『ファインディング・ニモ』(03)や『モンスターズ・インク』(01)、『トイ・ストーリー』(95)といったディズニー/ピクサーの名作を手がけてきたダグ・スウィートランドが監督を務める映画『コウノトリ大作戦!』(原題『STORKS』)が、11月3日に日本公開されることが決定し13日、特報映像とポスタービジュアルが公開された。本作は、コウノトリが赤ちゃんを運んでくるという世界中で知られる寓話(ぐうわ)を基にしたアドベンチャー・アニメーション。「コウノトリ宅配便社」が昔のある事件をきっかけに"赤ちゃんのお届け"を禁止し、小包の配達など、売り上げ重視の政策を採っていたが、会社ナンバーワンの配達員であるコウノトリのジュニアは、手違いから誕生した人間の赤ちゃんにメロメロに。彼は、会社に内緒で赤ちゃんを人間界に届けることを決心する。ポスタービジュアルには、「いくぜベイビー!」の掛け声と共に、かわいらしい赤ちゃんを口にくわえたジュニアが空を飛んでいる姿が描かれている。あわせて公開された特報映像では、「コウノトリ宅配便社」に弟となる赤ちゃんを注文する少年ネイト、ジュニアと共に冒険に出る女の子・チューリップも登場。大空を舞台に繰り広げられる"赤ちゃんお届け大作戦"の様子が映されており、宅配便社の社長や、ジュニアたちの邪魔をするハトのトーディ、赤ちゃんにメロメロになるオオカミたちなど、ユーモラスなキャラクターたちもその姿を見せている。本作の監督として、ニコラス・ストーラーと共に指揮を執るダグ・スウィートランドは、『ファインディング・ニモ』をはじめ、『カーズ』(06)など数多くのディズニー/ピクサー作品を手掛けてきたアニメーター。2008年には初監督を務めた『マジシャン・プレスト』が、米アカデミー賞にノミネートされた経歴も持つ。ディズニー/ピクサーでは"海の世界"や"おもちゃの世界"の大冒険を描いてきた彼が、本作で描くのは"大空の世界"。「赤ちゃんを運ぶ幸運のトリ」として世界で愛されるコウノトリを主役として"大空を駆け巡る大冒険"をスリルに満ちたアドベンチャーとして映し出す。(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
2016年07月13日長編アニメーションとして全米歴代ナンバー1のオープニング記録を樹立し、快進撃を続けるディズニー/ピクサー最新作『ファインディング・ドリー』の日本公開が迫るなか、前作『ファインディング・ニモ』から続投し、日本語版のキャストを務める室井滋(ドリー役)と木梨憲武(マーリン役)が取材に応じ、本作を生み出したピクサー・アニメーション・スタジオの魅力を語った。その他の写真物語の舞台は、前作で小さなニモが大海原で奇跡の冒険を果たした1年後。今度は忘れんぼうのドリーが、かすかな記憶を頼りに、愛する家族を探す旅に出かけることに。ドリーの親友であるニモ、そしてニモの父親・マーリンは無謀ともいえる彼女の冒険に同行するが…。果たして、ドリー出生の秘密とは?再び、奇跡と感動のドラマが幕を開ける。「続編の噂は聞いていましたが、まさかドリーが主人公だなんて、驚きましたね。私も年齢を重ねて、忘れっぽくなっていて(笑)、周りから『ドリーみたい』って言われるんですよ。ただ、ドリーが素敵なのは、忘れっぽい性格的なハンデを自分の個性にしているところ。例えば、直感力がすごかったり。そんな姿に勇気づけられますね」(室井)「僕自身が続編を待ち望んでいたから、マーリンをまた演じられることも含めて、とにかくうれしいの一言ですよ。マーリンは相変わらず、おせっかいで心配性だけど、息子(ニモ)の成長を誇らしくも思っている。誰もが冒険を通して、自分を発見するメッセージ性もいいですよね。人間、自分のことが一番分からないものですから」(木梨)今年、創設30周年を迎えたピクサー・アニメーション・スタジオ。その魅力は「発想力のすごさ」だと語る室井は、『モンスターズ・インク』や昨夏大ヒットした『インサイド・ヘッド』を例に挙げ、「日常生活で埋もれがちな空想や想像を、純粋なまなざしで形にしてくれる。実は昨晩、巨大なUFOが温泉に浸かっている夢を見たんですけど(笑)、ピクサーなら面白い映画にしてくれるかもしれないなって」と声を弾ませる。長編第1作である『トイ・ストーリー』からのピクサーファンだという木梨は、「室井さんがおっしゃる発想力はもちろん、『もしかしたら…』『きっとそうだ!』って刺激してくれるストーリーが大人にも子どもにも響くんですよ」としみじみ。また、『ファインディング・ドリー』では映像の進化にも驚かされたそうで、「タコの動きがすごいですよ!全体的にも前作からレベルアップしていて、1回見ただけではすべてを見切れない」と熱弁した。『ファインディング・ニモ』フジテレビ系 7月15日(金) 21:00~22:57※一部地域を除く『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー取材・文・写真:内田涼
2016年07月12日ディズニー/ピクサーのヒット作『アーロと少年』のブルーレイやDVDが収録されたMovieNEXが発売されたのを記念して、本作に参加したフィルムメイカーがピクサー・アニメーション・スタジオの魅力を語る特別映像が公開になった。『アーロと少年』/動画『アーロと少年』は、弱虫の恐竜アーロと、ひとりぼっちの少年スポットが大冒険を繰り広げる物語。このほど公開になった映像に登場するアロンソ・マルティネスは、2008年にピクサーに入り、テクニカル・ディレクターとして活躍。『カールじいさんと空飛ぶ家』『インサイド・ヘッド』ではキャラクター・モデリングとアーティキュレーション(関節)のアーティストを手がけ、本作でもスポットや恐竜ブッチのキャラクター・モデリングを務めた。ピクサーはこれまでに数々のヒット作、名作を発表してきたが、1作に長い時間をかけ、ストーリーとキャラクターづくりに膨大な時間とアイデアを投じることで知られている。マルチネスは映像でスタジオの魅力を“社会に影響を与える作品を作れる”、“常に挑戦できて最先端の技術が使える”、“家族的な雰囲気”の3つにわけて解説。また、本作に登場するキャラクター個性的な動きについても“つくり手”の立場から解説している。MovieNEX『アーロと少年』発売中デジタルも配信中発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2016年07月11日『トイ・ストーリー』から『ファインディング・ドリー』まで、世界中に親しまれるピクサー・アニメーション・スタジオの創立30周年に贈る、恐竜と少年の心温まる友情と冒険を描いた『アーロと少年』。今回、MovieNEXに収録されている貴重なボーナス映像から、言葉を持たない少年スポットの描き方と心の成長を明かすアニメーターたちの声がシネマカフェに到着した。本作は、“もしも地球に隕石が衝突しなかったら”という世界が舞台。主人公は、甘えん坊で父親がいないと何もできない臆病な恐竜、アーロ。激しい嵐で大切な父親を亡くし、自身も川に流されてしまったときに救ってくれたのが、人間の少年スポットだった。ふたりは力を合わせて困難を乗り越えていくうち、言葉を超えた心で通じ合う、人生初の友だちになっていく。今回届いた映像で、本作の生き生きとしたキャラクターを手掛けたアニメーターのジェシカ・トレスは、少年スポットについて「人間なのに人間らしくないところが面白い」と語る。トレスは、スポットを“人間らしくない“少年にするために、頭と視線を一緒に動かしたり、わざと無表情にしてみたりと、かなりの工夫を凝らしている。その一方で、アニメーターのクラウディオ・デ・オリヴェイラは、アーロと出会うことによって、スポットが人間らしく成長していく様子が素晴らしいと見どころを明かす。確かに映像を見ると、最初は乱暴で野性味あふれる動きをしていたスポットは、アーロとの友情が芽生えていくことにより、表情が豊かになっていくのがわかる。アーロとスポットの絆が深まっていく分、やがて訪れるラストシーンはさらに感動的だ。冒険を経た後のスポットは、動物のような四足歩行ではなく、いつしか人間らしく二本足で立ち、歩くようになっている。アーロとは別々の道を歩くことになったスポットの、旅立つ際にアーロを見る表情とその姿が、この冒険でのスポットの成長を物語っているといえそうだ。『アーロと少年』MovieNEXは発売中、デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年07月10日最新作『ファインディング・ドリー』の日本公開が今月16日に迫るピクサーが、今後毎年オリジナル映画を公開する予定であると発表した。ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のピクサーは、『ファインディング・ニモ』や『トイ・ストーリー3』などシリーズ作品としての大ヒット作を送り出すことが多いものの、『カールじいさんの空飛ぶ家』や『ウォーリー』などの単独作にも今後より焦点を置いていくつもりのようだ。同社のジム・モリス社長は、新たなキャラクターを作り出すことの重要性について『エンターテイメント・ウィークリー』に、「1本の映画がヒットするとほとんどのスタジオは続編製作に飛びつくものですが、弊社のビジネスモデルは映画制作者としての形態であり、オリジナル作品の監督が良いと思うアイデアを提案しない限りは続編は作らず、次へと進むつもりなのです」「続編はオリジナル作品よりも難しいという人もいます。なぜなら一方では楽に見えても裏切ることのできない期待を持ち合わせた世界なのです」と語っている。そして、モリス氏は「弊社は毎年オリジナル作品を製作し、やるならば続編は1年おきという計画を持ってきています」というプランを告白。また、すでに『トイ・ストーリー4』と『Mr.インクレディブル』続編までの製作は終えているものの、その次となる作品はオリジナルのストーリーになることを明かした。(C)BANG Media International
