世界中のあらゆる場所に生息しているといわれるネズミは、多くの国で迷惑な害獣として扱われています。理由は穀物を食害したり、病原菌を媒介したりするためで、衛生的にも駆除の対象となっている場合が多いようです。家に住みついたネズミがあのキャラにそっくり?アメリカに住むモニカ・カノーヴァさんは、自宅のキッチンで小さなネズミを発見しました。ウェブメディア『The Dodo』によると、彼女はそのネズミを見た瞬間、「うわ、気持ち悪い」と思ったそう。ところが、近付いて見てみると、そのネズミはとてもかわいい耳をしていて、まるで「こんにちは!」というように彼女のほうを見上げていたのだとか。自宅にネズミが出た場合、ネズミ捕りを仕掛けたり、業者に依頼して駆除してもらったりする人もいるでしょう。しかし、モニカさんはそのネズミに『マウシー』と名前を付けて、放っておくことにします。マウシーは時々キッチンに現れるようになり、モニカさんは気付いたらマウシーとの再会が楽しみになっていました。彼女はある日のマウシーの様子を撮影して、TikTokに投稿。その動画に大きな反響が上がったのです。@moncanova Disney got it right #ratatouille #cookingathometiktoktv #fyp ♬ Le Festin (From "Ratatouille") - Movie Sounds Unlimitedコンロの上に置かれたスキレットの端から、ぴょこんと顔を出したマウシー。その姿はまるで、フランス料理のシェフになることを夢見るネズミが主役のディズニー映画『レミーのおいしいレストラン』のワンシーンのよう!動画を見た人たちも、興奮が抑えきれなかったようです。・レミーがやる気になっているぞ!・レミーにエプロンとシェフの帽子をあげて!・それで、このネズミはあなたに何を作ってくれたの?『レミーのおいしいレストラン』は、パリにあるレストランが舞台の映画。モニカさんの家のキッチンのレンガ風の壁やガスコンロが映画の世界観にマッチして、マウシーをよりかわいく見せている気がします。ネズミと一緒に暮らすと衛生面が気になるところですが、モニカさんはそれも考慮した上で、今のところはマウシーを追い出すつもりはないそう。「もしかしたら、そのうち本当にマウシーが料理をし始めるかも…」なんて、楽しい妄想が膨らんでしまいますね…![文・構成/grape編集部]
2022年08月02日近年、あらゆることに「〇活」という言葉が使われていますが、そのなかでもいつかは誰もが考えるものといえば終活。そこで、今回ご紹介する映画は、人生の終わりに新たな生き方を見つけていく人たちの姿を優しく描いた珠玉の物語です。『やすらぎの森』【映画、ときどき私】 vol. 380カナダ・ケベック州。人里離れた深い森にある湖のほとりで、年老いた3人の男性が愛犬たちと一緒に静かな暮らしを送っていた。それぞれの理由から社会に背を向け、世捨て人となった彼らの前に、ある日ジェルトルードと名乗る80歳の女性が現れる。彼女は少女時代に不当な措置によって、60年以上も精神科療養所に閉じ込められていたという。外界と隔絶した生活を飛び出し、マリー・デネージュという名前で新たな人生を踏み出すことを決意した彼女は、森のなかで徐々に活力を取り戻していく。ところが、そんな穏やかな日常を揺るがす緊急事態が発生し、彼らは重大な決断をそれぞれ強いられることとなるのだった……。カナダのアカデミー賞とされるカナダ・スクリーン・アワードでは5部門にノミネートされ、助演男優賞を受賞するなど、高く評価された本作。今回は、この物語に魅了されたこちらの方にお話をうかがってきました。ルイーズ・アルシャンボー監督短編やテレビシリーズなどを幅広く手がけ、精力的に活動を続けているアルシャンボー監督。長編3本目となる本作では、自身の出身地でもあるケベック州を舞台に描いています。そこで、原作との出会いから生と死に対する考え方などについて、語っていただきました。―今回は、ジョスリーヌ・ソシエさんの本に感銘を受けて、映画化されたということですが、きっかけについて教えてください。監督この本を評価している批評を目にして、手に取ったのが始まりでした。確かにとても興味深い物語だと思いましたが、そのときはほかのプロジェクトを抱えていたので、すぐに何か行動に移すことはできなかったんです。