手塚治虫の長編歴史漫画の代表作として知られる『陽だまりの樹』が、上川隆也と吉川晃司のダブル主演で上演される。ふたりの共演は今回が初めてで、吉川はストレートプレイ初挑戦となる。今年4月の上演に先立ち、1月19日に制作発表記者会見が行われ、意気込みを語った。『陽だまりの樹』チケット情報『陽だまりの樹』は、テレビアニメ化や過去4回の舞台版をはじめ、数多く上演されている作品。太平の世の中にあり、いつの間にか内部が腐ってしまった徳川幕府が終わりを迎えようとしている幕末の時代に、エリートだが夢想家でノンポリな医者の手塚良庵(上川)と、無骨で真面目な性格で模範的な武士の伊武谷万二郎(吉川)の、対照的なふたりが絆を深めながら混乱の時代を生き抜く物語だ。種痘所開設や黒船来航、戊辰戦争、西南戦争と激動する時代の中で、理想と現実にもがき苦しみながらも精一杯生きるふたりの姿が描かれる。女にだらしなく情に厚い良庵を演じる上川は「こういった軟派な役がらは、実は今まであまりやらせてもらったことがなく、新鮮な気持ちでお受けしました。僕は殺陣もなく体力的な心配はありませんので、良庵の人となりをしっかり考えながらやってみたい」と語った。自身の役について質問を受けた吉川は「知力面は上川さんにおまかせして、僕は体力面かなと。セリフが少ないと(下手が)バレなくていいな」と冗談をとばしつつも「ミュージカルの経験はあるが、ストレートなお芝居は初めてなので、とにかく無心で真っ白なキャンバスとして余計なものを持ちこまないようにしたい。練習では恥をかきにいけることが嬉しいし、ありがたい。胸をお借りして学ばせてもらう」と謙虚な姿勢をみせた。そんな吉川について上川は「何をしてくれるかの方が楽しみ。他にも経験豊かな役者が揃いますが、皆さんが刺激を受けるのはやっぱり吉川さんからだろうと思います」とコメント。また、初共演については「僕とは同い年なので、舞台の上以外でのコミュニケーションも楽しみです。同じ時代感を持っているというのは、きっと舞台にも現れてくるでしょうね。主に音楽をやってこられた吉川さんと、芝居しかやってこなかった僕とで生まれる異文化交流もあるでしょうし、共通する部分と異なった部分からのハイブリッド感が出ればいいなと思っています」と期待を語った。現代日本にも通じる激動の時代背景で展開する本作。舞台経験の豊富な上川と、音楽での実績をもつ吉川。ジャンルは違えど生のステージを得意とするふたりが、手塚マンガをどのようなコンビネーションで舞台化するのか見ものだ。東京公演は4月13日(金)から23日(月)まで東京・サンシャイン劇場、大阪公演は5月4日(金・祝)から20日(日)まで新歌舞伎座、名古屋公演は5月24日(木)から27日(日)まで中日劇場で上演。チケットは東京・大阪公演は1月28日(土)10:00より、名古屋公演は3月26日(月)より発売開始。(文大林計隆)
2012年01月20日漫画家、手塚治虫の長編歴史漫画『陽だまりの樹』が2012年4月に舞台化され、上川隆也、吉川晃司が主演を務めることが決定した。上川隆也、吉川晃司主演舞台『陽だまりの樹』のチケット情報はこちらから『陽だまりの樹』は、1981年4月から1986年12月まで『ビッグコミック』にて連載された手塚治虫の長編歴史漫画の代表作。過去にも舞台化、アニメ化されている人気作品だ。物語は幕末を舞台に、医者の手塚良庵と武士の伊武谷万二郎がそれぞれの立場で混乱の時代を生き抜き、友情という絆で結ばれていく。上川は手塚良庵、吉川は伊武谷万二郎を演じる。公演は2012年4月13日(金)から23日(月)まで東京・サンシャイン劇場、5月4日(金・祝)から20日(日)まで大阪・新歌舞伎座、5月24日(木)から27日(日)まで愛知・中日劇場にて行われる。チケットは東京・大阪が1月28日(土) 10:00より発売。※愛知公演のチケット発売は3月26日(月)を予定。※手塚治虫の「塚」は旧字。
