現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、学生時代の仲間と一泊二日のぶどう狩りに行った23歳女性。そのなかに意中の彼もいたのだが…。三松先生が、恋が長続きする女性の特徴を教えてくれます!美咲(23歳)、待ちに待った彼とのぶどう狩り。でも、虫対策レスで楽しめない休日になったよ【レスなひとびと】vol. 216待ちに待った、学生時代の仲良しメンバーでの一泊二日のぶどう狩り。男女3人ずつ、計6人のメンバーの中には、美咲が思いを寄せる大輝もいる。この旅行で、絶対、大輝に振り向いてもらう。そう念じて、レンタカーの車内では、無事に大輝の隣をゲット。「あ、ごめんっ」山道のカーブ、不可抗力でカラダが横に倒れて、隣の大輝と密着。「いいって。揺れるけど、酔ってない?大丈夫か」そっと耳元で聞いてくれる大輝にますますキュン。美咲は、よくまわりから脚をほめられる。「細白(ホソシロ)――。膝丸(ひざまる)――」って感じで。だから今日も、デニムのミニスカートに白いコットンブラウスだ。知子と果穂は、ワイドパンツとサロペットと、かなりゆるい服選び。3人の中だと一番美咲がガーリーでキュート。「よし、差をつけたな」と思っていたんだけど。(えっ、こんな格好してるのって私だけ!?)農園に着くなり、まわりの女性たちとの服装のギャップが気になりはじめた。みんな長ズボン、長袖シャツ。アームカバーをつけているひともいる。ひとまず受付を済ませて、みんなで農園に入るけれど。(ぷ〜ん)もう秋だから、と思って虫除けスプレー持ってこなかったけど。虫いるじゃないか!ノーガードの美咲のホソシロ脚には、すでに虫刺されがポツポツ。自慢の脚がちょっと見られたくないぶさいくな状態に。(か、か、かゆい)そう思いながらも、ぼりぼり掻くのはみっともない気がして、ガマン。すると、大輝がこっちにやってきた。「美咲、ぶどうに手、届いてんの?」「えっ、なにそれ〜!さすがに届くよ」「だってほら、まだ一房もとってきてないからさ」「あ、う、うん」痒くてそれどころではないんだが。「ほら、あそこのやつとか、熟しててうまそうじゃない?俺が房持ってるから、美咲、切ってよ」「うん」やっぱり、大輝ってやさしいな。美咲は、大輝との共同作業に胸を高鳴らせる。でもそのとき、脚にまた蚊が止まってる気が。「あ、ちょっと待って」急いで太ももを手でパチパチ払って、視線をぶどうに戻す。そうしたら、向こうから知子と果穂がやってきた。「美咲、そのカッコだと虫刺されやばくない?スプレー貸したげる」「白ブラウスも汚れちゃいそうで心配だよ。なんで今日その服なん?」大輝の前でそんなこと言わなくても。無知なやつだと思われるじゃない。知子と果穂は、美咲の純な想いを知らないし、しょうがないといえばしょうがないんだけど。大輝が、美咲の脚に目をやって。「えっ、めっちゃ刺されてるじゃん。まずいよ。この脚」と心配そう。っていうか、ちょっと引いてる…。いつのまにか、ぶどうからも手が離れてしまっている。ああ、こんなことなら、知子や果穂みたいなガード万全の格好でくるべきだった。狙いすぎた自分を大反省。【三松さんからのコメント】せっかくの好きな人とのおでかけ、気合を入れたくなる気持ちはわかるわかる。でも、18歳過ぎたなら目的に応じた応じた“TPO”というのを意識しないと恥ずかしいです。まわりに気を遣わせてしまうし、自分も思いっきり楽しめないでしょう。そしてなにより狙った彼に「適切な衣服を選べない残念なひと」と思われて、幻滅されたらもったいない。美咲さん、ふだんからガーリーなファッションが多めなのでしょう。もしそうだとしたら、アウトドアシーンでのカジュアルファッションは、逆にアリだったかも。「こんな格好もするんだ」と、きっといい意味でのギャップ萌えにつながります。もし一泊二日ならば、部屋着をヘルシーなショートパンツにするなど、ホソシロ脚をアピールするシーンは他にもありそうですし。以前、日焼け止め忘れてひどい日焼けになり、痛みでエッチ中断した女性の話を紹介しましたが、恋の成就に「備えあれば憂いなし」ということわざは活きてきます。みんなで旅行をするときは、日焼け止め・虫除けスプレー、ウエットティッシュなどあらゆる予防線を貼るべし。さらに、予備の薬や、マスクなどプラスαを忍ばせておくと、自分も安心。友達助けもできる。手が汚れたときに、さりげなくウエットティッシュを差し出されたら。性別問わず、やられてイヤな人はいません。つい、ファッションや髪型、肌の手入れなど見た目の美しさを優先しがちですが、内面のやさしさを見つめてくれるひとを彼にすると、その恋、長続きします。「レスなひとびとに告ぐ。備えあれば憂いなし。起こりうる複数のアクシデントに向けて予防策を準備せよ。例:今日のデートで初裸になると予測したらムダ毛処理して、予備パンツをバッグに入れとくみたいな」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©bymuratdeniz/Gettyimages文・三松真由美
2023年09月14日鵜山仁演出、高橋和也、霧矢大夢ら実力派キャストを迎え21年ぶり上演こまつ座第148回『連鎖街のひとびと』が2023年11月9日 (木) ~2023年12月3日 (日)に紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤ タイムズスクエア南館7階)にて上演されます(全国ツアー公演あり)。この度、演出家とキャストによるコメントが公開されました。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 大剛)にて発売中です。カンフェティにて9月2日(土)10:00よりチケット一般発売開始 公式ホームページ どの地でも必死で生きる市井のひとびとの姿を笑いと軽やかな音楽でお届け◆作品紹介◆本作は鵜山仁の演出によって2000年に紀伊國屋ホールで初演され、翌2001年にも再演されました。満州国に夢を求めた日本人が最初にたどりついた夢の街、大連。国家のスローガンにより移住した人々。そしてその夢が破れて日本に帰れず、なんとかその地で生きようとした日本人とその周辺の愛すべき人々達が織り成す物語は、どの地でも必死で生きる市井のひとびとの姿を浮き彫りにし、現代の私たちに生きる力を与えてくれます。その時代も今も人間の営みと必死で戦っている姿を、笑いと軽やかな音楽、そして演劇賛歌に包んで届ける作品です。演劇の知恵を使って困難な事態を懸命に乗り越え、生き抜いた人達の姿を通して「今、なぜ、楽しい演劇なのか」を真摯にそして楽しく届ける井上ひさしの音楽劇がこまつ座で22年振りに甦ります。◆こまつ座とは◆1983年、作家・劇作家の井上ひさしが座付作家として立ち上げ、翌年『頭痛肩こり樋口一葉』で旗揚げ。以降、井上ひさしに関わる舞台を専門に上演。2010年に井上ひさし没後は新作として井上ひさし原案の『木の上の軍隊』(作:蓬莱竜太)、『母と暮せば』(作:畑澤聖悟)も上演。22年には『母と暮せば』の舞台裏を描いたドキュメンタリー映画「長崎追想父・井上ひさしへの旅」(監督:松村克弥)上映会も実施。また、同年には舞台芸術に関するデジタル・アーカイブ化を推進するEPAD事業のパートナー団体に選定される。近年の受賞作に03年読売演劇大賞最優秀作品賞(『太鼓たたいて笛ふいて』)、10年読売演劇大賞芸術栄誉賞(井上ひさし)、12年紀伊國屋演劇賞団体賞(「井上ひさし生誕77フェスティバル2012」の舞台成果)、16年読売演劇大賞優秀作品賞(『マンザナ、わが町』)、17年文化庁芸術祭賞の演劇部門において関東参加公演の部で大賞を受賞。20年第5回『澄和Futurist賞』(顕彰事業)受賞。その他にも受賞歴多数。スタッフ[作]井上ひさし1934年山形県生まれ。69年『日本人のへそ』で演劇界へ本格的にデビュー。72年『道元の冒険』で岸田國士戯曲賞受賞。以降、戯曲、小説など幅広く活躍する。81年、小説「吉里吉里人」で日本SF大賞受賞。翌年、読売文学賞小説賞を受賞。84年には『頭痛肩こり樋口一葉』で自作のみを上演する「こまつ座」を旗揚げ。また、新国立劇場の柿落とし公演『紙屋町さくらホテル』を書き下ろす。 そのほか、『化粧』『父と暮せば』『ムサシ』などは海外で上演され高い評価を得ている。遺作『組曲虐殺』まで七十近い戯曲を書き下ろした。直木賞、紀伊國屋演劇賞、読売文学賞(戯曲部門・小説部門)、吉川英治文学賞、菊池寛賞、朝日賞など受賞歴も数多い。2004年には文化功労者に選ばれ、09年には、戯曲を中心とする広い領域における長年の業績で恩賜賞日本藝術院賞を受賞した。 2010年4月9日逝去。「むずかしいことをやさしくやさしいことをふかくふかいことをゆかいにゆかいなことをまじめに書くこと」―井上ひさし[演出]鵜山 仁1953年奈良県生まれ。文学座演出部所属。近年の主な演出作品に、『女の一生』、『その人を知らず』、『ヘンリー五世』、『この道はいつか来た道』、オペラ『カルメン』、『鹿鳴館』、『ヘンリー二世』など。こまつ座では『雪やこんこん』、『人間合格』、『紙屋町さくらホテル』、『円生と志ん生』、『芭蕉通夜舟』、『イーハトーボの劇列車』、『小林一茶』、『マンザナ、わが町』、『化粧二題』、『日の浦姫物語』、『吾輩は漱石である』など。『父と暮せば』などで読売演劇大賞優秀賞演出家賞、『おばかさんの夕食会』などで毎日芸術賞千田是也賞、『コペンハーゲン』などで紀伊國屋演劇賞、『兄おとうと』などで読売演劇大賞グランプリと最優秀演出家賞、『ヘンリー六世』で読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞している。1987年の『雪やこんこん』以来、こまつ座の公演を3000ステージ近く手がけている、井上ひさしが絶対的な信頼をおいていた演出家のひとりである。2016年、『マンザナ、わが町』、『廃墟』の演出において、第23回読売演劇大賞最優秀演出家賞受賞。2020年、紫綬褒章受章。出演者プロフィール※【】内は役名高橋和也(たかはし・かずや)【塩見利(とし)英(ひで)】東京都出身。1988年男闘呼組としてデビュー。1993年解散後、舞台『エンジェルスインアメリカ』(演出:ロバート・アラン・アッカーマン)主演、映画「KAMIKAZETAXI」(監督:原田眞人)、「八つ墓村」(監督:市川崑)、「Hush!」(監督:橋口亮輔)、NHK「寺子屋ゆめ指南」主演など活躍の場を広げる。近年の主な作品に【舞台】『オイディプス』(演出:マシュー・ダンスター)、『現代能楽集~幸福論「道成寺」「隅田川」より』(演出:瀬戸山美咲)【映画】「追想ジャーニー」「白鍵と黒鍵の間に」【テレビ】「DORONJO/ドロンジョ」「インフォーマ」【配信】「雨に叫べば」「THEDAYS」など。こまつ座では『泣き虫なまいき石川啄木』(演出:鈴木裕美)、『紙屋町さくらホテル』(演出:鵜山仁)に出演。本作初演にも石谷一彦役で出演している。千葉哲也(ちば・てつや)【片倉研介】神奈川県出身。演劇企画集団THE・ガジラの中心的な俳優として多くの作品に出演。受賞歴として読売演劇大賞優秀男優賞(第5回、20回、24回)、紀伊国屋演劇賞個人賞(第39回)、読売演劇大賞優秀演出家賞(第14回、16回、24回)近年の主な出演作品に【舞台】『WEHAPPYFEWわれら幸運な少数』『マヌエラ』『ライフ・イン・ザ・シアター』(演出も担当)『狐晴明九尾狩り』(演出:いのうえひでのり)【映画】「ONODA」【テレビ】「どうする家康」「おかえりモネ」「相棒SP」など。井上作品では『紙屋町さくらホテル』(演出:鵜山仁)、『キネマの天地』(演出:小川絵梨子)、『闇に咲く花』(演出:栗山民也)に出演。加納幸和(かのう・ゆきかず)【陳(ちん)鎮中(ちんちゅう)】兵庫県出身。日本大学藝術学部卒業。1987年『ザ・隅田川』にて、花組芝居を旗揚げ。創立35周年を迎えた劇団の座長として、脚本・演出を手掛け、自らも女形で出演。座外の客演・演出・脚本提供や、映像にも進出。女形指導や、母校の日藝やカルチャースクールで講師を務めるなど多方面で活躍。西瓜糖『ご馳走』花組芝居『毛皮のマリー』で、2019年前期の読売演劇賞演出家賞にノミネート。近年の舞台に『荒御霊新田神徳』(演出:加納幸和)『演劇調異譚「xxxHOLiC」-續-』(演出:松崎史也)『鹿鳴館』(演出:加納幸和)『桜文』(演出:寺十吾)『ドレッサー』(演出:鵜山仁)、『三億円事件』(演出:和田憲明)など。こまつ座初出演となる。鍛治直人(かじ・なおと)【今西錬吉】兵庫県出身。1997年文学座附属演劇研究所入所。2002年に座員となる。09年9月から1年間、文化庁派遣在外研究生としてロンドンへ留学。近年の主な出演作品に【舞台】『BACKBEAT』(演出:石丸さち子)『占領の囚人たち』(演出:生田みゆき)『欲望という名の電車』(演出:高橋正徳)・『美しきものの伝説』(演出:鵜山仁)『群盗』(演出:小栗了)『マドモアゼル・モーツァルト』(演出:小林香)、【映画】「シン・ウルトラマン」、【テレビ】「相棒S18」「キミに最後の別れを~永遠なれラグビーの青春~」など。こまつ座初出演となる。西川大貴(にしかわ・たいき)【石谷(いしたに)一彦】東京都出身。立教大学現代心理学部卒。『アニー』(演出:ジョエル・ビショッフ)でデビュー。以降、『ボーイフロムオズ』(演出:フィリップ・マッキンリー)『レ・ミゼラブル』(演出:ジョン・ケアード)などに出演。俳優として活動しつつ、クリエイターとして、コロナ禍に短篇集作品「雨が止まない世界なら」を執筆しアルバム制作・コンサートを開催。YouTube「ミュージカルchクロネコチャンネル」ではチャンネルホストとして俳優との対談・舞台製作の裏側についての発信など意欲的に活動している。近年の主な作品は【舞台】『ミス・サイゴン』(演出:ローレンス・コナー)、『検察側の証人』(演出:小川絵梨子)、【映画】「TAPthelastshow」など。こまつ座初出演となる。朴勝哲(ぱく・すんちょる)【崔(さい)明林(めいりん)】兵庫県出身。桐朋学園大学音楽学部ピアノ専攻卒業。井上作品を主に、こまつ座、新国立劇場などの演劇作品で演奏。こまつ座『兄おとうと』(演出:鵜山仁)のピアノ演奏で2004年第11回読売演劇大賞優秀スタッフ賞、ホリプロ『スリル・ミー』(演出:栗山民也)の演奏で2019年第26回読売演劇大賞優秀スタッフ賞受賞。新国立劇場での『焼肉ドラゴン』(作・演出:鄭義信)に常連客のアコーディオン弾きの役で出演。2018年公開の映画にも出演している。井上作品には『日本人のへそ』『太鼓たたいて笛ふいて』(演出:栗山民也)『円生と志ん生』(演出:鵜山仁)『きらめく星座』(演出:木村光一)などに出演。石橋徹郎(いしばし・てつろう)【市川新太郎】東京都出身。1996年文学座附属演劇研究所入所。2001年に座員となる。舞台・TVドラマ・CMなど幅広く活躍するほか、演劇ユニット「イマシバシノアヤウサ」としても活動している。近年の主な出演作品に【舞台】『夏の夜の夢』『黄昏』(演出:鵜山仁)、『夜の女たち』(演出:長塚圭史)『Hello~ハロルド・ピンター作品6選~』(演出:的場孝起)、『熱海殺人事件』(演出:稲賀賀恵)【映画】「聯合艦隊司令長官山本五十六」【テレビ】NHK大河「青天を衝け」、連続テレビ小説「なつぞら」、「相棒Season13」など。こまつ座作品は『紙屋町さくらホテル』『イーハトーボの劇列車』(演出:鵜山仁)に出演。