フランスでも“ゆとり”世代が現れた?今年2月、セザール賞授賞式の中継で、新人賞にあたる有望男優賞に輝いたロッド・パラドの受賞スピーチを聞いた第一印象だ。初めての映画出演で、生涯一度しか機会のない賞を受賞した喜びを、うれし涙をこらえて声をつまらせながら、「すっげえ感謝します」みたいな口調で語る。子どもの頃から賢そうな話し方を心得ている国の人にはめずらしい、素直な感情のほとばしりを会場は温かく見守った。これまでのセザールで見たことのない新鮮な光景だった。『太陽のめざめ』で彼が演じたのは非行少年、マロニー。奔放で無責任な母親のもとで愛に餓えて育ち、暴行や無免許運転などトラブルを起こしてばかりの少年が裁判所の判事と保護司の尽力を受け、本当の愛を見つけて更生の道を歩んでいく。寂しさを暴力という形でしか表現できず、荒れ狂う少年を全力で演じたロッドは、アラン・ドロンやリヴァー・フェニックスの再来と評される期待の新人。6月にフランス映画祭2016での作品上映に合わせて来日した。リセ在学中、休み時間にたまたまオーディション担当のスタッフに勧められたのをきっかけに、その後30回近いテストを重ねて役を勝ち取った。だが、最初は軽い気持ちで受けたのかというと、「最初から本気だった。受かるわけないって気もしていたけど、やれるだけのことはやろうと、全力で挑戦した」と言う。もともと演技に興味はあったが、経験はゼロ。「学校の劇に出たこともなかった。映画は普通に好きだったけど、俳優になるなんて想像もしてなかった。ただ小さい頃から、みんなを笑わせるのは得意だったんだ。人を楽しませることができるのは自覚していたけど、仕事にするなんて考えたこともなかった」。マロニーを幼い頃から知り、更生させようと寄り添う判事を演じるのはカトリーヌ・ドヌーヴ。そこにいるだけで凄まじいスター・オーラを放つ大女優に気後れはしなかったのか。「全然しなかった。撮影チーム全体が家族みたいな雰囲気だったから」とケロッとしているが、それにしても相手はドヌーヴ。「そうなんだけど」と笑いながら、「すぐに打ち解けられたよ」と言う。最初の対面はカメラテストのときだった。「『あなたいくつ?』と聞かれたので、『18歳です』と答えて、『あなたは?』と返したら、ちゃんと教えてくれたよ。お母さんみたいな雰囲気でいてくれたから、緊張せずにいられたんだと思う」。保護司を演じるのは、本作でセザール賞最優秀助演男優賞を受賞したブノワ・マジメル。「彼とはオーディションのときから会っていたし、友だちみたいな関係。というか本当に友だちになって、いまでも時々会ってるよ」。演技未経験者が映画の主演に抜擢されるのは、素のままでカメラの前に立つことを求められての場合が多い。だが、ロッドは最初から“演じる”ことを求められ、それに見事応えている。そこに到るまでは厳しい道のりだった。まずは2か月半、演技コーチと一緒に脚本を読み込んだ。「ストーリーについて、マロニーの感情について。どうしてそうなるのか?を徹底的に考えて、台詞も頭に叩き込んだ。撮影に入ってからは、エマニュエル・ベルコ監督の望むものを演じられるように全力で食らいついていった」。マロニーについては「愛情深い少年。特に母親に対して」」と分析する。「同時に、愛の欠如に苦しんでいて、だから激しい怒りにかられているんだ」。ロッドはパリ郊外のサン・ドゥニに生まれ育った。やや治安の悪い地域もあり、「マロニーみたいな少年たちは僕の住んでいる界隈にもいる」と言う。ロケで訪れたリヨンの少年院では強烈な体験もした。「本物の施設だから、撮影時にも実際に収容されている少年たちがいて、罵詈雑言を浴びたこともあった。『お前は映画で再現してるだけで、俺らにとってはこれが現実だから』と言われたよ。でも、その経験も糧になった」。暴力的な行動に潜む、怒りだけではない感情。不器用な愛。これだけ複雑な役を迫真の演技で表現しきった。そこには、彼と同じように十代で映画主演デビューを飾ったブノワ・マジメルとの、劇中の関係と重なる交流があった。「撮影中もいろいろアドバイスしてくれた。『集中して、マロニーになり切って、しっかり聴け』って。演じるとき、共演者の言葉を聴くことはとても重要なんだ。台詞を忘れたとしても、相手の言葉に耳を傾けていれば、何を言うべきかが分かる。すると、作られたものじゃなくて自然な流れができて、より真実味が増すんだ」。そして「好きな言葉があるんだ」とスマートフォンを取り出す。「アルバン・ルノワールという俳優のSNSの自己紹介文で“自分じゃない者として生きたい男”とあるんだけど。俳優ってそういうものだと僕は思う」。仕事の本質を理解し、的確なアドバイスをすぐに実践する順応性と、プレッシャーに動じない度胸も備わっている。俳優は天職なのかも、と伝えると「ありがとう」と照れ笑いをしながら、「この仕事、本当に好きなんだ」と言う。「ただ、もて囃されるのはちょっと苦手かな。レッドカーペットでキャーキャー言われて、写真を撮られたりするのは、本当はストレスなんだ。自分のことは、その辺を歩いてる普通の人間だと思ってるから、急にこんなことになっちゃって…」。スターになっても家族は以前と変わらずに接してくれるが、「友だちは2人しかいないことが分かった」と言う。「いや、僕には友だちはいない。友だちっていうのはあいさつするだけの関係で、毎日一緒にいるのが親友。僕には2人いる。彼らとの関係も全然変わらない。彼らにとって僕はただのロッドなんだ。映画祭とか華やかな場所にも行くけど、僕は自分が何者なのか、どこから来ているのかはちゃんと分かってる。それが大切なことだと思う」。素顔のロッドは人懐こく、初めて会った相手にも友だちのように接する。本人も自認しているが、自然と人を喜ばせることのできる真のエンターテイナーであり、警戒心むき出しのマロニーとはかなり違う。「自分でも全然似てないと思う。マロニーと近い点があるとすれば、ちょっと神経質なところかな。気が短いんだ。僕はとても社交的だけど、一方で些細なことですぐイライラする。たとえば、昨日このホテルに着いたとき、これが…」と窓辺のブラインドを指差す。「部屋に着いたら、カーテンが閉まっていて、それは簡単に開けられたけど、ブラインドが全然上がらなくて。1人でイラついてたよ」と身ぶりをまじえて再現する。このサービス精神はまさにマロニーと正反対。「そう。全然違う。でも愛については似ているかな。本当の共通点は…愛情深いところなんじゃないかな」。(text:Yuki Tominaga)
2016年08月05日名画に秘められた“スキャンダル”に焦点を当てたイベント「アートなスキャンダル」が、徳島・大塚国際美術館で、2016年10月1日(土)から2017年3月31日(金)まで開催される。大塚国際美術館は、展示品の中に“原画が存在しない”特殊な美術館。ピカソやルノワール、レオナルド・ダ・ヴィンチなど、古代壁画から世界25ヶ国190余の美術館が所蔵する現代絵画まで、1,000点を超える名画が展示されている。これらはすべて、陶器の板に焼き付ける事でオリジナルを忠実に再現した「陶板名画」と呼ばれるレプリカだ。本イベントでは、名画が生まれた背景にある、センセーショナルな事件やスキャンダルをピックアップ。新しいアートを開花させる原動力にもなったスキャンダルが赤裸々に紹介される。名画新聞「スキャンダルタイムズ」を読みながら館内を巡ることで、違った角度で作品を観ることが可能だ。また、期間中はアートツアーも開催するため、もっと深く知りたい人はこちらもチェック。10月から12月は「サスペンス編」と題し、殺人犯となったバロック時代の画家・カラヴァッジョ、海難事件など、名画に秘められたサスペンスを紹介する。さらに1月から3月は「ラブ編」と題し、恋多きピカソを始め、劇的な人生を送ったモンパルナスの美男子・モディリアーニ、一途な愛を貫いたフィリッポ・リッピなど、画家の恋や愛にまつわる波乱万丈な人生談と共に作品が案内される。【イベント概要】アートなスキャンダル期間:2016年10月1日(土)〜2017年3月31日(金)場所:大塚国際美術館住所:徳島県鳴門市鳴門町 鳴門公園内TEL:088-687-3737開館時間:9:30〜17:00 ※入館は16:00まで休館日:月曜日(祝日の場合は翌日) / 8月無休 / 2017年1月16日(月)~20日(金)、2月16日(木)~20日(月)(予定)は連続休館入館料:小中高生 540円、大学生 2,160円、一般 3,240円※価格は税込■もっと知りたい!アートツアー (企画一例)時間:毎週土曜・日曜 14:00〜(40分間)集合場所:地下3階 インフォメーション横※クリスマスイベント期間 12/17〜12/25は除く定員:30名(事前予約可)
2016年07月30日アメリカを代表する美術館のひとつ、デトロイト美術館の名作を集めた「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」の大阪展が、明日7月9日(土)より開幕する。1885年の創立以来、自動車業界の資金援助もあり、世界屈指のコレクション数を誇る同美術館は、ゴッホやマティスの作品をアメリカの公共美術館として初めて購入するなど、芸術の街デトロイトの象徴となってきた。今回の巡回展では、そのゴッホの「自画像」やマティスの「窓」など、巨匠たちの作品52点を展示し、うち15点が日本初公開となる。モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、近代ヨーロッパ絵画の「顔」ともいうべき名画を堪能することができる。東京展は10月7日(金)より東京・上野の森美術館にて開幕。数量限定のお得な特典付き前売チケットは7月9日(土)午前10時より、チケットぴあにて発売開始。「特製クリアファイル付前売券」と「2017年特製カレンダー付前売券」の2種となる。また、9月5日(月)より通常の前売券とともに「オリジナル図録付前売券」も発売予定。■「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」【大阪展】会期:7月9日(土)~9月25日(日)会場:大阪市立美術館(大阪府)チケット:一般1,500円【1,300円】、高校・大学生1,000円【800円】※【】内は当日券【東京展】会期:10月7日(金)~2017年1月21日(土)会場:上野の森美術館(東京都)チケット:2017年特製カレンダー付前売券2,400円(サークルK・サンクス限定)特製クリアファイル付前売券1,400円(セブン-イレブン限定)一般1,400円、高・大学生1,000円、小中学生500円※全て前売券の価格※数量限定、予定枚数に達し次第販売を終了いたします
