BL漫画を介して出会った17歳の女子高生と75歳の老婦人の歳の差58歳の友情を描く、映画『メタモルフォーゼの縁側』が6月17日より公開される。芦田愛菜が演じる高校生の佐山うららは、周囲の同級生とは馴染めず、唯一の楽しみが毎日こっそりBL漫画を読むこと。そんなうららの前に、宮本信子が演じる夫に先立たれて一人暮らしをしている市野井雪が現れる。BL漫画がどういうものかも知らずに興味を持った雪に、うららがBL漫画のことを教えるうちに二人の間には友情が芽生えていき……。友だちと呼べるような存在がいないうららだが、高橋恭平(なにわ男子)扮する幼なじみの河村紡とだけは何の気負いもなく話すことができる。うららとは違って友だちも、彼女もいる紡だが、何かとうららのことも気遣っている。そんな微妙な“幼なじみ”という関係を演じた、芦田と高橋にインタビュー。お互いの印象や現場での出来事、そして二人の人生を動かした“好きなもの”などを明かしてもらった。私ももっと好きなものを好きって言おう――本作の第一印象を教えてください。芦田原作漫画も読ませていただいて、「このお話、好きだな」って。うららと雪(宮本信子)さんが出会って、自分に自信が持てないうららを雪さんが温かく受け止めてくれて、好きな漫画の話をすることで生き生きとしていって。その姿を見ていると、私ももっと好きなものを好きって言おうとか、自分で自分のことをもっと認めてあげてもいいのかなとか、背中を押してもらえました。日常の一コマが本当に温かくて、うららが雪さんに受け止めてもらったように、私もこの作品に受け止めてもらえたような、包み込まれるような気がして。本当に素敵なお話で、ぜひ、演じさせていただきたいと思いました。撮影中も原作を読み返しながらうららの表情とかを見ていたんですけど、そこから「明日も頑張ろう」って思えることもありました。高橋僕の中ではこのお話は「新しい」なと。(うららと雪は)何歳も年が離れているけど、何かのきっかけでつながりができるということが大事に描かれていると思いました。自分が演じた紡はうららの幼なじみなんですけど、僕自身、子どものときの友達が引っ越してしまったりして幼なじみがいないんです。だからドラマとかの物語ではよく見ているけど、「実際の幼なじみってどういうもんなんやろ」とかはめっちゃ考えました。このお話は男女の恋愛ではないですけど、また違った形の青春って感じで、これもいいなって。僕、普段は絶対にそんな顔しいひんやろうっていう顔で、ニヤニヤしながら原作や脚本を読んでいました。――演じた役柄にはどんな想いがありましたか。芦田うららは「自分って周りからズレてしまっているのかな」とか、「うまくヒットできていないんだろうな」って、そんなふうに感じている子だと思っていて。それは人との距離感とかに現れてくるのかな?と思っていたんですけど、そのズレ感みたいなものを表現するのが難しかったです。高橋狩山(俊輔)監督とは前にも(ドラマ『メンズ校』テレビ東京系)ご一緒させてもらっていたので、僕の人となりを知ってくださっていて、紡は「演じるというより、高橋恭平を出してほしい」と言われて。僕自身、紡とは重なる部分が多いと感じていたので、いかに考え過ぎずに自分を出せるか、ということを意識していました。――紡と高橋さんは似ていらっしゃるんですね。高橋紡は基本的に明るくて、誰にでも優しいけどちょっと抜けているところもあって、愛されるキャラクターで。僕が愛されているとは思っていないですけど(笑)、明るかったり、能天気だったり、ちょっとおバカな感じが似てるのかなって。だから自分では勝手に演じやすいな、と思っていました。「何か話さないといけない」ってずっと考えてた――うららと紡の距離感をお二人で話し合ったりもしましたか。芦田高橋さんに直接相談することはなかったんですけど、最初にお会いしたとき、スタッフさんと一緒にお話をしていて、その輪に私も混ぜてくださったんです。すごくフレンドリーで誰とでも分け隔てなく接してくださる方なんだな、と思って。「幼なじみと一緒にいるうららってどんな感じなんだろう?」と、悩んだところではあったんですけど、そういうふうに高橋さんが接してくださっているうちに自然とその空気感を感じられるようになったと思います。高橋実際のところ、僕、めっちゃ人見知りなんです。だから「何か話さないといけない」ってずっと考えて緊張もしていたので、そんなふうに捉えてもらっていたのは嬉しいです(笑)。――うららと紡の幼なじみの関係をどのように捉えていましたか。芦田実は私も幼なじみと呼べるような人はいなくて。だから二人の関係性がうらやましいなって思いました。幼なじみって不思議な関係ですよね。家族でも、きょうだいでも、恋人でも、友だちでもないし。でも、その人のために何かしてあげたいと思えたり、隣にいると心地良かったり。お互いのことを思いやっている関係が素敵だなと思いました。うららって人付き合いが苦手で、心を許せる存在もあまりいなくて、そんなときに雪さんと出会ってすごく世界が広がるわけですけど、紡は元からそういう存在というか。「この人は自分のことを受け入れてくれる」「ありのままの自分でいてもいいんだ」って思える存在だったと思うので、その距離感、「うららが疲れずにいられる存在ってどういう感じなんだろう?」というのは結構考えました。高橋僕も幼なじみがいないので、幼なじみがいる友だちに「どういうもん?」って聞いたりしました。それで、何でもない、しょうもないことでも気軽に話せるのが幼なじみなのかなって。話を聞きながら「そういうことね」みたいに段々とわかってきました。