2020年1月から2月に『デスノートTHE MUSICAL』がオール新キャストで上演される。死神リュークを演じる横田栄司に話を聞いた。【チケット情報はこちら】「名前を書かれた人間は死ぬ」という“死のノート”を巡る物語を描き、世界中で読まれる漫画「DEATH NOTE」(原作:大場つぐみ・漫画:小畑健)。このミュージカル版は、音楽をフランク・ワイルドホーン、音楽監督をジェイソン・ハウランド、そして演出を栗山民也という世界的コラボレーションによって2015年に初演された。それから再演、海外公演を経て、今回は3年ぶり、オール新キャストでの上演となる。名だたる演出家の作品に出演し、その中でも特に蜷川幸雄演出作品、シェイクスピア作品に多く出演してきた横田だが、本作に向けて「とてつもなく大きな不安と、それを超えるほどの楽しみと燃える気持ち、それがせめぎ合っているところです」と笑顔で語る。不安とは「ミュージカルに不慣れだということ」、楽しみとは「新しい時代に、新しい人たちと、新しい『デスノート THE MUSICAL』をつくること」だと言い、「これまでを超えるというよりは、これまでとはまた別のいいものにしたい。きっと栗山さんも前作をなぞるようなことはしないでしょうしね」と意気込んだ。物語については「まずやっぱり“名前を書くと人が死ぬ”というルールは衝撃的でした。それによって正義というものがわからなくなり、誰がヒーローなのか悪なのかもわからなくなる。そういう曖昧さが面白かったし、新しい怖さになっていた」と話し、「面白い構造だと思うんです。原作漫画は作者…つまり“人間”が描いているわけで。要は、“死神”も人間がつくりだしたものですよね。でも、この作品に描かれている“人間”の、秘めた暴力性、他者への接し方、距離感…そういうもののほうが悪魔(死神)的に感じる。逆に“死神”のほうはどこか人間的で。むしろ大きな力や既得権益に捉われない、自由で理想的な姿に見える。そこが薄気味悪い」と横田ならではの読み。そんな物語の中で、自身が演じる死神リュークは「退屈しのぎで人間を使って遊んでいる。シェイクスピア作品に出てくる貴族たちに似ているなと思いました。金持ちで、暇で、やることがない。それで誰かをいじめて楽しむ悪趣味な貴族。だけど僕は、リュークに対して“わかるよ”という気持ちがあるんですよ。自分はこんなふうには絶対になれない。だからそのぶん痛快にも感じる。“もっとやれ!”という気持ちになるときもあります(笑)。でも、お客さんにもそう思ってもらえたら嬉しい」。「これまでのリュークを汚したくない、だけど超えたい欲もある」と明かした横田の死神リューク、そして『デスノートTHE MUSICAL』を楽しみに待ちたい。『デスノートTHE MUSICAL』は1月20日(月)から2月9日(日)まで、東京・東京建物ブリリアホールにて。その後、静岡、大阪を巡演。取材・文:中川實穂
2019年11月06日ロマン・ポランスキー監督映画『吸血鬼』をもとに、『エリザベート』の脚本家であるミヒャエル・クンツェが脚本・歌詞を手掛けたミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』が11月5日(火)、東京・帝国劇場で開幕する。初日を目前にした4日、主演の山口祐一郎をはじめ、出演者である神田沙也加、桜井玲香、相葉裕樹、東啓介、石川禅が会見で意気込みを語った。チケット情報はこちら物語はヴァンパイアの故郷・トランシルヴァニアを舞台に、欲望のままに生きるヴァンパイアのクロロック伯爵と、吸血鬼研究の権威・アブロンシウス教授の対決が描かれるのだが、個性豊かなキャラクターが観客の爆笑を誘っていく。だがコミカルな展開の中に時折、人生の深淵をのぞき込むようなセリフが鋭く差し込まれる哲学的な面もあり、一筋縄ではいかない中毒性を持つミュージカルだ。今回は4年ぶり5度目の上演。舞台セットが一新され、新鮮な『ダンス オブ ヴァンパイア』になっている。2006年の日本初演より主役のクロロック伯爵役を務めているのがミュージカル界の帝王・山口祐一郎。唯一無二の存在感と深みのある歌声が“ヴァンパイアの伯爵”という非現実的な存在にぴったり、もはや日本版のクロロックはこの人しか考えられないという当たり役になっている。その山口は「ずっと皆さんに愛され、楽しんでいただいている作品ですが、今回のメンバーは今まで以上にエネルギッシュ。とってもチャーミングな作品になっていると思う」とアピール。敵役を務める石川は「島村抱月さんの言葉に『二元の道』というものがある。芸術性と大衆性を持ち合わせている作品は名作になる……というような意味ですが、この『ダンス オブ ヴァンパイア』はその芸術性と大衆性をしっかり持ち合わせた名作」と話した。ヒロインのサラ、教授の助手アルフレートはそれぞれ神田と桜井、相葉と東のダブルキャスト。神田は2015-16年公演に続き2度目の出演で、ほかの3人は初出演だ。欲望のままに生きるヴァンパイアにちなみ「やめられない欲望」を聞かれ、それぞれ「チョコレート。朝起きて水分より先にチョコレートを口にするほど。元気が出ます」(神田)、「食べること。稽古で帰るのが遅くなって“今日は食べるのはやめよう”と思っても気づいたら家でひとりで鍋を始めていたりします」(桜井)、「やめようとも思っていないのですが(笑)、ペットと戯れること」(相葉)、「プライベートのカラオケ含め、歌を歌うことはやめられない」(東)と作品のキャラクター同様、個性豊かに答えていた。11月27日(水)まで帝国劇場にて。チケットぴあでは11月7日(木)18:30、19日(火)13:30に半館貸切を実施。公演はその後愛知、福岡、大阪でも上演される。
2019年11月05日2016年に日本初演を迎えた「ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド」は、NYで80年以上にわたり親しまれている「ラジオシティー・クリスマス・スペクタキュラ―」に続く“劇場で楽しむクリスマス”として、新たな渋谷の冬の風物詩、東急シアターオーブのスペシャルなクリスマスショー。今年で4年目を迎える本公演は、令和元年クリスマスのスペシャル企画として、毎公演、楽しい特典が用意されることが発表された。A)サンタ帽、来場者全員プレゼント!みんなでサンタ帽を被ってクリスマス気分を味わおう!<6公演限定>12月14日(土)11:00、12月18日(水)14:00、12月19日(木)14:00、12月23日(月)14:00、12月24日(火)14:00、12月25日(水) 14:00B)塗り絵ポストカード来場者全員プレゼント!子供から大人までもが楽しめるツリーの塗り絵ポストカードをプレゼント。大事な人にツリーを好きな色に染めちゃおう!<6公演限定>12月14日(土)15:00、12月15日(日)11:00、12月15日(日)15:00、12月20日(金)19:00、12月21日(土) 11:00、12月22日(日) 11:00C)ロビーに、サンタに加え、くまさんも登場!踊るくまと一緒に写真を撮ろう!<4公演限定>12月20日(金) 14:00、12月21日(土) 15:00、12月22日(日) 15:00、12月24日(火) 19:00また、ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランドをアメリカカンパニーのキャストたちと一緒に盛り上げる可愛い子役キャストも決定!チーム・トナカイとスノーマンの2チームでお贈する予定だ。チーム・トナカイ(ブラウン清方、日暮誠志朗、禾本珠彩、エヴァンジェリン・トゥルー)チーム・スノーマン(藤田四葉、モーガン ミディー、ポピエルマレック健太朗、鈴木JUJU)各チームの出演スケジュールは、公式ホームページでご確認を。チケットはぴあにて発売中。■ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド 2019日時:12月14日(土)~25日(水)全16回本田望結ゲスト出演回⇒12月23日(月)、24日(火)、25日(水)の14:00開演上演時間:約2時間予定(休憩20分含む)開場は各開演時間の30分前会場:東急シアターオーブ (東京都)
2019年11月01日今年の12月に初来日するミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」のプレスイベントの開催が決定。ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」のチケット情報ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」は、1977年公開ジョン・トラボルタ主演の不朽の名作映画を2018年にビル・ケンライト演出、ビル・ディーマー振付で舞台化。誰もが抱えた行き場のない青春のエネルギー、そして胸を熱くするディスコミュージック、エネルギッシュな振付で現代に訴えかける作品となっている。主演は、「白鳥の湖」をはじめとする数々のマシュー・ボーン作品の主役で成功を収めたリチャード・ウィンザーが務め、ダンスフロアの上方で歌う、ビー・ジーズのギブ三兄弟役のシンガーの歌に合わせ、圧巻のダンスを繰り広げる。この度、ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」のイギリスツアーを終えたばかりのリチャード・ウィンザーが緊急来日するという。プレスイベントでは、公式サポーターのDJ KOOとアン ミカの「サタデー・ナイト・フィーバー」トークショーと リチャード・ウィンザーと一緒に踊るDISCOタイムが行われる予定。一緒にフィーバーしてくれる、盛り上げ隊を募集する。公演のチケットもぴあにて好評発売中。<プレスイベント開催概要>日時: 2019年11月6日(水) 15:00~(予定) *集合時間は13:00場所: 都内某所(当選された方のみにお知らせします)登壇者(予定):ミュージカル主演(トニー役):リチャード・ウィンザー公式サポーター:DJ KOO、アン ミカ募集人数:50名様参加条件:・ノリよく踊っていただける男女(映画公開当時、ジョン・トラボルタに憧れ、ディスコでガンガン踊っていた男性諸君!是非ご応募ください。)・出来るだけ、サタデーナイトフィーバーを意識した服装でいらっしゃることができる方。例:男性パンツにシャツ、女性:カラフルなワンピース受付期間:10月29日(火)12:00~10月31日(木)18:00 (当選発表11月1日(金))申し込み先→※応募の際のご注意は上記ページにて必ずご確認ください。お問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799(平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)
