ウクライナ大使館に3000万円の寄付を行いに行くヒカル人気YouTuber・ヒカルの“ヤラセ問題”が、ネット上でにわかに注目を浴びている。最近、“暴露系YouTuber”としてその名を轟かせる、元アパレル会社社長の東谷義和氏から、動画「お菓子とコーラだけで9万円請求?ぼったくりバーに潜入調査したら闇深すぎたから会話全て公開します」(2019年4月公開)について、「お前あれヤラセやな?全部裏取った」と暴露されたことを受け、ヒカルが3月9日のツイキャス(ライブ配信サービス)で、ヤラセ行為を認めたのだ。問題の動画で、ヒカルは単身でぼったくりバーに潜入。客引きからの「1時間4,000円」という話に乗ってバーに来店したものの、これに加え、アイス(氷)1個1,000円×5個、キャストドリンク1杯5,000円×5杯、ゲストドリンク1杯5,000円×5杯など、合計9万2,000円を請求されたヒカルは、スタッフに猛抗議を行い、最終的にぼったくりであることを認めさせた。ずさんな“店舗”でヤラセ疑惑噴出「ヒカルは、ぼったくりバー潜入動画の冒頭で、『ちょっと正直これリスクもあるんですけどね』『結構危ないですぶっちゃけ』『ボディーガードとか連れてたら多分リアル撮れないと思うんで』などと鼻息を荒くしていましたが、ツイキャスでは『改めてにはなるんですけど、ヤラセはしてました』と、疑惑を認めました」(芸能ライター)ヒカルは、2020年8月に投稿した『【カメラ止めろ動画出したら訴えるぞ】毎日嘘の閉店セールしてる店の闇暴いたら逆ギレしてきてブチギレ口論になった…』という動画でもヤラセが発覚したことがあった。「『閉店セール』を謳う古着店を訪れて全品を一括購入し、3日後に本当に閉店しているのか……を検証するという企画だったのですが、店はかわらず営業しており、ヒカルは店側を『あれ(閉店セール)って嘘やったんですか?』と詰問、最終的に経営者が撤退を口約束するという実録ドキュメントでした。しかし古着店にはレジがなく、BGMも流れておらずと、いかにも突貫工事でつくられた店舗だったため、ヤラセ疑惑が噴出。ヒカルは、後日『【話します】やらせ疑惑とSNS削除について』という動画を公開し、『ヤラセがバレました』と告白したのです」(同・前)テレビはヤラセご法度の世界ヒカルはこの動画内で、ほとんどの動画はヤラセではないとしつつも、「基本的にちょっと危ないんかな思うようなやつは もしかしたらヤラセになっちゃうかもしんないなっていう」「まぁそこはまぁ見抜いてください ヤラセかどうか」「どうなんだろうなって思って見るのが僕はおもしろいと思うんで」と宣言。しかし、ファンからも批判が巻き起こったことを受け、ヒカルは動画のコメント欄で、≪この動画でまたこれからも闇暴く系でのヤラセはしてくかもしれないって言ってるけど撤回したいまず闇暴く系をこれからは一切なしにするヤフオクの闇とかはするけどリアルなやばそうなのはなしあとこういうリアルが大切な動画でヤラセはなしにするもちろん動画の構成で多少の演出とかがあったりする動画とかはこれからも完全になくなるとは言い切れへんけどみんなをがっかりさせるようなヤラセとかはなくす≫と、考えを改めることを誓ったのだった。ぼったくりバー潜入は、この宣言より前に公開された動画なので、今はいっさいヤラセをしていないのかもしれませんが、SNS上では大きな波紋を呼んでいる。≪正義ぶったヤラセってダサすぎだろ≫≪ヤラセを肯定してて人間性を疑ったよ≫≪ヤラセをしてまで、稼ぎたいか?≫など、ヒカルを強く批判する声もあれば、逆に、≪ヤラセでも面白いから人気なわけで≫≪そもそもYouTubeてエンターテインメントだからヤラセの何がいかんのやって思う≫≪逆にヒカルのぼったくりバー動画をヤラセじゃないと思ってるやつがいたのか≫など、ヤラセありきというヒカルの姿勢を擁護する声も少なからず見受けられる状況。しかし、ヒカルが以前から、「進出したい」と語っているテレビの世界では、「ヤラセはご法度」(テレビ局関係者)。