霧矢大夢(きりや・ひろむ)【ハルビン・ジェニィ】大阪府出身。元宝塚歌劇団月組トップスター。在団中の主な出演作に、『エドワード8世』(演出:大野拓史)『スカーレットピンパーネル』『エリザベート』(演出:小池修一郎)『MEANDMYGIRL』(演出:三木章雄)など。2012年宝塚歌劇団退団後は舞台を中心に活躍。2014年『IDO!IDO!』(演出:大河内直子)にて読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。近年の主な出演作は、【舞台】『ニュージーズ』(演出:小池修一郎)『マチルダ』(演出:マシュー・ウォーチャス)『バイ・バイ・バーディー』(演出:TETSUHARU)『ピピン』(演出:ダイアン・パウルス)『薔薇と海賊』(演出:大河内直子)など。9月には自由劇場にて『三人姉妹』に出演予定。こまつ座初出演となる。こまつ座 『連鎖街のひとびと』 演出家コメント【演出】 鵜山仁1945年8月。ロシア軍が満州に侵攻、関東軍は逃亡。身を守るすべもない日本人が置き去りにされた街、大連。市内の目抜通り「連鎖街」の一角にある、がらんとした地下室。ここで台本を書き、稽古をし、芝居を作り、初日の幕を開けることになった登場人物たち。過去を検証し、自らのあるべき姿を問い直して、未来への展望を開く。もしかしたら演劇は、そのために、何かの役に立つのか…芝居なんてものが、荒廃した現実を、再生させる手掛かりになるのか…これはいつの世にも共通する、われわれ演劇人に対する、大事な問いかけです。初演以来23年を経て、「連鎖街」に連なる志を、もう一度手繰り寄せたいと思っています。こまつ座 『連鎖街のひとびと』出演者コメント塩見利英役:高橋和也『連鎖街のひとびと』は私が初めて井上作品と出会った忘れられない作品です。私は31歳で生意気な頃だったと思います。辻萬長さんや木場勝己さんといったベテランの舞台俳優の先輩方に囲まれて一番若い役を演じていました。あれから23年の月日が経ち、今回は私が辻萬長さんの演じた役をやらせていただく事になりました。新劇の作者で物語をリードしていく、愛情深い人物です。井上先生の分身とも言える役を自分が演じる事になり、少し震える想いでいます。片倉研介役:千葉哲也今年で還暦。演劇は実に体力である。しかし、体力で乗り切れる歳もそろそろ終盤。今の自分は乗り切れてるのか、それともずっこけてるのか…。そして感じるのは、俳優としてはまだまだ道半ば…。それでいながら、色んな意味でのチャレンジ精神は益々旺盛。だが、やりたい事とやれる事のギャップに、驚愕とショックをうけながらの毎日の日々。それでも、この度3度目のこまつ座に、喜びと悲鳴を感じながら、焦らず、ゆっくり、一歩ずつ…。陳 鎮中役: 加納幸和念願の「こまつ座」です。ドンピシャの「ひょっこりひょうたん島」世代、井上ひさし氏との最初の接点はそこ。続いては、昭和47年、NHKで放映された『金壺親父恋達引』。同じ人形劇でも、本格的な新作文楽もお書きになれるのか、と仰天しました(こちらは12の生意気なガキですが/苦笑)。初演再演と「陳鎮中」をお演りになった松熊信義氏は、大学で演技を教わった先生で、御縁を感じます。深刻な状況をカジュアルなお芝居に仕立ててしまう、ひさし氏の世界!にどっぷり浸らせて頂きます!今西錬吉役:鍛治直人此の度初めてこまつ座公演に出演いたします。憧れのこまつ座さんにいつ声をかけて頂けるかと首を長く長くして待っておりました。さて、今回私は作品の舞台となる今西ホテルの支配人、今西錬吉を演じます。出演舞台の95%が”赤毛もの”の私にとって久しぶりの日本人役でございます。バラエティに富んだ素晴らしい共演者の方々との稽古も今から楽しみですが、井上ひさしさんの“美しい日本語”を自分が話すと思うとワクワクします。東京公演だけでなく年末から来年の2月にかけて山形、群馬、中部北陸地方にも伺います。どうぞご期待ください!石谷一彦役: 西川大貴こまつ座さん、井上ひさしさんの作品に初めて出演させていただきます。とても光栄ですし、随分前から稽古が始まる日を楽しみにしています!先輩方の足を引っ張らぬよう、かつ、なるべく自然体でいられるよう努めたいと思います。演出の鵜山さんとは2作品目です。「自分からのノートは勘違いして受け取ってもらうくらいが丁度いい」という言葉がとても印象に残っています。またご一緒出来て嬉しいです。11月より様々な劇場にお邪魔します。皆様の御来場お待ちしております!崔 明林役: 朴 勝哲21年ぶりの、再再演。初演から同じ役の崔青年…。不安です…。まあ頭の中身はあんまり変わっていませんので、せめて軽やかに動けるよう精進しようと思います。自分のこと以外、今回の皆さんとこの舞台に立てることは楽しみでしかありません!よろしくお願いします!市川新太郎役:石橋徹郎今もこの地球にはミサイルが飛んでいる。誰もが憎んでいるのにも関わらず。でもそれは、考えたくもないが、ある人にとっては生きていくために必要なものなのかもしれない、現時点では。なぜ生きたいのだろう。なくなることのない不安、何をたよりに生きていけばよいのか。そもそも何が生きがいなのか。嬉しいことがあるから生きる。自分を証明するために生きる。嬉しいことってなんだ。どうしたら自分を確認できる。今ここで一緒に生きている仲間に気づくことだろうか。例えば劇場という現実で。ハルビン・ジェニィ役:霧矢大夢初めてこまつ座の舞台に出演させて頂きます。演劇に携わる者としては憧れの世界でした。喜びと緊張とワクワクが止まりません。『連鎖街のひとびと』。台本を読んだ第一印象は、「連鎖街の変なひとびと」「連鎖街の愉快なひとびと」などなど…タイトルはこうなのでは?と思う程、どの人物もちょっと変で一生懸命で、混沌とした時代背景でもどこか能天気で、とても愛おしいと感じました。私は満州国の女優ハルビン・ジェニイ(日本人)役。私事ですが、この10年で満州の女優役はこれで3回目。「満州の女優」って、数奇な運命だったりどことなくミステリアスなイメージがありませんか。しかし今まで演じた2回共、ちょっと変わった役でした。笑さてジェニイはどうでしょうか。やっぱり…?公演概要こまつ座第148回『連鎖街のひとびと』作:井上ひさし、演出:鵜山 仁【東京公演】公演期間:2023年11月9日 (木) ~2023年12月3日 (日)会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-2 タカシマヤ タイムズスクエア南館7階)【全国公演】2023年12月10日(日)13:00山形県・東ソーアリーナ2023年12月22日(金)13:00群馬県・昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)小ホール2024年1月16日(火)~2月10日(土)全国演鑑連中部・北陸ブロック協議会※会員制公演■出演者高橋和也/千葉哲也/加納幸和/鍛治直人/西川大貴/朴 勝哲/石橋徹郎/霧矢大夢■東京公演スケジュール11月09日(木) 18:3011月10日(金) 18:3011月11日(土) 13:00 / 18:3011月12日(日) 13:0011月14日(火) 13:0011月15日(水) 13:0011月16日(木) 13:00★11月17日(金) 13:0011月18日(土) 13:00 / 18:3011月19日(日) 13:0011月20日(月) 13:00★11月22日(水) 13:0011月23日(木・祝) 13:0011月24日(金) 13:0011月25日(土) 13:00 / 18:3011月26日(日) 13:00★11月27日(月) 13:0011月29日(水) 13:0011月30日(木) 13:0012月01日(金) 13:0012月02日(土) 13:00 / 18:3012月03日(日) 13:00※開場は開演の30分前です。※上演時間:2時間45分予定(休憩含む)※夜チケット対象公演は、U-30のお取り扱いはございません。☆★スペシャルトークショー★☆11月16日(木)1:00公演後鵜山 仁(演出家)11月20日(月)1:00公演後高橋和也、千葉哲也、加納幸和、鍛治直人11月26日(木)1:00公演後霧矢大夢、石橋徹郎、朴勝哲、西川大貴※トークショーは、開催日以外のチケットをお持ちの方でもご入場いただけます。※出演者は都合により変更の可能性がございます。■チケット料金指定席:8,800円夜チケット:7,000円U-30:6,600円(観劇時30歳以下)高校生以下:2,000円(こまつ座のみ取扱い)(全席指定・税込)<カンフェティ限定>先着限定!夜チケット:7,000円→5,600円! 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月08日長い間連れ添っていれば、すれ違いも付きもの。なかには、レスで悩んでいたけれど、お互いの気持ちを尊重することでレスを解消することができた人もいるようで……。そこで今回は、MOREDOORの大人気TikTokより、オリジナル漫画「近くて遠い、ふたり。」をご紹介します。漫画のあらすじ結婚して3年、仲睦まじく生活を共にする2人。順調に見える一方で“からだの繋がり”だけがなく、「女を忘れてしまうのでは」と悩む主人公。私たち夫婦に愛が無いわけではないのに、一体なぜ……?久しぶりに…読者の感想は……『夫婦といえど、自分の気持ちを正直に話すのは難しいときがあることに共感しました。大事な事ほどしっかり口に出していきたいと思いました。』『二人でルールを決めるということがいいですね。お互いに寄り添っているところがとても素敵で、見習いたいです。』『性生活についての価値観の違いは本当によくわかる。』『少しずつお互いの距離が近づいていて、心温まる感じがしました。』『無理に急いで距離を詰める必要もないし、ゆっくり人それぞれのペースでこういう事は進めていけばいいと思います。』など、さまざまなコメントが寄せられました。皆さんは、この3つの魔法のルール、どう感じましたか?※この物語はフィクションです。■脚本:長月よーこ■作画:華丘侑果(MOREDOOR編集部)
2023年09月04日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、彼女と同棲中の26歳男性。心から幸せを感じる彼だったが…。三松先生が、同棲や交際が長続きしない男性の特徴を教えてくれます!カツラ(26歳)、同棲いい感じだと思っていたのに、おでかけレスで彼女が実家に帰っちまった【レスなひとびと】vol. 215少しだけ風が涼しくなってきた、ある休日。ちょっぴり頬をふくらませて、文香がカツラの顔をのぞきこむ。「も〜カツラ、いつまで寝てるの?」「ごめんごめん、昨日朝4時までオンラインゲームやっちゃってさ。ってか、めっちゃいい匂いしない?もしかして焼きたてパンかな」そう言って、カツラが勢いよく起きあがる。「そうだよ。カツラがなかなか起きてこないから、シナモンパン焼いちゃった」「やべー、俺、幸せすぎじゃない?」「はい、はい、いいから顔洗う!」文香にうながされ、カツラは洗面所へ。同棲はじめて半年。こういう何気ない休日に、カツラは心から幸せを感じていた。「同棲、サイコーー!」文香は、製菓専門学校を出たあとパン屋さんで働いている。いずれは、自分の店をひらくのが夢らしい。ということで、彼女の焼くパンは絶品なのだ。料理もうまい。「うっわ。外はカリッとしてて、中はふわっふわ。もうね、顔近づけただけで幸せな匂いするもん。はぁーー最高」焼きたてのパンを頬張り、絶賛するカツラ。でも、いつもなら喜んでくれるはずの文香が、浮かない様子だ。「どうしたの?」「ううん」「そう?ならいいけど…」おなかがいっぱいになったカツラは、元気のない文香を抱きしめて再びベッドへ。機嫌がよくないのはわかるけど、どうしたらいいかわからない。文香の作るパンと文香のふわふわおっぱいで幸せすぎる日常。このままいちゃいちゃする流れだと思った、そのとき。「ねえ、カツラはこれでいいって思ってる?」険悪な声。「えっ、なに?もしかして、食器の片付けサボったから怒ってる。ごめん。あとでやるから許して」「じゃなくて。前から言ってたじゃん」「な、なんだっけ」「休みが合う日は、おでかけしたいって」「あ、あ言ってたね」「結局、夏もどこにも行けなかったじゃん。花火も神社のお祭も、フェスもなんにもなし。大体昼まで寝てるし、計画立てようって言っても全然乗り気じゃないし」「いや、そんなに出かけたがってるって、知らなくて。計画しようって言ってもいつも途中で話終わっちゃうから」「だって、全然乗り気じゃないから、無理やり連れてくのもイヤで。カツラは家が好き。私は外で遊びたい。うちらやっぱり合わないのかな?」「そんなことない。俺、文香のこと好きだし。毎週は無理かもだけどできるだけ希望は叶えたいって思ってる」「そうなの?」「もちろん。じゃあさ、今日は遠出は無理かもだけど。文香が前、気になるって言ってたカフェ行こう。お店づくりの参考にしたいって言ってたとこ」「えっ、いいの?」文香に笑顔が戻る。「やっぱ、今日はカフェやめとこう。…わたし、ヤるだけの彼女になりたくない」文香はご機嫌ななめで瞬速で実家に帰ってしまった…。【三松さんからのコメント】夏が終わり、デートについての不満がポロッと出てくるカップル多発。「ああしておけばよかった」「ここも行っておきたかった」「休みを合わせてくれなくて最低―」など。特に今年は、花火大会やお祭りが久しぶりに開催されましたよね。しばらくガマンしていたぶん、今年の夏こそははじけるぞ!と期待が大きかったのではないかなと。二人がインドア系カップルならばいいですが、カツラさんたちはどうやらそうではない様子。カフェデートが提案できたまではよかったんですが、いちゃいちゃですりかえちゃダメだわ。インドア派orアウトドア派。どちらが歩みよるかは臨機応変対応せよ。もともと休日は家でダラダラ好きの人も、一緒におでかけするうちに、楽しさに気づくパターンもよく聞きます。ジコチュー彼氏、ジコチュー彼女にならぬよう同棲するなら察する努力を。「彼女の(彼氏の)不機嫌を抱くことで埋め合わせようとするなかれ。それだけの相手って思われたら不利。いや待て。極上のテクがあるなら、それでもいいかもしれんわ。誰か挑戦してみて」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Dmitrii Marchenko/Gettyimages文・三松真由美
