鬼才テリー・ギリアムの単独初長編監督作『ジャバーウォッキー』の4Kレストア版が7月1日(金)より公開されることが決定した。本作は、イギリス最強のコメディ集団〈モンティ・パイソン〉に唯一のアメリカ人アニメーターとして参加、映画『未来世紀ブラジル』(85)や『バロン』(88)、『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(18)などで知られるテリー・ギリアムが、1977年に手掛けた単独初長編監督デビュー作。ルイス・キャロルのナンセンス詩を基に、パイソンズ・メンバーで唯一の良心とも言えるマイケル・ペイリンが主演を務めた、中世ファンタジック冒険コメディだ。とある王国を舞台に凶暴な怪獣退治に巻き込まれた青年の活躍をブラックユーモア満載で描く。日本では1980年に劇場公開後、ビデオ発売されたのみでDVD化されておらず、ファンの間では鑑賞が難しい“隠れた名作”として公開を希望する声が上がっていた作品でもある。元の素材は長年放置され劣化も進んでしまっていたが、この度、本作の大ファンであるマーティン・スコセッシとジョージ・ルーカスの出資により4Kレストアが実施された。テリー・ギリアム監督もスーパーバイザーとしてレストアを承認している。本作に対するテリー・ギリアムからのコメントは以下の通り。<テリー・ギリアムからのコメント>『ジャバーウォッキー』は、わたしにとって初めて“自分の作品”と呼べるものでした。テリー・ジョーンズと共同監督した『モンティ・パイソン&ザ・ホーリー・グレイル』(75)の成功が、わたしにモンティ・パイソンから自由になる機会を与えてくれたのです。ルイス・キャロルの詩「Jabberwocky」にあるナンセンスな言葉の数々がわたしの頭の中に奇妙で素晴らしいイメージを 呼び起こし、それを映画にしたいと思いました。そして、中世を説得力のある世界として作ることは、わたしにとって不可欠でした。観客に、老朽化した世界の匂いを感じてもらいたかったのです。貧しく貪欲 な商人、強大な鎧をまとった騎士、混乱した王や、王国を脅かす恐ろしい怪獣がいて、傾いた古代の建造物があり、狂った宗教家もいる。世界の信憑性が高 ければ高いほど、コメディとしての完成度も高くなると思っています。ですが、この映画は単なるコメディとしてだけではなく、アクションやロマンスがあるものにしたいと思っていました。とは言え、ハッピーエンドのおとぎ話のように見えつつ、アイロニー(皮肉)はたっぷり込めています。わたしの頭の中にしか存在しない世界を説得力のある形で表現する技術と能力を持ち、その結果として世界中の観客に喜びを与えることができる、自分は本物の映画監督だと信じ始めたのは、『ジャバーウォッキー』を振り返ったときだったと思います。わたしが皆さんのために楽しんで作ったように、ご覧になる皆さんがこの作品を楽しんでくださることを願っています。鬼才監督のイマジネーションの原点が凝縮された名作を、劇場で体感できる絶好の機会となりそうだ。『ジャバーウォッキー 4K レストア版』は7月1日(金)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2022年05月06日『未来世紀ブラジル』、『12モンキーズ』などの鬼才テリー・ギリアム監督が映画化を切望するも、主演俳優が腰痛や病に倒れたり、資金破綻と9回の頓挫を繰り返し、30年もの間製作が実現しなかったことで、“呪われた企画”とすら呼ばれたドン・キホーテ映画が、ついに劇場公開までこぎつけた。題して、『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』。そんな映画企画に、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のアダム・ドライバー、『天才作家の妻 40年目の真実』のジョナサン・プライス、『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコなど、このタイミングだからこそ選ばれた出演陣が集った。主人公は、アダム・ドライバー演じる、仕事への情熱を失ったCM監督のトビー。彼はスペインの田舎で撮影中のある日、スペインの古典小説を題材に、学生時代に撮影して賞を獲った自作『ドン・キホーテを殺した男』を思い出す。当時ロケ地となった村が近いことを知ったトビーはバイクを飛ばすが、その映画のせいで村の人々は変わり果てていた。ドン・キホーテを演じた靴職人の老人は、自分が本物の騎士だと、本当に信じ込み、清楚な少女だったアンジェリカは女優になると村を飛び出していたのだ。トビーのことを忠実な従者サンチョだと思い込んだ老人は、無理やりトビーを引き連れて、大冒険の旅へと出発する。本作で描かれる、まさにドン・キホーテのような老人の妄想を通して描かれるのは、イマジネーションが持つ力だ。自分を騎士だと信じて突き進むその姿は、大勢の人々にとっては滑稽なものに違いない。だが、それを手放してしまった先には何があるというのか。苦しい現実の中、人間というものは多かれ少なかれ、どこかで創造力を持っていなければ生きていけないのではないか。そんな本作の内容を見れば、30年もの年月を経て、本作を撮りあげたテリー・ギリアム監督の執念というのは、彼自身の熱い想いと、映画作りの哲学が濃く反映していたからだということが分かるのだ。『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』公開中
