演劇の世界で夢を追う主人公と、彼に恋をして必死に支えようとする沙希との恋を描いた又吉直樹の恋愛小説の映画化『劇場』。この度、主演の山崎賢人演じる永田と松岡茉優演じるヒロイン・沙希を写し出す本ポスタービジュアルが到着。追加キャストも発表された。本ポスタービジュアルは、演劇に身も心も捧げながら、実生活では社会や周囲の人々とうまく協調できない不器用な青年・永田と、葛藤や迷いを抱えながらも、純粋に彼を愛そうとする健気な沙希の切ない表情を切り取り、一方で仲睦まじい2人の様子も写し出す。「生涯忘れることができない恋」というコピーや、タイトルロゴの後ろでクロスする赤と青のライン…想いあいながらもすれ違ってしまう2人の未来を暗示しているかのようなビジュアルとなっている。そして今回2人のほかに出演者が発表された。永田と中学時代からの友人で、共に劇団「おろか」を立ち上げる野原役には、『一度も撃ってません』での親子共演が期待される寛 一 郎。劇団「おろか」の元団員で、永田と仲違いするものの友人として彼を心配し続ける青山役を、「獣になれない私たち」『生理ちゃん』などに出演する伊藤沙莉。また、「あなたの番です」の刑事役が記憶に新しい浅香航大が、劇団「まだ死んでないよ」の団員で、沙希のバイト先の居酒屋の仲間・田所役。そして、昨年は紅白出場も果たした「King Gnu」のボーカル・井口理が、注目の劇団「まだ死んでないよ」を主宰する小峰を演じる。そのほか、上川周作、大友律、三浦誠己など多才な顔ぶれが集結した。『劇場』は4月17日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:劇場 2020年4月17日より全国にて公開©2020「劇場」製作委員会
2020年02月14日大泉洋主演、松たか子、上川隆也、大谷亮平らも出演する日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」。その第9話が9月8日にオンエア。君嶋の前に現れた“真の敵”…“天敵”だったはずの滝川の本心に視聴者から様々な反応が寄せられている。大手自動車メーカー「トキワ自動車」の中堅サラリーマンで出世レースの先頭に立っていたものの、上司が主導する企業買収に異を唱えたことで左遷、低迷するラグビーチーム「アストロズ」のGMとなった君嶋隼人(大泉さん)は、君嶋の妻・真希(松さん)の叱咤激励を受け、大学時代の同期で「アストロズ」の監督となった柴門琢磨(大谷さん)らと共にプラチナリーグでの優勝を目指す。一方、君嶋を左遷した“天敵”上司・滝川桂一郎(上川さん)はカザマ商事の買収まであと一歩のところに迫っていた。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。トキワ自動車本社では滝川を中心にカザマ商事買収に関する会議が行われていた。経営戦略室長の脇坂(石川禅)は会議のメンバーではない君嶋をこの会議に臨席させる。君嶋がカザマ商事の不正を暴いたことで滝川は子会社に左遷されることになるが、破竹の勢いで勝ち進むアストロズに滝川を追い出した脇坂が君嶋の新たな“天敵”として立ちはだかる。優勝争いを繰り広げるアストロズでは浜畑(廣瀬俊朗)が再びスタメンに復帰。柴門は七尾(眞栄田郷敦)がニュージーランド時代のトラウマから逃れられずにいる限りサイクロンズ戦には出せないと言う。…というのが今回のストーリー。滝川のカザマ商事買収を阻止するため共に戦ってきた脇坂が、今度はアストロズを潰そうとする…この“裏切り”に「脇坂さん、最低な男だったんだ」「上に上がると人ってかわるよねぇ」「滝川常務があっさりと退場したと思ったら、敵は脇坂だった!」など怒りの声が巻き起こる。一方、七尾に代わり試合に出場した浜畑だが負傷してしまう。それでも勝利のために戦い続ける浜畑の姿に「さすが元日本代表キャプテン廣瀬さん。めちゃカッコいいぜ!」「浜畑さんの男気に泣く」といった感動の声が上がる。「こないだの南アフリカのDFみたいな試合」「こないだの南アフリカみたい」といった感想も。さらに滝川がアストロズの試合を観戦、君嶋に本心を語り、君嶋の真の敵を明かす…この逆転に次ぐ逆転にも「この展開は上川さんカッコよすぎてズルい」「滝川さんが、味方になってほしい」という声が上がっている。(笠緒)
2019年09月08日池井戸潤原作ドラマ「ノーサイド・ゲーム」に出演する新たなキャストが決定。松たか子、上川隆也、八代目中村芝翫が、大泉洋扮する主人公・君嶋隼人を取り巻くキャラクターを演じる。出世の道を絶たれた君嶋の再起をかけた戦いが描かれる本作。女優で歌手の松さんが演じるのは、君嶋の最大の理解者にして“夫を尻に敷く”妻・真希。池井戸作品初参加となった松さんは「池井戸さんの作品は“日々を生きている人に寄り添う”イメージで、コツコツ生きている人の大きな夢を描いたり、現実と理想を一致させてくれる展開が、見る人・読む人の共感を呼ぶのかなぁと思っています。その世界観になじんでいけるように頑張りたいと思います」と意気込み、「真希の言動で旦那さんが一歩踏み出せたりするような、無意識でも補い合えるチームワークを夫婦間・家族間で作れたらいいなと思っています」とコメントしている。また、君嶋が工場に飛ばされる原因となった企業買収先の「カザマ商事」3代目社長・風間有也役を、歌舞伎俳優の芝翫さん。君嶋を府中工場に飛ばし、ことあるごとに君嶋の前に立ちはだかる天敵、トキワ自動車常務取締役営業本部長・滝川桂一郎役を、現在「執事 西園寺の名推理」で“執事”を好演中の上川さんに決定した。大泉さんについて「“音のいい役者さん”」と表現する芝翫さんは、「今回がっちり組んでお芝居ができることで、わたしの中の新しい部分を引き出していただけると楽しみにしております」と共演に期待。上川さんは「大泉さんと現場でご一緒する機会は、これまで一度しかないのですが、画面を通して彼の姿を数限りなく見ている気がします。朗らかな印象が強いですが、今回の役回りはこれまでと一味違う『才気溢れていながら苦悩を強いられる役回り』で、わたしはその苦悩を強いる男・滝川を演じます。今までにない新鮮味を覚えています」と語り、「滝川を演じるにあたり、小細工せずにいけたらと思います。“企みながら企まない”というようなアプローチで臨みたいと考えています」とコメントしている。「ノーサイド・ゲーム」は7月、毎週日曜日21時~TBSにて放送予定。(cinemacafe.net)
2019年06月08日上川隆也が執事役で出演する「執事 西園寺の名推理」の続編が4月19日(金)からスタート。この度、本作の新たなレギュラーキャストとして観月ありさが出演することが明らかになった。上川さん扮する“パーフェクトな執事”西園寺一が活躍する痛快ミステリー・エンターテインメント「執事 西園寺の名推理」。すでに、西園寺が仕える奥様・伊集院百合子役の吉行和子に決定し、前作から引き続き佐藤二朗、浅利陽介、里見浩太朗、古谷一行ら豪華レギュラーキャストが発表されている。今回新たに本作に加わることが決定した観月さんが演じるのは、全てが謎に包まれた西園寺を追うミステリアスな美女・山崎和歌子。前作では、古谷さん演じる大川の伏線などで物語を盛り上げてきたが、今回は彼女が新たな伏線として物語を盛り上げる。「シリーズものにパート2から参加させて頂くというのは、とてもありがたいことと思っています」と今回からの参加を喜んだ観月さんは、「前作の良さも残しつつ、また今作ではさらに良い作品になるように頑張りたいと思います」と意気込み。また吉行さんとは、人気シリーズ「ナースのお仕事」でナース役で共演しており、「今作でも関わるシーンが出てくるかもしれないので、また久しぶりに共演できることをとても楽しみにしています」と共演が待ち遠しいと話し、「前作から引き続き今作もとても楽しい内容となっていると思います。私は役柄的に謎の女なので良いエッセンスになり、レギュラー陣を良い意味でかき回していきたいなと思っております」とコメントしている。一方、主演の上川さんは「又一人、この作品に美しい刺客(?)が名を連ねて下さいました。毎回、様々な事件や、西園寺の幅広い知識や特技が広がる中、観月さんの演じる和歌子の、謎に包まれた言動が、この物語に更なる深みをもたらしてくれるであろう事に、期待は膨らむばかりです」と期待を寄せている。金曜8時のドラマ「執事 西園寺の名推理2」は4月19日より毎週金曜日20時~テレビ東京にて放送。(cinemacafe.net)
