2024年5月16日(木)、新たなキャストを迎えてミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の幕が上がる。いわゆる「グランドミュージカル」の若手の登竜門として、すっかり定着した感のある本作。ジェラール・ブレスギュルヴィック作、小池修一郎の潤色・演出で描かれる華やかな、しかし闇深くもある珠玉のステージで、ロミオ役の小関裕太・岡宮来夢をはじめ若手キャストの活躍にも期待が高まる。今回ロミオとしてステージを引っ張ることになる岡宮来夢に、本作について語ってもらった。ロミオ役のバトンを先輩たちから受け継いで公式サイトで、小池修一郎は今回のロミオたちについて「小関裕太の知性、岡宮来夢の感性」とコメントしている。岡宮自身は、その言葉は「『何だろう?』って思っているんですよ」と、自分のどのような面がそう評価されたのかはピンときていないよう。しかし小関が彼を「まっすぐで、まじめで、ロイヤル」と話したこと、そして取材時に受けた印象と合わせると、とてもしなやかで、伸びやかな人であることは間違いなさそうだ。それこそ、彼の当たり役であり本作の直前にも演じている“男士”にまつわる、白き鳥のように。宝塚歌劇版とはまた違う『ロミオ&ジュリエット』で、2011年の城田優・山崎育三郎以来、古川雄大、柿澤勇人、大野拓朗、黒羽麻璃央、甲斐翔真と受け継がれてきたロミオ役のバトン。それを岡宮が受け継ぎたいと思ったのは、彼が「大好きで、リスペクトしている」と語る黒羽麻璃央のロミオを観たことがきっかけだという。「舞台がとても輝いていて、麻璃央くんのロミオも、ほかの皆さんも素晴らしくて、『すごいな!』『いつか絶対にこのロミオを演じたい』って思ったんです。だから今回の公演の話を聞いて、自分のスケジュールがすごく厳しいことはわかっていたのでご迷惑をおかけしてしまうとは思ったけれど、それでもいちど僕の歌を聴いてほしくてオーディションを受けました」その熱意に応えるかのように、岡宮が歌う作中の楽曲「僕は怖い」を聴き、言葉を交わした小池は彼を起用した。「たぶん、僕の中にあるであろうロミオ像と先生が考えてらっしゃる舞台上でのロミオ像が合致したんでしょうね。ミュージカルナンバーって基本的にセリフが歌になって、その心情を歌い上げるもの。『僕は怖い』で、何が怖いのか、どう怖いのかをしっかりかみ砕いて表現できていたんだろうと自分では解釈していて。もちろん、これから練習を重ねていかなくてはいけませんけど、その時点での僕に対して『感性』って言っていただけたことがすごく嬉しい」自分なりのきらめきをもったロミオになりたい取材当時は、本格的な稽古の開始前に歌稽古が進められていた段階。それまではひとりでの稽古だったけれど、もうすぐ他のキャストと声を合わせることになる、と話す岡宮はワクワクが止まらないようだった。「共演の方たちと一緒に稽古したら、そこでまた何がどう見えるのかがわかってくると思うんです。特に楽しみなのは、『バルコニー』。舞台上で麻璃央くんが歌っているのを聴いた時に『いつか歌わせてほしい!』と思ったんです。この曲は特に、メロディーとオーケストラのサウンドが大好きで、転調してサビに入るところがたまらない。それになんといっても、詩的な表現がとても美しい。『月は姿を変える、あなたの愛も変わる』『薔薇という名の花は形を変えても香りは変わらない』とか、本当にシェイクスピアってすごいですよね!でもそれが反面では難しいところでもあって、音程などを外さないことは大前提として、そのうえで詩的でしかも哲学的でもある言葉を、いかに自然に感情を載せて芝居として歌うことができるのか。それがすごく大事だし、役者としての見せどころだと思うので、がんばっていきたいですね」ミュージカルのもうひとつの大きな要素・ダンスでは、ロミオは「僕は怖い」で“死のダンサー” と共に踊る場面が印象的だ。今回の死のダンサーとして登場するのは、栗山廉(K-BALLET TOKYO)、キム・セジョン(東京シティ・バレエ団)と、共にクラシックバレエのスペシャリスト。互いに、共演する機会はかなり貴重ではないだろうか。「『僕は怖い』……まさにダンスが怖い(苦笑)。でも身体を動かすこと自体は好きだし、これまで習ってきたわけではないけど踊ることも好き。おふたりの胸をお借りして、一生懸命踊りたいと思います。バレエの方たちは特に、肩甲骨から手先・指先まで長く使ったりしながら本当に美しい動きをされるじゃないですか。そういう見せ方を少しでも見習って、『神は細部に宿る』っていう言葉もありますし、細かいところまで気を使って表現できたら嬉しいです」歌・芝居・ダンス、いずれも高い意識で取り組みつつ、これまで多くの先輩たちが演じてきたロミオを、岡宮はどのように創り上げるのだろう。「このミュージカルでも、ミュージカル以外でも、『ロミオとジュリエット』は世界各地で上演されてきて、本当にたくさんの方がロミオを演じています。過去の皆さんのロミオはもちろんとても素晴らしいけれど、僕が先輩方と同じように演じようと思ってもできませんよね。僕の癖とか生きてきた過程みたいなものが自然に現れて、僕なりのロミオになると思うんです。僕は、いい意味で『芸能人感がない』って言われることが多くて。自分でもそれは自覚しているし、むしろほめ言葉だと思っています。そういう自分だからこそ、舞台を観に来てくださった方が感情移入してくださるようなお芝居につながりやすいのかもしれないし。作品・役の大きさにプレッシャーも感じていますけど、あまり気負うことなく臨みたい。僕は20歳で役者を始めて今25歳、5年分の蓄積もあるし昔ほどの初々しさみたいものはなくなってきています。それでもほかの役者さんにはない僕なりのきらめき、飾ることのない、品があって実直で等身大な、愛されるロミオになりたいと思います」心強さとリスペクトを感じる共演者たちと共に岡宮にとって大きな挑戦となる本作。これまで共演してきて本当に仲が良いという、ベンヴォーリオ役・石川凌雅、マーキューシオ役・笹森裕貴らと共に臨めることは「とても心強い」という。「特にロングランの公演は、よりキャスト同士の関係性が大切。みんなに頼らせてもらいながら、他のキャストの方々も含めてカンパニーの皆さんともっともっと仲良くなりたいです。初めてお会いしたばかりの伊藤あさひくんや水田航生さん、何回かお会いしたことのある内海啓貴くん、皆さん優しそうな方ばかり。役柄によって稽古場での居方や関係性も変わってくるでしょうから、それも楽しみです」また、これまでの共演経験から信頼する先輩であるティボルト役・太田基裕、パリス役・雷太がいることも大きな喜びだそう。「太田さんがどんなティボルトになるか、すごく楽しみなんです。僕が芝居を始めたばかりの頃から知ってくれているからこそ、少しでも成長した姿を見せたいし気合も入ります。雷太くんは、ヒューマンビートボックスはもちろん、ダンスもバキバキ、歌もお芝居も上手で、何でもできる人。そんな雷太くんだからパリスもくせ者で、でも相当素敵なパリスになるんじゃないかと期待しています」何より、ロミオ役の相棒として深いつながりをもつことになる小関裕太には、彼が出演したミュージカル『四月は君の嘘』ですっかり魅了されてしまったという。彼のもつ、まさに「知性」や周囲を明るくする存在感などから、多くの刺激を得ることになりそうだ。「ダブルキャストで何が嬉しいって、裕太くんやほかの人のお芝居を観客側から観られること。それって純粋に作品を外から観るということじゃないですか。これまでもダブルキャストは経験していますけど、毎回それがすごく楽しくて。外から観て感じたことを活かして、裕太くんと僕、それぞれのロミオを創り上げたいと思います」そして先輩ロミオとして彼を今この場所に導くことになった、黒羽への思い。ちょうど共演中ということもあり、彼について話し始めると止まらない。「麻璃央くんって“真ん中の人”で、すごくまじめだし、誠実で、ほかの人を思いやる心、みんなに対しての愛がとてつもなく深く、大きいんです。優しくて面倒見もいいし、ご一緒させていただいていてもすごく大きなものを背負って彼の役を演じている。あの作品のあの役を麻璃央くんじゃない人が演じていることは僕には想像がつかないし、麻璃央くんだからみんながついて行こうって思うんだと本当にひしひしと感じて、あらためて『好きだな』と思いました。舞台の上って、そこに立つ人の本性というか、簡単に表からは見えない部分も含めてその人の生き方が表れるような気がします。麻璃央くんは本当に誠実に生きてきたからこそ、どの作品でもキラキラしていて、説得力のある素敵なお芝居ができるんでしょうね。本当に、リスペクトしています」20代後半の5年間を大切にしながら2.5次元舞台などミュージカルを出発点に、最近ではストレートプレイなど作品の幅を広げて意欲的な活動を見せている岡宮。あらためてミュージカルへの思いを聞いてみた。「その名の通り『ストレート』で歌がない分、ストレートプレイはその場で生きる人間としての言葉がどれだけまっすぐ出るかが大事だと思います。ミュージカルは、歌を歌うなんて日常生活だったら結構不自然なことなのに、それでもなぜ歌うのか。例えば、思い出の曲を聴いて『故郷を思い浮かべちゃうんだよね』とか、失恋ソングを聞くと『一回落ち込むけど、その後元気が出るなぁ』とかいうことが起こりますよね。音楽って、そういう人の心を動かす力があると思うんです。台本から読み解いたことを自分と重ね合わせて演じながら、音楽の力によってお客様にどう感じてもらうかを大切にしたい」歌うことが好き、演じることが好き、とまっすぐな目で語る岡宮。5年間の活動を通してどのような手応えを得て、この先どのような俳優であることをめざすのだろう。「正直、手応えはあるようでないというか、どの作品でも『まだまだだな』って自信をなくすことが多いんです。初日が明けるまでは怖いですし。でも、怖いからこそていねいに準備もするし、稽古や本番の中で以前はできなかったことができるようになっているとも感じる。だから成長はしているんでしょうね。僕はたぶん好奇心が人一倍強いので、やってみたいことはたくさんあるし、出たいと思っている作品もあります。舞台はもちろん映像作品にも出てみたいし、もっともっと歌もお芝居も上手くなりたい。25歳の僕が今後どういう俳優になっていくかは、20代後半の5年間がとても大事。自分がスキルアップして、また人間として自分を深めていくことによって、お客様に楽しんでもらって次の日からまたがんばっていくための活力になるのだと思います」彼の翼は彼自身を、そして観客の私たちをどこへ導くのだろう。その大きな一歩となる公演は、6月10日(月) まで東京・新国立劇場 中劇場にて上演。その後、愛知・大阪公演あり。取材・文:金井まゆみ撮影:源賀津己ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント★岡宮来夢さんのサイン入りポラを抽選で1名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!<公演情報>ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』原作:ウィリアム・シェイクスピア作:ジェラール・プレスギュルヴィック潤色・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)ロミオ:小関裕太/岡宮来夢ジュリエット:吉柳咲良/奥田いろは(乃木坂46)ベンヴォーリオ:内海啓貴/石川凌雅マーキューシオ:笹森裕貴/伊藤あさひティボルト:太田基裕/水田航生死:栗山廉(K-BALLET TOKYO)/キム・セジョン(東京シティ・バレエ団)キャピュレット夫人:彩吹真央乳母:吉沢梨絵ロレンス神父:津田英佑モンタギュー卿:田村雄一モンタギュー夫人:ユン・フィスパリス:雷太ヴェローナ大公:渡辺大輔キャピュレット卿:岡田浩暉ほか【東京公演】2024年5月16日(木)~6月10日(月)会場:新国立劇場 中劇場【愛知公演】2024年6月22日(土)・6月23日(日)会場:刈谷市総合文化センター【大阪公演】2024年7月3日(水)~7月15日(月・祝)会場:梅田芸術劇場メインホールチケット情報()公式サイト
2024年04月17日『仮面ライダーガッチャード』第31話で繰り広げられた劇中劇『ロミオとジュリエット』の完全版?となる演劇部の部長が撮影・編集した富良州高校版『ロミオとジュリエット』を東映特撮ファンクラブ(TTFC)で配信開始となった。14日に放送された『仮面ライダーガッチャード』第31話「暗闇のふたり、互いを信じて。」内で披露された富良州高校版『ロミオとジュリエット』。その様子を演劇部の部長・御厨創(演:松藤史恩)が記録用として撮影していた。今回は特別にその映像を“御厨部長が撮影、編集した記録ビデオ”として東映特撮ファンクラブで配信。テレビ本編内で披露されたもののいわば【完全版】ともいえる『ロミオとジュリエット』で見ることができる。さらに、脚本家の長谷川圭一氏が今回のためだけに書き下ろした富良州高校版『ロミオとジュリエット』の台本の全容もTTFCの電子書籍で公開。台本のどの部分が記録ビデオに収録されていたのか?その“答え合わせ”も含めて楽しめる。第31話では、一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャード(演:本島純政)、九堂りんね/仮面ライダーマジェード(演:松本麗世)らが通う富良州高校でも新学期の季節を迎え、各部活で新入生歓迎公演を行うことに。演劇部の部長・御厨創(演:松藤史恩)の勧誘を受け、宝太郎とりんねは、加治木涼(演:加部亜門)、銀杏蓮華(演:安倍乙)、鶴原錆丸(演:富園力也)、転校生の九十九静奈(演:松澤可苑)と共に『ロミオとジュリエット』を上演した。記録ビデオにはホームビデオならのハプニングも?舞台シーンの他に、けいこシーンも収録し、『仮面ライダーガッチャード』キャストの魅力が詰まった映像をとなる。
2024年04月14日マシュー・ボーンの野心作『ロミオ+ジュリエット』が、2024年4月10日(水) に東京・東急シアターオーブで初日を迎えた。マシュー・ボーン作品の日本での上演は、2019年の“新演出版”『白鳥の湖』以来5年ぶり。舞台は14世紀のイタリアではなく近未来で、反抗的な若者たちの矯正施設“ヴェローナ・インスティテュート”で物語は繰り広げられる。対立するモンタギュー家とキャピュレット家という存在は無いが、理不尽な抑圧の中で若者たちが抱える生きづらさは共通のテーマだ。Rehearsal Images by Johan PerssonRehearsal Images by Johan Persson原作ではジュリエットに密かに想いを寄せる従兄のティボルトは、ここではジュリエットを蹂躙する看守であり、ふたりの恋人たちを支援するローレンス神父は女性に変わっているものの頼れる存在のまま、そしてロミオの親友であるマキューシオはゲイとして描かれていたりと、マシュー・ボーンならではの“ずらし”を発見するのも楽しみのひとつとなっている。Rehearsal Images by Johan PerssonRehearsal Images by Johan Persson『ロミオ+ジュリエット』は、4月21日(日) まで同所で上演される。<公演情報>マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』原作:ウィリアム・シェイクスピア音楽:セルゲイ・プロコフィエフ演出・振付:マシュー・ボーン日程:2024年4月10日(水)~4月21日(日)会場:東京・東急シアターオーブ出演者・配役一覧:キャストスケジュール:チケット情報()公式サイト
2024年04月10日令和仮面ライダー第5作『仮面ライダーガッチャード』(毎週日曜 前9:00、テレビ朝日系)の第30話「ライバル参上!?ガッチャとジュリエット」が7日に放送される。宝太郎(本島純政)らは演劇部を救うため、『ロミオとジュリエット』の上演を手伝うことに。部長の御厨(松藤史恩)はロミオ役に宝太郎を抜てき、一方のジュリエット役は、尻込みするりんね(松本麗世)を横目に、宝太郎の幼なじみで転入生の静奈(松澤可苑)が立候補する。急接近する宝太郎と静奈にモヤモヤするりんね。そこへアトロポス(沖田絃乃)が現れ、りんねの心の動揺を見抜くとマルガムを放った。りんねは近くにいた静奈を必死にかばうのだが…。
