第68回カンヌ国際映画祭“ある視点”部門で監督賞を受賞した『岸辺の旅』の初日舞台あいさつが10月1日に、都内で行われ、黒沢清監督をはじめ、夫婦役でW主演する深津絵里と浅野忠信、小松政夫、柄本明が出席した。湯本香樹実による同名小説を原作に、3年間の失踪を経て、突然「俺、死んだよ」と告げに帰ってきた夫(浅野)とその妻(深津)がささやかな旅路に出かける姿を描く。深津と浅野は、三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』で共演しており、「あれ以来共演したいと思っていたし、今回相手が深津さんじゃなければ、どうなっていたか…。思いがこうして花開いて、絆を深めることができた」(浅野)、「ありがたいお言葉。愛に形はないけれど、絶対的に強いものだし、愛こそすべてだと分かる映画」(深津)と互いに敬意を払った。ベテラン俳優の小松と柄本は、そろって「何度もNGを出して迷惑をかけた」と恐縮しきり。それでも、「浅野さんにおんぶされるシーンで何度もNGになったが、今ではそれが一番のお気に入りになった」(小松)、「10回、20回NG出したシーンもあるが、黒沢監督のことが大好きなので、NG出しても不思議と申し訳ないと思わなくて(笑)」(柄本)と大御所らしい貫録を見せつけた。本作で日本人初の栄誉に輝いた黒沢監督は、「すばらしい原作、スタッフ、キャストにめぐり合い、幸せな経験をした」と感慨しきりで、「大げさな言い方かもしれないが、この幸せを皆さんにおすそ分けしたい。すべての登場人物が幸せではないが、それも含めて最終的に『この作品を見て、良かった』と思ってもらえれば」と締めくくった。『岸辺の旅』テアトル新宿ほか公開中取材・文・写真:内田 涼
2015年10月01日2016年に脚本・三谷幸喜、主演・堺雅人で注目を集めるNHK大河ドラマ「真田丸」。老若男女を問わぬ人気を誇り、これまで数々の小説・漫画・ゲーム・ドラマ・映画で描かれてきた伝説の戦国武将、真田幸村の原点といわれた講談が、『映画 講談・難波戦記 -真田幸村 紅蓮の猛将-』として劇場公開されることになり、その予告編が解禁となった。2015年、幸村没&大坂夏の陣から400年を迎え、来年の大河ドラマ「真田丸」の放映に向けて、改めて大きな注目を浴びている真田幸村。徳川家康という強大な権力を持つ男の首にあと一歩のところまで迫ったという江戸時代より語り継がれている禁断の物語を、日本が誇る話芸・講談という形で紡いだのが「講談・難波戦記」だ。日本の伝統芸能の講談は、演者は高座におかれた釈台と呼ばれる机の前に座り、“張り扇”でそれを叩いて調子を取りながら、話を読み聞かせる。主には歴史に関する演目で、幸村はもちろん、水戸黄門、大岡越前、国定忠治、柳生十兵衛といった時代劇のヒーローは、講談から語り継がれてきた。幸村の凄まじい生き様を口舌鮮やかに語りつくすのは、伝統を引き継ぎつつ、新たなる可能性にチャレンジし続ける講談師・旭堂南湖(きょくどう・なんこ)。戦国時代最後の戦い大坂の陣を舞台に、戦場を駆ける幸村、絶体絶命の家康、空を焦がす大坂城…。旭堂南湖の躍動する言葉に導かれれば、見たこともない映像があなたの頭の中に拡がること間違いなし。講談独特の話法「修羅場読み」で描かれる幸村の激しく、凛々しい姿に思いを巡らせてみて。『映画 講談・難波戦記 -真田幸村 紅蓮の猛将-』は11月21日(土)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年10月01日淡々とした静かな夫婦のやり取りから2人の凄みがにじみ出ている。深津絵里は3年もの間、失踪していた夫の帰還にひと言「おかえり」と声を掛け、浅野忠信は妻の作った白玉をほおばりながら「おれ、死んだよ」と告げる。そして、向こう岸へ行ってしまった夫と、こちら側で生きる妻、2人一緒の旅が始まる。黒沢清監督が湯本香樹実の小説を原作に作り上げ、今年のカンヌ国際映画祭ある視点部門”監督賞”を受賞した『岸辺の旅』がまもなく公開となる。過去に『ステキな金縛り』(三谷幸喜監督)、そして『寄生獣』(山崎貴監督)と共演作はあったものの、同じシーンでじっくりと向き合ったことはほとんどなかったという2人が夫婦役を演じた。「淡々とした静かなやり取り」と言っても、決して感情がないわけではない。愛情、喜び、不安、怒り、うしろめたさまで、ひしひしと伝わってくる。映画の開始数分で訪れる“スーパーナチュラル”な再会。2人はほとんど役について話し合うこともなく、これらのシーンに臨んだという。原作を読んで受け取った感覚を大切に妻・瑞希を作り上げていったという深津さんは「死んでしまった夫と旅をすることへの違和感は、最初からあまりなかったですね。一度、死んだ落ち武者と芝居(=『ステキな金縛り』)をしたこともありますし(笑)」と冗談めかしつつ冒頭の夫・優介との再会シーンについて振り返る。「原作を読んだ時からすごく印象的で、このシーン次第でこの映画の全てが決まると思って緊張して臨んだのを覚えています。ただ、瑞希にとっては優介は3年もの間、ずっと会いたいと思い続けてきたので、現れても怖い存在であるはずはないんですね。どこかで彼がもうこの世にいないことを受け止めつつ、慌てたり驚いたりすることもなく当たり前のように受け止めました。『あ、おかえり』という感じで」。この作品に参加した時期はちょうど「役者を始めたばかりの何もわかっていなかった頃にそうしていたように、自分がこれまで積み上げてきたことを大切にして、自分の経験を軸にした役作りを大切にするようになっていた時期だった」と語る浅野さん。優介という役に対しても、脚本にある描写を元に自身の想像を膨らませながら作り上げていった。「あの最初のシーンに意味を持たせるなら、優介の立場で言うなら精一杯の照れ隠しがああいう形になったんじゃないかと思います。じゃあ、そこで演じる上でどうしたかというと何も特別なことはしていません。(幽霊として瑞希の前に現れたという)強烈な事実があるからこそ、僕がヘタに意識して何かをしてはいけないと。そこに描かれていることをただ、やる――その方が衝撃が伝わるんじゃないかと思いました」。互いの芝居、リアクションに関しても「すんなりと入ってきた」と口を揃える2人。初めてここまで深く向き合い、セリフのやり取りをする中で見えてきたのは“似たもの同士”という感覚だった。深津さんは言う。「同世代ということで近しい感覚は持ってましたが、役柄との距離感――入り込み過ぎず、でもきちんと温度を持ってというバランスが自分と似ているなと感じました。『うまくやる』ということを避けようとするところや、目に見えないことがすごく大切だと思っている、そういう部分も同じでした。待ち時間に特別話さなくてもそこにいるだけで安心感がありました。それは夫婦という関係を築く上でとても大事なことですが、浅野さんはそれを“あえて”という風ではなく、体が知っているという感じで自然に理解し、できてしまうんです」。浅野さんは「同世代の俳優さんに対してはどの方にも仲間意識を持っている」と明かすが、特に深津さんとは今回の共演を経て「さらに強い感情を抱いた」とも。「夫婦役でこれだけ強烈な時間を一緒に過ごさせてもらって、もちろん、すぐにでもまたご一緒させていただきたいですが、たとえ共演しなくても常に一緒にいるような感覚がすごく強くあるんですよね。それこそ夫婦じゃないけど(笑)、大変な状況でも『きっと深津さんもなにかやってるだろうな』と思うと心強い。この作品を通じて育めた強い絆が確実にあると思います」。浅野さんにとっては2003年の『アカルイミライ』以来となる黒沢監督作品。先に述べた役作りの話と重なるが、浅野さん自身、このタイミングでの黒沢監督との再会に特別な感慨があるという。「覚えているのは『アカルイミライ』の時、なぜかはわからないけど、それまでの自分のやり方に限界を感じたんです。ありがたいことに周りからは『浅野さんはナチュラルな芝居をしますね』と言っていただけて、自分自身もそれを心掛け、追及していたけど、そこに飽きや限界を感じて、これまでイヤだと思っていた芝居の方向に目を向けたくなったんです。それから12年ほどやってみて、やはりそれも違う、元の自分の芝居の方向性の大切さに気付いて、一方でこの12年はすごく実になった部分もあって、そうした経験を活かしながらこれから…と思った時期にこうして黒沢監督とまたお会いできた。不思議な縁ですね。12年前とはまた違う気持ちで挑みつつ、あの時よりも役を演じることが大変になってるし、まあ自分で大変な方向に行っちゃっているところもあるんですけど(苦笑)、でもそうすることで、その後に返ってくるものがあるんだと気づかせてもらったこの12年だったとも思います」。そんな浅野さんの言葉に深津さんも深くうなずく。深津さんにとっては本作は初めての黒沢作品。また野田秀樹演出の芝居などを通じ互いに面識はありつつも共演したことのなかった蒼井優との初めての、しかも短いながらも強烈な対峙など、40代を迎え、なお作品ごとに“初めて”と積み重ねていくことを楽しんでいる。「20代の時は20代が楽しいと思っていたのと同じように、“いま”が楽しいですね。特にいまの年齢になって、より自分のことがよくわかるし、いろんな感情を知って、役に立つこともありますし、すごく楽しい年代だなと感じています。役柄に関しても、無理をせず、拒否をせず、与えられ、求められているものこそが自分の年相応の役なんだと思っています。求められるままに自然に受け入れているという感じですね」。深津さんは、優介と瑞希の肌の触れ合いを「美しい」と語り、浅野さんはまさに幽霊が少し地上から足を浮かせて、残してきた人間のその後を眺めるかのように「この映画を一番楽しんで見てるのは、間違いなく僕だと思いますよ」と笑う。非日常の設定の中で静かにリアルに紡がれる愛を感じてほしい。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:岸辺の旅 2015年10月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS
2015年09月30日『THE有頂天ホテル』、『ザ・マジックアワー』、『ステキな金縛り』、『清須会議』と日本中をたくさんの笑いと感動で包み込んだ三谷幸喜監督待望の最新作『ギャラクシー街道』。この度、全国公開に先駆けて、本作で宇宙人=ズズに扮するT.M.Revolution(西川貴教)が劇中で歌唱する楽曲も含まれた、オリジナルサウンドトラックをリリースすることが分かった。西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)「うず潮」と地球を結ぶスペース幹線道路・ルート246666、通称“ギャラクシー街道”。かつては活気があったが、開通して150年、老朽化が著しくそろそろ閉鎖のうわさも聞こえている。今日も様々な星から宇宙人たちが“ギャラクシー街道”にやって来る。みんなそれぞれに悩みを抱えた、人間味溢れる異星人だ。そんな街道の中央にひっそりと佇む小さなハンバーガーショップ、サンドサンドバーガー・コスモ店を舞台に、そこで働く人々と客たちが織りなす、宇宙人模様。スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペースドクター、スペース役人、スペースシンガーに、スペースパートタイムのおばさん…宇宙人だらけの三谷流スペースファンタジーの幕が上がる!主人公、ハンバーガー店主・ノアを務めるのは、 NHKドラマ「新選組!」、ドラマ「合い言葉は勇気」、『THE 有頂天ホテル』など三谷監督(脚本)作品に数々出演する「SMAP」の香取慎吾。ヒロインでノアの妻・ノエを演じるのは『海街diary』での好演が記憶に新しい綾瀬はるか。そして、ノアがいまの思いを寄せる元恋人・レイに優香。その夫の宇宙人・ババサヒブに梶原善。ノエに思いを寄せるリフォーム業者の宇宙人・メンデスに遠藤憲一。正義の味方であることを隠し続けるスペース警備隊・ハトヤ隊員に小栗旬、その恋人マンモ隊員に秋元才加。上司トチヤマ隊長に阿南健治。まぐろバーガーが大好きなカエル型宇宙人・ズズに西川貴教。ギャラクシー街道の調査にやって来たスペース国土交通省の役人・ハシモトに段田安則。彼にまとわりつく謎の男に浅野和之。ペース客引きゼット(山本耕史)とスペースコールガール・イルマ(田村梨果/ミラクルひかる)に翻弄されるスペースドクターのムタに石丸幹二。さらに、ノアの良き相談相手であるコンピューター「堂本博士」に西田敏行。怒られるとすぐパニックになるスペースパートタイマーのハナさんに大竹しのぶ、と豪華実力派俳優陣が配役され、SF映画史上最も笑える宇宙人だらけのスペースロマンティックコメディを描き出す。今回リリースが決定した本作サウンドトラックは、『ザ・マジックアワー』、『ステキな金縛り』、『清須会議』と三谷監督作品の音楽を手がけてきた荻野清子による劇盤。西川さんが劇中で歌唱する「The End of the Universe/宇宙の果てまで」も収録され、本作の世界観を劇場公開の一足先に堪能することができるようだ。『ギャラクシー街道』オリジナルサウンドトラックは10月21日(水)よりリリース。『ギャラクシー街道』は、10月24日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月24日女優の綾瀬はるかが、8年目の出演となるヘアケアブランド「パンテーン」の最新CMの中で、16歳の頃の写真が初公開されていることが明らかとなった。