2020年01月26日構想30年を掛け、9回も企画が頓挫した『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』。この度、アダム・ドライバーがポルトガルのゴールデン・グローブ賞にノミネートされるなど活躍が期待される新進女優ジョアナ・リベイロから連続ビンタをお見舞いされる、情熱的かつ衝撃的な本編映像が解禁となった。自身をドン・キホーテだと信じる老人ハビエルを、『2人のローマ教皇』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたジョナサン・プライス、そしてスランプに陥ったCM監督トビーを、『マリッジ・ストーリー』で同賞にノミネートされたアダムが演じる本作。解禁となった本編映像では、ドン・キホーテとの旅路の最中、学生時代に監督した映画『ドン・キホーテを殺した男』に出演したアンジェリカ(ジョアナ・リベイロ)と奇跡的な再会を果たすトビー(アダム・ドライバー)。しかし、いまではロシアの富豪の娼婦となってしまったアンジェリカ。彼女と話をするために、トビーが追いかけた先には、空高く積み上げられた廃棄物の山が…。「前の年を生贄に捧げ、すべてを炎で燃やし清めるの」と、その山を見つめてアンジェリカは呟く。その直後、大きく燃え盛った炎が合図となるかのように、突然フラメンコを踊りだすアンジェリカ。脇目も振らずに踊り続ける彼女に、必死に声をかけるトビー。娼婦として金で買われた囲われ者でいいのかと問いただすが、トビーの心配と説得をよそに、アンジェリカは積年の想いを乗せ、烈火のごとく強烈な連続ビンタをトビーにお見舞い!最後のひと振りを間一髪、受け止めたトビーはアンジェリカの現状を生み出したのは俺のせいだと、後悔を告げる。葛藤の渦中にいるアンジェリカは、恨みを晴らすべく、さらに強烈な一撃をお見舞いするのか?1本の映画に狂わされた2人の運命はいかに!?新進女優ジョアナの魅惑のフラメンコシーンと合わせ、彼女の想いを受け止めて何度もビンタを浴びせられるアダムの肝の据わった演技も必見となっている。『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』は1月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:テリー・ギリアムのドン・キホーテ 2020年1月24日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup, Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol SLU
2020年01月21日異才テリー・ギリアムが構想30年をかけた執念とも呼べる渾身作『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』。この度、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』『マリッジ・ストーリー』で高い評価を受けているアダム・ドライバーが、まさかのハイテンションで歌って踊る本編映像が解禁された。企画が頓挫した過程がドキュメンタリー映画『ロスト・イン・ラ・マンチャ』(’03)として上映されるなど、1989年の構想開始から約30年をかけ、数々の困難を乗り越えて完成したことでも知られる本作。この度到着した本編映像は、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』ではカイロ・レンを見事に演じ、『マリッジ・ストーリー』ではゴールデン・グローブ賞主演男優賞にノミネートされるなど、いま飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍中のアダムが、必死の思いで(?)陽気に歌って踊るシーン!“ドン・キホーテ”との奇怪な旅路の最中にトビーは、自身が学生時代に撮影した映画『ドン・キホーテを殺した男』の主演女優アンジェリカ(ジョアナ・リベイロ)と奇跡的な再会を果たす。しかし、アンジェリカがトビーのことを「妖術師(エンチャンター)なの」と誤解を招く発言をしたことにより、ドン・キホーテは血相を変え、妖術師を成敗すべくトビーに向けて剣を振るい、命の危機に瀕してしまうトビー。彼は窮地を脱するべく、「歌手(チャンター)」だと必死のアピール!さらに自分はコメディアンで歌手でもある“エディ・カンター”だと取り繕う。その証明として、高らかな歌声と陽気なステップによる命を懸けたステージを披露!まるで舞台に立つ大スターのようなキレッキレでコミカルなダンスで見事ドン・キホーテの心をわしづかみ。さらにドン・キホーテも一緒に歌いだし、華麗なハーモニーを大自然に響かせることに。決死の美声とダンスでドン・キホーテの心をひきつけたトビーはもはや妖術師!?本作でしか見ることができない、アダムの陽気なダンスは必見だ。『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』は2020年1月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:テリー・ギリアムのドン・キホーテ 2020年1月24日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2017 Tornasol Films, Carisco Producciones AIE, Kinology, Entre Chien et Loup, Ukbar Filmes, El Hombre Que Mató a Don Quijote A.I.E., Tornasol SLU