2024年04月06日いよいよ4月10日(水) より開幕するマシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』。マシュー・ボーンと長年の親交があるホリプログループの堀会長と、Kバレエカンパニーのプリンシパルとして活躍し、Kバレエ『ロミオとジュリエット』でロミオ役、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』では死のダンサーとして出演した宮尾俊太郎がマシュー・ボーン作品の魅力について語った。映画「リトル・ダンサー」がきっかけでマシュー・ボーン作品の魅力を知った――ホリプロは2004年の『くるみ割り人形』から、もう20年間マシュー・ボーン作品を招聘してきました。そのきっかけはどんなところにあったのでしょうか?堀本来僕はバレエを見に行かないんです。全く興味がなかった。どっちかと言えばロックが好きですから。きっかけは映画「リトル・ダンサー」でした。ラストシーンで成長してプロのダンサーになったビリーの姿を見て、かっこいいなと思ったんです。もちろんその時はマシュー・ボーンも、アダム・クーパーも知らなかった。それまでバレエ作品は観てこなかったのですが、Bunkamuraでやっていたマシュー・ボーンの『白鳥の湖』を観に行きました。何の前知識もなかったから「全部男性なのか」という驚きと、「あれ?これどっかで見たことあるぞ」と思ったんですよ。それが映画「リトル・ダンサー」のラストシーンだったわけです。宮尾僕は『白鳥の湖』を中学生ぐらいの時に映像で見ました。結構センセーショナルでしたよね。2019年上演、マシュー・ボーンの『白鳥の湖』 (C)Johan Persson白鳥役を全員男性が演じ、日本でもマシュー・ボーンの人気を不動のものとした代表作。ミュージカル『ビリー・エリオット』の元になった大ヒット映画「リトル・ダンサー」(2000年)のラストシーンで、アダム・クーパー演じる大人になったビリーが出演していたのがマシュー・ボーンの『白鳥の湖』堀その後マシュー・ボーンの『くるみ割り人形』を観て、これがまた「なんだこりゃ」と思いました。もう色がすごいの。その頃からニュー・アドベンチャーズ作品を日本でやらせてくれ、とプロデューサーのロバート・ノーブルと話をしていました。その先の『シザーハンズ』もどうしてもやりたいという構想もありました。マシュー・ボーンのすごさというのは、「そういう設定になるか!」っていうところですね。彼自身が投影されているんだろうなというところもあるし。マシューは大の映画ファンなので、お気に入りの映画からインスパイアされたものは随所にある。――元々“アドベンチャーズ・イン・モーションピクチャーズ(映画の中の冒険)”っていうのが最初のカンパニー名だったのですよね。宮尾マシューさんは映画好きで、映画好きな会長も映画「リトル・ダンサー」からマシューに繋がったんですね。2004年上演、マシューボーンの『くるみ割り人形』(C)Catherine Ashmore原作にアレンジを加え、孤児院で暮らす主人公が、夢の中でカラフルなキャラクターたちと出会う2006年上演、マシュー・ボーンの『シザーハンズ』(C)A.Groaschel大ヒット映画を舞台化。劇場内に雪を降らせるなど、美しくスケールの大きな演出で観客を魅了した。マシューは「ぶっ壊す人」宮尾僕は堀会長にオーチャードホールでよくお会いしていました。マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』を観た時にもお会いして、堀会長が「いやすごい作品ですね、僕はこういう脳天直撃系が大好きなんだ」っておっしゃっていたのを覚えています。社長がその感覚で作品を持ってくるって、なかなか攻めているなと思いました。2013年上演マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』(C)田中亜紀リチャード・ウィンザーと大貫勇輔がダブルキャストで主演し、話題となった。堀『ドリアン・グレイ』は、「とにかくこれを日本人にやらせてほしい」とずっとマシューに言っていたんです。大貫勇輔にロンドンでオーディションを受けてもらって実現しました。宮尾その時は客席に舞踊関係者じゃない方が多くて。皆さんが「やっぱり素晴らしいね」って言っているのを見て、舞踊にそれほど詳しくない人たちにもすごく響く作品なんだろうなと思って。堀『ドリアン・グレイ』をロンドンで観たとき、客席がほとんど男性でした。お客さんの着ているものもパンクロックのコンサートみたい。僕ともう1人だけスーツで、場違いなところに来ちゃったなっていうぐらい、お客さんがスタイリッシュなんですね。でも他の作品では高齢の人から若い人までまんべんなく来ていたり、女性ばっかりのときもあったり、作品ごとに全然違う。『眠れる森の美女』をニューヨークで観た時はお客さんの7割は女性でした。――『眠れる森の美女』はゴシック設定なので、やっぱり「トワイライト」とかヴァンパイアものや、ゴス好きの女性が集まってくるんですね。2016年上演、マシュー・ボーンの『眠れる森の美女』(C)Johan Perssonヴァンパイアを登場させ、目覚めたら21世紀という斬新な設定で観客を驚かせた。宮尾マシューさんはそういうサブカルチャーな感じのお客さんをつかんでいますよね。でも作品色はそれぞれ、コロコロ変わるから面白いですよね。堀僕はぶっ壊す人が好きなんですよ。固定観念を変え、ぶっ壊すっていうのは、熊川哲也さん(Kバレエ トウキョウ芸術監督)もそうですよね。バレエはこうあるべきだ、バレエダンサーはこうあるべきだっていう固定観念を熊川さんが現代劇の映画に出たりテレビに出たりして変えたと思うんですよね。命を削って踊るダンサーの輝き宮尾マシュー・ボーンの振付は、結構あるようでない振付だなと思って。これ本当にマシューさんが作っているのですか?助手が8割作ってとかじゃなくて。――『ロミオ+ジュリエット』の場合は若い女性の振付家のアシスタントが助手についているのですが、でもマシューさんが基本的に作っています。宮尾マシューさんの振付は、踊る人が輝くためには絶対これ必要なんだよねっていうものが入っています。それはもう肉体的に限界を迎える振付であるということなんですよね。『眠れる森の美女』を見ていても、絶対きついんですよ。肉体的にきついことをやっているとやっぱりダンサーって命が削れていくから、輝くんです。――『ロミオ+ジュリエット』はまさにそういう作品ですよね。2023年上演、マシューボーン『ロミオ+ジュリエット』英国公演(C)Johan Persson振付的にもチャレンジングなところがあって、すごく長いキスシーンもありますね。バルコニーのところで、唇がくっついたままずっと離れないんです。これはすごく大変なシーンですが、「ダンスの歴史上もっとも長いキスシーンを創ろうとした」とマシューさんが仰ってました。宮尾ダンサーは絶対大変ですよね。ぼくも『ロミオとジュリエット』を踊った時にキスシーンがありましたけど、もう当然息が切れている中で、美しく見せなきゃいけないので。堀実際、そういうものを3ヶ月も4ヶ月もロングランでやっているんですよ。Kバレエもそうですが、もうリスペクトします。バレエやダンスを見たことない人は、優雅に踊っている、くらいのイメージだと思うんですよ。実際にはバレエダンサーの筋肉は凄まじいじゃないですか。トップレベルのアスリートと同じですよね。堀あれだけ跳んで着地するだけでもね、フィギュアスケートの着氷も何トンもかかっているって言うけど、バレエも多分トン級かかっていると思いますよ。宮尾人を持って跳んで着地した後、ボクシングを12ラウンドぐらいやって、さらにその後に綱渡りしているみたいな感じです(笑)2023年上演、マシューボーン『ロミオ+ジュリエット』英国公演(C)Johan Persson堀それはやっぱり一度見ると男でもすごいなと思えるんです。あんな体勢で踊り続けるってのは、子供のときから体幹とかを鍛えていないと絶対無理ですよね。宮尾体の作りは、作品にも反映されて変わっていきます。マシュー作品は衣裳も現代風のちょっと洋服っぽいものが多いじゃないですか。すごく自然に存在している人間が、動きだしたらものすごいダンサー!という調和は面白いなと思います。見ているお客様が入り込みやすい。マシュー・ボーンから繋がっていくストーリー堀マシュー・ボーン作品も、『ビリー・エリオット』も、色々なことが僕の中で一つのストーリーとして繋がっているんですよね。映画「ビリー・エリオット(邦題「リトル・ダンサー」)」にはマシュー・ボーンがいなきゃいけなかったし。マシュー作品の日本上演があり、『メリー・ポピンズ』(共同演出/オリジナル振付:マシュー・ボーン)があり、そして『ハリー・ポッターと呪いの子』日本初演ではニュー・アドベンチャーズのダンサーだった友谷真実さんに手伝ってもらいました。いろんなものが繋がっています。――この『ロミオ+ジュリエット』にはウエストエンドの『ビリー・エリオット』でビリー役を務めた方が出演しています。堀日本のビリーにも、その後ローザンヌ国際バレエコンクールに行って賞を取った子もいます。先輩がビリーをやっているのを見て、あれをやりたいと思って、オーディションを受けてくる子とか。いずれ、そういう子たちがビリーのように夢を叶えて色んなところで活躍するのでしょうね。『ビリー・エリオット』の初演を観に来てくださった熊川哲也さんが「堀さん、あれは俺なんだよ」と仰っていたのも印象的でした。「北海道でバレエやる子供なんていうのは、どうかしていると思われていて、親父も反対していたし」と。『ロミオ+ジュリエット』は若いダンサーたちを起用した、多様化社会の象徴的な作品2023年上演、マシューボーン『ロミオ+ジュリエット』英国公演(C)Johan Persson堀今回の『ロミオ+ジュリエット』でも、同性愛のカップルが出てくるし、人種も様々、イギリスの階級社会も描かれている。マシュー作品にはどれも多様性がありますよね。――この『ロミオ+ジュリエット』で特徴的なのは、女性が強いというのがありますね。堀ジェンダーギャップをなくすっていう明確な意図があるのだと思うんですよ。ジュリエット役の子たちのインタビューでも、「女性はこんなに弱くないから、物語の中でももうちょっと堂々としていたい」ということを言っていて。その部分は彼女たちの意見を汲み取って作っているんですね。宮尾僕が今出演している『ハリー・ポッターと呪いの子』もそうなんですよね。やっぱり女性が強くて、現代の社会性だなと思います。――会長から『ロミオ+ジュリエット』のおすすめポイントを、公演をこれから観る宮尾さんへお願いします。堀最初は「何なんだこれ!」と思う設定から、『ロミオとジュリエット』のエッセンスが入ってくる展開は本当に見事だと思います。そんな飛躍できる頭は僕にはないから、マシューの発想に毎回驚いているんです。あえて近未来にしているのは、警鐘を鳴らしている部分もあって。ティボルトはひょっとしたら暴力の象徴で、今日の戦争にもオーバーラップしてきます。「BOYS」と「GIRLS」に分けられて収監されて、男女の接触が禁止されている中、原作でのロレンス神父は女性で、ロミオとジュリエットのあいびきの手伝いをする。そして男女というのは明確に分かれていないというジェンダーに対するメッセージも感じる。2023年上演、マシューボーン『ロミオ+ジュリエット』英国公演(C)Johan Persson観た後に感じる作品のメッセージはお客様に委ねられているので、どう考えてもいいんだと思うんですよ。マシュー作品はどの作品にも共通するのだろうけど、しばらく自分の考えをどんどん巡らして、間違っているのかな、この解釈は違うのかなって心地よく混乱する。こういうことかなという納得感を持つまで、味がなくなるまで噛める感じです。宮尾いいワードをいただきました。観るのがとても楽しみになりました。聞き手・文:森菜穂美撮影:山本春花<公演情報>マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』2024年4月10日(水)~4月21日(日)会場:東京・東急シアターオーブチケット情報()公式サイト
2024年04月04日一週間ほど前に、トム・ホランドが今夏ウェスト・エンドで「ロミオとジュリエット」のロミオを演じると発表した。2月13日の正午(現地時間)にチケットが一般発売開始となったのだが、5月11日から8月3日までの全公演分のチケットが14時過ぎには売り切れたという。英「イブニング・スタンダード」紙が報じた。同日は午前8時よりプレセールがスタートしており、6万人以上のファンがインターネット上で列をなした。Xでは「28664人が私の前に並んでいる。チケットゲットは無理そうだな。ただ私の彼(トム)を見たいだけなのに!」と焦るファンや、「トム・ホランドのチケットを買おうとしているのだけれど、『THE ERAS TOUR』と同じトラウマを感じ始めている」と、テイラー・スウィフトの大人気ツアーのチケットと同様の入手困難ぶりを訴えるファンもいた。どうしても手に入れられず、「トム!どうか追加公演をやって!」という人もいた。残念ながらチケットは完売したが、後日30歳未満の人やエッセンシャルワーカーなど、特定の対象者に25ポンドのチケットが5000枚売り出されることが明らかになっている。ジェイミー・ロイドが手掛ける舞台「ロミオとジュリエット」は、今年5月にウエスト・エンドのデューク・オブ・ヨーク劇場で上演される。(賀来比呂美)
2024年02月14日トム・ホランドが、久々にキャリアの原点である舞台に帰ってくることが分かった。トムは今春、ロンドンのウエスト・エンドで上演される舞台「ロミオとジュリエット」で、ロミオ役を演じるという。ほかのキャストはまだ発表されていない。演出を手掛けるのは、ジェームズ・マカヴォイ主演「シラノ・ド・ベルジュラック」でローレンス・オリヴィエ賞リバイバル作品賞などの受賞歴があるジェイミー・ロイド。トム・ヒドルストン主演の「背信」、ジェシカ・チャステイン主演の「人形の家」などを手掛けてきた演出家だ。トムは『スパイダーマン』シリーズでブレイクする前に、ウエスト・エンドで上演された「ビリー・エリオット:ザ・ミュージカル」に出演し、名を揚げた。最初は主人公ビリーの親友マイケル役だったが、最終的に主役の座を手に。「ビリー・エリオット」は映画『リトル・ダンサー』に基づいて制作されたミュージカルで、映画ではビリーをジェイミー・ベルが演じた。舞台「ロミオとジュリエット」はウエスト・エンドのデューク・オブ・ヨーク劇場で今年5月から12週間上演される。トムはインスタグラムで同作のキービジュアルを公開しており、ファンは「ゼンデイヤがジュリエットだといいなぁ」「バルコニーで待ってるね」「すごく楽しみ」「おめでとう!」などのコメントを寄せている。(賀来比呂美)
2024年02月07日マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』が、2024年4月10日(水) から21日(日) まで東京・東急シアターオーブで日本初上演される。このたび、ロミオ、ジュリエット、ティボルトを演じるキャスト6名が発表された。本作は、白鳥を男性ダンサーたちが演じた『白鳥の湖』など、古典を大胆な解釈で再構築してきたマシュー・ボーンの野心作。舞台は14世紀のイタリアではなく近未来で、反抗的な若者たちの矯正施設“ヴェローナ・インスティテュート”で物語は繰り広げられる。原作ではジュリエットに密かに想いを寄せる従兄のティボルトは、ここではジュリエットを蹂躙する看守であり、ふたりの恋人たちを支援するローレンス神父は女性に変わっているものの頼れる存在のまま、そしてロミオの親友であるマキューシオはゲイとして描かれていたりと、マシュー・ボーンならではの“ずらし”を発見するのも楽しみのひとつだ。今回の日本公演でロミオ役とジュリエット役は、2019年の初演で高い評価を得たパリス・フィッツパトリックとモニーク・ジョナスに加え、今夏立ち上がった再演舞台で新たに抜擢されたロリー・マクリオド、ブライオニー・ペニントンが演じる。ティボルト役は、初演キャストのダニー・ルーベンスと今回9年ぶりにカンパニーに復帰するアダム・ガルブレイスというニュー・アドベンチャーズ来日公演でおなじみのベテラン2名が務める。併せて、キャスト6名によるメッセージ動画が到着。また、『白鳥の湖』『赤い靴』に出演した元英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル、アダム・クーパーの特別インタビュー動画も公開された。パリス・フィッツパトリック(ロミオ役・Wキャスト) コメント映像ロリー・マクリオド(ロミオ役・Wキャスト) コメント映像モニーク・ジョナス(ジュリエット役・Wキャスト) コメント映像ブライオニー・ペニントン(ジュリエット役・Wキャスト) コメント映像ダニー・ルーベンス(ティボルト役・Wキャスト) コメント映像アダム・ガルブレイス(ティボルト役・Wキャスト) コメント映像アダム・クーパー 特別インタビュー映像<公演情報>マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』ビジュアル原作:ウィリアム・シェイクスピア音楽:セルゲイ・プロコフィエフ演出・振付:マシュー・ボーン【キャスト】■ロミオ(Wキャスト)パリス・フィッツパトリックロリー・マクリオド■ジュリエット(Wキャスト)モニーク・ジョナスブライオニー・ペニントン■ティボルト(Wキャスト)ダニー・ルーベンスアダム・ガルブレイス2024年4月10日(水)~21日(日) 東京・東急シアターオーブ関連リンク公式サイト:::