2019年03月13日10月6日から公演している日本テレビ開局65年記念舞台『魔界転生』の記者会見が11月1日、東京・日本橋浜町の明治座で行われ、上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、浅野ゆう子、松平健、演出の堤幸彦らが出席した。日本テレビ開局65周年、読売テレビ開局60周年記念として公演される同舞台の原作は、 これまで何度か映像化されてきた山田風太郎の伝奇小説『おぼろ忍法帖』。島原の乱で殺された天草四郎(溝端淳平)が死者再生の術によって蘇り、現世での怨念を晴らそうとする歴史上の人物たちと幕府滅亡を図るが、彼らの野望を阻止すべく柳生十兵衛(上川隆也)が立ち向かう、というストーリーとなっている。11月3日から東京・明治座でスタートする東京公演を前に、この日は報道陣向けの公開舞台稽古が披露された。座長の上川は「福岡や九州の皆さんに歓迎と温かい歓待をいただき、お喜びいただけたという実感が持てた1カ月でした。その勢いを東京に持ち込みつつ、よりこの物語を育んでいきたいと思います」と意気込み、天草四郎役の溝端も「歴史ある明治座の舞台に出ることは非常に光栄なことです。日々成長して変化を恐れず、きっちりと締めて良いものをお客さんに届けたいですね」と気合十分。淀殿役の浅野は「私は魔物役で、リアクションをいただくと魔物力が増していき、メイクも魔物的になってきました。『淀殿は化けて出てきそうな方だから』というセリフがあるんですけど、そのセリフで初日から笑っていただけました」と満足そうで、「淀殿というより浅野ゆう子が化けて見えるイメージで魔物力に力が入っています。明治座ではさらに魔物を極めていきたいですね」とさらなる"魔物力"に意欲を見せていた。座長の上川は、意外にも松平健とは同舞台が初共演となる。「懐の深さやお芝居の変幻さも含め、僕が想像していた以上のものがあります。松平さんとご一緒させていただく時間は一秒でも色んなものを吸収して背中を見ていこうと思っています」と尊敬の眼差し。対する松平は「上川さんを筆頭にチームワークが固まってきましたよ」と手応えを掴んでいるようで、「その成果を明治座で見ていただきたいですね」と東京公演が待ち遠しい様子だった。舞台『魔界転生』は、11月3~27日(7・14・21日は休演)に東京・明治座、12月9~14日に大阪・梅田芸術劇場メインホールでそれぞれ上演される。
2018年11月02日代々木上原のフレンチレストラン「グリ(Gris)」のオーナーシェフを務めた鳥羽周作が、2018年7月20日(金)、「グリ」の跡地に新レストラン「シオ(sio)」をオープンする。「グリ(Gris)」は、素材の本質を見極めた料理と、食べ手の想像を超える斬新なコース構成、そしてそれを彩るモダンな器など、ほかにはない“五感で楽しめる料理”で名を馳せるモダンフレンチレストラン。その人気は、食べログなどでも4.0以上の高評価を得るだけでなく、有名人や料理人もこぞって通うほど。そして、同店シェフを務めたのが鳥羽周作。 サッカー選手、小学校教員を経て、32歳で料理の世界に飛び込んだ異色の経歴を持つ彼は、神楽坂の「ディリット(DIRITTO)」「アーリア ディ タクボ(Aria di Tacubo)」などの有名店で経験を積み「グリ」のシェフに就任した。そして2018年7月、オーナーシェフとして自身のすべてを出し尽くしたレストラン「シオ(sio)」を心機一転オープンすることとなった。店内では、これまで鳥羽が培ってきたベースを活かしつつ、生産者の想いを大切に受け継いだコラボレーションを積極的に実践していくという。さらに、自身の料理に最も合う飲み物を再考し、フレンチとしては前代未聞のティーペアリングもスタートする。また、店舗空間はトップクリエイターとのコラボレーションによって完成している。ロゴはくまモンを手がけた「good design company」の水野学、テーブルウェアはPRODUCT DESIGN CENTERの鈴木啓太、そして店内の選曲は、サウンド・ブランディングの第一人者でもある沖野修也が担当している。なお、「シオ」は完全予約制。すでに満席の日がではじめているので気になる人は早めにチェックした方がよさそうだ。【詳細】レストラン「シオ(sio)」オープン日:2018年7月20日(金)住所:東京都渋谷区上原1-35-3予約ページ:営業時間:18:00~24:00 ※ランチ12:00~15:00 土日祝のみ価格:ディナーコース 10,000円~ / ランチコース 5,800円 / 21:00以降はアラカルト定休日:水曜定休 ※不定休
2018年07月20日映画『止められるか、俺たちを』が2018年10月13日(土)テアトル新宿ほか全国順次公開される。監督は『孤狼の血』の白石和彌、主演は門脇麦。監督・白石和彌が自らの青春を振り返る『凶悪』で第37回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞、以後『彼女がその名を知らない鳥たち』、続編の制作も決定している『孤狼の血』などを手掛けてきた白石和彌監督。いま日本映画界で数々の作品を生み出してきている白石が、自らの青春時代を振り返る。白石が師匠とするのは、若松孝二監督。『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』などを作り上げた若松監督は“若松プロダクション”として数々の名作を世に送りだした。青春の全てを若松との映画制作に注いだ白石和彌監督は、「映画を武器に戦ってきた若松さんの声をもう一度聞きたい」と発起し、若松プロダクション映画製作を再始動させる。主演は門脇麦主演は門脇麦。映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』に出演し、『チワワちゃん』『さよならくちびる』の公開も控える若き女優が、若松プロダクション助監督・吉積めぐみ役を熱演する。1969年春、21歳で、若者を熱狂させる映画を作り出してきた“若松プロダクション”の扉をたたいた吉積めぐみは、青春の全てを映画に注ぐ。小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立、冗談ばかり言いつつも全てをこなす助監督のガイラ、助監督で脚本家の沖島勲、カメラマン志望の高間賢治、インテリ評論家気取りの助監督・荒井晴彦など、たくさんの若者が集まる中で、若松孝二という一人の存在に魅了されていく…。若松孝二役は、若松組常連ともいえる映画『光』の井浦新が担当する。主題歌は曽我部恵一の書き下ろし「なんだっけ?」音楽は、若松孝二とも交流があった、曽我部恵一が担当。主題歌「なんだっけ?」を書き下ろし、あの時代の空気と主人公たちの情熱に寄り添ったメロディーで、映画に彩りを添える。ストーリー吉積めぐみ、21歳。1969年春、新宿のフーテン仲間のオバケに誘われて、“若松プロダクション”の扉をたたいた。当時、若者を熱狂させる映画を作りだしていた“若松プロダクション“。そこはピンク映画の旗手・若松孝二を中心とした新進気鋭の若者たちの巣窟であった。小難しい理屈を並べ立てる映画監督の足立正生、冗談ばかり言いつつも全てをこなす助監督のガイラ、飄々とした助監督で脚本家の沖島勲、カメラマン志望の高間賢治、インテリ評論家気取りの助監督・荒井晴彦など、映画に魅せられた何者かの卵たちが次々と集まってきた。撮影がある時もない時も事務所に集い、タバコを吸い、酒を飲み、ネタを探し、レコードを万引きし、街で女優をスカウトする。撮影がはじまれば、助監督はなんでもやる。「映画を観るのと撮るのは、180度違う…」めぐみは、若松孝二という存在、なによりも映画作りに魅了されていく。しかし万引きの天才で、めぐみに助監督の全てを教えてくれたオバケも「エネルギーの貯金を使い果たした」と、若松プロを去っていった。めぐみ自身も何を表現したいのか、何者になりたいのか、何も見つけられない自分への焦りと、全てから取り残されてしまうような言いようのない不安に駆られていく。「やがては、監督……若松孝二にヤイバを突き付けないと…」【詳細】映画『止められるか、俺たちを』公開日:2018年10月13日(土)テアトル新宿ほか全国順次公開出演:門脇麦、井浦新、山本浩司、岡部尚、大西信満、タモト清嵐、毎熊克哉、伊島空外山将平、藤原季節、上川周作、中澤梓佐、満島真之介、渋川清彦、音尾琢真、高岡蒼佑、高良健吾、寺島しのぶ、奥田瑛二監督:白石和彌配給:スコーレ
