グリコ乳業は、「ドロリッチブレイクプリン」を、2013年1月7日から静岡県~九州・沖縄で、1月21日から北海道~関東甲信越で発売する。同商品は、カッププリンとは異なる食感と口どけを味わえる「ストローで飲むプリン」。カスタード風味のプリンベースとカラメルが不均一に混ざっており、先端が太くて飲み口が細い同社オリジナルのストローで吸うことにより、プリンベースがストローの中でクラッシュされるという。価格は158円(200g)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月26日まるか食品は12月10日、「ペヤング 濃口ソースやきそばヴァンガード」の販売を開始する。同商品は、「ペヤング」とブシロードのトレーディングカードゲーム「カードファイト!! ヴァンガード」のコラボ商品。ペヤング完全限定カード2種を含む全4種のカードのうちの1枚が封入されている。にんにくなどの香辛料を効かせた濃い口のソースを採用し、豊富に使用したキャベツとWふりかけ(スパイス・ふりかけ)とも相性がいい。内容量148gで、希望小売価格は250円(税別)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月27日7月23日に東京グローブ座で、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールの「皆殺しの天使/El Angel Exterminador」が行われた。【公演情報はこちら】ライブは『はなればなれに』『アルファヴィル』の前後に即興を挟んだメドレーからライブはスタート。初めは会場の雰囲気も相まって、全体の雰囲気は張り詰めていたが、統率の取れた、それでいて表情がそれぞれ異なるバラエティ溢れる楽曲群に、徐々に空気が緩和していくのが見て取れる。『タケミツトーンwithマンボ』『京マチ子の夜』と流れるように演奏される楽曲。菊地のアルトとテナーを使い分けるサックスに呼応する様に、『バターフィールド8』『はなればなれに』とオルケスタも一体感を持った演奏を披露する。『パリのエリザベス・テイラー(存在しない)』では菊地がCDJを用いて、綺麗なサウンドの中に、エリザベステイラーの言葉が入り込んでくるという清廉と混沌が同居したパフォーマンスを見せてくれた。ソプラノ歌手の林正子をゲストに迎えた『アリア 私が土の上に横たわる時~オペラ「ディドとエネアス」より 』では、パーカッションが力強く鳴り響く中、林の演奏に負けないパワフルなボーカルが響き、観客からは感嘆の声が漏れた。変わって『嵐ヶ丘』では菊地がボーカルを取り、見事なスキャットを披露。今回のライブは着席の形式だったため、座ったまま上半身でリズムを取って乗る観客の姿も見受けられた。『キリング・タイム』『儀式~組曲「キャバレー・タンガフリーク」より』そしてバンドネオン担当である早川純のソロ演奏を挟み、『ルペ・ベレスの葬儀』で本編は終了。鳴り止まぬ拍手に応える様に出てきた菊地から、この日、林正子の紹介以外では初めてのMCがあった。菊地は「昨年の3月にエリザベス・テイラーが亡くなって、今年3月の一周忌に行いたかったライブが諸々の事情により、季節を一つ越えてしまいました。そして今度は1年以上ペペ・トルメント・アスカラールでやってなかったのに、次は9月にやるという何とも締まりの無い、間抜けな感じになってしまいましたが・・・」と自虐的な話で笑いを誘ったが、9月29日に行われるすみだトリフォニーホールでのライブはこの日のライブより30分ほど会場の使用時間が長めに契約されているとの事で、「ボリュームアップしてお送りするので是非ご来場ください」と語った。実はこの日のライブを39度近い高熱の中で行っていた、と打ち明けた菊地が「その症状と処方された解熱剤の効果を最大限に利用した」と語り披露した、見事なハスキーボイスの『クレイジー・ヒー・コールズ・ミー』でライブは終了。会場からは惜しみない拍手がステージ上の出演者に向けて送られた。チケットぴあでは、9月29日(土)には東京・すみだトリフォニーホールでの公演と、DCPRGとして10月8日(月・祝)に東京・日比谷野外音楽堂で行われる2つの公演の一般発売に先がけて、先行抽選プリセールを実施中。受付期間は7月31日(火)午前11時まで。
2012年07月27日ペネロペ・クルスが、再びペドロ・アルモドバル監督の次回作に出演することが決定した。アルモドバル監督が手がけるロマンティック・コメディ『The Brief Lovers』(原題)への出演契約を交わしたという。今夏にかけて撮影が行われる予定の本作は、『ライブ・フレッシュ』(’97)、『オール・アバウト・マイ・マザー』(’98)、『ボルベール<帰郷>』(’06)、『抱擁のかけら』(’09)に続いてアルモドバル監督とペネロペの5度目のタッグ作となり、アルモドバル映画の常連であるパス・ヴェガ、ハビエル・カマラ、セシリア・ロス、ロラ・ドゥエニャスらも参加する見込みだ。さらにペネロペは、リドリー・スコット監督がメガホンを取り、『ノーカントリー』の原作者コーマック・マッカーシーが脚本を執筆する『The Counselor』(原題)への出演も決定。今秋クランクイン予定の同作でペネロペは、既に出演が決定しているキャメロン・ディアス、マイケル・ファスベンダーらと共演することになるが、ペネロペの役柄はまだ正式に発表されていない。■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseo
2012年06月13日女性にとって、永遠のテーマである「美」。何をもって「美」と呼ぶのか?もちろんそれは各々の価値観によって異なるものであり、様々な手段を用いて女性たちはその理想型を日々追求している。そんな女性の「美」に対する欲望と執着、切っても切り離せない「美」と「個」の関係をとことん追究した映画がまもなく公開となる。あなたはここで描かれる「究極の美」から何を感じるのか?注目の3本をご紹介。まずご紹介するのは、スペインの鬼才ペドロ・アルモドバルが満を持して贈る問題作『私が、生きる肌』。問題作と称するに値するのが、主人公の天才外科医・ロベルが長年の研究を経て生み出す「美」である。彼は亡き妻の幻影を追いかけ、ある人物を囚われの身にして、彼女の身体に究極の美を与えていく。美しい体と顔を手に入れたならば、女性は鏡を見て喜びそうなところだが、この囚われの女性・ベラは浮かない、というより困惑と嫌悪の表情を浮かべる。それもそのはず、彼女の美は彼女自身が望んでいるものではなく、感情も理性も失ったマッドサイエンティスト・ロベルが復讐という名の下に創り出したものだから。彼女にとっては屈辱と苦しみ以外の何物でもない、この美しい肌と身体と顔。それを知らずしてか、自らの手で芸術的な美女を完成させたロベルは「ベラ(Bella=美しさ)」と名づけ、彼女を愛するようになるのだが…。果たして、彼が注ぐものは愛情なのか?それとも理想の美を手にした自己満足なのか…?この真価は観る者に委ねられる。ベラが囚われの美女だとするならば、こちらは美しさに囚われた女性のお話。映画『ヘルタースケルター』では、「キレイになって幸せになりたい」という女性ならば誰もが抱く欲望のもと、体にメスを入れて「美」を手に入れた女性の欲望と崩壊が描かれる。ここ最近では、全身整形のトップスター・りりこを演じた沢尻エリカの突然の休業の話題で持ちきりとなっている本作だが、彼女を通して問われるのは「消費されていく美しさ」の価値と代償。完璧なプロポーションと美しい顔を手にし、羨望の眼差しで女性から注目されることで自分の居場所、存在を確認するりりこだが、そこには“落とし穴”があるのだ…。「キレイになれば強くなれる」。そう断言する彼女に対して妹は言う。「強いからお姉ちゃんはキレイになれた」のだと。いつの時代にも、見た目の美しさで多少なりとも判断され、翻弄される女性たち。本来の自分を捨ててまでも美しさに執着する彼女たちの姿に、あなたは何を感じるだろうか?そして最後にご紹介するのは美のカリスマ、ヴィダル・サスーンが提唱した新たな「美しさ」のルーツに迫るドキュメンタリー映画『ヴィダル・サスーン』。シャンプーや髪のトリートメントなどのブランドの創始者としても広く知られるが、ハサミ一本で女性のヘアスタイルに新しい風穴を開けた人物であるヴィダル。それまでパーマをあて髪型を作り込んでいた女性が多かった中で、彼は頭と顔のバランス、そして髪本来の自然な流れを生かした“ファイブ・ポイント・カット”という全く新しいヘアスタイルを考案、「美しい髪」をより解放的で身近なものにした。その人が本来持ち合わせているものを最良の素材として美しさを引き出し、喜びをもたらす。数々の斬新なヘアデザインを編み出してきたヴィダルに対して、あるレポーターが彼の仕事の悦びについて聞いたところ、彼は言う。「安全性は保証されないけど、それだけ得るものは大きい」と。かの有名な「あなたの美しさは私たちの喜びです」というフレーズは、そんな彼の「美」への精神を表している。彼のこの飽くなき精神がどこから来ているのか?本作ではじっくりと知ることができる。時代によって変わりゆく「美」の価値観と手段、そして変わらない「美」への欲求。あなたにとっての「美しさ」とは?『私が、生きる肌』は5月26日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。『ヴィダル・サスーン』は5月26日(土)より渋谷アップリンクほかにて公開。『ヘルター・スケルター』は7月14日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。特集「追求!究極の愛と美。」■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseoヴィダル・サスーン 2012年5月26日より渋谷アップリンク、銀座テアトルシネマ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開ヘルタースケルター 2012年7月14日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012 映画『ヘルタースケルター』製作委員会■関連記事:あなたはこれを愛と呼べる?『私が、生きる肌』“美しい髪”セットを3名様にプレゼント危険な匂いがプンプン!謎のトラ男の正体は?『私が、生きる肌』禁断映像を公開アルモドバルが、生きるファッション。史上最高級の「オートクチュール」とは…?美のパイオニア、ヴィダル・サスーン生前最後のインタビュー映像公開アルモドバルが、生きる愛。「とんでもない奴ら」に裏打ちされた愛のかたちとは?
