●音のノウハウをFPGAに凝縮ポータブルアンプは、いまやパーソナルオーディオ愛好家の必須アイテム。高インピーダンスのヘッドホンをも駆動するアンプとしての機能だけでなく、ハイレゾ音源を再生する高性能DACの利用が目的だ。今回、その「凝縮感」が話題のChord「Mojo」を自宅のシステムでじっくり聴いてみた。○音のノウハウをFPGAに凝縮ポータブルアンプ選びの要点といえば、出力ワット数や入力端子の種類といったアンプ部のスペックもさることながら、近ごろではDAC部も重視される。PCやスマートフォンと組み合わせてデジタル入力することを前提に、搭載されるDACチップは何か、どのフォーマット(サンプリング周波数/量子化ビット数)まで対応しているか、DSDネイティブ再生が可能かどうかがポイントとなってくる。ここに紹介する「Mojo」は、「Hugo」で一躍名を馳せた英Chord Electronicsの製品であり、DAC部には専用DACチップではなくFPGAを積む。FPGAをひと言で表せば「プログラミング可能なLSI」、本機の場合は「Chordの音響ソフトウェア技術が詰め込まれたDACとしての役割を果たすLSI」となる。市販のポータブルアンプはその大半が既製の専用DACチップを積むが、Chordはプロ向けの製品と同じ手法をMojoにも採用した。この事実だけを見ても、開発陣の意気込みがうかがえる。Mojoに搭載されるXilinx社の最新・第7世代FPGA「Artix7」は、かなりパワフル。HugoにもXilinx社のFPGAX「Spartan6」が採用されているが、そちらは一世代前の40/45nmプロセスであり、Artix7は28nmプロセス。プロセスの微細化により、同じダイサイズで2倍以上のロジックセルを利用できるのだ。同じ処理が前世代FPGAの半分程度の消費電力で可能になったことが、Mojoのコンパクトさの理由といえる。DACとしてのスペックにも注目だ。PCMは最大768kHz/32bit、DSDは最大11.2MHzのネイティブ再生と、現存するほぼすべてのオーディオフォーマットに対応する。入力経路はUSB Micro-BのほかTOSLink(光デジタル、最大192kHz/24bit)とCOAXIAL(同軸デジタル、最大768kHz/32bit)を用意、コンポーネントオーディオとの組み合わせも可能だ。もっとも需要が高いと思われるスマートフォンとの接続だが、iPhoneはカメラコネクションキット、AndroidはUSB OTGケーブルを用意すればいい。Mojoに付属のマイクロUSBケーブル(A端子 → Micro B端子)は約7cm、やや長めのほうが取り回しやすいはずだ。動作確認はiPhone 6sとXperia Z Ultra(Android)との組み合わせで行ったが、試聴はiPhone 6sに絞り行った。接続に利用したカメラコネクションキットはDock(30ピン)版で、間にLightningアダプタを噛ませているが、特に支障なく「ONKYO HF Player」に認識された。試聴を開始して最初に感じたことは、対応フォーマットを気にしなくていい「楽さ加減」だ。再生可能なフォーマットが最大768kHz/32bit、DSDも最大11.2MHzに対応するため、HF PlayerのウリのひとつであるリアルタイムDSD変換も存分に活用できる。駆動力の高さもうれしい。出力インピーダンスは0.075Ω、出力レベルは35mW@600Ω / 720mW@8Ωと、そんじょそこらのヘッドホンアンプでは使いこなせないヘッドホンも軽々と扱える。しかもヘッドホンジャックは2基、同時使用が可能なため2人で同じ音源を楽しめる。3つ見える「曇りガラスのビー玉」はギミックではない。「M」の上にある玉は電源ボタンで、入力する音源のサンプリングレートにより色が変化する。残り2つはボリューム調節用で、こちらも音量を上げていくと赤 → 黄 → 緑 → 青……と10段階で変化する。初期状態はLEDが強すぎるが、ボリュームボタン2つを同時押しして輝度を下げるとよい塩梅の明るさに落ち着いた。●iPhoneとの組み合わせでDSD 11.2MHzを堪能○iPhoneとの組み合わせでDSD 11.2MHzを堪能肝心の「Mojo」の音だが、そこかしこにChordの音作りを感じさせ、聴く者を飽きさせない。全域にわたる解像感の高さのみならず、左右チャンネルの分離感、低域のパワーと張り、瑞々しい音の輪郭は、ヒット作「Hugo」を彷彿とさせるものだ。レンジ感はHugoほど広大ではないにせよ、このサイズでこのクオリティを実現したことには正直驚かされる。それがWTAフィルタ(アップサプリング後にΔΣ変調を行いアナログ電流に変換するCHORDの独自技術)による効果か、ディスクリート構成のパルスアレイDACによる効果かは断定できないが、実際に音を聴けば、Mojoを評する「凝縮感」というキーワードに納得するはずだ。Mojoの特徴を端的に表すのがピアノの音だ。試聴に利用した「オーディオテクニカ ATH-A2000Z」は、俊敏なレスポンスによる緻密な描写を得意とする密閉型ヘッドホンだが、強いアタックはもちろん弱めのタッチで残る余韻と空気感まで再現する。倍音成分も豊かに消え入る間際の音までしっかり描けば、感動もいや増しに深まろうというものだ。圧巻はDSD再生。音源が豊富にあるとは言えない状況だが、Mojoで再生するDSD 11.2MHzは艶といい滑らかさといい「DSDらしさ」の期待にじゅうぶん応えてくれる。そもそものS/Nの高さもあるが、パルスアレイDACのメリットとされるノイズ変動の少なさが奏功しているのだろう。気になった点といえば、バッテリーだろうか。MojoにはUSBオーディオ用と充電用2基のMicro-Bポートが用意されているが、USB DAC使用時にバスパワー給電されない。スマートフォンのバッテリーを消費しないようにという配慮だろうが、バッテリー残量を気にしつつ音楽を聴かなければならない。ときどき端子を差し替えて充電するか(当然音楽は聴けない)、Mojo用の電源を別に用意するかの二択になるわけで、これはなかなか悩ましい。バスパワー給電に切り替えるスイッチがあればうれしいところだ。急速充電に対応していないことも気になる。ほぼ同じ容量のバッテリーを積むスマートフォンが90分程度でフル充電できるところが、5時間ほど要してしまうのだ(5V/1Aアダプター使用時)。バスパワー給電できれば、さほどデメリットにならないだろうが、うっかり充電不足の状態で外出すると悔しい思いをするはずだ。もうひとつ言っておきたい。Mojoに始まった話ではないが、Chordの製品はデザインとネーミングが個性的すぎる。今回の「ビー玉」も、正直なところ微妙な気分を拭えない。音質と機能に関しては申し分なく、価格に見合ったパフォーマンスを提供してくれるが、その独特のセンスを魅力に思えるかどうかは人による。英国のメーカーであるだけに、モンティ・パイソン的なアイロニーに対する理解が求められるようだ。
