ブレーカーが突然落ちて真っ暗になってしまった経験はないですか。仕事や家事の最中に電気が使えなくなると慌ててしまいますよね。ブレーカーが落ちる原因や安全に復旧させる方法を紹介します。ブレーカーの種類そもそも、ブレーカーはなぜ落ちるのでしょうか。ブレーカーが落ちる原因について詳しく解説しているのは、電気とガスの供給を行う『CDエナジー』の公式サイトです。ブレーカーの種類について説明し、ブレーカーが落ちる原因と対処法を紹介します。まず、ブレーカーの種類についてですが『アンペアブレーカー』『漏電ブレーカー』『安全ブレーカー』の3種類あり、それぞれ役割や仕組みが異なります。アンペアブレーカー電力会社との契約アンペア数以上の電気が流れると、電力を使えないようにするために自動的に回路が遮断される仕組みになっています。漏電ブレーカー火災や感電などの事故を防ぐためのブレーカーで、家庭内で漏電や電気配線のショートを検知した場合に自動的に回路が遮断されます。漏電ブレーカーが落ちた時は家のどこかで漏電している可能性があるため、速やかに対処する必要があります。安全ブレーカー家電の故障や配線のショートなどによって電気が過剰に流れた場合に回路を遮断します。電気が一定以上流れると落ちるのはアンペアブレーカーと同じですが、安全ブレーカーの場合、『キッチン』『リビング』『脱衣室』など部屋ごとに分けられている点が異なります。家の中の一部で停電した場合は、安全ブレーカーが作動したと考えていいでしょう。ブレーカーが落ちる原因と復旧方法ブレーカーの種類ごとに、落ちる原因も復旧方法も違います。アンペアブレーカーアンペアブレーカーの場合、電気が設定された数値以上に流れることが原因です。この場合の復旧方法は、以下を参考にしてください。1.アンペアブレーカーが落ちる直前に使っていた家電の電源を可能な限り切る。2.アンペアブレーカーをONにする。3.電気がついたことを確認し、一度に使う家電を減らす。CDエナジーーより引用ONにするだけで復旧しますが、何度も落ちる場合は、契約内容を見直すことをおすすめします。漏電ブレーカー漏電ブレーカーが落ちる主な原因は『漏電』と『電気配線のショート』で、火災や感電のリスクがあるため速やかに対応する必要があります。以下の方法を参考にして対処してください。1.すべてのブレーカーをOFFにする。2.アンペアブレーカーと漏電ブレーカーをONにする。3.安全ブレーカーを1つずつONにし、漏電ブレーカーが落ちるかどうか確認する。4.漏電箇所を特定したら、その場所の安全ブレーカーはOFFのままにしておく。5.漏電箇所以外の安全ブレーカーをONにする。6.漏電が疑われる家電のコンセントや配線を抜く。7.電力会社や電気工事店等に漏電の点検を依頼する。CDエナジーーより引用安全ブレーカー安全ブレーカーが落ちる時は特定の場所だけ停電します。原因は、同じコンセントや配線で使っている電流が大きいことです。復旧方法は以下を参考にしてください。1.安全ブレーカーが落ちた場所を確認する。2.安全ブレーカーが落ちた場所で使っていた家電の電源を切るか、コンセントから抜く。3.安全ブレーカーのスイッチをONにする。4.1つのコンセントで使う家電を減らす。CDエナジーーより引用電気コードが傷付いたり焦げたりしている場合は、電気配線がショートしている可能性があるため、コンセントを抜いたままにしておいてください。ブレーカーが落ちる原因や落ちた時の対処法を紹介しました。急に落ちた時にパニックにならないよう、ぜひ参考にしてください。[文・構成/grape編集部]
