男も女も人間。とはいえ、性別が違えば当然、体のつくりも異なる。誰にも聞けないけどひそかに気になる“?”を解明します。医学博士の吉田たかよし先生による解説とともに、“筋肉で日本を笑顔にする”がモットーの筋肉アイドル・マッチョ29のレストレポさんと菅原辰馬さん、そしてマッチョ29プロデューサー兼日本お姫様抱っこ協会会長の鈴木秀尚さんによるざっくばらんなボーイズトークにも注目!Q. 頭髪と体毛の濃さは比例しないの?A. 太く丈夫な毛を生やす働きのある男性ホルモンのテストステロンは、ヒトの頭髪と体毛に対してほぼ正反対の影響を与えることが分かっています。具体的には体内でテストステロンの分泌が増えると、体毛がよく発達する一方、頭髪は衰退する傾向があるのです。同じ理屈で、過労などのストレスで女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減少すると、体毛やうぶ毛が濃くなる一方で、頭髪は抜けやすくなります。これは毛男性だけでなく女性にとっても他人事ではありません。(吉田先生)Q. 鼻毛が濃い人が多いのはなんで?A. 狩猟中心の原始時代に遡ると、男性の方が劣悪な環境にも適応する力が必要だったので、鼻毛も女性より発達していると考えられます。鼻毛の役割は、外界の異物が呼吸を通して体内に入るのを防ぐこと。異物の中でも特に危険なのが砂塵です。小粒ながら鋭利なので、気管支や肺の粘膜を傷つける可能性があり、そこから感染症を起こせば死に至るケースも。太く丈夫な鼻毛というフィルターが、外界の異物を徹底的にガードしています。(吉田先生)男子の「鼻毛」TALK:「週に一回は鼻毛カッターで処理しています。たまにファンの子と写真を撮る機会があるんだけど、ニコッて笑った時に鼻毛が出ていたら嫌われちゃうもん!」(レストレポさん)。「自分は喫煙者だからか伸びるのが異様に早い。でも僕はタレントじゃないし、気が付いたら処理する程度です」(鈴木さん)Q. 若白髪になる確率に男女差ってあるの?A. 若白髪が生える時期に関しては、男女差はありません。若白髪が生えるのは、黒い色素のメラニンを細胞から髪の毛にうまく供給できなくなるから。主な原因として加齢が挙げられますが、遺伝や食事の栄養バランスの乱れ、睡眠不足なども若白髪の原因に。(吉田先生)男子の「若白髪」TALK:「実は最近、髪の毛をざっとかき分けた時、たまに白髪を見つけるんです。自分の祖父はいまだに髪はふさふさだけど、色は真っ白。僕も年を重ねるごとにそうなっていくのかな?ちょっと不安です。でももし若白髪に気づいたら、女性には遠慮せず指摘してほしい。『染めた方が素敵だよ』という意味に捉えるから、傷つかないですし」(菅原さん)。「髪が薄くなったとか、自分の力で対処が不可能な場合は積極的に見て見ぬふりをしてほしいけど、若白髪なら染めればOK」(レストレポさん)Q. 肩・乳首・お尻の毛の存在意義って?A. 皮膚を防御する“甲冑”としての役割を毛が担うのは男女問わず同じ。ただし、男性の方がテストステロンが多く、逆に女性はエストロゲンの影響によって体毛が生えにくいために、男性の方が体毛の濃さやボリュームが目立つんです。肩の毛の役割は、頭髪と同様に直射日光を遮ること。乳首の毛の役割は、他の部分に比べて薄い皮膚を保護すること。尻の毛の役割は、座った時に皮膚が圧迫されたり擦れたりするリスクから保護するためです。(吉田先生)男子の「体毛」TALK:「そういやプロレスしてた頃、相手に叩かれやすい部分だけめちゃくちゃ毛が生えてた!僕を守ろうとしてくれていたんだね、毛が。しかし尻の毛に気づいてるとは…女性ってよく見てるんだね~。普段隠れてるし気づきにくいはずだけど」(鈴木さん)。「スクワットする時に担ぐバーが当たる部分(背中上部)は、やたら毛が生えるな!」(菅原さん)。「僕は体毛が全身すごく濃いんです。