2016年07月08日「デトロイト美術館展 〜大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち〜」が東京・上野にある上野の森美術館で、2016年10月7日(金)から2017年1月21日(土)まで開催。モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、まさに近代ヨーロッパ絵画の「顔」ともいうべき巨匠たち。1885年に創立したデトロイト美術館には、自動車業界の有力者らの資金援助を通じ、世界屈指のコレクションが集結。ゴッホやマティスの作品をアメリカの公共美術館として初めて購入したのもデトロイト美術館だという。100を超えるギャラリーには、古代エジプトから現代美術まで65,000点を超える作品を所蔵。それらの多様性も同館の特徴で、アフリカ、アジア、オセアニア、イスラム、古代美術などどの分野でも重要な品々を誇る。本展では、その中からコレクションの中核を成している印象派、ポスト印象派、20世紀フランス・ドイツの数々の傑作の中から選りすぐりの全52点を紹介。日本初公開の15点を含む作品を、4章に分けて解説する。展覧会の入り口である第1章では、印象派を代表するモネ、ドガ、ルノワールらの絵画などを中心に展示。戸外での作品を重視し、黒色や褐色を避けた鮮やかな配色を用いることで映し出される、その時代のパリの街並みや市民の日常生活が魅力的だ。第2章のポスト印象派では、日本初上陸となるゴッホ晩年の作品《オワーズ川の岸辺、オーヴェールにて》やゴーギャンの《自画像》など、この時代を代表する画家たちの傑作を中心に展開。この章では、アール・ヌーヴォーと連動し、挿絵や版画、ポスター、家具などジャンルの垣根を越え創作活動をした「ナビ派」モールス・ドニやピエール・ボナールの作品も楽しむことができる。20世紀のフランス・ドイツ絵画は、第3・4章に分けて紹介。ドイツ人館長ヴィルヘルム・R・ヴァレンティナーの時代に収集されたものや、ピカソがキュビズム時代に描いた作品など、多様性とダイナミズムが息衝く時代を体感できる。また、2016年12月17日(土)、24日(土)、25日(日)の3日間は、夜間特別開館「クリスマス・ナイトミュージアム」を実施。夜間開館中は、展示室内に特設クリスマスツリーを設置し、通路に色鮮やかな電飾を飾り音楽を展示室内に流すなど、クリスマス仕様にイメージチェンジしている。【概要】デトロイト美術館展 〜大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち〜会期:2016年10月7日(金)~2017年1月21日(土)※休館日は10月21日(金)会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2開館時間:9:30~16:30(毎週金曜日、10月22日(土) 9:30〜20:00)※入館は閉館の30分前まで。観覧料:一般 1,600円、高校・大学生 1,200円、小・中学生 600円、小学生未満 無料※前売・団体は各200円引き(団体は20名以上、小・中学生は100円引き)<br />※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料。(要証明)【クリスマス・ナイトミュージアム概要】日程:2016年12月17日(土)、12月24日(土)、12月25日(日)時間:17:30〜19:00(入館は18:30まで)会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2料金:ペアチケット3,000円(税込)【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600(全日/8:00~22:00)■巡回予定・大阪市立美術館 会期:2016年7月9日(土)〜9月25日(日)住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1‐82※休館日:月曜日 (但し、7月18日、8月15日、9月19日は開館、7月19日は休館)開館時間:9:30~17:00 (入場は16:30まで)観覧料:一般 1,500円(1,300円)、高校・大学生 1,000円(800円)※()内は前売りおよび20名以上の団体割引料金※ペア券(一般のみ)プレイガイドのみで販売。販売期間は4月27日から7月8日まで※中学生以下、障がい手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料。(要証明)。※本展は大阪市内在住の65歳以上も一般料金。・豊田市美術館会期:2016年4月27日(水)〜6月26日(日)※休館日:月曜日(但し、5/2は開館)住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1観覧料:一般 1,400円、高校・大学生 1,000円、中学生以下 無料※前売・団体は各200円引き(団体は20名以上)※豊田市内在住、在学の高校生、障がい者手帳の所持者、市内75歳以上は無料(要証明)
2016年07月01日ブリヂストン美術館が「アーティゾン美術館(ARTIZON MUSEUM)」としてリニューアルし、2020年1月18日(土)に再び開館する。「新TODAビル 文化貢献施設」や「アートスクエア」とともに、京橋1丁目東エリアに新しい芸術・文化拠点を形成する「京橋彩区(きょうばしさいく)」に立地する。ブリヂストン美術館がリニューアルブリヂストン美術館は、1952年1月に東京で初めて西洋絵画を展示する美術館として開館した。以来、60年以上にわたり東京・京橋において東西の名画にふれあう機会を提供してきた美術館だ。これまで、クロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールの作品を集めた「ベスト・オブ・ザ・ベスト」や、オランダ出身のウィレム・デ・クーニングにフォーカスした展覧会など、独自の美術展を開催してきた。アーティゾン美術館に名称変更へブリヂストン美術館の歴史を継ぐ美術館として、新たに誕生する「アーティゾン美術館」。展示面積は、旧美術館の約2倍となり、展示室は4階から6階の3フロアで構成される。ガラスに囲まれたモダンな建築で、館内には明るく開放的な空気が漂う中、作品世界に没入できる。展示面積の拡大に伴い、展示もパワーアップ。「創造の体感」をコンセプトに、印象派を中心とする従来のコレクションから、古美術、日本近代洋画、20世紀美術、現代美術まで2,500点以上にのぼる多彩な作品を、独自性豊かな企画とともに公開。旧美術館では実現できなかった大規模な企画展(特別展)とコレクション展の同時開催が可能となる。また、入口は従来の八重洲通り沿いから、銀座と日本橋をつなぐ中央通り沿いへと移動。京橋一丁目の再開発における芸術と文化の拠点として、地域の発展と貢献を目指す。「京橋彩区」でオープンする施設東京駅八重洲口から歩いて5分、美術館、ギャラリー、古美術商などが集積する東京駅周辺エリアに“開かれた芸術・文化拠点”として形成される「京橋彩区」。ここでは、芸術・文化イベントの開催や、若手クリエーターなども含めた芸術・文化活動をサポートしていく。新TODAビル 文化貢献施設(仮称)「新TODAビル 文化貢献施設」は、人々が気軽にアートやクリエイションに触れられるギャラリーの他、アーティストやクリエイターを支援するコワーキングスペース、イベントホールなどが整備される。また、アート作品やデザインプロダクトを販売するショップも併設され、ショッピングも楽しめる。アートスクエア(仮称)中央通り沿いに2019年7月一部オープンする広場「アートスクエア」では、多様な芸術・文化イベント開催される予定だ。また、新TODAビル 文化貢献施設が竣工後は、広場の間口が120mになり、さらに芸術・文化イベントが盛んになるだろう。詳細アーティゾン美術館オープン日:2020年1月18日(土)場所:ミュージアムタワー京橋住所:東京都中央区京橋1-7-2延床面積:約 6,650m²施設構成:1F エントランスロビー、ミュージアムカフェ / 2F ミュージアムショップ / 3F 受付、多目的ホール / 4F〜6F 展示室(面積約 2,100m²)※ 掲載パースはすべて計画段階のものであり、今後変更の可能性あり。【主な収蔵画家・彫刻家】クロード・モネ、ポール・セザンヌ、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーガン、パブロ・ピカソ、藤田嗣治、藤島武二、ジャクソン・ポロック、堂本尚郎、オーギュスト・ロダンなど※そのほか古代美術品も収蔵■「京橋彩区」詳細・ミュージアムタワー京橋(2019年7月竣工) ※タワー内にアーティゾン美術館がオープン。・(仮称)新TODAビル 文化貢献施設(2024年竣工予定)・(仮称)アートスクエア( 2019年7月一部オープン、2024年全面オープン)
