現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、自分に自信のある24歳女性。日々ちやほやされているが、そろそろ本気で彼を作ろうと動き出すが…。三松先生が、実は男性がドン引きする女性の特徴を教えてくれます!ゆりあ(24歳)謙虚さレスで、上から目線の痛いオンナ【レスなひとびと】vol. 205「Chu!ゆりあでご〜め〜ん」ゆりあは歌い終わってみんなに投げキッス。「西城さんかわいいぞうー!」「僕らはね、正直みんなこういうの好き」「あざとすぎー」会社のカラオケで、調子乗って歌ったら、死ぬほど褒められた。ゆりあは、小規模不動産会社で働く24歳。10名の社員のうち、9名が男性で、毎日ちやほやされまくり。天国みたいな職場。2年前、社会人になりたてのころに振られて以来、彼はいない。会社の人の話ばかりするゆりあに「そんなにいい男がいっぱいいるなら、俺いる意味なくない?」と彼が言い出してケンカ別れしたのだ。20代前半も最後の年。ゆりあは「そろそろ彼氏、作ろう」と思いたち、審査制のマッチングアプリに登録。選んだアプリは顔写真の審査があったけど、もっちろんばっちり通過した。男性は年収審査もあるようで、どんな男性とマッチするのかドキドキだ。最初に会ったのは、大手食品メーカーに勤める、実家が太い男性。でも彼、自分の話しかしない。しかも、ずーっと自慢話。バルのおいしい料理をつつきながら約3時間、睡魔との戦い…。つまんねえ男。低評価、つけとこう。お次にマッチしたのは、医療系のアプリを開発するベンチャー企業のさわやか男性、晴臣さん。「ゆりあさん、声もかわいいですね。昔なにかやってました?放送部とか、バンドのボーカルとか」と、褒め上手かつ聞き上手。だから、つい語っちゃった。「晴臣さんの前に会った人、ほんっとに自慢話ばかりで」「やっぱり、なんでも『うんうん』って聞いてくれるおおらかな男性しか勝たん、ですよ」「しかも、割り勘だったの。最初のデートくらい奢ってくれなきゃ、男性として見られなくないですか?」晴臣さんはずっと「うんうん」「え〜大変だったね」とやさしく笑いながら相槌を打ってくれた。(こ、これって私の好きなタイプに寄せてきてるよね!?)そう思ったゆりあは、次のデートに自ら誘った。「次、水族館デートとかどうですか?晴臣さんとなら、絶対楽しい!」「いいね。ちょっと予定確認して、またLINEする」そのあとトイレに行っているあいだに、晴臣さんはお会計を済ませてくれていて。スマートで、聞き上手で、笑顔がステキ。帰りの電車から即、お礼のLINE。こういうの大事ってこともわかってる。その日のうちに速攻お礼LINE。女子評価上げとかなきゃ。しかし。家に着いても、お風呂から出ても、ベッドに入っても、既読がつかず。翌朝になっても未読のまま。冷や汗ダラダラのところに、アプリから通知が届いた。晴臣くんからのレビューだ。相手がどう評価したかは知らされないが、自分についた平均点が変わるから、相手にどんな評価をつけたのかは大体わかる。おそらく、容姿の評価は満点。でも性格の評価が最悪低得点だ。あんなに楽しい時間だったのに、なんで?もしかして振られた?【三松さんからのコメント】自分に自信をもつのはいいことです。きっと、ゆりあさんはかわいらしい女性なのですね。しかしですよ「自分は選ぶ立場の人間だ」という振る舞いはNG。理想の男性像があるのはあたりまえ。好みの男性を前にして、相手にこちらの理想をわかってほしい気持ちも理解できます。ただ恋活の場合、相手から聞かれない限り、しょっぱなから条件を並べ立てるのはいかがなものか。前の男性の低評価を論じるなどもってのほか。「僕もこんなふうに言いふらされるんだろうな」と思われます。そのうえ、「理想が高くて、俺じゃ無理だ」「ワガママすぎて付き合いきれない」「なんでこんな上から目線?」と思われてしまい、恋愛対象から外れるリスクしかない。ゆりあさんだって、いくら好みのルックスの男性だったとしても、面と向かって「俺、〇〇な女じゃなきゃ、ダメなんだよね」(〇〇は今の自分にはない要素)なんて言われたら、イヤな気分になりませんか。なんだか試されているみたいで。晴臣さんはきっと、デートの場では合わせてくれたのです。でも、本心は「この人、なんで自分が選ぶ立場だって思ってるんだ?これくらいのルックスでどんだけ女王様気分になってるんだ」ですよ。謙虚さ、忘れちゃいけませぬぞ。「フォロワー多い女性が陥りがちな罠。謙虚さレス。フォローしてくれてるメンズの気分なんてはかないもんです。真実の姿はSNSやマッチングアプリ紹介欄では見えないってことを覚えとけ」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Zinkevych/Gettyimages文・三松真由美
2023年06月08日子どもが生まれたあと、私たち夫婦はすっかりレスになってしまいました。「昔のようなときめきを夫にもう一度思い出してもらいたい!!」そんな一心で、私はレス解消のために3つの作戦を実行! 果たしてその結果は……? まずはいい香り作戦!以前、女友だちから「子どもが生まれるとレスになるよ」と言われたことがあります。それでも、私たち夫婦は結婚前から外でもスキンシップが多い、いわゆる“バカップル”だったので、まったく不安を感じていませんでした。しかし、実際に子どもが生まれるとあんなにラブラブだった私たち夫婦も、すっかりレスになってしまったのです! 娘が4歳になったとき、気づけば夫と何もないまま数カ月が経っていました。このままだとレスが続いてしまうと思い、私はレス解消のために作戦を3つ立てました。 その中で、まずは「昔のときめきを思い出してもらおう」と思い、「いい香り作戦」を決行! 夫は匂いフェチで、付き合っていたときは私の香水が大好きでした。今は子どもがいるので香水はつけません。 私は以前につけていた香水の香りとよく似た、とてもいい香りのシャンプーとボディーソープを購入。休日の夜だけ特別にこれを使い、あえて夫にドライヤーで髪の毛を乾かしてもらうようにしました。すると、夫が「いい匂いだね、シャンプー変えた?」と話しかけてくれ、夫婦の会話が弾むように。1つ目の作戦では、まずいい雰囲気づくりを心がけたのです。 次は…ストレッチ作戦!子どもがいると、子どもを抱っこしたり子どもと手を繋いだりすることが多いので、夫とのスキンシップが極端に減りました。娘は4歳なのですが、甘えん坊かつ焼きもちやきな性格で、私と夫が手を繋ぐだけですぐに怒ります。 そこで、夫とのスキンシップを増やすために、休日は3人でYouTubeのストレッチ動画を見るように。3人で手とり足とり触れ合いながら遊び感覚でストレッチをしていると、自然と夫婦間でのスキンシップが増えました。 娘は画面に釘付けになりながら頑張って画面のポーズをしようとするのですが、娘の体勢を支えようとするときに、夫と私の手が触れ合うこともありました。 最後はマットレス作戦!最後に実行したのは「マットレス作戦」です。 「レスになってしまって寂しい」と、自分の素直な気持ちを夫に伝えたところ、夫も「寝室だと隣に娘がいて落ち着かなくて、なかなか誘えなくなってしまったんだよね」と、私を誘えなくなった理由を正直に話してくれたのです。そして夫婦で話し合った結果、行為に至る場所をときどき変えようということに。広いリビングに折り畳み式のマットレスを置くことにしました。 3つの作戦を実行した結果、休日の夜は夫といい雰囲気になることが多くなり、悩みだったレスが見事に解消! 夫にいつまでも女性として意識してもらいたいと思うことで自分の女度も上がり、今ではかわいいナイトブラまで購入するほどになりました。 私たち夫婦は、まわりの友人たちから冷やかされるほど結婚前からラブラブだったので、まさか自分たちがレスになるとは思ってもみませんでした。忙しい日々にかまけて、男女としての間柄が薄れてしまっていたのかもしれません。 もちろん日々のスキンシップも大切ですが、心に余裕がないと「したい」と思わなくなることもあると思うので、今後の夫婦生活ではお互いを想いあう気持ちも大切にしていきたいです。 著者/伊東理恵子作画/ちゃこ ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように! イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター ちゃこ
2023年05月20日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、ハイスペックな彼と交際中の25歳女性。ついにプロポーズされたが…。三松先生が、結婚するにあたり、もっとも大事なことを教えてくれます!彩花(25歳)、婚約者が友達レス。結婚式の予定を立てはじめたけれど友達いない男ってどうよ【レスなひとびと】vol. 203「結婚しよう」誕生日ディナーのあと、ハリー・ウィンストンの指輪をパカッ。彩花は世界一幸せだと思った。彼の千景は商社マン。顔がシュッと細くて身長も高い。彩花が憧れてたK大学卒。今までも、彩花は友達から「いいな〜」とうらやましがられてきた。その彼がついに、プロポーズしてくれたのだ!プロポーズされつつ、彩花は脳内で「SNSへの投稿文は何にしようかな」と考えはじめる。ああ、みんなの反応が楽しみすぎる。爆速で結婚式場を決めて、インスタで花嫁アカも作った。しかし…。「招待客の人数差、ありすぎじゃない!?」千景は、招待したい友達がゼロらしい。「俺、全然友達いないし」と。確かに、休日も彼はいつも家にいる。「ええ?K大学のすてきな学友は呼ばないのー?」彩花はしょんぼり。こちらは学友狙いの女子友ゲストがたくさんいるのに、どうしたらいいんだろう。プロポーズ報告をSNSへ投稿したとたん、みんなからのリアクションは最高だった。でも、気持ちよかったのは一瞬だけ。実際はなんだか満たされない。エッチだって最近、あんまりしてないし。「新婚早々、レスにはなりたくないよ…」というのが本音。友達には言いたくないから、自分の機嫌は自分で取る。ヘアサロンとまつげサロンとランジェリーショップをはしごして、口角上げて千景の部屋に。「ただいま〜」「どうしたの、あやたん。機嫌いいね」そう笑いかけてはくれたものの、千景はなにも気づいてくれない。でも「ベッドでなら」と思った彩花は夜、念入りに髪をブローして、ベッドにイン。いい香りのヘア美容液もつけてる。南青山で買った7,000円のやつ。「ねぇねぇ」と甘えると、千景は「ん?」と覆いかぶさってきてくれた。「こっちおいで」って、おでこにキス。でもいい香りには気づかない。そして、パジャマのボタンを外す。でも、新調したランジェリーへの感想はなし。あああ、燃えない。なんとなく、彩花を見てしてくれてるんじゃなくて、「彼女だから一応ルーチン」でそうしてくれているだけのような気がしてむなしくなる。結婚だって「そういうものだから」しようと流れ作業でしてるだけな気がした。千景って、人に関心がなさすぎる。こんなにカンペキなのに、友達が全然いないのはそのせいなんじゃない?別に趣味や仕事で忙しいとかじゃなくて。幼少期から見た目がよくて、勝手に人が寄ってきたぶん、自分から関心をもって人と親しくなろうとした経験がないんだろう。千景はあれこれ想像する。友達レスなところをあらためて知って、急に彼がしょうもない奴に見えてきた。お互いの両親への挨拶もしたし、式の予約金も振り込んだけど、まだ入籍はしていない。みんなからはうらやましがられてるけど…この結婚、どうする彩花!!!!【三松さんからのコメント】彩花さん、友達がいないのは、悪いことではないのですよ。逆に、友達付き合いが頻繁すぎて、家庭をおろそかにするメンズもいますし。「夫が地元の友だちと夜になるとスケボーして夜中まで帰宅しません」という悩み相談を先日受けたばかりです。式の招待客は、両家が納得しているのであれば、かならずしも揃える必要はないでしょう。最近は参列者レンタルっていうサービスもあるんですってね!婚姻数が減少中の我が国、花嫁・花婿もレンタルなんじゃないかって感じるときもありまする。イイね獲得のために「花嫁やってみた」的な。さて今回、問題なのは、友達レスなことじゃなく、彩花さんに対する関心がないこと。結婚したあと、ふたりで取り組むプロジェクトはもっともっと増えます。今の時点で、彩花さんに関心がないとなると、妊娠や出産など、カラダの負担が大きい時期を乗り切るシーンで妻側が置いてけぼりになりそうな予感。もう一度考えてみてください。彩花さんは、千景さんのどんなところを好きになったのですか?もし、「ルックスが好みでスペックの高いところ」なのだとしたら、千景さんのことをとやかく言う権利はありません。逆に、千景さんは、彩花さんのどんなところを好きになったのでしょうか。「かわいい」とか「やさしい」とかあたりさわりのない回答であれば、彩花さんが考えているとおり「そういうものだから」結婚しようとしているのかも。具体的にどこが好きかパキパキ言えるか確認を。今からだって遅くない。結婚に大事なのはまわりの「イイね」じゃなくて二人の納得感。もう一度、じっくり話し合ってみようではないか。「彼が友達レスでも夫としてダメなわけではない。ガチ親友が一人だけいるとか、最低限のコミュニケーションは取れるとか細部まで観察してみるとよいでしょう。まれーにヤリペニで評判最低の友達レス男みたいなのはいるからそこは注意ね」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©EmirMemedovski/Gettyimages文・三松真由美
2023年05月18日主人公のポメは、夫・べるとの間に2人の子どもがいる4人家族。夫婦は仲良しですが、いちゃいちゃタイムは月1回あるかどうか。ギリギリでレスではないものの、早くもレスのボーダーラインである1カ月が経とうとしていて…?「今日は“する”でしょ!」 期待を胸にテンションが上がるポメをよそに、スッと寝てしまうべる。「今週こそは!」とタイミングを狙うものの、「私も眠いしな…」「でも明日朝早いしな…」となんだかんだで数日が経過。 「今日はどうなの?」とべるがウキウキした様子で近づきますが、1カ月はあっという間。生理周期になっていました。 ポメは今度から抱きついてしたい気持ちをアピールしますが、「そろそろ寝よっか」とはぐらかされてしまい…。 「はぐらかされた!」その夜をきっかけに昔の出来事を思い出し… 元夫の一言がきっかけで、自分の気持ちを言葉にするのが怖くなったポメ。気持ちの整理がつかず、冷たい態度をとってしまうことに。 ポメがこうなったのには昔の結婚生活が原因で…。 20代の頃の結婚生活が原因で、自分の気持ちにフタをするようになってしまったポメさん。元夫とべるさんは違う人物とわかっていても、いろいろなことが頭をよぎりうまく表現できません。 皆さんは、「したい」ときはストレートに言葉で伝えますか?言葉で伝えるのが苦手な人はどんな風に気持ちを伝えますか? 著者:マンガ家・イラストレーター ポメ
2023年05月02日「レスなんて私たちに関係ない」と胸を張れるくらい仲良し夫婦だった私たち。しかし、ある事件をきっかけにレスの沼から抜け出せなくなってしまったのです。 ある検査結果がきっかけで…レスのきっかけは、妊活のために通っていた病院でのクラミジア検査でした。陽性結果が出てしまい戸惑いましたが、ひとまずピンポン感染を防ぐため夫に伝えました。すると夫から「俺じゃない」とひと言。私も夫を信頼していたので、夫からの感染を疑ってはいませんでしたが、かといって私も思い当たることがありません。 念のため、夫にも病院で検査を受けてもらうと結果は陰性。結局、私だけが治療を受けることになりました。服薬治療後、再検査で陰性となるまで夫婦生活は控えるように医師から言われていたので、私たちは必然的にスキンシップが激減。なんとなく夫が私を疑っている気もして、そのうち会話も減っていったのです。 あれ…もしかしてレス?それまでケンカもしたことがなく、自他ともに認める仲良し夫婦だったからこそ、この状況に対してどう対応すればいいのかわかりません。一度、溝ができてしまうと時間が経てば経つほど修復が難しくなります。 再検査で陰性が出たら誘ってみようとも思いましたが、あまりの溝の深さになかなか言い出すことができません。「これってもしかしたらレス?」と思ったときにはもう、最低限の会話しかしていないことに気づきました。 このままは嫌!レス打開のためにしたこと「もしこのままレスが続いたら……」これまで仲良しだった日々を思い出し、もう戻れないのかもしれないと悲しくなりました。かろうじて日課となっている「いってきますのキス」も義務的になっているのを感じていた私は、一念発起。気まずさも恥ずかしさもかなぐり捨てて、夫が「疲れてるから」「明日朝早いから」と言い訳ができないよう、予定のない連休を狙ってじっくり話し合うことにしました。 久しぶりに夫の手に触れながら、クラミジアの再検査では陰性だったことを伝え、また今までのように仲良しでいたいことを訴えます。すると夫も同じ気持ちだと言ってくれました。勇気をだして向き合ったことで、時間はかかりましたが久しぶりに心が通じ合ったのです。 レスの期間中は、体だけでなく心も離れていくような感覚がありとても苦しかったです。お互いに言いたいことを言えずにいたことも、レスを引き起こした原因のような気がします。どんなに仲が良くても、やっぱり夫婦はもともと他人同士。だからこそ、気持ちを伝え合うことが大切なんだと改めて学んだ出来事でした。 著者/田倉ゆき作画/あさうえさい ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!
