先月27日(現地時間)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)のため83歳で死去したレナード・ニモイの葬儀が1日にロサンゼルスで行なわれた。SFシリーズ『スター・トレック』のバルカン人、ミスター・スポック役で知られるニモイは、昨年1月にTwitter上で「30年前に禁煙したが、遅かった。私はCOPDを患っている」と闘病中であることを公表していた。ヒルズサイド・メモリアルパークで執り行われた葬儀は近親者のみの密葬だった。『スター・トレック』で長年共演したウィリアム・シャトナーは、数か月前から予定していたフロリダ州で開催されたチャリティ・イベントに出席しなければならず、参列はかなわなかった。かつての共演者や彼を尊敬する映画界の後輩たちのみならず、オバマ大統領やアメリカ航空宇宙局(NASA)からも追悼メッセージが寄せられたニモイ。Twitterで闘病を公表した際に「今すぐやめなさい!!」と禁煙を訴えたが、その後も折に触れて喫煙の害を啓蒙していた。その一方で今年1月には故郷ボストンの大雪を心配したり、日常的なつぶやきも多かった。自身の最後のツイートは「人生は庭のようだ。完ぺきな瞬間はあるが、保存されることはない。記憶の中を除いては」。そして最後は、それまでの全てのツイートと同じく「LLAP(Live Long And Prosper./長寿と繁栄を)」というバルカン式の挨拶で締められていた。(text:Yuki Tominaga)
2015年03月03日映画『ウエスト・サイド物語』製作50周年を記念した注目のプロジェクト、佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサートのオーケストラ・リハーサルが、9月18日にかつしかシンフォニーヒルズ(東京・青砥)で行われた。佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサートの公演情報映画『ウエスト・サイド物語』は、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を題材とし、1950年代のニューヨークを舞台に、イタリア系アメリカ人とプエルトリコ系アメリカ人の少年ギャング団による抗争とその犠牲となる若い男女の悲恋を描いた物語。もとはブロードウェイミュージカルの人気作品だったが、1961年に映画化され、同年のアカデミー賞で作品賞をはじめ10部門を受賞。映画界においても大ヒット作品となった。2011年7月にアメリカで初演された本プロジェクトは、台詞やヴォーカル部分はオリジナルのままを残し、音楽だけを消し去った映画『ウエスト・サイド物語』全編を巨大スクリーンに上映。その映像に合わせてフル・オーケストラが作曲者バーンスタインのスコアを生演奏するという、映画と生オーケストラによる世界初のシンクロ・ライブだ。オーケストラ・リハーサルでは、日本公演の演奏を担当する指揮者の佐渡裕と東京フィルハーモニー交響楽団が、長時間にわたって映画本編の映像に合わせながら、じっくりとオーケストレーションを組み上げていく。特に本プロジェクトが、通常のオーケストラ・コンサートや、オペラ、ミュージカルと異なるのは、ほんの些細なテンポの狂いさえ許されないところだろう。着実に進行していく映像にピッタリと足並みを揃えながら、血の通った音楽を演奏するのは極めて難易度の高い挑戦だ。しかし、そこは師であるレナード・バーンスタインの作品を知り尽くした佐渡裕の面目躍如。テンポ調整に配慮しつつ、スコアに宿る音楽を解き放つ。劇中の激しいダンスシーン、少年ギャングの抗争や恋模様、登場人物たちが歌い、踊り、めまぐるしく展開する物語が、まるで今そこで生まれているかのような生き生きとした演奏を披露。全米でもすでに絶賛を博しているプロジェクトだけに、佐渡裕の指揮による初の日本公演にも非常に期待が高まるところだ。佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサートは、9月21日(金)・22日(土・祝)に東京国際フォーラム ホールAで、9月24日(月)にオリックス劇場(旧大阪厚生年金会館)で開催。チケットは発売中。■佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサート【東京公演・全4回】9月21日(金)13:00開演/19:00開演9月22日(土・祝)12:00開演/18:00開演東京国際フォーラム ホールA【大阪公演・全2回】9月24日(月)13:00開演/19:00開演オリックス劇場(旧大阪厚生年金会館)
