生涯でスプーン1杯分しか分泌されないとも言われている女性ホルモン。ただ、そのわずかな量が女性の心身に多大な影響を及ぼす。特に生理前のイライラをはじめとする情緒面で、その事実を実感している女性が多い。そして、分泌される量そのものも加齢に伴い減少していくため、年を重ねるごとにイライラや不安感などが増してくる恐れもある。一体、どのようにしてこの「心の不調」と向き合ったらよいのだろうか。ホルモンに詳しいAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に伺った。○女性ホルモン減少+ストレスで情緒不安定に「エストロゲン」(卵胞ホルモン)と「プロゲステロン」(黄体ホルモン)の2種類がある女性ホルモンは、生理周期に合わせてこの2つの量が変動する。生理前にはどちらも分泌量が少ない状態になっているため、心身にさまざまな変調が出てくる。身体面で言えば「生理痛」「小じわ増加」「薄毛」などが女性ホルモン減少に伴うトラブル。一方、精神面ではどのような症状が出るのかを下記にまとめた。女性ホルモン不足による症状不眠 / 記憶力低下 / 判断力低下 / イライラ感の増加 / 憂鬱(ゆううつ)感 / 意欲低下など「私たちのクリニックにはイライラやうつ、意欲低下、疲れやすさなどに心の不調を絡めて診察にいらっしゃる患者さんが多いです。イライラのように気分の波について相談される方もいらっしゃれば、意欲が低下し慢性的に落ち込んでいることを悩まれている方もいらっしゃいますし、急に涙もろくなるケースもあるなど本当にいろいろです。往々にして、さまざまなストレスを抱えていて、それが複数重なったときに女性ホルモンの減少も相まって、このような症状が出るのではないでしょうか」。ストレスのトリガーは仕事やパートナー、子供、親など幅広い。どれか1個だけなら耐えられるが、ストレスの要因が2個、3個と積み重なってくると、その負担に耐え切れないこともあるという。その結果として眠れなくなったり、不安に襲われたり、パニック症状や抑うつ状態になったりする患者もいる。また更年期が近づき、女性ホルモンや成長ホルモンの分泌が恒常的に少なくなってきた年齢になると、免疫力が落ちてくる。すると疲れが取りにくくなるため、だるさや倦怠(けんたい)感も心の不調として現れるようになる。○30~40代はダブルケアから来るストレスにも注意精神面の不調を加速させる因子であるストレスに焦点を当てると、30~40代の女性は注意が必要だと浜中医師は話す。この年代の女性は、まず自分自身が忙しい。仕事や家事に勤しむ女性もいれば、朝活などのさまざまなレクチャーや自分磨きに励む女性もいる。婚活に精を出す女性もいるだろうし、友人との時間を大切にする女性だって多いはずだ。このように「自分自身が多忙」という状況に加え、年齢的に育児と介護という「ダブルケア」にも直面する。親と子供の両方向から負荷がかかれば、自身の負担感は一気に増す。「みんな一番つらいのは大抵、人間関係ですよね。自分のこととは違って、思い通りにいかないことが山ほどありますから。ある意味、自分のことのほうがいくらか楽なんです。そこのやりにくさがストレスとして出てくるのでしょうね」。もしも特定の人物がストレッサーとなっているのであれば、時にはその対象から自分を物理的に離すことも必要。育児がしんどければ、週末に夫や実家に子供を預けることも場合によってはよい。親の介護に苦労しているならば、短期のデイサービス利用を選択するのも手の一つだ。とにかく、自分がリフレッシュできてストレスフリーになれることが重要なのだ。そのうえで、バランスのよい食事や定期的な運動などで女性ホルモンの減少を抑えていくことができれば、心の不調に悩まされるリスクも減っていくだろう。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2016年06月24日女性のホルモンバランスは生活や心、身体の変化の影響を受けやすいと言われています。不規則な食事や睡眠をすると体内時間が崩れたり、充分な栄養が補われずに身体が飢餓状態になっている場合もあります。自分の身体を守ろうとして、生理が止まってしまう可能性もあります。一度崩れたバランスを整える為には、崩れた日数以上に時間がかかります。しかし、不規則な生活やストレスはごく身近にありますよね。気を付けていても乱れがちな女性ホルモンバランス、何か対策はないのでしょうか。女性ホルモンのサプリメントはピルピル(OC=Oral Contraceptives )は一般的に経口避妊薬として知られています。ピルに含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)2種類の女性ホルモンが脳下垂体に働きかけ、排卵を抑制するというしくみの薬です。女性自身で避妊をコントロールできるほかにも、ピルには女性のカラダに対し良い点が多くあります。ピルの成分はエストロゲンとプロゲステロン、女性ホルモンそのものなんです。ピルを正しく使うことで、女性の心と身体のバランスを整えることもできるのです。ピルの効果・生理痛を緩和生理不順や生理痛に悩まされている方は、子宮内膜が肥厚していることがあります。ピルには子宮内膜を肥大させない作用があります。また、正しいリズム・量で生理が来るため、経血量が異常に多い過多月経や子宮内膜症の改善にも役立ちます。・生理日をコントロールピルは生理周期を規則的にし、自分でコントロールすることも可能になります。女性ホルモンが安定すると生理前のイライラ(PMS)や気分の落ち込みも緩和される為、心の健康もコントロールしやすくなります。・ニキビなどの改善ピルは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類の女性ホルモンを含有した薬です。血中のこれらのホルモンの状態をコントロールする為、男性ホルモンが原因と言われるニキビ、肌あれなどの改善にも用いられています。ピルの副作用以前はピルに含有するホルモンの量が多い高用量ピルや中用量ピルが主流でした。現在ではその頃の数分の一という低用量ピルが主流になっている為、副作用は出にくくなっています。ただ、崩れていたホルモンバランスを整えるため、副作用(つわりに似た軽い吐き気や胸が張るなど)を感じる方もいらっしゃいます。その症状も3か月以内に大部分が治まりますが、お医者さんに相談をしながら正しく飲むことが大切です。ピルによって生理も整い、ホルモンバランスも改善できますが、規則正しい生活や食事を心がけて、健康的心と身体のバランスも整えましょう。
2016年06月21日植物のなかには、女性ホルモンの“エストロゲン”と似た働きをする「女性ホルモン(エストロゲン)様作用」「植物エストロゲン」という、美肌づくりをサポートしてくれる物質があります。大豆に含まれるイソフラボンをはじめ、こうした植物を美容に活用すれば、さらに輝く肌を手に入れられるかもしれません。■生命の果実といわれる「ザクロ」原産地のペルシャ地方では「生命の果実」といわれ、不老不死の薬として知られています。エストロンという成分に女性ホルモン様作用がありますが、じつは種に含まれているのだとか。そのため、ジュースやザクロの果汁と砂糖から作られるグレナデンシロップでは効果が期待できないかもしれません。生のザクロを食べるときには、種ごといただきましょう。少し苦味があるので、種を食べることに抵抗がある場合は、ザクロの種子エキスを使ったサプリメントや、種ごとパウダーにしたものがおすすめです。フリーズドライや冷凍ザクロも食べやすくなっています。 ■抜け毛や白髪予防には「ホップ」ビールの原料でもあるホップにも、女性ホルモン様作用があるそうです。中年以降の女性が悩みがちな抜け毛や白髪予防に効果が期待でき、育毛剤に配合されることも。髪の状態が気になるときは、発泡酒や第三のビールよりも「ビール」を選ぶようにしましょう。しかし、いくら美容効果があるといっても、飲みすぎるのは考えもの。ビールは適度に楽しみつつ、ホップエキスを配合したサプリメントを利用すると効率的です。 ■生理痛や更年期におすすめ「アロマオイル」アロマオイルにも、女性ホルモン様作用があるといわれる植物が使われています。●クラリセージPMSや更年期障害など、女性特有の悩みに効果的なのだとか。●フェンネル生理痛などの症状のほか、母乳の出がよくなるといわれています。●イランイラン「感応的な香り」とも評されるオイルで、女性ホルモンのバランスを整えるそう。日本の食卓にはほとんど並ぶことのない植物が多いので、サプリメントや化粧品を活用するのが効果的。ただし、妊婦や授乳中のママには悪い影響を及ぼす可能性もあるので、医師などの専門家に相談してから使用するようにしましょう。
2016年06月12日「女性ホルモン」よく耳にする言葉ではありますが、自分自身のホルモンバランスちゃんと分かってあげていますか?女性の身体はデリケート毎月生理が規則正しくきても、生理痛がひどかったり、肌荒れやニキビができやすかったりしていませんか?PMS(月経前症候群)も女性ホルモンのバランスが崩れることにより、引き起こされることがあります。生理は毎月来ているから大丈夫と思っていても、女性の身体はあなたが思っている以上にデリケート。季節の変わり目や環境の変化など、ちょっとしたことでバランスが崩れてしまうこともあります。毎月の生理周期や心の変化など、自分自身の体調やバランスの変化を見直しましょう。基礎体温を記録しよう女性ホルモンのバランスを知るには、まずは正しく生理が来ているかを知ることが大切です。その為にも基礎体温を記録しましょう。基礎体温とは、朝目覚めたあと、身体を動かす前の最も安静時の体温の事です。ホルモンバランスが整っている場合は、0.3〜0.5度の差で周期的に変化します。この周期を知ることで、排卵しているか、月経の周期、妊娠しやすい時期など、自分の身体の状態を知ることができます。基礎体温の変化をグラフにしたときに、低温期と高温期の2つの層が表れている場合は、身体のリズムに問題はないといえるでしょう。しかし、体温の変化が2層になっていない、高温期の途中で体温が下がるなど、基礎体温のグラフが乱れている場合は、女性ホルモンのバランスが崩れていることが考えられます。グラフが乱れてしまっている場合には、基礎体温表をもって婦人科に相談に行くことをおすすめします。女性ホルモンを整えて効果的にダイエット・生理前は食欲が増加してしまう・生理が終わった頃は身体がすっきりしている女性であれば誰でも1度は感じたことがあるかと思います。これは女性の身体に、女性ホルモンが大きく影響している証拠です。では、いつがダイエットに効果的なのでしょうか。・月経期:食欲増加や便秘、むくみがあります。月経が終わるまでダイエットは控えめに。・卵胞期(月経後〜排卵):基礎代謝が上がり、ダイエットに効果的な時期です。・黄体期(排卵〜月経):月経に向けて水分を蓄えようとしています。ダイエットに不向きな時期なので、無理をせず体重の維持を心掛けましょう。女性ホルモンが崩れていると、この周期も乱れている可能性があります。女性ホルモンのバランスを整えて、痩せやすいダイエットスケジュールを上手に取り入れましょう。女性の身体は年々変化します。成長期である10代を経て、20代の成熟期、そして40代以降の更年期へと、誰もが移り変わります。自分自身の身体の状態を把握してあげることが大切です。