2023年12月06日ジュリエット・ビノシュやブノワ・マジメルらフランスの名優たちを迎え、第76回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した名匠トラン・アン・ユンが描く『ポトフ 美食家と料理人』。この度、ビノシュの持つ内なる強さが説得力を与えた、プロフェッショナルな天才料理人・ウージェニーの自由を尊ぶ生き方に迫った。美食家・ドダン(ブノワ・マジメル)が考えた極上のメニューを完璧に再現していく天才料理人・ウージェニー。その評判はヨーロッパ各国まで広がり、晩餐会に参加する友人たちからはいつも惜しみない賞賛と尊敬が送られていた。彼女が大活躍するキッチンには様々な調理器具やスパイスなどの調味料がアートのように並ぶ。19世紀末のフランスでは料理人はほとんど女性だったそうで、ウージェニーの元にもヴィオレットとその姪のポーリーヌ、2人の少女が見習いとして一緒に料理を作り数々のレシピを学んでいる。そして、ドダンとは互いに〈食〉に対する情熱を通して深い絆で結ばれながらも、プロフェッショナルとして自立心の強いウージェニーは、長年にわたりプロポーズを断り続けていた。何年経っても彼女に心を奪われたままのドダンと、結婚という形式にはこだわらないウージェニー。「人生の爛熟期」を迎えた2人の関係性をフランスの名優たちは細かい表現を持って演じきった。特にビノシュが演じたウージェニーは、ドダンとの関係に「結婚」という形式は望まず、当時は女性が主流であったプロフェッショナルな料理人として自立心を持ち、19世紀末の物語に登場する人物にしては現代的な考えを持つ女性として描かれている。本作は婚姻・夫婦関係を模索する機会でもあったというトラン・アン・ユン監督は「ビノシュ本人が現代的な考えを持ち、内なる強さを秘めている人。だからこそウージェニーの生き方に説得力が生まれた」とふり返っている。『ポトフ美食家と料理人』は12月15日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2023年12月02日11月27日、東京・杉並区議会の小林ゆみ区議が、演出家のマシュー・ボーン氏が手がける『ロミオ+ジュリエット』のキャストについて指摘したが、大きな“反響”を集めている。同舞台は、ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇の一つ『ロミオとジュリエット』をボーン氏が再構築したもの。主催と企画制作を務めるホリプロ公式サイトの説明によると、舞台は14世紀のイタリアではなく近未来で、ロミオとジュリエットを支援するローレンス神父の性別が女性に、ロミオの親友であるマキューシオがゲイとして描かれるなど、原作に大きなアレンジが加えられている。日本では来年4月に上演が予定されている。そんな『ロミオ+ジュリエット』について、指摘したのが小林区議。Xで、白人男性と黒人女性が抱き合う公演ポスターの写真とともにこう投稿した。《『ロミオとジュリエット』の舞台は、14世紀のイタリアのヴェローナですよね。特に人種に偏見は無いですが、その当時その場所に黒人の方はいたのでしょうか?(私が勉強不足でしたらすみません。)》言わずもがな「ロミオとジュリエット」はオペラ、演劇やバレエなど、さまざまな形式で今日にいたるまで世界中の劇団で演じられ続けている。日本でも、宝塚歌劇団や劇団四季など多くの劇団で公演が行われている作品だ。そもそも小林区議が指摘した『ロミオ+ジュリエット』は、前述の通り原作とは設定を大きく異にしている。《勉強不足でしたらすみません》と前置きしていた小林区議だが、こうした背景もあって今回の指摘には批判が相次ぐことに。《時代背景としてはいないでしょうが、演劇は誰が演じてもいいでしょうね》《原作にその人種が関与しているかどうかが大切なら日本人がオペラを演じるのは論外ですね!》《それ、海外で活躍されてる日本人バレリーナの方々にも「古典に出るな」と言い放ってるのと同じですよ?もしもこの舞台に日本人がキャスティングされてたら「スゴい!」で終わらせてたのでは?》《御自覚が無いようですがそれを偏見と差別と言いますそれ言い出したら日本人も踊れる作品ほぼ無くなりますね》こうした批判を受けてか、小林区議はその後Xで《すみません、私の勉強不足でした。演出家のマシュー・ボーンさんは「何でもあり」の舞台を創る方だそうで、「原作に忠実に」というスタンスではないようです。一つ勉強になりました皆様ありがとうございます!》と釈明している。しかし、この投稿についても、《黒人ダンサーが主役だから「何でもあり」と言うのはいかがなものでしょうか?もし日本人ダンサーがオーディションに通って、「当時のイタリアにいるはずのない東洋人を使うなんて、何でもありだな」と言われたら、日本人としては悲しいですよね》《そもそも舞台芸術は「その当時その場所」を再現するものではない》]などと、再び批判が寄せられていた。
2023年11月29日ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」の新キャスト及び公演概要が発表。日本オリジナル版は、2021年以来3年ぶり6度目の上演だ。2001年にフランスで生まれ、世界20か国以上で600万人以上を動員したメガヒット作品、ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」。日本では、小池修一郎演出により2010年に宝塚歌劇団によって初演。2011年に日本オリジナル版として新たに誕生したのが、この日本オリジナルバージョン。上演の度に大きな注目を集め、2017年には演出を一新し、さらなる反響を得て、3年ぶりの上演が決定。シェイクスピアの名作を原作としながら、ティボルトの従妹ジュリエットへの密かな恋情、ロミオに恋人の死をベンヴォーリオが伝える、というオリジナルの設定を加え、登場人物の葛藤をより繊細に描き出す。特に、全編を通じて登場する“死のダンサー”の存在感は強烈で、これによって愛と死、破壊と再創造といった哲学的テーマを表出させた点も大きな特長だ。演出は、宝塚歌劇団での公演、日本オリジナルバージョンの上演を全て手掛けてきた小池さん。迫力の歌とダンスで若者の疾走感と感受性を巧みに表現し、新演出からは“近未来を思わせる、破壊された世界で起こる物語”という設定を据え、この世の荒廃とその中でなお煌めく愛の純粋さと崇高さを、より鮮明に浮かび上がらせた。ロミオ役は、近年は「ジャンヌ・ダルク」や「キングダム」など舞台作品に多く出演した小関裕太と、2.5次元作品を中心に活動する岡宮来夢のWキャスト。ジュリエット役は、ミュージカル「ピーターパン」の10代目ピーターパンを務めた吉柳咲良と、本作で初舞台にして初ミュージカルとなる奥田いろは(乃木坂46)がWキャストで演じる。ほかにも、ベンヴォーリオ役で内海啓貴と石川凌雅、マーキューシオ役で笹森裕貴と伊藤あさひ、ティボルト役で太田基裕と水田航生、キャピュレット夫人役で彩吹真央、乳母役で吉沢梨絵、ロレンス神父役で津田英佑、モンタギュー卿役で田村雄一、モンタギュー夫人役でユン・フィス、パリス役で雷太、ヴェローナ大公役で渡辺大輔、キャピュレット卿役で岡田浩暉が出演する。なお、チケット発売日は東京公演が2月28日(※先行予約開始1月予定)、愛知公演が4月20日(※先行予約開始2月予定)、大阪公演が4月20日(※先行予約開始2月予定)となっている。キャストコメント■小関裕太世界中にファンがいるこの名作に出演できることを光栄に思います。『ロミオ&ジュリエット』は、演劇界になくてはならない戯曲、という印象です。例えば、映像作品の現場などでも「これは現代のロミオとジュリエットです。」「ロミオとジュリエットでいうところの、このシュチュエーション」と説明されるほど、現代作品にも大きく影響があります。クラシカルな音楽とポップスが混ざり合った美しい楽曲たちを歌い上げることが、僕にとって挑戦だと感じています。従来から伝わるこの「愛」と「悲劇」を全身で受け止め、作品と向かい合うこの期間を大切に育んでいきたいです。演出の小池修一郎さんとご一緒する中で、この挑戦にどんな意味が生まれていくのかワクワクします。走り抜いた先に見える景色はどんなものになるのか?お客様とも一緒に歩んでいけたら嬉しいです。■岡宮来夢この度ロミオを演じさせていただくことになりました岡宮来夢です。役者としてロミオを演じることができること、本当に光栄に思います。そして「いつか小池先生演出の作品に出演する」という願いが叶うことは夢のようです。スケジュール的にも大変になることは僕自身分かってはいるのですが、とにかくロミオを演じたい一心で、一度歌を聴いていただきたいと無理を承知でお願いし、オーディションに挑みました。選んでいただいた責任をしっかりと感じ、そして先輩方から繋がったバトンの重みを励みに変えてこの大役に臨んでいきたいと思います。そして、僕自身楽しみながら、皆さまに認めてもらえるロミオを作っていきたいと思っています。劇場でお会いできることを楽しみにしております!■吉柳咲良ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、とても華やかな舞台のイメージです。以前観劇させていただいたことがありますが、何より楽曲が素敵で強く印象に残りました。また、真っ直ぐさや危うさみたいなものが若さゆえにある感じも色々な年代に愛される理由なのかなと思いました。ジュリエット役に決まって、正直にいうと不安が大きかったです。自分との共通点も薄くて、私自身は”ジュリエットっぽさ”みたいなものからは程遠いところにいる人間だと思っているので、どんな風に作り上げていこうかな。と、日々考えながら過ごしています。ピーターパンを卒業してから初のミュージカル出演となるので、またあの時とは違った、ジュリエット役として皆様に納得いただけるような姿をお届けできるよう誠心誠意挑みます。ぜひ楽しみにしてほしいですし、沢山の方に観に来ていただけたら嬉しいです。■奥田いろは世界中で長い間愛され語り継がれているこの作品に関われる事、とても嬉しいです。私はミュージカルも舞台も経験がないのですが、小さい頃から歌ったり踊ったり演じることが大好きでミュージカルにも憧れがあったので、今回このような貴重な機会を頂けたことに感謝しています!歴代公演ではグループの先輩である生田絵梨花さんがこのジュリエット役を演じていて、まさか私がバトンを受け取れるなんて思ってもいなかったので今でも夢みたいです。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』を初めてみた時に世界観や音楽の美しさに見惚れたのを覚えています。純粋だけど芯の強さもあるジュリエットをどこまで自分に落とし込めるか、私自身がジュリエットをどこまで愛せるのかこれから始まるお稽古が楽しみです。ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」は2024年5月16日(木)~6月10日(月)新国立劇場中劇場、6月22日(土)~6月23日(日)刈谷市総合文化センター、7月3日(水)~7月15日(月・祝)梅田芸術劇場メインホールにて上演。(シネマカフェ編集部)
2023年11月28日ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』で小関裕太と岡宮来夢がロミオ、吉柳咲良と奥田いろは(乃木坂46)がジュリエット役を務めることが28日、明らかになった。○■ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』3年ぶり6度目の上演シェイクスピアによる名作を、2001年にパリでミュージカル化した同作。全世界でのCD・DVD売上は700万枚にわたるヒットを記録、日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演を行った。その後2011年に日本オリジナルバージョンを上演して人気を博し、今回は3年ぶり6度目の上演となる。本作の演出は、宝塚歌劇団での公演、そして日本オリジナルバージョンの上演を全て手掛けてきた、ヒットメーカー・小池修一郎。2017年の新演出からは「近未来を思わせる、破壊された世界で起こる物語」という設定を据え、この世の荒廃と、その中でなお煌めく愛の純粋さと崇高さを、鮮明に浮かび上がらせている。2024年公演のロミオ役を務める小関は子役として俳優活動をスタートさせ、舞台作品にも意欲的に取り組み、『ジャンヌ・ダルク』『キングダム』、ミュージカル『四月は君の嘘』と話題作に数多く出演。近年は映画・テレビと映像でも主演作が相次いでいる。岡宮は2.5次元作品を中心に活躍し、ミュージカル『刀剣乱舞』の鶴丸国永役で高い人気と評価を得た。厳しいスケジュールが控える中、本人たっての希望でオーディションに挑み、実力はもちろんロミオ役を渇望するその熱意と情熱で出演を勝ち取ったという。ジュリエット役の吉柳は、若干12歳にしてホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し、翌年にはミュージカル『ピーターパン』の10代目ピーターパンという大役にて女優デビューを果たし、同役を22年まで務めた。近年は映画・ドラマと活躍の場を広げ、映画『天気の子』『かがみの狐城』で声優も務めている。奥田は子役としてキャリアをスタートさせ、2022年にオーディションに合格し5期生として乃木坂46に参加。先輩・生田絵梨花の後を追い、念願のジュリエット役を手に入れ、本作で初舞台にして初ミュージカルに挑む。さらに、ベンヴォーリオ役に内海啓貴と石川凌雅、マーキューシオ役に笹森裕貴と伊藤あさひ、ティボルト役に 太田基裕と水田航生が決定。死のダンサー役を栗山廉(K-BALLET TOKYO)とキム・セジョン(東京シティ・バレエ団)、キャピュレット夫人役を彩吹真央、乳母役を吉沢梨絵、ロレンス神父役を津田英佑、モンタギュー卿役を田村雄一、モンタギュー夫人役をユン・フィス、パリス役を雷太、ヴェローナ大公役を渡辺大輔、キャピュレット卿役を岡田浩暉が演じる。東京公演は新国立劇場 中劇場にて2024年5月16日~10日、愛知公演は刈谷市総合文化センターにて6月22日〜23日、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて7月3日~15日○■潤色・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団) コメントロミオ&ジュリエット2024〜ポスト・コロナの恋人たちへフランス製ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が、24年初夏、新国立劇場で甦る。世界はコロナを経て平和になるどころか、次々紛争は勃発し、戦争は続き、新たに武装を重ねる国は多い。分断された国家で引き裂かれる恋人たちは、後を断たない。そんな中で、もう一度この作品と向かい合い、混迷の時代へのメッセージを探り出したいと思う。小関裕太の知性、岡宮来夢の感性、吉柳咲良の演劇性、奥田いろはの音楽性それぞれが絡み合った時、禁じられた恋がどのように紡がれて行くのか、スリリングな興味を覚えずにいられない。ポスト・コロナの不確実な時代を生き抜く恋人たちを、浮き彫りにしてみたい。○■小関裕太 コメント世界中にファンがいるこの名作に出演できることを光栄に思います。「ロミオ&ジュリエット」は、演劇界になくてはならない戯曲、という印象です。例えば、映像作品の現場などでも「これは現代のロミオとジュリエットです。」「ロミオとジュリエットでいうところの、このシュチュエーション」と説明されるほど、現代作品にも大きく影響があります。クラシカルな音楽とポップスが混ざり合った美しい楽曲たちを歌い上げることが、僕にとって挑戦だと感じています。