紡とうらっち(うらら)の関係性で言うと、何でも話せるような仲で、紡がうらっちを気にかけたりもしていて。うらっちの家に紡が行くシーンとかは、心を許し合ってる存在なんだな、と思ったし、お互いに信頼し合っているんだろうな、と感じていました。――紡には英莉という恋人もいますよね。うららとの違いをどう感じていましたか。高橋彼女の前だと強がってしまうけど、うらっちの前では強がらず、素でいられる。そこが差なのかな、と思っていました。高橋さんのおかげでありのままのうららが表現できた――現場の雰囲気はどうでしたか。高橋僕はお芝居の環境に慣れていなかったので、初めの頃はド緊張していました。いかに愛菜ちゃんと接したらいいのか、と。(なにわ男子の)メンバーから、演技をする上で仲良くなった方がいいって聞いていたし、「話題を見つけて、ちゃんとお前から話せよ」って言われていたので。それでしゃべりかけてみたらすごい笑顔でうなずいて、話を聞いてくれました(笑)。芦田確かそのときは(高橋が)サウナにハマられていて。好きなサウナの話を伺った記憶があります(笑)。高橋でも監督からは撮影期間は「サウナに行くな」って。「好きなものは我慢しろ」って止められていたんですよね(笑)。――空き時間はお二人でお話することも多かったのですか。芦田監督、スタッフさんも交えて皆さんで談笑している機会が多かったです。高橋関西弁の話題で盛り上がったり。僕が関西っぽくない、みたいな。周りに染まりやすくて標準語がよく出ていたので(笑)。――お互いに対して現場で感じたことを教えてもらえますか。芦田まずはさっきもお話させていただいたように、高橋さんが分け隔てなく接してくださったので、自然と紡と一緒にいるときのありのままのうららが表現できたような気がします。それは本当に高橋さんのおかげです。それから、一度、高橋さんが朝に撮影があって、途中で違うお仕事で抜けられて、また戻って来られたことがあって。それが雑誌の撮影で、髪型をアンニュイな感じに、と言われたけど、そのときの紡の髪型が前髪多目の感じだったから、そのヘアスタイルを保ってきました、とおっしゃっていて。役に対する真摯な姿勢が素敵だな、と思いましたし、監督とお話をされているときにも、そういう感じを受けていました。高橋僕は紡を貫かないと、と思っていただけなんですけど、そういうふうに見ていただけていたのは嬉しいですね。僕はやっぱりまだお芝居の現場は緊張するので、そこで愛菜ちゃんが優しく接してくれたことは救われました。僕が間違っても笑ってくれるし。スタッフの皆さんも含めて、温かい方ばかりだったので、最後まで楽しんで撮影できました。――芦田さんとのお芝居で印象に残っていることはありますか。高橋もう全部で、すべてに置いて学ばなければいけないところが多かったんですけど、僕が泣くシーンがあって。そのときの泣いてるつむっち(紡)への声の掛け方や寄り添う感じが、言葉以上の重みをもって感じられたというか。本当にうらっちなんだな、って。芦田そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。高橋愛菜ちゃんは普段は大人っぽい感じなんですけど、お芝居に入るとうらっちの独特の空気感を醸し出せるんですよね。――印象的だったシーンを教えてください。芦田好きなシーンは少しマニアックなところなんですけど(笑)、原作にも同じシーンがあるのですが、雨が降っていて、落ち込んでいるうららに雪さんが傘を渡して「人間って思ってもみないふうになるものだから」と声をかけるところです。そう言われてうららが傘を開くと、内側が花柄になっているんです。雨ってちょっとつらいイメージがあると思うんですけど、その中に思いがけない幸せがある、みたいな。そういうものが詰まっている気がしていいな、と思いました。何か素敵ですよね、暗い中にぽっと赤色が灯る感じが。あと、これは映画オリジナルのシーンだと思うんですけど、紡とうららのコミティアシーン。その関係性が素敵だな、と思いましたし、紡のいいところだなって。うららは幼なじみに助けられているんだなって、思いました。高橋僕は(恋人の英莉と)別れるシーンが印象に残っています。あそこは紡の感情が一番変化する場面でもあるので、お芝居をした印象としては強かったです。泣く演技もあって、観る人にただ泣いてる、と思われてしまうのは嫌なので、そのときの感情をどうやったら伝えられるのか、「泣くのもわかるよ」って、思ってもらえるように考えました。芦田私はうららとしてそれを見ていたのですが、やっぱりつらかったです。実はそのとき、うららとしては嬉しいことがあったんですけど、自分をいつも受け止めてくれる存在の紡が落ち込んでいるのがすごくつらくて。なんて声をかけてあげたらいいのかわからない、そういう気持ちが高橋さんのお芝居を通して自分の中にひしひしと浮かんできました。グループになったときにまた強くなれたら――この作品を通して学びを得たことがあれば教えてもらえますか。高橋僕は前回、狩山監督とご一緒させてもらったときが、ほぼ1からの状態のお芝居だったので、すべてを狩山監督に教わったようなものだったんです。そのときによく「緊張しているときは跳べ」って、その場で声を出しながらジャンプするように言われていて。今回の撮影中も緊張しているな、と思ったときはやっていました。身体を使うことで緊張がほぐれるんですよね。実は前回はあまりよくわかっていなかったんですけど、今回やってみて緊張がほぐれるのを実感しました。――演技での緊張と、ライブでの緊張は違うものなのですか。高橋全く違います。慣れているというのもあるんですけど、何千人の前でライブをするよりも、相手と向き合って話すお芝居の方が緊張します。