2016年07月06日ディズニー/ピクサーの新作映画『ファインディング・ドリー』の日本語版で、エンドソングの歌唱を担当する八代亜紀が“本人役”で声の出演を務めることが発表になった。オリジナル版ではシガニー・ウィーヴァーが本人役で登場している。公開された映像『ファインディング・ニモ』では、カクレクマノミの父マーリンが、行方不明になってしまった息子ニモを探して大冒険を繰り広げる姿が描かれたが、新作はニモの親友ドリーが幼い頃にはなればなれになってしまった家族に出会うために、旅立ち、人間の世界を舞台に冒険するドラマが描かれる。このほど公開になったのは、ドリーが、八代亜紀の声に誘われて海上へと泳いでいくシーン。ピクサーのアニメーションに「こんにちは。八代亜紀です」というセリフが重なる衝撃的な映像だが、各国版で有名スターがこの部分を担当しているそうだ。「アニメーションで八代亜紀役の出演は初めてでした。八代さん!とドリーが言うセリフにはびっくりしましたね」という八代は「監督に八代亜紀の“声”のまま淡々とした感じでと言われたんです。歌ではずっと抑揚をつけるということを何十年もしていますから、抑揚がいらないと言われてとても難しかったですね」と収録を振り返った。八代はエンドソング『アンフォゲッタブル』の歌唱も担当しており、歌とナレーションでドリーの冒険を彩る。『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年07月05日ディズニー/ピクサーのヒット作『アーロと少年』のブルーレイやDVDが収録されたMovieNEXが今月6日(水)にリリースされる前に、本作を手がけたピーター・ソーン監督のインタビュー映像が公開になった。インタビュー映像ソーン監督はピクサーで、ストーリー、アート、アニメーションのすべての部門で働いた経験を持ち、声優まで務める実力派で、満を持して新作の監督に就任したが、映像では「監督の話が来た時は本当に不安で怖かった」と振り返る。しかし、ソーン監督は停滞していたプロジェクトを見直して、ムダな部分を的確に指摘し、ストーリーやキャラクターを整理。観客の心に響くドラマに注力して、映画を完成させた。本作は、巨大な隕石が地球に衝突することなく、恐竜と人間が共存している世界が舞台。不慮の事故で父を失い、さらには激しい川に流されて自分も迷子になってしまった弱虫の恐竜アーロは、ひとりぼっちの少年スポットに出会い。友情を深めながら故郷を目指して冒険に出かける。劇中に登場する大自然の描写は、入念にリサーチを重ねた上でアニメーションが制作され、アーロの感情の揺れ動きに重なるように姿を変えていく。本作では極力、セリフに頼らずに、キャラクターの表情や動き、背景にある自然の変化でドラマが描かれており、監督がもっとも気に入っているシーンも、映画の終盤に登場するセリフのないシーンだという。MovieNEXでは、映画館では1度しか観ることができなかったシーンも、何度も観賞することが可能になるため、映画館では気づかなかったアーロとスポットの感情の変化や細やかなドラマを発見し、さらに深く楽しむことができるのではないだろうか。ちなみにMovieNEXには本編だけでなく、製作の舞台裏やキャラクターの魅力を紹介するドキュメンタリーや、音声解説も収録される。MovieNEX『アーロと少年』デジタル先行配信中7月6日(水) 発売発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2016年07月05日今年3月に公開され、好評を博したディズニー/ピクサーの最新作『アーロと少年』のブルーレイやDVDが収録されたMovieNEXが7月にリリースされるのを記念して、映画の本編映像の一部が公開になった。共に旅を続ける弱虫の恐竜アーロと、ひとりぼっちの少年スポットが、ティラノ一家に出会う愉快な場面だ。特別映像本作は巨大な隕石が地球に衝突することなく、恐竜と人間が共存している世界が舞台で、主人公の恐竜アーロは大好きな父親と優しい母親、兄弟たちと暮らしていたが、不慮の事故で父を失い、さらには激しい川に流されて自分も迷子になってしまう。やがて、アーロは言葉が通じない人間の少年スポットに出会い、ふたりで友情を深めながら故郷を目指して冒険に出かける。このほど公開になったのは、旅を続けるアーロとスポットがティラノ一家に出会う場面。ティラノサウルスの姉ラムジーと弟のナッシュは、見た目こそは凶暴だが、子どもをいじめる動物が許せない心優しい姉弟で、スポットはラムジーのことがすぐに好きになってしまう。映像の後半にはふたりの父親で、顔に大きな傷のある父のティラノサウルスのブッチも登場。映画でアーロたちはこの一家と行動を共にしながら、さらに成長を遂げていく。通常の映画では肉食恐竜のティラノサウルスは単に凶暴だったり、悪役として描かれることが多いが、ピクサーは観客の先入観や定型的な展開にとらわれることなく映画づくりを行っており、本作でも意外な見た目のキャラクターが、観客の思い込みや予想を心地よく裏切る行動をとり、アーロとスポットの大冒険を盛り上げていく。MovieNEXには本編だけでなく、製作の舞台裏やキャラクターの魅力を紹介するドキュメンタリーや、その名も『ティラノ一家の原点』と題した特典映像も収録。映像だけでなく、音声解説も楽しめる仕様になっており、様々な角度から『アーロと少年』を楽しめるようになっている。MovieNEX『アーロと少年』6月29日(水) 先行デジタル配信開始7月6日(水) 発売発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
2016年05月31日ディズニー/ピクサーの傑作『ファインディング・ニモ』のその後を描く新作映画『ファインディング・ドリー』の最新予告編が公開になった。最新予告編『ファインディング・ニモ』では、カクレクマノミの父マーリンが、行方不明になってしまった息子ニモを探して大冒険を繰り広げる姿が描かれたが、本作はタイトル通り、ニモの親友で忘れんぼうのドリーが主人公だ。このほど公開になった予告編の舞台は、『…ニモ』から1年後の海。何でもすぐ忘れてしまうドリーは、ずっと忘れないでいた家族に会うために冒険に出ることを決意。マーリンとニモもドリーに協力する。映像にはウミガメのクラッシュと子どもたちや、タコのハンク、ジンベイザメのディスティニーらが登場。ドリーの秘密は“人間の世界”に隠されているそうで、映像には水族館やそこで働く人々が登場し、ドリーやニモたちの冒険をさらにスリリングなものにしている。本作には『…ニモ』のスタッフが再集結して製作にあたっているが、ピクサーの映画作りは前作からこれまでの間に進化を遂げており、キャラクター表現、海底の光や水の動きは格段にレベルアップし、物語の舞台もさらに幅が広がっているようで、このほど公開になった映像も短い時間ながら何度も繰り返し観て細部まで楽しみたくなる内容になっている。『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年04月20日美しい世界観と誰もがひき込まれるストーリーで、子供はもちろん、大人も虜にしてやまないピクサー作品。スタジオ設立30周年の今年、約500点のアートワークを通してその魅力にたっぷり浸ることのできる世界巡回展「ピクサー展」が日本に上陸中だ。『トイ・ストーリー』などおなじみの名作から、最新作『アーロと少年』まで、作品ごとに映画制作のプロセスをひもといていく展示構成。ドローイングやカラースクリプト(作品の色彩イメージや空気感を視覚的に伝えるもの)、マケット(立体模型)などを見ていくと、デジタル技術が注目されがちなアニメーションも、核となるキャラクター、物語、世界観は人の手から紡ぎ出されるのだと分かる。なかでも、アニメの仕掛けを体感できる「トイ・ストーリー ゾートロープ」と、ドローイングがアニメーションになる過程を凝縮した「アートスケープ」の2つの大型インスタレーションは必見。美術館を出る頃には、お気に入りの作品をもう一度観たくなるはず。◇東京都現代美術館東京都江東区三好4‐1‐1開催中~5月29日(日)10:00~18:00(入場は30分前まで)月曜休館(5月2日・23日は開館)一般1500円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)◇ピクサーの歴史を紹介するイントロダクションを通り、最初のコーナーは、誕生から約20年を迎えた『トイ・ストーリー』3部作。壁には<ウッディとバズを携えるボニー><アンディとウッディ>のドローイングを拡大したものが。(C)Disney/Pixar◇アニメーションの基本原理を体感できる装置「トイ・ストーリー ゾートロープ」。高速回転するキャラクターの3Dフィギュアをストロボで照らすと、アニメーション映像のようになめらかに動いて見える。(C)Disney/Pixar※『anan』2016年4月6日号より。写真・中島慶子文・黒澤 彩