2016年06月20日東京・六本木に位置する「ザ・リッツ・カールトン東京」にて、国立新美術館で4月27日(水)から8月22日(月)まで開催される「ルノワール展」に合わせたスペシャルメニューが、展覧会の開催期間中に展開される。フランスはパリ出身のホテル副総料理長フランケリー・ラルームがルノワール作品数点からインスピレーションを受け作り上げたスペシャルディナーメニューは、ホテル45階の「モダンビストロタワーズ」にて提供。作品の名を冠する料理で表現された柔らかな色彩と甘やかなルノワールの作品世界をフルコースで楽しめる。ディナー営業時間は、17時30分~22時で、価格は9,500円(税・サービス料別)となる。ルノワールは、フランスの印象派の画家。印象派時代の最高傑作と謳われる「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」をはじめとする人物画を数多く残し、日本でもファンが多いことで知られる。「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵ルノワール展」では、オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵する、100点を超える絵画や彫刻、デッサン、パステル、貴重な資料の数々によって、ルノワールの全貌を代表作とともに辿る。中でも「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」は日本ではじめての展示となり、ルノワールの真髄に出会う機会となるはずだ。また、ホテル1階にある「ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ」では、展覧会展示作品 「ピアノを弾く少女たち」からホテルペストリーチームがインスピレーションを受けて作成したケーキ 「トンカ キャラメル=ノワゼット ガトー」(648円)が販売される。ヘーゼルナッツ ・ビスキュイの上に鍵盤に見立てたクレームシャンティイが並び、甘く芳しい香りのトンカ豆が音符のように散らされたガトー。展覧会の作品と共に味わってみてはいかがだろう。(text:cinemacafe.net)
2016年05月10日「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」が東京・国立美術館にて開催される。会期は、2016年4月27日(水)から8月22日(月)まで。世界でも有数のルノワール・コレクションを誇る、オルセー美術館とオランジュリー美術館。本展は、両美術館が所蔵する、100点を超える絵画や彫刻、デッサン、パステルなど貴重な資料の数々によって画家ピエール・ オーギュスト・ ルノワールの全貌に迫るものだ。展覧会内では、作品を10章に分けて構成。写実的な初期作品を始め、肖像や風景、風俗、花、子ども、裸婦といった、ルノワールの愛した主題を紹介する。例えば、第4章では「“現代生活”を描く」と題し、ダンスホールや酒場、カフェ、郊外の舟遊びといった、 19世紀のパリ生活に特徴的なシーンを切り取った作品を展示。この章の主役、ルノワールの最高傑作《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》は、日本で初めて展示される。他にも、第1章「印象派へ向かって」や第5章「子どもたち」、第8章「《ピアノを弾く少女たち》の周辺」など、あらゆる視点からルノワールの作品に触れることができる。最晩年の名作《浴女たち》も、初めての来日となるので、ぜひ注目してみて。【展覧会概要】オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展会期:2016年4月27日(水)〜8月22日(月)会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2休館日:毎週火曜日 ※5月3日(火・祝)、8月16日(火)は開館開館時間:10:00〜18:00金曜日、8月6日(土)、13日(土)、20日(土)は20:00まで※入場は閉館の30分前まで観覧料:当日 一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円※価格は全て税込み。※団体は20名以上。※団体料金は200円引き。※障害者手帳持参者とその付添者1名無料。※中学生以下無料。※4月30日(土)〜6月26日(日)までの土曜、日曜は高校生無料観覧日(学生証の提示必要)【問い合わせ先】国立新美術館TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2016年05月01日国立美術館で行われるルノワール展とともに楽しめるフェア「おいしいフランス、飾るパリ」が東京ミッドタウンで2016年4月27日(水)から8月22日(月)までの期間、開催される。「おいしいフランス、飾るパリ」では、ルノワールの全貌を代表作とともに辿ることができる「ルノワール展」の開催に伴って、フランスの伝統菓子など限定メニューの数々や、パリの雰囲気を感じ取れる色彩豊かなアイテムを用意。本記事ではその一部を紹介する。■パティスリー・サダハル・アオキ・パリ(pâtisserie Sadaharu AOKI paris)フランスの伝統菓子「パリ ブレスト」を抹茶でアレンジしたメニュー、パリブレスト オ マッチャ。サクサクのシューパリジャンに濃厚な抹茶のクリームをサンドしている。青木定治が作りだす、フランスの伝統と日本の和を織りまぜた新しい味覚を堪能してはいかがだろうか。■ジャン=ポール・エヴァン(JEAN-PAUL HÉVIN)パリに本店を持つ世界トップクラスのショコラティエからは、キャラメル風味のクレーム ショコラ オ レにざくざくとした食感のプラリネフィユタージュショコラを合わせたケーキが登場。フランスでは特別な場で出される菓子として親しまれるスイーツだ。■グリルアンドワイン ジーニーズ トーキョーキングサーモンのリエット“ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会”をはじめ、ルノワールの作品や食生活にゆかりのあるもので仕上げた特別なコースランチ。フランスに本店を構える元銀座マキシム・ド・パリのスタッフが提供する料理をワインとともに楽しんで。■テアトル アッシュ・ペー・フランス(Theatre H.P.FRANCE)“ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会”からインスピレーションを受け色彩豊かにデザインされたスカーフとアクセサリー。「ルノワール展」とコラボレーションしたブランドの貴重なコレクションが六本木店で手に入る。他にもとらや(TORAYA)などから限定メニュー、アイテムが多数登場。ルノワール展に行く際には、「おいしいフランス、飾るパリ」にも立ち寄ってみてはいかがだろうか。【概要】おいしいフランス、飾るパリ期間:2016年4月27日(水)~8月22日(月)場所:東京ミッドタウン住所:東京都港区赤坂9-7-1メニュー:■とらや・餅製「ゲランドのめぐみ」 486円(税込)販売期間:4月27日(水)~6月30日(木)・きんとん製「モントルグイユ通りの賑わい」 486円(税込)販売期間:7月1日(金)~8月22日(月)■パティスリー・サダハル・アオキ・パリ・パリブレスト オ マッチャ 680円(税込)■ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ・トンカ キャラメル=ノワゼット ガトー 648円(税込)■アンリ・ルルー・プティット・ガレット・ブルトンヌ 1,080円(税込)■ジャン=ポール・エヴァン・サントノレ 719円(税込)■メゾンカイザー・バゲットモンジュ 302円(税込)・クロワッサン 216円(税込)■グリルアンドワイン ジーニーズ トーキョーメニュー ルノワール 2,500円(税込)提供期間:4月27日(水)~8月22日(月)※11:00~14:00限定、要予約(当日可)■モダンビストロ「タワーズ」ルノワール ディナー 10,260円(税込・サービス料別)※17:30~22:00限定、要予約(当日可)■ボタニカルノワール特別ランチコース 3,240円(税込・サービス料別)※11:00~L.O14:00、要予約(当日可)アイテム:■テアトル アッシュ・ペー・フランス・PAZUKI(スカーフ) 19,440円(税込)・CLAUDINE VITRY(ネックレス) 19,440円(税込)・CLAUDINE VITRY(イヤリング) 12,960円(税込)■フラッグシップ トゥーワントゥー キッチンストア・ジャン・デュボライヨール/フランス 972円~(税込)
