舞台『千と千尋の神隠し』で新たに千尋役を務める川栄李奈、福地桃子のメインビジュアルが20日、公開された。○■舞台『千と千尋の神隠し』川栄李奈、福地桃子ビジュアル同作は、初演から主人公の千尋役を演じ続ける橋本環奈と上白石萌音に加え、新たにオーディションで同役を射止めた川栄と福地を加えた4人の千尋によって、2024年3月の帝国劇場公演を皮切りに、日本での全国ツアー、更には英国・ロンドンで初の海外公演として上演される。この度、2023年3月開幕の帝国劇場公演から千尋役(交互出演)を演じる川栄と福地のメインビジュアルが完成。川栄は八百万の神々の世界に迷い込んだ千尋を、福地は油屋で月夜を背景に佇む千尋をビジュアル内で演じている。東京公演は帝国劇場にて3月11日〜30日、 ロンドン公演はロンドン・コロシアムにて年4月 30日〜8月24日、名古屋公演は御園座にて4月7日〜20日、福岡公演は博多座にて年4月27日〜5月 19日、大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて5月27日〜6月6日、北海道公演は札幌文化芸術劇場 hitaruにて6月15日〜20日。○■川栄李奈 コメント千と千尋の世界にいる自分を見て、感激していると同時に、いよいよ始まるんだ、と身が引き 締まる思いです。 観てくださる方の心を動かせるような千尋を精一杯演じたいと思います!○■福地桃子 コメント不思議な町での千尋を導いてくれているようだなと感じました。 皆様にお会いできる日を楽しみにしています。
2024年02月20日舞台「千と千尋の神隠し」で新たに千尋役を演じる、川栄李奈と福地桃子のメインビジュアルが公開された。宮崎駿の大ヒット映画を英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアード翻案・演出により世界で初めて舞台化し大評判となった「千と千尋の神隠し」。映画の世界から飛び出したようなキャラクターたちと、熱い息遣いまでが感じられるライブならではの醍醐味が相まった舞台は、大衆演劇の優れた業績を表彰する第47回菊田一夫演劇賞で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞する快挙を成し遂げるなど、高い評価を得た。川栄李奈この舞台で、初演から主人公の千尋役を演じ続ける橋本環奈と上白石萌音に、新たにオーディションで同役を射止めた川栄李奈と福地桃子を加えた4人の千尋によって、2024年3月の帝国劇場公演を皮切りとして日本での全国ツアー、更には英国・ロンドンで初の海外公演として上演される。この度公開されたのは、2023年3月開幕の帝国劇場公演から千尋役(交互出演)を演じる、川栄李奈と福地桃子のメインビジュアル。八百万の神々の世界に迷い込んだ千尋の川栄さんの姿と、油屋あぶらやで月夜を背景に佇む千尋の福地さんを、それぞれ捉えている。ビジュアルを見た川栄さんと福地さんからコメントも到着している。福地桃子◆川栄李奈 コメント千と千尋の世界にいる自分を見て、感激していると同時に、いよいよ始まるんだ、と身が引き締まる思いです。観てくださる方の心を動かせるような千尋を精一杯演じたいと思います!◆福地桃子 コメント不思議な町での千尋を導いてくれているようだなと感じました。皆様にお会いできる日を楽しみにしています。舞台「千と千尋の神隠し」は3月11日(月)より東京・帝国劇場ほかにて、4月30日(火)~8月24日(土)ロンドン・コロシアムにて上演。(シネマカフェ編集部)
2024年02月20日舞台『千と千尋の神隠し』が、2024年3月11日(月) から30日(土) に東京・帝国劇場で上演される。このたび、千尋役を務める川栄李奈と福地桃子のメインビジュアルが公開された。2022年に英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイトディレクター、ジョン・ケアード翻案・演出により世界で初めて舞台化された本作。2024年版の千尋役はオーディションを経て新たに選ばれた川栄と福地に加え、初演から引き続き橋本環奈、上白石萌音が演じる。公開されたビジュアルで川栄は八百万の神々の世界に迷い込んだ千尋を、福地は油屋で月夜を背景に佇む千尋を演じている。また川栄は「千と千尋の世界にいる自分を見て、感激していると同時に、いよいよ始まるんだ、と身が引き締まる思いです。観てくださる方の心を動かせるような千尋を精一杯演じたいと思います!」、福地は「不思議な町での千尋を導いてくれているようだなと感じました。皆様にお会いできる日を楽しみにしています」とそれぞれ意気込みを寄せた。舞台『千と千尋の神隠し』は東京公演を上演後、4月から8月にかけてロンドン・名古屋・福岡・大阪・北海道公演が予定されている。<公演情報>舞台『千と千尋の神隠し』原作:宮﨑駿演出・翻案:ジョン・ケアード共同翻案:今井麻緒子出演:千尋:橋本環奈 / 上白石萌音 / 川栄李奈/ 福地桃子ハク:醍醐虎汰朗 / 三浦宏規(帝劇公演を除く)/ 増子敦貴(GENIC)カオナシ:森山開次 / 小㞍健太 / 山野光 / 中川賢リン/千尋の母:妃海風 / 華優希 / 実咲凜音釜爺:田口トモロヲ / 橋本さとし(帝劇公演を除く)/ 宮崎吐夢湯婆婆/銭婆:夏木マリ / 朴璐美 / 羽野晶紀 / 春風ひとみ兄役/千尋の父:大澄賢也 / 堀部圭亮父役:吉村直 / 伊藤俊彦青蛙:おばたのお兄さん / 元木聖也頭:五十嵐結也 / 奥山ばらば坊:武者真由 / 坂口杏奈【公演情報】東京公演:2024年3月11日(月)~3月30日(土) 帝国劇場ロンドン公演:2024年4月30日(火)~8月24日(土) ロンドン・コロシアム名古屋公演:2024年4月7日(日)~20日(土) 愛知・御園座福岡公演:2024年4月27日(土)~5月19日(日) 博多座大阪公演:2024年5月27日(月)~6月6日(木) 梅田芸術劇場メインホール北海道公演:2024年6月15日(土)~20日(木) 札幌文化芸術劇場 hitaruチケット情報:()日本公演公式サイト:海外公演公式サイト:
2024年02月20日大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で鮮烈な印象を残し、「いま最も信頼する俳優のひとり」と脚本の三谷幸喜さんからも言われる柿澤勇人さん。その三谷さんの新作を前に、今の想いを聞いた。史実をなぞりながらも、歴史上の人物を独自の解釈を加えて多面的に描き出し話題を呼んだ三谷幸喜さん脚本の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。本作で、苦悩する若き将軍・源実朝を演じ、大きな注目を浴びた柿澤勇人さん。劇団四季でまたたくまに主役の座を手にし注目を集めたかと思えば、その地位をあっさりと辞して外の世界へ。ミュージカルにとどまらず、蜷川幸雄さんや三谷幸喜さんの舞台のほか、近年は映像でも活躍。その一方で、歌舞伎の音楽を担う清元の家に生まれ、幼い頃から伝統芸能にも触れて育つなど多面的な経歴を持つ人。――現在稽古中の舞台は、三谷幸喜さん作・演出『オデッサ』です。三谷さんとの舞台は、2019年の『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が初めてでしたが、あらためて三谷作品の魅力はどこに感じられているんでしょうか。三谷さんは基本的に、脚本を役者にあて書きされるスタイルですが、それゆえにどのキャラクターを見てもすごく生き生きとしている印象があります。僕が以前演じたシャーロック・ホームズは、セリフの分量も多いし、板の上に立っている時間が本当に長い(笑)。役者としては過酷ですが、人が集まったりいなくなったりするたびに、人間関係が変化していくのが面白いですよね。ただ前回は、世界的に有名なキャラクターだっただけに、役の手がかりになるものも多かったんです。(ベネディクト・)カンバーバッチのドラマも参考にさせてもらいました。――今回の役にも、柿澤さんのキャラクターが反映されている?今回、鹿児島弁と英語っていう、僕がなじみのない言葉で芝居をしているので、はたしてセリフをちゃんと言えているのかもよくわかってないんです(笑)。鹿児島弁ひとつとっても、イントネーションやアクセントが標準語と全然違うので、ついそこに囚われてしまって。シャーロックのときはつねに動いていて、10秒以上じっとしていてはいけない役で、身体的な面ですごくエネルギーが必要とされたんです。でも今回は、とにかく頭をフル回転させなきゃいけない。三谷さんとは映像を含めてこれが3作目ですが、どの作品も大変です(笑)。――三谷作品というとコメディのイメージですが、今回の宣伝ビジュアルを見るとミステリアスな雰囲気の作品なのかなと思いますが。みなさんにひとつ言いたいのは、このチラシのことは全部忘れてほしい(笑)。この撮影の段階では台本は完成していなかったので、役の表情とか、まだわからなかったですからね。――ではやはりコメディ?シリアスな場面もたくさんありますが、笑えるシーンもたくさんちりばめられています。あと今回、英語で話す部分は字幕が出るとのことですが、オーソドックスな感じにはたぶんならないだろうと。僕もまだ話を聞いただけですが、そこも作品のひとつのピースになる気がします。そういう意味でも、誰も今までに観たことのない舞台になるはずです。でも話の内容は全然難しくない。それぞれがそれぞれの想いで、嘘をついたり取り繕ったり、芝居したり、そんなモーメントがいっぱいちりばめられていて、何度も観たくなる作品になっていると思います。――柿澤さんといえばやはり『鎌倉殿の13人』のお話も伺いたくて。当時、登場回が放送されるたび実朝が話題になり、トレンド入りしたりしていましたが、ご本人はどう思われていたんですか?これまで舞台を多くやってきている僕からすると、お客さんの反応が直接わかる舞台と違って、映像作品は全然わからない。でも、鎌倉での交通パレードに出させてもらったときに、僕のことなんか誰も知らないだろうと思っていたのに、たくさんの人が集まってくれて、僕を役名で呼んでくれて、大河ドラマってすごいんだなって思いましたし、三谷さんの書いたドラマってやっぱり多くの人に刺さるんだなと思いました。これまで外で声をかけられるなんてことがほとんどなかったので、ほぼ初めての経験だったんですよね。――もちろん脚本も素晴らしかったですが、それに応えられるだけの役者さんたちが集まっていたというのもあったと思います。あの作品はどんな役だろうと、全員が全員一本ちゃんと筋が通った人として描かれていて、演出の方々も台本から役をいかに膨らませていくかを考えているという、とても幸せな現場でした。だからこちらも絶対に役をまっとうしたいと思ったし、みなさんが思い描く理想にまずきちんと到達して、それを超えるものにしたいと思っていたんです。――シャーロックでも、いろんな資料を参考に役作りされていたとのことですが、実朝もですか?めちゃくちゃ膨大に資料があったわけではないので、逆にラッキーだったのかもしれないです。複数ある資料の中から、三谷さんが描いている実朝に近いと僕が感じたものを取捨選択して、役の中に取り入れたりしていました。三谷幸喜作・演出の舞台『オデッサ』は、東京芸術劇場プレイハウスにて現在上演中~ 1月28日(日)まで。共演に、宮澤エマ、迫田孝也。テキサスで旅行中の日本人が殺人事件の容疑で勾留されたことから始まる、通訳を介し繰り広げられる会話バトル。大阪、福岡、宮城、愛知でも公演あり。ホリプロチケットセンター TEL:03・3490・4949(土・日・祝日を除く11:00~18:00)かきざわ・はやと1987年10月12日生まれ、神奈川県出身。2007年に劇団四季の研究所に入所。退団後は舞台、映画、ドラマと幅広く活躍。主な出演作にミュージカル『ジキル&ハイド』や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などがある。5月には彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd第1弾『ハムレット』のタイトルロールを務める。ブルゾン¥69,300(トゥモローランド TEL:0120・983・522)ニット¥35,200(ジョゼフ オム/オンワード樫山 お客様相談室 TEL:03・5476・5811)その他はスタイリスト私物※『anan』2024年1月17日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・五十嵐堂寿ヘア&メイク・松田蓉子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2024年01月13日三谷幸喜脚本・監督の映画『スオミの話をしよう』が、2024年9月13日(金)に公開される。主演は長澤まさみ。三谷幸喜の真骨頂!映画監督9作目はサスペンス・コメディ『THE 有頂天ホテル』『清須会議』『ギャラクシー街道』、さらにはNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などを手掛け、毎回日本中の話題をさらった三谷幸喜。前作『記憶にございません!』以来5年ぶり、映画監督作品9作目となる『スオミの話をしよう』は、ある1人の大富豪の妻を巡るサスペンス・コメディだ。突如失踪した大富豪の妻が主人公主人公は、突然行方をくらませた大富豪の妻・スオミ。スオミの失踪を聞きつけ、彼女を愛した5人の男たちがスオミの夫が住む豪邸に集結する。そんな5人の男たちが語るスオミのイメージは、見た目も性格も全くの別人。映画『スオミの話をしよう』では、ひとつの屋敷を舞台にスオミの正体に迫っていく。主演は長澤まさみ主人公のスオミを演じるのは、『マスカレード・ホテル』シリーズや『シン・ウルトラマン』『四月になれば彼女は』など、数々の注目作に出演している長澤まさみ。三谷は「いつか長澤さんと映画をやりたいと思っていた」と語るほど長澤への信頼が厚く、今回遂に出演が実現した。三谷映画への出演は初となる長澤が、どのように大富豪の妻を演じるのか注目だ。【作品詳細】映画『スオミの話をしよう』公開日:2024年9月13日(金)監督・脚本:三谷幸喜出演:長澤まさみ配給:東宝
