「カタロニアの風」実行委員会(所在地:東京都杉並区、実行委員長:礒村 隆広)は、カタルーニャの作曲家フェデリコ・モンポウ生誕130周年記念コンサート「カタロニアの風」の東京公演を2023年11月21日(火)に「ルーテル市ヶ谷ホール」(東京都新宿区)にて開催いたします。フェデリコ・モンポウ生誕130周年記念コンサート「カタロニアの風」「カタロニアの風」公式ページ: 2023年はバルセロナ出身の作曲家フェデリコ・モンポウの生誕130周年にあたります。今回のコンサートは、モンポウ生誕130周年を契機にフレデリック・モンポウ財団(スペイン・バルセロナ)とも連携し、日本人により編曲されたモンポウの作品と、それにインスパイアされた日本人作曲家による演目を主としています。それらを日本人によって演奏を行うことで、モンポウ作品、さらには“カタルーニャ文化と現代日本との邂逅(※)”という視点を日本の皆様へお届けするものです。(※)邂逅(かいこう):思いがけず巡りあう事、偶然の出会い■フェデリコ・モンポウについてフェデリコ・モンポウ(1893-1987年/スペイン・バルセロナ)は小品作曲家としてとりわけ名高く、「繊細」「内省的」「静謐」と評される、短い即興的な作品を作曲しました。フランス近代音楽、とりわけ印象主義音楽に影響された作風を採り、最低限に抑え込まれた楽曲の展開、非常に小さな形式を枠組みとした表現、近代的な和声法といった音楽語法が見られます。故郷のカタルーニャの民謡を採り入れたものもありますが、その音楽は世界に通じる普遍性を持っています。モンポウの作品の多くはピアノ曲で、その他にも声楽曲と少数のギター曲などがあります。作曲家フェデリコ・モンポウ■「カタロニアの風」について今回の記念コンサート「カタロニアの風」では、世界的ギターリストの鈴木一郎が作曲家の故平吉毅州に依頼して、ギターと弦楽四重奏のために7曲が編曲された、モンポウ作品を代表する連作「歌と踊り」と、平吉が作曲した「カタロニアの風」を中心に構成されています。さらに新進気鋭の作曲家、松崎国生(※崎の字は正しくはたつさき)により弦楽四重奏のために編曲された「子供の情景」や、ギターで参加する徳永真一郎によってヴァイオリンとギターのために編曲された「高み」、そしてモンポウオリジナルのギター作品「コンポステラ組曲」などの作品でプログラムが構成されています。これによりモンポウの音楽が持つ地域性、独自性のみならずその拡張性を表現し、モンポウとその故郷であるカタロニアに対する日本人の理解を深めていただき、真の国際交流に貢献することを目的としています。※なお平吉編「歌と踊り」第7曲(原曲第14番)は今回が世界初演となります。作曲家 故平吉毅州<演奏曲>(1)F.モンポウ/松崎国生編曲『子供の情景』(弦楽四重奏)(2)F.モンポウ/徳永真一郎編曲『高み』(ヴァイオリン、ギター)(3)F.モンポウ『コンポステラ組曲』(ギター)(4)F.モンポウ/平吉毅州編曲 7つの『歌と踊り』(ギター、弦楽四重奏)(5)平吉毅州 『カタロニアの風』(ギター、弦楽四重奏)<出演者>徳永真一郎(ギター)/ヤンネ舘野(ヴァイオリン)/木下真希(ヴァイオリン)中田美穂(ヴィオラ)/佐藤響(チェロ)左から徳永真一郎(ギター)・ヤンネ舘野(ヴァイオリン)・木下真希(ヴァイオリン)左から中田美穂(ヴィオラ)・佐藤響(チェロ)■公演概要公演名:フェデリコ・モンポウ 生誕130周年記念「カタロニアの風」<東京公演>日程 : 2023年11月21日(火)19:00開演(18:30開場)会場 : ルーテル市ヶ谷ホール所在地: 東京都新宿区市谷砂土原町1-1URL : 料金 : 全席自由:一般 4,000円/学生 2,500円(ともに税込)<京都公演>日程:2023年10月29日(日)15:00開演(14:30開場)会場:大江能楽堂<神戸公演>日程:2023年10月30日(月)14:00開演(13:30開場)会場:旧グッゲンハイム邸※「京都公演」「神戸公演」の詳細は公式ページをご確認ください。■主催者概要主催者: 「カタロニアの風」実行委員会所在地: 東京都杉並区南荻窪2-15-12-313代表 : 実行委員長 礒村 隆広企画 : みのりの眼制作 : みのりの眼、ArTRANDOMURL : ■「カタロニアの風」企画の背景フェデリコ・モンポウ作品の大多数はピアノ曲と歌曲で占めているため、一般の方に多く知られている存在ではありません。しかしそのカタルーニャの文化に根ざしつつ深い内省に基づいた表現は、世界中の人に繋がる普遍性を持っています。本公演では演奏される作品の多くがモンポウのオリジナル作品を室内楽編成に編曲されていることから、ピアノ曲や歌曲の愛好者以外の方にもモンポウという作曲家がもつ魅力と普遍性を理解して頂ける大きな契機と考え記念コンサート「カタロニアの風」を企画しました。また本公演で演奏される作品の中核をなす平吉毅州の作品はギターと弦楽四重奏との五重奏というきわめて稀な編成となっており、来場される方々に音楽の可能性を広げる良い機会になることは極めて大きな意義があるものと考えています。コンサートという形式は、演奏家と聴衆とがそのリアルな演奏を通じて直接交流するコミュニケーションの場でもあり、西洋文化であるクラシック音楽作品への深い理解と、それを再現する日本人の高い演奏技術との相乗効果によって聴衆の心へ語り掛けることで、真の国際交流の場へと昇華してゆきます。