2023年04月22日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、自分より稼ぎのいい彼と同棲を決めた24歳女性。だが、部屋を決めた早々に彼の秘密が発覚して…。三松先生が、同棲をしてはいけないカップルの特徴を教えてくれます!リサ(24歳)、結婚前提でお付き合いしている彼に借金があった!貯金レスだよ、さあ、どうする?【レスなひとびと】vol. 200リサはジェラート屋さんで働く24歳。彼の蒼とは3か月前、行きつけのおでんバーで出会った。サウナ好き同士で意気投合し、出会ったその日に交際開始。ふたりとも高円寺住み。リサは手取り16万円。人材業界で営業職として働く蒼は32万円で、その差は2倍!リサの家は家賃5.5万円。築40年で、駅から徒歩19分の3点ユニットバス。蒼の家は築4年、駅からも10分以内で、ピカピカの洗面所だってある1DK。と、いうわけで当然リサは蒼の家にほぼほぼ住み着くようになっていた。狭いけど。金曜日の夜。リサと蒼はタオルを持って近所の銭湯へ。もちろんオプションサウナにも入って、ととのってきた。「は〜。今日あまみ、めっちゃ出たわ」「あたしもー。ねぇ、コンビニでお酒とお菓子買ってさ、このあと蒼んちで飲もうよ。明日あたしも休みだし」「ってリサ、今週1回も自分ちに帰ってなくない?」「えー。蒼はあたしがいて邪魔なん?」「邪魔とかじゃ…ないけどさ」帰宅後、レモン缶チューハイを冷蔵庫に入れるリサに後ろから抱きつく蒼。キスをしながらベッドへ移動。ゆっくり温まって、無駄な力の抜けたカラダ同士を重ねるとトロトロのバターみたいになる。幸せな二人。「蒼、二人で部屋借りて同棲しない?そのほうがコスパいいじゃん」蒼の肩のくぼみにほっぺたをのせて、リサが言う。蒼も「水風呂入りながらそれ考えてたわ」と笑って、同棲決定。翌日、さっそく不動産屋さんへ。高円寺界隈。リノベしたてのすてきな賃貸マンションを見つけた。青い瓦屋根に質感のある白い壁、おしゃれな形の鉄柵がついたバルコニー。中は日当たり抜群で、寝室とリビングを区切る、黒いフレームのガラス戸が今っぽい。「ここ住みたい!」と即決。翌週にすぐ契約に向かう。契約最中に現在ローンを組んでいないか聞かれて、リサは「えっ、ないですよー」と言ったけど…。なんと蒼には、60万円の借金があると発覚。しかも、貯金もゼロ。ひとまず家は借りられたけど、初期費用はすべてリサが負担するはめに。引越しにもお金をかけられない。大きい車を借りて、気合のセルフ引越しの予定だ。蒼とだったらそれも楽しいだろうけど。でも、これからもお金立て替えなきゃいけない感じだったらどうしよう。今日、リサはひとりでサウナに行った。常連の麻知子おばさんに、蒼の借金のこと話したら「やー。同棲やめときなさい。借金してる男は一生借金すっから」って大声出された。でも、お金のこと以外では蒼にイヤなところはないし、このまま行っちゃいたいよ。60万円の借金って、そんなにヤバいかな?【三松さんからのコメント】ほんわかカップルの恋愛物語のように見えますが、雨雲が見えてきたってことですね。一緒に住むとなると、今まで知らなかったことがポツポツ出てくるもんです。親がうるさいとか、食の好みが違いすぎるとか。リサさんは手取り16万円だけれど、引越し代と初期費用と払ってあげられる余裕がある。おそらく、堅実に貯金ができるタイプなのでしょう。蒼さんがリサさんに家計を管理させてくれるなら、この先もやっていける可能性はアリ。1か月の収支を一緒に見直して、金融機関とリサさんにお金を返せる見通しをつけ、リサさんにも借用書を書かせること!同棲からの結婚を期待していても、彼が冷めてしまい、ある日突然お金返さず消えたという例、けっこう聞いています。お金貸したほうは大損。そして蒼くんのお金の使い道を聞き出してね。内緒にしたがっているのであればアウト。同棲解消マスト。ヘンなことに使っている可能性もあります。怪しい投資とか、ギャンブルとかね。同棲はコスパがいいからって気楽に始めてはいけませぬ。お金の欠乏で愛が冷めるというリスク回避はしておいてね。お金の使い方、生活習慣、友達付き合い、いろんな角度からお相手のジャッジをしていきましょう。もちろん自分ジャッジも忘れずに。「貯金レス男と同棲していいか問題。若さゆえ、それはいいけど借金ありの場合は何に使ったかを要チェック。カネの切れ目が縁の切れ目ということわざを胸に刻め」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Goran13/Gettyimages文・三松真由美
2023年04月20日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、「同棲中の彼の不審な行動に不安」という女性のお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!同棲中の彼の行動が怪しいと不安になっている相談者さん【レスなひとびと番外編】vol. 43ananwebのインスタグラムに寄せられる恋とエッチのお悩みの数々。今回はお付き合い真っ最中の彼氏の不穏な行動にざわつく女性のお悩みです。同棲するなら勢いでしないこと。その先にある目的をはっきりさせてから一緒に住むのがいいのですよ。結婚を前提で貯蓄するためとか、結婚してもうまくやっていけるかお試しするためとかね。『4MEEE』の調査では同棲後結婚したカップルは6割超え。結婚せず別れたひととお別れ決意のひとは約2割。オールが結婚しているわけではないのです。同棲することで相手の嫌な部分が浮き上がったり、家事分担で揉めたり、生活費をどっちが多く払うかでケチな喧嘩が勃発したり。そして…「マンネリ化で外に刺激を求めたり」。今回の相談者さんの場合は、それに近いかもしれないです。「付き合って同棲もしている彼が飲みに行くことが多く朝帰りをする回数が多いです。仕事の都合上、ラウンジにも行くし周囲の友人とガールズバーに行ったりもしてました。私はお酒をあまり飲まないタイプなので朝まで飲みに行くことが理解できずケンカになります。仕事の付き合いで飲みに行くことは仕方がないとして、友達と朝まで飲むということはよくあるケースなのでしょうか?もしくはわたしの心が狭いだけでしょうか?」こちらの文面だけでは判断しにくいですが、相談者さんの「心が狭い」と自己分析する謙虚な気持ちは大事です。その気持は忘れないでね。要はそのあとの彼の態度や言葉がけがどんな状況かです。「決めたい仕事相手だから朝まで接待してたんだ。寂しくさせてごめんね」とやさしくハグしてくれるとかさ。「一生付き合いたい友達っていいよな。俺、友達、大事にしたいからガールズバーでストレス発散に付き合ってるんだ」(無理な言い訳か…)つまりですね、相談者さんの信頼が揺るがないような態度で包んでくれるなら、朝帰りしようが、ガールズバー行こうがかまわないわけで。夫の行動をクドクドつつく妻は夫に嫌われる場合が多いのです。でもでも相談者さんは、今まさにムチャ不安になっている。ananwebのインスタに悩み相談を送るくらいにざわついている。ここが問題です。「ガールズのおねえさんと、閉店後、ホテル行ってこんなことあんなことしてるんじゃない?LINE交換して、もしかして付き合い始めてるんじゃない?」とモヤっと感じているなら、不安になっている現状を告げてください。伝え方はよく考えて。「浮気してんでしょ」はゼロ点。感情的にならず、なんのために一緒に住み始めたのかの原点に立ち返って話そうという流れに。同棲の目的はたまに二人ですり合わせとかないと、ズルズルになります。10年近く同棲して、女性がオーバー40になってから「やっぱ別れよう」と告げた男性の事例もあります。彼女は子どもも欲しかったので、その後必死で婚活しますが、なかなかうまくいかず。自暴自棄になっています。二人の将来設計や夢を、同棲時に描けない男とは一緒に住んではいけません。あと「彼、今は夜飲みが多いけど、結婚したら行かなくなるよね」…はない。外でのコミュニケーションが好きな男性は、結婚しようが未婚だろうが関係なし。最初のうちは自制するけれど、まったく出かけなくなるってことはないでしょう。結婚後、妻がいやがることを100%断ち切る男性は貴重です。女性もそうよね。「なんで髪切るのに1万5千円も使うの?なんで爪塗るのにサブスク契約してんの」って夫に言われても、やめられないひとはいる。相談者さん、まずは、彼と会議しましょう。同棲の理由と目的を。参考:4MEEE三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©Symphonie/Gettyimages文・三松真由美
2023年04月06日2人目を希望しているけれど、2年間レス状態が続いていた私たち夫婦。「〇月になったら妊活をしよう!」と会話はあるものの、一向にレスを解消できませんでした。そんなときに思わぬことがきっかけでレスを解消することができたのです。産後セックスレスに私は、産後1年間実家に里帰りをして、娘が1歳ごろに自宅に戻りました。夫の帰りは、ちょうど娘を寝かしつける時間と重なることが多くありました。娘はパパの気配に気がつくと遊んでほしくて起き上がってしまい、結局寝るのが遅くなってしまうことが何度も。 1歳過ぎたばかりの子どもの寝る時間が22時を過ぎてしまうのはまずいと考え、私と娘の寝室を別の階に移動させました。これを機に、娘の寝かしつけはうまくいくようになりましたが、夫とのスキンシップは一切なくなってしまいました。 2人目の希望はお互いあるけれど…夫と私はどちらも2人目の子どもが欲しいという気持ちがありました。話し合うこともあり、「〇月ごろから妊活を始めよう」などと話題には何度も上がりました。 しかし、寝室が別なこともあり、結局スキンシップがないまま、妊活を始めようと話していた時期は過ぎていったのです。妊娠期間も含めて2年近くレスだと、なかなかスキンシップをとるのも恥ずかしいと私は感じていました。 エアコンが突然壊れて8月に、私と娘が寝ている部屋のエアコンが突然壊れてしまいました。さすがにエアコンがない部屋では暑くて眠れないし、熱中症も心配だったため、私と娘は夫が寝ている寝室で一緒に寝ることに。すると、寝室が一緒になったことで、徐々にスキンシップをとれるようになったのです。 妊活開始予定から半年も過ぎてしまいましたが、スキンシップをとれるようになったことから、ようやくレスを解消することができました。はじめはお互い恥ずかしい気持ちもありましたが、やはり子どもがかわいくてもう1人欲しいという気持ちのほうが強かったため、なんとか歩み寄ることができました。エアコンが壊れなかったら今もレスのままだったと思います。 2人目の子どもが欲しい。夫婦の意見は一致しているのに寝室が別なことでスキンシップをとる機会を完全に逃していました。2年間レスが続くと、再開するきっかけが難しいと私は感じました。わが家では、たまたまエアコンが壊れたことがきっかけでしたが、2人目について夫婦でよく話し合っていたこともレス解消につながったのかなと思います。 ベビーカレンダーでは、赤ちゃん時代を卒業して自己主張を始めた2~6歳までの子どもの力を伸ばし、親子の生活がもっと楽しくなる【キッズライフ記事】を強化配信中。今よりもっと笑顔が増えてハッピーな毎日になりますように! 監修/助産師 松田玲子著者:山田はるか自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2023年04月05日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、塩顔イケメンの同僚から好意を寄せられている24歳女性。ある日、同僚とは別に、途中入社してきた頭髪薄めの男性社員に飲みに誘われて…。最終的に彼女が選んだのは?三松先生がいい男の特徴を教えてくれます!弓子(24歳)頭髪レスの彼氏を好きになったよ。まったく問題なし!【レスなひとびと】vol. 198弓子は人材派遣会社で総務の仕事をしている。社内行事の準備で同僚の川端くんと組んで集中して取り組む日々。川端くんは入社当時から弓子のことが気になっている様子だが、弓子は「それほど」でもないので軽くいなしていた。とはいえ川端くんは、今どきの塩顔イケメン。穏やかな話し方をするし、落ち着いていていい感じ。後輩のみっちゃんは「川端さんの顔ファンでーす」と公言している。ほかの女性社員でも川端推しが最低4名いる。そんなある日、中途入社の杉野ヨシキさんが同じフロアに入ってきた。初日から女性社員たちの噂話の的になる。まだアラサーなのに。なんと…髪の毛が…薄々。植毛CMのビフォーアフターのビフォーのひと。「気にしてそうだよね。かわいそう」という噂が…。仕事がバリバリできるのでスカウトされたらしい。実際、弓子にも新しいソフトウェアの使い方ティップスや、海外支店への配布資料の効率的な作り方など理解しやすく教えてくれた。ヨシキさんの評判はジワジワ上昇。スマートな物言い。博学で話の引き出しも多い。困っている人を見つけると、自然に寄り添って手を差し伸べる。社内行事が近づいて、弓子と川端くんチームが残業していると、ビタミンドリンクの差し入れをしてくれた。「ちっ、かっこつけやがって」と川端くんが、見下す顔をしたので、弓子は“川端くんは、ないわあ”と一気にドンザメした。モテ男の本性を見てしまった感じ。よって、川端くんが、誘ってきても絶対断るようになる。社内行事が無事終わり、ホッとしたその日、ヨシキさんが「がんばったね、堀内さん!飲みにでも行く?」と声をかけてきた。寂しい頭頂部も、見慣れてしまえば変ではない。むしろ、ぱっちり二重のアーモンドアイに気づいた。髪型に目がいくので気づかなかったが、お肌がきめ細かくてきれい!思わずさわりたくなるほっぺ。“ルッキズム問題が話題となる昨今、見た目で彼氏を選ぶのはよくないし。しかも私だって決して美人さんじゃないし”「ヨシキさん、行きましょう!いっぱいお話したいです」エントランスを抜けると、ヨシキさんが、リュックからキャップを取り出してかぶる。ゲゲゲ!!!なんかキュンするーーーー!衝撃で弓子の目が2倍に大きくなる。完全ノックアウト。嬉しそうに歩く二人の後ろ姿を微妙な表情で見つめて立ちすくむ川端くん。なぜ彼に弓子を取られてしまったか、反省の余地ありの川端くんでありました。【三松さんからのコメント】「彼氏を見た目で選んではいけません」まっとうなご意見であります。叶姉妹様は「グットルッキングガイ」とお呼びになられますが、ここではGLGと略しましょう。GLGは基準もないし、女性側の好みもバッラバラなので型にはまったものではありません。プクッとした愛嬌があるお笑い芸人タイプが好きなひともいれば、ボサボサ眉でシャツインのオタク系でもアニメの話で盛り上がるから大好きというひともいます。弓子さんも髪の毛レスでも彼がかっこよく見えてきたという事例です。パッと見で「好き!」というキュン度が上がるのは大切ですが、その後、彼の立ち居振る舞い、生活習慣、清潔感、金銭感覚、マナー、ルールを守れるかどうか、他者を貶めないかどうかなどなど総合的に見ておかないと、お付き合いしたあとえらい目に遭います。川端くんみたいに裏表ある、外面(そとづら)が良いGLGと結婚した女性が私の運営する夫婦仲相談所に多数訪れます。口をそろえて言うことをざっくりまとめると「夫は外面がいいので、周りから羨ましがられますが家ではマウント取りまくりで、二面性があるモラハラ夫です」となります。周りにいませんか?「早苗さんの旦那さん、犬顔イケメンでやさしいし、頼りがいあっていいなあ」という評価だとします。しかし早苗さんは家で嫌味を言われるのが辛くて、顔を合わせぬよう他の部屋に逃げている。こんなカップル、少なくないのです。「結論。顔の好みは大事にしつつも、ほかで“ン?“と感じる行為を見つけたら観察を深めなさい。髪の毛レスなんて、小さな小さな問題です」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Shannon Fagan/Gettyimages文・三松真由美