2016年02月25日サイモン・ペッグ×モンティ・パイソン×ロビン・ウィリアムズという、コメディ界のレジェンドたちが“地球の危機を救う”『ミラクル・ニール!』。最近、かつてない猫ブームが盛り上がりを見せる中、“犬だってこんなにかわいいんだ”とばかりに、主人公ニールを演じるサイモンが愛犬デニスについて紹介する映像が解禁となった。地球滅亡を企むエイリアンたちに選ばれ、右手を振るだけで何でも願いが叶うミラクルパワーを手に入れた超テキトー男・ニール。そのパワーで喋れるようになった愛犬デニスとともに、地球の危機に立ち向かう!?英国の伝説的グループ「モンティ・パイソン」のメンバーが、監督(テリー・ジョーンズ)&声優で登場し、彼らの大ファンというサイモンと、故ロビンがまさかの犬の声役で最後の出演を果たした本作。今回の映像では、地球の運命を背負わされた教師ニールを演じるサイモンが、喋れるようになった“相棒”犬について紹介している。デニスを演じるのは、雑種犬のモジョ(mojo)、4歳の雄犬だ。捨て犬だったモジョが演技の訓練を始めて約2年半、本作で華々しくデビューを飾った、人間でいえばシンデレラ・ボーイ!?サイモンはモジョが大好きだと言い、犬の訓練士によると、モジョもサイモンをとても気に入っていて、2人の相性もいいとのお墨付き。サイモンは動物と演技するときの大変さをボヤいてはいるものの、モジョとじゃれつく姿や撮影の様子を見ていると、思わず微笑まずにはいられない。併せて解禁された、撮影舞台裏でのサイモンとモジョの2ショット写真では、トレーラーに2人仲良く腰掛け、“バディ感”がにじみ出ている。劇中で地球の運命を託されてしまったニールとデニス。予想を超える大活躍をするデニスことモジョの、その右手(右足?)にもぜひ注目してみてほしい。『ミラクル・ニール!』は4月2日(土)より渋谷シネクイントにて先行公開、4月9日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月23日サイモン・ペッグが主演し、テリー・ジョーンズが監督を務め、故ロビン・ウィリアムズとモンティ・パイソンのメンバーが声の出演を果たしたヒューマン・コメディ『ミラクル・ニール!』の特別映像が公開になった。その他の画像/特別映像が公開本作の主人公ニールは、愛犬・デニスとイギリスで暮らすごく平凡な教師。ある日、はるか銀河系の彼方で、地球滅亡を企むエイリアンたちによって、“銀河法”(どんな星も一度は存亡のチャンスを与えるべきと定められている銀河の法律)が発令され、ニールには何も知らされないまま“地球の運命”と“全知全能の力”を託されてしまう。特別映像は、ペッグがデニス役の雑種犬モジョについて語ったもの。ニールの“力”によってしゃべれるようになったデニスの声は、ロビン・ウィリアムズが演じている。ペッグは「モジョはかわいい犬でね…」とニコニコしながら話し出すも、撮影現場では、自分の演技は二の次で、モジョの演技が優先されることを嘆いているが、訓練士は、ペッグはモジョが大好きで、モジョも彼を気に入っていて相性がよく、いいコンビだったと明かしている。1歳半から演技の訓練を始め、これがデビュー作というモジョは、ペッグと息の合った掛け合いを見せており、その様子が垣間見られるシーンも登場する。「あなたの役に立たないと生きていけない」とご主人に忠実で愛嬌たっぷりのデニスと、知らぬ間に地球の運命を背負わされたニールはどうなってしまうのか? コメディ界のレジェンドたちを4本足で支えた立役者“モジョ”の名演技に注目だ。『ミラクル・ニール!』4月2日(土)渋谷シネクイントにて先行公開4月9日(土)新宿バルト9ほか全国公開
2016年02月23日主演にサイモン・ペッグ、声優として故ロビン・ウィリアムズを迎え、伝説の英国コメディグループ「モンティ・パイソン」が再集結という超豪華メンバーで贈る『ミラクル・ニール!』の公開が4月2日(土)に決定。併せて、爆笑シーン満載の特別予告映像が解禁された。はるか銀河系の先の先――。ひそかに地球を狙うエイリアンたちへの対抗策として選ばれたのは、超テキトーに選ばれたロンドンの教師・ニール(サイモン・ペッグ)だった。知らぬ間に地球の運命を背負わされ、全知全能の力を手に入れたニールは、そのパワーで愛犬のデニス(声の出演:ロビン・ウィリアムズ)とお喋りをしたり、死んだ人間をゾンビにして生き返らせたりとやりたい放題。果たして、ニールは地球の運命を変えられるのか?人類はこのまま週末を迎えてしまうのか!?超豪華コメディスターの奇跡の競演に、パイソンズファン、サイモン・ペッグファンが公開を待ち望んでいた本作。今回公開された特別映像では、サイモン演じるニールとロビン演じる愛犬・デニスのコミカルな掛け合いがお披露目。全知全能の力で自らに「すごい男にしろ!」と右手を振ったニールが、予想だにしない姿に変わる様など、爆笑必至のシーンが新たに盛り込まれた映像となっている。併せて公開された、一体どんなシチュエーションなのか見当もつかない(!?)インパクトの場面写真も、要チェックだ。コメディファンにはたまらないメンバーが揃ったミラクルムービーを、まずはこちらの映像から覗いてみて。『ミラクル・ニール!』は4月2日(土)より渋谷シネクイントにて先行公開、4月9日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月05日『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』や『スター・トレック』シリーズから『宇宙人ポール』『しあわせはどこにある』などまで、幅広い役柄をこなすサイモン・ペッグが、まさかの“ミラクルパワー”を手に入れる英国発のコメディ『ミラクル・ニール』。このほど、ニールの愛犬デニスの声を務めたロビン・ウィリアムズの声も蘇る本作の予告編映像と、愉快なポスターが解禁となった。はるか、銀河系の先の先―。そこではエイリアンたちが地球滅亡を企んでいた。だが、銀河法でどんな星も一度は存亡のチャンスを与えるべきと定められているため、地球の運命は、超テキトーに選ばれたロンドンの教師・ニール(サイモン・ペッグ)に委ねられることに。知らぬ間に地球の運命を背負わされた彼が手に入れたのは、右手を振るだけで願いが叶う、全知全能の力!しかし、ニールがそのパワーですることといえば、愛犬のデニスとお喋りをしたり、死んだ人間をゾンビにして生き返らせたりとロクなことにしか使わない。果たして、ニールは地球の運命を変えることができるのか!?英国の伝説的グループ「モンティ・パイソン」のメンバーが、監督(テリー・ジョーンズ)、そして声優として参加し、彼らの大ファンでいまやハリウッドスターとなったペッグが熱望して主演、さらに故ロビン・ウィリアムズがまさかの愛犬デニスの声を務め、最後の映画出演を果たすという、コメディ界のレジェンドたちの奇跡の共演が実現した本作。このたび解禁された予告映像では、右手を振るだけで何でも願いが叶う不思議な力を授けられた中年男・ニールが登場!そんな全人類が憧れるミラクルパワーを手に入れた彼がまず願ったのは、なんと愛犬デニスと会話をすること。しかも、その犬デニスがとんでもないおしゃべりだったため、意中の彼女(ケイト・ベッキンセール)が訪ねてきても、大変な事態に。映像中には2014年に急逝したロビンの吹き込んだ声が、活き活きと蘇り、ペッグとの二度とは見られない奇跡の掛け合いとドタバタコンビぶりは必見だ。また、コメディ界の「ビートルズ」と崇められる「モンティ・パイソン」のテリー・ジョーンズが監督なだけに、地球を救うためや好きな女性を振り向かせるためにミラクルパワーを使っても、全然うまくいかないニールの様子は、笑いを誘うとともに皮肉もバッチリ。しかも、ニールを選抜したエイリアンたちの声を「モンティ・パイソン」の面々が演じているのも堪らない。サイモン・ペッグ×モンティ・パイソン×ロビン・ウィリアムズがそろったミラクルムービーを、まずはこちらの映像から楽しんでみて。『ミラクル・ニール!』は2016年4月、渋谷シネクイント、新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月16日『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』のテリー・ギリアム監督の最新作『ゼロの未来』を完成させた。