本公演は単に音楽の楽しみを提供するだけでなく、世の中の真の国際交流への道標(みちしるべ)となることを目指しています。■今後について当実行委員会は、名称を変更し、今後もコンサートの企画制作を通じて、あたたかい他者とのつながりを世の中に取り戻したいと考えています。世の中には無名でも素晴らしい作品がたくさん存在しています。さまざまな理由でその存在が忘れ去られたり無視されてきたりしたものにも価値は必ず存在し、人々が文化の多様なあり方を理解したとき、世の中は今よりきっと豊かになると考えています。わたしたちはそのことを信じて、それらが実際に演奏されて人々に鑑賞される機会をこれからも数多く作ってまいります。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年10月25日最愛の家族を突然失った父と娘の再生の旅をイタリアの新鋭監督フェデリコ・ボンディ監督が描き、第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で国際批評家連盟賞を受賞した映画『わたしはダフネ』から、新ビジュアルが到着。さらに、いち早く本作を鑑賞した俳優の石橋静河や演出家の宮本亞門らからも共感のコメントが到着した。主演をつとめるのは、自身もダウン症のカロリーナ・ラスパンティ。スーパーマーケットで働く傍ら、自伝本を上梓するなど創作活動も活発に行っており、2019年にはその活動が評価され、元サッカー日本代表の中田英寿氏なども受勲した「イタリア共和国功労勲章」を受勲している。SNS上でボンディ監督に見出され、本作で演技に初挑戦。チャーミングでシニカルなダフネを誕生させた。そんな本作に、フリーアナウンサーの笠井信輔は「ダウン症のヒロインを演じたカロリーナを見てほしい。彼女の言葉は本質を突いている。セリフではなく、心からの魂の言霊だ」とカロリーナを絶賛、石橋さんは「真実を見ることを恐れないまなざし。今たくさんの人が求めている力かもしれない。ダフネの正直すぎる生き方に、固くなった心がほぐれていく。作品の持つ圧倒的な明るさに救われた」とコメント。宮本さんは「母に会うための、美しい再生のロードムービーだ」と絶賛のコメントを寄せ、医師で作家である鎌田實は「悲しみは受けとめる。逃げない。かっこいい生き方。ダフネに触れると、みんな彼女を好きになる」とカロリーナの悲しみの受け入れ方に触れる。併せて解禁となった新ビジュアルは、娘と父の微妙な距離感がコミカルに切り取られたワンシーンが使用された、本作のチャーミングな世界観を表現したものとなっている。『わたしはダフネ』は7月3日(土)より岩波ホールほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:わたしはダフネ 2021年7月3日より岩波ホールほか全国にて順次公開© 2019, Vivo film - tutti i diritti riservati
2021年06月16日フェラーリ・ジャパンは、2020 年 9 月にイタリア・マラネッロで初披露された最新 2+GT スパイダー、Ferrari Portofino M の日本初上陸を発表しました。Ferrari Portofino から目覚ましい進化を遂げたこの新モデルには、技術的イノベーションが満載。マラネッロの GT スパイダーとしては完全な初採用となる、再設計されたパワートレイン、真新しい 8速ギア・ボックス、そして Race モードを含む 5 ポジションのマネッティーノは注目です。車名についた「M」は、“Modificata”(モディファイ)を意味し、フェラーリでは、パフォーマンスを押し上げる進化を遂げたモデルに使われてきた名称。今回のPortofino M は、フェラーリの遺産や情熱、完璧さへの飽くなき探究を最大限に尊重しながらも、イノベーションを追い求める跳ね馬の価値観をすべて盛り込んでいます。「Portofino M は、真の GT のパフォーマンスに、ドライビング・プレジャー、敏捷性、日常的に活躍する卓越した汎用性を兼ね備える、まったく前例のないモデルとなっています。日本のお客様には、乗るたびに再発見の旅を提供するでしょう。」フェラーリ・ジャパン株式会社 代表取締役社長フェデリコ・パストレッリパワートレインPortofino M のパワートレインは、4 回連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーに選ばれた V8 ターボファミリーの 3855 cc エンジンで、最適化によって、7,500 rpm で 620 cv の最高出力を引き出しました。これは Ferrari Portofino を 20 cv上回ります。また、7 速ギア・ボックスに代わって、完全な新設計の 8 速ギア・ボックスを採用しました。オープントップのフェラーリに 8 速ギア・ボックスが搭載されるのは実は初めてのことです。オイルバス式デュアルクラッチ構造で、クラッチモジュールは 20%小型化され、トルクデリバリーは 35%向上しました。ダイナミクス車両ダイナミクスの面で最大のイノベーションは、何といっても 5 ポジションのマネッティーノの導入でしょう。跳ね馬の GT スパイダーとしては完全な初採用です。