2019年12月26日第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾るも、その後、世界で賛否両論が巻き起こった『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』。この度、ギリアム節にアダム・ドライバーらが振り回されまくる予告編が解禁となった。欧州では“天才のストライク!”(OCS)“大胆不敵で抱腹絶倒”(France Inter)“とんでもなく感動的”(VSD)と絶賛される一方、北米では“狂気に満ちた世界”(Village Voice)、“意味が全く分からない”(National Review)と酷評され、世界で賛否両論が巻き起こっている本作。映像では、CM監督トビー(アダム・ドライバー)の「アクション」のセリフと共にベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調「運命」に乗せ、ドン・キホーテとトビーの運命的な旅路がゆっくりと映しだされる。高らかに名乗りを上げるドン・キホーテや、迫りくる巨人たちといった誰もがイメージするドン・キホーテの旅の様子が描かれていくが…。そして徐々にテンポを上げながら、羊とキスをするトビー、目玉の付いた奇妙な化け物、豪奢なお城、踊るドン・キホーテなど、ギリアム節全開の夢と現実が入り組んだシーンが矢継ぎ早に描かれ、まさに唯一無二の幻想的な世界が展開。鬼才ギリアムが構想30年をかけて完成させた執念の本作は、果たして日本の映画ファンにどのように受け入れられるのか!?まさに日本のファンに「あなたは理解できるか?」と挑戦状を叩きつけるかのような映像となっている。そして予告完成と併せて、トビーに読み聞かをするドン・キホーテや、剣を天に掲げる雄々しい姿のほか、巨人の手の上に立ちすくむトビーなどテリー・ギリアムの独自の世界観が垣間見える場面写真も一挙解禁。さらに、テリー・ギリアムの大ファンという「爆笑問題」から、「『叶わない夢』だと思いかけていた映画」(太田光)、「七転び八起きという言葉がありますが、それ以上転んだんですよね?この映画。やっと日本公開。長かったですね」(田中裕二)と公開へ向けた期待のコメントも到着している。『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』は2020年1月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月19日構想30年、企画が頓挫すること9回、ようやく完成し昨年の第71回カンヌ国際映画祭クロージングを飾った異才テリー・ギリアムが手掛ける『THE MAN WHO KILLED DON QUIXOTE』。ついに邦題『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』として、 2020年1月24日(金)より公開決定。映画史上最も呪われているといわれた企画が日本に上陸する。トラブルの連続がドキュメンタリーにも!1989年の構想開始から約30年をかけて数々の障害を乗り越えて本作を完成に導いたのは、「モンティ・パイソン」のメンバーとしても知られるテリー・ギリアム。2000年、スペイン・マドリードにてクランクインするも、撮影現場周辺を軍用戦闘機が飛び交うことが分かり、あえなく中断。さらに鉄砲水に襲われ撮影機材が流出し、景色も様変わりしてしまう悲劇に見舞われる。なんとか撮影を続けようと試みるが、ドン・キホーテ役のジャン・ロシュフォールが腰痛を訴え、歩くことも不可能になり企画が頓挫。その後も資金繰りやキャスティング、権利関係の問題により企画が頓挫しては、不屈の精神で再び立ち上がり、ついに劇場公開にたどり着いた。その過程は、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』(’02)としてドキュメンタリー映画となったほど。アダム・ドライバー×ジョナサン・プライスでついに完成スランプに陥ったCM監督トビーが、10年前に撮影した映画『ドン・キホーテを殺した男』でドン・キホーテ役に抜擢した老人ハビエルと再会したことで、奇怪な旅路に巻き込まれていく本作。ジョニー・デップやユアン・マクレガーなど錚々たる俳優たちが決定しては立ち消えになった主人公トビー役を最終的に射止めたのは、『パターソン』や『ブラック・クランズマン』、Netflix映画『マリッジ・ストーリー』、そして『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』など話題作に出演し活躍が著しいアダム・ドライバー。