2023年03月30日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、初対面で酔っ払いの年下イケメン男性を部屋に連れ込み、男女の仲になった30歳女性。ある日、彼が突然姿を消して音信不通に…。三松先生が対処法を教えてくれます!信子(30)返信レスでお先真っ暗。いきなり消えた年下イケメン。【レスなひとびと】vol. 196信子は、社員数10名ほどのシステム会社で働くエンジニア。今日は渋谷横丁で職場の送迎会だった。信子は会社で唯一の女性社員。店を出た路地で4統括マネージャーの山本岳さんが、中田アキラさんの肩に腕を回して言う。「中田くん、そんなんじゃ愛しの信子さんに嫌われちゃうぞ」「ちょっ、先輩、やめてくださいよ…セクハラっすよ」中田アキラさんは、信子が好きらしい。でも、さえない雰囲気の中田さんを、信子は好きになれない。自分だって決してイケてるオンナではないけれど。「じゃあ、失礼します」山本さんたちが手を振る。「のぶちゃ〜んまた来週ね」のぶちゃんってなんだ、のぶちゃんって。提灯の下に立っている酔っ払い男性陣たちにうんざりしながら渋谷駅まで歩く。ときめく男性が職場にいないって残酷。途中のコンビニでミネラルウォーターを買い、店を出た時、若い男の子とぶつかった。「す、すみません…ぼく、酔っ払っちゃってて」足元もおぼつかない様子の彼。信子は勇気を出して、買ったばかりのミネラルウォーターを差し出した。彼が顔をあげる。端正な顔立ち。信子の好きな韓国の男性アイドルそっくりだ。彼は信子のジャケットの裾をつかんだまま座り込み、水を飲み始めた。しばらくして、口を開く。「ありがとう、お姉さん」。時刻は午前1時。渋谷にはまだまだ人がいるけれど、終電はなくなってしまった。「あの、私タクシーで帰ろうと思うんですけど、大丈夫ですか」「あ、そうですよね、すみません。実は僕…」彼の名前はショウジ。20歳。地元の専門学校を出て、東京の美容院へ就職が決まったばかり。今日は上京前に家探しに来たものの、家が決まらず。しかもひとりで飲み過ぎてしまったと言う。信子は思わず提案してしまう。しかも大胆な提案。「うちに泊まっていきますか」危ない危ない。こんな危ないことしたことない。頭の中の理性が「そんなことしちゃダメ」と警報を鳴らす。ゆきずりの男の人なんて、家に入れちゃダメに決まってる。でもイケメンなんだもん。玄関。組んでいた腕をほどいて、ショウジはキスをしてくる。お酒臭い。でも、顔がきれいだからいいや。わかってたはず。こうなることは。信子はあんまし経験がないので痛かったけれど、真っ暗なおかげで体型もバレず、いい感じで終わった。朝は彼にコーヒーを入れてあげた。無防備な寝顔がかわいい。ショウジの家が決まるまで…ということだったけれど、信子にとってこの生活は夢のよう。いつまでもいてほしくて、メンズの部屋着や下着までそろえた。仕事は早めに切り上げて、自炊にも力を入れて。でも、ある日、帰ったら…消えていた。信子は、震える手でLINEを送る。既読がつかない。1分1秒が長く感じる。眠れない。次の日も、その次の日も、彼のことが頭から離れない。仕事中、「LINE 既読つかない なぜ」「ブロック 確かめる方法」とググる。必死の形相だったのか、中田さんに恐る恐る聞かれる。「あの、クマがひどいですけど何かあったんですか?」なんちゅう聞き方するんだ。無神経男。もっといい聞き方、あるでしょうが。やっぱりショウジしかいないよ。お願い、返事して。ショウジとの未来しか考えられない。【三松さんからのコメント】信子さん、こんなことを聞きたくないかもしれませんが。彼はなりゆきで信子さんと数日過ごしただけなのです。家探し中で、ホテルに泊まるのもお金がかかるから、都合よく信子さんを頼った。“返信レス”がその証拠。ポジティブに「好みの男の子と数日過ごせてよかったな」と考えて、切り替える…のはなかなかむずかしいですよね。しかし、このままでは、健康や仕事に支障をきたすことになってしまいます。この出会いのせいで、もともと持っていたものを失ってしまうと、負のスパイラルに迷い込みます。中田さんにときめかないのであれば、自分から行きずりではない相手を探しに行きましょう。信子さんは自分のことを「イケてない」と言っていましたが、そのせいで恋愛に踏み出せないのであれば、まずは自分ステップアップからです。例えば、流行りの骨格診断やパーソナルカラー診断で、自分に似合うものを見つけてみるとか。動画で「@魅力的な笑顔」の作り方を研究するとか。ショウジさんとの出会いが、信子さんの考え方をギアチェンジさせてくれたと捉えるのが一番お得です。「“返信レス”の相手に悩むあなた。ネチネチ待ち続けるより、返信レスの理由を予測することから始めよう。あ、うちに飽きたのか。あ、新彼女できたのか。あ、別れたいんやな等々。大人視点で捉えると次のアクションに移りやすい」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©nikkimeel/Gettyimages文・三松真由美
2023年03月16日森川葵と川崎鷹也が出演するドラマ「褒めるひと褒められるひと」の制作開始が発表された。本作は、会社の総務部を舞台に、<褒めるひと>と<褒められるひと>が織りなす、不思議とクセになる、ほっこり日常系お仕事ドラマ。総務部勤務の市川詠子は、普段はきっちり仕事をしても大して評価されないのに、ちょっとした失敗でコテンパンに怒られて、落ち込み「ほめられたい…」とつぶやく。それを先輩・坂東に聞かれたことから、市川の“褒められる日々”が始まる。しかし、坂東の褒めは「忍者的な仕事ぶり!」「君の仕事、無駄がない、回らないお寿司屋さんって感じ!」とズレていて素直に喜べない…と思ったのだが、次第にその奇妙な褒め方が心地よくなるように。そして、この2人のコミュニケーションが、総務部や会社全体に様々な奇跡を呼び起こしていく。また、市川が坂東のことを好きになっていく…かと思えば、そこは普通のドラマのようには進展しないようで…。厳しくも優しい先輩の小佐川や、お調子者の新入社員・中村、総務一筋の真面目な松本部長、おしゃれでダンディーな中村社長ら個性的なメンバーを交えて描く、ホッと一息つけて、あしたの活力になるエンターテインメントドラマだ。「褒めるひと褒められるひと」は初夏、NHK総合にて放送予定(毎週月~木22時45分~/(再)毎週金23時45分~)。(cinemacafe.net)
2023年03月14日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、大学のサークル仲間と男友達の家に遊びに行った21歳女性。いつの間にか終電を逃してしまい…。三松先生が、絶対にしてはいけない「男友達の部屋での過ごし方」を教えてくれます!みなみ(21)帰るのがめんどくさくて終電を逃し、友達レスになっちまう【レスなひとびと】vol. 194みなみは大学3年生。今日は後期授業のテストも終わって、サークルの仲良しメンバー、柚たちと鍋パだ。5限が終わったあと食材を買い、みんなで寒い寒いと言いながら、一斗の家になだれ込んだ。「あ〜こたつ最高!」「あっ、柚ずるい。ちょっとこっち手伝えよ〜」家に到着後、すぐこたつに入る柚に、竜樹が文句を言う。一人暮らし用のちっちゃいキッチンで具材を切って、鍋パスタート。ほんわか学生の思い出つくり。よきよき。こたつに一度入っちゃうと、本当に出られない。飲みもの取りに行く時もジャンケンしちゃうくらい。たわいないおしゃべりしたり、スマホで人狼ゲームをやったりして、楽しい時間はあっというまに過ぎていく。「わたし明日バイトだから、そろそろ帰るわ」23時すぎ、柚がそういって帰り支度を始める。「あっ、おれも明日から実家帰るんだ。飛行機朝9時で」「みんな帰るなら、オレっちも帰るかなあ」柚、竜樹、陸は帰ることに。3人は近所だからいいよな。実家から通学中のみなみは、駅まで20分、そのあと電車で40分、最寄駅からまた15分。こんなに寒いのに、そんな移動イヤすぎるでしょ。一斗と一緒に3人を見送ったあと、しばらくこたつにいたら、酔いがジワっと回って眠くなってきた。「みなみ、どうすんの、終電なくなるよ」「あと5分…」結局うとうとしてたらマジで終電逃しちゃった。親には連絡すれば大丈夫だけど、これって一斗の家に泊まるってことだよね。「シャワー、使っていいよ。ジャージここ置いとくから」一斗に言われて、お風呂場でシャワーを浴びる。せまいユニットバスで思う。実家に帰ればあったかい湯船に浸かれたのに。しかも一斗、お風呂掃除してないから、なんかヌルヌルするし。変なことになっちゃったと思いながら、一斗が用意してくれた部屋着に着替える。「みなみベッドで寝ていいよ」「いやあ、悪いよ」「いいって」と言って、一斗がシャワーに行ったので、お言葉に甘えてベッドで就寝。でも気づいたら、一斗が「やっぱ寒い」とか言ってベッドに入ってきた。気まずすぎて、寝てるふり。でも、それをいいことに「みなみあったけえ」とか言いながら、お尻や胸をサワサワ。服のなかに手も入ってきて。ガバッと起きて「やめてよ!」と言えればいいんだけど、タイミングを逃しに逃してズルルルル。結果、なんとなくエッチしちゃった。翌日はインターン面接の予定があったのに、早朝に帰ってスーツ着てって考えると億劫すぎて、ブッチ。しかも、一斗は「昨日はごめん…」と気まずそう。みなみはもちろん、付き合う気なんかない。仲良しグループでいたかった。中途半端な感じになっちゃった。ああああ、あの時めんどくさがらずに、帰ればよかった。【三松さんからのコメント】「家に泊まる」=「してもいい」と勘違いする男性&「そんなつもりなかったのに」の女性、あるある過ぎる事例です。「そんなつもりなかったのに」と言いつつ、そうなるプレイを望んでるのならいいのですが(笑)、付き合いたくない、エッチしたくないのなら最低限、自分のことは自分で守ってちょうだいね。一斗さんも「あったけえ」と言いながら触ってくるあたり、みなみさんにその気がないと気づいている確信犯か。拒否されないなら大丈夫だと、都合よく解釈してしまっているのでしょう。交際する気がない男子の家からは、心を鬼にして帰るしかない!泊まるとややこしいことになる。帰るのが面倒になりそうだなって日は、鍋パはじまるまえにアラームかけちゃうとか。近くに住んでる女友達に泊めてもらうよう段取りしておく。他の策を練るのが賢い女です。遊びの時間をダラダラ延長できちゃうのも、学生の醍醐味ではありますが、翌日に面接がある時には帰らないとダメ。帰るのが面倒という弱い気持ちが、仲良しグループも、翌日の予定も、企業からの信用までもをゼロにしてしまう。ああ、もったいなさすぎです。性感染症うつされたりしたらもっと友情壊れますもん。「絶対するわけないじゃんと思う男友達の家に泊まってしてしまった女性は星の数。セーブできなくなるのが青春なのだ。あとから後悔することになるので、泊まっちゃだめよ。友達レスになっちまう」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©PhotoAlto/Frederic Cirou/Gettyimages三松真由美
2023年02月23日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、彼と音信不通でよからぬことばかり考えてしまうという、ネガティブ妄想女性のお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!セックスレス以前の問題。彼氏が会ってくんないことで、ネガティブ妄想膨らむ相談者さん【レスなひとびと番外編】vol. 41ananwebのインスタグラムに寄せられる恋とエッチのお悩みの数々。毎月ピックアップして回答しています。こちらは結婚を考えてるのに相手の気持ちがわからないとか、キスが足りないとか、仕事が忙しすぎてデートが少ないとか。男と女のすれ違い問題は、AI進化やweb5.0時代になろうが永遠に途絶えることのないDNAレベルのお悩みなのでありますね。私の運営する恋人・夫婦仲相談所にはセックスレスや、EDや、フェムゾーンの悩みなど性に関する悩みがあとをたちませんが、セックス以前の日常の愛情表現で、すでにつまずいてしまっている女性も大勢います。日常の愛の与え合いができていないのにいいセックスができるか!!セックスレスの根源をひもとくと、普段の二人の関係のちっこい亀裂からです。今月の相談者さんは、愛の与え方が一方的で、相手から返ってきていないので、ネガティブ妄想がブワーっと膨らみ、自虐女に変貌しかかっています。危ないよ!放置しとくとモンスター彼女になるよ!「彼は男ばかりの建築仕事で出張が多く忙しいのかもしれないけど、数か月も未読、連絡なし、逢えない。私は相手に必要なのか、実は他に誰かいるのかとかいろいろ考えてしまう。このまま続けるのか…日々悩むばかり。私も愛情表現が下手だから伝わってないんだろうな…」はい。相談者さんのおっしゃるとおり、愛情表現試験があったら、最低点数で、合格ラインに達しないかたです。厳しいようですが、受験勉強と思って、「わかならい点の見直し」「誤った思考の修正」「将来の予習」をしましょう。数か月の未読と連絡なしという相手の行動は、女性を不安の沼に落とし込みます。そこはわかる。しかし、相談文面だけですと「あなたたちはお付き合いしているのですか」と質問したくなるのは私だけでしょうか…。この連載コラムでは、メンタルが弱くてすぐメソメソしてしまうひとのことをメンタルがポヨンとしなだれてるってことで“メンポヨ”と命名しています。相談者さん、メンポヨの気質あります。出張で忙しくてLINE1本返す時間がない男っているのか???愛情の交換方法がわかっているメンズなら、どれほど仕事に追われていようと一言は返すだろうし、1分でも電話くらいかけてくれる。「相手に必要なのか」とドラマのヒロインみたいに悩んでおられますが、もしかしたらもう関係は終わってるかもしれません。その不明点の見直しをこちらから仕掛けてみてください。「うちら恋人同士だよね?」というメールか電話に返信がなかったら、とっととあきらめて、さっぱりとしたほうがメンタルにいいです。メンポヨを治そう。愛情表現が最初からうまい女性なんていません。性格が外交的で明るいとかはあるけれど、ガチ好きな男にドンピシャの愛情表現するってのは、なかなかむずかしいことです。正面からスキって言うの恥ずかしいし。ビッチと思われたくないとか、嫌われたらどうしよう的な打算も働くし。そこは経験を重ねると、表現できるようになるので心配しないで。相談者さんは、お相手の浮気も疑ってるし、メチャメチャネガティブキャンペーンです。これまでのお付き合いの見直しをして、彼と連絡が取れないのはなぜか。果たして、うちらは交際してると言えるのかと、真実を探ってください。その真理に気づいてから将来どうする?の対策を考えましょう。いや待て…。彼氏さんが脳梗塞で、お部屋で倒れてるってこともなくはない。心配だ。その確率にかけて、家まで出向いてピンポンしたら女が出てくるってこともあり得る。すると髪の毛つかみ合いの修羅場になる。というネガ妄想が、メンポヨさんの特徴ですんで、まあレディスサウナでもはいって、心を整えてから、復習と予習してみてください。三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©Peter Dazeley/Gettyimages文・三松真由美