2023年12月24日舞台『千と千尋の神隠し』の取材会がこのほど行われ、新たに千尋役として参加する女優の川栄李奈、福地桃子が取材に応じた。同作は宮崎駿監督の名作『千と千尋の神隠し』の舞台化作。少女・千尋(橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子 ※交互出演)が引っ越し先に向かう途中で八百万の神々の世界へ迷い込み、様々な出会いを経て、人間の世界に戻るため生きる力を呼び醒ましながら奮闘する。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター ジョン・ケアードが翻案・演出を手掛け、2022年に世界初上演され、『第47回菊田一夫演劇賞』で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞するなど、高い評価を得た。2024年3月東京・帝国劇場からスタートし、名古屋・御園座、福岡・博多座、大阪・梅田芸術劇場メインホール、北海道・札幌文化芸術劇場hitaruでの上演が決定している全国ツアー公演だけでなく、4月から8月にかけて、ロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムでの初の海外公演も実現。初演からの千尋役・橋本環奈、上白石萌音と共に初登場を果たす川栄と福地は、ロンドンでも千尋役を演じることが決まった。○■舞台『千と千尋の神隠し』新たに千尋を演じる川栄李奈&福地桃子同舞台の魅力について、川栄は「私は劇場で上白石さんの回を観させてもらったのですが、登場人物の再現度が映画のままでしたし、人が手で動かしているとわかるのにパペットにしか目がいかないと言った、細部にまでこだわった演出が本当にすごいなと思いました」、福地は「私は生の空間で聞こえてくる音だったり、原作の千尋の魅力の上に、演じる方ご自身の動きが重ね合わされたことで、生まれる楽しみも魅力のひとつなんだと感じました。一つひとつのシーンに可愛らしさが詰まっていて、そんな動きを肉眼で観られる、聞くことができる贅沢さが、舞台にはあるんだと感じています」と表す。オーディションで千尋役にチャレンジしたいと思った理由については、川栄が「原作映画が大好きで、舞台化されると聞いた時から『絶対に観たい!』と思っていました。ちょうど上白石さんとNHK連続テレビ小説を一緒にやらせてもらっていたので、幸運にも観ることができ、先ほども言いましたが本当に感動して。『千と千尋の神隠し』は、海外の方もよくご存じなほど有名な作品ですし、私自身ジブリ映画のなかでも一番好きで、小さい頃から何回も観ていたので、その千尋役を演じられるというところに惹かれました」と振り返る。一方、福地は「私も舞台を観たいと思っていたのですが、チケットが全然なくて」と完売だったようで、「オーディション前は映像を拝見して、想像を膨らませて受けたのですが、その映像からでも身体が震えるほどのすさまじい感覚があって。肉眼で観たい、観たかった! といまもずっと思っている舞台へのリスペクトもありましたし、私も映画が大好きで。3歳の時に4歳の兄と2人で『どうしても初日に観にいきたい!』とせがんだんだそうです。それで母が映画館に並んでくれて観ることができたんですが、そういう経緯はのちに母から聞きましたが、映画自体を観た感動の記憶はいまも残っているほどなので、演じたいと思いました」と心境を吐露した。オーディションの様子を聞かれると、川栄は「オーディションなのですが、どこかワークショップのような感覚で、私が演じたことを絶対に否定せずに『それもいいね。とてもいいから、もっとみんなに問いかけてみたらどうなるかやってみて』という導き方だったので、自分でも一つひとつ納得しながら進めました。それから私はまもなく29歳になるので『君は10歳だ、大人じゃないんだ』と言われました。やっぱり10歳の千尋ということを本番も一番意識して演じないといけない、と思っています」と明かす。福地は「ジョン・ケアードさんには一瞬で和ませてもらえる雰囲気が感じられて、まずお話させていただいている時には、自分がまだ10歳ではないんです。でもそれをわかっていらっしゃるなかで、じゃあ実際に台本を演じてみよう、となった時に『10歳になる』というところを動きから、身体から創るんです。セリフを言う姿を見る、というよりは10歳になった千尋の姿を、私の身体に投影させて見てくださっているような感覚がありました。それがとてもやりやすさにつながっていって、そこからおにぎりのシーンですとか千尋の心の動きが見えるような印象的なシーンを演じて、ジョン・ケアードさんと千尋という役を通して会話できたような気がしたので、稽古に入るのがますます楽しみです」と意気込んだ。日本およびロンドンで同作に挑むことについて、福地は「世界中から愛されている『千と千尋の神隠し』が、より多くの方に観ていただける機会に恵まれたのは素晴らしいエネルギーだと思います。そこに参加させていただける緊張感もありながらも、自分が走り抜けた時に悔いのないよう一生懸命頑張りたいです」とコメント。川栄は「これまでの公演で、チケットが取れなくて観に行きたいのに行けなかったという方がたくさんいらっしゃると思うので、今回色々なところに行くことによって、より多くの方に観ていただけたらと思っています。私たちは初めてなので緊張もありつつですが、海外の方にもたくさん観に来ていただけたら嬉しいです」とメッセージを送った。
2023年12月20日三谷幸喜が“脚本と監督”を務める最新作『スオミの話をしよう』が2024年9月13日(金) に全国公開されることが、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた「2024年東宝配給作品ラインナップ発表会で明らかになった。三谷監督の映画が公開されるのは、興収36.4億円を記録した『記憶にございません!』以来、およそ5年ぶりとなる。突然行方をくらませた、大富豪の妻・スオミ。スオミの失踪を知り、夫が住む豪邸に集結したのは、彼女を愛した5人の男たち。彼らが語るスオミのイメージはそれぞれ、見た目も、性格も、まったく異なるものだった。一体、スオミの正体とは?ひとつの屋敷を舞台に、三谷作品の真骨頂ともいえるサスペンスコメディが繰り広げられる。今年の8月~9月に撮影され、現在は編集段階。会見には三谷監督が出席し、「映画はもう9本目で、毎回、試行錯誤を繰り返しています。カンヌやヴェネチアに縁はないですが、日本のお客さんには楽しんでもらえる、面白い作品になるはず。数少ないオリジナル映画の1本として、来年の日本映画に少しでも貢献できれば」とアピールしていた。「2024年東宝配給作品 ラインナップ発表会」より撮影:内田涼主人公“スオミ”を演じるのは、長澤まさみ。過去には、三谷脚本によるドラマ『わが家の歴史』への出演や、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では語りを務めるなど、三谷からの信頼は厚く、「いつか長澤さんと映画をやりたいと思っていた」という熱望から、本作への起用が実現した。なお、長澤が三谷映画に出演するのは、本作が初めてとなる。会見では「日本映画界で最も力があって、輝いている俳優さん。いま現在の魅力をスクリーンに収めたかった」と改めて、長澤への思いを熱弁し、「意気込みが、役に残る俳優さん。はっちゃけたコメディエンヌのイメージもあるが、繊細なお芝居も上手な方だと思っています」と絶賛した。さらに「ミステリーであり、コメディであり、恋愛映画ですが、一番大事なのは“長澤まさみ作品”であること。長澤まさみのすべてが、この中にあるといっても過言ではないので、報道の皆さんにも、一番大きな活字でお願いします」と念を押した。左より)三谷幸喜、長澤まさみ長澤は5人の男の視点を通したスオミを演じており「それぞれ印象が違い、それでもひとりの人間であるという複雑な役。思っていた以上に演じてくださった」。なお、“5人の男”を演じるキャストは、今後発表される予定で、三谷監督は「プロデューサーから、今日は絶対に言うなと言われている(笑)。でも、僕の作品には、あまり出ていない俳優さんたちです」と出演者に関するヒントも。同時に、「(本作に)出ていない俳優は言っていいよね?中井貴一、西田敏行、佐藤浩市は出ていないです!」と会場を沸かせた。以下、長澤からコメントが届いた。【長澤まさみ(スオミ役)】三谷監督とは舞台『紫式部ダイアリー』でご一緒させていただいて、三谷さんが脚本を手がけたドラマにも出演させていただきましたが、映画に出演させていただくのは初めてで、お声がけをいただき、とても光栄でした。「スオミ」という役は多面的に見える女性ということで、台本を読んだときは、とても難しいなと感じましたが、三谷監督の演出のもと、何とかやり切ることができました。三谷監督は俳優のいろいろな可能性を引き出してくださる方で、今作でも今後の糧となるようなものをたくさんいただけたように思います。『スオミの話をしよう』は、観終わった後に笑顔で映画館を出られるような、ステキな作品になっていると思いますので、多くのお客様に楽しんでいただけたらうれしいです。どうぞ、お楽しみに。取材・文=内田涼<作品情報>『スオミの話をしよう』2024年9月13日(金) より全国公開(C)2024「スオミの話をしよう」製作委員会
2023年12月13日三谷幸喜監督最新作『スオミの話をしよう』(2024年9月13日公開)の製作報告会が13日に都内で行われ、監督が登場した。同作は三谷監督が脚本・演出を務める、長澤まさみ主演のオリジナル作。大富豪の妻・スオミ(長澤)が失踪し、彼女の前の夫たち4人が集合する。大富豪も含めた5人の男たちは、それぞれが接していたスオミの姿を語り、どれだけ彼女を愛していたかマウントを取り合うという展開になるという。三谷監督は「5人の夫はキャラクターも多彩ですし、出演してくれた俳優さんも素晴らしい方ばかりです。本当はここで言いたいんですけども、絶対に言うなとプロデューサーの方に言われたんで、言いません。あんまり僕の作品に出てきてない、今まで出てこなかった俳優さんたちに集まってもらっています」と期待を持たせる。さらに「出てない俳優さんのことは言ってもいいですか?」と尋ねると、OKが。「佐藤浩市は出てないです。中井貴一も出てない。西田敏行さんも出てないです。まあだいぶこれで狭まっている感じがしますけども、そんな作品です」と明かした。
2023年12月13日三谷幸喜監督最新作 製作報告会が13日に都内で行われ、三谷監督が登場した。○■三谷幸喜監督、最新映画『スオミの話をしよう』公開を発表この日発表されたのは、女優の長澤まさみが主演を務める映画『スオミの話をしよう』(2024年9月13日公開)。三谷監督は「何か一つ限定してこれだということではなく、5つの顔があります」と前置き、「まずミステリーです。大富豪がいて、その奥さんの名前が『スオミ』というんですけども、突然いなくなっちゃうんです。誘拐事件なのか、単なる家出なのかわからない。大富豪はあまり大事にしたくないので。警察には言わずに自分の知り合いの警察官に極秘でプライベートで捜査をしてくれるように頼むんです。それがこの物語の発端となっております。日本映画で誘拐というと、黒澤明監督の『天国と地獄』という作品があります。まあ今回それを目指そうかなと思っております」と説明し、「ちょっと大きく言ってしまいました」と会場を笑わせた。監督はさらに「2つ目の顔はコメディです。僕はコメディしか作らない人間です。ずっと笑いの世界にいて、『鎌倉殿の13人』という大河ドラマはちょっとシリアス側に舵を切ってましたが、それでもやっぱり笑いの要素があって、僕はやっぱり自分が作るものは、皆さんに楽しんでもらう、笑ってもらうことが大前提と思って作品を作っております」と続ける。「大富豪のところに、スオミがかつて結婚していた4人の男性が集まってきます。旦那さんも含めて、5人のスオミを愛する男たちが集結する物語です。極秘にお願いした警察官というのも、実はスオミの前の旦那さんです。その5人の男たちは、誰が1番スオミのことを愛していたかでマウントを取り始める。スオミがいなくなったのはもう忘れちゃって、そのことばっかりに執着していく、そんな展開になっています」と説明した。3つ目は「僕の作品としては珍しいんですけど、恋愛映画です。それぞれ5人の男たちは、自分とスオミの思い出を語ります。そこでいろんな愛の形が見えてくるという構成になっております。パートナーがいる方もパートナーが今いない方も、必ず楽しんでもらえる、いろいろ学べる作品になってるんじゃないかなというふうに思っています。