2016年04月05日『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』など、数々の世界的ヒット作を生み続けてきたディズニー/ピクサーが贈る最新作『アーロと少年』。臆病でひとりぼっちの恐竜・アーロと怖いもの知らずの勇敢な少年・スポットの友情を描くこの物語には、早くも観た人々からは「泣けた」「感動した」といった声に続き「アーロがかわいい!」という声も。そこで、シネマカフェのロゴにもあるアーロ&スポットを描いてくれたピクサーのケルシー・マンに、1分でマスターできるアーロを描き方を伝授してもらった。“もしも、巨大隕石が地球に衝突していなかったら?恐竜は絶滅せず、文明と言葉を持っていたかもしれない…”。そんな世界を舞台に、弱虫で怖がりな恐竜の子どもアーロと怖いもの知らずで勇敢な人間の少年スポットの友情と冒険を圧倒的な映像美で描く本作。昨年公開された『ジュラシック・ワールド』以降、恐竜好き女子が増えている中、恐竜アーロもかわいい! と話題を呼んでいる。本作でストーリー作りに携わったケルシーは「誰でも簡単にアーロを描けるよ」と、1分でかわいいアーロを描く方法を直伝してくれた。(1)まず、小さめの丸を隣同士に2つ書きましょう。(2)その丸の中にそれぞれ1つずつ黒丸を書いてください。これがアーロの目です。(3)左目の下から左に向かって短い線を引き、線の端から右目の端まで、下からぐるっと半円で結ぶと左向きのアーロの輪郭ができます。(4)輪郭の中に1本の線で口を書いて、小さな鼻の穴を2つと首を書いたら、かわいいアーロのできあがり!実は、このかわいいアーロの見た目には、怖がりな性格が反映されているのだという。アーロは大きな体を持つ恐竜でありながら、臆病で何をするにも怖がってしまう。そしてあるとき、川に流されてしまい、家族と離れ離れになり、大自然の中ひとりぼっちになってしまうのだ。ピクサーの製作陣は、アーロが怖がりなことを見た目からも分かるよう工夫を施した。アニメーターのマイク・ヴェンチュリーニは、「アーロの姿勢を見れば、彼が自信がないことが分かると思う。アーロの背筋はいつも曲がっていて、少しかかとに体重を乗せている。それからいつも大きく目を見開き、眉を上げているんだ」と解説する。そんなとても怖がりなアーロが、正反対の性格の少年スポットと出会い、家に帰るために旅に出る。その中で初めての友情を知り、どんどん強く、たくましくなっていくアーロ。いままで怖くてできなかったことも友情の力で乗り越えていくアーロの姿に、いつのまにか勇気をもらえるはずだ。『アーロと少年』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年03月20日恐竜アーロと少年スポットの友情を描いたディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(全国公開中)の感動のストーリーはどのように生まれたのか。アメリカ・サンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオを訪れ、ストーリー制作のために実際に使用していたストーリー・ルームで、ストーリー・スーパーバイザーのケルシー・マンに話を聞いた。ケルシーはまず、「(脚本の)メグ・ラフォーヴがシーンを書き、僕らがそれをイラストに描き起こしてストーリーボードを作るんだ。『このシーンはすばらしい。これで作ろう!』となったら、次にアニメーションに進み、それから照明へと進んでいく」とストーリー担当の役割を説明。"ブルペン"と呼んでいるというストーリー・ルームについて、「ここは特別な場所。この部屋にみんなが集まって数年間作業していたんだ」と話した。そして、「何が素晴らしいかというと、みんなが一緒の部屋にいて、映画を作っていることなんだ」と同じ空間で意見を出し合いながら作り上げていくすばらしさを熱弁し、常に情報交換ができていたことで時間短縮にもなったと告白。ピーター・ソーン監督もいつも「壁を壊そう! ここでマジックが起きるんだ。僕らが一緒に仕事をしている時に」と話していたという。また、ストーリー・アーティストたちが使用している、デジタルのボードに絵を描くことができる"シンティーク"というツールを見せ、簡単に描いたり消したり、拡大やコピーもできることを実演してくれた。そのシンティークを使って、アーロとスポットが"クリッター"と呼ばれる小動物とやりとりするシーンのストーリーを説明した時の様子も再現。キューキューと鳴るおもちゃの音をクリッターの声に見立てて、楽しくユーモアたっぷりに披露してくれた。ストーリーは何度も書き換えながら決まっていくそうで、苦労したシーンを聞くと「空飛ぶ恐竜テロダクティルスのシーン」と返答。「彼らは一体何者なのかを考えないといけなかった。僕らはさまざまなバージョンを試したんだ」と明かした。逆に、エンディングは初期にできていて、ほとんど書き直しはなかったそうだ。さらに、「せっかくストーリー・ルームにいるのだから、絵を描いてもらおう。アーロをどうやって描くか教えてあげるよ!」と言って、アーロの描き方を解説。「まずは丸を2つ」「まっすぐ線を引く」「眉毛を目の上に」「輪郭の曲線を」「最後に鼻」と丁寧に教えてくれた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月17日『トイ・ストーリー』の“もしも、オモチャたちが人間が眠っている間に動き出したら…”から始まった、ディズニー/ピクサーが描くアニメの世界。『モンスターズ・インク』や『ファインディング・ニモ』、そして現在公開中の最新作『アーロと少年』まで、いつも物語のテーマとなっていた“もしもの世界”に迫る特別映像が到着した。弱虫でひとりぼっちの恐竜アーロと、怖いもの知らずの人間の少年スポットの友情と絆を描いた『アーロと少年』。先週3月12日(土)に公開された本作は、洋画ナンバー1の大ヒットスタートとなり、種族を越えた友情の物語と圧倒的な映像美などで注目を集めている。この『アーロと少年』は、“もしも、隕石が地球に衝突していなかったら…恐竜が言葉と文明を持ち、まだ言葉を持たない人間が一緒の世界にいたかもしれない”という想像の世界が舞台。誰も見たことのない世界を舞台にしながらも、描かれているのは恐竜アーロと少年スポットとの間に生まれた初めての友情だ。ピクサーのこのようなアイデアは、いったいどこから生まれるのだろうか?本作のピーター・ソーン監督は、「良いアイデアはどこからでも生まれてくる」と明かしている。「僕だけではなくて、ピクサーの全ての監督たちは“良いアイデアはどんな立場の人でも、どこからでも生まれてくる”と思っているんだ。ピクサーのそういう考え方をとても尊敬しているよ。どんな立場の人であっても、良いアイデアがあれば映画に取り入れるんだ」と語っている。たとえ監督やプロデューサーなどの“肩書き”がなくても、どんな人でも、良いアイデアがあればその意見を素直に取り込む。そんなピクサーの風土があるからこそ、人々の想像を超えた斬新な設定でありながら、同時に多くの人々の共感を呼ぶストーリーが生まれるのだろう。『トイ・ストーリー』では「もしも、オモチャが動き出したら…」、『モンスターズ・インク』では「もしも、人間を怖がらせるモンスターの世界があったら…」、『ファインディング・ニモ』では、「もしも、1匹の魚が息子を探す大冒険へ出発したら…」と、ディズニー/ピクサーは私たちの想像を超えた“もしも”の世界を描いてきた。これらに共通するのは、誰もがかつて感じたことのある大切な気持ちをそっと思い出させてくれること。誰しも子どものころ、お気に入りのオモチャで遊んだ経験があるだろうし、夜眠る前「モンスターやお化けが出てきたら怖いなあ」と想像したことがあるはず。そんな子どものころのかけがえのない気持ちや想像力が、映画を通して鮮やかに思い起こされるからこそ、ディズニー/ピクサー作品は子どものみならず、大人にも響くのだ。今回解禁となった、そんな“もしもの世界”映像は、ディズニー/ピクサー映画の世界へ入り込む体験型企画<「もしも」から始まる、冒険の世界ピクサー アドベンチャー>のため、ピクサー公認で制作された特別映像のショートバージョン。フルバージョンは、3月25日より名古屋でスタートする同企画展で目にすることができる。今年設立30周年を迎えたピクサー・アニメーション・スタジオ。これまで、さまざま想像の世界に私たちを誘い、魅了してきたが、最新作では“もしも、恐竜が絶滅していなかったら…”という、また新たな想像の羽を広げている。『アーロと少年』は全国にて公開中。<ピクサー アドベンチャー「もしも」から始まる、冒険の世界>は3月25日(金)~5月15日(日)、名古屋テレピアホールにて開催。(text:cinemacafe.net)
2016年03月17日『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』などの名作を世に送り出してきたピクサー・アニメーション・スタジオでは、日本人クリエイターも活躍している。このたび、アメリカ・サンフランシスコの同スタジオで、最新作『アーロと少年』(3月12日公開)に参加している原島朋幸氏と小西園子氏にインタビュー。本記事では、シミュレーション・デパートメント(キャラクターをリアルに見せるための技術)を担当した小西氏について紹介する。小西氏は、シカゴの美術大学で学んだ後、1994年にピクサーに入社。世界初の長編フルCGアニメーション映画『トイ・ストーリー』にも関わったというピクサー一筋のクリエイターだ。本作『アーロと少年』では、恐竜の皮膚の動きや少年スポットの髪の毛や服の動きなどを担当した。――小西さんはもともとは『スター・ウォーズ』が好きで映画に興味を持ったそうですが、そこからアニメーションの世界に入った理由を教えてください。ビジュアルエフェクト(視覚効果)をやりたいなと思ったんです。映画の世界に行こうと思ったのは、『スター・ウォーズ』をリアルタイムで渋谷で見た時に、ハリソン・フォード演じるハン・ソロに首ったけになって、その時に「映画を勉強して、絶対アメリカに行くぞ!」って決意したんです(笑)。そして、アート学校に入った時に、CG(コンピュータグラフィックス)が波に乗り始めて、ビジュアルエフェクトに興味を持ちました。――『アーロと少年』でのシミュレーション・デパートメントは、具体的にどのような作業でしたか?