ボールあるところにその姿あり。素早い判断で攻撃をビルドアップ。東京サントリーサンゴリアスの齋藤直人選手のインタビューをお届けします。「“ボールの傍(そば)に常に齋藤がいる”と気づいてくれたら嬉しいです」試合運びの起点となる、スクラムハーフを担う齋藤直人選手。「端的に言えば、どうやって勝つかをコントロールする役目です」165cmと小柄な体で、2mを超すような大柄のフォワードたちが押し合うスクラムや、モールやラックと呼ばれる密集戦に飛び込みボールをピックアップ、相手の布陣を見ながら、パスか、キックか、あるいは自分で走るかを瞬時に判断する――。「相手の弱みを把握しながら自分たちの強みをどうやってぶつけるか、逆に相手の強みをどう防ぐか。僕ならではの武器=“予測”を活かして次の展開を読みながらチームを動かしています」遡れば、父親にラグビースクールへ「自分の意思とは関係なく連れていかれた」のは3歳の頃。「ボールを持って走る、体を当てる、それが楽しくて」いつしかラグビーが大好きになり、今や日本を代表するスクラムハーフに。「興味があること、好きなことはとことん突き詰めたいタイプ。目標に対してならどんな犠牲を払ってでも成し遂げたいと思います」と自身の性格を分析する。言うまでもなく、そのターゲットとなったのがラグビーだ。その魅力とは、「まずは体がぶつかる激しさ、迫力でしょうか。試合によっては掴み合いになるなど激しいイメージがあるかもしれませんが、卑怯なプレーや騙し合いなどは一切しません。ごまかしの利かないスポーツであることがラグビーの良さだと思います。試合終了後はチームの垣根を越えた交流が持てることも特徴ですね。そのおかげで世界中に知り合いがいます(笑)」観戦のハードルとして、よく言われるのがルールの難しさだが、「全てを頭に入れてから臨む必要はなく、観ながら少しずつルールを知っていくというのでも楽しめます。最近は反則時に場内放送で説明が入るなど、初心者の方にもわかる工夫がされているので、臆せずに来ていただきたいですね」齋藤選手が主戦場としているのがリーグワン。日本ラグビーの新たな歴史を刻むべく昨年に誕生したばかりのリーグだ。「国内に限らず、世界トップレベルの選手が活躍しているので、海外からも注目されています。今年は9月からフランスでワールドカップが開催されるので、リーグもいっそう盛り上がると思います」最後にワールドカップについての思いを聞くと…。「自分の持つ大きな目標のひとつ。必ず出場したいです」所属するチーム、東京サントリーサンゴリアスには同じスクラムハームのポジションに、前回ワールドカップで不動のレギュラー、現在も代表候補の流大選手も在籍。「そのことは入団を迷うポイントにはなりました。ただ、当時の監督に『日本代表が目標ならどうせ競わなきゃ行けないんだぞ』と言われて入団を決めました」柔和な笑顔のうちに秘めた、強い思いは、チームで、代表での結果となって表れるはず。観戦のしかたジャパンラグビー リーグワンはディビジョン1(D1)からD3まで全23チーム。齋藤選手の東京サントリーサンゴリアスは最上位D1の3位(3/31現在)で、5月に上位4チームが参加するプレーオフトーナメント進出圏内。チケット購入は、リーグワン公式サイトもしくは各チーム公式サイトからが一般的。各チームのファンクラブに入ると優先的に購入できる。価格は試合にもよるが一般自由で2000~3000円前後~。迫力満点の攻防をぜひ一度スタジアムで体感してほしい!世界との戦い9/8から10/28まで、フランスでラグビーワールドカップ2023が開催予定。日本は前大会の結果により出場が決まっている。出場20か国はプールA~Dの4グループに分かれ、各プール上位2チームが決勝トーナメントに。世界ランキング10位の日本の入ったプールDは他にチリ(22位)、イングランド(6位)、サモア(12位)、アルゼンチン(8位※順位は全て3/27現在)の4か国が。代表候補の齋藤選手の活躍で前回を上回る成績を期待したい。さいとう・なおと1997年8月26日生まれ、神奈川県出身。スクラムハーフ。ラグビーの強豪校、桐蔭学園高校と早稲田大学で共に主将を務め大学では日本一に導く。大学3年時に学生で唯一日本代表候補に選出。卒業後は「子どもの頃から憧れだった」という東京サントリーサンゴリアスに入団。入団4シーズン目の今年は共同キャプテンとしてチームを引っ張る立場に。※『anan』2023年4月19日号より。写真・濵田茉里(A.K.A.)ヘア&メイク・浜田あゆみ取材、文・伊藤順子(by anan編集部)
