ついこの間、打ち合わせをするとき、アイデアを紙に書くとき、ワクワクさせてくれるペンに出会った。 「Retro 1951」という、アメリカのペンのブランドのもの。お店で見つけるまで知らず、完全な一目惚れ。ジョージ・カーソティスという方が1990年に創ったブランドらしい。 まず、トランプモチーフが好きなわたしにとっては、この見た目だけでズキュン。 そしてお姉さんが箱をご用意しますねと持ってきてくれた箱が、これまたかわいい筒のデザイン! 他にもジョーカー、エース、クイーン、ジャックもあって、これはコンプリートするしかない。 最近はシーリングワックスにもハマっていて、手紙を書いたらペタリ。 最初は失敗ばかりだったけれど、ようやく綺麗にできるように。 この流れでお気に入りの文房具を紹介してしまおう。 あまり公に言ったことはないけれど、わたしはパンダがとてもすきで、これは友人からのプレゼント。 見る角度を変えると、立体的に浮き出て見えるノート。この何ともいえないキッチュな感じがたまらなく、もったいなくて使えない。昔、大中という雑貨屋さんがあり、通ってはパンダグッズを集めてたっけ。。(懐) そして最後はコラージュの時も使用する、必殺サークルカッター。 上の突起を押さえ、ぐるぐると回すと円に切れる優れもの。綺麗に切れると快感で、無になってひたすら円を切りたくなる。 作品作りにもいろいろな文房具を使ううえ、昔から文房具はつい買ってしまう性。すきなデザインのものを使うと、それだけでモチベーションに繋がるから大事だなと思う。 古書をめくると四つ葉のクローバーが出てきたので、また文房具屋さんで、いい出会いがありそうな予感。 WEB
2019年04月25日賛否両論だと思うけれど、わたしは剥製がすきだ。 丁寧に作られている剥製はまるで生きているかのよう。わたしはアンティーク屋さんでいつも探している。 昔から動物図鑑を眺めるのがすきで、剥製は普段触れない生き物でも触りながら観察できるのがまたいい。 今日はわたしのアトリエに住んでいる剥製たちを。 ポーランドのうさぎちゃん。立ち姿とぽってりした体格、くりくりおめめがチャームポイント。 フランスの小鳥ちゃん。この色合いが鮮やかで美しくてお気に入り。 チェコのオオヤマネさん。ひょうきんな感じの表情と、尻尾がまたかわいい。 昔飼っていた子に似ている、シマリスくん。小学生のときシマリスを3匹飼っていたので、この子を見ると思い出す。 上段、モルモットちゃんとイタチさん。下段からふたりの様子を見ているキツネくん。 ちなみにキツネは「コン太」というなまえ。それぞれの切り取っている仕草がとても◎ 最後はモモイロインコさん。この自然の発色と思えないほどのピンク、とにかく美しい。 みんなが寝静まった夜中には、きっと飛んだり遊んだりしているのだろうな~。 次に仲間入りするのは、どんな子か今から出会いが楽しみだ。 WEB
2019年04月15日わたしはとにかく、本がすきだ。 作品に使う素材はもちろん、職業柄インスピレーションとしても、大事な相棒。 レコード(これについても今度書きたいと思う)でよくある、ジャケ買いは本でもよくある。中身が読めなくても、ジャケがよければお迎えしてしまう。 今日は最近のお気に入りの本たちを。 わたしがコラージュを始めるきっかけとなった、ロシア構成主義の本たち。図録のなかだけの存在だったけれど、最近ついに実物をお迎えすることに! 何十年も前とは思えないほどの、かっこよさ。 こちらはwebで画像だけ発見し、いつかいつかと思っていたら、発見!色合いと構図がたまらない。 こちらは変わってポーランド。コラージュが表紙に使われていて、ポーランドだからこその毒っ気もお気に入り。 わたしにとっての本は、形として傍にあるだけで、奮起させてくれたり安心させてくれる存在。 さて、今日はどの本と過ごそうかな。 WEB