2018年06月19日10月6日から公演される日本テレビ開局65年記念舞台『魔界転生』の制作発表会見が19日、都内で行われ、上川隆也、溝端淳平、高岡早紀、浅野ゆう子、松平健、脚本家のマキノノゾミ、演出の堤幸彦らが出席した。日本テレビ開局65周年、読売テレビ開局60周年記念として公演される同舞台の原作は、これまで何度か映像化されてきた山田風太郎の伝奇小説『おぼろ忍法帖』。島原の乱で殺された天草四郎(溝端淳平)が死者再生の術によって蘇り、現世での怨念を晴らそうとする歴史上の人物たちと幕府滅亡を図るが、彼らの野望を柳生十兵衛(上川隆也)が立ち向かう、というストーリーとなっている。制作発表が行われたこの日は、主演の上川隆也らキャスト陣と演出を担当する堤幸彦、脚本のマキノノゾミが登壇。上川は「これから本番を迎える夏もそうですが、今年の秋は平成最後の秋です。この物語を見に足を運んでくださった方々が、平成最後の秋として思い返していただける舞台を皆さんと作り上げていきたいと思います」と抱負を。上川が演じる柳生十兵衛と対峙する天草四郎役の溝端は、先日、堤やマキノとともに天草四郎の縁の地でもある長崎を訪ねたそうで「その場所の風や空気を感じながら役作りに臨めるのはありがたいと思っています」と話しつつ、「移動中に二言目には『大変だから。飛ぶよ』と言われ、そういう意味で不安と期待の両方ですが、宙吊りにされようが地べたを這いずり回ろうが、精一杯舞台にできるように精進していきたいと思います」と決意も新たにした。お品役の高岡は「堤監督とは私が10代の時にご一緒させて以来ですので、大人になってご一緒できることを喜んでいます。(同舞台が)むちゃくちゃだと聞いていますので、見たことのない私を演じさせていただけるのかと思うと、とても楽しみが増えました」と今から稽古が待ち遠しい様子だった。会見中には、演出の堤から「俳優の皆さん、大変です。本当に大変です。体調を整えてお越しください」と脅かされたキャスト陣。淀殿役の浅野だけ「私はイチお客さんとしてとても楽しみにしております。みんな、ケガだけはしないように頑張っていただければと思います」と他人事のようだったが、男性陣は松平が「だんだん不安になってきましたが、身体を鍛え直して頑張りたいと思います」と気を引き締め、上川は「むちゃむちゃにしないとこの『魔界転生』はできないと思います。ある種覚悟を持ってお受けしたお仕事でもありますので、むちゃくちゃにしてやろうと思います」と開き直っていた。舞台『魔界転生』は、10月6~28日(11・22日は休演)に福岡・博多座、11月3~27日(7・14・21日は休演)に東京・明治座、12月9~14日に大阪・梅田芸術劇場メインホールでそれぞれ上演される。
2018年06月19日現在NHKにて放送されている大河ドラマ「西郷どん」の新キャスト発表会見が6月13日(水)、東京・渋谷の同局放送センターで行われた。■小栗旬、“盟友”との共演に「幸せを感じています」会見には主演の鈴木亮平、共演する黒木華と小栗旬、新キャストの水川あさみ、柏木由紀、迫田孝也、田上晃吉が出席。小栗さんは、自身が演じる坂本龍馬の姿を初めて披露し「今回、『西郷どん』で描かれている龍馬は、商売がしたいという気持ちが色濃く書かれている。どこか“冒険家”みたいな人物になればいいと思っています」と役どころを語った。主人公・西郷吉之助(隆盛)を演じる鈴木さんとは「共演は10年ぶりくらい」だといい、「こういう形でお仕事ができるのがうれしいですし、幸せを感じています。1年近く、西郷という役に向き合い、大きな存在感を感じさせる亮平君が演じる西郷さんにとって、(自分が)背負わなければいけない者として、坂本龍馬を残していければ」と抱負を語った。■鹿児島出身の柏木由紀、「明るく支える存在になれれば」「AKB48」のメンバーである柏木さんは、「初めて大河ドラマに出演させていただくことになり、とても緊張しています」と神妙な面持ち。西郷のゆかりの地である鹿児島出身で「とてもうれしいです。西郷家の一員として、明るく支える存在になれれば」と意気込んだ。柏木さんは、吉之助の弟である吉二郎の妻、西郷園(さいごう・その)を演じる。新たに発表された新キャスト水川あさみ:龍馬の妻・お龍山口翔悟(大河ドラマ初出演):土佐藩士・中岡慎太郎浜野謙太(大河ドラマ初出演):伊藤俊輔(博文)林家正蔵(大河ドラマ初出演):長州藩の藩医・大村益二郎藤本隆宏:剣の達人・山岡鉄舟迫田孝也:佐賀藩士・江藤新平柏原収史(大河ドラマ初出演):第9代会津藩主・松平容保柏木由紀(大河ドラマ初出演):吉二郎の妻・西郷園上川周作:西郷家の四男・西郷小兵衛泉澤祐希:薩摩藩士・川路利良田上晃吉:薩摩藩士・中原尚雄大河ドラマ「西郷どん」は毎週日曜日20:00~NHK総合、18:00~BSプレミアムにて放送。再放送はNHK総合で毎週土曜13:05~放送。(text:cinemacafe.net)
2018年06月13日5月9日、俳優の佐藤二朗(49)がTwitterを更新。俳優の上川隆也(53)と誕生日、血液型も一緒であることを明かし、反響を読んでいる。 佐藤は「母さん。誕生日も血液型もこの方と一緒です」とツイート。そして「母さん。綺麗なお顔立ちの横にハンペン見えますか?それ僕です」というコメントとともに、同じ誕生日の上川とのツーショットをアップ。 写真には、現在テレビ東京系ドラマ『執事西園寺の名推理』で共演中の上川と一緒に、撮影現場でスタッフから2人の似顔絵が描かれたお誕生日ケーキで祝われている2人の姿もおさめられている。 さらに佐藤は「母さん、星座占いと血液型占いって何でしょう」と占いに対する疑問を投げかけた。佐藤と上川はともに5月7日産まれのA型である。 これに対しファンは「私もお二方と、誕生日も血液型も一緒です。本当に、星占いも血液型占いも当てになりません」「二朗さん、分かります。 ねー。誕生日一緒なのに、 見た目とかね、ありますよね。 私も、占いなんて! ってなっております」と占いに対してのコメントや、佐藤が自身をはんぺんと称したことから、「はんぺん大好きです!」「おでんの具でハンペン、1番好きですよ」とはんぺんに対するコメントも相次いている。
2018年05月09日俳優の上川隆也(52)が3月22日放送の日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン2時間SP』に出演した。この日、番組内のコーナー『グルメチキンレースゴチになります!』でレギュラーを務める女優の橋本環奈(19)が初最下位に。そこで上川のとった行動が「紳士すぎる」と大きな反響を呼んでいる。 出演者が金額の書かれていないメニューを予想しながら注文し、設定金額にピタリと合わせられるかを競うお馴染みのコーナー。今回の設定金額は2万円だったが、橋本は2万9,000円と大幅にオーバー。’18年からレギュラーを務めて以来、初めて最下位になってしまった。 同コーナーは最下位の人が参加者全員分の食事代を支払うルールのため、橋本は14万3,400円を自腹で払うことに。橋本がうなだれていると、この日1位になった上川が「差し出がましいようですが……」と挙手。「橋本さんは未成年でもございますし、半分持たせていただいても構わないでしょうか?」と申し出た。 すかさずナインティナインの岡村隆史(47)が「それは差し出がましいと思います」とツッコミ、笑いをとった。上川の対応に視聴者からは「紳士すぎる」「どこまでステキな人なの」「男前すぎる!」と称賛の声が寄せられている。
