャスなスタイルで魅せた。ペネロペ・クルス(『Parallel Mothers』原題)は「シャネル(CHANEL)」のホルターネック。前部がメタリックな蝶ネクタイ状にしてあり、ベストのようにボタンがウエスト下あたりまで付けてある。ニコール・キッドマン Photo by Jeff KravitzFilmMagicニコール・キッドマン(『愛すべき夫妻の秘密』)は「アルマーニ・プリヴェ(Armani Prive)」のブルーグレイのベアトップのドレス。ローカットのVネックラインとバルーン状のウエストまわりのデザイン、後ろでリボンのように結んだトレーンの裾にもビーズがちりばめてある。「ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)」のダイアモンドのネックレス、イアリング、ブレスレットを合わせた。オリヴィア・コールマン(『ロスト・ドーター』)は「ディオール(Dior)」のオートクチュールのメタリックなドレスにショパールのジュエリーを合わせた。ジェーン・カンピオン Photo by Jeff KravitzFilmMagic監督賞を受賞したジェーン・カンピオンはビッグシルエットでプレーンなデザインの「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」のブラックドレス。自然に下ろしたシルバーヘアと黒縁のメガネも美しくマッチした。シアン・ヘダー監督 Photo by Jeff KravitzFilmMagicシアン・ヘダー監督(『コーダ あいのうた』)は「マイケル・コース(Michael Kors)」のメタリックなロングスリーブ・ドレス。脚色賞の受賞スピーチでは「ミラーボールみたいなドレスを着て来てよかった」と会場の笑いを誘った。ディラン・マイヤー&クリステン・スチュワート Photo by Momodu MansarayGetty Images今年のトレンドは肌見せのデザイン。主演女優賞候補のクリステン・スチュワート(『スペンサーダイアナの決意』)はアンバサダーを務める「シャネル(CHANEL)」のパンツスーツ。超ショートのパンツで足を見せ、テイラードジャケットの内に着た白いシャツの胸元をウエストあたりまではだけ、ダイアモンドとルビーのネックレスを合わせた。婚約者のディラン・マイヤーと共にレッドカーペットを歩いていた。ゼンデイヤ Photo by Jeff KravitzFilmMagicゼンデイヤは「ヴァレンティノ(Valentino)」の白のショート・トップでウエストを肌見せし、スパンコールのロングスカート。彼女と『DUNE/デューン 砂の惑星』で共演したティモシー・シャラメは素肌に「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」の黒のスパンコール・ジャケットを羽織って登場。袖口にはレースのディテールもある。ティモシー・シャラメ ABC via Getty Images『コーダ あいのうた』のエミリア・ジョーンズは「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)」のシークィンのドレス。ウエストの片側がカットしてあり、シルバーからゴールドの色のグラデーションが美しい。エミリア・ジョーンズ Photo by Jeff KravitzFilmMagicプレゼンターとして登場した『リトル・マーメイド』実写版で主演を務めるハル・ベイリーもウエストの片側の肌を見せ、腰までの深いスリット。共にプレゼンターを務めたリリー・ジェームズの薄いピンクのレースのドレス(アトリエ・ヴェルサーチ/Atelier Versace)にも腰の辺りまでスリットが入り、メタリックピンクの厚底サンダルを合わせて、パンク風テイストを感じさせた。ハル・ベイリー Photo by Jeff KravitzFilmMagic一方で、布をたっぷり使ったボリューミーなデザインも目立った。歌唱曲を受賞したビリー・アイリッシュ(『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』)はレッドカーペットでは「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」の黒のオフショルダーのティアード・ドレス。長いトレーンが印象的で、髪もドレスと同じ漆黒だ。ビリー・アイリッシュ Photo by Momodu MansarayGetty Images助演女優賞候補のアーンジャニュー・エリス(『ドリームプラン』)の「ヴァレンチノ(VALENTINO)」のオレンジのドレス、夫のウィル・スミスと参加したジェイダ・ピンケット・スミスの「ジャン・ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)」の深緑のドレスはタイトな身頃にスカート部分は長いトレーンまで全面にシャーリングがほどこされた存在感あるデザインだ。レイチェル・ジグラー Photo by Mike CoppolaGetty Images『ウエスト・サイド・ストーリー』に主演しながら、授賞式に招待されていなかったレイチェル・ゼグラーは数日前にプレゼンターとしての参加が決まり、「ディオール(Dior)」のオートクチュールの黒のドレスで登場した。ゴールドのチョーカーは「ティファニー(Tiffany & Co)」のもの。リタ・モレノ Photo by David LivingstonGetty Images現在90歳のリタ・モレノの「キャロリーナ・ヘレラ(Carolina Herrera)」の黒のワンショルダーのドレスもグラマラス。「Adrienne Landau」のヘッドドレス、「ロジェ・ヴィヴィエ(Roger Vivier)」のフラットシューズもシックだ。アンドリュー・ガーフィールド Photo by Mike CoppolaGetty Images男性では、助演男優賞候補のコディ・スミット=マクフィーが全身ペールブルーのスーツで登場。スーツは「ボッテガヴェネタ(Bottega Veneta)」でタイの代わりに「カルティエ(Cartier)」のダイアモンドのチョーカーを付け、新たなファッション・アイコンとして存在感を放った。アンドリュー・ガーフィールドのバーガンディのベルベット・ジャケットは「サンローラン(Saint Laurent)」。プレゼンターのシム・リウは赤のタキシード、素足にローファーというスタイルで登場した。ベネディクト・カンバーバッチ Photo by Jeff KravitzFilmMagic主演男優賞候補のベネディクト・カンバーバッチ(『パワー・オブ・ザ・ドッグ』)は胸にウクライナの国旗と同じブルーとイエローのバッジを付けていた。2年ぶりに従来の様式に近い形で開催された第94回アカデミー賞授賞式。主演男優賞のウィル・スミスが授賞式半ばでプレゼンターのクリス・ロックが妻を侮辱的なジョークのネタにしたことに激怒するという衝撃の瞬間もあったが、それぞれが心を込めて作った候補作を祝福するにふさわしい、鮮やかなスタイルの数々が花を添えた。(text:Yuki Tominaga)
2022年03月28日ファッションの祭典「メットガラ」が、今年は従来通り、5月の第一月曜日(5月2日)に開催される。新型コロナウイルスのパンデミックの影響で、2020年5月、2021年5月は開催することができず、直近では例外的に2021年9月に開催された。メットガラ開催後に始まる展示会は、今回と前回で2部構成になっており、前回の第1部のテーマは「In America: A Lexicon of Fashion」(直訳は「アメリカ:ファッションの語彙目録」)だった。今回の第2部のテーマは「In America: An Anthology of Fashion」(直訳は「アメリカ:ファッションの作品集」)だという。第2部で展示される作品を手がけるのは、ジャニツァ・ブラボー(『Zola』)、ソフィア・コッポラ(『オン・ザ・ロック』)、ジュリー・ダッシュ(『ラヴ・ソング』)、クロエ・ジャオ(『エターナルズ』)、マーティン・スコセッシ(『アイリッシュマン』)、オータム・デ・ワイルド(『EMMA エマ』)、レジーナ・キング(『あの夜、マイアミで』)、トム・フォード(『ノクターナル・アニマルズ』)の8人の映画監督。8人は、アメリカのファッション史を時代ごとに区切ったそれぞれの展示室のテーマに合わせ、映像作品をデザインするという。「In America: An Anthology of Fashion」の展示会の開催期間は5月7日から9月5日まで。(Hiromi Kaku)
2022年02月17日