2019年03月04日その子は、雪の降る寒い12月に突然やってきた。 わたしは東京で展示中で、喫茶店を営む夫からまさかの連絡。 「お店の玄関の前にねこがいたから、ひとまず保護したよ」 よほどお腹が空いていたのか、送ってもらった動画を見ると、声を出しながら必死にごはんを食べている。 茶トラの女の子。名前も年齢も、どこからやってきたのかも謎な子。 いつか飼いたいなとは思っていたものの、お互いねこは飼ったことがなく、最初は里親を探すことも考えた。 一晩、夫が一緒に過ごして話し合った結果、家族として迎え入れることに。名前は茶々(チャチャ)に決まり。 動物病院の先生によると、推定5歳。まだ子猫のように見えて、わたしの妹かと思ったら、人間の年齢に換算すると、まさかのお姉さん。 ふと見ると置物みたいだったり...作業をしていると、同じ目線に来てみたり...とにかく、かわいくて仕方ない。親ばかとはこのことなのね... 帰りを待っていてくれる子がいることは、幸せだ。これからも、どうぞよろしくね。 WEB
2019年02月19日今回は函館にあるアトリエを紹介します。 函館にご縁ができたのは、2016年のこと。個展のお誘いをいただき、初の北海道へ行くことに。 函館は港町ということもあるのか、わたしの地元の横浜と街の雰囲気がどこか似ていて、自然も豊かでとても落ち着き、さらには展示で関わってくれた方々がみんな柔らかくて、それから函館の虜に。 今はご覧の通りスノーワールドですが、東京にいると雪を見る機会があまりないので、真っ白な光景はとても美しくて癒されます。そして夏は東京から逃亡し、心地よく。(←これ重要!) アトリエはインスピレーションにしている本たち、だいすきなアンティークのものたちに囲まれ、ここに居るだけで幸せ。 表紙のビジュアルが不思議でインパクトのあるこちらは、GIUSEPPE PINOのポートレート写真集。その時の気分で書見台に飾る本を変えてみたり。 そして最近、兵庫にあるアンティークショップ「Sibora」さんからお迎えしたマリア様と、神保町にあるセレクトショップ「FESTINA LENTE」さんから、人型オブジェも仲間入り。 ああ、かわいいな。 こうして、どんどんすきなものが増えてゆくアトリエ。そろそろ壁の色もまた増やそうと企み中です。 WEB
2019年01月27日こんにちは、コラージュアーティスト・グラフィックデザイナーのM!DOR!です。 以前、PeLuLuさんでインタビューを掲載していただいたご縁もあり(記事はこちら→ )、これからコラムを書かせていただくことになりました。 制作のこと、すきなもの、インスピレーションなどなど、いろいろなことを書いていきますので、よろしくお願いします! わたしは普段、主に1700~1940年ごろの紙ものを素材に作品を制作しています。 制作しているときは、自然と机の上もコラージュ状態。当時の紙ものをコピーせず、そのものを使用しているので、使えるのは一度きり。ひとつずつ丁寧に、ひたすら切る!切る!切る!の繰り返しです。 制作している間に、影と素材で遊んでみたり。 平面作品はもちろん、数年前から立体作品も作るようになり、楽しさ倍増。ガラスドームや木箱などを使い、そのなかに小さな世界を作っています。 立体作品にした時の影遊びが、またすきな時間。光を当てる角度や間隔によって変わる、もうひとつの世界。 次回はアトリエについて書こうと思いますので、どうぞお楽しみに。 WEB
2019年01月20日ー 女性ならではの繊細な感性で、様々な美しいプロダクトを生み出す女性クリエイターたち。新連載【Creation by Ladies】では、そんな彼女たちの作品...そしてその作品に込められた想いや背景を紹介していきます。 ——————————————— 第5回目は、唯一無二の世界観に釘付け!コラージュアーティストのM!DOR!さん。 ノスタルジックな雰囲気のヴィンテージフォトやヴィンテージイラストの数々。主に1800年〜1950年代のものであるにも関わらず、絶妙なバランスによってぐっと現代的に、そして洗練された空気を纏う作品の数々。それらを手作業で生み出し続けるのは、コラージュアーティストのM!DOR!さんだ。 — 「作品は自分の中の感覚や感情から生まれるため、『住人』と呼んでいるんです。」 そう語るM!DOR!