テレビ番組のヤラセ演出が、BPO(放送倫理・番組向上機構)に放送倫理違反として指摘され、番組が打ち切りに至るケースも散見される。「クリーンなイメージでやっていきたい」「ヒカルは2022年1月公開の動画『彼氏ができたエミリンを直接車で店舗までウーバーイーツしてみた』という動画内で、テレビ進出の野望を明かしていました。『テレビ通用する可能性があると思うわけ俺って』と豪語し、その根拠を『トークもある程度いけるし YouTuberとして有名やし プラス俺実業家としての実績もあるから なんだかんだ悪くないと』『しかもNGないやん俺 爆弾発言オッケー 炎上オッケーやんか』と指摘しつつ、『(歯の矯正と美肌治療で)見た目がかっこよくなっとけば かなりの需要があるんじゃないかと俺は思ったわけ』と、意気揚々と語っていたんです」(同・前)歯の矯正が2022年の夏頃に終わる予定だというヒカルは、下半期からテレビの世界に乗り出していく可能性も匂わせていたが、「果たして本当にうまくいくのか」(雑誌編集者)という声も。「いまはヤラセをしていないとしても、またたとえ演者としての出演でも、視聴者に対して『まぁ(ヤラセを)見抜いてください』というスタンスを取っていたヒカルは、テレビ業界では危険人物と言っていい。やはり彼は“無法地帯”であるYouTubeの世界の住人でいたほうが良さそうです」(同・前)ヒカルは3月9日のツイキャスで、リスナーからの「これから日本一になるためには闇は減ったほうがいい」というコメントに対し、「減ったほうがいいけど、減らんねんなぁ」「俺なぁほんまになぁ、入れ替えたい自分を」「みんなの記憶消したい、俺の、俺にまつわる記憶を」「ほんまに消して、クリーンなイメージでやっていきたい俺もう一度」「無理やねでも、もう受け入れるしかないね」と本音を語っていた。「クリーンなイメージは、まさにテレビで活躍するタレントに求められるもの。ヒカルの“闇”に関する暴露が次々と投下される事態が続けば、さらにテレビの世界は遠のいていくのでは」(前出・テレビ局関係者)ヒカルは、自らの手で「テレビで通用する可能性」を握りつぶしてしまうことになるのだろうか。
2022年03月16日“ヤラセ疑惑”が報じられた『アイ・アム・冒険少年』の新年スペシャル(番組公式ツイッターより)1月31日、『アイ・アム・冒険少年』(TBS系)の初春2時間SPが放送された。同番組は9日、ニュースサイト『文春オンライン』に、目玉のサバイバル企画「脱出島」のヤラセ疑惑を報じられて以降初の放送となった。視聴者の注目を浴びたが、SNS上では、無人島開拓企画などで人気を集める『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の演出と比較され、「見習うべき」といった指摘が飛び交っている。■ナレーションで“協力者”の存在を強調『冒険少年』の名物企画「脱出島」は、タレントが食料と水を除く45Lリュックのワンバックのみを無人島に持ち込み、イカダを作って脱出するタイムを競う。その王者として君臨しているのが、体当たり系のお笑い芸人・あばれる君だ。「世帯視聴率は毎回5%前後で、決して高視聴率番組というわけではありませんが、年齢問わず楽しめるファミリー向けバラエティとして人気を博しています。あばれる君は、サバイバルナイフを片手に、食料調達や火起こし、イカダ作りまで行う驚異のサバイバル能力を発揮し、小学生を魅了。小学生男子を主な読者とする『月刊コロコロコミック』(小学館)のアンケート調査では、2020年の『好きな芸能人&スポーツ選手』ランキングで第2位に輝いています。『文春』のやらせ疑惑報道は、そんなあばれる君にあこがれる子どもたちを裏切りかねないものでした」(芸能ライター)記事によると、あばれる君が1人で製作したと演出されたイカダは、実際には5~6人のスタッフが作業を手伝い、本人は浜で寝転んでいることもあったという。