2012年05月25日スペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督の最高傑作との呼び声高い衝撃作『私が、生きる肌』が5月26日(土)より公開となる。その鬼才たる独創的なセンスで創り出した、深い謎を秘めたキャラクターの数々が驚くべき真実を露にしていく本作の中で、とりわけ強烈なインパクトを放つのがカレ。物語のカギを握る、謎の“トラ男”の危険すぎる本編映像が、公開直前にして到着した。12年前に最愛の妻を失った悪夢に囚われた天才医師が、心血注いで研究してきた“完璧な肌”を用いて亡き妻そっくりの美女を創り上げる…という危険すぎる題材で、究極の執念、そして愛のかたちを焙り出すアルモドバル監督。良心の呵責を失った医師・ロベル(アントニオ・バンデラス)でさえ十分常軌を逸しているわけだが、それを上回る“動物的な”危険性をはらんでいるのが、このトラの着ぐるみを着た男。彼は、ロベルと囚われの美女・ベラ、母のマリリアが住む家に突如現われ、モニター越しにベラを発見するや、なぜかモニターを舐め始める…。この映像を見ていくと、どうやら彼がマリリアと親子ながら疎遠な関係にいることが分かるが、果たして何の目的でこの家を訪ねてきたのか、その理由は明かされない。そして、モニターでベラを見つけた彼の異常な興奮は、彼女との関係を示唆するものなのか?そもそも彼はなぜ、このぶっ飛んだトラの着ぐるみを着ているのか…?実は、このトラ男の登場こそがこの緊迫感あふれるドラマの分岐点となる。彼がこの後起こすひと悶着により、それまで異常な均整を保っていたロベル、ベラ、そしてマリリアの仮面が引き剥がされ、暗い影を落とし始めることになる。一体、彼は何者なのか――?アルモドバルの危険すぎる世界の一端を覗いてみて。『私が、生きる肌』は5月26日(土)より全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY特集「追求!究極の愛と美。」■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo■関連記事:アルモドバルが、生きるファッション。史上最高級の「オートクチュール」とは…?アルモドバルが、生きる愛。「とんでもない奴ら」に裏打ちされた愛のかたちとは?完璧な“肌”を目指す?『私が、生きる肌』×「アメリカンアパレル」コラボ決定シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第25回)セクシーな“ナイスミドル”俳優は誰?アントニオ・バンデラス、ブダペストの空港でスリ被害に遭う
2012年05月24日ペドロ・アルモドバルといえば、映画界屈指のファッショニスタと呼べるでしょう。抜群のセンスの持ち主ですが、それが本人のファッションに反映されているというよりも、映画の中の主人公やセット、小物などに、そのセンスは生きています。ファッショニスタが挑んだ、究極のモチーフ「肌」ご存じのとおり、これまでの作品でも、彼は様々なハイファッションを登場させてきましたが、最新作『私が、生きる肌』でもプラダ、シビラ、シャネル、ディオールなどのブランドが陰に日向に姿を見せています。なかでも、物語の鍵を握るのが、ジャン=ポール・ゴルチエの“スキン・スーツ”と、ドルチェ&ガッバーナの花柄ワンピース。アルモドバルならではの、ファッション論とも言えるものが見えてきます。前回のコラムでは、アルモドバルの描く愛、つまり他者をありのまま受け入れ、その尊厳を認める広い愛について語りました。実はそれは彼のファッション論にも通じるものがあります。ファッションとは、自分を表現するもの。奇抜なファッションに身を包んでいても、たとえ、男性なのに女装が好き、またはその反対でも、それこそが自己の表れ。人に迷惑をかけない以上、周囲からとやかく言われる覚えなどないということなのです。それは反対に、ファッションに大きな意義を感じている人たちにとって、意に沿わない服を着る(着せられる)ことほど屈辱的なことはないということ。そう考えると、ファッショニスタであるアルモドバルが、自らの肌を失い、人工皮膚を無理やり着せられるというモチーフに挑み、そこから見えてくる尊厳に関する物語に取り組んだことには、大いに納得ができるのです。アルモドバルはこのテーマについてこう語っています。「6年間の強制的な幽閉で、ベラは、とりわけ人間の身体にとって最も重要な部分――彼女自身の肌を失っていた。肌は他者と我々を分ける境界線である。それが我々の属す仲間を決定する。生物学的にも地理学的にも、肌が我々の感情を反映し、我々のルーツを映し出すのだ」。鍵を握る、ドルチェ&ガッバーナの花柄ワンピースファッショニスタにとって服が自らを反映する大切な存在であるように、全ての人にとって肌は感情を反映する重要な存在。恥ずかしくなったり、怒ったり、怖くなったり、楽しくなったりするたびに、私たちの肌は色、湿度、柔らかさを変化させていきます。もともと服は、そんなデリケートな肌を守るためのもの。その機能を考えると、「第二の肌」とも言える存在です。そこで、ゴルチエの衣裳の登場です。今回、彼が作った衣裳は、まさに第二の肌のような存在。ベラが冒頭からほぼ全編を通して着続けているのがこれです。身体の線にぴったりと沿ったボンデージ風の肌色のボディストッキングで、遠目に見ると、裸のように見えるのですが、近づくとその不自然さに気づくというもの。この演出こそ、このテーマについてのアルモドバルらしいファッション・アプローチと言えるのかもしれません。そして、ある意味では、このスーツで自分の気持ちを測ることもできるはず。考えてもみてください。いくら、「ジャン=ポール・ゴルチエのデザインした服だよ」と言われても、あのスキン・スーツを「着ろ」と言われて喜べるかどうか。もちろん、好みによって着たいという人もいるでしょうが、私には無理…。その気持ちを考えてみれば、ことの大きさは想像に難くありません。自らの肌をはぎ取られ、ロベル博士により人工の皮膚を与えられたベラの絶望と嫌悪は、自らの内面そのものとも言えるお気に入りの服をはぎ取られ、機能的とはいえ不本意な格好を押し付けられたファッショニスタの絶望や嫌悪と重なるのでしょう。もちろん、衝撃の度合いはかなり違うでしょうが。本作では、他者に“踏み込まれる”ことの残酷さを、自らの肌を失ったベラの視点を通して繰り返し描いていますが、冒頭では直接的にファッションを他者から押し付けられることの嫌悪を表現した場面も登場しています。物語のキーパーソンである若い男・ビセンテが、母の経営するブティックで意中の店員・クリスティーナにドレスを贈るシーンがそれ。そのドレスこそ、ドルチェ&ガッバーナの花柄ワンピースなのです。彼は、このドレスを着た彼女を見たいと言うのですが、クリスティーナはきっぱりと断ります。するとビセンテはその服の良さを強調し、なお薦めるのです。するとクリスティーナは「そんなに好きなら、自分で着れば」と言うのです。この場面は、物語の伏線として、別の意味でも非常に重要な役割を果たしているので注目していただきたいのですが、ファッショニスタの心情を表現しているという意味でも、クリスティーナの言葉はとても深い意味をもっているのです。自らの肌を失うことの残酷さだけが、本作のテーマではありません。はじめは絶望に満ちていた彼女が、あることに気づき始めるところから、物語はさらにアルモドバルらしさを増していきます。「ベラの肌は変わったが、彼女は自分自身であることを失ったわけではないのだ。このアイデンティティーと、そしてその傷つけることのできない性質が本作のもうひとつのテーマである。とにかく、自分の肌を失うことなど残酷極まりないことだ!(中略)だが、彼女は生来のサバイバーだった。多くの困難ののちに、彼女は“自分の肌の内側で生きることを学ぼう”と決心する。たとえそれがロベル博士に押しつけられた肌であったとしても」。このアルモドバル本人による解説から、たとえどんなに残酷な仕打ちを受けても、他者に尊厳は奪えないのだという強い主張が感じられます。そしてアルモドバルは、ベラがTVを通して出会うヨガのインストラクターにこんなことも言わせているのです。「我々全員が自分の深いところに、ほかの人間が触れることのできない場所を、自分の隠れ家をもっている。そこは唯一、自分が自由を感じられる場所。その場所にアクセスするために、ヨガには古代からのテクニックがあるのです」。そう、ベラはヨガによって救われるのですが、ここに東洋思想を持ってくるあたりに驚かされつつ、東洋に暮らす人間としては実に嬉しい気持ちに。突き詰めて考えれば、服も肌も、自分の一部でありながら、形のあるもの。形あるものは、いつかは無になる世の常を考えると、守るべきは自分の内面=尊厳であるというところに行き着くわけです。本人の意に沿わない何かを強制されることが残酷なのは、意志に含まれる価値観をも否定するからというのが、アルモドバルの理論なのかもしれません。服は単なるモノでありながらも、自己の表出。そこに尊重すべき価値観があるのなら、強制するのは残酷なことという理論、良くわかります。アルモドバルが提示する「オートクチュール」服についてだけ考えたとき、それは大した問題だと感じない人もいるかもしれません。学生時代、私の学校には制服があったのですが、それを規則通りに着ること、そもそも制服自体を着ることに抵抗していた同級生も数人いました。彼らがファッショニスタだったかどうかはわかりませんが、少なくとも何かを押し付けられ、「こうしなさい!」と言われることに嫌悪し、反発していたのでしょう。服、肌だけでなく、ものの考え方から、食べ物まで、人は自由に選びたいと思うものです。もちろん、自由には責任が伴いますから、学生には許されないことも多く、それとのせめぎ合いが彼らを多少苦しめたのかもしれません。ただ、今思い出してみると、全てをどうでもいいと思い始めたときに、自分を失い始めることに、彼らは早くから感づいていたのかもしれませんね。他者に自らのアイデンティティーを犯されることが、どれだけ残酷なことであり、それにも関わらず世界中でどれだけ頻繁に行われていることか。でも、そこから自分を守る方法は、自分の内面にあるということ。それをファッショニスタならではの視点で描きだしたアルモドバルの語り口に、またしても脱帽といったところです。今回、アルモドバルが扱ったハイファッションは、既存の高級ブランドではなく、“人工皮膚”という最高級オートクチュール。ただし、それは最高級だからといって、全ての人に最上の価値をもたらすものではありません。さて、あなたはアルモドバルが提示するオートクチュールをどう考えるでしょうか。(text:June Makiguchi)特集「追求!究極の愛と美。」■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo■関連記事:アルモドバルが、生きる愛。「とんでもない奴ら」に裏打ちされた愛のかたちとは?完璧な“肌”を目指す?『私が、生きる肌』×「アメリカンアパレル」コラボ決定シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第25回)セクシーな“ナイスミドル”俳優は誰?アントニオ・バンデラス、ブダペストの空港でスリ被害に遭うゴルチエ×アルモドバルの完璧な“美”『私が、生きる肌』禁断の予告編解禁!
2012年05月21日ペドロ・アルモドバル。この名前を聞くと、条件反射的にどうしても胸が熱くなります。そんなファンは、決して少なくないことでしょう。映画業界にいて、年間何本もの映画を観て、その多くに期待を裏切られていても、決して期待することをやめないのは、彼のような映画作家が存在しているから。映画が与えてくれる多くの素晴らしい感情を、たっぷりと堪能させてくれるアルモドバル。今回もやってくれました。世界が待望した最新作『私が、生きる肌』で描かれているのは、マッド・サイエンティストよろしく、とある人物に自らの研究成果である人工皮膚を移植し、亡き妻そっくりに改造してしまう天才形成外科医・ロベルと、彼が囚人さながらに幽閉している実験対象であるベラの物語です。映画のキャッチ・コピーに「あなたは、これを愛と呼べるか――」とありますが、ここに描かれているひとつの愛は、自らの作品に恋してしまったマッド・サイエンティストの片思い。交通事故で全身にやけどを負った妻が自ら命を絶って以来、移植可能な人口皮膚の研究を行い、焼いても損なわれない皮膚の開発に歳月を費やしてきたロベルは、ベラを妻に似せるよう手術を行いながらも、妻の代理ではなく一人の女性としてべラに恋してしまうのです。自らが理想として作り出した“創作物”もしくは“怪物”に寄せる感情は愛なのか。それが愛だとしても、他者への愛なのか、はたまた自己愛なのか。意見は分かれるところでしょう。さらにはロベルがべラに行う、何とも無慈悲、無感情、思いやりのない行為の数々を見て、愛する人にこんなことができるものなのかという疑問もわいてきます。アルモドバルが今回描いた“衝撃の愛”、あなたはどう見るでしょうか。さて、確かにこの“衝撃の愛”にも心を揺さぶられるのですが、今回もう一つ注目したいのは、その愛よりも深いところで静かにうごめく、アルモドバルならではの愛情です。彼が発表してきた多くの作品に共通して描かれている“究極の愛”といったところでしょうか。それは言わば、“ジャッジしない愛”。これまで多くの作品で、個性の強い登場人物たちを描いてきたアルモドバルが、一貫して持っていたのが、彼らをありのままに受け入れている視線です。例えば、『セクシリア』(’82)ではニンフォマニアな女性を、『バチ当たり修道院の最期』(’83)では奇想天外な尼僧たち(麻薬中毒でレズビアンの尼長や官能小説を手掛ける尼僧など)を、『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(’87)では復讐に狂った女性を、『アタメ』(’89)では異常な愛で結ばれるポルノ女優と精神病患者を、『ハイヒール』(’91)では女性歌手に憧れるゲイの判事や奇妙な愛情で結ばれた母娘を登場させてきました。『キカ』(’93)、『ライブ・フレッシュ』(’97)など、そのほかの作品を含め、不思議でない人物はいないほどです。そうそう『オール・アバウト・マイ・マザー』(’98)に出てくるゲイの父親や、彼との子供を宿したエイズ患者の尼僧、性転換したアングラードなども印象的です。いずれの作品においても、個性の強い人々を非難するような語り口は出てこないし、彼らのしでかすとんでもない事件にも、批判めいた表現は一切登場しないことは、誰もが同意するところでしょう。彼らのように社会にすんなりと馴染めない人々をも、断罪せず、ありのままを受け入れる。どんなワケありの人にも注がれる優しい視線。アルモドバル作品を観続けていると、その愛をひしひしと感じることができます。世間では「とんでもない奴ら」と一言で片づけられてしまいそうな人々にも、尊厳があるのだと静かに訴えているかのようです。作品の中で貫かれているこの慈悲深いものを愛と呼ばずして何と呼びましょうか?その愛は、まるで母親が子供に向ける愛のようでもあります。彼の作品には、多くの母親たちが登場しますが、『ハイヒール』、『オール・アバウト・マイ・マザー』、『ボルベール<帰郷>』(’06)などが分かりやすい例でしょう。ここに登場する母親たちは、時に命すら捧げ、子供たちを無条件に受け入れ、守ってきました。例え、子が法を犯していても、倫理的に褒められはしないとしても。母親とは、多かれ少なかれ、そういうもの。世界中の全員がわが子の敵になったとしても、自分だけはこの子の味方であるというような覚悟を持つ者、それが母なのでしょう。アルモドバルの作品で、母親的愛情を体現する者は、決して本当の母親である必要はありません。慈悲深いマリアのような存在として描かれているのです。彼女たちの視点は、まるでアルモドバルの視点そのものです。『私が、生きる肌』に出てくる狂気の医師・ロベルにすら、観ている者が憐みに似たものを感じてしまうのは、その視点ゆえかもしれません。アルモドバルは、ロベルを演じるアントニオ・バンデラスには無表情を求めたという話も興味深いもの。「私が見せようとしたのは、ロベル博士の邪悪さではなく、むしろ彼の完璧な感情の欠如だった。精神を病んだ者たちを定義するものは、彼ら自身が“他人”の立場になれないことである。だから、彼らは想像を絶する残虐行為ができるのだ。他人の痛みを感じることも想像することもできない。彼のような人物はサディストではない。彼らは痛みを引き起こすことを楽しんではいない。ただ、彼らは自分の犠牲者の痛みがどんなものかを知らないだけだ」とアルモドバル。母性とは他人の痛みを感じ取ること。そんな母性のような愛情で、こんな男にすら理解を示し、ためらうことなく彼の共犯者となるマリリアという母親的存在を添えるなんて、やはりアルモドバルの懐の深さの表れなのでしょう。母親の愛は、包み込む愛でもあります。この包容力こそが、アルモドバル自身が理想とする愛であり、人生の原風景にして、映画づくりの原動力。映画には、それがキャラクターそのものや、そしてキャラクターを見つめる視点として反映されているにすぎないのかもしれません。どんなに社会からけむたがられ、虐げられ、差別されてきた者にも、愛情深い姿勢を示してきたアルモドバル。彼が示してきた無条件の愛は、「人には、何者にも奪うことのない尊厳というものがある」という理解から生まれているのだと思うのです。実は「人には、何者にも奪うことのない尊厳というものがある」というテーマこそがまさに、『私が、生きる肌』の中核ともなっているテーマなのです。この作品に描かれているアルモドバルの愛、そして人間の尊厳。その先には、彼のファッション哲学も見えてくるのですが、これについてはVol.2で。(text:June Makiguchi)特集「追求!究極の愛と美。」■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo■関連記事:完璧な“肌”を目指す?『私が、生きる肌』×「アメリカンアパレル」コラボ決定シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第25回)セクシーな“ナイスミドル”俳優は誰?アントニオ・バンデラス、ブダペストの空港でスリ被害に遭うゴルチエ×アルモドバルの完璧な“美”『私が、生きる肌』禁断の予告編解禁!第65回英国アカデミー賞発表、『アーティスト』が作品賞ほか7冠で圧勝!