2016年06月07日幸せホルモンといわれる「セロトニン」、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。その効果は、美容にも大きく影響しています。セロトニンの効果と分泌されるタイミング、セロトニンの分泌を増やす方法などを紹介します。■心のバランスを整えるセロトニンセロトニンは、心のバランスを整える作用のある伝達物質です。不足するとうつ病や不眠症になるなど、心の安定に大きく関係していることから「幸せホルモン」と呼ばれています。セロトニンは、腸に約90%、血液中に約8%、脳内に約2%が分布されているそうです。そのため、心の安定だけでなく、身体のさまざまな部分に作用しています。腸内では、消化を助ける働きをします。分泌が多過ぎると下痢になり、分泌が少ないと便秘に。また、血中では止血や血管の収縮作用があり、肩こりや偏頭痛の原因のひとつといわれています。脳内のセロトニンは、体内時計の調整に作用し、活発な状態にキープします。喜びや快楽を司る「ドーパミン」と、恐怖や興奮を司る「ノルアドレナリン」の暴走を抑えて衝動行動や依存症を抑制し、精神の安定を保ちます。このほかにも、記憶力や学習効果にも影響しているといわれています。セロトニンが不足すると、感情を抑制できず不安定になるため、些細なことで落ち込んだり、怒りやすくなるようです。また、セロトニンの不足は睡眠ホルモン・メラトニンの不足にもつながり、眠りが浅くなったり眠れなくなったりします。逆に、強いストレスによる疲労を癒すため、いくら寝ても眠い過眠の症状が出ることも。さらにセロトニンは、食欲にも関連しています。不足すると太りやすくなるともいわれているのです。睡眠不足は、食欲増進ホルモン「グレリン」の分泌を促し、食欲抑制ホルモン「レプチン」を抑制します。また、睡眠不足やストレスによる食欲は、手っ取り早く栄養を補給するため脂肪分や糖分を強く欲します。 ■セロトニンが不足する3つの原因と増やし方セロトニンは、体内で合成される物質のひとつ。しかし、過度なストレスや生活習慣の乱れが長期的に続くと、セロトニンの合成が追いつかなくなり、不足してしまいます。セロトニンが不足する主な原因は、「慢性的な運動不足」「太陽の光を浴びない」「栄養の偏り」の3つ。これらの原因をなくしていくことで、セロトニン不足を防ぐことができます。<セロトニンの増やし方>●生活リズムを整えるセロトニンは日中に分泌されるため、昼間に活動する生活習慣に整えることで分泌を促進。太陽の光を浴びると、セロトニン神経が活発化し、作用が正常化する利点もあります。●バランスのとれた食事を心がけるセロトニンの材料となる必須アミノ酸「トリプトファン」と、分泌を促すビタミンB6を積極的に摂取しましょう。トリプトファンが豊富な食べ物は、バナナ、乳製品、ナッツ類、納豆などの大豆食品、そば、赤身魚など。ビタミンB6は、サンマやニンニクに多く含まれます。●リズム運動をするリズム運動には、セロトニンの分泌を促す作用があり、セロトニン神経を鍛えることもできます。●思いきり笑い、思いきり泣く笑うことやスキンシップをとることは、ストレスを和らげる効果があります。また、泣くことにもストレスを軽減する効果があります。■セロトニンの3つの美容効果セロトニンが充分に満たされていると、主に3つの美容効果が期待できます。1.肌がキレイになる腸内環境が整うことと睡眠が充分に取れることで、肌がキレイになります2.痩せやすくなるストレスや睡眠不足による過食が抑えられます3.笑顔が増える精神が安定することで、幸福感を感じやすくなり笑顔が増えますキレイな女性に近づくためには、セロトニンが不可欠。心の病気を防ぐためだけでなく、いつまでもキレイでいるためにセロトニンを増やす生活を心がけましょう。
2016年06月02日●大豆イソフラボンの効果のほどは?女性ならば、誰しもが「いつまでもきれいに若々しくいたい」と思っていることだろう。そのために欠かせないのが女性ホルモン。ところが、女性ホルモンの分泌量は20代後半をピークとし、次第に減っていく。どれだけアンチエイジングに力を入れていたとしても、30代後半には確実に減少し始めるのが自然の摂理だ。そのため、減少した分を「女性ホルモンによい」などとうたわれる食べ物やハーブティー、アロマなどで補おうと努力している女性もいるはず。だが、本当にこれらのもので女性ホルモンを増やすことができるのだろうか。ホルモンに詳しいAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に伺ってみた。○女性ホルモンによい食事まず、食事面からだ。「大豆イソフラボンが女性ホルモンにはよい」と言われているのを聞いたことはないだろうか。実際、大豆イソフラボン由来の成分配合食品を摂取している女性に話を聞いてみると、体感がよいという人も少なくない。ただ、浜中医師は女性ホルモンにとって最もよいのは「栄養バランスのとれた食事」と力を込める。「例えば、ビタミンB6は女性ホルモンの一つ・エストロゲンの代謝によいと言われていますが、ビタミンB1、B2、B6、B12はそもそもお肌によいという前提があるわけです。特にB6は、女性ホルモンというより皮膚とか粘膜によい。何か一つの食品や栄養素を取り上げて『これがよいです』というよりも、低脂肪・高たんぱくでビタミンやミネラルを含む食事をする、ということしかないですよね」。大豆イソフラボンやビタミンB6、亜鉛などの単体ばかりを摂取するのではなく、あくまでも健康的な栄養バランスを追い求めることが肝要。「これさえ食べておけば女性ホルモンが増える」なんていう"魔法の薬"はないというわけだ。さらに食事面について言えば、インスタント食品の摂取はホルモンバランスに悪影響をおよぼす恐れがあるという。化学調味料が入っているものは、成長ホルモンの妨げになるという科学的知見が得られており、自律神経にも不調をきたす。とはいえ、すべての食事をオーガニックにするのも難しい。「コンビニエンスストアで食品を買う際や、外食が続くときにどういう工夫をしたらよいか自分なりに考えるところから始めてみましょう」。●「恋をすると女性ホルモンが増える」は本当か○アロマやハーブはどうかでは、ハーブティーやアロマに女性ホルモンの分泌を促す効果はあるのだろうか。浜中医師は、これらのアイテムは間接的に女性ホルモンの分泌に関与しているのではと推測する。「要はこういった香りでリラックスして、自律神経の緊張をほぐしましょうということではないでしょうか。例えば、ハーブでいえばブラックコホシュとかレッドクローバーとかは、医者処方で一定量を更年期治療に使うということはあります。海外のホメオパシー(「同種のものが同種のものを治す」という概念に基づく治療術)専門の医師などは、『女性ホルモンの分泌を促す』と使用することはあるでしょうが、つまりは女性ホルモンの分泌を妨げるような存在を取り除きましょうということです」。ハーブやアロマといったアイテムがきっかけとなってリラックスできれば、ホルモンバランスの乱れの改善につながる。この現象は「女性ホルモンが増加する」というよりも、「何らかの要因で一時的に減少した女性ホルモンの分泌量が、正常時に戻った」といった方が正しいだろう。○「健康的な生活」が"王道"そして、最後に恋愛と女性ホルモンの関係についても触れておこう。「恋をすると女性ホルモンが分泌されてきれいになる」といった趣旨の話を聞いたことがあるかもしれないが、こちらも科学的根拠には乏しいという。「過度のストレスが慢性化して生理不順になると、女性ホルモンのバランスが崩れているということになります。そんなときに素敵な男性を見つけて恋をして、『この人によく見られよう』と健康面に気を配りだしたところ、生理も順調に来るようになった……というのを『恋で女性ホルモンの分泌が促される』というように言っているのではないでしょうか。実際、ホルモン濃度の数値を計って大幅に改善されたということは、そんなにないと思います」。今回紹介した大豆イソフラボンやハーブ、さらにはサプリメントなどで、体調改善を実感している人もいることから、「トライする価値はあると思います」と浜中医師は話す。それでも、女性ホルモンにとって最も大切なのは「バランスのよい食事」「適度な運動」「十分な睡眠」「低ストレス状態の維持」などであり、これらをトータルで行うことが"王道"であると覚えておこう。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2016年04月26日おなかの中に胎嚢(胎のう)という赤ちゃんの袋が見える頃になると、妊婦さんの心や身体にも色々な兆候があらわれてきます。「なんとなく身体がだるい」「胃がむかむかする」といった不快感を感じることもあるでしょう。 これは妊娠を維持するためのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が活発に分泌されるため。このホルモンの分泌量で妊娠を判定するのが妊娠検査薬です。市販の妊娠検査薬は妊娠3~4週でも判定可能ですが、子宮外妊娠などのケースも「陽性」と出てしまいます。正常な妊娠かどうかを確かめるためにも、産婦人科を受診しましょう。産婦人科を受診しても、思っていたより排卵が遅かったりすると、胎芽や心拍を確認できないことがあります。妊娠週数のズレが原因ならば、後日改めて検査すれば妊娠を確認できます。しかし、中には流産ということも。流産は全妊娠の約15%に起こることで、そのうち約80%が12週未満。これらの流産のほとんどが胎児の染色体異常によるもので、妊婦さんのせいではありません。残念ですが、自然界では避けがたいことなのです。妊娠2ヶ月に起こる症状月経が来ないなるべき生理にならず、高温期が続くのは明らかな妊娠の兆候。身体が熱っぽい、だるい黄体ホルモンが急激に増えると、眠気や胸の痛みを感じることも。感情が不安定になる怒りっぽくなったり、泣きたくなったり。妊娠中で一番不安定な時期。妊娠2ヶ月にやること・気をつけることお酒とタバコはキッパリやめるお酒とタバコは絶対にNG。彼や周囲の人にも協力してもらいましょう。のんびり、ストレスをためないだるさや眠気は赤ちゃんからの「ゆっくりして」のサインです。積極的に葉酸を摂取する神経管閉鎖障害の発症リスク低減のためにもこの時期の葉酸摂取は大切。基本は食事から。サプリメントは補助で。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日岡山大学は2月29日、標的抗原のないがんに人工的に標的抗原を発生させることで、既存の抗体医薬品を用いた近赤外線光線免疫療法を応用する新たな治療法を開発したと発表した。同成果は岡山大学病院低侵襲治療センターの香川俊輔 准教授、米国国立がん研究所(NCI)の小林久隆 主任研究員らの研究グループによるもので、米科学誌「Molecular Cancer Therapeutics」電子版で公開された。胃がんや乳がんではHER2というタンパク抗原を標的とした抗体医薬品が開発され、臨床で抗腫瘍効果が得られている。しかし、同治療法が適応できるのはHER2抗原が表出している細胞だけであり、結果的に胃がん、乳がんの全てを治療することができない。また、抗体薬も単独では効果が弱いことが課題となっていた。これに対して近年、近赤外線が当たると細胞を破壊する光感受性物質を抗体に結合させ、その抗体をがん細胞に運んで治療する光線免疫療法という新たな分子標的治療が開発され、抗体医薬品による抗腫瘍効果の向上が報告されている。今回の研究では、遺伝子改変ウイルス製剤によりHER2を積極的に発現させることで、標的抗原を発現していないがんに対しても既存の抗HER2抗体薬をがん細胞に到達させて、近赤外線光線免疫療法を応用できることをマウスを用いた実験で証明した。研究では標的抗原としてHER2が用いられたが、ウイルスを用いて標的抗原を人工的に発現させる手法は、理論上さまざまな標的抗原に応用可能と考えられるという。また、有害作用が少ない近赤外線を用いる光線免疫療法との組み合わせで、新しい治療の選択肢となることが期待される。同研究グループは今後、臨床応用を目指して研究を進めるとしている。
2016年02月29日女性ホルモンのバランスが崩れ、女性らしさが薄れていく“オス化”。「体がこってガチガチになり、肌もごわごわと硬い」「分刻みのスケジュールに追われていつも緊張状態」「お洒落や恋、セックスにも興味なし」。そんな状態が続くと、更年期でもないのに抜け毛がひどくなったり体臭が気になり始めることも…。では、どんな生活習慣によってオス化が進行していくのでしょうか?オールハンド施術で骨格や筋肉を整え、女性の美しい体を追求してきたプロボディデザイナーの益本香織さんに話を聞きました。PC、スマホ依存「女性は副交感神経優位の生き物」という話は、前回(2月10日掲載『「オス化」の危険度チェック!放っておくと体臭にも影響が・・・』)の記事でも紹介しました。女性は本来、リラックスした状態をつくる副交感神経が長い時間働いている生き物です。しかし現代では、活発に行動するときに集中力や緊張状態をつくる交感神経が優位に働いている女性が多いようです。このことが、女性ホルモンのバランスを崩す原因に・・・。「PCやスマホの明るい画面を見ていると、脳が休まらず、いつまでたっても交感神経優位の状態が続きます。副交感神経優位のリラックスした状態になるには、深く呼吸し空気を体内に取り込むことが大切です。しかし、PCやスマホを見ていると気づかないうちに猫背になり、お腹や胸は縮こまってスタイルが悪くなる原因をつくる上、呼吸はどんどん浅くなってしまいます。夜になったらブルーライトを放つ画面から離れて、眠る前にゆっくり深呼吸!これだけで、心身の緊張はほぐれますよ」(益本さん)食事を抜く「無理なダイエットや忙しさのせいにして、食事を抜いてしまうのはNG!女性ホルモンの分泌を妨げ、男性ホルモン優位のオス化を進行させてしまいます。生理の周期によって、食欲のあるときとないときの波があるのは本来の女性らしい状態。流行りのダイエット情報をうのみにしたり、カロリーを気にして食べる食べないを決めるのではなく、体の感覚に意識をむけて体が欲するものを体が欲するときに食べていれば、その人のホルモンバランスにあった食事&食事のタイミングになっていきますよ。また、オス化予備軍の方にありがちな、ストレス過多でやたらと甘いものが欲しいといった場合は、安いものをたくさん食べるのではなく、デパートや専門店で丁寧につくられた質のいいものを選びましょう。