プロモーションのために来日したギリアム監督は、最新作では“本当の幸福”について描いたと語る。その他の写真ギリアム監督は伝説のコメディ集団“モンティ・パイソン”のメンバーとして活躍し、先の2作のほか『バンデットQ』『フィッシャー・キング』『ブラザーズ・グリム』など独創的な映画を次々に発表。世界各国に熱狂的なファンがいる映画作家だ。本作では、荒廃した教会にひきこもって謎めいた数式“ゼロ”の解明に励む天才プログラマーが、魅力的な女性と“ゼロ”の秘密を知る青年に出会い、人生が大きく変化していく様が描かれる。本作も傑作『未来世紀ブラジル』同様、近未来が舞台だが、ギリアム監督は現代はさらに“ブラジル化”しているという。「ネットが普及したのは大きな変化だけど、いまだにテロはあるし、人々はいまだに国家が力を持っているという“フリ”を続けている。我々はこれだけの脅威にさらされているんだから、安全のためにはもっと国家に監視してもらわないとダメだ!ってわけだ。大きな変化は、社会を動かしているのが、国や政府や政治家ではなくて“企業”ということをみんながわかってきたことだと思う。企業が楽しいものを提供することで、ユーザーは何も考えなくなるんだ。彼らは仕事すら楽しいと感じさせようとしているんだよ」そんな世界でコーエンは、人と関わるのを拒み、誰もいない教会で“人生の意味”を教えてくれる電話がかかってくるのを待ちながら、謎の数式“ゼロ”の解明に挑んでいる。「映画の中ではあちこちに広告が出てきて『あれを買え、これを買え』と言ってくるし(笑)、コーエンは幸福になれる電話をただ待っている。コーエンはとても現代人の典型だと思う。電話を待っている間に“現在”を生きることを忘れてしまっているんだ。そうじゃないんだ。世の中には説明できないけれども、経験しないとわからないことや、相手から得られる幸福がある。この映画はそのことに言及した作品だと思うよ」。「多くの人が歩いている方向と違う方向に歩いていくのが私という人間なんだ」と豪快に笑うギリアム監督は、「今後も新作を作り続けていきたい」と語る。「私の作品を気に入ってくれる人は多数派じゃないかもしれないけど、確実に存在しているんだ。だからそういう人たちに向けてこれからも作り続けていきたいし、これからも自分のやり方を変えないよ」『ゼロの未来』5月16日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
2015年05月13日3.1 フィリップ リム(3.1 Phillip Lim)15SSシーズンに、スパイシーなパイソン柄のハイカットスニーカー「MORGAN」(6万円)が登場。パイソンスキンが全面にプリントされた牛革仕立てのアッパーは、大胆なカッティングやステッチングによって、幾何学的でユニークな表情に。凹型に貼られたソールも独創的だ。履き口と一体化したシュータンはネオプレンのような素材を使っており、どこか未来的。また、シューレースに代わり、ゴム仕様になっているためスリッポンのようなスムーズに着脱とフィット感のある履き心地も新しい。デザイン性だけでなく、実用性も兼ね備えたハイブリットシューズだ。サイズ展開は35から38。<問い合わせ先>3.1 フィリップ リム ジャパンTEL:03-5411-2870
2015年03月20日『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』のテリー・ギリアム監督の最新作『ゼロの未来』の予告編映像が公開になった。本作はギリアム監督がコンピュータに支配された近未来を舞台に描く人間ドラマだ。予告編映像ギリアム監督は伝説のコメディ集団“モンティ・パイソン”のメンバーとして活躍し、先の2作のほか『バンデットQ』『フィッシャー・キング』『ブラザーズ・グリム』など独創的な映画を次々に発表。世界各国に熱狂的なファンがいる映画作家だ。本作の主人公コーエンは、荒廃した教会にひきこもって謎めいた数式“ゼロ”の解明に励む天才プログラマー。これまで彼は孤独に数式と向き合ってきたが、ある日をきっかけに魅力的な女性ベインズリーと“ゼロ”の秘密を知る青年ボブと出会い、人生が大きく変化していく。主人公のコーエンを名優クリストフ・ヴァルツが演じるほか、劇中にはベン・ウィショー、ティルダ・スウィントン、マッド・デイモンらもカメオ出演しているという。このほど公開された予告編の冒頭には、近未来の都市など、日本の文化を思わせるデザインが数多く登場するが、ギリアム監督は「私が初めて日本を訪れたときに、とても西洋化されたホテルに宿泊し、そのあと秋葉原に行ったんだ。秋葉原駅で電車を一歩降りると、騒音や映像やダンスをしている姿や洗濯機やタイプライターや踊っている人の姿が目や耳に入ってきて…あんなカルチャーショックを受けたのは生まれて初めてだった。『ゼロの未来』のオープニング・シークエンスは、私の秋葉原旅行そのものなんだ」とコメントしている。『ゼロの未来』5月16日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
2015年02月20日ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM』が2月16日、東京・赤坂ACTシアターで開幕。公演前にユースケ・サンタマリア、平野綾、ムロツヨシ、松下優也、貴水博之、マギー、皆川猿時、池田成志ら出演者のほか、演出の福田雄一が取材に応えた。同作はイギリスの伝説的コメディ・グループ“モンティ・パイソン”の長編映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を原作に、アーサー王とその騎士たちが聖杯を求めて繰り広げるドタバタを描く作品。グループのメンバーであるエリック・アイドルが自ら脚本・音楽・詞を手がけてミュージカル化。2005年にはトニー賞最優秀ミュージカル賞を受賞している。2012年に日本版が初演され、今回が3年ぶりの再演。初演に引き続き、演出は福田雄一が務める。アーサー王役を務めるユースケは初日を迎えた心境について「稽古の時に“本番まで2週間ある”って余裕ぶっこいてたら、ばたばたと初日はやってくるもんですね。ただ、再演なのでまだ緊張はしてないです。いつもみたいにテキーラを一杯あおって舞台に飛び出して行きますよ!」とコメント。すぐさまマギーが「お酒1滴も飲めないのに!」とツッコむなど、出演者の息はピッタリの様子。マギーは自身が務めるアーサー王の召使い、パッツィについて「このミュージカルの中で唯一のツッコミ役。皆さん稽古から全力でボケ続けてくるので、本番ではもっとボケて来ると思う。全力でツッコんでいきたい」と意欲を見せた。また制作発表から「代役が欲しい」と言っていたユースケは「一番理想なのはダブルキャスト、調子が悪い時はその人に、調子が良ければそのまま俺がやり続ける」とこの日も本気とも冗談ともつかないコメント。すると周りから「ホリくんにはもう台本が渡っているから」と制作発表でユースケの代わりに登場したモノマネ芸人、ホリの名前が登場し、笑いに包まれた。ユースケは「ただ舞台の出来は、初演に比べて確実にパワーアップしましたね」と自信をのぞかせた。今回、同作に初めて出演する平野は、湖の貴婦人役の衣装に身を包み「紅一点なので、皆さんに支えてもらいつつ頑張ります」とコメント。すぐさま演出の福田が「綾ちゃん、胸にパットが何枚入ってるか言わなくていいんですか?」と質問すると、動揺した平野は「ちょっとやめてください!6枚です!」と即答。会見場が笑いに包まれる中、さらにユースケが「本当は8枚です、最初は12枚入れようとしていた」と言うと、平野は「ネットが荒れるからやめてください!」とツッコんだ後、「衣装について言うと、今着ているやつ以上にスケスケだったり、大丈夫?って思うような水着みたいなものもあります、色々頑張ります!」と語った。ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM』は3月1日(日)まで東京・赤坂ACTシアター、3月6日(金)から8日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、3月14日(土)・15日(日)は福岡・福岡市民会館大ホールにて上演。チケット発売中。