というか、ライブはもう(ジャニーズ事務所に入所した)当初からずっとやってきているものなので、緊張しているかもわからないというか(笑)。自分でも強みに感じているところもあると思うんですけど、お芝居は全然経験が少ないので。――芦田さんも何か学びを得たことはありますか。芦田今考えると、自分の中にいろんなことを思い出させてくれた作品だったと思います。それこそ高橋さんが役と向き合う姿勢から、うまく言葉で表現ができないんですけど、役と真摯に向き合って、自分がその役と対峙していく感覚であったりとか。あとはお話を通して優しくなれていない自分に気づいて、優しくなろう、と思えたり。自分のことで精一杯になってしまうとそういうことって忘れがちじゃないですか。だけど雪さんのような温かい人に出会えると、自分も優しい気持ちになれて、私も誰かにとってそんな存在になりたいって思える。そんな温かい気持ちや、真っ直ぐに突き進む気持ちを思い出させてくれました。――うららは好きな漫画を通して人生が動き出します。お二人は何かを好きなったことで、何かが変わった、という経験はありますか。高橋僕の中で今、ぱっと出てきたのはやはりジャニーズでの活動なんですけど。最初の頃は親や事務所の方に言われるままにやっていたのが、段々と楽しいって気づいてくると見えるものが違うなって感じてきて。誰もが経験できるようなことではないことを経験させてもらえている。それまでの僕の人生の中ではあり得なかったことですから。そう考えると1日1日、1回1回のお仕事がすごく大事だという考えに変わっていきました。――そう思えるようになったきっけかのようなものがあったのですか。高橋周りの反応ですかね。「見たよ」とか、「今日も出てたね」とかって言われると、やっぱり頑張る力にはなりましたね。1、2年目はホントにチヤホヤされるだけで嬉しかった(笑)。単純な理由でしたね。――そこからCDデビューも果たして、また何か変わってきていますか。高橋デビューをしたことでステップが変わったと思います。Jr.のときにはできなかった経験、体験もこれからどんどん出てくると思います。今回の映画のお仕事も、次にグループで仕事をするときに、何かの力に変わっていたらいいな、と。個々で力を伸ばして、グループになったときにまた強くなれたらいいなという感覚で、今は個人の仕事を頑張っています。――芦田さんも何かそのような経験はありますか。芦田私は高校生になって世界史を学び始めたら、いろんな世界が繋がっていくのがすごく面白くてハマってしまって。そしたら同じようにハマった友だちがたまたまクラスにいて、すごく仲良くなれたんです。それから世界史を好きになったことで西洋絵画とか、今まで全く目を向けられていなかった分野にも目が向くようにもなって。好きなもので世界が広がることってあるんだなって、実感していて。好きなことで変われるって素敵なことだなって思いました。――世界史の何にハマったんですか。芦田一つの国について深く学ぶのも楽しいんですけど、相関関係が見えてくるとさらに面白くて。この国でこれがこうなったから、こうなったんだ、とか、こことここがやり取りをしていたから、こうなんだね、とか。すいません、めっちゃ硬い話をしちゃって(笑)。高橋まだ高校生ですよね(笑)。芦田(照笑)。演じた芦田さん自身が「私ももっと好きなものを好きって言おうとか、自分で自分のことをもっと認めてあげてもいいのかなとか、背中を押してもらえました」と語る本作。観た人の心にそっと寄り添ってくれるような作品となっています。またうららと紡の関係も、恋愛ではないものの、お互いを想い合う気持ちが、観ていてとても微笑ましく映ります。ぜひ劇場で、誰かを少しだけ大切に想うことで生まれる温かさを感じてください。取材・文=瀧本 幸恵<作品情報>映画『メタモルフォーゼの縁側』全国公開中『メタモルフォーゼの縁側』ポスター公式サイト:
2022年06月20日芦田愛菜&宮本信子の共演で話題を呼ぶ映画『メタモルフォーゼの縁側』に登場する、マンガ「君のことだけ見ていたい」を「空気階段」水川かたまり脚本で実写ドラマ化決定、倉悠貴&水沢林太郎が共演する。映画『メタモルフォーゼの縁側』は、人付き合いが苦手な17歳の女子高生・佐山うらら(芦田さん)と、75歳の老婦人・市野井雪(宮本さん)が、大好きなBLマンガを通じて交流を深めていく、年の差58歳の友情物語。『メタモルフォーゼの縁側』その作品で、2人をつなぐキーアイテムとなるマンガ「君のことだけ見ていたい」を、「キングオブコント2021」の王者・「空気階段」の水川かたまりが脚本を執筆し、Huluでドラマ化。原作でも映画でも詳細には描かれることのなかった、淡く儚い男子高生2人の恋と青春の物語を、繊細かつ爽やかに描き出す。『メタモルフォーゼの縁側』Huluオリジナル「君のことだけ見ていたい」の中核を担うキャラクターは、幼なじみの高校3年生・浅倉咲良と永瀬佑真。はたから見たら、ただの仲の良い友達でも、咲良の中では人知れず、佑真への切ない恋心を秘めてきた。しかし高校最後の夏、彼らは大きな転機を迎えることに。清涼感とノスタルジックな空気が同居する夏を背景に、甘酸っぱく揺れ動くボーイズの心を体現するのは、若手注目株の倉悠貴と水沢林太郎。倉悠貴NHK連続テレビ小説「おちょやん」(2021)でヒロインの弟・ヨシオを演じて一躍注目を集めた倉さんが咲良を、「ブラック校則」(2019)や現在放送中の「恋に無駄口」(2022)など出演作が相次ぐ水沢さんが佑真を熱演する。水沢林太郎さらに、脇を固めるキャスト陣にも注目。