ディーゼル(DIESEL)の新作レディースアイコンバッグ「フリーダ」が、全国のディーゼル ストアなどに登場。“MA-1”着想の新アイコンバッグディーゼルの「フリーダ」は、MA-1からインスピレーションを得た新作アイコンバッグシリーズ。光沢感のあるナイロン素材や、カーキ色ボディ×オレンジ色ライナーの配色、さり気なく施したステッチなど、ミリタリージャケットを彷彿とさせるデザインが魅力だ。バックパック&サッチェルバッグなど4モデル展開モデルはバックパック、サッチェルバッグ、ミニボストンバッグ、マイクロミニバッグの4種類。フラップ仕様のバックパックは、フロントにエッジィなシルバーパーツをオン。機能性にも優れており、バックスタイルにはメインコンパートメントにアクセスできるジップを、サイドには収納性の高いポケットを配している。サッチェルバッグは、ハンドル部分にシーズナルプリントのスカーフを巻いて、アクセントをプラス。取り外し可能なストラップも付属しており、ハンドバッグとしても、ショルダーバッグとしても活躍してくれる。ミニサイズのボストンバッグは、太めのウェビングハンドルが目を惹くデザイン。ハンドバッグ&クロスボディの2WAYで使用することができる。コロンと丸いフォルムのマイクロミニバッグは、小さいながらも様々なアレンジができる優れもの。ストラップを付け替えるだけで、クロスボディバッグにも、ハンドバッグにも、バックパックにもなるので、その日の気分やコーディネートにぴったりの使い方を楽しみたい。【詳細】ディーゼル 新アイコンバッグ「フリーダ」発売時期:2021年1月中旬 ※シルバーのみ2021年2月下旬展開予定販売店舗:全国のディーゼル ストア、公式オンラインストアアイテム:・「ANERES」38,000円+税 33.5×24.5×12.2cm・「LARA」30,000円+税 21×31×11.5cm・「CAYCAL」22,000円+税 11.5×20×11.5cm・「LEDYBAG」18,000円+税 19×12×5.5cm【問い合わせ先】DIESEL JAPANTEL:0120-55-1978(11:00〜18:00)
2021年02月01日ディズニープラスで独占配信中の『ムーラン』の特別映像が公開された。本作の監督を務めたニキ・カーロが主人公ムーランの魅力、特徴、そして本作への愛を語るスペシャルな内容だ。ディズニー・アニメーションの人気キャラクターのひとりとして知られるムーラン。勇ましく、凛々しくもあるがどこか穏やかなムードもあるこの女性の基になったのは、7世紀に記された詩歌で、その後、様々な人によって語り継がれ、ディズニー・アニメーションは世界中で大ヒットを記録した。ムーランは愛する父の身代わりとなり、男性と偽って兵士として国の運命をかけた戦いに挑む中で、自分自身の進むべき道や、自分が何を最も大切にしているのかに気づいていく。カーロ監督は「ごく普通の少女だったムーランが戦士となり、やがて英雄になる。人々の共感を呼ぶ物語」と分析。「ムーランのすばらしさは等身大であること。特別な能力ではなく知恵と機転と強い意志で数々の困難を乗り越えていく」と語る。そんなムーランをより立体的に描くために、本作では新たなキャラクター、シェンニャンが登場することになった。名女優コン・リーが演じるシェンニャンは単なる敵役ではなく、ムーランと対照的な立場、まるでコインの表裏にあるような人物として描かれている。男性として自分を偽ることについて逡巡し、やがて家族を愛するひとりの人間として進んでいくムーランと、自分自身や周囲の関係を信じきることができないまま力に頼らざるを得なかった哀しい存在シェンニャン。ふたりは時に対峙し、時にお互いの存在によって変化を遂げていく。このドラマは実写版の最大の見どころだ。特別映像には他にもプロデューサーを務めたアジア映画界の大物ビル・コンのインタビューや、映画のダイジェストも登場。長きに渡って語り継がれてきた伝説を新たに描いた『ムーラン』の注目ポイントがコンパクトにわかる内容になっている。『ムーラン』ディズニープラス会員、プレミアアクセスで独占公開中
2020年09月18日ストラディバリウス(Stradivarius)から、メキシコの画家「フリーダ・カーロ」のカプセルコレクションが登場。2018年3月23日(金)よりストラディバリウス全店で発売される。「フリーダ・カーロ」は、実在したメキシコの女性画家。時代を切り開いた革新的な女性の象徴として世界中から愛されてきた。生誕110周年を迎える今年、ストラディバリウスは彼女に着目。「フリーダ・カーロ」のアートの世界をファッションに落とし込み、3種類のTシャツを完成させた。真っ白なキャンバスに絵を描くように、ホワイトのTシャツには「フリーダ・カーロ」の女性の姿をプリントした。またイラストで表現したTシャツ、さらにブラックの下地にカラフルな刺繍を施したモデルも揃う。【アイテム詳細】ストラディバリウス「フリーダ・カーロ」カプセルコレクション 全3種 各2,950円+税発売日:2018年3月23日(金)取り扱い店舗:ストラディバリウス全店・アートプリントTシャツ・イラストTシャツ・刺繍Tシャツ【問い合わせ先】ストラディバリウス・ジャパン カスタマーサービスTEL:03-3464-1222
2018年03月26日お笑いタレントの渡辺直美が、ディズニー/ピクサー最新作『リメンバー・ミー』(3月16日公開)の日本語吹き替え版で、カラフルな“死者の国”に登場する実在したメキシコの芸術家フリーダ・カーロ役を務めることが6日、明らかになった。ディズニー/ピクサー声優は今回が初挑戦で、「ディズニー/ピクサー作品を全部観ているので、すごく嬉しかったです!」と喜んでいる。渡辺直美がフリーダ・カーロ役の声を担当ミュージシャンを夢見る少年ミゲルがカラフルな“死者の国”に迷い込み、そこで出会った"家族が恋しいガイコツ"のヘクターと冒険を繰り広げる同作。渡辺は、ミゲルが"死者の国"で出会う情熱的な芸術家フリーダ・カーロの声を演じる。フリーダ・カーロ(1907~1954)は実在のアーティストで、メキシコの紙幣にも描かれるほど国を代表する芸術家。当時から愛と自由に生きた革新的な女性で、今も彼女が描いた絵や作品は世界中で愛され人気を誇っている。渡辺は“家族のつながり”を描く本作のテーマに共感したそうで、芸人の夢と家族の間で葛藤した過去を振り返り、「芸人になりたいというのはずっと子供の頃からの夢でした。でもすごく反対されました。売れる人は一握りなんだから、お前はなれないと最初からすごく否定されて。