2016年04月30日フルーツタルト専門店のキル フェ ボンから、2016年4月27日(水)より国立新美術館でスタートするルノワール展の開催を記念したタルトが誕生。展覧会開始日同日より、キル フェ ボン グランメゾン銀座、青山、東京スカイツリータウン・ソラマチ店、横浜限定で販売される。ルノワールの代表作品であり、今回初めて日本で展示される『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』をイメージした限定タルト。青を散りばめた絵画のように、降り注ぐ木漏れ日やにぎやかな人々の様子、喜びに満ちた世界を表現している。ふんだんに飾ったベリーと香り豊かなブラッドオレンジは、色鮮やかなカシスムースの爽やかな味わいと相性ぴったり。イチジクをペーストにした赤ワイン煮を敷きつめ、ルノワールも愛したといわれるイチジクタルトの味わいと食感が存分に楽しめる。仕上げには金粉をまぶした、贅沢な一品だ。【商品情報】キル フェ ボン「ルノワールのタルト〝ムーラン ブルー′′〜ベリーとブラッドオレンジ風味〜」販売期間:2016年4月27日(水)〜5月30日(月)価格:1カット 884円(税込)、1ホール(25cm) 8,424円(税込)取扱い店舗:キル フェ ボン グランメゾン銀座、青山、東京スカイツリータウン・ソラマチ店、横浜にて限定販売「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」開催期間:2016年4月27日(水)〜8月22日(月)会場:国立新美術館
2016年04月24日東京・六本木の国立新美術館での「ルノワール展」開催を記念し、彼の絵画や色彩からインスピレーションを得たジュエリーやストールが登場。2016年4月27日(水)より発売される。フランスのジュエリーデザイナー、クローディーヌ・ヴィトリーが生み出したのは《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》や《田舎のダンス》といった名作から着想を得たジュエリー。使用されたストーンの質感や色合いによって、着想源である絵画を感じることができるだろう。ネックレスとリング、そしてイヤリングの3点が揃うので、合わせてつけるのもおすすめ。さらにイギリス在住のデザイナー、プーキー・ブレザードは上記2作品に加え、《ピアノを弾く少女たち》にインスパイアされた3つのストールを製作。絵画のタッチを感じることのできる、鮮やかな色彩が特徴だ。また、よく見ると絵画のディテールを落とし込み、楽譜や小花を散らせたデザインが可愛らしい。コーディネートに取り入れて、差し色として遊んでみてはいかがだろう。【商品詳細】ルノワール展 CREATOR’S ACCESSORY LIMITED COLLECTION 発売日:2016年4月27日(水)取り扱い:国立新美術館ルノワール展特設ショップ、Theatre H.P.FRANCE、goldie H.P.FRANCE(新宿店、有楽町店、二子玉川店、横浜店)■アイテム《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》・ネックレス 18,000円 / リング 7,000円 / イヤリング12,000円・ストール 18000円、35,000円《田舎のダンス》・ネックレス 18,000円 / リング 7,000円 / イヤリング12,000円・ストール 18000円、35000円《ピアノを弾く少女たち》からインスパイア・ストール 各18,000円
2016年04月22日印象派を代表する画家・ピエール・オーギュスト・ルノワールの全貌に迫る「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」が、4月27日から8月22日まで東京・六本木の国立新美術館にて開催される。これを記念して4月27日から5月30日まで、フルーツタルト専門店・キル フェ ボンがルノワールの代表作をモチーフにしたケーキを販売する。今回発売されるのは、ルノワールの代表作品であり今回日本で初めて展示される『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』をイメージしたタルト「ルノワールのタルト“ムーラン ブルー”~ベリーとブラッドオレンジ風味~」(1カット/税込844円、1ホール/税込8,424円)。青を散りばめた絵画のように、降り注ぐ木洩れ日やにぎやかな人々の様子、喜びに満ちた世界が表現された。ふんだんに飾ったベリーとブラッドオレンジの色鮮やかさ、カシスムースの爽やかな味わいが特徴のタルトとなっている。取り扱いは、キル フェ ボン グランメゾン銀座、青山、横浜、東京スカイツリータウン・ソラマチ店限定。また、4月21日から5月30日までグランメゾン銀座では、ルノワール展の出品作写真を並べたパネル展も開催される。
2016年04月21日国立新美術館は、画家・ルノワールの全貌に迫る展覧会「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵ルノワール展」を開催する。会期は2016年4月27日~8月22日(火曜休館、ただし5月3日・8月16日は開館)。開館時間は10:00~18:00(金曜・8月6日・8月13日・8月20日は20時まで)。観覧料は一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料。同展は、世界でも有数のルノワール・コレクションを誇る、オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵する、100点を超える絵画や彫刻、デッサン、パステル、貴重な資料の数々によって画家ピエール・オーギュスト・ルノワールの全貌に迫るもの。写実的な初期作品から、薔薇色の裸婦を描いた晩年の大作まで、多様な展開を見せたその画業の、肖像や風景、風俗、花、子ども、裸婦といった画家が愛した主題が紹介される。同時に、革新的な印象派の試みから、伝統への回帰、両者の融合へと至る軌跡も浮かび上がる展示となる。また今回、オルセー美術館の所蔵作品の中でも他館に貸し出すことの稀なルノワールの印象派時代の傑作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」と、最晩年の大作「浴女たち」が初めて日本で展示される。「田舎のダンス」「都会のダンス」が揃って来日するのも45年ぶりとなる。オルセー美術館の絵画部門主任学芸員で、本展監修者でもあるシルヴィ・パトリ氏は、同展に関して「本展は作品の質、量ともに特別なルノワール展です。フランスを代表するオルセー美術館とオランジュリー美術館の傑作が勢揃いして、それらの作品を同じ会場で見ることができるというのは、フランスでも体験できない大変貴重な機会です。」と語っている。
2015年11月17日第二次世界大戦下、ナチス・ドイツ軍によって強奪されたヨーロッパ各国の美術品を奪還すべく結成された特殊部隊を描く衝撃の実話『ミケランジェロ・プロジェクト』。本作には、製作・監督・脚本・主演を務めるジョージ・クルーニーのもと、マット・デイモン、ビル・マーレイ、ケイト・ブランシェットなど超豪華オスカー俳優が多数集結し、さながら“実話版”『オーシャンズ』ともいうべき強力チームとなっていることが分かった。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ルノワール、ロダン、フェルメール、そしてミケランジェロ…。誰もが知る世紀の美術品の運命を変えた、知られざる英雄たちの実話を描く本作。その英雄とは、戦争経験は“ゼロ”ながら、さまざまな芸術の専門知識を持つその道のプロたちで結成された特殊部隊“モニュメンツ・メン”だ。ジョージを筆頭に、美術館の学芸員を演じるのは、『ボーン』シリーズやリドリー・スコット監督『オデッセイ』のマット、略奪された美術品の数々の行方のカギを握るパリの美術館秘書を演じるのは『ブルージャスミン』のケイト、さらに『アーティスト』のジャン、『ヴィンセントが教えてくれたこと』のビル、『アルゴ』のジョン、ジョージがファンを公言する「ダウントン・アビー」のグランサム伯爵ことロバート・クローリーなど、名優中の名優が夢の競演を果たしている。この「事実は小説より奇なり」を地で行く衝撃の実話に心惹かれたジョージは、すぐさま映画化のため映画会社に連絡をし、その2日後にはGOサインを取り付け、次にキャスティングのため友人たちに直接交渉を行ったという。「ケイトには、僕が電話した。マットには脚本を直接送りつけたよ。ビルは友人だし、ジョンに関しては『アルゴ』のパーティで会ったときに『まあ、とにかく後で脚本送るから』って伝えただけだったな」と彼は言う。「だから結局ほぼ全員、知り合いというか、友人だね。結局その方が簡単なんだよ。ほとんどの場合、映画の企画に完全なGOサインが出るまで、エージェントたちもビッグな出演者に掛け合うことをしないんだ。今回みたいなのはもっと単純で、みんなのところをまわって『こうこうこういうわけで、この日程で撮影する予定です、ギャラは何月何日に振り込まれます。さあ、やる? やらない? どっち?』って言えばいいんだから!」。また、「このメンツはとにかくすごいよ」と興奮した様子のマットは、ジョージとの共演は本作で6度目となるが、彼が監督を務める作品での共演はほぼ初めて。「この物語については何も知らなかったから、実話だったと聞かされてすごく驚いた」と明かしている。ベテラン建築家を演じたビルは、ジョージから本作の構想を初めて聞いた時点で、この作品に参加することを決意していたという。「撮影を始める2年前くらいかな、“すごくいいね。ぜひ出演したい”と思った。盗まれたアート作品を取り戻すために大戦中を奔走する、っていう物語がすごく気に入った。イイ奴らが美しくて素晴らしいもののために冒険を繰り広げるなんて、絶対に最高の作品になると確信していたよ」と、親友の話を聞いた当時をふり返って語る。これだけの豪華キャストが参加すれば、ジョージにとっては心強い反面、実際のところ、個性の強い大スターたちをバランスよくまとめるのは大変そうに思えてしまうが、彼は首を横に振る。「彼らは全員、普段は作品の全てを担って動かしていかなければならない立場にいる役者たちだ。でも一方で、出演シーンで自分が誰よりも目立ってやろうなんて思わず、それぞれのキャラクターをリラックスして演じることも出来る。全員が、ほかの役者と演技することを楽しんでくれ、誰もが前向きにこの映画に参加してくれたんだ」。略奪された数々の美術品を救出すべく、芸術家、歴史学者、建築家、美術館・博物館キュレーターなど、戦場ではまったくのド素人だった芸術の専門家で結成された彼らが、史上最高額にして最も偉大なトレジャー・ハンティングに挑んだ本作。それはまさに、クルーニーやデイモンを始め、ブラット・ピットら豪華俳優陣がさまざまな分野のスペシャリストに扮して犯罪チームを結成し、大胆不敵な強奪計画を実行した『オーシャンズ』シリーズの実話版そのもの。知られざる彼らの活躍を、楽しみにしていて。『ミケランジェロ・プロジェクト』は11月6日(金)よりりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ミケランジェロ・プロジェクト 2015年11月6日よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