咲良に密かな恋心を寄せる吉村莉子役には、映画『猿楽町で会いましょう』や『イソップの思うツボ』で主演に抜擢、さらに先日発表された第31回日本映画批評家大賞にて新人女優賞を受賞するなど、めざましい活躍を見せる石川瑠華。石川瑠華そんな莉子に絶賛片思い中のノリオ役には「美しい彼」や「脱走球児」などに出演し存在感を放った櫻井健人をキャスティング。倉さん&水沢さんと共に、ほろ苦くもフレッシュな恋と友情を真摯に演じ、物語にさらなるドキドキ感をもたらす。櫻井健人一方、彼らを取り囲む大人たち、咲良や佑真の担任・石野先生を演じるのは、演技力の高さで高評価を得ているじろう(シソンヌ)。クセの強い役を任されることが多い中、絶妙なバランスで人間味あふれる味わい深さをにじませ、愛される人物像を次々と構築してきた彼にとって、今回はその真骨頂ともいえる役どころ。片山友希さらに、石野先生と結婚する音楽教師・中山先生役で、映画『茜色に焼かれる』で報知映画賞新人賞、ヨコハマ映画祭・最優秀助演女優賞など複数の賞を受賞し、躍進を続ける片山友希も出演する。水川かたまり(空気階段)脚本・水川かたまり(空気階段)コメント脚本を一生懸命書かせてもらいました。本当に素晴らしい作品になってると思います。間違いなくなっています。間違いないです。間違いないです!じろう(シソンヌ)コメント主人公の男の子2人のシーンはすごく画もキレイになっていると思います。僕のシーンではクスクスと笑ってもらえたら嬉しいです。かたまりの作った世界観を邪魔しないよう、真面目に脚本通りやりました。ちょっと邪魔しているかもしれないですが、ふざけてないです(笑)。もしつまらなかったらそれはかたまりのせいで、私のせいではありません(笑)。同日に公開する映画「メタモルフォーゼの縁側」とセットで観たらより楽しめると思います。ぜひご覧ください。Huluオリジナル「君のことだけ見ていたい」は6月17日(金)より独占配信(全4話)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:メタモルフォーゼの縁側 2022年6月17日より全国にて公開予定©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会
2022年05月31日6月17日(金)に全国公開される『メタモルフォーゼの縁側』から、制服姿で並ぶ高橋恭平(なにわ男子)と芦田愛菜の様子を写した場面写真が公開された。本作は、2017年に連載が始まって以降、じわじわと話題を呼び「このマンガがすごい!」、「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の漫画『メタモルフォーゼの縁側』を原作にした実写映画。主人公の佐山うららは、周囲に馴染めずひとりこっそりとBL漫画を読むことを毎日の楽しみにしている17歳の女子高生。もうひとりの主人公・市野井雪は、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の老婦人。雪がキレイな表紙に惹かれて買った漫画がBLだったことをきっかけに出会ったふたりが、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、BLで繋がったふたりが育む年の差58歳の友情と挑戦が描かれる。うららを演じるのは、2010年に『Mother』で脚光を浴び、以降俳優として数々の最年少記録を塗り替え、数々の映画、ドラマ、CMなどで活躍する国民的俳優・芦田愛菜。雪を演じるのは数々の映画賞に輝いた経歴を持ち、近年では『STAND BY ME ドラえもん 2』、『キネマの神様』など精力的に活動している日本を代表する名優・宮本信子だ。このたび、公開された場面写真は芦田愛菜演じるうららと高橋恭平演じる紡の様子を写したもの。キラキラしているタイプの生徒ではないうららは、空き時間はノートの隅に落書きをしたりしながら一人で静かに過ごしている。そんなうららにとって気心の知れた仲なのが同じ高校に通う幼なじみの河村紡(高橋恭平)。紡は明るく人気者で、うららとは対照的な男の子。そんなふたりは幼いころから同じ団地に住み、お互いを“つむっち”と“うらっち”と呼び合っている。ふたりが机を挟んで話をしているこの場面は、大事な提出物に間違えて絵を描いてしまったうららに「どんくさいな」と紡が笑いながら声をかけるシーンだという。物語の中では、うららの“ある挑戦”を応援し、良き理解者となってくれる紡。そしてうららもまた、紡の背中を押すある出来事が。うららと雪の友情とは少し違う、同級生で幼なじみのうららと紡のほっこりする友情も注目ポイントとなりそうだ。『メタモルフォーゼの縁側』6月17日(金)公開
2022年04月19日女優の芦田愛菜が主演を務める映画『メタモルフォーゼの縁側』(6月17日公開)の場面写真が19日、公開された。同作は「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理による同名漫画の実写化作。17歳の人付き合いが苦手な女子高生・佐山うらら(芦田)と、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の市野井雪(宮本)の2人がBLをきっかけに出会い、年の差58歳の友情を育む。今回公開されたのは、うらら(芦田愛菜)と幼馴染の河村紡(高橋恭平)の様子を写した場面写真。キラキラしているタイプの生徒ではないうららは、空き時間にはノートの隅に落書きをしたりしながら1人で静かに過ごしている。うららと対照的な紡は明るく人気者で、2人は幼いころから同じ団地に住み、お互いを“つむっち”と“うらっち”と呼び合っている。場面写真は大事な提出物に間違えて絵を描いてしまったうららに「どんくさいな」と紡が笑いながら声をかけるシーンとなっており、机を挟んで話をしている2人の様子が写し出された。紡はうららの“ある挑戦”を応援し良き理解者となり、うららもまた紡の背中を押す出来事が起こるなど、ほっこりする友情にも注目となっている。(C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会