その目的は、既に Ferrari Portofino が誇った並外れたハンドリングとトラクションを、Race モードの追加で強化することです。フェラーリ・ダイナミック・エンハンサーのサポートによって、Race モードの重点は、ドライビング・プレジャーとステアリングを握る楽しさを最大限に高めることに置かれています。デザインこのモデルが達成した大幅な技術的進化を、目に見える形で強調しているのが、フロントエンドの新デザインです。特にバンパーは、さらにスポーティーでアグレッシブになりました。インテリアもエクステリアも、表現と目的が調和し、ときにシャープに、ときにソフトに、いっそう流れるようなフォルムとなりました。跳ね馬が生んだ最新のデザインとエンジニアリングの傑作であり、Ferrari Portofino の完璧な進化形です。先行モデルよりスポーティーな個性を持ち、それを凌ぐハンドリングを実現しながらも、車内の快適性を損なうどころか高めることに成功しました。これに寄与するのが新しいオプションで、ADAS(先進運転支援システム)や、ベンチレーション及びヒーターの機能を備えるシートなどがそろっています。こうしてFerrari Portofino M は、先行モデルの双子の魂を受け継ぎ、ルーフを閉じれば真のクーペに、開ければ純粋なスパイダーになると正当に表現できる市場で唯一のモデルとなりました。これには、跳ね馬の全コンバーチブルの特徴であるリトラクタブル ハード・トップ(RHT)も貢献しているのは言うまでもありません。コンパクトなサイズも、Portofino M をあらゆるシーンで理想的なモデルにしています。比類ない汎用性と車内の快適性によって、乗るたびに(再)発見の旅を楽しめるモデルなのです。Ferrari Portofino M[主要諸元]エンジンタイプ: V8 - 90° ターボ総排気: 3855 ccボア & ストローク:86.5 mm x 82 mm最高出力* :456 kW(620 cv)/ 5750 - 7500 rpm最大トルク :760 Nm / 3000 - 5750 rpmサイズ & 重量全長 :4594 mm全幅 :1938 mm(フェンダーミラーを含め 2020 mm)全高 :1318 mmホイールベース :2670 mm乾燥重量** :1545 kgパフォーマンス最高速度 :> 320 km/h0-100 km/h: 3.45 秒0-200 km/h :9.8 秒燃料消費量 & CO2 排出量ホモロゲーション取得申請中車両本体価格2,737万円(税込み)* RON 98 ガソリンにて** 軽量オプション装備車
2021年01月28日最愛の母を亡くしたダウン症の娘と父親が悲しみを乗り越え、互いを理解し合うかけがえのない旅へと歩みだす姿を描いて、2019年のベルリン国際映画祭パノラマ部門・国際批評家連盟賞を受賞したイタリア映画『わたしはダフネ』(原題:DAFNE)が、6月6日(土)より公開決定。併せてポスタービジュアルと本予告が解禁された。本作は、長編デビュー作『Mar Nero』(’08)が第61回ロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、最優秀女優賞をはじめとした3部門を受賞して新鋭監督として注目されたフェデリコ・ボンディ監督待望の最新作。予告編では、明るく、はつらつとしたダフネが周囲の人々に愛されていることが見て取れるシーンや、母親の喪失に悲しみ戸惑うダフネと父親の姿が映し出され、後半ではダフネのハミングが印象的な主題歌が映像を盛り立てている。主演をつとめるのは、自身もダウン症であり、普段はスーパーマーケットで働きながら自伝本を2冊上梓するなど活発に創作活動をしていたカロリーナ・ラスパンティ。監督自らFacebook上で見出し、演技未経験ながらも主役に抜擢された。ボンディ監督はカロリーナの存在そのものが脚本や撮影に大きな影響を与えたと語り、実際にベルリン国際映画祭での上映後にカロリーナ本人が舞台上に登壇した際には、彼女のチャーミングかつ、シニカルな自然体の演技に割れんばかりの拍手が送られた。母親役を演じるのは、1977年『サスペリア』で主人公の友人サラ役を演じ、昨今は脚本家・監督としても活躍するステファニア・カッシーニ。エグゼクティブ・プロデューサーには、『幸福なラザロ』(’18)やマッテオ・ガローネ監督の『ドッグマン』(’19)『Pinocchio』(’19)など昨今の良質なイタリア映画に数多く参加してきたアレッシオ・ラザレスキー。併せて解禁となったポスタービジュアルは、ダフネと父ルイジ(アントニオ・ピオヴァネッリ)が窓際で寄り添い、外を見つめている印象的な2ショットが切り取られている。『わたしはダフネ』は6月6日(土)より岩波ホールほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年03月09日木曜日(現地時間)、マッテオ・ガローネ監督がメガホンを取った『Pinocchio』(原題)が、イタリアで公開日の19日に先駆け上映された。今作は、カルロ・コッローディ作「ピノッキオの冒険」をベースとした実写映画。上映会に参加したガローネ監督は、「この作品は、(いままでの私の作品とは)タイプの異なる映画。1コマ1コマに自分自身を感じられることがうれしい。幅広い層の観客に観てもらえるように作った」とコメントし、今作はコッローディの原作に「忠実である」とも述べた。