2015年09月17日ジョージ・クルーニーが監督・主演を務め、“美術品救出”プロジェクトに挑む男たちを描く『ミケランジェロ・プロジェクト』。11月6日(金)より公開される本作の予告編映像とポスタービジュアルが解禁となった。芸術の専門家で結成された戦闘経験ゼロの特殊部隊“モニュメンツ・メン”は、ナチスに奪われた世紀の美術品を奪還するため1944年7月フランス・ノルマンディーに上陸。ヨーロッパ各地を手分けして捜索するも、全ては奪われた後だった…。そんな中、敗北を悟ったヒトラーは、遂に「ネロ指令」―ドイツが敗北した際には全てを破壊すること―を発令し、一刻の猶予もなくなる。世紀の美術品は、どこに隠されているのか。 あることに気づいたとき、彼らの怒涛の快進撃が始まる――。名実共にトップスターであり、監督としてもアカデミー賞ノミネート経験を持つジョージ・クルーニーが、監督・製作・脚本・主演という“1人4役”を兼任して取り組んだ本作。共演には、『ボーン』シリーズでおなじみのマット・デイモン、『アーティスト』で世界中を魅了したフランス人俳優ジャン・デュジャルダン、『ブルー・ジャスミン』のケイト・ブランシェットと、オスカー俳優たちが豪華な競演を果たし、他にも『ロスト・イン・トランスレーション』のビル・マーレイ、『アルゴ』のジョン・グッドマンら個性豊かなメンバーが名を連ねている。このたび公開された予告編は、ナチス・ドイツ軍によって奪われたレオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」、ルノワール「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」、ファン・エイク「ヘントの祭壇画」、そしてミケランジェロの「ブルージュの聖母子像」と、数々の芸術作品が映し出され始まる。それら芸術作品を取り戻し正当な持ち主に返還せよ、という米ルーズベルト大統領の命を受け、美術館長を始めとする7人のアートのエキスパートが集められた。戦場ではまったくの素人だった彼らだが、ナチスを追うため、最前線のフランス・ノルマンディーに上陸、ヨーロッパ各地を手分けして捜索するのだ。“史上最も偉大な宝探し”とされた実話を基にした本作。果たして彼らは隠された美術品を見つけ出すことが出来るのか?知られざる英雄たちの活躍ぶりを、まずは予告編で目撃してみて。『ミケランジェロ・プロジェクト』は11月6日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2015年08月14日東京都・竹橋の東京国立近代美術館は、事典をひもとくようにAからZまで36のキーワードにそって、多面的に美術館そのものを紹介する展覧会「No Museum, No Life?―これからの美術館事典」を開催する。会期は6月16日~9月13日(月曜休館、ただし7月20日は開館し、7月21日に休館)。開館時間は10:00~17:00(金曜は20:00まで)。観覧料は一般1,000円、大学生500円、高校生以下および18歳未満無料。同展は、事典をひもとくようにAからZまでの36のキーワードにそって、作品はもちろん美術館の設備や活動、そこに集う人々まで多面的に美術館そのものを紹介する展覧会。「No Museum, No Life? 」というタイトルには、美術館を楽しむことで人生が豊かになることと、過去の作品を未来へと守り続けていく美術館が持つ役割が込められている。展示作品は、国立美術館5館(東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館)の所蔵作品の中から厳選した、ルノワール、ロダン、マルセル・デュシャンや岸田劉生など、幅広い作品約170点が展示される。なお、作品を鑑賞するだけでなく、「名画を鑑賞する人たち・・これもアート?」、「なぜ、美術館のなかはやたらと寒いのか?」、「作品はどんなふうに保管されていて、どんなふうに運ばれるの?」、「裸体ってアートなの?」といった、観覧者が持つ疑問にも、展示を通して答えるような構成となっており、作品が持つ高い芸術性はもちろん、そこに新しい楽しみ方を掛け合わせることで、美術館初心者から上級者までがそれぞれの目線で楽しめる展覧会となっている。会場構成はトラフ建築設計事務所、グラフィック・ デザインは建築設計事務所アトリエ・ワンに在籍したこともあるデザイナー neucitora 刈谷悠三氏が担当。まるで美術館をテーマにした巨大な事典の中を歩くような感覚が味わえる展示空間が創り上げられている。また、関連イベントとして、本展企画者である桝田倫広氏(東京国立近代美術館研究員)と新藤淳氏(国立西洋美術館研究員)によるギャラリートークが開催される。開催日時は6月26日18:00~19:30、7月11日14:00~15:30、8月28日18:00~19:30。申込不要、参加費無料。ただし、展覧会の観覧券が必要となる。そのほか、7月31日~8月2日の間、夏の週末に美術館を楽しむ特別イベントとして、シンポジウムのほか、美術館前庭での映画上映会や飲食の提供などが企画されている。詳細は後日発表されるということだ。
2015年05月21日神奈川県・箱根町のポーラ美術館にて、約20点のポール・セザンヌの作品に、セザンヌにゆかりの深い画家の作品を加えた約50点の作品を通じて、セザンヌの歩みを検証する「セザンヌ-近代絵画の父になるまで」展が開催される。会期は4月4日~9月27日。開館時間は9:00~17:00(入館は午後16:30まで)。入場料は大人1,800円、65歳以上1,600円、大学・高校生1,300円、中学・小学生700円。なお、中・小学生の入場については、土曜日は無料。同展は、ブラックやマティスをはじめとする、20世紀の芸術家に多大なる影響を与えた画家として知られているポール・セザンヌの作品約20点と、印象派のモネやキュビスムのピカソなど、セザンヌにゆかりの深い画家の作品を加えた約50点の作品を通じて、セザンヌが「近代絵画の父」になるまでを検証するもの。展示作品の内、同美術館の収蔵するセザンヌ・コレクション9点は、20歳頃のセザンヌの最初期の作品から円熟期の傑作とうたわれるものまで、セザンヌの画業の重要な時代のものとなっており、「人物画」、「静物画」、「水浴図」、「風景画」というセザンヌを語る上では欠かせない4つのジャンルの作品が網羅されている。また、同展にて展示される作品「大きな花束」は、昨年、東京国立近代美術館の新収蔵品として初めて公開されたばかりのもので、セザンヌの静物画では稀少である幅1メートルの大作となっている。同作品についての出品期間は6月7日までとなる。そのほか、セザンヌの静物画を徹底解剖し、複数の視点を導入した構図の秘密を解き明かす動画コーナーを設置。セザンヌの絵画空間を体感することができるということだ。セザンヌが画家を志した初期に、絵画の描法と主題において強烈な影響を与えた前世代のクールベとマネ、セザンヌを戸外での自然観察と制作に導いた年長の師ピサロ、友人であったルノワール、モネ。そして絵画空間に革命をもたらした次世代の画家、マティスやピカソなど、これらの画家たちの作品とセザンヌの作品を共に展示し、「近代絵画の父」を取り巻くさまざまな背景を解説する。そのほか、編集者・評論家の山田五郎氏による「アートトーク」が開催される。詳細は後日Webページにて発表予定。開催日時は4月18日14:00~15:00。
2015年02月12日東京都・京橋のブリヂストン美術館にて、新築工事のための休館を控えた最後のコレクション展「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を開催している。開催期間は5月17日まで(月曜は休館)、開場時間は10:00~18:00(金曜は20:00まで)、入場料は一般800円、シニア(65歳以上)600円、大学・高校生500円、中学生以下は無料。同展は、創設者・石橋正二郎の収集から出発する「石橋財団コレクション」より、ブリヂストン美術館収蔵の1,600点から、ベストセレクションといえる約160点を紹介する。コレクションを特徴づけるのは、19世紀以降のフランスを中心とした西洋近現代美術だ。印象派、ポスト印象派から20世紀のフォーヴィスム、キュビスム、抽象絵画へ。そして、それらの影響を受けて出発、発展した日本の洋画。さらに、第二次世界大戦後の抽象絵画までも含めた、「ブリヂストン美術館といえば、これ」という代表作が一堂に会する。見どころとなるのは、マネが生涯に2点しか制作しなかったという自画像のうちの1点や、制作された翌1877年の第3回印象派展に出品されたルノワールの「すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢」、また、3月31日からは石橋美術館収蔵の重要文化財(藤島武二「天平の面影」、青木繁「海の幸」、青木繁「わだつみのいろこの宮」)を公開する。さらに、ブリヂストン美術館の63年間の歴史を紹介するコーナーなども設けられている。