2022年04月19日芦田愛菜と宮本信子が共演し、BLでつながる17歳と75歳を描く映画『メタモルフォーゼの縁側』。この度、オールキャストが発表され、併せてポスタービジュアルと予告編も公開された。今回新たに明らかになったのは、個性豊かなキャスト8名。芦田さん演じる女子高生・うららと宮本さん演じる雪が出会うきっかけとなった、BL漫画家・コメダ優役には、「この恋あたためますか」では主人公と共同生活を送るスーちゃん役、「コントが始まる」では有村架純の妹役を演じ、昨年公開された話題作『偶然と想像』にも出演した古川琴音。漫画家役ということで、漫画のキャラクターを描く練習をしたという古川さん。「書けば書くほど上達するものだと知り、コメダ先生もこうやって、絵を描き続けた少女時代があったのだなと微笑ましく思いました。今でこそプロとして当たり前になってしまったことがあっても、その筆遣いの一つ一つが『好き』という気持ちの結晶で、またその気持ちがうららや雪さんの『好き』を生み、2人を繋げたと思うと、あらためて、『好き』という気持ちのパワーに気付かされる物語でした」と本作に参加した感想を語る。また「芦田さんとはサインを渡すという一瞬のシーンでしたが、うららの心臓の音が伝わってきそうな佇まいが愛おしかったです。サインの絵を見て『これ書いたんですか?』と驚いてくれたのが嬉しかったですね。宮本さんは、道で出会うシーンが印象的で、コメダ先生の漫画の話をするときの目が少女のようでドキドキしました。宮本さんの周りには温かい空気が流れていて、安心しながらお芝居できました」と芦田さん、宮本さんと共演した印象を明かした。うららの幼なじみ・河村紡役には、昨年CDデビューした「なにわ男子」の高橋恭平が抜擢。「紡はどこかちょっと抜けていて、だけど憎めない可愛さもあってとにかく優しい子」と演じたキャラクターを説明し、「心温まる物語で、新しいきゅんきゅんもたくさんある映画」とコメント。芦田さんとの共演については「撮影の合間は芦田さんともお話させていただきました。些細な会話でも何でもめちゃくちゃ笑ってくれるので凄く楽しかったです!」と話し、「幼なじみのうららと紡の掛け合いのシーンも是非注目してみていただきたいです!」とアピールした。また、雪の書道教室へ親子で通う印刷所のおじさん・沼田を光石研、外国で暮らす雪の娘・花江を生田智子、うららのクラスのマドンナ・橋本英莉を汐谷友希、コメダ優のアシスタント・ちまきを菊池和澄、うららの母・美香を「T字路s」伊東妙子、雪の書道教室へ通う沼田の孫・まさきを大岡周太朗が演じる。到着した予告編では、うららと雪が、ある日一冊の漫画をきっかけに出会うことに。すっかりBLの世界にのめり込み、誰かと漫画の話をしたかった雪と、それまでひとり密かにBLを楽しんでいたうららの2人は、まるで同級生のようにはしゃぎながら、お互い胸に溜め込んでいたBLの魅力を語り合うように。また、うららを近くで見守る紡、コメダ優、印刷所の沼田と、今回出演が発表されたキャストたちも登場している。そしてポスタービジュアルは、うららと雪がまるで同級生のようにはしゃぎながら漫画を広げ、スマホを覗き笑い合う様子が写し出されている。『メタモルフォーゼの縁側』は6月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:メタモルフォーゼの縁側 2022年初夏、全国にて公開予定©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会
2022年02月19日鶴谷香央理の漫画『メタモルフォーゼの縁側』が、2022年6月17日(金)に実写映画化。芦田愛菜、宮本信子が出演する。鶴谷香央理の漫画『メタモルフォーゼの縁側』を実写映画化鶴谷香央理の漫画『メタモルフォーゼの縁側』は、2017年の連載スタート以降じわじわと話題を呼び、「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した人気作。“BL漫画”をきっかけに、17歳の女子高生と75歳の⽼婦⼈が女の友情を育む物語だ。年齢も立場も肩書きも全く違うけれど、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わす。それまでBL漫画を一人で密かに楽しんでいたうららは、大好きな趣味の話題を共有できる雪という存在ができ、クラスメイトとの関係性や新しいことに挑戦したり、少しずつ意欲的に変わっていく。BLでつながったふたりの人生は、意外な方向に転がりだして...。芦田愛菜&宮本信子が“BL漫画”でつながる親友役に“年の差58歳”の親友役を務めるのは、芦田愛菜と宮本信子。2人の共演は芦田愛菜が第54回ブルーリボン賞 新人賞を史上最年少で受賞し、宮本信子が日本アカデミー賞 優秀助演女優賞、報知映画賞 助演女優賞を受賞した『阪急電車~片道15分の奇跡~』以来10年ぶりとなる。佐山うらら...芦田愛菜17歳の人付き合いが苦手な女子高生。ひとりこっそりとBL漫画を読むことが毎日の楽しみ。