各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『The Map and The Territory』ルイジ・ギッリ(Luigi Ghirri)イタリアの北部スカンディアーノ出身の写真家ルイジ・ギッリの作品集。1943年生まれのギッリは、アメリカで「ニューカラー」が登場する以前からカラーフィルムを用いて撮影しており、カラー写真のパイオニアの一人に数えられている。1970年代から1980年代にかけては制限なく、自由に多くのプロジェクトに取り組んでおり、享年49歳という短いキャリアの中で膨大な数の写真を撮影している。本書は、イギリス人キュレーター、ジェームズ・リングウッド(James Lingwood)が編集しており、ドイツのフォルクヴァンク美術館(Museum Folkwang)を始め、ヨーロッパの美術館3ヶ所で、2018年から2019年にかけて開催される巡回展に伴い刊行された。展覧会「The Map and the Territory」では、ギッリが写真家として撮り始めた最初の10年の作品に焦点が置かれ、1979年にパルマで行われた個展「Vera Fotografia」までのプロジェクトを紹介。「Fotografie del periodo iniziale(1970)」「Kodachrome(1970〜78)」「Still Life(1975-79)」といった全14セクションに沿って作品を展示している。【書籍情報】『The Map and The Territory』写真:Luigi Ghirri出版社:MACK言語:英語ソフトカバー/376ページ/250×200mm発刊:2018年価格:7,800円■Shelfオフィシャルサイトで『The Map and The Territory』を購入する
2018年06月23日8月29日から9月8日(現地時間)まで開催する第75回ヴェネツィア国際映画祭で、ギレルモ・デル・トロ監督が審査員長を務めることが決定した。昨年の審査員長はアネット・ベニング。11年ぶりの女性審査員長であることが話題になった。今年、審査員長に選ばれたデル・トロ監督は「ヴェネツィアで審査員長を務めることは、大変光栄であり責任も重大です。尊敬と感謝の気持ちを持って引き受けました。ヴェネツィアは世界の映画に門戸を開き、才能や文化の大切さを世の中に知らせるチャンスを与えてくれます」とコメントしている。昨年、デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』が同映画祭でデビューを果たし、金獅子賞を獲得。以降、ゴールデングローブ賞の監督賞、放送映画批評家協会賞の作品賞と監督賞などを受賞しており、18日に授賞式が行われる英国アカデミー賞では14ノミネート、3月4日に行われるアカデミー賞では最多13ノミネートを受けている。デル・トロ監督が初めてヴェネツィア国際映画祭に参加したのは、1997年。監督にとって初めて英語で撮った長編作『ミミック』が上映された。2006年には新人監督賞に相当する「ルイジ・デ・ラウレンティス賞」の審査員を務めていた。(Hiromi Kaku)
2018年02月13日