2019年10月29日2020年1月30日(木)・1月31日(金)に東京・国際フォーラム ホールAで開催される「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」。同公演に日本からのゲストシンガーとして実力派ミュージカル俳優・海宝直人の出演が決定した。【チケット情報はこちら】過去に、アメリカ・ボストンのボストンシンフォニーホールやイギリス・ロンドンのロイヤルアルバートホールで上演され、日本では今年の1月31日、2月1日に初公演が行われ、大盛況を博した『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』。今回出演が決定した海宝は、 『ノートルダムの鐘』 や『アラジン』などに主演。『ライオンキング』では世界で初めて、ヤングシンバ役、大人のシンバ役のどちらも演じた俳優。今年1月には、ウォルト・ディズニー・レコードよりディズニーの名曲を揃えたアルバム「I wish. I want.」をリリースし、メジャーデビューを果たしている。再演での続投が決定したことについて海宝は、「前回公演で、ブロードウェイを代表するシンガーたちと共演させていただき、素晴らしい歌声に心震えました!今回、再び共演できることを、とても光栄に思います。ぜひご期待下さい」と意気込みを語っている。チケットの一般発売は10月26日(土)午前10時より。■「ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ」公演日程:2020年1月30日(木)・1月31日(金) 開場18:00/開演19:00会場:国際フォーラム ホールA(東京都)料金:VIP席 : 16,000円(お土産付、前方席保証) S席 : 11,000円 A席 : 8,800円 B席 : 6,000円※3歳以下の入場不可、4歳以上チケット必要※全席指定・税込
2019年10月25日2020年1月15日(水)から26日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される舞台『Starry☆Sky on STAGE』SEASON2~星雪譚ホシノユキタン~。同公演の追加キャストが発表された。【チケット情報はこちら】出演が決まったのは、梨本拓矢役:佐川大樹、栗田謙介役:綾切拓也、柿野眞古都役:輝海、柑子修吾役:梅津大輝、橘守生役:大川慶吾の5名。honeybeeが贈るドラマCD、乙女ゲームなどからなる女性向けメディアミックス作品シリーズの舞台化となる同公演。今年の7月に初めて舞台化され、大好評を博した。今回の舞台は、公演前半の日程では冬に行われる舞台オリジナルの学園行事に向けた物語(星公演)となっており、公演期間最後の週末で、その学園行事がメインとなった(雪公演)エンターテインメントショーが中心の舞台となっている。また、今回の公演では出演者による舞台オリジナル曲が披露される。チケットの一般発売に先駆けて、チケットぴあでは、いち早プレリザーブを実施。受付は10月26日(土)昼12:00~11月4日(月)23:59まで。■『Starry☆Sky on STAGE』 SEASON 2 ~星雪譚 ホシノユキタン~公演日程:2020年1月15日(水)~26日(日) 全16回予定劇場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAキャスト :【Spring】 土萌羊役:坪倉康晴 / 七海哉太役:田中尚輝 /東月錫也役:國島直希【Summer】金久保誉役:阿瀬川健太 /宮地龍之介役:古谷大和(星公演のみ映像出演)/木ノ瀬梓役:橘りょう【Autum】 星月琥太郎役:青木一馬 /水嶋郁役:丸山ナオ /陽日直獅役:輝山立【Winter】 天羽翼役:桜庭大翔 /青空颯斗役:二平壮悟/不知火一樹役:杉江優篤神楽坂四季役:榊原徹士夜久月子役: 竹井未来望白銀桜士郎役 : 鈴木翔音犬飼隆文役 : 佐藤和斗/小熊伸也役 : 瑞野史人/ 白鳥弥彦役 : 高橋凌梨本拓矢役 : 佐川大樹/ 栗田謙介役 : 綾切拓也 / 柿野眞古都役 : 輝海柑子修吾役 : 梅津大輝/ 橘守生役 : 大川慶吾
2019年10月25日11月1日(金)開幕のハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“飛翔”の公開稽古が行われた。2015年の初演以来大人気の本シリーズだが、シリーズ8作目となる今回は主役校・烏野高校メンバーらメインキャストを一新。期待が高まるなか公開された稽古では、新たな演劇「ハイキュー!!」の魅力が十分に感じられ、さらに楽しみが増した。【チケット情報はこちら】まず登場人物達のスピーディーなダンスによるオープニングシーン。演出・脚本のウォーリー木下がマイクを片手に変更点を指示し、それぞれ真剣な表情で耳を傾ける。「やってみよう」と始まると、中央奥の台上から烏野高校メンバーが登場。音楽に乗せ、短い間にそれぞれの関係性が表される。ウォーリーに「もっとキャラクターを出したら」と言われ、それぞれの立ち姿、声の大きさなどでより役の特徴を表現していく。そして、烏野高校の両壁として立ちはだかるように、左右の大きな壁から他校の生徒らが登場。烏野が挑む大きな敵との対峙を感じるオープニングシーンだ。過去作とは違うダンス構成や舞台美術で、鋭さや力強さが増した。次に披露されたのは、伊達工業高校との練習試合シーン。構え、跳び、走り……目まぐるしい動きが重なり、全体がひとつの生き物のようにダイナミック。その中でそれぞれの思いや対立が見え、ぐいぐい引き込まれていく。囲み取材には、主人公・日向翔陽役の醍醐虎汰朗、影山飛雄役の赤名竜之輔、演出・脚本のウォーリーが出席。醍醐演じる日向は、血気盛んで明るく、喜怒哀楽をまっすぐ表現する様子に自然と目線が向く。まさに“小さな巨人”だ。本人は「少し焦っています」と不安はあるようだが「しんどいという理由で『できない』とはまだ言っていません」と前向きだ。一方、赤名は表情をあまり変えずに影山のクールさを出しつつ、視線や動きの緩急で内心の情熱が燃えたぎるのがよく伝わる。激しいダンスに「こんなにキツいんだ」と言いつつ「新しい烏野で、(ふたりが)影山と日向でよかったね、11人が(この)11人でよかったね、と言えるように」と意気込む。ウォーリーは「(烏野が)大きな舞台に立つことになって、悩んで、飛び立つ。その姿と新キャストがやろうとしていることはシンクロする」とコメント。俳優達と「ハイキュー!!」の物語が交差する、“新生烏野”の1度しかない初演を目撃したくなる。取材・文・撮影:河野桃子
2019年10月25日舞台「フラガール -dance for smile-」が現在、東京・日本青年館ホールにて上演中。開幕に先がけ公開ゲネプロと囲み取材が行われ、取材には主演の井上小百合(乃木坂46)、矢島舞美、富田望生、太田奈緒(AKB48)、福島雪菜(劇団4ドル50セント)、伊藤修子、味方良介、有森也実、山崎銀之丞が出席した。【チケット情報はこちら】昭和40年、エネルギーが石炭から石油に代わろうとする時代の福島県いわき市の炭鉱町を舞台に、労働者から目の敵にされながらも“常磐ハワイアンセンター”設立に向けてフラガールへと生まれ変わっていく少女たちの姿を軸に描く。映画は2006年に公開され数々の賞を受賞した大ヒット作。舞台化は初となり、総合演出は河毛俊作、プロデュース・構成演出は岡村俊一が手掛ける。会見では、井上が初挑戦となったフラダンスについて「ビックリするぐらいしんどくて、最初は動けなくなったほどでした。これは大変だぞと思っていたのですが、稽古を重ねていくうちに、みんなどんどん身体が動くようになっていった。本番でその成果が出せればいいなと思っています」と語ると、井上と共にフラガールを演じる富田や太田、福島、伊藤も深く頷く。そんなメンバーにダンスを教える先生・平山まどか役の矢島は「私は先生役なので最後はみんなを見守るのですが、日に日に上達していくフラガールの皆さんに感動していました」、常磐ハワイアンセンターの企画部長として彼女たちを見守る吉本役の山崎も「キャスト達が、物語の中と同じように少しずつ成長していく姿を見せてもらいました。大ヒット映画の舞台版ということで多少のプレッシャーもありますが、井上小百合版の『フラガール』、皆さんに楽しんでいただけるものになっていると思います」とそれぞれ語り、自信を覗かせた。また、紀美子(井上)の母親役の有森が「私が演じるのは、変わりゆく炭鉱に不安を抱えながらも娘を応援し、少女たちからエネルギーをもらい、新しい時代に踏み出すひとりの人間です。難しいけれど楽しい役です」と話すように、少女たちの奮闘と共に、彼女たちを取り巻く大人たちの姿も丁寧に描かれる。だからこそ、登場人物ひとりひとりの人生がフラによって変わっていく様子が鮮やかで、胸に響く作品となっていた。クライマックスのダンスは、人が生で演じるからこその気迫を肌で感じられる仕上がり。ぜひ劇場で体感してほしい。公演は10月27日(日)まで東京・日本青年館ホール、11月2日(土)から4日(月・祝)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。取材・文:中川實穗