2024年04月09日一度に複数の家電を稼働させていたらブレーカーが落ちてしまった、という経験をした方は少なくないはず。特に冬は危険がいっぱい…。そこで今回は、「ブレーカーが落ちた経験」について、anan Beauty+ club100人調査の番外編としてanan Beauty+スタッフへの調査を実施しました。ブレーカーが落ちるのは日常茶飯事!?※anan Beauty+ club…美容・健康・エコ好きな女性たち約100名が集まるanan Beauty+の読者組織。今回はanan Beauty+ clubへの調査番外編として、anan Beauty+スタッフにアンケートを実施。まずは「この冬どのくらいブレーカーが落ちましたか?」と聞いてみたところ、なんと最多の回数は「5回」という結果に!もはやブレーカーを上げる作業は手慣れたものなのでしょうか。何を使うとブレーカーが落ちるの?ブレーカーが落ちるのは、多く場合電力の使い過ぎが原因です。では、回答者の方々はブレーカーが落ちた当時どのような家電を使用していたのでしょうか。「エアコン2台、電子レンジ、トースター、全自動洗濯機。洗濯機の乾燥モードに入ったあたりが怪しい…」(42歳・編集)「ひとつの部屋で、洗濯機、レンジ、トースターを同時に使ったことにより起きました」(40歳・編集)「エアコン1台、ドライヤー、電子レンジ、ケトル、テレビ、食洗機。電子レンジとケトルが鬼門」(40歳・自営業)みなさん複数の家電を使用していたとのこと。コメントによると、洗濯機や電子レンジ、電気ケトルあたりが怪しいようです。筆者も昔、電子レンジ、トースター、電気ケトルをフル稼働させた際にブレーカーが落ちた経験があります。効率よく調理しようとすると無意識に複数の家電を稼働させてしまうのですが、特にエアコンを使う時期などは注意したいですね!ブレーカーが落ちた時に心配なのは…ブレーカーが落ちると、使用していた家電が一気に電源オフの状態に。強制的に電源が落ちることで、少なからず進行していた作業に影響が出ることも…。ブレーカーを復活させた後は、みなさんまずは何を気にされるのでしょうか。「PCの確認、エアコンの再起動、給湯スイッチを入れて時間を設定」(42歳・編集)「予約タイマーのやり直し、デジタル時計の再設定」(40歳・編集)「エアコンの再起動、Wi-Fiが戻っているか確認」(39歳・専門職)冬にブレーカーが落ちると、すぐにエアコンを再起動するという方が多いよう。また、レコーダーや給湯器など、時計機能がついているものはリセットされてしまうことが多いため、すべての時計を調整する作業も発生しているようです。また、給湯器に関しては以下のようなコメントも。「いつも給湯器のスイッチを入れ忘れるので、ブレーカーが落ちたあとの入浴中、シャワーから水しか出ない。裸で風呂場からキッチンにいくのがとても情けない」(40歳・自営業)なんともリアルなコメント…!たしかにいろんな家電を再起動してまわっていたら、給湯器のことが頭から抜けてしまいそう。冬の水シャワー、考えただけで辛いです…。ブレーカーが落ちないための工夫これまでの経験から、ブレーカーが落ちないように工夫をしているというコメントも。どのような工夫をしているのか教えていただきました。「温める系の家電を2つ以上使わない(電子レンジ、電気鍋、ドライヤー、ファンヒーター)」(39歳・専門職)「冬の在宅ワーク時が特に落ちやすいので、エアコンを切ってから調理家電を使うなどを心がけている」(37歳・IT関連)「洗濯機を使っているときはむやみやたらに家電を動かさない」(42歳・編集)「ドライヤーとケトル使用時にブレーカーが落ちることが多かったので、ケトルはやかんで代用することにして処分した」(40歳・自営業)みなさんブレーカーが落ちやすい家電を把握しており、その家電を使っている時は気をつけているとのこと。中には、かなりたくさんのことに注意して生活されている方も。「ドライヤーを使用する時は、無駄な電気を使用していないかチェック&余裕があればドライヤー中のみエアコンOFFにする。布団乾燥機2台を使用中の時は絶対にドライヤーを使用しない。この努力のおかげで今期はブレーカーが落ちることがすごく少なくなりました。といっても5回は落ちていますが…(涙)」(40歳・自営業)ここまで注意して5回も落ちているとは、かなり深刻…!しかし、このかた、前シーズンでは2日に1回ペースでブレーカーが落ちていたとのこと。かなりの努力の末、改善されてきているようです。さらなる改善をお祈りします!アンペア数の変更は検討しない派が多数©比嘉桃子何度もブレーカーが落ちてしまう場合、契約のアンペア数を見直すことで解決する場合もあります。