または芋、栗、かぼちゃ、フルーツなど天然の甘味にすると少量で満足することが多いのでオススメです」(益本さん)スキンシップの不足「女性ホルモンのバランスを整えるには、リラックスした時間を持つことがとても大切。そして、その一番いい方法が肌に触れることです。パートナーとのスキンシップはもちろん、自分で自分の体に触れるだけで、心身はリラックスしていきます。“スキンシップをする時間や機会なんて持てない!”と、肌に触れない時間が長くなればなるほど肌やボディはガチガチになり、女性らしい柔らかさはどんどんなくなっていきます。入浴中に体をなでる、泡をたっぷりつけて洗う、ボディクリームでケアするなど、自分で自分の肌を労わりながら肌に触れる時間をつくってください」(益本さん)全身鏡を見ない「鏡の前で、自分のボディラインをしっかり見ていますか?顔以外ほとんど見ないという方は、外見に無頓着になっている証拠。毎日、自分の体を見ていればボディラインなどの小さな変化に敏感になりボディケアへの意欲もわいてくるはず。女性の体って想像以上に乙女なんですよね。見ない、触れないといった無視をされることでスネてしまうもの。毎日全身を見て意識をおいてあげるだけでも変化してくるんです。体を労わることで心身ともにリラックスし、“恋したい”“誰かに触れたい”という気持ちも生まれてくるかもしれませんよ」(益本さん)忙しさのあまり食事を抜いたり、パートナーとのセックスをおざなりにしてしまったり、ボディケアに時間をかけなかったり……。ダメとはわかっていても、ケアしなくちゃと思うことが負担という方もいるかもしれません。でも「自分で自分に触れる」「鏡を見て体の変化を観察する」などは、一人でもできるし、今日から始められることですよね。仕事やライフスタイルを変えることは難しくても、毎日のちょっとしたケアで、心も体もリラックスさせることができるんですね。次回は「オス化を防ぐ方法」として、益本流・本来の女性らしさを取り戻すヒントをご紹介していきたいと思います。【益本 香織(ますもと かおり)】プロボディデザイナー ・アフェクティブバストセラピスト。パートナーに選ばれ続ける、愛されボディづくりの専門家。女性らしい曲線美とやわらかな質感をオールハンドでうみだし、愛される大人の女性のボディづくりを応援している。
2016年02月24日『あなたの「治る力」を引きだそう』(市川加代子著、あさ出版)は、著者が日ごろから行なっているという自然療法「市川式恢復(かいふく)療法」についてのガイドブック。耳慣れないかもしれませんが、市川式恢復療法の基本的な考え方は次のようになるそうです。・体に設計ミスはない・体は「治る力」を秘めている・どんな病気に対しても例外ではないつまり病気を治すのは、薬でも医者でもなく、自分自身だということ。もっと詳しくいえば、自分のなかで眠っている「治る力」を引き出すことによって、病気は治るというのです。そんな市川式恢復療法には、10種ものメリットが。■市川式恢復療法のメリット(1)知っていれば、いつでもできる使用するのは生姜や豆腐、こんにゃくなど、身近にあるものばかり。それらがあれば、昼夜を問わず行えるといいます。(2)どんな病状でも使える体調の改善、治癒が期待できるそうです。(3)害がないすべて自然のものを使用するため、副作用の心配もなし。(4)安価である基本的に、使用する野菜やサラシを買う費用だけでOK。(5)おぼえたら、小学生でも行なえる過去には、4歳で行なった子もいたのだとか。(6)体のことがよくわかる体調を観察することが必要なので、おのずと自分の体に対する理解が深まります。(7)家族、友人間で行なえば、つながりが深まる手でなでたり、さすったりするので、無理なくスキンシップができるということ。(8)実践すると治癒力が増進される体力が早く恢復するなど、予後がよくなるのだといいます。(9)自分への信頼、体へのいたわりが強くなる「治る力」を実感するほど、自分の体を信じるようになるそうです。だからこそ「大切にしよう」という気持ちも強くなり、さらに健康になることに。(10)権威や情報に振り回されず、自分で方向性を見い出せる自分で行ない、自分で治すことを体験することで、自分の判断によって、的確に体を扱うことが可能に。使い方を学ぶ必要があったり、手間ひまのかかるものもあったり、根気とやる気が必要だったりもするものの、これなら効果が期待できそうです。でも、具体的にどのようなことをするのでしょうか?■いちばんの近道は半身浴!市川式恢復療法の実践方法はさまざまですが、すべてに共通する鍵があるのだそうです。それは、体を芯から温めて、不要物を出す力を高めること。そして、なかでも著者が最初にオススメしているのが半身浴。なにも特別なものを準備する必要がなく、体の負担も軽く、それでいて血液循環をよくする効果は抜群だといいます。(1)風呂をぬるめ(38~41度)に沸かします。水位を低くするか、浴用の椅子を沈めるかして、入ったときに水位がみぞおちからへその間くらいにくるように調整します。(2)途中で飲むための水やお茶を用意し、湯船に浸かります。なお、腕は湯から出しておきましょう。(3)体が熱くなってきたら、いったん湯から上がって、下半身に水シャワーを浴び、ふたたび湯船に浸かります。これを、自分が疲れず「気持ちいい」と思える範囲で何度か繰り返します。このとき大切なのは、脱水症状を「起こさないように、マメに少しずつ水分をとること(ただし、ガブガブ飲むのはよくないそうです)。(4)大切なのは、必ず「冷」で終えること。そして最後に水シャワーを浴びるか、冷たいタオルで全身を拭きます。半身浴後も、マメに水分補給することを忘れずに。*他にも、末端を集中的に温める「手足温浴」、万能の薬効を体に送り込む「びわ療法」、体中から汗が噴き出す「全身生姜罨法(あんぽう)」など、身近にあるものを利用して、手軽に行えるメソッドがたくさん紹介されています。しかも無理なくできるものばかりなので、実践してみれば体調を快適にすることができるかもしれません。(文/書評家・印南敦史)【参考】※市川加代子(2015)『あなたの「治る力」を引きだそう』あさ出版
2016年01月20日シオノギ製薬はこのほど、東京都内にて「患者さまのQOL向上をサポートするアレルギー性鼻炎治療 ~世界初、舌下錠タイプのダニアレルゲン免疫療法薬~」と題したセミナーを開催。千葉大学大学院医学研究院 耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学の岡本美孝教授が登壇し、アレルギー性鼻炎やその最新の研究法などについて講演した。○国民の4割がアレルギー性鼻炎に悩むアレルギー性鼻炎は「発作反復性のくしゃみ」「水性の鼻水」などを特徴とする。日本国民の4割がアレルギー性鼻炎に悩まされているとも言われているが、近年増加しているのは「季節性アレルギー性鼻炎」、いわゆる花粉症だ。一方で、年間を通して症状に悩まされる「通年性アレルギー性鼻炎」もあり、子どもに患者が多い。その主な原因(アレルゲン)に関し、岡本教授は「9割、あるいはそれ以上がダニが原因とされていますが、そのほかにはカビや昆虫の死骸もアレルギー性鼻炎を起こすと言われています」と話す。全国の耳鼻科医とその家族を対象にした調査によって、0~4歳ですでに通年性アレルギー性鼻炎の有病率が4%となり、5~9歳では2割を超えることがわかっている。10代と20代では3人に1人以上が症状に悩んでいることも明らかになっており、しかもこの有病率は増加しているという。○ダニを寄せ付けない環境づくりも大切だが…患者が増えてきている通年性アレルギー性鼻炎の治療の一つとしては、「アレルゲンの回避」がある。すなわち、住居環境にダニを寄せ付けないよう、毎日掃除をしたり、こまめに布団干しをしたりすることだ。また、アレルギー性鼻炎治療薬を選択するという手段もある。だが、それでも症状が治まらない場合は「アレルゲン免疫療法」(減感作療法)が有効だと岡本教授は指摘する。同療法では、希釈したアレルゲンエキスを少しずつ濃度を上げながら、注射で皮下投与。2年以上の治療期間の中で徐々に体質改善をはかることで、「アレルギー疾患の自然経過を改善させる」「治療終了後の長期にわたる効果持続」などが期待できる。ただ、定期的な通院が必要となるうえ、数百万回に1回程度の頻度で重篤な副作用が起きる可能性がある。そこで近年注目を浴びているのが、抗原エキスを舌の下の粘膜を介して投与する「舌下(ぜっか)免疫療法」だ。自宅での投与が可能で、重篤な副作用の頻度も皮下注射に比べて少ないという。今回、同社は液体ではなく固体(舌下錠)の同社製品「アシテア」を用いた大規模な臨床試験(治験)を国内で実施。岡本教授は、舌下錠を用いて、ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎へのアレルゲン免疫療法の治験を行うのは、世界でも珍しいと力を込める。○舌下免疫療法の効果舌下錠の服用法は「薬を舌の下に入れる」⇒「薬が完全に溶けるまでそのままにし、唾液を飲み込む」⇒「服用後5分間はうがいや飲食を控える」という、誰にでもできる簡単さだ。では、実際に錠剤ではどれほどの効果が得られるのだろうか。12~64歳のダニ抗原による通年性アレルギー性鼻炎患者約1,000人を対象に、同社は試験を実施した。アシテアは薬の効果に応じて「100単位」と「300単位」の2種類があり、同試験では参加者を、アシテアを投与する「300単位群」「500単位群」および「プラセボ群」の3つに無作為に分類。52週間にわたり、1日1回、朝食前に参加者に舌下投与してもらった。その結果、鼻の症状を表す「平均調整鼻症状スコア」は投与2カ月後(投与8~10週後)より300単位群(n=315)のプラセボ群(n=316)に対する有意差が認められ、投与1年後(投与44週~52週後)まで継続して有意差が確認された。「44~52週の最後の8週間は、平均調整鼻症状スコアで見ると1.1ぐらい、実際には20%ぐらいの改善効果が認められました。個々の眼鼻症状で見ても、鼻水や鼻づまりなどにおいてアシテア群の方がプラセボ群よりも有意に低いという結果になりました」。「抗ヒスタミン薬」や「副腎皮質ステロイド薬」を期間中に用いた程度を表す「平均レスキュー薬スコア」も、アシテアを投与した群とプラセボ群で有意差が出ていた。また、投与1年後に「軽度以上の改善」を感じた参加者の割合も、アシテア投与群で79.7%、プラセボ群で64.5%と15%ほどの開きがあった。そのほか、海外での試験でもアシテアの効果を証明する結果が得られていた。○自分による"治療"を継続できるかがカギ舌下錠によるアレルゲン免疫療法は一定の効果が見込まれるが、デメリットもあると岡本教授は話す。それは「治療の脱落率」にある。「ヨーロッパのほうのデータを見ると、治療の脱落率が高いです。その背景として、治療期間が長い点があります。連日投与が必要な治療は最低2年、できれば3年以上が推奨されています。それに、効果の少ない患者さんもいます。効果が出るか出ないかは、患者さんの背景をみてもはっきりしたものがわかっていません」。また、副作用が出る可能性もわずかながらある。基本は自分で行うが、初回投与は医師の前で行い、約30分は様子を見てもらうといった制約もある。それでも、薬物治療による対症療法とは異なり、アレルゲン免疫療法は問題を根本から解決する可能性を秘めている。数年は毎日、アレルギー性鼻炎と真剣に向き合う必要があるが、厄介な症状を改善させるための選択肢の一つに入れてみてもいいのではないだろうか。