2015年02月17日ナンセンス・コメディ集団「モンティ・パイソン」による大ヒット映画を元につくられ、2012年には福田雄一演出により日本でも上演されたミュージカル『モンティ・パイソンのスパマロット』。その再演に、ユースケ・サンタマリアが再び参加することが決定した。ミュージカル「モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM」の公演情報アーサー王と従者パッツィが円卓の騎士団を結成。聖杯を探す旅に出るという物語なのだが、ユースケ自身「内容がない!」と言い切るように、話の筋はさして重要ではない。「僕が思うユースケ・サンタマリアのモットーというのが、とにかく意味のないことをやり続けようってことなんです。それで今、結構いい状態ですし。その点『~スパマロット』っていうのは、すごい正攻法で“意味のないこと”を具現化した舞台(笑)。ただこれはこれで、すごく贅沢な舞台だなって思います」。内容はないがとにかく面白い!そんな口コミが一気に広がり、初演時は大盛況。ユースケ自身も「お客さんの圧がすごかった!」と、当時を振り返る。出演者はその笑いを生み出すため奮闘していたわけだが、中でも劇中の“フリータイム”は、彼らを日々悩ませていたらしい。「僕自身、そんなにアドリブがきく方だとは思っていないんですよ。でも共演者の方が仕かけてくる人ばっかりなんで(笑)。そうしたらもう舞台上では乗っかるしかないですからね。まぁそれが楽しい時間でもあり。ただ今回はそのすべてを受け止めず、ムーディ勝山のように、右から左に受け流していこうと思います(笑)」。共演者には新メンバーの3人もいるが、その多くが初演と同じ顔ぶれ。特に池田成志の存在は、大きな位置を占めているという。「舞台をやりまくってる成志さんですけど、これほど弾けられる舞台ってなかなかないと思うんです。しかも成志さんって、同じバカでも『本気でバカやろうぜ!』って言う人だから。本当に僕は名ばかりの座長で(笑)、成志さんが精神的支柱になってくれていましたし、そのおかげで一本芯の通った舞台になったと思います」。正直、このカンパニーに圧倒的なスターはいない。しかしそういったことを凌駕し、観客を魅了してしまう何かが、『~スパマロット』にはある。「僕らスパマロット軍団は、今回も全員でお客さんを楽しませたいと思っています。ミュージカル、演劇、どっちのファンも楽しめるものになっていると思いますし、ちょっとこれ、エンターテインメントとして実はすごいものだと思いますよ!」2月16日(月)から3月1日(日)までの東京・赤坂ACTシアターでの公演を皮切りに、3月6日(金)から3月8日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、3月14日(土) ・15日(日)に福岡・福岡市民会館大ホールにて上演。チケットは好評発売中。取材・文:野上瑠美子
2014年12月27日ユースケ・サンタマリア主演ミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM』の製作発表が11月10日、都内で行われ、ユースケをはじめ、ムロツヨシ、松下優也、貴水博之、マギー、皆川猿時、池田成志らキャスト陣と、上演台本・演出を手がける福田雄一が会見に顔を揃えた。『モンティ・パイソンのSPAMALOT featuring SPAM』チケット情報イギリスの伝説的コメディ・グループ“モンティ・パイソン”の長編映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を原作に、アーサー王とその騎士たちが聖杯を求めて繰り広げるドタバタを描く作品。モンティ・パイソンのメンバーであるエリック・アイドルが自ら脚本・音楽・詞を手がけてミュージカル化。2005年にはトニー賞最優秀ミュージカル賞を受賞した爆笑ミュージカル・コメディだ。2012年の日本版初演に引き続き、今回も福田雄一の演出、ユースケ・サンタマリア主演で再演する。会見冒頭、モノマネ芸人のホリがユースケになりすまして登場、爆笑に包まれながら、もっともらしく挨拶。そこへ、何も知らされずに15分遅れでユースケ本人が会場入り。「なんだこりゃ」と驚きながらもユースケは「今回はダブルキャストなの?」とまぜっかえす。舞台同様のおふざけたっぷりの会見スタートとなった。ユースケは主人公アーサー王役。「演じる覚悟はこの中の誰よりもある。ただ体力が続くかどうか。衣裳の鎧が重くて大変なんです。万が一降板ということになったら、代わりはナオト・インティライミなんかどうかな。字ずらが似ているってだけですけど。似ている人だったら筧利夫さん。でも大先輩だし、画ずら的にはホリもありかな。遠目にはわからないと思うし」とユースケ。ムロツヨシ、マギー、皆川猿時、池田成志は初演から引き続き出演。一方、今回からの参加となるのが平野綾、松下優也、貴水博之。貴水と松下はそれぞれ「皆様の力を借りて、普段抑えている、ちょっとへんてこな貴水をお見せしたい。新しい自分を開花させることができたら」(貴水)、「稽古場から楽しんでいきたい。真面目に取り組んで、それが笑いになればいいなと。最年少なので体力面は大丈夫です」(松下)と意気込みを語った。公演は2015年2月16日(月)から3月1日(日)東京・赤坂ACTシアター、3月6日(金)から8日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、3月14日(土)・15日(日)福岡・福岡市民会館大ホールにて。チケット発売中。
2014年11月10日1997年に発表された映画が大ヒットを記録し、その後、ブロードウェイでミュージカル化もされた『フル・モンティ』。本作が、ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズなどで知られる福田雄一の演出により、来年1月に上演される。そこで今回のキャストで、過去多くの福田作品に参加してきた、ムロツヨシと中村倫也に話を訊いた。ミュージカル『フル・モンティ』チケット情報『~ヨシヒコ』などの福田作品のほか、ムロが主宰を務める舞台『muro式』でも共演経験のあるふたり。俳優としてどうお互いを見ているのか尋ねると、中村は「持ってくんですよね~、ムロさん」とニヤリ。「それが悔しくもあり、頼もしくもあり…。常に刺激をくれる素敵な先輩なので、またご一緒できるのはすごく楽しみですし、負けたくないって気持ちもあります」と意気込みを語る。一方ムロも、「最近、舞台上の倫也がどんどん輝いて見えるんです。新しいツヨシを作るためにも(笑)、今回そんな倫也からいろんなものを盗みたいと思います!」と、ライバル心を燃やす。『フル・モンティ』という題材以上に、彼らにとってはやはり、福田の存在が出演の大きな決め手になったと言う。