またクライマックスの脱出シーンでも、あばれる君は15分間オールを漕いだ後、船に乗り込み、無人のイカダは牽引されていたそうだ。31日放送回の冒頭では、「『冒険少年』は大自然を舞台に、番組が設定した環境の中で、さまざまなミッションに全力で立ち向かう雄姿を楽しんでいただくアドベンチャーバラエティー」「いつだって100%本気で挑戦、時に全力でふざけて、時にみんなで力を合わせて、今夜もドキドキワクワクする冒険をお届けします」と、番組のコンセプトがあらためて紹介。その後、あばれる君が自費で購入した『あばれる山』にて、日本古来の暖房器具や露天風呂作り、風力発電でログハウスに電気を引くという大掛かりなロケが行われた。「暖房作りでは、あばれる君が『大工の新井さん』から説明を受けるシーンが、また露天風呂作りでは出演者らにスタッフが加わり、バケツリレーでお湯を運ぶシーンも放送されました。実際、『あばれる山』では以前から、山の所有者やスタッフがログハウス作りに参加する様子が映されていたのですが、今回はナレーションでも協力者の存在が強調されていました。少なからず報道の影響を受けての演出ではないでしょうか」(同・前)こうした番組の“対応”を受け、SNS上では『ザ!鉄腕!DASH!!』と比較する形で、『冒険少年』への苦言が散見される。≪いかにも芸人さんともしくはADさんが数人とあばれる君でやりましたの演出しなければいいのに鉄腕DASHみたいにプロ入れてますってさ≫≪『鉄腕DASH』のようにスタッフの作業も放送すればいいのでは?報道が出る前の、あばれる1人でやったような編集はやはり姑息だわな≫≪DASHみたいに裏方の人も働いてるところ映せば良いのにな、折角題材は良いのにケチついて勿体無い≫■「DASHは36協定を厳守」「『鉄腕DASH』の名物企画『DASH島』は、TOKIO、スタッフ、専門家がチームとなって無人島を開拓していくのが売りです。例えば、昨年完結した『無人島養殖計画』の巨大風車作りでは、『ランボー』『コマンドー』の異名を持つ体力自慢の名物スタッフ2人が活躍。また、その設計や設営は過去に『新宿DASH』という企画で、風車のプロ集団に協力を仰いだ経験をもとにしたと明言されていました。確かに『鉄腕DASH』では、『脱出島』で疑わしいとされていた点がクリアになっていると言えます」(スポーツ紙記者)『冒険少年』と『鉄腕DASH』は、「スタッフに対する求心力に大きな差がある」と語るのは、とあるテレビ局関係者だ。「今回、『文春』に情報提供を行ったのは『冒険少年』の番組スタッフを名乗る人物で、“ロケ5日間ほぼ寝れない”など、ずさんな労働環境の実態が明かしていました。こうした実情から、番組や局に失望したことでリークに踏み切ったのでしょう。一方の『鉄腕DASH』は、現場スタッフからTOKIOら出演陣や演出への不満はほとんど聞いたことがありません。しかも、ゲストのキャスティングといった番組情報が漏れることもなく、情報管理が徹底したされている稀有な番組として、業界内で一目置かれているんです」2020年5月放送の「DASH島」では、名物スタッフ「ランボー」「コマンドー」がロケをお休みしていると説明があった後、「DASHは36協定を厳守」とテロップが流れた。36協定とは、労働基準法36条に基づく労使協定のこと。企業が労働者に法定労働時間を超えて労働(残業)を命じる場合に必要となる協定だが、2019年の働き方改革による法改正で、労使が合意しても、時間外労働時間は年 720 時間を超えてはならなくなった。「36協定を厳守するのは当たり前のことですが、スタッフを大切にしようという『鉄腕DASH』の気概を感じさせます。日テレの看板番組だけに“できる”スタッフがそろっているのか、それともチームを引っ張るTOKIOの人望の厚さゆえか。いずれにせよ、こんなにもチームの結束力が強い番組は『鉄腕DASH』くらいですし、『冒険少年』チームが見習うべき番組だと言えるでしょう」(同・前)『冒険少年』公式サイトで、次回の「脱出島」は、「暖かくなった頃に皆さまにお届けしたいと思っています」と予告されている。やらせ疑惑報道を経た「脱出島」に何らかの変化は見られるのか。放送を心待ちにしたい。