デートムービーといってもいいでしょうか? デートムービーになっております」と監督。さらに4つ目に継いては「実は1番大事なので、記事にしていただくときには、1番大きな活字でお願いしたい」そうで、「『スオミの話をしよう』は長澤まさみ作品です」ときっぱり。「僕が長澤まさみさんが大好きで、今まで舞台も一緒にやりましたし、ドラマも出ていただいて、大河ではナレーションもやっていただいたんですけども、おそらく今の日本映画界で最も力があって輝いている女優さんだと思います。彼女のコメディエンヌとしての輝きも含めて、今現在の長澤まさみさんの魅力を、とにかくスクリーンに収めたかったというのが、僕の1つの目標でもありました。長澤さんファンの方は『あ、こんな長澤さんが見たかったんだ』ときっと思ってくれると思います」と自信を見せる。5つ目は「これはもう本当ちっちゃくて構わないんですけど、三谷幸喜作品でもあります。僕にとって9本目の映画です。毎回試行錯誤を繰り返してますけども、今回は手応えがあるというか。まだ編集の途中なんですけども、面白い作品になっていると思いますし、今までの映画と同じように、カンヌとかベネチアには全く縁のない作品ではあるんですけども、今の日本のお客さんには、必ず楽しんでもらえる作品になっていると思っております」と明かす。「原作もないしアニメでもないしテレビが元になった作品でもない、完全オリジナル作品は今あんまりないんですけども、その中の1本として、来年の日本映画にちょっとでも貢献できるといいなと思っております」と意気込んだ。○■長澤まさみの魅力とは?改めて長澤の魅力について聞かれると、「結構はっちゃけたイメージもあるんだけども、実はすごく繊細なお芝居をされる方でもある。一緒に舞台やった時もとても感じたんですけども、ご本人がすごく真面目な方だというのもあり、本当に役を掘り下げていく。セリフ一つ一つも自分の納得いくまで繰り返し繰り返し。撮影中も僕はもうこれでOKだと思ってるんだけども、長澤さん的には『もう1回お願いします』という場合も何度もありました」と振り返る。「それぐらい役に対する意気込みがきちんと形として残る方だと思っていて、もちろんコメディのイメージもあるんだけども、それと同じぐらい、とても演技上手の方だと思ってます。だから今回の役も、実はとても難しい役を僕は彼女にお願いしたんです。5人の男たちが思い描くそれぞれのパートナーとしてのスオミは全員同じようで、それぞれ印象が違う。だけども通して見ると、1人の人間だという複雑な役をお願いして、僕の思っていた以上に演じてくださったというのがすごく嬉しかったし、『こういう長澤さんを皆さんに見てほしかった』と思っています」と語る。さらに「エンターテイナー的な部分ももちろん持ってらっしゃるので、ちょっとだけ歌うシーンもありますし、踊りもあります。気持ちアクションシーンもあったりとかします。長澤まさみのすべてがこの中にある時といっても過言ではないと思います」と胸を張った。
2023年12月13日アイドルグループ・fishbowlの大白桃子のデジタル写真集『あおぞらとエメラルド』(東京ニュース通信社 1,320円)が5日より順次配信されている。今回は、本人も撮影で訪れたかったという沖縄で撮影を敢行。沖縄らしい青空の下、エメラルドグリーンの水着を身をつけて爽やかに撮影したほか、陽が沈む海で大人っぽく撮影したカットなど、『B.L.T.』本誌に収まり切らなかった、大白のさまざまな姿をたっぷりと紹介している。【編集部MEMO】大白桃子は2003年6月3日生まれ。静岡県出身。楽曲「熱波」が「第11回アイドル楽曲大賞2022」で1位を受賞するなど注目を集める、静岡発のアイドルグループ・fishbowlのメンバーとして活動している。今年3月、『B.L.T.』(東京ニュース通信社)で水着グラビアに初挑戦した。
2023年12月05日ピーチ・ジョンのPEACH JOHNの妹ブランド・GiRLS by PEACH JOHN(ガールズバイ ピーチ・ジョン)は11月1日、インフルエンサーのももち(牛江桃子)さんとのコラボレーションコレクションを数量限定で発売しました。■ラインナップはブラとスリップの2型同コレクションでは、こだわりを詰めたブラセットにくわえ、洋服の下や部屋着としても着用できるスリップの全2型を用意しています。「もりこれももちブラセット」は、ラメチュールとレースをあしらったセットで、ピンクとホワイトの2色を展開。肩のストラップを2本にするなど洋服に響きにくいデザインにこだわったとのこと。ブラは、カップに上からチュールを重ね、服に凸凹がひびきにくいデザイン。取り外しできる2種類のパッドで、ボリュームアップ&深い谷間をメイクします。カップはセンターが低いL字型ワイヤーで、バストをサイドからぐっと寄せ上げます。「サテンももちスリップ」は、身生地に、つるんとなめらかな肌ざわりで控えめな光沢のサテン生地を使用。フロントのネックラインに折り返したチュールをあしらい、透け感がアクセントとなっています。ピンクとホワイトの2色を用意しており、ワンピースやスカートのインナーとしても着られますよ。■商品概要もりこれももちブラセットサイズ:A~Eカップ、UB65・70・75※AカップのみUB70・75価格:3,278円カラー:ピンク、ホワイトサテンももちスリップサイズ:S、M、L価格:2,750円カラー:ピンク、ホワイト(フォルサ)
2023年11月17日●東京国際映画祭ナビゲーターとしてのゴールは「光」今年で36回目を迎える東京国際映画祭が明日23日に開幕する。今回、映画祭でフェスティバル・ナビゲーターを務めるのが、映画監督の安藤桃子氏だ。父は俳優の奥田瑛二、妹も女優の安藤サクラと映画一家と言える安藤にとって、映画とはどんなものなのだろうか――話を聞いた。昨年までフェスティバル・アンバサダーという名称で映画祭の顔となっていた役割が、今年から“ナビゲーター”という肩書きに変更された。「この変化の意味をすごく考えました。車などナビゲーションシステムを使われる方は多いと思いますが、それってゴールを設定しないと起動しませんよね。その意味で、この映画祭をナビゲートするという役割に置いて、我々の行く先、ゴール設定を、と思いました」安藤監督が東京国際映画祭をナビゲートする役割を担うと決まったとき、設定したゴールは「光」だという。「この映画祭で上映される作品は219本。年間公開される映画も1,000本以上あるなかで、すべてを観ることは叶わない。時に人によって全然響かない映画というのも存在する。でも、どんな作品でも人の心を描いていて、その奥にはドラマがある。誰かの心に刺さって、観た人の進む道に光を照らしてくれる。ロマンチックに表現すれば、映画は『光と影』でできています。映写には『光』がなければ、スクリーンに何も映らない。私たちの心を照らしてくれるメディアなんですよね」こうした安藤監督の考える“映画愛”を象徴するのが、生誕120周年、没後60年となる小津安二郎さんの特集だという。「小津安二郎監督は日本映画の父であり、小津監督作品が象徴しているものというのは、どこまでも優しく謙虚な目線。人生に偉いとか順位などはなく、どこを切り取っても愛がある視点というのは、今回の東京国際映画祭のテーマであると思います。戦争やシビアなテーマも心が震えるような温かさや愛で包んでいる。そんなことを感じていただければと思っています」○■ポスタービジュアルで父・奥田瑛二と共演映画の持つ“愛”へと観客をナビゲートする役割を担う安藤監督。そして映画人としては、先人から受け継いだものを、これからの人たちに繋いでいくという役目もある。そんな思いを象徴するのが、映画祭のメインビジュアルだ。安藤監督と父である俳優・奥田瑛二が並んでいる姿が印象的だ。「ポスター撮影のとき、父が『俺らの世代は、映画だけではなく白黒はっきりさせなければいけない時代で育った。納得しなくても歯を食いしばってこらえて物事を成し遂げてきた。そういうメンタリティを教えられた時代』と話していました。確かに父の世代というのは、映画界も男性社会でした。でも今は女性監督の活躍も珍しくないですし、世界中を見ても性別、年齢などを超えた多様性が求められています」父親が苦しい思いをしながらも努力して受け継いできた映画界。そんな世界を知りつつも、新たな時代へと移り変わる過渡期にいる安藤監督。「父親の時代の映画界と今の映画界、そして未来の映画界。父がビシッとした黒のスーツを着ているなか、私は白のフワッとした衣装です。風になびいたら揺れ動いて変化する柔らかさがあります。どんな方向からの風でも柔軟に対応できるような……そういう存在として未来に映画を繋いでいけたらと思っています」●映画を通じて子供たちに優しさを伝えていきたい安藤監督は現在、高知に在住。市内でミニシアター「キネマミュージアム」を主催し、子供向けに映画製作のワークショップなども行っている。「これから生まれてくる子供たちを含め、未来に向けて、映画というメディアの魅力と本質を伝えられたらうれしいです。『老人や子供たちという社会的に弱い人たちを敬うことで、中間層の世代が元気に活躍する』というのを聞いたことあります。まさにそうだなと思っていて、社会的に立場が弱い人に優しい視線を持つことで、社会全体が優しくなる。だからこそ、映画を通して子供たちに優しさを伝えていくことはとても重要だと思います」世界中の映画を通して“愛”をナビゲートしていくという安藤監督のミッションは非常に重要だ。それだけ“伝える”価値があるのが映画というメディアだという。「映画って本当に奥深いです。特に映画館で映画を鑑賞するということは、とても尊い。以前、大林宣彦監督が、1秒24コマのフィルムにはコマとコマの間に、目に見えない黒みがあって、そこに答えがあるとおっしゃっていました。人は目を閉じて、心で亡き人を思ったり、記憶を蘇らせる。映画の黒みは瞬きで、心の奥の記憶を呼応する。そういったことを体験できるのも映画館ならではなんです」コロナ禍で海外ゲストが減ってしまった東京国際映画祭も、今年は600人以上の映画関係者の来日が見込まれている。安藤監督は「映画は世界を変えると思っています。今年はたくさんの作り手が海外から東京のスクリーンにやってきます。この機会を逃すことなく体験してほしいです」と映画への熱い思いを語った。■安藤桃子1982年3月19日生まれ、東京都出身。ロンドン大学芸術学部卒。高校時代にイギリスに留学、大学卒業後、ニューヨークで映画作りを学び、2009年『カケラ』で映画監督デビュー。2011年、小説『0.5ミリ』(幻冬舎)を出版。同作を実妹・安藤サクラを主演に自ら映画化し、多数の賞を受賞。2014年、高知県へ移住し、ミニシアター「キネマM」を開設し代表を務めるほか、子供たちが笑顔の未来を描く異業種チーム「わっしょい!」では、農・食・教育・芸術などの体験を通し、全ての命に優しい活動にも愛を注いでいる。父は俳優で映画監督の奥田瑛二で今年度の「東京国際映画祭」のビジュアルには親子で登場。現在、日本テレビ系情報番組『DayDay.』に隔週水曜レギュラーとして出演中。
2023年10月22日三谷幸喜の3年半ぶりとなる書下ろし新作舞台が登場。舞台は1999年のアメリカ、テキサス州のオデッサ。殺人事件の容疑で拘留された英語の話せない日本人旅行者、日系人だが英語の話せない警察官、通訳として派遣された語学留学中の日本人青年が、“言葉”をテーマに繰り広げる三人芝居の密室劇だ。出演は柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を経て、三谷の新作舞台にドラマでも重要な役を演じた3名が顔をそろえる。源実朝を演じ人気ブレイク中の柿澤は、物語も配役も不明なまま出演を快諾。ミュージカル『スクールオブロック』の休演日に話を聞いた。舞台『オデッサ』 チケット情報三谷からのオファーを受け「僕にとって三谷さんは恩人。どんな作品でも、舞台でも映画でもドラマでも、お話があれば喜んでやりたいと思っています」。そう話す柿澤を、三谷は「難しい課題を与えると輝く人。追い詰められている姿が見たい俳優さんです」と言う。「僕は本来、出来るだけラクをして生きていきたい人なんです(笑)。でも、三谷さんとご一緒させて頂くと絶対にそうはならない。(三谷さんの舞台で演じた)シャーロック・ホームズの時も実朝の時もそう。でも、そんな大変さを凌駕するおもしろさがあるので、辛いだけでは終わらない。自分の役を愛するようになるし、もっと役を磨いて輝かせたいという気持ちが出て来るんです」。デビュー以来少人数での作品の経験も多い柿澤は、今回共演の宮澤とは2度、迫田とも1度、舞台で共演している。また『鎌倉殿の13人』では、実朝とその乳母と叔父という関係を演じた。「すごく責任感が強く真面目な方たちなので、不安要素は何もなく信頼しかない」と言い切る。登場人物は3人。言語は2つ。真実は1つ。「でも、三谷さんの作品で言語が2つって初めてじゃないですか。出演は3人だけですけど、それを感じさせないほどの情報量とおもしろさが出て来ると思っています」。映像での活躍も広がり始めた柿澤だが「舞台はまだまだ敷居が高いと思う人が多い」と感じている。「映画みたいに、ロンTとジーンズでふらっと『今日、芝居観よ』って観れるもんだって言いたい。今回も『舞台観たことないけど、ちょっと行こうかな』って。それが演劇にハマるきっかけになったら最高ですよね」。かつて学校の課外授業で観た『ライオンキング』に「一瞬にして引き込まれて人生が変わった」柿澤。「それぐらいの衝撃度が三谷さんの舞台作品にもあると思う。それを劇場で、生で、舞台のあの空間で感じられるのはこのタイミングしかないので、それを味わってほしいなと思います」。公演は、来年1月8日(月)から28日(月)まで東京芸術劇場 プレイハウス、2月1日(木)から12日(月・休)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、2月17日(土)・18日(日)に福岡・キャナルシティ劇場、2月24日(土)・25日(日)に宮城・東京エレクトロンホール宮城、3月2日(土)・3日(日)に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホールにて。取材・文:高橋晴代