従来から伝わるこの「愛」と「悲劇」を全身で受け止め、作品と向かい合うこの期間を大切に育んでいきたいです。演出の小池修一郎さんとご一緒する中で、この挑戦にどんな意味が生まれていくのかワクワクします。走り抜いた先に見える景色はどんなものになるのか?お客様とも一緒に歩んでいけたら嬉しいです。○■岡宮来夢 コメントこの度ロミオを演じさせていただくことになりました岡宮来夢です。役者としてロミオを演じることができること、本当に光栄に思います。そして「いつか小池先生演出の作品に出演する」という願いが叶うことは夢のようです。スケジュール的にも大変になることは僕自身分かってはいるのですが、とにかくロミオを演じたい一心で、一度歌を聴いていただきたいと無理を承知でお願いし、オーディションに挑みました。選んでいただいた責任をしっかりと感じ、そして先輩方から繋がったバトンの重みを励みに変えてこの大役に臨んでいきたいと思います。そして、僕自身楽しみながら、皆さまに認めてもらえるロミオを作っていきたいと思っています。劇場でお会いできることを楽しみにしております!"○■吉柳咲良 コメントミュージカル「ロミオ&ジュリエット」は、とても華やかな舞台のイメージです。以前観劇させていただいたことがありますが、何より楽曲が素敵で強く印象に残りました。また、真っ直ぐさや危うさみたいなものが若さゆえにある感じも色々な年代に愛される理由なのかなと思いました。ジュリエット役に決まって、正直にいうと不安が大きかったです。自分との共通点も薄くて、私自身は”ジュリエットっぽさ”みたいなものからは程遠いところにいる人間だと思っているので、どんな風に作り上げていこうかな。と、日々考えながら過ごしています。ピーターパンを卒業してから初のミュージカル出演となるので、またあの時とは違った、ジュリエット役として皆様に納得いただけるような姿をお届けできるよう誠心誠意挑みます。ぜひ楽しみにしてほしいですし、沢山の方に観に来ていただけたら嬉しいです。○■奥田いろは コメント世界中で長い間愛され語り継がれているこの作品に関われる事、とても嬉しいです。私はミュージカルも舞台も経験がないのですが、小さい頃から歌ったり踊ったり演じることが大好きでミュージカルにも憧れがあったので、今回このような貴重な機会を頂けたことに感謝しています!歴代公演ではグループの先輩である生田絵梨花さんがこのジュリエット役を演じていて、まさか私がバトンを受け取れるなんて思ってもいなかったので今でも夢みたいです。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』を初めてみた時に世界観や音楽の美しさに見惚れたのを覚えています。純粋だけど芯の強さもあるジュリエットをどこまで自分に落とし込めるか、私自身がジュリエットをどこまで愛せるのかこれから始まるお稽古が楽しみです。【編集部MEMO】仇同士の家に生まれながら運命的な恋に落ち、争いの終結を願いながら、ひたむきに互いを愛したロミオとジュリエット。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』はシェイクスピアの名作を原作としながら、「ティボルトの従妹ジュリエットへの密かな恋情」「ロミオに恋人の死をベンヴォーリオが伝える」といったオリジナルの設定を加え、全編を通じて登場する「死のダンサー」が愛と死、破壊と再創造といった哲学的テーマを表出させている。過去のロミオ役には城田優、山崎育三郎、柿澤勇人、古川雄大、大野拓朗、黒羽麻璃央、甲斐翔真、ジュリエット役には昆夏美、フランク莉奈、清水くるみ、生田絵梨花、木下晴香、葵わかな、伊原六花、天翔愛が名を連ねる。
2023年11月28日2024年5月から7月に東京・愛知・大阪で上演されるミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の新キャストが発表された。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、2001年にフランスで上演され、世界20カ国以上で600万人以上を動員したメガヒット作品で、日本では小池修一郎演出により2010年に宝塚歌劇団によって初演された。その反響を追い風に、2011年に新たに誕生したのが、このミュージカル『ロミオ&ジュリエット』<日本オリジナルバージョン>だ。言わずと知れたシェイクスピアの名作を原作としながら、本ミュージカルは“ティボルトの従妹ジュリエットへの密かな恋情”“ロミオに恋人の死をベンヴォーリオが伝える”といったオリジナルの設定を加え、登場人物の葛藤をより繊細に描き出した。特に全編を通じて登場する“死のダンサー”の存在感は強烈で、これによって愛と死、破壊と再創造といった哲学的テーマを表出させた点も大きな特長となっている。2024年公演は、ロミオ役を小関裕太と岡宮来夢、そしてジュリエット役を吉柳咲良と奥田いろは(乃木坂46)が務めるほか、ベンヴォーリオ役で内海啓貴と石川凌雅、マーキューシオ役で笹森裕貴と伊藤あさひ、ティボルト役で太田基裕と水田航生が出演。さらに、死のダンサー役を栗山廉(K-BALLET TOKYO)とキム・セジョン(東京シティ・バレエ団)、キャピュレット夫人役を彩吹真央、乳母役を吉沢梨絵、ロレンス神父役を津田英佑、モンタギュー卿役を田村雄一、モンタギュー夫人役をユン・フィス、パリス役を雷太、ヴェローナ大公役を渡辺大輔、キャピュレット卿役を岡田浩暉が演じる。潤色・演出は、宝塚歌劇団での公演、そして日本オリジナルバージョンの上演を全て手がけてきた小池が担当する。■潤色・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団) コメントフランス製ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が、24年初夏、新国立劇場で甦る。世界はコロナを経て平和になるどころか、次々紛争は勃発し、戦争は続き、新たに武装を重ねる国は多い。分断された国家で引き裂かれる恋人たちは、後を断たない。そんな中で、もう一度この作品と向かい合い、混迷の時代へのメッセージを探り出したいと思う。小関裕太の知性、岡宮来夢の感性、吉柳咲良の演劇性、奥田いろはの音楽性それぞれが絡み合った時、禁じられた恋がどのように紡がれて行くのか、スリリングな興味を覚えずにいられない。ポスト・コロナの不確実な時代を生き抜く恋人たちを、浮き彫りにしてみたい。■小関裕太 コメント世界中にファンがいるこの名作に出演できることを光栄に思います。『ロミオ&ジュリエット』は、演劇界になくてはならない戯曲、という印象です。例えば、映像作品の現場などでも「これは現代のロミオとジュリエットです」「ロミオとジュリエットでいうところの、このシチュエーション」と説明されるほど、現代作品にも大きく影響があります。クラシカルな音楽とポップスが混ざり合った美しい楽曲たちを歌い上げることが、僕にとって挑戦だと感じています。従来から伝わるこの「愛」と「悲劇」を全身で受け止め、作品と向かい合うこの期間を大切に育んでいきたいです。演出の小池修一郎さんとご一緒する中で、この挑戦にどんな意味が生まれていくのかワクワクします。走り抜いた先に見える景色はどんなものになるのか?お客様とも一緒に歩んでいけたら嬉しいです。■岡宮来夢 コメントこの度ロミオを演じさせていただくことになりました岡宮来夢です。役者としてロミオを演じることができること、本当に光栄に思います。そして「いつか小池先生演出の作品に出演する」という願いが叶うことは夢のようです。スケジュール的にも大変になることは僕自身分かってはいるのですが、とにかくロミオを演じたい一心で、一度歌を聴いていただきたいと無理を承知でお願いし、オーディションに挑みました。選んでいただいた責任をしっかりと感じ、そして先輩方から繋がったバトンの重みを励みに変えてこの大役に臨んでいきたいと思います。そして、僕自身楽しみながら、皆さまに認めてもらえるロミオを作っていきたいと思っています。劇場でお会いできることを楽しみにしております!■吉柳咲良 コメントミュージカル『ロミオ&ジュリエット』は、とても華やかな舞台のイメージです。以前観劇させていただいたことがありますが、何より楽曲が素敵で強く印象に残りました。また、真っ直ぐさや危うさみたいなものが若さゆえにある感じも色々な年代に愛される理由なのかなと思いました。ジュリエット役に決まって、正直にいうと不安が大きかったです。自分との共通点も薄くて、私自身は“ジュリエットっぽさ”みたいなものからは程遠いところにいる人間だと思っているので、どんな風に作り上げていこうかな。と、日々考えながら過ごしています。ピーターパンを卒業してから初のミュージカル出演となるので、またあの時とは違った、ジュリエット役として皆様に納得いただけるような姿をお届けできるよう誠心誠意挑みます。ぜひ楽しみにしてほしいですし、沢山の方に観に来ていただけたら嬉しいです。■奥田いろは コメント世界中で長い間愛され語り継がれているこの作品に関われる事、とても嬉しいです。私はミュージカルも舞台も経験がないのですが、小さい頃から歌ったり踊ったり演じることが大好きでミュージカルにも憧れがあったので、今回このような貴重な機会を頂けたことに感謝しています!歴代公演ではグループの先輩である生田絵梨花さんがこのジュリエット役を演じていて、まさか私がバトンを受け取れるなんて思ってもいなかったので今でも夢みたいです。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』を初めてみた時に世界観や音楽の美しさに見惚れたのを覚えています。純粋だけど芯の強さもあるジュリエットをどこまで自分に落とし込めるか、私自身がジュリエットをどこまで愛せるのかこれから始まるお稽古が楽しみです。<公演情報>ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』原作:ウィリアム・シェイクスピア作:ジェラール・プレスギュルヴィック潤色・演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』チラシビジュアル【出演】ロミオ:小関裕太/岡宮来夢ジュリエット:吉柳咲良/奥田いろは(乃木坂46)ベンヴォーリオ:内海啓貴/石川凌雅マーキューシオ:笹森裕貴/伊藤あさひティボルト:太田基裕/水田航生死:栗山廉(K-BALLET TOKYO)/キム・セジョン(東京シティ・バレエ団)キャピュレット夫人:彩吹真央乳母:吉沢梨絵ロレンス神父:津田英佑モンタギュー卿:田村雄一モンタギュー夫人:ユン・フィスパリス:雷太ヴェローナ大公:渡辺大輔キャピュレット卿:岡田浩暉ほか【公演日程】東京公演:2024年5月16日(木)~6月10日(月) 新国立劇場 中劇場愛知公演:2024年6月22日(土)・6月23日(日) 刈谷市総合文化センター大阪公演:2024年7月3日(水)~7月15日(月・祝) 梅田芸術劇場メインホール公式サイト:ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』公演事務局
2023年11月28日●初舞台に喜び母が最前列中央で観劇「怖いです(笑)」2019年に『グランメゾン東京』(TBS)で俳優デビューし、数々のドラマや映画に出演している三浦りょう太。上演中の舞台『ロミオとジュリエット』ではロミオと敵対するティボルト役を務め、舞台初出演を果たす。父はプロサッカー選手のキングカズこと三浦知良、母はタレント・モデルの三浦りさ子、弟は格闘家の三浦孝太と、それぞれの世界で活躍している三浦家。三浦りょう太にインタビューし、舞台初出演の意気込みをはじめ、俳優を目指したきっかけや今後の目標、家族との関係など話を聞いた。○■『ロミオとジュリエット』でロミオと敵対するティボルト役――『ロミオとジュリエット』への出演が決まったときの心境をお聞かせください。まさか最初の舞台でシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』をやらせていただくとは! 最初は汗がダクダク出てきて、怖さのほうが大きかったです。その怖さをいかに楽しみに変えられるかずっと考えていて、2カ月ぐらい前にその怖さを脱却し、楽しみに変わりました。――どのようにして怖さから楽しみに変わったのでしょうか。仲間が見に来てくれるというのが楽しみに。ドラマや映画は撮影して作ったものを見てもらいますが、舞台は直接見てもらうので、そこが怖さでもありましたが、楽しみに変わってきました。――一番見てもらいたいたい人はどなたですか?家族や友達など、小さいときから僕のこと知っている人たちに見てもらえるのはすごくうれしいです。――ご両親も見に来てくれるのでしょうか。母親が見に来てくれることになっています。先行予約で(チケットを)取ってくれたのですが、席がまさかの一番前のど真ん中で、それは怖いです(笑)。でも、そんな経験なかなかできないと思うので、楽しもうと思います!――今回が初舞台とのことですが、舞台にいつか出演したいという思いはあったのでしょうか。いずれやってみたいという気持ちはすごくありました。ライブや舞台など、生な感覚が好きなので、直接人に何かをぶつけられることに憧れていたので、出演が決まってうれしいです。○■殺陣に初挑戦「初めてのことばかりで毎日新鮮」――稽古をしている中で、鍛えられているなと感じていることがありましたら教えてください。わからないことだらけで、一つ一つ学んでいこうという気持ちで稽古に臨んでいます。殺陣が多いのですが、自分の体力のなさと筋力の足りなさを痛感しながら、毎日筋肉痛と戦っています(笑)――殺陣は初めてですか?初めてです。本当に初めてのことばかりで毎日新鮮です。――この舞台をやり終えたときに、俳優としてこう成長していたいというような期待はありますか?期待は特に持たないですが、終わったときに自分がどうなっているのかすごく楽しみです。――演じられるティボルトは、ジュリエットの従兄弟であり、ロミオと敵対する役どころです。どのように演じようと考えていますか?ティボルトの心の葛藤が表現できたらいいなと思っています。ティボルトはロミオからしたら敵役になりますが、ティボルトにはティボルトの正義があって、ティボルトにとってはロミオが敵役になるので、そういった人間味や若さゆえに突っ走っていく迫力などをしっかり出していきたいです。●「君はエンタメをやりなさい」と勧められ芸能界を意識――俳優を目指したきっかけについても伺いたいのですが、もともとはお父様と同じサッカー選手を目指していたのでしょうか。僕の中で、サッカー選手やスポーツ選手に対してすごくリスペクトがあり、自分がサッカー選手になるというのは考えたことがないです。サッカーを始めたのも遅く中学生ぐらいで、それまでは野球をやっていましたし、スポーツは好きでやっていたという気持ちが強かったです。――俳優の道に進もうと決めたのはいつ頃ですか?僕は大学に通って勉強していて、就活が始まる頃に、エンタメの道を勧められたんです。カラオケスナックが好きで通っていたお店で、「盛り上げて!」と言われてMCをすることがあったのですが、それを見ていた知り合いから「君はエンタメをやりなさい」と言われて、そのときに初めてエンタメの世界を意識しました。――エンタメの世界を意識したときに、俳優になろうと。とんねるずさんが大好きで、とんねるずさんみたいになりたいなと思いましたが、芸人さんみたいに面白いことが浮かぶわけでもなく、ミュージシャンみたいに音楽が降ってくることもなく、そのときに読んだ本に「俳優は努力でなれる」と書いてあって、それならいけるぞという軽い気持ちから入りました。――俳優になろうと思って、今の事務所トップコートさんに入ることに?スナックでのMCぶりを見てくださっていた方が、事務所の社長と知り合いで、オーディションがあるから受けてみたらと提案してくださったんです。そういうご縁からです。○■作品を通して自分の魂を届けられる俳優業にやりがい――2020年にトップコートさんと契約を結ばれましたが、その前年の2019年に『グランメゾン東京』で俳優デビューをされています。契約の前に1年ぐらい研修期間があって、そのときに『グランメゾン東京』に出演させていただきました。事務所の先輩が出演していたので見学させてもらったときに、メモを取ったり前のめりに見学していたら、「コック役があるけどやってみる?」とお話をいただけて。アピールする大切さをそこで学びました。――それ以降、いろいろなドラマや映画に出演されていますが、俳優のやりがいをどのように感じていますか?