2012年05月15日韓国の俳優のペ・スビンが、7月21日(土)に東京・渋谷公会堂でファンイベント「ペ・スビン LIVE SHOW ~道~」を開催することになった。これまで多くの韓国ドラマや映画、演劇の舞台などに出演し、多彩な演技で魅了してきたペ・スビン。歴史ドラマ『朱蒙(チュモン)』(2006年)では、中性的なキャラクター、サヨン役を好演し、『風の絵師』(2008年)では一転、男性的な頼れる正祖大王で多くのファンを獲得した。そして、日本でも人気となった『華麗なる遺産』(2009年)では、ヒロインを陰で支える足長おじさんのような献身的なキャラクター、ジュンセ役で一気にブレーク。最新作となる日韓共同製作映画『道―白磁の人―』(高橋伴明監督6月9日より全国公開)では、日本統治時代の朝鮮半島を舞台に、朝鮮の山々に緑を戻す、という使命を抱いた実在の日本人林業技師・浅川巧(吉沢悠)と、民族や時代の壁を越えて友情を育む青年、イ・チョンリムを熱演している。イベントは、作品では見られない、ユーモアや人間性溢れる“素顔のペ・スビン”に触れられる内容で、トークや歌、パフォーマンスが披露される予定。チケットは、スペシャルグッズ付で6月16日(土)10時より発売される。
2012年05月07日究極の愛と美を追求し続けるスペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督が贈り出す問題作『私が、生きる肌』が5月26日(土)より公開となる。タイトルにもある通り、“肌”が重要なモチーフとなっている物語にちなんで、このほどファッションブランド「アメリカンアパレル」とのコラボレーションが実現。さらに、監督の“肌”へのこだわりを物語るようなメイキング写真がシネマカフェに到着した。現在公開中の『長ぐつをはいたネコ』でも活躍中のラテンの貴公子、アントニオ・バンデラスが演じる天才医師が、執念で完成させた“完璧な肌”を用いて亡き妻そっくりの美女を創り上げる姿を通して、鬼気迫る愛を表現した本作。アルモドバルの新たなミューズ、エレナ・アナヤがその完璧な肢体と“肌”で観る者を魅了する。今回、本作とコラボレーションを組むこととなった「アメリカンアパレル」はその豊富なアイテムと色のバリエーションで均一化、統一化したデザインが、カジュアル派の女性を中心に支持を集めているブランドの一つ。原色を多用した色彩美と“肌”をテーマにした本作のイメージに合わせて、カラフルなストッキング「オペークパンティホーズ」をタイアップ商品として、割引キャンペーン展開が実施されることが決定。さらに、公開初日には対象劇場にて、様々なレザーと色で展開するレザーキーチェーンの嬉しいプレゼントサービスも。アルモドバルがこだわりにこだわった、誰もが見とれるような“肌”。あなたもぜひ、好きなカラーを楽しみながら、美しき肌を目指してみては?『私が、生きる肌』は5月26日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて順次公開。■劇場鑑賞券提示 割引サービス実施期間:5月14日(月)~6月30日(土)実施店舗:「アメリカンアパレル」代官山店、渋谷レディース店、渋谷メンズ店、自由が丘店、心斎橋店対象商品:オペークパンティホーズ(ストッキング)※定価1,500円を映画鑑賞券掲示で30%オフ■公開初日初日プレゼント対象商品:レザーストラップキーチェーン実施劇場:TOHOシネマズシャンテ、シネマライズ、TOHOシネマズ梅田■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo■関連記事:シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第25回)セクシーな“ナイスミドル”俳優は誰?アントニオ・バンデラス、ブダペストの空港でスリ被害に遭うゴルチエ×アルモドバルの完璧な“美”『私が、生きる肌』禁断の予告編解禁!第65回英国アカデミー賞発表、『アーティスト』が作品賞ほか7冠で圧勝!究極の問題作で描かれるのは“究極の愛”?『私が、生きる肌』ポスター解禁!
2012年03月28日先日、英国アカデミー賞を獲得したスペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督の最高傑作との呼び声高い『私が、生きる肌』の予告編が到着!誰も観たことのない“究極の問題作”と言っても過言ではない、本作の危険すぎる世界観が明らかとなった。妻を亡くした天才外科医・ロベルは、以来、妻を救えるはずだった“完璧な肌”の開発に執念を燃やしていた。そして彼は監禁した“ある人物”の肉体にこの開発中の人工皮膚を移植し、ベラ・クルスという亡き妻にそっくりの美しき女性を創り上げるのだった…。スリリングな旋律と共に幕を開ける、アルモドバルの世界。そこには、一見異様な肌色のボディ・ストッキングを肢体にまとい、しなやかにヨガの瞑想に耽っているヒロイン・ベラの姿がある。そして、そんな彼女をロベルは文字通り監視し、自らの手で創り上げた美女に亡き妻の姿を重ね合わせ、狂気に似た欲望をぶつけていく。一体、このベラとは何者であり、なぜロベルは“彼女”を選んだのか…?こちらの予告編を観ると、数々の疑問が浮かび上がる。良心の呵責を失ったロベルを演じるのは、アルモドバルと22年ぶりの再タッグとなるアントニオ・バンデラス。近作では見られない怪演ぶりがまず目を引くが、彼以上に観る者を惹きつけるのが、完璧な肢体に“肌”をまとったミューズ、エレナ・アナヤ。実は、彼女の体の美しさを余すところなく強調するこのボディスーツ、手がけているのがかの有名デザイナー、ジャン=ポール・ゴルチエ。ゴルチエ氏といえば、過去にもミラ・ジョヴォヴィッチの出世作である『フィフス・エレメント』でミラが着用したボディスーツや、『コックと泥棒、その妻と愛人』でヒロインが着用したセクシーな黒のボディスーツ、マドンナのミュージックビデオ「Frozen」でマドンナが着用した漆黒のドレスなど、数多くのアーティストやクリエイターと組み、衣裳デザインを手がけてきた奇才。アルモドバル監督と手を組むのは、『キカ』(’93)、『バッド・エデュケーション』(’04)に続き3作目となる。今回もアルモドバルが創り上げた完璧な色彩美と見事な融合を果たしている。スリリングで官能的な男と女の駆け引き、2人の関係に潜む“謎”、そしてアルモドバル×ゴルチエが創り出した完璧な美。まずはこちらの映像で思う存分堪能してみて。『私が、生きる肌』は5月26日(土)より全国にて公開。※こちらの映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo■関連記事:第65回英国アカデミー賞発表、『アーティスト』が作品賞ほか7冠で圧勝!究極の問題作で描かれるのは“究極の愛”?『私が、生きる肌』ポスター解禁!鬼才ペドロ・アルモドバル、史上最大の“問題作”『私が、生きる肌』公開決定!
2012年02月16日スペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督の待望の最新作であり、公開前から「究極の問題作」として注目を集めている『私が、生きる肌』。ジャンル分け不可能とのうわさも聞こえてくる“究極の愛”を描いた本作のポスターがこのほど解禁になった。主人公は天才的な形成外科医・ロベル。彼はかつて非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった画期的な人工皮膚“完璧な肌”を造ることに執念を燃やしていた。そして、ついに“ある人物”を実験台に、あらゆる良心の呵責を失った彼は開発中の人工皮膚を移植。亡き妻をこの世に“再現”しようと試みるのだが…。『オール・アバウト・マイ・マザー』や『トーク・トゥ・ハー』などの傑作映画を通して「愛とは何か?」を提示してきたアルモドバル監督。本作ではその集大成とも言うべき“究極の愛”を提示しラブストーリー、ミステリー、スリラー、人間ドラマ、エロス、バイオレンス、そして究極の美を詰め込んだ「ジャンル分類不能」の怪作に仕上げた。アントニオ・バンデラス演じる、愛妻を再現しようとする主人公・ロベルはおぞましいまでの執念を持ったマッド・サイエンティストといったイメージだが、その実験台として彼が選んだ美しい女・ベラは一言で言うと“謎”の存在。彼ら2人にはまだ明かされていない多くの秘密がありそうだが、今回、解禁となったポスターに記される「あなたは、これを愛と呼べるか――」という言葉が意味するものは?アルモドバル監督の最高傑作との呼び声高い本作で、今度は世の中に何を提示するつもりなのか?期待は膨らむばかりだ。『私が、生きる肌』は、5月26日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開。■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo■関連記事:鬼才ペドロ・アルモドバル、史上最大の“問題作”『私が、生きる肌』公開決定!
