アカデミー賞作品賞・脚色賞にノミネートされた話題作『ウーマン・トーキング 私たちの選択』。オスカー常連俳優であるプロデューサーのフランシス・マクドーマンドがサラ・ポーリー監督の魅力を語るインタビューが到着、場面スチールを3枚、ポーリー監督のメイキング写真が1枚解禁となった。本作は、フランシス・マクドーマンドが原作「Women Talking」のオプション権を獲得したところから製作が始まった。フランシスは原作を、読むだけでは満足せず、深堀りしたくなる小説だったと話し、「(「Women Talking」の)テーマを検証することは時代にふさわしく、やりがいがあり、真剣なことであり、爽快でおもしろいと思いました」と語っている。これまでに『ノマドランド』などでプロデューサーとしてもアカデミー賞を獲得してきたフランシス。そんな彼女が、サラ・ポーリー監督の本作に対するビジョンに一番驚いたと称賛している。「私は至近距離から撮ったような素朴な作品を想像していたのですが、サラは最初から『これは叙事詩的な大作に仕上げたい。そろそろ女性の物語をスケール感たっぷりに描いても良いはず。撮影も華麗に壮大にシネマティックに撮るべき』と語っていました」という。さらに、「それを撮影監督のリュック・モンペリエとともに見事に実現しています。必ずしも美しくなくとも、壮大に撮ることがこの作品の要であり、何よりもそういう壮大さを要するストーリーだったのです」と、フランシスが絶賛するサラ監督のビジョンを形にした本作は、原作の世界を壮大なスケールで映像化することに成功。数々の賞で脚色賞を受賞し、世界から称賛を浴びている。解禁となったスチール写真では、1枚目には、幼い娘を抱き力強いまなざしを浮かべるサロメ(クレア・フォイ)と、ふたりを静かに見つめるオーナ(ルーニー・マーラ)の横顔が捉えられている。2枚目は、オーナ、サロメと、本作に登場する唯一の男性・オーガスト(ベン・ウィショー)が並んで解放感のある草原に座る1枚。同じ方向を見つめながらも、三者三様の表情を浮かべる彼女たちがそれぞれ何を想うのか。そして、女性たちがひとつのテーブルに集まっているシーン。8人がのぞき込む紙には何が描かれているのだろうか。さらに、サラ監督のメイキング写真を解禁。主演であるルーニー・マーラと並び、作品を作り上げる姿が到着した。『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は6月2日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウーマン・トーキング 私たちの選択 6月2日TOHO シネマズ シャンテ、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開© 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
2023年03月06日映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』が、2023年6月2日(金)に公開される。フランシス・マクドーマンドとブラッド・ピット率いるPLAN Bがタッグを組み、主演にはルーニー・マーラを迎えた。ベストセラー小説を実写化映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は、2018年に発売されベストセラーとなったミリアム・トウズによる小説『WOMEN TALKING』を実写映画化するもの。キリスト教の一派「メノナイト」の女性たちが相次いで強姦されるという、2005年から2009年にボリビアで起きた実際の事件を題材にしたものだ。映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』あらすじ舞台は2010年の架空の村。自給自足で生活するキリスト教一派の村で起きる女性たちが度々レイプされる。これまで女性たちはそれを「悪魔の仕業」「作り話」というように男性たちに否定されていたが、それが実際に犯罪だったということを知る。男性たちが街へと出かけている2日間、彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う。主演はルーニー・マーラ主演は、『ナイトメア・アリー』のルーニー・マーラ。主人公・オーナを演じる。さらに、『ファーゴ』『スリー・ビルボード』『ノマドランド』で3度のアカデミー賞 主演女優賞に輝いているフランシス・マクドーマンド、蜘蛛の巣を払う女』のクレア・フォイ、『MEN 同じ顔の男たち』のジェシー・バックリー、『007』シリーズ、Q役でおなじみのベン・ウィショーら、豪華キャストが参加する。