特に福田作品に欠かせない存在であるムロは、福田の笑いについて、「一度分かりやすいところまで持っていくのがすごい」とズバリ。さらに「子供からお年寄りまでわかる笑いを入れつつ、ちゃんと自分の好きな笑いも組み込んでいく。俳優としてそういう脚本をもらえることは大きなやりがいであり、その脚本を越えていくのが僕の仕事だと思っています」と力強い口調で話す。また主演を務めるのは、本作で初舞台を踏む山田孝之。そんな山田とデビュー作『H2~君といた日々』で共演した中村は、「撮影の合間に山田くんが、『カラオケは好き?今度一緒に行こうよ』って誘ってくれたんです。でも結局その時は行けなかったんですけど、今になってこの共演ですからね。初めて一緒に歌うのが国際フォーラムって!」と、不思議な縁に驚きの表情を浮かべる。もちろん『フル・モンティ』と言えば、“すっぽんぽん”が大きな見せ場。中村の“痩せの虚弱体質”というキャラクターはまだしも、ムロにつけられた “脱いだらすごいらしい”というキャッチコピーは…。「今の僕にはないものなのでね、一応“腹筋くん(※腹筋が鍛えられる座イス)”を買いました(笑)。色はブラウン!ですから、腹筋くんをやったムロツヨシをぜひ観に来てください」とムロが言うと、すかさず中村が「“稽古したムロツヨシ”じゃないんだ!?(笑)」とツッコミ。劇中にはこのふたりのデュエットもあるとのことで、舞台上ではさらに息の合ったやり取りに見せてくれるだろう。公演は2014年1月31日(金)から2月16日(日)まで東京国際フォーラム ホールCにて。チケットの一般発売は9月7日(土)午前10時より。なお、チケットぴあではインターネット先行先着「プリセール」を実施中。7月31日(水)午後11時59分まで受付。取材・文:野上瑠美子
2013年07月25日エイプリルフールはウソを楽しむ日。最近では、各企業のサイト、個人のサイトを問わず、4月1日になるとさまざまな「ウソ」がネット上に現れるようになっています。エイプリルフールのウソの傑作を調べてみました。まとめサイトの発達で最近のエイプリルフールのネタはあちこちで散見されますので、比較的古く、あまり知られていなさそうなのを掘ってきました。■ウガンダのアミン復活!2001年のタンザニア「Sunday Observer」紙がビックリするようなレポートをしました。タボラ(タンザニアの都市)でパニックが起こりました。ある農民が、キルトを着て、メインストリートを歩くウガンダの独裁者イディ・アミンを見たのだ。イディ・アミンは、武装した側近の兵士、自分の子供37人を連れていた。4月1日にちなんだむちゃくちゃなウソでした。ちなみに「人食い」も大ウソで、彼は菜食主義者で「鶏肉しか食べなかったのでは?」といわれます。■時速270kmを出す剛腕新人!『スポーツ・イラストレイテッド』は1954年に創刊された米スポーツ雑誌の代表格です。その有名誌が1985年4月1日に誌面に掲載したのが……、「フロリダ、メッツのキャンプ場にシド(シドはシッダールタの略)・フィンチなる新人プレーヤーが現れた。彼は最速で168マイル(時速268.8キロ)の球を投げる。103マイル(時速164.8キロ)なんてざらだ」という記事でした。「残念ながら彼の進路はまだ決まっていない。野球選手になるか、フレンチホルンの奏者になるか、彼はまだ決めてない。彼がどう決断したかは4月1日にメッツに告げるようだ」と記事は結ばれていました。ウソだと分からなかった読者からの反響が同誌に殺到したそうです。ご丁寧に、彼の人生についてアドバイスを送ったお便りもあったそうで(笑)。ウソですよー!■スパゲティは木になる!?イギリスは、時に日本人にはついていけなくなるようなキツい冗談を好む国です。国営放送のBBCは4月1日には必ずウソのニュースを流す局として知られています。さすが『モンティ・パイソン』を放送していた局というべきでしょう。1957年にはドキュメンタリー番組で「害虫を駆除し、暖冬の影響かスパゲティが大豊作です!」とやりました。ドキュメンタリー番組というのがポイントで、「そうか、スパゲティは木になるのか」と思った人が多く出たそうです。ホントでしょうか(笑)。■『第三の選択』大騒動の顛末これもイギリスです。『第三の選択』というウソのドキュメンタリー番組が製作、放映されました。これは、アングリア・テレビ製作の『サイエンス・レポート』が1977年4月1日に最終回を迎えるので、同社がエイプリルフール向けに製作したものでした。内容は「やがて地球は汚染によって人が住めなくなる。そこで火星をテラフォーミングで住めるようにして、選ばれた者だけを火星に移住させる。実はこの計画はすでに進んでいて米ソは共同で事に当たっている」というもの。一笑に付されるはずだったのですが、実際の放送日が6月20日になってしまったこと、また余りに真に迫った演出のためか、信じる人が続出(笑)!日本ではあの矢追純一さんのUFOシリーズとして、木曜スペシャル『UFOと米ソ宇宙開発の陰謀!人類火星移送計画が極秘裡にすすめられている!?』のタイトルで放映されました。そうなんです。あくまでもノンフィクションの体(てい)で放映されたのです。どうも日本は真面目でいかんですな。番組自体がウソなんですよー(笑)!■中島みゆきにだまされた!中島みゆきさんは、ラジオ番組『オールナイトニッポン』を1979年-1987年担当していました。1986年の4月1日、「この放送、テレビにも中継されています!」という中島みゆきさんの声に、リスナーの多くが慌ててテレビの電源を入れました。……ウソだったのです(笑)。中島みゆきさんは月曜日担当で、オールナイトニッポンは25時スタート。その年は3月31日が月曜日で、25時は4月1日の1時でした。騙されたリスナーは深夜にがっくり肩を落としたのでした。■ビッグベンをデジタル化します!これは1980年にBBCが報じた傑作です。「ビッグベン(ロンドンのランドマークの大時計台)をデジタル化します!」というもので、みんな「その可能性がある」と思ったのか、信じた人から抗議の声が殺到したそうです(笑)。「ついては(時計の)針を連絡してきた最初の4人のリスナーに販売する」という部分があり、すぐに日本の船員から連絡があったそうです。エイプリルフールは、どうも日本人には分が悪いようです。■朝日新聞も頑張ったんだけど……日本の朝日新聞がエイプリフールにウソ記事を出したことがあるのをご存じでしょうか。1999年に「首相、閣僚に外国人登用」として、閣僚に外人枠を設けるとの冗談記事を出したのです。ところが読者からは「ほかの記事の信ぴょう性も下がる」と非難ごうごう、「いかがなものか」といった投書が寄せられたそうです。またこの紙面には「このページには架空の記事が一つあります」という注意書きがあったそうです。このへんもどうもヤボというか、うまくない感じがしますね。ただし書きがないともっと批判が増えたでしょうか。■宇宙人を捕まえたよ!世界一有名な「宇宙人捕獲写真がエイプリルフールのネタだった」ことが発見されたのは、2012年4月のことでした。トレンチコートを着込んだいかめしい二人が、身長70cmの不思議な生き物を真ん中にして立っている写真のことです。誰でも一度ぐらいは見たことがあるでしょう。この写真はずっと出所が謎でした。しかし、実はドイツの『ノイエ・イルストリーアテ』という雑誌の1950年3月29日号、エイプリルフール用の記事に掲載された写真だったことが分かったのです。「宇宙人がどの惑星から来たかは分からないが、この写真はほかのニセモノ写真と違って唯一の本物」というキャプションが入っているそうです(笑)。ドイツ人もやりますね。まだまだネタは尽きないのですが、きりがないのでこのへんで。皆さんは、エイプリルフールに面白いウソをついたことがありますか?(高橋モータース@dcp)