高校生の頃から5枚刃で剃ってるんですが、乳首まわりの毛って未だに剃るのが難しいんですよ。もちろんツルツルにしますけど(笑)。日本人で胸毛とか背中の濃い人ってあんまりいないじゃないですか?だから見られると恥ずかしいんです」(レストレポさん)Q. ヒゲの形、濃さが十人十色な理由は?A. ヒゲがどの部分にどれだけの量が生えるかは、実は遺伝により、胎児の時に完全に決まっています。ヒゲとはテストステロンの多さを象徴するもの。同性である男性に対しては、ヒゲが濃いのはテストステロンが多い=腕力が強くて頭の回転が速い証として相手に見せつけて威圧する。女性に対しては男らしさをアピール、という効果が。日本の現代社会ではエチケットとしてヒゲを処理する男性が多いですが、江戸時代に封建社会が定着するまでは、ヒゲはそんな役割を果たしたといわれます。(吉田先生)男子の「ヒゲ」TALK:「僕は頬にも太いヒゲがびっしり生えるし、朝にヒゲを抜くか剃るかしないと夕方にはものすごく濃くなって、熊みたいな顔になる」(レストレポさん)。「そんなに濃くないので、頬まわりに生えるけど気にならないですね。4~5日放置するなんてザラです」(鈴木さん)吉田たかよし先生本郷赤門前クリニック院長。医学博士(東京大学大学院・医学博士課程修了)。『医者が教える最強の恋愛サイエンス』など著書多数。マッチョ2912人のマッチョから構成されるエンターテインメントグループ。右から、レストレポさん・1993年10月生まれ。日本×コロンビアのダブル。菅原辰馬さん・1988年1月生まれ。俳優としても活躍。鈴木秀尚さん・1991年10月生まれ。元プロレスラーでマッチョ29のプロデューサー。日本お姫様抱っこ協会会長。※『anan』2019年2月20日号より。写真・中島慶子取材、文・門上奈央(by anan編集部)
2019年02月19日女性にとって男の体は謎だらけ。普段は特に意識していなくても、ふとした瞬間に、体や体温、においなどが自分とはまったく違うと気づかされる。読者を招いて男の体の素朴な疑問をテーマに座談会を開催したら、内に秘められた“?”が噴出!「頭の毛は薄めでも手足は剛毛な人、いない?」「彼はぽっちゃり体型。でも女性とハグした時の感触と違う!」「手をつなぐと、真冬でも温かいのがフシギ」「男性特有のにおいってあるよね?」と「謎あるある」で大盛り上がりに。その謎を解明するために、医学博士の吉田たかよし先生から医学的見地に基づく解説をしていただきました。さらに“筋肉で日本を笑顔にする”がモットーの筋肉アイドル、マッチョ29のレストレポさん、菅原辰馬さんとマッチョ29プロデューサー兼日本お姫様抱っこ協会会長の鈴木秀尚さんによるざっくばらんなボーイズトークも!Q. 年齢ごとに体臭が違う気がする…。A. 体臭は加齢とともに変化します。10~20代は主に腋のにおい。腋毛に存在する常在菌が汗をエサににおいをつくり、異性に対して性的アピールとして働きます。35~55歳になると後頭部付近から放たれるのがミドル脂臭。乳酸の代謝不全などが原因で、古い油のようなにおいがします。50代になると、胸や背中にノネナールという物質が発生。脂肪酸が雑菌に分解される過程で放出されて、においの原因になります。(吉田先生)男子の「体臭」TALK:「心なしか汗のにおいが10代より強くなった気がする。ただ結局、自分で自分のにおいは分からないもんな」(菅原さん)。「僕は汗かきだし、筋トレもするのでデオドラントスプレーでケアしてます」(レストレポさん)Q. 体臭が強めなのは気のせい?A. においの強さというより、単純に量の問題。においの原料となる皮脂の量は男性の方が多いので、においの量も増える。また女性は男性より嗅覚が優れている傾向があります。それは女性が本能的に胎児や我が子を守るために、口にしていい食べ物かどうかを見分ける上で嗅覚を発達させたから。