友達も彼氏もおらずBLだけが心の支えだったが、レジでバイトをしている本屋で市野井雪と出会い、友情を育む。演じるのは、『パシフィック・リム』でハリウッドデビューを果たし、『星の子』で主演を務めた芦田愛菜。連続テレビ小説「まんぷく」で史上最年少の語りを務め、大河ドラマ「麒麟がくる」にも出演するなど、多方面で活躍する国民的女優が、どのような演技をみせるのか注目したい。市野井雪...宮本信子夫に先立たれ孤独に暮らす75歳のおばあちゃん。キレイな表紙に惹かれてジャケ買いした漫画がBLだったことをきっかけに、すっかりBLに魅了される。ひとりぼっちで過ぎ去る時間に寂しさを感じていたが、本屋のBLコーナーで佐山うららと出会う。担当するのは、『マルサの女』でシカゴ国際映画祭最優秀主演女優賞、第11回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第61回キネマ旬報主演女優賞などを受賞した宮本信子。近年も連続テレビ小説「ひよっこ」、映画『STAND BY ME ドラえもん 2』『キネマの神様』などに出演し、精力的に活動している。なにわ男子の高橋恭平&古川琴音も出演河村紡役...なにわ男子・高橋恭平幼いころから同じ団地に住むうららの幼馴染で、お互いを“うらっち”と“つむっち”と呼び合う気心知れた間柄コメダ優...古川琴音うららと雪が出会うきっかけとなったBL漫画家沼田...光石研雪の書道教室へ親子で通う印刷所のおじさん花江...生田智子外国で暮らす雪の娘橋本英莉...汐谷友希うららのクラスのマドンナちまき...菊池和澄コメダ優のアシスタント佐山美香... T 字路 s の伊東妙子うららの母まさき...大岡周太朗雪の書道教室へ通う沼田の孫劇中BL漫画はじゃのめが担当劇中で主人公たちが愛読するBL漫画「君のことだけ見ていたい」の作画は、じゃのめが担当。「君のことだけ見ていたい」のキャラクター咲良と佑真は、劇中では漫画を飛び出し、“映画”ならではの演出でも登場するという。岡田惠和の脚本×監督は狩山俊輔脚本は、連続テレビ小説「ひよっこ」「ちゅらさん」、映画『阪急電車~片道15分の奇跡~』『8年越しの花嫁 奇跡の実話』など、名作ドラマ&映画を数多く手掛けてきた岡田惠和。監督は、「妖怪人間ベム」「奇跡の人」『青くて痛くて脆い』などの狩山俊輔が務めた。主題歌はT字路 s「これさえあれば」を芦田愛菜&宮本信子がカバー主題歌はT字路 sの人気曲「これさえあれば」を芦田愛菜&宮本信子がカバーしたもの。T字路 sによる演奏のもと、芦田愛菜&宮本信子が歌唱した。なお、T字路 sは、映画『メタモルフォーゼの縁側』で主題歌のみなら ず音楽全般を担当。 これまで映画主題歌を提供したことはあるが、映画音楽を制作するのは初と なる。<映画『メタモルフォーゼの縁側』あらすじ>うらら、17歳。毎晩こっそりBL漫画を楽しむ女子高生。雪、75歳。夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人。ある日、ふたりは同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBLだった。初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。そんなふたりがBLコーナーで出会ったとき、それぞれ閉じ込めていたBL愛が次から次へと湧き出した。それからは雪の家の縁側にあつまり、読んでは語りを繰り返すことに。そして二人はある挑戦を決意する。【詳細】映画『メタモルフォーゼの縁側』公開日:2022年6月17日(金)原作:鶴谷香央理「メタモルフォーゼの縁側」(KADOKAWA)脚本:岡田惠和監督:狩山俊輔出演:芦田愛菜、宮本信子、高橋恭平、古川琴音、生田智子、光石研、汐谷友希、伊東妙子、菊池和澄、大岡周太朗プロデューサー:河野英裕、谷戸豊、大倉寛子
2021年11月28日鶴谷香央理さんの漫画『メタモルフォーゼの縁側』が、俳優の芦田愛菜さんと、同じく俳優の宮本信子さんで実写映画化することが発表されました。数々の漫画賞を受賞した作品の実写映画化2017年に連載を開始した同作は、口コミで話題を集め『このマンガがすごい!』『文化庁メディア芸術祭 マンガ部門』など数々の漫画賞を受賞した人気作。人付き合いが苦手な17歳の女子高生・佐山うららと、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の市野井雪、58歳の年の差がある2人の主人公が、男性同士の恋愛を描くボーイズラブ漫画を介して心を通わせていく、ヒューマンストーリーです。佐山うららを演じる芦田さん、市野井雪を演じる宮本さんは、過去に孫と祖母役で共演していました。今回、58歳の年の差がある友人同士という役を演じるにあたり、2人は意気込みを語っています。芦田愛菜コメントオファーを頂いたときに原作を読ませていただきました。読めば読むほどあったかくて元気になるような、愛おしくて抱きしめたくなるような作品だと思いました。宮本さんとは10年前は孫役として共演させていただき、今回はお友達役として再びご一緒できてとても嬉しかったです。宮本さんはご自身が納得いくまで台詞を合わせたり、現場を動かれている姿が印象的で、一緒にお芝居をさせていただくと私自身も頭で考えるのではなく自然に体が動いていき、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします。宮本信子コメント最初にお話しを頂いたとき、まず「“BL”とは何のことですか?」と質問させて頂きました。