自身をドン・キホーテと信じる老人ハビエル役には、大人気TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」や『天才作家の妻 -40年目の真実-』などに出演し、ギリアム監督とは『未来世紀ブラジル』(’85)など4度目のタッグとなるベテラン英国俳優ジョナサン・プライス。トビーのボスを『アベンジャーズ』『パイレーツ・オブ・カリビアン』といった超大作シリーズや海外ドラマ「チェルノブイリ」などの名優ステラン・スカルスガルドが演じ、ボスの妻でトビーを誘惑するジャッキを『 007/慰めの報酬』『オブリビオン』『15ミニッツ・ウォー』などに出演し妖艶な魅力を発揮するオルガ・キュリレンコ。そのほか、ポルトガルのゴールデン・グローブ賞にノミネートされるなど今後の活躍が期待されている新進女優ジョアナ・リベイロ、『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』にてスパニアード役を見事に獲得したオスカル・ハエナダ、『パンズ・ラビリンス』のセルジ・ロペスら、期待の若手俳優から実力派ベテラン俳優が脇を固める。今回、公開決定とともにポスタービジュアルが解禁。1本の映画により人生が大きく変わってしまったハビエルやトビーだけでなく、幾度も企画が頓挫し、人生が狂わされたギリアム自身も暗示するかのような「映画が、全てを狂わせる」というキャッチコピーが印象的に用いられている。そして、木馬にまたがり、空に剣を掲げているドン・キホーテの神々しい姿、ドン・キホーテの夢想の象徴ともいえる風車と巨人や、巨大な掌に立ちすくむトビーの姿など、夢と現実が混在するギリアムらしい世界観が現れたビジュアルとなっている。『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』は2020年1月24日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年11月07日2000年にクランクインするも、度重なる災難に見舞われ何度も製作中止・延期になってきたテリー・ギリアム監督作の『ドン・キホーテを殺した男』。2002年にはドキュメンタリー映画『ロスト・イン・ラ・マンチャ』が製作され、『ドン・キホーテを殺した男』の製作がなぜ行き詰ってしまったのかという顛末が描かれている。製作初期段階ではジャン・ロシュフォールやジョニー・デップがキャストに名を連ねていたが、昨年キャストを一新し、モンティ・パイソンのマイケル・ペイリンと『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のアダム・ドライバーを中心に据え撮影を再開することが発表されていた。そして今日、ギリアム監督自らが『ドン・キホーテを殺した男』の撮影が終わったことをFacebookの公式ページで報告した。「長い間、音沙汰なしでごめんね。トラックのパッキングで忙しくて。これから家に帰るよ。17年の時を経て、ついに『ドン・キホーテを殺した男』の撮影が完了したんだ。すべてのチーム、そして信じてくれた人たちに感謝している」。監督のFacebookは2月28日(現地時間)から更新が途絶えていたが、同作の製作に専念していたようだ。(Hiromi Kaku)
2017年06月05日『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』のテリー・ギリアム監督の最新作『ゼロの未来』を完成させた。プロモーションのために来日したギリアム監督は、最新作では“本当の幸福”について描いたと語る。その他の写真ギリアム監督は伝説のコメディ集団“モンティ・パイソン”のメンバーとして活躍し、先の2作のほか『バンデットQ』『フィッシャー・キング』『ブラザーズ・グリム』など独創的な映画を次々に発表。世界各国に熱狂的なファンがいる映画作家だ。本作では、荒廃した教会にひきこもって謎めいた数式“ゼロ”の解明に励む天才プログラマーが、魅力的な女性と“ゼロ”の秘密を知る青年に出会い、人生が大きく変化していく様が描かれる。本作も傑作『未来世紀ブラジル』同様、近未来が舞台だが、ギリアム監督は現代はさらに“ブラジル化”しているという。「ネットが普及したのは大きな変化だけど、いまだにテロはあるし、人々はいまだに国家が力を持っているという“フリ”を続けている。我々はこれだけの脅威にさらされているんだから、安全のためにはもっと国家に監視してもらわないとダメだ!ってわけだ。大きな変化は、社会を動かしているのが、国や政府や政治家ではなくて“企業”ということをみんながわかってきたことだと思う。企業が楽しいものを提供することで、ユーザーは何も考えなくなるんだ。彼らは仕事すら楽しいと感じさせようとしているんだよ」そんな世界でコーエンは、人と関わるのを拒み、誰もいない教会で“人生の意味”を教えてくれる電話がかかってくるのを待ちながら、謎の数式“ゼロ”の解明に挑んでいる。