2013年03月26日新演出で生まれ変わったミュージカル『RENT』が、この秋、日本に初登場する。オーディションで主役のマークに抜擢された俳優・賀来賢人にインタビューした。1996年から2008年までブロードウェイでロングランした『RENT』が、原点のオフ・ブロードウェイで再出発したのは、昨年のこと。オリジナル版の演出家マイケル・グライフ自らがリメイクしたその最新版を、賀来はNYに渡って観劇してきたという。「観て良かったです! グチャッとした狭い空間でキャストのエネルギーに圧倒されて。この感じを日本に持って行けたらいいなと思いましたね」。劇中に登場するのは、レント(家賃)を支払う余裕がない現代の若者たちだ。賀来が演じるマークは、映像作家を自称しながらも仕事に恵まれない。一方、元ミュージシャンのロジャーはHIV陽性で、明日に対する不安からミミとの恋愛に踏み出せないでいる。作者ジョナサン・ラーソンの筆先は、彼らの苦悩を真正面からとらえた上で、今を生きることの大切さに希望をつなぐ。奇跡のような展開を見せるが、『Seasons of Love』など心に響く楽曲が物語を不自然に感じさせない。「曲が全部、メチャクチャかっこいいですよね。いろんなジャンルの曲調があるし、何より、歌ってて楽しいんです。アメリカ人キャストの歌を聴くと、うますぎてびっくりしますね、やっぱり。でも自分はうまく歌うというより、気持ちを大切に、かっこよく歌えたらいいなと思います」。昨年10月に『スマートモテリーマン講座 vol.2』で初舞台を踏み、『モンティ・パイソンのスパマロット』『ロミオ&ジュリエット』とジャンルやテイストの異なる舞台への挑戦が続いた。今回は人気作への主演となるが、「マークはできごとを端から見ているタイプなので、そんなスタンスでいられればいいですね」と気負いがなく、「全編が歌なので喉は心配ですけど、不安はほとんどないんです」と度胸の良さを感じさせる。「今すごく燃えていて、早く稽古がしたいんです。自分にとって絶対に一生残る作品だし、後悔はしたくないので。今まで観た中で一番の『RENT』だと言ってもらえるよう、がんばります」。『RENT』は10月30日(火)から12月2日(日)まで東京・シアタークリエにて上演。チケットは8月25日(土)より一般発売開始。チケットぴあでは、インターネット先着先行(プリセール)を8月24日(金)18:00まで受付中。兵庫公演あり。
2012年08月22日その温もりあふれる愛くるしい姿かたちと、時に名言も飛び出すウィットの効いた掛け合い。半世紀以上にわたり、変わらぬ魅力が世界中の子供たち、そしてかつて子供だった大人たちに愛される「マペット」。ご長寿番組「セサミストリート」、その前身である「マペット・ショー」など、TVを通して親しまれてきた彼らが、何と銀幕の主役となって登場!それだけでなく、人間と共存する世界が舞台になっているというのが驚きなのが、映画『ザ・マペッツ』である。本作でその“共存”を実現させたのが、TVコメディで才覚を発揮してきたイギリス出身の気鋭、ジェームズ・ボビン。監督に気になるその舞台裏を聞いた。本作で大活躍を見せるのは、かつて世界で一世を風靡した元スター・マペット集団“ザ・マペッツ”の面々。いまや忘れ去られた存在となった彼らが、もう一度かつての輝きを取り戻すため、そして愛するホームベースを取り戻すため、ハリウッドのショービジネス界に戦いを挑んでいく。世界中のファンと同様、自身もマペットを見て育った大ファンだというボビン監督。聞けば、彼らの存在は自身の「コメディ」のルーツの一部となっているよう。「実は『マペット・ショー』は元々、イギリスのショーなんだ。イギリス人なら誰でも知っていることだし、それを誇りにしているぐらいなんだ。いま見返してみても分かるけど、アメリカ的というよりは『モンティ・パイソン』のような、いかにもイギリスらしいコメディのタッチだしね。僕としてはアメリカのものにイギリス人として取り組むという感じではなく、ごく自然な流れだったね。(1976年~81年のオンエア時)毎週日曜日におばあちゃんの家でマペット・ショーを見ていたし、子供の頃から親しんでいたんだ。だから大好きなマペットたちの映画を監督してみないかと言われて、すごく嬉しかったよ」。このチャンスは、子供時代に夢中になっていた楽しみを次の世代に伝えるということにも繋がった。「自分自身の子供たちにマペットたちを紹介するいい機会になるとも思った。子供の頃からテレビで見ていた憧れのカーミットやミス・ピギー、フォジーなどと一緒に仕事をすることになるなんて夢にも思っていなかったし、何だか不思議な感じだったけど、最高に楽しい体験だったよ」。マペットの祖であり、カリスマ的な人気を誇るカエルのカーミットに、パワフルビューティのミス・ピギーを筆頭に、本作に登場するマペットの数は数え切れない。これだけ大勢の“スター”マペットを束ねるのはさぞかし大変だったようにも思うが、実際の現場はどんなものだったのだろうか?「ミュージカル・コメディは得意だからそう言った面では不安はなかったんだけれども、マペットを使った作品を手がけたことはなかったから、技術的なことを急いでマスターする必要があったという点では大変だったね。一番苦労したのは、パペティアー(マペットを操るスタッフ)たちがフレームの中に映り込まないようにショットを工夫しなければならなかったことだった。マペットたちの全身を撮影するのが難しかったので、上半身のショットが多くなるなど、ショットのバリエーションがかなり限られてしまう。そのうえ、人間たちと一緒のシーンで違和感のないように見せなければならないからね。僕にとってはそういった体験全てが初めてだったので、撮影しながらいろいろと学んでいったよ。でもすごい楽しかったよ」。アメリカで人気を博したTVコメディシリーズ「Flight of the Conchords」では、アメリカンドリームを夢見てニュージーランドからはるばるN.Y.で活動を始める若きミュージシャンたちを主人公に描いていたボビン監督。本作でも、アメリカのショービズ界の輝かしい栄光と、儚く散っていく挫折の光と影を見事に捉えている。監督自身クリエイターとして、ハリウッドのショービズ界で活躍する中で、その点どう折り合いをつけているのだろうか?「仕事をするうえで一番大事にしているのは、常に自分にとって個人的に思い入れのあるもので、なおかつしっくり来るプロジェクトを選ぶということ。だから商業的な成功などはあまり念頭にない。スーパーヒーローものや今の流行りものはあるにしても、何が観客にウケるのかなんて誰も予測できないからね。僕にとっては観客が興味をもってくれる面白い題材や新しいアイディアを生み出すことが一番の仕事だと思っている。商業的な結果というのは、蓋を開けてみないと分からないものだから。予算の大きい大作になるとプレッシャーもあるけれど、いいアイディアを生み出すことに集中しなければ、逆に方向性を見失ってしまうということもあるからね」。そんな監督の揺るぎない思い入れを、マペットたちの活躍が代弁しているようにも思える。時代が変わっても色褪せない、マペットの魅力。なぜ、彼らは変わらず愛されるのか?最後に、監督が彼らのメッセージを代弁してくれた。「マペットの魅力は何と言っても(マペットの生みの親である)ジム・ヘンソンやフランク・オズと言ったクリエイターたちが創りだしたキャラクターたちの魅力だと思う。彼らは基本的に負け犬的なキャラクターなんだ。一生懸命トライするほど裏目に出てうまくいかないといったシチュエーションは、誰もが共感できるもの。でもそんな彼らでも力を合わせれば成し遂げられるというポジティブなメッセージが込められているんだよ。どんなに困難でも諦めずにやることが大切なんだというシンプルなメッセージが、そこには込められているんだよ」。ボビン監督の愛情がたっぷりと込められた、ちょっぴり不思議な世界。あなたもぜひ、体験してみませんか?■関連作品:ザ・マペッツ 2012年5月19日より全国にて公開© Disney Enterprises,Inc.All Rights Reserved.■関連記事:笑いと感動の“ありえない”世界!『ザ・マペッツ』ブロガー限定試写会に5組10名様ご招待ミシェル・ウィリアムズの新恋人は、やはりあの人!うわさの彼が交際を認める“ありえない”ほど楽しい!マペットたちが歌う、大ヒット曲カバーシーンを初公開ウーピー&セレーナがカメオ出演!『ザ・マペッツ』出演シーン写真を公開人間とマペットが歌い上げる!アカデミー賞ノミネート『ザ・マペッツ』主題歌映像公開