2019年10月23日日本初演のミュージカル『アンクル・トム』が10月18日(金)、東京・博品館劇場で開幕する。出演は上口耕平、池田有希子、内藤大希、新納慎也という実力派の4人。直前に行われた最終舞台稽古を取材した。チケット情報はこちら舞台は1980年代のロンドン。作家志望の青年ケビン(上口)は、あるきっかけで隣人のトム(新納)と親しくなる。小説が好きだというトムはケビンの勧めから処女作『操られた殺人』を書き上げるも、病に倒れてしまう。ケビンはトムの小説を盗み注目のミステリー大賞に応募、最優秀作家賞を受賞してしまうのだが、そんなある日、死んだと思っていたトムがケビンの前に現れる。折りしもその頃、ロンドンでは連続殺人事件が発生していて……。先の読めないサスペンスフルなストーリーを、ドラマチックな音楽が彩っていく。オリジナルは、韓国の「大邱ミュージカルフェスティバル」で今年発表されたばかりの作品。このフェスティバルではトライアウト的な公演だったため、今回の日本版でミュージカルとして本格的に練り上げられたという。本国での本格的上演を前にして、日本版として再構築し上演されるというのも珍しいパターンだ。出演者は実力派揃い。ケビン役の上口耕平は近年歌唱力・演技力とも磨きがかかり、めきめきと存在感を増している注目株だ。今回も盗作をきっかけに追い詰められ、ある選択をせまられる青年のギリギリの心理を熱演。トム役の新納慎也はこの人らしい華やかさを封印、腹の読めない謎めいた初老の男を演じ新境地を開いた。このふたりのセリフ、歌の応酬はスリリングかつ大迫力で、見応え十分。出版社の編集長役の池田有希子は知的さと苛烈さを上手くブレンドし、ケビンの親友役の内藤大希もミステリアスな空気で物語にさらなる謎を投入。キャスト陣の熱演で、たった4人とは思えない、緊迫感のあるミュージカルになっている。近年「韓国ミュージカル」はミュージカルの大きな1ジャンルに成長しつつあるが、また1作、注目の作品が誕生しそうだ。公演は10月27日(日)まで同劇場にて、チケットは発売中。なおこの作品では次世代の俳優育成を目的とした〈エンカレッジデー〉が期間中3公演設定され、こちらには山田元、高畑こと美、ユーリック武蔵が出演(特別出演として新納も同役で出演する)。〈エンカレッジデー〉はチケット価格も安く設定されている。将来の演劇界を支援するこの試みにも注目だ。
2019年10月18日演劇プロデュースチームLALSTORYによる舞台『さけび』が、本日、新宿サンモールスタジオで初日を迎えた。テネシー・ウィリアムズによる二人芝居だが、日本での上演記録はほとんど無いという稀な作品。演出は東憲司(劇団桟敷童子)。出演は、山路和弘と朴ロ美という、演劇界のみならず声優としても人気を博す、どちらも巧者だ。【チケット情報はこちら】客席へ着くや、まずその舞台美術に圧倒される。小劇場ではしばしば我々観客は、舞台の目に大きく映るものだが、今作のセットの存在感は別格。客席は舞台に支配され、「しっかり見ているからな」と突きつけられる感覚がある。大胆なデザインは「誰も見たことない舞台」と謳うだけのことはある。物語は、山路演じる、劇作家であり俳優のフェリースと、その妹であり女優の、朴演じるクレア、このふたりのもとを、劇団の仲間が「あなたと妹さんは狂っている!」と電報を残し、旅先の劇場から突如去ってしまったところから始まる。公演の中止を訴えるクレア、それに対しフェリースは「ふたりだけの芝居」を上演することで頑なに公演を続けようとするのだ。出番を待つ俳優の舞台裏を描いたように見えるが、いざ「ふたりだけの芝居」が始まると現実なのか虚構なのか、まるで判断のつかない混沌の世界が展開していく。しかしこのふたり、仲間に逃げられたのではあるが、捨てられた、取り残された存在だという印象がない。むしろ自ずと世間から離れたような気高さを覚える冒頭、擦り切れそうな“叫び”をあげ、まるで漂うかのように舞台を操る山路と、張り裂けんばかりの声を轟かせ、登場するや否や発せられるエキセントリックな反応を魅せる朴から目が離せない。何よりも面白いのは、公演を続けるか否かを巡る序盤では、我々は傍観者、いや、ある一種の監視者のようにフェリースとクレアを俯瞰視していたはずが、中盤以降はいつの間にかふたりと同じ視点で社会と体制への不安に共感してしまっていることだ。そして終盤、ずるずると作品に引き込まれ、脳と心を揺さぶられ、魂まで吸い取られた我々の顔を、フェリースとクレアが眺めているのだ。これはもう、本当にずるい。見ているつもりが、見られていたのだ。開演前、客席に着いたときに覚えた感覚が蘇り、ゾクゾクする。山路と朴のひたすら烈しく打ち合うセリフの応酬。朴が発する鋭い言葉をぶっ太い釘と例えるならば、山路は金槌かの如く、その釘をこちらの心臓に打ち付けてくる。「手元が狂った」といわんばかりに金槌が直に胸を打つときもある。本気の言葉のぶつけ合いは、「男女の」と単なる言葉だけでは言い表せないが間違いなくラブストーリーと言えるだろう。衝撃が小空間に詰め込まれた圧巻の作品をぜひご覧頂きたい。公演は10月27日(日)まで、サンモールスタジオにて。チケット発売中。残りわずか!取材・文:山村敬男
2019年10月18日12月13日(金)から29日(日)まで、東京・国際フォーラム・ホールCにて上演される新演出版ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」(イギリスプロダクション)来日公演。同公演のヒロイン・ステファニー役が決定した。【チケット情報はこちら】ステファニー役を務めるのは、2017年に東急シアターオーブで上演された『雨に歌えば』リナ役の熱演で好評を博したオリヴィア・ファインズ。そのほか、ダンスフロアの上方で歌う、ビー・ジーズのギブ三兄弟役を含め、全23名のキャストが決定している。トニー役を演じるリチャード・ウィンザーは、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」をはじめ「シザー・ハンズ」「ドリアン・グレイ」「くるみ割り人形」など来日は6回を数え、日本でもファンが多い。リチャードは、今回のミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」のプロモーションで11月上旬に来日を予定している。映画「サタデー・ナイト・フィーバー」の公開40周年を記念して2018年にイギリスで立ち上がったミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」。同公演は演出家のビル・ケンライトがリチャード・ウィンザーありきでスタートしたプロジェクト。新演出の初期段階からリチャード本人もプロジェクトに関わり、トニーの苦悩を描いた後半のソロ・ダンスでは、振付のビル・ディーマーいわくリチャードのアイディアが多く取り入れられている。チケットは発売中。
2019年10月18日舞台『Starry☆Sky on STAGE』SEASON2~星雪譚ホシノユキタン~が、2020年1月15日(水)から26日(日)まで、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて上演される事が決定した。honeybeeが贈るドラマCD、乙女ゲームなどからなる女性向けメディアミックス作品シリーズの舞台化となる同公演。今年の7月に初めて舞台化され、大好評を博した。今回の舞台は、公演前半の日程では冬に行われる舞台オリジナルの学園行事に向けた物語(星公演)となっており、公演期間最後の週末で、その学園行事がメインとなった(雪公演)エンターテインメントショーが中心の舞台となっている。また、今回の公演では出演者による舞台オリジナル曲が披露される。脚本は、前回に引き続き錦織伊代氏が担当。総合監修として松崎史也氏が務める。チケットは、10月26日(土) 昼12:00よりぴあ・いち早プレリザーブ、11月12日(火) 昼12:00よりぴあ・プリセールの受付が開始。■『Starry☆Sky on STAGE』 SEASON 2 ~星雪譚 ホシノユキタン~公演日程:2020年1月15日(水)~26日(日) 全16回予定劇場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA脚本:錦織伊代(アイデアフラッド)総合監修:松崎史也振付:石岡貢二郎(K-DanceNexus)キャスト【Spring】 土萌羊役:坪倉康晴 / 七海哉太役:田中尚輝 /東月錫也役:國島直希【Summer】金久保誉役:阿瀬川健太 /宮地龍之介役:古谷大和(星公演のみ映像出演)/木ノ瀬梓役:橘りょう【Autumn】 星月琥太郎役:青木一馬 /水嶋郁役:丸山ナオ /陽日直獅役:輝山立【Winter】 天羽翼役:桜庭大翔 /青空颯斗役:二平壮悟/不知火一樹役:杉江優篤神楽坂四季役:榊原徹士夜久月子役: 竹井未来望白銀桜士郎役 : 鈴木翔音犬飼隆文役 : 佐藤和斗/小熊伸也役 : 瑞野史人/ 白鳥弥彦役 : 高橋凌