「映画の中ではあちこちに広告が出てきて『あれを買え、これを買え』と言ってくるし(笑)、コーエンは幸福になれる電話をただ待っている。コーエンはとても現代人の典型だと思う。電話を待っている間に“現在”を生きることを忘れてしまっているんだ。そうじゃないんだ。世の中には説明できないけれども、経験しないとわからないことや、相手から得られる幸福がある。この映画はそのことに言及した作品だと思うよ」。「多くの人が歩いている方向と違う方向に歩いていくのが私という人間なんだ」と豪快に笑うギリアム監督は、「今後も新作を作り続けていきたい」と語る。「私の作品を気に入ってくれる人は多数派じゃないかもしれないけど、確実に存在しているんだ。だからそういう人たちに向けてこれからも作り続けていきたいし、これからも自分のやり方を変えないよ」『ゼロの未来』5月16日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
2015年05月13日『未来世紀ブラジル』や『12モンキーズ』といった傑作を数多く生み出し、高い人気を誇るテリー・ギリアム監督。その最新作は、名優クリストフ・ヴァルツを主演に迎えて描いた近未来ヒューマンドラマ『ゼロの未来』。 舞台は、コンピューターが世界を支配している近未来。天才プログラマーのコーエンは、荒廃した教会に一人で暮らし、「人生の意味」を教えてくれるというある電話を待ちながら、「ゼロ」という難解な数式の解明に取り組んでいた。そんななか、パーティで知り合った謎の美女ベインズリーに惹かれはじめていくコーエン。人間嫌いで、閉ざされた世界に生きていたコーエンが他人に心を開くことで、彼の人生も大きく動き出すことに……。 今回主演を務めたクリストフ・ヴァルツは、はまり役でコーエンを熱演し、この作品に大きなエネルギーを与えています。そして、多くの俳優たちに敬愛されているギリアム監督だけに、ベン・ウィショーやティルダ・スウィントン、マット・デイモンといった錚々たる俳優たちがカメオ出演しているのも見逃せません。 また、本作のオープニングシーンは、ギリアム監督が初めて来日した際に秋葉原を訪れたときの体験が基になっており、そのときの秋葉原旅行そのものを描いたという。「あんなカルチャーショックを受けたのは生まれて初めてだった」と語るほど、電車を一歩降りたときに広がる秋葉原の騒音や映像、ダンスをしている姿などに衝撃を受けたとのこと。ぜひ、その注目のオープニングからラストまで、ギリアム・ワールドにどっぷり浸かってください。 「人は物事を自らの手によって複雑にしているだけで、本当の幸せはシンプルなものである」という本作のメッセージ。色んなものがあふれている現代だからこそ、大切なものを見失いがちなのかもしれません。様々なものに縛られている自分を解放したとき、自分にとって本当の幸せと生きる意味が見えてくるはずです。 イベントデータ: 『ゼロの未来』 公開表記:5月16日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館他にてロードショー 配給:ショウゲート © 2013 ASIA & EUROPE PRODUCTIONS S.A. ALL RIGHTS RESERVED.ALL RIGHTS RESERVED.
2015年05月10日『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』のテリー・ギリアム監督の最新作『ゼロの未来』の予告編映像が公開になった。本作はギリアム監督がコンピュータに支配された近未来を舞台に描く人間ドラマだ。予告編映像ギリアム監督は伝説のコメディ集団“モンティ・パイソン”のメンバーとして活躍し、先の2作のほか『バンデットQ』『フィッシャー・キング』『ブラザーズ・グリム』など独創的な映画を次々に発表。世界各国に熱狂的なファンがいる映画作家だ。本作の主人公コーエンは、荒廃した教会にひきこもって謎めいた数式“ゼロ”の解明に励む天才プログラマー。これまで彼は孤独に数式と向き合ってきたが、ある日をきっかけに魅力的な女性ベインズリーと“ゼロ”の秘密を知る青年ボブと出会い、人生が大きく変化していく。主人公のコーエンを名優クリストフ・ヴァルツが演じるほか、劇中にはベン・ウィショー、ティルダ・スウィントン、マッド・デイモンらもカメオ出演しているという。このほど公開された予告編の冒頭には、近未来の都市など、日本の文化を思わせるデザインが数多く登場するが、ギリアム監督は「私が初めて日本を訪れたときに、とても西洋化されたホテルに宿泊し、そのあと秋葉原に行ったんだ。秋葉原駅で電車を一歩降りると、騒音や映像やダンスをしている姿や洗濯機やタイプライターや踊っている人の姿が目や耳に入ってきて…あんなカルチャーショックを受けたのは生まれて初めてだった。『ゼロの未来』のオープニング・シークエンスは、私の秋葉原旅行そのものなんだ」とコメントしている。『ゼロの未来』5月16日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