恐竜たちの皮膚や筋肉の感触を出したり、スポットの髪の毛をほわほわっとさせたり、スポットが腰に巻いているスカートに動きをつけたり、恐竜が踏んだ時の草木や芝の動きなどです。草の場合は、恐竜に踏まれると沈み、足が離れるとゆっくり元に戻るようにするんです。――特に難しかったシーンを教えてください。草木は、量が多かったので大変でした。場面によって、激しく揺らしたり静かに揺らしたり。木の1本に対して、もう少し揺らしてみようということになるんです。でも、後ろを揺らしすぎるとうるさくなってしまうので、絶妙なバランスが求められます。――思い入れのあるシーンはありますか?スポットがクシュクシュッてお尻を振るシーンですね。かわいさを強調するために、動きを大げさにしたんです。最初にスカートを思いっきり揺らして、髪の毛の方にだんだん動きが伝わっていくというようにしました。――シミュレーション・デパートメントの面白さを教えてください。アニメーションの方から、シミュレーションをした後の映像は「ものすごくいい」と言われます。あるのとないのとではまったく違うんです。恐竜たちの筋肉の動きなどがあると自然に見えますし、スポットがアーロの背中からポンポンポンッて降りるシーンも、スポットがアーロの皮膚を押すとプニュッてなるようにしています。そういう反動があるのとないのとでは、まったく違います。――最後に、これからピクサーに入りたいと思っている日本人にアドバイスをお願いします。最近は、テクノロジーも簡単になってきていますし、ハウツーものも充実していて自分で学べるようになっていて、向上心のある人は自分でどんどん勉強しています。また、コンピュータはあくまでもツールのひとつで、逆に重視されてきているのは、ストーリーや絵コンテが書ける人、アニメーションできる人だと思います。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月15日『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』などの名作を世に送り出してきたピクサー・アニメーション・スタジオでは、日本人クリエイターも活躍している。このたび、アメリカ・サンフランシスコの同スタジオで、最新作『アーロと少年』(3月12日公開)に参加している原島朋幸氏と小西園子氏にインタビュー。本記事では、キャラクターアニメーターの原島氏について紹介する。原島氏は、ドリームワークスで『ヒックとドラゴン』シリーズや『マダガスカル』シリーズなどに参加した後、2015年の頭にピクサーに入社。『アーロと少年』では、キャラクターアニメーターとしてTレックス(ティラノサウルス)のシーンなどを担当したが、Tレックスをアニメーションすることは原島氏の昔からの願いだったという。――Tレックスのアニメーションをやってみたいと昔から思われていたそうですね!もともと私は、日本で理系の大学に通っていました。映画業界に入るには美大に行くというのが普通でしたが、『ジュラシック・パーク』が公開されて、理系の人間でも映画に関わっていけるのかなと感じたんです。それがCGをはじめるきっかけになりました。Tレックスに関してはその時の思い入れがあり、今回Tレックスのアニメーションに携わる機会に巡り合えてラッキーだと思っています。――キャラクターアニメーターとして"キャラクターに命を吹き込む"というのは、具体的にどのような作業なのでしょうか。3Dのモデルを起こし、キャラクターが実際に動いてしゃべっているように見せるという作業です。キャラクターに演技をさせて、自分で動いているように見せるのが役目です。――今回のTレックスのシーンでは、ピーター・ソーン監督からどのような指示がありましたか?よく知られている通常のTレックスの動きではなく、カウボーイをイメージして作ってくれと言われました。馬の上にカウボーイが乗ってコントロールしているような雰囲気、そして、戦う場面は西部劇の中のバーでのけんかをイメージしてほしいと言われました。とはいえ、人間ではなく恐竜であることは崩さずにということでした。――Tレックスの大ファンであることが生かされたのではないかと思いますが、いかがですか?大ファンっていうわけではないんですけど(笑)、小さい頃は恐竜の絵を描いたりしていたので、アニメーションを手掛けるのはうれしかったです。でも、通常のTレックスとは違う走りなので、みんなが思い浮かべるイメージを壊していかないといけないという難しさもありました。『ジュラシック・パーク』のような一般的な走りではなく、カウボーイと西部劇というアイデアを恐竜とミックスさせないといけなかったので。――何か参考にしたものはありますか?カウボーイのイメージに寄せるために、馬の動きを研究しました。また、大きさと重さを表現するために、象も参考にしましたね。すぐ加速すると軽く見えてしまうので、ゆっくり加速させるなどして重さを表現しました。――今回、興味のあったTレックスを担当されましたが、今後のピクサーでの夢を教えてください。いろんな作品に関わっていきたいです。あえて挙げると、ピクサーで働きたいと思うきっかけにもなった『トイ・ストーリー』のキャラクターに関わってみたいですね。――ほかのスタジオも経験された原島さんから見たピクサーの魅力とは?ピクサーはトップの人間が、ジョン・ラセターをはじめクリエイティブの人間なので、ストリーやキャラクターをとても大切にします。お金や時間という制限がある中で、クリエイティブの部分を大切にする会社だと思います。――ピクサーに入りたいという日本人に向けてアドバイスをお願いします。目標を持って、あきらめずに好きなことを続けていれば、いつか実現すると思います!(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月12日オネエ系映画ライター・よしひろまさみちさんの映画評。今回は、よしひろさんが「家族のありがたさ」を思い出し泣きしてしまったというピクサー映画『アーロと少年』です。***さすがピクサー!としかいいようのない新たな傑作の誕生よ~。ピクサーの作品って、どいつもこいつも子供向けと見せかけてオトナが大泣きする仕掛けじゃない?今回の新作『アーロと少年』もそうなの。でも、じつは冒頭10分くらいは不安でいっぱい。だって、「え?実写の合成じゃん」って思うほど超リアルな大自然の映像(もちろんこれもCG)の直後、登場するのは子どもっぽいキャラ……。うう……マジでこれ、初の駄作じゃね?って思ったほど。だけどね!10分も過ぎるとあっという間に物語に没入しちゃうの。その仕掛け、ピクサーに潜入してわかったから教えるわ!パパとママ、それに2匹のきょうだいと暮らす恐竜アーロは、家族の中で一番弱くて小さい存在。体格・パワーともに兄、姉との差が大きく、それを気にしているものの、臆病が災い。そんなアーロを見て、パパは根性試しに連れ出す。ところが、その際に、パパは水難事故に。アーロも川の激流に流され、見知らぬ土地にボッチ。そんなときに、アーロはやはりボッチの人間の少年と出会うのだけど……。このお話、じつは頓挫しかけた映画なの。クオリティ重視のピクサーだけに、ツメが甘かった初期段階にNGが出て、そこから何人も監督交代劇が。こんな難産企画、ピクサー史上初レベル。それでもこの作品が傑作に仕上がった秘訣は、なんといっても監督のおかげ。監督もアーロと同じく「みんなとは違う」という疎外感を味わってきたから、感情移入度がハンパないの!彼は韓国からアメリカに移民した両親のもとに生まれて、親が英語ネイティブじゃないことや肌の色での偏見を体感した人。でも「クリエイションの現場では自分らしくもの作りできる!」と、ピクサーでキャリアを積んできたの。その話聞いてたら、もう涙ホロホロだったわい!物語には、監督をはじめ、がんばるマイノリティから世界のボッチへのメッセージが確実に詰まっているわ。しかも、テーマは“家族という最小単位サークルの愛おしさ”を再確認するってこと。これで泣かずにどうしますか!んもー、知らなかったとはいえ、作品冒頭に不安を覚えちゃって申し訳ないっす!だから、映像美、家族の愛おしさ、けなげなアーロと少年をオトナが見ると、確実に3回はお涙おかわりする仕掛けってわけよ~。タオル持参で劇場へ!◇恐竜が生態系のトップとして進化した世界を舞台に、弱虫恐竜アーロと人間の少年との心温かな交流を描く感動物語。監督/ピーター・ソーン配給/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン3月12日より全国ロードショー。(C)2016 DISNEY/PIXAR.◇ピーター・ソーン監督1977年生まれ。ピクサー全作品の監修を担当。『カールじいさんの空飛ぶ家』(’09)などの主要おデブキャラのモデルでもある。本作で長編初監督デビュー。※『anan』2016年3月16日号より。取材、文・よしひろ まさみち(オネエ系映画ライター)