悔しい気持ちもあり、頑張って親に良い所を見せたいとか、親戚に喜んでもらいたいと思ってやってこられたので、むしろ反対された方が自分のためには良かったのかなと思います。今は家族も応援してくれていて、家族に自分の頑張っている姿や夢を叶えている姿を見せられて、本当に良かったなと思いました」と劇中のミゲルと同じ境遇だったエピソードを披露した。本作は陽気で美しいテーマパークのような死者の国が舞台となっているが、渡辺が演じるフリーダ・カーロもその世界観にぴったりなカラフルな衣装で登場。渡辺は「色彩が綺麗過ぎてびっくりしました。色の組み合わせや死者の国の輝き方とか、色合いがすごく可愛くて素敵でした」と世界観を絶賛。また、フリーダ・カーロについて「女性でフリーダに憧れている方は多いですよね。携帯の待ち受けにしていたり、グッズもたくさん出ていたり。今、メキシコの可愛い色合いがとても流行っているので、今のこの時代に作品がすごくぴったりだと思いました」と語り、「フリーダの服装が可愛かったので、そういう感じのファッションが2018年夏に増えそう!」と日本でのフリーダブームを予想した。ディズニー担当者は起用理由について「フリーダ・カーロは『情熱の画家』と呼ばれ、時代を切り拓いた革新的な女性の象徴として世界中の人々から愛される存在。ニューヨーク留学やワールドツアーを行っている渡辺直美さんも、常に世界に向けて革新を起こし続けており、まさに現代のフリーダ・カーロ。時代の最先端を行くファッション性やその個性的な世界観で注目を集める女性であると思いオファーさせて頂きました」と説明している。また、渡辺が演じる本編シーンの映像も到着した。本作でフリーダは創作に夢中になると他のことが見えなくなってしまう情熱的な芸術家として登場。この本編シーンでは、アトリエに迷い込んでしまったミゲルとフリーダが出会うシーンとなっている。(C)2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
2018年02月07日フリーダ・カーロというアーティストを知っているだろうか?鮮やかな色合いとトレードマークの一本眉が印象に残る彼女の肖像写真を見たことがある人は多いだろう。
2017年07月21日マルニ(MARNI)が11月下旬に、前世紀を代表する女性アーティストをモチーフにした色とりどりの鳥たちをデザインした限定コレクションを発売。その収益をインドの難民キャンプを支援するヴィマラアソシエーションに寄付する。この「MARNI HAPPY BIRDS」と題したプロジェクトでは、アートの世界からインスピレーションを得た限定コレクションを発売。前世紀を代表する女性アーティスト5名を皮肉たっぷりにそれぞれ鳥のイラストで表現し、その色とりどりの鳥たちをコロンビアの職人たちとの確立されたパートナーシップのもとに、ハンドペイントした限定コレクションを展開する。キャロル・ラマ(3万7,800円)は曇り空に差し込む日差しのような一風変わった鶏冠を持つ鳥に、フリーダ・カーロ(3万1,200円)は大きなくちばしをした鵜に昇華。ジョージア・オキーフ(3万1,200円)は鷭(バン)になり、アリス・ニール(3万1,200円)は空を見上げる小さな鳥に、ルイーズ・ブルジョワ(3万1,200円)はクイーンとして描かれた。同コレクションは、12月7日から13日まで伊勢丹新宿本館3階のザ・ステージ#3、銀座三越4階のグローバルメッセージにオープンするポップアップショップでも販売。なお、同プロジェクトの収益は、インドの難民キャンプを支援するヴィマラアソシエーションに寄付される。
2016年11月03日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「NADiff(ナディッフ)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・銀座のNADiff du Champ(ナディッフ デュ シャン)です。■『フリーダ 愛と痛み』石内都フリーダ・カーロは、1907年にメキシコに生まれ、1954年に47歳という若さでこの世を去った女性画家だ。幼い頃に患った病気や、まだ若かりしうちに遭遇した交通事故での大怪我により、生涯その体に痛みを背負い、晩年にはほとんどベッドに横たわりながらの絵画制作を行った。そんなフリーダの生家であり、2度目の結婚をした際に戻ってから終生を過ごしたメキシコシティ近郊の「青い家」は「フリーダ・カーロ記念館」として今も残されている。しかし、家の中の一部や彼女の遺品の多くは一般には公開されていなかった。日本の写真家、石内都は、メキシコのキュレーターの依頼を受け、この「青い家」で3週間にわたり、フリーダの遺品やバスルームを撮影した。病気の影響で長さが左右違ってしまった足に合わせ、底の厚さが違う靴。腰を支えたコルセット。何種類にも及ぶ薬瓶。ところどころがほつれた靴下。そして、メキシコ伝統の色鮮やかなドレス、ブラウス、スカーフ。これらの持ち主は、もうこの世にはいない。これらの写真を眺めることは、例えば記念館などでガラスケースに展示された遺品を眺めることとは違っている。写真は、その遺品を様々な角度から見せてくれる。時に、それがどんな服なのか全容が分からないくらいのクローズアップで。または、今まさにその一歩を踏み出したかのように配置された靴を、横から眺めるように。それらをじっと見つめていると、ほつれた糸が見える。シミが見える。ブラシに残された一本の毛髪が見える。擦り切れた靴に、歩き方の癖が見える。ほとんど空になったマニキュアの瓶には、美意識が見える。つまり、そこには今は亡きフリーダの生が見える。誰かが着ていた服や、使っていたもの、その不在の持ち主の個性は、いつだってこうした断片に、そして細部に宿っている。「死は肉体が無くなっただけで、精神や愛や痛みという決して目に見えない、手で触れることのできない型のないものたちは、かたちある残された品物たちに宿っている。その気配を確実に写真に写し撮ることが、私の仕事である。」と、あとがきの「フリーダふたたび」にて決然と述べる石内都。持ち主の不在と、それと同時に決して消えない生の痕跡に、フリーダと同じ女性として、アーティストとして、向き合う石内とフリーダとの対話が、この写真には投影されている。フリーダは死んでしまった。涙や血に濡れた姿も、幾度もの流産に苦しむ姿も、鮮明に表現した自画像を多く残して。フリーダ自身の絵筆で描き出した、そうした鮮烈な哀しみや苦しみの表象とはまた異なり、持ち主を失って時を経た遺品たちは、ひっそりと、写真の中にある。