今回の舞台で演出家の井上尊晶さんが、僕らは台本を通してエネルギーを発散できる仕事だし、そういうエネルギーを伝えていくことが大事だとおっしゃっていて、それがすごく自分の中で腑に落ちました。セリフを書いたり、自分の思いを言葉にする能力はないですが、自分のパッション・魂を、映像や舞台などで届けることが自分にできることなのかなと思います。そこにすごくやりがいを感じています。●父の言葉を「自分が弱いなと感じたときに思い出すように」――今回の舞台はお母様が見に来てくれるということですが、出演作品はいつも見てくれていますか?見てくれるものもありますし、見てくれないものあります。今のところ母親に響いている作品はあまりなくて(笑)。どこかで母親に響く作品に出られたらいいなと思っています。――『ロミオとジュリエット』は幅広い世代に愛されているので、響くかもしれないですね。響いてほしいです。毎回そういう思いでやっていて、それも大きなエネルギーになっています。――お父様は作品を見てくれていますか?見てくれるものもありますが、父親はもっと響いてないです(笑)。父親は『ゴッドファーザー』や『寅さん』(『男はつらいよ』)のような世界観が好きなので、いつかそういった作品に巡り合えて、父親にも響いたらいいなと。――感想をもらったことは?映画『彼女が好きなものは』に出演したときは、「よかったよ」と言ってくれてうれしかったです。――スポーツとエンタメで世界は違いますが、お父様の言葉で大切にしていることがありましたら教えてください。「人間は弱いから必ず楽なほうに行ってしまうところに打ち勝つんだ」みたいなことはいつも自問自答のように言っていて、僕もその通りだと思うので、自分が弱いなと感じたときに思い出すようにしています。――逃げずに乗り越えていくことでどんどん強くなりそうですね。僕は器用なタイプではないので、がむしゃらに進むしかないと思っているので、楽なほうに逃げずに立ち向かって1ミリずつでも進んでいけたらと思います。○■格闘家の弟・三浦孝太とは「性格が真逆」 試合を見ると不思議な感覚に――弟さんも格闘家として活躍されていますが、お互いの活躍を見て刺激をもらいそうですね。試合を見に行ったりしています。――家族として見守る感じですか?そうですね。僕と弟は性格が真逆でタイプも違いますが、試合を見に行くと、やはりちょっと感激したり、頑張れという気持ちになったり、でも素直に弟を応援したくない気持ちと入り交じって不思議な感覚に襲われるのは、だから兄弟なのかなと感じます。――弟さんと真逆ということですが、どこが違いますか?弟は格闘技をやっていますが、僕は暴力嫌いなので、殴られるのも嫌ですし、殴るのも嫌で、そういう意味では全く違うなと。性格も僕のほうが温厚だと思います(笑)――兄弟喧嘩をすることはありますか?します。でも、力ではもう勝てないので、争うことをやめました(笑)●自分を見て「明日も頑張ろう」と思ってもらえたら――今後についてはどのようになっていきたいと思い描いていますか?エンターテインメントを通して少しでも人々の生活を豊かにできたら。ドラマや映画を見て家族や友達としゃべる、日常の一部に自分がいたらいいなと、そういう作品を作っていきたいと思っています。――理想の俳優像は?不器用ながらエネルギーを届けて、うまく生きられないと思っている人たちが「不器用なままでも、がむしゃらにやってみよう」と思えるものを提供できる俳優になれたらいいなと。自分を見て「明日も頑張ろう」と思ってもらえたらすごくうれしいです。○■長瀬智也の出演作を見て「一生懸命頑張るカッコよさを感じた」――具体的にこういう人になりたいという人がいたら教えください。僕は長瀬智也さんに憧れて役者を目指しました。小さい頃に長瀬さんの作品を見て、一生懸命頑張るカッコよさを感じ、自分も頑張ろうと思えたし、そういう存在に憧れがあるので、そういう人間になりたいと思っています。――長瀬さんの作品で特に影響を受けたものは?全部好きですが、『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』(日本テレビ)が特に好きでした。ヤクザの男の人が高校生になって、バカなのに毎日頑張って学校生活を送る話なのですが、一生懸命な姿を見て、一生懸命頑張っている人ってカッコいいなと。明日も全力で走って学校行こうみたいなことを、小学生ながらに感じました。――そういった作品は、ご両親にも響きそうですね。そうですね。家族でそういう作品をたくさん見てきたので、いつかそういった作品に出演して、家族や友達に見てもらえたら。僕のドラマを家族や友達が見ることによって、家族が1つになったり、友達同士が話をしたり、縁をつなぐ一部になれたらいいなと思います。その延長線上に、テレビなどを通していろんな人に届けたいという思いがあります。――最後にファンの方にメッセージをお願いします。『ロミオとジュリエット』みんなすごい情熱と熱量で一生懸命取り組んでいます。そのパッションを皆さんに届けられたらと思いますので、ぜひ見に来てください!■三浦りょう太(りょう=けものへんに寮のうかんむりなし)1997年9月5日生まれ、東京都出身。2019年にドラマ『グランメゾン東京』で俳優デビュー。近年の主な出演作にドラマ『未来への10カウント』『ブラック/クロウズ~roppongi underground~』『消しゴムをくれた女子を好きになった。』『差出人は、誰ですか?』(22)、『自由な女神-バックステージ・イン・ニューヨーク-』『王様に捧ぐ薬指』(23)、映画『彼女が好きなものは』(21)など。■舞台『ロミオとジュリエット』東京公演は9月13日~9月24日に有楽町よみうりホールにて、大阪公演は9月29日~10月1日に森ノ宮ピロティホールにて、富山公演は10月7日~10月8日に富山県民会館ホールにて、愛知公演は10月14日~10月15日に東海市芸術劇場 大ホールにて、福岡公演は10月21日~10月22日にキャナルシティ劇場にて、仙台公演は10月28日~10月29日に仙台電力ホールにて上演。
2023年09月24日●稽古が一番好き「役者にとって幸せな場所」ドラマや映画に加え、舞台にも精力的に出演している俳優・高杉真宙。上演中の舞台『ロミオとジュリエット』ではロミオ役を務めている。高杉にインタビューし、本作や舞台に対する思いを聞いた。○■ロミオ役「できる限りまっすぐ演じたい」ウィリアム・シェイクスピアの代表作のひとつである『ロミオとジュリエット』は、モンタギュー家のロミオと敵対するキャピュレット家の令嬢・ジュリエットの5日間の恋の結末を描いた物語。今回、故・蜷川幸雄さんの演出助手・演出補を務めてきた井上尊晶氏が演出を手掛け、ロミオ役を高杉、ジュリエット役を藤野涼子が演じる。高杉は、ロミオ役での出演が決定した際、緊張と喜びがあったという。「『ロミオとジュリエット』は多くの人が知っている作品なので、緊張する部分がありましたが、いつかやってみたい作品の一つだったので、お話をいただけてうれしかったです。演劇といえば、という作品には関わっていきたいという気持ちがあり、それが舞台をやる上での目標にもなっていて、その中でも『ロミオとジュリエット』は出演したいと思っていました」『ロミオとジュリエット』の魅力については、「詩的な表現」を挙げた。「セリフを読んでいて楽しいです。あんな風に詩で会話できることがうらやましいなと。昔でいうと和歌を送り合うことで、それが海外だと詩的な表現になる。詩で思いを伝え合うことって素敵だなと思うので、セリフをしゃべっていてすごく楽しいです」ロミオをどのように演じたいか尋ねると、「できる限りまっすぐ演じたい」と答えた。「どんな風に演じるのか僕自身も楽しみにしているところですが、まっすぐ生きるというのを一番大事にしていけたら。ロミオの気持ちに従って、それを舞台上で表現していきたいと思います」○■稽古で何度も芝居を深めることができる2009年に舞台『エブリ リトル シング’09』で俳優デビューを果たした高杉。それ以降、舞台にも積極的に出演を続けているが、「舞台は原点」だと語る。「初めての仕事が舞台ですし、それだけではなく、いろいろな面で原点という感じがします。舞台をやることによって気持ちのリセットができますし、舞台をやっている間は、舞台のことだけを考えて生きていられるのですごく楽しいです」そして、舞台の魅力について「何回も演じられること」を挙げた。「僕は稽古がすごく有意義だと感じていて、一番好きなんです。同じことを何度もお芝居する機会って映像だとありませんが、舞台は稽古を通じて、どんな風にセリフを言おうか何度でも深めることができる。アドバイスもたくさんもらって芝居を深めていくことができ、役者にとって幸せな場所だなと思います」さらに、「舞台をやるたびに、これまでやってきたことの無力さを毎回感じる」とも告白。「もちろん役者として成長していたいという思いはありますが、改めて0から考える頭を持つべきだなと思わせてくれるというか、技術ではなく、とことん考えることの重要性を毎回感じさせてくれる場所になっています」と説明した。高杉にとってかけがえのない場所になっている舞台。「目の前のことに必死すぎて客観視できていないので、どういう風に生きているのかわからないですが、間違いなく成長につながっていると思います」と述べ、「舞台はこれからも続けていきたいです」と力を込めた。●役者としての意識の変化と今後の抱負○■「作品を見てくれた人たちに影響を与えていきたい」と思うように14年間俳優として活動してきた中での転機も尋ねると、「作品を見てくださる方たちに何か影響を及ぼすことが僕はずっと嫌いでしたが、影響を与えられることは素晴らしいことなのだと思うように変わりました」と自身の変化を明かした。「見てくれた人たちに影響を与えるって無責任だなと思っていたのですが、何かの舞台に出演した際に、これを伝えたいと思った部分が伝わったと感じられたことがあって、変化を起こすことができるのは素晴らしいことなんだなと思うようになりました。作品を見てもらうということは、時間を奪うことでもあるので、時間を奪ったからには変化や影響を与えていきたいなと。ここ3年くらいでそういう風に変わりました」また、変わらないものとしては「演じるのが好き」という思いだという。「役を深めていく時間がすごく好きで、演じるのが好きだなというのがずっと続いている感じがします。これからもきっと続いていくんだろうなと思っています」現在27歳。今後どのような人生にしていきたいか尋ねると、「できる限り楽しく生きたい」と答え、「人として自分自身が成長できるような生き方をしていきたいです」と加えた。俳優としては「面白い作品に出会いたい。それに尽きます」と笑顔で話していた。■高杉真宙1996年7月4日生まれ、福岡県出身。2009年、舞台『エブリ リトル シング’09』にて俳優デビュー。映画『ぼんとリンちゃん』(14年)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞受賞、『散歩する侵略者』(17年)では毎日映画コンクール・スポニチグランプリ新人賞受賞。近年の主な出演作は、映画『糸』(20年)、『異動辞令は音楽隊!』(22年)、『いつか、いつも……いつまでも。』(22年)、『東京リベンジャーズ』シリーズ、ドラマ『PICU 小児集中治療室』(22)、『舞いあがれ!』(22~23年)、『わたしのお嫁くん』(23)など。■舞台『ロミオとジュリエット』東京公演は9月13日~9月24日に有楽町よみうりホールにて、大阪公演は9月29日~10月1日に森ノ宮ピロティホールにて、富山公演は10月7日~10月8日に富山県民会館ホールにて、愛知公演は10月14日~10月15日に東海市芸術劇場 大ホールにて、福岡公演は10月21日~10月22日にキャナルシティ劇場にて、仙台公演は10月28日~10月29日に仙台電力ホールにて上演。
2023年09月23日舞台『ロミオとジュリエット』開幕直前囲み取材が12日、東京・有楽町よみうりホールにて行われ、主演の高杉真宙および藤野涼子、演出の井上尊晶氏が出席した。ウィリアム・シェイクスピアの代表作を、長年蜷川幸雄さんの下で演出助手や演出補を務め、自身でも『オセロー』『夏の夜の夢』の演出など数々のシェイクスピア作品に携わってきた井上尊晶氏が演出を務めた本作。明日初日を迎えるが、高杉は「いまの感情で言うとせわしない感じですね」と笑うと「明日の初日はもっと落ち着かないかなと思うのですが、これまで1カ月稽古をしてきたことを信じてやりたいです」と心境を語る。藤野も「私も落ち着かないですね」と苦笑いを浮かべると「これまでみんなでエネルギッシュにやってきたことを、お客さんと共に新たなロミオとジュリエットに作り上げていけたら」と意気込む。これまで何度も舞台化されてきた『ロミオとジュリエット』。高杉は「有名すぎるシーンにはどぎまぎしましたが、それも最初だけで、いまは自分の言葉にできていると思います」と自信を深めると、藤野は「『ロミオ、ロミオ、どうしてあなたはロミオなの』というセリフは、物語を知らない人でもフレーズを知っているぐらい有名。稽古中でも緊張しました」と明かす。演出の井上氏は「蜷川幸雄という演出家のもとで30年、3本の『ロミオとジュリエット』を経験していますが、ロミオとジュリエットを中心に、いろいろな愛が詰まっている。いま愛の価値が安いのかなと思うことがあるので、愛ってもっとすごいんだぞということを実感していただければ」と演出意図を述べる。さらに井上氏は、高杉と藤野について「高杉さんはちょっと天然でありつつ、長男的なところがミックスされている。きっと壁にぶつかっているところはあると思うのですが、ぶつかったら倒れればいい。しっかり助けるので、転ぶことを恐れず、果敢に挑戦してほしい」とエールを送る。高杉は「稽古で1カ月が経ちましたが、まだ自分自身どうなるのか分かっていない。それぐらいいまやっていることに夢中になれるということをポジティブに捉えているので、僕らが作ってきた『ロミオとジュリエット』をまっすぐに届けたい」と力強く述べると、藤野も「家族の愛、友達の愛など、いろいろな愛を受け取ってほしいです」と作品をアピールした。舞台『ロミオとジュリエット』東京公演は9月13日~9月24日に有楽町よみうりホールにて、大阪公演は9月30日~10月1日に森ノ宮ピロティホールにて、富山公演は10月7日~10月8日に富山県民会館にて、愛知公演は10月14日~10月15日に東海市芸術劇場 大ホールにて、福岡公演は10月21日~10月22日にキャナルシティ劇場にて、仙台公演は10月28日~10月29日に電力ホールにて上演。