2015年12月03日最近、メディアなどで「エクオール」という成分が話題になっています。「女性ホルモン」「女性の健康」といったキーワードとセットにして語られることが多いので、女性なら耳にしたことがある人もいるのでは? 今回は、エクオールとはどんなもので、なぜ今、女性たちから熱い視線を浴びているのか探ってみましょう。○加齢とともに女性ホルモンは減少エクオールについて語る前に、まず、女性ホルモンの働きと年齢による分泌量の変化についておさらいしておきましょう。女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種があります。これらのホルモンがバランスよく分泌されると、月経・排卵を起こし、妊娠・出産をすることができます。特に“美人ホルモン”とも呼ばれるエストロゲンは、女性の健康には不可欠な成分。妊娠・出産のための体に整えるだけでなく、肌のうるおいや豊かな髪など、女性らしさの元となるほか、骨や血管を守り、自律神経や脳の働きにも関わっています。ところがエストロゲンは、30歳頃をピークに次第に減っていき、閉経を迎える50歳前後には一気に減少してしまいます。その影響で起こるのが、更年期障害。その症状は、肩こりや腰痛、頭痛、冷え、ほてり、月経不順、疲労感など多岐にわたります。○エクオールは「大豆イソフラボンの代謝物」更年期症状を改善する方法としては、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬の服用が一般的ですが、既往歴(これまでの病歴)によってはホルモン剤が使えない場合もありますし、漢方薬は体質によって効き方に差があります。そこで、新しい改善法として注目されているのがエクオールなのです。エクオールは、大豆に含まれる大豆イソフラボンのうち「ダイゼイン」が、腸内細菌の力で変化して生まれる成分で、エストロゲンによく似た働きがあることがわかっています。エクオールを摂取することで、更年期症状や閉経後の骨粗しょう症を改善する効果が期待でき、有用性について多くの臨床データが報告されています。○大豆を食べるだけじゃダメ!?「エクオールは大豆イソフラボンが変化してできる」と聞くと、多くの人が「じゃあ、大豆製品をとればいいんだ! 」と思うはず。しかし、ここで1つ注意点があります。それは、いくら大豆や大豆製品を食べても、体内にダイゼインをエクオールに変化させる腸内細菌・エクオール産生菌がなければ、エクオールはつくられないということ。そして、エクオールを産生できるか否かは人によって異なります。現在では、エクオール含有食品(サプリメント)が発売されているため、体内でエクオールをつくれなくても、サプリメントで補うことが可能です。体内でエクオールをつくれる人でも、食生活や体調によってはエクオールが不足することも考えられるので、40歳以上の女性は、更年期症状の緩和や予防も兼ねて、エクオールのサプリメントを習慣的に摂取してみてもいいかもしれません。その際には、用法・用量を守ることや、あわせて健康的な食事で他の栄養分もバランスよくとることが大切です。もともと大豆イソフラボンには、更年期症状や骨粗しょう症の予防効果があるという説がありましたが、ダイゼインのままよりもエクオールに変化させてから体内に吸収したほうが、より高い効果が得られると言われています。さまざまな可能性を秘めたエクオール、注目を集める理由がわかってきたのではないでしょうか。ただし、前述の症状が日常生活に支障をきたすほど深刻な場合は、症状を改善するためにも、ほかに病気が潜んでいないか調べるためにも、一度婦人科を受診するようにしてください。※画像は本文と関係ありません○記事監修: 善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2015年11月27日成長ホルモンは美容やダイエットなどにおいて、非常にプラスになる存在だ。だが、その分泌量は早ければ20歳を待たずに減っていく。そのため、成長ホルモンにとってよいライフスタイルを持つことが重要となる。本稿では、ホルモンに詳しいAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師の解説をもとに、成長ホルモンが分泌されやすい習慣について紹介する。○ノンレム睡眠を意識しつつ、0時前睡眠を心がける体組織の修復・再生や免疫力の維持、脂肪の分解などの働きを持つ成長ホルモンは、睡眠中に大半が分泌されている。そのため、効率よく成長ホルモンを分泌するには、質のよい睡眠を確保する必要があると浜中医師は指摘する。「寝付いてから30分~1時間ほどして訪れるノンレム睡眠時に、1日に分泌される量の70%の成長ホルモンが分泌されています。ノンレム睡眠は脳が寝ている状態で、深い眠りについている時間帯。ちょっとしたことで起きにくいときに、成長ホルモンが出ているのです」。私たちは睡眠時、脳が寝ている「ノンレム睡眠」と体が寝ている「レム睡眠」を約90分のサイクルで繰り返している。就寝後はノンレム睡眠を経てからレム睡眠へと移行し、その後はこの2つを繰り返す。一般的にノンレム睡眠は深い眠り、レム睡眠は浅い眠りと言われており、レム睡眠中に起きると目覚めがすっきりする。成長ホルモンの分泌量がピークとなるのは眠り始めてから1時間半~2時間後とされている。特に睡眠は午後10時~10時半に就寝できれば理想だが、その時間帯はまだ仕事をしている人も多いはず。テレビの連続ドラマなどが気になる人もいるだろう。せめて日付が変わる前までには眠れるようにしたいが、その際は自然な眠りを誘う作用があり、「睡眠ホルモン」とも呼ばれる「メラトニン」を活用したい。「真っ暗な部屋で寝ると、メラトニンの分泌が促されます。メラトニンを利用してしっかり寝て、寝起きをよくすることも成長ホルモンにとっては大事です」。○アミノ酸が成長ホルモンの分泌を促す睡眠以外では、食事と運動も重要な要素となる。食事面では、成長ホルモンを効率よく分泌するためアミノ酸を摂取するとよい。たんぱく質を意識的に摂(と)り、それが難しい日などはサプリメントでアミノ酸を補うようにしよう。そのほかでは、にんにくなどに含まれるアルギニンや、しじみなどに含有されるオルニチンなども摂取したい。運動面では、筋肉を付けて基礎代謝を上げると成長ホルモンの分泌が促される。「筋肉を付けると成長ホルモンの分泌が促進され、基礎代謝量も上がり、より筋肉が付けやすくなります。成長ホルモンと筋肉は密接にリンクしているので、うまく循環するための『正のサイクル』にもっていきましょう」。○自分のペースで「健康な生活」へとつなげる成長ホルモンを効率よく活用するには、「質のよい睡眠の確保」「良質なアミノ酸の摂取」「適度な運動習慣」の3点が必要となる。すなわち、いわゆる「健康的な生活」をいかに送れるかがポイントとなる。この3つをすべてこなすのは容易ではないが、まずはできるものから着手し、次第に普段の生活を「健康的な生活」へと変容できるようにしてみよう。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2015年11月27日子どもの体の成長に「成長ホルモン」が欠かすことができないのは周知の事実だ。ただ、成長期を終えた大人にとっては、もはやその存在はあまり意味がないと考えてはいないだろうか。実は成人してからでも、成長ホルモンは私たちの体において重要な役割を果たしているのだ。そこで今回、ホルモンに詳しいAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に、大人における成長ホルモンの重要性に関してうかがった。○傷ついた細胞を修復する浜中医師はまず、成長ホルモンが大人にとって重要な理由として「傷ついた細胞の修復・再生」をあげた。「運動や労働で筋組織が疲労困憊(こんぱい)したり、ケガで細胞組織が破損したりした際、それらを回復・修復させるためにも成長ホルモンが必要となります。皆さんも寝ると疲れがとれると思いますが、それは体組織を修復してくれる成長ホルモンが寝ている間に作用しているからです。体のメンテナンスをするために睡眠はとても大事ということですね」。直接的な傷の修復・再生だけではなく、例えば、肌のターンオーバーも「組織の再生・修復」という観点で見れば、成長ホルモンの影響を多分に受けていることになる。「睡眠をしっかりとると肌の新陳代謝もよくなりますし、血流もよくなって老廃物が取り除けます」。この点を鑑みると、美容面においても成長ホルモンは重要であることがうかがえる。○免疫力維持や脂肪分解の効果も次に、成長ホルモンには「病気への抵抗性・免疫力を維持する」という働きもある。仕事が忙しかったり、ついつい夜更かししたりして寝不足が続いた後、風邪をひいてしまったという経験を持つ人も少なくないだろう。この現象も、睡眠不足によって成長ホルモンの分泌量が低下したことに起因している部分が大きいと言える。そして、成長ホルモンには"ダイエット効果"もあると浜中医師は解説する。「よく『睡眠不足は太る』などと言われますが、成長ホルモンは睡眠中に体の脂肪をエネルギー源として消費・分解してくれます。成長期の子どもがご飯をたくさん食べてもなかなか太らないのは、成長ホルモンの分泌量がすごいからなのです」。○まずはしっかりと運動を成長ホルモンの分泌量は20歳前後を境に少なくなり、30~40代で急激に減少してしまう。そのルールには抗えないが、多少なりとも減少のスピードを遅めることは可能。浜中医師は成長ホルモンの減少を緩やかにするには、「運動習慣を持つことが大切」だと話す。美容に健康、さらにはダイエットと、さまざまな面で大人も成長ホルモンの恩恵を受けられる。その神秘的なパワーを少しでも多く得られるよう、今日から努めてみてはいかがだろうか。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2015年11月26日ほんのわずかな女性ホルモンでも、女性の心身に与える影響はとても大きい。裏を返せば、このホルモンとうまく付き合えれば、日常をより快適に過ごせる可能性があるということだ。そこで今回は、ホルモン補充療法などを行うAACクリニック銀座の院長・浜中聡子医師に「ダイエットと女性ホルモンの関係」について伺った。○エストロゲンとプロゲステロンの周期一般的な女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があり、女性の生理周期に密接に関わっている。生理が終わった状態をスタートとすると、まずは排卵をコントロールするエストロゲンが徐々に分泌されていき、約2週間後にピークを迎える。このとき、エストロゲンの量はスタート時の10倍以上にもなっている。その後、エストロゲンの分泌量は徐々に減っていき、逆にプロゲステロンの量が増えていく。プロゲステロンはスタートから20~24日後頃に最も多く分泌され、こちらも当初の10倍以上になる。そして、この2つは28日前後の生理周期によって再びスタート値へと戻っていく。○エストロゲン分泌中がラッキータイム!この2つをうまく活用すればダイエット効果アップも期待できる。生理が終わった状態(スタート)から排卵前後までの期間、すなわちエストロゲンが分泌されている約2週間はダイエットに最適なのだ。「エストロゲンは皮膚や髪を美しく保つ働きがありますが、他にも脂質代謝などに大きく関わっています」と浜中医師は解説する。実はこの時期は、通常より脂肪を燃やしやすくなる「ラッキータイム」に該当するという。さらに、生理までのイライラなどからも解放されるため、気持ちもポジティブになりやすい。つらいダイエットを実行するにあたり、前向きに取り組みやすくなるというメリットも得られる。一方で、排卵後から次の時期まではダイエットに不向きと言える。妊娠や出産に欠かせない役割を持つプロゲステロンの分泌がしだい増えていくことに伴い、心身が不安定になるためだ。食欲のコントロールがしにくくなるという"弊害"も出てきて、体重が増える危険もある。積極的なダイエットは控え、自身に合った方法で心と体の調子を整えるように努めよう。○女性ホルモン以外のホルモンも活用しよう女性を活用してダイエットを効率的に行うことは大切だが、そのほかにも「レプチン」や「インスリン」など、ダイエットのために活用したいホルモンは多数ある。「例えば、ホルモンバランスが運動効率の良さに作用することもあります。もちろん、生理周期を活用した『女性ホルモンダイエット』も大事ですけれど、それをベースにしたうえで、『それ以外のホルモンもダイエットに関与している』ということを知っていただければと思います」。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2015年11月02日女性ホルモンと正しく付き合おう女性の心と体の健康を考える時、必ず知っておくべき「女性ホルモン」。医療、美容、栄養、キャリアカウンセリング等の専門家により構成されたメンバーによる「ホルモンケア推進プロジェクト」では、女性ホルモンと正しく付き合うことが女性の社会進出につながっていくとし、ホルモンケアの啓発活動を行っている。その一環として、9月2日に渋谷ヒカリエにて「ホルケア(ホルモンケア)トレーニング」を開催。女性ホルモンの基礎知識やホルモンケア日記の付け方、理想的な食生活や生理用品の選び方などをレクチャーする。PMSに悩む女性は約6割同プロジェクトによると、約6割の女性が月経前にイライラや頭痛、腹痛、眠気などの不快症状を引き起こす月経前症候群(PMS)を自覚しているという。さらに、PMSや更年期症状により仕事やキャリアに支障を感じている女性も多く、昇進を打診されても辞退せざるを得ないという人もいるのだとか。「ホルケアトレーニング」ではこうしたトラブルを緩和させ、女性ホルモンを味方につけるための知識をレクチャー。希望者は、医師、保健師、栄養士による月経相談なども受けられる。行かなきゃ損のお得セミナー参加者全員に基礎体温計がプレゼントされ、3か月間月1回のアンケートに回答すると、Amazonギフトカードが贈られるなどお得感も満載のセミナーだが、参加費は無料。ホルモンケア推進プロジェクトのホームページにて、参加を受け付けている。(画像はホルモンケア推進プロジェクトHPより)【参考】・「ホルモンケア推進プロジェクト」事務局プレスリリース・ホルモンケア推進プロジェクト