2016年03月11日隕石が地球をスルーして、恐竜たちが絶滅の逃れた世界を舞台に、臆病な恐竜と怖いもの知らずの人間の少年が大冒険を繰り広げるディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』で、長編監督デビューを飾ったピーター・ソーン監督が来日し、インタビューに応じた。体は大きいのに、臆病で甘えん坊な草食恐竜のアーロと、小さな体に勇敢さを宿し、大自然を生き抜く人間の少年スポット。何もかも正反対な二人が助け合いながら、次々と襲いかかるピンチを乗り越え、友情を育んでいく。そんな本作には2つの大きな見どころがある。実写のようなリアルさを追求し、大自然の美しさと厳しさを描く映像。そして、恐竜と人間が言葉の壁を超えて、真の“バディ”として心を通わせていく感動のストーリーだ。「アーロとスポットにとって、大自然は常に死と隣り合わせの危険な世界。だからこそ、彼らのサバイバルに真実味を持たせるために、リアリティには徹底的にこだわったよ。アメリカ北西部を中心に、リサーチにも行った。美しい景色を楽しんだのは、最初だけ。途中で足を痛めたり、川に落ちたスタッフもいたよ(笑)。冒険を通して主人公が成長する映画では、必ず“ラスボス”が登場するけど、この作品の場合、それは母なる自然なんだ」。恐竜たちが独自の進化を遂げて、言語や文明を手にした一方、進化の途中にいる人類はまだ言葉を話せない。つまり、アーロとスポットは直接言葉を交わすことができないのだ。「僕はニューヨーク育ちだけど、両親は韓国人。母は英語が堪能ではなかったけど、映画館でディズニーの『ダンボ』を見て、周りのお客さんと一緒に感動の涙を流していた。言葉を超えて、人を感動させることができるんだと知った経験が、この映画に生きているんだ」。2000年、ピクサー・アニメーション・スタジオに入社したソーン監督は、『Mr.インクレディブル』でアート、ストーリー、アニメーションの各部門を担当し、『ウォーリー』ではストーリー・アーティストを担当。『カールじいさんの空飛ぶ家』と同時上映された短編映画『晴れ ときどき くもり』で初めて監督を任され、本作で長編アニメーション監督デビュー。『カールじいさんの空飛ぶ家』に登場する少年ラッセルのモデルとしても知られる。インタビューに同席した本作のプロデューサー、デニス・リームが「とても感情豊かで、優しいハートの持ち主。常に冒険心を忘れない姿勢は、ジョン・ラセターにも通じるわ。何より、スタッフに対して感謝を忘れず、愛情深い敬意を抱いている。さまざまな分野を経験し、監督になった経歴もピクサーの中では珍しい」とソーン監督をたたえると、本人は「僕が秀でているのは、スタジオで一番太っている監督ってことかな」と思わず照れ笑い。今年でピクサー・アニメーション・スタジオ創設30周年。日本では本作に加えて、人気作の続編『ファインディング・ドリー』も公開される、まさにピクサー・イヤーだ。「初めて製作に関わった作品が『ファインディング・ニモ』だから、新作はとっても楽しみ。それに、いまもスタジオでは新たな物語とキャラクターに命が吹き込まれようとしている。ピクサーならではのブレない姿勢が、素晴らしい作品を生み出し続けるはずだよ」(ソーン監督)。一方、リーム氏は「大切なのは、ピーターのような次世代の才能を育てて、仲間として支えること」とプロデューサーの視点で、スタジオの未来に期待を寄せた。草食恐竜たちが言葉を話し、畑を耕すというユニークな“進化”を遂げている設定も見どころの『アーロと少年』は、次世代監督の活躍を予感させるとともに“次の30年”に向けたピクサー・アニメーション・スタジオの進化を示す作品。アーロの足あと同様、大きな一歩なのだ。(photo / text:Ryo Uchida)
2016年03月10日ディズニー/ピクサーの最新作『アーロと少年』が今週末から公開になる前に、本作の本編映像の一部が公開になった。弱虫の恐竜アーロと、ひとりぼっちの少年スポットが心を通わせる感動的なシーンだ。その他の画像/感動の本編映像本作は巨大な隕石が地球に衝突することなく、恐竜と人間が共存している世界が舞台で、主人公の恐竜アーロは大好きな父親と優しい母親、兄弟たちと暮らしていたが、不慮の事故で父を失い、さらには激しい川に流されて自分も迷子になってしまう。自分の家に帰る方法もわからずに途方に暮れていたアーロが出会うのが、言葉が通じない人間の少年スポットだ。このほど公開になったのは、そんなふたりが夜に川べりで“家族”について語り合うシーン。ふたりは言葉が通じないが、アーロとスポットは木の枝を使って相手に自分の家族について伝え、さらにそれぞれが心に深い悲しみを抱えていることがわかる。ピクサーは単に美しいCGをつくるだけでなく、キャラクターの表情、演技、カメラ位置を考え抜くことで知られているが、このほど公開された映像は、種族も、大きさも違うアーロとスポットが心の距離を縮め、絆が深めていく過程が“言葉”を使わずに見事に表現されている。本作は大昔の地球を舞台にした大冒険も描かれているが、アーロとスポットの友情、そしてふたりが成長を遂げるために下す“決断”が映画の中心に据えられており、大人の観客の心に響く内容になっている。『アーロと少年』3月12日(土)全国ロードショー
2016年03月09日「アニメーションというのは、人生を理解し、そこから何かを学ぶことに尽きる」。ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)のピーター・ソーン監督は言い切る。また、ピクサーの監督たちはいつも「自分の人生から引き出すんだ」と話しているという。だからこそ、ピクサー映画はどれも根底に人生にとって大切なメッセージがあり、心に響くのだろう。ソーン監督に映画の道に進んだきっかけや本作の制作秘話を聞く中で、そう感じた。ニューヨークに移民した韓国人の両親のもとに生まれたソーン監督は、子供の頃に映画好きの母親に連れられよく映画館に。母親は英語がよく理解できなかったため、ソーン監督が通訳してあげていたが、中には通訳する必要のない映画があった。それが「ディズニー映画」だったという。「『ダンボ』の中に、『私の赤ちゃん、泣かないで』と歌うシーンがあるんだ。そのシーンで母は感動していたんだ。彼女は何が起きているか、すべて理解できた。ビジュアルのおかげでね」。この出来事によって言葉がなくても人を感動させられるアニメーションの素晴らしさを知り、ソーン監督がアニメーションの道に進むきっかけになった。2000年にピクサーに入社してからは、『ファインディング・ニモ』や『Mr.インクレディブル』などに関わり、『アーロと少年』で長編アニメーション監督デビュー。本作では、弱虫な恐竜アーロと勇敢な少年スポットの友情と冒険が描かれているが、監督にとっても初の長編監督は大きな冒険だったという。「最初はとても怖くて自信がほとんどなかった。でも、この映画をやることで出会った(プロデューサーの)デニス・リームや多くの人々のおかげで、この映画を通して強く成長した。それを誇りに思っている」と語る。また、本作で描かれている"さまざまな困難を乗り越え成長する"というテーマについても、監督自身の経験が生きているそうだ。「アーティストとして、両親として、息子として、僕の人生にはたくさんの恐れがあり、僕を押しとどめてきた。例えば、僕が何かの絵を描いて、だれかが『見せて』と言ってきたとすると、僕は『見せたくない。怖いから』と。また、妻が子供を産むこともとても怖かった。でも、妻や産まれてくる子供のことを愛しているから、その恐怖を乗り越えることができた。そういうことが、この映画のテーマの一つになっている。アーロはいろんなことが怖くて仕方がないけど、スポットや家族に対する愛が、恐怖を乗り越えさせてくれるんだ」と明かした。映画作りにおいても困難はつきもの。本作でもさまざまな失敗があり、それを一つ一つ乗り越えていったという。「最初、アーロはもっと年上の25歳くらいの男の子の設定だった。僕らはそのキャラクターを共感できるものにしようと努力したけど、そうしようとすればするほどストーリーがうまくいかなくなり、結局、設定を変更することになった。うまくいっていないキャラクターに固執し続けていたことが、最初の頃の大きな失敗だった。そこから、アーロが"大人になっていく物語"に変えたんです。Tレックスたちの設定も最初は一家じゃなくただの陳腐なカウボーイだったが、うまくいかなかった。そういうことはたくさんありました」と、紆余曲折を経てよりよいストーリーに仕上げていった。実際にやってみて、うまくいくものもあれば、うまくいかないものもある。だからこそ、そういうことをできるだけ早く経験することが大切なのだという。こうして初の長編映画監督という大きな仕事を終えた今、ソーン監督が次に挑戦してみたいことも聞いた。「この映画を作るのに5年以上かかった。その間に2人の子供が生まれ、娘は5歳、息子は3歳になったが、この3年間は子供と一緒にいる時間がほとんどなく、成長を見逃した感じがしているんだ。だから今は、子供たちの面倒を見てくれていた僕の妻に寄り添い、僕の人生を歩まないといけない。人生は僕にいつも教えてくれる。僕にとってアニメーションというのは、人生を理解し、そこから何かを学ぶことに尽きる。ここの監督たちはいつも『ほかの映画やアニメーションをコピーするな。自分の人生からできるだけ引き出すんだ』と言ってるんだ。だからこれから数カ月は、そういうこと(家族や人生)に集中して、それからほかのプロジェクトに手を付け始めようと思っているよ」ソーン監督が、妻や子供たちと向き合って過ごしていく中で、どんなインスピレーションが生まれるのか。次の作品も楽しみだが、まずは『アーロと少年』に込めた思いを劇場で感じ取ってほしい。■プロフィールピーター・ソーンアメリカ・ニューヨーク出身。カルアーツ(カリフォルニア芸術大学)でキャラクター・アニメーションを学び、在学中に『アイアン・ジャイアント』(99)の製作に携わる。2000年、ピクサー・アニメーション・スタジオに入社。『ファインディング・ニモ』(03)や『Mr.インクレディブル』(04)などでアートやストーリーを担当し、短編『晴れ ときどき くもり』(09)で監督デビュー。本作『アーロと少年』で初の長編映画の監督に抜てきされた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月09日ディズニー/ピクサーの傑作『ファインディング・ニモ』のその後を描く新作映画『ファインディング・ドリー』の予告編映像が公開になった。冒頭には、日本語版キャストを務める木梨憲武と室井滋が作品について語る映像も収録されている。予告編映像『ファインディング・ニモ』は、海を舞台に、カクレクマノミの父マーリンが、行方不明になってしまった息子ニモを探して大冒険を繰り広げる姿を描いた作品で、日本でも110億円もの興行収入をあげるほどのヒットを記録した。新作の『…ドリー』はタイトルの通り、ニモの親友で忘れんぼうのドリーが主人公で、彼女の家族を探すためにマーリンやニモたちが協力し、再び大冒険に出る。映像の冒頭には、日本語版でマーリンの声を演じる木梨と、ドリーの声を演じる室井が登場。ふたりが映画で声を演じるのは13年ぶりだが木梨は「いつかいつかとこの日が来るのを待っていました!」と語り、本作でついに“主役”になった室井は「夢みたい!前作よりもスケールアップしています!」と笑顔でコメントしている。室井のコメントの通り、続く予告編では、前作から遥かにスケールアップした映像を楽しむことができる。新作の舞台は、『…ニモ』の1年後。忘れんぼうのドリーは、マーリンやニモたちと仲良く暮らしていたが、ある日、突然に自分の家族のことを思い出して、自分の親を探すべく旅に出る。映像にはウミガメのクラッシュ親子などおなじみのキャラクターも登場。海の生き物たちの映像、海面をゆらめく光の表現もこれまで以上に繊細に描かれており、思わず息をのむ美しい映像になっている。『ファインディング・ドリー』7月16日(土) 全国ロードショー