今作では特殊メイクのスペシャリストで、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』と『グランド・ブダペスト・ホテル』でアカデミー賞を受賞したマーク・クーリエがメイクを担当している。クーリエは、ピノキオを演じる8歳のフェデリコ・イエラーピの顔に、毎日3時間かけてメイクするのが最も大変だったと語っている。ゼペット役のロベルトも、2002年にピノキオ映画『ピノッキオ』を監督したことがあるが、ガローネ監督版こそが「いままで観たピノキオ映画でベスト!」と絶賛。自身が監督・主演した『ライフ・イズ・ビューティフル』と同じように、今作でも「お父さん」役を演じていることに、「今回は、(イエスの父)ヨセフと同じくらい、世界で有名なお父さんの1人を演じている」と胸を張った。(Hiromi Kaku)
2019年12月13日世界屈指の名門、英国ロイヤル・バレエ団の一員として数々の主要な役柄を踊り、2018年10月、惜しまれながら同団を引退した小林ひかるが、来春上演のガラ公演〈輝く英国ロイヤルバレエのスター達〉で初めてプロデュースに挑戦する。【チケット情報はこちら】現役を退き、「生活のリズムががらりと変わりました!」と、インタビューにこたえる小林。「現役時代からオンラインの大学でスポーツサイエンスを学び、指導者として活動する準備を進めてもいました。同時に、日本のダンサーたちの活躍の場をもっと広げたいという思いから、より多くの方々にバレエを楽しんでもらえる公演を実現したいと考えていたんです。プロジェクトは4年先まで考えているけれど、これはそのスタートとなる公演なんです」ローレン・カスバートソン、ヤスミン・ナグディ、高田茜、平野亮一、ワディム・ムンタギロフら、ロイヤルのスターたちが次々と登場する豪華さに加え、誰もがバレエに親しめるようにと独自の工夫を散りばめる。「バレエは言葉なしに伝えることができる芸術だけれど、様々な作品の抜粋が次々と上演されるガラ公演は、初めての方にとってわかりにくいことも多いでしょう?この公演では、各上演作品の上演前に短い解説の映像をお見せします。語るのはダンサー自身。話すのが得意ではない人もいて、収録は大変ですが(笑)」プログラムの組み方も独創的だ。「ダイナミックさが感じられるもの、演劇的なもの、神秘的な物語と、テーマの異なる3つのプログラムを、1公演につき2プログラムずつ上演します。バレエにはいろんな要素があるということをお伝えしたくて!」小林の夫君、ロイヤルの人気プリンシパルのフェデリコ・ボネッリも登場、「めったに抜粋上演されない、マクミランの『レクイエム』から、男性のソロを踊ります。またメリッサ・ハミルトンは、ロイヤルのレパートリーにない、ベジャールの『ルナ』を踊るんですよ」。『ルナ』は、100年にひとりとうたわれた天才ダンサー、シルヴィ・ギエムが踊ったことで知られる傑作だが、「最近自覚したのですが、こうした作品の上演許可を取るのってすごく大変なんですね!」と、尻込みすることなく、日々挑戦を続けている。12月にBBCで放映される『ロミオとジュリエット』で主役を演じるウィリアム・ブレイスウェル、今シーズン、ファースト・ソリストに昇進し、活躍の幅を広げているアクリ瑠嘉など、将来が楽しみなダンサーも登場、「ダンサーたちそれぞれの、奥深い部分まで見ていただけるはず。ぜひ注目してください」公演は2020年1月31日(金)、2月1日(土)、昭和女子大学人見記念講堂。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2019年11月22日日本全国、世界のお茶が集まるイベント「Tea for Peace」の第3回目となる「Tea for Peace -03」が、青山・国連大学中庭にて11月10日と11日の2日間開催される。今年3月に第1回目を開催したこのイベントは、日本茶だけでなく紅茶や中国茶、ハーブティーやスパイスに渡るまで幅広い茶の愉しみ方を提案する。騒々しい日常から離れ、茶を一服することで生まれる時間や豊かさをこれからも忘れることのないように、またこれからも広がり続けるようにという願いが生んだ、多様性に溢れる茶の祭典。前回好評だった、会場内で日本全国・世界から集まったお茶を自由に飲み比べることのできるオリジナル試飲カップ「飲み比べカップ」(1,000円)はリニューアルして再登場。台湾で選んだ薄い磁器の茶杯は、繊細な飲み口で風味を邪魔しない。パンとお茶のペアリングを楽しむ企画も実施。不思議と出会うことのなかった、生活の中にある「パン」と「お茶」2つの要素が、楽しい驚きをくれる。「bricolage bread&co.」の5つのパンと、「The Tea Company」の5種のお茶を茶の淹れ手とベーカーの案内によって合わせていく。完全予約制にて、予約は専用ページ()より受け付けている。会場内Tea Roomでは、お茶の愉しみ方を提案するワークショップや茶席を開催。日本茶、中国茶、紅茶にハーブティなど、3人の淹れ手がそれぞれにガイドする茶の楽しみ方を通じて、自分の気に入ったお茶と飲み方を探すことができる。この他、井上茶寮による「Tea Room」()、Chanowaの出野尚子による「山の茶会」()、栁原由実子による「はじめてのお茶染め」()、Teatherapyによる「韓国漢方茶講座」()、Versauによる「フレッシュハーブのティータイム」()といったワークショップも実施。