原作を読ませていただき、鶴谷さんの絵があたたかくて、やさしくて、素敵でした!隅々までいいんですもの。雪さんも魅力的な人物なので、岡田さんが書かれた台詞と共に、少しでも雪さんに近づけたらと思いました。お相手の愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです。今回の共演は嬉しく楽しみにしておりました。ボーイズラブがつないだ、不思議な縁。生まれも育ちも境遇も異なる2人がどう心を通わせ、そして、どう変化していくのでしょうか。久々の共演となる芦田さんと宮本さんの演技にも注目したい映画『メタモルフォーゼの縁側』は、2022年初夏に全国で公開予定です。『メタモルフォーゼの縁側』あらすじうらら、17歳。毎晩こっそりBL漫画を楽しむ女子高生。雪、75歳。夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人。ある日、ふたりは同じ本屋にいた。うららはレジでバイト。雪はきれいな表紙に惹かれて漫画を手にとっていた。それがBLだった。初めての世界に驚きつつも、男子たちが繰り広げる恋物語にすっかり魅了されてしまう雪。そんなふたりがBLコーナーで出会ったとき、それぞれ閉じ込めていたBL愛が次から次へと湧き出した。それからは雪の家の縁側にあつまり、読んでは語りを繰り返すことに。そして二人はある挑戦を決意する。©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会[文・構成/grape編集部]
2021年11月25日女優の芦田愛菜と宮本信子が映画『メタモルフォーゼの縁側』(2022年初夏公開)に出演することが25日、明らかになった。同作は「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理による同名漫画の実写化作。17歳の人付き合いが苦手な女子高生・佐山うらら(芦田)と、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の市野井雪(宮本)の2人がBLをきっかけに出会い、年の差58歳の友情を育む。2人の共演は芦田が第54回ブルーリボン賞 新人賞を史上最年少で受賞し、宮本信子が日本アカデミー賞 優秀助演女優賞、報知映画賞 助演女優賞を受賞した『阪急電車~片道15分の奇跡~』(11年)以来、10年ぶり2度目となる。『阪急電車』でも脚本を担当した岡田惠和が、それぞれ別のさみしさを抱えたうららと雪の友情と変化を丁寧に脚本に紡ぎ、狩山俊輔監督が美しく映像に落とし込んだ。撮影はすでに終了し、公開は来年を予定している。○芦田愛菜 コメントオファーを頂いたときに原作を読ませていただきました。読めば読むほどあったかくて元気になるような、愛おしくて抱きしめたくなるような作品だと思いました。宮本さんとは10年前は孫役として共演させていただき、今回はお友達役として再びご一緒できてとても嬉しかったです。宮本さんはご自身が納得いくまで台詞を合わせたり、現場を動かれている姿が印象的で、一緒にお芝居をさせていただくと私自身も頭で考えるのではなく自然に体が動いていき、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします。○宮本信子 コメント最初にお話しを頂いたとき、まず「“BL”とは何のことですか?」と質問させて頂きました。原作を読ませていただき、鶴谷さんの絵があたたかくて、やさしくて、素敵でした! 隅々までいいんですもの。雪さんも魅力的な人物なので、岡田さんが書かれた台詞と共に、少しでも雪さんに近づけたらと思いました。お相手の愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです。今回の共演は嬉しく楽しみにしておりました。○原作:鶴谷香央理 コメント初めて企画書をいただいた時は、嬉しくてしばらく鞄に入れていました。プロット、台本といただくうちに、映画というのは、大勢の人のその場の工夫によって組み上げられ、変化していくものだと体感することができました。私が垣間見たその過程は、山あり谷ありの中でも誠実で、ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです。(C)2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会 (C)2018 Kaori Tsurutani/KADOKAWA
2021年11月25日芦田愛菜と宮本信子が、BL(ボーイズラブ)漫画を通じて“親友”になる女子高校生と老婦人を演じる映画『メタモルフォーゼの縁側』が2022年に公開決定。芦田さんと宮本さんは『阪急電車~片道15分の奇跡~』(11)以来10年ぶりの共演を果たす。原作は、2017年に連載が始まって以降、じわじわと話題を呼び「このマンガがすごい!」「文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の同名漫画。本作の主人公は、17歳の人付き合いが苦手な女子高生・佐山うらら。ひとりこっそりとBL漫画を読むことが毎日の楽しみ。もうひとりの主人公・市野井雪は、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳のおばあちゃん。キレイな表紙に惹かれてジャケ買いした漫画をきっかけにBLに魅了される。そんなふたりがBLをきっかけに出会う。