2023年04月18日最近よく耳にする「ポジショナルプレー」ってなに?そんな人に「入門編」としておすすめなのが3月に発売された『こどもポジショナルプレー~ボールを追うサッカーから、ボールを追いかけるサッカーへ~』です。ポジショナルプレーをわかりやすい表現で解説するとともに、ポジショナルプレーが身につく練習メニューも紹介。本書にポジショナルプレーの達人として登場する中村憲剛さんも「これからはポジショナルプレーを標準装備する時代」とおすすめしています。本書の中から今回はポジショナルプレーを意識した「『+1』のビルドアップ」の解説と練習メニューを紹介します。<<ポジショナルプレーの鍵となる「中間ポジション」の位置と役割■「『+1』のビルドアップ」って何?数的優位をつくるためのビルドアップのしかたマンチェスター・シティやチェルシー、バルセロナ。日本でいえば川崎フロンターレや横浜F・マリノス。近年、世界各国で優勝を争うチームの多くがビルドアップを重視し、ポジショナルプレーに取り組んでいます。その理由はたくさんありますが、きっかけのひとつにはルールの変更がありました。2019年にルール変更があり、ゴールキックの際に攻撃側のフィールドプレーヤーが自陣のペナルティーエリア内でボールを受けることができるようになりました。すると以前のように大きく前線に蹴らずに、自陣から短いパスをつなぐチームが増えました。最初にペナルティーエリア内で受ければ、相手はペナルティーエリアの外にいるため、プレスをかけられずに試合を再開することができます。そこでポジショナルプレーを有効に使えば相手を崩していくことができるからです。前線からボールを奪いにくる相手に対して、どうやってビルドアップをしていくのか。そのひとつのアイディアが数的優位の「+1」を作ることです。相手が1トップでプレッシャーをかけてくる場合は、2人でビルドアップを始める。相手が2トップなら、3人でビルドアップを始めるという具合です。これも相手を困らせるポジショナルプレーのひとつと言えます。■「+1のビルドアップ」トレーニングメニューポジショナルプレーの眼【ねらい】ポジショナルプレーで、「意図的に」突破する【準備】1.15m×40(25+15)mのグリッドを作る2.攻撃側4人と守備側3人を図のように配置する【ルール】1.エリア外の2人からスタート2.エリア外の2人はパス交換しながら、エリア1の守備者2人と味方1人の動きを見てパスを入れる3.パスがつながったところで、エリア外にいた2人もエリア1に入り、攻撃側3人vs守備側2人の数的優位を作る4.同様にエリア2で待つ味方へパスをつないでから移動し、エリア2で4vs3(守備側2人もエリア2へ)5.最終的に奥のラインをドリブル突破したら攻撃側の勝ち■練習のポイントゲーム形式ではないですが、攻撃方向を決めてエリアを2つ設けることで、必然的に縦の距離(深さ)ができます。エリア外→エリア1→エリア2と相手のゾーンに進入していくことで、ビルドアップから相手の守備ラインをひとつずつ突破し、前進していく感覚を身につけるトレーニングです。パスだけでなくドリブルもプレーの選択肢に入ってきます。攻撃側は数的優位の状況で、どうすれば次のエリアにボールを前進させることができるか。たとえばエリア1では中間ポジション(守備側2人の間)にうまく立ってボールを受け、ターンすることができれば次のエリアへ縦パスを入れたりドリブルで運べます。中間ポジションでパスを受けられなくても、相手のマークを引きつけられれば、ほかの選手がフリーになって次のエリアへ縦パスを入れたり、ドリブルで運べます。狭いエリアで強度の高いプレーをする中で、相手と味方の位置を見ながら「レーン」や「中間ポジション」を見つける眼を養えば、試合でもポジショナルプレーで「意図的に」相手の守備を突破することができるようになるでしょう。ビルドアップはサッカーの攻撃を組み立てる大事な要素です。小学生年代からその基本はしっかり身につけておきたいもの。親御さんもこのようなサッカーの基本を知っておくことで、お子さんと一緒にサッカーを見るのが楽しくなったり、子どものサッカーへのかかわり方がもっと楽しめるようになることでしょう。