2015年08月17日“女性ホルモン”というキーワードを、よく耳にするようになりました。「キレイになりたい」という願いから、「毎日疲れがとれない…」という悩みまで、じつは女性の心とカラダの問題の大半は、女性ホルモンが関係しているといわれています。今回は、女性ホルモンの働きによる生理周期に合わせた「セルフコントロール術」をご紹介します。女性ホルモンをたくみにあやつれる女性こそ、人生の勝ち組です。自分がいまどの周期にいるのかを知って、毎日の過ごし方を考えていきましょう。■生理周期にあわせて変化する心とカラダ肌の調子がいいと思っていたら、翌週にはむくみがひどくなったり、イライラしすぎて、彼氏に当たってしまったり…。1か月のうちでも心とカラダはたくさん変化していきます。それもこれも女性ホルモンが生理周期に応じた働きをしているからです。では、1か月でどのように変化するか、1週間ごとにみていきます。・生理期(生理開始1日目~7日目)いわばデトックス時期。生理痛やむくみなどのトラブルはありますが、おだやかに過ごしながら、体内の疲れやストレスをケアしましょう。・キラキラ期(生理終了~14日目)心もカラダもエネルギーでいっぱい。お肌の調子もよく、安定してキレイな時期です。イベントやデート、攻めの美容もこの時期が最適です。 ・ニュートラル期日々おだやかに、ニュートラルに過ごせる時期です。自分と向き合い、内面を磨くのにピッタリ。そしてPMS期に備えてスローペースに切り替えていきましょう。・イライラ期もっとも体調が悪くなり、トラブルが発生しやすくなるPMS期。自分に対して一番やさしくしてあげてください。自分なりのリラックス方法を見つけましょう。■生理周期にあわせて実践したいセルフコントロール術続いて、1か月で変化していく心とカラダに効果的なセルフコントロール術を伝授します。・対策1:生理期編締めつけはNG。生理中は体温が下がり、血行も悪くなりがち。そんなときにピタッとした服装は控えて、ゆるふわ女子になりましょう。カラダを締めつける矯正下着やスキニージーンズは、余計に血行を悪くしてしまい、生理痛が悪化することも。ボディラインのでない、ふんわりワンピースやチュニックがおすすめです。そして、カラダを温めることも意識して。腹巻や毛糸のパンツなどのインナーを着用しましょう。デスクワークの方はブランケットがあると便利です。また、デトックス効果を高めるには、お腹のあたり、とくに肝臓周辺を温めて。肝臓は「解毒処理工場」です。肝臓がある、右側の肋骨の下あたりを温めることによって血行がよくななり、解毒作用も高まります。仕事しながら、温かいペットボトルを押し当てるだけでもOKです。・対策2:キラキラ期編生理も終わり、体調もお肌ものぼり調子に。集中力も高まり、ポジティブ思考に変わっていきます。ここでやるべきは「スケジューリング」。仕事だけでなく、デートや合コンの予定をいれましょう。また、重要な決断もこの時期に。仕事上の決断、契約関連、大きな買い物、彼氏との別れ話にもいい時期といえるかもしれません。お肌の調子は最高潮。多少アグレッシブに攻めても問題なし。美容クリニックでピーリングや美容レーザーを打つのもよし。試したかった化粧品にトライしても良いでしょう。 ・対策3:ニュートラル期心穏やかに過ごせる時期です。読もうと思って結局読まずに積んである本や雑誌はありませんか? 集中力があるうちに一気に読んでしまいましょう。ここで得た知識や教養は心の栄養となり、全体のバランスを整えてくれるはずです。また、この後のPMS期に備えるため、生活習慣を整えること。起床時間と就寝時間を一定にするよう心がけましょう。食事にも注意を。むくみがでてくる時期でもあるので、塩分を控えるといいですよ。自分で作る場合は、おしょうゆ系ではなく、だしを上手に使ったり、ハーブで香味焼きもおすすめです。・対策4:イライラ期そろそろ生理前の不調がちらっと見えてくるころです。ここからは生理前のイライラやPMSの症状を悪化させないための対策をとりましょう。まずは食事。脱・カフェイン、脱・甘いもの宣言を。カフェインは夜にとりすぎると、交感神経を活発にさせ、良質な睡眠を妨げます。また、砂糖も血糖値を急上昇・急下降させます。どちらも生理前には刺激が強い食べものですので、どうしても飲みたい、食べたいときは午前中にとるようにしましょう。そして、とにかくリラックスが一番大切な時期。意識をしてカラダを休めましょう。早めに帰宅し、好きなアロマで夜のひとときを楽しんだり、感動的な映画を見ながら、涙を流して感情のデトックスをするのもおすすめです。このように知らず知らずのうちに、私たちの心とカラダは女性ホルモンによって左右されています。そして、このサイクルはストレスによって簡単に乱されます。ただでさえ、毎月“波”があるのに、さらに“大波”となって私たちにおそいかかってきてはたまりません。女性ホルモンという波を上手にあやつり、人生という航海を快適に進んでいきましょう。
2015年08月16日あなたは「女性ホルモン」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるだろうか。女性の体のさまざまな機能をつかさどる女性ホルモンだが、果たしてその働きをきちんと理解できているだろうか。本稿では、一生にわずかスプーン1杯分しか分泌されないものの、女性の一生に多大な影響を及ぼす女性ホルモンについて、AACクリニック銀座の浜中聡子先生の解説を踏まえながら紹介していこう。○エストロゲンとプロゲステロン女性の体に大きな影響を与える女性ホルモンは、「エストロゲン」(卵胞ホルモン)と「プロゲステロン」(黄体ホルモン)の2種類がある。エストロゲンはさらに「エストロン」「エストラジオール」「エストリオール」の3種類に分別され、体内にホルモンを補充する「ホルモン補充療法」においては、エストラジオールとエストリオールを用いる。エストロゲンとプロゲステロンは、女性の性周期に密接に関わっている。生理が終わった状態をスタートとすると、まずは排卵をコントロールするエストロゲンが徐々に分泌されていき、おおよそ2週間後にピークを迎え、同時に排卵を終える。このとき、エストロゲンの量はスタート時の10倍以上にもなっている。その後、エストロゲンの分泌量は漸減していき、逆にプロゲステロンの量が増えていく。「排卵後の2週間は、妊娠したとしたら子宮内膜を厚く整え、受精卵を着床しやすくする"ベッド作り"の役割を持つプロゲステロンが増えていきます」と浜中先生は説明。プロゲステロンは20~24日後頃に最も多く分泌され、こちらも当初の10倍以上となっている。そして、エストロゲンとプロゲステロンは生理によってその状態が"リセット"され、30日前後のサイクルでこのホルモン量の上下動を繰り返すのだ。○女性ホルモンは30代後半から減少しだす女性ホルモンは、一部は副腎や胎盤から分泌されるものの、そのほとんどが卵巣によって作られている。その分泌量は20代でピークを迎え、「どんなによくても30代後半で分泌量は下がっていきます。40代後半ぐらいから生理不順が出てきて、排卵もイレギュラーになってくるという感じです」(浜中先生)。40代後半から50代前半にかけて一気に減少し、この時期は女性における「閉経期」に該当する。そして、この閉経の前後10年が「更年期」に当たり、ホットフラッシュやほてりなどのいわゆる「更年期障害」が出るとされている。○女性ホルモン不足が引き起こす症状女性ホルモンというと、生理不順や排卵などのセクシャルな面がクローズアップされがちだが、それだけではない。実は、女性の体全体を守ってくれる非常にありがたい存在なのだ。例えば、エストロゲンは肌や髪のはり・つやに関連し、プロゲステロンは脂肪やむくみに関連する。それだけに、女性ホルモンが一気に減少しだす40代後半以降は、さまざまな面で女性にとって都合の悪いことが起こる。2つのホルモンが欠乏することによって引き起こされる症状は以下の通りだ。プロゲステロン欠乏によって起こる症状乳房痛 / セルライト悪化 / 下腹部や太ももへの脂肪の付きやすさアップ / 腹部膨満感 / むくみなどエストロゲン欠乏によって起こる症状肉体疲労の回復悪化 / 骨粗しょう症 / 顔の血色悪化 / 小じわ増加 / 瞳の乾燥 / 髪の乾燥 / 頭頂部の薄毛 / はりのない頬など○正しく理解して、自分の身を守る努力を浜中先生は、「女性ホルモンはいろいろな病気にリンクしているのですが、その働きを正しく理解できている方はほとんどいらっしゃらないんですね」と話す。女性ホルモンが体の不調から身を守ってくれる存在だと知っておけば、「いざ」というときにホルモンバランスの乱れや低下に起因している心身不調だと判断でき、場合によってはホルモン補充療法で対処もできる。人生の大半を一緒に付き合うホルモンだけに、これを機にその役割や特性をしっかりと理解するようにしよう。○記事監修: 浜中聡子(はまなか さとこ)医学博士。北里大学医学部卒業。AACクリニック銀座院長。米国抗加齢医学会専門医、国際アンチエイジング医学会専門医などの資格を多数取得。アンチエイジングと精神神経学の専門家で、常に丁寧な診察で患者に接する。
2015年06月10日睡眠と食事には切っても切れない密接な関係があります。睡眠不足になると太りやすいと言われていますが、その理由は一体何でしょうか? 「空腹ホルモン」「満腹ホルモン」の実態に迫ります。睡眠不足が体に及ぼす影響「空腹ホルモン」という言葉を知っていますか? これは胃から分泌されるグレリンというホルモンのことで、脳の食欲中枢に働きかけて、食欲を増進する作用をもちます。グレリンに対し、「満腹ホルモン」と呼ばれるレプチンには、食欲を抑える作用があります。そして、このふたつのホルモンは睡眠と深い関係があると言われています。具体的にいうと、睡眠不足の状態のとき、私たちの体のなかでは、グレリンの分泌が増えて、レプチンが減るというのです。つまり、睡眠不足=太りやすい状態ということ。これはすでに海外の研究で証明されています。その研究によると、睡眠時間が5時間の人は7~8時間の人に比べて、肥満率が50%アップ、さらに4時間未満だと73%もアップしているそうです。太りやすくなる3つの原因ちなみに、太りやすくなる主な原因には次の3つがあると言われています。●睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ前述の通り、睡眠が足りていないと、脳内の「空腹ホルモン」グレリンが増えるので、普段以上に食べてしまいます。●運動不足による消費エネルギーと代謝力の低下デスクワークが主流の現代人は運動不足になりがちです。運動をしないと筋力が低下して、脂肪が増えます。そうすると、代謝力が落ちるので、脂肪を燃焼しにくくなり、ますます肥満に加速がかかります。●ストレスによる自律神経のバランスの乱れストレス過多な状態が続くと、自律神経が乱れてしまいます。そうすると、交感神経の働きが鈍くなり、脂肪が燃えにくくなります。睡眠と食事の密接な関係最後に睡眠不足を防ぐ方法をいくつか紹介します。●朝食をとる朝食をとる習慣をつけることで、私たちの体内時計は正常に働くようになります。体内時計が狂うと、睡眠リズムが乱れる原因になります。●食事は就寝の2~3時間前までに済ませる食事をとると、そこから約2~3時間ほど、胃が消化活動に入ります。一般的にその活動が終わった状態で寝るのが望ましいと言われています。これら2つの方法からも、睡眠と食事が密接な関係にあるということがわかりますね。食事がいい加減になると、睡眠不足になり、肥満気味になる。睡眠不足になると、ホルモンバランスが崩れて食生活も乱れがちになる。どちらも適切にとれるように意識してきましょう。Photo by Jake Stimpson
2015年05月31日“幸せホルモン”をご存知ですか?これはセロトニンと呼ばれる脳内ホルモンのこと。バランスよく分泌されていると幸福感や満足感を得やすくなり、精神的に安定するといわれています。幸せホルモンと呼ばれるのはそのためです。セロトニンがしっかりと分泌されると、心が安定するだけでなく、睡眠ホルモンであるメラトニンも分泌され、質の良い睡眠を得ることができます。逆にセロトニンが不足すると、精神バランスが崩れ、イライラしたり、落ち込みやすくなったり、ひいてはうつ病を引き起こしてしまうことも。ではどのようにセロトニンを増やすことができるのでしょうか。セロトニンは脳内ホルモンですが、実はその約90%が腸から分泌されています。このセロトニンを生成するのに必要なのが、トリプトファンとビタミンB6といわれ、食べ物から摂ることができます。トリプトファンは、肉類や赤身の魚などの動物性食品、豆類、乳製品などに多く含まれています。またビタミンB6は唐辛子、にんにく、生姜などの香辛料やナッツ類に含まれています。そしてトリプトファンはご飯などの炭水化物を一緒に摂ると吸収率がアップ!そこでおすすめなのが、スパイスをたっぷり使ったカレーです。肉や豆、ヨーグルトなども組み合わせるとより効果的。ちょっとストレスが溜まっているかなと感じたら、カレーを食べて幸せホルモンをチャージしてみてはいかが?