2023年10月12日2023年12月2日(土)にコニカミノルタプラネタリアTOKYO DOME1(有楽町)にて開催を発表した『菊池桃子-Precious Starlight-』は、先行受付にて予想をはるかに超えるご応募をいただきました。ご好評につき12月3日(日)に2公演の追加公演が決定しました。菊池桃子、初のプラネタリウムライブ『菊池桃子-Precious Starlight-』開催決定!来年デビュー40周年を迎える菊池桃子にとって、キャリア初となるプラネタリウムライブの開催が決定しました。1984年にレコードデビューを果たし、第26回日本レコード大賞新人賞をはじめとする数々の賞を受賞した菊池桃子。さらに近年では海外中心としたジャパニーズ・シティ・ポップのブームにより、改めて楽曲のクオリティの高さが評価され、各種音楽ストリーミングサービスを中心に今もなお多くの人々の支持を集めています。『菊池桃子-Precious Starlight-』は菊池桃子にとって約10年ぶりとなる単独公演であり、デビュー40周年の幕開けを告げる特別な公演となる予定です。プラネタリウムが映し出す満天の星々と静寂の空間に、天使の歌声が響くプレミアムなひと時をお見逃しなく。●特設サイト● ●チケット販売に関して●■12月2日(土)分 ticket board一般販売(先着)受付期間:2023年9月30日(土)10:00~申込制限:お一人様 1公演につき4枚まで(複数公演申込可)■12月3日(日)追加公演分 ticket board一般販売(先着)受付期間:2023年9月30日(土)10:00~申込制限:お一人様 1公演につき4枚まで(複数公演申込可)受付サイト: ※12月3日(日)の追加公演のチケットは一般販売(先着)のみの受付となります※予定枚数に達し次第終了します※先行受付/一般販売共に特設サイトに記載されている注意事項を必ずご確認の上お申込みください※ticket boardに記載の応募規定及び、申込に際しての注意事項をご確認の上お申し込みください。●『菊池桃子-Precious Starlight-』イベント概要●出演:菊池桃子日時:▼2023年12月2日(土)1st Stage 16:00開演(15:30開場) / 2nd Stage 18:00開演(17:30開場)▼2023年12月3日(日) ※追加公演1st Stage 14:00開演(13:30開場) / 2nd Stage 16:00開演(15:30開場)料金:一律 7,700円(税込)場所:コニカミノルタプラネタリアTOKYO DOME1(有楽町マリオン9階)特設サイト: 【イベントに関する注意事項】※本イベントはプラネタリウムという会場の特性上、様々な制限を設けさせていただいております。「特設サイト」に記載されている注意事項を必ずご確認の上、チケット購入/来場をして下さい。※本イベントはプラネタリウム施設で星空、映像、音楽をお楽しみいただくイベントです。演出の都合上又は、ドームの座席配置の関係でステージ(アーティスト)が見えにくい場合がございます。※本イベントは時節に応じた感染症防止対策を行い実施いたします。※未就学児童は入場不可、小学生以上はチケットが必要となります。●菊池桃子(きくちももこ) プロフィール●歌手としてのデビュー以来、第26回日本レコード大賞新人賞、日本レコードセールス大賞、エランドール賞新人賞など、数々の賞を受賞している。当時の楽曲ほとんど全てを担当している作曲家・林哲司の創り出す世界観は、80年代、アイドルソングとしては異質なものだったが、近年の海外中心としたジャパニーズ・シティ・ポップのブームにより再評価がなされ、海外でもアルバム『OCEAN SIDE』収録の「Blind Curve」がカバーされて話題に。更に昨年、当時の全楽曲を音楽ストリーミングサービスにて配信開始し、その翌月には、プロデューサー/DJのNight Tempoによる人気リエディットシリーズ「昭和グルーヴ」では菊池桃子がフィーチャーされた。人気のシングル曲に限らず、その多くの楽曲が世界各国のリスナーを魅了し続ける。オフィシャルHP: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月29日第36回東京国際映画祭ラインアップ発表の記者会見が、9月27日(水)に行われ、フェスティバル・ナビゲーターの安藤桃子監督と、コンペディション部門に選出された『曖昧な楽園』の小辻陽平監督、『わたくしどもは。』の富名哲也監督が登壇した。開催まで1か月を切ったなか、東京日比谷ミッドタウンBASE Q HALLにて行われた第36回東京国際映画祭のラインアップ発表記者会見。今年の映画祭は、10月23日(月)から11月1日(水)の10日間、昨年に引き続き日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催。また、昨年同様にオープニングのレッドカーペットを日比谷仲通りにて開催が予定されている。また、4年ぶりのフィジカル開催となる映画祭併設のマーケット・TIFFCOMは、10月25日(水)~27日(金)の3日間の同時期開催。今年は総勢約600人以上の海外ゲストが招へい予定であり、コロナ禍では積極的に実施が行えなかった「交流ラウンジ」などの映画人の交流の場を充実させ、世界中の映画人とファンとの交流が活性化していく年となる。東京国際映画祭チェアマン安藤裕康による開催の挨拶で会見は始まり、本年度の映画祭の特色として「コロナ禍を乗り越えて、さらなる飛躍をしたいと目指しております。作品の質・量ともにグレードアップしていく必要があると考えており、作品数は219本(昨年は174本)と約25%増えております。国際交流を大いに強化したいと考えて、海外からもたくさんのゲスト(現時点で600人以上)に来ていただき、日本の映画人や一般の方と交流していただくということを目指したいと思っております」とコメント。「関連イベントでは小津安二郎監督の誕生120周年ということで様々なイベントを実施し、小津監督作品をほぼ全作に近い35本上映いたします」と言い、「また今後の方向性として、アジアの国々との連携を強化してアジアの映画祭としての特色をより鮮明に出していきたいと思っております。今回上映する作品の6割以上がアジアの作品であり、お呼びするゲストの半分以上の方々がアジアからいらっしゃいます」と発表した。続けて、本年の審査委員長であるヴィム・ヴェンダース監督からのコメントも到着。『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』など多くの映画祭受賞作を手掛け、最新作の『PERFECT DAYS』ではカンヌ国際映画祭にて主演の役所広司が最優秀男優賞を受賞、東京国際映画祭は第24回(2011年)以来4回目の参加となる。ヴェンダース監督は「東京国際映画祭にまた戻ってこられることを嬉しく思います」と語り、「今年の東京国際映画祭は私が敬愛する巨匠・小津安二郎監督の死後60年、生誕120年の記念すべき年に開催されるもので、そんな機会に参加できることは私にとっては特別なことです」と寄せている。また、昨年まで俳優・女優が歴任してきた「アンバサダー」を、映画祭をより楽しんでもらうための案内人である「ナビゲーター」という肩書きに名を変え、同ナビゲーターに就任した安藤桃子監督が登場。フェスティバル・ナビゲーター安藤桃子監督安藤監督は「今年から『アンバサダー』から『ナビゲーター』という肩書きに変わったのが、すごく大きな東京国際映画祭の指針にも感じられました。これから先、私たちがどこに向かっていきたいかという道を示していくことが、“ナビゲーション“だと思っていますので、東京国際映画祭もそういったことを意識されたんじゃないかなと感じて、ぶっ飛ぶほどに光栄に感じました」と任命された思いをコメント。今回の映画祭では「本当に数年ぶりに各国から、世界中からいらっしゃるゲストと出会って、”今”の世の中のこと、これから先私たちがどんな道に向かいたいかを、是非とも直接肌で語り合いたいなと思っております」と希望を語った。プログラミング・ディレクターの市山尚三からは、「コンペティション部門」15作品の紹介に続き、「コンペティション部門」に選ばれた日本映画3作品、岸善幸監督の『正欲』、小辻監督の『曖昧な楽園』、富名監督の『わたくしどもは。』が発表に。『曖昧な楽園』『曖昧な楽園』の小辻監督は「この作品のきっかけになったのは、私の祖父が亡くなった時の最後の時間をもとにして映画を作りました。曖昧で漠然とした瞬間を写したいと考え、実際の人生に近いような複雑であったり、漠然とした感覚に近い映画になれたならと思って作りました」とコメント。『曖昧な楽園』の小辻陽平監督富名監督は「今回の『わたくしどもは。』という作品は新潟県の佐渡島で撮ったのですが、1作目『Blue Wind Blows』(18)も佐渡島で撮っており、メイン舞台の佐渡金山という場所を初めて訪れた時、その場所から得たインスピレーションを受けたものを映画にしました」と語った。『わたくしどもは。』富名哲也監督さらに、今年の新たな取り組みが発表され、国内外の独自で豊かな映画文化を紹介し、刺激や感動と出会い、交流する場である「第1回丸の内映画祭」と、ジェンダー平等、環境、貧困、多様性、差別といった現代の重要な社会テーマに向き合った作品が対象の「エシカル・フィルム賞」、また昨年復活した「黒澤明賞」や「Amazon Prime Videoテイクワン賞」「交流ラウンジ」など、その他の部門の紹介、カンヌ国際映画祭でも実施されている映画界やアート界の様々なポジションで活躍する女性たちに光を当てるケリング「ウーマン・イン・モーション」のトークプログラム、ヴェネチア国際映画祭生涯功労賞受賞の俳優トニー・レオンによる主演作『2046』上映後のマスタークラスなど、例年以上の盛り上がりが予測される様々なイベントも紹介された。『わたくしどもは。』なお、映画業界での性暴力・性加害の問題提起を受け「東京国際映画祭としてのハラスメントに対する対応や声明など」について問われると、安藤チェアマンは「性加害の問題や人権の問題などについては、非常にセンシティブに真剣に向き合っていき、人権を侵すようなことは断固として許されるべきではないと考えております」と語り、「私たちとしても非常に、真剣に注視していきたいと思っております」とコメント。また、ジェンダーバランスについては、「今年の傾向について、全部門での女性監督、男性監督の割合というのは男性77%、女性21%(その他2%)と男性の方が多くはなっておりますが、常にジェンダーバランスを意識しながら映画祭としては作品本意で選定を行なっておりますので、割合のバランスを注意を払っていきたいと考えております」と回答。ちなみに、女性監督の作品は全体219本の中の35本(約20.6%)となり(※同じ監督による作品は作品の本数に関わらず1人としてカウント。ex.小津安二郎監督作品は35本あるが1人としてカウント)、昨年度の女性監督作品は男女共同監督作品を含めて174本中45本(全体の約23.2%)となる。「映画祭に携わるスタッフについては、意識的にできることが多いので女性の割合を多くする配慮を行っております(今年度の割合は男性37%、女性62%)。また、コンペティション部門審査委員についてはジェンダーバランスが5:5になるように、そのほか各部門に関しても女性に入っていただくように配慮をしております。我々はこういった取り組みを通じて、ジェンダーバランスについてを常に注意を払っていきたいと思っております」とチェアマンは語った。【コンペティション部門出品作品一覧】※プレミア表記は下記の通りWP=ワールド・プレミアAP=アジアン・プレミアIP=インターナショナル・プレミア『正欲』『西湖畔に生きる』WP グー・シャオガン 中国『正欲』WP 岸善幸 日本『曖昧な楽園』WP 小辻陽平 日本『エア』WP アレクセイ・ゲルマン・ジュニア ロシア『ゴンドラ』WP ファイト・ヘルマー ドイツ/ジョージア『真昼の女』IP バルバラ・アルベルト ドイツ/スイス/ルクセンブルク『野獣のゴスペル』WP シェロン・ダヨック フィリピン『ロングショット』WP ガオ・ポン 中国『開拓者たち』AP フェリペ・ガルベス チリ/アルゼンチン/オランダ『ペルシアン・バージョン』AP マリアム・ケシャヴァルズ アメリカ『雪豹』AP ペマ・ツェテン 中国『ロクサナ』WP パルヴィズ・シャーバズィ イラン『タタミ』AP ザーラ・アミール・エブラヒミ、 ガイ・ナッティヴ ジョージア/アメリカ『鳥たちへの説教』WP ヒラル・バイダロフ アゼルバイジャン『わたくしどもは。』