2023年02月02日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、彼と同棲中の27歳女性。これまで彼とのケンカは一度もなかったが、年末年始、彼の実家に帰省するときに…!?三松先生が、長続きカップルにみる、ずっとラブラブでいられる秘訣を教えてくれます。奈々瀬(27)ケンカレスの仲良しカップルも要注意!年末年始にケンカ勃発ってよくあるぞ【レスなひとびと】vol. 191「ななちゃんたちは、普段ケンカする?同棲してたら家事のことでもめたりするっしょ」「えっ、あんまりしないな。一史くん、おおらかだし」「ななちゃんも穏やかだもんね〜。いいなぁ」友達と集まったときの定番「パートナーとケンカするかしないかトーク」。奈々瀬はいっつも「しない」と答える。だって、ほんとにしないから。友達との忘年会を終えて、今年のイベントも残すは「一史の実家に帰省すること」のみ。奈々瀬は、パートナーの実家に行くのは初めて。結婚を見据えて、少しでも一史の両親に気に入ってもらいたい。だから、師走の慌ただしい時期、合間を縫っていろいろと準備を進めてきた。おみやげを買ったり、よそいきのワンピースを新調したり、失礼のないようにマナーブックを読み返したり。そして迎えた、帰省の日。仕事納めのあと、17時の新幹線に乗り、19時半から一史の両親とディナーの予定だ。エンジニアの一史は、いつも在宅勤務。今日は忙しそうだ。一方、午後休を取ったななせは、美容院へ。今晩のディナーにそなえて、髪をトリートメントし、サラサラに整えてもらった。16時。準備万端整ったところで、一史がなんだかバタバタとしている。「大丈夫?16時に上がれるって、言ってたよね」「そうなんだけど、急に障害が起きちゃって」モニターに目を向けた状態でそういわれた。きっと緊急なんだろう。仕方ない、話しかけずに待とう。10分、20分と経ち、だんだん焦ってくる。これじゃあ、遅刻するじゃないか。ディナー、どうなるんだろう。予定変更するなら、早めにご両親に言ったほうがよくないか。…とそのとき、一史が「ふー」と一息つき、パソコンを閉じる。行けるのかな?と思ったら、今度はスマホをポチポチ。えっ、こっちは焦ってるのに、どうして?ご両親との挨拶のために、いろいろ準備して、髪もきれいにしてもらって。でも、遅刻したら全部無駄。印象最悪になっちゃうじゃん。我慢していた奈々瀬が、ぷっつん。「一史、もう今日は行くのやめよっか」「え?なんで?」「だって、まだ終わらないんでしょ」「え、このメール返したらいけるよ。だいじょぶだよ。親は待ってくれるよ」「だったら早く言ってよ。こっちは、どれだけ待てばいいのか、わかんなかったんだよ。このままじゃ遅刻だよ。遅刻するくらいなら、行きたくない!」「はぁ」一史のため息が聞こえて、どうしようもなくなって、ノートを投げつけ涙腺崩壊。なんで、このタイミングで喧嘩なんだ。最悪だよ。【三松さんからのコメント】クリスマスから年末年始は、ワクワク感と同時にパートナーとのケンカが増える時期でもあります。なぜかって?年末年始は特別感が漂います。忙しいながらも、過ごしかたに少なからず期待してしまうものだから。相手との距離を縮めたい、LOVEいっぱいで新年を迎えたい…的な思いが芽生える時期であります。今回のケースは奈々瀬さんが思い描いていた「一史さんの家族とのディナーイメージ」がある。それを一史さんが、台無しにしてしまいそうになった。結婚を意識する女性の繊細な気持ちを彼はわかってくれなかったという展開。仕事の都合であれば、不可抗力。大事なのは、相手の期待や思いに寄りそうことです。一史さんは奈々瀬さんの近くにいて、彼女がいろいろ準備をしてきていたのを知っているはず。まず「せっかく準備してくれていたのに、申し訳ない」という気持ちを伝えてくれればよかったのにね。いるんですよ。周りが見えない男性。彼女の気持ちを「おもんぱかる」ことが苦手な男性。奈々瀬さんは「行きたくない」ではなく、ご両親待たせるなんて不安という気持ちを素直に伝えて、遅刻した場合の挽回方法を一緒に考えてって言えばよかった。ゴネるより、甘えるのが正解。普段ケンカしなくても、緊急時に大ゲンカってことはアルアルなので、日頃からケンカ慣れしとくのもいいでしょう。しょうもないプチケンカのあとのエッチは燃えますからねえ。ケンカレスカップルが幸せとは言えません。反対されるとわかっていても意見を言うのは大事なこと。小さな衝突を乗り越える術を積んだカップルこそ最後に笑いあえるのです。「たまにケンカしようよ!相手を全否定するケンカじゃなくて、愛を感じさせるケンカ。で、そのあとエッチしてみろ。燃えるから」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©LightFieldStudios/Gettyimages文・三松真由美
2023年01月26日・でっかー!!!なんだこれ!?・こんなに大きいのか。わくわくするねえ。・この前、人生で初めて食べたのですが、おいしすぎて感動しました。・つい最近食べた!皮をマーマレードにしたのですが、そちらも最高!熊本県八代市で、かんきつ類やアボカドなどの生産、販売を行っている『やつしろサニーサイドファーム』。同農園のTwitterアカウント(@yatsushiroSSF)が投稿した1枚の画像に、このような声が寄せられました。早速、多くの人が驚いた写真をご覧ください!見よ!!!これが世界最大の柑橘!!!晩白柚の一房である!!!!! pic.twitter.com/cNewane7XN — やつしろサニーサイドファーム (@yatsushiroSSF) January 13, 2023 手のひらほどの大きさの、かんきつ類の実です!こちらは世界最大のかんきつ類である晩白柚(ばんぺいゆ)という果物なのだとか。1房でこの大きさなのですから、大満足の食べ応えでしょう。写真の晩白柚は2Lより少し大きいサイズといいます。皮をむくと、ティッシュペーパーほどの大きさであるタッパーを、2つぶん満杯にするほど!同農園によると、晩白柚の実はむいてそのまま食べるのが一般的ですが、冷蔵庫に入れて冷やした後に食べると甘さが増すといいます。また、ワタの部分は砂糖漬けしたり、皮はジャムにしたりと、余すことなく楽しむことができるのだそうです。さっぱりしているので、肉料理の付け合わせにもピッタリとのこと!スーパーマーケットなどでもたまに販売されている晩白柚が気になった人は、購入して食べてみてはいかがですか。もちろん『やつしろサニーサイドファーム』のウェブサイトからも購入できますよ![文・構成/grape編集部]
2023年01月18日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、彼氏いない歴=年齢の31歳女性。意を決して結婚相談所に登録したところ…。三松先生が、最高のパートナーの見つけ方を教えてくれます!美月(31)恋愛レスな31年。母親がうるさいので結婚相談所に登録したけどさ【レスなひとびと】vol. 189「お姉ちゃん達も従姉妹の京夏ちゃんもみんな結婚したし、あとは美月だね」母親の小言にそろそろ飽き飽き。美月はもうすぐ31歳。そりゃ、昭和の時代は結婚してないと「モテない女」とヒソヒソ言われたかもしれんが。母親の言うこともわからんではないので、思い切って結婚相談所に登録した。入会料10万円は痛い。アプリで知人に焦ってると思われたり、ヤリモク男と既婚者にだまされるよりはいいと思って。紹介された人のなかから、美月と同じく金融系の仕事をしている33歳の“沢本正人さん”を選ぶ。派手じゃない塩顔だけど、まじめそう。顔合わせはカフェだった。「いやあ、美月さんみたいな人と出会えると思いませんでした」カフェの帰り道、正人さんが言う。美月は、そうだろうなーと思う。決して自意識過剰なタイプではないけれど、客観的に見て、目鼻立ちが整っているほうだ。それにくわえて、有名私大のW大卒。年収も800万円と、同世代の女性とくらべると、相当いい。「いえ、そんな。正人さんだって、相談所登録者の中ではトップだと思いますよ」そう、正人も優秀だ。国立大頂点ともいえるT大を出て、年に1,300万円稼いでいる。コミュニケーション能力も低くはない。「いやいや。美月さんみたいなきれいな人が、今まで誰とも付き合ったことがないって、びっくりしました」美月は、彼氏いない歴=年齢なのだ。男性に興味がないわけではない。好きな男性芸能人はいる。ただ、男性と手を握ったりキスをしたりしたいかというと…正直、したくない。でも、条件的にみて正人さんよりいい結婚相手候補は、なかなかいないだろう。交際の申し込みに対して、YESと返した。正人さんとのお付き合いはそこそこ順調なまま、3か月経過。母親も友達も、ほっとした顔で言う。母「正人さんみたいなエリートと結婚できたら安泰だよね」友「ハイエンド登録者いるのね。民間相談所にも。投資額の100倍戻った感じじゃない。いや10万倍の価値になるか。生涯年俸をシミュレーションしてみようよ」と。喉元まで出かかったひろゆきセリフ。「それってあなたの感想ですよね」。グッと堪えて笑顔をつくる。果たして、結婚は正しいのだろうか?まず、2週間に一度、予定をブロックされるのがしんどい。いつも通り、友達との旅行や習いごとを楽しみたい。デート中、隙をみて手を握ろうとして挙動不審の仕草もしんどい。ふたりっきりになると、キスをしてきそうでこわい。舌先入れられたら吐くかも。ディナーのあと、ホテルに誘われそうで嫌だ。ペニペニ君なんて入れられたら気絶するかも。さっき、正人さんからは「美月さんのバースデー、このホテルのディナー予約したよ!楽しみ」とLINEがきた。お泊まりになりそうで憂うつ。なんて言おうか悩んでいるうちに、1日2日と経っていき、ついには1週間。正人さんも気まずく思っているのか、特に様子を窺ってこない。このまま、自然消滅かもな。バースデーはまた家族と過ごすことになるけど。でもそのほうが、落ち着くかも。自分の記念日に吐いて気絶するなんて最悪じゃないか。【三松さんからのコメント】美月さん、ムリに恋愛しなくていいのです。周囲に流されちゃダメダメ。友達と出かけたり、習いごとをしたりするのが好きなのですよね。きっと仕事にコミットして、いい評価を得ているだろうし、週末も充実しているのでしょう。恋愛はマストではありません。恋愛レスな人生だって、満たされた人生になりうるはず。他の人の価値観で考えなくてよいのです。正人さんは、二人で過ごすイベントナイトを楽しみにしていたからこそ、残念だったかもしれません。結婚も視野に入れていたはず。でも、3か月間一緒にいたのなら、きっとわかってきたと思います。「美月さんは、触られるのを避けてるな。心の距離も縮まらないな」って。そこで理由があるのか踏み込んで聞いてきたら、関係はもすこし続いていたでしょう。美月さんのなかのOKとNGを、言語化して明確にできれば、対策や折衷案を見つけることもできるからです。だって彼は賢いから。もちろん、話した上で「折衷するのもムリ」となる場合もありますが。“お付き合い>結婚>幸せな家族”の流れが正しいわけではないのです。なんかのCMでありましたが。「そこに愛はあるんか」でしたっけ!あっ、お付き合いしているうちに湧いてくる愛もある。昭和のお見合い婚が証明してるじゃないですか。ただ、触れ合うのが嫌だと思うのは「生理的に無理」ってやつですので、今回はしょうがない。エリート(死語か…)でなくても「くっつきたい」とハートが叫ぶ相手を見つけるほうが将来安泰です。恋愛レスでも、自分が満たされていれば幸せになれます。不安な気持ちがあるのならば、まずは自分のなかの快・不快を見極めることから始めてみて。「恋愛レスのなおし方。なんかの拍子で腕が触れ合ったときキュンする相手こそ、良きパートナーになる。街に出よ。キュンを意識の最上位に置け」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Westend61/Gettyimages©Goran13/Gettyimages文・三松真由美