2015年05月23日睡眠障害の治療法にはいろいろなものが存在します。今回は、その1つである高照度光療法と、この治療法が効果的といわれる概日リズム睡眠障害について調べてみました。高照度光療法とは?概日リズム睡眠障害の治療法の1つとして、高照度光療法というものがあります。これは、ずれてしまった体内時計のリズムを光によって強制的に元に戻すというもの。早朝または夜に約2時間、光を浴びます。現在は、高照度光療法用のライトが販売されていますが、光量や時間などは専門性を必要とし、自己判断で行うと悪化する恐れがあると言われているので一度、病院で診断を受けてから行ったほうがよいようです。診断の後、病院からライトを借りて、医師の指示通りに自宅で療法を行うという場合もあるそうです。概日リズム障害とはどんな睡眠障害?そもそも、概日リズム障害とはどのような睡眠障害なのでしょうか。簡単に言えば冒頭で書いた通り、体内時計が乱れてしまい自分では修正できなくなった状態ですが、具体的には主に次の4タイプがあるそうです。1.睡眠相前進症候群簡単に言えば、早寝早起きの状態。夜の遅い時間帯に活動があるときに支障をきたす場合がある。日中の行動に問題はない。2.睡眠相後退症候群1の逆で遅寝遅起きの状態。朝早く、または日中の活動に支障をきたす場合がある。生活リズムの乱れによって、この状態になりやすいと言われている。3.非24時間睡眠覚醒症候群少しずつ就寝時間が遅れていく傾向がある。なかなか寝付けず、起きるのも困難という状態。4.不規則睡眠覚醒パターン不眠や過眠の傾向がある。事故や病気による脳の障害によってなることが多いと言われている。気になる方は病院へ行こう!一般的に、4以外は高照度光療法が有効と言われています。4は生活習慣の改善とビタミンB12療法の併用が効果的と考えられています。もしかしたら自分も概日リズム障害かな?と思った方は、自己判断をせずに早急にお医者さんに相談しましょう!Photo by Adelie Freyja Annabel
2015年05月23日優しく抱き合い、お互いの温もりを感じ合うことで、オキシトシンというホルモンが分泌され、日常のストレスを軽減して癒やしの効果を与えるという研究結果がある。人間同士じゃなくてもペットと抱き合うことでもその効果がある。さらには抱きしめあっていることを妄想するだけでも効果があるという。癒やされたいけど抱きしめる相手がいない。そんなボッチ諸君の心の傷をなめまわしてくれそうな動物たちのギュってする画像が特集されていた。これを見て、自分も参加している気分になって、少しでも癒やされよう。カラパイアブログ「カラパイア」では、地球上に存在するもの、地球外に存在するかもしれないものの生態を、「みんなみんな生きているんだともだちなんだ」目線で観察している。この世の森羅万象、全てがネイチャーのなすがままに、運命で定められた自然淘汰のその日まで、毎日どこかで繰り広げられている、人間を含めたいろんな生物の所業、地球上に起きていること、宇宙で起きていることなどを、動画や画像、ニュースやネタを通して紹介している。
2015年05月11日三菱電機エンジニアリングは4月20日、心臓疾患などにより体力が低下した患者に向けた運動療法システム「ストレングスエルゴ5」を4月23日に発売すると発表した。心臓疾患などの患者に対して効果的なリハビリテーションを実施するためには、患者に応じた最適な負荷で運動療法を実施することが必要となる。同製品は、このようなニーズに向けて開発されており、心肺運動負荷検査で得られた運動強度をもとに、ペダルを漕ぐ事による運動療法を患者ごとに効果的な負荷で提供する事ができるという。技術的な特長としては、患者の状態をモニターする「サーボ制御技術」が挙げられる。これは、心拍・脈拍、血圧をモニターしながら、ペダルの回転速度と負荷を正確に制御するというもの。また、ペダルなどの機械摩擦による経年変化を検知して回転速度や負荷を自動修正する事も可能だ。運動モードは患者の状態に合わせて「ワット制御(アイソパワー)」「トルク制御(アイソトニック)」「等速制御(アイソキネティック)」「心拍制御」の4つから選択する事ができる。今回発表されたのは乗り降りがより楽になるように回転椅子が設けられた「リカンベントモデル」とエアロバイク型の「アップライトモデル」の2機種。価格は「リカンベントモデル」が248万円で、「アップライトモデル」が148万円(いずれも税抜)となっており、2017年度で300台の販売を目指している。
2015年04月20日女性にとって健康や美容に一番大切な「女性ホルモン」。女性の体はエストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンによってコントロールされています。エストロゲンは女性らしさを作り、プロゲステロンは妊娠を助ける役割を持っています。この2つの女性ホルモン量のバランスが、女性の心身状態に大きく関わってくるのです。今回はこの女性ホルモンを整えるのをサポートしてくれる食材をご紹介したいと思います。サプリメントではなく、身近で毎日食べ続けやすい食べ物から女性ホルモンをアップし、バランスを整えるようにしましょう。■1.カボチャご存知の通り、カボチャにはビタミンEが大変豊富です。ビタミンEには脳下垂体や卵巣に働きかけ、ホルモンの分泌をコントロールする役割があります。また、ビタミンEには抗酸化作用があることでも知られています。ビタミンEが不足すると、老化の原因である活性酸素が増え、肌トラブルや生活習慣病などを招くので、積極的に摂る必要があります。■2.キャベツ春キャベツ!おいしいですよねぇ、今が旬の食材です。キャベツには女性ホルモンを活性化させるボロンという成分が含まれています。ホルモンバランスを調整してくれるだけでなく、解毒作用もあり、食物繊維も豊富です。生でも、炒めても、煮ても、茹でてもおいしいキャベツを積極的に食べましょう。■3.青魚・ナッツイワシ、サンマ、サバ、アジ等の青魚やアーモンド等のナッツ類は、EPAやDHAなどのオメガ3脂肪酸の油を多く含んでいます。オメガ3脂肪酸を含む油は、女性ホルモンの減少を防ぎ、老化防止にも役立ちます。ナッツ類は今やモデルさん達のオヤツとして欠かせないものになっています!小腹が空いたら、スナック菓子では無くナッツ類を食べましょう。■4.大豆納豆、豆腐、みそは、毎日の食卓に欠かせない食品です。大豆食品はイソフラボンで有名ですが、実は大豆イソフラボンはエストロゲンに科学的構造がよく似ていて、作用は弱いですが女性ホルモンと似た働きをするのです。また、女性ホルモンの代謝とバランスを整える働きがあるビタミンB6も豊富。毎日少なくとも1品は摂るようにしたい食材です。■5.卵毎日食されている方も多いと思いますが、卵は万能栄養食品です。卵はビタミンCと食物繊維以外のすべてを含む食材だと言われており、女性ホルモンの材料となる良質なコレステロールも含んでいるので、大豆類と同様に毎日摂りいれたい食品です。■おわりに今回は、みなさんに馴染みのある食べやすいものを選んでご紹介しましたが、まだまだ女性ホルモンを活性化するために役立つ食材はたくさんあります。1つの食材に偏らずバランスよく、女性ホルモンを意識した食事をしてみてください。(下山一/ハウコレ)
2015年04月18日朝日を浴びることで幸せ元気ホルモン「セロトニン」の分泌が始まります。このセロトニン、実はダイエットホルモンでもあり、セロトニンが多い人は活動的で痩せているんです。朝日を浴びるだけで痩せられるなんてラッキーですよね。今回は、そんなセロトニンとダイエットの関係についてご紹介いたします。■生体リズムを知る「昼に活動し、夜は眠る」というリズムを「サーカディアン・リズム(概日リズム)」といい、規則正しい生活を繰り返すことで健康が保たれます。日中、太陽の光を浴びると多くのセロトニンが作られ、それと同量のメラトニン(眠りのホルモン)が作られます。つまり、規則正しい生活をすることで、元気で痩せやすく、夜は自然と眠れる体質になれるというわけです。■「光」がセロトニン分泌のスイッチ健康を維持し、痩せやすい体質になるために重要なセロトニン。光を浴びると多くのセロトニンが作られると先程述べたとおり、「視交叉上核」という目の奥の神経核が光を感知することで、セロトニン分泌のスイッチが入ります。夜勤の仕事をされている方は、必ずしも朝日である必要はありません。意識的に光を浴びて、セロトニンのスイッチを入れるようにしましょう。でも、目覚めたら必ずカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。それだけで清々しい気分になりますよ。■モナリザ症候群“モナリザ症候群”という言葉を聞いたことがありますか?モナリザ症候群とは、交感神経の働きが低下している状態をいいます。不規則な生活を続けていると、自律神経のバランスが崩れ、特に交感神経の働きが鈍くなります。交感神経優位の時に代謝が上がりやすいのですが、モナリザ症候群になると交感神経が優位にならないために、基礎代謝が低い状態が継続してしまいます。その結果、エネルギーを節約するモードの時間が長くなり、体脂肪を溜めやすい体質になり、平均的な食事量でもどんどん太っていくのです。普通に食べて太るなんて、許せないですよね。■夜働く方へのアドバイスしかし、「夜勤で昼寝ている私はどうすればいいの?」というご意見もあると思います。そういう方は、今の生活を基準にして24時間を規則正しく過ごしましょう。「お肌のゴールデンタイムは午後10時~午前2時」とよく言われていますが、この説は実は誤り。若返りホルモンである成長ホルモンを例にとれば、就寝時間に関わらず、入眠後30分から1時間半内のノンレム睡眠(夢を見ない深い眠りの時間帯)時に多く分泌されます。昼夜逆転生活になってしまう方は、6~7時間睡眠に対して、何時に起きて行動を開始すれば規則正しく過ごせるかを考えて就寝時間を決めましょう。だらだらした時間の使い方がよくないのです。■最後にお金をかけるよりも、「運動」と「早寝早起き」をする方が、遥かにダイエット効果が高いです。でも、なかなか早寝早起きって難しいですよね。では最後に、思わず早寝早起きしたくなる情報をご紹介します。「お金持ち脳」が今、密かなブームになっています。お金持ちの思考(習慣)を真似ることで自身もお金持ちになれる、という考え方です。お金持ちの習慣のひとつに「朝方」があります。将来私はお金持ちになるぞ~(または玉の輿にのるぞ)とお考えの貴女。是非、早寝早起き習慣から始めてみませんか?人生が少しずつ変わっていくと思います。(林田玲子/ハウコレ)