2023年08月31日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、32歳で初めて合コンに参加したという女性。そこで、27歳の年下男性といい雰囲気になったが…。三松先生が、男性がドン引きする「女性の言葉」を教えてくれます!真帆(32歳)自信レスで「自称おばさん発言」がやめられない!【レスなひとびと】vol. 21432歳になって、はじめての合コン。しかも相手はオール年下らしい。正直、20代男性なんて…「おばさん」って思われそうじゃないか。真帆はびびっていた。でも、合コンは盛り上がり、27歳の郁人くんはぐいぐい来た。合コン終わってすぐ「真帆さん、また会いたいです」ってニッコリ。真帆はどちらかといえば年上好き。でも、こんなにストレートに好意を示してくれるって、うれしい。キュンとはこういう感覚なのか?好奇心も混じり、デートに行くことに。お互い人材系の会社で働いているところまでは合コンで紹介済み。ゆっくり話してみると、ちょうど同じ資格試験の勉強中。どうやって勉強時間を作っているかとか、わかりやすかった動画や参考書とか、シェアして盛り上がる。ふたりとも日本酒好きで詳しくて、お酒の銘柄やお店の話も楽しくてしょうがない。なんか、意外といい感じかも。そう思った真帆だったが、いかんせん自信がない。ひとりになると急に、「遊ばれてるだけなのでは?」と不安になる。だって、郁人くんはかっこいいし、仕事もがんばってるし、なにより若いしーーー。そのうえ大企業勤めだし、職場には同い歳のかわいい子がいっぱいいるんだろうなとアレヤコレヤ邪念が。金曜日の夜、つい郁人くんからの返信がないから送ってしまった。「後輩女子と華金?おばさん、嫉妬しちゃうな〜」って。「遊んでない、仕事だよ!」って返ってきたけど、わかんないよね。2回目のデートでバーに行ったあと、ホテルに行く流れになった。もちろん、郁人くんとはくっつきたい。でも、2回目でホテルって、やっぱり遊ばれてるに違いない。年上だから、チョロいって思われてるんじゃないか。また邪念がムクムク。シャワーを浴びて、タオルを巻いた姿で出てきた郁人くんの上半身は、鍛えられてて、今風マッスル。Tarzanとか読んで鍛えたに違いない。褒めると「1年前からジム行き始めたんだよね」とうれしそう。引き締まった若々しいカラダを見て、真帆の不安はさらに増幅。勇気を出して、真帆も脱いでみたけれど。「やっぱ若い子と比べたら、肌にハリがないよね」「いや、30代になってから急にむくみがひどくなって」「背中とかソバカスあるしさ」と自虐が止まらない。「真帆さん、きれいだよ」と郁人くんは言ってくれるけど。どうしても「だってやっぱり、郁人くんに比べたらおばさんだし」と返してしまう。何度目かのやりとりのあと、郁人くんがついに言った。「おれ、真帆さんのこと、すごくいいと思ってきたのに、そんなふうに言われると萎えるわああ」って。郁人くんは服を着始めてしまう。「また時間がある時飲もうね」って、ホテル代を置いて出て行ってしまった。ただの飲み相手に位置付けされた。“おばさんだから、萎えたんだろうな。一生彼氏なんかできないよ。わたし”【三松さんからのコメント】真帆さん、それ、年齢のせいじゃありません。自信レスなのを年齢のせいにしているだけ。ひとは、自信がない部分について、つい言い訳をしてしまうもの。「頭悪いのは親に似た」「ブサイクに生まれたのは運命」「妹のほうがかわいい」などなど。内心は自信レスの事象を「そんなことないよ。全部好きだよ」って、まるごと受け止めてほしい。だからあえて先に自虐に走って、それを相手に否定してもらいたいという回路。そんな、はかない思いで自虐が止まらないのかもしれません。かわいい面もあるのですが、それって何度も続くとただのめんどくさい女。何度も繰り返すうちに、もともとよかったはずの印象が、自虐のイメージで塗り替えられてしまいます。ああ、もったいない。「おばさんだよ」「かわいくないよ」「スタイル悪いし」などの言葉は、使い過ぎに気をつけて。しかも同じ年齢の同性の前でそれ言うと、彼女もまた「おばさん区分」に入れられてるって、いい気分じゃなくなる。傷つきたくないし、防御線を張りたくなる気持ちはわかりますが、せっかくのチャンスを、自虐連射で逃してしまうのは不正解。真帆さんは資格試験の勉強をしていたり、日本酒に詳しかったりで、彼の目には一生懸命で話が合う女性に映っていたはず。もっと一緒にいたいなと思われたから誘われたんです。「このひと、いいかも」と思ったら、傷つく覚悟も必要です。自虐は卒業して、自分磨きをしていけば、どっちに転んだとしてもプラスです。「口にする言葉って大事です。そっちに意識が傾くからね。呪いの言葉を口にすると怖~い顔になる。性格も悪くなるぞ。呪うな。自分を貶めるな。負けの言葉を口癖にするな」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Wavebreakmedia/Gettyimages文・三松真由美
2023年08月24日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、交際歴3年の彼がいる23歳女性。いつものように、仕事帰りに彼の家へ向かったが…。三松先生が、女性が相手から別れを告げられる原因のひとつを教えてくれます!蘭(23歳)彼の家の玄関でプーン。これって、ふられるパターン?【レスなひとびと】vol. 213じめじめとして暑い日の、帰宅ラッシュの電車内。(はあー。冷房ってサイコー!今日はがんばったし、最寄りのスーパーでお惣菜とビール買っていっちゃお)蘭は、IT系の会社でソフトウェアの営業をする23歳。ほどよい疲れを抱えつつ、彼の家に向かい中だ。彼氏の健太とは、お付き合い歴3年目。大学のテニスサークルで出会って、だんだんと恋に発展。社会人になってからは家の合鍵をくれて、順調に交際を続けている。(ピンポーン)「おつかれっ!」ドアが開いて、笑顔の健太が現れた。「ごめん、手がいっぱいで鍵あけられなくて。はい、ビールとお惣菜買ってきたよー。飲も飲も」そう言って靴を脱いだとたん、健太の笑顔が固まった。蘭をジッと見つめ、なにやら言葉を失っている。「ど、どうしたの…?」蘭は健太の反応に戸惑いつつ、ふっとあることに気づいた。(げげっ、なんか足元から、賞味期限切れ納豆みたいなニオイがする!?く、く、くさい)顔は真っ赤、頭は真っ白。長く付き合ってきたけど、こんなことって今までなかったぞ。まさに地獄絵図。「ご、ごめん!なんか…クサいよね…」そう言って、うずくまり、言葉を詰まらせながら謝る蘭。しばらく無言の健太を、おそるおそる見上げる。目が合って、健太が顔をゆがめて笑い出した。「いや、蘭も足とか、クサくなるんだなって思ってさ」「え、ちょ、どういう」「ほら、シャワー浴びておいでよ」「うん」健太が笑ってくれて、気まずい状況はなんとか和らいでいったけど。恥ずかしい気持ちは消えないまま、シャワーを浴びる。足の指の間をソープでゴシゴシこする。足の臭いってどっから湧き出るんだろう。そして部屋へ。冷えたビールとお惣菜、そして“謎の粉”が出してあった。「これ、おれのニオイケアグッズ」「え、そうなんだ」蘭は、今までニオイケアグッズなんて、高校生の頃から使ってる、汗拭きシートや制汗スプレーくらいしか知らなかった。「引越しのバイトしてたときに、先輩から教えてもらって。靴にいれると臭わなくなる粉。ストックあるから蘭にもやるよ」「ありがと」「でも、蘭でもクサくなるとか、かわいいよ。それだけ、1日汗かいてがんばってるってことだよな」そう言って、頭を撫でてくれた。「恥ずかしよ。臭い女なんて。穴があったら入りたいよ」そういって、体育座りをした膝に、顔をうずめる蘭を、健太はぎゅぅっと抱きしめる。「大丈夫、大丈夫。年取ったら、もっと恥ずかしいこと絶対あるって。おれのお尻、蘭に拭いてもらうことになるかもしれないし」「もう、なにそれ」顔をあげて笑う蘭に、キスが降ってくる。本当に、そのくらいの歳になっても、そばにいられたらなと思う蘭だった。【三松さんからのコメント】健太さん、ムッチャいい彼氏さんじゃないですか!気まずくなるような事態に、瞬間でそれを笑いとばせちゃうユーモアがあるってステキです。彼女に恥をかかせないようさりげなく機転を利かせる頭の良さ。ニオイケア、意外と疎い女性がいるのですよ。足もそうですが、脇やフェムゾーンも。夏になると、ツンとすえたニオイがしてる人、電車や混んでいるスーパーのレジなどで遭遇しませんか。「わたしは大丈夫」と思っていても、体質やライフスタイルが変化して、急にニオイが倍増することもあります。ストレスも大敵。月経や行為もニオイにかかわってきます。ちょっとクサいけど、まぁいいやとフタをして、それでパートナーとの関係が悪化してしまったらもったいないですよね。ニオイケアは汗かく部位にあらかじめ塗っておくものや、フェムゾーン専用ミストなど、いろいろあるので試してね。もちろん、過敏になりすぎる必要はなし。ただ、パートナーがみんな健太さんみたいな対応をしてくれるとは限りません。彼女のフェムゾーンを触ると3日間くらい爪から臭うというお話も聞いたなあ。彼らは彼女と別れています。言いづらいから伝えずに、別の理由でそっと別れを告げるなんてケースも。よって相手への思いやりとして、ニオイには気を遣いましょう。ニオイを気にせず思いっきり開放的になれるボディを意識すると、モテ度もあがります。「少々臭うほうが燃える」というメンズもいますが、だいたいは臭いレスを求めています。女性もそうでしょ!「フェムケア必須の清潔時代になりました。フットとフェムの“2F地帯”はケアしてニオイレス彼女をめざそう」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Ghislain & Marie David de Lossy/Gettyimages文・三松真由美
2023年08月17日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、「彼が元カノと連絡を取っていて不安」という女性のお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!彼が元カノに会いたがる理由は何ですか?【レスなひとびと番外編】vol. 47ananwebインスタグラムに寄せられる恋とエッチのお悩みの数々。「浮気に関するお悩みはやはり夏が多いですか」と取材で聞かれたことがあります。夏は恋とエッチのイメージに結びつきやすいですよね。しかし、そんなことはありません。年間通して浮気問題はあります。夏は開放的になってイベントやフェスで心躍るシーンが増えますし、ビーチやプールでボディラインを眼にする機会があるので、ワンナイト(スリーナイトかもしれんが)に発展するという話題にはことかきません。でも冬も恋愛バブルあるのよ。クリスマスやバレンタインに向かってボッチになりたくない女性が友達の彼を狙ったりとか。春はあったかくなるのが嬉しくて恋心が動き出し、秋は肌寒い風を頬に感じて人恋しくなる。ひとは恋とエッチに翻弄されながら生きてゆくものです。「彼氏なんかいらない」「結婚無理!」「仕事がすべて」と断言する派もおられますが、断言派が既婚男性(逆もあり)に溺れてゆく話を800個くらい聞いた記憶があります。正確な数は定かではないが。今回の悩みびとさんと似たような相談をちょいちょい聞くので取り上げました。彼が元カノらしき人と会おうと連絡をとっていて不安です、1回目の約束では別の用事ができたらしく会わなかったのでよかったですが、それがもしなかったら浮気をしていたのか…と考えると別れた方が良いのかと迷っています。別れたほうがいいかどうかは、回答がむずかしいです。彼のキャラによって違うので、自分で判断するしかないのです。推測される彼の脳内元カノと普通の友達に戻りたい元カノに未練があって、隙あらばヨリを戻したい今カノとなんかあったときに復縁候補でキープしておきたい元カノを傷つけたのは僕だと引け目を感じている今カノのほうが好きだけど、元カノは都合のいい女性として置いておきたい元カノとの思い出が楽しすぎたのでたまにデートしたい等々ひとの気持ちはさまざまで、どれか1個だけではないと思います。いろんな理由の複合で元カノに会ってしまう。悩みびとさんは、なぜ彼が会おうとするのか質問してみて、彼の反応を観察してください。眼が泳いでないか、言い訳の数が多くないか。とはいえ、彼氏さんは「元カノと会うことをあなたに申告している」のですよね。正直者でいいではないですか!そこは「言ってくれてうれしかったよ」とやさしい眼で伝えてくださいね。今カノに隠れてラブホ行ってるダメ男もいますから。私が一番やってみたい街頭インタビューは、渋谷のホテル街でカップルに「まじで付き合ってるんすか」「ワンチャンすか」「今カノですか元カノですか」です。今の時代「女風のセラピくんでーす。お店でナンバー2なの。イケメンっしょ!」と彼女さんのほうに回答される確率もかなり高くなっております。時代です…。三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©Johnce/Gettyimages文・三松真由美
2023年08月02日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、友達以上恋人未満の彼がいる28歳女性。この夏は、彼と交際をスタートさせようと、プール付きホテルステイのデートへと意気込むが…。陽歌(28歳)日焼け止めレスで初夜がとんでもない事態に【レスなひとびと】vol. 211朝食付きプールステイプランを丈二が予約してくれた。最近、きっつい仕事に追われていたので、久々のリフレッシュ。円高なので海外リゾートはとても無理。せめて電車で行ける格安のリゾートスポットを見つけようってことで彼氏未満の丈二ががんばったのだ。映え水着で、麦わら帽子で「彼とサマバケ!」的な写真撮らなくちゃ。友達連中からは、「最近の陽歌(ようか)は仕事人間だから彼なんてできないよ。恋愛敗者の夏は寂しいぞう」と冷やかされていた。まだ友達以上で止まっている丈二は、ツンデレ系。毎晩電話してくる週もあれば、放置5日間継続なんてのもザラ。しかし陽歌は本命にしてもいい相手だと思ってる。丈二がクールな時期には陽歌は仕事に没頭できるし。「仕事より僕を優先して」なんて素振りは見せない。「よし!丈二とのマジ交際をこの夏、開始してしまおう。」というのが今回のサマーデートの決断だ。手が届くお値段のVivienneのサングラスとお花がついたツバ広帽子、webで選んだビスチェ風のパープルカラー水着。香りも大事ね。ジョー マローンのネクタリンがいいかな。セクシーアイテムとしてアンクレットも買った。プールサイドで、思い切りセクシーさをアピってからの激しい初夜。いや、待て。ベッドでも挑発感満載のブラとパンティで驚かせよう。初めてなんだから(丈二とは…)とにかく興奮させて、わたしの虜にしてしまおう。丈二のプールサイドでの脳内を想像してみる。(お泊りプランでokってことは、ぜったいしていいってことだよな。うわあ、陽歌の水着姿なんて初めて見たよ。胸、パンチ効いてるわあ。やべっ、もうムラムラしてきた)ってなことを妄想しながら、お泊り準備の買い物やらなんやらでイベント前のウキウキ感を楽しむ。その日は、ギラギラ太陽が照りつける最高気温サマーデイ。リゾート気分を満喫するにはもってこいの気候…のはずだったが。おしゃれスタイルで出向いたプールサイドで気づいた。「あっ、水着や小物に夢中で日焼け止め忘れたじゃん」まあ、いいか。女優帽あるし、上着あるし。しかし、真夏の太陽は甘くなかった。写真撮りに夢中で時間忘れてポーズ取ったり、上着脱いでプールの中で水をピチャピチャかけあったりと恋愛ドラマ気分で遊んでるうちに。ジリジリヒリヒリ。ヒリヒリしながらもディナーをすませ、いよいよ丈二との初夜タイム。超絶ぬるいシャワーを浴びて、決めブラをつけようとするとストラップが日焼け背中に当たり、「いったーい」。丈二が抱き寄せたときに爪が肩に当たり「ぎょえーーーー痛いーーー」もともと色白で肌が弱い陽歌。ほてりまくったボディは、ちょっとこするだけでジリジリヒリヒリ。シーツに横たわるだけで痛い。「ジョーくん、ミニバーから氷取ってきてーー」氷で冷やしながら、なんとか遂行しようと奮闘する二人。「ごめん、陽歌が痛い痛いゆうから気が散って無理だわ」丈二が拗ね顔で言い放つ。ムチャクチャ気まずい空気が流れ、丈二が一言。「今日は僕たちの大事な日にしたかったのに、こんな情けない姿みせることになって、落ち込んだよ。付き合うの考え直そう」【三松さんからのコメント】交際開始の記念日にしようとはりきったのにチーン…。神様のちょっとしたイタズラと思って笑い飛ばすしかありません。しかし、陽歌さんの綿密な交際計画と、彼氏選びを深く考察する姿勢はグッドです。20歳までに完了させときたいとか、24歳までに本命彼氏作りたいとか、33歳までに子どもつくるんだとか、目標設定するのはよいのですが、デッドラインを決めてしまうと、それ間近になってあわてて誤った判断をしてしまいますので。陽歌さんのように冷静に「やっていい相手か」「マジ交際していい相手か」を考察するのは大事。あせってダメンズと付き合うより賢い恋愛対策です。丈二さんは、行為を完遂できなかったのでプライドが傷つき、ネガティブな対応になりましたが、そこはリカバリーできるはずです。サマープール企画第2段で、リベンジしましょう。より愛が深まっていい関係になれます。日焼けヒリヒリのことは笑い話として受け止めて。「初夜。入念なお膳立はいいけど、アクシデントは付き物です。それをデヘヘと笑い会える彼かどうかも見極めようね。日焼け止めレスは笑うしかない」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Jelena Danilovic/Gettyimages文・三松真由美