2022年03月31日子どもの入団がキッカケでパパコーチとして関わることになったお父さんからお悩み相談をいただきました。まだまだ技術も未熟で、相手にプレスをかけられると焦って良くない位置でボールを失ってしまうU-9世代が落ち着いてビルドアップできるようになる練習はある?とのこと。今回もジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、子どもたちがビルドアップを理解して身につける方法をアドバイスします。(取材・文島沢優子)池上正さんの指導を動画で見る>>(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)<<雪でグラウンドが使えない!雪国で冬の間にできる技術・判断力向上メニューはありますか?<お父さんコーチからのご質問>はじめまして。教えていただきたいのは、ビルドアップについてです。自分自身は小学校の時に少しだけサッカーをかじった程度で、指導については全くの素人です。子どものチーム入団がきっかけでパパコーチになりました。U-9年代なので、まだボールコントロール技術が未熟なことや、身体の使い方も原因なのかもしれませんが、相手チームが前からプレスをかけてくると焦ってしまい、良くない位置でボールを奪われたりパスミスをしてしまいます。状況を見て、しっかり前に運べるようになるには、どんなことを意識して練習させればいいでしょうか。抽象的な質問で恐縮ですが、よろしくお願いいたします。<池上さんのアドバイス>ご相談ありがとうございます。9歳以下ということなので、小学3年生ですね。そのくらいの年齢から高校生やプロにいたるまで、皆さんよく「ビルドアップ」という言葉を使われます。攻撃を構築する、ボールをつないでゴールに迫るまでのプロセスを指しますが、チームでイメージを共有しているでしょうか。もしかしたら、ビルドアップという言葉だけが先行しているかもしれません。■ビルドアップの仕組みは4種年代(小学生)で理解しておかなければならない先日、地元の高校生を指導しました。ゴールキーパーからどのようにボールをつないで前へ進んでいくか。その意味をわかっていますか?と、彼らに問いかけました。どこから攻撃するのかな? パスをつなぐことで相手がボールを獲りに来るため、次のレーンが空いていく可能性があるよね?どんなプレーが効果的かな?そうだね、ワンツーなどだね。そのような話をした後で、それらを理解するためのトレーニングをします。例えば、ボールをもってドリブルをすると、守備が寄ってきます。そこでパスを出せば、簡単に2対1になります。高校生でもそのようなことを考えていないのが現状です。その仕組みは4種で理解しておかなくてはいけません。■欧州と日本のサッカーの決定的な違い欧州と日本のサッカーを比較する話になると、欧州に住んでいたり、あちらの事情に詳しい人ほど「行われているサッカーが違う」とおっしゃいます。私は、その決定的な違いは「前へ進む力」だと考えます。4種年代では、ボールをもらったら、またパスして前に進んでいく。サイドバックがボランチとワンツーをする。そのサイドバックの選手は、次にワイドアタッカーともワンツーをする。そして結果的にシュートまで持っていく。欧州の少年たちはそんなことをします。「僕はサイドバックで守備側だから、攻撃には参加しない」そんなことを、彼らは微塵も思っていません。試合の人数の問題もあると思います。例えばドイツでは、1、2年生は5人制、3、4年制は7人制、5、6年制は9人制というように低学年の間には全員で攻めること、全員が守ることを学ぶのです。一方の日本は、サイドバックが中盤の選手にパスを出したら、それで終わりになっていないでしょうか。彼らは後方でいつもほぼ同じ位置にいます。■コントロールミスがあったからといって対面のパス交換練習に移行しないことそうではなく、パスをつないで、前に責め上がるイメージを持たなくてはいけません。どこのポジションの選手でもいいので、前方の選手に一度預けて、自分は前に出て行く。