主人公・オーナ…ルーニー・マーラ女性たちに、「天国だけでなく 地上でも存在理由が必要よ」と言葉を放つ。スカーフェイス・ヤンツ…フランシス・マクドーマンド未来を懸けた話し合いの中で、「“赦し”は信仰」だと主張する。娘の手を取り、話し合いの場から立ち去ってしまう。サロメ…クレア・フォイ男たちへ激しい怒りを抱いており、赦しを主張するスカーフェイス・ヤンツと真っ向から対立する。アガタ…ジュディス・アイヴィオーナ、サロメの母。納屋での話し合いに集まった女性たちに「どうする?」と問いかける。アナ…キーラ・グロイオンヤンツの娘。ヘレナ…シャイラ・ブラウンアナの娘。ナイチャ…リヴ・マクニールサロメのめい。グレタ…シーラ・マッカーシーマリチェ…ジェシー・バックリーグレタの長女。メジャル…ミシェル・マクラウドグレタの次女。オーチャ…ケイト・ハレットマリチェの娘。オーガスト…ベン・ウィショー書記の男。フランシス・マクドーマンド&ブラッド・ピット率いるPLAN Bがタッグ出演とプロデュースを務めたフランシス・マクドーマンドは、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』のオプション権を獲得後、ブラッド・ピットが率いる映画制作会社PLAN Bへ話を持ち込み、映画化が実現。『ムーンライト』『ミナリ』など数々のオスカー受賞作を手がけるPLAN Bと、フランシス・マクドーマンドの強力なタッグに期待が高まる。監督・脚本はサラ・ポーリー監督・脚本は、『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』『テイク・ディス・ワルツ』などのサラ・ポーリーが務めた。女性たちの大きな感情のうねりを言葉のかけ合いで巧みに表現したサラ・ポーリーの脚本は、出演者のクレア・フォイが「戯曲のよう」だと形容する程セリフが密に書かれていたという。なおかつ、様々な解釈の余白がある脚本になっており、クレア・フォイは「今までに読んだことのないよな脚本だと思った」というコメントも寄せている。第95回アカデミー賞 脚色賞を受賞第95回アカデミー賞にて、映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』が脚色賞を受賞した。尚、映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は、第80回ゴールデングローブ賞においても、脚本賞にサラ・ポーリー、作曲賞にヒドゥル・グドナドッティルがノミネートを果たしている。【作品詳細】映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』公開日:2023年6月2日(金)監督・脚本:サラ・ポーリー出演:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、フランシス・マクドーマンド、ジュディス・アイヴィ製作:デデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、フランシス・マクドーマンド製作総指揮:ブラッド・ピット、リン・ルチベッロ=ブランカテッラ、エミリー・ジェイド・フォーリー原作:ミリアム・トウズ(「WOMEN TALKING」)
2022年11月12日サラ・ポーリーが監督・脚本を務める『Women Talking』(原題)のキャストが発表された。主演・製作のフランシス・マクドーマンド(『ノマドランド』)に加え、ルーニー・マーラ(『ドラゴン・タトゥーの女』、クレア・フォイ(「ザ・クラウン」)、ジェシー・バックリー(「FARGO/ファーゴ」)、ジュディス・アイヴィー(『父親たちの星条旗』)、シーラ・マッカーシー(「アンブレラ・アカデミー」)、ミシェル・マクラウド(『マイ・スパイ』)、ベン・ウィショー(『007』シリーズ)らが出演するという。「Deadline」などが報じた。『Women Talking』は、2018年に発売されベストセラーとなったミリアム・テーブスの同名小説を映画化。小説は、2005年から2009年にボリビア・マニトバ居住区で実際に起きた事件を取り上げている。居住区に暮らすメノナイト(キリスト教の教派の一つ)の女性たちが、夜中に記憶のないままレイプされるという不可解な現象が起き、初めのうちは「悪魔の仕業だ」と思われていた。のちに同じ居住区に住む男たちの犯行であったことが発覚し、被害者数は数百人に及んだという。小説ではこの事件後、女性たちが集まり、自身と娘たちを守るために立ち上がる。「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」の作者マーガレット・アトウッドが、「実話に基づいた素晴らしくて、悲しい、ショッキング、でも感動的な話です」と絶賛している物語。(Hiromi Kaku)