2023年07月27日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、才色兼備でマッチングアプリでもモテモテの32歳女性。ハイスぺ男性とデートをするが…。三松先生が初デートで言ってはいけないことを教えてくれます!紗奈(32歳)、30代でもマッチングアプリで無双状態。でも、いつも遊ばれて終わるのはなぜ【レスなひとびと】vol. 210「えっ、こんなにいいねがつくの!?」紗奈は最近彼と別れたばかりの32歳。30歳を超えてからのマッチングアプリは、なかなか思い通りいかないと聞いていた。しかし、紗奈に限ってはそんなことナシ。それもそのはず、紗奈は元モデル。今は英会話講師をしていて、まさに才色兼備。海外旅行中に撮ったノースリーブワンピの写真に、イキイキと働いている様子がうかがえるプロフィール文。紗奈には、皆が狙いそうな男性が次々とアプローチをしてきた。高収入かつイケメンで、エスコート上手。宏樹も、そのうちのひとりだった。金曜日の夜、丸ビル内のバルで初デート。夜風を浴びながらの会話が初対面ながら心地よい。「紗奈さん、なんで彼氏いないか不思議。なんでアプリ使ってんの」「宏樹さんこそ。わたしはね、歴代彼氏に財布からお金抜かれたり、浮気されまくったりして、ほんと、男運ないみたい」紗奈は自虐的に笑いながら言う。「そうなの?しっかりしてそうー。そんなふうに見えないけどな」宏樹の不思議そうなリアクションがおもしろくて、調子に乗ってしまう。歴代のヤバい彼の話をたくさんした。そのあと、酔い覚ましに30分ちょっと歩き、小伝馬町のほうにある宏樹のマンションへ。宏樹の家は、一言でいうとキレイ!デザイナーズマンションの一室。紗奈はひとまず、カウンターキッチンのところにあるスツールに腰掛ける。すると宏樹が、「そっちじゃなくて、こっち」とお姫様だっこ。「ねえ、舌出して」ベッドの上で、顎をクイッとやられて深いキス。「自分で脱ぐ?それとも脱がしてほしい?」それまで紳士的な雰囲気だったのに、ふたりっきりになると結構なイジワルスタイル。そんなギャップもたまらなくて…。翌朝、紗奈が目覚めると、宏樹が朝食を作ってくれていた。お店で出てくるみたいにふわっふわなパンケーキに、とろけるチーズのスクランブルエッグ、バジルのボイルドウインナーにトマト。外でも家でも完璧じゃないか。名残惜しかったけど、昼からは英会話レッスンがある。朝食を食べて少しいちゃいちゃしたあと、玄関でキスして、宏樹の家をあとにした。結婚して、こんなふうにおしゃれに暮らせたら楽しいだろうなって、ついつい妄想してしまう。シティ派カップルってやつか。その日の夜、宏樹からのLINE。<昨日はありがとう!また時間があるとき声かけるね>これって、彼女候補じゃなくて、遊び相手に送るLINEだ。実は最近、紗奈には、同じようなことが3回立て続けにあった。「一体、わたしの何が悪いの」【三松さんからのコメント】紗奈さん、いわゆるハイスペ男性に都合のいい女性にされてしまう系ですね。相手からすると、外見はきれいで、センスがいい。でもガチ彼女としては物足りない部分がある。時間あいたときにおしゃべりしてエッチするぶんには充分。アプリではモテモテなのに、遊び相手止まりが3回も続いたとなれば、その理由が気になりますよね。真相はもちろん、相手に聞かないとわかりませんが。気になるのは、初デートのタイミングで、歴代の彼にぞんざいに扱われた話をしているところ。デート相手の多いイケてる男性は、選択肢も多い。相手をまだよく知らない段階で、何人もの元カレに大事にされなかった話を聞かされると「このひと、そんなにバリューないのか?男に大事にされない女ってどうよ。痛い感じだ」なんて、思われる可能性があります。紗奈さんは魅力的なのに「他人から大事にされないキャラ」をアピールするのは戦略ミス。おもしろい話をして、相手を楽しませてあげようというサービス精神はステキなのですが、会話の内容をよく考えましょう。もちろん、紗奈さんの話を聞いて「俺はそんなふうにしないよ」というふうに思ってくれる男性がいればOK。とは言え、恋愛自虐会話はある程度距離が縮まってからするように。逆に自慢話ばかりもよくないのよ。「こいつ、どんだけうぬぼれーー」って引かれてしまう。恋愛成就ってほんとにむずかしい。「自分で自分を価値レスにしないこと。うぬぼれにならないレベルで自分は素敵!を見極めて」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©South_agency/Gettyimages文・三松真由美
2023年07月20日今回は、「彼とレスになってしまった」とのお悩みに、ダンディな恋愛スペシャリストが愛のアドバイス。彼とレスになってしまった4年付き合っている彼がいます。彼とは一緒にいてすごく楽しいし普段は良好な関係だと思っています。でも、そんな彼とここ1年ほどレスな関係が続いています。私から誘っても「ごめん、疲れてる」と断られることが続き、最近では誘うことさえも怖くなってしまいました。レスを解消するいい方法はないでしょうか。(29歳/埼玉県)この悩みを抱えてる子羊ちゃんは意外と多いんじゃないかな。性行為は、ただ快楽だけのためじゃなく、2人の愛を確かめ合うという意味合いもある。今回の子羊ちゃんのように交際期間が長くなるにつれてレスに陥りやすいカップルは多い。またレス期間が長くなりすぎると再開するタイミングが難しいのも事実。これは男性側の意見でも多い。なぜレスになってしまったのか、どう解消していけばいいのかを男性側の本音も交えてアドバイスしていこう。■「疲れてる」を理由に断る男性には2つのタイプがいる彼のように「疲れてる」といった理由で断る男性には2つのタイプがいる。ひとつは、本当に仕事などで疲れ切ってしまい一刻も早く体を休めたいと思っているタイプ。このタイプは、日常の忙しさから解放されない限りなかなか解消は難しいだろう。でも意外と男性は疲れている時ほど彼女と触れ合いたくなるもの。だからもうひとつは、他に理由があるけど「疲れてる」とうそをついているタイプになる。となると、その理由に考えられるものは何なのかを考えていこう。■なぜスレスになってしまったのか?レスになったカップルに多い理由に、はじめからハイペース過ぎたということがあげられる。ペースとは体を重ねる回数のこと。付き合い当初、大体どのカップルも盛り上がってるから会えば必ずと言っていいほど愛し合う。しかも1回会えば何回も体を重ね合うことだってある。このハイペース感はマラソンと同じように最初に飛ばしすぎると最後まで完走できないのと同じ。単純にそのハイペースに疲れてしまうことだってあるし、このペースを維持しなきゃいけないというプレッシャーが男性に襲ってきて意欲をだんだん喪失してしまうこともある。もう一つの理由は、当たり前だけど同じ相手とワンパターンな行為を繰り返すことでのマンネリ感、刺激の無さ。これは一緒にいる時間が長くなるほど起こり得る難しい問題でもある。■レスを解消するには非日常感を演出飽きてきた同じ料理でもスパイスをプラスして味を変化させると全く別の食べ物になって食べられたりする。性行為も同じで、当たり前のように夜、家のベットで間接照明の下でキスから始まり、お決まりの流れ。こんなルーティーンを繰り返していれば飽きるのも当然。だからマンネリした時はスパイスを加える必要がある。じゃあスパイスとは。簡単な方法を紹介すると、いつものルーティーンの逆をまずはやってみる。例えば、いつも夜にしているなら朝。いつも家ならホテルとか。全くトイを使わないなら、使ってみるとか。もし、自分から彼に提案するのが恥ずかしい時は「友達が言ってたんだけど……」「友達から聞いたんだけど……」と枕言葉をつけて、あたかも自分発信ではないような雰囲気で提案してみるのが自然でおすすめ。こうしたスパイスを一気に全部やろうとするのではなく、少しずつ取り入れてみるといい。最後に、どちらか一方が我慢をしたり、強制させられたりする関係ではなく、お互いが納得できる自分たちなりの頻度ややり方で行うことが何よりも大事。そのためには2人でよく話し合うことを忘れずにね。悩める子羊に送る。今回の“ココロに染みるボイスメッセージ”(TETUYA)
2023年07月19日セックスレスの問題は、一体どうして起こるのでしょうか?また、セックスレスの“何が”問題なのでしょうか?今回のMOREDOORは、セックスレスに悩む夫婦が数々のカップルカウンセリングを担ってきた“カップルセラピスト”の言葉によって少しずつ変わっていく漫画をご紹介します。登場人物子どもが生まれてからずっとレスで……レス問題に悩む妻と、そんな妻をなだめて話題をそらしてきた夫。ついに妻は夫へ「そもそも私が何に怒ってるかわかってる?」と本音をぶつけます。同棲していた頃とは違い、共働きで子どもの面倒を見ながらセックスレスを解消するためには、たくさんの現実的な工夫が必要だと説く妻。妻の言葉で、ようやく夫は「自然な流れなんて来るわけがない」ことを悟り……?そして夫は……この漫画に読者からは……『こういう会話でも満たされて良かったです。』『セックスレスの原因や気持ちの奥の奥まで話ができただけでも前進した気がします。』『私もまず、心を通わせる会話を持つところから始めたいです。』『たとえ睡眠時間が短くなってもしたいという気持ちはとてもわかります。やっぱり2人でしか出来ない大切な行為だからこそ、そこに時間をあえて使うことを疎かににしてほしくないんですよね。』『なかなか自分から切り出すのは難しいけど、気持ちを確かめるためにも話すことをやめてはいけないと思いました。』と心を通わす会話の重要性や、「素敵な夫婦」「良かった」と夫婦の関係改善に安堵する声が多く寄せられました。一番大切なことは夫からの愛情表現が欲しかった妻と、妻の健康を最優先にしたかった夫。セックスレスに陥った2人が少しずつ変わっていったキッカケは、カップルセラピストからのアドバイスでした。あなたが考える“パートナー間で一番大切なこと”は、何ですか……?監修者:坂﨑 崇正(さかざき たかまさ)臨床心理士・公認心理師、COBEYAセラピスト。2010年鳴門教育大学大学院修了。スクールカウンセラー、男性相談員、就労支援相談員、専門学校講師等を経て、2021年よりCOBEYAにカップルセラピストとして参画。これまでの3,000件以上に及ぶ臨床経験を活かし、パートナー間の課題解決をサポート。イラスト:わたなべこ様(MOREDOOR編集部)
2023年07月18日セックスレスの問題は、一体どうして起こるのでしょうか?また、セックスレスの“何が”問題なのでしょうか?今回のMOREDOORは、セックスレスに悩む夫婦が数々のカップルカウンセリングを担ってきた“カップルセラピスト”の言葉によって少しずつ変わっていく漫画をご紹介します。登場人物ずっとレスで……子どもが生まれてからずっとセックスレスの夫婦。妻が何度も話し合おうと試みるも、夫になだめられ話をそらされてしまいます。そんな時、たまたま夫が出会ったのはカップルセラピストのべべさん。べべさんは夫に、「感情のコミュニケーションは取れているかの?」とアドバイス。そこで夫は……「する日を決めよう」と妻に提案し、次の金曜の夜にと約束します。ところが夫は、連絡もせず深夜まで呑んできて……傷ついた妻……そのまま、その日は無視されてしまう夫。結局レス解消とはならず、またいつも通りの日常を過ごすことに。そしてある日、夫からあのことを切り出して……?この漫画に読者からは……『愛されたいというもどかしさはあるけど、こればっかりは強制できないことです。』『夫は妻の大変さを全然わかってないし、自然な愛情表現の中での流れでしたいのは当然。』『これくらい物わかりのいい旦那さんはほとんどいない……正直妻に愛想つかすと思います。』『子どもがいるので場所的にも難しい……スキンシップや優しい言葉がけだけでも、気持ちは伝わると思います。』など現実的なレス問題解消の難しさや、夫婦どちらにも共感する声が寄せられました。レス問題は……皆さんは、レスの何が問題だと思いますか?またこの後、パートナーにどんな言葉をかけますか……?監修者:坂﨑 崇正(さかざき たかまさ)臨床心理士・公認心理師、COBEYAセラピスト。2010年鳴門教育大学大学院修了。スクールカウンセラー、男性相談員、就労支援相談員、専門学校講師等を経て、2021年よりCOBEYAにカップルセラピストとして参画。これまでの3,000件以上に及ぶ臨床経験を活かし、パートナー間の課題解決をサポート。イラスト:わたなべこ様(MOREDOOR編集部)
2023年07月17日セックスレスの問題は、一体どうして起こるのでしょうか?また、セックスレスの“何が”問題なのでしょうか?今回のMOREDOORは、セックスレスに悩む夫婦が数々のカップルカウンセリングを担ってきた“カップルセラピスト”の言葉によって少しずつ変わっていく漫画をご紹介します。登場人物子どもができてからずっとレスで……何度か夫と話し合いの場を設けようと妻は頑張りますが、その度になだめる夫。ついには妻にブチギレされてしまい、2人の関係にしんどさを感じるように。そこへたまたま出会ったカップルセラピストのべべさんから、「まずは感情の交流から始めてみたらどうかの?」とアドバイスが。そして後日……気持ちを整理した夫は、妻へ明るくある“提案”を持ちかけます。その提案とは……?この漫画に読者からは……『まあこれは腹がたちますね。奥さんに同情。旦那さん、遅くなるなら連絡を。』『いや、する日決めるとかそういう事じゃないんだよなぁ……と思います。』『まずどっちもどっちです。とにかく連絡をしてくれなかったことを自分なら責めまくるかも』『妻も無視するのはあまり良くない』『接待なら仕方なくない?』など妻側にも夫側にも共感する声が多く寄せられました。レス問題の本質とは“レス解消日”を設けて関係の再構築にもがいた夫と妻。でも結局、すれ違いさらに溝を深める結果となってしまいました。皆さんなら、この後パートナーにどんな声をかけますか……?監修者:坂﨑 崇正(さかざき たかまさ)臨床心理士・公認心理師、COBEYAセラピスト。2010年鳴門教育大学大学院修了。スクールカウンセラー、男性相談員、就労支援相談員、専門学校講師等を経て、2021年よりCOBEYAにカップルセラピストとして参画。これまでの3,000件以上に及ぶ臨床経験を活かし、パートナー間の課題解決をサポート。イラスト:わたなべこ様(MOREDOOR編集部)