2015年04月03日"愛情ホルモン"または"抱擁ホルモン"と呼ばれるオキシトシンは、母と子の絆を強めたり、他人と気持ちを共有したり、社会的認知能力を増進するホルモンとして知られている。そして、これは人と人のみならず、人と動物の関係にも深く関連する。特に人と犬との間には、深くこのホルモンが関わっており、触れ合うことで他のどの動物よりも、双方にオキシトシンの量が増加することがわかった。"犬は人間の親友である" を裏付ける結果となったようだ。「以前から犬と人の絆にも神経ペプチドの一種オキシトシンが介在すると推測されてきました」と語るのは、オーストラリアのモナシュ大学の博士課程の一環として研究を進めたジェシカ・オリバさん。例えば、たった3分間、犬を優しく触ったり、話しかけたりするだけで、人間と犬双方のオキシトシンの血中濃度が上昇する。「本研究の目的は、ペットとして飼われている犬へのオキシトシン鼻腔投与の影響を調査することでした。これは人間では社会的認知能力を向上させるものとして知られています」とオリバさん。この研究では、オス31匹とメス31匹の飼い犬にオキシトシンもしくはプラセボの食塩水を投与し、人間のサインを頼りにエサ皿に隠されたおやつを発見する能力の変化を10段階評価で調査した。重要な点は、本研究ではオキシトシンが脳に到達しやすいように、鼻腔スプレーで投与したことである。『アニマル・コグニション(Animal Cognition)』誌に掲載されたその結果は、オキシトシンの投与が成績を向上させ、しかも効果は投与から15日後でも確認できるというものだった。これは、同ホルモンが明らかに人間のサインを利用する犬の能力に関連していることを示すものである。これまで行われてきた実験でも、動物も人間と同じ"愛のホルモン"を放出し、仲間との絆を育んでいることが明らかとなっている。動物の体内で放出されるオキシトシンの濃度に"衝撃"を受けたと話すのは、米クレアモント大学院大学のポール・ザク教授だ。米アーカンソー州の動物保護施設に、追いかけっこやジャンプ合戦、けんかのまねをして遊ぶテリアの雑種とヤギがいた。そこで、ザク教授はその2匹から血液を採取し、閉じた柵に入れて一緒に遊ばせた後、再度血液を採取して血中濃度の変化を確認することにした。最初の実験では、犬とヤギは一緒に柵に入れられた。すると、犬の血中濃度は48パーセント増と、人間としても大幅な上昇が見られた。しかし、ヤギの反応はさらに驚くべきものだった。その上昇率は人間なら真実の愛と言ってもいいほどのものだったのだ。「これほどの急激な上昇が人間で見られるのは、誰かが好きな人を見たり、恋愛感情を抱くようになったり、あるいは相当な親切を受けたときだけです。オキシトシンが絆を育む手助けをしていることを考えれば、家畜も絆を形成し、われわれと同じように愛情を感じているようです」とザク教授。同教授によれば、ポイントは家畜化された動物だけがこうした反応を示すことらしい。「社会性の高い動物ほど脳の前部で高いオキシトシン濃度が認められます。これが協力関係に心地よさを感じさせるのです。」第2の実験では、人間の被験者100人から血液サンプルを採取し、これを基準状態として用いた。それから個室へ移って、犬か猫と15分間遊んでもらった。そして、その後再度血液を採取しオキシトシンの濃度を測定した。ここで明らかとなったのは、人間の変化は人によってさまざまであり、そうした差異はこれまで飼ったペットの数から推測できるということだ。また、遊んだ動物によっても反応が異なることも判明した。「犬好きの人が犬と接すると双方のオキシトシンの濃度が高まりますが、そうでない人が犬と接しても双方にそこまで濃度は高まりませんでした。また猫好きな人が猫と接するより、犬好きな人が犬と接する方がオキシトシンの濃度は高まるようです。同様に猫よりも犬の方がより多くのオキシトシンを発生させます。」またザク教授は、動物が好きではない人は、動物と接してもオキシトシン濃度が高まらないことも指摘している。以前、ある女性にかわいい子犬を抱かせても、オキシトシン濃度が3パーセントしか上昇しなかったことがあった。彼女は子犬にまったく興味がないことを認めていたそうだ。カラパイアブログ「カラパイア」では、地球上に存在するもの、地球外に存在するかもしれないものの生態を、「みんなみんな生きているんだともだちなんだ」目線で観察している。この世の森羅万象、全てがネイチャーのなすがままに、運命で定められた自然淘汰のその日まで、毎日どこかで繰り広げられている、人間を含めたいろんな生物の所業、地球上に起きていること、宇宙で起きていることなどを、動画や画像、ニュースやネタを通して紹介している。
2015年03月27日岡山大学は、1920年代に開発され、未だに既存の治療薬が効かないてんかん患者に効果を発揮する難治性てんかん治療薬である「ケトン食療法」の仕組みを解明することに成功し、ケトン食療法に基づく新たなてんかん治療薬が開発可能であることを示すことに成功したと発表した。同成果は、同大大学院医歯薬学総合研究科(薬)の井上剛准教授、佐田渚大学院生らの研究グループによるもの。詳細は2015年3月20日付で米国科学振興協会(AAAS)発行の科学誌「Science」に掲載された。てんかんは、脳が発する電気活動の過剰興奮を特徴とし、全人口の約1%が罹患していると言われているが、そのうちの約3割の患者は、既存のてんかん治療薬でコントロールできない難治性てんかん患者で、そうした患者には1920年代に開発されたケトン食療法が効果的であることが知られていた。今回、研究グループはケトン食が引き起こす代謝変化が、どのように脳の電気活動を変化させるのか調査。その結果、脳内のグリア細胞から神経細胞へ乳酸を運ぶ代謝経路が、電気活動に重要であることを発見したほか、この乳酸経路上に位置する乳酸脱水素酵素を阻害することで、電気活動が抑制され、てんかんマウスの発作が抑えられることを確認したという。さらに研究グループは、乳酸脱水素酵素を阻害する化合物の探索も実施。その結果、小児の難治性てんかんの治療薬として近年承認されたスチリペントールが、乳酸脱水素酵素の阻害剤であることを見出したほか、スチリペントールの化学構造を変化させることで、より強力な抗てんかん作用を示す乳酸脱水素酵素阻害剤となることを見出したとする。今回の結果について研究グループでは、乳酸脱水素酵素とスチリペントール類似体を用いることで、新たなてんかん治療薬開発の具体的な道筋を示すことができたとしており、今後、今回の知見を生かし、代謝を制御する分子(代謝酵素)を標的とする新たなコンセプトのてんかん治療薬の開発が期待できるようになるとコメントしている。
2015年03月24日女性ホルモンの量が減ることで、特有の症状が出たり病気にかかったりするのであれば、ホルモンの分泌量を増やせばいい、ということになります。そこでよく登場するのがHRT(ホルモン補充療法)や漢方、サプリメントというキーワード。いろいろあってよくわからないし、わたしにも必要なものかしら? と疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。どうやったら女性ホルモンを増やせるの?「更年期障害」や「プレ更年期」なんてまだ先のこと、と思っていてはいけません。アラフォー女子はすでに女性ホルモンが減少している年代。老化していく自分の身体のことを知り、今からしっかりと対応していくことが重要です。「老化してホルモンを出せなくなった卵巣の機能を取り戻すことは、残念ながらできません。サプリメントや食事で“女性ホルモンをアップする”という言葉もよく使われますが、ホルモンを直接増やせるわけではありません。現実的に増やすことができるのは、HRT(ホルモン補充療法)だけ。例えて言うなら、砂漠を渡りきるためにラクダに栄養と水分を補給するのがHRT、何日も水なしで生きられるラクダ体質に改善していこうというのが漢方です」と教えてくださるのは、日本のHRT(ホルモン補充療法)の先駆者である小山嵩夫先生。小山嵩夫先生 Profile婦人科医。専門は生殖内分泌学、女性の健康増進。日本のHRT(女性ホルモン補充療法)の第一人者として知られる。1996年、女性の健康管理を目的としたクリニック「小山嵩夫クリニック」を銀座に開業。「NPO法人 更年期と加齢のヘルスケア」および「一般社団法人 日本サプリメント学会」理事長として、更年期前後から元気に生きるための啓発活動を行っている。著書に『遺伝子を調べて選ぶサプリメント』『女性ホルモンでしなやか美人』(ともに保健同人社)、『40歳であわてない! 50歳で迷わない!もっと知りたい「女性ホルモン」』(角川学芸出版)など。 HRT(ホルモン補充療法)は、究極のアンチエイジング法!HRTとは「Hormone Replacement Therapy」の略で、女性ホルモンを薬剤によって補う療法。女性ホルモン(エストロゲン)の量が以前のように戻れば、更年期症状を緩和するだけでなく、閉経後にリスクの高まる骨粗鬆症や動脈硬化の予防にもなります。何より女性ホルモンによって美しさを保たれている髪や肌にも潤いが戻り、美と健康の底上げができるのがメリット。HRTが究極のアンチエイジングと称される理由はそこにあります。でも、50代のホルモン量をいきなり30代の量まで戻すわけではありません。基本的には、更年期症状を抑えることができる必要最小限の量をプラスするもの。閉経後の女性ならホルモン量を40代半ば程度にアップさせるという具合です。薬剤のチョイスや量の調節や補充のタイミングは、医師と患者さんとの細やかなやりとりで、的確に判断されなければなりません。HRTの処方はまさにオーダーメイドなのです。HRT(ホルモン補充療法)が日本であまり普及していない理由とは?欧米諸国では、すでに40年以上前から盛んになっていたHRT(ホルモン補充療法)。日本での普及は格段に遅れているのが実情です。国民性のせいか「人工的にホルモンを足すなど、不自然なことまでしなくていい」という考えを持つ人がいることが、普及が遅れた原因のひとつだとか。さらに国内では「HRTを続けていると乳がんになる」という報道がされたことがあり、医師でさえもHRTに偏見を持つ人が少なくないと言われます。「発端となったのは、米国で2002年に発表されたWHIの報告なんです。5年以上HRTを続けると、乳がんのリスクが26%上がるというもの。でも、この臨床試験には大きな問題がありました。サンプルの女性1万6000人は、HRT開始が平均63歳、喫煙率50%、肥満率や高血圧率も高く、もとから乳がんや心筋梗塞などのリスクが高い人が対象。日本のHRTの利用者とは、あまりにもかけ離れていますね。それを真に受けて報道した日本のマスコミの責任は、重大だと今でも思っています。2006年に厚生労働省が行った、日本女性を対象とした調査結果では、“HRTにより、乳がんのリスクは60%減る”という、まったく逆の報告がされているんですよ」と小山先生。もちろん、HRTが絶対に安全な治療とは言えないかもしれません。エストロゲン剤だけの投与では子宮体がんのリスクが高まるなどのデメリットもあります。もともと受けてはいけない人もいることも覚えておきましょう。【HRTを受けられる婦人科の目安は?】●HRTに理解のある医師がいる●「更年期外来」を掲げている●日本女性医学学会や、更年期医療関連団体の認定医リストに掲載されている●カウンセリングに時間を割いてくれる●外来患者に更年期世代の女性が多い●更年期医療に関してカウンセリングなどを自由診療としている【すぐにHRTを受けられない人】●乳がんになったことがあるか、治療中の人●子宮体がんや他のがんの治療中の人●血栓症・塞栓症になったことがある人●心臓病や脳卒中と診断されている人●原因不明の不正出血がある人●重度の肝臓疾患がある人※そのほか、受けるのに注意が必要な人もいます。詳しくは、医師に相談してください。健康保険で受けられる、HRT(ホルモン補充療法)HRT(ホルモン補充療法)を受ける場合、具体的にどの方法で行うか、どの薬剤をどの程度の量で投与するかは、年齢や症状、その人の体の状態次第です。前述のように女性ホルモンにはエストロゲンと黄体ホルモンがありますが、子宮のある女性には、ふたつを組み合わせて使うのが基本。黄体ホルモンを加えるのは、子宮体がんのリスクを低下させるためです。エストロゲンによって厚くなった子宮内膜を剥がして排出させる働きがあるので、当然、生理と同じような出血が起こります。