2023年09月12日高杉真宙と藤野涼子がタイトルロールの若きカップルを演じる『ロミオとジュリエット』。これまで数多くの俳優やスタッフが挑んだウィリアム・シェイクスピアによる不朽の名作に、演出の井上尊晶をはじめとするカンパニーはどう向き合っているのか──。開幕まで1ヵ月を切った稽古場に集った若手キャスト、ロミオ役の高杉、ジュリエット役の藤野、ベンヴォーリオ役の矢部昌暉、マキューシオ役の新原泰佑、ティボルト役の三浦獠太、パリス役を務める佐伯大地の6人に話を聞いた。悲劇の底へ向かう新たな『ロミオとジュリエット』像を──『ロミオとジュリエット』への出演が決まって感じたことは?高杉舞台をやっていく中で、いつか本格的なシェイクスピア作品に挑戦したいと思っていました。中でも誰もが知っている『ロミオとジュリエット』に、ロミオとして出演できる機会をいただいて嬉しく思っています。自身の中に役を落とし込んで解釈しながら、皆さんと一緒に新しい『ロミオとジュリエット』像を見せられたら。藤野私も、ジュリエットは女優として一度は取り組んでみたいと感じていた役だったので嬉しかったです。高校生の時に『ロミオとジュリエット』の戯曲を読んだことがあって、ずっと憧れていて。マネージャーからの電話に驚くあまり、「えっ!?」と大きな声を上げてしまうくらい喜びました(笑)矢部シェイクスピアと僕の接点は、過去に出演した舞台作品の劇中劇のみ。だから一度がっつり挑戦したい気持ちがありました。そこへ20代後半に差しかかってきて、少年少女の登場人物が多い『ロミオとジュリエット』の役を演じるにはもう遅いかも……というタイミングでお声がかかって。僕の人生における新しい転換期になればいいな、と思いながら稽古に励んでいます。新原僕はオーディションでマキューシオ役が決まりました。改めて彼と向き合った時に「やばい、こいつ本当に頭のおかしい奴だ!そしてキレ者だな」と痛感しまして。どうやって演じ切ろうか、いまも絶賛悩み中です。でもやるからにはとことんやって、ロミオがティボルトを殺すきっかけになった存在であるマキューシオを全うしたいですね。三浦僕はひたすら怖くて、どこかへ逃げ出したいくらいの気持ちでした(苦笑)。これまでレッスンでシェイクスピアの戯曲に取り組んだことはあったんですが、「(本番は)もっと経験を積んでから」と考えていたので。それがまさかの初舞台で挑戦することになるとは……。でもいままで映像のお仕事が多かった分、「お客さんの前で演じる」ことの楽しさを見出してからは、不安がワクワクに変わったんですよね。佐伯わかる。僕も最初はシェイクスピアを「難しそうだな」と感じてた。でも30代になってセリフに触れた時、「意外と難しくないじゃん」と感じて。というのも、僕ら現代人が伝える「好きだよ」の4文字が、普段使わない言葉や長ゼリフで表現されているだけなんですよね。それに気づいてから楽しみに変わりました。形に残らないからこそ生じる、長ゼリフの必然性──本作への出演が決まる前、シェイクスピアに対して抱いていたイメージは稽古を経てどう変化しましたか?高杉ロミオとジュリエットが出会って、さまざまなすれ違いの結果、ふたりを分つ「死」という悲劇の別れが訪れる。これだけの言葉にしたら簡単ですが、そうした筋運びにシェイクスピアの素晴らしさがあるわけじゃない、というのが今回改めて実感したことかもしれません。佐伯じゃあ高杉くんは何がシェイクスピア作品の魅力だと思ってるの?高杉言葉遊びひとつ取っても。すごくキレイなところ……ですね。対して現代は言葉の重みが無くなっているよね、という話を昨日も稽古場でしていて。気持ちを伝える手段として、現代はメールなどテキストでのやり取りが重要視されているけど、シェイクスピアの世界では話し言葉に集約されている。形に残らないからさまざまな言葉で感情を彩って、相手にちゃんと伝わる形にしなきゃいけないんだな、って。藤野たしかにそうですね。メールに、シェイクスピアの長ゼリフみたいな文章が送られてきたら……ちょっと重いかも(苦笑)。だから現代では、気持ちはシンプルに伝えた方がいい。でもそうすると言葉に重みがなくなるジレンマが生まれてしまう。『ロミオとジュリエット』メインビジュアル高杉シェイクスピアの長ゼリフには必然性があるんですね。でも、ジュリエットの方がロミオよりセリフ量が多い気がするんだけど。藤野ジュリエットは自己完結するセリフが多いですよね。「女子あるある」というか……「こうしてあんなことがあって、そう感じたの!」みたいにいろんな想いが脳内を駆け巡って、それがまるごとセリフになっているような。「もう全部言っちゃえ!」みたいなところがあるから、おのずと長ゼリフになっちゃう(笑)。一人で気持ちの浮き沈みをどう表現するか、いま試行錯誤しています。新原シーンが思い浮かびました。すごく楽しみです!三浦僕は初舞台ということもあって、とにかくセリフ量に圧倒されています。でも皆さんの読み合わせを通じて、セリフの多さは10代の若者が胸に抱いているエネルギーの大きさや勢いなんだ、と感じるようになりました。僕が思い描いていた以上の熱量が登場人物の中には渦巻いていて、それが爆発する瞬間、あの長ゼリフになる。矢部そうだよね。シェイクスピアは単純なことをあらゆる方面に拡大し、かついろんなものに例えて感情をセリフに乗せる。だから現代人にとって自然に発するのが難しいんですよ。加えて誰かのセリフを聞いている時もどう反応しようか迷ってしまう。稽古では日々その難しさを痛感しています。『ロミオとジュリエット』も現代も、狭い世界で戦い続ける人間の葛藤がある──現代にも通じる『ロミオとジュリエット』のテーマ性を、皆さんはどんなところに感じていらっしゃいますか?高杉「狭い世界」が両者に共通する要素なのかな、と思っています。『ロミオとジュリエット』はキャピュレット家とモンタギュー家という敵対する名家の争いに引き裂かれた恋人の物語で、ひたすら息苦しい。対する現代はスマホやインターネットが普及して、本当は広い世界を見られるはずですが……その中にとらわれて身動きが取れなくなってしまう人がいますよね。「よくない」と頭でわかっているのに動けずにいる現代人の世界もまた『ロミオとジュリエット』同様に狭く息苦しい、と感じます。藤野セリフでしか登場しないんですが、『ロミオとジュリエット』が上演された時代って感染症のペストが流行したんだそうです。そのせいで神父さまからの手紙が届かなくて、ロミオとジュリエットの間にすれ違いが生まれてしまう。で、現代も3年前から新型コロナウイルス感染症がはやっていて、私たちは自粛期間に人と気軽に会えない苦しさを味わいました。でも翻ってそれは人との関わりを大切にしたいと思えた時間でもあったんですよね。少し話がズレてしまうかもしれませんが、『ロミオとジュリエット』の世界も感染症が流行した時代の話だから、「人と人との繋がり」みたいなものを現代に映し出す側面があるんじゃないかな、と思っています。矢部僕が大きく感じている『ロミオとジュリエット』と現代の共通項は、「争いはどの時代や世界にもあるんだな」ってこと。現代にも異なる意見を持っている人たちの諍いは生まれています。一方『ロミオとジュリエット』はずっと争っていた両家が、二人の死によって手を取り合う。でも、そこで立ち止まって欲しいんです。「その戦争って本当に意味があるの?」「ロミオとジュリエットが死ななければ、両家の平穏は成し得なかったことなの?」という問いを、自分自身に投げかけつつ。一人一人が考えることによって小さな争いはなくなると思いますし、この作品を観て考えてもらえたら嬉しいですね。新原『ロミオとジュリエット』って、欲望に忠実なキャラクターが多いと感じました。また、特に抑圧への不満や会いたい時に会いたい人に会えない寂しさは、コロナがある現代とリンクすると思いました。会いたいのに会えないことを嘆いたり、怒りを覚えて発するセリフが多いですよね。そういう喜怒哀楽や欲望が誇張されるところが、現代と繋がるなと思いました。三浦僕は『ロミオとジュリエット』の登場人物の中に生まれる恋愛や嫉妬、怒りみたいな感情って現代とそれほど変わらないのでは、と思っているんです。アウトプットが変わるだけであって、奥底にある人間の魂やパッションは、当時と現代でさほど違いはない気がします。その証拠として、僕はそれぞれの感情に心を寄せることができるから。お客様にも、そう感じてもらえたらいいなと思っています。佐伯僕も高杉くんの「狭い世界で戦う物語」という考えに共感しますね。30代に突入して、最近特に「自分はなんて狭い世界で生きているんだろう」と感じる瞬間があります。学生時代につるんでいた友だちが結婚して、自分の家庭を持つと会うタイミングが無くなる。SNSが普及しているのも、寂しいからみんなそれぞれの状況を知りたくて・知らせたくて発信するし近況を受け取るわけで。そして、その狭い世界で小さな争いが生まれる。ペストはコロナに、話し言葉はSNSのテキストに。当時と形は変わっても、戦い続ける人間の葛藤をきちんと描いている『ロミオとジュリエット』はきっと現代人の胸に迫るんじゃないかな。取材・文:岡山朋代撮影:田中亜紀ヘアメイク:堤紗也香(高杉真宙) 大岩乃里子塩澤優花塚原ひろのスタイリスト:荒木大輔(高杉真宙) 岩田友裕衣装協力:EGO TRIPPING<公演情報>『ロミオとジュリエット』作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:松岡和子演出:井上尊晶出演:高杉真宙 / 藤野涼子 / 矢部昌暉 / 新原泰佑 / 三浦獠太 / 佐伯大地皇希 / 田中亨 / 皆藤空良 / 菅彩美 / 木村咲哉 / 牧野彩季 / 松浦慎太郎 / 村井友映 / 井上百合子冨樫真 / 廣田高志 / 一谷真由美 / 松澤一之 / 星田英利 / 石井愃一【東京公演】2023年9月13日(水)~9月24日(日)会場:有楽町よみうりホール【大阪公演】2023年9月29日(金)~10月1日(日)会場:森ノ宮ピロティホール【富山公演】2023年10月7日(土)~10月8日(日)会場:富山県民会館ホール【愛知公演】2023年10月14日(土)~10月15日(日)会場:東海市芸術劇場大ホール【福岡公演】2023年10月21日(土)~10月22日(日)会場:キャナルシティ劇場【仙台公演】2023年10月28日(土)~10月29日(日)会場:仙台電力ホールチケット情報公式サイト
2023年09月04日美しく中性的な顔立ちと豊かな歌声で、2.5次元作品でも活躍する立石俊樹さん。’21年の『ロミオ&ジュリエット』で演じたティボルトでは、これまでのノーブルな雰囲気から一転、内に怨讐を抱えた好戦的な役を力強く演じ、新たな一面を開花。近作の『エリザベート』のルドルフ役では、皇太子の葛藤をリアルに見せた。次回作は、小池修一郎さん書き下ろしの『LUPIN』。これが3作目のタッグだけに演出家の期待の大きさがうかがえる。ノーブルさと雄々しさの両輪で突き進む。もともと歌うことが好きだったという立石俊樹さん。上京した当時、目指していたのは歌手。しかし、ミュージカル『テニスの王子様』(以下、テニミュ)との出合いで、目標が大きく変わった。「ダンスや歌、演技を習うスクールに通っていたんですが、ずっと自分に演技は向いていないと苦手意識があり、積極的には取り組めてなかったです。歌だけ歌えればいいと思っていたくらい。でも、テニミュで初めて舞台を経験して、お芝居として歌うことの魅力に気づいて、こんなに素敵な世界があるんだと知って。ちょうどその頃に中川(晃教)さんが出演された『モーツァルト!』の映像を見て、『何故愛せないの?』という曲に感銘を受け、自分もこういう作品にいつか出られたらと思ったのを覚えています」とはいえ、最初の頃は舞台に出ることが怖かったという。「僕が演じていたのが病気を抱えている役で、出番自体が少なかったんです。だから出るときには、そこまでの彼の背景がお客さんに伝わるようなものを持って出なきゃいけない。しかもそれがチームメイトにも影響を与えていくキャラクターでしたので、初舞台の自分にはとても難しかったです。覚えているのは、当時の演出助手の方に、僕が歌い始めるとショーみたいに見えると言われたこと。今までアーティストとして歌と向き合ってきたけれど、ミュージカルは向き合い方が違うんだと気がついて、セリフの延長線上で歌うことを意識するようになりました。ただ、ようやく自分の中で基本ができるようになったかなと思えたのは、テニミュ、『A3!』『黒執事』…いろんな作品を経験させていただいてからですね」その後、自身初の海外ミュージカル作品となった『ロミオ&ジュリエット』で、従妹のジュリエットに想いを寄せ、ロミオに憎悪を募らせるティボルトに抜擢される。「前々からマネージャーに、オーディションがあったら受けたいと伝えていたので、決まったときは本当に嬉しかったです。ティボルトは、これまであまりやったことがない激しくて強い役で、登場した瞬間から圧倒的な存在感を放つので、すごくハードルが高く、学ぶことが多かったです。歌に関しても、僕がちょっと若く見えすぎるのもあって、演出の小池(修一郎)さんから、もう少し大人っぽくというか男っぽく低く…低い音程というよりも低い成分の声が出せないかと指摘されていました。稽古場の映像を見せてもらうとわかるんです、ミュージカル界で活躍されている方々が作品を固めてくれている中で、僕が浮いている感じがあるのが。でも、それって技術以上に、一番はメンタルの問題なんですよね。舞台に立つ表現者として大事なのは、役を通して、自分の内側から元気だったり情熱だったりを引き出して、劇場全体を巻き込んでいくメンタルというか気迫。稽古の最初の頃は、自分の頭の中ではこうできたらいいのにとイメージはあるのに、これまでやったことがない表現をすることに怖さがあり、行ききれずにいました。でもあるとき、殻を脱ぎ捨てて怖さを打ち破れたら、こんなに気持ちいいんだって解放されたような気がしたんですよね」その後の『エリザベート』では、若手ミュージカル俳優の登竜門といわれる皇太子・ルドルフ役に。「出番は約20分ですが、それゆえの難しさがありました。1幕に子供時代のルドルフの場面があり、2幕からの登場なので、その間の彼の背景を僕が埋めて表現しなければいけない。毎回必死でした」しかしその20分で、キャストによってルドルフのキャラクターや心情が大きく変わって見えるのが、この役の面白いところ。立石さんのルドルフは、本気で国を想い皇帝である父と対峙しようとする力強い皇太子像を感じさせた。「脚本を読んだり、いろいろな関連作品に触れる中で、演じるならば、信念を持った皇太子として見せたかったんです。自分が信じたことに生真面目に一生懸命取り組むからこそ、挫折して深く傷つくんだと解釈して、そこを大切に演じようと思っていました」本国オーストリアのみならず世界各地で上演されており、日本でも宝塚歌劇団を含めて何度も上演されているほどの人気作だが、作品の力を実感することも多かった。「楽曲がどれも素晴らしくて、日々発見があるんです。役の性格によって、ここで音が上がるとか下がるとか。ここで音がちょっと上がるのはどういう理由なのかとか、考えだしたらきりがないくらい。それでも、母親であるエリザベート役の方が違えば、同じ場面でも毎回湧き上がる感情の種類が違ったりするのは面白いですね」今後控えるのは、小池修一郎さん書き下ろしとなる新作ミュージカル『LUPIN』。そして目標はやはり『モーツァルト!』だ。「本当にミュージカルが好きだし、そこはずっとブレないと思うんです。だからもっとどっぷり浸かっていきたいし、その進んでいく先で『モーツァルト!』と出合うことができたら嬉しいですよね」たていし・としき1993年12月19日生まれ、秋田県出身。2015年にアーティスト活動をスタート。’17年に初舞台を踏み、以降、数々の舞台で活躍。近作に『エリザベート』『太平洋序曲』など。11月9日開幕のミュージカル・ピカレスク『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』に出演。衣装はすべてスタイリスト私物※『anan』2023年8月9日号より。写真・苗江スタイリスト・ホカリキュウヘア&メイク・中元美佳(ete)構成、取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年08月07日日本アニメーション株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:石川和子)がアニメーション制作・ライセンス展開を行う「ロミオの青い空」のポップアップショップ「ロミオの青い空公式ストア ボルゴ横丁雑貨店」の開催が決定いたしました。2023年8月11日(金)から8月24日(木)の期間、東京駅一番街 東京キャラクターストリート内にて開催いたします。「ロミオの青い空」は「世界名作劇場」シリーズの第21作目として1995年に放送され、現在でも多くのファンから支持されている作品です。今回のポップアップショップでは、新商品も多数販売。その中でも、2023年7月に公開した新たなアートシリーズを使用したグッズは、同店の先行販売商品です。アートシリーズは、「ロミオの青い空」でキャラクターデザインを担当したアニメーター 佐藤好春による新規描き下ろし原画を元にして作成しました。アニメ本編にフォーカスし、様々なテーマでロミオとアルフレドの姿を描いております。開催概要イベント名:ロミオの青い空公式ストア ボルゴ横丁雑貨店開催期間:2023年8月11日(金)~8月24日(木)開催場所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-9-1東京駅一番街 東京キャラクターストリート K階段下ワゴン(K-spot横)営業時間:10:00~20:30※最終日のみ18:00まで問合せ先: 株式会社パイレーツファクトリー 03-6260-9048(平日11:00~17:00)新商品一覧ノベルティについて「ロミオの青い空」関連商品を税込2,000円お買い上げごとに、「クリアステッカー」を1枚プレゼントいたします。※お1人様1会計につき最大2枚まで※絵柄は選べません※無くなり次第終了となります。※画像はイメージです。参考資料「世界名作劇場」シリーズについて1975年に放送された『フランダースの犬』から、2009年に放送された『こんにちは アン~Before Green Gables』までの全26作品におよぶ、主に海外の児童文学を原作・原案としたアニメシリーズです。様々に展開される物語には、友情や愛情、絆など心温まるエピソードがたくさん詰まっており、多くの人々に感動を与えてきました。長い年月を経ても色褪せない作品として、今もなお世代を超え世界で愛されています。■『世界名作劇場』シリーズの最新情報はこちらからWebサイト Twitter Instagram 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年08月04日この夏、来日するブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」の特別番組が放送決定した。ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」を下敷きに、レナード・バーンスタインが作曲、スティーヴン・ソンドハイムが作詞したブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド物語」は、1957年にブロードウェイで初演され、その後、ミュージカル映画全盛期の1961年には、ロバート・ワイズとミュージカル版の原案と振付を務めたジェローム・ロビンスの共同監督で映画化。また60年の時を経て2021年、2度目の映画化で注目された。第94回アカデミー賞でアリアナ・デボーズが助演女優賞を獲得、第79回ゴールデングローブ賞ではコメディ・ミュージカル部門作品賞、主演女優賞、助演女優賞を受賞した。今回来日するのは、装いも新たに上演されるニュー・バージョン。この不朽の名作を生み出したジェローム・ロビンス(原案・振付・演出)とバーンスタインが遺した偉業に敬意を表し、ブロードウェイのベテラン演出家が、全編に躍動する鮮烈なダンスと、ゴージャスな楽曲の神髄を余すところなく伝える。番組では、日本キャスト版「ウエスト・サイド・ストーリー」Season1でトニー役を務め、2021年版映画『ウエスト・サイド・ストーリー』ではトニーの吹き替えを担当した宮野真守が、本公演の魅力を紹介。名曲「Maria」を熱唱する。また、国内外で活躍するヴァイオリニスト・川井郁子も登場し、バーンスタインが創り上げた緻密な楽曲について語る。特別番組「絶対に見逃せない!ウエスト・サイド・ストーリーのなるほどサイドストーリー」は6月17日(土)16時~TBS(関東ローカル)にて、18日(日)12時30分~BS-TBSにて放送。ブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」は7月5日(水)~23日(日)東急シアターオーブにて上演。(cinemacafe.net)