映画『海街diary』や三谷幸喜監督の『ギャラクシー街道』、NHKで放送される大河ファンタジー「精霊の守り人」など大作への出演が続き、いまや日本を代表する女優のひとりとなった綾瀬さん。本CMの中で16歳の頃の綾瀬さんの“写真”と共演を果たしている。綾瀬さんが出演したのは“あの頃のバージンヘア”の輝きを叶える新CM。必須アミノ酸「ヒスチジン」を配合し、外側のダメージ補修だけでなく、内側に潜むダメージの原因まで取り去ってくれる新パンテーンシリーズにちなみ、カラーリングやパーマでダメージを受ける前の中学や高校時代の頃を思い出しながらそのままで美しい髪型をふり返る。撮影は、2015年5月、都内某所スタジオで実施。監督からの数々の注文にも笑顔で答え、時には現場スタッフ全員を笑顔にさせるようなキュートなダンスを披露したり、外国人スタッフと外国語でコミュニケーションをとるなど、終始楽しい雰囲気で撮影が進行していたという。撮影が深夜に近づいてきたころには、まるでランウェイのようなセットの中でウォーキングをしながらカメラに近づいてきた綾瀬さんはカットの声がかかったところ、突然、キュートなダンスと投げキッスをするなど少し照れながらもおどけてみせたりもしていたようだ。このたび撮影されたCM「“あの頃のバージンヘア”の輝き篇」にちなんで、綾瀬さんの「あの頃」について話を聞いてみると「部活をしていたので、中学校の頃はショートへアでした。走るのは、早かったです。勉強も好きでした」と明かした。さらに役づくりと髪型の関連性を尋ねられると、「髪型も衣装もそうですが、気分が変わるので役に入りやすくさせてくれるひとつのアイテムだと思います」「中学校くらいのころのように、一度バサッと切ってみたいです」と願望も明かした。海外セレブの間でも、“究極の普通”という意味の「ノームコア」ファッションが流行ったり、ソフィア・コッポラやズーイー・デシャネルのように肩肘を張らない、どこか抜け感のある自然なスタイルがトレンドとなっている。ファッションだけでなく、ヘアスタイルでも、どこかに“ゆるさ”を感じる「エフォートレス」な仕上がりが今年のトレンドになっているが、ただの手抜きに見えてしまわぬようにするには髪の“質”も重要になってくるのかもしれない。「“あの頃のバージンヘア”の輝き篇」は現在放映中。(text:cinemacafe.net)
2015年09月11日中谷美紀は誇らしげに自らを「肉体労働者」と呼ぶ。作品に必要とされ、己の身体、表情、声色、全てを駆使して役柄を表現することへの喜びと愛おしさがそこにはあふれている。今年の1月に公開された『繕い裁つ人』もまた彼女にとって大切な愛おしい作品となった。洋裁店の頑固な女主人・市江を演じ、タイトル通り「繕い」「裁つ」という営みの中で多くの発見を手にした。仕事に誇りを持ち、凛と生きる市江の姿は、中谷さんが20年以上にわたって、女優として見せてきた姿とも重なる。つい先日、デビュー以来、在籍してきた事務所を離れ、個人事務所を設立したことが発表された。そして、年が明ければ“不惑”の40歳を迎える。女優として、そしてひとりの女性として、中谷美紀の目にはいま、何が映っているのか?じっくりと話を聞いた。もちろん、洋服を作ることと女優として作品に参加するということは決して同じではない。中谷さんが演じた市江は、お客さんの気持ちを汲みつつ、あくまでも自分一人を責任者として、頑固に己の守るべきものを貫こうとするが、映画作りは共演者やスタッフ、何より全てをジャッジする監督がいてこそ存在する。「理想はやはり、自らの主張を貫くことではなく、本当に尊敬できる作り手さんと出会い、その方の色に染まることだと思います。それには、まず信じられる作り手さんと出会わなくてはならないのですが、その意味で三島(有紀子)監督との出会いは私の財産だなと思います」。中谷さんの初主演映画『BeRLiN』(’95)で当時まだ10代だった中谷さんの姿に衝撃を受け、以来、三島監督は中谷さんとの仕事を熱望。本作の企画が通るとすぐに市江役に中谷さんをオファーしたという。今回、三島監督と出会い、一緒に仕事をする中で、新たに引き出されたと感じる部分は?「監督がとりわけ大切にされていた部分が、市江の“ほころび”を見せるということでした。一見、修道女のような真面目で融通の利かない人間ですが、実は仕事以外ではダメ人間で、家事もろくにできなかったり、おっちょこちょいな部分――実はパジャマ姿の時もよく見るとボタンを掛け違えてるんです(笑)。『こういう人間です』と提示されると、どうしてもステレオタイプにその一面ばかりを演じたくなるものですが、やはり誰でも多面性を持っている。そこをどう演じるかでその人間、物語の豊かさが変わってくるものだと思います。そういった意味で、三島監督からいろんなエッセンスをいただけたと思います」。市江のチャーミングな一面として、お気に入りの喫茶店でチーズケーキをホールごと平らげるというシーンが登場する。これは池辺葵の漫画原作にはない、三島監督によるアイディア。中谷さん自身、ここでの市江の姿に自らを重ね合わせ、大いに共感する。「私も一人で食事をする時間がとても好きなんです。普段、100人近くの方々と接しているので、たまに一人でいたくて、おそば屋さんで一人、心の赴くままに、3枚くらい平らげたりします(笑)。とても幸せな時間なので、市江の気持ちがよくわかりますね。カウンターだけのお店で気配を消して、他人の話をじっと盗み聞きしたりもしています(笑)。お嫁さんや奥さんの愚痴だったり、ずっと別居されていたらしい老夫婦が久しぶりに会って、お互いの誤解を懸命に解いていたり……そんな話にじっと聞き耳を立てています(笑)」。ちなみに、本作に関しては中谷さんの出演が決まり、撮影のためのスケジュールを空けたのち、一度は企画が暗礁に乗り上げ、その後もめどが立たないまま約1年も予定が延びてようやく撮影が行われた。そんな不安定な状況でも、本作に出たいと考えたのは「三島監督がぶれることがなかったから」だった。「1年の延期も闇雲にというのではなく、機が熟して万全の状況で作れるのを待とうということでした。そこでじっくりと考える時間も生まれたでしょうし、監督はロケ地もご自分で探されるんです。(洋裁店のロケに使用された)旧平賀邸もかなり苦労して見つけたそうです(※実際に決定したのは撮影開始直前!)。スタッフは『もうそろそろ妥協してくれないと』と思ったでしょうが(笑)、決して妥協しない。でも、そこにみんな付いていきたいと思いますし、だからこそいいものができるに違いないと思ってるんです」。本作に限らず、中谷さんが作品への出演を決める際に基準としているのは何より「人」だという。「やはり、人生の少なからぬ貴重な時間を作品、監督に捧げることになるので、まず何より、自分が心動かされた作品に携わられたスタッフとお仕事させていただければ、幸せだなと思います。自分のテリトリーの範囲というか、心地よい範囲で演じていれば安全ですし楽ですが、どのみち新しい作品を作るのであれば、新しい扉を開いてくださる方、思いも寄らなかった演出をしてくださる方と出会いたい。撮影が始まってしまえば、暑かったり寒かったり、痛かったり眠れなかったり…つらいことばかりなので(苦笑)、いずれにせよ苦労するなら、それが喜びに変わるような作品に出逢えればと思います」。来年で40歳となるが年齢を重ねることは「楽しいです。20代の頃から40代になるのに憧れていた」と明かす。「たまたま憧れの対象が、年齢を重ねた方が多かったんです。その会話に加わるには20代、30代でまだ切符をいただけてない気がしていて、40代になれば憧れる世界に少しは近づけるのではないかと期待しています。そうなるとまた、50代、60代にならないといただけないチケットも出てくるのかもしれませんが…(笑)」。“年の功”という言い方は失礼かもしれないが、年齢を重ねたことで、若い時以上に見えてくるものや分かってくることは?「自分の発する言葉にようやく説得力が出てくるのかな…?その分、責任も生じてくると思いますけれど。若い頃は、理想の方が高くて現実が追い付かなかったので、理想の自分、やりたい作品や到達したいプランがあるのですが、口では言っていても全然出来なかったんです。それでも理想はあるのでそれを掲げるんですが、海外の良質な作品見る度に、理想と現実のギャップが開いて苦しかったです。最近はそれが少しは縮まってきたように思います。身の程知ったのもあるのかもしれませんが…(笑)」。先に“肉体労働者”という言葉が出たが、ここ数年で「猟銃」(’11/原作:井上靖/演出:フランソワ・ジラール)、「ロスト・イン・ヨンカーズ」(’13/作:ニール・サイモン./演出:三谷幸喜)、「メアリー・ステュアート」(’15作:ダーチャ・マライーニ/演出:マックス・ウェブスター)と、まさに己の肉体を最大限に使っての表現を求められる舞台にも出演している。30代半ばで初舞台というのも意外な気もするが、出演を決めたのには心境の変化が?「市江と同じように、自分に限界を設けていたんです。『私には舞台は向いていない』と。舞台俳優さんはやはり身体能力に長けた方たちであり、そうでないといけないと思っていて、私は訳あって体も硬くプロの方のように自由に身体を使えないので…。でもそれでも演じていいのだと演出家の方(フランソワ・ジラール)が教え導いてくださったんです。そうして舞台に携わるにつれて、限界というのは他人が強要したわけでも、目の前に壁のように立ちはだかっていたわけでもなく、あくまで自分の心が勝手に設けていたのだと感じました」。女優という仕事は「10代、20代の頃はアルバイト感覚で『私にはもっと適職があるはず』『いつでも辞めてやる!』なんて思いつつ、やめるタイミングを逃してここまで来てしまった感覚。それがいまでもお仕事をいただけるなんて、ありがたいことです」と苦笑交じりに語る。「若い時は七転八倒していました(笑)。いまは…やはり、人の心ってわからないから面白いと思うし、心を探る作業は興味の尽きない試みだなと感じてます」。この先の展望は「日本の誇るべき文化を紹介したい」とも。「友人知人にものづくりをする方が多いのですが、手仕事をする方々の懸命に生きる姿は本当に素敵で、またその作品もため息が出るほど美しいです。将来的に伝統そのものが廃れたり、人口の減少とともに販路を見出すことが難しくなっていく中で、その存在を伝えるお手伝いをできればと思っています。これまで大きな会社の庇護を受け、ありがたい環境で仕事をさせていただいて、心から感謝していますが、この先は、豊かな表現力を培って、守るべきものを守り、伝えるべきことを伝えるだけの価値のある人間になりたいと思います」。出会いとつながりの中で、中谷美紀はより一層、美しさを増してゆく。ヘアメイク:下田英里スタイリスト:岡部美穂カメラマン:宅間國博(text:Naoki Kurozu/photo:宅間國博)■関連作品:繕い裁つ人 2015年1月31日より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開(C) 2015 池辺葵/講談社・「繕い裁つ人」製作委員会
2015年09月04日再来年(2017年)のNHK大河ドラマの主演を柴咲コウが務めることが決定!「おんな城主 直虎」というタイトルで、戦国時代に女性ながらに井伊家の城主となり、一族の繁栄の楚を築いた井伊直虎の生涯が描かれることが発表され、8月25日(火)に同局で会見が行われた。同じくNHKの連続テレビ小説「ごちそうさん」や、民放のヒットドラマ「仁-JIN-」、「とんび」、「天皇の料理番」などで知られる森下佳子を脚本に迎えて製作されることも発表。井伊直虎は戦国の世の遠江(静岡県西部)の井伊家の女性当主で、一度は出家するも、当主となるべき男たちが次々と命を落としたことから還俗し、勇ましい男名の“直虎”を名乗り、当主として井伊家を率いて乱世の世を生き抜いていく。幕末の大老で知られる井伊直弼の先祖であり、天下人・徳川家康を支えた四天王の一人に数えられる井伊直政の養母でもある。大河ドラマでは来年、脚本・三谷幸喜×主演・堺雅人のコンビで真田幸村を主人公にした「真田丸」が放送されるが、本作はそれよりも少し前の時代となり、井伊家は今川義元、武田信玄、徳川家康ら戦国の雄たちに囲まれながらも戦国の世を渡っていく。柴咲さんにとっては大河ドラマはもちろん、NHKのドラマへの出演自体が初めて。会見に出席した柴咲さんは「お声を掛けていただいて喜ばしいです。他の(NHKの)作品に出てないのに、いきなり大河ということで驚きました」と偽らざる心情を明かす。世間的には井伊直虎という人物はほとんど知られておらず、柴咲さん自身もこれまで直虎のことを知らなかったというが「これから彼女の魅力を模索し、掴んでいきたい。しなやかな強さを持った人物になると思います。いまの日本のヒントになるような作品になると信じています」と意気込みを語った。NHKの岡本幸江チーフプロデューサーは柴咲さんの起用について「満を持しての初登場。“虎”の強さと美しさを併せ持っている。ご本人も虎っぽいというか、大型ネコ科動物っぽい(笑)」と理想のキャスティングであると語る。大河ドラマとしてこの時代を選んだことや女性主人公にした点について、岡江プロデューサーは「直虎という人物を描きたかった」とあくまで人物本位でこの直虎を主人公にしたと強調。脚本はまだできていないが、現状では柴咲さんは20歳から47歳までの直虎を演じることになる予定だという。柴咲さんは「男社会で女性として国を治めるというのは生半可な気持ちではできないし、逃げることもできない」と彼女が背負った重圧、重荷に思いをはせつつ「負けない強さが自分にあるかは疑問ですが(苦笑)、そういう心持ちでいたいという願望はあります!」と力強く語った。自身「勉強中」と語るが、茶道や着付けを以前から習っており、直虎自身が戦に出るということはなかったようだが「もしかしたら馬に乗ることはあるかもしれないので、お稽古が楽しみです」と時代劇ならではの準備も楽しみにしているよう。また柴咲さんは「キーワードは『直虎と4人の男』」と明かし「ロマンスもあるんです。女性が共感できる一途さが彼女にはあると思います」と笑顔で語っていた。「おんな城主 直虎」は2017年1月より放送予定。(text:cinemacafe.net)