2019年10月16日山本亮太(宇宙Six/ジャニーズJr.)が主演を務める舞台『相対的浮世絵』が10月25日(金)に開幕する。稽古場にて、出演者の石田明(NON STYLE)、玉置玲央、山西惇に話を聞いた。【チケット情報はこちら】本作は、土田英生が脚本・演出を手掛け2004年に初演されたヒューマン・コメディ。3度目の上演となる今回は青木豪が演出を手掛け、山本亮太、伊礼彼方、石田明、玉置玲央、山西惇が出演する。山西が「初日から挨拶もそこそこに、最初から最後まで読み合わせ(台詞だけを合わせる稽古)をしました。出自がバラッバラの5人やから、どうなるのか楽しみにしていたのですが、実際に読んでみると、それがいい感じになっていた」と話すように、ジャニーズJr.の山本、ミュージカルの伊礼、お笑いの石田、小劇場中心の玉置、映像からミュージカルまで出演する山西と、実に幅広い面子が揃う5人芝居。玉置も「舞台が六角形になっているのですが、僕はそれが格闘技のリングみたいだなと思っていて。この芝居が、いろんなジャンルの役者の殴り合いみたいになったら面白いのかなと感じています。それぞれが持っている技術も感覚も全然違うので、それが楽しんでもらえたらと思う。でも内容はほっこりするんですけどね(笑)」と、この5人ならではの化学反応を期待する。生きている人間と死んだはずの人間が再会する物語。笑えて「温かいのにエグい」(石田)という内容について、石田は「きれいごとがない作品だなと思います。人間のあかんところも肯定してもらえる。だから、お客様もその日の心のコンディションによって見え方が変わると思いますよ。そして演じる側も“今日はこの人の話になったな”ってことがあり得る」。山西も「登場人物みんながダメやからね(笑)。そこを重ね合わせて“生きててもいいんだな”と思ってもらえると、それは演劇のひとつの役目かなと思う」と語る。実際に稽古が始まって玉置は「この5人は一緒にいて居心地がいい。“(芝居の)やりとりをもっとしたい”って思うんです」と、既にいい関係が始まっている様子。残りのメンバーの山本と伊礼の様子について山西は「ふたりは兄弟役なのですが、今は兄弟になろうとしてる感じで。お互いがどういう兄でどういう弟でっていうのを探っている感じがかわいらしいです」。この5人と青木がつくりあげる『相対的浮世絵』がどんな作品になるのか、楽しみに待ちたい。公演は10月25日(金)から11月17日(日)まで東京・下北沢本多劇場、11月22日(金)から24日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホールにて。取材・文:中川實穂
2019年10月16日劇団スーパー・エキセントリック・シアター(SET)の第57回本公演『ピースフルタウンへようこそ』が、10月11日に東京・サンシャイン劇場にて開幕。その初日公演に潜入した。【チケット情報はこちら】劇団創立40周年記念となる本作は、座長の三宅裕司が演出を、SET本公演では三作目となる吉高寿男が脚本を手掛け、「幸福」をテーマに描かれた作品。人気の高級住宅街・青金台(あおがねだい)と寂れた素裸無町(すらむちょう)を舞台に、そこで暮らす人々の姿から、本当の平和とは?幸福とは?人間とは?を問う物語で、SETの“ミュージカル・アクション・コメディー”の集大成ともいえるエンターテインメント作品となっている。「あなた今、幸せですか?」という台詞から始まる舞台。絵に描いたような幸せそうな暮らしを送り“ちょっとしたことでも歌って踊りたくなる”という青金台の人たちの生活と、困窮していて喧嘩も多いが誰もが正直でどこかのびのびとした雰囲気の素裸無町の人たちの生活を対比するように物語は進んでいく。青金台の出来事は、突如としてミュージカルが始まるのがおかしい。SETならではの歌やダンスのクオリティはやはり魅力で、今回はさらに三宅と野添義弘というベテランコンビのハーモニーも聴けるのでぜひ注目を。素裸無町の面々は歌わないぶんテンポのいい芝居で見せるが、このやりとりもSETならではの息の合い方。後半には華やかなアクションシーンもあり、小倉久寛らベテラン勢の若手に劣らぬキレの良さも見どころだ。もちろん恒例である三宅VS小倉の丁々発止のやり合いも。旗揚げメンバーから若手まで、それぞれがさまざまに活躍している姿に、40周年の劇団ならではの層の厚さを感じた。クライマックスにはこの40年、劇団が作り続けてきたものに思いを馳せずにはいられない展開も。「幸福」とはなにか、ぜひ劇場で目撃してほしい。カーテンコールで三宅は「40周年を迎えましたが、これからも体力が続く限りやっていこうと思っています。お客様が楽しくて元気が出るような作品をつくっていきたい」と挨拶。また、旗揚げ公演は「お客さんが7人、出演者が15人だった」と明かし、小倉も「旗揚げ公演のことを思うと、(40年後に)この劇場でこんなにたくさんお客様が入って、やっているとは思わなかった」と感慨深く振り返り、「三宅さんが『終わってから飲みに行く』って言うんですよ。『俺を褒めてやるんだ』と言っているのを聞いて泣きました」と語った。思いもよらない展開が次々に巻き起こる本作は、10月27日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて上演後、11月8日(金)・9日(土)に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT、11月13日(水)・14日(木)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールを巡演。取材・文:中川實穗
2019年10月16日帝政ロシア時代、最後の皇帝ロマノフ2世の末娘で、唯一の生き残りと言われるアナスタシア。1997年には彼女を主人公にしたアニメ映画『アナスタシア』が発表され、さらにそこから着想を得て制作されたのが、ミュージカル『アナスタシア』だ。ブロードウェイを皮切りに世界各国で上演を重ねるこの話題作が、ついに日本上陸。そこで主人公のアーニャをWキャストで演じる、木下晴香に話を聞いた。【チケット情報はこちら】『ロミオ&ジュリエット』や『モーツァルト!』など、話題のミュージカルに立て続けに出演、その透明感のある歌声でいずれも好評価を得てきた木下。さらに映画『アラジン』では、プレミアム吹き替え版でのヒロイン・ジャスミン役を演じるなど、役者としてのステップを着実に上り続けている。「『アラジン』のお仕事をやってから、声だけの表現という初めての世界を経験し、言葉の大切さを改めて感じました。それは今後の舞台にも必ず生きていくことだと思います」木下演じるアーニャは、記憶を失いつつも、家族とともにサンクトペテルブルグで健気に生きる少女。そんな彼女が自らの過去を取り戻すため、詐欺師のディミトリと共にパリへと旅立つことから物語は大きく動き出す。「今回のオーディションの時、“アーニャに求める人物像”というものを聞かされたのですが、それがとても強烈だったんです。まず『おとぎ話のプリンセスのような人材は求めていない』と。えっ、いない!?あっ、はいっ!みたいな(笑)。そして『逞しく、自尊心を持った強い女性であり、記憶をなくしてもひとりで生き抜いてきたサバイバーである』とも。それは自分が演じる上での軸にもなると思います」その壮大な世界観に加え、衣裳や最新の舞台装置など、「目で見てすごく楽しい作品」と語る木下。これだけの大作への出演を前に、木下が自身への課題として掲げていることとは?「ミュージカルの世界に入ってひとつ目標にしていたのが、主演であったり、タイトルロールであったり、そして日本初演の作品に携わるということ。今回日本で初めてアーニャを演じるということで、やはり私たちにしか出来ないもの、日本のキャストがやるということに意味を持たせていけたらいいなと。もちろん海外のクリエイティブチームの皆さんとたくさんコミュニケーションを取り、あちらのアプローチをリスペクトしつつ。そしてこれが日本初演のアーニャだと胸を張って舞台に立てるよう、頑張っていきたいです」公演は3月1日(日)より東京・東急シアターオーブにて開幕。取材・文:野上瑠美子