2012年02月10日『オール・アバウト・マイ・マザー』『トーク・トゥ・ハー』などの作品で知られる映画作家ペドロ・アルモドバルの最新作『私が、生きる肌』が、5月26日(土)から日本公開されることが決定した。その他の情報『私が、生きる肌』の主人公は、非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった“完璧な肌”を創造するべく人工皮膚の開発に執念を燃やす天才形成外科医のロベル。映画は、彼がひとりの女性を監禁し、開発中の人工皮膚を用いて“亡き妻そっくりの美女”を創り上げる過程を鮮烈なタッチで描いていく。主演を務めるのは1982年にアルモドバル監督作品で俳優デビューを果たしたアントニオ・バンデラス。本作では1989年の『アタメ』以来、22年ぶりにアルモドバル作品に出演し、良心の呵責や倫理感と引き換えに、最愛の妻の似姿を求める主人公ロベルを演じている。また、撮影のホセ・ルイス・アルカイネ、美術のアンチョン・ゴメス、音楽のアルベルト・イグレシアスらこれまでのアルモドバル作品を支えてきたスタッフが集結。監督の初期作を思わせる鮮烈なイメージと、寓話性に満ちた物語がすでに海外では高い評価を得ており、ゴールデングローブ賞では最優秀外国語作品賞ノミネートされ、カンヌ映画祭にはコンペティション部門に選出されている。ここ数作、家族と故郷の物語をじっくりと描いてきたアルモドバル監督だが、本作ではストーリーテリングの手腕はそのままに、官能的な映像美や人間の本質をえぐる展開が描かれ、彼のこれまでのキャリアを総括するような内容に仕上がっているという。『私が、生きる肌』は、ブロードメディア・スタジオの配給で、5月26日(土)よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほかで全国公開される。『私が、生きる肌』5月26日(土) TOHOシネマズシャンテ、シネマライズほか全国ロードショーPhoto by José Haro (C)El Deseo
2012年01月13日『オール・アバウト・マイ・マザー』、『トーク・トゥ・ハー』、『ボルベール<帰郷>』の“女性賛歌3部作”を始め、深遠なる愛を呈示してきたスペインの巨匠、ペドロ・アルモドバル監督の待望の最新作であり、史上最大の“問題作”である『私が、生きる肌』が5月26日(土)より日本公開されることが決定した。主人公は、画期的な人工皮膚の開発に執念を燃やす天才的な形成外科医・ロベル。彼が目指すのは、かつて非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった“完璧な肌”を造ること。あらゆる良心の呵責を失った彼は、“ある人物”を実験台にして、開発中の人工皮膚を移植し、亡き妻そっくりの美女を創り上げていくのだが…。いまやスペインのみならず世界各国で絶大なる支持を得ている、アルモドバル監督。彼が問題の最新作で描くのは、ずばり“究極の愛”。愛がもつ狂気にとり憑かれ、神をも恐れぬ禁断の実験に没頭する男と、彼に選ばれ数奇な運命をたどるヒロインの姿を、官能的で怖ろしく完璧なまでの映像美の中で綴る。まさに約30年の華々しいキャリアの集大成とも言うべき本作は、既に世界各国で話題を席巻しており、今月16日(現地時間)に授賞式が行われる第69ゴールデン・グローブ賞で最優秀外国語作品賞にノミネート、さらにスペイン版アカデミー賞と呼ばれる第26回ゴヤ賞においても最優秀作品賞に候補入りしている。主人公・ロベルを演じるのは、スペインを代表するラテン俳優、アントニオ・バンデラス。1982年のアルモドバル監督作『セクシリア』で銀幕デビューを飾った彼が、1989年の『アタメ』以来、巨匠と再びタッグを組む。情熱的で男の色気を放つ彼が、これまでのイメージを封印し、愛に狂わされた男を鬼気迫る演技で魅せる。また、ペネロペ・クルスを始めとする女優たちの美を引き出す名手である監督によって、新たにミューズとして選ばれたのは、昨年劇場公開された『この愛のために撃て』での妊婦姿の熱演が記憶に新しい、スペイン出身の注目女優、エレナ・アナヤ。本作の重要なモチーフである“肌”を惜しげもなく晒し、堂々の演技を見せている。さらに、『オール・アバウト・マイ・マザー』の名女優マリサ・パレデスなど、アルモドバル監督作品でおなじみの顔ぶれも。鮮烈な印象を与えるビジュアルに映し出された、マスクの裏に潜む思惑とは…。人間の倫理観を問うという一言では片付けられない、究極の“愛”の形は波紋を呼ぶこと間違いない。『私が、生きる肌』は5月26日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開。『私が、生きる肌』公式twitter:@theskinilivein■関連作品:私が、生きる肌 2012年5月26日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマライズほか全国にて公開© Photo by Jose Haro © El Deseo
2012年01月13日NHKのBSプレミアムで放送中の韓国歴史ドラマ「トンイ」主演のハン・ヒョジュとペ・スビンが来日。10月12日(水)に東京・四谷の韓国文化院で開催された公開記者会見に出席した。朝鮮王朝第19代王・粛宗の側室で、のちの21代王・英祖の母となったトンイの生涯を描いた本作。貧しい身分に生まれ、過酷な運命をたどりつつ、まっすぐな思いで自らの運命を切り拓いていったトンイの姿を通じて、激動の時代を生きた人々のドラマが綴られる。「春のワルツ」、「華麗なる遺産」などに出演し韓国トップ女優のひとりに名を連ねるヒョジュがトンイを、彼女の幼なじみで彼女を支える武官・チョンスを「朱蒙(チュモン)」で鮮烈な印象を残したスビンが演じている。2人が劇中の衣裳で登場すると、客席からは悲鳴にも似た歓声が。ヒョジュは深々と客席に向かってお辞儀し「トンイ役のハン・ヒョジュです」と日本語で挨拶。スビンも「みなさんにいつも、力をいただいています」と笑顔で語った。既にドラマの撮影は終了しているが、久々に衣裳に袖を通したということでスビンは「明日また、撮影をしなくちゃいけないような気分です」と苦笑い。「(ヒョジュを)守ってあげなきゃという気持ちになります」と語った。一方のヒョジュも「おしとやかに座ってなきゃ、という気になります。普段は…違いますね」といたずらっぽく笑った。撮影は10か月の長期にわたったが、ヒョジュは「いろんなことがありました」としみじみ。「眠る時間が少なくなったのは大変でした。一番忙しいときは1日に(睡眠時間は)1時間ほどでした」と述懐した。スビンも過酷な撮影をふり返り「ヒゲをつけたまま3日間撮影したこともありました。つまり、その間ずっと顔が洗えなかったんです」と苦労を明かした。さらにスビンは、リクエストに応えて壇上で剣技を披露。生チョンスの華麗なアクションに客席は息を呑んだ。劇中ではトンイに想いを寄せつつも見守り続けるチョンスだが、スビン自身は恋に積極的な方?と尋ねられると「はい。ここではお見せできませんが(笑)、積極的と言っておきましょう」とニッコリ。さらに撮影中、落ち込んだヒョジュを元気づけるために、スビンが彼女に詩集をプレゼントしたという事実が明らかになると客席は騒然!役を離れても仲の良い様子をうかがわせた。ヒョジュは、実は3月に本作のプロモーションで来日しており、ちょうど3月11日の地震発生時、東京のNHKの放送局にいた。その後、プロモーションは中止となったが、今回改めて来日を果たしての喜びを語ると共に「あのときの気持ちはいまでもどんな言葉でも言い表すことはできません。あの経験の後、1日、1日、時間を過ごす中でこの命を大切にしなくては、という思いを強くしました。被害に遭われ、苦しんでいらっしゃる方は大勢いると思いますが、どうか元気を出してください。私もお祈りしております」と思いを語った。スビンも「TVを見て、これが本当に隣りの日本で起きているのかと信じがたい思いに襲われました。『災害だからしょうがない』と言ってしまうのは簡単ですが、人と人が心を通わせ、互いを理解し協力し合えばきっと乗り越えられると信じています」と真摯な表情で日本へのエールを贈った。「トンイ」はNHK BSプレミアムにて放送中。「トンイ」番組公式サイト
2011年10月12日2PM、T-ARA、miss Aなど大人気K-POPアーティストが集結!スターを夢見る若者たちの恋愛、友情、青春をリアルに描く、ペ・ヨンジュン約3年振りの特別出演を果した韓国 No.1大ヒットドラマ 「ドリームハイ」の、DVD発売を記念して、ペ・スジ(miss A)&キム・スヒョンのインタビューをお届け!コ・ヘミ役:ペ・スジ(miss A)インタビュー●初の演技挑戦でいきなりの主役ということでプレッシャーがものすごかったようですが、落ち込んだ時に自分をどう奮起させましたか?もっとうまくできたのに」って後悔する点は多かったのですが、「次はもっと頑張ろう」という前向きな気持ちを持って取り組むようにしていました。周囲の人が「どんどん良くなってるよ。うまくなったよ」と励ましの言葉をたくさんかけてくださったことも力になりました。●ヘミとベクヒのように誤解から親友とケンカしてしまった経験は?ケンカしたら自分から誤るほうですか?意地をはってしまうほう?親友とケンカした経験はありませんね。もしだれかと気まずくなったときは、以前は子供だったからつい意地を張ってしまって謝れなかったのですが、今では少し大人になって自分から歩みよれるようになったと思います。●キリン芸能高校みたいな学校が本当にあったら入学したかったですか?学校でまで競争するのは嫌ですね。学校では友達と過ごしたり楽しく勉強したいじゃないですか。他の芸能高校はそんなことはないと思いますが、キリン芸能高校は競争が激しいので入りたくありません(笑)。●スヒョンさんとテギョンさんの2人に思いを寄せられる役柄で、ラブシーンもありましたがどんな気分でしたか?2人の男性から一度に想われるなんて経験は、実際でもドラマでも、なかなかできないじゃないですか。戸惑いはしましたけど、気分はとても良かったです(笑)テギョン兄さんは同じ事務所の先輩ですが、以前は親しい間柄ではなく、挨拶をする程度でしたし、スヒョンさんとはお会いしたことがなかったので、最初はぎこちなかったです。でもそのときのほうがむしろやりやすくて、親しくなってからラブシーンを演じるのは照れ臭かったです。●日本盤OSTで主題歌「ドリームハイ」を日本語で歌っていますが、感想を教えてください。たくさん練習をしたのですが、実際に歌ってみると少しずれがあって難しかったです。でも日本語の響きがとても良くて、歌うのが楽しかったです。●音楽番組の司会などもしていますが、楽しい点と難しい点を教えてください。生放送なので緊張感があるなかで、4人で呼吸を合わせて曲紹介をできた時はとても快感です。難しい点はいくら練習をしても、生放送だからミスをすることもあって、後悔することも多いです。●miss Aとしてはデビュー1周年を迎えましたが、女優業との両立も含めて今後の展望は?miss Aとしては、もっと実力をつけて多くの人に知ってもらい、より大きなステージに立つことが目標です。女優業は、今後も機会があったらぜひ挑戦したいです。●8月半ばには日本でJYPnationの舞台も控えていますが、意気込みは?JYPのファミリーと一緒に作り上げる舞台なのでとても楽しみです。他のアーティストとの合同ステージもあって練習をしているところです。期待してくださいね~。※イベント前のみ使用してください。●これからの夢は?miss Aがもっと実力を積んで、もっと大きなステージでカッコいいパフォーマンスを見せられるように頑張ります。●女性グループナンバーワンが目標ですか?女性だけでなく、すべてのナンバーワンです。●では2PMをぬかさないといけませんね。あ~。アハハ(笑)ソン・サムドン役:キム・スヒョン インタビュー●田舎者だったサムドンが洗練されていく過程をどう表現しようとしましたか?その点はむしろ、あまり考えないようにしていました。ただサムドンになりきろうとだけ考えて複雑に考えないようにしたので、単純に本能的に演じることができたと思います。誰かを好きになったり、いろいろな出来事が起きたりしても、その状況に合わせて反応して自分の感情として吸収しました。だから実際に泣いたり怒ったりしたこともありました。●韓国で放送された際、最初は低めだった視聴率がぐんぐんあがっていきましたが、どんな気持ちでその推移を見守っていましたか?とにかくひと安心しました(笑)若者たちが成長してゆく姿を描いたドラマなので、後半につれてその成長ぶりが見られるのでハマる人が多かったのではないでしょうか。●キリン芸能高校みたいな学校が本当にあったら入学したかったですか?はい。僕は男子校出身なので、男女共学には今でもロマン(憧れ)を抱いているんです。ライバルが多いってことも、自分自身が成長できるうえではいいことだと思います。●撮影の最初のころに、名古屋ロケも行われましたが何かおもしろいエピソードがあれば聞かせてください。名古屋については今思い出しても残念な思い出があります。その時期、僕は体調管理がうまくできていなくて名古屋に到着してすぐ風邪をひいてしまったんです。10話の放送分なんですが、サムドンの声をよく聞くと鼻づまりの声だってことがわかると思います(笑)。夜の撮影ではヘミとグクがキスしているのをサムドンが見て、ショックで涙するシーンがあったのですが、実際に体調があまりにも悪くて高熱も出ていたので、本当に熱い涙を流したんです(笑)。●顔があまりにも知られてしまって地下鉄にも乗れなくなったそうですが、人気者になったゆえの悩みもあると思います。事務所の社長のペ・ヨンジュンさんはその点についてアドバイスをしてくれましたか?ペ・ヨンジュン先輩は「とにかくどんなときも気をつけなくはならない。お前の体はお前だけのものじゃないんだから」と言われました。最近、母親とスーパーであれこれ買い物をしていたら周囲の人が僕に気付いてくださり、少し混乱してしまいまして。そのとき「あ~、こんなふうになってるんだ」と、これからはより責任感を持って行動しなきゃと思ったら、ちょっと怖くなったんです。でも、みんなに気がついてもらえるのはうれしいです(笑)。●日本盤OSTでタイトル局の「ドリームハイ」「ドリーミング」を日本語で歌っていますが、どうでしたか?俳優の僕にとって歌を歌うってこと自体が大それたことで、大きな課題なんですが、それをさらに日本語でってことだから、さらに大きな課題でした(笑)レコーディングのときはすごく緊張していたのですが、幸いなことに練習よりもうまく歌えたんです。韓国語のときよりもうまく歌えたので期待していただいてもいいですし、ぜひ聴いていただきたいです。日本語で歌を歌ったのは初めてでしたが、語感が流れるような感じだったので気分よく歌えました。ドリームハイ9月28日DVD-BOXⅠ&Ⅱ発売「ドリームハイ」の3大ポイント①2PM、miss A、T-ARA、IU 等大人気K-POPアーティストが魅せるダンス&歌に注目!日本でも話題沸騰中の野獣アイドル“2PM”のテギョン、ウヨン、miss Aのスジ、IU、T-ARAのハム・ウンジョンと大人気K-POPアーティストたちが多数出演!本物のK-POPスターたちが織り成す音楽やダンスシーンの迫力と共に、本作で描く、世界的スターに駆け上がっていく過程はドラマを越えたリアリティさもみどころのひとつ!②韓国No,1大ヒットの心躍る青春ラブストーリー韓国同時間帯視聴率No,1記録を樹立し、未来のスターを夢見る若者たちが挫折や葛藤を抱えながらも夢に向かって成長し、友情、恋愛を築いていく鉄板の青春ラブストーリー!③ペ・ヨンジュン&“Rain””2PM”の生みの親、J.Y.Parkがタッグを組んだ本気作!ペ・ヨンジュンが初プロデュースとして参加し、“Rain”、”2PM”を生んだ敏腕プロデューサーJ.Y.Parkとタッグを組み共同制作!更に!生徒を導く学園の理事、教師役として俳優出演しており、ペ・ヨンジュンは、約3年振りのドラマ特別出演!