2016年03月09日弱虫の恐竜アーロと怖いもの知らずの少年スポットの友情と冒険を描いたディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)には、『スター・ウォーズ』をはじめとする実写大作の技術が生かされているという。今作のプロデューサーであるデニス・リームは、『ハリー・ポッターと賢者の石』や『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』など、多くの実写大作を手掛けてきた人物。アメリカ・サンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオを訪れ、話を聞いたところ、今回の作品において「実写映画で培った技術的経験はとても役立った」と語ってくれた。――まずはじめに、今作におけるプロデューサーとしての仕事を教えてください。基本的に、ピート(ピーター・ソーン監督)と私はパートナーなの。私は、予算やスケジュール、スタッフ、キャスティング、作曲家、全体の財政的なスケジュールや、映画の資金の部分を担当していますが、自分の仕事を特定のものとして見てはいません。私の仕事は、みんなができるだけ最高の映画を作れるように、彼らが必要とするものを入手する助けをすることだと思っています。――これまで『ハリー・ポッターと賢者の石』、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』、『ミッション:インポッシブル3』など、実写の大作をたくさん手掛けられていますが、アニメーション映画にその経験に生かされていますか?『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』では、役者以外のすべてのものをクリエイトしました。(監督の)ジョージ・ルーカスのアプローチは、すべてをコンピュータで作るということ。私の実写映画の経験は、エフェクトの仕事の技術面に関わることが多かったかったわ。そして、それらの経験は、アニメーションにも生かされています。――今回の『アーロと少年』においても生かされましたか?この作品は映像の美しさが重要な映画だったから、私の経験は役立ちました。ピクサーの標準以上に多くのビジュアル・エフェクトがあったんです。たくさんの複雑な水のショットがあり、容積のある雲もあった。だから、実写映画で培った技術的経験はとても役立ちました。また、ピートがストーリー作りをしている時に、彼をリアルな世界に連れ出したのは、価値あることだったわ。彼は、ワイオミング州に行って、自然の中にいるのがどういうことか、感覚的な経験を持つことができました。私たちは最終的にそういうものを作らないといけなかったんです。おそらく、私がよく撮影現場にいた経験が助けになったと思います。特にカナダの荒野でね。――今作は、言葉を持つ恐竜と、言葉を持たない少年という、とてもユニークな映画で、会話もとても少なく珍しい作品だと思います。そこに込めたメッセージを教えてください。ピートと私にとって、映画が感情的に本物だと感じられるようにすることはとても重要でした。親を失うことや恐れといったシリアスなトピックを扱っているので、真実だと感じられないといけなかったんです。人は、何かを見ている時、それが信じられるものかどうかわかるものよ。観客には、本物らしさを感じてほしかったんです。また、ピートはいつも、キャラクターが成長することを信じてほしいと考えていて、今作では、アーロが成長することを信じられるように一生懸命努力したと思います。この映画に関わっているほとんどの人にとっても、セリフが少ない映画をやっているということはとても刺激的でした。なぜなら、最近私たちが見るアニメーションは、あまりに多くのセリフがあるから。私たちにはそれは時にはノイズのように感じるんです。だから、静かで、自然を聞くような作品を作れるのはうれしいことだったんです。アメリカにはそういう映画はないんです。――日本の男の子も恐竜は大好きですが、もしかしたら女の子は好きじゃないという人もいるかもしれません。そういう子には、どのようにこの映画を薦めますか?私が一番好きなキャラクターの一つは、Tレックス家族のおてんばな姉・ラムジーなの。見た目は怖いけど同情心のある、すばらしいキャラクターです。それに、みんながスポット(少年)に恋をしてしまうと思うわ。彼は、この映画の中で、ある意味、人気をさらったと思います。きっとだれもがスポットを大好きになると思うわ。あの演技はすばらしいし、彼はとても魅力的。だから、日本の女の子たちに、スポットを好きになってほしいです。■プロフィールデニス・リームアメリカ・カリフォルニア州出身。ILM(インダストリアル・ライト&マジック)に13年間在籍し、『ハリー・ポッターと賢者の石』(01)や『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(05)、『ミッション:インポッシブル3』(06)など多くのヒット作にたずさわる。06年、『カールじいさんの空飛ぶ家』(09)のアソシエイト・プロデューサーとしてピクサー・アニメーション・スタジオに入社。『カーズ2』(11)で製作を担当し、『アーロと少年』がピクサーで2作目のプロデュース作品となる。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年03月07日ピクサー・アニメーション・スタジオが制作した名作『トイ・ストーリー』の公開から今年で20年になる。本作の監督を務め、現在はピクサーとディズニー・アニメーション・スタジオのクリエイティブ面を取り仕切るジョン・ラセターは、間もなく公開になる『アーロと少年』は「『トイ・ストーリー』の20周年を記念するぴったりの作品だ」という。ラセターが語る特別映像が公開になった。特別映像はこちら『トイ・ストーリー』は“玩具”を主人公にした人気作で、中でも主人公ウッディとバズの友情ドラマは多くの観客を魅了している。映像でラセターは、弱虫の恐竜アーロと少年スポットの冒険を描いた『アーロと少年』に言及し、「アーロとスポットはウッディとバズの関係を思い出させる。正反対のふたりが冒険を通じて、共に成長していく」と分析。映像にはアーロとスポットが次第に友情を築き、危険な局面も力をあわせて乗り越えていく過程が描かれる。もちろん、本作でピクサーは“元に戻った”わけではなく、ラセターは「僕たちの映像技術や感情表現もこの20年間で驚くほど成長した」と語り、彼の言葉を裏付けるような圧倒的な美しさをたたえた映像が披露される。ピクサーは20年の中で繰り返し“友情”ドラマを描き、幅広い年齢層から支持を集めており、『アーロと少年』も多くの観客から好評を集めることになりそうだ。『アーロと少年』3月12日(土)全国ロードショー
2016年03月05日東京・江東区の東京都現代美術館で4日、3月5日~5月29日に開催される「スタジオ設立30周年記念 ピクサー展」のプレス内覧会が行われ、ピクサーに所属するアーティストによるアートワーク約500点がお披露目された。ジョン・ラセター、エド・キャットマル、スティーブ・ジョブズらによって1986年に設立され、数々の人気作品を生み出し、独創的なストーリーや魅力的なキャラクターで世界を魅了してきたピクサー・アニメーション・スタジオ。このたび、2005年にニューヨーク近代美術館でスタートした世界巡回展である「ピクサー展」が、スタジオ設立30周年を記念した作品群を加えて日本に上陸した。お披露目されたのは、映画制作の過程で創り出したドローイング、カラースクリプト、キャラクター模型など、多種多様なアートワーク約500点。ピクサーの30年の歴史をたどる最初のコーナーでは、ピクサーのロゴとしても有名なランプのオブジェや、ジョン・ラセターのメッセージVTRが見られ、さまざまな作品のアートで埋め尽くされた壁には「芸術はテクノロジーの限界に挑み、テクノロジーは芸術にひらめきを与える」というジョンの言葉が目を引く。長編映画のアートは作品ごとに展示。『トイ・ストーリー』シリーズ三部作のコーナーでは、同展のポスターにもなっているウッディとバズのドローイングなど、名シーンを思い出させるアートが並び、2人のオブジェも飾られている。また、通路の窓にもキャラクターが描かれるなど、遊び心にあふれている。『トイ・ストーリー』シリーズのほか、『バグズ・ライフ』から最新作『アーロと少年』まで11作品のアートを紹介。『モンスターズ・ユニバーシティ』や『ファインディング・ニモ』、先日アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した『インサイド・ヘッド』など、それぞれの作品にどっぷり浸ることができる。また、幅10メートル超の大型スクリーンでピクサー映画の世界観を表現する「アートスケープ」という大型作品や、アーティストへのインタビュー、ショートフィルムなど、貴重な映像コンテンツも充実。「ピクサー映画ができるまで」というコーナーでは、制作プロセスを資料映像と共に学ぶことができる。さらに、併設ショップでは、会場オリジナルグッズや展覧会オリジナルグッズが手に入る。オープニングセレモニーでは、同展のキュレーターを務めるピクサー・ユニバーシティ&アーカイブ・ディレクターのエリース・クレイドマン氏も登場。日本での開幕への喜びを語った。(C)Disney/Pixar