2019年10月11日宝塚歌劇月組公演『I AM FROM AUSTRIA-故郷(ふるさと)は甘き調(しら)べ-』が、10月4日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。日本オーストリア友好150周年記念として贈る本作は、『エリザベート』や『モーツァルト!』など、日本でも人気の大ヒットミュージカルを生み出したウィーン劇場協会が2017年に現代のオーストリアを題材に制作した作品。オーストリア以外の国では初上演となる。宝塚歌劇月組 日本オーストリア友好150周年記念 UCCミュージカル『I AM FROM AUSTRIA-故郷(ふるさと)は甘き調(しら)べ-』チケット情報舞台はウィーンにある老舗の四つ星ホテル「ホテル・エードラー」。ホテルの御曹司ジョージ・エードラーとハリウッド女優エマ・カーターとの恋と葛藤を軸に、家族への愛、故郷への想いを描いたハートウォーミングな物語だ。映像を取り入れた演出で、幕開きからワクワクさせられる。楽曲には、オーストリアの国民的シンガーソングライター、ラインハルト・フェンドリッヒのヒット曲を使用。心弾むものからうっとりするものまで、耳なじみのいい、バラエティに富んだ楽曲の数々が物語を彩る。役者それぞれの個性はもちろん、組の一体感やパワーを感じるような、華やかで躍動感あふれるレビューシーンも満載だ。『エリザベート』を想起させるセリフがあったりと、ウィーンミュージカルならではの洒落っ気ある笑いでも楽しませてくれる。トップスター・珠城りょうが演じるジョージは、伝統と格式を重んじる両親に対して、現代的な感覚を持つ跡取り。「今の時代に合わせて変えていくべき」と、ホテルはもちろん、ウィーンの街を思い行動する、芯のある人物だ。従業員のミスを大きな心でフォローする余裕を持ちながらも、美園さくら演じるエマへの思いに苦しくなったりと、おおらかさと真っ直ぐさを持ちあわせたキャラクターは、珠城のハマリ役。エマを演じる美園は、ハリウッド女優としての息苦しさと、故郷の空気に触れて心が解放されていく様を繊細に表現している。さらに、エマを利用して稼ごうとする豪腕なマネージャー・リチャード役の月城かなと、一見紳士的でありながらもダメッぷりが愛らしい父親ヴォルフガング役の鳳月杏、太陽のような明るさをもち、“マッチョ”ナンバーで楽しませてくれるアルゼンチン代表サッカー選手・パブロ役の暁千星など、それぞれに個性あふれるキャラクターを好演している。故郷を思う気持ちにあふれた、家族に会いたくなるような、温かい気持ちになれるミュージカル『I AM FROM AUSTRIA-故郷(ふるさと)は甘き調(しら)べ-』は、11月11日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、11月29日(金)から12月28日(土)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは10月20日(日)一般発売。取材・文:黒石悦子
2019年10月11日遊園地「としまえん」は、ネイキッドが手掛ける没入型ミュージカルショー「としまえん×ネイキッドのマジカル・ナイト・ミュージカル -幻の黄金郷エルドラド-」を2019年10月26日(土)から2020年3月1日(日)まで開催する。「としまえん×ネイキッドのマジカル・ナイト・ミュージカル -幻の黄金郷エルドラド-」では、2019年夏にナイトプールで上映したショーを、イルミネーション輝くとしまえんのそれいゆ広場にて再上演する没入型ミュージカルショー。今回は、夏にはなかった、雪の結晶がキラキラと降り注ぐ演出が加わり、としまえんの夜空を幻想的に彩る。ミュージカルショーには、としまえんの公式キャラクターであるエルちゃんとカルちゃんとともに、おばけたちが出演。おばけたちは木の精とともに、歌を歌いながら、夜を楽しく盛り上げる。また、木の精やと一緒に写真を撮ることができるフォトスポットも登場する。【詳細】としまえん×ネイキッドのマジカル・ナイト・ミュージカル -幻の黄金郷エルドラド-会場:としまえん それいゆ広場、チューリップロード期間:2019年10月26日(土)~2020年3月1日(日)・10月26日(土)〜12月15日(日):土・日・祝・12月21日(土)〜12月31日(火):毎日・1月2日(水)〜1月5日(日):毎日・1月11日(土)〜3月1日(日):土・日・祝開催時間:15:00〜19:30(12月31・1月2・1月3は18:00までの営業)※16:00以降、遊戯施設は種類限定の営業。点灯時間:日没後(日没時間によって変動。) 料金:イルミネーション開催日の15:00以降入園料 大人・子供とも 500円イルミナイトパス(入園+機種限定のりものフリー) 大人・子供とも 1,100円
2019年10月10日歌舞伎の演出家で振付師の藤間勘十郎が演出を手掛ける音楽劇『ハムレット』(作:ウィリアム・シェイクスピア)が10月22日(火・祝)に開幕する。主演・ハムレット役を務める韓国の人気ボーカルユニットCROSS GENE(クロスジン)のキム・ヨンソクに話を聞いた。【チケット情報はこちら】「シェイクスピア作品は初めてで、むちゃくちゃドキドキします!」と日本語で語ってくれたキム。本作への出演を「とても光栄です。『ハムレット』は俳優なら誰でもやりたい作品ですよね。僕は、シェイクスピア作品の中でも『ハムレット』が一番好き」と喜ぶ。本作で特に楽しみにしていることは「やっぱり音楽。『ハムレット』の重いストーリーも、音楽で届けることで、お客さんに届きやすくなるんじゃないかと思うので」。その音楽に演出を手掛ける藤間勘十郎ならではの発想で、生演奏の和楽器の鳴物を加えた上演になるという。「特に心配はしていないです。僕は音楽が大好きだし、自信もありますから。キム・ヨンソクならではの歌を届けられたらと思います」日本では数本の舞台に出演。「シェイクスピア作品はもともと台詞が多いですし、日本語の発音やイントネーションが難しいだろうなと思っています」と明かしながらも、それでも出演を決めた理由は「挑戦です」と笑顔。「僕は俳優として、韓国と日本を行ったり来たりできるようになりたいと思っています。そしていつかはブロードウェイにも出たいです」と言うキムだが、今年8月の日本での舞台(『マイ・バケットリストSeason5』)での経験は「正直言うと大変でした。台詞を覚えるのも一苦労ですし、発音を間違うと相手に届かない。すごく苦労しましたね。でも、公演が終わって、韓国に帰ったら、『もっと成長したい。もっと上手になりたい』と思ったんです。“もう嫌だ”とは全く思わなかった。だから次はもっとレベルアップした僕の姿を見せたいと思っています」。そういう志もあり、実はこのインタビューでも、通訳者は同席していたのだが、基本的にはキムが日本語で話してくれた。舞台で大切なのは「チームワーク」だそう。「皆さんとは初共演ですが仲良くなりたい。チームワークは客席に伝わりますから。ハムレットは寂しい人だし、辛い思いをする役で、僕は役を引きずりがちですが、稽古の休憩時間は『珈琲をどうぞ』と言って(笑)、仲を深めたいです」。がんばれるのは「お客様の反応がもらえるから」。「それが俳優としても歌手としても命です」と明かす彼が主演を務める音楽劇『ハムレット』は、10月22日(火・祝)から25日(金)まで東京・天空博劇場にて上演。
2019年10月09日藤原竜也、鈴木亮平らが小学生を演じる舞台『渦が森団地の眠れない子たち』が10月4日(金)~20日(日)に新国立劇場で上演されている。脚本は劇団モダンスイマーズの蓬莱竜太の書き下ろし。子どもの目線から「団地」という閉鎖的な世界と、そこで起こる様々なドラマを群像劇として描く“団地大河ドラマ”だ。【チケット情報はこちら】渦が森団地の外から引っ越してきた、小学生の田口圭一郎(鈴木亮平)。母からは「この団地に住む親戚とは関わるな」と言われていた。それでも偶然出会ったいとこの佐山鉄志(藤原竜也)と親友になり、いつも遊ぶようになる。しかし、ある事件があり……37歳の藤原と鈴木をはじめ、大人の俳優が小学生を演じることに、演劇の醍醐味がある。藤原の出演が決まった当初、蓬莱が「演劇で竜也君と遊べないかな」と考え、小学生という設定にしたそうだ。子どもはいつも全力だ。遊ぶ時も、泣く時も、嘘をつく時も100%。主演のふたりも会見で「子どもの時はこんなふうに声をあげて泣いてたな」など振り返る。舞台上での彼らは、身体も声もしっかり大人だけれど、小学生に見える。むしろ彼らが大人だから、子どもの世界と大人の観客を繋いでくれている。団地の「キング」である鉄志は傍若無人だ。親分のように仲間を守ろうとするかと思えば、暴力的にも振る舞う。しかしひとつの事件をきっかけに、圭一郎がキングの座を脅かす存在に。対立するのは、親友だからか、血縁だからか……周囲の子ども達も戸惑うなか、キング争いは過激さを増していく。蓬莱作品は勢いがあり笑いも多い。同時に、人間の弱さをえぐり出す。客席で大笑いした後、ふと「あれ、これ笑えることなのかな」と背筋が寒くもなる。鈴木が「子どもの世界も大変。パワーバランスがある」と言うように、子ども社会にもルールがある。その中に、子ども達の不安定さが見え隠れする。しかし同時に、“大人”を演じる奥貫薫と木場勝己にも、表に出さないフラストレーションがあることが描かれる。大人も、子どもも、鬱屈した思いを抱えているのだ。ステージ上、『渦が森団地』の中心にぐるぐると渦巻かれた舞台美術に、全員が飲み込まれそうに錯覚する。しかし、子どもの世界の外に大人の世界があるように、『団地』の外にはもっと広い街がある。どうしようもなく大きな世界に影響されながらも生きなければいけないのだと、キングを巡る攻防を通して子ども達が教えてくれる。取材・文・撮影:河野桃子