ただ、数か月経っても、この物語が頭から離れなかったので、「これは絶対に映画にするべきだ」と考えるようになりました。―原作を読んだとき、監督は成熟したキャラクターと彼らの歩んできた人生に心と魂が満たされたとコメントされています。監督自身はまだ50歳ですが、80代の登場人物たちのどんなところに共感を覚えたのでしょうか?監督正直に言って、年齢は関係ないと私は思っています。それよりも、この作品ではアウトローな生き方をしてきた人たちが、異なる道のりを歩んできた姿を描くことがおもしろいと感じました。精神病院で育ったマリー・デネージュやガンを患っているチャーリー、アル中のトムといった具合に、自分を見失っていた彼らが森のなかでいろいろなことを発見していく様子を伝えたいと思ったのです。たとえば、「誰かを愛し、誰かに愛されたい」とか「自分の尊厳を保ちたい」といったことを考えるうえでは、20歳でも90歳でも同じですよね。劇中でも、マリー・デネージュは何も持たない状態で森にたどり着くものの、心を開くことによって、新しいことや愛を学んでいくのです。30代の人でも「私の未来はどうなってしまうのだろう?」と悩むことはあると思いますが、彼女と同じように少しでも心を開けば、ポジティブな発見があるはず。どんな環境でも、心を開くことで希望が生まれるんだということを描きたいと思いました。お互いの違いを認め合う美しさを感じてほしい―この作品では、生きる希望を見つける者もいえば、自ら死を選ぶ者もいますが、そういうキャラクターを描くうえで、意識したことはありましたか?監督本作に登場するキャラクターたちのいいところは、それぞれに欠点があり、重い過去を抱えているものの、それでも“いま”をつかもうとしている人たちであることです。人生においては、小さなことからでも喜びを感じることが必要だと思っています。そして、たとえ過ちを犯したとしてもそこには解決策があるんだということと、他人に手を差し伸べることの大切さも描きたいと考えていました。―そういった彼らの姿は、まさにいまの私たちが学ぶべき部分と言えますね。監督そうですね。文化や宗教や国籍が違っていても、人間関係においてはみな同じことを大切するべきだと私は思っています。ただ、人との違いを恐れることが原因で戦争や緊張状態を引き起こしてしまうことがありますが、一見違うようでも、実は人間はみな同じものを求めているはずなんです。彼らのようにお互いを認め合い、一歩ずつ歩み寄ることで、何か美しいものを得られたらいいなと感じています。―また、この作品ではどのような人生の終わりを迎えたいかということについても考えさせられますが、日本でもここ数年「終活」に対する注目が高まっています。監督自身もこの作品を通して、そういったことについて向き合うことはありましたか?監督今回はあるキャラクターが最期を迎えるシーンについて、年配のキャストの方々と話をする機会がありました。物語はフィクションではありますが、みんなでたくさん話し合いをし、いろいろと考えるきっかけになったと思います。チャーリー役のジルベール・スィコットは、そのシーンで非常にエモーショナルになっていらっしゃって、自分の場合はどうすればいいのかと今後の人生についても考えていましたし、トム役のレミー・ジラールはご自身の奥さまが若い頃に自ら命を絶ったという経験があったので、演じるうえで役の気持ちがわかるともお話されていました。彼女は自分らしい最期を自ら決断した―マリー・デネージュ役のアンドレ・ラシャペルさんは本作が最後の出演作となりましたが、彼女とは現場でどのようなお話をされましたか?監督アンドレはしばらく映画出演から離れていたのですが、この映画を最後の出演作にしたいと言って出てくださいました。この映画を通じて、自分が生き返ったような気持ちになったとお話してくださったのは、うれしかったです。彼女は夫をガンで亡くされており、そのときの延命治療が大変だったこともあって、自分は違う形で最期を迎えたいという気持ちがあったんだと思います。残念ながらこの映画が公開された2か月後にガンでお亡くなりになりましたが、その際には治療することをやめて尊厳死を選択したそうです。後日、アンドレの息子さんから、「母はこの映画に出演したことで、自分が何を望んでいるのかに気がついたようです」とお話がありました。