2022年02月03日1月8日に「ヤラセ音声流出」について釈明をする久保優太。昨年の大みそかに行われた総合格闘技イベント『RIZIN.33』で対戦したYouTuber・シバターと“戦う投資家”の久保優太(34)。年をまたいだあとも、このカードに降って湧いた“ヤラセ疑惑”が大きな話題になっており、炎上の様相を呈している。試合は1Rでシバターの飛びつき腕ひしぎ十字固めにより勝敗がついたのだが、翌1月1日に久保が波紋を呼ぶツイートを投稿した。《嘘をつく人生は嫌だな (中略) 事の経緯とかも全部きちんと話したい》(現在は削除済み)すると、久保の妻の兄がLINEのスクリーンショットをSNSに投稿。そこにはシバターが送ったものと思しき《1ラウンド目うまく時間潰して2ラウンド目で本気で倒しに来てください》との文面が……。しかし、事態はそれだけにとどまらなかった。「1月6日に、暴露系YouTuberのコレコレさんがシバターさんと久保さんヤラセについて電話でやり取りをした録音データを公開しました。これが、久保さんから提供されたものだということで、炎上。SNSなどで“自分でなく人に告発させるのはダサい”といった非難の声を浴びることになってしまいました」(スポーツ紙記者)■“億を稼ぐトレーダー”として一方のシバターは“炎上系YouTuber”を謳(うた)っているだけに全くの無傷のようで、自身のチャンネルで「台本あったことを発信したら、お前がその台本をのんだということを認めたことになるんだぞ。負けてから“騙された”って騒ぐのはカッコ悪すぎるだろ」(1月4日配信)と煽られてしまうことに。8日に久保は「当時は感情がコントロールできなかった」「パニックになってしまった」と釈明している。久保は15歳でキックボクサーを始めると高校2年でプロデビューし、その後、数々のタイトルを獲得。2017年には『初代K‐1WORLDGP』ウェルター級王者にまで登りつめ、2021年には『RIZIN』に電撃参戦、総合格闘家に転身した。そんな彼はいったいどんな人物なのか。投資家としての一面について紐解いてみると、「25歳のときに株式投資をはじめて数億円の利益をあげるなどして大成功。“億を稼ぐトレーダー”としてテレビに出演し、超高級腕時計を自慢していましたよ。しかし、2019年に信用取引で2億2千万円の損失を出し、途端に4000万円の借金を背負ってしまったんです。このことについては本人もYouTubeチャンネルで生放送していましたが、ショックを隠しきれない様子が印象的でした。このあたりからYouTuberとしての活動も活発化しましたね」(久保を知る実業家)■前妻との間に起こったトラブルそんな彼を支えたのは妻のサラさんだった。大晦日のリング入場では奇抜な衣装に身を包み、熱唱していたことも記憶にも新しいが、「サラさんは父が経営者かつ投資家という超セレブで、誕生日に兄からフェラーリをプレゼントされるなど一家揃ってスケールが凄まじい。久保さんが借金を背負ったときは、高級時計を売ったり、兄から“風呂掃除をしたバイト代”として100万円をもらっていました。このことは夫婦でYouTubeで動画にもしていましたね。また、久保さんはサラさんから誕生日にもらった現金100万円を元手に、また株をはじめ数千万円に増やしたと聞きます。現在は借金も完済したんだとか」(格闘技専門誌ライター)とても一般的とは思えない型破りな人生を送るふたりだが、夫婦生活の主導権は妻にあるという。久保の知人が明かす。「友人が開いた飲み会で出会った日から久保さんはサラさんにゾッコン。彼女は結婚する前に“トイレ掃除以外の家事はやらない”“同居の義務は負わない”などといった契約書にサインをさせるなど、尖った条件を出したのですが、久保さんは喜んでそれを飲んだといいます。久保さんが打ち込んでいる格闘技にも結婚当初は全く無関心でしたし、何を考えているかわからない節もある。