2015年02月09日六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーにて、「こども展・名画にみるこどもと画家の絆」が4月19日から開催される。本展は、パリのオランジュリー美術館で開催され約20万人を動員した美術展「Les enfants modeles(モデルとなった子どもたち)」で紹介された作品を、時代別・流派別に整理し、日本向けに再構成したもの。オルセー美術館とオランジュリー美術館による支援のもと、西洋近代絵画の巨匠約50人が子どもを描いた作品約90点が集合し、およそ3分の2が日本初公開となる。モーリス・ドニ(Maurice Denis)が楽器を演奏する息子を描いた「トランペットを吹くアコ」、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)が息子のクロードを描いた「ポーランド衣装を着たクロード」、ウジェーヌ・カリエール(Eugene Carriere)が病気の子とそれを心配する母親を描いた「病気の子ども」の他、クロード・モネ(Claude Monet)、ピエール=オーギュスト・ルノワール(Pierre-Auguste Renoir)、アンリ・マティス(Henri Matisse)、ポール・セザンヌ(Paul Cezanne)などの作品を展示。日本開催にあたり、日本人画家レオナール・フジタの作品も特別に追加出展される。【イベント情報】こども展・名画にみるこどもと画家の絆会場:森アーツセンターギャラリー住所:六本木ヒルズ森タワー52階会期:4月19日から6月29日時間:10:00から20:00(火曜日は17:00まで、入場は閉館30分前まで)料金:一般1,500円/大学生1,200円/中高生800円/小学生以下無料(前売・団体券あり)
2014年01月21日(画像は富士ミネラルウォーター株式会社HP内「新着情報(お知らせ)」より引用)「リサとガスパール」「リサとガスパール」とは、ウサギでもない犬でもない不思議な生き物のリサとガスパールが、フランスのパリを舞台に、楽しく暮らす日常を描いた絵本です。可愛らしいキャラクターと温もりのある挿絵で、日本でも大人気の絵本シリーズです。2013年6月20日、富士ミネラルウォーター株式会社は、ラベルデザインに富士山とエッフェル塔の2種類をあしらった「リサとガスパール」350mlペットボトル を、6月21日より販売すると発表しました。絵本そのままの可愛らしいデザインからは、富士山の名水をめぐるお話しが、始まりそうな気がしてきます。世界遺産の富士山と名水6月22日に世界遺産に登録された富士山。この日本が誇る富士山は、名水を生み出すことでも知られています。天然バナジウムが豊富に含まれることで有名で 、日本人に好まれる軟水の口当たりから、様々な飲料会社が商品化をしています。そんな富士の名水を扱う飲料会社の中でも、最も歴史が古く、信頼されているのが、富士ミネラルウォーター株式会社です。富士ミネラルウォーターは、昭和4年(1929年)創業し、堀内合名会社が富士身延鉄道株式会社(現JR東海身延線)所有の山梨県下部で湧出する名水を活用 して、ミネラルウォーターとして日本で初めて販売を開始。(※1)日本で開催された初めてのサミット(主要国首脳会議)で卓上水として使用されました。その後の東京サミット2回、九州・沖縄サミット、北海道洞爺湖サミットと連続で全5回採用され続けています。(※2)(※1、2ともに、富士ミネラルウォーター株式会社HP内「歴史」より引用)富士山とパリ「リサとガスパール」シリーズの絵を担当しているゲオルグさんは、元々ドイツ人。パリに来た理由は、画家として活動するためでした。パリの画家といえば、日本でも人気のある画家がたくさんいます。モネ、ゴッホ、ルノワール…。そして、これらの画家は、日本から影響を受けた画家でも あります。富士山の世界遺産登録にあたり、世界遺産委員会も、富士山が西洋芸術の発展に顕著な影響を与えたと評価しています。今回制作されたラベルも、パリの画家ゲオルクさんの作品。日本とパリの画家、そして、富士山の取り合わせは、現代も健在です。富士ミネラルウォーターの新ラベルは、まさに世界遺産「富士山」を象徴しています。このラベルボトルを片手に、世界遺産登録を祝いつつ、富士山から広がった芸術に思いをはせてみるのもオツかもしれません。【参考リンク】▼富士ミネラルウォーター株式会社HP内「新着情報(お知らせ)」▼富士ミネラルウォーター株式会社HP内「歴史」超絶美肌の持ち主!韓国女優”チェ・ジウ”も虜のエイジングケアサプリとは?(6月16日)えっっ!!すべての酵素がダイエットに効くわけじゃない!?(6月15日)元の記事を読む
2013年06月25日水星は、その名前に「水」と入っているものの、太陽からもっとも近い惑星であり、昔はその灼熱(しゃくねつ)の気温のために、水は存在しないと考えられていました。しかし、最近の調査によって、水星という名のとおり、水が存在することが分かってきました。今回は、そんな水星に関する最新の調査結果についてご紹介したいと思います。■水星ってどんな星?太陽にもっとも近いところを周回する太陽系第一惑星「水星」。大きさは、太陽系惑星の中でもっとも小さく、その直径は約4,880kmで地球の40%以下。これは、木星の周りを回っている衛星「ガニメデ」や、同じく土星の衛星「タイタン」よりも小さいことになります。さらに、質量も太陽系惑星の中でもっとも軽く、地球の5%ちょっとしかありません。けれども、その約7割が鉄やニッケルなどからできている、いわば「金属の塊のような惑星」です。また、太陽の周りを約3カ月(88日)で一周することから、地球上から見ると速く移動しているように感じます。そのため、ローマ神話に登場する神々の中でも、翼の付いた靴を履き、俊足として名高い神「メルクリウス(Mercurius)」(ギリシア神話では「ヘルメス」)から、英語では「マーキュリー(Mercury)」と呼ばれるようになりました。■クレーターに付けられた名前水星の表面はまるで月のように、たくさんのクレーターに覆われています。先ほどご紹介したローマ神話の神「メルクリウス」は、芸術の神としても知られていたことから、そのクレーターには多くの偉大な芸術家・音楽家・作家などの名前が付けられています。これは、クレーターに名前を残すことで、彼らをたたえる意図があると言われています。世界的な芸術家としては、「ミケランジェロ」や「ルノワール」「ゲーテ」といった名前が付いているほか、日本人に限ると、平安時代を代表する女流作家「紫式部(Murasaki)」や「清少納言(Sei)」、俳句で有名な「松尾芭蕉(Basho)」、小説家「夏目漱石(Soseki)」など20名ほどの名前が使われています。■1日が1年よりも長い水星の1日は地球の176日に相当します。先ほど、太陽の周りを88日で1周すると書きましたが、これが水星の1年にあたると考えると、水星では1日たつのに2年かかることが分かりますね。つまり、灼熱(しゃくねつ)の昼間ばかりが続く1年間と、漆黒の闇夜ばかりが続く1年間とが、交互にやってくるわけです。このように、1日が1年よりも長い惑星は太陽系の中でも水星だけです。■水星にも水が存在する?水星は太陽に近いため、太陽から届くエネルギーは、地球に届く太陽エネルギーの6~7倍にも達します。そのため、水星の昼間の表面温度はもっとも高いところで摂氏400度以上となり、スズや鉛といった金属でさえ溶けてしまうほどの高温です。しかし、その一方、夜になるとマイナス160度まで下がってしまいます。これは、88日間も夜が続くのに加えて、水星の大気は非常に薄く、太陽が沈んでしまうと昼間の暖かさを保つことができないためです。さらに、水星の自転軸は公転面に対してほぼ垂直であるため、極地方のクレーターの深いところには、永遠に太陽の光が届かないところが存在します。そのような場所の気温は常にマイナス200度以下にもなっています。そのため、研究者たちは以前からこのような場所であれば、氷が存在するのではないかと仮説を立てていました。そして、2012年になって、NASAの水星探査機「メッセンジャー」に搭載された中性子スペクトロメータと呼ばれる装置により、ついに水星の北極部分にあるクレーターの地下などに大量の水素が存在することが分かりました。この水素の量が、氷に含まれる水素の量とほぼ同じであったことから、水星のクレーターには1千億トン(=琵琶湖(びわこ)の貯水量の約4倍)を超えるほど大量の水が氷の形で存在していると結論付けられ、同年11月にNASAから発表されています。■まとめ最新の調査によって、水星にもどうやら水が存在するということが分かってきました。水星に氷が存在するという事実は、小惑星や彗星の衝突によって氷が運ばれたという証拠になり、これと同じことが地球やほかの太陽系惑星にも起きたと考えられます。そのため、この結果が今後、地球の成り立ちや生命の起源のナゾを解くヒントになるのでは…と期待されています。(文/TERA)●著者プロフィールTERA。小さいころから自然科学に関心があり、それが高じて科学館の展示の解説員を務めた経験も持つ。現在は、天文に関するアプリケーションの作成や、科学系を中心としたコラムを執筆している。