パジャマ姿で家族に囲まれて、みんなで歌を歌いながら笑って亡くなったそうですが、彼女は本当に明るくて聡明な人だったので、それが彼女らしい決断だったんだと思います。―カナダでは、2016年から安楽死が合法化され、今年の3月には安楽死の対象が拡大されたというニュースも出ています。それによってカナダの方々の終活や死ぬ権利に対する考え方は変わってきていますか?監督そうですね。確かに、カナダでも死ぬ権利というのが認められてから人々の意識は変わってきていると感じています。ただ、安楽死が認められているといっても、病気であることと普通の生活を送ることが難しいことという2つの条件を満たさなければいけないので、すべての人が対象になっているわけではありません。とはいえ、そういう選択肢があるということは、私たちにとっても新たな一歩であることに間違いはないと思います。病気でも何でもない人から見たらおかしいと思う場合もあるかもしれませんが、普通の生活が送れず、ただ痛くて苦しい思いをしている人もいるのは事実ですから。現在は、精神病の人にも安楽死を認めてほしいという新たな運動も始まりました。こういった基準を決めるのは非常に難しいですし、デリケートな問題でもあると思いますが、生きるのがつらい人たちの声に耳を傾けるようになっただけでも進歩しているように私は感じています。刺激的で興味深い日本の文化が好き―どこの国でも、今後大きな課題のひとつとして向き合うべき問題だと改めて感じました。では、劇中のことに関しておうかがいしますが、いくつか日本に関する描写が出てきていますよね?そのなかでも、「相撲」と書かれたメモが登場するシーンが気になりました。その意図について教えてください。監督映画のなかでマリー・デネージュの甥であるスティーヴが「昔は地球の上のほうに自分たちがいて、下のほうにアジアがあると思っていた」という話をしています。その話から、彼が実際に日本へ行くことを夢見るようになり、日本に関するリサーチを始めてメモを取っている、という意味を込めました。私自身も刺激的で興味深い日本の文化が大好きなので、あのシーンを入れることにしたのです。―ちなみに、監督は日本のどのようなところがお好きですか?監督日本は、まず生活様式が美しいと思っています。それは、料理や洋服にはじまり、美術、建築、デザイン、歴史、文化的な儀式にいたるまですべてにおいて感じることです。私はこういったものすべてのルーツが自然にあると考えているので、自然が豊かな地に暮らす私は日本と繋がりを感じることがあります。そのいっぽうで、テクノロジーが発達し、既成概念にとらわれない物の考え方をしているところもあるので、伝統的でありながら革新的というコントラストがあるところにも惹かれますね。私個人として一番好きなものは、日本の食べ物。味覚や食感、見た目など、ひとつひとつが際立っていて、本当に素晴らしいなと。そのうえで、それらをみんなでわかちあう文化でもあるので、そういう部分もふくめてとにかく興味深い国だと感じています。―ありがとうございます。それでは最後に、日本の観客にメッセージをお願いします。監督日本のみなさんにも、登場人物たちがたどってきた道を知り、そこから力を感じてほしいです。そして、誰かと愛を分かち合い、愛する人とハグしたくなってもらえたらうれしいなと。もちろん、いまはコロナ禍なので、難しいところもあるかもしれませんが、「I love you」と口にしなくても、一緒にいることを感じ合えるだけでも必要なことだと思います。自分や他人を信じる気持ちや希望といったエネルギーをこの映画から感じ取ってほしいです。いくつになっても味わえる人生の喜びと愛息を飲むほど美しい壮大な自然のなかで繰り広げられる心を揺さぶるヒューマン・ドラマ。人生の終わりに見つけた愛と再生への道のりは、誰にとっても希望の光となるはず。先行き不安ないまに、やすらぎを与えてくれる唯一無二の1本です。取材、文・志村昌美胸に迫る予告編はこちら!作品情報『やすらぎの森』シネスイッチ銀座ほか全国順次公開中配給:エスパース・サロウ© 2019 - les films insiders inc. - une filiale des films OUTSIDERS inc.©JULIE PERREAULT