過去を、愛を、痛みを、静かに内包するその姿に、あなたはフリーダのどんな言葉を聞き、どんな姿を想像するだろうか。2015年夏に、フリーダの遺品を撮影する石内都に密着したドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 石内都、織るように』が上映された。しかし、その際に撮影された写真は“Frida by Ishiuchi”というタイトルで、海外の出版社からしか写真集として発行されていなかった。そのため今回の紹介書籍は、ようやく日本で出版された1冊ということになる。ただし、“Frida by Ishiuchi”と『フリーダ 愛と痛み』では収録されている写真が異なる。6月28日から8月21日まで、銀座の資生堂ギャラリーにて開催されている写真展「Frida is」では、“Frida by Ishiuchi” 、『フリーダ 愛と痛み』の両方からセレクトされた写真、31点が展示されている。そちらも併せてご覧いただきたい。【書籍情報】『フリーダ 愛と痛み』著者:石内都(寄稿:桐野夏生)版元:岩波書店判型:A4/上製/カバー/112項定価:3,800円【展覧会情報】石内都展「Frida is」会場:資生堂ギャラリー住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階会期:6月28日から年8月21日時間:平日11:00~19:00、日曜・祝日11:00~18:00料金:無料
2016年07月07日2014年に“写真界のノーベル賞”と言われるハッセルブラッド国際写真賞を受賞した写真家、石内都の個展「Frida is」が、6月28日から8月21日まで、東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催される。1979年に、街の空気、気配、記憶を捉えた写真集『APARTMENT』で、第4回木村伊兵衛写真賞を受賞した石内都。2005年には、母の遺品を撮影した『Mother’s 2000-2005 未来の刻印』で、第51回ヴェネチア・ビエンナーレの日本代表に選出され、世界的に注目を集めるようになった。2007年より現在まで続く、原爆で亡くなった人々の遺品を撮影した『ひろしま』シリーズも国際的に高く評価され、近年は国内外で数多くの個展を開催。これまでに、大正、昭和に流行した着物、銘仙を撮影した『絹の夢』を発表したほか、子供の着物を撮り下ろした『幼き衣へ』を発表し、布や記憶にまつわる作品に精力的に取り組んでいる。また、2012年には、メキシコを代表する女性画家フリーダ・カーロの遺品を、フリーダの生家でもあるフリーダ・カーロ博物館で3週間にわたって撮影。その撮影の模様を捉えたドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 -石内都、織るように』が昨年公開され、話題を集めた。今回開催される石内都展「Frida is」では、フリーダが身に着けていたコルセットや衣服、靴、指輪などの装飾品に加え、櫛や化粧品、薬品など、彼女の死後50年となる2004年に封印を解かれた遺品を撮影した石内の写真集『Frida by Ishiuchi』、『Frida 愛と痛み』シリーズから、31点の作品を公開。会場では、苦しい状況の中でも常に美を意識し、情熱的な生涯を過ごしたフリーダの遺品を、“青い家”と呼ばれるフリーダ・カーロ博物館で、フリーダと対話をするように自然光の中で撮影した石内の作品が展示される。なお、石内の作品は、同展の期間中に資生堂銀座ビル、SHISEIDO THE GINZA、東京銀座資生堂ビルでも展示される。また、会期中の7月2日には、石内とmameのデザイナー黒河内真衣子による対談が行われる。申し込み方法は、資生堂ギャラリーのオフィシャルサイトで確認出来る。さらに、同展に合わせて未発表の写真を中心とした写真集『フリーダ 愛と痛み』と石内のエッセイ集『写真関係』が刊行されるほか、ドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 ―石内都、織るように』が、7月23日より大阪のシアターセブン、7月30日より東京のアップリンクで再上映される予定だ。【イベント情報】石内都展「Frida is」会場:資生堂ギャラリー住所:東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階会期:6月28日から年8月21日時間:平日11:00~19:00、日曜・祝日11:00~18:00料金:無料休館日:月曜日(月曜日が祝日にあたる7月18日も休館)【関連企画】対談:石内都 × 黒河内真衣子(mameデザイナー)会場:花椿ホール住所:東京都中央区銀座7-5-5資生堂銀座ビル3階日時:7月2日時間:14:00~16:00料金:無料(申し込み多数の場合は抽選)定員:200名【書籍情報】『フリーダ 愛と痛み』編著:石内都発刊:岩波書店A4判/上製発売:2016年6月17日【書籍情報】『写真関係』編著:石内都発刊:筑摩書房A5判/上製/カバー装発売:2016年6月上旬
2016年06月06日資生堂ギャラリーにて、日本を代表する写真家、石内都の個展「Frida is」が、6月28日(火)から8月21日(日)まで開催される。本展は、石内によるフリーダ作品シリーズの日本で初の本格的な発表となる。2012年に石内はメキシコシティにあるフリーダ・カーロ博物館からの依頼により、3週間に渡って、画家フリーダ・カーロの遺品を撮影。本展では、「Frida by Ishiuchi」、 「Frida 愛と痛み」から31点の作品が展示される。フリーダ・カーロは、メキシコの現代絵画を代表する画家。幼少期の病気や事故で体が不自由であったにもかかわらず、コルセットに装飾を施したり、 民族衣装を自分の体に合わせてアレンジしたりと、 苦しい状況の中でも常に美を意識していた。トロツキーやイサム・ノグチとの恋愛、 メキシコの国民的英雄だった画家ディエゴ・リベラとの2度の結婚など、 作品と共にその情熱的で波乱に満ちた生涯は、今なお現代の女性たちを刺激し、広く共感を集めている。石内のフリーダのシリーズ作品は2013年11月に「PARIS PHOTO 2013」で初公開され、 メキシコの出版社・RMより写真集が発売された。 2015年にはマイケル・ホッペン・ギャラリー(ロンドン)で初の大規模な展示が行われ、 日本では石内のメキシコでの撮影過程に密着したドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 ―石内都、 織るように』(監督:小谷忠典)が話題を呼んだ。