2019年10月09日三田誠のミステリー小説が原作の『ロード・エルメロイII世の事件簿』が音楽劇として舞台化される。主人公ロード・エルメロイII世を演じる松下優也、その内弟子グレイを演じる青野紗穂、そして総合演出を手掛けるウォーリー木下に話を聞いた。魔術の世界を舞台に、ロード・エルメロイII世(松下)とグレイ(青野)が、幻想的で悲愴な事件に立ち向かう物語。ロード・エルメロイII世は「ビジュアルのイメージからはギャップのある、意外と人間味もあるキャラクターです」と松下。グレイは「師匠(ロード・エルメロイⅡ世)のことがすごく好きで、しかも気が利く子ですよね。私も最初は近寄りがたい印象を受けたのですが、今はふたりとも意外とおっちょこちょいで、親しみのあるキャラクターだと思っています」と青野。総合演出として作品に関わるウォーリー(演出を手掛けるのは元吉庸泰)は「今回は、魔術が出てくるファンタジー作品だからこそ引き受けたところがあります。僕は“演劇なら、なんでもできる”と思っているのですが、その“なんでもできる”を証明するために、こういう、演劇にするにはハードルが高い原作を具現化していけたらいいなと思っているので」と明かし、さらに内容についても「とても詩的な台詞が多い作品ですが、詩ってわからないけど面白かったりする。この作品も、声や音、言葉などいろんなものでイメージが膨らんでいくようなものにできたら面白いと思います。今はほとんどの演劇が現代口語ですが、この作品は全くそうじゃない。こんな台詞の演劇は久しぶりで、どうやって言葉の美しさや豊かなイメージを追求したような作品にできるか楽しみです。そこが“新しい舞台”のとっかかりになっていく」と語った。2.5次元作品には約3年半ぶりの出演となる松下と、初めての挑戦となる青野。青野は「未開の地だからこそ楽しみで仕方がないです」と笑顔をみせ、松下は「まだ『2.5次元』と言われる前からやらせてもらってきた世界。せっかく久しぶりに出演するので、“こういう2.5次元もあるんだ”と思ってもらえるような舞台にできたらいいなと思いますし、それが自分が出させてもらう意味かなと感じています」と意気込む。音楽劇「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -case.剥離城アドラ-」は、プレビュー公演を12月15日(日)に千葉・市川市文化会館 大ホールにて上演後、本公演を12月19日(木)から23日(月)に東京・なかのZERO 大ホール、さらに大阪、福岡を巡演し、2020年1月17日(金)から19日(日)まで東京・新宿文化センター 大ホールにて上演。10月14日(月)23:59までオフィシャル先行を受付中。また、チケットぴあでは10月19日(土)よりいち早プレリザーブ受付予定。取材・文:中川實穂
2019年10月08日イギリス発のキャラクター「ひつじのショーン」のコラボレーションカフェ「ショーン ザ シープ カフェ ミーツ チアーズ(Shaun the Sheep Cafe meets CHEER’S) 」が、阪急うめだ本店4階「チアーズ カフェ&ダイニング(CHERR’S CAFE&DINING)」に期間限定オープン。期間は2019年10月9日(水)から10月31日(水)まで。「ショーン ザ シープ カフェ ミーツ チアーズ」は、阪急うめだ本店にて10月9日(水)から15日(火)までの期間で開催されている「英国フェア2019」と連動する形で開催。店内では、全6品のコラボレーション限定メニューを用意する。限定メニューとして登場するのは、イングリッシュブレックファストやアフタヌーンティーなど、イギリス定番のフードやスイーツ。それぞれのメニューは、ショーンやその友人のビッツァーをモチーフにしたキュートなデコレーションで彩る。2種類ラインナップするカラフルなドリンクにも注目したい。「お花畑をかけぬけるショーンのカモミールティーラテ」は、鮮やかな花びらとショーンをトップに飾った華やかな一杯に仕上げた。また、メニューを提供する際に使用する「ひつじのショーン」デザインのプレートやグラスなどの食器は、店内に併設するグッズコーナーで購入することが可能。自分用にはもちろん、お土産にもおすすめだ。【詳細】ショーン ザ シープ カフェ ミーツ チアーズオープン期間:2019年10月9日(水)~10月31日(木)営業時間:日~木 10:00~20:00(L.O.フード19:00/ドリンク19:30)、金・土 10:00~21:00(L.O.フード20:00/ドリンク20:30)場所:阪急うめだ本店 4階「チアーズ カフェ&ダイニング」住所:大阪府大阪市北区角田町8-7※期間中無休<メニュー価格>ショーンとビッツァーの仲良しイングリッシュ・ブレックファスト 1,320円ショーン&ビッツァーのフィッシュ&チップスセット(エスプレッソコーラ付き) 1,680円ショーンのモノクロトライフル 1,250円牧場のみんなが大集合!秋の味覚たっぷりアフタヌーンティーセット(ホットティー付き) 2,000円ビッツァーとショーンおでかけチーズベリーティー 890円お花畑をかけぬけるショーンのカモミールティーラテ 890円※価格は全て税込み。【問い合わせ先】チアーズ カフェ&ダイニングTEL:06-6313-1573
2019年10月07日日本初演50周年となるミュージカル『ラ・マンチャの男』の東京公演が10月4日、東京・帝国劇場で開幕した。初演からセルバンテス / ドン・キホーテ役として主演し続ける二代目松本白鸚は、本作品を自身のライフワークと位置づけている。初日前に取材に応じた白鸚は「僕が1番大事に思うのは今ですから。今の『ラ・マンチャの男』が1番愛おしいです」と語った。【チケット情報はこちら】スペインの小説『ドン・キホーテ』を原作とした『ラ・マンチャの男』がブロードウェイで初演されたのは1965年。日本初演は1969年4月から5月で、白鸚(当時は市川染五郎)は26歳という若さだった。70年には、日本人として初めてブロードウェイから招待を受け、名門マーチンベック劇場(現・アル・ハーシュフェルド劇場)にて10週間の主演を果たした。4年ぶりとなる2019年のツアーでは、すでに大阪、宮城、愛知での公演を終えた、帝国劇場で上演される10月19日(土)17時の部で、通算上演回数1300回を突破する予定となっている。舞台は、16世紀末のスペイン・セビリアの牢獄。教会を侮辱した罪で投獄されたセルバンテスは、牢名主に即興劇で申し開きをしようと思い立ち、他の囚人たちを巻き込んで『ドン・キホーテ』の劇を演じ始める…。原作者セルバンテス、彼の芝居の登場人物であるアロンソ・キハーナ、そして彼の狂気が生み出したドン・キホーテという3人の男の物語が重層的に展開。現実と狂気を行き来しながら、「あるがままの自分に折り合いをつけるのではなく、あるべき姿のために闘う」という生き様を貫く姿を描いている。東京公演初日のカーテンコール。観客の鳴り止まぬ拍手に応えようと、白鸚は胸に手を置いて、何度もお辞儀をしたり、観客に向かって手を振ったりしていた。「夢というのは、ただ夢みるだけのものでも、語るものでもなくて、夢を叶えようとする人の心意気だと思う」。そう語る白鸚自身が、きっと誰よりも「見果てぬ夢」を追い求めてきたし、今も追い求めている。その感動的な生き様をぜひ劇場で目撃してほしい。上演時間は約2時間5分(予定)。共演は、瀬奈じゅん、駒田一、松原凜子、宮川浩、上條恒彦ら。東京公演は10月27日(日)まで。チケット発売中。なお、チケットぴあでは東京公演のOVER50向けの企画チケットも発売している。取材・文:五月女菜穂
2019年10月07日10月4日、大阪・新歌舞伎座で日本初演のミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』が幕を開けた。田代万里生と平方元基によるふたりだけのミュージカルで、人気短編小説家のトーマスと幼なじみで書店員のアルヴィンとの友情を描いた物語だ。本公演は、それぞれ役を入れ替えて上演する。初日は田代トーマスと平方アルヴィンで始まった。幼なじみアルヴィンの突然の死に際し、弔辞を読むために故郷に帰ってきたトーマス。しかし葬儀が始まるというのに手向けの言葉が全く思い浮かばない。「僕は彼の何を知っていたんだろう…」。トーマスの心にぽっかりと空いた穴に光がさすように、たくさんの本に囲まれた空間とともにアルヴィンが現れる。たくさんの本棚から思い出を取り出し、互いに読み上げる。心、家、街と、少しずつ焦点を変え、内と外を往来しながら彼らの分岐点へと近づいていく。冒頭、冷たい印象のあった大人のトーマス。だがどうだろう、アルヴィンと一緒にいる少年時代の彼はとても柔らかで、純真だ。アルヴィンは無邪気そのもの。風にも雪にも翼にもなれる衣裳も印象的だった。太陽と月のような関係性が、大人になるにつれ変わっていくふたり。田代と平方、それぞれが役を入れ替えた時、この太陽と月という印象すら変わるだろう。それを思うと、ふたりミュージカルというシンプルな構成ながら底知れぬ奥深さも感じられた。透明感のある田代と深みのある平方、双方の歌声も物語とリンクしていた。ふたりでひとつ、その印象はトーマスとアルヴィンそのものだ。情感豊かなソロはもちろん、デュエットでは磁石のようにぴったり重なり合ったかと思えば、ふたりとは思えないほど幾重にも層を描き、うっとりするほど美しいハーモニーを聴かせてくれた。音楽も照明も実にきれいで、特に小雪が舞う場面は、冬の匂いと寒さも感じられるほどだった。スペシャルカーテンコールでは「役を相互に演じるなんて僕たちも信じられませんが、これからたくさんのお客様がパワーを与えてくれると思います」と田代。平方も「毎日、稽古してきて、今日、やっと舞台からお客様の気を感じられてうれしかった」と笑顔を見せた。そして『雪の中の天使』をデュエット、本編とは異なるリラックスした表情で歌っていたのも印象的だった。上演中は出ずっぱり。語り、対話、歌唱と休む間もない。にもかかわらず、初日しかも日本初演の作品とは思えないほどの完成度で魅せた田代と平方。大阪公演を終えて、東京、水戸、名古屋をめぐる。回を重ねるごとにますます完成されていくことを思うと、大千穐楽にはどうなっているのか末恐ろしくもあった。完売していた東京公演も、一部追加席をチケットぴあにて発売中。取材・文:岩本和子撮影:西木義和