年齢も立場も肩書きも全く違うけれど、一緒に漫画を読んで、一緒に笑って、一緒に泣いて、時には激論を交わし、年の差58歳の友情を育み、その人生は意外な方向に転がりだしていく…。うららを演じるのは芦田愛菜。2010年に「Mother」で脚光を浴びて以降、『パシフィック・リム』(13)でハリウッドデビュー。近年では、連続テレビ小説「まんぷく」で史上最年少の語りを務め、2020年は『星の子』に主演、大河ドラマ「麒麟がくる」で明智光秀の娘・たま役で出演するなど、数々の映画、ドラマ、CMなどで活躍する国民的女優。また、雪を演じるのは日本を代表する名優・宮本信子。『お葬式』(85)で第8回日本アカデミー賞優秀主演女優賞受賞。『マルサの女』ではシカゴ国際映画祭最優秀主演女優賞、第11回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第61回キネマ旬報主演女優賞など多数受賞。近年では連続テレビ小説「ひよっこ」、映画『いちごの唄』『STAND BY MEドラえもん2』(声の出演)、『キネマの神様』など精力的に活動している。2人は芦田さんが第54回ブルーリボン賞新人賞を史上最年少で受賞し、宮本さんが日本アカデミー賞優秀助演女優賞、報知映画賞助演女優賞を受賞した『阪急電車~片道15分の奇跡~』以来10年ぶりの2度目。宮本さんとの撮影を振り返り、芦田さんは「10年前は孫役として共演させていただき、今回はお友達役として再びご一緒できてとても嬉しかったです」とコメント。「一緒にお芝居をさせていただくと私自身も頭で考えるのではなく自然に体が動いていき、うららの気持ちをスッと引き出していただいたような気がします」とコメント。一方の宮本さんは、「愛菜さんとは10年前、おばあさんと孫として共演しました。あの頃は私の手の中に小さな手がスッポリ入ったんです」と当時を懐かしみ、「今回の共演は嬉しく楽しみにしておりました」と明かした。原作者・鶴谷香央理は漫画が映画にメタモルフォーゼ(=変形、変身)したことに関して「嬉しくて(企画書を)しばらく鞄に入れていました」と話す。撮影現場を見学し、「ひとつひとつが輝いていて、映画への憧れが大きくなるばかりでした。最後にどんな作品ができあがるのか、今から本当に楽しみです」と期待を寄せている。脚本を担当したのは、連続テレビ小説「ひよっこ」や『阪急電車~片道15分の奇跡~』ほか、『8年越しの花嫁 奇跡の実話』など、名作ドラマを数多く手掛けてきた岡田惠和。それぞれの寂しさを抱えたうららと雪の友情と変化を丁寧に脚本に落とし込み、ドラマ「妖怪人間ベム」「奇跡の人」、映画『青くて痛くて脆い』などの狩山俊輔が監督を務めた。『メタモルフォーゼの縁側』は2022年初夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2021年11月25日マンガの目利きも、BL好きも、巷のマンガファンも、口々に絶賛。それが、鶴谷香央理さんの『メタモルフォーゼの縁側』だ。老婦人と女子高生が織りなす、何かに夢中になれる幸せな時間。「BLで何か描きたいと提案したら、担当さんが、じゃあ主人公は老婦人と高校生とか年齢差のあるふたりでどうですか、というアイデアを出してくれました」かくて決まった主人公が、75歳の寡婦・市野井雪と、17歳の隠れ腐女子の高校生・佐山うらら。ふたりがBLコミックを介して育む、年の差を超えた友情は……。アウトラインを説明すればこうなるが、もっとも心を射抜かれるのは、好きなものを素直に好きと言い合える幸福感や高揚感が、清々しく温かく繊細に描かれているところ。「ひとりぼっちの者同士が出会い、変わっていくさまをテーマにしようと思ったんです。雪さんにもうららちゃんにも一応、家族や友人知人はいるわけですが、心情的には『何となく自分はひとりぼっちだ』と思っている。そういう人って案外多い気がするんですね。だからこそ、好きなものを存分に語り合うちょっとした会話の中で、本当に心が通ったような気持ちになれたらすごく満たされますよね。そんな空気感をマンガで描けたらいいなと思ったんです」ご自身も、うららのように、好きなものに、内向きだったころが。「高校時代、BLにしても、私は好きなんだけれど、自分の趣味をどういうふうにさらけ出していいかわからなくて、素直に表現することにはためらいがありました。友達もちゃんといたんですが、同時に、同世代とうまくつき合うのって難しいなと感じてもいました」そんなモヤモヤ感描写がリアル。ちなみに、雪がうららをお茶に誘うところから、ふたりの交流は深まっていくのだが、「あれは私のひとつの憧れのようなものかもしれません。雪さんまではいかずとも、もう少し大人になったら、好きという思いにいろいろ素直になれるのかもしれないなと(笑)」うららのイマドキな家庭環境や、「うらっち」「つむっち」と呼び合う幼なじみ・紡や、彼の彼女との関係も、気になるところ。「BLもそうですが、恋愛も考えだすと何が何やらな感じで(笑)。模索しながら描いています」『メタモルフォーゼの縁側』タイトルは「けもの」(シンガーソングライター青羊(あめ)のソロプロジェクト)の楽曲「めたもるセブン」から着想。変化を自然に受け止める心を表現。KADOKAWA780円つるたに・かおり1982年生まれ。マンガ家。本書が初めてのコミックス。web「LIKE THIS」にて「don’t like this」を連載。なお、今秋にはコミックス第2巻を発行の予定。※『anan』2018年8月15・22日号より。写真・大嶋千尋(本)インタビュー、文・三浦天紗子©鶴谷香央理/KADOKAWA(by anan編集部)
2018年08月14日