2021年06月17日数多くの名作を世に送り出してきたサーチライト・ピクチャーズが、新鋭監督クロエ・ジャオと共に贈る映画『ノマドランド』。この度、主演のフランシス・マクドーマンドが一般のノマドのなかに完璧に溶け込んだ本編映像が到着した。今回解禁されたのは、マクドーマンド演じる主人公ファーンがノマドの友人リンダに誘われ、ノマドたちが集まってコミュニケーションを交わすイベント“RTR(Rubber Tramp Rendezvous)”に参加するシーンの一部。最初は不安な表情を浮かべているファーンだが、リンダやイベントで出会った新たな友人スワンキーともに交流していくなかで、次第に笑顔を見せていく。アメリカ各地から実際のノマドたちが集まるイベントということもあり、本シーンには大勢のノマドたちが登場。イベントの主催としてトークをするボブ・ウェルズは「(社会から)放り出された者たちで助け合うしかない」とノマドたちに語りかけている。プロの俳優はファーンを演じたマクドーマンドと、デイヴを演じたデヴィッド・ストラザーンのみで、ファーンと仲良く会話するリンダや、一緒に炊き出しに並ぶギプスをつけたスワンキー、ボブ・ウェルズを含むほかの登場人物は全員が一般のノマドたち。ノマドに自然に溶け込むマクドーマンに驚きを隠せない本編映像となっている。ノマドの生き様をリアルに体現するための役作りのひとつとして、マクドーマンドは自らノマドの労働に身を投じたそう。「アマゾン社の発送センターで、アカカブの収穫工場で、観光客向けのカフェで、国立公園のキャンプ指導員として、ファーンであるわたしも、実際に働くひとたちに混じりながら、働きました。ほとんどの場合、一介の従業員としか思われていませんでした」と様々なエリアで労働に励んでいたことを告白。さらに「高齢者が働くことの肉体的な限界と苦痛、と同時に、働くこと、キャンプ指導員として自然のなかで暮らすこと、生きる目的をもつこと、そして、こうした仕事から収入を得られることの喜びを演じようとしました」と役作りに込めた自身の想いを語っている。クロエ・ジャオ監督は「マクドーマンドはいつまでも役柄について悩み続けるような女優ではありません。からだで理解していくタイプなのです。実際に手に触れて納得していくのです」と分析。マクドーマンドがノマドとしてリアルに息づいている様子を目の当たりにした海外評論家からは、「マクドーマンドの顔はまるで“動く国立公園”のようだ」との声が上がっている。『ノマドランド』は3月26日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ノマドランド 2021年3月26日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All rights reserved.
2021年03月24日賞レースを席捲する数多くの名作を世に送り出してきたサーチライト・ピクチャーズが、『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンド主演、最注目監督クロエ・ジャオと共に贈る『ノマドランド』。その公開日が2021年3月26日(金)となり、現代の“ノマド”(遊牧民)たちをとらえた予告編が解禁された。第77回ヴェネチア国際映画祭では金獅子賞、さらには第45回トロント国際映画祭では観客賞を受賞するという史上初の快挙を成し遂げ、本年度アカデミー賞最有力作品として注目を集めている本作。解禁された予告映像では、ある事情から過酷な季節労働をこなしながら、ひとり孤独に愛車を走らせる主人公ファーン(フランシス・マクドーマンド)が、往く先々でノマド=車上生活者たちと出会い、心を通わせていく姿が、ルドヴィコ・エイナウディの豊かな音楽と共に丁寧に紡がれていく。アメリカ西部の雄大で美しい大自然とともに映し出される詩的な情景や、マクドーマンド以外のノマド役に実際のノマドたちを起用したドキュメンタリーのような演出は、ジャオ監督が生んだ傑作『ザ・ライダー』を彷彿とさせる。今年の東京国際映画祭で行われた日本最速上映チケットは即日完売するほどの人気を見せた本作。また、鑑賞者からも高評価を続々と獲得しており、ますます期待が高まっている。『ノマドランド』は2021年3月26日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ノマドランド 2021年3月26日より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved.