そんなサラさんのわがままに振り回されながらも、幸せそうな久保さんが見ていて微笑ましいですね(笑)」(格闘技業界関係者)あまり世間に知られているところではないが、実は久保、これで結婚は2度目なのだという。初婚の際に起こしていたのは、今の久保のイメージとは似つかわしくないある”事件“だった。前出の実業家は「自分は信じられないのですが」としつつ、2016年に前妻との間で起こっていたトラブルについてこう証言する。「実は彼、前の奥さんにDVを働いたことで警察に拘留された過去があるんです。彼女は当時、彼の厳しい束縛や気性の荒さに悩まされていたのですが、ある日、鼓膜が破れるほどの暴力をふるわれることに。後日、警察に駆け込みました。刑事事件にはならず、示談になったのですが、その示談金もなかなかの高額だったと聞きます。現在の彼はほんわかしているし、サラさんに尽くすような男性なので、本当にそんなことがあったのか、今でも信じられません……」今回の勢いに任せた告発も、冷静さを欠いたがゆえに起きてしまった一件なのだろうか──。
2022年01月08日フジテレビで放映されているドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」に7月13日、ヤラセ疑惑が浮上した。同局には「テラスハウス」もあるため、テレビ不信を訴える声が上がっている。今回、ヤラセを告発したのは「マキさんの老後」シリーズで評判を呼んでいたマキさんだ。女装のゲイであるマキさんは、男装するレズビアンのパートナー・ジョンさんとともに年に一回のペースで出演してきた。番組を通して、気性の激しい様子が伝えられてきたマキさん。しかし「週刊女性プライム」の取材に対し番組サイドから台本のようなものを渡されたと告白。演出でスーパーの店員に怒ることもあったと明かした。また傍若無人な人物として描かれたため、視聴者から暴言を吐かれるなど実生活でも被害があったという。マキさんの告発に映画監督の森達也氏はTwitterで、自身の著作「ドキュメンタリーは嘘をつく」に言及。そして、その主旨について《どんな表現も主観や作意からは逃れられないということ。つまり視点。それはカメラのフレームであり編集でもある》《だからこそドキュメンタリストは葛藤し続ける》と投稿し《(この記事が事実なら)まったく論外》と続けた。いっぽう14年7月以来、たびたび番組に出演しているpha氏は《僕の回はこういう信頼できない部分はなかったですよ》とツイート。《ザ・ノンフィクションはいろんな制作会社が入ってるので、制作会社によるのだと思う》と推測した。95年10月に開始した「ザ・ノンフィクション」は25年もの歴史を持つ。良質な放送回は国内外問わず、様々な栄誉ある賞を獲得してきたが――。ネットでは非難の声がこう上がっている。《台本のようなものを渡された…。この告発が事実なら大問題》《現場で制作にかかわった人間の責任を問うべきだ》《本当でないことを指示してやらせていたというのはショック》《「ノンフィクション」と銘打ってるので完全に視聴者を騙してるアウト案件じゃなかろうか》またフジテレビは女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が亡くなって以来、「テラスハウス」のヤラセ疑惑が次々と報じられている。そして、6月には産経新聞とともに行った世論調査での捏造も発覚している。そんななか明かされた「ザ・ノンフィクション」の舞台裏――。ネットでは《今まで何を見せられていたんでしょうね。テレビは怖いなと思いました》《ここまでやらせが蔓延してるテレビ業界は、もう、まともな番組は作れないんだろう》《台本のないテレビ番組なんてないんだよね》とテレビ不信を訴える声も上がっている。