2011年12月01日ヒット舞台をスクリーン上映するゲキシネ『蛮幽鬼』の初日舞台挨拶が10月2日(土)、東京・新宿区の新宿バルト9で行われ、主演の上川隆也、共演の山内圭哉がトークショーを行った。昨年9月〜11月に東京、大阪で上演された「劇団☆新感線」の舞台で、アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」をモチーフに無実の罪で幽閉されていた監獄島から脱走した男・伊達土門(上川さん)の復讐を描く物語。山内さんはMCを務め、冒頭、上川さんの「取材の方もいらっしゃっていて…」の言葉に思わず「今日、内野さんは来ませんよ」と本作とは関係ない、W不倫と飲酒運転疑惑の渦中にある、俳優仲間の名を口走り、上川さんから「止め!」と一喝されて苦笑い。一方で、観客から事前に寄せられた質問に回答する場面も。謎の殺し屋を演じた堺雅人との共演の感想について、山内さんは「(堺さんは学生時代)体育が2やったんですって。リー・リンチェイ(=ジェット・リー)みたいな役なのに。最初の本読みの日、真っ青になっていましたよ」。上川さんも「ひとつ公演が終わるたびに、必ず堺とお風呂に入っていた堺の全てを知る男として君臨していますが…」と前振りし、「だんだんマッチョになっていくんです。いわゆる細マッチョです。モヤモヤと想像してください、堺の穏やかな顔の下にマッチョな体ですよ」と暴露合戦。満場の女性ファンを悩ましい気持ちに誘った。『蛮幽鬼』は新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:蛮幽鬼 2010年10月2日より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2010 松竹、ヴィレッヂ■関連記事:『蛮幽鬼』上川隆也×稲森いずみ舞台に立つ“覚悟”と舞台裏の意外な“素顔”ゲキ×シネ『蛮幽鬼』で堺雅人の魅力的な“ギャップ”が際立つ!アンケート結果発表「マークスの山」に高良健吾!高山ロケにベテラン俳優陣は恨み節迫力の映像と音で演劇を堪能せよ!『蛮幽鬼』特別試写会に40組80名様ご招待「殺陣の振り付けを一度で覚えちゃう」上川隆也早乙女太一を大絶賛
2010年10月02日舞台にドラマに、“精力的”という言葉がぴったりの活躍を見せる上川隆也と近年、幅広い役柄を演じ、作品ごとに新たな境地を開き続ける女優・稲森いずみ。この2人が初共演!おまけに日本屈指の人気を誇る「劇団☆新感線」の舞台公演において、大いに話題を呼んだのが2009年の秋。その興奮が、演劇と映画の魅力を組み合わせた新たな試みとしてじわじわと浸透する認知度を上げている<ゲキ×シネ>においてスクリーンに蘇る。上演からおよそ1年、『蛮幽鬼(ばんゆうき)』の新たな船出を前に、2人が揃って初共演について、そして作品の魅力について語ってくれた。仲間に裏切られて長い年月を牢で過ごし、祖国への復讐に燃える伊達土門(だてのどもん/上川さん)とかつては土門と将来を誓った仲で、いまは国を治める王の立場に座す美古都(みこと/稲森さん)。土門の復讐劇を中心に、年月によって異なるものを背負うようになった2人の姿が鮮明に、そして哀しく浮かび上がる本作。上川さんにとって、「新感線」の舞台出演は2度目、いのうえひでのりさんの演出を受けるのは3度目の経験。長年所属した演劇集団「キャラメルボックス」の公演をはじめ、数多くの舞台経験を誇る上川さんの目から見て、「新感線」の魅力とはどこにあるのだろうか?上川:うまく言えませんが、お客さんに楽しんでもらうための手段の選び方の遠慮のなさ…容赦のなさ(笑)でしょうか。いや、そもそもお客さんに楽しんでもらうため、という前提を持ちつつも、いのうえさんをはじめ、そこにいるみんなが自分たちで面白い、と思ったことをとことんやる精神ですね。いい意味での頑固さ、妥協や退くことを知らない姿勢というのはいつも強く感じます。一方の稲森さんにとっては、6年もの時を経ての舞台。「ずっと、もう一度舞台に立ちたいと思っていた」と稲森さん。「新感線」の舞台はどのような体験となったのだろう?稲森:稽古から公演まで、ずっと楽しかったですね。