2011年09月27日今月27日、スペイン版のウォーク・オブ・フェイムが首都マドリッドに誕生し、ペネロペ・クルス&ハビエル・バルデム夫妻をはじめ、スペインを代表する映画関係者25人の名前が刻まれた星型のプレート除幕セレモニーが行われた。夫妻を何度もキャスティングしてきたペドロ・アルモドバル監督もスペイン映画アカデミー創立25周年を記念したこのイベントに出席。マドリッドの中心地にあるマルティン・デ・ロス・エロス通りは周辺にアートハウス系の映画館や映画関連書店が多い、映画ファンにはなじみある場所だ。ハリウッドでも活躍中のアントニオ・バンデラスや女優のマリサ・パレデスなど俳優16人、アレハンドロ・アメナーバル、カルロス・サウラ、いまは亡きルイス・ブニュエルなどスペインを代表する監督9人の計25人のプレートが設置されたが、今後も年に1、2枚ずつプレートを増やしていく予定だという。(text:Yuki Tominaga)写真はセレモニーの様子。右からハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、ペドロ・アルモドバル監督。© Splash/AFLO■関連作品:ドン・ジョヴァンニ天才劇作家とモーツァルトの出会い 2010年4月10日よりBunkamuraル・シネマ、銀座テアトルシネマにて公開© 2009: Edelweiss Production (Italia), Intervenciones Novo Film 2006, AIE e Radio Plus (Spagna)アレクサンドリア 2011年3月5日より丸の内ピカデリーほか全国にて順次公開© 2009 MOD Producciones,S.L.ALL Rights Reserved.長ぐつをはいたネコ 2012年、全国にて公開PUSS IN BOOTS (R) and © 2011 DreamWorks Animation LLC. All Rights Reserved.抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseoパイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 2011年5月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.BIUTIFULビューティフル 2011年6月25日よりTOHシネマズ シャンテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開© Menageatroz S. de R.L. de C.V., Mod Producciones S.L., Ikiru Films S.L.■関連記事:『カーズ2』全米初登場1位!初日興収はディズニー/ピクサー史上第2位!【ハリウッドより愛をこめて】公開直前、期待と混乱?ゆれる『ハリポタ』ファン【ハリウッドより愛をこめて】セレブ妊娠ブーム到来?最もセクシーな彼女の相手は…ハビエル・バルデム主演!『ビューティフル』試写会に20組40名様ご招待和製ジャック・スパロウを演じてほしい俳優1位は水嶋ヒロ!キムタクらもランクイン
2011年06月29日市川海老蔵が主演する『一命』の共演陣が新たに発表され、瑛太、役所広司、満島ひかりが出演していることが明らかになった。本作は、第64回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品されることも決定!今年のカンヌのコンペには、河瀬直美監督の『朱花(はねづ)の月』も出品されることになっているほか、アメリカからは最大の注目作としてブラッド・ピット&ショーン・ペン共演の『ツリー・オブ・ライフ』も参加することに。例年にも増して大きな盛り上がりを見せそうだ。三池崇史監督による3D時代劇として注目を集める『一命』の原作は、1958年に発表された滝口康彦による小説「異聞浪人記」。1962年に仲代達矢、三國連太郎らをキャストに迎え、小林正樹監督の手で『切腹』として映画化されたが、このたび再び映画化されることに。武家社会に立ち向かった2人の侍の姿を描いた本作。主人公の元芸州藩士の浪人・津雲半四郎を海老蔵さんが演じ、半四郎の娘婿で同じく元芸州藩士の浪人・千々岩求女(ちぢいわ もとめ)を瑛太さん、その妻で半四郎の娘の美穂を満島さん、そして井伊家家老の斎藤勘解由を役所さんが演じることが明らかに。また、世界的プロデューサーとして名を馳せるジェレミー・トーマスが企画・プロデューサーを担当。そのジェレミーのプロデュース作品『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』などで音楽を担当してきた日本が世界に誇る音楽家・坂本龍一が、本作でも音楽を担当する。三池監督は今回の出品について「いつもと同じ春ならば、どんなに嬉しかったことでしょう。でも、だからこそ、しっかり顔を上げ、前進あるのみです」とコメント。カンヌ、ベルリン、ヴェネチアという世界の3大国際映画祭のコンペティション部門に、実写の3D作品が出品されるのは初めて。『HARA-KIRI:Death of a Samurai』という海外版タイトルで殴り込みをかける!『一命』のほかに邦画では、河瀬監督の『朱花の月』もコンペティション部門に。原作は坂東眞砂子の「逢はなくもあやし」(集英社文庫刊)。奈良県飛鳥地方を舞台にした人間ドラマで“朱花”とは「万葉集」に登場する言葉で赤を意味する。これまで、1997年『萌の朱雀』でカメラドール(新人監督賞)、2007年『殯の森』でグランプリ(審査員特別大賞)を受賞するなどカンヌとの相性の良さは抜群なだけに、最高賞“パルムドール”受賞に期待がかかる。邦画作品2作の前に立ちはだかりそうなのが『ツリー・オブ・ライフ』。1973年の監督デビュー以来、38年間で世に送り出した映画はわずか4本という、生ける伝説とも言うべきテレンス・マリックの最新作で、ブラッド・ピットが主演、そして製作も務めている。テキサスに生きる一家の40年にわたる物語を通じて、“生きること”、“家族”を問い直す。ブラッドは、カンヌのレッドカーペットに出席の予定とのこと。一昨年のカンヌに『イングロリアス・バスターズ』が出品された際には、アンジェリーナ・ジョリーと共にレッドカーペットを歩いたが、今年もブランジェリーナ揃い踏みはあるのか?コンペの結果と共に注目が集まる。ほかにも、巨匠ペドロ・アルモドバル監督の『THE SKIN I LIVE IN』(英題)にデンマークの異才ラース・フォン・トリアー監督作でキルステン・ダンスト、キーファー・サザーランド、シャルロット・ゲンズブールらが出演する『MELANCHOLIA』(原題)、ダルデンヌ兄弟の『BOY WITH A BIKE』(英題)など、カンヌをはじめ数々の海外映画祭を制してきた監督たちの作品がズラリ。今年のコンペティション部門の審査委員長を務めるのは名優ロバート・デ・ニーロ。果たしてどのような“審判”を下すのか――?さらに、コンペティション部門以外にも日本から注目の作品がカンヌへ。別所哲也が1人で6役の声を演じ分けている長編アニメーション『TATSUMI』が「ある視点」部門に公式エントリーされた。昭和30年代に“劇画”という革命を漫画界に起こした作家・辰巳ヨシヒロの「劇画漂流」をシンガポール出身の鬼才エリック・クーがアニメ化した本作。アニメーション作品として、カンヌ映画祭史上13本目、日本語作品としては史上2本目のノミネートとなる。日本人にとっても、目が離せない今年のカンヌ。5月11日から22日までの日程で開催される。■関連作品:イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED 第64回カンヌ国際映画祭 [映画祭]ツリー・オブ・ライフ 2011年8月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2010 Cottonwood Pictures, LLC. All Rights Reserved朱花の月 2011年9月、渋谷ユーロスペース、TOHOシネマズ橿原 ほか全国にて順次公開© 「朱花の月」製作委員会TATSUMI 2011年公開予定一命 2011年10月、公開■関連記事:別所哲也、独断でカンヌ映画祭史上最高の作品を選定!?海老蔵、「七月大歌舞伎」で復帰!三池監督作の主演映画『一命』も10月公開決定タランティーノの全作品の編集を手がけたサリー・メンケが公園で急死ブラッド・ピット、撮影休みの土曜日に愛娘とお出かけブラッド・ピットがサッカーW杯のアメリカ招致委員会に参加
2011年04月15日1985年のオープンより良質な作品を数多く上映し、時に個性的なレイトショー企画やイベント上映で多くの観客を楽しませ、愛されてきた映画館「シネセゾン渋谷」が2月27日(日)をもって閉館となる。このたび、閉館前の2月5日(土)から最終日まで、感謝の気持ちを込めてのクロージング特別上映が開催されることが発表された。1985年の11月6日にイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニの傑作『そして船は行く』の上映で幕を開けたシネセゾン渋谷。エンターテインメント作品からアート系の作品まで幅広いジャンルを扱い、多くの観客を魅了してきた。26年間の歴史の中で、最も多くの観客を動員したのは、奇しくも今年のアカデミー賞レースで主演女優賞の獲得が有力視されるナタリー・ポートマンが10代ながら世界的な注目を浴びるきっかけとなった『レオン 完全版』。<シネセゾン渋谷 歴代観客動員数ベスト10>※カッコ内は公開年1位:『レオン 完全版』(リュック・ベッソン監督/’96)2位:『オール・アバウト・マイ・マザー』(ペドロ・アルモドバル監督/’00)3位:『PARTY7』(石井克人監督/’00)4位:『蜘蛛女のキス』(エクトール・バベンコ監督/’86)5位:『es』(オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督/’02)6位:『PiCNiC/FRIED DRAGON FISH』(岩井俊二監督/’96)7位:『人のセックスを笑うな』(井口奈己監督/’08)8位:『アイデン&ティティ』(田口トモロヲ監督/’03)9位:『オー・ブラザー!』(ジョエル・コーエン監督/’01)10位:『鮫肌男と桃尻女』(石井克人監督/’99)ほかにも邦画、洋画を問わずいまなお多くの人々に愛されている傑作がベスト10に名を連ねるが、石井克人監督作品が2作ベスト10に入っているほか、浅野忠信は『PARTY7』、『PiCNiC/FRIED DRAGON FISH』、そして『鮫肌男と桃尻女』に出演している。このランキングを見ると、90年代から2000年代初頭のミニシアターブームを、シネセゾン渋谷がいかに牽引してきたかが分かる。2月5日(土)からのクロージング特別上映では、上記の作品も含め、26年の歴史を彩った数々の作品およびオールナイトでの企画上映も実施。“今敏ナイト”と称して昨年、急逝した今敏監督の『千年女優』、『東京ゴッドファーザーズ』、『パプリカ』のオールナイト上映のほか、“田口トモロヲナイト”、“岩井俊二ナイト”などファンにはたまらない夜になりそうだ。なお、封切り作品で本館で最後の上映作品となるのは、『アイアンマン』シリーズ、『シャーロック・ホームズ』のロバート・ダウニー・Jr.主演で『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』チームが贈るノンストップ・コメディ『デュー・デート〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』で、明日1月22日(土)より公開となる。こちらの公開を記念して、WEB上で再生される動画にリアルタイムでコメントを付けられる「ニコニコ動画」内の「ニコニコ生放送」にて、本日1月21日(金)の20:30より、いとうせいこう、映画ライターのわたなべりんたろう、タレントの石田紗英子による特別番組が生放送されることも決定!“映画『デュー・デート〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』公開記念 ―大激論!ビバ・コメディ!”と銘打って、激論が展開される。こちらは以下のURLにて無料で視聴可能。本日20:20開場/20:30開演。映画『デュー・デート〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』公開記念 ―大激論!ビバ・コメディ!『デュー・デート〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜』は1月22日(土)より公開。シネセゾン渋谷クロージング特別上映は2月5日(土)から2月27日(日)まで。詳細は、以下の公式サイトにて。シネセゾン渋谷公式サイト:■関連作品:デュー・デート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜 2011年1月22日よりシネセゾン渋谷、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.■関連記事:【ハリウッドより愛をこめて】2010年、ゴシップシーンを賑わしたセレブたちロバート・ダウニーJr.主演ノンストップ・コメディ『デュー・デート』試写会に50組100名様ご招待『ハングオーバー!』製作チーム+ダウニー・Jr.の『デュー・デート』全米2位発進