2016年03月04日松重豊、八嶋智人、片桐はいりが、ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』の日本語版キャストに抜てきされ、主人公のアーロが旅の途中に出会うTレックス一家を演じている。大黒柱ブッチ役の松重いわく、恐竜役に挑んだ実力派3人には「小劇場出身という共通点がある」といい、「すごくバランスが良くて、絶妙なキャスティング。いいセリフが多い分、説教臭いのはイヤだから、いろんなパターンを試し、声優ならではの楽しさを味わった」と自信を示す。その他の写真八嶋は好奇心旺盛な弟のナッシュを演じ「少しアゴが出ているキャラクターなので、僕自身も少しアゴを前に出してみたり。ちょっと抜けているけど(笑)、根が明るくイイ恐竜なので、そんなイメージを大事にしながら、役作りを楽しんだ」。苦労したのは文法の違いだといい「何かを否定する場合、英語はまず『ノー』ですよね。日本人にとっては、倒置法っぽく聞こえるので、自然になじませるのが難しかった」と振り返る。一方、声優初挑戦の片桐は、おてんばな姉のラムジー役に挑み「アフレコではやりがいのある注文もいただきました。例えば、『恐竜は肺が大きいので、その分、肺活量も多めに』とか…。初めての経験でしたが、声優さんって大変だなって」。それでも「姉御キャラなので、身近に感じた」と役柄に親近感を抱いたそうだ。巨大隕石が地球に衝突せずに恐竜が絶滅しなかった世界を舞台に、臆病な恐竜アーロと人間の少年スポットの友情を描く本作。松重は「観客に“その先”を想像させる結末に、僕みたいなおじさんの涙腺も刺激される。テーマは許しの精神。今、世界中を苦しめている問題を解決するカギが、優しく包み込むようなタッチで描いている」と太鼓判を押す。8歳の息子をもつ八嶋は「ぜひお父さん、お母さんに見てほしい。僕自身、いつまでも未熟な父親ですが、もし子どもに何か残してあげたいなら、僕が僕としてしっかり生きるしかない…。映画を通して、そんなことを改めて思いましたね」とアピール。片桐は「見た目が可愛らしいですが、それ以上に深さがある映画。アーロと少年の冒険が、言葉が通じなくても友情は育めると教えてくれる」と魅力を語った。『アーロと少年』3月12日(土)全国ロードショー※取材・文・写真:内田涼
2016年03月04日今月29日(日本時間)に授賞式が行われる第88回アカデミー賞で短編アニメーション部門にノミネートされている『ボクのスーパーチーム』は、ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)と同時上映される短編映画。同スタジオ初の実話をもとにした作品としても注目のこの作品について、アメリカ・サンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオで、監督のサンジェイ・パテルとプロデューサーのニコール・グリンドルを取材した。サンジェイ初監督作となる本作は、インド系移民の父親と、南カリフォルニアで育ったサンジェイとの実話をもとにしたストーリー。テレビのスーパーヒーローに夢中な男の子と、ヒンドゥー教の神々への祈りに熱心な父親という対照的な2人を描いた物語で、やがて男の子の頭の中でヒンドゥー教の神々がヒーローのように彼を助けてくれるという空想が始まっていく。サンジェイ監督は本作を手掛ける以前から、「神々について思いを馳せてみよう」「両親があがめる神々を描きたい」という思いが生まれ、ヒンドゥー教の神々についての本などを製作。「日中はピクサーで仕事をし、夜になると本のイラストを描く」という生活をしており、そんな中で今回、ピクサーが短編の製作を提案してくれたという。「ピクサーは私が情熱を注ぐ2つのことを結びつける機会を与えてくれました」と振り返る。ストーリーを説明するスタジオ内のプレゼンテーションでは、「どのように私がテレビに映った神々(=スーパーヒーロー)を崇拝し、その一方で、父が寺院でヒンドゥー教の神々に対して祈り捧げていたかということ」や「実際に父親の文化の背景にある物語や芸術を理解できるようになるまでに30年間かかったこと」などをジョン・ラセターに説明。すると、ジョンはストーリーを気に入り、「できる限りパーソナルなものとして伝えるように」とアドバイスをくれたという。そして、映像や音楽など、製作においてさまざまな壁にぶつかりながら、人々の感情に訴える作品が作り上げられていった。サンジェイ監督は「長い間、私は両親のことを浅ましく思っていました。インドの伝統を恥じていたのです」と打ち明けた上で、「両親が一体何者で、何を信仰しているのかといったことを含め、この映画の製作を通じて私自身のルーツに誇りを持てたのは大きなことでした」と心境の変化を告白。「私の両親、家庭生活といった私の人生の一部、そして彼らが私に与えてくれた命を作品に込められたことを光栄に思います」と感慨深げに語った。また、映画の最後に登場するサンジェイ監督と父親の2ショット写真について、ニコールは「ジョン・ラセターのアイデアだった」と明かし、「実際にサンジェイと父親の姿を目にすることで、この映画が実話をベースにしていることをみなさんに理解してもらい、共感を高めることができると思ったのです」と狙いを説明した。アカデミー賞にノミネートされた心境を聞くと、2人とも控えめな反応で、ニコールは「サンジェイは非常に謙虚なアーティストで、注目を浴びることを心地よく思わないんです。彼は一人でイラストを描いている時の方が幸せなのです」とサンジェイの気持ちを代弁。サンジェイ本人も「映画を製作できたことが一番うれしかったです。その後に起こることに関しては、私の力の及ぶところではないですからね」と話し、「ピクサーとジョン・ラセターが私のストーリーに信頼を置いてくれたことに喜びを感じています」と感謝の気持ちを述べた。(C) 2016 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2016年02月26日来月、ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』が公開になる。本作は、迷子になってしまった怖がりの恐竜アーロと、天涯孤独の少年スポットが出会い、心を通わせながら冒険を繰り広げていく姿を描いた作品だが、このストーリーが生まれる過程で“リサーチ”が重要な役割を果たしたという。その他の写真どんな映画でも、制作準備の段階で様々な調査を行う。調査をしながらロケ地を探したり、セットや衣装、小道具をデザインする際に参考になるデータを収集するためだ。しかし、ピクサーにとって調査は映画作りの“根幹”をなすプロセスで、サンフランシスコのピクサー・アニメーション・スタジオの壁には“ストーリー・イズ・リサーチ”と書かれている。『アーロと少年』は、地球に巨大隕石が激突せずに、恐竜が生き延び、彼らと人間が共存している地球が舞台になるため、スタッフは当然のように恐竜の骨格や生態、古代の植物や地球環境について徹底的にリサーチを行った。他のアニメーションであればこれで十分だが、ピクサーのメンバーは“見知らぬ土地で途方に暮れてしまうこと”を味わうために、アメリカ北西部のオレゴン州やワイオミング州に出向いたという。プロデューサーのデニス・リームは「何の前触れもなくいつ何が起こるか分からない心細く不安な気持ちを味わいたかったのよ」と振り返る。彼らが向かった先は、道路から5時間かかる場所で、携帯電話がつながる場所には10時間もかかってしまう“大自然のど真ん中”だ。そこで彼らは自然の様子を調査しながら同時に、“大自然の中でひとりぼっちになる気持ち”についてリサーチを行った。仲間や家族から離れて過酷な自然の中に放り込まれたとき、強い風や揺れ動く木々はどう見えるだろうか? 雨が降ったらどれほど心細いだろうか? そして夜になったら……。監督のピーター・ソーンは「とても恐ろしくて怖い体験だった。人里離れた渓谷では、いつ何が起こるかわからないことを学んだよ。でもこの体験をアーロの描写に反映させたんだ」と語る。主人公の恐竜アーロはそんな孤独な状況で、人間の少年スポットに出会う。スポットもまた、家族を失い、孤独を味わってきた少年だ。怖くて、心細い状況でやっと出会えた同じ境遇のふたり。恐竜と人間の垣根を超えて、アーロとスポットが絆を深めていくストーリーの裏側には、どんな小さなことでも手を抜かず、調査を通じて自分の眼で確かめ、最高のクオリティを追求しようとするピクサーの“こだわり”が息づいている。『アーロと少年』3月12日(土)全国ロードショー