そこで、「ブレーカーが落ちないようにアンペアの変更を検討していますか」と質問してみたところ、多数派は「NO」という結果となりました。検討していない理由に関しては、以下の通りです。「電気代が増えてしまうから」(42歳・編集)「冬の在宅ワーク時しか落ちず、年に1〜2回ほどなので考えていない」(37歳・IT関連)「古い集合住宅なのでできないのでは?と思い込んでいる。管理人さんに伝えるのも面倒」(40歳・自営業)あまり頻度が高くないことや、契約変更により電気代が増えることなどから、アンペア数の変更に前向きではないよう。とはいえあまりに高頻度で落ちる場合は、家電の故障などに繋がりかねません。世帯人数や生活スタイルにアンペア数が合っていないと感じたら、変更を検討してみるといいでしょう。こまめに使っている家電をチェック冬はエアコンを使用するタイミングが多いこともあり、ブレーカーが落ちやすい季節。料理も洗濯も掃除も…と家事を同時並行していると、急にブレーカーが落ちてしまうことが考えられます。電力消費量が多そうな家電を使う場合は、ほかに動いている家電を考えておくと安心ですね!筆者情報比嘉桃子1992年生まれのフリーライター。化粧品検定1級を保有しており、美容ジャンルを中心に執筆中。いち消費者としてもコスメやスキンケアを愛する美容オタク。(C)SENRYU/Adobe Stock文・比嘉桃子
2024年02月03日記録的な大雨や大型台風、さらには巨大地震。そんな避難レベルの驚異的な災害が日常を襲った時、どんな行動をしますか。避難する際、身の安全を確保することがなによりも大切ですが、それと同じくやっておくべきことがあります。それは、「ブレーカーを切る」というシンプルなこと。実はこの行動が、二次被害を食い止めるカギとなるのです。二次被害対策!ブレーカーを落として火災防止関西電力送配電株式会社はホームページで、家の外に避難する場合、分電盤のブレーカーは切ってから出るよう呼びかけています。その理由は、地震が起きても、電気設備に異常がない以上、各家庭に電気は送り続けられていることにあります。電気の消し忘れだけでなく、避難時に停電していたが、避難中に復旧して家電が再稼働するという状況になれば、火事や事故につながる恐れがあるのです。例えば、洋服を掛けたハンガーラックが電気ストーブの上に覆いかぶさったり、家具家電の転倒により電気コードが損傷していたりすると、火災の原因になってしまいます。こういった二次災害を防ぐため、家の外に避難する際は、分電盤のブレーカーは切ってから出るようにしましょう。地震後は電気による火事が多い公益社団法人東京電気管理技術者協会によると、阪神・淡路大震災では、地震発生直後だけでなく、その後10日間に175件もの火災が発生。そして、その原因としてもっとも多かったのが、電気にかかわるものといわれています。災害時は停電も発生しやすいため、避難する時にはすでにすべての電気が消えているかもしれません。焦りや不安もあり、なかなか電気に関して意識が向かない傾向にあります。また、すべてのコンセントを抜いてから、というのも時間がかかりますし、漏れもあるでしょう。「避難時にはブレーカーを切る」これだけを覚えて実践するのが、確実です。災害時の避難は、自身や家族の命を守るためのもの。だからこそ、二次災害を防ぐためのブレーカーの切り忘れは絶対に避けましょう。避難の際は、身を守りつつ、まずブレーカーを確認し、安全を確保してから行動しましょう。[文・構成/grape編集部]