2021年05月23日80代の男女を主人公に、人生の晩年をいかに生きるかというテーマを詩情豊かに綴る、愛と再生の物語『やすらぎの森』。来週5月21日(金)に公開がスタートする本作から、監督メッセージ付き本編映像が到着した。カナダ10州の中で最も広大な面積を誇り、フランス語を公用語とするケベック州の人里離れた深い森を舞台に、そこで密かに暮らす年老いた世捨て人たちのもとに来訪者が訪れるところから物語が展開していく本作。このほど公開された映像では、ケベックを拠点に活躍するジョスリーヌ・ソシエの小説に感銘を受け、自然の鼓動までも伝わってくる繊細な世界観を見事に作りあげたルイーズ・アルシャンボー監督のメッセージからスタート。本作が3本目の長編劇映画となったアルシャンボー監督は「電気も水道もない森の中で映画を作ることはかなり冒険だった」と撮影時をふり返る。また本作は、来訪者の女性ジェルトルード/マリー・デネージュ役のアンドレ・ラシャペルの遺作でもある。撮影当初、歩くこともままならないときがあったというが、アルシャンボー監督は「この映画に出演したことで若返り、生き返ったと教えてくれました」と明かしている。そして続けて、世捨て人のトム(レミー・ジラール)がカナダを代表するシンガーソングライター、レナード・コーエンの「バード・オン・ザ・ワイヤー」を弾き語る本編映像が登場。親友チャーリーと衝突したあとに続くこのシーンは、トムが本当の気持ちを表すかのように切ない表情で弾き語っており、自身の感情と歌詞がリンクしているところも注目だ。『やすらぎの森』は5月21日(金)よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:やすらぎの森 2021年5月21日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2019 - les films insiders inc. - une filiale des films OUTSIDERS inc.
2021年05月14日世捨て人たちが密かに暮らす、カナダ・ケベック州の人里離れた深い森を舞台に描くヒューマン・ドラマ『やすらぎの森』(原題:Il Pleuvait des Oiseaux)より、日本版予告編が到着した。カナダ・ケベック州、人里離れた深い森。湖のほとりにたたずむ小屋で年老いた世捨て人たちが密かに暮らしていた。ある日、彼らのもとに思いがけない来訪者が現れる。その80歳の女性ジェルトルードは、少女時代に不当な措置によって精神科療養所に入れられ、60年以上も外界と隔絶した生活を強いられていた。ジェルトルードは、マリー・デネージュという新たな名前で新たな人生を踏み出すが…。カナダ10州の中で最も広大な面積を誇り、フランス語を公用語とするケベック。映画製作も盛んに行われるここから新たに届いた本作は、カナダのアカデミー賞にあたるカナダ・スクリーン・アワードで5部門にノミネート(助演男優賞受賞)された、80代の男女を主人公に迎え、人生の晩年をいかに生きるかというテーマを詩情豊かに綴る愛と再生の物語。ジェルトルード/マリー・デネージュを演じたのは、惜しくも2019年11月に他界したアンドレ・ラシャペル。本作が遺作となった。また、世捨て人のひとり、チャーリーを、本作ではカナダ・アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたジルベール・スィコット。親友のトムを『みなさん、さようなら』のレミー・ジラールが演じている。監督は、本作が3本目の長編劇映画となったケベック出身のルイーズ・アルシャンボーが務めた。今回到着した予告編では、神秘的で美しいケベックの森の中で誰とも交わらず、存在を隠して暮らす世捨て人のチャーリーとトムの自由気ままな日常からスタート。そこに突然、身寄りのない女性が現れ、マリー・デネージュとして第二の人生をスタートさせる。新たな共同生活で傷ついた心が癒されていくマリー。微笑ましい彼らの生活や、チャーリーが森で暮らす理由、そして、トムのギター弾き語りも映し出されている。『やすらぎの森』は5月下旬、シネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:やすらぎの森 2021年5月よりシネスイッチ銀座ほか全国にて公開© 2019 - les films insiders inc. - une filiale des films OUTSIDERS inc.