WP 富名哲也 日本【オープニング・クロージング作品】オープニング作品『PERFECT DAYS』AP ヴィム・ヴェンダース 日本クロージング作品『ゴジラ-1.0』山崎貴 日本第36回東京国際映画祭は10月23日(月)~11月1日(水)、日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリアにて開催。(シネマカフェ編集部)■関連作品:正欲 2023年11月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開ⓒ 2021 朝井リョウ/新潮社ⓒ 2023「正欲」製作委員会PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2023年09月28日2024年1月に東京・東京芸術劇場プレイハウスで上演される、三谷幸喜作・演出の新作書き下ろし舞台『オデッサ』のメインビジュアルとキャストのインタビュー動画が公開された。本作の舞台は1999年のアメリカ、テキサス州オデッサ。ひとりの日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留される。彼は一切英語を話すことが出来ず、捜査にあたった警察官は日系人だったが日本語が話せなかった。そのため語学留学中の日本人青年が通訳として派遣され、取り調べが始まる。密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトル――。出演者は、三谷が脚本を手がけた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演し、三谷からの信頼が厚い柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也の3人。なお東京公演を上演後、2月から3月にかけて大阪・福岡・宮城・愛知公演が予定されている。柿澤勇人 インタビュー動画宮澤エマ インタビュー動画迫田孝也 インタビュー動画<公演情報>舞台『オデッサ』作・演出:三谷幸喜キャスト:柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也【公演日程】2024年1月8日(月・祝) ~28日(日) 東京・東京芸術劇場プレイハウス2024年2月1日(木) ~12日(月・祝) 大阪・森ノ宮ピロティホール2024年2月17日(土)・18日(日) 福岡・キャナルシティ劇場2024年2月24日(土)・25日(日) 宮城・東京エレクトロンホール宮城2024年3月2日(土)・3日(日) Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール公式サイト:
2023年09月21日三谷幸喜による新作舞台『オデッサ』が2024年1月8日(月・祝)から東京芸術劇場プレイハウスほかで上演される。舞台はアメリカのテキサス州オデッサ。日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留されるが、彼は一切英語を話すことが出来なかった。捜査にあたった警察官は日系人だったが日本語が話せなかった。語学留学中の日本人青年が通訳として派遣され、取り調べが始まるーー。本作に出演する柿澤勇人は「まだ三谷さんの頭の中にしか脚本はないので、正直どうなるか分かりません。ただ一つ言えることは、三谷さんの脚本は天才的で、誰も思いつかないような、一歩どころか何歩も先をいくような本だということ。コメディ?シリアス?どんな結末?楽しみで仕方ないです」。これまで三谷作品には舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』(2019)とNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2022)に出演している柿澤。三谷について「ふざけているのか、真面目なのかよく分からないときもあるのですが、人を本当によく見ている。何もかも見透かされている気がします」と話す。特に『鎌倉殿〜』の源実朝はハマり役だった。柿澤は「僕はエネルギッシュさや狂気的なところを求められる役柄が多かった。求められることは嬉しい反面、『それだけじゃないのに!』と歯がゆく思っていたのですが、三谷さんは僕の『それ以外』の部分を見抜き、実朝のような役もできることを分かってくれていた」とも。共演する宮澤エマについて、柿澤は「彼女の初舞台が最初の共演でした。その時はショービジネスで成功を夢見る若者たちの話だったんですが、気がつけば大河ドラマで共演して、三谷さんの作品でまた共演出来るなんて。当時の我々からは想像もできない嬉しい未来です」。また、迫田孝也とは『愛と哀しみの〜』で共演しているが、「彼はいじられキャラではありますが、実はものすごく真面目で繊細で誠実。今回の共演も楽しみ」とコメント。2024年の1作目となる。柿澤は「2023年はミュージカルに3本も出演して、歌ってばかりの一年でした(笑)。何か成長できていたらいいのですが」と今年を振り返り、「24年は僕にとってエベレスト級の大きな山が待っている。挑戦しなくてはいけない1年になりそうです」。そして「三谷さんの3年ぶりの新作舞台。皆さまの期待以上のものをつくれると信じています。素敵な観劇始めだったなと思ってもらえる芝居をしたいと思います。お楽しみに!」と語った。取材・文:五月女菜穂■公演情報舞台『オデッサ』公演期間:2024年1月8日(月・祝)~1月28日(日)会場:東京芸術劇場プレイハウス
2023年09月12日女優の川栄李奈、福地桃子が、新たに舞台『千と千尋の神隠し』千尋役に決定したことが27日、明らかになった。同作は宮崎駿監督の名作『千と千尋の神隠し』の舞台化作。少女・千尋(橋本環奈、上白石萌音、川栄李奈、福地桃子 ※交互出演)が引っ越し先に向かう途中で八百万の神々の世界へ迷い込み、様々な出会いを経て、人間の世界に戻るため生きる力を呼び醒ましながら奮闘する。英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター ジョン・ケアードが翻案・演出を手掛け、2022年に世界初上演された。初演公演中の2022年5月には、大衆演劇の優れた業績を表彰する『第47回菊田一夫演劇賞』で上演関係者一同が菊田一夫演劇大賞を受賞し、2023年8月に行われた愛知・御園座の公演では、それまで新型コロナウイルス禍のためかなわなかった、英米のクリエイティブスタッフ来日も実現。日本のスタッフ・キャストと共にアップデートを重ね、26日に無事幕を下ろした。2024年は3月の帝国劇場からスタートする全国ツアーを予定し、4月から7月にかけて、ロンドン・ウェストエンドのロンドン・コロシアムでの初の海外公演も決定している。今回新たに千尋役に決定した川栄と福地は、22年初演からのオリジナル・キャストである橋本環奈と上白石萌音に加え2024年の帝劇公演から登場。全国ツアーとロンドン公演のローテーションは現在調整中となっている。公演は2024年3月に東京・帝国劇場、2024年4月〜7月にロンドン・コロシアム、2024年4月に愛知・御園座、2024年4〜5月に福岡・博多座、2024年5〜6月に大阪・梅田芸術劇場メインホール、2024年6月に札幌・札幌文化芸術劇場hitaru。現在、御園座で行われた8月26日17:00公演のライブ配信も販売されている(9月2日20:00まで)。○川栄李奈 コメント新しく千尋を演じさせていただくことになりました。去年の初演を観劇させてもらった時、細部にまでこだわった演出やキャストのみなさんの熱量を肌で感じ、とても感動したのを今でも覚えています。まさか自分が千尋を演じられるとは思ってもいなかったので、もうすでに緊張していますが、心強いカンパニーの皆さんにしっかりと食らいつき、最高の作品をお届けできるよう頑張りたいと思います! 楽しみにしていただけたら嬉しいです。○福地桃子 コメントこの度、千尋役を務めさせていただくことになりました。映画『千と千尋の神隠し』は3歳の頃、4歳の兄と母にせがんで映画の初日に渋谷の映画館へ並んで観た記憶があります。奇妙だけれどなんだか惹きつけられる作品の力強さを幼心にも覚えています。来年3月帝国劇場から再スタートするという素晴らしいエネルギーと共に、素敵なカンパニーの皆さんと自分自身としっかり向き合い努めてまいります。宜しくお願い致します。
2023年08月28日映画『サラバ静寂』『転がるビー玉』『異物 -完全版-』など、独自の世界観を生み出す作品で海外でも注目を集める宇賀那健一監督の最新作で、田辺桃子、小出薫、森田想がトリプル主演する『愚鈍の微笑み』の劇場公開が決定した。森の中の小屋に集う、幼なじみのマナ、ナナミ、ユカ。いつもと変わらぬ風景。山も川も、樹々の間から降り注ぐ日の光もいつもと同じ。バーベキューで肉を焼き、大好きなお酒を飲み、マクドナルドのハンバーガーを奪い合う。音楽を掻き鳴らして楽しく踊る3人だが、時よりふと不穏な空気が見え隠れするのだった。その後、3人のもとに大きな飛行機の音が近づいてきて、「早く逃げなさい」と叫ぶ自衛隊員とすれ違う。果たして、彼女達が見せる選択とは――?本作は、宇賀那監督が反戦をテーマに描いたファンタジー映画。マナ、ナナミ、ユカの幼なじみ3人が森の中の小屋でいつもと変わらない日常を過ごす中で、ある選択をしていく物語。しっかり者のマナを、主演ドラマ「癒やしのお隣さんには秘密がある」が現在放送中、『ラーゲリより愛を込めて』『とんび』などに出演してきた田辺桃子。ルーズなナナミを、宇賀那監督の『異物-完全版-』で初の主演に抜擢され、公開待機作多数の小出薫。天然で明るいユカを『アイスと雨音』『レジェンド&バタフライ』『わたしの見ている世界が全て』などの森田想が演じる。本作に対し、田辺さんは「異質で、コミカルで切なくて、ずっと見ていたいような瞬間を詰め込んだ60分」、小出さんは「仲間たちや家族と美味しいものを食べながら笑い合う時間が急に愛おしすぎるものに感じました」、森田さんは「迫られている焦燥感のなか少女たちが溜め込んだ想いも、物語に乗せれたと思います」とそれぞれの形でコメント。脚本も手掛けた宇賀那監督も「それこそが私たちに出来る唯一の抵抗なのかもしれない。この映画が誰かの心に触れられたらいいなと思っています」と、本作への強い思いを語っている。キャスト&監督コメント全文田辺 桃子(マナ役)『愚鈍の微笑み』のこの世界感とキャラクター達の個性的で心地いい時の流れに自分も溶け込んで参加できたことを本当に嬉しく思います。以前、宇賀那組の『異物-完全版-』でご一緒した薫さんと、友人の想と共演できたのもご縁を感じました。私が演じさせていただいた「マナ」は真面目で、冷静に考えながら周りの人を前向きに引っ張っていく性格で、3人のバランスをとる役割でもあり、私もマナの前向きさにセリフを言いながら背中を押されていました。異質で、コミカルで切なくて、ずっと見ていたいような瞬間を詰め込んだ60分、是非楽しんでもらえたら嬉しいです。小出 薫(ナナミ役)ある日、突然日常が変わる。それを何かや誰かによって本当に突然奪われてしまったとしたら、そこに湧いてくる感情は怒り? 哀しみ? それとも憎しみ? 最初に脚本を読ませていただいた時、宇賀那監督の真っ直ぐな眼差しに胸がキュッと締め付けられました。仲間たちや家族と美味しいものを食べながら笑い合う時間が急に愛おしすぎるものに感じました。きっと、大事な人に伝えたい事はどんな時代でも、いつだって同じな気がします。そんな事を思いました。森田 想(ユカ役)ユカ役を演じました、森田想です。撮影のある二日間、役と同化すると自然と現実離れした気持ちで、時間というものが惜しくなる瞬間がありました。迫られている焦燥感のなか少女たちが溜め込んだ想いも、物語に乗せれたと思います。唯一無二な宇賀那さんワールドに参加出来たことも、桃子ちゃんと薫さんと手を取り合った時間も、とても嬉しい出来事でした。公開が楽しみです。是非ご期待ください。宇賀那健一(監督・脚本)地震もパンデミックも戦争も、少し前までは自分に降りかかることのない出来事だと思っていた。でも、そんなわけがない。私たちは全てが起こり得る可能性を持った中、綱渡りで生きているのだ。それでも私たちは、たとえそれに気づいた後でも何も気づかないふりをして、あえて薄ら笑いを浮かべながら下らない会話を繰り出す日常を続ける。それこそが私たちに出来る唯一の抵抗なのかもしれない。この映画が誰かの心に触れられたらいいなと思っています。『愚鈍の微笑み』は2023年、劇場公開予定。(シネマカフェ編集部)