2023年01月12日海外旅行が復活しつつあるなか、旅心をくすぐる作品が登場した。イラストレーターの小林眞理子さんは当初、年1回ペースで“普通に”旅行をしていたが、デジタル環境が整うにつれiPadを手にノマドワークをしながら、タイ各地を転々とするように。本作『タイのひとびと』には、そんな旅で見聞きしたエピソードが詰まっている。おおらかな日常に溶け込み、暮らすように旅するタイ。「本当は、タイで経験したことをネタに『すべらない話』がしたかったんです。だけどそれは話術の巧みな芸人さんだからできることで、自分が一番うまく人に伝えられる手段は何だろうと考え、イラストの仕事の合間にマンガを描き始めました」もっと言うと、こうした土産話をすると、タイをよく知らない人はすぐに「お腹を壊しそう」とか「街がきれいじゃなさそう」などネガティブなイメージを持ちがちだと実感。街並みや出会った人々を得意な絵でしっかり表現することで、誤解が解けるのではという期待もあった。本作が一般的な旅行エッセイと異なるのは、暮らすように旅を楽しんでいること。有名な観光地が出てくるわけではなく、地元の人しかいないようなローカル食堂に行ったり、宿の近くの公園をジョギングしたりして遭遇する些細な出来事がほとんど。それでも好奇心の持ち方次第で、どんなことも冒険になる様が痛快だ。「旅行会社のツアーに参加したこともありましたが、観光名所より移動中のバンの外に広がる普通の人の暮らしのほうが、楽しそうに見えたんです。長く滞在していると、一食も失敗したくないなど無駄を省こうとする気持ちがなくなるのもよくて。目についた店に入ってごはんを食べたり、地元の人が利用している渡し舟に乗ってみたり。そうやって遊べば遊ぶほど、発見があるんですよね」日本で血液型占いが定着しているのと同じように、タイは生まれた曜日での占いがおなじみだったり、バイクタクシーのふくよかな女性ドライバーに、肩ではなくお腹の肉につかまるよう指示されたり……。異国の地ならではのカルチャーギャップも興味深いが、全体を通して印象に刻まれるのは、タイの自由な空気とマイペンライ(気にしない、大丈夫、などの意)なおおらかさ。「顔や体型がどうであろうが、女装しようが、性別を変えようが、みんないい意味で他人に興味がないんです。この人にはこの人の事情があって、自分には関係ないと思える。そのストレスのなさが、いろんな場面でいいかたちに作用していて、自然と心が軽くなるんですよね」タイ好きはもちろん、今までノーマークだったという人も、気負わない旅の臨場感を味わえるはずだ。『タイのひとびと』タイの日常とそこで暮らす人、あるいは小林さんのようにタイに引き寄せられる人々を描き、SNSで話題となった作品。単行本のための描き下ろしも。ワニブックス1210円©小林眞理子/ワニブックスこばやし・まりこマンガ家、イラストレーター。SNSでタイの楽しい日常マンガを発信中。本書が初の単行本となる。Twitterは@mariko_asia27※『anan』2022年12月28日‐2023年1月4日合併号より。写真・中島慶子インタビュー、文・兵藤育子(by anan編集部)
2022年12月29日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、イケメン彼と釣り合いを取るために整形希望の23歳女性。お金を貯めるべくバイトとパパ活に励むが…。三松先生が、長続きする恋愛の仕方を教えてくれます!くるみ(23)時間レスだからとにかくタイパを意識。でも彼氏にピリピリしてると言われたあ【レスなひとびと】vol. 188くるみはとにかく時間がない。来年の春までに、300万円ためなくちゃいけないからだ。平日の10時から18時までは会社仕事で、平日19時からと土日はパパ活。毎日仕事が終わったら、髪を巻いてメイクをして、ボディラインがクッキリ出る服に着替えて出かける。休む暇なく動いている。リモートOKな会社に入っておいて、本当によかった。くるみはアプリ制作会社の企画職。イマドキっぽい会社だけど、出なくてもいいような会議は、週に何回かある。ただただ画面の前に座っているのは、タイパが悪すぎ。だから、会議のONLINE画面をひらきながらも、カメラとマイクはオフ。ドラマの配信を倍速で流しつつ、パパたちからのLINEを返す。【くるみチャン、今週末はいそがしいかな?】【ひろまささん!連絡くれてうれしい 土曜日の14時から16時まで空いてるよ】とある交際クラブで見つけたパパたちは、お茶やごはんを一緒に食べると、2〜3時間で、1万円〜10万円のおこづかいをくれる。タイパ抜群。クリスマスシーズンは稼ぎ時だ。ボーナスや年末特有のムードで、おサイフの紐がゆるゆる。クリスマス当日はもちろん彼氏とデートだけど、イブやイブイブは、パパたちと2〜3時間刻みのスケジュールを組んである。目標は、2日間で40万円。なぜ春までに稼ごうとしてるかって?くるみには、すっごくかっこいい彼氏サトシがいるからだ。容姿に自信のないくるみは、最初告られた時「詐欺?」と思った。でも交際は順調に1年続き、次の夏、2年記念日のころに、一緒に岐阜の実家に来てほしいと言われた。サトシの実家。つまり親戚や昔からの友人に会うということ。今のままじゃ、絶対「釣り合ってない」って思われちゃう。そう思ったくるみは、ダウンタイムも見込んで、春頃に整形しようと決めたわけ。「ねえ、くるみ。最近ちょっとピリピリしてない?なんかあった?」スタバで、サトシがくるみの顔を覗き込んでくる。「えっ、そうかな」新作のキャラメルラテを飲みながら、パパからのLINEを返していたくるみはギクリとして顔を上げた。“デートでタイパを考えるのは違うでしょ”と自分でも思う。正直、こんなふうにスタバでまったりする2時間で3万円くらい稼げたかもしれないのに…と感じる自分が怖い。「クリスマスも当日しか会えないみたいだし。仕事がたいへんなの?」「いやいや、そんなことないよ。彼氏いない子たちにクリパの予定、無理やり入れられちゃったんだよ」そう返すものの、嘘はやっぱりうしろめたい。サトシもちょっと不満そう。でも、クリスマスの稼ぎ時を逃すのも損だ。ああ、もっと時間がほしい。お金がほしい。きれいな顔がほしい。【三松さんからのコメント】くるみさん、ちょっと的外れなタイムレス問題。彼に本当のことを言わずに、春まで関係がもつのでしょうか。というか、なんのための恋愛?彼と彼の周りの人に「きれいな自分」を見せるだけか。仮に春まで関係が続いたとしても、整形後のダウンタイムはどうする?そのタイミングでまたしばらく会えないとなると、不要な心配をかけるし、いきなりきれいになったくるみさんを見て、彼ははたして喜ぶか。順調に1年、交際しているのですよね。それって、ふたりの釣り合いがとれている、なによりの証拠じゃない。顔がきれいとかいう問題じゃないのでは。いろいろなカップルを見ています。総合的にみて同じ世界観、価値観でないと、長くは続かないように思います。どちらかが相手をリスペクトしながら釣り合うように頑張るカップルもいますが、切磋琢磨したほうが、両方成長していいじゃない。見かけよりも中身ってこと!くるみさんがそれでも整形をしたいのであれば彼にお伝えしてみたらどうか。一度相手に嘘をついてしまうと、嘘が連鎖する。だんだん本音が話せなくなってきて、不信感が生まれます。そして、もしサトシさんがパパ活と整形okだよの場合、これまた考えもの。彼女のパパ活を許す男は、ヒモ男に分類されます。時間がない原因は何?自分はまちがった時間の使い方をしていないか。ゴールで何を目指すかを話し合える男を彼氏にするのが正解です。ちなみに、わたくし、パパ側の方々とも話をしますが「その労力と精力とキャッシュを妻に使え」といいたくなるほどトホホの理由です。「パパ活やバイトで時間レスな皆さん、お金で買えないものに焦点を当てて考えてみて。お金以外で自分を美しくしてくれるものって何だ?ふっふっふ。いつかインスタライブでトークしましょう」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©SDI Productions/Gettyimages©Viktoriya Dikareva/Gettyimages文・三松真由美
2022年12月29日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、バイト仲間に想いを寄せる21歳女性。好きバレのリスクを考えて気持ちを伝えられないでいたが…。三松先生が、ポジティブ思考で本命彼女になれる方法を教えてくれます!由加(21)リスクレスで告白しなかったらバイト友達に先を越される【レスなひとびと】vol. 187「ねえ、彩香ちゃ〜ん。このまえ陸斗くんからこんなLINEきたんすけどっ!」コンビニで深夜バイトをしている彩香は、1個下の由加から、よくバックヤードで恋愛相談をされる。由加が想いを寄せる相手は、2つ年上の陸斗。バンド活動のかたわら、同じコンビニで働いている24歳だ。オーバーサイズのTシャツにくしゃくしゃの黒髪、色つきのサングラス。ちょっと遊び慣れた雰囲気が由加のまわりにはいないタイプで、一目ぼれだったそう。バックヤードで由加のスマホをのぞきこむ。陸斗から来ていたLINEは『来週の日曜日ってなにしてる?』だった。由加がどう返信したところで、用件は「シフト代わってほしい」というお願いだろう。案の定、上がりのときに彩香が聞くと「シフト交代のお願いだったようううう」とシュン顔。「『遊びのお誘いかと思って期待しちゃいました!笑』くらい返せばいいのに」ハンガーに制服をかけながら彩香が言う。「え〜!でもぉ、好きってバレちゃったら、気まずいじゃないすかぁ」と返してくる。由加は、今まで男性とお付き合いをしたことがなく、自分に自信がないらしい。別にそれはいいけれど、グダグダと進展させる気のない恋愛話をいつまでもしてくるのはやめてほしい。「アンタのグダ恋話に付き合ってらんない」と厳しい言葉が出そうになる。1週間後の夜、22時上がりの日。彩香はたまたま、陸斗と帰りが一緒になった。「まだ22時かぁ。彩香さんはこのあと、なにするんすか?」美容師みたいな質問をしてくる陸斗。話すことがないからとりあえず聞いたんだろうなと思いつつ。ふと、由加にしたアドバイスを思い出す。そしてイタズラしてみたくなる。小悪魔魂っていうやつ。「ウフっ。なにもないって言ったら、誘ってくれるんですか?」「えっ、その返し??まさかそんなふうに返してくると思わなかったな」と言いつつも、まんざらでもない様子の陸斗。結局、競合他社のコンビニでストロングゼロを買って、陸斗の部屋へ。おっ、そこそこ片付いてる。掃除好きのバンドマン。ギャップ燃え。「バンドやってると、追っかけの子がいるんじゃない?」「まったく無名だから、まだまだ。モテたいなあ」動画でロックのLIVEを流してお酒を飲んで、酔っ払ったついでにベロチュー。かなり仲よくなってしまった。サングラスはずしてる陸斗ってきれいな横顔。チャラい感じがないじゃないか。彼氏としては結構いいかも!稼ぎはないけど…。ディープなチュウしたってことは、ポジティブに考えると女としてナシではないよね。「陸斗くんって彼女いるの?」「いないよ」「よかった」「よかったってなに?」「え、陸斗くんいいなと思ったから、今度またデートして」とストレートに伝える。陸斗もうれしそうに「水族館行くか!イルカがジャンプするショー見たくね?」と彼氏顔。由加には悪いけど、行動したもんがちだよね。【三松さんからのコメント】彩香さんはどんどんアクションしていって、気持ちいいですね。これまで彼氏候補でなかった男性が、突如浮上してくるってことは恋愛対象が広がったってことです。その対象を広げる技をもっている。「いいひとがいない」「どこに行けば運命の人に会えるの」「マッチアプリはろくなひといない」と暗がりをさまよう、恋愛探し女性は彩香さんを見習おう。しかし由加さんは「私が陸斗くんを好きって知ってたのに、ひどい」となりますね。女子友はなくすかもしれない。まあ、恋って勝負要素を多分に含んでいるし、タイミングも味方するので、このパターンはよしとしましょう。好きバレのリスクをとらずに何もしなかったんだからこうなっても文句は言えない。「陸斗くんが好きなら、本人に真っ向から言え」。由加さんへのアドバイスは、好きなら好きってバレてもいいじゃない。好きという気持ちをわかってもらうことは全然リスクじゃない。むしろ、早めにバレちゃったほうが可能性が広がります。好意は、どんどん匂わせましょう。撃沈したら次を探す。時間は有限だ。とくに20代のモテる時期は。リスクを恐れず、ネクストステップを踏もう。好き好きオーラを感じて、相手がこちらを意識しはじめるなんてこともあるので。由加さんは、彩香さんを恨むより、自己反省をしてポジ志向の恋愛癖をつけてちょうだい。「好きバレリスクを考えてたら、恋愛負けしてしまう。リスクのない恋などないと肝に銘じて、行け行けGO」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Jamie Grill/Gettyimages文・三松真由美
2022年12月22日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、リゾートバイト先で年上イケメンと知り合った21歳女性。ある夜、星空デートに誘われて…。三松先生が、接近してはいけない人の特徴を教えてくれます!花梨(21)バイト先でイケメンと星空鑑賞!いい感じと思ったら、まさか…を盗られてしまう【レスなひとびと】vol. 184花梨は大学生。来週は大学の文化祭だ。3年ぶりにリアル開催らしいけど、サークルに入っていない花梨は、やることナシ。休講中の1週間はヒマだから、旅行にでも行こうと思っていた。でも、ひとりで旅行もなあ…。そんなとき見つけたのが、「リゾートバイト」。観光地のホテルのレストランで住み込みで働くバイトだ。これなら、最後に観光もできるし、お金も稼げる、ひとりでも寂しくない!即座に申し込み&リモート面接。1週間後には、新幹線に乗って移動し、バイト先のホテルのレストランで説明を受けていた。「朝食はバイキングです。お客さまがいらっしゃったら『おはようございます』と挨拶をして、部屋のキーを受け取り、テーブルにご案内してください」仕事内容を説明してくれるのは、ちょっと年上のイケメンの前園さん。お金を稼ぎにきたつもりだったけど、こんな特典ありか。ラッキー。これから1週間一緒にいるんだから、なにかあるかもしれないよね。仕事はレストランのホール係。勤務時間は朝食時間帯の6時半〜10時半までと、夕食時間帯の17時〜21時だ。久しぶりの肉体労働は疲れるけれど、ホテルの温泉は入り放題だし、昼間は好きにしていていい。最高じゃん。3日目の夜の勤務の帰り道。従業員の宿舎に向かっていたとき、「花梨ちゃん!」と名前を呼ばれた。振り返ると、なんと前園さんだ。「お疲れさま。花梨ちゃん、仕事は慣れた?」「はい、おかげさまでだんだん慣れてきました」「さっき酔っぱらってるお客さんに絡まれてたよね。助けにいけなくてごめん」「いっ、いえ、そんな」前園さん、そんなところまで見てくれてるんだ。前園さんはここにきて3か月で、他の人よりベテランっていうのもあるだろうけど。やっぱりうれしい。花梨がちょっと、ぽーっとしていると。「ねえ、ちょっと道を逸れたところに星がきれいなところがあるんだ、見ていかない?」1メートル先も見えないくらい真っ暗な世界。