さん。 現在彼女は個展で作品を発表するほか、ロックバンドのツアーパンフレットやファッションブランドのカタログ、ファッションビルのウインドウディスプレイ、テキスタイルデザインやCDジャケットのアートワーク、そして本や雑誌の装丁等も多数手がけ、活動の幅を広げている。 ー 「こちらは日本ヴォーグ社が運営している「てのこと」というプロジェクトとコラボレーションして制作したスカーフ。本のページがそのままスカーフになったようなデザインで、「Book Story」と名付けました。主にフランスの古い素材をコラージュしたテキスタイルで、どこで折ってもストーリー性のあるデザインに仕上げています。」 ー 「古い丸いケースを満月に見立て制作した、立体の住人。蚤の市でケースに出会い、その時にすでにイメージが浮かびました。傘の船に乗り、夜空をお散歩している物語。」 ー 「本のなかの挿絵たちが飛び出してきたような住人。女の子が覗く先には...ゆかいで奇妙な世界が広がっています。本がだいすきなので舞台としてよく使用します。」 ー 「オリジナルグッズとして、ポストカードを制作しました。丸い形のポストカードは手紙を書いても飾っても良いですよね!古い星座表は見ているだけでうっとりしてしまいます。宇宙モチーフも好きで、よく使用します。」 ー 「こちらは、昔実験で使われていたガラスの器具を使用して作成した、立体の住人。女性の首元にはドライフラワーのネックレスを。お花から生まれた女性の周りにはいつも蝶が舞っている、というイメージです。立体は影も楽しく、また違った表情を見せてくれますね。」 ー 「山内マリコさん著『かわいい結婚』。装丁画を制作させていただいた本です。単行本が先に出版され、その装丁画も制作させていただいたのですが、単行本とはまた違うコラージュにしてみました。トランプもモチーフとしてとても好き。」 ー 「こちらも本の住人。1行ずつ切り抜き、反対側のページの文章と繋げることで文章も奇妙なコラージュに。本の中で繰り広げられる、運動会みたいなイメージ。」 ー 「代官山のジュエリーショップ「8(eight)」さんで開催した個展の様子です。ショップカードや包装紙のデザインを制作させていただいたご縁で、毎年1回、個展を開催しています。ぼんやりと青く光っているところは、立体を影でも演出しています。」 ー 「自分のZINEのおまけとして付けたCDの盤面。展示の際に流していたBGMが収録されています。」 ー 「こちらも本をくり抜いた住人。見ている方が本の世界に入ってしまったような、そんな感覚になるように制作しました。いたずら好きな住人たちです。」 ー 「アトリエにある、自分のお気に入りを詰め込んだ棚。好きなものを見ているだけでインスピレーションが湧いてきます。棚の下段に並んでいる女性の顔のモチーフは尊敬しているイタリアのデザイナーFornasettiのもの。最近特にコレクションしているものです。」 ー 「こちらもアトリエの棚。今まで集めてきたアンティークの雑貨と、好きな表紙の本たちを。その時その時にこれと思ったものを入れ替えし、今の自分はどんなものに興味があり、どんなものが好きなのか、一目で客観的にわかるのがおもしろいです。」 紙であったり、立体であったり…彼女の生み出す『住人』は様々な形で表現されている。 そのどれもが、彼らのこれまで過ごしてきた長い時間と沢山の物語をそれぞれに秘め、そして現代にもう一度命を吹き込まれる事によって、この唯一無二の世界観を構築しているのではないだろうか。 コラージュアーティスト / グラフィックデザイナー:M!DOR! 1986年、横浜生まれ。文化女子大学編集デザインコース卒。デザイン事務所に5年間勤務したのち、2010年よりコラージュアーティストとして活動開始。現在は個展で作品を発表するほか、ロックバンドのツアーパンフレットやファッションブランドのカタログ、ファッションビルのウインドウディスプレイ、テキスタイルデザインやCDジャケットのアートワーク、そして本や雑誌の装丁等も多数手がけ、活動の幅を広げている。 HP::
2018年07月31日