2019年10月04日村井良大、沙央くらまらが出演するミュージカル『ラヴズ・レイバーズ・ロスト -恋の骨折り損-』が現在、東京・シアタークリエで上演中だ。シェイクスピアの同名戯曲が原作だが、村井曰く「シェイクスピアっぽいところってどこなんだろうなって思う(笑)」ほど現代的にアレンジされた、スタイリッシュかつスピーディに展開するロックミュージカル。オシャレでハイソな美男美女が、恋に振り回され大騒ぎするさまをコミカルに描いている。チケット情報はこちら大学卒業後5年たち、その間放蕩三昧してきた国王と学友たちが「これから3年間は恋愛禁止、ひたすら勉学に身を捧げる」と誓うところから物語は始まる。しかしそこに隣国の王女とその友人たちがやってきて……。オシャレなリゾート風な住宅にバーカウンター、ドレスアップした登場人物たち。キャストはハンドマイク、時にはスタンドマイクを使い、バラエティ豊かな楽曲を熱唱していく。たしかに、シェイクスピアの戯曲に感じる“古典”っぽさは一切ない。最新鋭の“攻めた”ミュージカルだ。若手実力派俳優たちを軸にしたキャスト陣も、それぞれの役柄を楽しそうに演じている。村井良大、渡辺大輔、入野自由、三浦涼介ら男性陣はタキシード姿を粋に着こなす一方で、パジャマ姿などの可愛らしい姿も。沙央くらま、中別府葵、伊波杏樹、樋口日奈ら女性陣は華やかなパーティドレス姿で、目にも楽しい。大雑把に言うと“焼けぼっくいに火がついた”男女らの話だが、ここに大山真志、田村芽実が扮する別のカップルの恋の物語が絡み、見栄を張って素直になれないイケてる男女らが、自分の恋と向き合っていく。劇中、マシンガンが登場したりジープが登場したりパワフルでにぎやかな作品だが、恋に素直になれなかったり、恋しておバカになってしまう若者の姿は、シェイクスピアの時代も現代も変わらないなぁ……と、しみじみ思ってしまう。初日前日には、出演者による囲み取材も。「この舞台、ジープとかジャグジーとか、色々なものが出てきます。何が飛び出すかわからない。今までこういうミュージカルってみたことないなって自分でも思います」(村井)、「ひと場面ひと場面すべて濃厚で笑いがあり、ちょっとホロリとするような場面もたくさんあるので、たくさんの皆さまに楽しんでもらいたい」(沙央)、「稽古も毎日楽しかった」(三浦)、「たくさん面白い人がいっぱい出てきます」(渡辺)、「私たち自身、何回やっても面白くて楽しい」(樋口)と、口々にアピール。会見も笑顔がいっぱいで、キャスト陣のその姿からも、作品の楽しさが伝わってきた。公演は10月25日(金)まで、同劇場にて。チケットは発売中。
2019年10月03日12月14日(土)より東京・東急シアターオーブにて開催される「ブロードウェイクリスマス・ワンダーランド2019」。同公演に女優/フィギュアスケート選手の本田望結のゲスト出演が決定した。【チケット情報はこちら】2016年に日本初演を迎えた「ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド」は、NYで80年以上にわたり親しまれている「ラジオシティー・クリスマス・スペクタキュラ―」に続く“劇場で楽しむクリスマス”として、新たな渋谷の冬の風物詩、東急シアターオーブのスペシャルなクリスマスショー。今年で4年目を迎える。今回、ゲスト出演が決まった本田は、「ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド」を立ち上げ当初から応援サポーターとして盛り上げ、アメリカカンパニーと共にステージを創ってきた。アメリカ人のシンガーたちの生歌に合わせて、ゲストスケーターとしてスケーティングを披露し、観客の皆さんをクリスマスの世界に誘う。本田の出演は12月23日(月)・24日(火)・25日(水)の 14:00公演限定。子供から大人まで楽しめる遊園地のような夢のような空間を、クリスマスに体験できる。本田は、「『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』に出演させて頂くようになって、4年目になるのですが、私自身クリスマスを待ち遠しく思うようになりました。今、私の中でクリスマスと言ったら『ブロードウェイクリスマス・ワンダーランド』です。毎年、私が演じさせていただく曲が届くのが楽しみで、何度も曲を聴いてインスピレーションで自分で振り付けを考えています。衣装も、競技用のコスチュームを制作して頂いている衣装さんと相談しながら色やデザインを演目や照明に合うように作っているので、そこも是非楽しみにしていただけると嬉しいです。大人の方も子供の方も楽しんで頂ける『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』。皆さまとお会いできるのを楽しみにしています。メリークリスマス・ワンダーランド!」とコメントを寄せている。本日より、同公演に出演するシンガーキャストの写真付きチケットの最終先行販売開始。■「ブロードウェイクリスマス・ワンダーランド2019」日程:12月14日(土)~25日(土)応援サポーター/スケーターゲスト出演:本田望結/MIYU HONDAキャスト:アルフレッド・ジャクソン/Alfred Jackson(シンガー)、サム・ハーヴィー/ Sam Harvey(シンガー)、ジョナサン・ヘラー/Jonathan Heller(シンガー)、ショーンテ・マサール/Shaunte Massard (シンガー)、チャリティ・ファレル/ Charity Farrell(シンガー)、レイチェル・ピーターソン/Rachel Peterson(シンガー)、ジョデイン・ヒギンズ&ショーン・ライス(スケーター)
2019年10月03日2012年にTVアニメ第1期がスタート。2014年にはTVアニメ第2期が放送され、2015年1月に劇場版を公開。今年1月からはスピンオフ劇場版三部作を公開し、さらに10月からはTVアニメ第3期の放送も始まるオリジナルアニメシリーズ『PSYCHO-PASS サイコパス』が、TVアニメ第1期の物語を軸に舞台化。主演を務める狡噛慎也役の久保田悠来に意気込みを聞いた。【チケット情報はこちら】『PSYCHO-PASS サイコパス』は、人間の心理状態を数値化するシビュラシステムにより監視・管理された近未来を舞台に、治安維持にあたる公安局刑事課の刑事たちが、犯罪を犯す前の“潜在犯”を抑圧するために奮闘し、「本当の正義とは何か?」を追求する物語。TVアニメ第1期の脚本は、TVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』などで知られる虚淵 玄(ニトロプラス)が担当し、今回の舞台版でも監修を務める。久保田と虚淵は、久保田が出演し、虚淵が脚本を担当した『仮面ライダー鎧武/ガイム』からの仲。久保田も『鎧武』の出演が決まった際に『PSYCHO-PASS サイコパス』に触れたようで、「虚淵さんが作る世界観は魅力的ながらも、人間の本質を問うものだと感じます。近い未来がこうなってしまったら怖いなと思いながら見ていたのですが、月日が経つにつれ、その未来が現実に近づいているのかもしれないと思うと怖いですね」と、アニメで描かれる世界ながらも現実とリンクしても考えらえる物語について、言葉を選び語る。さらに付け加えるように「もしかして虚淵さんは未来から来たのでしょうか」と、独特な久保田“節”が効いた発言でクスリとさせる場面も。公安局刑事課には監視官と執行官が在籍し、狡噛ら執行官は、自らも潜在犯でありながら犯罪捜査への適性を認められた刑事。潜在犯との激しい攻防戦を繰り広げる場面や、公安局の刑事たちに携帯が許可されている潜在犯を裁く銃・ドミネーターを駆使してのパフォーマンスなど、人間ドラマだけでなくアクション面もこの舞台では注目どころ。久保田も「舞台でのアクションは見せ場のひとつとして欠かせない要素になると思います」と、今からやる気十分。「見る方が手に汗握るような臨場感を表現したいです」とアクション面への意気込みを語った。深いストーリー、迫力あるアクションと見せ場が詰まった本作をどう体現するのか。「楽しみなのは『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界観に浸れること、これに尽きます」と語る久保田の雄姿は、劇場で確かめたい。舞台版『PSYCHO-PASS サイコパス Chapter1―犯罪係数―』は10月25日(金)から11月10日(日)まで、品川プリンスホテル ステラボールにて上演。