2012年05月18日ユースケ・サンタマリア主演のミュージカル『「モンティ・パイソンのスパマロット」featuring SPAM』が、1月9日、東京・赤坂ACTシアターで開幕した。ユースケをはじめ、池田成志、マギー、大人計画の皆川猿時ら笑いに自信のあるキャストを配したナンセンス・コメディのオンパレードに、会場は約3時間、笑いに包まれた。本作は、日本でもおなじみのイギリスのコメディ・グループ、モンティ・パイソンがアーサー王伝説をもとに制作した1975年公開の映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のミュージカル版。脚本・作詞・音楽をメンバーのエリック・アイドルが手がけ、2005年のトニー賞3部門を受賞した。今回の日本版は脚色・演出を福田雄一が務め、日本の有名ドラマのくだりや現代日本のタブーもコントに取り入れた。物語は周りに王と気づいてもらえないアーサー王(ユースケ・サンタマリア)が円卓の騎士とともに神の啓示を受け、イエス・キリストが最後の晩餐で使ったとされる聖杯を探しに旅をするというもの。だが、おかしな敵が行く手を阻んだり、仲間同士のシュールで無駄なやりとりが続いたりして、一行の聖杯探しは遅々として進まない。演出の福田が、某昼の番組でタモリに名前のことで何年経ってもからかい続けられるユースケを見て主演に据えたとの思惑どおり、ユースケは威厳ゼロ、オーラゼロの地味すぎるアーサー王を体現した。また王とは真逆のド派手でパンチの効いた湖の貴婦人役には元宝塚の彩吹真央。他のキャストはミュージカルを逆手に取ったようなコントにおかしな歌詞をつけたナンバーが多い中、彩吹の貴婦人は豊かな歌唱力を活かし、唯一ミュージカルらしさを発揮する。だが、真面目に演じるほど失笑が漏れ、会場から笑いと拍手が起きた。また円卓の騎士・ランスロット卿の池田は曲者の敵役にも多数扮して好演。アーサー王の忠実なお伴・パッツィ役のマギーは映画版宜しくココナッツの殻で馬の足音を鳴らし、狂言回しで歴史学者役のムロツヨシとベディヴィア卿役の皆川、ロビン卿の戸次重幸はいずれも後半、別役でも笑いを巻き起こした。手練の役者に交じり健闘したのはデニス・ガラハッド卿役の賀来賢人。間と思い切りの良さに加え、笑いのセンスを存分に感じさせた。本番前の会見でユースケが「俺達はもうミュージカル以外の仕事はやらんぞ」と彼らしいジョークを交えて豪語する本作は、1月22日(日)まで同劇場にて。その後、2月2日(木)から5日(日)までは、大阪・森ノ宮ピロティホールでの上演となる。チケットはいずれも発売中。
2012年01月10日5年ぶりの最新作にしてシリーズ4作目となる『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』が間もなく公開となる。トム・クルーズの集大成とも言うべき体当たりのアクションももちろん見物だが、忘れてはならないのがイーサン率いるIMFチームの個性的なメンバーたちによる、爽快で笑いありのセッション。その中で、前作『M:i:III』からの続投で、デスクから現場のエージェントに昇格しためでたい男がいる。天才ハッカー・ベンジーを演じた英コメディ界随一の人気俳優、サイモン・ペッグに話を聞いた。デスクを離れフットワークも必要となる現場に飛び出したベンジーの、前作と一味違う大活躍が見どころの一つである本作。「ある朝、J.J.(エイブラムス)から『ベンジーがエージェントになるのはどう?』ていうメールが来たんだ。とても驚いたよ。J.J.から連絡が来たときから、ベンジーがもっと活発に関わるということが分かっていたし、とっても興奮したよ!」とサイモンはふり返る。「今回の撮影前、脚本家のジョシュ(・アッぺルバウム)とアンドレ(・ネメック)に、それからJ.J.も前作で僕を起用したときに言ったんだ。『この役を君のコメディアンとしての解釈で演じてほしい』とね。彼はナーバスになるとお喋りになるヤツなんだ。何事にもおかしな面を見つけるしね。きっと、それが彼なりの緊張をほぐす方法なんだろうね。この映画は信じられないくらい緊張感たっぷりなんだ。自分で観ていても、何が起こるか分かっているのに『オー、マイ・ゴッド!』って感じで、心臓がバクバクしたよ(笑)。自分もあそこにいたじゃないか、見たじゃないか、何を心配しているんだって思うんだけどね。トムが世界一の超高層ビルの外壁を這うように登っていくシーンなんて、心臓が止まるかと思うほどの緊張感がある。あの高さを見たら『ジーザス!』って感じだよ」。ブルジュ・ハリファに挑むトムばりのアクションとまではいかないが、サイモンも本作で7か月にわたる撮影を通してワークアウトに臨んだ。「身体は作らなくちゃいけなかったね。撮影開始の頃、僕はちょっと体重オーバー気味だったからジムに行って、それからスタント・チームと一緒に中国の剣術とかテコンドーと、武器の扱い方とか振り付けの訓練をしたよ。『ミッション:インポッシブル』にふさわしい身体つきはしていないけど(笑)、でも、楽しかったよ。プラハでの撮影ではほぼ毎日、格闘して銃を撃って走っていたら、23ポンド(約10キロ)も体重が減ったよ。だから『ミッション:インポッシブル』は、仕事としてだけじゃなくて、腹筋のためにも良かったと感謝しているよ(笑)」。本作でもバッチリと笑いを振りまいてくれるサイモンだが、その“笑い”のルーツはどこから来ているのか?本人に聞けば、「父は愉快な男だし、母もおもしろい人だから、たぶん、おもしろい人たちに囲まれて育つとこうなるのかなあ」と自身に疑問符。「コメディには常に興味があったんだ。子供の頃からモンティ・パイソンのファンで、80年代にはオルタナティブのコメディ全盛になって、それからスタンダップをやりながらシチュエーション・コメディの脚本も書いていたんだ。そこから発展していったんじゃないかな?」コメディ好きな少年はやがて映画の魅力に取り憑かれる。ITの天才である本作のベンジー然り、公開待機作『宇宙人ポール』で演じたSFオタク然り、彼が作品で見せる“オタク”気質は彼自身に通ずるものがありそうだが…。「僕にも、オタク気質はちょっとあると思うよ。僕は、仕事として映画に関わっているだけじゃなく、そもそも映画の大ファンなんだ。それは秘密でも何でもないことだよ。いまのこの仕事は、たとえお金がもらえなくても、どの道やっていたことだと思うよ」。さて、話は本作の撮影に戻り、とにかく息の合ったリズミカルなチームワークが見どころの本作だが、撮影オフの時にもそれが育まれたことをサイモンは明かす。