2015年08月25日東京都・小平市の武蔵野美術大学 美術館・図書館は、演出家や作家の舞台美術を手がける同大学空間演出デザイン学科教授・堀尾幸男の仕事を紹介する「堀尾幸男『対(ツイ)』」を開催する。会期は10月13日~11月7日(日曜・祝日休館、ただし10月25日・11月3日は特別開館)。開館時間は10:00~18:00(土曜・特別開館日は17:00閉館)。入場無料。同展は、野田秀樹、三谷幸喜、いのうえひでのり、中島みゆきなどの、演出家や作家の舞台美術を手がける堀尾氏の仕事を、模型やスケッチ、図面などの舞台美術資料で紹介するもの。500公演を超える舞台美術のなかから厳選した、詳細な舞台模型や構想時に描かれたスケッチや図面などから、堀尾氏の舞台美術が立ち現れる過程、発想の瞬間に注目する展示となっている。また、展示空間は堀尾氏自身が会場デザインを手がけており、舞台空間さながらの会場で、堀尾氏の手がける舞台美術を体感することができるということだ。そのほか、別会場の美術館ホールでは、舞台公演の記録映像が特別に上映される。公演のなかで舞台美術がどのように存在し、機能しているかを観ることができるということだ。なお、堀尾氏は1946年広島県に生まれ、1965年に武蔵野美術大学 造形学部産業デザイン学科芸能デザイン専攻に入学。在学中に旧西ドイツのベルリン芸術大学に留学し、ヴィリー・シュミット教授の下で多様な空間造形を学びながら、自身の表現のかたちを探求した。卒業後は映画の特撮美術の仕事を経て、舞台美術家の金森馨氏に師事。1975年にはホリオ工房を設立し、81年のオペラ「ルチア」の美術を担当以後、現代劇、ミュージカル、オペラ、歌舞伎、落語など500公演を超える舞台美術を手がけており、朝日舞台芸術賞、読売演劇大賞最優秀スタッフ賞ほか多くの評価を得ている。また、吉祥女子中学・高等学校、武蔵野美術大学、東京藝術大学では非常勤講師として教鞭をとり、2010年からは武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科教授に着任している。また、関連イベントとして、会期中に堀尾氏とスペシャルゲストが出演するイベントが予定されている。日時などの詳細は、決まり次第同館ウェブサイトにて告知されるということだ。
2015年08月19日この度、俳優・堺雅人と女優・菅野美穂の間に、無事第一子となる男児が誕生したことが明らかとなった。堺さんの所属事務所の公式サイトにて「ご報告」と題したコメントが掲載されており、母子ともに元気であることや、「妻の菅野美穂さんもよくがんばりました」と妻の菅野さんへの感謝が伝えられた。2人の出会いは映画『大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]』。本作で堺さんは主人公である大奥総取締・右衛門佐を、菅野さんは愛を求め続ける5代将軍・綱吉を演じた。その後2013年に結婚が報告され、今年の5月には第一子の妊娠を公表していた。公式サイトのコメントでは、「このたび、妻が男児を出産いたしました」という報告からはじまり、「病院の先生には『随分スムーズなお産でしたね』とおっしゃっていただいたのですが、それでもやっぱり大変そうで、病院のみなさんには本当にお世話になりました。妻の菅野美穂さんもよくがんばりました」と、病院関係者や大仕事を成し遂げた菅野さんへの感謝が綴られている。また「アタマではわかっていたつもりでしたが、出産が、こんなにも痛みをともなうものだということを、今回あらためて妻におそわりました」「よく作品づくりが『産みの苦しみ』にたとえられますが、おなじようなことができるか、僕には全く自信がありません。せめて、すこしでも妻にちかづけるよう、精一杯しごとをがんばりたいとおもっています」と、出産に立ち会ったであろう感想を述べ、更なる躍進を誓った。最後は「おかげさまで、母子ともに元気です。お世話になったみなさん、応援してくださったみなさんに、こころからお礼もうしあげます。ありがとうございました」と締めくくられている。堺さんは、三谷幸喜が手がける2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」の主演に抜擢。戦国時代を駆け抜けた戦国武将・真田信繁(幸村)を演じることが決定している。本作への出演は、2004年の「新撰組!」、2008年の「篤姫」に続いて三度目の大河作への出演となり話題を呼んだ。また菅野さんは、唐沢寿明主演のTBSドラマ「ナポレオンの村」第2話にゲスト出演。2012年10月期ドラマ「結婚しない」以来、約2年7か月ぶりのドラマ出演ということで注目を集めていた。SNS上でも、「ご出産おめでとうございます!」「これはめでたい!」「堺さんのコメントがこれまたすばらしい」と今回の出産を祝福する声が続々と上がっている。(text:cinemacafe.net)
2015年08月14日NHKは7月10日(金)、俳優の堺雅人が主演する2016年のNHK大河ドラマ「真田丸」(三谷幸喜脚本)に出演する新たなキャスト陣を発表。堺さんは「豪華な皆さんに翻ろうされながらの1年になれば。すごく楽しみです」と期待を寄せた。戦国時代屈指の英雄として知られる武将・真田信繁(真田幸村)が、天下を争う大名たちに翻ろうされながら、「知恵と勇気と努力」を武器に生き抜き、江戸幕府に追い込まれた豊臣家のために果敢に戦う姿が描かれる。堺さんを始め、総勢18名の新キャストがずらり揃った記者会見で、最も緊張した面持ちだったのが、信繁の兄・信幸を演じる大泉洋。出演映画の舞台挨拶などでは、軽快なトークで“盛り上げ役”を買って出る大泉さんだが、「かなり緊張しております。(自分の)イメージとかなり違う役なので、怒られないかとヒヤヒヤしている」とうつむき気味でコメントも硬め…。そんな大泉さんに、質問を投げかけたのが、なんと記者席に忍び込んでいた(?)脚本の三谷さん。「西日暮里壁新聞の三谷と申します。大泉さんは撮影期間中、ふんどしを履くんですか?」という強烈なブッコミに、大泉さんはタジタジだったが、同時に緊張も解けた様子だった。堺さんと大泉さんの共演は、映画『アフタースクール』(内田けんじ監督)以来で、「先ほどイメージと違うとおっしゃっていましたが、僕の中には“律儀な洋さん”がいるんですよ。今回は弟として、一歩下がって、大泉さんの背中を見ながら頑張りたい」(堺さん)、「兄弟とはいえ、実際は同い年なので…。でも僕のほうが少しだけ先に生まれている分、頑張ろうと思います」(大泉さん)と再共演に意欲を燃やした。この日発表されたNHK大河ドラマ「真田丸」の新キャスト(会見欠席者含む)<真田家の人々>大泉洋:真田信幸(信之)/信繁とは対照的な性格ながら深く信頼しあう兄。関ヶ原で東軍につき、信繁と敵味方に分かれてしまう。長澤まさみ:きり/信繁の生涯のパートナー。真田家重臣・高梨内記の娘。青春時代から大坂の陣まで、信繁の波乱の人生に寄り添い続ける。草刈正雄:真田昌幸/信繁の偉大な父。知略軍略に優れ、豊臣秀吉に、油断ならない「表裏比興の者」と言わしめた天才武将。高畑淳子:薫/公家出身の誇りを忘れない、信繁の母。昌幸の正室。松、信幸、信繁の3人を生み育てた。木村佳乃:松/信繁が終生慕った姉。織田信長の人質となるなど数奇な運命をたどる。草笛光子:とり/偉大な武田信玄の全盛期を知る、信繁の祖母。昌幸を名将に育て上げた戦国のゴッドマザー。黒木華(大河ドラマ初出演):梅/信繁の初恋の女性。真田の郷の地侍・堀田作兵衛の妹。信繁最初の子を産む。藤本隆宏:堀田作兵衛/信繁を慕う地侍で、梅の兄。真田の郷の農民たちのリーダーで、大坂の陣には槍を取って駆けつける。中原丈雄:高梨内記/きりの父。昌幸の側近として真田家をまとめあげ、信繁の義父となる。高野山幽閉や大坂の陣にも従う。藤井隆(大河ドラマ初出演):佐助/忍び。昌幸に才能を見出され、出浦昌相に鍛えられる。大坂の陣でも、信繁のもとで大活躍する。<真田家のライバルたち>内野聖陽:徳川家康/信繁の前に終生立ちはだかり続ける、最大最強の宿敵。天下取りのための最終決戦となった大坂の陣で、信繁に絶体絶命の窮地に追い込まれる。斉藤由貴:阿茶局/家康の最愛の側室。母代わりとなって二代将軍・秀忠を育てる。大坂の陣では、命がけで和議の交渉を行う。近藤正臣:本多正信/家康を天下取りに導いた名参謀。真田家に翻ろうされ続ける家康を支え、卓抜した策を授け続ける。吉田羊:小松姫/信幸の正室。徳川家重臣・本多忠勝の娘。政略結婚で真田家に嫁ぐ。関ヶ原で父弟と決別した信幸を気丈に支える。藤岡弘、:本多忠勝/武勇で家康を支えた徳川随一の猛将。娘の小松姫が信幸の正室になり、敵だった真田家と縁を結ぶ。遠藤憲一:上杉景勝/信繁と不思議な因縁で結ばれた戦国大名。若き日の信繁が人質となる。関ヶ原ではともに反徳川として戦うが、大坂の陣では、信繁の大坂城を囲むことに。高嶋政伸:北条氏政/関東の覇権をかけて真田と激戦を繰り広げた戦国大名。真田家との領地争いが、秀吉による小田原合戦の引き金となり、北条氏滅亡へとつながる。寺島進:出浦昌相/佐助ら隠密集団を操り、真田家を陰で支える。もともとは、信濃の豪族仲間。昌幸に魅了され、家臣となる。西村雅彦:室賀正武/真田家をライバル視する信濃の豪族仲間。家康の意を受け、昌幸暗殺を画策する。平岳大:武田勝頼/真田が仕えた武田家最後の当主。偉大な父・信玄を乗り越えようとして叶わなかった悲劇の武将。段田安則:滝川一益/武田滅亡後、真田の新たな主人となる織田家の武将。信濃の支配を担当するが、本能寺の変で一変し窮地に。NHK大河ドラマ「真田丸」は2016年1月より放送予定(※全50回)。(text:cinemacafe.net)
2015年07月10日藤原竜也や向井理、松山ケンイチなど、映画にドラマに舞台に多方面で活躍する実力派俳優の出演舞台作品や、蜷川幸雄をはじめ有名演出家が手掛けた人気舞台作品全22タイトルが、この度、映像配信サービス「dTV」の新ジャンル「シアター」にて7月1日(水)より順次独占配信されることが決定した。7月1日(水)より配信がスタートする作品は17タイトル。主なラインナップは、『カイジ』シリーズや『るろうに剣心』シリーズなど数多くの映画やドラマに出演し、その高い演技力で魅せる藤原さんと、ダイナミックな演出が世界でも高い評価を受けている巨匠・蜷川さんによる世界的名作である舞台「ロミオとジュリエット」。そのほか、藤原さんの作品は大竹しのぶとの共演作「日の浦姫物語」や、三谷幸喜描き下ろし作「ろくでなし啄木」など7作品におよぶ。そして、『S-最後の警官- 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』の公開が待たれる向井さんと片桐はいりが姉弟役で話題を呼び、昨年公開された映画版もヒットした舞台「小野寺の弟、小野寺の姉-お茶と映画」。本作は、原作者・西田征史自身が脚本・演出を担当し、小説のアナザーストーリーで小野寺姉弟のとある1日を描いた物語となっている。また、舞台「蒼の乱」では天海祐希との共演で迫真を演技をみせた松山さんの貴重な初舞台作品「遠い夏のゴッホ」も配信。松山さんが短い命ひとつを武器に冬に立ち向かうセミの少年・ゴッホを演じ、美波が演じるセミの少女・ベアトリーチェとの儚い恋模様を描いた本作では、さらに筒井道隆、吉沢悠、田口トモロヲら個性的な俳優陣も出演。さらに、7月15日(水)からは、GACKTが初主演した舞台「眠狂四郎無頼控」を含む5タイトルの配信も開始予定。全22タイトルもの舞台作品を観賞することができる。今回の舞台作品の配信は、「大都市だけで上演されるので見に行くことが出来ない」「鑑賞人数が限られチケットが手に入らない」「興味はあるが見に行く機会がない」など、舞台作品に関する多くのユーザーの要望から実現したもの。新設された「シアター」ジャンルの導入で、いままであまり舞台を見に行けなかった人たちが、映画やテレビドラマとは違った音楽、照明、セットを駆使した表現や、失敗が許されない一発勝負の緊張感や会場の一体感など、舞台ならではの魅力を味わうことが可能となった。これまで舞台を観賞したことがあるファンはもちろん、初心者にも舞台の魅力をこの機会に体感してみて。(text:cinemacafe.net)