2023年09月07日阪神・淡路大震災が起きてから、今年で24年。あの震災では、大規模な火災が数多く発生しました。その多くが、電気器具によって起きた電気火災であり、電力供給を遮断するブレーカーを落としていれば防げる可能性があることがわかっています。生活のお困りごとを解決する総合プラットフォーム「生活110番」を展開するシェアリングテクノロジー株式会社(以下、シェアテク)は、全国から寄せられた電気設備の相談に関するデータ2,814件をもとに実態を調査。調査結果から、この時期に気を付けたい電気火災についてご紹介します。■ 阪神・淡路大震災でも起こった「通電火災」って?阪神・淡路大震災で注目されたのが、電気が復旧した際に発生する「通電火災」です。とうじ / PIXTA(ピクスタ)当時の神戸市で発生した建物火災の中で、原因が判明している55件のうち、6割を占める35件はこの電気火災でした。そして、35件中の33件が通電火災だとされています。地震が起きると発生することの多い停電。YNS / PIXTA(ピクスタ)停電したまま、ブレーカーを落とさずに避難してしまうと、電力が復旧した際に付いたままだったストーブなどの電化製品に電力が供給されてしまいます。そして勝手に電源が入った電化製品が付近の可燃物を熱することで火の手が上がり、火災が発生するのです。また、地震によって破損した電気コードに電流が流れることで漏電の一種に近い状態となり、火災につながるケースも。地震が発生した際には、通電火災を防ぐため必ずブレーカーを落としておくようにしましょう。近年販売されている、地震に反応して自動的に落ちるタイプのブレーカーは、通電火災の防止に効果的です。また避難先から戻ってきたら、電化製品の電源やケーブルの破損などを、ブレーカーを上げる前に確認することが大切です。■ 「ブレーカー」のトラブルで火災が起きるケースも通電火災にもつながる漏電。シェアテクに寄せられた漏電に関する相談の内訳を見てみると、圧倒的に「ブレーカーが上がらない」という内容の相談が多いことがわかります。TATSU / PIXTA(ピクスタ)その他にも、「ブレーカーの故障」や「ブレーカーの交換」など、ブレーカーにまつわる相談は少なくありません。家庭にあるブレーカーには漏電を防止する役割をもつ「漏電ブレーカー」もあります。しかし、この漏電ブレーカーも上がらない場合は、家のどこかで漏電が起こっている証拠です。その一方で、ブレーカー自体が故障を起こしている可能性もゼロではありません。もしブレーカーが作動しないと漏電が止められず、火災や感電事故の原因になってしまうことも。ブレーカーの寿命は約10年とされているため、10年以上使用している場合は交換の検討も必要です。漏電ブレーカーにはテストボタンがあるので、月に1度はこのボタンを押し、ブレーカーが正常に落ちるかどうか確認をしてみるのもオススメ。Satoshi KOHNO / PIXTA(ピクスタ)なお、ボタンを押すと屋内の電流が遮断されるため、パソコンなどの精密機器の電源は事前に切ることが大切です。■ コンセントによる「トラッキング現象」や電気ストーブも要注意!家庭で起こる電気火災の原因の一つには、漏電の一種である「トラッキング現象」があります。ケンイチ / PIXTA(ピクスタ)トラッキング現象とは、長い間差し込んだままのコンセントに湿気を含んだほこりが溜まり、それが原因で発生する発火現象のこと。これは漏電ブレーカーが反応できません。ほこりと湿気さえあればどんな時期でも発生する危険性があるので、コンセントにほこりが溜まらないよう、定期的な清掃を心がけたいですね。ますます冷え込みが厳しくなるのが2月。電気ストーブの使用や空気の乾燥などによって、火災が発生しやすくなります。今の時期に電気ストーブを活用する方は、付近に可燃物を置かないなど、対策を必ず行うようにしましょう。cozy / PIXTA(ピクスタ)電気火災は条件が揃えば簡単に起こってしまいますが、対策をすることで未然に防ぐこともできます。ブレーカーの動作確認やコンセント付近の清掃などで、防災意識を高めていくことが大切です。【参考】※【調査】1月17日は防災とボランティアの日、漏電と火災の危険性を再確認