今回、本展開催に合わせて未発表の写真を中心とした写真集「フリーダ 愛と痛み」(岩波書店)と石内の写真とエッセイ集「写真関係」(筑摩書房)が刊行され、 ドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 ―石内都、 織るように』が東京と大阪で再上映される。また、関連企画 として7月2日(土) には、花椿ホールにて石内とmameデザイナーで2014年、毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞した黒河内真衣子による対談が開催される。石内は、フリーダの遺品の撮影に際して、「同じ女性として、 表現者として、 しっかり生きた一人の女性に出会ったということが一番大きかった」と語っている。同じ女性としての視点を持ちながら、フリーダ・カーロに向き合った石内の作品から、あなたは何を感じるだろうか。ぜひこの機会をお見逃しなく。石内のメキシコでの撮影過程に密着したドキュメンタリー『フリーダ・カーロの遺品 ―石内都、 織るように』は、6月下旬よりアップリンク(東京)、シアターセブン(大阪)にて上映がスタート。(text:cinemacafe.net)
2016年05月30日今秋冬のジャスト カヴァリ(Just Cavalli)は、カラフルなメキシコの世界観や情熱的な女性画家フリーダ・カーロにインスピレーションを受けた。コレクションでは濃い赤やベージュやピンク、また時にエキゾチックな幾何学模様を織り交ぜた色柄使い。レディなタイトシルエットとガーリーなボリューミーシルエットを使い分け、フェミニンなパワーに溢れた女性を作り上げた。ご覧のコート(16万4,000円)は、異素材同士の素材で表現された千鳥格子がポイント。上襟とパイピングのように使ったファーがエレガントなニュアンスを付けているが、襟やポケット、ゴールドのメタルボタンなどのディテールは大振りでキュート。ボリュームのあるAラインのシルエットによってマテリアルの面白さが引き立ち、エレガントに主張する。<問い合わせ先>スタッフ インターナショナル ジャパンTEL:03-5794-9931
2015年10月01日シネマカフェがおすすめするサントラ入門盤紹介。第5回目の今回は、“芸術の秋”の訪れを感じる日々におすすめしたい、どっぷりと映画と音楽の世界に浸れる3枚をご紹介。■『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』“ベルセバ”こと「ベル&セバスチャン」のフロントマンとして活躍するスチュアード・マードックが初の脚本・監督デビューを果たした本作は、もともとスチュアートが2009年にソロプロジェクトとして発表した同名アルバムをもとに、映画として語り直したもの。少女“イブ”を主人公に、ミュージカル映画としてポップな楽曲が全編を彩っている。これまでにもさまざまなミュージカル映画のサウンドトラックをご紹介したけれど、本作はもともとはひとつのアルバム作品として発表されている楽曲ばかりで構成されているということもあり、楽曲それぞれがストーリーを語りながらも、それぞれに独立した魅力を放っている。それになにより、スチュアートの書く楽曲はまったくぶれることなく、スウィングするリズムに豊穣なハーモニー、そしてメランコリックに響くメロディには終始うっとりさせれらる。劇中で結成されるポップグループが鳴らすサウンドは、どれもどこか懐かしくて、胸を躍らせるようなものばかり。それは、この映画の最後にジェームズが言う“この夏は僕の最高傑作だ”という言葉のように、いつか過ごした夏に思いを馳せ、当時の胸の高鳴りを気恥ずかしさと切なさが混ざり合ったような感覚と共に思い出すような、そんな気持ちにさせられる音楽ばかりだ。この夏に過ごした時間を思い出しながら、少しずつ訪れる秋を感じるためのサウンドトラックとしてぜひ手にとってほしい一枚。■『ラブ&マーシー』「ザ・ビーチ・ボーイズ」のメインソングライターとして、数多くの名曲を世に送り出したブライアン・ウィルソンの生涯を描く本作。もちろんサウンドトラックには「ザ・ビーチ・ボーイズ」の豊かなサウンドやハーモニーが堪能できる楽曲の数々が収録され、インストゥルメンタルパートはアッティカス・ロスの楽曲が並んでいる。アッティカス・ロスといえば、フェイスブックの創設者マーク・ザッカーバーグを描いたデヴィッド・フィンチャー監督作『ソーシャル・ネットワーク』の音楽を「ナイン・インチ・ネイルズ」のトレント・レズナーと共同で手掛けアカデミー賞を受賞したほか、同じくデヴィッド・フィンチャー監督作『ゴーン・ガール』や『ドラゴン・タトゥーの女』の音楽を手掛け、どちらかといえばシリアスでミステリアスな作風が特徴。爽やかな「ザ・ビーチ・ボーイズ」を描く映画に、なぜアッティカス・ロスが?と鑑賞前は思ってしまうかもしれないけれど、本編で描かれるブライアンをすっぽりと包む孤独や彼の心の闇には、アッティカス・ロスの緊迫感のあるトラックとてもマッチし、物語に情感を与えている。多くの幻聴に悩まされていたブライアンが、実際に聞いていたであろう“音”を想像して制作されたという楽曲の数々は、サンプリングされた「ザ・ビーチ・ボーイズ」のさまざまな楽曲の断片を再び再構成するというかなり実験的な内容。そこにアッティカス・ロスならではの空間を包み込むようなメランコリックな空気が加わり、「ザ・ビーチ・ボーイズ」の楽曲と並べられた本作の中でも聞き応えのあるものばかり。とはいえ、まずなによりブライアンの楽曲はどれもすばらしく、本作をきっかけに「ザ・ビーチ・ボーイズ」のアルバム(特に本編で制作される「ペット・サウンズ」をぜひ)や彼のソロ作に手を伸ばすことを強くおすすめする。壮絶な日々が描かれた物語のラスト、ブライアンとメリンダが見つめあう中で流れる「素敵じゃないか」に涙したひとも少なくないのではないだろうか。■『フリーダ・カーロの遺品―石内都、織るように』佐野洋子の名作絵本『100万回生きたねこ』のドキュメンタリー作品『ドキュメンタリー100万回生きたねこ』で注目を集めた小谷忠典監督の新作として公開された本作。前作ではコーネリアスが音楽を担当していたが、本作ではギタリストの磯端伸一がサウンドトラックを手掛けている。ギターという表現の境界をすり抜けるように、美しくミステリアスで透明感のある磯端伸一のサウンドは、夏の終わりに振る雨のようにひんやりと、スピーカーから空気の中に溶け込んでいく。繊細なメロディが流れはじめたかと思えば、思わぬ方向へとハーモニーが展開していく静謐なギターの音色と、薬子尚代が弾く瑞々しいピアノが絡み合う本作は、長雨の続く秋に室内でゆったりと過ごすのに最適な一枚としてぜひおすすめしたい。(text:Toshihiro Horiai)