予約は各ワークショップごとに専用ページから受け付けている。参加農家は、宮崎茶房、八万寿茶園、善光園、FLOWERBARN、PEACE TEA FACTORY、ジュンチヤバリ茶園、SHAZ、釜いり茶柴本。お茶の店舗には、ウニテ(unithé)、soreto_spice、台感、Teatherapy、おいしいインド紅茶 コンパス、lesmyrte、Uf-fu、Far East Grocery、ナトハ、eatreat.、オーガニック・プーアール、The Tea Company、クワトロストアLao、茶蔵園、ブレンド野草茶 - suu -、茶屋すずわ、YOUCHA Chattle Bar、NODOKA、chabashira、NITCHA、STEVEN SMITH TEAMAKER、フエフキ(fue.fuki.)、Hokuzan、フェデリコ マテ マーケット&カフェ、Saten、MORETHAN TEA STANDがラインアップ。クラフトショップは、MWL STORE、birdflower、memo|メモ、石川隆児、株式会社ワッション。フードカートは、KOMBUCHA SHIP、河井農園、リキシャカフェマユラ。この他、Minimal -Bean to Bar Chocolate-、fikafabriken、Pas à Pasが出店する。【イベント情報】Tea for Peace -03会期:11月10日〜11月11日会場:青山国連大学前 中庭住所:東京都渋谷区神宮前5-53-70時間:11:00〜17:00入場無料
2018年10月29日東洋人が欧米のバレエ界で“差別的扱い”を受けることは多かっただろう。悔しい思いをしたこともあったに違いない。だが、彼女はバレエへの情熱とたゆまぬ努力で、頂点まで駆け上がってきた。その悔しさや涙を、語るはずもないだろう。彼女は主役(プリマ)なのだから。彼女は今日も英国ロイヤル・バレエ団の舞台に立ち、華麗なる跳躍で私たちを魅了する--。 15歳で日本人初のパリ・オペラ座バレエ学校留学、スイス、オランダを渡り歩き、現在、英国ロイヤル・バレエ団でファースト・ソリストを務める世界的バレエダンサー・小林ひかるさん(40)。留学当時のパリ・オペラ座バレエ学校では、生徒全員が寮生活。周りに日本人は一人もいなかった。 「踊りのレベルが高いので、みんなについていくのに必死で、ホームシックにかかっている時間なんてなかった(笑)」(小林さん) 最初は言葉もわからず、普通の授業についていくだけで大変だった。そのうえ、3年間のバレエ学校卒業後、パリ・オペラ座バレエ団に入団できるのは、1学年でわずか2人という狭き門。ライバルのバレエブーツの爪先に縫い針を仕込んで、ケガをさせた話まで聞こえてくるほど、同級生同士の足の引っ張り合いは熾烈だった。 「いじめられたか?と、よく聞かれるのですが、私は一度もないんです。そもそもバレエ団に入る枠には、非欧州人である私は、最初から入っていなかったんですね。最初から、ライバル視さえされていませんでした」(小林さん) なんと、学年終わりの進級テストは、フランス人でなければ受けられず、外国人留学生は校長が審査するという、いわば蚊帳の外扱いなのだ。バレエ学校卒業後は、1年ほど、若者だけのバレエ団に所属し、’95年、給料が出るスイスのチューリヒ・バレエ団に入団した。現在、英国ロイヤル・バレエ団一番人気のプリンシパル(最上位ダンサー)で夫のフェデリコ・ボネッリ(39)さんとは、チューリヒで出会った。 プロになった小林さんは、クラシックからモダンまで、幅広い演目に挑戦し、さらなる技術の向上と豊かな表現力を目指して、ボネッリさんとともにバレエ団を渡り歩いた。チューリヒに3年在籍し、オランダ国立バレエ団へ移り、さらに世界5大バレエ団の一つ、英国ロイヤル・バレエ団に挑戦することを決意する。 とはいえ、移籍はすんなりとはいかなかった。ボネッリさんは、プリンシパルとしてすぐに採用されたが、女性の採用枠がなかったのだ。彼女は諦めなかった。バレエ団の採用は年1回のため、今年空きがないなら来年も挑戦しようと考えていた。ところが運よくシーズンの終わりに空きが出たため、夫と一緒に移ることができた。 しかし、オランダでは、主役級の役を踊るようになっていたにもかかわらず、空きが出たのはランクが2段階も下のファースト・アーティスト。うれしかった半面、さすがに即答はできなかった。そのとき小林さん27歳。ロイヤルに入団すれば、それまで積み上げてきたキャリアを、最初からやり直すことになる。ソリストに昇格するためには、30作以上あるロイヤルの全レパートリーをすべて覚えることから始めなければならなかった。 「バレエマスターや友人に相談すると、みんな口をそろえて『このチャンスを逃してはダメ。最初はつらくても絶対、乗り切れる』と励ましてくださって。3日後には、喜んで契約すると返事をしました」(小林さん) ソリストになるまで3年かかり、’09年、ついにファースト・ソリストに昇進した。ファースト・ソリストに昇進したばかりの’09年12月、小林さんは、多くのプリンシパルを押しのけて、『眠れる森の美女』の主役オーロラ姫に抜擢された。長年、憧れてきた大役を得たと同時に、恐ろしいほどのプレッシャーがのしかかった。イギリス人は、日本人同様、含んだもの言いをして、直接、何も言ってこないが、誹謗中傷は間接的に聞こえてくる。 