2020年07月13日フジテレビ『ザ・ノンフィクション』に12年間にわたってフェイクを流されてきたと告発するマキさん(左)、ジョンさん(右)「全8回の放送とダイジェスト版とで計9回。12年間にわたってフェイクを流されてきました」と告発したのは、『マキさんの老後』シリーズでおなじみのマキさんだ。日曜日の午後2時からフジテレビで放送されている『ザ・ノンフィクション』。放送開始は1995年10月で、25年も続いている長寿番組だ。その中でも人気なのがオカマのマキさんとオナベのジョンさんのアベコベ夫婦の生活を淡々と追う『マキさんの老後』シリーズ。最初に登場したのは’08年で、以降はほぼ年1ペースで登場。気性の激しいマキさんとそれをなだめ、耐えるジョンさんの姿が視聴者の心をつかんだのだが。「これもねぇ、嘘なんですよ。私たちケンカなんかほとんどしませんから」とマキさん。いったいなぜ今、告発に踏み切ったのか。「『テラスハウス』の木村花さんの自殺がありましたよね。私も番組出演時にはアンチサイトまでできるほど叩かれました。それはひどい罵詈雑言が書かれておりましたよ」出演中には裏話をすることは避けていたが、卒業した今、番組演出のあり方について“リアリティー番組の先輩”として苦言を呈することにした。■悲惨でかわいそうな演出「私が『ザ・ノンフィクション』出演の話を持ってきたとき、ジョンは怒ったんですよ。マキちゃん、あの番組がどんな番組か知っているの?って。私は番組を見たことなかったので、男のディレクターの口車に乗せられちゃったんですよ」マキさんに出演の話が来たのは他局のバラエティー番組に“オカマとオナベのアベコベ夫婦”として出演していたときのこと。「それは30分番組だったんです。そうしたら『ザ・ノンフィクション』のディレクターが“1時間、自分たちだけ出ずっぱりで気持ちいいですよ”“骨のあるドキュメンタリーにします”なんて言うわけ。それで出ることになったんですが……」1年間、朝から晩まで密着されてギャラは20万円程度。台本のようなものを渡され、「ドラマなんだと割り切りました」と、マキさん。初回放送を見た周囲の反応で番組の意図を知った。「その日はリアルタイムで放送を見られなかったんですが、お友達から“マキちゃんまだ48歳で老後ってひどいわよ”ってメールがきました。『ザ・ノンフィクション』はとにかく暗く撮るんです。私たちには“彫りが深く見えるから照明は暗くしましょう”と言っていたのに映し出されていたのは現実よりもえらく老け込んだ姿。暗い照明のおかげで、くっきりと濃いシワが刻まれていました」ジョンさんが続ける。「私は番組を見たことがあったので、マキちゃんに言ったんですよ。あの番組は悲惨でかわいそうな人を見て視聴者の方が優越感に浸るためのものなんだよ、と。初回を見ても驚きはしなかったですね」その後も、「やらせ、ねつ造、仕込み、はめ込みのオンパレード!ノンフィクションではなくてザ・半フィクションと呼んでいます。ノンフィクションは実在の人物というだけ!マキは老け役、ブス役、汚れ役でジョンはかわいそうなおばあちゃん。そういうふうに撮っていた」と、マキさん。約束の8回を終えたらすっぱりやめようと割り切って続けたものの、マキさんの傍若無人な振る舞いの演出がアンチサイトまで生み、実生活でも被害を受けていく。「ジョンと2人で歩いていたら、“ジョンさんかわいそうに。あんたは大嫌いっ”といきなり暴言を吐かれたり、死ねなどと書き込みをされたり。私たちは2人だから耐えられましたけど、ひとりぼっちでアンチサイトなんか見てたら木村花さんみたいに死んじゃったかもしれませんよ」■「ケンカしてください」やらせ演出とはどのようなものだったのか。「年越しのシーンで言い合いになった際に私が怒ってワインボトルを割ったように演出されました。ガチャーンという効果音がはめ込まれていたんです。もちろん私はボトルを割っていません!初回のスーパーでの買い物シーンでは鮮魚売り場のお兄さんにイチャモンをつけるよう指示され、罪もない店員さんに怒る演出をされました。スタッフからは謝罪もなく、私たちの近所での評判が落ちていくだけでした」(マキさん)「とにかく“ケンカしてください”と言われるんです。