2015年07月01日7月17日(金)よりスタートするTBSドラマ「表参道高校合唱部」に、新たに高校教師役として神田沙也加が出演することが決定した。本作は合唱が大好きな女子高生・香川真琴(芳根京子)が廃部寸前の合唱部を立て直し、歌の力でミラクルを起こすという青春ストーリー。合唱部の生徒役には、1,000人のオーディションから選抜された「次世代のスターたち」をキャスティング。さらに合唱部顧問の音楽教師役には、ミュージカル「ファントム」主演や現在上演中の「エリザベート」トート役で活躍するほか、映画『シンデレラ』日本語版声優としても話題の城田優が出演する。このたび、新たに出演が決定した神田さんが演じる高校教師・瀬山えみりは合唱部の副顧問であり、主人公の担任であるという物語のキーパーソン。神田さんはミュージカル「Into the Woods」(赤ずきんちゃん役)、「赤毛のアン」(アン・シャーリー役)、「レ・ミゼラブル」(コゼット役)など数多くの舞台で大活躍し、2014年にはディズニー映画『アナと雪の女王』日本語吹き替え版にアナ役として出演。その歌声で大勢のファンを魅了したことも記憶に新しい。今回は“合唱”がテーマとなっているこのドラマの中で、彼女の美声を聴くことができる点も大きな見どころとなっている。神田さんは2003年に今回のドラマと同じ金曜ドラマ枠で放送された「ヤンキー母校に帰る」で生徒役として出演して以来、連続ドラマの出演は実に12年ぶりにとなる。さらに教師を演じるのも初めてのこと。今回の役柄は、合唱部の副顧問でありながら部活動は勤務時間外のボランティアと考え、廃部にも無関心という面倒なことを避けるいまどきの女性。コメディ要素も持ち合わせ、ドラマ全体の華となる役割を担う。神田さんは「ここ何年かは舞台出演が中心でなかなか連続ドラマに出演する機会がありませんでしたが、『合唱』がテーマのドラマだと伺って興味を持ちました。もちろん緊張していますが、『合唱』という題材なのでアウェイ感なくやれのではないかと思い出演を決めました」と明かす。さらに、役柄だけでなく、バックステージでも歌の練習や指導を生徒役のキャスト陣にしてほしいというリクエストをプロデューサーから受けているそうそうで、「歌うシーンの撮影では、城田さんも生徒たちに本当に指導しているんです。その姿を見て、私が持っている情報の中で役立つと思うことを生徒たちにアドバイスして、声楽指導をしていこうと思いました。初めての経験ですが、それを通して、私も一緒に伸びていけたらいいですね」と本作に対する意気込みを語った。加えて、ほかキャストも実力派が揃った。真琴の父親で、合唱大好き一家の家長・香川雄司役にはミュージカル「TALK LIKE SINGING」や「オケピ!」など数多くの舞台に出演し、ミュージカル「雨に唄えば」で第4回読売演劇大賞男優賞も受賞している川平慈英を筆頭に、第33回菊田一夫演劇賞を受賞し、三谷幸喜作品にも多数出演している堀内敬子、真琴の祖父・原田万歳役には平泉成、表参道高校の校長で、過去には合唱部の顧問として真琴の両親を指導していたという大曽根徳子役を高畑淳子が演じる。高畑さんも日本のシャンソンの祭典「パリ祭」に出演し歌を披露したり、ミュージカルに出演するなど、歌にはなじみ深い。神田さんをはじめとする、勢ぞろいした“歌える役者”陣にも注目だ。金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」7月17日より22時~よりTBSにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年06月20日2015年6月13日(土)よりパルコ劇場にて上演されるイタリア人作家ダーチャ・マライーニ作、舞台「メアリー・ステュアート」。1990年に宮本亜門演出、麻実れい×白石加代子で上演し、パルコ劇場では2005年に南果歩×原田美枝子で上演されて以来10年ぶりとなる本作の上演にあたり6月12日(金)に都内で会見が行われ、主演の中谷美紀と神野三鈴が登壇した。16世紀に生きたスコットランド女王メアリー・スチュアートと、イングランド女王エリザベス1世という同時代に同じ島の中に生きた二人の女王を描く。生後6日目でスコットランドの王位を継承し、国や宗教に翻弄されながらも「女」として果敢に生き、奔放ゆえに処刑された、男で身を滅ぼしたと言われるメアリー・ステュアートに挑むのは中谷美紀。今作が舞台「三作目」となる。一方、政治にまつわる男女間の諍いを嫌い、「国家」と結婚をした“ヴァージン・クイーン”エリザベス一世を演じるのは、中谷さんが今、もっとも共演したかったという神野三鈴。井上ひさし作品に欠かすことのできない女優として活躍し、2012年には紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞している。本作の登場人物はメアリー・ステュアートとその乳母、そしてエリザベスとその侍女、そしてエリザベスの愛人と結婚した若き女性貴族の5人。しかし、演じるのは中谷さん、神野さんの2人の女優。メアリーを演じる中谷さんはエリザベスの侍女と若き女性貴族を、そして神野さんはメアリーの乳母を演じる。神野さんとの競演を熱望していた中谷さんは、「神野さんの情熱と知識に対して、私はまだまだ新人の状態。今回、神野さんの演劇に対する情熱をたくさん学ばさせていただきました。舞台の上で一緒に遊ばせてくれるような包容力のある方ですね」とコメント。しかし、演出家マックス・ウェブスター氏については「私たち稽古場で『この豚たち』と呼ばれているんです(笑)」と衝撃の発言!劇中に「豚」と連呼するシーンがあり、そこから覚えた日本語だがそうだが、「ひどい言葉を浴びせられながら演出して頂いていますが(笑)、愛情深く理知的な方で、すごく戯曲を読み込まれています」と英国気鋭の若手演出家を絶賛した。一方の神野さんは「役者としてのひとつの夢を与えて頂いたような今回の作品。ちょっと幸せすぎて怖いくらいです。あとはもう美紀ちゃんと舞台の上で愛し合って生きていくのみだと思っております。ぜひ見届けてやって下さい」と本作に対する意気込みを語った。美術にはヨーロッパオペラ界で注目のドイツ人デザイナー、ジュリア・ハンセン、そして衣装デザインには昨年三谷幸喜「紫式部ダイアリー」で久しぶりに日本に戻ってきたワダエミを迎える。そして、今回の最大の特徴は音楽。リュートの生演奏というヒストリカルな色彩の音色と、「Why Sheep?」名義でも活躍する内田学の「音」が絡み、ひとつの世界を作り出していく。本日より上演がスタートする本作。中谷さん、神野さんが創り出す新たな「歴史」を目撃してみては。舞台「メアリー・ステュアート」は6月13日(土)よりパルコ劇場にて上演。(text:cinemacafe.net)
2015年06月13日主演に「SMAP」の香取慎吾、ヒロインに綾瀬はるかを迎えて贈る三谷幸喜監督の最新作『ギャラクシー街道』。登場人物が“全員、宇宙人”という謎に包まれている本作だが、6月6日(土)より全国の映画館で特報映像が公開されることがこの度、明らかになった。時は西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)「うず潮」。そこと地球を結ぶスペース幹線道路・ルート246666を、人は「ギャラクシー街道」と呼んだ。かつては、交通量も多く、沿道にもたくさんの飲食店が並んでいたが、開通して150年。老朽化が著しく、そろそろ廃止のうわさも聞こえている…。今日も、様々な星から宇宙人たちが「ギャラクシー街道」にやって来る。みんな、それぞれに悩みを抱えた、人間味溢れる異星人だ。街道の中央にひっそりと佇む、小さなハンバーガーショップ、サンドサンドバーガー・コスモ店を舞台に、そこで働く人々と、客たちが織りなす、宇宙人模様。登場するのは、スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペースドクター、スペース役人、スペースシンガーに、スペースパートタイムのおばさん…、全員、宇宙人。『THE 有頂天ホテル』では、観客動員470万人、興行収入60.8億円という大ヒットを記録し、それ以降も『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』『清須会議』と、“三谷流”笑いと感動を呼ぶコメディ作品を代に送り出し続けている三谷監督。最新作である本作は、登場人物全員が宇宙人であり、主演の香取さん、ヒロイン・綾瀬さんを始め、小栗旬、優香、西川貴教、遠藤憲一、段田安則、石丸幹二、秋元才加、阿南健治、梶原善、田村梨果、浅野和之、山本耕史、大竹しのぶ、西田敏行という、豪華キャストが配役されている。ヴェールに包まれていた本作のビジュアルだが、明日より特報映像が劇場にて解禁。キャストたちが宇宙人扮する姿がついに明かされる。 オリジナリティ溢れる衣装や髪型、特殊メイクが施された俳優陣に、カエル型宇宙人や白塗りで全身真っ白な男、謎の正義の味方キャプテンソックスなど、個性的な宇宙人たちが登場する。さらに、映像には三谷監督自身がカメオ出演しているとのこと。当初、監督自身が内容について紹介する特報を作っていたとのことだが、少しでも本編映像を観てもらいたいという理由からボツに。しかし、「せっかくだから」という監督たっての要望で、ワンカットだけカメオ出演することになったそうだ。初めて“宇宙”を舞台に繰り広げられる三谷ワールドのビジュアル初公開を、ぜひ劇場で目撃してみて。『ギャラクシー街道』は、10月24日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月05日ここ数か月、朝のお茶の間を最もイライラさせている男。NHKの連続テレビ小説「まれ」のダメな父親が見事なまでに板についている大泉洋。15分という短い時間の中で“きっちりと”視聴者の怒りの炎に油を注ぎつつ、その流れでヒロインや周囲の人間を心配、応援する気持ちにさせてしまうのは、この男の高い演技力があってこそである。そんな大泉さんが、ドラマとは打って変わって、ダメ男たちから逃れてきたワケありの女たちを救うヒーロー(?)を演じているのが映画『駆込み女と駆出し男』である。2010年にこの世を去った人気作家・井上ひさしが晩年に11年をかけて紡いだ小説「東慶寺花だより」を原案にした本作。実は現代よりも離婚の数が2倍もあったと言われる江戸時代、離婚を望む女たちのための駆込み寺となっていた鎌倉・東慶寺に集った者たちの笑いと涙のドラマを描き出す。大泉さんが演じるのは、離婚を望む女たちを一時的に預かる御用宿「柏屋」で“離婚調停人”を務める信次郎。見習い医者であり戯作者でもある信次郎は、様々な事情や過去を抱える女たちと接し、彼女たちを助けていくのだが、目を瞠るのは大泉さんの“受け”の芝居。戸田恵梨香、満島ひかりらが演じる女性キャラクターの個性、その魅力が大泉さん演じる信次郎とのやりとりの中でグイグイと引き出されていくのが分かる。先述の朝ドラの「まれ」然り、とぼけたコミカルな芝居で自身も存在感を放ちつつ、共演陣のキャラクターを浮かび上がらせるのは、この男の“本領”とも言えるが、当人は「意識してやっているわけではない」という。「僕自身は、満島さん自身を立たせてあげようという思いで芝居するわけではないです。単純に“役”としてですね。満島さんが演じて出来上がった“お吟”さんという女性がいて、この人と対峙した信次郎がどうなるか?というだけで、あくまで映画としてそのシーンを成立させるためにどうすればいいのか?を考えます。だから相手のお芝居を見るまでは事前に自分の芝居を固めることもないですね。結果として共演者の“役”がシーンの中で立てばいいなとは思ってます」。一方で、信次郎の憎めないキャラクターが生き生きと浮かび上がってくるのが、「柏屋」の主人・源兵衛を演じた樹木希林や番頭の妻・お勝を演じるキムラ緑子らベテラン女優とのシーン。大泉さんはまず、樹木さんとの共演について「すごいとしか言いようがない。人間国宝を見ているようだった」と振り返る。「こんな機会はめったにないという気持ちで(樹木さんの芝居を)見てましたね。何を言っても面白くておかしみがある。人間国宝の落語を聞いてるようで、特に何って面白いことを言っているわけじゃないはずなのになぜか面白い。でも決めるところはしっかりと決めて、シリアスなお芝居もされるんです。現場は本当に和気あいあいとしてて、とにかく寒いからみんなで集まって火にあたるんですけど、そういう時の希林さんの話は、わりとゴシップが多いんです(笑)。あとはモノマネですね…。やたら似てるし最高に面白いんですけど、非常にブラックなモノマネ――メディアでは話せないものばっかりなんですけど(笑)」。メガホンを握ったのは『クライマーズ・ハイ』や『わが母の記』などで知られる原田眞人監督。これが時代劇初挑戦であり、大泉さんとも初タッグとなった。「撮影中は言ってくれず、その後のキャンペーンを一緒に回っている時に教えてくださったんですが、原田監督は井上ひさしさんの原案小説を読み終える頃には『信次郎役は大泉くんしかいない』と思っていたそうです。僕が喋りまくる『ドレッサー』という舞台(作・演出:三谷幸喜)があるんですが、それを見てくださって『大丈夫だ』と。現場でも原田監督からお芝居に関して『もっとこうして』というお話はほとんどなかったですね。『ゴチャゴチャ言うより、大泉くんに好きにやってもらった方がいいと思ってた』と仰ってました」。大泉さんにとってはNHK大河ドラマ「龍馬伝」、映画『清須会議』に続く時代劇出演。キムラさんと2人で話し合いながら、稽古を重ねて作り上げたという狭い布団部屋でのシーンなどを例に挙げ、大泉さんは原田監督の現場を「舞台の稽古的」と評する。「『龍馬伝』で大友(啓史)監督の演出を経験していますが、共通するところがありましたね。ワンシーンを止めずに撮り続ける。カメラを据え置いて『ここからここまでのカット』という撮り方ではなく、とにかくお芝居の勢いを大事にする。『龍馬伝』で大友監督と会った時に、非常に面食らったんですが、その経験があったから今回は面食らわずにいられました。カメラがどう動くか分からない中で、役者は縦横無尽に動いて好きにやっていい。ルールはひとつ、どんなに間違っても芝居を止めないこと。(この手法は)役者にとっては2つの面があって、楽しいことは楽しいんです。止めないので気持ちは繋がりやすいし、『前のカットでこれを右手に持っていたので…』といった細かい部分を気にしなくていいので気持ちよく演じられます。