「悔しい思いをしたことは何度もあります」(小林さん) 出番が来たのに、舞台にたどり着けない。踊っているのに、振付がわからず、手も足も出ない。そんな悪夢を毎晩のように見た。さらに、彼女は男女カップルで踊り、愛を語り合う“パドゥドゥ”で悩んだ。 「ラブストーリーを演じる際、相手を心から愛せるかが非常に重要です。相手を本気で愛せないと、ほとばしるような演技ができませんから」(小林さん) 悩む彼女を力づけたのは、ボネッリさんの「僕はイマジネーションを使うんだ。踊る相手を、自分の愛する人に頭のなかで置き換えて、踊り続けるんだよ」という言葉だった。オーロラ姫を踊る小林さんの脳裏には、ボネッリさんの面影があったのだろうか。また、夫婦で、主役として共演することも2人の共通の夢だった。その夢は、ロイヤルの『眠れる森の美女』で、これまで3回、かなえている。
2017年06月04日ロンドンの中心部、コヴェント・ガーデンにある英国ロイヤル・オペラ・ハウスでバレエ『マイヤリング』のオーケストラ演奏が格調高く始まった。英国のロイヤル・バレエ団のシンボルカラー、クリムゾンレッドの緞帳が上がると、豪奢なウィーン・シェーンブルン宮殿のボールルームのセットが現れる。 舞踏会に出席する王侯貴族役のダンサーが2人1組で列をなし、舞台奥から蛇行しながら、華やかなパレードを見せる。その中盤で、黄金のマントを軽やかに羽織った女性ダンサーが、舞台を横切った。ファースト・ソリストの小林ひかるさん(40)だ。西欧人がほとんどのダンサーのなかで、オリエンタルな彼女の姿は、舞台から飛び出してくるかのように際立った。 彼女が演じたのは、主役3人のうちの1人、ラリッシュ伯爵夫人。オーストリア皇太子・ルドルフの元愛人の役だ。激しいパドゥドゥ(男性ダンサーと女性ダンサーが一緒に踊るデュエット)を踊るシーンで、小林さんはベッドに倒れこむルドルフの手を握り、右足で爪先立ち、左足を後ろに真っすぐ180度開いて上げ――一瞬、止まった。 その美しさに、記者は息をのむ。複雑な女心の襞をなんと巧みに表現するのだろう。「ブラバ!(女性に贈るブラボー!)」。アンコールで、緞帳のセンターから躍り出た小林さんを、感嘆を含んだ喝采が包み込む。万雷の拍手に、ロイヤル・オペラ・ハウスが揺れた。 終演後のステージドア(楽屋口)にも、大勢のファンが詰めかけていた。花束を手に、ステージドアを出てきた小林さんは、にっこりほほ笑み、ファン一人一人の目を見つめ、言葉を交わし、全員にサインをする。 「ありがたいですよね。雨の日でも雪の日でも、出待ちしてくださるんです。励まされますし、元気をもらえます」(小林さん) 実は、彼女は前日に、右足を捻挫し、その日はテーピングをして踊っていたという。舞台上の彼女は優雅で軽やかだっただけに、驚く。痛みをこらえていたようにはとても見えなかったのだ。 「私たちにとって、本番がすべてですから」(小林さん) ステージドアに面した裏通りで、スラリとしたイケメン男性が待っていた。ロイヤル・バレエ団一番人気のプリンシパル(最上位ダンサー)、フェデリコ・ボネッリさん(39)だ。小林さんの夫である。彼女がファンから解放されると、そっと近づき、2人は肩を並べて帰っていった。長身、スレンダーな美男美女。鍛えた体は、後ろ姿こそ美しい。その場に佇んでいたファンたちの間から、憧憬のため息が漏れてきた。 「昨年、日本全国で約35万8,000人がバレエを習っているという統計を昭和音大で出しました。彼女はその頂点に立っているんです」 そう語るのは、昭和音楽大学教授の小山久美さん。 「技能的に優れているだけでは、英国ロイヤルで主役を張り続けることはできません。顔が小さく、つぶらな瞳の小林さんでさえ、アジア人的な容姿はハンディキャップになる。そこを乗り越え、逆にアジア的な容姿が武器になるまでもっていけたのは、彼女が誠実にバレエと向き合い、技術を高め、精神的にも相当な強さがあるから。人間的に成熟していないと、到達できないことです」(小山さん) 英国ロイヤル・バレエ団に入団して14年。小林さんはプリンシパルに次ぐファースト・ソリストとして、ときにプリンシパルをも飛び越えて主役に抜擢され、極上のバレエを披露してきた。彼女は、これからも「諦めない」「挑戦し続ける」をモットーに、バレエの王道を歩み続ける。
2017年06月04日ラッセ・ハルストレム監督の実写版『くるみ割り人形』の製作が、2018年の公開に向けて進んでいます。キャストは金平糖の精役にキーラ・ナイトレイ、人形使いのドロッセルマイヤー役にモーガン・フリーマン、少女クララ役にマッケンジー・フォイという魅力的なメンバー。公開前にストーリーを確認しておきたいと思っていたら、このタイミングで英国ロイヤル・バレエの「くるみ割り人形」が映画館で上映されると聞き、“映画館でバレエ鑑賞”を初体験してきました。「くるみ割り人形」のタイトルはよく耳にしますし、何と言ってもチャイコフスキーの音楽が有名です。しかし、日本ではほかのポピュラーなバレエの演目「シンデレラ」、「ロミオとジュリエット」などと比べると、詳しい内容はあまり知られていないかもしれません。私も「くるみ割り人形をもらった少女クララが、人形と一緒にねずみの王様と戦った後に不思議なお菓子の国への冒険へ繰り出す」というざっくりとした知識しかなく不安だったのですが、「英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン2016/17」の『くるみ割り人形』は、そんな初心者を置き去りにしない構成で作られています。