2018年03月23日上川隆也演じる“パーフェクトな執事”が、八千草薫演じる“奥さま”のお望みで事件を解決するドラマ「執事 西園寺の名推理」。このたび、本作に登場するレギュラー出演者に佐藤二朗、岡本玲、里見浩太朗、浅利陽介、古谷一行らが決定した。「BG~身辺警護人~」や「遺留捜査」シリーズをはじめ、舞台、TVドラマ、映画と幅広く活躍する上川さんが執事でありながら、名推理で事件を解決する主人公・西園寺一を演じる痛快ミステリー・エンターテインメントとなる本作。事件現場で西園寺にいつも出くわす、城南第一署の刑事・丸山昭雄役には、『銀魂』をはじめ“福田組”の常連として知られる個性派・佐藤二朗。現場のたたき上げで、西園寺のことを「ただ者ではない」と感じるという人物だ。また、明るく、気が強い伊集院家のメイド・前田美佳役には、朝ドラ「わろてんか」で注目を集める岡本玲。伊集院家で西園寺よりも古くから働いているベテランメイド・板倉明美役に、朝ドラ「半分、青い。」にも出演が決まっている池谷のぶえ。丸山の同僚で刑事課きっての肉体派・柴田公平役に平山祐介。さらに、百合子の亡き夫で財界の重鎮だった伊集院光弥役には、大ベテランの里見浩太朗が特別出演。西園寺の助手となる新米の執事・澤田慎次役に「コード・ブルー」シリーズの浅利陽介。おっちょこちょいな性格で皿をよく割ってしまうものの、西園寺が事件を調べる際には何かと手伝わされることになるという。そして、西園寺の動きを注視する元・警察庁長官の大物政治家・大川龍之介役を古谷一行と、日本を代表する名優からフレッシュな実力派までが顔を揃えている。■第1話あらすじ西園寺一(上川隆也)は資産家の奥様、伊集院百合子(八千草薫)に仕える執事。主人のいかなる望みにも応える完璧な仕事ぶりから、“パーフェクトな執事”と言われている。ある日、西園寺と百合子はホテルセンチュリートーキョーの最上階で開かれるスイーツコンテストへ向かう。ここは百合子の亡き夫・光弥(里見浩太朗)の御用達で、乙坂賢太郎が支配人を務めている。コンテストに参加するパティシエは3人。人気スイーツ店の代表パティシエ・青木俊彦、テレビで人気の「スイーツ王子」こと錦野省吾、フランス人で世界屈指の実力派ピエール・パパン。会場で百合子は、両親亡き後に支援した女性・香澄と再会する。香澄は現在、青木の店のマネジメントをしているが、青木との間にはギクシャクした空気が漂っていた。しかも、青木は世界的な菓子メーカーの令嬢・後藤美幸と親しげにしている。そんな青木を、錦野はうらやらましがっていた。そんな錦野のもとには助手の水野修平もいた。やがて、コンテストが始まろうとしたとき、1階の備品倉庫で錦野の刺殺体が発見される!事件現場に城南第一署から刑事の丸山昭雄(佐藤二朗)、柴田公平(平山祐介)、樋口亜矢(桜乃彩音)が駆け付ける。丸山は青木が犯人だと疑うが、百合子には青木が犯人だと思えない。西園寺は百合子の意をくみ、新米執事の澤田と共に、真相を探り始める。一方、秘書・水城希(花乃まりあ)に西園寺の動きを報告させる、元・警察庁長官の大物政治家・大川龍之介(古谷一行)の目的とは…?“パーフェクトな執事”西園寺が、驚くほど幅広い知識と経験、冴えわたる観察眼を駆使し、事件の謎を鮮やかに解き明かしていく姿に注目だ。「執事 西園寺の名推理」は4月13日より毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送。(text:cinemacafe.net)
2018年03月19日2年前に上演され、大好評だったあの舞台が帰ってきた!皆川猿時さんと荒川良々さんという芸達者2人組が、次々とあぶない目に遭う、くだらなくもおもしろいこの舞台「さらば!あぶない刑事にヨロシク」。二人があぶない目に多々遭うので、それをゲラゲラ笑ってください。演出を手がける細川徹さんは、題材は本当にバカバカしいが、この二人との仕事は戦いに等しいと語ります。「二人は本当に芝居が上手い。例えば“あぶない”と一口に言っても、“ドーベルマンが迫ってくるあぶない”と、“銃口を向けられるそれ”は、異なる“あぶない”ですよね。そのニュアンスの違いを、コントにせずに、セリフの中にこまやかな感情を落として、芝居として出せるんですよ。そんな実力派の二人だからこそ僕も緊張感がありまして。稽古初日に台本を全部書き上げて持っていったんですが、演じてもらったら役者のおもしろさに負けてまして…。すぐに全部書き直しました(笑)」前回と比べ、あぶなさはより一層強くなっているそう。「この二人って、すごく強い人に見えるじゃないですか。肉体的に強そうだから、少々のあぶない目に遭ってもかわいそうに見えないんですよね。舞台上では、ひどい目に遭えば遭うほどおもしろくなる。だから『あぶない刑事にヨロシク』の世界観は、この二人じゃないと成立しないんです。本家の舘ひろしさんと柴田恭兵さんがスズメバチに2回も刺されたら、かわいそうじゃないですか……って、いや、意外とイケますね、カッコよくあぶない目に遭ってくれる気がしてきた(笑)。でもたぶん、村杉蝉之介さんは刺されたら死ぬと思うし、池津祥子さんは、刺されないように立ち回るタイプだと思います。皆川さんと荒川くんが、あぶない目に遭っても大丈夫に見えるのは、スターだからだってことにしておきましょう(笑)」今回も、前回好評だった、観客全員がクラッカーを鳴らして皆川さんを殺す、というような、観客参加型のタイミングも何回かあるそう。どんな“あぶない”が出てくるのか、お楽しみに~!3月16日(金)~4月1日(日)下北沢・本多劇場作・演出/細川徹出演/皆川猿時、荒川良々、池津祥子、村杉蝉之介、近藤公園、上川周作、早出明弘、本田ひでゆき(本田兄妹)、河原雅彦全席指定5800円(税込み)大人計画TEL:03・3327・4312(月~金曜11:00~19:00)ほそかわ・とおる脚本家、演出家、映画監督。1971年生まれ、東京都出身。‘16年には映画『オケ老人!』を監督。映画、アニメ、ドラマ、ラジオなど、幅広く活躍中。※『anan』2018年3月21日号より。写真・土佐麻理子(by anan編集部)
2018年03月14日テレビ東京ほかにて4月よりスタートするドラマ「執事 西園寺の名推理」この度、主演の上川隆也演じる“パーフェクトな執事”が仕える奥様役を、八千草薫が演じることが決定。八千草さんがテレビ東京の連続ドラマに出演するのは、1998年放送の主演作「魚心あれば嫁心」以来20年ぶりとなる。八千草さんが演じる優雅で上品な奥様の伊集院百合子は、好奇心旺盛で少しだけ天然キャラで、守ってあげたいオーラいっぱいの人物。しかしそれでいて実は芯が強く、人や物事の本質を見抜く直観力も持ち合わせているという。百合子は夫が亡くなる前から仕えている西園寺と、深くて厚い信頼関係で結びついており、2人は言わば阿吽の呼吸で通じ合う関係。百合子が用件を言わずとも、西園寺はその意図を汲み取り、たちどころに望みを叶えてしまうのだ。そんな2人が殺人事件に出くわすことで物語が展開。事件に疑問を感じた百合子の意思を汲み、西園寺は独自の捜査を開始。有能な執事とはいえ、事件捜査は素人のはず…ところが、その知識と能力で鮮やかに事件の謎を解き明かしていく。2人のコンビネーションも見どころのひとつとなっていく本作だが、共演は今回が初めて。八千草さんは、「主演の上川さんは、ずっと以前から素敵な方だな、素敵な俳優さんだな、と思っていましたので、今度ご一緒させていただくのは、とってもうれしいです」と話し、一方上川さんは「西園寺がその全能力を尽くして仕える伊集院家の“奥様”として、八千草薫さんというこの上ない方が名を連ねてくださいました。八千草さん演じる奥様に仕えるにふさわしい執事になれるよう、全力で努めたいと思います。西園寺一と奥様とのやり取りや、伊集院家に関わる人々との間に描かれていく空気が、ご覧になる方にとって癒やしとなるような時間になればと思います」と意気込み。そして、本作がミステリーの連続ドラマ初出演となった八千草さん。「ミステリーって私、あまり出たことがなくて、連続モノはこれが初めてなんですね。単発では出たことあるんですけれど…」と言い、「ミステリーだけど、生々しさとかそういうのではなくて、なんかちょっと変わったドラマだな、と思っていまして、どんな風になるのかなといまから楽しみです」とコメントしている。「執事 西園寺の名推理」は4月13日より毎週金曜日20時~テレビ東京ほかにて放送。(cinemacafe.net)