その代わり、そのワンシーンを何度も演じないといけないんです。どこをどう繋いで編集するのか分からないので、頭から最後まで何度もやる。体力的にはすごくキツかったですね」。芝居の勢い、役者の息吹を大切にしつつ、巧みな編集で繋ぎ合わされて完成した本作に大泉さんは驚きを覚え「これまでにない時代劇」と言うべき面白さを感じたという。「とにかくビックリしましたね。展開が早くて。実際のセリフ回しも速いんですが、編集のテンポも速いのでジェットコースターのよう。時代劇と言うと、じっくりゆっくり進むというイメージだったので…。撮影当初は4時間になるんじゃないか?というくらいの量があったんです。でも監督は『2時間ちょっとだ』とおっしゃられていて『どうやって?』と思ってたんですが…。決してバッサバッサとシーンを削ってるわけでもないし、映像をきれいに見せるところはゆっくりときれいに見せてくれる。編集の妙と言いますか、早いところは畳みかけてきて、緩急が気持ちいい作品。原田監督は本当に天才だなと思いました」。戯作者の卵である信次郎は、“離婚調停人”という役回りを人間を知る絶好の機会、ドラマの宝庫と捉えつつも、いざ仕事を始めると、時に命の危険も顧みず、女たちのためにあれやこれやと世話を焼く。あふれんばかりのサービス精神は、大泉さん自身とも重なる…いや、むしろこれこそ、この男を語る上で欠かすことのできないポイントである。大泉さんが出席した記者会見やイベントのニュースがポータルサイトのトップに掲載され、多くのアクセスを記録することがいかに多いか!「人気俳優だから」というだけが理由ではない。時に共演の女優からネタにされ、些細な発言をツッコまれ、イジられつつ、それが大きなニュースとなる。「常に“面白い人”でありたい。僕が人前に出た時に考える事は単純に笑って帰ってほしいってことだけなんです」――それが大泉洋のスタンスである。「人前に立つからには笑わせたいんですよね。『面白いから人前に立っている』という人でありたい、そこは純粋な役者さんとは考え方が違うのかもしれません。『面白かったね、大泉』と笑ってお客さんに帰ってほしい。以前『東方神起』のライヴを見に行ったんですが、トークがすごく面白くて、韓国の人なのに日本語でしっかり笑いを取ってるんです。そこで何を思ったかというと、僕が韓国語を話せたら、韓国人だって笑わせられるんだということ。それをマネージャーに言ったら『それは韓国語を覚えて韓国映画に出たいって話じゃないんですか?』と。確かに、そうは思わなかったんですよねぇ。咄嗟に思ったのは“韓国人を笑わせたい“だったんですよね(笑)。やっぱり根っこにあるのは『人を笑わせたい』ってことなのかな笑)」。ヘアメイク:西岡達也(vitamins) Nishioka Tatsuyaスタイリスト:九(Yolken) Kyu(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:駆込み女と駆出し男 2015年5月16日より全国にて公開(C) 2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会
2015年05月15日三谷幸喜が脚本と演出、SMAPの草なぎ剛と香取慎吾が出演するふたり芝居『burst!~危険な二人~』が4月29日より開幕。同作の初日上演に先がけて、会見が行われた。香取とふたりで芝居をやる事について、草なぎは「10代の頃から一緒に舞台をやりたいって言ってたので、20年越しの夢が叶いました。凄く時間は経ってしまいましたが、このタイミングで舞台をできるのは嬉しいですね」とコメント。また、三谷が作・演出を務めることになった経緯について、香取は「ふたりとも、色々な所で“舞台をやりたい”って言ってたんですね。そしたらある時つよぽん(草なぎ)が“三谷さんに書いてもらおうぜ”って言ってきて、僕は“そんな簡単にできないよ”って答えたんですけど、どこからか三谷さんがその噂を聞きつけて、“本気なんですか?”って聞いてきてくれたので、“本気です!”って答えて。それでこうして実現するんだから、言ってみるものですね(笑)」と説明した。気になる舞台の内容は、事前に何も明かされていない。草なぎは「内容は来て下った方へのお楽しみというか、でも色々なことをやっています。これまで舞台は何作か出ていますが、その中でも1番楽しくて、スリリングな舞台になっています。存在がスリリングな慎吾と一緒にやっているというのもあるかもしれない(笑)」と話すと、すかさず香取が、「いやいや、そっち(草なぎ)の存在の方がスリリングだよ(笑)」と返す、仲のよさを見せた。稽古中、舞台の経験が多い草なぎをずっと見ていたという香取は「つよぽんは改めて素敵な俳優さんだなと思いました。今まで完成したつよんぽんの作品しか見てこなかったけど、お芝居を作り上げるまでの過程も皆さんに見てほしいなというくらい素晴らしいと思いました」と絶賛すると、草なぎは「こうしてまともに褒めてくれたのは初めて」と照れながら喜んだ。逆に草なぎから稽古中の香取の様子を報道陣から問われると「慎吾には珍しく、三谷さんの言ったことを一語一句逃さないようにメモを取ってたんです。ペンとか買ってきちゃって、そのペンが20万円くらいするんですよ!さすがSMAPですよね!」と暴露。すると香取は「本番まで時間がなかったんで、メモは取ったんですけど・・・、メモを書いているっていう話を広げろよ!(笑)金額も言わなくて良いの!(笑)」と突っこみ、会見場は笑いに包まれた。ふたり芝居の苦労については、「当然ふたりしか出てこないので、ずっとどっちかがしゃべっている。凄く大変です(笑)」(香取)。「本当そうですね(笑)。ただ、僕たちふたりじゃないとできない題材だし、この舞台が成立するのは、長年一緒にいた僕たちふたりだからこそだと思っています」(草なぎ)と語り、仕上がりに自信をのぞかせた。舞台『burst!~危険な二人~』は4月29日から6月2日(火)まで東京・PARCO劇場にて上演。
2015年04月30日主演に香取慎吾、ヒロインに綾瀬はるかを迎え大きな注目を集める三谷幸喜脚本・監督最新作『ギャラクシー街道』。このほど、本作の未発表キャストが解禁となった。時は西暦2265年、木星と土星の間に浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)「うず潮」。そこと地球を結ぶスペース幹線道路・ルート246666を、人は「ギャラクシー街道」と呼んだ。かつては、交通量も多く、沿道にもたくさんの飲食店が並んでいたが、開通して150年。老朽化が著しく、そろそろ廃止の噂も聞こえている。今日も、様々な星から宇宙人たちが「ギャラクシー街道」にやって来る。みんな、それぞれに悩みを抱えた、人間味溢れる異星人だ。街道の中央にひっそりと佇む、小さなハンバーガーショップ、サンドサンドバーガー・コスモ店を舞台に、そこで働く人々と、客たちが織りなす、宇宙人模様。登場するのは、スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペースドクター、スペース役人、スペースシンガーに、スペースパートタイムのおばさん…、全員、宇宙人。宇宙人だらけの三谷流スペースファンタジーが繰り広げられる。劇作家・脚本家として絶大な人気を誇り、2006年の『THE 有頂天ホテル』では観客動員470万人、興行収入60.8億円という映画史に燦然と輝く成績を挙げた三谷幸喜。2008年には架空の港町・守加護(すかご)を舞台に繰り広げられるノンストップコメディに、各界から絶賛の声が上がった『ザ・マジックアワー』や、2011年には落ち武者の幽霊が証言台に立つという奇想天外なストーリーでの“三谷流”裁判で、海を越えNYをも笑いの渦に巻き込み、同年の邦画実写No.1の大ヒットを記録した『ステキな金縛り』、2013年には史上空前の豪華キャスト陣が集結した、初の時代劇『清須会議』など、大ヒット作を続々と世に送り出している日本を代表する作家のひとりだ。そして、三谷監督待望の最新作が、主演に香取慎吾、ヒロインに綾瀬はるかを迎える『ギャラクシー街道』である。このほど解禁となった未発表キャストでは、これまでの作品と同様、豪華キャストが名を連ねている。主人公、ハンバーガー店主・ノア(香取慎吾)が今も思いを寄せる元恋人・レイに優香。その夫の宇宙人・ババサヒブに梶原善。ノアの妻・ノエ(綾瀬はるか)に思いを寄せるリフォーム業者の宇宙人・メンデスに遠藤憲一。そのほか、正義の味方であることを隠し続けるスペース警備隊・ハトヤ隊員に小栗旬、その恋人マンモ隊員に秋元才加。上司トチヤマ隊長に阿南健治。まぐろバーガーが大好きなカエル型宇宙人・ズズに西川貴教。ギャラクシー街道の調査にやって来たスペース国土交通省の役人・ハシモトに段田安則。彼にまとわりつく謎の男に浅野和之。ペース客引きゼット(山本耕史)とスペースコールガール・イルマ(田村梨果(ミラクルひかる))に翻弄されるスペースドクターのムタに石丸幹二。そして、ノアの良き相談相手であるコンピューター「堂本博士」に西田敏行。怒られるとすぐパニックになるスペースパートタイマーのハナさんに大竹しのぶ。なんと、これらの登場人物は全員宇宙人!三谷幸喜監督と実力派キャストの面々が織りなす、SF映画史上最も笑える、宇宙人だらけの三谷流スペースロマンティックコメディの幕が上がる。今回の未発表キャスト解禁にあたり、三谷監督は「今作は宇宙を舞台にしたSFといっても、ほとんどが宇宙人用ハンバーガーショップの中だけで展開して行きます。ワンセットだし台詞劇。長回しも多いので演技力に加えて、集中力も必要、しかも宇宙人。そのため、上手い役者さんを中心にキャスティングをしました。こんな風に、会話中心でアクションシーンもなく、しかも笑えるSFは、たぶん、これまでなかったんじゃないでしょうか」とキャスト陣への期待感を語った。さらに、3月31日のクランクアップを経て、主演の二人からのコメントも到着!「宇宙のセットの中での撮影だったので、毎日スタジオから帰るたびに本当に宇宙から家に帰って来ているような感覚でした」と語る香取さんは、「『TALK LIKE SINGING』(’09年)の時に「“NYでミュージカル”の次は宇宙に行きませんか?」と言われ、それが現実となりました。日本映画ではあまり観たことのない、笑いの絶えない、劇場が笑いで溢れる作品になると思います!ラブストーリーとしても僕は大好きです。お楽しみに!」と本作の仕上がに自信を覗かせた。綾瀬さんも「もっと宇宙にいたかったです」と撮影の終了が名残惜しい様子。「この作品は面白い登場人物が多いので、彼らが集結したときにどうなるんだろうってすごく楽しみです。お腹が痛くなるほど笑って、観終わって爽快な気持ちになる作品だと思いますので、是非劇場に観に来て下さい」とコメントを寄せた。三谷ファミリーおなじみの顔ぶれと、三谷作品初登場となる面々が奇跡の共演を果たす本作。宇宙を舞台にどんな三谷ワールドが炸裂するのか、楽しみに待ちたい。『ギャラクシー街道』は10月24日(土)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月20日SMAPの香取慎吾が主演する、三谷幸喜監督最新作『ギャラクシー街道』(10月24日公開)の追加キャストが20日、発表された。映画の舞台は西暦2265年、木星のそばに浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人口居住区)「うず潮」。「うず潮」と地球を結ぶスペース幹線道路「ギャラクシー街道」は、かつて交通量が多く沿道にも多くの飲食店が並んで栄えていたが、開通から150年を経て老朽化が進み、廃止のうわさが流れていた。そんな「ギャラクシー街道」は、さまざまな悩みを抱えた異星人が行き交う場所。スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペース獣医師、スペース役人、スペースシンガー、スペースパートタイムのおばさんなど、登場人物が全員宇宙人という斬新な設定で"宇宙人模様"が繰り広げられる。今回発表されたキャストでは、俳優の小栗旬、女優の大竹しのぶ、歌手の西川貴教、タレントの優香、俳優の遠藤憲一、石丸幹二、元AKB48の秋元才加、ものまねタレントのミラクルひかること田村梨果らが、三谷映画に初出演。ほかにも、西田敏行、段田安則ら三谷作品おなじみのメンバーが顔をそろえる。三谷監督はキャスティングについてコメントを発表しており、小栗を選んだ理由を「正義のヒーロー役なので、立ち姿が絵になる人に演じてほしかった」と語り、「小栗さんはとても間がよくて、コメディアンとしても抜群のセンスを発揮してくれました。彼の登場シーンが一番笑えるシーンになったと思います」と撮影を振り返った。三谷の舞台に出演経験のある優香については、「コントで鍛えた瞬発力に感動、いつか映像作品にも出てほしいとずっと思っていました」と念願かなった模様。「妖艶で、しかもプライドが高い美女の役。かわいいだけじゃない優香さんを見ていただけると思います」と、優香の新たな魅力を見どころに挙げた。西川の出演のきっかけは、テレビ番組での共演から。三谷は「フジテレビ『新堂本兄弟』でお会いし、初対面から話が合った」という。その役どころには「今作では、ぜひミュージカルナンバーを入れたいと思い、宇宙を背景にフランク・シナトラのように歌い上げる歌唱力のある人という事で、お願いしました」とコメント。今作でもっとも意外な配役とも言えるのが両性具有の宇宙人を演じる遠藤で、三谷自身「遠藤さんが出産するシーンは、見せ場のひとつ」と語る。「陣痛に苦しむ姿がもっとも絵になる人ということで、キャスティングしました。笑いのセンスも抜群で、あれほど現場で笑いを堪えたのは久々です」と振り返る。主人公の宇宙人・ノア役を演じた香取、ノアの妻・ノエ役の女優の綾瀬はるかはすでにクランクアップ。香取は「宇宙のセットの中での撮影だったので、毎日スタジオから帰るたびに本当に宇宙から家に帰って来ているような感覚でした」と、撮影を思い起こす。綾瀬は「香取さんとのお芝居は、いい意味で力が抜けていて、でも世界観がしっかりとされているので、ご一緒にさせていただいてお芝居に入りやすかったですし、客観的に見ていい夫婦だなと思いました」と語り、コンビネーションも抜群であったことをアピールした。■『ギャラクシー街道』追加キャスト配役一覧大竹しのぶ…怒られるとすぐパニックになるスペースパートタイマーのハナさん小栗旬…正義の味方であることを隠し続けるスペース警備隊ハトヤ隊員優香…ノアが今も思いを寄せる元恋人レイ西川貴教…まぐろバーガーが大好きなカエル型宇宙人ズズ遠藤憲一…ノエに思いを寄せるリフォーム業者の宇宙人メンデス石丸幹二…スペースドクターのムタ梶原善…レイの夫の宇宙人ババサヒブ秋元才加…ハトヤ隊員の恋人マンモ隊員阿南健治…ハトヤ隊員たちの上司トチヤマ隊長段田安則…調査にやって来たスペース国土交通省の役人ハシモト浅野和之…ハシモトにまとわりつく謎の男山本耕史…スペース客引きゼット田村梨果(ミラクルひかる)…スペースコールガール・イルマ