そういった動きをぜひ続けてほしいと思います。そのようなことを意識してゲームをしてください。ボールコントロール技術の未熟さが出るかもしれません。パスしてもつながらない、止められないね、となるかもしれません。でも、そこで「じゃあ、ボールを扱う技術をまずは高めよう」とキックの練習に移ってはいけません。もちろん足元の技術は重要ですが、例えばコントロールミスがあるからと2人1組でパス交換の練習をしても、それは試合では使えない技術です。試合中に選手が向き合ってパス交換をする場面はありません。ゲームの中で必要な技術を身につけるように考えてください。全員がパスをすることを考えてゲームが進むと全員がボールを触る機会が増えるのです。だから全員が上手くなることにつながります。■上手くなるための答えは選手が自分で獲得しなければならないものゲームの中で、どこに走ったらボールをもらえる?どこに出す?といったことがわかるようになるまで、ひたすらやってみましょう。それを繰り返すなかで、ボールコントロールやパスの技術も磨けます。もちろん、スキル練習も重要です。だとしても、自分のコントロールミスで「良くない位置でボールを奪われてしまった」という経験をしたほうが、足元の技術は良くなります。「あんな悔しい思いはしたくない」そんな経験が大きなモチベーションになるのですから、たくさん失敗をしたほうがいいのです。■自分のミスで「良くない位置で奪われた」経験をした方が技術が上がる答えを教えたい。いろんなことをできるようにしてあげたい。指導者はそう考えがちですが、うまくなる答えは実はありません。なおかつ、他人から与えられるものでもありません。選手が自分で獲得しなくてはならないのです。走ったけど、ボールをもらえなかった。では、次にどこに行けばいいのか。どんなタイミングで行けばいいのか。それらは、プレー中にミスをしたことから、自分でどんどん学ぶものです。「こんなことができるようになるために、この練習やるよ」とコーチが伝えたとします。すると、今の子どもたちは、その練習のテーマをわりとすぐに忘れてしまいます。考え続けることが苦手なようです。池上正さんの指導を動画で見る>>■高校生でも考えることや仲間と話し合って解決策を共有することが苦手な子が多い(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)例えば高校生のトレーニングで4対1をひとつのグループがやっていて、隣で4対1をやっているとしましょう。4対1はダイレクトでパスを5本つないだら、隣の4対1へパスをします。そんなトレーニングをします。すると、5本つないだ後に反対側にパスをするのですが、どうしても守備に渡してしまいます。何度も失敗します。「さて、どうしたらいいでしょうか?」そう問いかけても、彼らから何も答えが出てきません。なぜなら、自分たちが失敗しているときに、「次はどうしたらいいか?」を誰も考えていないからです。コーチが何か言ってくるのを待つのが習性になっているようです。もっといえば、自分ひとりで解決できなかったら、「この場面のこのミス、どう解決する?」と仲間と話し合えばよいのに、それもしません。ひとりが「俺はこうする」と言い出すことはあっても、チームで話し合って解決し、その対策を共有することができないのです。ぜひ4種の時代から、自分たちで知恵を出し合って解決したり、自分たちで考える習慣をつけてください。そうやって練習したビルドアップのほうが、必ず身につきます。試合で使えるものになるのです。池上正さんの指導を動画で見る>>池上正(いけがみ・ただし)「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼児や小学生を指導。2002年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。幼稚園、小学校などを巡回指導する「サッカーおとどけ隊」隊長として、千葉市・市原市を中心に年間190か所で延べ40万人の子どもたちを指導した。12年より16年シーズンまで、京都サンガF.C.で育成・普及部部長などを歴任。京都府内でも出前授業「つながり隊」を行い10万人を指導。ベストセラー『サッカーで子どもがぐんぐん伸びる11の魔法』(小学館)、『サッカーで子どもの力をひきだす池上さんのことば辞典』(監修/カンゼン)、『伸ばしたいなら離れなさいサッカーで考える子どもに育てる11の魔法』など多くの著書がある。