2018年03月07日映画『ジオストーム』(2018年1月19日公開)のジャパンプレミアが9日、都内で行われ、日本語吹き替え声優を務める俳優の上川隆也、山本耕史、お笑い芸人のブルゾンちえみが登壇。ブルゾンは、上川と山本に挟まれ、「縁起がいい」とご満悦の表情を見せた。本作は、天候を操る気象コントロール衛星の暴走が地球に引き起こす異常気象を描くディザスター・アクション大作。日本語吹き替え版では、主人公の科学者で気象コントロール衛星の開発者、ジェイク・ローソン役(ジェラルド・バトラー)を上川、その弟で国務省職員のマックス役(ジム・スタージェス)を山本が務め、さらに、マックスの恋人で女性シークレット・サービス・エージェントのサラ役(アビー・コーニッシュ)にブルゾンが抜てきされた。上川は「とてつもないスケールで描かれるSF作品でありながら、家族愛や恋人同士の思いや、いろんなものが…全部乗せのような映画です」と映画を紹介し、山本も「映像の一つ一つを見ても興奮が止まらない。それでいて人間の強さや儚さ、家族愛や恋人を思う気持ちも見どころ。とにかくすごい映画です」と熱くアピール。声優に初挑戦したブルゾンは「みなさん、このあと気を付けください。見た後、ちょっとした風が吹いただけでも『ジオストーム?』って思うくらいリアル」と呼びかけ、「臨場感あふれすぎて、そのあとの生活も映画の中にいるような体験ができると思う」と太鼓判を押した。ステージでは、左からブルゾン、上川、山本という立ち位置でトークを展開していたが、いつも"with B"ことブリリアンを引き連れているブルゾンは、司会者から立ち位置変更を提案されると、「そろそろ挟まれたい」と言って中央に。両脇の2人を眺めて「縁起がいい感じ。ここから見える景色は格別です」と喜び、「2018年、with G(ジオストーム)でやらせてもらっていいですか?」と笑いを誘った。またブルゾンは、2018年の抱負を聞かれると「攻めのメイクをしていこうかと。攻めの見た目を」と宣言。この日の派手なゴールドの衣装と濃いメイクは「序章」だと言い、これまでの見た目も十分攻めていたと思うが「2017年かわいげのある格好をしすぎた。もっと(メイクの)角度を上げたり、濃くしたり、顔というパレットで遊べたら」と語った。
2018年01月09日『監獄のお姫さま』第9話のレビュー・あらすじ■『監獄のお姫さま』最終話あらすじ爆笑ヨーグルト姫事件の実行犯と思われるプリンス(ナリット)を問い詰めるふたば(満島ひかり)たち。殺人を依頼したのは吾郎(伊勢谷友介)だと白状させたいが、プリンスは頑なに「しのぶに頼まれて俺がやった」としか言わない。そんな状況を見て吾郎は取引を持ちかける。今降参すれば拉致したことについては罪を問わない、被害届も出さないから解放しろ、と。しかし、開放されるや否や吾郎は被害届を提出。カヨ(小泉今日子)たちは捕まってしまう。一方、のぶりんこと検事の長谷川(塚本高史)は助手の今池(上川周作)と共に沖縄へ。事件当時、しのぶ(夏帆)と吾郎(伊勢谷友介)がパラセーリングを申し込んでいたボートハウスで事件の証拠となる事実を掴む。それが決め手となり、吾郎は逮捕。被害届も妻・晴海(乙葉)の説得で被害届も取り下げられ、カヨたちは無事釈放。そして、いよいよ吾郎の裁判が始まる……。■『監獄のお姫さま』最終話感想 - イケメン社長と決着をつける日最終話、ついに吾郎の罪がすべて明らかになる。のぶりんが沖縄でつかんできた証拠によって次々とボロが出てくる。証拠になったのはパラセーリングの際にヘルメットについていたカメラの映像。プリンスはボート屋のスタッフで、吾郎はしのぶがパラセーリングをしている際に凶器となったナイフをプリンスに触らせ、「これでやってもやらなくても犯人はお前だ」と言う。カメラにはまるっと殺人依頼の瞬間が映っていて、それが証拠となった。なぜそれが証拠になることに吾郎は気づかなかったのか、警察にそのカメラの映像は提出されなかったのか、という謎はあるけれど、それによって吾郎は罪を認めた。もちろん吾郎がそれで黙っているはずもない。捕まるのが避けられないのなら、情状酌量を狙おうと企てるが、ボロが出てしまい、殺人教唆ではなく実行犯だということも明らかになる。ずっとぽわんとして、大丈夫、役に立ちます?というか、検事なのにもしかしてバカなの、のぶりんは……と思っていたのに、のぶりんバカじゃなかった。最後の最後で証拠を掴み、裁判でもビシッとキメた(それでも途中でポカをしたが、それが吾郎にボロを出させる結果となった)。吾郎は裁かれることになり、しのぶは刑務所から出てくる。それぞれが穏やかなこれから、を歩み出した。吾郎の罪と過去が明らかになり、スカッとするのは事実。第1話で何かに驚いたように飛び起きている吾郎だったけど、毎日うなされていた、という晴海。罪を認めて、これで今夜からぐっすり眠れますね、と涙ぐむ。クズな男だったけど、元恋人を殺し、婚約者に罪をかぶせた事実はさすがに心に影を落としていたのだ。1話で吾郎はこう言う。「失いたいたくないもの、家族、信頼できる部下、慈悲の心。それ以外は執着しません。マンションも車もお金も女性も社長という今の地位も。だってもともとなかったものだったから。むしろなくしたらラッキー。もう一度手にいれられる喜びを味わえるのだから」。社長になりたくて犯した罪ですべてを失った。もう一度手に入れられる可能性も、ない。刑務所の中でも、アジトでも、常にわちゃわちゃしていた“おばさん”たち。おばさん、というと悪口に聞こえるけれど、カヨたちはかわいかったし、ステキだった。いや、登場する全ての女性がステキだった。ふんわりとした雰囲気の晴海も強い芯を持った女性だった。吾郎の全てが明らかになっても、膝をつくことはなかった。男に泣かされ、翻弄された過去はあったけれど、結果、最大の敵であったイケメンの悪い社長を倒すことになったおばさんたち。特別な能力があったわけじゃない。あったのは勇気とおせっかい。この事件が終わったらカヨにプロポーズする!と宣言していたのぶりん。「どんなに若くてかわいい子もいずれはおばさんになる。でもかわいいおばさんはもうおばさんにならない」というセリフに膝を打った。おばさんにはなりたくないなあ、と多くの女性は思う。でも、ただのおばさんじゃなくて、かわいいおばさんなら目指してみようじゃないか。そんなことを思わせてくれる作品だった。■『監獄のお姫さま』作品概要女子刑務所の中で生きる、罪を犯した5人の女たち、罪を憎むひとりの女性刑務官――女たちによる群像劇。器用とは言えない人間たちの切なさや悲しさを、時に笑えて、時に泣ける物語として、脚本家・宮藤官九郎が描く。「人はなぜ生きるのか」「幸せとはなにか」「人と人との絆とはなにか」。そんな普遍的なテーマを面白く、明るく、そして深く問いかける、これまでにない「クライムエンターテインメント」に仕上がった作品。最終話12月19日(火)夜10:00〜放送分■『監獄のお姫さま』キャスト小泉今日子満島ひかり坂井真紀森下愛子菅野美穂伊勢谷友介夏帆塚本高史猫背椿乙葉神尾楓珠池田成志ほか