2019年01月31日フィラ(FILA)のスニーカー「マインドブロワー」「マインドブレーカー2.0」が復刻。2018年4月20日(金)から5月17日(木)の期間、アトモス限定店舗にて先行発売される。1990年代にオリジナルが発売された「マインドブロワー」「マインドブレーカー2.0」。アッパーサイドにあしらわれた歪んだオーバーサイズのロゴがアイコニックなモデルだ。今回の復刻では、そんな「マインドブロワー」「マインドブレーカー2.0」が、47ものブランドやショップ、アーティストとコラボレーションした姿で登場する。タッグを組むのは、「ジャック・レムカス(JACK LEMKUS)」や「ハンチョロ(HAN CHOLO)」、「アルムナイ プラス ディエム(ALUMNI+DIEM)」などの海外を中心としたセレクト。その中で日本からは「ラファイエット(Lafayette)」や「キンフォーク(KINFOLK)」がコラボレーション相手に選ばれている。ボリュームのあるシルエットは、復刻モデルでありながら現代のストリートを象徴するようなトレンド感に溢れたデザイン。それぞれのコラボレーション相手のブランドコンセプトやテイストが表現されたカラーやグラフィックのオリジナリティも魅力だ。【詳細】フィラ「マインドブロワー」「マインドブレーカー2.0」復刻コラボレーション先行発売期間:2018年4月20日(金)~5月17日(木)先行発売店舗:アトモス 渋谷/池袋、アトモス ブルー 表参道、スポーツラボバイアトモス 名古屋パルコ/心斎橋、エフ アトモス 新宿/ルクアイーレ、アトモス ピンク、キネティクス 原宿展開モデル:47型<コラボレーション一覧>AKOMPLICE/ALUMNI+DIEM/ARCHIVE/ARTEK/ARTIFACT PUBLIC/AVENUE/BAD DADS CLUB/BURN RUBBER DETROIT/BURN RUBBER TAMPA/CHAPTER II/CLAWS$/COMMUNITY 54/10 CORSO COMO/DEVICEONE/EMBELLISH/GOOD KICKS/GUADALUPE/HALL OF FAME/HAN CHOLO/HSTRY/HUNGRY EYES/INSTITUTION18B/JACK LEMKUS/KASINA/KICKSLOVE/KINFOLK/LAFAYETTE/LUCID FC/MAHA/MAINO/MARCUS TROY/PINK DOLPHIN/RAUNCHY/REGINA’S GROCERY/RIME/SALVIN’S/SHELFLIFE/SHELTA/SHINZO/SKIM MILK/SNEAKER JUNKIES/SNEAKER LAB/SNEAKER’S DELIGHT/SNKR INC/TRUTH SEEKER/WELL CONNECTED/WORKWELL
2018年04月20日今回は、筆者が管理しているマンションで電気のブレーカーが落ちてしまい、その後電気が回復しない。という入居者の電気トラブル対応についてのお話です。このトラブルは、今年いちばんの寒さと言われた頃の夜に起こりました。※【なんでも大家日記@世田谷】過去の記事を読む■ 電気トラブルが起きたらジタバタせずに東京電力に電話すべし入居者の方からの着信があったのは夜9時過ぎ。この時点でもうイヤな予感がします。わざわざ遅くに電話をかけなければならない事態が起こっているということは、電気・ガス・水道などのライフラインにかかわるトラブルである可能性が高いのです。電話に出ると予想どおりの言葉が。「電気のブレーカーが落ちてしまって、スイッチを入れ直したんですけど電気がつかないんです」。早速、お部屋に急行します。入居者のお話では、電気ケトルの使用中にブレーカーが落ちてしまったとのこと。冬の夜でエアコンがフル稼働だったところに電気ケトルが一気に消費電力を押し上げた、という感じでしょうか。まあ、よくある話といえばよくある話です。ところが、ブレーカーのスイッチを元通りに上げても、うんともすんともいいません。このお部屋は数年前にリノベーションしたためブレーカーは交換済み。となると、もっと根本的な問題かもしれません。電気は専門の資格を持つ人にしか扱えないものなので、素人が余計なことをすると危険です。素人の手に負える話ではないと判断し、東京電力の緊急回線に電話をかけることにしました。電話対応の方にこちらの状況を伝えたところ、検査員の方を派遣してもらえるそうです。まずは一安心。