2015年02月20日『イングロリアス・バスターズ』で第82回アカデミー賞助演男優賞を手にした俳優のクリストフ・ヴァルツが、鬼才テリー・ギリアム監督の最新作『The Zero Theorem』(原題)に出演することが決定した。既に製作準備に3年をかけている本作で当初、ビリー・ボブ・ソーントンが主演することになっていたものの、彼に代わってクリストフが主人公を演じることになったようだ。コンピュータにおける天才的な頭脳を持った主人公・コーヘンは、「マネージメント」と呼ばれる影の集団によって支配される世界で危機に襲われる。同集団の普遍的存在「マンカムズ」の目から逃れようとする彼だが、ベインズリーというキャラクターによって“バーチャル・セックス”の世界に誘われてしまう。さらに、“マネージメントの息子”と名乗る反乱者・ボブが、コーヘンの人生の意味の答えとなりうる「ゼロ・セオラム」という存在の探索に、助けの手を差し伸べるという物語。ウォシャウスキー姉弟が手がけた大ヒットシリーズ『マトリックス』を彷彿とさせ、ジョージ・オーウェルの『1984年』のような世界観が漂うミステリアスな作品になるようだ。ギリアム監督は、10月にもルーマニアのメディアプロ・スタジオで同作の撮影を開始する予定だという。『イングロリアス・バスターズ』での強烈なインパクトが記憶に新しいクリストフだが、本作ではどのようなキャラクターとなっているのか?ちなみに、クリストフが『イングロリアス・バスターズ』に続いてクエンティン・タランティーノ監督と再びタッグを組んだ新作『ジャンゴ繋がれざる者』は、2013年3月1日(金)より日本公開予定。■関連作品:イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED ジャンゴ繋がれざる者 2013年3月1日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開
2012年08月16日数々のTV番組に出演しお茶の間を賑わせる一方、長編映画の監督の準備を進めていることでも話題の爆笑問題の太田光が、テリー・ギリアム監督の『Dr.パルナサスの鏡』ブルーレイ&DVD発売告知でCM監督に挑戦していたことがこのほど、明らかになった。以前からの友人であるギリアム監督の直々の依頼を太田さんは快諾。日本での劇場公開時のプロモーション協力、CMナレーションに続いて、今回のブルーレイ&DVD発売でも大役を任されることになった。TVCMの制作は、太田さんにとって初めての試み。太田さんが映画を観て感じたという“世界を救うのはイマジネーション”をキャッチコピーに進められ、5月にロンドンで撮影されたCMのラストカットには、太田さんの発案で監督の笑顔が挿入された。完成したCMを見たギリアム監督は「ブラボー!『Dr.パルナサスの鏡』の心をよくつかんでいるよ。ありがとう。今度は太田さんが映画を作る番だ。僕も感動するような映画を頼むよ!」とCMの出来映えに満足すると共に太田さんの映画監督デビューを後押し。一方の太田さんは「あの天才テリー・ギリアムの映像を素材に、自由に切ったり貼ったりできるというのは、誰もが天才画家になれる魔法の絵の具で絵を描くようなもの。最高の贅沢だった。監督からのメッセージは宝物。とても勇気づけられた」と敬愛するギリアム作品のCM制作に携わることのできた喜びを爆発させた。こちらのCMは7月2日(金)の発売日近辺に放送される予定で、『Dr.パルナサスの鏡』公式サイトおよび爆笑問題が所属する事務所タイタンのホームページでも公開される。『Dr.パルナサスの鏡』は7月2日(金)よりブルーレイ&DVDにて発売開始。「Dr.パルナサスの鏡」通常版[DVD]価格:3.990円(税込)「Dr.パルナサスの鏡」プレミアム・エディション[DVD]価格:4,935円(税込)「Dr.パルナサスの鏡」[ブルーレイ]価格:6,090円(税込)発売元:ショウゲート販売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント発売日:7月2日(金)公式サイト:© 2009 Imaginarium Films, Inc. All Rights Reserved.© 2009 Parnassus productions Inc. All Rights Reserved.■関連作品:Dr.パルナサスの鏡 2010年1月23日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.■関連記事:11年前のヒースの「君の瞳に恋してる」ナマ歌映像が到着貴重なインタビューも!【どちらを観る?】奇才×ファンタジー『ラブリーボーン』&『Dr.パルナサスの鏡』理想の世界へとあなたを誘う!『Dr.パルナサスの鏡』女優鏡を3名様にプレゼント鬼才ギリアムを虜にしたミューズ、リリー・コール 彼女が見る“鏡”の中の世界は…T・ギリアム、故ヒースを「最高の俳優」監督志望の爆笑太田には「現場そうじから」