2023年07月16日セックスレスの問題は、一体どうして起こるのでしょうか?また、セックスレスの“何が”問題なのでしょうか?今回のMOREDOORは、セックスレスに悩む夫婦が数々のカップルカウンセリングを担ってきた“カップルセラピスト”の言葉によって少しずつ変わっていく漫画をご紹介します。登場人物妻がピリピリ……子どもが生まれてからずっとレスに悩んできた妻。何度か夫と話し合いの場を設けようと頑張りますが、その度に優しくなだめられてしまいます。そしてついにイライラを爆発させてしまう妻。「私に無関心じゃん!話聞いてなくない!?」と夫へ思いの丈をぶつけると……?夫も気疲れし……この漫画に読者からは……『なかなか思ったようにいかないですよね。特に日本は悩んでいる人が多そうです。』『夫婦生活長いときちんと向き合って会話とかも難しくなるんだよな〜特に子どもいると』『これ、あります。タスクの確認のような会話。感情の会話がしたいんですよね。』『私が夫の立場だったら、疲れて帰ってきてるのにちょっと面倒くさいと思う。』などレス問題の難しさや夫婦両方に共感する声が寄せられました。ビジネスの正解は夫婦の不正解……?まるで部下と接するかのように、“相手の気持ちを受け止めて”、自分の考えを提示してきた夫。一見、問題はなさそうに見えますが、カップルセラピストからは「感情のコミュニケーションは取れているかの?」と指摘がありました。……皆さんが夫の立場だったら、この後、妻にどんな言葉をかけますか?監修者:坂﨑 崇正(さかざき たかまさ)臨床心理士・公認心理師、COBEYAセラピスト。2010年鳴門教育大学大学院修了。スクールカウンセラー、男性相談員、就労支援相談員、専門学校講師等を経て、2021年よりCOBEYAにカップルセラピストとして参画。これまでの3,000件以上に及ぶ臨床経験を活かし、パートナー間の課題解決をサポート。イラスト:わたなべこ様(MOREDOOR編集部)
2023年07月15日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、結婚願望が強い29歳女性。一方、交際中の彼は全くする気がなくて…。三松先生が教える正解とは?美波(29歳)、結婚願望レスの彼氏に、あの手この手で結婚迫る。そして、ついに…。【レスなひとびと】vol. 209「桃菜、めっちゃきれいだったよう」「ありがと、美波。次は美波の番だね」ウェディングドレス姿の親友、桃菜が美波の手をぎゅっと握る。今日は桃菜の結婚式。とあるアパレルブランドの広報として働く美波は、4年前、今の彼、透と出会った。自社ブランドの着こなしを、おしゃれに描いてくれるイラストレーターを探していて、見つけたのが透だったのだ。ふたりとも、こだわりが強いほうだから最初はぶつかりあった。でも、結局惹かれあって交際に発展。ふたりでこだわり抜いて選んだインテリアがそろう家で、同棲している。付き合いはじめる時に透は言った。「悪いけど、おれ、自由な生き方が好きだし、結婚する気はないから」でも、美波には自信があった。そんなこと言ってても、結局美波に夢中になって、結婚を申し込んでくると。今までの男性がみんなそうだったからだ。そう、美波はモテ系。しかし、交際から2年経っても全くそんな気配がない。まわりの友達は、どんどん結婚していくというのに。美波は、作戦を練りまくる。まずは『ゼクシィ』を買ってきて、リビングテーブルの上に思いっきり見えるように置く。しかし、透はスルー!お次は、横浜でのデート中。「えっ、今日みなとみらいのホテルでドレスの試着会やってるじゃん!ねっ、ドレス着るだけでいいから付き合っってよ」「まあ着るだけならいいけど…。あっ、これ美波の会社の系列のブランドじゃん!」「そうそう」なんて偶然を装って、あらかじめ調べておいた結婚式無料相談会へ。「今日契約すると、なんと35%オフなんですよ」「え!ねえねえ透、申し込んじゃおうよ」うまく結婚式の相談話にこぎつけ、相談員のお姉さんとキャッキャと盛り上がる美波。外面がいいタイプの透が、反論するタイミングを失っているのをいいことに、手続きを進めていく。「はい、じゃあ透はここにサインして」「え…ああ、うん」もうここまでいったら、するしかないよね、結婚。しちゃおう。美波はそう思っていた。しかし、帰宅後、透はいきなりブチ切れる。鬼みたいな顔で。「一体なんなん?」「…え?透もいいと思ったから、サインしてくれたんよね」「いや、もう途中からなんだコイツって思って。どうでもいいやと思ってとりあえずサインしただけ」「は?どういうこと?」「ほんと、こうやって無理やり人のこと縛ろうとするの、どうかと思うよ。おれたち、もう終わりだよ」翌日、透は荷物をまとめて、家を出て行ってしまった。壁に飾ってある透が描いた二人のイラストが、寂しく微笑んでいる。【三松さんからのコメント】美波さん、どうしても結婚したいんだ!そのあせる気持ちが、裏目に出てしまいましたね。確かに、なかなか結婚に踏み切らない彼に対して「先に結婚式のお日取りだけ決める」というのは、一見有効そうです。しかし、それは彼の性格をみて、意思を尊重しながら判断しなくては。透さんは最初っから「結婚願望がない」と言っていますよね。「いつかしようと思っているけどなかなか決めない」のと、「結婚するという人生の選択がない」というのは、違うのです。もともとする予定がないのに、急かされる。しかも、断れない状況を無理くり作って、思い通りにしようとする。パートナーの人生をコントロールしようとする美波さんの行動は、「自由に生きたい」と思っている透さんには「あり得ない女」に映ります。自由に生きたい男性と、早く結婚したい女性のカップルの悩みはたくさん聞きますが、それぞれの理由を深いところまで掘り起こすのが重要。簡単に一言で答えても、深掘りするといろいろ見えてきます。「自由」というのは何を指しているのか、結婚したいのはなぜなのか。話し合って、それでも妥協できなければ、スパッと別れるのが正解。「だって何年も付き合ったのにーーーー」と思うかもしれませんが、今が一番若いのですから。しがみつかない。無駄な時間と思わず、「勉強させていただきました」と頭を下げて別れること。男性の生涯未婚率は2割超えですもん!「結婚願望レス男に、いやいやいつかはスルっしょ!と導いた結果、半数は撃沈すると構えておいたほうがよし。まじで結婚したくない男性は増えてるんだからさ」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©key05/Gettyimages文・三松真由美
2023年07月13日同棲や出産を機に、「セックスレスになった」「もう数ヶ月もしてない…」という経験はあります?今回MOREDOOR編集部では、セックスレス問題に着目。オリジナル連載漫画『近くて遠い、二人』の中から、話の展開を予想していただく「漫画クイズ」をお届けします!漫画のあらすじ結婚して3年の30代の夫婦。2人はいつも一緒にいられる幸せを噛みしめて、二人で愛を育んでいた。旦那さんはある日仕事場で同僚に相談を持ち掛けられ、、、二人の日常俺の場合は...ここでクイズです...!今のところ円満で平和な夫婦と見受けられますが、今後二人の歩幅が合わなくなってしまいます。ロマンチックでドキドキなデートを過ごしたあと、夜に奥さんの事を誘います。奥さんがそこで放ったのはどんな一言でしょうか?ヒントは、いつも優しく旦那さんのことが大好きな奥さんからは想像できない言葉です。旦那さんの奥さんへの想い...正解は「ちょっと今日は、ごめん。」素敵な関係を築けていると確信していた旦那さんですが、初めてこのように断られたことで傷ついてしまったようです。そんなことはないと信じたいですが、その原因を探る中で浮気などを疑い始めてしまうと、余計モヤモヤしてしまいます。また、心が離れて行ってしまっているのかと考えてしまったり、とても難しい問題ですね。果たして奥さんが断った理由やその背景、そして本心はどのように思っているのでしょうか?そして2人は一体どうなってしまうのでしょうか。セックスレスは身近な問題時にパートナーとのコミュニケーションとして大切なセックス。もし、この漫画のように相手に断られたらどうしますか?一度お互いが疑い合ってしまうと、中々修復しづらいことも……。皆さんだったら、どのように対処しますか?また、こんな経験をしている知人がいたら、どのように声を掛けますか?■作画: 長月よーこ■脚本: 華丘侑果(MOREDOOR編集部)
2023年06月27日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、自分に自信のある24歳女性。日々ちやほやされているが、そろそろ本気で彼を作ろうと動き出すが…。三松先生が、実は男性がドン引きする女性の特徴を教えてくれます!ゆりあ(24歳)謙虚さレスで、上から目線の痛いオンナ【レスなひとびと】vol. 205「Chu!ゆりあでご〜め〜ん」ゆりあは歌い終わってみんなに投げキッス。「西城さんかわいいぞうー!」「僕らはね、正直みんなこういうの好き」「あざとすぎー」会社のカラオケで、調子乗って歌ったら、死ぬほど褒められた。ゆりあは、小規模不動産会社で働く24歳。10名の社員のうち、9名が男性で、毎日ちやほやされまくり。天国みたいな職場。2年前、社会人になりたてのころに振られて以来、彼はいない。会社の人の話ばかりするゆりあに「そんなにいい男がいっぱいいるなら、俺いる意味なくない?」と彼が言い出してケンカ別れしたのだ。20代前半も最後の年。ゆりあは「そろそろ彼氏、作ろう」と思いたち、審査制のマッチングアプリに登録。選んだアプリは顔写真の審査があったけど、もっちろんばっちり通過した。男性は年収審査もあるようで、どんな男性とマッチするのかドキドキだ。最初に会ったのは、大手食品メーカーに勤める、実家が太い男性。でも彼、自分の話しかしない。しかも、ずーっと自慢話。バルのおいしい料理をつつきながら約3時間、睡魔との戦い…。つまんねえ男。低評価、つけとこう。お次にマッチしたのは、医療系のアプリを開発するベンチャー企業のさわやか男性、晴臣さん。「ゆりあさん、声もかわいいですね。昔なにかやってました?放送部とか、バンドのボーカルとか」と、褒め上手かつ聞き上手。だから、つい語っちゃった。「晴臣さんの前に会った人、ほんっとに自慢話ばかりで」「やっぱり、なんでも『うんうん』って聞いてくれるおおらかな男性しか勝たん、ですよ」「しかも、割り勘だったの。最初のデートくらい奢ってくれなきゃ、男性として見られなくないですか?」晴臣さんはずっと「うんうん」「え〜大変だったね」とやさしく笑いながら相槌を打ってくれた。(こ、これって私の好きなタイプに寄せてきてるよね!?)そう思ったゆりあは、次のデートに自ら誘った。「次、水族館デートとかどうですか?晴臣さんとなら、絶対楽しい!」「いいね。ちょっと予定確認して、またLINEする」そのあとトイレに行っているあいだに、晴臣さんはお会計を済ませてくれていて。スマートで、聞き上手で、笑顔がステキ。帰りの電車から即、お礼のLINE。こういうの大事ってこともわかってる。その日のうちに速攻お礼LINE。女子評価上げとかなきゃ。しかし。家に着いても、お風呂から出ても、ベッドに入っても、既読がつかず。翌朝になっても未読のまま。冷や汗ダラダラのところに、アプリから通知が届いた。晴臣くんからのレビューだ。相手がどう評価したかは知らされないが、自分についた平均点が変わるから、相手にどんな評価をつけたのかは大体わかる。おそらく、容姿の評価は満点。でも性格の評価が最悪低得点だ。あんなに楽しい時間だったのに、なんで?もしかして振られた?【三松さんからのコメント】自分に自信をもつのはいいことです。きっと、ゆりあさんはかわいらしい女性なのですね。しかしですよ「自分は選ぶ立場の人間だ」という振る舞いはNG。理想の男性像があるのはあたりまえ。好みの男性を前にして、相手にこちらの理想をわかってほしい気持ちも理解できます。ただ恋活の場合、相手から聞かれない限り、しょっぱなから条件を並べ立てるのはいかがなものか。前の男性の低評価を論じるなどもってのほか。「僕もこんなふうに言いふらされるんだろうな」と思われます。そのうえ、「理想が高くて、俺じゃ無理だ」「ワガママすぎて付き合いきれない」「なんでこんな上から目線?」と思われてしまい、恋愛対象から外れるリスクしかない。ゆりあさんだって、いくら好みのルックスの男性だったとしても、面と向かって「俺、〇〇な女じゃなきゃ、ダメなんだよね」(〇〇は今の自分にはない要素)なんて言われたら、イヤな気分になりませんか。なんだか試されているみたいで。晴臣さんはきっと、デートの場では合わせてくれたのです。でも、本心は「この人、なんで自分が選ぶ立場だって思ってるんだ?これくらいのルックスでどんだけ女王様気分になってるんだ」ですよ。謙虚さ、忘れちゃいけませぬぞ。「フォロワー多い女性が陥りがちな罠。謙虚さレス。フォローしてくれてるメンズの気分なんてはかないもんです。真実の姿はSNSやマッチングアプリ紹介欄では見えないってことを覚えとけ」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Zinkevych/Gettyimages文・三松真由美