2017年12月20日主演・小泉今日子、脚本・宮藤官九郎、主題歌・安室奈美恵、豪華布陣で放送されたドラマ「監獄のお姫さま」が12月19日(火)の放送でフィナーレを迎えた。“クドカン”作品らしい見事な伏線回収やまさかのゲスト、主演級キャストの演技合戦にネット上が大きく沸いている。本作は小泉さんのほか満島ひかり、坂井真紀、夏帆、森下愛子、菅野美穂、伊勢谷友介らが出演。罪を犯した5人の女たちと罪を憎む1人の女刑務官が冤罪を晴らす為、イケメン社長を誘拐。2017年現在と過去のストーリーが並行して進行する展開や、細かく張り巡らされた伏線など、宮藤さんならではの魅力が詰まった“おばさん犯罪エンターテインメント”だった。※以下、ネタバレを含みますのでご注意ください最終回はカヨ(小泉さん)たちが吾郎(伊勢谷さん)を解放するのだが、吾郎は約束を破り被害届は提出。カヨたちは再び逮捕されてしまう。しかし長谷川 (塚本高史) と助手の 今池 (上川周作)が沖縄で“爆笑ヨーグルト姫事件”の真相を掴んだことで、今度は吾郎が逮捕されてしまい、裁判で墓穴を掘った吾郎は自分がユキ(雛形あきこ)を殺害した実行犯であることを明かし、しのぶ(夏帆さん)は釈放。実の子である勇介と再会する…というストーリーだった。ついに本物の法廷で裁かれることになった吾郎だが、その“クズぶり”に放送中からSNSは荒れ気味。「吾郎マジモンのやばい奴だわ」「最高にゴミクズだなぁ」などの声と共に「伊勢谷さん一人で計何役こなしたの」「おばさん全員分の相手役に加え、最終回では自らの父親役までこなしてしまうとはあっぱれ」「伊勢谷の七変化面白かった」など本作でメインの板橋吾郎のほか、何役ものキャラクターを演じ分けた伊勢谷さんの熱演を評価するツイートが続々と投稿。また多くの伏線が見事に回収されていった宮藤さんの脚本には「宮藤官九郎が作る話の展開がお見事過ぎて唸る」「今までただ悪ふざけしてるだけかと思ったことも伏線だったり、本当に面白いわ~」などといった反応が多数。そして「ちゃんと演技ができる人たちが集まると、かけ算でよい作品ができあがるというよい例」「おもしろかった 久々にドラマに熱中した」「エンターテイメントな人間ドラマとして極上」「綺麗に終わったから、悔いはない。けど最終話は何度も見返したい」と作品自体を絶賛する声が大量にタイムラインをにぎわせ続けている。(笠緒)
2017年12月19日俳優・上川隆也が、テレビ東京にて来年4月より放送されるドラマ「執事 西園寺の名推理」で主演を務めることが決定。本作は、上川さん扮する名推理でレディに尽くす“完璧すぎる執事”が活躍する、痛快ミステリー・エンターテインメント。上川さんがテレビ東京の連続ドラマで主演を務めるのは今回が初めて、執事役にも初挑戦となる。■ストーリー主人公・西園寺一は「パーフェクトな執事」と言われる男。計り知れない能力と完璧な心配りで、主人のいかなる望みにも応える“名匠”であり、絶対的な忠誠を貫く現代の“騎士”。そんな西園寺が仕えるのは、アフタヌーン・ティーがよく似合う優雅で上品な奥様。好奇心旺盛で少しだけ天然キャラ、「守ってあげたい」オーラいっぱいの貴婦人。西園寺は、当家の主人が亡くなる前からここに仕えており、奥様と深くて厚い信頼関係で結びついている。奥様の為なら、文字通りたとえ火の中、水の中、全てを賭して尽くす。そしてそんな2人が、殺人事件に出くわすことに。事件に疑問を感じた奥様の意思を汲んで、西園寺は独自の捜査開始。もちろんいくら有能な執事とはいえ、事件捜査には素人のはず…ところが、西園寺に不可能はない。その知識と能力で、鮮やかに事件の謎を解き明かしてしまうのだ。■上川隆也が完璧すぎる“執事”に!「君が教えてくれたこと」「エンジェル・ハート」、「遺留捜査」シリーズなど舞台、TVドラマ、映画と幅広く活躍し、シリアスな役からコミカルな役まで様々な役をこなす上川さんが今回演じるのは、執事でありながら、名推理で事件をも解決する主人公・西園寺一。資産家の伊集院家に仕える万能な執事で、執事としての能力はもちろん、該博な知識と経験、数か国語を操り、高い身体能力で格闘技にも通じ、果てはピアノの演奏までこなしてしまうという、まさに完璧すぎる男。ただ、その過去は厚いベールに包まれ、知る人はほとんどいないというミステリアスな存在でもある…という役どころだ。■「自由な飛躍を楽しみたい」と意気込み!“奥様”役には「この上ない方」がキャスティング?今回が執事役初挑戦となる上川さんは、「まず一から勉強なのは間違いありませんが、原作のないオリジナル作品なので、思いつく限りの色々な要素を盛り込んで、その上で西園寺という男を造形していきたいと思います。ドラマだから出来る『完璧な執事』の物語。“もしこんな人が身近にいたら、日常が少し素敵になるんじゃないかな”と感じられるような物語になるよう、オリジナル作品ならではの自由な飛躍を楽しみたいです」と話しており、上川さんが作り上げる“執事”西園寺に期待が高まる。また、「西園寺がその全能力を尽くして仕える伊集院家の“奥様”には、この上ない方が今回名を連ねてくださいました。まだ明かせませんが、その方に仕えるにふさわしい執事になれるよう、全力で努めたいと思います」ともコメント。一体どんな“奥様”が誕生するのか、こちらも楽しみだ。なお、脚本は「チーム・バチスタ」「GTO」シリーズの田中眞一。そして、「相棒」『探偵はBARにいる』の橋本一が監督を務める。金曜8時のドラマ「執事 西園寺の名推理」は2018年4月、テレビ東京ほかにて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年12月13日芥川賞作家で芸人の又吉直樹が、渋谷を舞台に初めて脚本に挑むドラマ「許さないという暴力について考えろ」が、12月26日(火)に放送。この度、本作のキービジュアルが公開され、あわせて追加キャストが発表された。「許さない・不寛容」をテーマに、渋谷を舞台にした2つの物語がカットバックで進んでいく本作。森川葵と森岡龍をW主演に迎え、それぞれ、服飾デザイン専門学校に通うチエ、「渋谷」という街の本質は何かを取材するテレビディレクター・中村を演じる。今回2人のほかに新たに発表されたのは、いずれも個性豊かななキャストたち。森川さん演じるチエの姉役として、本作がドラマ初出演となるシンガーソングライターの柴田聡子が出演。ドラマでは強烈な自己を持った漫画家という役どころに挑戦する。そのほか、中田クルミ、IZUMI、上川周作、山口翔悟、田口浩正、斉藤暁、瀬戸たかの、アンミカ、マンボウやしろ、光石研、豊原功補、平泉成、でんでん、宮本信子の出演が明らかになった。<あらすじ>■「渋谷」という街の本質は何かを取材するテレビディレクター中村(森岡龍)。渋谷という街の深層を探るために、渋谷にいる様々な人々へ取材を続ける中、おっさん(でんでん) や老婆(宮本信子)と出会い、不思議な体験をする。そして、渋谷と人との関わりがどのようなものか気づいていくが、同時に、理解できない他者を拒絶してきた自分というものと向き合っていく。■服飾デザイン専門学校に通うチエ(森川葵)と漫画家の姉(柴田聡子)。「東京」に流されて、流行の服を追い求める日々に葛藤するチエ。強烈な自己を持った姉に見守られ、渋谷で出会う人との関わりの中で、自分を見つめ直し、「自分の色」を見つけることの大切さに気づいていく。「許さないという暴力について考えろ」は12月26日(火)22時~総合テレビにて放送予定。(cinemacafe.net)