ほどなく、検査員の方から折り返しで電話がかかってきて、現在の状態についていくつか質問を受けたあと、検査の内容によっては検査料金がかかる場合があることを説明されました。■ トラブルのときは最悪の事態を想定して次の一手を打っておくミティエ / PIXTA(ピクスタ)あとは待つしかないのですが、検査員の到着までは1時間~1時間半かかるとのこと。まず気にかかるのは入居者の方の待ち時間です。この真冬の夜に暖房なしにまっくらな室内で待つのはかなりツライですよね。そこで、僕の部屋で待機していただこうと思ったのですが、入居者の方は非常に遠慮深くて固辞されてしまいました。ならば、せめて温かい飲み物でもということで、魔法瓶にルイボスティーをいれてお渡しし、お待ちいただくことになりました。ktsimage / PIXTA(ピクスタ)さて、検査員の到着までの間、準備できることはしておきます。まず、最寄りのホテルに電話をして、空室があるかを確認しました。考えられる最悪の事態としては今夜中の復旧ができないということも考えられるので、入居者の方にホテルに泊まっていただく可能性もあるからです。平日ということもあって部屋は数室空いており、深夜でもチェックイン可能という確認も取れました。■ 「ヒューズが飛ぶ」ってこういうことだったのか!そうこうしているうちに10時をまわり、検査員の方が到着しました。最初に室内のブレーカーを確認してもらいますが、とくに問題はなさそうです。次に向かったのは、各部屋の電気関係の設備がまとめて設置されている共用部のボックス。そこを開けて該当する部屋の電線を確認するのですが、その前に「ここから有料となりますが、よろしいですか?」という説明がありました。これから点検する箇所は東京電力が提供する電気設備ではなく、うちのマンションが所有する設備なので点検には料金がかかるということのようです。この際、お金のことなど気にしていられませんので進めてもらいます。検査員の方がチェックしたのは、ナイフスイッチと呼ばれる部分。このカバーを開けると、中にヒューズが収納されているのですが、こんな状態でした。ヒューズが飛んでますああ!見事に切れています。「ヒューズが飛ぶ」という表現は何度も耳にしてきましたが、こうして切れたヒューズの現物を見たのは初めてでした。ヒューズの役割はブレーカーと同じく、容量を大きく超える電気が流れた場合に金属部分が溶けることで発火などを防ぐことにあるんだそうです。「ヒューズが飛ぶ」なんて故障なのかと思ったら、安全を確保するための正常な動作だったんですね。恥ずかしながら、初めて知りました。うちのマンションのヒューズも、古いながらもきちんと役割を果たしてくれたということです。検査員の方の説明によれば、通常は電気を使い過ぎたときに室内のブレーカーが落ちるのですが、ヒューズとブレーカーの容量(アンペア)が同じ場合、ヒューズのほうが切れてしまうこともあるんだそうです。それで、これは直るんでしょうか?「ヒューズを取り換えれば、大丈夫だと思います」ホッ……。作業自体は10分ほどで完了し、部屋に戻ってブレーカーのスイッチを入れると、部屋には明かりが灯りました。当たり前の電気がありがたく感じられる瞬間です。思わず入居者の方からも笑顔がこぼれました。一晩中、電気が使えないような事態が避けられて、本当によかったです。■ 築古マンションは電気ヒューズを刷新するべき!さて、工事が終わると、点検内容をまとめた書面にサインします。そして、気になる代金は以下のとおり。事前に電話で聞いたとおりの金額でした。うちのような古いマンションでは、いつトラブルが起こってもおかしくないので、夜中でも対応していただけるのは非常にありがたいです。さて、こうして目の前のトラブルが解決すると、心配になってくるのはうちの電気関係の設備が劣化しているのではないかということ。やっぱり設備が旧式だと、今回のようなことが起こるんですかね?「そうですね。新しいマンションの場合、ヒューズの代わりにスイッチが設置してあって、そちらが切れるようになっています」なるほど、それなら今回のような事態になってもスイッチを再び入れてあげるだけで復旧するということなんですね。