2020年12月16日「サーチライト・ピクチャーズ」×主演:フランシス・マクドーマンド×クロエ・ジャオ監督の注目タッグで贈る『ノマドランド』の日本公開が決定した。リーマンショック後、企業の倒産と共に長年住み慣れたネバダ州の企業城下町の住処を失った60代女性ファーン。彼女の選択は、キャンピングカーに全ての思い出を詰め込み、車上生活者“現代のノマド(遊牧民)”として、過酷な季節労働の現場を渡り歩くことだった。往く先々で出会うノマドたちとの心の交流と共に、誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく――。大きな反響を生んだノンフィクション「ノマド:漂流する高齢労働者たち」(ジェシカ・ブルーダー著)を基に描く本作は、実在のノマドたちと共に見つめるいまを生きる希望を、広大な西部の自然の中で探し求めるロードムービー。『スリー・ビルボード』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したフランシスが演じるのは、現代のノマドとして過酷な季節労働の現場を渡り歩くことを選択するファーン。撮影では、フランシス自らが実在のノマドたちの中に身を投じ、ドキュメンタリーとフィクションの境界を超えた新しい表現ジャンルを開拓。主演だけでなく製作としても携わる彼女の渾身の意欲作となっている。そして監督は、アメリカ西部に生きるロデオライダーたちの姿を力強くも痛切に描いた『The Rider』(’17原題・未)でインディペンデント・スピリット賞の作品賞・監督賞ほか4部門にノミネートされ、『エターナルズ』(原題)の監督にも抜擢されたクロエ・ジャオ。『The Rider』『ゴッズ・オウン・カントリー』の撮影監督ジョシュア・ジェイムズ・リチャーズと共に、厳しくも壮大な自然や、一日一日を懸命に生き延びながらも、誇りを持って自由を生きるノマドの生き様を映し出す。なお本作は9月11日(現地時間)、ベネチア国際映画祭、トロント国際映画祭、LAにて開催されるテルライド映画祭主催のドライブ・イン・シアターなどでワールドプレミアも決定している。『ノマドランド』は2021年1月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:ノマドランド 2021年1月より全国にて公開©2020 20th Century Studios. All rights reserved.
2020年09月09日ヴェネチア映画祭のラインナップが発表になった。昨年の金獅子賞は『ジョーカー』だったが、コロナでアメリカからの渡航が難しいことも受け、今年はハリウッドの存在感が薄い。一方で、これまで批判が多かった、女性監督の作品が少ない問題は、今年、かなり改善されている。コンペに入ったのは、フランセス・マクドーマンド主演、クロエ・ジャオ監督の『Nomadland』、黒沢清監督の『スパイの妻』、ヴァネッサ・カービー、シャイア・ラブーフ出演の『Pieces of A Woman』、ヴァネッサ・カービー、ケイシー・アフレック出演の『The World to Come』など。また、ホライゾンズ部門で上映されるソフィア・コッポラの姪ジア・コッポラの『Mainstream』には、アンドリュー・ガーフィールドが出演する。アウト・オブ・コンペ部門では、ヘレン・ミレン、ジム・ブロードベント出演の『The Duke』が注目される。ヴェネチアは、コロナ勃発後に開催される初めての映画祭。これに先立つサウス・バイ・サウスウエスト、トライベッカ、カンヌ映画祭はすべてキャンセルとなり、ヴェネチアよりやや遅れて始まるはずだったテリュライドも、最近になってキャンセルを発表している。ヴェネチア映画祭は9月2日から12日まで。文=猿渡由紀
2020年07月29日日曜夜(現地時間)、アカデミー賞授賞式にて主演女優賞を獲得したフランシス・マクドーマンドが、その日のうちにオスカー像を盗まれていたことがわかった。「Variety」誌などが報じた。授賞式後、隙を狙ってフランシスのテーブルからオスカー像を盗み、堂々とFacebookにライブ動画まで掲載した不届きものはテリー・ブライアント容疑者。動画には「オスカー像をもらったよ。これは俺のだ。今夜は最高だぜベイビー!」とオスカー像を叩く掲げ、叫ぶ様子が映っていた。また、オスカー像に何回もキスし、周囲の人に触ることや一緒に写真を撮ることをすすめる始末。盗まれたオスカー像と犯人探しにセキュリティスタッフが奮闘していたものの、ブライアントを捕まえたのはセレブ御用達の写真家アレックス・バーリナーだった。バーリナーはブライアントにオスカー像を渡すよう求め、無事取り戻すことができたそうだ。その後、ロサンゼルス市警察が重窃盗罪でブライアントを逮捕。保釈金は約212万円(20,000ドル)に設定されたという。フランシスの代理人は「少しの間、離れることになってしまいましたが、フランシスとオスカー像は無事に再会を果たしました。『In-N-Out』のダブルチーズバーガーを食べて再会を祝ったんですよ」とウィットに富んだコメントを発表した。(Hiromi Kaku)