2023年06月08日子どもが生まれたあと、私たち夫婦はすっかりレスになってしまいました。「昔のようなときめきを夫にもう一度思い出してもらいたい!!」そんな一心で、私はレス解消のために3つの作戦を実行! 果たしてその結果は……? まずはいい香り作戦!以前、女友だちから「子どもが生まれるとレスになるよ」と言われたことがあります。それでも、私たち夫婦は結婚前から外でもスキンシップが多い、いわゆる“バカップル”だったので、まったく不安を感じていませんでした。しかし、実際に子どもが生まれるとあんなにラブラブだった私たち夫婦も、すっかりレスになってしまったのです! 娘が4歳になったとき、気づけば夫と何もないまま数カ月が経っていました。このままだとレスが続いてしまうと思い、私はレス解消のために作戦を3つ立てました。 その中で、まずは「昔のときめきを思い出してもらおう」と思い、「いい香り作戦」を決行! 夫は匂いフェチで、付き合っていたときは私の香水が大好きでした。今は子どもがいるので香水はつけません。 私は以前につけていた香水の香りとよく似た、とてもいい香りのシャンプーとボディーソープを購入。休日の夜だけ特別にこれを使い、あえて夫にドライヤーで髪の毛を乾かしてもらうようにしました。すると、夫が「いい匂いだね、シャンプー変えた?」と話しかけてくれ、夫婦の会話が弾むように。1つ目の作戦では、まずいい雰囲気づくりを心がけたのです。 次は…ストレッチ作戦!子どもがいると、子どもを抱っこしたり子どもと手を繋いだりすることが多いので、夫とのスキンシップが極端に減りました。娘は4歳なのですが、甘えん坊かつ焼きもちやきな性格で、私と夫が手を繋ぐだけですぐに怒ります。 そこで、夫とのスキンシップを増やすために、休日は3人でYouTubeのストレッチ動画を見るように。3人で手とり足とり触れ合いながら遊び感覚でストレッチをしていると、自然と夫婦間でのスキンシップが増えました。 娘は画面に釘付けになりながら頑張って画面のポーズをしようとするのですが、娘の体勢を支えようとするときに、夫と私の手が触れ合うこともありました。 最後はマットレス作戦!最後に実行したのは「マットレス作戦」です。 「レスになってしまって寂しい」と、自分の素直な気持ちを夫に伝えたところ、夫も「寝室だと隣に娘がいて落ち着かなくて、なかなか誘えなくなってしまったんだよね」と、私を誘えなくなった理由を正直に話してくれたのです。そして夫婦で話し合った結果、行為に至る場所をときどき変えようということに。広いリビングに折り畳み式のマットレスを置くことにしました。 3つの作戦を実行した結果、休日の夜は夫といい雰囲気になることが多くなり、悩みだったレスが見事に解消! 夫にいつまでも女性として意識してもらいたいと思うことで自分の女度も上がり、今ではかわいいナイトブラまで購入するほどになりました。 私たち夫婦は、まわりの友人たちから冷やかされるほど結婚前からラブラブだったので、まさか自分たちがレスになるとは思ってもみませんでした。忙しい日々にかまけて、男女としての間柄が薄れてしまっていたのかもしれません。 もちろん日々のスキンシップも大切ですが、心に余裕がないと「したい」と思わなくなることもあると思うので、今後の夫婦生活ではお互いを想いあう気持ちも大切にしていきたいです。 著者/伊東理恵子作画/ちゃこ ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター ちゃこ
2023年05月20日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、ハイスペックな彼と交際中の25歳女性。ついにプロポーズされたが…。三松先生が、結婚するにあたり、もっとも大事なことを教えてくれます!彩花(25歳)、婚約者が友達レス。結婚式の予定を立てはじめたけれど友達いない男ってどうよ【レスなひとびと】vol. 203「結婚しよう」誕生日ディナーのあと、ハリー・ウィンストンの指輪をパカッ。彩花は世界一幸せだと思った。彼の千景は商社マン。顔がシュッと細くて身長も高い。彩花が憧れてたK大学卒。今までも、彩花は友達から「いいな〜」とうらやましがられてきた。その彼がついに、プロポーズしてくれたのだ!プロポーズされつつ、彩花は脳内で「SNSへの投稿文は何にしようかな」と考えはじめる。ああ、みんなの反応が楽しみすぎる。爆速で結婚式場を決めて、インスタで花嫁アカも作った。しかし…。「招待客の人数差、ありすぎじゃない!?」千景は、招待したい友達がゼロらしい。「俺、全然友達いないし」と。確かに、休日も彼はいつも家にいる。「ええ?K大学のすてきな学友は呼ばないのー?」彩花はしょんぼり。こちらは学友狙いの女子友ゲストがたくさんいるのに、どうしたらいいんだろう。プロポーズ報告をSNSへ投稿したとたん、みんなからのリアクションは最高だった。でも、気持ちよかったのは一瞬だけ。実際はなんだか満たされない。エッチだって最近、あんまりしてないし。「新婚早々、レスにはなりたくないよ…」というのが本音。友達には言いたくないから、自分の機嫌は自分で取る。ヘアサロンとまつげサロンとランジェリーショップをはしごして、口角上げて千景の部屋に。「ただいま〜」「どうしたの、あやたん。機嫌いいね」そう笑いかけてはくれたものの、千景はなにも気づいてくれない。でも「ベッドでなら」と思った彩花は夜、念入りに髪をブローして、ベッドにイン。いい香りのヘア美容液もつけてる。南青山で買った7,000円のやつ。「ねぇねぇ」と甘えると、千景は「ん?」と覆いかぶさってきてくれた。「こっちおいで」って、おでこにキス。でもいい香りには気づかない。そして、パジャマのボタンを外す。でも、新調したランジェリーへの感想はなし。あああ、燃えない。なんとなく、彩花を見てしてくれてるんじゃなくて、「彼女だから一応ルーチン」でそうしてくれているだけのような気がしてむなしくなる。結婚だって「そういうものだから」しようと流れ作業でしてるだけな気がした。千景って、人に関心がなさすぎる。こんなにカンペキなのに、友達が全然いないのはそのせいなんじゃない?別に趣味や仕事で忙しいとかじゃなくて。幼少期から見た目がよくて、勝手に人が寄ってきたぶん、自分から関心をもって人と親しくなろうとした経験がないんだろう。千景はあれこれ想像する。友達レスなところをあらためて知って、急に彼がしょうもない奴に見えてきた。お互いの両親への挨拶もしたし、式の予約金も振り込んだけど、まだ入籍はしていない。みんなからはうらやましがられてるけど…この結婚、どうする彩花!!!!【三松さんからのコメント】彩花さん、友達がいないのは、悪いことではないのですよ。逆に、友達付き合いが頻繁すぎて、家庭をおろそかにするメンズもいますし。「夫が地元の友だちと夜になるとスケボーして夜中まで帰宅しません」という悩み相談を先日受けたばかりです。式の招待客は、両家が納得しているのであれば、かならずしも揃える必要はないでしょう。最近は参列者レンタルっていうサービスもあるんですってね!婚姻数が減少中の我が国、花嫁・花婿もレンタルなんじゃないかって感じるときもありまする。イイね獲得のために「花嫁やってみた」的な。さて今回、問題なのは、友達レスなことじゃなく、彩花さんに対する関心がないこと。結婚したあと、ふたりで取り組むプロジェクトはもっともっと増えます。今の時点で、彩花さんに関心がないとなると、妊娠や出産など、カラダの負担が大きい時期を乗り切るシーンで妻側が置いてけぼりになりそうな予感。もう一度考えてみてください。彩花さんは、千景さんのどんなところを好きになったのですか?もし、「ルックスが好みでスペックの高いところ」なのだとしたら、千景さんのことをとやかく言う権利はありません。逆に、千景さんは、彩花さんのどんなところを好きになったのでしょうか。「かわいい」とか「やさしい」とかあたりさわりのない回答であれば、彩花さんが考えているとおり「そういうものだから」結婚しようとしているのかも。具体的にどこが好きかパキパキ言えるか確認を。今からだって遅くない。結婚に大事なのはまわりの「イイね」じゃなくて二人の納得感。もう一度、じっくり話し合ってみようではないか。「彼が友達レスでも夫としてダメなわけではない。ガチ親友が一人だけいるとか、最低限のコミュニケーションは取れるとか細部まで観察してみるとよいでしょう。まれーにヤリペニで評判最低の友達レス男みたいなのはいるからそこは注意ね」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©EmirMemedovski/Gettyimages文・三松真由美
2023年05月18日主人公のポメは、夫・べるとの間に2人の子どもがいる4人家族。夫婦は仲良しですが、いちゃいちゃタイムは月1回あるかどうか。ギリギリでレスではないものの、早くもレスのボーダーラインである1カ月が経とうとしていて…?「今日は“する”でしょ!」 期待を胸にテンションが上がるポメをよそに、スッと寝てしまうべる。「今週こそは!」とタイミングを狙うものの、「私も眠いしな…」「でも明日朝早いしな…」となんだかんだで数日が経過。 「今日はどうなの?」とべるがウキウキした様子で近づきますが、1カ月はあっという間。生理周期になっていました。 ポメは今度から抱きついてしたい気持ちをアピールしますが、「そろそろ寝よっか」とはぐらかされてしまい…。 「はぐらかされた!」その夜をきっかけに昔の出来事を思い出し… 元夫の一言がきっかけで、自分の気持ちを言葉にするのが怖くなったポメ。気持ちの整理がつかず、冷たい態度をとってしまうことに。 ポメがこうなったのには昔の結婚生活が原因で…。 20代の頃の結婚生活が原因で、自分の気持ちにフタをするようになってしまったポメさん。元夫とべるさんは違う人物とわかっていても、いろいろなことが頭をよぎりうまく表現できません。 皆さんは、「したい」ときはストレートに言葉で伝えますか?言葉で伝えるのが苦手な人はどんな風に気持ちを伝えますか? 著者:マンガ家・イラストレーター ポメ
2023年05月02日「レスなんて私たちに関係ない」と胸を張れるくらい仲良し夫婦だった私たち。しかし、ある事件をきっかけにレスの沼から抜け出せなくなってしまったのです。 ある検査結果がきっかけで…レスのきっかけは、妊活のために通っていた病院でのクラミジア検査でした。陽性結果が出てしまい戸惑いましたが、ひとまずピンポン感染を防ぐため夫に伝えました。すると夫から「俺じゃない」とひと言。私も夫を信頼していたので、夫からの感染を疑ってはいませんでしたが、かといって私も思い当たることがありません。 念のため、夫にも病院で検査を受けてもらうと結果は陰性。結局、私だけが治療を受けることになりました。服薬治療後、再検査で陰性となるまで夫婦生活は控えるように医師から言われていたので、私たちは必然的にスキンシップが激減。なんとなく夫が私を疑っている気もして、そのうち会話も減っていったのです。 あれ…もしかしてレス?それまでケンカもしたことがなく、自他ともに認める仲良し夫婦だったからこそ、この状況に対してどう対応すればいいのかわかりません。一度、溝ができてしまうと時間が経てば経つほど修復が難しくなります。 再検査で陰性が出たら誘ってみようとも思いましたが、あまりの溝の深さになかなか言い出すことができません。「これってもしかしたらレス?」と思ったときにはもう、最低限の会話しかしていないことに気づきました。 このままは嫌!レス打開のためにしたこと「もしこのままレスが続いたら……」これまで仲良しだった日々を思い出し、もう戻れないのかもしれないと悲しくなりました。かろうじて日課となっている「いってきますのキス」も義務的になっているのを感じていた私は、一念発起。気まずさも恥ずかしさもかなぐり捨てて、夫が「疲れてるから」「明日朝早いから」と言い訳ができないよう、予定のない連休を狙ってじっくり話し合うことにしました。 久しぶりに夫の手に触れながら、クラミジアの再検査では陰性だったことを伝え、また今までのように仲良しでいたいことを訴えます。すると夫も同じ気持ちだと言ってくれました。勇気をだして向き合ったことで、時間はかかりましたが久しぶりに心が通じ合ったのです。 レスの期間中は、体だけでなく心も離れていくような感覚がありとても苦しかったです。お互いに言いたいことを言えずにいたことも、レスを引き起こした原因のような気がします。どんなに仲が良くても、やっぱり夫婦はもともと他人同士。だからこそ、気持ちを伝え合うことが大切なんだと改めて学んだ出来事でした。 著者/田倉ゆき作画/あさうえさい ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
2023年04月22日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、自分より稼ぎのいい彼と同棲を決めた24歳女性。だが、部屋を決めた早々に彼の秘密が発覚して…。三松先生が、同棲をしてはいけないカップルの特徴を教えてくれます!リサ(24歳)、結婚前提でお付き合いしている彼に借金があった!貯金レスだよ、さあ、どうする?【レスなひとびと】vol. 200リサはジェラート屋さんで働く24歳。彼の蒼とは3か月前、行きつけのおでんバーで出会った。サウナ好き同士で意気投合し、出会ったその日に交際開始。ふたりとも高円寺住み。リサは手取り16万円。人材業界で営業職として働く蒼は32万円で、その差は2倍!リサの家は家賃5.5万円。築40年で、駅から徒歩19分の3点ユニットバス。蒼の家は築4年、駅からも10分以内で、ピカピカの洗面所だってある1DK。と、いうわけで当然リサは蒼の家にほぼほぼ住み着くようになっていた。狭いけど。金曜日の夜。リサと蒼はタオルを持って近所の銭湯へ。もちろんオプションサウナにも入って、ととのってきた。「は〜。今日あまみ、めっちゃ出たわ」「あたしもー。ねぇ、コンビニでお酒とお菓子買ってさ、このあと蒼んちで飲もうよ。明日あたしも休みだし」「ってリサ、今週1回も自分ちに帰ってなくない?」「えー。蒼はあたしがいて邪魔なん?」「邪魔とかじゃ…ないけどさ」帰宅後、レモン缶チューハイを冷蔵庫に入れるリサに後ろから抱きつく蒼。キスをしながらベッドへ移動。ゆっくり温まって、無駄な力の抜けたカラダ同士を重ねるとトロトロのバターみたいになる。幸せな二人。「蒼、二人で部屋借りて同棲しない?そのほうがコスパいいじゃん」蒼の肩のくぼみにほっぺたをのせて、リサが言う。蒼も「水風呂入りながらそれ考えてたわ」と笑って、同棲決定。翌日、さっそく不動産屋さんへ。高円寺界隈。リノベしたてのすてきな賃貸マンションを見つけた。青い瓦屋根に質感のある白い壁、おしゃれな形の鉄柵がついたバルコニー。中は日当たり抜群で、寝室とリビングを区切る、黒いフレームのガラス戸が今っぽい。「ここ住みたい!」と即決。翌週にすぐ契約に向かう。契約最中に現在ローンを組んでいないか聞かれて、リサは「えっ、ないですよー」と言ったけど…。なんと蒼には、60万円の借金があると発覚。しかも、貯金もゼロ。ひとまず家は借りられたけど、初期費用はすべてリサが負担するはめに。引越しにもお金をかけられない。大きい車を借りて、気合のセルフ引越しの予定だ。蒼とだったらそれも楽しいだろうけど。でも、これからもお金立て替えなきゃいけない感じだったらどうしよう。今日、リサはひとりでサウナに行った。常連の麻知子おばさんに、蒼の借金のこと話したら「やー。同棲やめときなさい。借金してる男は一生借金すっから」って大声出された。でも、お金のこと以外では蒼にイヤなところはないし、このまま行っちゃいたいよ。60万円の借金って、そんなにヤバいかな?【三松さんからのコメント】ほんわかカップルの恋愛物語のように見えますが、雨雲が見えてきたってことですね。一緒に住むとなると、今まで知らなかったことがポツポツ出てくるもんです。親がうるさいとか、食の好みが違いすぎるとか。リサさんは手取り16万円だけれど、引越し代と初期費用と払ってあげられる余裕がある。おそらく、堅実に貯金ができるタイプなのでしょう。蒼さんがリサさんに家計を管理させてくれるなら、この先もやっていける可能性はアリ。1か月の収支を一緒に見直して、金融機関とリサさんにお金を返せる見通しをつけ、リサさんにも借用書を書かせること!同棲からの結婚を期待していても、彼が冷めてしまい、ある日突然お金返さず消えたという例、けっこう聞いています。お金貸したほうは大損。そして蒼くんのお金の使い道を聞き出してね。内緒にしたがっているのであればアウト。同棲解消マスト。ヘンなことに使っている可能性もあります。怪しい投資とか、ギャンブルとかね。同棲はコスパがいいからって気楽に始めてはいけませぬ。お金の欠乏で愛が冷めるというリスク回避はしておいてね。お金の使い方、生活習慣、友達付き合い、いろんな角度からお相手のジャッジをしていきましょう。もちろん自分ジャッジも忘れずに。「貯金レス男と同棲していいか問題。若さゆえ、それはいいけど借金ありの場合は何に使ったかを要チェック。カネの切れ目が縁の切れ目ということわざを胸に刻め」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Goran13/Gettyimages文・三松真由美