2023年08月24日三谷幸喜脚本・監督作『ザ・マジックアワー』を中国でリメイクし、日本映画のリメイク作品として歴代1位を記録している映画『トゥ・クール・トゥ・キル』。この度、本作を観た三谷氏より賞賛のコメントが到着、新場面写真も解禁された。三谷氏が2008年に脚本・監督を務めた映画『ザ・マジックアワー』を喜劇集団「開心麻花」(カイシンマーファー)のメンバーたちが新たにリメイクした本作。中国国内では、7か月に渡って上映される異例のロングランとなり、2022年中国映画興行収入ランキング第3位にランクイン。これまでに中国でリメイクされた日本映画で歴代1位を記録している。本作では、監督をはじめ俳優や制作陣の多くが喜劇集団「開心麻花」に所属。開心麻花は、舞台からテレビ、映画に至るまで中国国民へ笑いを届けてきた圧倒的な人気を誇る中国一のコメディブランドだ。そんな本作を観た三谷氏は、「あのシーンもこのシーンも、とても上手に再現されています。オリジナル通りのところもあれば、僕もびっくりするような展開もあります。どっちが笑えるかと聞かれると、とても困ってしまう。どっちも面白いから」と太鼓判。「でもどっちがお金がかかっているかと聞かれると、悔しいけど、中国版の方がかかってるんだよなあ。いいなあ、いいなあ、いいなあ。羨ましいなあ」とコメント。三谷幸喜また、新たに解禁された場面写真からも、『ザ・マジックアワー』で佐藤浩市が演じた売れない役者・前田の役どころであるウェイが伝説の殺し屋をノリノリで演じている姿。ウェイを騙すミラン姉弟の様子などが切り取られており、本編でのドタバタぶり、個性豊かな雰囲気が伝わってくるものとなっている。『トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~』は7月8日(土)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年07月05日「三谷さんが脚本を手がけた大河ドラマは、結果的に3作すべてで逮捕者が出ることになってしまいました」こう語るのはNHK関係者。6月27日、市川猿之助容疑者(47)が母親の自殺を手助けしたとして、自殺ほう助容疑で逮捕された。取り調べに「両親が自殺する手助けをしたことに間違いない。私も両親の後を追って自殺するつもりでいた」と供述し、容疑を認めているという。「猿之助さんは22年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』や07年の大河ドラマ『風林火山』などNHKの作品に出演していました。しかし事件後、NHKは猿之助容疑者が出演した作品の再放送を止めていると明かしました。現在でも『鎌倉殿』『風林火山』どちらもNHKオンデマンドで有料配信されていますが、逮捕となると配信停止になる可能性は高いです」(前出・NHK関係者)『鎌倉殿』の脚本を担当した三谷幸喜(61)はその功績が讃えられ、5月23日に「第41回(2022年度)向田邦子賞」を受賞。同作には根強いファンも多く、SNS上では《嗚呼、もう鎌倉殿は再放送ないのかな…》との声もあがっている。大河ドラマをめぐっては、『いだてん』(19年)のピエール瀧(56)の降板に続き、『麒麟がくる』(20年)では沢尻エリカ(37)が降板するなど、出演者の不祥事が相次いで発覚。それを受けて、20年1月に行われた『鎌倉殿』の制作発表会見で三谷は「オファーを受ける俳優さんたちに言いたいんですけど、もし『俺ちょっとやばいかな?』、『俺スネに傷持ってるかな?』と思っている人がいたらぜひ断ってください」と発言していたが……。「三谷さんが脚本を手がけた大河ドラマはこれまでに3作。『新選組!』(04年)、『真田丸』(16年)、そして『鎌倉殿』です。『新選組!』には中村雅俊さん(72)の長男が出演していました。しかし、長男は09年に大麻所持で逮捕。そのためか、NHKオンデマンドで『新選組!』が配信されたことはありません。さらに『真田丸』では、新井浩文さん(44)が19年に強制性交罪で逮捕されました。その後、『真田丸』の配信は停止となりました。すべて放送後の逮捕ですが、これで3作とも再放送などが難しい事態になってしまいました。普通の連続ドラマとは異なり、出演者の多い大河ドラマでは当然リスクも大きい。しかし、3作ともに災難が降りかかるとは……」(前出・NHK関係者)残念な結末を迎えることとなった三谷大河の出演者たち。しかし、どれも名作であることは変わりない。
2023年06月27日三谷幸喜が脚本・監督を務めた『ザ・マジックアワー』のリメイク作品『トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~』が7月8日(土)より公開されることが決定。ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。万年エキストラばかりの売れない役者・ウェイは何度失敗しても諦めることなく、俳優の夢を追い続けていた。ある日、彼は大スターの女優・ミランから映画の主役として、伝説の殺し屋・カール役に抜擢される。ミランとその弟で映画監督のミラーが画策した“芝居計画”はやがてコントロールを失い、それぞれの思惑が交錯する中、ウェイたちは次々と予期せぬ展開に巻き込まれていく…!東京国際映画祭の提携企画「2022 東京・中国映画週間」にて、『トゥ・クール・トゥ・キル(原題「這個殺手不太冷静」)』として上映された本作。個性的なキャラクターやテンポの良さで人気の劇作家・三谷幸喜が2008年に脚本・監督を務めた映画『ザ・マジックアワー』を喜劇集団・開心麻花(カイシンマーファー)のメンバーたちが新たにリメイク。笑いあり、涙あり、ドタバタあり、と中国コメディのエッセンスが凝縮された、痛快無比なエンターテインメント・コメディに仕上がっている。中国でもファンが多い三谷幸喜作品のリメイクという点に加えて、この作品で映画初主演となったウェイ・ショウが実際に舞台俳優だったため、“ストーリーとリンクしている”という部分も話題になり、SNSで反響を呼び、7か月に渡って上映されるという異例のロングランとなった。興行収入は26.27億元(約533.8億円)を記録し、2022年中国映画興行収入ランキング第3位にランクイン。これまでに中国でリメイクされた日本映画で最もヒットした『鍵泥棒のメソッド』の興行収入7.62億元(約140億円)を大幅に更新した。本作では、監督をはじめ俳優や制作陣の多くが喜劇集団・開心麻花に所属。開心麻花は、舞台からテレビ、映画に至るまで中国国民へ笑いを届けてきた圧倒的な人気を誇る中国一のコメディブランド。ヒロインの女優・ミランを演じたマー・リーは圧倒的な演技と気品あふれる美貌で、“コメディの女王”と呼ばれ、愛されている。この度、解禁されたポスタービジュアルでは、主人公・ウェイをはじめとした主要キャストたちが各々コミカルな表情を見せており、ドタバタな笑いと個性豊かなキャラクターたちが織りなす本編の雰囲気が伝わってくる。『トゥ・クール・トゥ・キル ~殺せない殺し屋~』は7月8日(土)よりTOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2023年06月02日●自由度に惹かれてYouTubeへ“生きた感想”にやりがいフリーランスのディレクター・三谷三四郎氏が街頭インタビューを行い、さまざまな人物たちの人生を深掘りするYouTubeチャンネル『街録ch~あなたの人生、教えて下さい』。2020年3月に開設され、すでに登録者100万人を超える人気チャンネルとなり、注目を集めている。街で気になった人に突撃インタビューすることもあれば、気になる人物や話題の有名人に出演オファーをすることも。最近では逆オファーも増えてきているという。三谷氏はもともとテレビ業界で活躍。情報番組や『笑っていいとも!』などのADを経て、『さまぁ~ずの神ギ問』『有吉ジャポン』などのディレクターを務めていた。「大学生のときに松本人志さんの『遺書』という本を読んだらめっちゃ面白くて、そこからお笑いが好きになり、こういう人たちに関われる仕事がしたいと思うように。テレビ局は全部落ちてしまいましたが、派遣会社に受かって社会人をスタートさせました」人気番組に携わりながらも、いつしかYouTuberの活躍を見てうらやましいという思いが芽生えていった。テレビでやりたいことがなくなったということではなく、YouTubeの自由度に惹かれたのだという。「テレビは自由な世界ではなくなっているんだろうなというのも感じていましたし、どれだけフリーランスで優秀なディレクターになったとしても、テレビ局の人のさじ加減以内のことしかできないというのが目に見えたんです。一方でYouTubeは自分たちが面白いと思うことを自由にできる。そういう風に自分が好きなことをやれる場所を持っていたほうが人生的に楽しんじゃないかなと思いました」そう考えていた中で、自身がディレクターを務めていたTBS系バラエティ番組『その他の人に会ってみた』が2020年3月に終了。異色の経歴を持つ“その他さん”の人生を掘り下げる同番組にやりがいを感じていたが、それが終わったことで『街録ch』の立ち上げを決意した。「唯一楽しかった番組が終わってしまったので、自分でやればいいかなと思ってYouTubeを立ち上げました」『街録ch』をスタートさせてから、YouTubeのやりがいを実感。視聴者からのコメントが何よりもうれしいという。「テレビ番組は視聴率2%だとしても理論上は200万人くらい見ている。でも200万人に見られている感覚があまりないんです。自分が作ったVTRの反応をエゴサーチしても3、4コメントくらい。YouTubeは500回とか1000回しか見られなくても5件、10件とコメントがつく。自分の動画に生きた感想がつくことがうれしかったです。始める前からいいなと思っていましたが、実際にやってみたら本当に楽しくて、これは続けられるなと思いました」立ち上げた頃、ちょうど妻が妊娠中だったものの「子供と奥さんを養えるぐらい稼げれば、あとは趣味みたいな感じでやればいいかなというぐらいでした」と、収入アップを期待していたわけではなかったという。だが、「テレビ時代のMAX収入は2年目で越えました」と、楽しさだけでなく収入面でもテレビ時代を上回った。●東野幸治の出演で信頼度が増しオファー成功率もアップ2022年11月に登録者数100万人突破。現在114万人を誇るが、「100万人になるとは思ってなかった」と三谷氏は驚いている。「1000人くらい取材して、その1000人が取材してくれてよかったなと思ってくれるようなVTRを作っていれば、周りの友達や家族も登録してくれて1万人ぐらいになるかなと。もうちょっと話題になれば2万人、5万人、10万人ぐらいまでいくかなと、それぐらいでした」登録者数は何か一つの動画で爆発的に増えたわけではないそうだが、登録者数1万人突破記念として出演してくれた東野幸治の動画が大きかったという。「初めて出演してくれた有名人が東野さん。それまでちょっと危なさそうなアンダーグラウンドな香りがするチャンネルだったと思いますが、超一流MCの方が出てくれて、やばそうな雰囲気からちゃんとしたチャンネルなんだと、見え方が格上げされたと思います」オファー成功率も東野のおかげで上がったという。「東野さんの動画を参考動画としていろんな人にオファーして、そのおかげでオファー成功率が上がりました(笑)。感謝しています」三谷氏がディレクターを務めていた『その他の人に会ってみた』にMCとして出演していた東野。同じく同番組に出演していた平成ノブシコブシの吉村崇もその後、『街録ch』に出演しているが、三谷氏は「自分が作ったVTRに東野さんと吉村さんはめっちゃ面白くツッコんで新しい笑いを作ってくれる感覚があって、それがうれしくて楽しくて。だから自分の中で好きな番組になっていて特別な思いがあったので、お二人に出演していただきたいなと思ったんです」と2人への思いを明かす。そして、「あの番組であのVTRを作っていた者なんですけど、今こういうYouTubeをやっていて、もしよかったら…」とSNSで東野にDMを送ったところ食事に行くことに。「そのときに『何でもノーギャラで協力するで』と言ってくださって、『登録者数が1万人になったら出てください』とお願いしたところ、1万人に到達したときに本当にノーギャラで出てくれました」と経緯を説明する。三谷氏は「“白い悪魔”なんて呼ばれることもあるのが不思議ですよね。本当に愛のある方だなと思います」と東野の温かい人柄に感謝している。悪天候などを除けば芸能人も屋外で撮影しており、東野も屋外で撮影。「街頭インタビューという形でやっていますし、芸能人が来たときだけ室内で撮ったら、これまで地道に応援してくれた人が冷めると思うので」と三谷氏は屋外にこだわっている。今のところ屋外ならNGというタレントはいないという。「東野さんが外でやってくださったというのもあるかもしれませんが、皆さんそういうものだと理解してOKしてくれています。公園の端っこなどで撮影しているので人もそんなにいないですし、人が集まってくるということは今までないです」●取材対象者を選ぶ基準は「聞いたことがない話が聞けるか」芸能人や著名人など三谷氏からのオファーで出演してもらう人たちも増えてきたものの、街中での突撃インタビューも続けていくそうで、想定外の面白さに出会えることがあると三谷氏は言う。「何を言うかわからないというのが面白いです。自分の脳みそでは決して思いつかないような出来事が世の中にいっぱいあるんだなと。質問するたびにキレられたこともあって、10分くらい僕が怒られているだけの動画ができたんです。何も身にならないですけど、そのこと自体が面白いですよね。そんなのは街に繰り出さないと誕生しない動画で、そういった面白いことが時々あります」広く知られている芸能人や著名人からも常に新たな発見があるという。「芸能人の方もテレビ番組で自分の話を1時間~2時間することなんてないじゃないですか。『街録ch』ではそれぐらいたっぷり聞くので、そうなるとどこかで聞いたことがないものが出来上がるというのはあると思います」取材対象者を選ぶ基準は「今まで聞いたことがない話が聞けるかどうか」。ここでしか聞いたことがない内容にこだわっているからこそ、そこを一番大切にしている。逆オファーも増えているそうで、「3年間で累計1000通くらいは応募が来ていると思います。ありがたいですね」と、そういうチャンネルになれていることを喜ぶ三谷氏。これも東野の出演が大きかったそうで、「ちゃんとしたチャンネルなんだと思ってもらえるようになったのかなと思います」と感謝する。ちなみに、再生回数2位となっている動画「子どもを育てるためにゲイの道で身を売って借金を返しました」も逆オファーだったという。5月24日には、東京・豊洲PITで街録chライブ「笑える絶望2」を開催する。三谷氏に加え、東野、ノブコブ吉村、そして、『街録ch』の主題歌「Rude」を歌う大森靖子も登場し、主題歌を披露する。三谷氏は「とにかく笑ってほしい」と言い、「これまで900本近く動画をアップしていますが、ツッコまれるのに向いているものをイベント用に作り直し、それを見て東野さんと吉村さんにツッコんでもらうという内容で、VTRやお二人のツッコミに笑ってもらえたらうれしいです」と期待する。さらにサプライズゲストの出演も予告。「誰か言えませんが豪華ゲストが来てくれます。東野さんたちにもお客さんにも伝えず、生のリアクションをしてもらったほうが楽しんでもらえると思いますし、街録chっぽいかなと思ってそうしました」最後に、「これからもコツコツ頑張っていき、10年、20年、30年と愛されるチャンネルになったらいいなと。さらに、イベントでお客さんをたくさん呼べる人になりたくて、そうなれるようになるためにもYouTubeを頑張っていきたいと思います」と今後の抱負を語った。