前園さんに連れられて、ふたりで満天の星を眺めた。「き、きれいーーー」星座をあてっこしたりして、うっとりロマンチックナイト。流されてディープキス。そして軽い、おっぱいサワサワ。翌日からも、従業員食堂や勤務中、会うたびに目で合図。花梨の勤務日程が終わったら、ふたりで観光デートの約束もした。途中、スマホを水没させちゃった前園さんにお金を貸してあげたりもした。そして7日目、最終勤務日の朝。職場の仲間がザワついている。「えっ、前園さんが飛んだ?」口々に皆が騒ぐ。「なんか、今朝起きたら荷物ごとなくなってたらしいよ」「給料日のあとだもんな。なんか前園さんって、名前変えて転々としてるらしいよ」「借金やばくて追われてるっぽいね。SNSで検索したら黒噂、出てきたよ」前園さんが、消えた。花梨が貸してあげたお金と一緒に。バイト代をもらっても、これじゃあプラマイゼロ。てか、キスしたり胸さわらせたり、私ってバカじゃん。エッチしなくてよかったー…。【三松さんからのコメント】男女関係だけじゃなくて、人付き合いの基本の基。お金を貸すときは、あげてもいいと決断したときだけです。返してもらっても返してもらえなくても、胸がザワツク関係になるでしょ。リゾートバイト、ふだんとは違う環境、イケメンが自分だけ特別扱い。ドラマみたいな展開に、若い花梨さんが舞い上がってしまうのもわかります。でも、お金の貸し借りはダメ!「電話する用事があるならスマホ貸してあげるから」「パンくらいなら差し入れするから」など、お金を貸す以外の案を、投げかけてみましょう。こちらが貸したがらないのに意地でもお貸してもらう方向に持っていったら、あやしさマックス。スマホも実は水没なんてしていない可能性あり。前園さんに限らず、親の入院費とか、妹の学費など、弱みにつけこむ理由も要注意。お金を返すつもりが彼にあるのなら、きっとまた連絡がくるはず。ウワサが事実なのであれば、LINEはブロックされているはず。1週間ぶんのバイト代が消えてしまうのはツラいですが、人生の勉強代だと思って腹に落とそう。世の中には、よくない理由で他人に近づいてくる人もいるのです。「バイト代レスは人生勉強の学費だと思って。イケメンの甘い言葉に騙されるなよ。星降る夜は特にね!」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©xijian/Gettyimages文・三松真由美
2022年11月24日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、ウォーターサーバーの修理のバイトを始めた22歳男性。ある日、修理に訪れた先のアラフィフ人妻から、ママ活に誘われて…。三松先生のアドバイスは?蓮(22)ひょんなことからママ活!?仕事レスになってもいいかと軽く考えているけど【レスなひとびと】vol. 183「こんにちは。『谷霧の名水』です」インターホン越しに挨拶する蓮。22歳フリーター。もともとはヒョロリとした体型だったけれど、ウォーターサーバーの修理のバイトを始めてからは、重い工具やパーツを持ち運ぶからか、かなり筋肉がついた。端正な顔と相まって、最近では流行りの俳優Tに似ていると言われることもある。「ああ、『谷霧の名水』さん。今開けるわね」ロックを解除してくれたのは、アラフィフマダム。修理依頼のメールには「間宮香織」さんとある。ここは高級住宅街にあるタワーマンションだ。コンシェルジュのいるエントランスを抜けて、エレベーターに乗り、27階を押す。2702号室のチャイムを鳴らしてドアが開くや否や、白くて大きなプードルが飛びついてくる。「あらあら、ごめんなさいね。ダメでしょ、ジェリーちゃん」ふわふわの白スリッパに、膝丈のかわいらしいエプロンを身につけた香織さんが謝る。「い、いえ。大丈夫です。ウォーターサーバーはこちらですね。ちょっと見させてもらいます」ウォーターサーバーの部品を取り外し、修理開始。修理のあいだ、なぜか香織さんは舐めまわすようにこちらを見てくる。「どうかしましたか?」「ううん、お兄さんって、最近学園モノのドラマに出てるあの俳優さんに似てるなぁって。えーっと、Tくん」「いやいや、そんな、芸能人に似てるだなんて」「本当よ。すごくかっこいい。このあと何もないなら、誘いたくなっちゃうくらい」「いやあ」「よかったら、ここに連絡して。もちろん、その時間のぶんのお手当ては渡すから」そう言って香織さんは部屋を出ていった。これって、いわゆるママ活か?連絡したら、一体どうなるんだ。お茶するだけか。それともホテルに行く感じ?手当てって、いくらなんだ。ペット用カメラのレンズがグルンと動いて、蓮を写す。まずいまずい、旦那さんにバレたらアウトっしょ。そう思ったはずなのに。蓮は、興味本位で香織さんに連絡してしまっていた。年はかなり上だけどきれいだし、好みのタイプだったのもある。いい匂いがしたし。「蓮くん、連絡くれてうれしいわ。駅近くのカフェでお茶しましょう。お手当は、まずは0.5でどうかな?」0.5…。5000円ということだろうか。正直、今のバイトするよりも、香織さんとお茶して5000円もらうほうがずっといい。エッチまでしたら、いくらなんだろ。アラフィフ女性って、どんなカラダをしてるんだ。おっぱいがちょっとたれてるってほんとかな。見てみたいな。妄想膨らみまくり。もしバレたら、解雇はまちがいなし。しかし…仕事レスになったとしても、最近の蓮はモテる。また別の人を相手に「ママ活」すればいいっしょ。そんなふうに考え始める蓮であった。【三松さんからのコメント】まずい。こういう考えを持つと、アンハッピーを呼び寄せてしまう。これからの人生が水浸しになってもいいのか!蓮さん、バレて失うのは、仕事だけはありません。社会的信用もお金も。そして倫理観がぐらついていることを周囲に見透かされる。ひとが離れてゆくぞ。「ママ活」というポップな言葉がよくないですよね。客観的に見たら、不倫。夫に見つかったら、職場に通報されるだけではなく、裁判に持ち込まれる可能性だってある。しかも、相手は富裕層系。裁判にかかる費用なんて痛くもかゆくもなく、いい弁護士だってつけてくるでしょう。蓮さんの勝ち目はなし。香織さんと何をしているかにもよりますが、何百万円の慰謝料を請求されることだってありえる。そういうリスクを覚悟した上で行動をしてね。ただ「いろいろな人との疑似恋愛を楽しみたい」という憧れだけなら、ホストに転職して、てっぺん目指すほうがいいかもしれない。楽なほう、楽なほうに流されていくと、気づいたら取り返しのつかないことになってしまうのです。モテ男たち、気をつけて。「今より楽して稼げる仕事というフレーズには気をつけよう。一歩間違えると、永遠に仕事レスの情けないオトナになってしまう」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©monzenmachi/Gettyimages文・三松真由美
2022年11月17日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、同棲中のセックスレスについてのお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!同棲中の彼が仕事で疲れてセックスレス。子どもほしいけど、結婚してもだいじょぶか悩んでいます【レスなひとびと番外編】vol. 38ananwebインスタグラムに寄せられる恋とエッチのお悩みの数々。毎月ピックアップして回答しています。「同棲したタイミングで彼氏の方が転職して休みも減り勤務時間も長くなったためセックスレスに。したいけど、体力がもたないと言われてしまいました。結婚していずれは子どもが欲しいとお互いに話してますが、妊活するとなった場合にも難しい状況になるかもしれなく、このまま付き合って結婚することがお互いのためになるのかわからなくて悩んでます。好きだからこそ離れる必要もあるのかなと考えることも増えてしまいました」『同棲』って、とっても古い言葉の響きですが、令和ふうな言い方ってあるんでしょうか。そろそろかっこいい言い方に変えてもいいのでは。お試し婚前座婚男と女のハウスシェアエッチシェア「暮らしてみた」婚共同生活with SEX…苦しくなってきました。ネーミングはどうであれ、これだけ離婚件数が多い昨今、結婚してもいいかなと思ったお相手と生活を共にして諸所確認するのはよいこと。ずっと夫婦仲相談のアドバイスをしていますが、交際中に知り得なかった相手の悪癖が見えて愛が冷めるカップルを何千組も見てきましたから。ならば、一緒に短期間暮らしてみて「ゲゲ?そんな習慣あったの?無理―」と事前察知したほうが合理的ですもの。とは言うものの、合理的には進まないのが男と女。特に結婚という仕組みは外界の影響と、2人の心理状態と、経済状態と、出産と、子育てと、お互いの親との関係性と、男性ホルモンと、女性ホルモンと…ああ、きりがない。そんな数え切れない不安因子に影響を受けてしまい、合理的に穏やかに一生を全うするのは至難の業になっております。よって、同棲期間に、相性の善し悪しチェック、不合理な事実の飲み込みをしておくのはよいでしょう。しかし、ロング同棲はだめよ。同棲が半年から1年ならよかろうが、それ以上になるには“結婚のお日取り”をざっくり決定して、それに向かうのがよかろう。ズルルルと3年一緒にいるけど結婚話が全然出ないって相談も勃発しているので。相談者さんのように「同棲中のセックスレス」は要注意。よくぞ気づいた、相談者さん。自分はセックスが大事と思っている、子どもがほしいと思っているならばそこは徹底的に彼と話し合わないと、結婚後大騒動になります。結婚前のセックスレスが結婚後改善したカップルなんてたくさんいるのよ、と元気づけたいが…よほどの努力を重ねない限り難しい。もちろん子どもを作るためのセックスはあっても「二人でラブラブしようねリコちゃんきれいだよ。興奮しちゃう」という妻側の承認欲求を満たすハートフルセックスはできません。産後はよりレス化が加速し、妻側がイライラするケースをムッチャ見ています。相談者さん。そのまま結婚するか、別れるかをひと月以内に決めましょう。長引くと情が湧き、正しいジャッジができにくくなります。「セックスなくても彼のこと好き」というなら、その直感を信じて結婚してよい。でも、さんざん言ってますが、女性のセクシャルデザイア(セクデザ)は魔物です。今は黙り込んでいるセクデザが、アラフォーで噴出することを想像してみて。それはそれは辛い状態になるのであります。三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©EmirMemedovski/Gettyimages©PeopleImages/Gettyimages文・三松真由美
2022年11月03日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、SNSのファッション投稿がきっかけでアパレルブランドのディレクターを務める22歳女性。ひょんなことからある発言をして炎上してしまい…。三松先生が絶対に言ってはいけない、人を傷つけるNGワード、表現を教えてくれます。しおり(22)“整形レス”をよしとする調子こき女。「整形なんてありえない」と言ったら恋も炎上【レスなひとびと】vol. 181しおりはアパレルブランドのディレクター。もともと目指していたわけじゃなかったけれど、SNSで自撮りや服やアクセサリーをアップするうちに気がつけばこうなっていた。一般人ながら、写真をアップするたびにプチバズで、フォロワーは5.7万人。今日は新作のチェックのセットアップの写真を撮るため、彼氏の俊哉と汐留のイタリア街に来た。俊哉は、彼氏兼、しおりのカメラマン。ふだんのお出かけでも何気ないスナップを撮りまくってくれるし、新作お洋服が出るたびに撮影してくれるいいパートナーだ。「しおり、いいねー。めっちゃかわいい、いいよ。次ちょっとしゃがんで目線こっちちょうだい」イタリアっぽい雰囲気のあるビル街で、しゃがみこむ。少しだけ挑戦的な目で女優ぶったりする。街で撮影していると、いろんな人がこっちを見る。でも大丈夫。しおりは、見てくるどんな人よりも、自分が一番キレイだと自信があるんだから。帰宅後、俊哉に写真をリタッチしてもらって、次々アップしていく。みるみるコメントが増加。「かわいすぎ。しおりさんしか勝たん。絶対買います」「こんなふうになりたすぎる人生だった…」次々にポジティブコメント。丁寧にリプライをしていく。「ありがとう、ミチランちゃんも似合うと思うので、ぜひ」「あこがれだなんて、ありがたすぎる涙」などなど、いたって謙虚をよそおう戦略。でも、俊哉には本音をぽろり。「リプライしてきたこの子、ありえないくらい整形顔でびびる。見てよ、これ」「どれどれ。ああ、ちょっと不自然かもな」「いや〜、わたし整形とかせずのこの顔で、ほんっとよかった。正直、ずいぶん整形ってメジャーになったけど、それでもやっぱりちょっと引くよね。いや、肌のレーザーくらいだったらいいけどさ」「そうかもねぇ…」しおりにはずっとだまっていたけれど、俊哉は鼻をちょっと整形していた。しおりのことは好きだけど、時々ある「整形レス至上主義」な発言は、ちょっと…というかかなり傷ついていた。3か月後、結局一緒にいるのがつらくなった。しおりは、顔立ちのことで無意識にマウントを取る女なんだと今更ながら納得。残念な気持ちが膨らんできたのだ。置き手紙をして別れた。「僕の鼻」のこともちゃんと書いて。翌日、しおりのSNSをのぞいて俊哉は驚いた。なんとしおりが俊哉からの手紙をアップしている。「男で整形とかまじびびるわ」と投稿していたのだ!投稿は、批判をあびて大炎上。「ずっとあこがれてたけど、ファン辞めます」といったネガコメントがたくさんついて、アカウントにはまもなく鍵がかけられた。いつかは燃えると思っていたけれど、しおりのブランドは、もう終わりだ。【三松さんからのコメント】しおりさん、自分のお顔立ちを気に入っているのはいいのですが、心ない発言で、彼氏も仕事も信頼も一気に失ってしまいましたね。しおりさんにあこがれている人は「しおりさんみたいにキレイになりたい」「しおりさんを目指そう」っていう健気な気持ちでいたはず。ひとの気持ちを踏みにじるような発言、いけませんよ。人の見た目について、あれこれいうのは絶対NG。今の時代は特に。しおりさんと俊哉さんのように親しい間柄だったとしても、です。コンプレックスのある部分って、パートナーにすら秘密にしていることもあるでしょう。なにが、相手を傷つけるかわかりません。察してあげよう。疲れていたり、人間関係で大きな変化があったりすると、感情がたかぶって余計なことをSNSに書きがちです。一般のかたはインフルエンサーのように、炎上することはないけれど、信用を失ってしまうことは十分ある。感情に任せて投げた文面が、まわりにいる人を傷つけることがないか、万全の注意をしてくださいね。「整形でなりたい自分になってもいいじゃない!ひとの好み、容姿、癖、個性についてダメ出ししちゃだめよ。ただひとつ。彼とのエッチについてはダメなことはダメと言える関係を作ってくれ」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Photographer, Basak Gurbuz Derman/Gettyimages文・三松真由美