ケンカするまで帰ってくれないから早く帰ってほしくてケンカをしていましたね。ディレクターは自分に強くものをいうマキちゃんのことが嫌いで“ヒモオカマ”として描こうとしていました。生活費もちゃんとマキちゃんは10万円入れているのに、たった2万円しか生活費を入れずに威張り腐っているオカマとして放送されたんです」ジョンさんは、やらせ以外になんと“セクハラ被害”にもあっていた。「墓参りのシーンを撮るために旅館に1泊したときのことです。ディレクターとスタッフの女の子とマキちゃんとお酒を飲んでいたら、突然ディレクターに後ろから羽交い締めにされて“ジョンさんおっぱい大きい~”って揉まれたんです。殺したいほどはらわたが煮えくり返りましたよ。激怒したらディレクターは部屋に逃げ帰って翌日“覚えてないんで”って、それだけ。最後は私もほとんど指示に従わなかったですよ」さらに、出演者の仕込みも行われていた。「元ポルノ男優の舞台演出家の某氏はディレクターの友人でお抱えタレントです」(マキさん)この某氏の出演回は撮れ高があったのか2時間スペシャルとして放送された。2人はいつもディレクターの言いなりだったわけではない。「譲れないところはありました。ジョンが作ってくれた料理をひっくり返すように要求されたときは、さすがに断りました」(マキさん)■せめてハッピーエンドに昨年1月の本放送を最後に番組から手を引いた2人だが、制作サイドは人気コンテンツをそう簡単に手放さない。「今年になってからも連絡がきました。お金も欲しかったけど今は、もう2度と出たくありません!私の念願のクイズ番組出演やトークショー出演の釣り餌をちらつかされて我慢してきましたが、ひとつも実現しませんでした」『マキさんの老後』の最後はジョンさんとの乾杯シーンで終わる。「ハッピーエンドだけは貫きたかった。最後までケンカを求められましたけど」フジテレビにやらせ演出について尋ねると──。「過剰な演出はなかったと認識しています。ご本人たちが不快な演出があったと感じたのであれば直接、真意を確認し話し合いたいと思います」フジテレビの対応に本誌も注目したい。ジョンさん本名:宮本佳枝。群馬県生まれ。プリンスホテルに就職したのち、東京・六本木のレズビアンクラブで修業。故郷の前橋へ戻りミックスバー「パブハウス・ジョン」を開店。マキさんと出会い、友情婚をする。現在は介護福祉士として活躍中。マキさん本名:宮本昌樹。茨城県生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業(文学士)。大学在学中から六本木のゲイクラブ「プティ・シャトー」で活躍。現在はステージを中心に活躍中。HP「ジョン&マキ倶楽部」、YouTube「ジョン&マキちゃんねる」、ブログ『ジョン&マキ公式ブログ』
2020年07月13日ヤラセ問題が浮上した、日本テレビ系人気バラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』。宮川大輔が世界の祭りに参加する企画で、「現地の祭り」と紹介したものについて、「実は番組が作ったものではないか」という疑惑が持たれました。2018年11月15日付で、番組側は「ヤラセ」そのものの意図は否定した上で、祭り開催の経緯などの説明が不十分だったり、誤りがあったりしたと発表しています。過去にも、あるテレビ番組の「出演者に対し意図的なコメントを言わせる」「偶然発生したように見せかけて実は台本通りだった」などのヤラセが発覚したことがあります。「演出」という声もありますが、テレビの影響力の大きさを考えると、軽々しく片付けることはできないでしょう。このような行為は法律違反にならないのでしょうか?虎ノ門法律経済事務所池袋支店の齋藤健博弁護士に見解をお伺いしました。Q.テレビ番組のヤラセ問題…法律違反になる?A.刑事罰にはなりません齋藤弁護士:「放送事業者は、NHK・民間双方で構成されているBPO(放送倫理・番組向上機構)という第三者機関による事実上の監督を受けています。