2023年05月23日夕暮れ時、駐車スペースに止めた自家用車の運転席から降りてきたのは、眼鏡姿の菊池桃子(55)。助手席から姿を見せたのは、菊池が’19年に再婚した内閣審議官の新原浩朗氏(63)だ。この日5月4日は菊池の誕生日。後部座席にいた長女(21)と3人で、外出先から自宅へ戻ってきたところだった。菊池のSNSの投稿によると、新原氏が人気パティスリー「トシヨロイヅカ」を予約し、誕生日祝いをしてくれていたようだ。「発表当時、エリート官僚との意外な結婚に世間は驚きました。前夫でプロゴルファーの西川哲氏との長男(26)、長女は新原氏と養子縁組をしているといいます。新原氏は初婚でした」(スポーツ紙記者)4年がたっても仲むつまじい様子の2人だが、実は新婚当初から現在まで“別居状態”が続いている。冒頭の誕生日の日も、新原氏はGW中にもかかわらず、菊池が住んでいるのとは別のマンションから内閣府に休日出勤。その後、菊池と合流し、誕生日を祝っている。「新原さんはひとりで都内のマンションに暮らし、菊池さんの家とを行き来する生活です。別居の理由は、彼の職業柄、政治部の記者などが自宅に取材に来ることがあり、平穏な結婚生活が送れないから、ということのようです」(前出・スポーツ紙記者)官邸関係者はこう語る。「新原さんは、経済産業省にいたときから“将軍”と呼ばれる猛烈な働きぶりで有名でした。’21年には経産省から内閣府に転じ、現在は岸田政権の経済政策のブレーン的存在。今後も昇進し、省庁の事務方トップである事務次官になる可能性もゼロではありません」まだまだ出世するとなれば別居生活も続いていきそうだが、菊池は最近のインタビューで夫婦円満の秘訣を《主人の一番の味方でいるということ》(「エンタメOVO」’23年5月7日配信)と語っており、信頼関係がうかがえる。誕生日の夜、新原氏は菊池の自宅に泊まり、祝日だった翌日は家族で時間を過ごしたようだ。冒頭の目撃時、運転席の菊池には、幸せそうな笑みが見て取れた。“別居婚”だからこそ限られた時間を大切にする夫婦の姿がそこにはあった。
2023年05月18日三谷幸喜作・演出の新作書き下ろし舞台『オデッサ』が、2024年1月に東京芸術劇場プレイハウスで上演されることが決定した。本作の舞台は1999年のアメリカ、テキサス州オデッサ。ひとりの日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留される。彼は一切英語を話すことが出来ず、担当した検事補は日系人だったが日本語が話せなかった。そのため語学留学中の日本人青年が通訳として派遣され、取り調べが始まる。そこでは男と女と通訳の会話バトルが繰り広げられる――。出演者は、三谷が脚本を手がけた大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演し、三谷からの信頼が厚い柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也の3人。なお東京公演のほかに大阪、福岡、宮城、愛知公演が予定されている。■作・演出:三谷幸喜 コメント登場人物の少ない芝居を描きたくなりました。テーマは「言語」。ずっとやりたかった題材です。今一番作りたい舞台を作ります。集まってくれたのは、今一番信頼している俳優三人。柿澤さんのパワフルで繊細な演技はミュージカルの世界だけではもったいない。宮澤さんのコメディエンヌとしての才能は世界に通用する。そして俳優迫田孝也さんの得体の知れなさは底なしだ。この三人に当ててホンが書けるなんて、僕はなんと幸せ者なのでしょうか。■出演:柿澤勇人 コメント楽しみ99%、不安1%です。シャーロック・ホームズ、源実朝と、役を、芝居を、楽しんで良いんだと思わせてくれたのは役者人生で三谷さんが初めてでした。次はどんな出会いが待っているのか。素敵な信頼出来る俳優お二方と一生懸命頑張ります!毎度、三谷さんの頭の中はどうなっているのだろうと驚かされます。客席に座っている時はどの作品も俳優がイキイキとしていて、自分もソコに居たかったなぁと思いながら観ていました。一緒に作品をつくらせて頂く時は、とにかく自身の役を心から愛おしいと感じていました。どこまででも掘り下げる事が出来て、役を、作品を、世の中の人に知って頂きたいといつも思っています。宮澤さんとは彼女の初舞台に親友役で共演させて頂きました。千穐楽のカーテンコールで「人生で初めてファンレターを頂いた」と涙ながらに話していたのを今でも鮮明に覚えています。その後も恋人役や、昨年の大河ドラマでは乳母と将軍という関係での共演が続いています。今回はどんな関係性になるのか……。今度は一緒にカーテンコールで泣きましょう!迫田さんとは『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が初共演でした。とにかく真面目で誠実な方です。でも酔っ払うとすぐに寝ます。今度は一緒に居酒屋で寝ましょう(笑)。■出演:宮澤エマ コメント出演のお話を頂いた際、台本はまだありませんでした。でも三谷さんの新作書き下ろし、しかもたった3人の出演者の1人に選んで頂けた、この事実だけで即決でした。一体どんな真実がどんな言葉で紡がれるのか、オデッサの3人に出会うのが楽しみです。三谷さんの作品は台本を読んだ時点で面白い!と感じた事をいかに体現するかが毎回大きなチャレンジです。そこから更に、いかに三谷さんの期待を上回るキャラクター創りが出来るか、「面白かった」と言って頂けるか。稽古はいつも想像力、発想力、瞬発力、そして恥との向き合い方が問われる刺激的な時間です。柿澤君とは私の初舞台で共演してから10年間で恋人から乳母まで演じてきました。作品毎に色んな表情を見てきましたが、今回は初めての関係性で一体どんな柿澤君と出会えるのか、ワクワクしています。迫田さんは三谷さんの作品でご一緒しても共演シーンが少なく残念でしたが、何故か勝手に親しみを覚えてしまう柔らかさと何を考えているか分からない吸い込まれる様な目力が物凄く印象的な方だなぁ、と思います。迫田さんと対峙した時どんな化学反応が生まれるのか、三谷さんは私たち3人が交わるとどうなると思っているのか楽しみで怖いです。■出演:迫田孝也 コメント新たな三谷ワールドを創ることができるこの嬉しさといったら!今の私があるのは間違いなく『酒と涙とジキルとハイド』、『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』のおかげなので、再びあの緊張感のある創作現場に身を置けると思うと、もうすでに居ても立っても居られない気持ちです。三谷さんはどうすればもっと面白くなるかを常に考えていらっしゃる方なので、私からも三谷さんを刺激できるアイデアや芝居を生み出していけるよう今回も挑みたいと思います。柿澤さん、宮澤さんお二人ともステージ上での魅力あふれる姿は皆さんご存知でしょうが、普段の雰囲気もまた格別で、一緒に居てすごく穏やかな世界が広がるんですよね。そんな二人と共に創るこの舞台。細部にまでとことん意識が張り巡らされた作品になるのではないかと勝手に想像しています。皆さんどうぞご期待ください。<公演情報>舞台『オデッサ』2024年1月 東京芸術劇場プレイハウス※大阪、福岡、宮城、愛知公演あり舞台『オデッサ』ビジュアル作・演出:三谷幸喜キャスト:柿澤勇人、宮澤エマ、迫田孝也公式サイト:
2023年04月20日国際女性デーに合わせ、イ・ジョンウン主演の韓国映画『オマージュ』に、映画監督の呉美保、安藤桃子や、角田光代、柚木麻子、山内マリコら人気作家たちからコメントが到着。モデルとなった実在の映画『女判事』についても明らかになった。ヒット作に恵まれず、新作を撮る目処が立たない映画監督のジワン(イ・ジョンウン)が引き受けたのは、60年代に活動した韓国の女性監督、ホン・ジェウォンが残した映画『女判事』の欠落した音声を吹き込むという仕事。作業を進めながらフィルムの一部が失われていることに気づいたジワンは、ホン監督の家族や関係者のもとを訪ねながら真相を探っていく。『女判事』(映画『オマージュ』より)ジワンが修復に携わる映画『女判事』は、1960年代に活躍した女性監督ホン・ジェウォン(演じているのは、『ほえる犬は噛まない』などで知られるキム・ホジョン)による作品という設定だが、彼女には実際に1960年代に活躍していた女性監督ホン・ウノン(1922-1999)というモデルがいた。2011年に韓国のテレビMBCで放映された「映画監督シン・スウォンの女子万歳」というドキュメンタリーを手がけるにあたって、ホン・ウノン監督の存在を知った『オマージュ』のシン・スウォン監督は、なんとかして『女判事』(62)を見たいと思ったものの、同作を含むホン・ウノン監督が残した3本の作品はいずれもフィルムが紛失していたという。その後、2015年に発見され、韓国映像資料院に寄贈されたフィルムのなかに『女判事』も含まれており、現在は同資料院の公式You Tubeにて本編を観ることができる。実在した韓国初の女性判事をモデルにしたこの映画の映像は、『オマージュ』にも使用されている。映画業界で女性が活躍することがいまよりずっと困難だった時代に活躍した女性監督の足跡をたどることで、主人公ジワンが映画への情熱を取り戻す姿に、人気作家である角田光代、柚木麻子、山内マリコらも共感のコメントを寄せ、『そこのみにて光輝く』(14)でキネマ旬報ベストテン監督賞を受賞した唯一の女性監督・呉美保監督や、安藤サクラの実姉で『0.5ミリ』(14)で報知映画賞作品賞に輝いた安藤桃子監督もコメントを寄せている。角田光代(作家)失われたフィルムをさがすというミステリー仕立てのストーリーは、かつて、しずかに闘った女性の姿を描き出す。彼女が切り開いた道に、ジウンも私も立っている。柚木麻子(作家)今私の抱えてる閉塞感も孤独も、過去の、そして未来の「彼女」とつながっている。イ・ジョンウンのやるせなくもあたたかな表情からかたときも目が離せない。山内マリコ(小説家)女性が映画を撮る。映画監督になる。それがこんなにも逆風だらけだってことに、昔のわたしはどうして気がつかなかったのかな。映画を作りたいと夢を抱いたことのある、すべての女性たちに届け!呉美保(映画監督)この7年、私は映画を作らず、家事育児をしている。女じゃなければ、もう少し先に進めていたかもしれない。何度も頭の中をよぎりながらも、我が人生を否定するまいと、作れないのではなく作らないだけなのだと言い聞かせ、でもやっぱり、腑に落ちないでいる。そんな私にとって、刺さるセリフだらけのこの映画。いつかまた思いっきり映画を作りたいなぁ。荒んだ心を温めてくれたシン・スウォン監督、ありがとう。安藤桃子(映画監督)私たちは、「好き!好き!好きだ!」と、素直に映画への愛を表せばいいのだ。生きた記録と記憶を、この世を満たす光でスクリーンに投影したシン・スウォン監督に、心からの感謝と敬意を表したい。宇垣美里(フリーアナウンサー)彼女が男だったらどうなっていただろうね60年代の女性監督にかけられたその言葉が、今も変わらず響いてやるせない。終盤の美しいシルエットの演出に惚れ惚れし、溢れる映画愛を噛み締めた。渡辺満里奈(タレント)仕事、夢、家庭に揺れ動く主人公は同世代である私の姿でもあり、ジワンがたどったあの後ろ姿はまさに私であり、あなたなのだろう。ゆっくり、じんわり勇気と温かさが心に染みこんでいくこの映画は前へ進み続ける私たちへのオマージュでもある。『オマージュ』は3月10日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:オマージュ 2023年3月10日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開©2021 JUNE FILM All Rights Reserved.