2022年10月27日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、仕事にまい進し独身生活を謳歌している32歳女性。彼女の人生計画に結婚の二文字は現時点でないが、家庭を持ち子宝にも恵まれた双子の相方の姿を目の当たりにして…。三松先生が「年をとってからエライ目に遭う」生き方を教えてくれます!ユウカ(32歳)結婚願望レス、双子の相方から結婚しろと突っつかれるが【レスなひとびと】vol. 180ユウカとエリカは顔も性格も似ていない双子姉妹だ。エリカは20代で結婚して2人の子どものママ。インスタには平和な子育て三昧の日常をアップしている。そんな投稿を横目に見ながらユウカは「ありえない」とつぶやく。うちら二人とも就活がんばって、それぞれいい会社に就職したのに、エリカったら妊娠したとたん辞めるんだもん。ユウカは健康食品の通販会社で美容系チームをまかされ、ゼリーやジュースの開発にいそしんでいる。仕事が楽しくてしょうがない。自分がかかわった商品の売れ行きが伸びたり、顧客満足度が高いと上司から褒められる。仕事の結果で認められた日は必ず「ご褒美ワイン」で一人乾杯する。もちろんオーガニックワイン。恋愛経験は…ない。エッチ経験は大学1年のとき、ゼミの男子と合宿の勢いで1回ポッキリのお粗末な思い出。すぐに男を好きになり、泣かされているエリカを間近に見てきて反面教師にしていたから。「仕事だけが私を強くしてくれる」と小さな拳をいつも胸の中で握りしめて頑張っている。休日はラノベの世界にひたり、そこそこストレス発散している。つまり私の人生ムッチャ充実!と自分では納得。それなのに、ああそれなのに。たまに実家でエリカファミリーと接触すると虚しさがよぎる。愛くるしい姪っ子たち。孫を抱くときの至福の笑みの両親。エリカがキッチンで洗い物をしているときに駆けつけて「手伝うよ」とエリカの腰に手を回して、ニッコリ微笑むイケメン夫…。「子育てたいへーん」と言いながらも「ユウカも早くこっちの世界来たら?」とマウント取られてるような不穏な空気。なにゆえ、エリカに「フンッ!」と感じてしまう自分がいるのか。仕事でいい調子。ちゃんと稼げてるし、貯金も投資もしている。35歳で家を買う計画も順調。この前、エリカのマンションに行った時、エリカと喧嘩になってしまった。「ユウカ、エッチしてないでしょ。仕事できるってイキがってるけど、エッチしないとお股も心も砂漠化するんよ。ユウカ見てると怖いお局さまになりそうで心配。後輩にやさしく接してるん?」「はあ?ふざけんなよ。あんたが、男に泣かされまくってたから、あんたみたいになりたくないって思って生きてきたんよ。私のエッチの心配なんかせんでええわ」結婚なんかするもんか。仕事が私の一生の恋人なんだ。胸の中の砂時計。白い砂がサラサラと乾いた音を立てて落ちてゆく。【三松さんからのコメント】人口問題研究所の調査で「結婚願望なし」の割合は男性17.3%、女性14.6%で過去最高というニュースが流れてきました。さらに日本結婚推進協会のアラサー世代調査では、200人中、結婚願望があるひとは67%。つまり3割以上は結婚願望なしです。Z世代に関しても結婚を考えているひとは67.9%。既婚者を除いても2割強は結婚願望レス。2割強の未婚者が「結婚なんて考えてない」って事実、特に問題することか?はい。そのとおり。結婚するかしないかは自由です。お国としては少子化が進行するからまずいかもしれないが。しかし、人の心は移ろいやすいもの。今は「結婚願望レス」でも2年後にムチャいい男(女)が出現して「絶対結婚する!」とエンジン全開になることもある。結婚意識調査結果に一喜一憂する必要はありませぬ。ユウカさんも双子の相方と真逆の人生を歩んでいますが、この先の心境変化で大恋愛の可能性も想定内です。エリカさん夫婦がセックスレスになって離婚する将来も想定内。恋愛も結婚も離婚もセックスレスも、すべて視野に入れて『未来を生きる力』を今こそ蓄えていきましょうぞ。ただし、性に重きを置く私の意見としては「エッチはマスト」です。不倫やセフレは薦めないが、ひとりエッチでも女風でもいいので「おのれの性の自立」は絶対にしておかないと年をとってからエライ目に遭います。エリカさんの意見は一理ある。「結婚願望レスのみなさん、それは個人の未来設計なので問題なしですが、セックスレスはあかん!!!そこは挽回してくれ」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©Oliver Rossi/Gettyimages文・三松真由美
2022年10月20日ランチを作る時間がないときも、夕ごはんのメニューを考えるのが面倒なときも、ご飯にかけてひと皿で美味しくエナジーチャージができる“ひとさライス”の最旬秋レシピをご紹介。“ひとさライス”の美味しい魅力とは?インスタグラムのフォロワー数は9万人超え。今春発売され、大きな反響を呼んだ『ひとさライス』の著者で料理家の小堀紀代美さんに“ひと皿完結型”のレシピについて聞いてみました。「まず、フライパンひとつで作ることができるので時間がないときにもぴったり。おかずとご飯を一皿に盛るから洗い物も少なく時短になります。そして、ワンプレートで野菜とタンパク質を摂れて、満足感が高いのも魅力。味や食材のバリエーションは無限にあるので、オリジナルのひとさライスを作ってみるのも楽しいと思います」今回、教えてくれたのは秋の食材をふんだんに盛り込んだひとさライス。「旬の食材はエネルギッシュで、なにより季節を感じられるのが嬉しいです。お気に入りの器に盛りつければ、気分も華やぎます」手軽で美味しい“ひと皿完結ごはん”。基本の調理道具はフライパンと包丁のみ。調理時間は15分~30分と、疲れて帰ってきた日でもササッと作ることができるとファンが急増中。身近な食材を使って、野菜もタンパク質もひと皿で美味しく摂ることができるのがひとさライスの魅力で、調味料は醤油や酢といったベーシックなものから、エスニックな風味に仕上げたいときは韓国のコチュジャンやタイのナンプラーを使うなど、アイデア次第でアレンジ自在なのも楽しい。豚ばら肉とれんこんの甘辛カラシ炒め食物繊維たっぷりのれんこんで腸美人に。ビタミンCと食物繊維がたっぷりなれんこんはシャキシャキとした食感も小気味よく、よく噛むことで満腹感もアップ。豚ばら肉や甘辛タレとの相性がヤミツキに。【材料/2皿分】豚ばら薄切り肉…150g(3~4cm幅に切る)、れんこん…1節(薄い半月切り)、九条ねぎ…2本(斜め薄切り)、ごま油…大さじ1、酒…大さじ1、A[練り辛子…大さじ1/2、醤油…大さじ1、みりん…大さじ1,1/2、酢…小さじ1、青海苔…適量]【作り方】1. フライパンにごま油を入れて中火にかけ、豚肉を加えて炒め、肉の色が変わり始めたら塩、黒胡椒各ひとつまみ(分量外)をふり、酒、れんこんを加える。2. Aを加えて炒めて、肉に火が通ったらねぎを加えてさっと混ぜ合わせ、器に盛りつける。小堀紀代美さん料理家。東京・富ヶ谷のカフェ『LIKE LIKE KITCHEN』のオーナー兼シェフを経て、料理家に。近著『ごはんにかけておいしい ひとさライス』(西東社)が絶賛発売中。※『anan』2022年10月19日号より。写真・津留崎徹花スタイリスト・野崎未菜美レシピ&料理作製・小堀紀代美取材、文・小寺慶子(by anan編集部)
2022年10月15日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、ドラマみたいな出会いを経てハイスペック彼と交際中の24歳女性。いつものように濃厚デートを楽しむが、彼から突然別れを切り出されて…。三松先生が指摘する、彼女の問題点とは?早紀(24)うまくいってたハズの彼から急に「冷めた」って。それって教養レスなせいかもじゃん【レスなひとびと】vol. 179カフェ店員の早紀には、3つ上の彼氏がいる。カフェが入っている高層ビルの25階で働くリンジ。ネイビーのスーツとブラックコーヒーがよく似合う自慢の彼氏。出会いはドラマみたいだった。「よくお店にくるあの人、かっこいいよね〜!」とお店のみんなでウワサしていたら、ある日、彼が早紀にコッソリ連絡先を渡してきたのだ。リンジは早紀に一目ぼれだと言う。どストライクのタイプだって。毎日ちゃんとメイクして出勤しておいてよかった!付き合って3か月の今日は、リンジと代々木公園でピクニックデート。ミニスカート&ふわふわニットのコーデと、ロングの花柄ワンピースとで迷って、リンジにLINE。「今日のデートの服、どっちがいいかなあ?」「どっちもかわいい。でも今日は寝転がったりするだろうから、ロングワンピのほうがいいんじゃない?」「うーん、でもミニのほうが可愛くない?やっぱミニにしよ」結局、ミニのコーデで代々木公園へ。スタバで秋限定のマロンのフラペチーノとホットティー、根菜サラダラップとマドレーヌを買って、持ってきたレジャーシートの上でおしゃべり。「紅茶にマドレーヌひたして食べてみようかな」と言い出すリンジ。「えっ何言ってんの!ばーか!やめなよ、おいしくないよ」と言って笑った。時々ちょっとよくわからない冗談も言うけれど、それを差し引いてもリンジはかっこよくてやさしい。寝転がるときは、スカートが短いのを心配して、自分が着ていたジャケットをかけてくれたし。少し寒くなってきたので、リンジのマンションへ。後ろから抱きつかれて、夕寝。でもまだ眠くなくて、スマホをいじいじ。ふと画面に映った二人がいい感じで、寝ている光景。自撮りしとこう。幸せすぎる自分を自慢したくなる。「ハダカのイケメンに抱きしめられているアタシ、いい感じ」と思って、インスタのストーリーに勢い余って投稿。すると、後ろでリンジがモゾモゾ。リンジがスマホを見ていたのだ。はぁ、と大きなため息が聞こえて、腕がほどかれる。「やっぱり早紀といると疲れるわ。ありえないことするね。ずっと思ってたけど。今日で終わり」え?なんで?なんで?わたしたち、うまくいってるよね?【三松さんからのコメント】せっかくお互い一目ぼれという運命的な出会いを果たしたにもかかわらず、もったいない。早紀さんが気づいていないだけで、リンジさんをけっこううんざりさせてしまっていたんです。洋服はTPOをふまえるべきだし、紅茶とマドレーヌはプルーストの『失われた時を求めて』やフランス人の習慣の話をしていたのかもしれません。そしてSNSに無許可で恋人のハダカを乗せるのは100%マナー違反。一つひとつは小さいことですが、積み重なった時のストレスは相当だったでしょう。「これがずっと続くとなるとしんどいな」と別れを切り出されるのもうなずけます。いくら惹かれあっても、教養や常識感の差が大きすぎると長く一緒にはいられない。教養とは、相手の気持ちを想像する力も含まれる。知らないことがあったとしても、相手の発言の意図をたずねるなどすれば、歩み寄っていけるはず。今の時代、わかんないことはスマホくんが秒で答えてくれるしね。相手に追いつきたくて、本を読んだり、ニュースを深読みしたりする原動力が湧くとなおさらいいです。NewsPicsにコメント入れたくなったりして。「教養」と聞いてドキッとしたみなさん。読書の秋、まず腰を据えて本や漫画を読み、いろいろな登場人物の気持ちに思いを馳せるのはいかがでしょう。「お勉強苦手でも、賢い彼ができたら彼のステージに合わせるようギアチェンジすればよし。恋の効果はおそるべし。学習意欲を目覚めさせてくれる」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。ほか各人気コミック作家としても活躍中。©PhotoAlto/Frederic Cirou/Gettyimages文・三松真由美
2022年10月13日ananwebの公式Instagramには、恋愛や夫婦生活に関するさまざまな悩みが寄せられています。今回は、彼との関係についてのお悩みを、恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニストの三松真由美先生が解決!彼の態度にモヤる女性の声を紹介します!【レスなひとびと番外編】vol. 37ananwebのInstagramに寄せられたお悩みからピックアップして、すてきな恋が成就するようアドバイスしています!今回は、そこまで深刻じゃないけれど、モヤる気持ちが続いているという、恋愛不安をかかえる相談者さんたちです。「付き合って同棲もしている彼が飲みに行くことが多く、朝帰りをする回数が多いです。仕事の都合上、ラウンジにも行くし周囲の友人とガールズバーに行ったりもしてました。私はお酒をあまり飲まないタイプなので朝まで飲みに行くことが理解できずケンカになります。仕事の付き合いで飲みに行くことは仕方がないとして、友達と朝まで飲むということはよくあるケースなのでしょうか?もしくはわたしの心が狭いだけでしょうか?」(A子さん)「好きと言ってくれない。名前を呼んでくれない」(B子さん)A子さんは、状況を細かく教えてくれていますが、B子さんは端的に一言。しかしこのお二人とも、モヤる本質は似ているなと感じました。「わたしのことをもっと気にして。愛して愛して愛して」と心が叫んでいる!!ラブソングの歌詞みたいですが。A子さん、一緒に住んでいるという事実で「彼の心はわたしのもの」と安心してしまい、日々の努力を怠ったのかもしれません。結婚前はラブラブだった彼が、結婚して1年経つとあんまり家にいつかなくなったというケースはよーくあります。A子さんの彼は、単にお酒が好きなだけなのかもしれない。友人たちと騒ぐのが好きなだけかもしれない。お酒が好きなだけなら、A子さんと家飲みしてもいいのに、頻繁に外に向かっている。A子さんのことを思えば、たまに友達を家に呼んで飲んでもいいのに、それはしない。「なぜ彼は朝までガールズバーで飲むのか」の理由が推測できてない時点でアウトです。A子さんが、「わたしはお酒を飲まないから理解できない」って言い切るとこがケンカの原因になりえるのです。わたしでもパートナーから「僕はお酒が嫌いだから君の行動は理解できない」と言われたらムッとしますぜ。一緒に住み始めてケンカが増えた場合、お互いの振り返り時期です。結婚前の様子見期間として短期間一緒に住むのはいいことですよ。あくまで短期間。「理解できない」と怒るより、どうして外飲みが多いのかを探り、自分は寂しいので、週3回ペースにおとしてくれないか提案するなど、もっと自分の気持ちと改善案を言葉にしてみてください。彼にも一緒にいる意味を振り返ってもらおうじゃないか。彼はA子さんが自立してるから、だいじょぶと思っているかもしれないですもん。そしてその前に。一緒に暮らす理由は、愛してるからではなく、家賃折半で経費が浮くし、メシ作ってもらえるし、たまに無料で抱けるから合理的…と思ってるとしたら??厳しい推測ですが、相手のことを好きになると不都合な真実を見ようとしないで、目先の行動が気になるものです。「単にお酒が好きなだけだよ。A子ともっと一緒にいる時間つくるね」と言ってくれることを期待して、自分の気持ちを伝えてみてください。B子さん、メンズがみんな恋愛コミックに出てくるイケメンみたいに「好きだよ」と言って、毎日キスしてくれると思うなかれ。そういうのめんどくさい、こそばゆいと感じてるタイプもいる。彼はどんなタイプか見極めて。「好きって言って」を繰り返してると、うざがられる。ほかにもうざがられるセリフはいっぱいあります。「今度いつ会える?」「今日誰と会った?」「LINE読んだら即レスして」「前の彼女ともこの店来た?」…ザクザクあります。恋愛初期なら許されるが、半年過ぎたら言ってはいけない。「わたしのことをもっと気にして。愛して愛して愛して」タイプの乙女は、ちょっと自分に自信がないかたが多いです。好きと言わないあなたが悪い、お酒好きで朝帰りするあなたが悪いと敵対せず、彼に「おっ、意外にできるじゃん!」と“認めてもらえる何か”を見つけるとモヤリがなくなる。みなさまの恋がスムーズに進行しますように。ロマンティックなクリスマスが過ごせますように。三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©PhotoAlto/Frederic Cirou/Gettyimages文・三松真由美