検査員の方が、今さっき修理したボックスの隣のドアを開けて説明してくれました。現れたのはさっきよりもひとまわり大きいヒューズが収納されたケース。「今回は、一室分のヒューズが切れただけですが、マンション全体のヒューズが切れると、もっと大変なことになりますよ」夜の住宅街で、うちのマンションだけが急にまっくらになる……想像しただけでゾッとします。やっぱり、これも新しく交換したほうがいいんですよね?「こちらの設備はかなり古いので、そうしたほうが安全なのはたしかです。ただ、そうなるとボックスまるごとを取り換えることになるので、けっこうな金額になると思います」ああ!ポンプのときと同じ展開だ……。dotsea / PIXTA(ピクスタ)ほんとうに古いマンションというのは、ある場所を直したと思ったら、次は別の場所が故障するという繰り返しです。そしてそのたびにウン十万という出費を強いられるわけです。とはいえ、背に腹は替えられません。ヒューズが切れるたびに検査員の方に来ていただくのでは、入居者の方のストレスは相当なものになりますし、こちらの出費もバカになりません。近いうちに業者さんに頼んで設備更新の見積もりを出してもらうことにします。無事に工事ができた暁には、またこちらで報告したいと思います。※【なんでも大家日記@世田谷】過去の記事を読む
2018年03月30日個々の家庭で消費電力が上昇傾向にあります。何でも電化しよという傾向があるので当然の話なのですが、ここで問題になるのは電気容量です。電子レンジを使った途端ブレーカーが落ちる、なんてことも。対処方法は!?■ブレーカーはよく落ちますか?賃貸住宅の場合には、部屋数が多い物件以外では電気容量があまり大きくないことがほとんどです。1Kなどの物件では30Aがほとんどでしょうが、中にはワンルームで20Aといった物件もまだあります。電気器具を多く使用している場合に、20Aでは不安です。ブレーカーが落ちる経験をした人はかなり多いと思われます。■電気器具の使用W数を確認しましょう家庭の配電盤には「30A」とか「40A」などと書かれています。基本的にはこれを超えないように電気器具を使わなければなりません。基本的にはというのは配電方式によって異なるからです。これについては後述します。ワンルームなどの場合には表記のアンペア数が使用できる電力上限と考えていいです。自分に使用している電力がこの上限に達していないか計算する簡単な方法がありますので紹介します。各電気器具に書かれている消費電力のW(ワット)数を全部足して100で割ってみましょう。例えば、エアコンを付けてノートパソコンを使っている場合。エアコンの消費電力が1200W、ノートパソコンが30Wだとすると。合計1230W。100で割ると12.3になります。つまり12.3A(アンペア)。ここで1000Wのヘアドライヤー(ヘアドライヤーはとても電気を使います)を使うと、計2230W÷100で合計22.3Aとなり、20Aの電気量量しかないとブレーカーが落ちてしまいます。もし自分の家のブレーカーが頻繁に落ちるという場合には、一度この計算をやってみることをお薦めします。■対処方法は3つ賃貸物件では配電盤を確認!頻繁にブレーカーが落ちる場合には3つの方法があります。1.同時に使う電力を考えてやりくりする2.電源のバランスをとる3.電源の容量を増やす上記の例で言えば、エアコンとヘアドライヤーは同時に使わないようにするといった工夫が1に当たります。2ですが、実は配電方式によっては配電盤の種類が異なっていて、使用電力のバランスをとることでブレーカーを落ちないようにできます。例えば「単相3線式200V」で配電されている40Aの場合には、計8,000Wまで使えます。ただし配線の変更が必要なので電気工事士さんに頼まなければいけません。3は電力会社に連絡して「アンペア数」を上げてもらう方法です。この場合には電気の基本料金が上がります。また、建物の配電状況によっては上げられないこともあります。なので賃貸物件を借りる時には配電盤をよく見てみることをお薦めします。(高橋モータース@dcp)
2012年09月06日