2017年11月28日連続テレビ小説『べっぴんさん』の第26週(最終週)は、昭和59年3月。すみれ(芳根京子)は、月に1回のペースでキアリスのお直し部に出勤。紀夫(永山絢斗)は趣味のカメラを片手に隠居生活を送るようになっていた。春休みに入り、さくら(井頭愛海)が11歳になった娘の藍(渡邉このみ)を連れてすみれの家を訪れる。春休みの間はすみれの家で過ごし、塾に通うことになっている藍。すみれの作った大好物のぜんざいをうれしそうに食べる。 そのころ世界の料理店「レリビィ」では、昭一(平岡祐太)が常連客と将棋をしていた。側で、勝二(田中要次)は大きなあくびをしている。「もう、居眠りばっかして」と良子(百田夏菜子)。キアリス退職後、ウエイトレスとして龍一(森永悠希)の手伝いをしていたのだ。カウンター席には、明美(谷村美月)と栄輔(松下優也)の姿が。 そこに、君枝(土村芳)とすみれ、藍がやってくる。「また背高くなったやないか?」と孫の成長を喜ぶ昭一。良子は、40歳になった龍一がまだ独り身なのを愚痴るが、「いろんな生き方があってええんちゃうの?」と明美。栄輔と一緒に暮らし始めて10年、籍を入れていない。「この距離やから10年もうまくやってこれたんやと思う。な?」と栄輔を見るが、どこかしら元気のない栄輔。明日病院で検査を受けることになっていると明美に明かすのだった。 翌朝、藍を塾に送り出したすみれ。いつものように神戸を一望できる高台を歩いていると、仰向けに倒れている藍を見つける。驚き、声をかけると「おばあちゃん、私、寝てしもた」と藍。夕方、帰宅するが、紀夫に塾のことを訊かれても何も答えない。そんな藍は、どこか捉えどころのなく、何を考えているかよくわからない、と紀夫。 この年、キアリスは創業35周年を迎える。健太郎(古川雄輝)は、来月開催する35周年パーティーで発表する銀座店について、社長の武(中島広稀)と話し合っていた。パーティーでは、この春にオープンするキアリスの銀座店のほか、次の人事が発表される。「健太郎くんの社長就任を華々しく飾りたい」と武。10年務めた社長の座を健太郎に譲ることに。そこに、一通の外国からの手紙が届く。 すみれたちは健太郎に呼ばれ、レリビィに集まる。そこで健太郎が取り出したものは、アメリカから送られてきた手紙。差出人にジャスミン・モリスという名が。手紙の中に出てきた「エイミー」という名前を聞いてハッとするすみれ。その名の女性は、靴屋店「あさや」で働き始めたころ、すみれたちにベビードレスを依頼したエイミー・マクレガーだった。「そうしたら、ジャスミンさんはあのときの赤ちゃん?とすみれ。 手紙には、ジャスミンは生まれてすぐにアメリカに戻ったが、母のエイミーはよくすみれの話をし、ベビードレスのことも聞いていると書かれていた。すみれは、母・はな(菅野美穂)の形見のウエディングドレスを切って作ったベビードレスが大事に受け継がれていることを知る。 さらに、エイミーは昨年亡くなったが、すみれに感謝の気持ちを伝えたいという思いから手紙をしたためたとあり、ジャスミンの娘がすみれたちのベビードレスを着ている写真も同封されていた。「あなたが作った世界に一つしかないこのドレスを今度は娘に託します」と。感激する4人は、うれし涙を流す。 その晩、紀夫とすみれと藍は、ジャスミンの娘の写真を見ながら語り合う。「べっぴんやな」と紀夫。その写真をじっと見つめる藍は、棚の上に飾られている写真を見渡し、すみれと紀夫の結婚式の写真に目を止める。赤ちゃんが着ているドレスが、すみれのウエディングドレスと同じものだと気づいたのだ。「すごいなあ、写真って」と目を輝かせる藍に、写真は、誰かの幸せや喜びの瞬間を切り取って、一生、残しておくことができると語る紀夫。写真に興味を持ち始めた藍に大切にしていたカメラをプレゼントする。 翌朝、なかなか起きてこない藍を起こしに、藍の部屋に入る紀夫。机にふせったまま眠る藍の傍らにバラバラに解体されたカメラと大量の部品が転がっているのを発見し、驚く。「なんでこないなことを!」とめずらしく声を荒げる紀夫。すみれは、その様子を見て、声を失う。「ごめんなさい」と俯く藍。 その日の昼、すみれのもとに「藍が塾に来ていないとの連絡が入る。すでに数日間も塾に通っていなかったことがわかり、心配するすみれと紀夫、さくら(井頭愛海)たち。いつも通り夕方には戻ると信じて待つものの、夜になっても帰りがない。警察に連絡し手分けして探すことになるが、すみれは一人自宅で待機することに。藍の無事を必死で祈るすみれだったが、ふと懐かしい声が聞こえてくる。声をする方を振り返ると、そこには、父・五十八(生瀬勝久)とはなの姿があった。 「大丈夫や、そのうち帰ってきよる」と五十八。藍のことで悩んでいると話すすみれに「そら悩むやろなあ。あの子はすみれにそっくりやからな」としみじみと語る。すみれは、つかみどころがなく、何を考えているのかよくわからない子で、そうかと思えば、急にしっかり物を言う子だったと振り返る五十八。そんなすみれは芯の強い子だったと話すはなは、「辛抱強く、藍の話を聞いてあげて、心の声を」と助言する。 そこに、姉・ゆり(蓮佛美沙子)が現れる。「ゆりも、よう頑張ったね」と声をかけるはな。すみれ共々、「目には見えなくても、ずっと見守ってるよ」と優しく微笑む。「お前らは、お父さん、お母さんのべっぴんや!」と五十八。 行方不明だった藍が家に戻ってくる。しかし、どこにいたのか、なぜいなくなったのか訊ねても、何も答えようとしない藍。そんな藍にすみれは自分が子どものときに、針と糸に興味があったあまり、父の靴をバラバラにしてしまったエピソードを語る。そして、それを聞いた藍は、心に秘めていた気持ちをすみれたちに伝え始めるのだった。 「カメラの中はどうなっているんやろうって、なんであんなふうに写真に残すすごいことができるのやろうって思って。気になって気になって」と藍。さらに、塾は友だちが行っているから自分も行きたいと思ったが、実際、通ってみると行きたくなくなったと謝る。そんな藍に好きなことを見つけて、一生懸命頑張って欲しいと語るさくら。紀夫は、写真を見て、坂東家の人々の優しさや幸せを感じることができた藍の心は豊かだと言い、「その心をずっと持ち続けなさい。それがおじいちゃんとおばあちゃんの願いや!」と藍の背中を押すのだった。 栄輔の検査結果が出る日。レリビィで明美たちを待っていたすみれたちは、良性のポリープで、薬で治療できると聞き、安堵する。そんな4人に死を覚悟し、今後のことを考えたと明かす栄輔。突然、「結婚せえへんか?」と、明美にプロポーズする。思いがけない言葉に驚く明美だったが、準備してきた指輪をはめる栄輔の思いを素直に受け入れる。「素敵よ!」と感激するすみれたち。 すっかりカメラの魅力にとりつかれた藍に、すみれは明美と栄輔の記念写真を撮って欲しいと頼む。張り切る藍は「めっちゃいい写真!と会心の笑みを。「いっぱしのカメラマンやな」と紀夫。すると今度は、良子が4人を撮って欲しいと言い出し、すみれ、良子、君枝、良子は、楽しそうにカメラに収まるのだった。 後日、お礼として藍のために写真入れを作ろうと話し合うすみれたち。再び、べっぴん作りに取り掛かる。昔のように、君枝がデザインを描き、良子の作った型紙に合わせて、4人で選んだ布を裁断。そして四葉のクローバーを葉っぱ1枚ずつ、順番に刺繍していく。ひと針、ひと針、それぞれの思いを込めて丁寧に針を通す姿は戦後、「ベビーショップあさや」を始めたころと同じ。 また、変わらないものといえば、すみれの口癖だ。完成した刺繍をうれしそうに見つめる3人を見て、「なんか、なんかな……」と始まる。君枝が「なあに?」と訊ねると、「青春やねえ」と微笑むすみれ。そんな4人を、あの人が今でも見守っている。レリビィの棚のいちばん上には、今でも麻田(市村正親)の写真が飾られていた。 高台にある野原で、すみれがいつものように街を眺めていると、そこに紀夫が通りかかる。ここは、かつて紀夫が女学校時代のすみれに恋した思い出の場所。紀夫が声をかけると、すみれは「近ごろはこれまでのことをいろいろ思い出すと語る。静かに生まれ育った街を見渡す2人。いつしかぽろぽろと涙を流すすみれが「私にとって紀夫さんはたった一つの光る星やわ」と語ると、自分にとってもすみれは「たった一つの光る星や」と紀夫。2人は肩を寄せ合い、幸せそうに笑うのだった。 そうして、藍に写真入れをプレゼントするすみれたち。カメラと四葉のクローバーの刺繍が入った手作りの写真入れをもらって喜ぶ藍に、すみれは、クローバーの4枚の葉にはそれぞれ意味があり、これからの藍にとても大切なことだと語る。「勇気、愛情、信頼、希望。それが全部そろうと幸せになれるの。忘れんとってね。大人になっても」とすみれ。 