2016年02月23日『トイ・ストーリー』から7月公開の『ファインディング・ドリー』まで、世界中に親しまれているディズニー/ピクサーが、恐竜たちが絶滅せずに文明と言葉を持つようになった地球を舞台に贈る『アーロと少年』。主人公は、弱虫で怖がりな恐竜アーロ。ピクサー史上最もビビリ(?)といわれるキャラクターだが、思い返せば、ピクサーの歴代キャラクターたちも思わずビビッてしまう瞬間が多々あった…。そんな歴代キャラクターたちの“ビビリ顔”が、このたび解禁となった。本作は、恐竜のアーロが小さいけれど怖いもの知らずの人間の少年スポットと出会い、2人で大自然を冒険する姿を描くアドベンチャー・ファンタジー。恐竜なのに怖がりなアーロは、自分よりとても小さな虫にすらビビってしまうほど臆病な性格なのだ。とはいえ、思いもよらない出来事に直面し、ビビリ顔を見せてしまうのは彼だけではなかった。■『トイ・ストーリー』のウッディとバズまず、記念すべきピクサー長編第1作目からは、おなじみのウッディとバズ。2人が必死の形相を見せるのは、アンディが乗っているトラックを追いかけるシーン。アンディの元に帰るため、車が行き交う道路の真ん中で、トラックを必死に追いかける顔はまさにビビリ顔となっている。■『モンスターズ・インク』のサリーとマイク続いて、モンスターの世界を舞台にしたこちらからは、サリーとマイク。モンスター界に迷い込んだ人間の女の子ブーを、ほかのモンスターたちの追跡から守るため、逃走しているシーンだ。余裕しゃくしゃくのサリーと笑うブーに対し、マイクは追っ手を振り返り、超ビビリ顔を見せている。この後も2人はブーを人間界に帰すため、力を合わせて大冒険を繰り広げる。■『ファインディング・ニモ』のニモの父マーリンとドリーとても心配性のカクレクマノミのマーリンは、迷子になったわが子・ニモを探すため、忘れんぼうのナンヨウハギ、ドリーと大冒険に出る。その最中に猛毒を持つクラゲの大群に遭遇してしまうのだが、ドリーは興味本位からクラゲをツンツン、マーリンはいまにも猛毒に襲われるんじゃないかとビビリ顔になってしまう。このようにアーロだけではなく、歴代キャラクターたちも恐怖に立ち向かう場面がたくさんあった。これらすべての作品に共通しているのは“困難や怖さを親友と一緒に乗り越えたからこそ、絆が深まる”こと。そこに私たちもいつの間にか感情移入し、気づいたら心の中で応援しているのだ。本作で初めて長編アニメーション作品を作り上げたピーター・ソーン監督は、アーロとスポットの関係を、「アーロとスポットは同じ言語を話さないけれど、一緒に冒険するうちにものすごくたくさんの共通点があることを知っていくんだ。そういう心の繋がりを通じて、アーロは友情のために恐怖心を乗り越えていくんだ」と説明する。たとえ怖くて怖気づくことがあっても、親友のためなら頑張れるし、深い絆が芽生える。そんな初めての友情を知ったアーロとスポットだが、種族の異なる2人が、ずっと一緒にいられるのかも気になるところだ。『アーロと少年』は3月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月12日ディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』を手がけたピーター・ソーン監督が2月4日(木)、都内で行われた来日記者会見に出席。ソーン監督は『カールじいさんの空飛ぶ家』に登場する少年ラッセルのモデルだといい、その“そっくりぶり”が話題になった。隕石が衝突せずに、絶滅を免れた恐竜が言語と文明を手に入れた世界を舞台に、臆病で甘えん坊の恐竜・アーロが、怖いもの知らずの人間の少年と出会い、冒険を繰り広げる感動ファンタジー。ピクサー・アニメーション・スタジオのスタッフとして、数々の作品に貢献したソーン監督にとって本作が初の長編映画であり、劇中ではミステリアスな恐竜ペット・コレクターの声も担当している。まるで実写のような大自然の描写が見どころの本作。ソーン監督は「大自然がもつ美しさと魔法、そして怖さをいかに描くかが課題だった。だからこそ、ストーリーはシンプルに仕上げました」と明かし、「大自然へのリスペクトという点では、ジブリ作品にインスピレーションを受けている」と語った。また、言葉をしゃべる怖がりな恐竜と、自然育ちの野生児である人間の少年というコンビネーションについては、「逆転の発想が面白いと思ったし、アーロの成長を描くには最適な設定だからね」と説明していた。ソーン監督とともに、来日を果たしたプロデューサーのデニス・リーム氏は、大の日本通であるジョン・ラセターから“おすすめリスト”を手渡されたそうで、「彼のおすすめは、(新宿にある)ロボットレストラン。それに昨日、明治神宮を散歩していたら、偶然、結婚式を挙げていて…。究極の美を追求する日本独自の美意識は、今後の仕事に生かしたいわ」とコメント。すると、ソーン監督が「次回作はスシ・ムービーで決まりだね。でも、寿司は(生ものなので)寿命が短いかな」と笑いを誘っていた。ちなみに2016年は本作に加えて、待望のシリーズ続編『ファインディング・ドリー』も公開されるピクサー・イヤー!しかも、創設30周年のアニバーサリーにあたり、リーム氏は「しかも今日(現地時間2月3日)が、創設記念日なの!そんな記念すべき日に、念願だった日本にいられて本当にうれしい」と感無量の面持ち。「ピクサーで働く人々に共通するのは、映画への愛。そして常に最高のものを生み出そうと、仕事に全力を注ぐ姿勢だと思うわ」と30年間変わらないピクサーの哲学を語った。会見には日本語吹き替え版で、主人公・アーロを優しく見守るアパトサウルスの“ママ”を演じる安田成美、アーロと少年が出会うTレックス一家役の松重豊、八嶋智人、片桐はいり、アーロ役の石川樹が駆けつけ、バレンタインデーを前に、映画特製のチョコケーキをプレゼント。ソーン監督は、「カワイイ!」と日本語で感激していた。『アーロと少年』は3月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月04日女優の片桐はいり(53)が3日、都内で行われたディズニー/ピクサー最新作『アーロと少年』(3月12日公開)の来日記者会見に登壇し、自身の芸名はアニメ『アルプスの少女ハイジ』に由来するとピーター・ソーン監督に説明。八嶋智人らから「えー!」と驚きの声が上がった。『アーロと少年』は、恐竜たちが絶滅せずに進化を続け、文明と言葉を持つようになった地球を舞台に、弱虫の恐竜アーロと怖いもの知らずの少年スポットの友情と冒険を描いた物語。会見には、ピーター・ソーン監督、デニス・リームプロデューサー、日本語吹き替え版キャストの安田成美、松重豊、八嶋智人、片桐はいり、石川樹が出席した。アーロが冒険の途中に出会うTレックス一家のおてんばな姉・ラムジー役を演じた片桐は、「子供の頃に初めて家族そろって見たのがディズニーの『101匹わんちゃん』、家族そろって最後に見たのが『スター・ウォーズ』の1作目」と、ディズニーとの関わりを告白。「私が子供の頃にディズニーの映画にびっくりして映画が好きだってなったのと同じように、こういう映画を子供さんに見ていただいて、映画館にどんどん来てほしい」と願った。また、「私の名前"はいり"は『アルプスの少女ハイジ』からとったんです」と監督にアピールし、八嶋に「えー!!」と驚かれると、「私がハイジって言うつもりではなくて、ハイジが好きだったので…。子供の頃に見ててすごい好きだったので、みんなが"はいり"って呼んでくれてあだ名で40年間名乗っている」と説明。監督に「"アルプスのはいり"だね」と言われると、「うれしいです」と喜んだ。片桐はその上で、「この作品を見た時にすごくアルプスを思い出した。監督の中にそういうことはあるんですか?」と監督に質問。「地形の造形はアメリカの北西部の山々を参考にして作っているが、山の頂がとがっているように変えたり、雪が積もっているような感じは、アルプスという印象もある」などとアルプスとのつながりが語られると感激していた。(C) 2016 DISNEY/PIXER.
2016年02月04日今年で創立30周年を迎えるピクサー・アニメーション・スタジオが、フル・オーケストラの演奏で贈る音楽とアニメーションの祭典「ピクサー・イン・コンサート」。6日(土)の開催を前に、最新作『アーロと少年』の特別映像が上映されることがこのほど明らかになった。ディズニー/ピクサーが歴代の人気作品の映像を特設大スクリーンに映し出し、フル・オーケストラの演奏で贈る音楽とアニメーションの祭典「ピクサー・イン・コンサート」。壮大なオーケストラ演奏と共に『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』、そして昨年公開された『インサイド・ヘッド』など、ピクサーがいままで描いてきた友情物語をふり返る。今回、新作映画の楽曲が演奏されるのは『アーロと少年』が初めて。この祭典のために編集された特別映像が流れるという。本作の音楽を手掛けるのは、『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞の作曲賞を受賞したマイケル・ダナと『バイオハザードII アポカリプス』、『サイレントヒル』シリーズで知られるジェフ・ダナ。監督を務めたピーター・ソーンは、「エモーショナルで印象的なテーマ曲が欲しい」と依頼し、マイケルとジェフは監督の想いを受け、家族と離れ離れになってしまった弱虫な恐竜アーロと“ひとりぼっち”の少年スポット、二人の友情を見守るような、アコースティックで暖かみある音楽を作り上げた。また、本コンサートで上演が決定している『インサイド・ヘッド』は、第73回ゴールデン・グローブ賞ではアニメ作品賞を受賞の快挙を成し遂げ、第88回アカデミー賞にも脚本賞&アニメ映画賞にノミネートされている。賞レース総なめ中の本作の楽曲演奏にも期待が高まる。「ピクサー・イン・コンサート」は、東京国際フォーラム・ホールAにて2月6日(土)、大阪・フェスティバルホールにて2月28日(日)に開催。(text:cinemacafe.net)
2016年02月02日