2015年04月20日草なぎ剛と香取慎吾が今春、ふたり芝居に挑む。上演するのは三谷幸喜の新作書下ろし『burst!~危険な二人~』。その内容については明らかになっていないが、キャストのふたりは公演決定にあたって以下のコメントを寄せている。舞台『burst!~危険な二人~』チケット情報■草なぎ剛慎吾とはコントライブ以来の舞台なので、ワクワクしています。ずっと「ふたりで何かやりたいね」と話していました。それが三谷さんの新作の舞台で実現することになって嬉しいです。まだタイトルのみ『burst!』としか伺ってないのですが、どんな話になるのかまったく分りません。三谷さんは僕たちふたりの意外な一面を引き出してくれる気がするので、早く台本を読みたいです!三谷さん早く台本を下さい!■香取慎吾今、僕は三谷さんの映画の撮影中です。映画の次は舞台です。「いつかふたり芝居やってみたいね」「三谷さんに書いてもらいたいね」と、何年も前から、草なぎと話していました。『夢』実現です。この春はどっぷり三谷ワールドを楽しませていただきます。公演は4月29日(水・祝)から6月2日(火)まで東京・PARCO劇場にて(4月28日(火)にプレビュー公演あり)。チケットの一般発売は4月5日(日)午前10時より。チケットぴあでは一般発売に先がけて電話先行抽選を実施、3月27日(金)午後6時から29日(日)午後6時まで受付。
2015年03月26日大きなニュースがあると、その月のGoogle急上昇ランキングには必ず関連用語がランクインする。2015年1月の場合は、イスラム過激派組織による事件が注目を集めたようだ。ここでは事件の詳細に触れないが、経過と検索ボリュームの動向を「Googleトレンド」にて照らし合わせてみる。すると、新たな情報が報道されるタイミングにて、検索ボリュームが跳ね上がっていることが分かる。○関心度は、検索量と視聴率に現れる?!今回はもうひとつ、TVドラマのタイトルに注目してみよう。2015年1月のGoogle検索ランキングには、2日間に渡って放送されたスペシャルドラマ「オリエント急行殺人事件(フジテレビジョン)」と、1月の新番組となる「流星ワゴン(TBSテレビ)」がランクインする。検索ボリュームの急上昇は、実際の視聴率と関係があるのだろうか。ビデオリサーチが提供する「週間視聴率ランキング(関東地区)」によると、1月11日(日)に放送されたオリエント急行殺人事件 第一夜は16.1%で1月5日週の2位を記録。翌12日(祝日)に放送となった第二夜は、15.9%で1月12日週の3位となる結果に。なお、週間視聴率ランキングの1位はいずれも、日本放送協会(NHK)の連続テレビ小説「マッサン」であった。「オリエント急行殺人事件」は、アガサ・クリスティーの小説を原作に、脚本を三谷幸喜が担当し、民放ドラマ初主演となる野村萬斎が名探偵ポアロを演じるという、いかにも一筋縄ではいかなさそうな注目作。検索ボリュームを見ると、事前の反応は薄かったようだが、第一夜の11日よりも第二夜の12日の方が増加しており、作品自体が視聴者の興味を惹いたことがうかがえる。一方「流星ワゴン」は、2013年の大ヒット作「半沢直樹」のチームが再集結した作品。視聴率は、1週目から順に11.1%、11.7%、11.1%と続く(ビデオリサーチ調べ・関東地区)。検索ボリュームは放送日に合わせて増加しているほか、テレビ番組配信サイト「ドガッチ」の見逃し配信では、第1話の合計視聴回数が1週間で45万回を突破したという。ただ、「半沢直樹」が放送回数を重ねるたびに視聴率も検索ボリュームも増加したのに対し、「流星ワゴン」では検索ボリュームの減少傾向が見られ、今後どのように変化するのか注目したいところだ。では、検索の先にある公式サイトではどのような情報が提供されているのだろうか。「オリエント急行殺人事件」は、放送日やキャスト・スタッフ、作品の導入となる情報やインタビューが掲載され、2回放送のスペシャルドラマとしては必要十分な内容。放送当日は、データ放送と連動したクイズ企画も行われていた。「流星ワゴン」の公式サイトは、原作紹介やキャスト・スタッフ、前回分までのあらすじ、予告動画を掲載。舞台となる広島県福山市鞆の浦の地域紹介や、撮影時のスチル写真、スタッフの日記なども随時更新中のようで、情報量が多い印象だ。一般的に連続ドラマでは、放送回数が進むにつれて検索ボリュームが減少していくが、これに反してじわじわと増加しているのが「マッサン」だ。長い放送を追いかけやすいようにまとめたストーリー紹介のほか、毎週のキーパーソンへのインタビューやキャストのコラム、オフショット、これらを通じて紹介されるスタジオセット、小ネタなど、公式サイトをガイドに作品をより楽しめるような工夫が随所に見られる。さらに、ほぼ同じ情報量がスマートフォン向けにも見やすく提供されている。作品名で検索する視聴者が何を求めているのか、その参考になるものがこのサイトにあるかもしれない。
2015年02月18日三谷幸喜監督の最新作となる映画『ギャラクシー街道』が、2015年10月公開に向けて制作されることが、このほど明らかになった。主演はSMAPの香取慎吾で、ヒロインは女優の綾瀬はるか。3月のクランクインを予定している。本作は『THE 有頂天ホテル』(2006年)、『清洲会議』(2013年)など、数々のヒット作を手がけてきた三谷監督の最新作。三谷映画では初となる宇宙が舞台となり、登場人物は全員宇宙人という三谷流スペースロマンチックコメディーが展開される。主人公の宇宙人・ノア役をSMAPの香取、ノアの妻・ノエを三谷作品では『ザ・マジックアワー』(2008年)以来の出演となる女優の綾瀬が演じる。さらに撮影は、CGではなく東宝スタジオに宇宙空間を丸ごと制作した大掛かりなセットで行うなど、スケールの大きさにも注目が集まる。物語の舞台は西暦2265年、木星のそばに浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人口居住区)「うず潮」。そこと地球を結ぶスペース幹線道路「ギャラクシー街道」は、かつて交通量が多く沿道にも多くの飲食店が並んで栄えていたが、開通から150年を経て老朽化が進み、廃止の噂が流れていた。そんな「ギャラクシー街道」は、さまざまな悩みを抱えた異星人が行き交う場所。スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペース獣医、スペース役人、スペースシンガー、スペースパートタイムのおばさんなど、個性豊かな登場人物たちの"宇宙人模様"が繰り広げられる。本作の着想について、「ロマンチックコメディーをやってみたかったのですが、普通の恋愛モノではおもしろくない。そこで舞台を宇宙にしてしまおう!と思いつきました」と語った三谷監督。香取への演出を「今まで彼が演じてきた役柄ではなく、今回はあくまで等身大の人間を演じてもらうつもり」と説明し、「香取さん主演の舞台『オーシャンズ11』を見て、香取さんとジョージ・クルーニーには共通するところがあると感じたので、今回の役柄はジョージもちょっと入っています」と付け加えた。ヒロインの綾瀬については、「大河ドラマなどさまざまな経験を詰まれて、より演技に深みが出て、ぜひもう一度ご一緒したいと思っていました」と語り、「綾瀬さんは物を食べるときに、本当においしそうに食べるイメージがあります。今回は宇宙一食べ方がかわいいキャラクターになっています」と役の見どころに触れた。主演の香取は、「久しぶりの三谷映画の出演にワクワクしています! スペースロマンチックコメディー!?なんだそれは!という感じです。三谷さんの初めてのSFもの、どんな映画になるか撮影が楽しみです」と撮影を心待ちにしている様子。一方の綾瀬も「三谷監督とは7年ぶり、香取さんとは6年ぶりにご一緒させていただきますが、奇想天外な三谷さんの作品、いまからとても楽しみです!香取さん、どうぞよろしくお願いいたします」と意気込むなど、2人の強力タッグで3月からの撮影に挑む。「偶然にも、今年はあの『スター・ウォーズ』新作も公開されます。ライバルはもちろん『スター・ウォーズ』!!目指すはシリーズ最高興収(『エピソード1/ファントム・メナス』の132.6億円)越え」と宣言した三谷監督。「目標も宇宙規模でいきたいと思っています」と、映画界の"宇宙イヤー"に向けて意欲を見せた。
2015年02月12日劇作家・脚本家として人気を誇る三谷幸喜監督の最新作が、主演に香取慎吾(SMAP)、ヒロインに綾瀬はるかを迎えて製作されることが決定!登場人物は全員宇宙人ーー三谷映画史上初の“宇宙”が舞台となる本作の名は『ギャラクシー街道』だ。時は西暦2265年、木星のそばに浮かぶスペースコロニー(宇宙空間に作られた人工居住区)「うず潮」。そこと地球を結ぶスペース幹線道路を、人は“ギャラクシー街道”と呼んだ。かつては、交通量も多く、沿道にもたくさんの飲食店が並んでいたが、開通して150年。老朽化が著しく、そろそろ廃止の噂も聞こえ始めた…そんな街道の脇に佇む、小さな飲食店を舞台に、そこで働く人々と客たちが織りなす、宇宙人模様を描き出す。本作に登場するのは、スペース警備隊、スペースヒーロー、スペース客引き、スペース娼婦、スペース獣医、スペース役人、スペースシンガーに、スペースパートタイムのおばさん…そう全員、宇宙人である。そんな奇想天外な物語で、主人公の宇宙人・ノア役を演じることとなったのは香取さん。三谷作品には、『みんなのいえ』『THE 有頂天ホテル』『ザ・マジックアワー』に出演してきたが、三谷監督は「主演の香取さんは、信頼する俳優さんの一人です。彼にはまだまだ隠れた引き出しが沢山あると思っています。今まで彼が演じてきた役柄ではなく、今回はあくまで等身大の人間を演じてもらうつもり。香取さん主演の舞台『オーシャンズ11』を観て、香取さんとジョージ・クルーニーには共通するところがあると感じたので、今回の役柄はジョージもちょっと入っています」とそのキャラクターは全く予想がつかない。そしてノアの妻・ノエ役には、『ザ・マジックアワー』以来の三谷作品となる綾瀬さん。三谷監督によると「綾瀬さんは、ピュアで天然なイメージがありますが、『ザ・マジックアワー』でご一緒した時にとてもクレバーな方だなと感じました。その後、大河ドラマなど様々な経験を積まれて、より演技にも深みが出て、ぜひもう一度ご一緒したいと思っていました。綾瀬さんは物を食べる時に、本当に美味しそうに食べるイメージがあります。今回は宇宙一食べ方がかわいいキャラクターになっています」と、こちらも予測不可能なキャラクターだ。三谷作品といえば、毎回壮大なセットが魅力のひとつだが、今回も美術は種田陽平チームが担当するとのこと。「これまでに、ホテル、港町、裁判所、清須城と作ってきました。作品作りの一番最初に、まず舞台を決めて、さぁそこを舞台に何をしようか、と考えます。既に街というスケールの大きな空間を作っていたので、さらにスケールを大きく、宇宙を作ろう!ということは大分早い段階から決まっていました。今の技術を使えば、いくらでもCGで宇宙を作ることはできますが、スタジオのセットで作る、手作り感満載の宇宙が見てみたい!という、僕の希望で、今回は敢えてCGではなくセットで宇宙空間を作ります」とチャレンジングな作戦となっているようだ。そして、壮大なのはセットだけではない、興行面に関しても三谷監督は壮大な野望を持っているようだ…。「偶然にも、今年はあの『スター・ウォーズ』新作も公開されます。ライバルはもちろん『スター・ウォーズ』!! 目指すはSWシリーズ最高興収(『エピソード1/ファントム・メナス』の132.6億円)越え。目標も宇宙規模でいきたいと思っています」。『ギャラクシー街道』の撮影は3月にクランクインし、今年10月の公開を予定している。(text:cinemacafe.net)