2010年06月24日摩訶不思議でありながら、心を揺さぶるほど魅惑的なテリー・ギリアムの映像世界に身を置いて、何の違和感もない美貌と完璧なプロポーション。長い手脚を持て余すようにソファにもたれながら、クールな微笑みを浮かべるリリー・コールを見て、彼女が作品に望まれた理由を瞬時に理解することができた。テリー・ギリアムの監督最新作『Dr.パルナサスの鏡』で、リリーはヒロインのヴァレンティナを演じている。人々を鏡の中の世界に招き入れ、入った本人の願望や欲望を形にして見せることができる旅芸人、パルナサス博士を父に持つヴァレンティナは、16歳の誕生日を3日後に控えた身。しかし、父のパルナサス博士はかつて永遠の命と引き換えに、16歳になった娘を悪魔に差し出す約束をしてしまっていた…。「脚本を読んだとき、普通の映画とは全く違うものになると確信したわ。もちろん、テリーが監督であることをはじめ、この映画にまつわる全てが私にとってはすでに魅力的だったのだけど、ストーリーを知ってますます作品に惹かれてしまった。それに、ヴァレンティナというキャラクターは、いろいろな可能性を感じさせてくれる役だったの。と言うのも、渡された脚本には、彼女に関する明確な描写がさほど書き込まれていなかったから。私はテリーと常に話し合い、一からヴァレンティナを作り上げることができたのよ」。リリー曰く、「ナイーブで、勝ち気。でも、気持ちはすごく優しい女の子」というヴァレンティナは、旅芸人のジプシー生活にうんざりし、普通の暮らしに憧れている。一方、世界で活躍するスーパーモデルとして広く知られ、常に周囲の目に晒されるリリー自身の人生にも、普通ではない側面がある。「その通りね。私自身、それこそがヴァレンティナに強く共感させられた部分なの。テリーもそう思ったみたいで、“ヴァレンティナは、父親によって普通ではない生活を強いられている。ある意味、普通の人とは違う生活を送ってきた君に似ていると思わないかい?”と言っていたわ」。また、ヴァレンティナの役作りをする上で大いに役立ったのは、衣裳の数々だとも。鏡の中の世界でまとう美しいドレスから長い髪で豊満な裸体を隠すのみのセクシーなステージ姿まで、いろいろな彼女が見られる。「この作品の全てが“テリー・ギリアム!”という感じだけれど、間違いなく衣裳もそのひとつね。私が一番気に入っていたのは、普段のヴァレンティナが着ているジプシーの服よ。すごく助かったのは、ヴァレンティナが普通に生活しているとき、ステージ上で出し物を披露しているとき、鏡の中の世界に入ったときと、シーンごとに全て衣裳が違ったこと。彼女のいろいろな面を演じる上で、とても役に立ったわ。着物を着たりもしたし、世界中のファッションを一気に堪能できたようなものね。ただし、唯一着心地が悪かったのは、ワイヤーに吊られるときのハーネス!空中を飛ぶシーンでつけたのだけど、すごく大変だった(笑)」。そのほかにも、リリーは撮影中に大変な経験をしている。「撮影するのに、夜のロンドンは寒すぎるわ」と笑った後、「もちろん、ヒースの死が一番辛かった」と真剣な面持ちで自ら明かしてくれた。撮影中に急逝したヒース・レジャーは、ヴァレンティナが心奪われる謎の男・トニーを演じている。「私たちは彼の死を乗り越えるのにとても苦労したと思う。ヒースは本当にエネルギッシュで、彼のアドリブを受け、ほかの出演者たちもついついアドリブで応戦してしまうような楽しい現場だったの。彼とのシーンで思い出深いのは、橋から首を吊られていた彼を救い出す冒頭のシーンね。あとは、ヒステリーを起こした私が、彼を蹴ったりして大騒ぎするシーンも好きよ(笑)」。女優としての経験がまだ浅い中、共演者との死別という悲劇に見舞われながらも、鬼才テリー・ギリアムのミューズを立派に務めたリリー。「テリーの映画で好きなのは『バンデッドQ』かな。もちろん、『Dr.パルナサスの鏡』もね!」とちゃっかりアピールする彼女は、本作を撮り終えた後、サリー・ポッターやシェカール・カプールら錚々たる面々の作品に続けて出演。「みんなそれぞれユニークな監督たちだけれど、これだけは確実に言えるわ。明らかにエキセントリックなのはテリーよ」とも言い、いたずらっぽく微笑む。「いまのところすごく恵まれた経験ができているし、今後も女優業を中心に活動していきたいと願ってる。オープンな心で、いろいろな作品に挑戦してみたいわ。一緒に仕事をして大きなものを得られそうな監督だったり、自分が伝えたいテーマのある作品にめぐり合いたい。演じたことのない役をどんどん演じ、キャラクターを新たに探究していくことが、私にとって素晴らしい経験になると思うの」。では最後に、“パルナサス博士の鏡”に因んだ質問を。リリー自身の欲望や願望が具現化されたら、鏡の中はどんな世界になると思う?「平和で、調和の取れた世界。苦しんでいる人が誰ひとりとしていない世界になるかしら。それが私の願いなの」。美しきリリー・コールは心も美しかった。(photo:HIRAROCK/text:Hikaru Watanabe)■関連作品:Dr.パルナサスの鏡 2010年1月23日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.■関連記事:T・ギリアム、故ヒースを「最高の俳優」監督志望の爆笑太田には「現場そうじから」「淳は真面目な男」安室との真剣交際に爆笑問題・太田エール!?ジュードにレオ、破局から復活のカップル目撃情報が相次いだセレブのクリスマス休暇ヒース・レジャー渾身の遺作『Dr.パルナサスの鏡』試写会に10組20名様をご招待爆笑問題、来年は太田「コメディ映画撮る」、田中は「旅行。でも1人じゃ寂しい…」