2023年03月08日数々の傑作を生み出してきた脚本家・三谷幸喜さん。しかし、意外なほど再演の数は少ない。というのも三谷さんが演じ手ありきで脚本を書いているゆえ、自身のイメージに合う俳優が見つからない限り、上演を認めないことから。そんななか舞台『笑の大学』が25年ぶりに日本で再演されることになった。登場人物は二人きり。しかしそこに、笑いをまぶした深い人間ドラマが描かれ、初演時に読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞した後、映画化もされたほか、世界各国で翻訳上演がなされている。今回その不朽の名作に名優・内野聖陽さんと挑むのが瀬戸康史さん。「二人だけで成立させなきゃいけない作品ですし、普段の僕だったら初めての挑戦って不安の方が大きいんですよね。でも、三谷さんの一昨年の舞台『日本の歴史』と昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』をやらせていただいて、今回、ずっと温めていた作品にまた呼んでくださったことが嬉しくて、今の時点では、まだその高揚感の方が大きいのが自分でもすごく不思議なんですよ」三谷さんからは「今の僕が最も頼りにしている俳優さんの一人」との言葉も。まさに『鎌倉殿の13人』でも、物語がどんどん血なまぐさく非情な方向へと進んでいく中で、三谷さんらしい笑いを担っていたのが、瀬戸さん扮する北条時房だった。「物語がダークな方向に進んでいく中で、時房がいてくれるから癒されると言ってくださる視聴者の方が多くて、受け入れてもらえているのが嬉しかったです。それで作品の大事な部分を僕に任せてくださったんだと思えたんです。ただ、僕自身は面白い人間ではないんですね。爆笑を狙って取るのはもともと笑いのセンスがあって、ちゃんと計算して動けるような方の役割だと思うんです。僕はホンに書かれたことを忠実にやっているだけ。笑いを取ろうと欲を出して演じたら、たぶん僕はダメなタイプだと思います」今回演じるのは喜劇作家だが、その役も「面白いものは書けるかもしれないけれど、自分が面白いわけじゃないと思っている気がしている」と分析。戦時色が濃くなっていく時代に、不謹慎だとして笑える場面を削ろうとする検閲官(内野)と、作家との取調室での攻防が描かれる。「過去の舞台映像と映画も拝見しているんですが、役者が違うと全然見え方が違うんですよね。見どころとしては、内野さん演じる検閲官が変化していって攻守がどんどん入れ替わるところでしょうか。内野さんとは宣伝用のムービーを撮ったのが初対面だったんですが、対峙したときに、まだ稽古もやってないのにしっくりくる感じがして、自然とこの人を笑かしたい、認められたいって気持ちが引き出される。そこが内野さんのすごさなのかもしれません」三谷さんに限らず、いまや演劇界で第一線を走る演出家の作品に出演し、これまでにないタイプの役を演じるなど、演技の幅を広げている。「僕自身は、いろんなタイプの作品に出て、いろんな役をやれたらいいなというスタンスでやっていて、自分は何が得意かとか、俳優としての自分の色みたいなことは意識してないんです。ただ、20代の後半くらいから、事務所と仕事について話すようになって、自分が目指す俳優像の焦点が合ってきたような気はしています。自分が面白いなと思ったり、演じている姿が想像できなかったり、そういう作品を積極的にやらせてもらうようになってきたのが大きいのかもしれない。そうしていたら、自分の新しい部分が少しずつ開拓されたというか」毎回、自分ならやれるという自信があるわけではけっしてない。「博打みたいなもんです」。そう言って笑顔を向けた。「ただ、ここまでやってきた経験と技術で、近づくことはできるかもしれないとは思います。あと、不安に負けるのが悔しいから、やってやろうってなるのかもしれないです」PARCO劇場 開場50周年記念シリーズ『笑の大学』戦時色が濃くなってきた昭和15年。喜劇作家の椿(瀬戸)は、警視庁の向坂(内野)の厳しい検閲を受けていた。なんとか上演許可をもらいたい椿は、向坂の要求を呑みながら書き直しに挑むが…。2月8日(水)~3月5日(日)渋谷・PARCO劇場作・演出/三谷幸喜出演/内野聖陽、瀬戸康史全席指定1万円ほかパルコステージ TEL:03・3477・5858新潟、長野、大阪、福岡、宮城、兵庫、沖縄公演あり。せと・こうじ1988年5月18日生まれ、福岡県出身。昨年主演した映画『愛なのに』でヨコハマ映画祭主演男優賞受賞。出演舞台『世界は笑う』が2月11日にWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送・配信に。※『anan』2023年2月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・小林洋治郎ヘア&メイク・須賀元子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年02月12日2008年に日本で公開された三谷幸喜脚本・監督のフジテレビ映画『ザ・マジックアワー』が中国でリメイクされ、2022年の中国映画興行収入ランキングで3位に入る快挙を成し遂げた。『ザ・マジックアワー』は、暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を連れてくることを命じられ、売れない役者に映画の撮影だとウソをつき、殺し屋に仕立て上げたことから始まるコメディー。佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行らが出演し、興行収入39.2億円を記録した。日本のコメディー映画のリメイクを考えていた中国テンセントグループの大手映画配給制作会社・新麗伝媒が、『ザ・マジックアワー』に目をつけ、フジテレビに中国でのリメイクを打診。日本公開から14年の歳月を経て、映画『这个杀手不太冷静(日本語訳:この殺し屋はクールじゃない)』として生まれ変わり、春節にあたる2022年2月1日に公開された。公開当時は1カ月で上映を終了する見込みだったが、中国でもファンが多い三谷幸喜作品のリメイクということに加えて、この作品で映画初主演となった男優・魏翔(ウェイ・ショウ)が舞台俳優だったことがストーリーとリンクしていることも話題となるなどSNSで反響を呼び、7カ月にわたって上映されるという異例のロングランに。最終的な興行収入は26.27億元(約533.8億円)を記録した。これまで中国でリメイクされた日本映画で最もヒットしたのは、『鍵泥棒のメソッド』をリメイクした『人潮汹涌』(21年)で、興行収入7.62億元(約140億円)だったが、この記録を大幅に更新する記録的大ヒットとなった。
2023年02月07日三谷幸喜脚本・監督の映画『ザ・マジックアワー』(’08)の中国リメイク版が、2022年中国映画興行収入ランキング3位という大ヒットを記録した。佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行らが出演した『ザ・マジックアワー』は、暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を連れてくることを命じられ、売れない役者に映画の撮影だとウソをつき、殺し屋に仕立て上げたことから始まるオリジナル・ノンストップ・コメディー。興行収入39.2億円を記録した。日本のコメディー映画のリメイクを考えていた中国テンセントグループの大手映画配給制作会社・新麗伝媒が、本作に目をつけ製作。日本公開から14年の歳月を経て、『この殺し屋はクールじゃない』(日本語訳)として、昨年2月に公開。当時は1か月で上映終了の予定だったが、中国でもファンが多い三谷作品のリメイクということに加え、映画初主演となった魏翔(ウェイ・ショウ)が舞台俳優だったことがストーリーとリンクしていることも話題となり、7か月に渡って異例のロングランとなった。最終的な興行収入は26.27億元(約533.8億円)を記録。これまで中国リメイクされた日本映画で最もヒットしたのは、『鍵泥棒のメソッド』(監督:内田けんじ)のリメイクで、興行収入7.62億元(約140億円)だったが、本作はそれを大幅に上回る結果となった。(cinemacafe.net)■関連作品:ザ・マジックアワー 2008年6月7日より全国東宝系にて公開© 2008 フジテレビ 東宝
2023年02月07日三谷幸喜の代表作のひとつである『笑の大学』が、初めて三谷自身の演出により上演。そこで本作にかける想いを三谷に訊いた。1996年の初演、その2年後の再演(共に山田和也演出)以降、映画化、翻訳上演などを除けば一度も上演されてこなかった『笑の大学』。その理由を問うと…。「僕にとってはすごく特別な作品なんですよね。そんな大事な作品であるだけに、それを託せる俳優さんがふたり揃わなければやるべきじゃないし、やりたくないとも思っていて。それで25年もの年月が空いてしまったわけですが、このタイミングで信頼する内野聖陽さんと瀬戸康史さんに出ていただけることになり、それが今上演しようと思った一番の理由です」昭和15年を舞台に、警視庁検閲官の向坂と、喜劇を売りにする劇団・笑の大学の座付作家・椿の攻防を描いた本作。その誕生のきっかけは、三谷の実体験から。「もともと僕はなんの制約もない小劇場という世界にいたせいか、テレビドラマを初めてやった時に衝撃を受けたわけです。もう制約だらけで。ただそのいろんな制約をクリアしつつ、さらにプラスのものに作り変えていく。それはいまだ自分の仕事のやり方のような気がしています。つまり椿は僕自身であり、向坂は僕の前に立ちはだかる制約。それをひとりの人間に置き換えて作ったのがこの作品なんです」大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも話題を呼んだ三谷だが、コロナ禍においてその制約はさらに厳しいものになったと言う。「一度書いた台本について、『今この人はコロナでお休みなので、今週撮影出来ません。書き直してください』といったことは当然出てくるわけです。その結果、自分の理想から遠ざかっていくのが耐えられない、という作家の方もいるとは思いますが、僕はなんだか嬉しくなっちゃうんですよね(笑)。それを逆手に取って、もっと面白くしてやろうと。椿のようにうまく出来たかどうかはわかりませんが、そういうことに知恵を絞るやり方が僕には向いている。それは25年前から変わらないと思います」そんな三谷の原点とも言える作品、さらにタイトルからテーマは“笑い”なのかと思いきや…。「笑いについての物語ではありますが、僕がここで描きたいのは、“ものを作る上での妥協とはなんなのか”ということ。それはどんな国、どんなモノ作りの現場でも起きていることで、だからこそ海外でも上演されている。笑いにこだわらない、普遍的なテーマがこの作品にはあると思っています」取材・文:野上瑠美子
2023年02月03日