バレエの舞台を見に行ってみたいけど、初めの一歩が踏み出せない…そんな人に自信を持ってオススメしたいのが“映画館でバレエ”という鑑賞スタイルです。■至れり尽くせりの解説付き&舞台裏が覗ける!映画館でバレエ鑑賞といえば、文字通り、バレエの開幕から閉幕までを撮影したものを見るというイメージがあるのでは?ところが、この『くるみ割り人形』では、練習風景、キャストや伝説的振付師ピーター・ライト(なんと90歳!)へのインタビュー(物語の解説もアリ)、バレリーナたちがトゥシューズの扱いにどんな工夫をしているかなどの裏話が第1幕と第2幕それぞれの前に流れ、演目に興味や親近感を沸かせます。物語の流れを聞いた直後に実際のバレエを見られるので、内容も理解しやすいのです。■特等席を独り占め!ダンサーの表情や光る汗までをも堪能4階建ての円形観客席を有する世界最高のレベルを誇る名門歌劇場「英国ロイヤル・オペラ・ハウス」。この劇場でわずか2か月前に上演された「くるみ割り人形」を、素晴らしいカメラワークにより、特等席で見ているかのようなゴージャス感に浸れます。オペラグラスなしに、ダンサーの豊かな表情、息づかい、汗まで目に出来るのは、“映画館でバレエ鑑賞”の最大のメリットでしょう。映画2本分のわずかな価格(特別料金:一般3,600円、学生2,500円)で極上のひとときを味わえるのもポイントです。■“体力大賞”は金平糖の精&王子!日本人ダンサーも出演見どころは、挙げたらきりがないほどたくさんありますが、中でも思わず息を止めて見入ってしまうのは、第2幕の金平糖の精と王子のパ・ド・ドゥ。たとえバレエの初心者であっても「ものすごく高度で、ものすごく体力を消耗する踊り」のオンパレードだというのが一目瞭然です。ペア、王子、金平糖の精、ペアの順で間髪を入れずにハードな踊りが続くのですが、ツラそう、大変そうなネガティブなイメージは一切にじませず、気品高く優雅に観客を魅了するプロ意識の高さ!王子役のフェデリコ・ボネッリも金平糖の精役のローレン・カスバートソンも、踊りだけでなくビジュアルもパーフェクトな美しさで、目を楽しませてくれます。アラビアン・ダンサーとして出演している日本人の平野亮一さんも、ミステリアスかつ力強い踊りで会場を盛り上げます。「くるみ割り人形」はクリスマスのお話なので時期は少しずれていますが、クリスマスのお祭りムードはいつ見てもワクワクするもの。今年のクリスマスに舞台のバレエ「くるみ割り人形」を見ることを目標に、映画館で予習するのもいいかもしれませんね。「英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン2016/17」は、現在公開中の『くるみ割り人形』を含め、バレエは『眠れる森の美女』など5本、オペラは『蝶々夫人』など3本が今後公開されます。それぞれ上映期間はわずか1週間で1日1回と限られているので、お見逃しなく!(Hiromi Kaku)
2017年02月11日クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)2017年春夏コレクションから新作シリーズ「The Remix」が誕生。生き生きとした色使いとグリッターやアニマルプリント、そして印象的な宝石をちりばめたグラマラスな「The Remix」シリーズは、女性らしいアンクルストラップハイヒールからローヒールのパンプスまで、幅広くラインナップ。シューズローヒールとミドルヒールで展開されるブロックヒールのブーツやパンプスは、職人の手作業によるラグジュアリーな素材やカラフルな色の組み合わせで、活動的なデイタイムから、グラマラスなナイトタイムまで幅広いシーンで活躍してくれるものが揃う。中でも特に注目したいのは、イタリア映画界の巨匠、フェデリコ ・フェリーニ監督の映画『サテリコン』にインスパイアされた「OAXACANA」。煌びやかな装飾をトゥ部分にあしらった一足だ。バッグ今やシューズと並んでブランドの象徴となりつつあるバッグからも、複数のクラッチバッグがラインナップ。中でも目を引くイヴニングクラッチ「VANITE」は、ユニークなサクランボ柄をウォータースネークの上に刺繍し、赤く輝くスワロフスキーをちりばめたものと、3色の細いチェーンでレオパード柄を表現したもの、そしてブラックパテントのカーフスキン素材の3種類で展開。シューズと同様、いずれも主役級のアイテムだが、同じアニマルプリントのシューズと合わせることで、お互いが主張しながらも、装いをより一層華やかなものにしてくれそうだ。【概要】クリスチャンルブタン 2017年春夏コレクション「The Remix」発売日:直営店ほか取り扱い店舗で発売中【問い合わせ先】クリスチャン ルブタン ジャパンTEL:03-6804-2855