2018年03月06日第90回アカデミー賞の授賞式が5日(現地時間4日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンドが主演女優賞を受賞した。『ファーゴ』以来2度目のアカデミー賞主演女優賞に輝いたマクドーマンド。受賞のスピーチで「マーティン・マクドナーに感謝します。あなたのおかげです」と監督に感謝し、会場にいるすべての人たちへの感謝の思いも伝えた。その後、オスカー像をステージに置いてから、「女性の候補者のみなさん、一緒に立ち上がってください。みなさんです!」と大きな声で呼びかけ、ノミネートされた女性キャスト・スタッフが次々と立ち上った。そして、マクドーマンドが「見渡してください。私たちにはそれぞれの物語があります」と語りかけ、「みなさま、すべての方々を含めるべきです」と訴えると、大きな拍手が沸き起こった。このスピーチに、WOWOWでの生中継でMCを務めたジョン・カビラと高島彩は「感動でしたね」と圧倒された様子。ゲストの映画評論家・町山智浩氏は「いかに女性がアカデミー会員の中に少ないかということを見せて、ハリウッドにおける男女格差を見せつけたということですね」とコメントした。同作は、女優フランシス・マクドーマンドが主演するクライム・ドラマ。アメリカ、ミズーリ州の片田舎の町で娘を殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、依然解決しない事件への抗議のために町はずれに巨大な広告看板を設置し、それを快く思わない警察官や住民とミルドレッドの間のいさかいは日増しにエスカレートするも、事態は思わぬ展開を見せていく。WOWOWでは、3月5日21時から同授賞式の字幕版を放送。3月10日20時からはダイジェストの字幕版も放送する。
2018年03月05日第90回アカデミー賞授賞式が3月5日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンドが「主演女優賞」を受賞した。同賞に輝くのは『ファーゴ』以来、2度目となる。■向かうところ敵なし!“マクドーマンド無双”で賞レース完勝本作で亡き娘のために、警察権力に“ケンカを売る”母親を演じたマクドーマンド。ジャンプスーツにバンダナという戦闘服に身を包み、人種差別的な巡査からの嫌がらせ、署長を敬愛する街の人々からの抗議をもろともせず、怒りのエネルギーを放出する演技は、まさに“無双”の一言。一方で、娘を守れなかった悲しみと後悔を繊細に表現し、名女優の本領を発揮した。オスカー前哨戦でも向かうところ敵なし。今年の賞レースを完勝で締めくくった。マクドーマンドがアカデミー賞の主演女優賞に輝くのは、夫のジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督による『ファーゴ』以来2度目。過去に、助演女優賞に3回(『ミシシッピー・バーニング』『あの頃ペニー・レインと』『スタンドアップ』)ノミネートされている。■『スリー・ビルボード』とは?アメリカ、ミズーリ州の片田舎の町。最愛の娘を殺された主婦のミルドレッドが、「暴行されて死亡」「なぜ?ウィロビー署長」「犯人逮捕はまだ?」という3枚の屋外広告看板を掲げて、遅々として捜査を進めない警察に抗議。そんな彼女の宣戦布告が、名指しされた警察署長や彼の部下たち、さらに町全体や、彼女自身も予想できない事態に巻き込んでいく。2月1日からTOHOシネマズシャンテほか、全国127スクリーンで公開され、オスカー発表を待たずして、公開からわずか29日間で早くも興収3億円を突破している。『スリー・ビルボード』は公開中。■受賞者コメント5度目のノミネートで2度目の受賞。フランシスは震えたような声で「緊張しています。倒れるかもしれません。言いたいことがあるので言わせてくださいね」と宣言。「まずはマーティンに感謝します。そして特に感謝したいのは、私の仲間たち。みなさんはフェミニストとして育てられたんですよ、そして周りの人を思いやることができる人たちです。みんな、私のことを誇らしくおもってるはずよね。それが私にとっての喜びです」とコメント。そして、女性の候補者たちに向けて熱いメッセージを寄せた。「女性の候補たち、一緒に立ち上がってくれますでしょうか?映画製作者、プロデューサー、撮影監督、デザイナーみんなよ!見渡してください。私たちにはそれぞれの物語があります。様々な話があるんです。ぜひ聞きに来てください。そして最後に、全ての人たちをふくめるべきだわ!」(text:cinemacafe.net)■関連作品:スリー・ビルボード 2018年2月1日より全国にて公開© 2017 Twentieth Century Fox
2018年03月05日