「みんな、家を離れて撮影していたからね。プラハやドバイ、バンクーバーで撮影したから、誰の地元でもない。だから僕たちは一緒にブラブラしていたんだけど、楽しかったね。バンクーバーでは、トムと僕は一緒にホッケーを観に行ったんだ。トムは昔、ホッケーをやっていたこともあって大ファンだからね。とても楽しかった。撮影現場から離れて、リラックスした時間が持てたのは良かったよ。お互いのことを知る助けにもなったしね。それから新しいロケ地に行くたびに、まずキックオフ・パーティーをやったんだ。一つのスペースにみんなが集まって、ボーリングしたり、お喋りしたり、ご飯に行ったりした。僕は辛いことをするのが嫌いなんだ。仕事は辛いものであるべきではないよね。楽しくなくちゃ」。サイモンを含め、そんな息の合ったチームが一度きりで解散してしまうのは勿体ないように感じるが、5作目での活躍、さらに再結集の可能性は?「トムと僕はブラッド(・バード監督)に最後に会ったとき、冗談を言っていたんだけど、ブラッドは『僕はもう、アニメーションには戻らない』って。僕は彼に、『とにかく昔やっていたことは辞めて“5”を撮ってよ』と言ったのを憶えてるよ(笑)」。特集「不可能を超える男が、戻ってくる!」■関連作品:宇宙人ポール 2011年12月23日より渋谷シネクイントほか全国にて公開© 2010 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVEDミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 2011年12月16日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.■関連記事:トム・クルーズ、ドバイでも「日本のツアーは素晴らしかった」の親日家アピールブラッド・バード監督『ミッション・インポッシブル』に見る、スパイアクション“愛”トム・クルーズ、日本のライトノベル人気作の映画化に主演か?トム・クルーズ、布袋寅泰の生演奏に「アメイジング!」連発トム・クルーズ「僕はギブアップしないよ!」不可能を可能にできるワケを伝授!
2011年12月12日来年1月に本邦初演するミュージカル『モンティ・パイソンのスパマロット』featuring SPAMの製作発表が8月29日、東京・イギリス大使館にて行われ、ユースケ・サンタマリア、池田成志、元宝塚の彩吹真央ら俳優陣と日本版の脚色・演出を務める福田雄一が登壇した。チケット情報モンティ・パイソンはタブーに切り込む破壊的なユーモアで、1970年代、世界で一世を風靡したイギリスの6人組コメディ・グループ。彼らのTVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』は東京12チャンネル(現:テレビ東京)でも放送され、日本でも人気を博した。今回のミュージカルは1975年の映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』を原作に、メンバーのエリック・アイドル自らが脚本・作詞・音楽を担当。2005年のブロードウェイ進出後、世界20都市以上の公演を経て、来春日本版が上演される。会見には緊急来日したエリック・アイドルも参加し、「私の名前はエリック・アイドル。私は日本の首相になる準備があって、今日来日しました」と民主党代表選直後のタイムリーな話題で挨拶を始め、会場の爆笑をさらった。またキャストは中世ヨーロッパを彷彿とさせる役の扮装で登場。主演でアーサー王役のユースケ・サンタマリアは晴天にもかかわらず「今日はどしゃぶりの雨の中、イギリス大使館へようこそ」と、とんちんかんな挨拶で会場を苦笑させたのち、もともと地味な顔だちなのに「この格好をして、俺ってわかってもらえるかな?」と不安を口にし、普段から芸能人オーラがなく街で気づいてもらえない悔しさを舞台にぶつけると話した。他のキャストもユースケ同様、「ミュージカルのボイストレーニングが1時間1万円。自腹切ってます」(ムロツヨシ)、「もう、おしっこしたい」(皆川猿時)、「(モンティ・パイソンの大ファンゆえに)エリックさんが本当に来日するとわかってから具合がよろしくない」(福田)と、作品内容とはほど遠い“迷コメント”が次々と飛び出し、原作の映画宜しく会場は脱力した笑いに包まれた。注目の作品は、2012年1月9日(月・祝)から22日(日)まで、赤坂ACTシアターにて。チケットは10月8日(土)より一般発売。
2011年08月30日お笑いコンビ、爆笑問題がテリー・ギリアム監督最新作『Dr.パルナサスの鏡』のプレゼンターに就任し、12月17日(木)、東京・港区のアオイスタジオでTVスポットのナレーション収録を行った。本作は、人の欲望を映し出す鏡を操るパルナサス博士の旅芸人一座の座員となった謎の青年・トニーが、悪魔に差し出す約束をした博士を娘を守るため鏡を抜けて異次元世界を旅するファンタジー。撮影中に、トニー役のヒース・レジャーが亡くなったため、ヒースの友人ジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウが代役を務めた。太田光がギリアム監督の大ファンだったことからプレゼンター就任を快諾したもので、過去2度、対談しているギリアム監督について太田さんは「思った通りバカな奴だった」と毒づきながらも「(英コメディグループ)モンティ・パイソンの作家の1人で、学生時代に見ていて『お笑いでこういうのをやりたい』と憧れたんだよね」と話し、来年の抱負についても「ギリアム監督に刺激を受けるし映画撮りたいね、コメディを。元々チャップリンに憧れてきたから」と本音モード。一方、9年連れ添った妻との離婚から2か月が経つ田中裕二は「いまね、めちゃめちゃ忙しくて帰っても何時間か寝るだけだから寂しいとも何とも、何もない。年が明けて落ち着いて休みとかあるとね…。猫2匹とベッドに潜ってます。妻は僕の健康管理をしてくれていたけどいま、止める人もいなくなったから好きなものを思い切り食べたい。スイーツ、肉、揚げ物とか。一番食べたいのはチョコレートパフェ」とヤケ気味。来年の抱負について「再婚?それもそうだけど、海外旅行したいね」と声を張ったが、太田さんに「海外はダメ、俺たち帯(レギュラー番組)があるから」と叱られ「じゃ、国内。1人じゃ寂しいから誰かと…」としょんぼり。競馬予想でも知られるだけに「有馬記念で万馬券でも当てないとやってられないっすね。全力で当てにいきます」と寂しさを笑い飛ばしていた。同TVスポットは来年1月16日(土)からオンエア。同12〜14日に来日が決定したギリアム監督と、太田さんらは3度目の対面を果たす予定。『Dr.パルナサスの鏡』は2010年1月23日(土)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:Dr.パルナサスの鏡 2010年1月23日よりTOHOシネマズ 有楽座ほか全国にて公開© 2009 Imaginarium Films, © 2009 Parnassus Productions Inc.■関連記事:ヒースの雄姿をご覧あれ『Dr.パルナサスの鏡』貴重な特別映像を独占公開ジョニー・デップ「ファンこそ僕のボス!」ファンサービスNo.1男の面目躍如ジョニー・デップ、超高額ギャラで『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズ続投か?ヒース・レジャー初主演コメディがDVD化!劇中で「君の瞳に恋してる」熱唱もコリン・ファレル、共演女優の恋人との間に男児誕生
2009年12月17日