だから、加齢臭は男女ともに発しますが、男性は女性ほどにおいに敏感ではないとも考えられます。(吉田先生)男子の「体臭」TALK:「異性か同性かで感じるにおいって違う。男も女性の香りには敏感です」(菅原さん)。「女性を抱きしめた時『なんて良い香りなんだ~』って感動します」(鈴木さん)。「好きになる女性の香りってある気がする。香水じゃなくてその人自身が発している香り。それがいわゆるフェロモンなのかな?」(レストレポさん)Q. 寒さや暑さの感度が違うのはなぜ?A. 男性の方が鈍い傾向があります。それは女性よりも筋肉量が多く、寒い時は筋肉による発熱でまかなえ、暑いと大量の汗で冷やせるようになっているからです。過酷な気候条件でも狩猟ができるという点で、この仕組みは理にかなっています。逆に女性は、胎児や子どもを守るという本能があり、温度変化に鋭敏になるよう発達してきたので、女性の方がわずかな気温差にも敏感に気づけるんです。(吉田先生)男子の「体感」TALK:「僕やレポは、真冬以外は長袖を着ません。マッチョは常に体温高めですから!」(菅原さん)。「男性はフィジカル的には寒さに強いと思います。でも寒い日って気持ち的にしょんぼりしちゃう気が。男の方が、気圧や気温の変化に影響を受けやすい気がするんですよね。って、俺だけ?」(鈴木さん)Q. 血管が浮き出た腕=男ならでは。なぜ?A. もちろん血管は性別に関係なく同じように通ってますが、男性特有の体の構造に浮き出る理由が。男性の方が圧倒的に血管が太いために、女性よりも血管が目立つ。なぜ太いかというと、体が大きい分だけ全身に循環する血液の量も多いためです。また血管の外側の脂皮下脂肪が女性ほど発達していないことも、女性と違って血管が浮き出やすい一因です。(吉田先生)男子の「血管」TALK:「血管が浮き出た腕=男らしいの!?アピールしよ(笑)」(レストレポさん)Q. ぽっこりお腹の人が多いのはなんで?A. 肥満によるぽっこりお腹は内臓脂肪が原因。脂肪と一口に言っても複数の種類がありますが、女性につきやすいのは皮下に全体的に広がる皮下脂肪。一方、皮下脂肪が増えにくい男性は腹の奥にある内臓に内臓脂肪が溜まりやすい傾向があります。消化管周辺にあたる下腹部は内臓が骨に囲まれておらず、その結果ぽっこりお腹になるんです。脂肪は量だけでなく、どこに溜まっているかが健康を左右するといわれていますが、その意味では、皮下脂肪よりもはるかに内臓脂肪の方が危険です。(吉田先生)男子の「ぽっこりお腹」TALK:「マッチョはぽっこりお腹とは無縁です。たくさん食べたら物理的に膨れるけど、1人前くらいの量なら変わらない」(菅原さん)。「お寿司を80貫ほど食べた時、お腹がとび出ていてびっくりした。まあその後、トレーニングして寝たらぺったんこに戻ったけどね」(レストレポさん)。「大なり小なり筋トレの経験がある男は、腹が膨らまないのかも。ドローインっていう、お腹まわりの筋肉を意識して腹を引っ込めたまま呼吸する体幹トレーニングを常に無意識でやっているんだよね。歩いてる時とかスマホを見ている時なんかも、実はトレーニングしてる!ま、僕はしてないけど(笑)」(鈴木さん)吉田たかよし先生本郷赤門前クリニック院長。医学博士(東京大学大学院・医学博士課程修了)。『医者が教える最強の恋愛サイエンス』など著書多数。マッチョ2912人のマッチョから構成されるエンターテインメントグループ。右から、レストレポさん・1993年10月生まれ。日本×コロンビアのダブル。菅原辰馬さん・1988年1月生まれ。俳優としても活躍。鈴木秀尚さん・1991年10月生まれ。元プロレスラーでマッチョ29のプロデューサー。日本お姫様抱っこ協会会長。※『anan』2019年2月20日号より。写真・中島慶子取材、文・門上奈央(by anan編集部)
2019年02月17日