初めてのことばかりで最初は稽古にも慣れずに戸惑う部分はありましたが、周囲のみなさんが本当に居心地の良い雰囲気、空間を作ってくださいました。いや、あれが「新感線」のみなさんの自然体なのかもしれません(笑)。TVドラマや映画といった映像作品と舞台との違いを尋ねると、上川さんは「覚悟」という言葉でこう語る。上川:ライヴであるからこその覚悟、というのでしょうか。いまの自分…生身のままでお客さんと向き合わなくてはいけない――。やはり“覚悟”ですね。そのままの自分で立ち向かうという意識は常に持ち続けていますね。さらに稲森さんにはもう一歩突っ込んで質問!近年、作品ごとに全く異なる表情、そして独特の存在感を感じさせるがある作品に出演する上で、決め手としているものは?そして今回の久々の舞台で何を得たのだろうか?稲森:自分の感覚、という言葉が一番合っていると思います。「やりたい。やる必要がある」という気持ちがわいてくるというか…。今回も「新感線」のお芝居に出たい、出なきゃ、という思いで出演を決めてましたね。その中でまさに上川さんがおっしゃった映像作品とは違う“覚悟”を決めるということ、エネルギーをもっと爆発させなくてはいけないということ。それから、長くひとつの作品に携わる、ということも今回の作品を通じて自分の中の大きな経験になったと思います。復讐を糧に生きる土門に悲しみを胸に抱く美古都。どちらも終始、決してポジティブとは言えない感情を抱いている役柄だが、長きにわたる公演でどのようにテンションを保ち続けたのだろうか?上川:役がそのまま普段の生活に入り込んでくるということはあまりなくて、逆に舞台上で呪っている分(笑)、役から離れると穏やかになったりしていましたね。それは僕だけじゃなくて…美古都として舞台上に凛と立っている稲森さんは楽屋では見られませんからね(笑)!楽屋では思い切りぽわーっとしてましたよね?稲森:…(笑)。ドラマと違って舞台は完結するので、気持ちを引っ張ることはなかったですね。ドラマだと、次の本が来るまで引きずったりすることもあるんですが。上川さんからチラリと稲森さんの“素顔”についての話が出たところで、互いの印象について。まずは稲森さんから!稲森:上川さんは…稽古のときから千秋楽までスマートでした(笑)。無駄がなくていつも爽やかで…。上川:(笑)。どうぞ、続けてください!稲森:お芝居が好きな方なんだろうな、というイメージは持っていましたが、そこはイメージどおりでしたね。本当に楽しそうで。もちろん、苦しんでらっしゃった部分もあるんでしょうが、それを全く見せないんです。余裕を感じましたし、エネルギーをいただきましたね。では、上川さんから見た稲森さんは?稲森さんからは「正直に(笑)!」とプレッシャーが…。上川:僕自身、稲森さんに勝手に“颯爽”といったイメージを勝手に抱いていたんですが、でも実際の稲森さんはどこかとらえどころがないと言いますか…。“颯爽”という言葉に僕は、輪郭のはっきりしたニュアンスを感じていたんですが、稲森さんには“曖昧さ”が同居されているんですね。不思議とのんきさというか…浮世離れと言ったら失礼かもしれませんが(笑)。これには稲森さんも、この日一番の笑顔!劇中ではTVのイメージとも、そして上川さん談話とも異なる凛と美しい稲森さんが見られるのでご注目。そこに正面から力強く向き合っていく上川さん、そして“クセモノ”揃いの共演陣が織りなすドラマをスクリーンで堪能してほしい。ゲキ×シネ『蛮幽鬼』特別試写会レポート■関連作品:蛮幽鬼 2010年10月2日より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© 2010 松竹、ヴィレッヂ■関連記事:ゲキ×シネ『蛮幽鬼』で堺雅人の魅力的な“ギャップ”が際立つ!アンケート結果発表「マークスの山」に高良健吾!高山ロケにベテラン俳優陣は恨み節迫力の映像と音で演劇を堪能せよ!『蛮幽鬼』特別試写会に40組80名様ご招待「殺陣の振り付けを一度で覚えちゃう」上川隆也早乙女太一を大絶賛
2010年09月27日