2023年04月20日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、「同棲中の彼の不審な行動に不安」という女性のお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!同棲中の彼の行動が怪しいと不安になっている相談者さん【レスなひとびと番外編】vol. 43ananwebのインスタグラムに寄せられる恋とエッチのお悩みの数々。今回はお付き合い真っ最中の彼氏の不穏な行動にざわつく女性のお悩みです。同棲するなら勢いでしないこと。その先にある目的をはっきりさせてから一緒に住むのがいいのですよ。結婚を前提で貯蓄するためとか、結婚してもうまくやっていけるかお試しするためとかね。『4MEEE』の調査では同棲後結婚したカップルは6割超え。結婚せず別れたひととお別れ決意のひとは約2割。オールが結婚しているわけではないのです。同棲することで相手の嫌な部分が浮き上がったり、家事分担で揉めたり、生活費をどっちが多く払うかでケチな喧嘩が勃発したり。そして…「マンネリ化で外に刺激を求めたり」。今回の相談者さんの場合は、それに近いかもしれないです。「付き合って同棲もしている彼が飲みに行くことが多く朝帰りをする回数が多いです。仕事の都合上、ラウンジにも行くし周囲の友人とガールズバーに行ったりもしてました。私はお酒をあまり飲まないタイプなので朝まで飲みに行くことが理解できずケンカになります。仕事の付き合いで飲みに行くことは仕方がないとして、友達と朝まで飲むということはよくあるケースなのでしょうか?もしくはわたしの心が狭いだけでしょうか?」こちらの文面だけでは判断しにくいですが、相談者さんの「心が狭い」と自己分析する謙虚な気持ちは大事です。その気持は忘れないでね。要はそのあとの彼の態度や言葉がけがどんな状況かです。「決めたい仕事相手だから朝まで接待してたんだ。寂しくさせてごめんね」とやさしくハグしてくれるとかさ。「一生付き合いたい友達っていいよな。俺、友達、大事にしたいからガールズバーでストレス発散に付き合ってるんだ」(無理な言い訳か…)つまりですね、相談者さんの信頼が揺るがないような態度で包んでくれるなら、朝帰りしようが、ガールズバー行こうがかまわないわけで。夫の行動をクドクドつつく妻は夫に嫌われる場合が多いのです。でもでも相談者さんは、今まさにムチャ不安になっている。ananwebのインスタに悩み相談を送るくらいにざわついている。ここが問題です。「ガールズのおねえさんと、閉店後、ホテル行ってこんなことあんなことしてるんじゃない?LINE交換して、もしかして付き合い始めてるんじゃない?」とモヤっと感じているなら、不安になっている現状を告げてください。伝え方はよく考えて。「浮気してんでしょ」はゼロ点。感情的にならず、なんのために一緒に住み始めたのかの原点に立ち返って話そうという流れに。同棲の目的はたまに二人ですり合わせとかないと、ズルズルになります。10年近く同棲して、女性がオーバー40になってから「やっぱ別れよう」と告げた男性の事例もあります。彼女は子どもも欲しかったので、その後必死で婚活しますが、なかなかうまくいかず。自暴自棄になっています。二人の将来設計や夢を、同棲時に描けない男とは一緒に住んではいけません。あと「彼、今は夜飲みが多いけど、結婚したら行かなくなるよね」…はない。外でのコミュニケーションが好きな男性は、結婚しようが未婚だろうが関係なし。最初のうちは自制するけれど、まったく出かけなくなるってことはないでしょう。結婚後、妻がいやがることを100%断ち切る男性は貴重です。女性もそうよね。「なんで髪切るのに1万5千円も使うの?なんで爪塗るのにサブスク契約してんの」って夫に言われても、やめられないひとはいる。相談者さん、まずは、彼と会議しましょう。同棲の理由と目的を。参考:4MEEE三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©Symphonie/Gettyimages文・三松真由美
2023年04月06日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、塩顔イケメンの同僚から好意を寄せられている24歳女性。ある日、同僚とは別に、途中入社してきた頭髪薄めの男性社員に飲みに誘われて…。最終的に彼女が選んだのは?三松先生がいい男の特徴を教えてくれます!弓子(24歳)頭髪レスの彼氏を好きになったよ。まったく問題なし!【レスなひとびと】vol. 198弓子は人材派遣会社で総務の仕事をしている。社内行事の準備で同僚の川端くんと組んで集中して取り組む日々。川端くんは入社当時から弓子のことが気になっている様子だが、弓子は「それほど」でもないので軽くいなしていた。とはいえ川端くんは、今どきの塩顔イケメン。穏やかな話し方をするし、落ち着いていていい感じ。後輩のみっちゃんは「川端さんの顔ファンでーす」と公言している。ほかの女性社員でも川端推しが最低4名いる。そんなある日、中途入社の杉野ヨシキさんが同じフロアに入ってきた。初日から女性社員たちの噂話の的になる。まだアラサーなのに。なんと…髪の毛が…薄々。植毛CMのビフォーアフターのビフォーのひと。「気にしてそうだよね。かわいそう」という噂が…。仕事がバリバリできるのでスカウトされたらしい。実際、弓子にも新しいソフトウェアの使い方ティップスや、海外支店への配布資料の効率的な作り方など理解しやすく教えてくれた。ヨシキさんの評判はジワジワ上昇。スマートな物言い。博学で話の引き出しも多い。困っている人を見つけると、自然に寄り添って手を差し伸べる。社内行事が近づいて、弓子と川端くんチームが残業していると、ビタミンドリンクの差し入れをしてくれた。「ちっ、かっこつけやがって」と川端くんが、見下す顔をしたので、弓子は“川端くんは、ないわあ”と一気にドンザメした。モテ男の本性を見てしまった感じ。よって、川端くんが、誘ってきても絶対断るようになる。社内行事が無事終わり、ホッとしたその日、ヨシキさんが「がんばったね、堀内さん!飲みにでも行く?」と声をかけてきた。寂しい頭頂部も、見慣れてしまえば変ではない。むしろ、ぱっちり二重のアーモンドアイに気づいた。髪型に目がいくので気づかなかったが、お肌がきめ細かくてきれい!思わずさわりたくなるほっぺ。“ルッキズム問題が話題となる昨今、見た目で彼氏を選ぶのはよくないし。しかも私だって決して美人さんじゃないし”「ヨシキさん、行きましょう!いっぱいお話したいです」エントランスを抜けると、ヨシキさんが、リュックからキャップを取り出してかぶる。ゲゲゲ!!!なんかキュンするーーーー!衝撃で弓子の目が2倍に大きくなる。完全ノックアウト。嬉しそうに歩く二人の後ろ姿を微妙な表情で見つめて立ちすくむ川端くん。なぜ彼に弓子を取られてしまったか、反省の余地ありの川端くんでありました。【三松さんからのコメント】「彼氏を見た目で選んではいけません」まっとうなご意見であります。叶姉妹様は「グットルッキングガイ」とお呼びになられますが、ここではGLGと略しましょう。GLGは基準もないし、女性側の好みもバッラバラなので型にはまったものではありません。プクッとした愛嬌があるお笑い芸人タイプが好きなひともいれば、ボサボサ眉でシャツインのオタク系でもアニメの話で盛り上がるから大好きというひともいます。弓子さんも髪の毛レスでも彼がかっこよく見えてきたという事例です。パッと見で「好き!」というキュン度が上がるのは大切ですが、その後、彼の立ち居振る舞い、生活習慣、清潔感、金銭感覚、マナー、ルールを守れるかどうか、他者を貶めないかどうかなどなど総合的に見ておかないと、お付き合いしたあとえらい目に遭います。川端くんみたいに裏表ある、外面(そとづら)が良いGLGと結婚した女性が私の運営する夫婦仲相談所に多数訪れます。口をそろえて言うことをざっくりまとめると「夫は外面がいいので、周りから羨ましがられますが家ではマウント取りまくりで、二面性があるモラハラ夫です」となります。周りにいませんか?「早苗さんの旦那さん、犬顔イケメンでやさしいし、頼りがいあっていいなあ」という評価だとします。しかし早苗さんは家で嫌味を言われるのが辛くて、顔を合わせぬよう他の部屋に逃げている。こんなカップル、少なくないのです。「結論。顔の好みは大事にしつつも、ほかで“ン?“と感じる行為を見つけたら観察を深めなさい。髪の毛レスなんて、小さな小さな問題です」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Shannon Fagan/Gettyimages文・三松真由美
2023年03月30日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、初対面で酔っ払いの年下イケメン男性を部屋に連れ込み、男女の仲になった30歳女性。ある日、彼が突然姿を消して音信不通に…。三松先生が対処法を教えてくれます!信子(30)返信レスでお先真っ暗。いきなり消えた年下イケメン。【レスなひとびと】vol. 196信子は、社員数10名ほどのシステム会社で働くエンジニア。今日は渋谷横丁で職場の送迎会だった。信子は会社で唯一の女性社員。店を出た路地で4統括マネージャーの山本岳さんが、中田アキラさんの肩に腕を回して言う。「中田くん、そんなんじゃ愛しの信子さんに嫌われちゃうぞ」「ちょっ、先輩、やめてくださいよ…セクハラっすよ」中田アキラさんは、信子が好きらしい。でも、さえない雰囲気の中田さんを、信子は好きになれない。自分だって決してイケてるオンナではないけれど。「じゃあ、失礼します」山本さんたちが手を振る。「のぶちゃ〜んまた来週ね」のぶちゃんってなんだ、のぶちゃんって。提灯の下に立っている酔っ払い男性陣たちにうんざりしながら渋谷駅まで歩く。ときめく男性が職場にいないって残酷。途中のコンビニでミネラルウォーターを買い、店を出た時、若い男の子とぶつかった。「す、すみません…ぼく、酔っ払っちゃってて」足元もおぼつかない様子の彼。信子は勇気を出して、買ったばかりのミネラルウォーターを差し出した。彼が顔をあげる。端正な顔立ち。信子の好きな韓国の男性アイドルそっくりだ。彼は信子のジャケットの裾をつかんだまま座り込み、水を飲み始めた。しばらくして、口を開く。「ありがとう、お姉さん」。時刻は午前1時。渋谷にはまだまだ人がいるけれど、終電はなくなってしまった。「あの、私タクシーで帰ろうと思うんですけど、大丈夫ですか」「あ、そうですよね、すみません。実は僕…」彼の名前はショウジ。20歳。地元の専門学校を出て、東京の美容院へ就職が決まったばかり。今日は上京前に家探しに来たものの、家が決まらず。しかもひとりで飲み過ぎてしまったと言う。信子は思わず提案してしまう。しかも大胆な提案。「うちに泊まっていきますか」危ない危ない。こんな危ないことしたことない。頭の中の理性が「そんなことしちゃダメ」と警報を鳴らす。ゆきずりの男の人なんて、家に入れちゃダメに決まってる。でもイケメンなんだもん。玄関。組んでいた腕をほどいて、ショウジはキスをしてくる。お酒臭い。でも、顔がきれいだからいいや。わかってたはず。こうなることは。信子はあんまし経験がないので痛かったけれど、真っ暗なおかげで体型もバレず、いい感じで終わった。朝は彼にコーヒーを入れてあげた。無防備な寝顔がかわいい。ショウジの家が決まるまで…ということだったけれど、信子にとってこの生活は夢のよう。いつまでもいてほしくて、メンズの部屋着や下着までそろえた。仕事は早めに切り上げて、自炊にも力を入れて。でも、ある日、帰ったら…消えていた。信子は、震える手でLINEを送る。既読がつかない。1分1秒が長く感じる。眠れない。次の日も、その次の日も、彼のことが頭から離れない。仕事中、「LINE 既読つかない なぜ」「ブロック 確かめる方法」とググる。必死の形相だったのか、中田さんに恐る恐る聞かれる。「あの、クマがひどいですけど何かあったんですか?」なんちゅう聞き方するんだ。無神経男。もっといい聞き方、あるでしょうが。やっぱりショウジしかいないよ。お願い、返事して。ショウジとの未来しか考えられない。【三松さんからのコメント】信子さん、こんなことを聞きたくないかもしれませんが。彼はなりゆきで信子さんと数日過ごしただけなのです。家探し中で、ホテルに泊まるのもお金がかかるから、都合よく信子さんを頼った。“返信レス”がその証拠。ポジティブに「好みの男の子と数日過ごせてよかったな」と考えて、切り替える…のはなかなかむずかしいですよね。しかし、このままでは、健康や仕事に支障をきたすことになってしまいます。この出会いのせいで、もともと持っていたものを失ってしまうと、負のスパイラルに迷い込みます。中田さんにときめかないのであれば、自分から行きずりではない相手を探しに行きましょう。信子さんは自分のことを「イケてない」と言っていましたが、そのせいで恋愛に踏み出せないのであれば、まずは自分ステップアップからです。例えば、流行りの骨格診断やパーソナルカラー診断で、自分に似合うものを見つけてみるとか。動画で「@魅力的な笑顔」の作り方を研究するとか。ショウジさんとの出会いが、信子さんの考え方をギアチェンジさせてくれたと捉えるのが一番お得です。「“返信レス”の相手に悩むあなた。ネチネチ待ち続けるより、返信レスの理由を予測することから始めよう。あ、うちに飽きたのか。あ、新彼女できたのか。あ、別れたいんやな等々。大人視点で捉えると次のアクションに移りやすい」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©nikkimeel/Gettyimages文・三松真由美
2023年03月16日森川葵と川崎鷹也が出演するドラマ「褒めるひと褒められるひと」の制作開始が発表された。本作は、会社の総務部を舞台に、<褒めるひと>と<褒められるひと>が織りなす、不思議とクセになる、ほっこり日常系お仕事ドラマ。総務部勤務の市川詠子は、普段はきっちり仕事をしても大して評価されないのに、ちょっとした失敗でコテンパンに怒られて、落ち込み「ほめられたい…」とつぶやく。それを先輩・坂東に聞かれたことから、市川の“褒められる日々”が始まる。しかし、坂東の褒めは「忍者的な仕事ぶり!」「君の仕事、無駄がない、回らないお寿司屋さんって感じ!」とズレていて素直に喜べない…と思ったのだが、次第にその奇妙な褒め方が心地よくなるように。そして、この2人のコミュニケーションが、総務部や会社全体に様々な奇跡を呼び起こしていく。また、市川が坂東のことを好きになっていく…かと思えば、そこは普通のドラマのようには進展しないようで…。厳しくも優しい先輩の小佐川や、お調子者の新入社員・中村、総務一筋の真面目な松本部長、おしゃれでダンディーな中村社長ら個性的なメンバーを交えて描く、ホッと一息つけて、あしたの活力になるエンターテインメントドラマだ。「褒めるひと褒められるひと」は初夏、NHK総合にて放送予定(毎週月~木22時45分~/(再)毎週金23時45分~)。(cinemacafe.net)