この機関は、放送倫理検証委員会、放送と人権等権利に関する委員会、放送と青少年に関する委員会などの機能を持ち、設置の目的は、放送が公共的なもの、社会的影響力の重大さを有している放送の性質に応じて、適切な放送内容であることを担保する機関です。実は、ヤラセなど明確に虚偽である放送であっても、表現の自由の保護の対象とはなり得るものですが、社会的な影響力を考えると、一律に排除することはできないのが実情です。ご紹介したBPOは、あくまでも第三者機関であって、刑事罰を行使するような権限は有していません。ただし、ご指摘の番組ですと、放送倫理検証委員会より、日本テレビに対して報告書の提出を要請し、その放送内容について調査する意向を明確にしています。罰則とは言わないまでも、問題視していることは事実なのでしょう。」放送機関として問題があることは確かですが、「刑事罰」にはなり得ないようです。もちろん、刑事罰にならないからといって、必ずしもヤラセが許容されるわけではありません。 *取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所池袋支店齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。) *取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)【弁護士が解説】『世界の果てまでイッテQ!』のヤラセ問題は法律違反になり得る?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。【弁護士が解説】『世界の果てまでイッテQ!』のヤラセ問題は法律違反になり得る?はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
2018年12月05日「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)で「ラオスの祭り」だとして伝えた放送内容がヤラセであると週刊文春が報道。その件について11月8日、ラオス政府関係者がコメントを発表した。週刊文春によると「イッテQ!」は5月20日の放送で「橋祭り」なるラオスの祭りを紹介。「橋祭り」は橋に見立てた全長25メートルの板を自転車で渡り、そのスピードなどを競う祭りであると説明されていた。しかし週刊文春は同地で「橋祭り」を知る人はいない上に、自転車に乗る文化はないと説明。さらに「2人の役人が撮影に立ち会いましたが、(「橋祭り」は)ラオスで初めて行われたものです」という情報文化観光省マスメディア局・担当者の弁も明かしている。週刊文春の報道を受け、日本テレビは「地元のテレビ局などでも取り上げられております」と反論。しかし各メディアによると8日、ラオス政府関係者は「橋祭り」について「ラオスの祭りでも文化でもない」と強く否定。「事前に知っていたら、撮影許可は出さなかった」と語ったという。Twitterでは、怒りの声が噴出している。《ラオス当局は対応を協議中だって。国内のどこかの田舎ならまだしも、外国を巻き込んじゃいかんよな》《面白ければいいって意見も分かるんだけど、もしヤラセなら困るのは現地や日本の観光業者なんですよね》《海外で「バラエティ番組制作」をしただけで、何一つ事実に基づいていませんよね》人気番組のヤラセ疑惑だけに、厳しい声が多い。あるテレビ局関係者はこう指摘する。「イッテQは高い視聴率を誇るだけでなく、栄誉あるギャラクシー賞を2回も受賞しています。もしヤラセだった場合、さすがに『バラエティだから』では済まされないでしょう。さらに問題となっているのが、著名人から『ヤラセなんてよくあることだ』といった擁護の声が上がっていること。『テレビの常識は世界の常識ではない!』と視聴者も呆れています。これでは、ますますテレビ離れが進んでしまいます……」真実はいかに?
2018年11月09日