2019年10月02日12月13日(金)から29日(日)に東京国際フォーラム・ホールCにて上演する、新演出版ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」(イギリスプロダクション) 来日公演の公式サポーターにDJ KOOとアン ミカが決定した。世界的ディスコブームを牽引した、ジョン・トラボルタ主演映画「サタデー・ナイト・フィーバー」が公開された頃(アメリカ1977年、日本1978年公開)ディスコDJとしてデビューし、ディスコ全盛時代の象徴とも言えるレジェンドで、現在も第一線で活躍中のDJ KOOと、舞台鑑賞が趣味で、好きな作品は何度も観るというトップモデルのアン ミカ が、ミュージカル『サタデー・ナイト・フィーバー』を全力で盛り上げる。今回の来日公演の見どころをDJ KOOは「フロアの上方でビージーズに負けないくらいの3人のシンガーがビージーズの数々のヒット曲を歌います。舞台の床は、映画公開後に世界中で流行ったカラフルに光るフロア。40年前のディスコの感覚を十分に味わえると思う。映画で散々見てきたシーンを、ライブで立体的に観られるのが楽しみですし、本物のダンサーが繰り広げるダンスシーン、高いジャンプや空中技も見どころ。舞台やコンサートはステージに立っている人が基本主役ですが、ディスコは踊っている人全てが主役。なので、カーテンコールでは、会場全体が一つになって皆で踊れたら素敵。You should be dancing!」と語った。アンミカは「注目しているのは、ジョン・トラボルタが演じたトニー役のリチャード・ウィンザー。マシュー・ボーンの『白鳥の湖』や『シザーハンズ』など多くの作品で主演し、世界的に活躍されているダンサーなので踊りが素晴らしいのはもちろんですが、俳優としての演技力も抜群ですし、野性味溢れる目と色気。トニー役にぴったり。何度も観ている映画ですが、今回は生ものですから、何度も観に行きたい。旦那様とも行きたいですし、女友達とお洒落してワイワイ楽しみたいと思います!」と期待を寄せる。1977年公開ジョン・トラボルタ主演の不朽の名作を2018年にビル・ケンライト演出、ビル・ディーマー振付で舞台化したミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」。誰もが抱えた行き場のない青春のエネルギー、そして胸を熱くするディスコミュージック、エネルギッシュな振付で現代に訴えかける。チケットの一般発売は10月5日(土) 午前10時より開始。前日まで先行販売中。
2019年10月02日宝塚歌劇雪組公演『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』の制作発表会見が9月27日、都内で行われた。セルジオ・レオーネ監督、ロバート・デニーロ主演で知られる傑作ギャング映画を世界で初めて宝塚歌劇団がミュージカル化。日本ミュージカル界を牽引する演出家・小池修一郎が「原作映画がとても好き」だと語り、舞台化を熱望していたという作品を満を持して取り上げる注目作だ。これに、実力・人気とも非常に高いトップスター・望海風斗率いる雪組が挑む。チケット情報はこちらこの日の会見には望海風斗、真彩希帆のトップコンビに加え、彩風咲奈、彩凪翔、朝美絢が登壇。その5人がまず作品の世界観を伝えるパフォーマンス披露。セリフも歌もなく、音楽とナレーションにのせ出演者がダンスを中心に魅せるパフォーマンスだったが、そこは実力派の雪組、ムーディかつ大人の色気で報道陣を魅了した。その後トークショー、質疑応答と進んだ会見では、望海は「今までも何度かマフィアを演じたことがあり、その時に勉強のためにこの映画を観た。男の哀愁、一筋縄ではいかない友情、恋愛、耳にも心にも残るメロディに惹かれていました。そして小池先生もこの作品がお好きだということを聞いていて、いつか宝塚でやるのであれば私も出演したいなと思っていたところ、今回(主役の)ヌードルス役で……というお話をいただけて嬉しかった」と心境を。その望海に対して小池は「男役としての華やかさに加えて、男役の精神や内に秘めたエネルギーから、さまざまな経験を経た“哀愁”も出せるだろう、そこがすごく魅力的だろうと期待している」とコメント。またヒロイン・デボラを演じる真彩が「映画ではデボラの瞳がとても綺麗で印象的」と語ったところから小池は「特にレオーネ監督は映像表現に長けているので、アップの表情が印象に残って当然。真彩は歌唱力が素晴らしいし、デボラはブロードウェイスターになる設定なので、きちんとミュージカル女優として表現したい。原作や映画より自己主張の強い女性になると思う」と構想と期待を語った。ほか、悪役をやりたかったという彩風が「私にとっても新しい挑戦」、彩凪が「皆を扇動していく役なので、自分の言葉に説得力を出していかなければならない」と語るなど、それぞれ意気込み十分。また男役スターの朝美は今回は女性役。この日も美しいドレス姿を見せていたが、小池から「(朝美は)男役で出てくるところもあります」と言われ「いま初めて聞きました」と驚く一幕も。「あまり詳しく話すと楽しみが減る。観てのお楽しみにとっておきたい」とのことだが、舞台化にあたって小池は様々な仕掛けを考えているようだった。「何よりも望海風斗と真彩希帆の歌唱力、そして今の雪組全体のレベルが高いので、そこを活かせるものに」と小池。公演は2020年1月1日(水・祝)から2月3日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、2月21日(金)から3月22日(日)まで東京宝塚劇場にて上演される。兵庫公演は12月7日(土)、東京公演は1月19日(日)にそれぞれ一般発売開始。
2019年10月01日2020年3月12日(木)から29日(日)まで東京建物Brillia HALL(豊島区立芸術文化劇場)のこけら落としシリーズとして上演されるオリジナル演出版ブロードウェイミュージカル「レント」。同公演の来日ツアー全キャストが決定した。【チケット情報はこちら】同作はプッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』を下敷きに、AIDSや貧困、孤独に悩みながらも「未来も過去もない。大切なのは今、この瞬間なんだ」と躍動するイーストヴィレッジの若者たちの鮮烈な姿を描くミュージカル。また今回は、脚本・作詞・作曲を務めた故ジョナサン・ラーソンの生誕60周年の公演となる。チケットぴあでは現在先着先行販売を実施中。<キャスト>マーク役:コーディ・ジェンキンス/ CODY JENKINSロジャー役:コールマン・カミングス/ COLEMAN CUMMINGSミミ役:アイヤナ・スマッシュ/ AIYANA SMASHエンジェル役:ジョシュア・タヴァレス/ JOSHUA TAVARESコリンズ役:シャフィーク・ヒックス/ SHAFIQ HICKSジョアン役:サマンサ・ムボレクワ/ SAMANTHA MBOLEKWAモーリーン役:ケルシー・スウェイガード/ KELSEE SWEIGARDベニー役:ホアン・ルイス・エスピナル/ JUAN LUIS ESPINALアンサンブルキャスト:ザレ・アングア(ZARE ANGUAY)、レイラ・ガースク(RAYLA GARSKE)、レクシー・グリーン(LEXI GREENE)、イザベル・ジャサ(YSABEL JASA)、カイラ・アサンテ・ラコタ(CAIRA ASANTE LAKOTA)、スティーヴン・ロシェ・ロペス(STEPHEN ROCHET LOPEZ)、ベンジャミン・H.ムーア(BENJAMIN H. MOORE)、カリーナ・パーカー(CARLINA PARKER)、ジェイムス・スコッピ(JAMES SCHOPPE)、ジェイソン・テイラー・スミス(JASON TYLER SMITH)、ケヴィン・スティーヴンス(KEVIN STEVENS)、サム・ヴァン・ヴリート(SAM VAN VLEET)※2019年10月2日現在の情報です。出演者がやむを得ない事情により変更になる場合もございます。出演者の変更によるチケットの払い戻しは行いませんので予めご了承下さい。
2019年10月01日ミュージカル劇団「ミュージカル座」による『おでかけ姫』が9月25日に開幕、9月29日(日)まで東京・六行会ホールにて上演中。25日の公演レポートをお届けする。【チケット情報はこちら】本作は、脚本・作詞・演出・振付をハマナカトオル、作曲・編曲・音楽監督をtakが手掛け、2016年に初演されたオリジナルミュージカル。初演に続き“おでかけ姫”を水野貴以が演じる。物語の舞台はふたつ。ひとつは現実世界、そしてもうひとつは夢の世界。現実世界で“スポーツカー王子”と呼ばれる御曹司(丹宗立峰/水越友紀・Wキャスト)との熱愛を週刊誌に書かれたテレビ局の人気女子アナ・丸岡久理子(水野貴以)だが、実際のところは「結婚なんて考えられない」「仕事が楽しい」と一人で日々を楽しむアラサー女性。しかし夢の世界では“お姫様=マル王女”として7日後に隣の国の“フェラーリ王子”と結婚が決まる。1度しか会ったことのない王子と結婚して本当にいいものかという迷いを払しょくするために、お城を抜け出し王子のもとに“おでかけ”するマル王女。しかし、その道中で泥棒・ピート(中井智彦)と出会い――。“愛”や“結婚”という重みのあるテーマを描きながら、確かな歌唱力とポップな音楽で、軽やかに展開していく本作。コメディタッチな表現や、タップダンスをはじめとするダンスなども楽しく、“王室”や“テレビ局”というどこか私たちの日常とは距離のある設定ながら、いつのまにか同じ世界に引き込まれていく。マル王女のストーリーは、夢の世界ならではの思わず笑ってしまうようなハチャメチャ展開もあるが、そんな中だからこそ、水野をはじめとする実力派キャストたちの歌声によって説得力を持って届けられる“愛”や“想い”が鮮やかに際立っていた。クライマックスの水野と中井によるデュエットでは、「何のために結婚するの?」「結婚って何?」と考えていたマル王女が知った答えがそのハーモニーからも真っ直ぐに伝わってくる。ミュージカルそのものの魅力が体感できる作品だ。果たしてマル王女そして丸岡は、どんな“結婚の意味”に辿り着いたのかをぜひ劇場で確認してほしい。伊東えりが初演から引き続き演じる魔女や、今井清隆と渚あきが演じる夫婦など、個性豊かなキャラクターが揃う本作の上演時間は休憩なしの約2時間。ミュージカル『おでかけ姫』は9月29日(日)まで東京・六行会ホールにて上演中。取材・文:中川實穗
2019年09月26日