2015年02月10日中谷美紀主演の舞台『メアリー・ステュアート』の上演が決定。6月、東京・PARCO劇場ほかで公演を行う。舞台『メアリー・ステュアート』チケット情報16世紀に生きた悲劇のスコットランド女王メアリー・ステュアートと、同時代のイングランド女王エリザベス1世を描くイタリア人女性作家ダーチャ・マライーニの作品。中谷が共演を熱望していた実力派女優・神野三鈴とのふたり芝居だ。中谷は舞台2作目(2013年上演の三谷幸喜演出『ロスト・イン・ヨンカーズ』)にして読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞。今回2年ぶり3作目の舞台に挑む。舞台の登場人物は4人。中谷がタイトルロールのメアリーとエリザベスの侍女を、神野がエリザベスとメアリーの乳母を演じる。ふたりは上演決定にあたり、それぞれ次のようなコメントを寄せている。■メアリー・ステュアート/中谷美紀今回はステージの上にはたった二人だけですから、掛け合いの妙をお客様に楽しんでいただくためには、寸分の隙も許されません。大変な作品と出会ってしまったというのが今の正直な気持ちです。メアリーは、人の上に立つ者であるにもかかわらず、感情に流されやすく愚かな部分もあって、そこが魅力的でもある人物です。エリザベスのように冷静で、自制心をもって国を治める人間と異なり、彼女はその場の感情に流されている。その二人の対比を楽しんでいただきたいですし、対照的でありながら、ともに気高い女王たちの物語を全身全霊で演じたいと思っています。■エリザベス一世/神野三鈴中谷さんと一緒に二人芝居を、という話をいただき、しかもそれが『メアリー・ステュアート』。演劇史に残るような作品を、大好きな女優さんとご一緒できるなんて奇跡のようです。エリザベスの人生を演じることで、彼女が抱くものを昇華させてあげられたら、それが、私たちすべての女性の中にあるなにかを昇華させることに繋がったらうれしい。そして、女性ならではの苦しみや幸福、葛藤を一緒に感じていただければ。舞台という生身の人間が立つ場で、中谷さんと私が魂でぶつかり合う姿を見届けていただけたら幸せです。■『メアリー・ステュアート』[東京公演]6月13日(土)~7月5日(日)PARCO劇場[大阪公演]7月11日(土)~7月12日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ[広島公演]7月15日(水)広島アステールプラザ・大ホール[名古屋公演]7月18日(土)~19日(日)愛知県産業労働センター[新潟公演]7月24日(金)新潟市民芸術文化会館 劇場
2015年01月27日1990年に宮本亜門演出、麻実れい×白石加代子で上演、2005年には南果歩×原田美枝子によって上演されたイタリア人女性作家、ダーチャ・マライーニ作の舞台「メアリー・ステュアート」。パルコ劇場では、現在放送中の「ゴーストライター」に出演する中谷美紀と舞台女優・神野三鈴を迎えて10年ぶりに上演が決定した。本作は、血なまぐさい宗教戦争と華やかなイギリス・ルネサンス文芸の黄金時代である16世紀に生きたスコットランド女王メアリー・ステュアートと、イングランド女王エリザベス1世という同時代に同じ島の中に生きた2人の女王を描いた作品。フリードリッヒ・シラーの同名作品の翻案として、イタリア人作家のダーチャ・マライーニが女性の視点からこの2人の女王を主人公に描いた戯曲だ。この作品の登場人物はメアリー・ステュアートとその乳母、そしてエリザベスとその侍女の4人だが、演じるのは2人の女優。メアリーを演じる中谷さんはエリザベスの侍女を、そしてエリザベスを演じる神野さんはメアリーの乳母を演じる。中谷さんは、映画・テレビでの活躍はもちろんのこと、フランソワ・ジラール演出「猟銃」(’11)で初舞台にして、紀伊国屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞優秀女優賞を受賞。そして翌年の三谷幸喜演出「ロスト・イン・ヨンカーズ」では、読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞するという2本目の舞台にして頂点に立つという快挙を遂げている。そして今回演じるのは、生後6日目スコットランドの王位を継承し、国や宗教に翻弄されながらも「女」として果敢に生きたメアリー・ステュアート。中谷さん自身、舞台の参加は3度目となる。一方、メアリーと同時代に生き、政治にまつわる男女間の諍いを嫌い、「国家」と結婚をした“ヴァージン・クイーン”エリザベス一世を演じるのは、中谷さんがいま、もっとも共演したかったという神野さん。井上ひさし作品に欠かすことのできない女優として活躍し、三谷幸喜演出「三谷版桜の園」(’12)、栗山民也演出「組曲虐殺」での演技により紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞し注目を集めている。実力派女優が繰り広げる2人の女王の物語は見ごたえのある、熱く、そしてスリリングな舞台になること間違いなさそうだ。以下、出演者コメント。■中谷美紀(メアリー・ステュアート/エリザベスの侍女)今回はステージの上にはたった二人だけですから、掛け合いの妙をお客様に楽しんでいただくためには、寸分の隙も許されません。大変な作品と出会ってしまったというのがいまの正直な気持ちです。女王というポジションは、われわれ市井の人間とは異なった特殊なもの。とはいえ、女性が人の上に立つということでいえば、会社を営んだり、あるいは部署を司ったりということで、彼女と同じ立場にいる女性も多いと思います。そしてその中で、自分の意志だけではなにも決められない、という経験のある方も少なくないのでは。そのもどかしさは、メアリーと現代の女性たちが共通して感じる部分だと思っています。メアリーは、人の上に立つ者であるにもかかわらず、感情に流されやすく愚かな部分もあって、そこが魅力的でもある人物です。エリザベスのように冷静で、自制心をもって国を治める人間と異なり、彼女はその場の感情に流されている。その二人の対比を楽しんでいただきたいですし、対照的でありながら、ともに気高い女王たちの物語を全身全霊で演じたいと思っています。■神野三鈴(エリザベス一世/メアリーの乳母)中谷さんと一緒に二人芝居を、という話をいただき、しかもそれが「メアリー・ステュアート」。演劇史に残るような作品を、大好きな女優さんとご一緒できるなんて奇跡のようです。二人だけで、純粋に作品に取り組む環境を作っていただき、演劇を志した頃の夢が叶いました。エリザベスの人生を演じることで、彼女が抱くものを昇華させてあげられたら、それが、私たちすべての女性の中にあるなにかを昇華させることに繋がったらうれしい。そして、女性ならではの苦しみや幸福、葛藤を一緒に感じていただければ。舞台という生身の人間が立つ場で、中谷さんと私が魂でぶつかり合う姿を見届けていただけたら幸せです。舞台「メアリー・ステュアート」は6月13日(土)~7月5日(日)パルコ劇場ほか順次全国公演予定。(text:cinemacafe.net)
2015年01月26日三谷幸喜が脚本を務め、野村萬斎を主演に迎えて贈るスペシャルドラマ「オリエント急行殺人事件」。11日(日)、12日(月・祝)に放送となる本作に先駆け、10日(土)に、“ものまねメイク”で話題のざわちんが主要キャストのメイクを披露するメイキング番組が放送されることが明らかになった。フジテレビ開局55周年特別企画として製作された本作。ミステリーの女王アガサ・クリスティーの世界的名作を基に、三谷幸喜版として描いていく。2夜にわたり放送されるが、第1夜は原作に忠実に、第2夜は“犯人側の視点”から描くというオリジナルの演出が加えられた構成となる。民放ドラマ初主演・フジテレビドラマ初出演となる野村萬斎が日本版名探偵ポアロ・勝呂武尊演じる本作には、松嶋菜々子、二宮和也、杏、玉木宏、沢村一樹、吉瀬美智子、石丸幹二、池松壮亮、黒木華、八木亜希子、青木さやか、藤本隆宏、富司純子高橋克実、笹野高史、小林隆、草笛光子、西田敏行、そして佐藤浩市など、人気・実力共に兼ねそなえた、ドラマ・映画史上かつてない豪華な顔ぶれが勢ぞろいして放送前から話題を集めている。今回放送されるのは、三谷幸喜版オリエント急行殺人事件のメイキング番組。「オリエント急行『ざわちん』事件」(関東ローカル)としてざわちんさんが、主演の名探偵勝呂武尊を演じる野村萬斎、第2夜のキーマンとなる超重要人物・家庭教師、馬場舞子を演じる松嶋菜々子、美貌の外交官夫人である安藤伯爵夫人役を演じる杏のモノマネメイクを本物の衣装を着て披露するとのこと。それぞれのメイクにチャレンジしたざわちんさんは、「萬斎さんは初挑戦、松嶋菜々子さん・杏さんは再挑戦ということだったが、実は再挑戦のふたりが心配だった。というのも前回はかなり苦戦して、いままでのモノマネメイクでもトップレベルの難易度だった。萬斎さんは写真をみた途端、自分に似ている!と思い、すぐに出来上がった。松嶋さんの美しいフェイスラインは、陰影をつけることで似せていった。今回、苦戦したのは杏さんの髪型。複雑に結われた髪型は実は地毛!」と明かした。「三谷幸喜のオリエント急行殺人事件の魅力世紀の話題作を一足お先にお届け!」は1月10日(土)11時15分よりフジテレビにて放送。フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件」は2015年1月11日(日)21時~、1月12日(月)21時~フジテレビにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年01月09日“三谷幸喜 × アガサ・クリスティー”という夢のコラボレーションで贈る、フジテレビの新春スペシャルドラマ「オリエント急行殺人事件」。このほど完成披露試写会が都内で行われ、脚本を手がけた三谷さんを始め、主演の野村萬斎、共演の松嶋菜々子、二宮和也(嵐)、杏、玉木宏、沢村一樹、佐藤浩市ら豪華キャストが出席した。この日の会場には、本作の第二夜がちょうど1月12日(月・祝)の「成人の日」に放送されることにちなんで今年、成人になる55人が晴れ着姿で客席に華を添え、報道陣からも“成人の日”にちなんで、「20歳の頃の思い出や新成人へのメッセージをお願いします」という質問が飛んだ。三谷さんは「(20歳の時)成人式に行っておまんじゅうをいただき、これはいいと思って、次の年も行ってまたおまんじゅうをもらった記憶があります」と笑いを誘う。野村は「20歳のころは、もう狂言をやって17年くらい経ってたんですけど、父の鞄持ちなどをしていました。大人になるってことは責任が出ますが、逆に言うと、失敗できる猶予がまだあるということだと思います。だから、いろんなことに対して、チャレンジ精神を持ってやってほしいと思います。失敗したらそれでいいじゃないか。やり直せるのが若さの特権です」と熱いメッセージを送った。松嶋さんは「母が着物を用意してくれて、さらに母が自分で免許を取って着物を着せてくれたのですが、地元ではない中学校に通っていたので、成人式に友達がいなくて寂しかったんです…」と少し切ない思い出を披露。すでに「嵐」として活躍していた二宮さんは「明治神宮で松本潤と一緒に成人式を迎えました。実はその時までスーツを持っていなくて、ちょうど深夜番組で使っていたスーツをいただいたので、それで成人式に行ったんですね。そしたら(松本は)その時のためだけに作った、恐らく何十万もするような成人式でしか着ないようなスーツを着ていて…。その時にケチっちゃいけないなと思いましたので、皆さんも使うときはバッと使ってエンジョイしてください」とエール(?)を送った。昨年末に東出昌大との結婚を発表後、初の公の場となった杏さんは20代の思い出を述懐。「私が20歳のときはモデルをしていましたが、16歳の頃から“成人式は、自分の髪で絶対に日本髪を結うぞ!”と誓っていました。それから髪を伸ばし始めて成人式で日本髪を結うことができて、そのまま今のロングヘアに至りました。20歳からあっという間の8年間が過ぎました。20代は楽しいことも辛いことも盛りだくさんで、勢いがあってすぐに過ぎてしまう。今ふり返っても本当に早かったです。そんな盛りだくさんの20代を楽しんでいただきたいです」と語った。劇中で杏さんの玉木さんは「僕はちょうど、映画『ウォーターボーイズ』を撮影していましたが、まだアルバイトをしないと生活できなかった状態で。そのアルバイト先によく松嶋さんがいらっしゃっていて、早くこの仕事一本で生活できるようになるといいなと思いながら過ごしていました。今、こうして同じ舞台に立たせていただけけることが本当に嬉しいです」と苦労の20代を明かす。沢村さんはまさに転機の時期だったようで、「上京してきたのが20歳で、所持金18万円で、住むところも決まってなくて…。成人式のために地元に帰るお金もなかったです。なので、こうやって27年後、三谷さんの作品に出演することができるまでになった自分にご褒美をあげたいですね(笑)」。最後に、佐藤さんは「役者を始めたときで、海の者とも山の者とも分からず、これから食っていけるのかなあなんていう時期でした。僕が生まれた1960年は、高度経済成長期に向かう時期だったので、楽に考えていて、今の方々の方が、自分の今と将来をシビアに考えていると思います」と若者たちに敬意を表していた。ドラマは、フジテレビ開局55周年特別企画として製作されたもので、「オリエント急行」の日本での初ドラマ化作品となる。原作と同時期の昭和初期ながらも、舞台を日本に置き換え、下関を出発する「特別急行東洋」で起こる殺人事件の謎に名探偵・勝呂武尊(すぐろ たける/萬斎さん)が挑む。ドラマは2夜連続で放送されるが、第1夜では原作に忠実に沿った物語が展開し、第2夜では犯人の視点から事件が再構築されるという奇抜な構成となっている。