2011年01月21日2010年も、半分が過ぎました。これまでどんな映画に出会いましたか。その中で、お気に入りのファッションは、見つかりましたか?映画とファッションは切っても切り離せないもの。映画の印象と、そこに登場するファッションは強く繋がっているものです。例えば、『ローマの休日』とオードリー・ヘップバーンのファッションのように。今年、そんな素敵な関係は見つけられたでしょうか。個人的に、2010年はクラシカルなファッションの映画が気になった年。特に『17歳の肖像』、『(500日)のサマー』、『抱擁のかけら』、『ココ・アヴァン・シャネル』、『シャネル&ストアヴィンスキー』が醸し出していたテイストが好き。ファッションデザイナーのココ・シャネルを題材にした2作は当然のラインナップと言えるでしょう。そして、スペインのペドロ・アルモドバルが見せる、ファッションとインテリアの粋な関係からも目が離せませんでした。『抱擁のかけら』は多くの意味で、彼自身の『オール・アバウト・マイ・マザー』と対を成す作品。あの作品、そしてあのヴィジュアルが大好きな人には、こちらも大切な作品になったことでしょう。そんな中で、ベストルックを決めるのは難しいけれど、最も真似できそうな“リアルクローズ”という意味では、『(500日)のサマー』の多彩なワードローブは簡単に盗めるものばかり。DVDを購入して、再度しっかりチェックするというのもアリかなと思っています。そして下半期、特にこの夏のファッションを占うなら、やはりその指標となるのは、『セックス・アンド・ザ・シティ2』でしょう。アラブ首長国連邦のアブダビ・ロケで見せた、4人のファッションのエキゾティックで華やかなこと。ロングスカーフやターバン、たっぷりとしたドレープ使いの服や帽子、陽の光を受けてキラキラと輝く色合わせなどが魅力です。ただ、日本人にはちょっと大胆すぎるかな…という方には、エスニックテイストだけをちょっと真似してみるのもいいですね。最近は、チュニックにスパッツやパンツを合わせるのが定番スタイルのひとつになっていますが、蒸し暑い日でも風をはらんで涼しく過ごせるので、この夏も大活躍しそう。特に、エスニックテイストのものは、ここ数年の人気アイテムですが、最近では刺繍やビーズ、スパンコールなども施されていたり、カラーバリエーションも鮮やかで豊かだったりと、より洗練されたものも登場しているので、ちょっとしたパーティにも活躍しそう。シンプルなデザインのものが多いので、いつもとは違ったちょっと大胆な色を選んでみれば、“SATC”気分でわくわくできるのではないでしょうか。エスニックなテイストをもっと味わうなら、7月3日(土)から公開される『アデルファラオと復活の秘薬』も参考になりそう。これは、エジプトが舞台のクラシカルなアクション映画です。ヒロインの優雅なドレス姿が、アクションとミスマッチでとってもユニーク。でも、この映画については次回じっくりお話しするので、ちょっとお預けとしましょう。秋以降は、また、クラシカルなファッションが気になり出しそうな予感。ファッションデザイナーのトム・フォード初監督作品の『シングルマン』、ジャン=ピエール・ジュネ監督の最新作『ミックマック』など、ファションだけでなく、作品そのものがスタイリッシュというツワモノも。とにかく、下半期も華やかなファッションの話題には事欠かない映画界。ぜひ、自分モードの映画をみつけて、楽しんでみてくださいね。(text:June Makiguchi)■関連作品:(500)日のサマー 2010年1月9日よりTOHOシネマズシャンテ、シネクイントほか全国にて公開© 2009 TWENTIETH CENTURY FOXココ・アヴァン・シャネル 2009年9月18日より全国にて公開© Haut et Court - Cine@ - Warnerbros. Ent. France et France 2 Cinemaシャネル&ストラヴィンスキー 2010年1月16日よりシネスイッチ銀座、Bunkamura ル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開© EUROWIDE FILM PRODUCTION抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseoセックス・アンド・ザ・シティ2 2010年6月4日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2010 New Line Productions, Inc. and Home Box Office, Inc. シングルマン 2010年秋、新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009 Fade to Black Productions, Inc. All Rights Reserved.アデル/ファラオと復活の秘薬 2010年7月3日より全国にて公開© EUROPACORP - APIPOULAIPROD - TF1 FILMS PRODUCTIONミックマック 2010年9月4日より恵比寿ガーデンシネマにて先行、9月18日より全国にて公開2009 © EPITHETE FILMS –TAPIOCA FILMS –WARNER BROS. PICTURES –FRANCE 2 CINEMA -FRANCE 3 CINEMA■関連記事:愛と才能に生きた2人『シャネル&ストラヴィンスキー』ブルーレイを3名様プレゼントシネマLIVE!にて来日レポート&メイキング映像もご紹介!『アデル』鑑賞券を5組10名様にプレゼントシャーロット&ミランダがぶっちゃけ子育てトーク!『SATC2』本編映像が到着『セックス・アンド・ザ・シティ2』、アブダビでは上映禁止かサラ・ジェシカ、亡き友人デザイナーの衣裳まといCFDA特別賞プレゼンター務める
2010年06月25日「風が吹けば桶屋が儲かる」や、「ある場所で蝶が羽ばたくと地球の反対側で竜巻が起こる」とされるバタフライエフェクトが表しているように、物事には、常に結果がつきものです。互いに関連のなさそうなことであっても、実は影響しあって世界が成り立っていることを示す言葉ですが、洋の東西に関係なく、人間って同じ事を考えているものですね。上の二つの言葉では、自然現象という人間にはどうすることのできないことが例になってはいますが、人間の行動だって同じこと。とはいえ、何か行動を起こすときに、先の先、その先の先までを見越して責任を持とうとするのは難しいものです。でも、せめて予測できる範囲で、人に迷惑をかけないようにしたいもの。ただ、とあるボタンを押すと、どこかで見知らぬ人が死んでしまうのだけれど、100万ドル(約1億円)がもらえるとしたらどうでしょう。強く「NO」と言える人は幸せです。でも、『運命のボタン』の主人公・ルイス夫妻のように、そのオファーの直前に、精神的な打撃と経済問題が浮上していたら、「知らない人なら…」と思ってしまう可能性も否定できないのかもしれません。例え、一瞬であっても。人は、何かを行うとき、手応え、感触というものを頼りに生きています。人をあやめるということについても、相手に近づき、その感触を直接感じてしまう刃物を使うより、遠くからパンと打つ拳銃の方が、実感が薄いという恐ろしい話を聞いたことがあります。そう考えると、ボタンを押すという行為で、人を死に追いやるという実感を持てる可能性はいかばかりか。しかも、相手は見ず知らずの人で、その場所にいないとなれば、「ま、いいか」となるのが極めて利己的な生き物=人間の本性というものなのでしょうか。この『運命のボタン』という映画で、人間心理とともに恐ろしく感じられたのが、ボタンを押すだけで何でも実現する現代を揶揄しているところです。舞台は1970年代なのですが、現代はあらゆることがボタンひとつで出来てしまう社会。何をするにも“実感の薄い社会”と言えるかもしれません。原作であるリチャード・マシスンの短編を豊かに膨らませ、本作を監督したリチャード・ケリーはこう話しています。「僕が原作に魅かれたのは、1970年に発表されたにもかかわらず、僕らがいま住んでいるような“ボタンを押すことで、すぐに満足を得られる複雑な社会”が描かれていることだった。いまの時代、携帯、TVのリモコン、コンピュータは当たり前だ。そして僕らは楽々とボタンを押して、大小に関わらず問題を解決し、必要を満たしている。結果や悪影響をあまり考えずにね。でも、この物語の舞台となった30年前は違う。だから僕は、最初に原作小説が出版された1970年代をそのまま舞台にしたかった。そうすればノーマとアーサー(主人公)は、考え抜いて行動を決めなくてはならないからね」。ボタンを押して満足を得る。そんなことにまだまだ不慣れだった時代だからこそ、人間の葛藤が浮き彫りになるというわけです。そんな葛藤を通して、人間の本質、愛など、複雑な感情を表現した作品ですから、観ていても真っ先にファッションなどに注意が向くわけもないのですが、監督がこだわった70年代性は、劇中に登場するインテリア(ペドロ・アルモドバルの作品を思わせる)やファッション(スポーティかつエレガントな)に色濃く反映されています。70年代という必然性を投影した演出のひとつとして、主演のキャメロン・ディアスが身につけるファッションも重要な役割を果たしているのです。キャメロンが演じているのは、高校の国語教師。70年代の教師ですから、そのスタイルはいたってシンプル。タイトなセーター×パンツ、ニットのフレアスカートワンピース、スカート(しかもロングフレア)とベストのツーピース×ややパフスリーブぎみの白いブラウスなど、真面目といえば真面目です。そこに、ちょっとした変化をつけ、しかもより70年代感を味付けしているのが、大ぶりで長めのスカーフ。フライトアテンダントのように、首にさらりと巻きつけるだけで、ぐんとファッション性を高めています。さらに気になったのが、マキシ丈の赤いコート。スカート、パンツのどちらにも合わせられ、ボトムスの丈を選びません。さらに、下にどんなファッションを身につけていようと、このコートを羽織るだけで、まるでドレスを着ているかのように裾がひらりひらりと揺らめいて、とてもエレガントなシルエットに。今夏は、マキシ丈のワンピースが流行りそうですから、このシルエットや重ね着の感覚、ちょっと参考にしてみてもいいかもしれないですね。とこのように、とかく凝り性な監督の作品ですから、小道具、大道具もなかなかいい味出しています。物語を楽しんで、ちょっと余裕があったなら、美術や衣裳にも目を向けてみてくださいね。(text:June Makiguchi)■関連作品:運命のボタン 2010年5月8日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開© 2009 MRC II DISTRIBUTION COMPANY, LP. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:謎かけ漫才コンビWコロンエリカ離婚騒動で即興謎かけ石田純一、いとうあさこらの決断は?『運命のボタン』4通りのTVスポット一挙公開賛否殺到!1億円のために「運命のボタン」を押せる?投票の途中経過を発表1億円か死かC・ディアス主演『運命のボタン』のスリルを原作&キャンペーンで体感あなたらな押しますか?ゲストトークショー付き『運命のボタン』試写会に80組160名様ご招待
2010年05月13日「フランス映画祭2010」が3月18日(木)、東京・六本木ヒルズで開幕し、同所で行われたオープニング・セレモニーで来日代表団の団長、ジェーン・バーキンら15人が華やかにレッドカーペットを歩き、舞台挨拶を行った。先立って行われた記者会見に出席したジェーンは、「桜の時期だと聞いていたので、凄く楽しみにして来ました。日本には10〜15回も訪れているのに、いまだに桜を見ることが出来ていません。今回も難しそうなので、お花見にまた日本に戻ってきたい」と親日ぶりをアピール。日本の映画の印象について「『東京物語』など昔の作品でも女性が大切に描かれていると思います。フランス、特にパリでは海外の映画の上映も多いです。北野武はとても人気があってペドロ・アルモドバルやウディ・アレンと同じくらい有名よ」と話した。英国・ロンドン出身で1968年にフランスに移り、作曲家の故セルジュ・ゲンズブールと2度目の結婚をして、デュエット曲「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」がヨーロッパで大ヒットするなど話題を呼んだ。流暢に話すフランス語について「イギリス出身の私は、フランス語で歌や演技をするのに苦労した。きちんと学習していなくてセルジュの腕の中で覚えたの。だから最初はスラングばっかり。イギリスではなかなか言わない“R”の発音は、40年経ってやっとキレイな発音ができるようになったわ」とふり返った。オープニング作品の『ミックマック』(原題/ジャン=ピエール・ジュネ監督)の上映前に、代表団15人が舞台挨拶。ジェーンは「日本のみなさまは、世界一素晴らしい観客。日本での人気があったからこそ、こうして団長に選ばれて来ることができました。とても光栄です」と笑顔。同作のジュネ監督は「“ミックマック”と“ビックマック”を混同しないように」と表情を変えずにフレンチジョーク(?)。同作は、悪徳企業に挑む男たちの戦いを描くハートウォーミング・コメディ。「自由に作ってあるから楽しんで」と語りかけた。代表団の1人、ギャスパー・ノエ監督だけがこの日は欠席。ジェーンは「ノエは明日来ます」と説明した。同映画祭は、ユニフランス主催で1993年から始まり、今年で18回目。2005年までは横浜、2006年からは東京や大阪などで、昨年からは東京で開催。今年はジェーンが出演した『テルマ、ルイーズとシャンタル』を含む長編14作と短編9作を上映する。『ミックマック』は夏、恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開。「フランス映画祭2010」は3月22日(月・祝)まで開催中。(text:Yoko Saito)フランス映画祭2010開催期間:3月22日(月・祝)まで開催中会場:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ公式サイト:■関連作品:ミックマック (原題) 2010年夏、恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開2009 © EPITHETE FILMS –TAPIOCA FILMS –WARNER BROS. PICTURES –FRANCE 2 CINEMA -FRANCE 3 CINEMAシスター・スマイルドミニクの歌 2010年初夏、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開クリスマス・ストーリー (原題) 2010年秋、恵比寿ガーデンシネマほか全国にて順次公開パリ20区、僕たちのクラス 2010年6月12日より岩波ホールにて公開© Haut et Court - France 2 Cinemaエンター・ザ・ボイド 2010年5月15日よりシネマスクエアとうきゅうほかにて公開オーケストラ! 2010年4月17日よりBunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開© 2009 Focus Features LLC. All Rights Reservedあの夏の子供たち 2010年初夏、恵比寿ガーデンシネマにて公開■関連記事:さあ、人生を奏でよう!『オーケストラ!』試写会に10組20名様ご招待ギャスパー・ノエのTOKYOを舞台にした衝撃作『エンター・ザ・ボイド』予告編初公開フランスのオスカー、セザール賞が発表。ヴァンサン・カッセル亡父に捧げる主演男優賞