2015年09月23日フリーダ・カーロという画家を知っていますか? 1907年メキシコ生まれ。6歳の時に小児マヒを患って右足は短いまま、18歳で電車とバスの衝突事故に遭い、バスの折れた鉄柱が下腹部を貫通。脊椎、鎖骨、右足、骨盤の骨折で一時は医者にも見放され、生還しても47歳で亡くなるまで後遺症に苦しみ、それでも情熱的に描き続けたフリーダのことを。死後50年を経て、フリーダ・カーロ博物館からの依頼で彼女の遺品を撮影することになったのが、原爆で亡くなった人々の衣服を撮影した写真集「ひろしま」などで著名な世界的写真家、石内都さんでした。石内さんをテーマに映画を撮りたいと念願していた小谷忠典監督が、メキシコで石内さんに同行してカメラを回し、さらにメキシコの歴史や文化にも分け入って撮影した映画が、この魅力的で貴重な「フリーダ・カーロの遺品」です。遺品なのに、まるでフリーダが生きているかのよう! 偉大な画家というより、一人の女性としてフリーダを甦らせた石内さんは、普遍的な“女の人生”を私たちに突きつけます。女性として芸術家として、共通点を持つこの二人を、生と死の境を越えて活写した小谷監督にお話を伺いました。自分の傷に気づかせてくれた石内さんをテーマに、映画を撮りたい学生の頃から石内さんのファンで、いつか彼女の映画を撮りたいと思っていた小谷監督がインスパイアされたのが、石内さんが身体の傷を撮った写真集「scars」でした。「10年位前、結婚したいと思ったバツイチの女性に子どもがいて、その子の父親になりたいと思った時、引っかかるものがあったんです。それが何かはわからなかったけれど、石内さんの写真を見た時、自分の傷に気づかされて。自分には、父親がアルコール依存症という問題がずっとあったのですが、そのことと向き合わないと進めないんだなと」父親の理想像を追い求め、実際の父親とぶつかっていた自分が、石内さんの写真を見たことによって理想が崩れ、父親を一人の人間として受け容れられるようになったとか。その変化は非常に大きく、後に小谷監督は、自身の家族を撮った映画「LINE」のパンフレットで石内さんにコメントを依頼します。今回、彼女をテーマに映画を撮りたいと連絡した時は、たまたま石内さんがメキシコに旅立つ2週間前だったとか。「まさか、メキシコへ行ってフリーダを撮ることになるとは、全然思ってなかったです。こんなすごいプロジェクトを見過ごすわけにはいかないでしょう! とプロデューサーを説得し、石内さんの到着した2、3日後、どうにかメキシコに降り立ちました」フリーダ個人の奥にあるメキシコの歴史や文化を投影青く塗られた壁が印象的な、通称“青い家”。フリーダ・カーロの生家であり、夫の画家ディエゴ・リベラと結婚生活を送り、最期の時を迎えた場所、フリーダ・カーロ博物館の陽光の当たる中庭や、風通しのよさそうな明るい室内で、石内さんが撮影しています。何万点もある遺品の中から、即決で選び、撮らないものは「アディオース!」と除けていく姿勢の軽々と楽しげなこと。そのキュレーションの見事なこと。「石内さんも、最初はフリーダ個人を捉えていたんですけれど、遺されたものの中にある色彩とか質感、ディテールから、フリーダ個人より、もっと奥にあるメキシコの歴史とか文化に、どんどん着眼されていったんです。ただの記録では映画にする意味がないので、そういった石内さんの目には見えない仕事も可視化するというか、映像で伝えたいなあという思いがあったので、翌年、もう一度メキシコを訪れたんです」フリーダの母親の出身地オアハカで死者の祭りを撮影し、フリーダが日常的に愛用した伝統衣装テワナドレスを作る刺繍家の女性たちを取材するなど、映像に民俗色豊かな色彩感と文化の奥行が加わりました。テワナドレスは母から子へと受け継がれるとか。女性の手仕事も脈々と受け継がれ、「着物と同じね」と石内さんが撮影中に共感するシーンも。フリーダの強さは日常をちゃんと送っている生命力の強さ「フリーダは衣装持ちですが、その中でもテワナドレスは圧倒的に多い。痛みをあれだけ抱えた人だったので、衣装に守られているという感覚があったんじゃないでしょうか」1937年ヴォーグに載った時に着ていたグリーンのブラウスが、お洒落で驚きました。「自分をアピールするために、戦略的だったとは思うんですけれど、それだけじゃなく本当に大事にしていたんでしょうね。ただ、彼女はセルフプロデュースが本当に上手い人だと思います。本人は身長150cm足らずなのに、あれだけ大きく見せるというか、強く見せるというのは、衣装の力が大きいと思いますね」フリーダは、洗練された独自の感覚でテワナドレスを注文していたので、現地の刺繍家たちからは、あれは伝統本来のものではない、と言われているようです。「センスいいですよね。石内さんも着物を着崩して着るんですけれど、本当にかっこいいと思います」石内さんが淡々と撮影した写真は、光や風と柔らかく重なり合って、まるで家族の遺品をファミリーで見ているような親密な日常感に繋がってくるから不思議です。「石内さんもおっしゃってましたが、フリーダはいろいろセンセーショナルな物語を抱えていましたけれど、彼女の強さはそういうものじゃなく、あれだけの障害を抱えながら、ちゃんと日常生活を送っていた強さだと。映画でも、フリーダの日常の生命力を描きたいと思っていました。彼女は衝撃的な絵を描いていますが、タッチとか見るとすごく繊細で可愛らしかったりするんですよね。実物を見ると、よりそれは感じました」そんなフリーダの遺品を、あちらのスタッフが「こんなところで撮るの?」と驚くほど、石内さんはカジュアルに撮影していたとか。「ものを撮ってる感覚ではなく、身体としてものを撮れる人だから、フリーダ像を一回とっぱらって、もう一回、普遍的な女性というものを立ち上げるんだという意識は、最初から持っていたと思うんです」と小谷監督。撮影中も、「フリーダ、そうだったの」と話しかけながら撮影していたという石内さん。メキシコに行く前から話しかけていたそう。「フリーダ、呼んでくれてありがとう」と。そんな女性二人の息吹が伝わってくる「フリーダ・カーロの遺品」、自分に投影して観てみませんか? きっと新しい発見があり、生きる勇気が湧いてくるはずです。ドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 ― 石内都、織るように』2015年8月からシアターイメージフォーラムほか 全国順次公開監督・撮影:小谷忠典 出演:石内都 予告編: 小谷忠典(こたに・ただすけ)1977年大阪出身。絵画を専攻していた芸術大学を卒業後、ビュジュアルアーツ専門学校大阪に入学し、映画製作を学ぶ。『子守唄』(2002)が京都国際学生映画祭にて準グラン プリを受賞。『いいこ。』(2005)が第28回ぴあフィルムフェスティバルにて招待上映。初劇場公開作品『LINE』(2008)から、フィクションやドキュメンタリーの境界にとらわれない、意欲的な作品を製作している。最新作『ドキュメンタリー映画100万回生きたねこ』(2012)では国内での劇場公開だけでなく、第17回釜山国際映画祭でプレミア上映後、第30回トリノ国際映画祭、 第9回ドバイ国際映画祭、第15回ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭、サラヤ国際ドキュメンタリー映画祭、ハンブルグ映画祭等、ヨーロッパを中心とした海外映画祭で多数招待された。映画写真 ©ノンデライコ2015
2015年07月24日近代メキシコを代表する女性画家フリーダ・カーロの遺品を、世界的な写真家・石内都がメキシコのフリーダの生家で撮影をする過程を収めたドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品 -石内都、織るように』が、8月より全国にて公開されることが決定した。ファッション誌『VOGUE』の表紙に登場したり、日本では「CABANE de ZUCCa(カバン ド ズッカ)」のイメージキャラクターになったりと、世界中を魅了するアイコン的な存在だったフリーダ。しかしその本質は、シュルレアリズムの作家としてヨーロッパで高く評価されながらも、身体の不自由やメキシコ近代化の荒波に翻弄されつつ、生涯痛みを背負い、多くの恋に身を焦がした情熱的なひとりの女性だ。本作では、そんな今もなお多くの女性に刺激を与え続けている彼女の遺品を、石内氏がメキシコの自然光のもと、写真を通じて誰も想像し得なかった“新たなフリーダ・カーロ”像を浮き彫りにしていくーー「生」と「死」が同居するメキシコで、2人の芸術家が時空を超えて交差した、過去ではなく現在(いま)を捉えた作品となっている。“生きること”そのものを描き続けたフリーダの記憶を内包した遺品たち。彼女のアイデンティティを支えた伝統衣装やアクセサリー、絶え間ない身体の痛みを想起させるコルセットや医薬品など、その数は膨大だ。実際に3週間にわたりフリーダの遺品たちと対峙した石内氏に、当時を振り返ってもらうとこんな言葉が返ってきた。「フリーダには熱狂的なファンが多いけれど、正直なところ私はそれほど熱心なファンというわけではなく、ごく一般的な知識しか持ち合わせていませんでした。でも撮るからには、資料として、本は一通り読んで現地に向かったわけです。そうしたら資料の中で見たフリーダと私が出会ったフリーダは全然違っていました。というのは、写真には撮った人の“感じ方”が如実に表れるものなんです。同じものを撮っても、撮る人によって全く違うものになる。ある本ではコルセットが肉の塊のように撮られていて、女性アーティストってこういうふうに思われているんだな、と残念に思いました。女性が何か表現するとときにスキャンダルだけが強調されて、それだけでイメージが作られることがある。とくにフリーダは恋愛沙汰が多い人でしたから、肉欲の塊のように撮られているんです。こういった偏見は今も根本的には変わっていません。私もいろいろ言われたことがあります。でも私もそうですが、フリーダは何を言われても関係ない。彼女にはやることがたくさんあって、世間の噂話に関わっている暇はなかったのですから。私もこうやって作られたイメージを抱いてメキシコに行ったわけですが、そこでちゃんとフリーダと出会うことができたから、運がよかった。私の出会ったフリーダが真実かどうかは別なんです。ただ、今まで私が持っていたイメージとは違っていました」。フリーダのこれまでのイメージとはまた違った角度で捉えたという本作。監督は『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』で、国内外で高く評価された小谷忠典。多くのファンに愛されるフリーダーー彼女の知られざる素顔に注目が集まりそうだ。『フリーダ・カーロの遺品 -石内都、織るように』は8月、シアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。
2015年05月12日その波乱に満ちた恋多き人生が映画化され、「VOGUE」誌の表紙に登場したり、日本でも「Cabane De Zucca(カバン・ド・ズッカ)」のイメージキャラクターや、雑貨・Tシャツのデザインに採用されたりと、いまもなおアイコンのひとりとして多くの女性から支持を集める、メキシコを代表する女性画家フリーダ・カーロ。その遺品を、世界的な写真家・石内都が撮影する過程を収めたドキュメンタリー映画『フリーダ・カーロの遺品―石内都、織るように』が、8月より全国公開されることが決定、予告編映像が到着した。自画像を中心とするシュルレアリズムの作風が世界的に評価されただけでなく、生涯、身体の痛みと闘い、メキシコ近代化の荒波に翻弄されながらも、恋多き情熱的な生き方で、没後もなお多くの女性たちの共感を呼んでいるフリーダ・カーロ。その人生を映画化したサルマ・ハエック主演の『フリーダ』(’02)は、アカデミー賞6部門にノミネートされた。そして、2012年。死後58年を経て初めて公開された彼女の遺品を、写真集「ひろしま」で原爆で亡くなった人々の衣服を撮影するなど世界的に注目される女性写真家・石内都が撮影する姿を追ったのが本作。現在はフリーダ・カーロ博物館《青の家》となっているメキシコシティの生家を訪れた石内氏の前には、フリーダのアイデンティティを支えた伝統衣装やアクセサリー、絶え間ない身体の痛みを想起させるコルセットや医薬品など、膨大な数の遺品が一つ一つ並べられていく。それは女性として、ひとりの人間としての喜びや誇りとともに、さまざまな“痛み”を抱えながらフリーダが生きていた証であると同時に、彼女の記憶をも内包しているかのよう。石内氏はメキシコの自然光のもと、写真を通じてだれもが想像をしたことがない新たなフリーダ・カーロ像を浮き彫りにしていく。