2022年02月25日サッカーをしていてコーチから「ビルドアップ」という言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか?この記事では、ビルドアップとはどのようなものなのか解説します。また、ビルドアップのポイントついても取り上げているのでぜひ参考にしてみてください。ビルドアップとはビルドアップ(build up)とは、英語で「組み立てる」という意味を持つ言葉であり、サッカーにおいては攻撃の組み立てを意味します。攻撃の組み立ては、相手ゴール前での攻撃のことではなく、自陣後方のゴールキーパーやディフェンダーから中盤、前線へとボールをつなげていきながら行うことだと考えてください。ビルドアップというとパスによる組み立てをイメージするかもしれませんが、パスに限らずドリブルによる攻撃の組み立てもビルドアップの1つと考えられます。ちなみに、似たような言葉に「ビルドアップ走」というものがありますが、こちらは、ランニングの練習方法を指す言葉であり、サッカーとは関係ないため間違えないようにしましょう。ビルドアップの練習ビルドアップの練習方法はさまざまですが、最も簡単に行えるのがボール回しです。ボール回しは相手ディフェンダーがいる状態でボールをキープすることになるため、正確なパスはもちろん体の向きやパスを受ける際のポジショニングなどビルドアップに欠かせない要素を多分に含んでいます。子どもたちにとっても馴染みのある練習メニューなので、取り組みやすいでしょう。ビルドアップのポイントここでは、ビルドアップを行うときの基本的なポイントについて解説します。基本的なポイントですが、参考にしてみてください。正確なパスビルドアップはパスをベースに攻撃を組み立てていくことになるため、正確なパスは欠かせない要素です。パスがずれる、浮く、一か八かのパスをだすといった状態では、相手にボールを奪われるリスクが高まり、かえってカウンターを受けることになるかもしれません。特にビルドアップはゴールキーパーやディフェンスラインから始まるため、自陣ゴール付近のパスミスは失点に直結します。そのため、正確なパスはビルドアップのポイントとなります。ポジショニングビルドアップを行う場合、ボールを受ける選手のポジショニングは非常に大切です。特にポイントとなるのがディフェンスラインです。具体的には、2人センターバックがボールを受けるポジションを取るときはペナルティエリアの幅を目安に開くのがポイントです。これは、センターバック2人が距離を取ることで相手フォワードがプレッシャーをかけにくくなるためです。また、サイドバックがセンターバックよりも高い位置を取れれば、相手の守備網を突破しやすくなるだけでなく、より前方へボールを運びやすくなります。あくまでも目的はゴールを奪うことビルドアップをしていると、どうしてもボールをキープすることばかりを意識してしまいがちです。しかし、ビルドアップの目的はあくまでも攻撃を組み立てゴールを奪うことだということを忘れないでください。相手のプレッシャーがこない後方でボールを回すことがビルドアップではありません。8人制サッカーでのビルドアップ8人制サッカーでもビルドアップを行うときのポイントは11人制と同じです。ただ、8人制サッカーは、11人制サッカー以上に全員が攻守に関わることが求められるため、ディフェンスの選手が前線に上がっていくこともあるでしょう。また、キーパーが高い位置を取りパス回しに加わることができれば、味方を前線に押し上げることができるため、ゴールキーパーも攻撃に関わるという意識を持たせることが大切です。まとめ今回はビルドアップに関して、その意味から行う際のポイントについて解説しました。攻撃の組み立てを意味するビルドアップにおいては、後方の選手から前線の選手まで全員が協力して攻撃を組み立てていきます。ただし、あくまでも目的はゴールを奪うことにあるため、ただのボールキープにならないように注意してください。
2021年03月25日