2023年03月14日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、大学のサークル仲間と男友達の家に遊びに行った21歳女性。いつの間にか終電を逃してしまい…。三松先生が、絶対にしてはいけない「男友達の部屋での過ごし方」を教えてくれます!みなみ(21)帰るのがめんどくさくて終電を逃し、友達レスになっちまう【レスなひとびと】vol. 194みなみは大学3年生。今日は後期授業のテストも終わって、サークルの仲良しメンバー、柚たちと鍋パだ。5限が終わったあと食材を買い、みんなで寒い寒いと言いながら、一斗の家になだれ込んだ。「あ〜こたつ最高!」「あっ、柚ずるい。ちょっとこっち手伝えよ〜」家に到着後、すぐこたつに入る柚に、竜樹が文句を言う。一人暮らし用のちっちゃいキッチンで具材を切って、鍋パスタート。ほんわか学生の思い出つくり。よきよき。こたつに一度入っちゃうと、本当に出られない。飲みもの取りに行く時もジャンケンしちゃうくらい。たわいないおしゃべりしたり、スマホで人狼ゲームをやったりして、楽しい時間はあっというまに過ぎていく。「わたし明日バイトだから、そろそろ帰るわ」23時すぎ、柚がそういって帰り支度を始める。「あっ、おれも明日から実家帰るんだ。飛行機朝9時で」「みんな帰るなら、オレっちも帰るかなあ」柚、竜樹、陸は帰ることに。3人は近所だからいいよな。実家から通学中のみなみは、駅まで20分、そのあと電車で40分、最寄駅からまた15分。こんなに寒いのに、そんな移動イヤすぎるでしょ。一斗と一緒に3人を見送ったあと、しばらくこたつにいたら、酔いがジワっと回って眠くなってきた。「みなみ、どうすんの、終電なくなるよ」「あと5分…」結局うとうとしてたらマジで終電逃しちゃった。親には連絡すれば大丈夫だけど、これって一斗の家に泊まるってことだよね。「シャワー、使っていいよ。ジャージここ置いとくから」一斗に言われて、お風呂場でシャワーを浴びる。せまいユニットバスで思う。実家に帰ればあったかい湯船に浸かれたのに。しかも一斗、お風呂掃除してないから、なんかヌルヌルするし。変なことになっちゃったと思いながら、一斗が用意してくれた部屋着に着替える。「みなみベッドで寝ていいよ」「いやあ、悪いよ」「いいって」と言って、一斗がシャワーに行ったので、お言葉に甘えてベッドで就寝。でも気づいたら、一斗が「やっぱ寒い」とか言ってベッドに入ってきた。気まずすぎて、寝てるふり。でも、それをいいことに「みなみあったけえ」とか言いながら、お尻や胸をサワサワ。服のなかに手も入ってきて。ガバッと起きて「やめてよ!」と言えればいいんだけど、タイミングを逃しに逃してズルルルル。結果、なんとなくエッチしちゃった。翌日はインターン面接の予定があったのに、早朝に帰ってスーツ着てって考えると億劫すぎて、ブッチ。しかも、一斗は「昨日はごめん…」と気まずそう。みなみはもちろん、付き合う気なんかない。仲良しグループでいたかった。中途半端な感じになっちゃった。ああああ、あの時めんどくさがらずに、帰ればよかった。【三松さんからのコメント】「家に泊まる」=「してもいい」と勘違いする男性&「そんなつもりなかったのに」の女性、あるある過ぎる事例です。「そんなつもりなかったのに」と言いつつ、そうなるプレイを望んでるのならいいのですが(笑)、付き合いたくない、エッチしたくないのなら最低限、自分のことは自分で守ってちょうだいね。一斗さんも「あったけえ」と言いながら触ってくるあたり、みなみさんにその気がないと気づいている確信犯か。拒否されないなら大丈夫だと、都合よく解釈してしまっているのでしょう。交際する気がない男子の家からは、心を鬼にして帰るしかない!泊まるとややこしいことになる。帰るのが面倒になりそうだなって日は、鍋パはじまるまえにアラームかけちゃうとか。近くに住んでる女友達に泊めてもらうよう段取りしておく。他の策を練るのが賢い女です。遊びの時間をダラダラ延長できちゃうのも、学生の醍醐味ではありますが、翌日に面接がある時には帰らないとダメ。帰るのが面倒という弱い気持ちが、仲良しグループも、翌日の予定も、企業からの信用までもをゼロにしてしまう。ああ、もったいなさすぎです。性感染症うつされたりしたらもっと友情壊れますもん。「絶対するわけないじゃんと思う男友達の家に泊まってしてしまった女性は星の数。セーブできなくなるのが青春なのだ。あとから後悔することになるので、泊まっちゃだめよ。友達レスになっちまう」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©PhotoAlto/Frederic Cirou/Gettyimages三松真由美
2023年02月23日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、彼と音信不通でよからぬことばかり考えてしまうという、ネガティブ妄想女性のお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!セックスレス以前の問題。彼氏が会ってくんないことで、ネガティブ妄想膨らむ相談者さん【レスなひとびと番外編】vol. 41ananwebのインスタグラムに寄せられる恋とエッチのお悩みの数々。毎月ピックアップして回答しています。こちらは結婚を考えてるのに相手の気持ちがわからないとか、キスが足りないとか、仕事が忙しすぎてデートが少ないとか。男と女のすれ違い問題は、AI進化やweb5.0時代になろうが永遠に途絶えることのないDNAレベルのお悩みなのでありますね。私の運営する恋人・夫婦仲相談所にはセックスレスや、EDや、フェムゾーンの悩みなど性に関する悩みがあとをたちませんが、セックス以前の日常の愛情表現で、すでにつまずいてしまっている女性も大勢います。日常の愛の与え合いができていないのにいいセックスができるか!!セックスレスの根源をひもとくと、普段の二人の関係のちっこい亀裂からです。今月の相談者さんは、愛の与え方が一方的で、相手から返ってきていないので、ネガティブ妄想がブワーっと膨らみ、自虐女に変貌しかかっています。危ないよ!放置しとくとモンスター彼女になるよ!「彼は男ばかりの建築仕事で出張が多く忙しいのかもしれないけど、数か月も未読、連絡なし、逢えない。私は相手に必要なのか、実は他に誰かいるのかとかいろいろ考えてしまう。このまま続けるのか…日々悩むばかり。私も愛情表現が下手だから伝わってないんだろうな…」はい。相談者さんのおっしゃるとおり、愛情表現試験があったら、最低点数で、合格ラインに達しないかたです。厳しいようですが、受験勉強と思って、「わかならい点の見直し」「誤った思考の修正」「将来の予習」をしましょう。数か月の未読と連絡なしという相手の行動は、女性を不安の沼に落とし込みます。そこはわかる。しかし、相談文面だけですと「あなたたちはお付き合いしているのですか」と質問したくなるのは私だけでしょうか…。この連載コラムでは、メンタルが弱くてすぐメソメソしてしまうひとのことをメンタルがポヨンとしなだれてるってことで“メンポヨ”と命名しています。相談者さん、メンポヨの気質あります。出張で忙しくてLINE1本返す時間がない男っているのか???愛情の交換方法がわかっているメンズなら、どれほど仕事に追われていようと一言は返すだろうし、1分でも電話くらいかけてくれる。「相手に必要なのか」とドラマのヒロインみたいに悩んでおられますが、もしかしたらもう関係は終わってるかもしれません。その不明点の見直しをこちらから仕掛けてみてください。「うちら恋人同士だよね?」というメールか電話に返信がなかったら、とっととあきらめて、さっぱりとしたほうがメンタルにいいです。メンポヨを治そう。愛情表現が最初からうまい女性なんていません。性格が外交的で明るいとかはあるけれど、ガチ好きな男にドンピシャの愛情表現するってのは、なかなかむずかしいことです。正面からスキって言うの恥ずかしいし。ビッチと思われたくないとか、嫌われたらどうしよう的な打算も働くし。そこは経験を重ねると、表現できるようになるので心配しないで。相談者さんは、お相手の浮気も疑ってるし、メチャメチャネガティブキャンペーンです。これまでのお付き合いの見直しをして、彼と連絡が取れないのはなぜか。果たして、うちらは交際してると言えるのかと、真実を探ってください。その真理に気づいてから将来どうする?の対策を考えましょう。いや待て…。彼氏さんが脳梗塞で、お部屋で倒れてるってこともなくはない。心配だ。その確率にかけて、家まで出向いてピンポンしたら女が出てくるってこともあり得る。すると髪の毛つかみ合いの修羅場になる。というネガ妄想が、メンポヨさんの特徴ですんで、まあレディスサウナでもはいって、心を整えてから、復習と予習してみてください。三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©Peter Dazeley/Gettyimages文・三松真由美
2023年02月02日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、彼と同棲中の27歳女性。これまで彼とのケンカは一度もなかったが、年末年始、彼の実家に帰省するときに…!?三松先生が、長続きカップルにみる、ずっとラブラブでいられる秘訣を教えてくれます。奈々瀬(27)ケンカレスの仲良しカップルも要注意!年末年始にケンカ勃発ってよくあるぞ【レスなひとびと】vol. 191「ななちゃんたちは、普段ケンカする?同棲してたら家事のことでもめたりするっしょ」「えっ、あんまりしないな。一史くん、おおらかだし」「ななちゃんも穏やかだもんね〜。いいなぁ」友達と集まったときの定番「パートナーとケンカするかしないかトーク」。奈々瀬はいっつも「しない」と答える。だって、ほんとにしないから。友達との忘年会を終えて、今年のイベントも残すは「一史の実家に帰省すること」のみ。奈々瀬は、パートナーの実家に行くのは初めて。結婚を見据えて、少しでも一史の両親に気に入ってもらいたい。だから、師走の慌ただしい時期、合間を縫っていろいろと準備を進めてきた。おみやげを買ったり、よそいきのワンピースを新調したり、失礼のないようにマナーブックを読み返したり。そして迎えた、帰省の日。仕事納めのあと、17時の新幹線に乗り、19時半から一史の両親とディナーの予定だ。エンジニアの一史は、いつも在宅勤務。今日は忙しそうだ。一方、午後休を取ったななせは、美容院へ。今晩のディナーにそなえて、髪をトリートメントし、サラサラに整えてもらった。16時。準備万端整ったところで、一史がなんだかバタバタとしている。「大丈夫?16時に上がれるって、言ってたよね」「そうなんだけど、急に障害が起きちゃって」モニターに目を向けた状態でそういわれた。きっと緊急なんだろう。仕方ない、話しかけずに待とう。10分、20分と経ち、だんだん焦ってくる。これじゃあ、遅刻するじゃないか。ディナー、どうなるんだろう。予定変更するなら、早めにご両親に言ったほうがよくないか。…とそのとき、一史が「ふー」と一息つき、パソコンを閉じる。行けるのかな?と思ったら、今度はスマホをポチポチ。えっ、こっちは焦ってるのに、どうして?ご両親との挨拶のために、いろいろ準備して、髪もきれいにしてもらって。でも、遅刻したら全部無駄。印象最悪になっちゃうじゃん。我慢していた奈々瀬が、ぷっつん。「一史、もう今日は行くのやめよっか」「え?なんで?」「だって、まだ終わらないんでしょ」「え、このメール返したらいけるよ。だいじょぶだよ。親は待ってくれるよ」「だったら早く言ってよ。こっちは、どれだけ待てばいいのか、わかんなかったんだよ。このままじゃ遅刻だよ。遅刻するくらいなら、行きたくない!」「はぁ」一史のため息が聞こえて、どうしようもなくなって、ノートを投げつけ涙腺崩壊。なんで、このタイミングで喧嘩なんだ。最悪だよ。【三松さんからのコメント】クリスマスから年末年始は、ワクワク感と同時にパートナーとのケンカが増える時期でもあります。なぜかって?年末年始は特別感が漂います。忙しいながらも、過ごしかたに少なからず期待してしまうものだから。相手との距離を縮めたい、LOVEいっぱいで新年を迎えたい…的な思いが芽生える時期であります。今回のケースは奈々瀬さんが思い描いていた「一史さんの家族とのディナーイメージ」がある。それを一史さんが、台無しにしてしまいそうになった。結婚を意識する女性の繊細な気持ちを彼はわかってくれなかったという展開。仕事の都合であれば、不可抗力。大事なのは、相手の期待や思いに寄りそうことです。一史さんは奈々瀬さんの近くにいて、彼女がいろいろ準備をしてきていたのを知っているはず。まず「せっかく準備してくれていたのに、申し訳ない」という気持ちを伝えてくれればよかったのにね。いるんですよ。周りが見えない男性。彼女の気持ちを「おもんぱかる」ことが苦手な男性。奈々瀬さんは「行きたくない」ではなく、ご両親待たせるなんて不安という気持ちを素直に伝えて、遅刻した場合の挽回方法を一緒に考えてって言えばよかった。ゴネるより、甘えるのが正解。普段ケンカしなくても、緊急時に大ゲンカってことはアルアルなので、日頃からケンカ慣れしとくのもいいでしょう。しょうもないプチケンカのあとのエッチは燃えますからねえ。ケンカレスカップルが幸せとは言えません。反対されるとわかっていても意見を言うのは大事なこと。小さな衝突を乗り越える術を積んだカップルこそ最後に笑いあえるのです。「たまにケンカしようよ!相手を全否定するケンカじゃなくて、愛を感じさせるケンカ。で、そのあとエッチしてみろ。燃えるから」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©LightFieldStudios/Gettyimages文・三松真由美
2023年01月26日・でっかー!!!なんだこれ!?・こんなに大きいのか。わくわくするねえ。・この前、人生で初めて食べたのですが、おいしすぎて感動しました。・つい最近食べた!皮をマーマレードにしたのですが、そちらも最高!熊本県八代市で、かんきつ類やアボカドなどの生産、販売を行っている『やつしろサニーサイドファーム』。同農園のTwitterアカウント(@yatsushiroSSF)が投稿した1枚の画像に、このような声が寄せられました。早速、多くの人が驚いた写真をご覧ください!見よ!!!これが世界最大の柑橘!!!晩白柚の一房である!!!!! pic.twitter.com/cNewane7XN — やつしろサニーサイドファーム (@yatsushiroSSF) January 13, 2023 手のひらほどの大きさの、かんきつ類の実です!こちらは世界最大のかんきつ類である晩白柚(ばんぺいゆ)という果物なのだとか。1房でこの大きさなのですから、大満足の食べ応えでしょう。写真の晩白柚は2Lより少し大きいサイズといいます。皮をむくと、ティッシュペーパーほどの大きさであるタッパーを、2つぶん満杯にするほど!同農園によると、晩白柚の実はむいてそのまま食べるのが一般的ですが、冷蔵庫に入れて冷やした後に食べると甘さが増すといいます。また、ワタの部分は砂糖漬けしたり、皮はジャムにしたりと、余すことなく楽しむことができるのだそうです。さっぱりしているので、肉料理の付け合わせにもピッタリとのこと!スーパーマーケットなどでもたまに販売されている晩白柚が気になった人は、購入して食べてみてはいかがですか。もちろん『やつしろサニーサイドファーム』のウェブサイトからも購入できますよ![文・構成/grape編集部]
2023年01月18日