生きることそのものを描き続けた画家と、彼女の遺品を見つめ撮影した写真家。2人の芸術家が時空を超えて交差し、過去ではなく、現在(いま)をカメラは記録する。その3週間に渡る撮影過程に密着し、丹念に映像に収めたのは、前作『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』で名作絵本が有する死生観に独自の解釈で迫り、国内外で評価された小谷忠典。石内氏の創作過程を追いながら、フリーダの遺品の背後に広がるメキシコの風土、引き継がれる伝統、現在を生きる女性たちの姿をも捉えた、“生と死”“記録と記憶”を巡るドキュメンタリーとなっている。『フリーダ・カーロの遺品―石内都、織るように』は8月、シアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月12日シャーロット オリンピア(Charlotte Olympia)の15クルーズコレクションの「ハイビスカス(HIBISCUS)」(18万4,000円)は、情熱的な南国の花そのもの。鮮やかなグリーンのスエード地の全面に、大振りのハイビスカスのアップリケが一つひとつ手作業で丁寧に刺繍されている。足首まで花と葉に覆われた大胆なデザインと14.5cmと高いピンヒールが刺激的。同シーズン、メキシコのスピリットから着想を得て、陽気で色彩豊かなコレクションを見せたシャーロット オリンピア。ハイビスカスモチーフは、メキシコの画家フリーダ・カーロが身に着けていたヘッドアクセサリーの花をイメージしている。<問い合わせ先>ブルーベル・ジャパン株式会社(ファッション事業本部)TEL:03-5413-1050
2015年04月06日「グッチ(GUCCI)」のクリエーティブディレクター、フリーダ・ジャンニーニが2015年2月末で退任することがわかった。ケリングが発表した。ジャンニーニは、15-16AWコレクションを2015年2月25日に発表した後、2月末で退任となる。同ブランドの新たなクリエーティブディレクターについては、追って発表される。ジャンニーニは、ケリンググループ、そしてグッチに12年以上在籍。2002年にグッチに入社し、04年にレザーグッズのデザインディレクターに。加えて05年にはウィメンズウエアのクリエーティブディレクターにも就任し、2006年には全体を統括するクリエーティブディレクターとなった。また、同社CEOパトリツィオ・ディ・マルコも2015年1月1日付けで退任する。次のCEOにはケリング ラグジュアリー・クチュール&レザーグッズディビジョンのCEOマルコ・ビッザーリが就任する。
2014年12月12日「LOVE展:アートにみる愛のかたち」展が2013年4月26日(金)から森美術館で開催される。注目は、愛をテーマに走り続けてきたアーティスト草間彌生が新作インスタレーションを出品するほか、ヴァーチャルな世界からボーカロイドの歌姫、初音ミクも登場。世界的な拡がりを見せる「初音ミク現象」を通して、今日的なつながりと熱狂を伝える。さらに、森美術館のアドバイザリーを務める、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やロンドンのテート(テート・モダン美術館、テート・ブリテン美術館)の協力により、フリーダ・カーロ、フランシス・ピカビア、ジョルジョ・デ・キリコ、ルネ・マグリットらの名画が集結。特に、フリーダ・カーロの「私の祖父母、両親そして私(家計図)」、フランシス・ピカビアの「恋人のポートレート」は日本初公開となる。また、デヴィッド・ホックニー、デミアン・ハースト、トレイシー・エミン、ソフィ・カル、ジャン・シャオガン、オノ・ヨーコなど、現代美術界のスターたちの作品も集結する。同展では、人間の根源的な希求であり、古今東西、あらゆるジャンルの芸術家たちに多彩なインスピレーションを与え続けてきた「愛」に注目。時代や地域を超えて選ばれた美術史を彩る名作、意欲的な新作など約100点の作品が、「愛ってなに?」、「恋するふたり」、「愛を失うとき」、「家族と愛」、「広がる愛」の5つのセクションに分かれて展示される。【展覧会情報】「LOVE展:アートにみる愛のかたち」会期:2013年4月26日(金)から9月1日(日)会場:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53 階開館時間:10:00から22:00 火曜のみ10:00から17:00※いずれも入館は閉館時間の30 分前まで※会期中無休入館料:一般1,500 円、学生(高校・大学生)1,000 円、子供(4歳から中学生)500 円出展作家:アーデル・アービディーン(Adel Abidin)、リチャード・ビリンガム(Richard Billingham)、コンスタンティン・ブランクーシ(Constantin Brancusi)、ソフィ・カル(Sophie Calle)、マルク・シャガール(Marc Chagall)、チャン・エンツー(張恩慈)、ジョン・コンスタブル(John Constable)、サルヴァドール・ダリ(Salvador Dalí)、ゴウハル・ダシュティ、ジョルジョ・デ・キリコ(Giorgio de Chirico)、ジム・ダイン(Jim Dine)、トレイシー・エミン(Tracey Emin)、ギムホンソック(Gimhongsok)、ナン・ゴールディン(Nan Goldin)、シルパ・グプタ(Shilpa Gupta)、デミアン・ハースト(Damien Hirst)、デヴィッド・ホックニー(David Hockney)、アルフレッド・ジャー(Alfredo Jaar)、フリーダ・カーロ(Frida Kahlo)、メアリー・ケリー(Mary Kerry)、ルネ・マグリット(Rune Magritte)、ジョン・エヴァレット・ミレイ(John Everett Millais)、ザネレ・ムホリ、ジャン=ミシェル・オトニエル(Jean-Michel Othoniel)、フランシス・ピカビア(Francis Picabia)、オーギュスト・ロダン(Auguste Rodin)、榮榮&映里、デヴィッド・シュリグリー(David Shrigley)、ローリー・シモンズ(Laurie Simmons)、ワッソーX. ワッソーとR. ヴィジェイ、エンタン・ウィハルソ、ジャン・シャオガン(張暁剛)、荒木経惟、浅田政志、初音ミク、出光真子、草間彌生、森 淳一、村山留里子、西山美なコ、岡本太郎、オノ・ヨーコ、澤柳英行、TANY、梅沢和木、吉永マサユキほか