2021年03月12日フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのエプコットに新アトラクションの「レミーのおいしいレストラン・アドベンチャー」と、新レストラン「ラ・クレープリー・ドゥ・パリ」が、10月1日オープンする。同リゾートの50周年を祝う。「レミーのおいしいレストラン・アドベンチャー」は、アカデミー賞受賞歴のあるディズニー&ピクサー映画『レミーのおいしいレストラン』の風味豊かな世界へとゲストを誘うアトラクション。ゲストはシェフ・レミーのサイズに小さくなり、あのグストーのレストランを駆け回ることになる。アトラクションはフランス館(パビリオン)の、映画に登場するパリの街を再現したかのような新エリアにオープンする。このファミリー向けアトラクションは、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートの50周年記念イベント「世界で一番マジカルなセレブレーション」の一環としてデビューを飾る予定だ。また、フランス館では同じく10月1日、レストラン「ラ・クレープリー・ドゥ・パリ」(テーブルサービスおよびクイックサービス)もオープンを予定している。スイーツクレープやハーブの効いたそば粉のガレット(グルテンフリー)、フレンチハードサイダーなどのメニューを提供する。「世界で一番マジカルなセレブレーション」は10月1日、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートが50周年を迎えるその日にスタート。18か月に渡るこのイベントでは、まるで魔法にかけられたかのように魅惑的な輝きを放つデコレーションや、4つのテーマパークでの新たな体験を提供。記念セレブレーションの詳細は今後随時発表となる。※取材時の状況に基づいて記事化しています。ショー内容など異なる場合もあります。また紹介したイベント、メニューなどすべての情報は予告なく変更になる場合があります。詳細は公式サイトを参照ください。As to Disney artwork, logos and properties: (C) Disney/Pixar(text:cinemacafe.net)
2021年03月11日カナダのアカデミー賞にあたるカナダ・スクリーン・アワードで5部門にノミネート、助演男優賞を受賞したヒューマン・ドラマ『And the Birds Rained Down』(英題)の邦題が『やすらぎの森』に決定、5月下旬より全国にて順次公開されることになった。カナダ・ケベック州、人里離れた深い森。湖のほとりにたたずむ小屋で、年老いた世捨て人たちが密かに暮らしていた。ある日、彼らのもとに思いがけない来訪者が現れる。その80歳の女性ジェルトルードは、少女時代に不当な措置によって精神科療養所に入れられ、60年以上も外界と隔絶した生活を強いられていた。ジェルトルードは、マリー・デネージュという新たな名前で新たな人生を踏み出すが…。舞台となるのは、カナダ10州の中で最も広大な面積を誇り、フランス語を公用語とするケベック。国際的な多文化都市モントリオールを擁し、映画製作も盛んに行われ、ドゥニ・アルカンからドゥニ・ヴィルヌーヴ、グザヴィエ・ドランまで世界的なフィルムメーカーを輩出してきた。そのケベックから新たに届いた本作は、新たな出逢いと湖畔での穏やかな共同生活を送る80代の男女を主人公に迎え、人生の晩年をいかに生きるかというテーマを詩情豊かに綴る、愛と再生の物語。ジェルトルード/マリー・デネージュを演じるのは、“ケベックのカトリーヌ・ドヌーヴ”とも呼ばれたアンドレ・ラシャペル。カナダの演劇、映画、テレビ界で約70年のキャリアを築いたこの名女優は、惜しくも2019年11月に他界し、本作が遺作となった。世捨て人のひとり、チャーリー役にはカナダ・アカデミー賞主演男優賞にノミネートされたジルベール・スィコット、親友のトム役にドゥニ・アルカン監督作品『みなさん、さようなら』(03)の主演俳優であるレミー・ジラールと、ケベックの俳優たちが集結した。監督は、本作が3本目の長編劇映画となったケベック出身のルイーズ・アルシャンボー。本作の舞台でもあるケベック州アビティビ在住の作家、ジョスリーヌ・ソシエがフランコフォニー5大陸賞を受賞した原作小説に感銘を受け、登場人物の息づかいや自然の鼓動までも伝わる繊細な世界観を見事に作りあげた。