スペシャルドラマ「オリエント急行殺人事件」は、第1夜:1月11日(日)21時~、第2夜:1月12日(月)21時~フジテレビにて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2015年01月07日“三谷幸喜 × アガサ・クリスティー”という夢のコラボレーションで贈る、フジテレビの新春スペシャルドラマ「オリエント急行殺人事件」。先日、本作の完成披露試写会が行われ、脚本を手がけた三谷さんを始め、主演の野村萬斎、共演の松嶋菜々子、二宮和也(嵐)、杏、玉木宏、沢村一樹、佐藤浩市ら豪華キャストが一堂に会した。フジテレビ開局55周年特別企画として製作された本作。「オリエント急行」の日本でのドラマ化はこれが初めてとなるが、原作と同じ時期の昭和初期ながらも舞台を日本に置き換え、下関を出発する「特別急行東洋」で起こる殺人事件の謎に名探偵・勝呂武尊(すぐろ たける/萬斎さん)が挑む。ドラマは2夜連続で放送されるが、第1夜ではできる限り原作に忠実に物語が展開し、第2夜では犯人の視点から事件が再構築されるという奇抜な構成となっている。出来上がった作品の感想を聞かれた三谷さんは、「僕が中学生のときに“オリエントの急行”を読み、映画を観て、ずっと“この物語の裏にはどんなことがあったんだろうか”と考えてきて、その答えが今回やっと出せたという感じです。(2夜にわたり)6時間かけて描くことができたのは、テレビの持つ強さかなと思います。テレビドラマに関わる人間として、ドラマの可能性がまた広がったのではないでしょうか」と自信をのぞかせた。また、キャスト陣には本作での役作り・見どころについての質問が。殺人事件の捜査に乗り出す主人公の名探偵・勝呂役を演じた野村さんは、「これだけの豪華キャストの方と共演させていただくので、逆にみなさんのキャラが生きるように心がけました」と贅沢な苦労を明かす。乗客であり事件の容疑者となる面々は、そんな野村さんとの共演シーンを見どころにあげる。馬場舞子役の松嶋さんは「名探偵・勝呂の尋問のシーンですね。三谷さんからも細かく指示をいただいて少し緊張していました。間や表情など繊細な部分に気をつけて演じました」。二宮さんも「取り調べのシーンですかね。僕の場合は小林(隆)さんと一緒に、しゃべりすぎる人としゃべらなすぎる人と対になるように意識しました。小林さんと考えながら萬斎さんと戦えたというのは印象的です」と語る。また、安藤伯爵夫人役を演じた杏さんは「第一夜で列車に乗ってきた人たちがなぜ乗車してきたのか? また第二夜は、安藤伯爵(玉木宏)が乗車した理由がポイントです」といい、夫を演じた玉木さんは「僕の役どころは、妻を大切にするすごく真面目男で、それがこの役を演じる上で大事なところだと思います。二夜を見ていただければ、いかに妻のことを大事に思っているかが分かると思います」と明かした。一方、ベテラン俳優陣は三谷組ならではの“笑い”を織り交ぜたトークを展開…。沢村さんが「僕にとって一箇所大事なシーンがありまして、すごい緊張感の中で演じたんですが…このナイフをどうやって…」とおどけると、三谷からすかさず“ネタバレチェック”が!気を取り直し「現場で一番気をつけていたことは、久しぶりに共演した松嶋さんに朝から“下ネタ”を言わないようにすることでした」と語り笑いを誘う。被害者を“好演”した佐藤さんの番になると、三谷さんが「佐藤浩市の“死に顔”はすばらしかったですね。本当に死んでしまったんじゃないかなっていうくらい見事な死に顔でした」と絶賛。佐藤さんは「12時間、ずっと“死に顔”だったんです。だから、僕が映っていないときのセリフを覚えていて、そこで息をするんです。そこまで息が出来ないんです。それを私は勝手に“ブレスポイント”と名付けていて。それがつらかったですね」と撮影秘話を披露した。最後に、これだけの豪華キャスト。その撮影現場はどんな雰囲気だったか?という質問が。多くの出演者が勢揃いする密室状態に近い列車のシーンでは、撮影の合間に“なぞなぞ”を出しあったりしていたそうだが、15分間にも渡る長セリフに挑戦したという野村さんは「朝早くからてっぺん(深夜12時)越えるくらいまで、1日半、(列車の中にいる)皆さんはほぼ聞いているだけ、私しゃべるだけ。僕は、しどろもどろになってしまったらせっかくの皆さんの忍耐がぶちこわしになるので、必死でした」といい、二宮さんは「そのプレッシャーに耐えきれず、(そのすぐあとのセリフを)3度ほど噛んでしまいました。長セリフもすごいですが、一回ではなく、何度も何度もやりきったことに本当に感動しました」と話し、杏さんも「セリフを言い終わると出演者みんなから拍手がおこった」というエピソードを明かして、チームワークの良さを感じさせた。スペシャルドラマ「オリエント急行殺人事件」は、第1夜:1月11日(日)21時~、第2夜:1月12日(月)21時~フジテレビにて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2015年01月07日大ヒットドラマ「古畑任三郎」などを手がけてきた三谷幸喜が、野村萬斎を主演に迎えて贈るドラマ「オリエント急行殺人事件」。この度、本作の追加キャストに三谷作品には欠かせない名優・佐藤浩市を始め吉瀬美智子、石丸幹二、黒木華が出演することが明らかになった。今年で開局55周年を迎えたフジテレビの特別企画の目玉となる、今回の大型スペシャルドラマ。“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーの世界的名作を基に三谷幸喜版として描いていく。2015年新春に2夜にわたり放送されるが、第1夜は原作に忠実に、第2夜は“犯人側の視点”から描くというオリジナルの演出が加えられた構成となる。本作で佐藤浩市が演じるのは、人の心を持たない非道な実業家・藤堂修。金目当ての卑劣な犯罪も厭わず、その金を元手にのし上がった成金だ。佐藤さんと言えば、「新選組!」(NHK大河ドラマ)、フジテレビ開局50周年記念特別企画「わが家の歴史」、『THE有頂天ホテル』、『ザ・マジックアワー』、『ステキな金縛り』、『清須会議』など三谷作品の常連。今回の役柄は、「いままで悪役はいろいろ演じてきましたが、ここまで人に嫌われる役は珍しいと思います」と佐藤さん自身が語るほど“ワル”な役に徹し、いままで見せたことのない一面を覗かせているようだ。そして、第2夜における重要な登場人物となる剛力大佐に石丸幹二、その夫人・剛力曽根子には吉瀬美智子、その剛力家のメイド・三木小百合に黒木華が演じることに。佐藤さん演じる藤堂の犯した犯罪によって剛力家は不幸のどん底に陥れられ、悲劇的な運命を辿る。それが「オリエント急行殺人事件」そもそもの発端であり、それぞれが物語の鍵を握るキャラクターとなる。3人は本作で三谷作品初出演を果たす。「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」、「リーガルハイ・スペシャル」など立て続けに話題作に出演する吉瀬さんは、大佐夫人という役どころで昭和初期のロングドレスに身を包み、吉瀬のトレードマークであるショートカットを封印している。吉瀬さん本人も「いままでに経験したことがない髪形や私の普段のイメージとは違う新鮮な印象の衣装にも挑戦していますので、ぜひ楽しんでごらん下さい」とコメントを寄せる。剛力大佐を演じるのは、舞台のみならず映像の分野でも幅広く存在感を発揮している石丸さん。TBS「半沢直樹」で浅野支店長を演じたことが記憶に新しいが、「今回、三谷さんの台本を拝読し、人間の可笑しみが豊かに浮かび上がってくるセリフに、またゾクゾクしました」とコメント。“ひげ”をたくわえ威風堂々と大佐役に注目したい。そして黒木さんは、控えめながらも芯に秘めた強さをもつ、剛力家のメイドを好演。奇しくも『小さいおうち』でもお手伝いさん役を演じたが「最近比較的、お手伝いさんなどの役が多いので、ほかの役とは一緒にならないように気をつけました。ただ、着物と洋服で違っていたので、特に意識しませんでしたが、見ために助けられたかもしれません」と語った。本作には、主演の野村さんを始め、松嶋菜々子、二宮和也、杏、玉木宏、沢村一樹、池松壮亮、八木亜希子、青木さやか、藤本隆宏、富司純子、高橋克実、笹野高史、小林隆、草笛光子、西田敏行ら総勢20名の豪華キャストが三谷監督の下に集結している。フジテレビ開局55周年特別企画「オリエント急行殺人事件」は2015年1月11日(日)21時~、1月12日(月)21時~フジテレビにて放送予定。(text:cinemacafe.net)
2014年12月08日女優の長澤まさみが、ロッテの新商品「ONE TAB(ワン タブ)」の新CMキャラクターに起用されたことから11月17日(月)、東京都内で行われた新CM発表記者会見に出席した。CMキャラクターと共に同商品のキーワードである“ぎっちぎち”PRアンバサダーに就任した長澤さんは、CM時のメイキング写真約800枚で長澤さんをあしらった委任状を贈呈されると「よくよく見ると、私が凄い“ぎっちぎち”にいるんです」と自分だらけのビジュアルに嬉しそう。最近、満足したことを聞かれると「テンションを上げてというか、気持ちを高めて毎日舞台に上がっているので、(その日の公演が)終わった瞬間は満足感に浸れていますね」と現在、公演中の三谷幸喜の舞台「紫式部ダイアリー」への手応えを明かしていた。新CMは、同商品の発売予定日である11月18日(火)より放送される「ぎっちぎち篇」。オフィスでチョコ菓子「ONE TAB」を食べようとしたサラリーマンの目の前に突然、長澤さんが出現し、オフィスの壁をぶち壊してサラリーマンを空へと連れまわす内容になっている。プロジェクション・マッピングを駆使した撮影では「何度も確認しながら、みんなで協力して作った感じがする。色々な仕掛けが一連で一つの作品を作っているので、みんなの息が合わないと上手くいかない」と苦労をふり返り、「大変だったけれど、出来上がりを見ると迫力ある映像で面白い」とその完成度に満足げだった。劇中では美脚も披露しているが「高いヒールを履いて撮影していたので、スタイルが良く見えたりするけれど、駆け足が大変で苦戦しました」と苦笑いだった。(text:cinemacafe.net)
2014年11月17日三谷幸喜の作・演出、長澤まさみと斉藤由貴による二人芝居「紫式部ダイアリー」の開幕を前に10月31日(金)、記者会見が開催され、ゲネプロの模様が報道陣に公開された。三谷さんが“作家”をテーマに書き上げた本作。現代を舞台に、ある文学賞の選考会の前夜、売れっ子若手作家の紫式部と人気エッセイストの清少納言が女の熱い戦いを繰り広げる。三谷さんは自分と同じ作家という仕事をテーマにしたことについて「いつか自分に近い登場人物の話をやってみたかった。あまりに近いと生々しくなってしまいますが、女性にすれば素直に書けるかと思ってやってみました。いままでで一番、自分を投影した登場人物になっていると思います」と語る。劇中、若さでノリノリで、言いたい放題の紫式部、年下の若い才能に恐れと嫉妬を抱きつつも平静を装う清少納言が登場するが「いまの僕は清少納言に重なるし、20年前の自分は紫式部に投影しています」と明かした。現代を舞台にしているが、単に女流作家2人ではなく、あくまで清少納言と紫式部ということで「どこかに平安時代の雰囲気を出したかった」と衣裳でワダエミを起用。衣裳のプランニングをする時点で台本が出来ていなかったそうだが「だいたいの話を伝えたら『マドンナとレディガガの話ですね』と仰っていただき、逆にワダさんの衣裳からキャラクターを作っていった部分もありました」とも。長澤さんと斉藤さんとの稽古現場の空気について、三谷さんは「稽古場で2人の仲が悪くてピリピリした張り詰めた感じで…」と語り笑いを誘ったが、実際はかなり打ち解けた空気だったようで「休憩になって話が盛り上がって、なかなか始まらない。始まりそうになったら長澤さんがカップ麺にお湯を入れたり、斉藤さんが子どもにメールしたり…」と苦笑しつつ明かした。長澤さんにとって、舞台で三谷さんの作品に出演するのは初めて。「丁寧でイヤになるほど細かい(苦笑)」と演出について語りつつ、「コメディはその場の空気や流れで笑いが生まれると思っていたところかあったけど、三谷さんと仕事をしてみて、ノリではなく丁寧に積み重ねることで笑いになると勉強になりました」と語る。斉藤さんは長澤さんとは同じ事務所で「まさみちゃんがランドセルを背負ってる頃から知ってる」とのこと。「こんな素敵な女性になったまさみちゃんと一緒に仕事が出来るのは光栄だし、素敵な時間だと思います」と喜びを口にする。斉藤さんにとっては1995年、97年に上演された舞台「君となら」以来となる三谷作品。「来年で女優を始めて30年になりますが、三谷作品に出られるのは役者として特別でかけがえのないこと。ハードルが高く、ワクワクする2か月になると思います」と意気込みを口にした。改めて三谷さんは、長澤さんの起用について「長澤さんと舞台をやりたいというのが始まり。舞台に立った長澤さんを見て、キレイで『この人はもっと舞台に立ってほしい』と思った」とふり返る。そして「相手役は上手なベテラン女優が良いと思いました。去年の今頃、ある音楽番組で久々にお会いして、そこで歌われた『卒業』がステキで、シビれまくって鳥肌が立ち、長澤さんの相手役はこの人しかにないと思いました。前作でも思いましたが、日本一のコメディエンヌだと思います」と称賛の言葉を並べた。「紫式部ダイアリー」はパルコ劇場にて11月1日(土)より開幕。(text:cinemacafe.net)
2014年11月01日