手術などで摘出し、子宮がない場合や、とても作用の弱いエストロゲン剤の場合は、エストロゲン単独でも使われます。治療薬の種類もさまざまで、飲み薬だけでなく、皮膚に貼るパッチタイプやさっと塗るだけのジェルタイプもあります。ほとんどが保険の適用内です。ここでHRTについて、ちょっとした素朴な疑問を小山先生にぶつけてみました。■体に何か変調は起こらないのですか?「おりものは増えますが、もともとの作用なので心配は無用。最初は乳房の張りや下腹部が張るなどの症状が出るものの、続けるうちに消えていきます」■閉経してからでないと使えないのですか?「更年期の症状がある人は、閉経前でも問題ありません。閉経後、だいぶ経過してしまってから始めるよりは、いろいろなメリットがあります」■どれくらいの期間続けていいのですか?「日本では『5年が目安』と言われることが多いもの。『学会のガイドラインで5年と決まっている』と告げる医師もいるようですが、決められているわけではありません。更年期症状緩和が目的なら5年を目安に。きちんと管理し、医師との話し合いされていれば、長く使い続けてもよい場合のほうが多いと思います」漢方やサプリメントで、ホルモンUPをサポート!最近は、婦人科でも普通に処方してもらえることが多くなった漢方薬。現在、厚生労働省から認可を受け、保険が適用になる漢方製剤(生薬のエキスを抽出して加工した薬)は約150種、生薬(天然の植物や動物、鉱物)では約200種あります。HRT(ホルモン補充療法)の先駆者である小山先生も、漢方治療に長年の経験を持ち、以前から更年期症状の治療薬としてクリニックで処方してきました。「更年期女性には、HRTには抵抗があるけれど、漢方であれば・・・と安心感を持つ人がとても多いと思います。漢方は穏やかに作用するので、こじれた更年期症状をピタッと止めるような劇的な効果はそれほど期待できません。でもナチュラルな分、安心してもらえます。いまやHRTと漢方薬を併用するのも普通ですよ」と小山先生。「女性ホルモンの減少というはっきりした原因に対し、ホルモンそのものを補充するという、シンプルだけど根本的な治療がHRT。一方、漢方はほとんどの場合、中枢に働きかけ、その人がもともと持っている防衛機能を利用して、今出ている症状を改善していくんですね。ですから、漢方薬は更年期に多いホルモンバランスの乱れやストレスなどが関係していそうな不定愁訴が得意なんです」更年期の症状緩和におすすめのサプリメントとは?そして、最後にサプリメントについてです。日本では食品に分類され、日本の薬事法では「○○に効く」「○○の症状を改善する」のように効能を謳ってはいけないことになっていましたが、2015年度より、ある程度は言えるようになりました。また、サプリメントの本来の目的は健康増進なので、自分の更年期の症状にズバリなサプリメントが見つからない…ということも。でもサプリメントは日々進化。新しい臨床データが発表されたり、どんどん改良されたり、新しいタイプも登場しています。アラフォー女子に知っておいていただきたい、主なサプリメントを幾つかご紹介します。【更年期の症状緩和におすすめのサプリメント】●抗酸化作用:コエンザイムQ10、アスタキチンサン、ピクノジェノール●女性ホルモン様の成分:エクオール、大豆イソフラボン●精神症状を抑える:セントジョーンズワート●代謝を促進する:EPA、αリポ酸●アンチエイジング効果:DHEA、プレグネノロン身体の不調が気になる方は、これらのサプリメントを試してみるのもよいでしょう。1種類のサプリメントは少なくとも3週間は続けて摂るとよいそうです。いかがでしたか? 45〜55歳が平均と言われる"更年期"に向けて、いまからアラフォーが知っておくべき「ホルモンUP大作戦」。不安を感じる前にまずはきちんとした「知識」を得ることが大切です。自分の身体の状態を把握して、改善やサポートできる術を知ることから始めましょう。それこそが、美と健康を維持していくことにつながるのです。
2015年03月10日日々の生活にストレスや疲れを感じているときには、温泉へ出かけてみてはいかがでしょう?「温泉療法」という言葉があるように、温泉は心身の疲れや肌トラブルの改善が見込める天然の治療薬です。温泉療法を行うには専門的な知識とある程度の日数が必要ですが、1泊2日の温泉旅行でも効果的な方法があります!温泉の特徴(泉質)と、美容やダイエットに効果的な入浴方法を知って、次回の温泉旅行で実践してみませんか。美容に効果的な「美人泉質」とは?お肌のかさつきや冷え性など、現在抱えているトラブルの改善が見込めそうな泉質を選ぶことが大切です。●角質を落として、つるりんお肌へ「炭酸水素塩泉」ぬるぬるした感触の無色透明なアルカリ性のお湯。アルカリ性のお湯には、皮膚表面の角質を取り除くピーリング効果があるため、入浴後はお肌がしっとり、つるつるに。肌色も一段と明るくなりそうです。●アトピーの改善にもつながる「硫黄泉」硫黄のぷーんとした香りが特徴の白く濁った、酸性度の高いお湯。硫黄泉は肌トラブルの改善に効果が見込めます。一方で、お肌への刺激が強すぎることがあるため、肌の弱い人は注意しましょう。●冷え性改善、肥満予防にも「硫酸塩泉」マグネシウムやカルシウムなどを多く含む、冷え性や成人病予防に効果のある泉質。苦さが気になるものの、飲用すれば消化促進や便秘の解消、そしてなんと肥満予防にも効果が期待できると言われています。●保湿効果の抜群の「二酸化炭素泉」炭酸ガスの気泡が特徴的なお湯で、血圧を下げる働きがあります。保湿効果に優れているため、湯上がり後はお肌しっとり、身体は芯からぽかぽかに。飲用にも適しており、慢性的な便秘解消や胃腸機能の改善にも効果あり。「塩化物泉」という塩辛い泉質も、保湿効果の高さが知られています。美肌美人になれる入浴方法実家が温泉宿という、モデルで温泉ソムリエの下竹原志保さんによれば、美肌を作るには長時間よりも短時間の入浴が効果的だそうです。1回の入浴時に「3分入浴、5分休憩」を3セットほど繰り返してみましょう。ダイエットにつながる入浴法温泉から上がったあとは、身体が疲れたように感じることがありますよね。これは、温泉に浸かると結構なカロリーを消費するためです。例えば40度のお湯に20分間入浴すれば、約200キロカロリーの消費に。とはいえ、長時間の入浴は身体によくないので、1回の入浴時間は、熱めのお湯なら10分、ぬるめのお湯なら20~30分を目安にしてみてください。健康な状態での入浴回数は1日に2~3回程度。身体にいいからといって、入り過ぎては逆効果になってしまいます。温泉から上がった直後は頭がクラクラすることがあるため、水分をしっかりとってください。お肌の保湿もどうぞお忘れなく!
2015年02月26日キレイを意識する女子にとって、切っても切り離せないのはご存じ「女性ホルモン」。でも、女性ホルモンがどんな役目を担っているのか、正しく理解している人は意外と少ない様子です。女性らしさを保つために必要なホルモンですが、それ以外にも記憶力を高めたり、肥満を防いでくれるなどの目からウロコ! の働きがあるのです。今回この「女性ホルモン」の底力について教えてくださったのは、女性ホルモンに詳しい婦人科医、小山嵩夫先生です。小山嵩夫先生 プロフィール婦人科医。専門は生殖内分泌学、女性の健康増進。日本のHRT(女性ホルモン補充療法)の第一人者として知られる。1996年、女性の健康管理を目的としたクリニック「小山嵩夫クリニック」を銀座に開業。「NPO法人 更年期と加齢のヘルスケア」および「一般社団法人 日本サプリメント学会」理事長として、更年期前後から元気に生きるための啓発活動を行っている。著書に『遺伝子を調べて選ぶサプリメント』『女性ホルモンでしなやか美人』(ともに保健同人社)、『40歳であわてない! 50歳で迷わない!もっと知りたい「女性ホルモン」』(角川学芸出版)など。 カギを握るのは「エストロゲン」女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、2つがバランスを取りながら女性の体をコントロールしています。2つの役割を簡単に言えば、エストロゲンは「女性らしさを司るホルモン」、プロゲステロンは「妊娠のために必要なホルモン」です。「一般的に、女性ホルモンと言えば、エストロゲンのほうを指します。女性の一生にとても大きな影響を与えているホルモンだからですね。女性としての魅力をアップして男性を引きつけるホルモンですから、さまざまな働きをすることは想像がつくでしょう。しなやかな髪、きめ細かい肌、豊かなバストにくびれたウエスト… それらはエストロゲンの作用によるもの。ですが、女性ホルモンが担っている大切な役割は、まだまだたくさんあるんですよ」小山先生に、その役割を挙げていただきました。【 女性ホルモン(エストロゲン)のおもな役割 】●肌や 髪などの潤い・ツヤを保つ。●女性らしい体つきをつくる。●骨を強くする。●頭の働きを活発にする。●自律神経を安定させる。●気持を明るくする。●記憶力を高める。●新陳代謝をを促進する。●糖脂質代謝を促す。●血流を良くする。●免疫系を強化する。●肥満を予防する。●血管をしなやかに保ち、動脈硬化を予防する。●悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす。このように驚くほど働き者のエストロゲン! 女性らしさを司っているどころか、骨や血管、脳、肝臓、皮膚など、人間にとって重要な器官に関わり、機能の維持に務めていることがわかります。もちろん、エストロゲンは男性の体内でも分泌され、同じように健康の維持に役立っているのです。しかもその量は、40代後半の女性と変わらないとか!ちなみに、プロゲステロンのほうはそれとは逆に、女性にとって悩みの種になることも少なくないホルモンです。受精卵をキープし、妊娠を維持するのが重要な役割なので、体温を上げたり、水分や栄養分をため込む、皮脂の分泌を促す、腸の働きを抑える、食欲をアップさせる、眠気を促す… など、好ましくない影響も。排卵後の時期に肌が荒れたり、便秘、胸の張りなど不快な症状を感じるのはこちらのホルモンのためです。アラフォー女子こそ、女性ホルモンを取り戻せ!先に挙げたように、体のあらゆる場所で働いている女性ホルモン。残念ながら、分泌量のピークは20代〜30代前半まで。アラフォー世代では、卵巣の働きが徐々に衰え、分泌量も低下しています。もちろん個人差がありますが、あれほど働き者の女性ホルモンが減るということは、肌がカサカサになる、髪につやがなくなる、ウエストにくびれがなくなる、という見た目の老化に加えて、冷え性になったり、イライラする、うつっぽい、悪玉コレステロールが増える、骨量が減少するなど、心や体に影響します。年齢による原因の他に、ホルモン分泌量に大きく関わるのは、その人の置かれた生活環境。特に、栄養状態は問題で、無理なダイエットによって無月経になったりすれば、女性ホルモンが急激に減ることを意味します。また、ストレスもかなり大きく影響します。そもそも卵巣に対して、女性ホルモンを出せと指令しているのは脳の視床下部。仕事が上手く行かない、恋人や夫との関係に問題が起きている…などストレスフルな状態が長引くと、視床下部は女性ホルモンの分泌指令をストップさせてしまうのです。無月経に限らず、大きなストレスを受けて心も体も弱っているなと感じたら、一度立ち止まって、自分と向き合いましょう。また、月経不順や月経痛などのトラブルが続く場合は、迷わず婦人科を受診して。アラフォー世代にとっての正常な月経、正常な女性ホルモン分泌を取り戻すことが、美と健康を守る一番の近道です。
2015年02月18日