2012年12月26日超大作『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』で、ジェームズ・フランコの相手役をつとめる、美しく才能あるフリーダ・ピント。この圧倒的かつ訓戒に富んだ物語で、フランコが演じるのは、人間的な感情と知性を兼ね備えたチンパンジー“シーザー”と心通わせる聡明な科学者。『スラムドッグ$ミリオネア』で初めて映画に出演し国際的に注目されるようになり、2008年度英国アカデミー賞(BAFTA)助演女優賞にノミネートされた彼女が、以下のインタビューに答えてくれた。キャロラインの役柄をどのように演じられたのですか?『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』は素晴らしい物語なの。私が2010年に読んだ中で一番良くできた物語の一つだった。すぐにこの映画に参加したいと思ったわ。それほど美しい脚本だったから。私が演じるキャロラインは霊長類学者で、美しい動物たちのことを学び、寄り添うことに全人生を捧げている獣医なの。彼女はチンパンジーの生態を学んでいて、動物たちの行動パターンや彼らと人間との相似性を観察している。彼女は人間の助けとなるこの素晴らしい動物たちと一緒にいることが大好きなの。彼女はどんなタイプの女性なのですか?キャロラインはこの物語の理性の声なの。彼女のことを表現するにはそれが一番適格な言い方ね。このキャラクターで私が最も気に入っているのは、彼女が倫理について多くを語っているところね。彼女は反対側のものに対しても耳を傾けたいと思っているタイプなの。それはすごく珍しいことなんだけど。たいていの人はものごとについて思いをめぐらしたとき、その反対側を見たいなんてことは絶対思わないし、揺らいだりしないでしょ。でもそこが、私がキャロラインについて非常に興味深いと思うところなの。彼女は自分が愛する人の視点と自分自身の視点の間で自分をうまく両立させようとしている。アクション満載のワクワクするようなドラマというだけでなく、これはラブストーリーでもあるんですね。これはかつて存在したラブストーリーのたぐいとはまったく別の解釈のものなの。科学者と霊長類学者とのラブストーリーで、自分が愛する男の気持ちを和らげようとする若い女性のラブストーリーなの。彼女は彼にわかってもらおうとするし、彼により理性的になってもらおうとする。それと同時に、キャロラインについて非常に興味深いことは、彼女もまた、彼のものの見方をちゃんとわかっているってことなの。そこには多くの愛情が横たわっている。ふたりは他人に対して、「いいえ、あなたは間違っている。あなたはこのようにこうしなくてはいけない」とただ言うんじゃなくて、基本的に互いを理解しようとしている。それはまさにギブ&テイクのような関係なの。『スラムドッグ$ミリオネア』以来、あなたの生活はどのように変化しましたか?人生というのは素晴らしいもので、驚きが配分されているからこそ、常に素晴らしいものになるの。避けることのできない気の滅入るような瞬間でも、落ち込んだときでも、学べることはたくさんあると私は信じている。生きるってことは偉大なことなの。『スラムドッグ$ミリオネア』は与えられた贈り物として私に素晴らしい機会を提供してくれた。あんな贈り物を得たら、それでしたいことは何でもできるし、自分が持っているものをフルに生かし、利用することができる。さもないと、そのままにしてついには腐らせてしまうことになる。私はそれを十分に利用することになったと思うし、私がこれまでにできたことの中で一番素晴らしいことだったと思う。その素晴らしい映画に伴ってきた称賛や名声がありながら、どのようにあなたは地に足をつけてキャリアを築いてきたのですか?その質問に対しての一つの退屈な答えがあるわ(笑) 家族よ。それはいつも家族なの。人々は私にもっと突拍子もないことを言ってほしいと期待しているかもしれないことは承知しているけど、答えは家族っていう単純なものなの。両親は私が自分の居場所を常に保つように、自分がどこから来たのかということを決して忘れないようにと私を育ててくれた。それで私はいつもずっと地に足をつけていられると思うの。演技以外に熱中していることは何ですか?いろいろあるけど、残念なことに全部をやれているわけではないの。私は旅ばっかりしているから、ほとんどの時間は時差ボケと格闘してるの!でも、私の情熱の多くは学ぶことに費やされている。私の目標はいろんなところに出かけて、自分の職業とはまったく関わりのない、全然違うことを学ぶことなの。最近は、古代インドのマーシャルアーツの型を習うというのが気に入っているわ。カラリパヤットと呼ばれる最古の武術なの。そこに赴いて学べるわけではないけど、実践することはできる。これは徹底的にその世界に没頭することが要求されるから、いったん始めたら後戻りはできないの。でないとマスターすることは決してできないから。もっと学んで、いろんなことを知りたいわ。あなたはとても美しい方です。美しさはあなたの人生とキャリアにおいてどの程度の役割を果たしていますか?ルックスについて考えることはとてもたやすいことだと思う。そのことにあまりにも耽溺して、自己陶酔してしまうと、映画を見るときにいつも、「まあ、どうしましょう。私の目線がうんぬん」などと常に言ってしまうことになるわね。そうなるといろんなことが虚しくなってくるわ。ロンドンの地下鉄の車内に腰かけて、ある場所からある場所に移動しながら、ありとあらゆるタイプの人々やそれぞれまったく違う表情やルックスの人を見るというのは愉しいわね。それぞれの人々がみんなとてもユニークだから。これが私の見方なの。自分のことをみじめな風貌をしているなんて思わないわ。自分の両親が私に伝えてくれた遺伝子を持っていることを幸せに思っている。でも、そのことを自分が何者であるかということの主要な要素であると重要視しているわけでもないの。もし、私が写真撮影をするなら、自分が一番よく見えるように最大限の努力をするわね。それが写真撮影の肝心な点だから。でも、映画を撮るときには、演技にだけ集中し、見た目については考えないようにしている。正直言うと、映画に映る自分の姿を見るのはとてもつらいところがあるわ。私はファッションに興味があるし、それがとても好きだし、ある意味、映画業界と切り離せないものだと思っている。そのふたつは密接な関係があるの。『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』 詳細はこちら
2011年10月05日