2016年12月25日国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 AUTUMN」が、2016年10月22日(土)から11月13日(日)まで開催される。7回目となる今回は、国内外6カ国から12組による世界初公開の新作を含む12作品を紹介予定。京都をはじめとした国内アーティストに加え、海外(フランス・オーストリア・タイ)を拠点に活動する日本人、またマレーシア・アルゼンチン・イギリス・インドなどのアーティストがラインナップ。ダンスやパフォーマンスはもちろん、秋は演劇やテキストをベースとした表現のプログラムを中心に構成されている。世界中のアーティストたちの作品に触れ、芸術の秋を楽しめそうだ。【開催概要】KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 AUTUMN開催期間:2016年10月22日(土)〜11月13日(日)会場:ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、京都府立府民ホール“アルティ”ほか公式プログラム参加アーティスト:マーク・テ、ルイス・ガレー、フェデリコ・レオン、マーティン・クリード、松根充和、篠田千明、木ノ下歌舞伎、池田亮司、庭劇団ペニノ、シャンカル・ヴェンカテーシュワラン、researchlight
2016年06月26日英国ロイヤル・バレエ団の日本公演が開幕、多くのファンが待ちわびた3年ぶりの日本公演とあって、会場は熱気に溢れ、華やいだ雰囲気に。6月16日の初日の模様をレポートする。英国ロイヤル・バレエ団 チケット情報日本公演で上演されるのは、『ロミオとジュリエット』と『ジゼル』の2作品。いずれも同団ならではの伝統を体現する、人気のレパートリーだ。特に公演日程前半に組まれた『ロミオとジュリエット』は、1965年に英国ロイヤル・バレエ団で創作、世紀のスター、マーゴ・フォンテインとルドルフ・ヌレエフが初演したことでも知られる同団の看板演目。いくつものバレエ団でレパートリー化された人気作でもあるが、この公演では、“本家”だからこその優れたれた上演に、皆が期待を寄せる。初日のジュリエットは、同団のプリンシパル、ローレン・カスバートソン。この役を得意とするという彼女だが、第1幕の登場場面から、まさに十代前半としか思えない無邪気さと可憐さで、瞬く間に客席を魅了してしまう。最大の見どころとなるバルコニーのパ・ド・ドゥは、弾けるような瑞々しさで恋の喜びを表現するフェデリコ・ボネッリのロミオとの、うっとりするような愛の語らいに、すっかり心を奪われる──。ダイナミックなリフトを多用した見応えある踊りも、身体のラインの美しさや技術の確かさより、何より、ふたりの心の動き、そのドラマが胸を打つ。“シェイクスピアの国のバレエ”のなせる技か、台詞のあるお芝居を見るように、ごく自然に、気負わずに楽しめることも、大きな魅力だ。悲劇へと突き進み、どんどんその印象が変わっていくふたりの姿に息を呑むいっぽうで、町の人々が集まる市場や厳かな舞踏会の場の迫力に、圧倒されることもしばしば。ヴェローナの町の人々を活き活きと演じる彼らの姿を前に、初演以来、この作品の魂を大切に受け継ぎ、上演してきた彼らの素晴らしき伝統を実感した。日替わりで登場する主役ダンサーたちは皆、いまが旬とも言うべき実力派ばかり。多彩な才能を擁するロイヤル・バレエ団の魅力を存分に味わいたく、連日劇場に足を運ぶファンも少なくないだろう。日程後半に上演される『ジゼル』は、細やかな演劇的アプローチが特徴的なピーター・ライト版。これも英国ならではの魅力的な作品だ。さらに、先ごろ日本人ダンサーの高田茜、平野亮一のふたりがプリンシパルに昇進するという嬉しいニュースも飛び込んできた。彼らの活躍への注目度も、自ずと高まる。公演は6月26日(日)まで東京文化会館にて。チケットは発売中。取材・文:加藤智子
2016年06月17日20世紀のスペインを代表する作曲家フェデリコ・モンポウの没後25年を記念したコンサートが、9月1日(土)に東京オペラシティで行われる。「フェデリコ・モンポウ《インプロペリア》~ひそやかな祈りのために~」の公演情報1893年バルセロナ生まれのフェデリコ・モンポウ。ドビュッシーやサティ、プーランクといったフランス近代の作曲家たちから影響を受けたその作品は、簡素な形式と近代的な和声が巧みに組み合わせられ、非常に繊細で内省的なものが多い。特にピアノ曲の分野で多くの名作を残したことで知られており、近代のスペイン楽壇への影響は計り知れない。今回の没後25年記念コンサートでは、名ギタリストのセゴビアに贈られた『コンポステラ組曲』、モンポウ最初期のピアノ作品『内なる印象』、プーランクが感動のあまり3度続けて演奏を求めたという歌曲「君の上には花ばかり」を含む『夢のたたかい』など、モンポウ初期から晩年までの様々な作品が取り上げられる。なかでも注目なのは、日本初演となるオラトリオ《インプロペリア》。モンポウ作品の中でも非常に演奏機会の少ない、オーケストラを使用した隠れた名曲だ。出演者には、バルセロナを拠点に活躍する指揮者アントニ・ロス・マルバのほか、村治佳織(ギター)、遠藤真理(チェロ)、三浦友理枝(ピアノ)、鈴木優人(オルガン)、幸田浩子(ソプラノ)、与那城敬(バリトン)といった著しい活躍を続ける日本の若手演奏家たちが名を連ねる。また村治佳織と作曲家の加藤昌則の司会で、モンポウについてのトークも交えられる予定。近年、再評価の機運が高まっているモンポウの新たな魅力を知る、貴重な機会となるだろう。「フェデリコ・モンポウ《インプロペリア》~ひそやかな祈りのために~」は、9月1日(土)に東京オペラシティ コンサートホールで開催。チケットは発売中。
2012年08月24日