2010年03月19日スペインのアカデミー賞とも称される、ゴヤ賞の授賞式が2月14日(現地時間)に開催され、ペドロ・アルモドバル監督作『抱擁のかけら』で主演女優賞にノミネートされたペネロペ・クルスが恋人のハビエル・バルデムと共に出席、順調な交際ぶりを見せた。今年で24回目を迎える同賞の最高賞に輝いたのは、刑務所を舞台に、凶悪犯を収容した監獄内に、なぜか置き去りにされた刑務所職員の過酷な運命を描いた『Celda 211』(原題)。監督賞、主演男優賞を含む8冠を制した。これに続き、レイチェル・ワイズ出演の歴史ドラマ『Agora』(原題)が7部門で受賞、ヨーロッパ映画賞には昨年のオスカーを制したダニー・ボイル監督作『スラムドッグ$ミリオネア』が選出された。栄えある主演女優賞は、『ボルベール<帰郷>』、『抱擁のかけら』でペネロペとも共演しているスペインの女優ロラ・ドゥエニャスが『Yo Tambien』(原題)のヒロイン役で獲得した。映画デビュー作『ハモンハモン』で同賞主演女優賞にノミネートされて以来、1998年の『美しき虜』、2006年の『ボルベール<帰郷>』で相次いで主演女優賞を獲得、昨年はオスカーにも輝いた『それでも恋するバルセロナ』で助演女優賞と、3度にわたり栄冠に手にしているペネロペ。今回は惜しくも受賞を逃したが、結婚秒読みとうわさされるハビエルとの交際は順調の様子。3月に迎えるアカデミー賞には、『NINEナイン』で助演女優賞にノミネートされているが、こちらの授賞式でツーショットは見られるのか?『抱擁のかけら』は現在日本でも公開中。『NINEナイン』は3月19日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。■関連作品:NINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseo■関連記事:ペネロペ・クルス、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの新ヒロインに?ペネロペ・クルスインタビュー アルモドバルが公私で(?)認めたスペインの至宝ペネロペ魅せる“究極の愛”『抱擁のかけら』プレス&ポストカードを5名様プレゼントファーギーVSテイラー女優としても大活躍の歌姫がグラミー賞でガチンコ対決!オーランド・ブルーム、『パイレーツ・オブ・カリビアン』最新作出演をきっぱり否定
2010年02月16日ペドロ・アルモドバル監督と組んだ『抱擁のかけら』が現在公開中のペネロペ・クルスが、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ最新作『Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides』(原題)のヒロインを演じるかもしれない。アメリカの業界誌「The Hollywood Reporter」によれば、現在出演に向けて交渉中で、出演が実現すれば、ペネロペはジョニー・デップ扮するジャック・スパロウの相手役になると思われる。ストーリーなど詳細は謎に包まれたままだが、その水を飲めば若返る“若返りの泉”にまつわるものになるらしい。シリーズ前作までのヒロインを演じたキーラ・ナイトレイ、彼女の相手役のウィル・ターナーを演じたオーランド・ブルームは降板が決定している。撮影開始は今夏を予定しているが、監督はペネロペが本年度アカデミー賞助演女優賞候補になった『NINEナイン』のロブ・マーシャル、ジョニーとは『ブロウ』でも共演していて、それぞれとの相性の良さは立証済み。ぜひ実現してほしい組み合わせだ。(text:Yuki Tominaga)先月末、L.A.でのカルバン・クラインのコレクションに出席した際のペネロペ。© Newscom/AFLO■関連作品:パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 2007年5月25日より全国にて公開©Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl DeseoNINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.■関連記事:ペネロペ・クルスインタビュー アルモドバルが公私で(?)認めたスペインの至宝ジョニー・デップがキース・リチャーズのドキュメンタリー映画『HAPPY』を監督ペネロペ魅せる“究極の愛”『抱擁のかけら』プレス&ポストカードを5名様プレゼントファーギーVSテイラー女優としても大活躍の歌姫がグラミー賞でガチンコ対決!オーランド・ブルーム、『パイレーツ・オブ・カリビアン』最新作出演をきっぱり否定
2010年02月12日監督と俳優の関係…例えばファンタジー映画における最強のコンビがティム・バートンとジョニー・デップだとしたら、“愛”の映画における現代の映画界最強のコンビ、それはペドロ・アルモドバル×ペネロペ・クルスをおいてほかにはないのではないか?『ライブ・フレッシュ』以来、ペネロペを世界へと羽ばたかせるきっかけとなった『オール・アバウト・マイ・マザー』、そして全世界の絶賛を浴びた『ボルベール<帰郷>』と数々の名作を生み出してきた、まさに黄金のコンビ。この2人が新たに送り出す『抱擁のかけら』でも当然のごとく、愛に生き、愛にとらわれる男と女が余すところなく描かれている。ペネロペにとってアルモドバルとは?その逆は?ペネロペが、そしてアルモドバルがこれまでについて、新作について、互いについて思いを明かしてくれた。『ライブ・フレッシュ』から『抱擁のかけら』までおよそ12年。アルモドバルとの関係の変化をペネロペはこう語る。「お互いのことをもっとよく知り合うようになったわ。互いに考えていることが分かるの。仕事の関係もそれに似ているわ。でも、撮影が始まると、彼は私の監督で、私は彼の女優。友情はあるけれど、私たちはそれを乱用したりはしない。仕事関係を守るために、少し変化するの。それほど一緒に過ごすこともないし、自分たちの生活を語り合うこともないわ。でも映画が終わると、すぐに私たちの関係も変わるの。普通の友達に戻るのよ」。『ボルベール〈帰郷〉』ではスペイン女優として初めてアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。その後、ウディ・アレンの手による『それでも恋するバルセロナ』で彼女は見事、アカデミー賞助演女優賞を受賞する。共に“鬼才”“異才”などと形容される2人だが、ペネロペから見た2人は?「ウディとペドロは2人とも、とても才能があって、特別で、ユニークな人たちだと思うわ。ペドロは作品全てを自分で書くの。ウディも同じよね」。アルモドバル監督に自身のこれまでの作品17本の中での最もお気に入りのキャラクターを尋ねると、こんな答えが返ってきた。「『オール・アバウト・マイ・マザー』のキャラクター全員が大好きだ。でも、ひとりを選ぶなら、『ボルベール<帰郷>』でペネロペが演じたライムンダだろうね」。監督がいかにペネロペを愛しく思っているかがうかがえるが、一方で、彼女が活躍の場としているハリウッドの、女優に対する考え方には厳しい口調でこう語る。「ハリウッドには女優に対する明確な見方がある。つまりリスクを負わないシステムなんだ。30代後半から40代前半の女優は旬が過ぎたと見なされる…メリル・ストリープ以外はね。ハリウッドは女優のキャリアを活かさないことで、大きな価値を無駄にしているんだ」。ペネロペは現在35歳。まさに監督はペネロペの美しさ、魅力を最大限に引き出すことで、そうしたハリウッドの潮流に抗しているようにも見える。では、続いて本作『抱擁のかけら』について。ペネロペはどのように作品に入り込み、レナという役をどのように作り上げていったのか?「ペドロは、役柄についてはいつも何か月も前から話してくれるの。1年前のこともあるわ。この映画のことを話してくれたとき、彼がとても撮りたがっていて、私に演じさせたいと思っていることが分かったわ。私は何もかも忘れて飛び込むだけ。だから自由でいられるの。(実際の役作りは)ペドロのオフィスで3か月半リハーサルしたわ。彼とはいつもそんな風に作業するし、そういう時間が私は好きなの。何かを見つけるための時間。間違ってたって構わないし、いろんなやり方でひとつのシーンにトライできるわ」。そんな彼女でも、アルモドバルを前に演技するときに感じるのは“恐怖”であるという。「撮影現場ではいつも恐怖を感じる。最初の週は自分が降ろされてしまうのではないかと感じるわ。いつだってそう感じるけど、誰よりもそう思わせるのがペドロなの。彼のことをとても大切に思っていて、失望させたくないから…。友情があり、何度もチャンスを与え続けてくれる人だからこそ、失望させたくないのよ」。そんな風に思わせるのも、ひょっとしたらアルモドバルの戦略の一つ?そう勘ぐってしまうくらい、女性の心を深く理解し、ガッチリと掴んで離さない。彼がそのようにできるのは、彼が同性愛者であるからだと考える人もいるようだが…。そんな問いを監督自身にぶつけてみると…。「(そういう人がいることは)知ってるよ!でも、女性を理解するには彼女たちに注意を払えばいいだけだ。そんなに難しいことじゃない!」とバッサリ。そう言えば、アルモドバル監督はペネロペを「子供を持ちたいと思える唯一の女性」と言っているとか…?すばり、それについてペネロペの感想は?「多分、彼のジョークね。それ、報道の場で言ったの?それなら…でも多分ジョークよ(笑)。分からないけど、(彼に)聞いてみるわ!でもジョークよ、彼ってそういう人だもの!」スペインが誇る巨匠と彼が公私にわたって(?)認めたミューズ。あと10年、20年と成熟と共にまだまだ傑作を届けてくれそうだ。■関連作品:抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseoそれでも恋するバルセロナ 2009年6月27日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 Gravier Productions, Inc. and MediaProduccion, S.L.ボルベール<帰郷> 2007年6月30日よりTOHOシネマズ六本木ほか全国にて公開■関連記事:ペネロペ魅せる“究極の愛”『抱擁のかけら』プレス&ポストカードを5名様プレゼント徐々にオスカー候補が見えてきた?英国アカデミー賞候補が発表に【シネマモード】ゴールデン・グローブに見る、2010年注目の俳優&女優は?ペネロペ・クルスが抱いて抱かれて身悶える!『抱擁のかけら』の抱擁21連発映像到着ペネロペ・クルス×アルモドバル最新作『抱擁のかけら』試写会に10組20名様ご招待
2010年02月08日21日、英国アカデミー賞(BAFTA)ノミネーションが発表され、『アバター』、『ハート・ロッカー』(写真)、『17歳の肖像』の3本がそれぞれ最多8部門で候補に選出された。作品賞には上記3本のほかに『マイレージ、マイライフ』、『プレシャス』が候補となり、本家アメリカのアカデミー賞にも有力視される作品が揃った。低予算ながら昨年アメリカでスマッシュヒットとなった『第9地区』が7部門で候補となるサプライズも。『マイレージ、マイライフ』と『イングロリアス・バスターズ』が次いで6部門にノミネートされた。監督賞は、ジェームズ・キャメロン(『アバター』)とキャスリン・ビグロー(『ハート・ロッカー』)の元夫婦の対決に関心が集まる中、『第9地区』のニール・ブロムカンプ、『17歳の肖像』のロネ・シェルフィグ、『イングロリアス・バスターズ』のクエンティン・タランティーノが候補に。主演男優賞は、ジョージ・クルーニー(『マイレージ、マイライフ』)、ジェレミー・レナー(『ハート・ロッカー』)、ジェフ・ブリッジス(『Crazy Heart』<原題>)といった今年の賞レース常連に加えて、『A Single Man』(原題)のコリン・ファース、『Sex & Drugs & Rock & Roll』(原題)で実在のロック・ミュージシャン、イアン・デューリーを演じたアンディ・サーキスといったイギリスならではの候補も登場している。主演女優賞は、BAFTA候補となるのはこれが13度目というメリル・ストリープ(『ジュリー&ジュリア』)のほかは、『プレシャス』のガボレイ・シディビー、キャリー・マリガン(『17歳の肖像』)、シアーシャ・ローナン(『ラブリーボーン』)というフレッシュな顔ぶれに『ココ・アヴァン・シャネル』のオドレイ・トトゥも名を連ねる。作品賞とは別に設定された英国映画(Outstanding British film)賞は『17歳の肖像』、『月に囚われた男』、『Fish Tank』(原題)、『In the Loop』(原題)、『Nowhere Boy』(原題)の5本が、外国語映画賞は『ココ・アヴァン・シャネル』、ペドロ・アルモドバル監督の『抱擁のかけら』、ミヒャエル・ハネケの『The White Ribbon』(原題)、ジャック・オディアール監督の『A Prophet』(原題)、スウェーデンのヴァンパイア映画『Let the Right One In』(原題)の5本が選出された。授賞式は、アメリカのアカデミー賞授賞式の2週間前にあたる2月21日、ロンドンの王立オペラハウスで行われる。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedハート・ロッカー 2010年3月6日よりTOHOシネマズ みゆき座、TOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2008 Hurt Locker, LLC. All Rights Reserved.17歳の肖像 2010年4月G.W.、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開マイレージ、マイライフ 2010年3月20日よりTOHOシネマズ シャンテほかにて公開© 2009 DW STUDIOS L.L.C and COLD SPRING PICTURES. All Rights Reserved.プレシャス 2010年GW、全国にて公開第9地区 2010年4月、全国にて公開© 2009 District 9 Ltd All Rights Reserved.イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVEDジュリー&ジュリア 2009年12月12日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開ココ・アヴァン・シャネル 2009年9月18日より全国にて公開© Haut et Court - Cine@ - Warnerbros. Ent. France et France 2 Cinemaラブリーボーン 2010年1月29日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開©2009 DW STUDIOS L.L.C. All Rights Reserved.抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseo第67回ゴールデン・グローブ賞 [アワード]■関連記事:『ラブリーボーン』15歳の天才女優シアーシャ・ローナンが笑顔で初来日!【どちらを観る?】奇才×ファンタジー『ラブリーボーン』&『Dr.パルナサスの鏡』M・ローク扮する“最強の敵”も登場 『アイアンマン2』ポスタービジュアル解禁【シネマモード】ゴールデン・グローブに見る、2010年注目の俳優&女優は?ゴールデン・グローブ賞発表!『アバター』が2冠