2023年06月05日『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』が、8月10日(木) から13日(日) に東京・あうるすぽっとで再演されることが決定した。『テンダーシング』は、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の台詞を縦横無尽に再構成し、ソネット詩や歌も加えて生み出された、ロミオとジュリエットという名の老夫婦の愛と別離を描いた物語。独創的な手腕で原作を巧みに再構成したのは、NTlive『リーマン・トリロージー』が話題のベン・パワー。翻訳監修はシェイクスピア37戯曲の完訳を成し遂げた松岡和子が務める。老夫婦となったロミオとジュリエットを演じるのは、土居裕子と大森博史。演出は、本作の初演によってシアターアーツ「2021年回顧アンケート」ベストアーティストに選出された荒井遼が手がける。また、関連作品として日替わりキャストによる朗読劇『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』の上演も発表された。ロミオを演じるのは、村井良大、小西詠斗、梅津瑞樹。ジュリエットを演じるのは熊谷彩春、佐藤日向、堀内まり菜、大西桃香。そして、山口森広、町田マリーの2名が全ステージに出演し、物語を支える。■土居裕子 コメント初演はコロナウイルス蔓延で、何度も何度も延期になったので、ただひたすら本読みを繰り返しました。始めはちんぷんかんぷんだったこの物語が、だんだんパズルのピースがはまっていくように美しいストーリーが浮かび上がってきた時、何百年もの時を経ても、なお新鮮な感動を与えてくれるシェイクスピアの言葉の凄さに心が震えたのを覚えています。同時に、若く美しいロミオとジュリエットではなく、長い年月をかけて育んだ揺るぎない愛で結ばれた、この老夫婦のロミオとジュリエットを生み出した、ベン・パワーの閃きに、演劇の素晴らしさを感じずにはいられません。さらに深くなった今回の『テンダーシング』をぜひご覧いただきたいと思います。■大森博史 コメント『テンダーシング』再演。とっても嬉しいです。愛おしく、大事なものが語られている作品です。原作ロミオとジュリエットは恋と現実世界との折り合わなさが語られますが、『テンダーシング』はふたりの内面にフォーカスが行き、年齢を経た老後の豊かな愛と、その芯にある切なる相手への思いが、虚構の舞台上で現実化します。この本では、老境のロミオとジュリエットと言う設定や、原作を絶妙に書き直したアダプトが素晴らしい。土居さんの歌も素敵です。さあともあれこの感動をお楽しみ下さい!乞うご期待!■演出:荒井遼 コメント土居さん、大森さんと贅沢な稽古をさせて頂き生まれた『テンダーシング』の再演が出来てとても嬉しいです。今回は更に進化したリニューアルバージョンをお届けします。海、風、砂、花、別れ。メメント・モリ。より強い愛がにじむ、より幻想的な作品にしたいと思っています。『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』は様々なペアによる原作の朗読劇です。原作をテンポよくお届けしたいと思います。若者の疾走感のある恋と老夫婦の穏やかな愛。同じ言葉でも使い方が変わるだけで、風景はガラッと変わります。その面白さを体験して頂けたら本望です。短い上演期間ですが、沢山のロミオとジュリエットに会いに来てください。お待ちしております。<公演情報>『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』8月10日(木)~13日(日) あうるすぽっと『テンダーシング-ロミオとジュリエットより-』メインビジュアル原作:W・シェイクスピア作:ベン・パワー翻訳監修:松岡和子演出:荒井遼出演:土居裕子 大森博史チケット情報はこちら:『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』8月10日(木)~13日(日) あうるすぽっと『リーディングドラマ ロミオとジュリエット』メインビジュアル原作:W・シェイクスピア翻訳:松岡和子構成:木村美月構成・演出:荒井遼【出演】村井良大×熊谷彩春(8月10日(木) 出演)小西詠斗×佐藤日向(8月11日(金・祝) 出演)梅津瑞樹×堀内まり菜(8月12日(土) 出演)梅津瑞樹×大西桃香(8月13日(日) 出演)山口森広(全ステージ出演)町田マリー(全ステージ出演)チケット情報はこちら:公式サイト:
2023年05月24日高杉真宙が主演する舞台「ロミオとジュリエット」の全出演者が発表。東京ほか5都市で行われる、本作の公演詳細も明らかになった。若者の疾走する激しくもたった5日間の恋の結末を描いた、ウィリアム・シェイクスピアの傑作「ロミオとジュリエット」。これまで、映画・バレエ・音楽など、様々な芸術に影響を与えてきた。今回の舞台では、高杉さんがロミオ役で主演。そして、ヒロインのジュリエットは藤野涼子が務めることが決定していた。そして今回、ベンヴォーリオ役で矢部昌暉、マキューシオ役で新原泰佑、ティボルト役で三浦獠太、パリス役で佐伯大地、キャピュレット夫人役で冨樫真、キャピュレット役で廣田高志、モンタギュー夫人役で一谷真由美、モンタギュー役で松澤一之、乳母役で星田英利、僧ロレンス役で石井愃一が出演することが明らかに。矢部さんは「当時の熱い気持ちを持った若者のように、自分もがむしゃらにこの作品と向き合い、役と向き合っていきます」と意気込み、新原さんは「僕自身2度目となるストレートプレイ作品、シェイクスピア不朽の名作と言われるこの作品に出演出来る事をとても光栄に思っております」と喜ぶ。また、三浦さんは「自分としては初舞台ということもあり、既にとても緊張しているのですが、日々稽古を重ねながらティボルトという人間を見つけ、自分の中に落とし込んでいけたらと思います。全身全霊で頑張ります」と熱く語り、佐伯さんも「役者人生をかけて臨もうと思います!」とワクワクしているようだ。本作の東京公演は、9月13日(水)~24日(日)まで有楽町よみうりホールにて上演。有楽町よみうりホールから発信する演劇プロジェクト「有楽町よみうりホール×シーエイティプロデュースステージシリーズ」の最初の作品となる。ほかにも、大阪公演が9月30日(土)、富山公演は10月7日(土)、愛知公演は10月14日(土)、福岡公演は10月21日(土)、仙台公演は10月28日(土)よりそれぞれ上演が始まる。なお、東京公演は6月25日(日)にチケット一般発売が行われる。舞台「ロミオとジュリエット」は9月13日(水)より有楽町よみうりホールにて上演。※大阪、富山、愛知、福岡、仙台公演あり(cinemacafe.net)
2023年05月15日ロミオに高杉真宙、ジュリエットに藤野涼子を迎え、舞台『ロミオとジュリエット』が上演される。演出を務めるのは長年、蜷川幸雄の下で演出助手や演出補を務め、自身でも『オセロー』『夏の夜の夢』の演出など数々のシェイクスピア作品にも携わってきた井上尊晶。3月下旬、ポスター撮影のために初めて3人が顔を揃えた場で話を聞いた。誰もが知る、若き2人の悲恋の物語だが、シェイクスピアが本作を執筆した16世紀末、欧州はペストが蔓延し、劇場は封鎖されていたという。井上は、現代と重なる部分を念頭に「お話をいただいて、漠然と頭をよぎったのが、誰もいない渋谷のスクランブル交差点でロミオとジュリエットが抱き合って倒れているイメージでした」と明かす。あくまでイメージであり、演出で「奇をてらうことはしない」と断りつつ「なぜシェイクスピアはこの時期に愛の物語を書いたのか? 当時と比べ、物はあふれているけど、(人間のつながりが)希薄になっているいまの世に、この物語がどう届くのか?」と、いま本作を上演することへの思いを口にする。現代との共通点という意味では、“世代間の分断”もまたテーマのひとつ。藤野も戯曲を読んで、そこに強く心を動かされたと明かす。「大人たちは表面的なシステムを作るだけで、なぜ若者たちが反対し、ルールを変えたいと言っているのか、根本的なところをわかっていないし、若者も大人の気持ちや社会の構成を理解していない。そこで対立が生まれる。それは現代も同じだなと思いました」一方、高杉が戯曲を読んで、浮かんできたのは「抗う」という言葉だったという。家や世間……どうにもできない状況に戦いを挑み、若い2人は命を散らすことになる。「不条理な運命と戦い、抗う」と高杉は言葉に思いを込める。高杉にとっては、シェイクスピア作品初挑戦となるが、井上と初めて顔を合わせた際に、井上から「(初シェイクスピアが)ロミオでいいの?『ハムレット』もあるよ?」と聞かれ、きっぱりと「どちらも運命と対峙するけど、(『ロミオとジュリエット』は)自分の行動によって全てが変わっていく。そっちの方がいまの僕には必要です」と答えたとそうで、本作への並々ならぬ思いが伝わってくる。藤野もこの作品への熱い思いを隠そうとしない。出会いと情熱的な恋、悲劇的な死がわずか数日の間に描かれることに触れ「濃縮されているからこそ熱量がある。コロナが数年、続く中で、なかなか人と会えなかったりして、熱いものや他人と関わる中で生まれるものに鈍感になっている部分があると思うけど、この作品を観て、何かわからないけど新しいことに挑戦したくなったり、走り出すきっかけになったらと思っています」と言葉に力を込めた。取材・文:黒豆直樹撮影:山口侑紀(W)
2023年05月15日舞台『ロミオとジュリエット』が、9月から10月にかけて東京ほか5都市で上演されることが決定した。『ロミオとジュリエット』は、ウィリアム・シェイクスピアの代表作のひとつで、若者の疾走する激しくもたった5日間の恋の結末を描いた作品。映画・バレエ・音楽など様々な芸術に影響を与えた本作を、故蜷川幸雄の演出助手・演出補を務めた井上尊晶が演出を手掛ける。主演のロミオ役には、初のシェイクスピア劇に挑む高杉真宙。「若さゆえの葛藤と愚直さが愛おしく、僕も僕自身がどのように演じるのか楽しみ」と意気込みを語った。ジュリエット役には若手実力派俳優の中でも輝きを増している藤野涼子。「ジュリエットの純粋で情熱的にロミオを愛する気持ちを、自分が持っているものに重ねて演じられたら」と気合十分だ。併せて、公開されたメインビジュアルは、《ヒビ》 が特徴的な作品を生み出す現代アーティストのAKI山(AKIY)とのコラボレーションとなっている。公演は、東京・有楽町よみうりホール、大阪・森ノ宮ピロティホール、富山・富山県民会館、愛知・東海市芸術劇場、福岡・キャナルシティ劇場、宮城・電力ホールにて上演。詳細は後日発表される。<コメント>■高杉真宙:ロミオ(モンタギュー家の息子)この度、舞台『ロミオとジュリエット』にて、ロミオ役を演じさせて頂くことになりました。さまざまな方達が演じてきた、さまざまな方達が知っている物語。若さゆえの葛藤と愚直さが愛おしく、僕も僕自身がどのように演じるのか楽しみです。藤野さんと一緒に真っ直ぐ、未来を見たロミオとジュリエットを知っていきたいと思います。■藤野涼子:ジュリエット(キャピュレット家の娘)出演が決まったと聞いたとき、あまりにも嬉しくて、大きな声を出してしまい、周りの人がびっくりしていました(笑)。14歳のジュリエットの純粋で情熱的にロミオを愛する気持ちを、自分が持っているものに重ねて演じられたらと思っています。シェイクスピアはすごく難しそうなイメージがあると思いますが、今の自分たちの悩みなどがそのまま台詞として出ていてリンクすることもあり、お客様は、この作品を通して共感できる部分や自分の体験を重ねるものがたくさんあるのではと思っています。演出の井上さんともロミオ役の高杉さんとも初めてお仕事をさせて頂きます。スチール撮影で初めてお二人とお会いしてお二人ともやわらかな雰囲気で、心を通わせることができそうだなと今から稽古が楽しみです。■演出:井上尊晶演劇は、開演したら誰にも止めることができない。ヤジが飛ぼうが、石が飛んでこようが……役者たちは、全てを曝して突っ走らなければならない――これは、ロミオとジュリエットそのものの姿じゃないか。ならば、僕らスタッフ、高杉くんと藤野さんとで、このシェイクスピアの言葉を全身全霊で劇場に起ち上がらせ、千人の観客の眼差しに耐え得る作品にしなければと考えています。劇場で、お待ちしています。「世界はすべて一つの舞台、人はみな役者にすぎぬ。」(W・シェイクスピア)■画:AKI山(AKIY)私が作品に込める《ヒビ》とは全ての物事の始まりであり、一人一人が覗き込むことのできる無限の可能性のきっかけです。私の役割とは、そんな可能性を受け取ってもらうための新しい日々を作っていくことだと想います。私の作品、コンセプトともに、今回の宣伝ビジュアルを作成される際に気に入っていただき大変光栄に思います。<公演情報>舞台『ロミオとジュリエット』9月・10月 上演作:ウィリアム・シェイクスピア翻訳:松岡和子演出:井上尊晶画:AKI山(AKIY)出演:高杉真宙、藤野涼子 ほか【公演会場】東京・有楽町よみうりホール大阪・森ノ宮ピロティホール富山・富山県民会館愛知・東海市芸術劇場福岡・キャナルシティ劇場宮城・電力ホール公式HP:公式Twitter:
