麻薬カルテルが台頭するメデジンを舞台にした、暴力とドラッグだけでない新たなラテン映画、巨匠フェルナンド・トルエバ監督最新作『あなたと過ごした日に』(原題:El OLVIDO QUE SEREMOS)の日本公開が決定。予告編も公開された。父と同じ名を持つエクトルは、5姉妹に囲まれた唯一の男子として深い愛情を注がれて育つ。公衆衛生が専門の大学教授である父、エクトル・アバド・ゴメス博士の家庭は寛容と愛の心を育む教育により、活気と創造性に満ち溢れていた。そんな中、姉妹の一人が恐ろしい病魔に冒される。それをきっかけに、悲しみと怒りに突き動かされたアバド・ゴメス博士は、政治活動にのめり込んでいき、エクトルら家族の日常も次第に変化していく。分断されたメデジンの社会では、テロが多発し、自由を信奉する博士の声を封じようと準軍事組織の動きが加速していくが、家族の心配をよそにメデジン市長選への出馬を決意する――。本作は、70年代の麻薬カルテルが台頭するコロンビアのメデジンを舞台に、著名な公衆衛生専門家のエクトル・アバド・ゴメス博士の半生を息子の視点で描いた物語。原作は、手洗いの大切さを説き、貧しい地域の子どもたちのために「Future of Children」(子供達の未来)というプロジェクトを立ち上げ、公衆衛生に人生を捧げ、自由を信奉し平等な社会の実現を目指し、医者としての責務を果たそうとしたエクトル・アバド・ゴメス博士の半生を、スペイン語文学のいまを代表する作家であり息子のエクトル・アバド・ファシオリンセが、息子の視点から綴った回想録だ。映画化では、最優秀賞男優賞と助演男優賞、2度のゴヤ賞を獲得した個性派俳優ハビエル・カマラがエクトル・アバド・ゴメス博士を、父を慕う少年時代の息子を新鋭ニコラス・レジェス・カノ。青年時代の息子を、『MEMORIA メモリア』でティルダ・スウィントンと共演したフアン・パブロ・ウレゴが演じている。監督を務めたのは、カルロス・サウラ、ペドロ・アルモドバルらと並ぶスペインが世界に誇る巨匠フェルナンド・トルエバ。『ベルエポック』(’93)でアカデミー賞外国語映画賞に輝き、アニメーション映画『チコとリタ』(’10)ではアカデミー賞長編アニメーション作品賞にもノミネートされた映像の魔術師だ。音楽は、セザール賞作曲賞2回受賞の経験を持つポーランドの作曲家ズビグニエフ・プレイスネルが担当。また本作は、2020年アカデミー賞国際長編映画賞コロンビア代表作に選出され、2020年カンヌ国際映画祭正式出品、2021年ゴヤ賞最優秀イベロアメリカ映画賞を受賞している。『あなたと過ごした日に』は7月20日(水)より東京都写真美術館ホールほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:あなたと過ごした日に 2022年7月20日より東京都写真美術館ホールほか全国にて公開© Dago García Producciones S.A.S. 2020
2022年05月15日独自の画風を確立したコロンビアの巨匠フェルナンド・ボテロの波乱万丈な人生と、多幸感あふれる創作の秘密に迫るドキュメンタリー『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』から、ポスタービジュアルと予告編が解禁された。人間も静物もなぜだかみんなふっくら、ぷっくりと膨らみ、素朴でユーモアあふれる作風が愛されるフェルナンド・ボテロ。90歳のマエストロは現在も毎朝アトリエに通い、多幸感あふれる独創的な作品を生み出し続けている。この度解禁された予告編では、“ボテリズム”と呼ばれる独自のふくよかな画風の絵を描き続けてきた、世界で最も有名な存命の芸術家フェルナンド・ボテロの、独創性を貫く信念と波乱万丈の人生が、ボテロ本人や家族によって語られ、ふくよかさに込められた意味が紐解かれていく。コロンビア出身という出自で差別され、ポップアートや抽象表現主義全盛期に具象画を描く頑なさを批判され、愛息の死、自身の利き手の一部を失う悲劇など、精神的にも肉体的にも作家生命が危ぶまれた衝撃の過去も明かされる。併せて解禁となったポスタービジュアルには、特徴であるふっくらとした女性が大きく描かれた自身の絵を眺めるボテロの姿が切り取られる。ただふっくらしているのではなく、計算されたメリハリのあるボリューム感がオリジナリティあふれるボテリズムは、一度見たら忘れられない強烈な個性と魅力に溢れている。彼の様々な作品をもっと見てみたくなるビジュアルが完成した。『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』は4月29日(金・祝)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フェルナンド・ボテロ 豊満な人生 2022年4月29日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved
2022年03月07日独特の画風で愛されるコロンビアの巨匠フェルナンド・ボテロに迫ったドキュメンタリー『BOTERO』が邦題『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』として公開されることが決定し、ティザービジュアルが解禁となった。また公開に併せて展覧会も開催される。89歳の現在も創作を続けるアーティスト、フェルナンド・ボテロ。世界中の人々から愛される、存命するアーティストのひとりだ。“最もコロンビア人らしい芸術家”と呼ばれ、人間や動物を誇張したふくよかな体型で表現した作品で注目されるようになった。彼の個性的なアート作品は多くの人を魅了しているが、彼がどのようにして「マエストロ」になったのかは広く知られていない。メデジンの田舎出身の無名画家が、いかに芸術界の頂点へと自らを導いたのか。貧困、長年の厳しい批判、4歳の息子の悲劇的な死、これらを乗り越えた彼の静かな決意と強さ、絶え間ない構想、揺るぎない信念とは?ヨーロッパ、ニューヨーク、中国、コロンビアで長年に渡り撮影されてきた映像と、ボテロ本人やファミリー、歴史家、キュレーターの証言を組み合わせ、その素顔と、独創的で多幸感あふれる作品の数々に迫る傑作ドキュメンタリーだ。自らの作品を全て寄付して作られたボテロ美術館の内部や、カリフォルニア大学バークレー校に寄贈されたアブグレイブ刑務所を描いた絵画など、様々な作品が映画の中で堪能できるのも見どころとなっている。公開決定とともに解禁されたティザービジュアルは、ボテロの代表作のひとつである太っちょのモナ・リザが大きく映された1枚。そのふくよかな微笑みは見る者を笑顔にする不思議な魅力がある。また併せて、Bunkamura ザ・ミュージアムで展覧会「ボテロ展 ふくよかな魔法」の開催も決定している。◆展覧会情報「ボテロ展 ふくよかな魔法」日時:4月29日(金・祝)~7月3日(日)場所:Bunkamura ザ・ミュージアム※国内では26年ぶりとなる待望の大規模展、≪モナ・リザの横顔≫世界初公開『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』は2022年4月29日(金・祝)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フェルナンド・ボテロ 豊満な人生 2022年4月29日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開© 2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved
2021年11月30日