2022年10月06日エスロー(ESLOW)の2022年秋冬コレクションから、コートやベスト、ニットなどが登場する。リラクシングなカラーレスコートカラーレスコートは、フロントをラグランスリーブで、バックを続き袖で仕上げたオーバーなシルエット。リラクシングなサイズ感ながらも、肩周りが華奢に見えるようパターンを構成しているため、上品に着用することが可能だ。素材には、「スーパー 140’s(SUPER140’s)」のウールを使用を使用したジャージ素材を採用。起毛したのちにタンブラー加工を施すことで、シープのように柔らかな風合いと凹凸のある手触りに仕上げている。マイクロファイバーを用いたベストリラクシングなシルエットのノーカラーベストには、ふんわりとしたマイクロファイバーのフェイクファーを採用。軽くて暖かなマイクロファイバーをメインに使う一方、サイドにはエコレザーを組み合わせることですっきりと見せている。ビッグケーブルのクルーネックニットオーバーサイズのクルーネックニットは、大きなケーブルを緩く編みあげた存在感のある1着。保温性とふんわりとした質感をもつアルパカにウールを組み合わせ、軽量で暖かく、ふわふわとした質感に編みあげた。サイドスリットが躍動感を生むシャツドレスバンドカラー仕様のシャツドレスには、尾州産のキュプラのシャンブレー素材を用い、ワッシャー加工でシワ感のあるドライタッチに。サイドには深くスリットを入れ、着こなしに変化をつけられるリボンをあしらっている。詳細エスロー 2022年秋冬取扱店舗:全国の取扱店舗、エスロー オンラインストア展開アイテム例:・COLLARLESS COAT 69,300円発売時期:2022年8月末カラー:ネイビー、ベージュ・NO COLLAR VEST 30,800円発売時期:2022年8月末カラー:チャコール、オフホワイト・BIG CABLE SWEATER 37,400円発売時期:2022年9月末カラー:ライトグレー、オフホワイト・SIDESLIT LONG SHIRT 42,900円発売時期:2022年8月末カラー:パープル、ブルーグレー
2022年10月03日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、マッチングアプリで彼女を作ろうと試みるも、ことごとく撃沈している26歳男性。モテないのはお金のせい、と嘆くが…。三松先生が恋愛成就に絶対必要なことと、ラブラブが長続きする秘訣を教えてくれます!達也(26)年中お金レス。モテないのはお金がないせいかよ【レスなひとびと】vol. 17826歳の達也は、有料マッチングアプリを始めて半年。すぐ彼女を作って退会してやる、と思っていたものの思う通りにいかない。確かに、これといってアピールポイントがない。身長も学力もルックスも平均値、いや、平均よりちょっと下かも。だからこそ、マッチした女性とはうまくいくよう努力している。旬の店を予約してちゃんとおごっている。正直、デートのたびに1万円ほどの出費はきつい。月の手取り20万円の達也には、月2回のデートがやっとだ。アプリの利用料だってバカにならない。サブスクシステムなんて誰が作ったんだ。くっそー、いくらお金を積めば彼女できる?土曜日「二度目ましてデート」の杏子ちゃんに会う。杏子ちゃんは、胸下で切り替えのチェックのワンピースを着てきた。大きな胸が強調されていて、かなりエロい。こんな服着てくるってことは、もしかして向こうもその気ありか。ドクンドクドクンと鼓動と共に熱味を帯びるアソコをなんとか肘で抑え込み、買っておいたプレゼントを渡す。「初めましてデート」がいい感じだったから、もう一押しするための戦略プレゼント。「杏子ちゃん、このまえ欲しいって言ってた、『ジョー マローン』の香水。お店で試してみたら、ほんとに杏子ちゃんのイメージにぴったりで。つけてほしいなって思って」「えっありがとう!ほしかったんだけど、ちょっと高くてしぶってたから、すごくうれしい。大事に使うね」めちゃくちゃ喜んでくれて、大成功。1万円投資してよかった…と思いきや。会話が進むなかでわかった。杏子ちゃんの誕生日は再来週だと。ど、どうしよう、これよりいいプレゼント、準備しないと。ミスった。ついにきた、杏子ちゃんの誕生日デート。でも、家賃がヤバすぎて、予約できたのは地元のチェーンの焼き鳥屋さん。ひとまず用意した2000円くらいの入浴剤セットを渡す。杏子ちゃんのワンピースは、この前よりさらにかわいいツイードのミニワンピ。髪型もフワッフワ。地元焼き鳥屋さんなんて似合わない都会系ファッション。マジかわいい。でも「かわいい」なんて恥ずかしくて言えない。「こんな安いお店でごめん、家賃がギリギリで」も言いたい。でも、言ったらお金ないのがバレる。帰り際、杏子ちゃんは言った。「やっぱ達也くんにとって私、そんな大事な存在じゃないよね。無理して誕生日、一緒にいてくれてありがとね。じゃ、また」あっさり改札に消えていった。しかも小走りで振り向きもせず。杏子ちゃんの背中が「時間無駄にしたわ。ムカつく」と言ってるように見えた。ああ、杏子ちゃん。俺にお金がないせいで、引き止められなかった。撃沈。来月もアプリにお金を引き落とされる。【三松さんからのコメント】達也さん。「お金があればモテる」と勘違いしていますね。そりゃあ、ないよりはあったほうがいいけど。でも、お金がなくても彼女ができてるメンズもいっぱいいるでしょう。大事なのはお金の使いかた。額じゃない。「あなたのことを気にかけていますよ」「大切に思っていますよ」という姿勢をどれだけ相手にアピれるかです。金欠ウィークであれば、散歩デートでもいい。ブランケットを持ち歩き、ベンチで肌寒そうにしている彼女にそっと差し出す。自販機であったかいココアを買ってくる。ベンチに横並びで座って、盛り上がる話題を惜しみなく出してゆく。女性がほっこりして、キャラキャラ笑ってくれれば勝算あり。財力以外にも、アピールできるってことに気づいて。「体力あるから、会いたいって言ってくれたらすぐ走って行くよ」でもいいし。「筋トレしてるからお姫さま抱っこ10分できるよ」と言って、公園で王子様になってみてもいい。「料理得意だから、安い食材でフルコース作らせて」だったり。「整体士になりたいくらいだから肩こりの女性には、1時間無料で肩揉みするよ」でもいい。そして、何より大事なのは言葉がけ!達也さんのデート内容だったとしても、ハートフルな言葉さえあれば結果は変わっていたかもしれない。「かわいいね。その服似合ってる」の一言はもちろん、「杏子ちゃんを喜ばせたくって、無理して香水買って昼飯抜きで1週間過ごした。体脂肪減ってラッキー」とか笑かす。「今日、焼き鳥屋さんになった理由を暴露するね」と物語を作るのも面白い。素直に明るくぶっちゃける。そんな男性が好きな女性はたくさんいます。逆におごってくれるかもしれないよ。稼ぎが少ないことは、いずればれる。最初無理すると、嘘で固めた関係になり、破綻しやすいのです。そうそう、私の知り合い男子は、都心から電車で1時間エリアに住んでいるのに「白金在住港区男子」と最初のデートで嘘ついてしまい、無理無理の冷や汗展開になってあえなく撃沈。変なプライドを持たず「真実の俺」を知ってもらおう。「喜ばせたい気持ちはずっとある。だって好きだから」と直球投げるほうが潔くて高感度アップ。「お金レス男子は結婚対象外と思う女性はもちろんいる。でもね、今はショボいけど、彼が頭角現して稼げる男になるよう成長させてみせるというアゲマン志向女子のほうが、結婚してからはラブが持続する傾向あり」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©DjelicS/Gettyimages©The Good Brigade/Gettyimages文・三松真由美
2022年09月29日現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、復縁したいと密かに思っていた元彼に、ある日突然呼び出された25歳女性。彼女を待ち受けていたのは…?三松先生が別れて大正解の男性の特徴と、大人女性のあるべき姿を教えてくれます!玖瑠実(23)元彼の結婚報告に、なぜか喪失感。「元彼レス」なんて言葉あるのか?【レスなひとびと】vol. 177金木犀の香りがして、ちょっと思い出してしまった。3年前付き合っていた秀治のこと。専門学校時代、よく授業後にバイクで迎えにきてくれた秀治。寒くないように、玖瑠実用の上着とレッグウォーマーをいつも持ってきてくれてたっけ。なんだか少女漫画みたいでよかったな…なんて。その夜、玖瑠実はある夢を見た。秀治とめちゃくちゃエッチなキスをする夢。煙草の匂いがするキス。尾崎の歌の歌詞みたいなボロボロのアパートの軋むベッドの上で。「ねえ玖瑠実、口開けて、舌出して」「ん…っ」妙にリアルで、翌朝はちょっぴりやましい気持ち。でもスマホを見たら、そんな気持ちはふっとんだ。なんと、秀治からLINEが来ているではないか。「玖瑠実、今日ちょっと会えない?話したいことあってさ」別れてから一度も会ってないのに、一体今頃何の話?その日、仕事は全然手につかない。PCの前でボー…。だって、あんな夢を見たあとで、秀治から連絡がくるんだもん。しかも会いたいって。タイミングよすぎる。復縁の香りプンプン。ちょっぴり期待。19時。待ち合わせの荻窪のカフェ。「おー、玖瑠実。元気だった?」はっちゃけた笑顔。低音ボイス。懐かしくて思わず顔がほころぶ。「うん、元気だったよ」ソーダを飲みながら最近の仕事の話やら、共通の友達のウワサ話やら。会話は弾み、なかなか本題に入らない。もう、早く言いたいことがあるなら言ってよ。玖瑠実はしびれを切らして尋ねた。「ねえ、そんで話したいことって?」「えーっと」と口ごもったあと、彼はスルっと早口で言う。「来月、結婚することになったんだ」えっ。思考停止状態のまま、反射的に返す。「そうなんだ、おめでとう」そのあと、落ち着いてから「どこで会った人?」「どんな人?」と相手の情報を聞き出すも、なんだかすごく喪失感。いったん別れた元カレなんだから、今さら喪失感ってのもおかしな話だが。なんで別れたかって思い出してみる。お互いバイトに熱心で、すれ違いが多かったからだ。たいした理由じゃないから、よけい悔しい。復縁したいとずっと思ってた。秀治の目が見れなくなって、会話も途切れ、解散の流れに。こんな気持ちになるのは、一体なぜだ。玖瑠実にはまだシン彼氏ができてないのに、先に結婚しちゃうからか。玖瑠実と付き合っていたときには、結婚の話なんて、一度も出なかった。玖瑠実と比べて、ずっときれいで聡明な女性なのだろうか。ああ、なんだか自信もなくなってくる。帰り道、秀治からLINEがくる。「今日はありがと。ってか、今度は3人で会おうよ。玖瑠実の話を彼女にしたら、会いたいってうるさくてさ」「会うか!バカ!」なんだかバカにされた気分。【三松さんからのコメント】元カレの結婚にモヤる女性、玖瑠実さん。嫌いになって別れたわけでないなら、そりゃ寂しいですね。未練の有無にかかわらず、一度は愛した人。自分より先の結婚報告に傷つくのは、自然なことです。ショックを受けている自分に驚くかもしれませんが、気にしなくって大丈夫。そして、自信をなくす必要もナシ!元カレの結婚相手と自分を比べて、落ち込んじゃだめ。結婚はタイミング。玖瑠実さんのほうが劣っているなんてことはないので安心して。思考停止状態でも「おめでとう」と言えたから立派じゃないですか。そこで、ソーダを彼の頭にぶっかけて「うちより先に結婚すんなよ!」と叫ぶ見苦しい状況は避けたい。とは言えですよ、呼び出してまで結婚報告をする秀治さんもどうなのか。報告したいだけなら、LINEで済む話。もしかしたら、秀治さんのほうに「結婚前に元カノともう一回やっとくか」なんて下心があったのかもしれない。そして、挙げ句の果てに「彼女と会ってほしい」。これはないわ。会ったところで玖瑠実さんに何のメリットがあるのか。婚約者に元カノの話をするのも残念な男です。やっぱり自分の都合しか考えていないダメ男です。逃した魚は全然大きくない。秀治さんとは別れて正解というのが私のジャッジ。元彼レスで、落ち込む必要ナシです。次、いきましょう。次!「元彼レスという言葉はありません。元彼にシン彼女ができようが結婚しようが、喪失感なんて感じるなかれ。祝福の余裕をかますのが大人のオンナ完成形」三松真由美恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にHanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。コミック『「君とはもうできない」と言われまして』(kadokawa)好評発売中。©DjelicS/Gettyimages文・三松真由美
2022年09月22日