2010年01月19日故ヒース・レジャーの最後の出演作として早くからその動向が注目されてきた、鬼才テリー・ギリアム監督最新作『Dr.パルナサスの鏡』。来週末の公開に先駆けて、1月14日(木)、親日家として知られるギリアム監督とヒロインでありスーパーモデルのリリー・コールが来日!同日、2人揃って出席してのジャパン・プレミアが行われ、監督の大ファンである爆笑問題と共にファンに向けて舞台挨拶を行った。舞台挨拶前のカーペット・イベントでは、本作に登場する、人の欲望を叶える“鏡”をイメージした扉が劇場前に用意され、仮面をつけた美女ゲストが次々と登場。今春に結婚を控えるタレントの西川史子も鮮やかなドレス姿で登場し、願いが叶うなら「若返りたい」と言い放った。最後に、ギリアム監督とリリーが登場すると、待ち構えていた一部のファンから大歓声。アレキサンダー・マックイーンのアニマル柄の服にジミーチュウのヒールを合わせたリリーの完璧なプロポーションに客席からは思わずため息がもれた。その後行われた舞台挨拶では、ギリアム監督は「また東京に戻ってこれて嬉しいです」と満面の笑みで挨拶。盟友ヒースとについて聞かれると、「彼はよき友人であり、家族の一員であり、とても心が広く、才能にあふれた俳優でした。その中でも大好きだったのは、役において必要なところまで恐れを知らずに向かっていくところ。おもしろい演技というのも磨かれていましたが、どんなにふざけたことをしてても地に足がついた重みが感じれる俳優でした。最高の俳優を我々は失ったのだと思います」とコメント。「彼を褒め称える最後の作品が完成したので、ぜひみなさんに彼の思いを馳せてほしいです」と呼びかけた。撮影の途中で急逝したヒースの後を引き継いだのが、彼を良く知る友人であったジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人。ギリアム監督は、彼らを“3人のヒーロー”と呼び「本当に傑出した俳優で、今回はリハーサルなしで本番の撮影に臨みました。また3人は、映画のギャラをヒースの娘さんに全部贈ってます。とても寛大で、映画史で初めてじゃないかと思います」と称賛を贈った。そんなギリアムと初めて組んだリリーは、「監督はとてもクリエイティブで、寛大な心を持っている方です。出演する際は恐れやプレッシャーも感じましたが、この体験は私にとって風変わりな、印象的なジャーニーになりました」と言うと、ギリアム監督は甘えて寄り添ってみせた。さらに、今回は来日できなかった共演のジョニー・デップからの嬉しい手紙が届き、リリーが読み上げた。その手紙には、「テリー・ギリアムは私の大好きな友人であり天才です。私はとても悲しい事情でこのプロジェクトに参加することになりましたが、それはとても光栄なことでした。しかし、過去にずっと止まってはいけません。この作品は命を讃えているのです。みなさんを虜にしてしまうこの素晴らしい作品を完成させた、テリー、ヒース、そして関わった全員に自信をもって敬意を表します」との言葉が綴られた。これを受け、監督は「彼と一緒に作品を作るとマジックが起きる。ジョニーの嬉しい言葉を聞いて今日は安心してよく眠れそうです」と喜びの声。ここで、ギリアム監督の大ファンである爆笑問題が登場。太田さんはいきなり監督とキスするフリを見せるや、作品について「監督の見る夢を管で繋げて一緒に見てみたいというのが実現したような作品。ま、はっきり言うとよく分かんないんですが」と失言。一方、田中さんはリリーを見上げるや「同じ人間とは思えない。映画では妖精のような感じだったのに、実際に会ったら少女どころじゃないですね」と驚愕。まるで大人と子供のような(?)ツーショットに笑いが漏れた。近々監督デビューも囁かれる太田さんだが、先輩のギリアム監督から「どの映画監督志望の方も撮影現場で掃除をする。次の作品でどうですか?」とのアドバイスが。すると太田さんは「監督は芸人上がりだからな。『アバター』抜いてから言え」とまたまた失言!とは言え、やっぱりギリアム監督を目標としている様子の太田さん。その後の取材では、「雲の上の人で、人を楽しませようとするのがすごく好きというのが変わらなくて嬉しかったです。こういうものを目指したい」とコメント。実際にどんな作品かと言えば、「ポルノであることは間違いない。いまタイガー・ウッズと海老蔵とロンブーの淳に出演交渉しているところ」とのこと。そのタイトルは『Dr.中松のジャンピングシューズ』とか…。そんな相方に対し、田中さんはツッコミを入れながらも「いずれ監督をやるだろうしやるべき」と学生時代からの太田さんの夢を応援した。『Dr.パルナサスの鏡』は1月23日(土)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開。■関連作品:Dr.パルナサスの鏡 2010年1月23日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.■関連記事:「淳は真面目な男」安室との真剣交際に爆笑問題・太田エール!?ジュードにレオ、破局から復活のカップル目撃情報が相次いだセレブのクリスマス休暇ヒース・レジャー渾身の遺作『Dr.パルナサスの鏡』試写会に10組20名様をご招待爆笑問題、来年は太田「コメディ映画撮る」、田中は「旅行。でも1人じゃ寂しい…」ヒースの雄姿をご覧あれ『Dr.パルナサスの鏡』貴重な特別映像を独占公開
2010年01月15日