この度解禁された日本版ポスタービジュアルは、世捨て人のチャーリーとトムが、60年間、精神科療養所に入れられていたマリー・デネージュを挟んで座り、3人が目の前に広がる穏やかな湖を見つめている後ろ姿がどこか寂しげで印象的。ポスター下部には、愛犬やギターを弾き語るシーン、ひっそりと佇む小屋が登場し、森の中での彼らの暮らしぶりが垣間見える。『やすらぎの森』は5月下旬よりシネスイッチ銀座ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2021年02月17日『Mr.インクレディブル』をはじめ、実写映画の『トゥモローランド』や『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』でも知られるブラッド・バード監督が手がけ、アカデミー賞を受賞したディズニー/ピクサーの人気作『レミーのおいしいレストラン』。本作のMovieNEXが、11月22日(火)よりリリースされることが決定。これでディズニー/ピクサーの長編アニメーション作品が全てMovieNEXで登場することになった。料理が大好きなネズミのレミーは、一流レストランのシェフになることを夢見ていた。ある日、姿を家の主人に見られてしまい、一族は巣を追われることに。レミーは家族とはぐれ、ひとりぼっちでパリの1軒のレストランにたどり着く。そこはレミーが尊敬するフレンチ料理人、グストーのレストランだった!そのキッチンでは、見習いシェフのリングイニがヘマをして、スープを台無しにしてしまう。湧き上がる情熱を抑えきれずキッチンに足を踏み入れたレミーは、夢中になってスープを作り直すが、それをリングイニに目撃されてしまった。料理の才能がないことを悩んでいたリングイニは、この小さな天才シェフが人間の言葉を理解してると知り、とんでもないアイデアを思いつく。「二人で、パリ一番のシェフを目指すんだ!」シェフを夢見るネズミと、料理が苦手な見習いシェフ。その出会いはやがて、フランス料理界をも揺るがす“大事件”を巻き起こし…。本作は、一流シェフを夢見るネズミのレミーが料理の苦手な見習いシェフ、リングイニに出会ったことから始まるハートウォーミングな物語。「自分の限界を決めるのは自分自身である。誰にでも料理はできる。だが、勇気のあるものだけが一流になれるのだ」という料理の達人グストーの言葉に励まされながら、決してあきらめないレミーの愛らしい姿が世界中を魅了し、日本でも高い人気を誇る作品の1つ。第80回アカデミー賞では長編アニメーション賞を獲得している。現在、劇場では最新作『ファインディング・ドリー』も大ヒット中のピクサー・アニメーション・スタジオ。その創立30周年となる今年、本作の登場で『トイ・ ストーリー』から『アーロと少年』まで全16作がすべてMovieNEXに。心温まる素晴らしい物語の数々を、スマホやタブレッドでも楽しむことができる。『レミーのおいしいレストラン』MovieNEXは11月22日(火)よりリリース。(text:cinemacafe.net)
2016年08月14日中谷美紀の初舞台となる『猟銃』。本作の演出をシルク・ドゥ・ソレイユ『ZED』の作・演出を手掛けたフランソワ・ジラールが担当する。舞台『猟銃』のチケット情報『猟銃』は、ひとりの男の13年間にわたる不倫の恋を、妻、愛人、愛人の娘の3通の手紙によって浮き彫りにするラブストーリー。原作は文豪・井上靖が雑誌「文学界」発表第2作目となる恋愛小説。1961年には五所平之助監督により映画化されている。フランソワ・ジラールは、『ZED』のほかにも、アカデミー賞を受賞した、映画『レッド・バイオリン』や中谷も出演した『シルク』など映画監督としても、世界からも注目を集めている。2008年に公開された映画『シルク』の日本での撮影中に『猟銃』と出会ったフランソワ・ジラールは、この小説にインスパイアされ、舞台化に着手。主演を務める、中谷にひとりで妻、愛人、愛人の娘を演じさせ、立場の違う3人の女性の中に秘められた“男性”への想いの共通項を浮かび上がらせる。舞台『猟銃』は、カナダ・モントリオールにて9月7日(水)から10日(土)まで公演が行われる。日本では10月3日(月)から23日(日)まで東京・PARCO劇場を皮切りに、兵庫、新潟、福岡、名古屋、京都にて上演。チケットは東京、兵庫、京都公演が7月30日(土)より発売。なお、チケットぴあでは、6月28日(火)11:00から30日(木)11:00まで先行抽選プレリザーブを受付。
2011年06月28日