2013年01月20日ゴッホやピカソ、ムンクにセザンヌなど、誰もが知っている世界的に有名な画家の作品は、投資目的に購入されるほど高額です。ではそれらの有名画家の作品の値段はいくらぐらいなのか、みなさんはご存知ですか?今回は世界に名だたる有名画家の作品たちに実際についたお値段を紹介します。●ゴッホの『ヒマワリ』……3,992万1,750ドルゴッホのヒマワリの絵はいくつも存在しますが、その中の1つのお値段がこちら。1987年に安田火災海上(現在の損害保険ジャパン)が購入した際のお値段です。当時の日本円のレートだと約58億円になります。●ゴッホの『ひげのない自画像』……7,150万ドル数多く存在するゴッホの自画像の中で、最後の自画像とされているのがこの『ひげのない自画像』です。1998年に落札され7150万ドルで落札されました。当時のレートだと80億円になります。貴重なだけあって、価格も相当ですね。●ゴッホの『アイリス』……5,390万ドル知らぬ人がいないほど有名なゴッホの作品だけあって、売却された作品はすべてが高額。この『アイリス』も1987年に5,390万ドルで落札されました。当時のレートだと、なんと80億円にもなります。ちなみにこのアイリスですが、落札者が代金を支払え切れなかったそうで、美術館が買い取ることになったとか(笑)。●ムンクの『叫び』……1億1,990万ドル2012年の5月に落札された有名なムンクの『叫び』の価格です。当時のレートで換算すると約96億円になります。このムンクの『叫び』は、『フリーズ・オブ・ライフ』という作品群のうちのひとつで、叫んでいるのではなく耳を塞いでいる絵。意外と知らないという人がいるのでは?●ピカソの『ドラ・マールと猫』……9,520万ドルピカソの絵も数多くの作品が高額で取り引きされています。この『ドラ・マールと猫』は、ピカソの愛人であるドラ・マールと猫を描いたもの。2006年にグルジアの富豪によって9,520万ドル(当時のレートで約86億円)で買い取られました。この絵もモデルとなったドラ・マールは、ピカソの有名な作品である『泣く女』のモデルでもあります。●ピカソの『パイプを持つ少年』…… 1億420万ドルピカソは作風が何度も変化した画家で、この『パイプを持つ少年』は『ばら色の時代』と呼ばれる明るいタッチの作風の時代に描かれたもの。2004年にイタリアの食品会社グループによって1億420万ドルで買い取られました。1億420万ドルは当時の日本円のレートで約101億円になります。ついに100億の大台に乗りました。●ルノワールの『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』……7,800万ドルフランスの印象派の画家であるルノワール。世界的に非常に人気の高い彼の作品の中でも、特に高額で落札されたのが『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』という絵です。1990年に約119億円(当時の日本円のレート)で日本の実業家である齊藤了英氏が落札。齊藤了英氏は同日にゴッホの『医師ガシェの肖像』も125億円で落札しており、当時大きな話題となりました。●クリムトの『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I』……1億3,500万ドル官能的なテーマの作品を多く残し、非常に人気の高いオーストリアの画家クリムト。彼の作品の中でも一番高額で取り引きされた絵が、複雑な装飾が施された『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I』です。2006年に1億3,500万ドル(当時の日本円レートで約150億円)で購入されました。これは絵画の価格としては当時最高額でした。●セザンヌの『カード遊びをする人々』……推定2億5,000万ドル以上近代美術に大きな影響を与えたフランスの画家、ポール・セザンヌが描いた5枚の連作のうちの1つが『カード遊びをする人々』という絵です。2011年に絵画としては過去最高金額となる2億5,000万ドル(一説によるともっと高額だとか……)で取り引きされました。当時の日本円のレートによると約204億円。どこのだれがそんな高額で!? なんて思っちゃいますが、購入したのはカタールの王室だそうで……妙に納得です(笑)。以上、高額で取り引きされた世界の名画たちでした。非常に貴重な作品たちだけあって、お値段もハンパないものばかり。また、有名絵画の中にはダ・ヴィンチの『モナ・リザ』やピカソの『ゲルニカ』など、値段がつけられないほど貴重な作品も数多く存在します。それらにもし値段がつけられるとなると……すごいことになりそうですね(笑)。(貫井康徳@dcp)
2012年11月30日美術館というと「敷居が高くて入りづらい」、「自分にはちょっと堅苦しい」なんて思っている人もいるかもしれない。しかし、それは大いなる誤解である。絵画や彫刻などを楽しむのに、実は難しい知識など必要ないのだ。理屈など一切抜きに、見る人の心にまっすぐ語りかけてくるのが芸術作品。肩の力を抜いて気軽に楽しむことで、心がより豊かになるものである。全国にある数多くの美術館の中から、今回は北海道と東北にスポットを当てて紹介したい。美術館はそれぞれ個性がある。所蔵している作品はもちろん、立地場所や規模、施設の造りなど、どの美術館にも個々の特徴がある。北海道や東北の美術館は、美しい自然や広大な田園地帯に溶け込むように趣向を凝らされた建築も特徴的だ。土地の風土、魅力、息遣いに包まれながら芸術作品を鑑賞する時間は、えもいわれぬ風情があるもの。そこで、実際に北海道・東北の美術館を訪れ、そんなぜいたくな時間に身を委ねてきた。美術館のチョイスには、道内で長きにわたり芸術家育成をリードしてきた、北海道造形デザイン専門学校の栗谷川悠(くりやがわゆう)理事長にもアドバイスをいただいた。同校は今年で開校50年を迎える名門。これまでにも、多くの逸材を輩出してきた。教壇に立つ栗谷川先生はもちろん、国内外の美術館に精通している。北海道には大小様々な美術館がある。札幌だと、希代の天才であるピカソに多大な影響を与えたエコール・ド・パリの作家のひとりであるジュル・パスキン、北海道第一号の芸術家とされる林竹次郎などの作品が所蔵されている「北海道立近代美術館」。または、巨大な公園自体が作品の集合体である「モエレ沼公園」などがオススメだ。そして、これぞ北海道を代表する美術館といえるのが「札幌芸術の森」。当館は広大な森の中に40ヘクタールもの敷地を有している。屋内外に様々な作品を展示しており、さながら芸術作品のテーマパークのような趣がある。風景と見事に融合した作品を鑑賞する内に、いつしか観賞している自分までもが自然と一体化していくような不思議な感覚を覚えるはずだ。道内には札幌以外にも、たくさんの美術館がある。ユニークなのは、上富良野町にある「上富良野トリックアート美術館」。あっと驚くトリックアートや思わず吹き出してしまうような作品など、数多く展示されている。常設作品などに関係なく、理屈抜きに土地の雰囲気やにおいを感じられること…それこそ、美術館の魅力のひとつかもしれない。東北には歴史や人の営みを感じさせてくれる美術館が多いというのが、個人的な感想だ。「青森県立美術館」では、棟方志功(むなかたしこう)や寺山修二といった、地元が排出した多くの個性的な芸術家の作品を、一同に鑑賞できるのが魅力だ。また、シャガールやレンブラント、ピカソなど海外の有名作家の作品も所蔵されており、様々なタイプの名作に触れたい人にはぴったりである。同じく青森にある「十和田市現代美術館」は地域と連携して、美術館の近隣一帯をアーティスティックな景観に仕立てるプロジェクトをスタートし、2010年に完成した。芸術が十和田の美しい自然と人の営みを一体にする橋渡し役として機能した、世界的にも珍しい空間になっている。「秋田県立近代美術館」には、解体新書の挿絵を担当した画家・小田野直武の作品をはじめとした、様々な作風の日本画が所蔵されている。同じ日本人でもその時代や手法・センスによって、作風はガラリと変わる。そんな違いを比較してみるのも面白いかもしれない。「横手市増田まんが美術館」は「秋田県立近代美術館」と同じ横手市にある、全国で初めての漫画をテーマにした本格的な美術館。『釣りキチ三平』で知られる、郷土が生んだ漫画家・矢口高雄氏のフィールドワークをはじめ、著名な漫画家の多彩な作品が展示されている。気軽に楽しめる漫画を中心とした美術館だけに、より親しみやすさを感じることできるだろう。「岩手県立美術館」には、岩手が排出した萬鐵五郎(よろずてつごろう)や、岩手に縁の深い松本俊介などの作品を所蔵している。絵画が好きな人でなければ2人の名前はあまり聞いたことがないかもしれないが、見る人の心に残る見事な作品が多数展示されている。南東北にも魅力的な美術館が多数ある。北東北と同じく、どの美術館も地域の風土や息づかいを感じながら作品を心に印象付けることができる。まずは山形から。1964年にオープンした「山形美術館」には、ロダンやモネ、ルノワールなどが描いたフランスの近代絵画を代表する作品のほか、与謝蕪村、松尾芭蕉が描いたびょうぶや短冊など貴重な作品が多数展示されている。「閑けさや岩にしみ入る蝉の声」の芭蕉の句で知られる山寺にある「山寺後藤美術館」。ここには、実業家である後藤季次郎氏が収集した欧州の絵画やガラス工芸、陶版画などが数多く収蔵されている。ヨーロッパ絵画が転換期を迎える時期のアカデミズム、バルビゾン派の作品が主体のほか、欧州各地の工芸品など貴重なコレクションを鑑賞できる。仙台市にある「宮城県美術館」では、地元・宮城県や東北にゆかりのある作品が幅広くコレクションされているほか、ロートレックやパウル・クレーなど海外の著名なアーティストの作品も鑑賞できる。竹久夢二(たけひさゆめじ)の作品などもあり、こちらも幅広いタイプの作品に触れることができる。福島には個性的な美術館が多数ある。ルノワール、モネ、ゴーギャンなどの海外作品や幅広いジャンルの日本画、洋画がそろう「福島県立美術館」がオススメだ。