2023年05月08日ウィリアム・シェイクスピアの代表作「ロミオとジュリエット」が、高杉真宙主演で9月・10月、東京ほか5都市で舞台公演が行われることが決定した。若者の疾走する激しくもたった5日間の恋の結末を描いたこの作品は、映画・バレエ・音楽など、様々な芸術に影響を与えた傑作。今回の舞台では、蜷川幸雄の演出助手・演出補としてシェイクスピア劇を一番間近で体感してきた井上尊晶を演出に迎えた。ロミオ役を務める高杉さんは、「賭ケグルイ」シリーズや「PICU 小児集中治療室」などに出演、現在は、松野千冬役で出演する『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』が公開中、来年の大河ドラマ「光る君へ」の出演も決定している。着実にキャリアを重ねる彼が今回、初のシェイクスピア劇に挑む。ジュリエット役には、『ソロモンの偽証』のオーデイションで抜擢され主演デビューした藤野涼子が務める。高杉さんは「さまざまな方達が演じてきた、さまざまな方達が知っている物語。若さゆえの葛藤と愚直さが愛おしく、僕も僕自身がどのように演じるのか楽しみです。藤野さんと一緒に真っ直ぐ、未来を見たロミオとジュリエットを知っていきたいと思います」と意気込み、藤野さんも「14歳のジュリエットの純粋で情熱的にロミオを愛する気持ちを、自分が持っているものに重ねて演じられたらと思っています」とコメントを寄せた。本公演は、9月・10月、有楽町よみうりホールをはじめ、大阪・森ノ宮ピロティホール、富山・富山県民会館、愛知・東海市芸術劇場、福岡・キャナルシティ劇場、仙台・電力ホールにて上演。チケット情報やそのほかキャストなど、公演詳細は後日発表となる。合わせて公開されたメインビジュアルは、ヒビが特徴的な作品を生み出す現代アーティスト・AKI山(AKIY)による作品とのコラボレーションとなっている。舞台「ロミオとジュリエット」あらすじヴェローナにはキャピュレット家とモンタギュー家という敵対する名家があった。 モンタギュー家のロミオ(高杉真宙)は、キャピュレット家の仮面舞踏会に友人のマキューシオ、ベンヴォーリオとともにしぶしぶ忍び込む。そこでジュリエットの従兄弟であるティボルトに見つかり、ティボルトの敵対心の強さから一触即発となるがキャピュレット卿になだめられ、その場は収まった。舞踏会で偶然、キャピュレットの令嬢であるジュリエット(藤野涼子)と出会ったロミオ。2人は、お互いに何者かを知らぬまま、出会った瞬間に恋におちるが、すぐにお互いが敵同士の家であることを知る。 ジュリエットへの熱い想いに駆り立てられその場を立ち去りがたいロミオは、舞踏会の後、キャピュレット家に忍び込み、偶然、ジュリエットの部屋のバルコニー下に辿り着く。バルコニーではジュリエットがひとりでロミオへの愛を語り、恋した相手が敵の家の者であることを嘆いていた。それを聞いたロミオはたまらずに彼女の前に姿を現し、二人は愛を誓い合う。ロミオからこの恋の相談を受けたロレンス神父は、2人の恋に両家の不和を終わらせる希望の光があるのではと考え、手助けをすることを決める。 ロレンス神父のもと、二人だけの結婚式を挙げたロミオは、その帰り道ティボルトと出くわす。ロミオは、血縁関係となったティボルトとのいさかいを避けようとするが、その場にいたマキューシオは、ロミオのそんな煮え切らない態度に苛立ちながら、ティボルトと喧嘩となる。舞台「ロミオとジュリエット」は9月&10月上演予定(東京・有楽町よみうりホールほか5都市で上演)。(cinemacafe.net)
2023年05月05日5月27日(土) 東京有楽町の劇場『I’M A SHOW』で開催される藤井隆と松本隆によるイベント『藤井隆 meets 松本隆「ロミオ道行」~再演&外伝~』に、音楽監督として本間昭光が出演することが決定した。本公演は、シティ・ポップ、歌謡曲といったJ-POPの様々な魅力が詰まった藤井隆の1stアルバム『ロミオ道行』にスポットを当てたトーク&ライブ。2002 年にリリースされた同アルバムは、ボーナストラックのシングル「ナンダカンダ」「アイモカワラズ」を除き、全10曲を松本隆がプロデュース。本間昭光は、同アルバムに「絶望グッドバイ」を含む3曲の編曲と2曲の作曲で関わり、藤井の1stコンサートの音楽監督もつとめた立役者の一人だ。本公演ではキーボードを担当するほか、トークパートにも出演。また、来場者限定特典として配布されるスペシャルCD「負けるなハイジ」の作編曲も手掛けている。また、今回リリックスピーカーを開発したCOTODAMA社の「Lyric Sync Technology」という技術協力を受けて、ステージ上に歌詞を投射する演出を実施。作詞家・松本隆の詞の世界を様々な角度から味わうことが出来るイベントとなっている。チケットは、現在先行受付を実施中。一般販売は、4月15日(土) 10時よりスタート。<コメント>■藤井隆歌の活動を始められたのはデビュー曲「ナンダカンダ」のおかげで、今も歌の活動が出来ているのはデビューアルバム『ロミオ道行』のおかげなんです。レコーディングの日々を今も覚えています。初めてのコンサートで緊張していたのもはっきりと覚えています。長く繋がっていてくださってる方が今回このステージを企画してくださいました。きっと緊張すると思いますが、松本隆さん、本間昭光さんとそして、長く応援してくださってる方々とまたいつまでも覚えているようなステージになれば良いな。と考えています。■松本隆藤井隆は元祖昭和アイドル好きで、深夜テレビでぼくの名前を連呼してくれた。その彼が歌を歌うので詞を書いてほしいという。これは頑張っていいものを作らねばと張り切ってしまった。ぼくが張り切ると、ビッグセールスはしないが、ほぼ永遠に名盤として歴史に刻まれるアルバムが完成してしまう。『ロミオ道行』というアルバムは、詞的にも音楽的にも水準高いものになった。特にキリンジ兄が詞先でいい曲をつけてくれたこと。亡くなった筒美京平さんが期待通りの傑作を作ってくれたことが印象に残ってる。もちろん藤井くんはスーパーアイドルとしての活躍は言うまでもなく、音楽プロデューサーとして成長してくれたことが嬉しい。■本間昭光久しぶりの藤井くんとのセッション、心から楽しみにしています。今聴いても、『ロミオ道行』は制作者全員の心のこもった名盤です。そして「負けるなハイジ」は、20年前にライブ限定楽曲として書き下ろしたものですが、今回のレコーディングバージョンは、当時のライブ音源を聴き返して、2023年版としてリアレンジをした作品になっています。皆さんもこれを機会に改めてお聴きいただければ嬉しいです。<イベント情報>『藤井隆 meets 松本隆「ロミオ道行」~再演&外伝~』5月27日(土) 東京・I’M A SHOW1. 開場 13:00 / 開演 14:002. 開場 17:00 / 開演 18:00出演:藤井隆トークゲスト:松本隆音楽監督:本間昭光【チケット料金】指定席:7,800円(スペシャルCD付/税込)※別途ドリンク代600円必要※未就学児童入場不可チケットはこちら:問合せ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日 12:00~15:00)
2023年04月04日アナ スイ(ANNA SUI)は、『ロミオとジュリエット』をイメージしたアクセサリーを全国百貨店のアナ スイアクセサリー売場ほかにて発売。『ロミオとジュリエット』イメージのアクセサリーアナ スイから、不朽の名作『ロミオとジュリエット』の物語の世界に着想を得たアクセサリーが登場。ディテールや素材使いにこだわりを詰め込んだロマンティックなネックレスやリングなどを展開する。“毒の小瓶”ネックレス中でも注目したいのは、ジュリエットが仮死状態に陥るため服用する“毒の小瓶”にインスパイアされたネックレス。トップのメタル部分はアンティーク調に仕上げ、高級感を演出した。“バルコニー”ブローチ2人が愛を囁き合うバルコニーをモチーフにしたブローチもラインナップ。ゴシック調の装飾に、蔦薔薇や蝶を組み合わせている。ハート&スカルモチーフのチョーカーネックレスその他、ハートとスカルモチーフのリングやチョーカーネックレス、『ロミオとジュリエット』に登場する小夜鳴き鳥・ナイチンゲールとクロスモチーフをあしらったネックレスなども展開される。【詳細】アナ スイの新作アクセサリー発売時期:2023年2月中旬取扱店舗:全国百貨店のアナ スイアクセサリー売場、公式オンラインストア 他価格例:・毒の小瓶ネックレス 27,500円・バルコニーのブローチ 15,400円・ナイチンゲールのネックレス 15,400円・ハートリング 13,200円
2023年02月27日劇場公開25周年を記念し、今年のバレンタイン時期に2週間限定で3Dの大スクリーンで蘇る『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』。本作は、レオナルド・ディカプリオ演じる画家志望の青年ジャックとケイト・ウィンスレット演じる上流階級の娘ローズの悲劇的な身分違いの愛をはじめ、今日まで描かれてきた様々な愛を描いた映画をピックアップした。敵同士の争いの中で生まれる愛関わってはいけないはずの相手と出会い、恋に落ちてしまうーーそんな愛を描いた作品は多く存在する。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーが共演した『Mr.&Mrs.スミス』(2005)は、運命的な出会いを果たして結婚した後に、対立組織の暗殺者同士だったことが発覚してしまう物語。暗殺対象者だと頭では理解しつつも、愛してしまった夫婦だからこその葛藤が切なくもちょっぴりファニー。現代版『ロミオ+ジュリエット』(1996)は、抗争が絶えないマフィア同士にも関わらず、ロミオ(レオナルド・ディカプリオ)が敵マフィアのジュリエット(クレア・デーンズ)にひと目ぼれしてしまい、人目をしのんで愛を育むも悲劇的な結末を迎える。敵同士で恋に落ちてしまうというストーリーは、映画に限らず小説や漫画でも度々描かれる普遍的なテーマであり、ハラハラドキドキの恋愛物語に古今東西、人々が夢中になってしまうのだろう。ほかにも代表的な作品として、敵同士の恋人が争いの中で愛を深め、衝撃のラストへと進んでいく「ウェスト・サイド・ストーリー」がある。1957年にブロードウェイで初演を迎えると、躍動感あふれる演出やストーリー性の高さで瞬く間に話題になり、今日に至るまで長きに渡り世界中で上演され、日本でも劇団四季や宝塚歌劇団など名だたる劇団で上演されてきた。『ウエスト・サイド・ストーリー』(C)2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.1961年には『ウエスト・サイド物語』として初の映画化がされ、2021年にはハリウッドの巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督の手により『ウエスト・サイド・ストーリー』として再度の映画化。絶対に許されない恋だからこそ燃え上がる2人の恋愛は、周りの人々の運命までもを変えてしまうほどの大きな渦となり、やがて衝撃のラストへと向かっていく。障壁があればあるほど渇望も大きくなり、よりドラマティックな恋愛模様となっていくのだ。叶うはずのない身分違いの愛の行方は―古来より存在する階級社会。家柄など序列によって区別され、絶対的な制度の下管理されていた歴史がある。ある国では貴族と平民の結婚は認められず、時には言葉を交わすことすら罪となった。そんな縛りの中でも関係なく落ちてしまうのが恋。「ロミオとジュリエット」は言わずもがな身分違いのラブストーリーの代表格だが、オードリー・ヘップバーンの名を知らしめた『ローマの休日』(1953)では、王位継承者である王女と一介の新聞記者のたった1日だけの恋物語。身分違いだからこその切なさとほろ苦い甘さは人々の心に焼き付いた。『ローマの休日』-(C) 1953 Paramount Pictures Corporation. All Rights Reserved.ライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムスが贈る『きみに読む物語』(2005)では、1940年代のアメリカを舞台に恋に落ちた上流階級の娘と庶民の青年の人生を描いた作品。わかっていても止められない想いや、親の言いつけと正直な気持ちの狭間で揺れる恋心、そして、その後の運命に多くの人々が共感を寄せた。身分違いでも燃えあがってしまう恋愛物語を語るに外せないのは、公開から約25年が経った今なお日本の洋画歴代興行収入1位(262億円※興行通信社より)を守り続けている『タイタニック』(1997)だ。本作は1912年に実際に起きたタイタニック号沈没事故をベースに、新天地アメリカを目指す画家志望の青年ジャック(レオナルド・ディカプリオ)と上流階級の娘ローズ(ケイト・ウィンスレット)の愛の物語を描いたスペクタクル超大作。もとは上流階級ながらも火の車だった家計を助けるため、母親の言いつけで望まぬ結婚を強いられるローズは、自由のない未来に絶望するがジャックに救われ、恋に落ちる。最も身分の低い者がいる三等客室に滞在するジャックも美しく聡明なローズにひと目ぼれし、お互いの愛は燃え上がる。しかし、ローズを金持ちと結婚させたい母親や、庶民を見下す婚約者の妨害に阻まれ、2人の恋愛は困難を極める。豪華客船の中をかいくぐって繰り広げられる恋模様に観客はドキドキの連続に巻き込まれ、純粋に想いあうジャックとローズの愛は話題を呼んだ。タイタニック号沈没によって引き裂かれる2人の悲劇的なラブストーリーは、これまで世界中の感動を誘い、映画史に残る名作となっている。『タイタニック:ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター』は全国にて3D公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ウエスト・サイド・ストーリー 2022年2月11日より全国にて公開© 2021 20th Century Studios. All Rights Reserved.タイタニック ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios.
2023年02月11日舞台『ロミオ&ジュリエット』の取材会が27日に東京・Bunkamura シアターコクーンにて行われ、W主演を務めるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE・長谷川慎と北乃きいのほか、中尾暢樹、小松準弥、石川凌雅、京典和玖、若杉宏ニ、紺野まひる、鈴木省吾、美羽あさひ、野口かおる、松村雄基、山崎樹範、演出のアレクサンドラ・ラター氏が登場した。世界でもっとも有名な劇作家・シェイクスピアの不朽の名作『ロミオとジュリエット』を原作にした同作。フレッシュなキャスト陣が、ピュアな恋人たちのロマンスや若者たちのやり場のない情熱と葛藤を、芝居とダンスを融合させたムーブメントで表現する。宮崎駿監督が『もののけ姫』の舞台化を初めて認めたことで話題を集めた、イギリス出身のアレクサンドラ氏が演出を務める。今作が舞台初主演となる長谷川は、「初めに台本を読んだときは、何を言っているのか、さっぱりわからなくて混乱してました」とシェイクスピア作品の難しさに直面したことを告白。アレクサンドラ氏の演出のおかげで難解なセリフを紐解くことができたと明かし、「自分がセリフで困っているところを、英語でかみ砕いて違った表現で教えてくれて、意味がわかったことで自分の中に落とし込みながら演じることができました」と感謝を伝えた。また、ライブや大事な撮影に赤の勝負パンツで臨むことで知られる長谷川。報道陣から“初日にはく勝負パンツの色は?”という質問が飛ぶと、「赤ですね……というか、今も赤をはいてます。今日(公開ゲネプロ)もお客さんはいないですが本番なので、今日から2月12日の千秋楽まで、毎日“赤パン”でがんばります!」と気合いをのぞかせた。長谷川の勝負パンツトークで盛り上がっていると、共演の野口が「いつも勝負のときは赤なんですか?」と報道陣さながらに質問。すると、すかさず山崎が「どちらの媒体の方ですか?」とツッコミを入れ、笑いを誘った。
2023年01月28日1968年公開の『ロミオとジュリエット』でタイトルロールを演じたレナード・ホワイティング(72)とオリヴィア・ハッセー(71)が、未成年だった頃に撮影された同作のヌードシーンをめぐり、パラマウント・ピクチャーズを提訴した。2人は撮影当時、それぞれ16歳と15歳だった。昨年12月30日、カリフォルニア州サンタモニカの上級裁判所に提出された訴状によると、2人はパラマウントに対して搾取、セクハラ、詐欺、性的虐待、不注意、未成年者のヌード画像の配布をしたとして訴えており、「パラマウントは、未成年の被雇用者を子どもの性的搾取から守る義務を負っていた」と主張している。映画の公開から50年以上にわたって精神的苦痛を受け、仕事の機会も失ったという2人。パラマウントに5億ドルを超える損害賠償を求めていると報じられている。問題のシーンで、監督のフランコ・ゼフィレッリは「ヌードシーンはない」と断言し、その代わりに肌と同じ色の下着を着て撮影することが決まっていた。しかし撮影の最終日に、ゼフィレッリが2人にボディメイクを施したヌードで撮影しなければ「映画が失敗に終わる」と言ったことが明かされている。また、ゼフィレッリはカメラの位置を偽り、2人は知らないうちにヌードを撮られており、完成した映画にはオリヴィアの胸とレナードの臀部の映像が収められていたという。(賀来比呂美)
2023年01月05日