2010年01月22日去る1月17日(米ロサンゼルス現地時間)、映画界の賞レースの終盤戦を飾る話題のひとつ、第67回ゴールデン・グローブ賞が発表されました。作品賞ドラマ部門、そして監督賞は、3D時代の本格的な到来を彩るかのように、『アバター』とその生みの親であるジェームズ・キャメロン監督が受賞。3Dで奥行きを表現した映像は圧倒的。私たちが抱える環境問題、それを生み出した人間の驕りなどを盛り込みつつも、娯楽性たっぷり。自らの分身となるキャラクター=アバターというネット世代にはなじみ深い現代的なモチーフを使い、人類最大の課題のひとつである自然、そして異なるものとの共存をテーマに、2時間42分という超大作に仕上げた意欲は素晴らしい。ただ、個人的には、予定調和的ストーリー、ベースの物語に目新しさを感じられず先が見えてしまう展開、分かり易すぎる布石などがちょっと気になりましたが。とは言え、常に映画界に新風を吹き込む可能なキャメロン監督のクリエイター精神は大好き。落ち着くところに落ち着いたのかな、という感想でした。アカデミーがどう出るかが、また楽しみになりましたね。さて、役者のノミネート&受賞では、常連やベテランたちが幅を利かせていましたが、そんな中で新鮮さを感じさせていたのが、女優賞ドラマ部門。受賞したのは『しあわせの隠れ場所』のサンドラ・ブロック(右上写真)でしたが、ノミニーの中にはエミリー・ブラント(『ヴィクトリア女王世紀の愛』)や、キャリー・マリガン(上写真/『17歳の肖像』)、ガボレイ・シディビー(『プレシャス』)などのフレッシュな顔ぶれも。特に、『プレシャス』は、映画祭での上映では観客からの支持も高く、ゴールデン・グローブでも作品賞や助演女優賞にもノミネートされていて、助演女優賞ではコメディアンのモニークが受賞も果たしていますから、アカデミー賞でも台風の目となりそうな予感です。この勢いに乗って、主役を演じたガボレイが、一気に注目の新人となるのは間違いなさそう。若手男子で注目と言えば、昨年末にコラムでもご紹介したキュートな恋愛映画『(500)日のサマー』で主役を演じ、ゴールデン・グローブで男優賞ミュージカル・コメディ部門でノミネートされた、ジョセフ・ゴードン=レヴィット(左写真)。28歳ですが、映画デビューは1992年公開の『リバー・ランズ・スルー・イット』で、“10歳以下の最優秀俳優賞”=ヤング・アーティスト賞をすでに受賞しています。出演作も『陪審員』、『セントアンナの奇跡』ほか多数ですが、ノミネートとはあまり縁がなかったということ。『(500)日のサマー』を機に、認知度がより高まることでしょう。ただ、今回は、残念ながらライバルが悪かった…。受賞したのは、『シャーロック・ホームズ』のロバート・ダウニーJr.。それにしても、彼の活躍ぶりは完全復活の様相を呈していて、すっかりアカデミーの常連さんに。それにしてもこの作品が、ミュージカル・コメディとして扱われたのは意外でした。ベテラン系の女優として注目なのは、今年もペネロペ・クルス。外国語映画賞で盟友ペドロ・アルモドバルと組んだスペイン映画『抱擁のかけら』がノミネートされたばかりか、オールスターキャストで話題のミュージカル映画『NINEナイン』で助演女優賞候補に。主演のダニエル・デイ=ルイスとマリオン・コティヤール以外でのノミネートは彼女だけ。確かに、妖艶なぷりぷりボディと熱っぽい踊り、甘い甘〜い愛人ぶりは、終演後も妙に印象に残ります。『それでも恋するバルセロナ』以上の“本領発揮”でしょう。ジュディ・デンチ、ケイト・ハドソン、ソフィア・ローレン、ステイシー・ファーガソン(ファーギー)、そして因縁のニコール・キッドマンらを事実上抑えているのですから、やはり今年も気になる存在であり続けてくれそうです。さあ、あなたが注目するのは誰?(text:June Makiguchi)© REUTERS/AFLO■関連作品:アバター 2009年12月23日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2009 Twentieth Century Fox. All rights reservedしあわせの隠れ場所 2010年2月27日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2009 ALCON FILM FUND, LLC ALL RIGHTS RESERVEDヴィクトリア女王 世紀の愛 2009年12月26日よりBunkamuraル・シネマ、TOHOシネマズシャンテほか全国にて順次公開© 2008 GK Films, LLC All Rights Reserved17歳の肖像 2010年4月G.W.、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開プレシャス 2010年GW、全国にて公開(500)日のサマー 2010年1月9日よりTOHOシネマズシャンテ、シネクイントほか全国にて公開© 2009 TWENTIETH CENTURY FOXシャーロック・ホームズ 2010年3月12日より丸の内ルーブルほか全国にて公開© 2009 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITEDNINEナイン 2010年3月19日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.第67回ゴールデン・グローブ賞 [アワード]抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseo第82回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:ゴールデン・グローブ賞発表!『アバター』が2冠C・イーストウッド奮戦!そして映画ファンが選ぶ2009年ベストムービーは…?小栗旬初監督作引っさげ北海道に!ゆうばり国際映画祭ラインナップに注目メリルとサンドラ、主演女優賞受賞の2人がキス!第15回放送映画批評家協会賞今年は洋画復権?『アバター』に続け!大物監督話題作が続々公開2010年前半戦
2010年01月20日ペネロペ・クルス×ペドロ・アルモドバル監督という、スペイン映画のゴールデンコンビが贈る愛の物語『抱擁のかけら』。2月6日(土)の公開を前に、本作の劇中、および撮影現場での抱擁シーンを集めた特別映像が到着した。14年前にある事件で視力と映画監督という職を失い、いまは名前を変えて生きる男が、ふとしたきっかけで語り始めた甘美な恋と激しい嫉妬、そして恐るべき裏切りに満ちた物語。ペネロペが演じるのは、強大な権力を誇る実業家エルネストの愛人・レナ。女優になるという、一度はあきらめた夢を再び追いかけ始めた彼女に、映画監督のマテオは惹きつけられ、手を差し伸べる。恋に落ちる二人。そして離れていく愛人の心を繋ぎとめようとするエルネスト。やがて事件が起きる…。激しい抱擁を重ねる男と女。抱擁の数だけ愛が生まれ、愛が壊れていく…。今回お届けする映像では、劇中および撮影現場での抱擁シーンを繋ぎ合わせており、その数なんと21!抱擁と抱擁の行間に横たわる愛のゆくえと事件の真相は――?『抱擁のかけら』は2月6日(土)より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。※こちらの特別映像は、MOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:抱擁のかけら 2010年2月6日より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseo■関連記事:ペネロペ・クルス×アルモドバル最新作『抱擁のかけら』試写会に10組20名様ご招待ペネロペ・クルスに12月挙式説。ウェディング・ドレスはバレンシアガ担当か?ペネロペ・クルス×アルモドバル監督『抱擁のかけら』日本版ポスター解禁!【ハリウッドより愛をこめて】カンヌにセレブ集合ペネロペは食中毒、マライアは…?
2010年01月15日トニー賞5部門受賞のブロードウェイ・ミュージカルの名作を、豪華オスカー俳優が集結し映画化した『NINE』。12月15日に発表されたゴールデン・グローブ賞で主要5部門にノミネートされ注目を集める本作だが、時を同じくしてニューヨークのジーグフェルドシアターにてプレミア・イベントが行われ、ダニエル・デイ=ルイスにペネロペ・クルス、ニコール・キッドマン、マリオン・コティヤールら豪華キャストに、彼らと縁の深いゲスト陣が続々と登場した。世界中から多くのマスコミが駆けつけたレッドカーペットに先陣切って到着したゲストは、ペネロペをスターに押し上げた、彼女と同郷の名匠ペドロ・アルモドバル。続いてロブ・マーシャル監督、ジュディ・デンチ、ダニエル、ニコールと登場した。タイトなミニワンピースでシックにきめたケイト・ハドソンは、母親のゴールディ・ホーンと一緒に到着し、仲睦まじく劇場内へ。さらに会場をヒートアップさせたのは、ポップ界の女王マドンナ!ドルチェ&ガッバーナのセクシーなドレスを着こなし、娘のルルド・マリア・チッコーネ・レオンを伴って、さすがの存在感を放っていた。続いて姿を現したしたのは、主演男優賞候補のダニエルと並んで主演女優賞、助演女優賞へのノミネートを果たした、マリオンとペネロペ。ペネロペは真紅の赤いドレスで華やかな装い、対照的にマリオンは白いロングドレスでエレガントな佇まいを見せた。音楽界からの参加となったファーギーは、この豪華キャストとの共演について「一流の才能を持っている人は、変に気取ったりしないものだと思う。もう十分に認められているからね。だから、とても居心地がよかったわ」とコメント。ペネロペも「とにかく素晴らしかったわ。ダニエルやほかのみなさんと共演できてとても楽しかった。ミュージカルにぜひ再挑戦してみたい」と意気込みを見せた。また、錚々たるメンバーを束ねたマーシャル監督は、「一緒に仕事できて本当に楽しかった。いまでもまだ夢から覚めていない感じだ。みんなとにかく美しい」と賛辞を述べ、ゴールデン・グローブ賞ノミネートの喜びを伝えた。ほかにも、ゴージャスなコートで2人仲良く登場したオルセン姉妹や、劇場版「NINE」の演出家トミー・チューン、ブロードウェイの重鎮チタ・リベラなどの演劇人に加え、元N.Y.市長のジュリアーニ夫妻など、ニューヨーク中のセレブが顔を揃え、オスカー有力とされる本作への期待をうかがわせた。映画『NINE』は12月18日(金)にL.A.とN.Y.で限定公開ののち、同25日(金)より全米公開。日本では2010年3月19日(金)より丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開。■関連作品:NINEナイン 2010年3月19日丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company. All rights reserved.■関連記事:ゴールデン・グローブ賞候補が発表 G・クルーニーと豪華キャスト『NINE』一騎打ち?ペネロペ、N・キッドマン、ケイト・ハドソンら『NINE』プレミアに大集合!ペネロペ・クルスに12月挙式説。ウェディング・ドレスはバレンシアガ担当か?ジョニー・デップ、超高額ギャラで『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ続投か?ニコール・キッドマンがワシントンの公聴会に出席。女性に対する暴力根絶を訴える
2009年12月17日ペネロペ・クルスがスペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督と4度目のタッグを組んだ『抱擁のかけら』(原題:Broken Embraces)の日本版ポスタービジュアルが到着した。本国スペインで使用されたポスターは、絵画風のタッチで髪を下ろしたペネロペの顔が大きく描かれていたが、今回解禁となった日本版ポスターでは前髪を揃えたスタイルで、キュートに微笑んでいる。その横には「愛から逃げて、愛と出逢う」という言葉が。本作は今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、大きな反響を呼んだ作品。愛と光を失ったある男の過去と現在、崩壊と再生が描かれており、ペネロペは夢を追いかけ、この男と激しい恋に落ちる女優・レナを熱演している。監督は『トーク・トゥ・ハー』、『バッド・エデュケーション』のペドロ・アルモドバルで、ペネロペとは『ライブ・フレッシュ』、『オール・アバウト・マイ・マザー』、『ボルベール<帰郷>』に続く4度目のコラボレーション。世界中で絶賛された『オール・アバウト・マイ・マザー』でブレイクし、『ボルベール<帰郷>』ではオスカーにノミネート(その後、ウディ・アレン監督作『それでも恋するバルセロナ』でオスカー受賞)し、互いに全幅の信頼を寄せる2人が再び感動を呼び起こす!ペネロペは本作について「この脚本は、私の人生の中で読んだ最高のもの。複雑で大胆で、最初から最後まで驚きに満ちている」とコメント。その最高の物語の中で彼女は、愛すること、愛されること、仕事で成功すること――その全てを手に入れようとする情熱的なヒロインを圧倒的な演技力でもって演じている。燃え上がるような愛と喪失、そして再生。女優としていま、最高に充実した時期を迎え強烈な輝きを放つペネロペから目が離せない!『抱擁のかけら』は2010年正月第2弾、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開。■関連作品:抱擁のかけら 2010年正月第2弾、TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Juan GattiEl Deseoボルベール<帰郷> 2007年6月30日よりTOHOシネマズ六本木ほか全国にて公開それでも恋するバルセロナ 2009年6月27日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 Gravier Productions, Inc. and MediaProduccion, S.L.■関連記事:ペネロペ・クルス、ゆったり目の服装に妊娠4か月の報道も恋人と共演し、オスカーに輝いたペネロペ・クルス「子供は欲しいけど結婚はしない」その恋…想定外揺れる女たちに共感?反感?『それでも恋するバルセロナ』ペネロペ・クルス「ウディ・アレンとアルモドバルの間の伝言係を楽しんでるわ」エビちゃん「好きになった相手と一生一緒にいたい」ウェディング姿で幸せアピール!
2009年10月22日