2012年09月19日毎夏、札幌を中心に開催されるクラシック音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)の2012年度開催概要が発表された。「PMF2012」の公演情報パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)は、20世紀を代表する作曲家・指揮者レナード・バーンスタインが、1990年に札幌を拠点に創設した国際教育音楽祭。これまでの受講生は世界70か国から延べ2700名以上。第一線で活躍中の演奏家たちによる講師陣のもと、音楽家の卵たちが研鑽を積み重ね、その成果を演奏会で披露する。2012年度の音楽祭では、PMFアカデミーの充実、初の海外公演の開催、ガラ・コンサートの新設と、新しい取り組みがスタート。PMFオーケストラ・アカデミーの弦楽部門では、世界を代表する音楽学校より優秀な学生を招待する推薦コースを試験的に導入する。今年の推薦枠には、ヨーロッパ2校、日本1校より各3名ずつ合計6名が採用されている。またアジア地域の若手音楽家の育成を目的とするPMFアジア・フレンドシップ・アカデミーも新設する。初の海外公演は、日中国交正常化40周年を記念して中国で開催。8月2日(木)に瀋陽(遼寧大劇院)、8月4日(土)に北京(中国国際青年交流センター世紀劇院)で、PMFオーケストラによる演奏会が予定されている。また新設されるガラ・コンサートは、会場のKitaraのパイプオルガンを生かしたプログラム、室内楽の名曲のほか、PMFオーケストラによる演奏を予定。フィナーレでは、ホルスト作曲「惑星」を題材に新たに書き下ろされる「PMF賛歌」を初披露。作詞は北海道に縁のあるなかにし礼、編曲はロサンゼルス在住の田中カレンが手がける。「PMF2012」は、7月5日(木)から29日(日)まで、札幌コンサートホールKitara、札幌芸術の森 野外ステージにて開催。またPMF芸術監督ファビオ・ルイジ指揮によるPMFオーケストラ東京公演が、7月30日(月)・31日(火)にサントリーホールで開催される。いずれもチケットは発売中。
2012年04月24日『ウエスト・サイド物語』映画製作50周年を記念した新プロジェクトが、今秋、日本初上陸。佐渡裕指揮、フル・オーケストラの生演奏とともに映画全編を上映するコンサートが開催される。佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサートの公演情報『ウエスト・サイド物語』は、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を題材とし、1950年代のニューヨークを舞台に、イタリア系アメリカ人とプエルトリコ系アメリカ人の少年ギャング団による抗争とその犠牲となる若い男女の恋を描いた物語。もともとはブロードウェイミュージカルの人気作品だったが、1961年に映画化。同年のアカデミー賞で作品賞・音楽賞など10部門を受賞し、大ヒット作品となった。2011年にスタートしたプロジェクトは、デジタルリマスターした映画全編の映像をスクリーンに上映、台詞と歌詞はオリジナル音源を残し、フル・オーケストラが作曲者レナード・バーンスタインのスコアを映像にあわせて生演奏するコンサート。同年7月のロサンジェルス・フィルによる初演、9月にNYフィル、11月にシカゴ交響楽団と、全米を代表する名門オーケストラにより次々と上演され、各地で大きな成功をおさめている。初の日本公演を率いるのは、バーンスタインの最後の愛弟子・佐渡裕。昨年5月には世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルとの初共演を果たすなど、世界から注目を集めるマエストロの情熱たっぷりの指揮が、師の名曲に息吹を吹き込む。佐渡裕指揮「ウエスト・サイド物語」シネマティック・フルオーケストラ・コンサートは、9月21日(金)・22日(土・祝)に東京国際フォーラム ホールAで開催。チケットの一般発売は4月14日(土)10時より。また一般発売に先駆け、チケットぴあではインターネット先行抽選プレリザーブを3月29日(木)11時まで受付。
2012年03月26日