ユニークさを求めるなら、数多くのグラフィックアートを所蔵している「現代グラフィックアートセンター」もいい。また、「諸橋(もろはし)近代美術館」には、一度見たら忘れることができない幻想的な作風が特徴のダリの作品を中心に、ピカソ、ローランサン、シャガールなど著名なアーティストの作品が数多く収蔵されている。北海道・東北だけを見ても、まだまだ魅力的な美術館が数多くある。各美術館のウェブサイトでは、所蔵している作品の一例を見ることができる。サイト上で心の琴線に触れる作品を発見したら、迷わずその美術館に行ってみよう。印象に残る作品に出合えたら、今度はその作者の他の作品、あるいは画風を追っていけば、知らず知らずのうちに芸術への世界が広がっていくはず。そうしたら、次は別の作者の作品へどうぞ。そう、芸術作品というものは、マイペースで楽しむ内に自然と自分の世界を広げてくれるものである。また、住んでいる地域にある美術館に訪れるだけでなく、旅先で出合った美術館に立ち寄ってみることもオススメだ。その土地についてより深く理解することができる。まずは、北海道・東北の美術館を巡る旅からはじめてみてはいかがだろうか。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月06日気分転換に美術館!というと、知的でカッコイイ響きがします。しかし実際に芸術作品を目の前にして、作品とどう向き合えばいいのかわからない……という人もいるのでは?一体どんな見方をすれば芸術作品を楽しめるのでしょうか。清泉女子大学文学部文化史学科講師の木川弘美先生にお話を伺いました。■作品の背景を知って物語を観る――芸術作品を感覚で「いい!」と思う以外に、どのような見方がありますか?木川先生「作品が制作された時代や、その国における政治や文化などの背景を知ることで作品を見る方法があります。例えば、ヨーロッパで生まれた作品を例に見てみましょう。ほとんどの絵は、宗教に関連したテーマや物語が描かれています。何も知らなくてもマリアと幼児イエスが描かれていれば『聖母子像だ』、十字架を背負っている男性がいれば『イエスだ』、ということは分かるでしょう。しかしそれ以外の絵は、何を意味しているのかさっぱり分からないということが多いのではないでしょうか。作品の背景を理解するには、絵の題材となっている聖書やギリシア・ローマ神話を読むことが役立ちます。『聖書』、『ギリシャ神話』というと難しく聞こえますが、読んでみると意外と親しみが持てる内容で面白いものです。特に旧約聖書の創世記や、新約聖書冒頭の4つの福音書を読んでおくと、作品の背景にどんな物語があるのかを知ることができるのでお薦めです」――それでは風景画や人物が描かれている絵画については、どのような解釈ができますか?木川先生「例えば17世紀のオランダ絵画で少女が読んでいる手紙は、ラブレターであったと考えられています。このように描かれているものの動作やしぐさが象徴するものを読み取ることで、作品を理解する方法もあります。図像学を扱った本を見ながら作品を解釈するのもいいかもしれません」――絵の横に書かれているキャプションや解説書を読むことも重要でしょうか?木川先生「もちろんそれである程度のことは理解できます。ただし注意したいのは、その解釈が本当に正しいとは限らないということです。あまり解釈にこだわりすぎると、美術館へ行っても、その作品が持つ本来の力を感じることなく、解説だけ追っているということになりかねません。むしろ事前の知識や先入観がない方が、研究者とは異なる斬新な視点で作品を見ることができる場合もあるので、固定概念を持ち過ぎないほうがいいですね。個人的には率直な感想を参考にしたいので、美術館で人の会話に耳をそばだてているくらいですよ」■鑑賞とは、自分の内面と向き合うこと――規模が大きい美術館には、ぼう大な数の作品があります。美術の知識がない人はどうしたらいいのでしょうか?木川先生「芸術の本質とは知識を持って答えを探すことではなく、人の心を動かすことだと思います。この作品の意味は絶対に「こうだ」という決まりはありません。例えば、日本でも根強い人気のある印象派ですが、最初はアバンギャルドな芸術として批判されていました。モネもルノワールも、当時は軽べつする意味で「印象派」という呼ばれ方をされたのです。ところが、今では、モネもルノワールも美術作品の定番として認識されています。このように芸術作品も時代によって評価が変化することがあり、今現在高額で取引されるような人気作家の作品も、100年後どのように扱われるのかわからないのです。ですから『いい作品だ!』と心が動かされたとき、なぜ自分はこの作品がいいと思ったのか、どんなところに魅せられたのか、考えてみてください。『好き』なのには理由があります。しかし、普段の生活で断片的に生じる『好き』という感情は、感覚だけで終わってしまいがちです。『なぜ自分はこれが好きなのか』と自分に問いかけることで、自分の内面とじっくり向き合う機会にもなります。嫌いだと思う作品も漠然と拒絶するだけでなく、何が気に入らないのか、批評家になったつもりで自分の心に問いかけてみてください。理由を考えることが、芸術を理解する第一歩でもあるのです」――絵の前に立っても、何も感じないという人はどうしたらよいのでしょうか?木川先生「そういう方には、イベント性の強い展覧会をお勧めします。例えば今年は横浜でトリエンナーレが行われ、世界中から現代アートが集まります。現代アートというとますます理解しがたいのでは、と思われるかもしれませんが、同じ時代に生きている作家の作品は、実は一番身近なものなのです。生きている時代が近いからこそ、メッセージが伝わりやすいのです。変わった作品も多いですが、なぜこういうものを作りたくなるのか、実験的な作品の中から自分の好みを探していくのがオススメです。ちなみに、現代の作家なら、実際に個人で購入することも夢ではありません」――先生がお勧めする美術館の楽しみ方は?木川先生「お気に入りの作品が常設されている美術館を探すことです。海外の美術館から作品が来る特別展は、わずかな期間しか開催されません。そのため大混雑の展示場へ行くと人に酔ってしまい、ゆっくりと作品を吟味する時間もなく終わってしまうことがあります。しかし、皆さんの生活圏にある美術館にお気に入りが所蔵されていたり、常に展示されていたりすれば、何度でも見に行くことができます。疲れたときにその作品を見に行くことで安らぎを得られるような、息抜きできる美術館が見つかるといいですね。繰り返し同じ作品を鑑賞することで、新たな発見をすることもありますよ」――この作品は好き、これは嫌い、など、作品に対する感情が変わることがあります。木川先生「良い作品も、嫌いな作品も、鑑賞にあたっては『今のわたしにとって』と思うことが大切だと思います。作品に対する思いは常に変化するものだからです。以前好きだったものが嫌いになったり、あまり興味がなかったものに強く引かれたり……。自分自身の環境や心情によって、好みが変わることはよくあります。ですから作品を『好き』、『嫌い』と決め付けたり、この作品はこういう意味だ、と結論付けたりせずに、作品に対する自分の感情に余裕を持たせておくことが大切だと思います」このような方法で芸術作品と向きあっていけば、自分が好きなジャンルではよりいっそうと、また、それ以外の作品にも興味がわいてきて、芸術を楽しむ心が養われていくように思います。あわただしい毎日を送っているからこそ、静かな美術館でお気に入りの作品に接し、自分と向きあう時間をつくりたいものです。(蘭景×ユンブル)【関連リンク】【コラム】多様な作品が満載!「万華鏡の視覚」展へ行ってきた【コラム】妄想で工作する時代!?工作美女乙幡啓子さんに聞く【コラム】蛍光灯を演奏するアート、「オプトロン」とは何か?
2011年07月09日海外でも高い評価を受ける諏訪敦彦監督が、フランスの俳優イポリット・ジラルドと共同監督で製作し、昨年のカンヌ国際映画祭でも喝采を浴びた『ユキとニナ』。本作で、フランス人の父親と日本人の母親の不仲のあおりを受け、そのはざまで揺れる少女・ユキを演じ、“小さな大女優”と称賛を浴びたノエ・サンピからシネマカフェに向けてメッセージが届いた。ノエ自身、劇中のユキと同じく、日本人とフランス人の血を引く女の子。普段はフランスで暮らし、フランス語で話すことが多いというが、こちらの動画メッセージは日本語で語ってくれている。昨年のカンヌ国際映画祭の雰囲気をすっかり楽しんだ様子で、同じ日に行われた舞台挨拶でも「次はベルリンに行きたい」と語っていたノエ。少しはにかみながら語る彼女の姿に思わず微笑んでしまうが、映画の中で見せている、揺れ動く少女を繊細に演じるさまには心打たれること間違いなし!諏訪監督が「ルノワールの絵画から抜け出てきたよう」と評した小さな名女優にご注目あれ!『ユキとニナ』は恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開中。※こちらの動画コメントは、MOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:ユキとニナ 2010年1月23日より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて順次公開■関連記事:フランスの天才少女が来日!『ユキとニナ』舞台挨拶でさくらまやが歓迎の熱唱!主演ノエ・サンピ&諏訪敦彦監督舞台挨拶付き『ユキとニナ』試写会に5組10名様ご招待女優選びは“直感”!『ユキとニナ』諏訪敦彦×イポリット・ジラルド記者会見モデルの雅姫らが審査員に!『ユキとニナ』お手紙コンクール開催【カンヌ国際映画祭】日仏の国境越え、2つの才能が描く“家族”『ユキとニナ』会見
2010年01月23日