キアリスの創業35周年の式典が無事に終わり、社員とその家族をはじめ、長年、キアリスを応援してきたし人たちがレリビィに集う。久しぶりの再会に、会話を弾ませる人々のなかで、すみれたち4人のもとにやって来る藍。「学校の友だちにあげたくて。みんな、いいな、欲しいなって」と、写真入れをもっと作って欲しいと頼むのだった。藍のクラスメイト全員の分を作ると約束するすみれたち。 やがて、宴もたけなわ、良子たちがアルバイトの春香のテキパキとした働きぶりを褒めると、「ええ子やろ。お母ちゃんの娘になる子や!」と龍一。その隣で照れくさそうに笑う春香を見て、これは結婚宣言だと悟る良子。「ついに龍が!」と感激のあまりその場に倒れこむ。 祝福ムードに包まれるなか、さくらが赤飯のおむすびの入った重箱を栄輔に差し出す。「これは、昔、栄輔さんが私たちのために用意してくれた小豆です」とさくら。かつて、特別なときのためにとって置こうと、喜代がお手玉に入れて保存していた小豆で作ったと話す。「うまいなあ」と涙がこらえて微笑む栄輔。 一方、社長を退く武を労う紀夫たち。「こげな大役を務めさせてくださって、本当にありがとうございました」と深々と頭を下げる武は、就職先にキアリスを紹介してくれた潔に「たくさんの素敵なご縁をくださった」と礼を言う。それは武の実力だと潔に対し、「人としての魅力や!」と武を讃える紀夫。中西(森優作)と阿部(上川周作)は、歌うことが好きな武にカラオケをプレゼントする。 すみれたちは、藍との約束どおり、クラスメイトの写真入れを作り始める。21人それぞれの好きなものを藍から聞き出し、その子に合った刺繍を考える4人。やがて、自分以外のキアリスメンバーに写真入れを作って交換することを思いつく。 レリビィでウエイトレスの手伝いをする良子にはエプロンを、ずっとデザイン画を描いてきた君枝には、色鉛筆をあしらった「KIMIE」の文字を、明美には花を散りばめた可愛らしいハートを、そしてすみれには、名前のすみれの花、とそれぞれに刺繍しした写真入れを完成させる。 そうして、神戸を見渡すクローバーの丘に、すみれ、紀夫、さくら、藍、家族が集まる。はなから受け継いだ刺繍用品を入れたバスケットを広げ、さくらに刺繍を教えるすみれ。そこに、サイドカー付きのバイクで乗って潔とゆりが現れる。「おばあちゃん、四つ葉のクローバーをみつけたよ!」と藍の声。すみれは、四つ葉のクローバーを青空にかざすと、幸せそうに見つめるのだった。
2017年04月02日連続テレビ小説『べっぴんさん』の第25週、すみれ(芳根京子)たちは東京の銀座に空きビルを借り、子育てに必要な物ならなんでもそろうキアリスの「ワンダーランド」を作ろうと意気込んでいた。「ここで1日過ごせるの。キアリスにくれば、お買い物もできる、子供も遊べる、相談もできる、お友達もできる」とすみれ。キアリス銀座店のイメージ絵を完成させる。「みんなで子育てを共有できる」と明美(谷村美月)。良子(百田夏菜子)は「楽しいね、ほんまのワンダーランドやわ」と期待で胸を膨らませる。 しかし君枝(土村芳)の夫・昭一(平岡祐太)が勤務先の銀行で必要な資金を調達できないかと動くが、オイルショックの影響で景気が冷え込んだこともあり融資は認められなかった。そんなとき、大手商社「KADOSHO」の古門(西岡德馬)から資金提供の申し出がある。「昔からキアリスさんには注目していました。何より魅力的なのは、キアリスさんの企業理念だ」と古門。 すみれたちは古門から資金提供の申し出を受け入れるかどうかで思い悩む。古門は栄輔(松下優也)がエイスを倒産させる元凶となった存在。しかし申し出通り資金を借りれば、自分たちの手で最後の夢をかなえることができる。 銀座店出店について会議を開くすみれたち。創業メンバー4人は、今までの集大成でもある夢を諦めたくないと主張するが、健太郎(古川雄輝)は「銀行からの融資が受けられなかったということは、今のキアリスの身の丈に合っていないと判断されたこと。それを古門の力で何とかしようというのはキアリスらしくないと反対する。「背伸びせず、地に足をつけて、自分たちらしくやっていこうというのがキアリスなんやないですか?と健太郎。 そんな健太郎の言葉で、大切なことを忘れていたと気づかされるすみれ。紀夫(永山絢斗)と健太郎とともに古門を訪ね、資金提供の申し出を断る。古門は「戦争に負けたことをバネに世界に勝ちに行こう!」と息巻くが、「前を見て生きていきたい。勇気を持って、愛情を胸に、信頼する仲間たちと、希望に向かって」と答えるすみれ。四葉のクローバーの刺繍が入ったハンカチを握りしめる。そして「自分たちの夢は今叶えなくてもいいのだと言い、「いつか花開く日を信じて、目の前の木のゆっくりとした成長を見守ることも大事なんやと改めて気づいた」と語る。「それはそれで素敵な生き方だ」と笑う古門。 ワンダーランドの件を通し、すみれ、明美、良子、君枝は、自分たちの思いが健太郎、さくら(井頭愛海)ら次世代のキアリス社員たちに受け継がれていることを確信し、キアリスを引退しようと考える。そして紀夫もまた同じ思いを抱いており、社長を引退することを決意する。雪の降る夜、これまでの自分たちの人生をゆっくりと振り返るすみれと紀夫。「キアリスは私の人生を大きく彩ってくれた」とすみれ。 同じころ、君枝も昭一に引退を告げていた。「私の人生、おまけのほうが長かったわ」と君枝。「生まれたときから体が弱く、いつまで生きられるかわからないと言われた自分が結婚し子供を生み、ましてや元気に仕事ができるなんて夢なのかもしれない」と。 そして良子も、世界の料理「レリヴィ」で勝二(田中要次)と2人語り合っていた。「こんなふうに勝二さんが作ったお料理を食べる日が来るなんて、あのころの私に教えてあげたいわ」と良子。女学生時代、15歳年上の勝二との縁談を不満に感じたことや、戦地から戻った勝二と息子の龍一と3人の暮らしが始まっても悩みが尽きなかったことを思い返す。「あとは、龍だけやわ。心配のタネは」。勝二の手を握り微笑む良子。 すみれ、紀夫、明美、良子、君枝は、若手社員たちを前に正式に引退することを発表する。次期社長に任命された武(中島広稀)は驚き慌て、自分が社長でよいのか紀夫に訊ねる。「君の汗かく姿、君の人を見る優しい目、君のまっすぐなところ、惜しみなく次の世代に伝えてくれ」と背中を押す紀夫。いっぽう「男のための着こなし講座」をきっかけに取材や講演の依頼が来るようになっていた栄輔は、すみれたちが引退することを知り、明美を訪ねる。 「前に言うてたよな?家族を作りたくないって。わしも、その気持ちようわかるんや」。長年抱えてきた思いを告白する栄輔。戦争で家、工場、家族、すべてを失ったことはまだ辛いが、死ぬときに一人というのもさみしいと言い、「一緒に住まへんか?」と訊ねる。すると「それやったら家建てるわ」と即答する明美。栄輔は思いもよらぬ提案に驚くが、「わくわくしてきた」と楽しそうに笑う明美を見て同意する。「かわいらしいなあ」と栄輔。 キアリスを引退したものの、やることがみつからず時間をもてあまし気味なすみれたち。そんなとき、一人の女性が幼い子どもを連れてキアリス本社を訪ねてくる。すみれたちの下にやってきたその女性が持参した風呂敷を広げると、中から現れたのは28年前に店の看板代わりに作ったワンピースだった。「大事にお手入れしてくださったのね」と嬉しく感じるすみれ。 美幸(星野真里)は幼いころに両親を亡くし、祖父と2人、さみしい毎日を送っていた。しかしあるとき、キアリスのショーウインドウに飾られているワンピースを見て、心が踊ったと振り返る。「寂しい女の子だった私にたくさんの自信をくれました。私にとっては、魔法のワンピースです。みなさんのおかげで、私は人の優しさも知りました」と涙をこぼしながら感謝の気持ちを伝えるのだった。 すみれたちが店を始めたころに手作りしたワンピースと28年ぶりに再会し、お直しをしたというエピソードが新聞記事となる。「創業時の4人のプロの手で、再度、息を吹き込んだワンピース」。するとその翌日から、キアリスの本社にお直し希望の大量の小包が届くように。「こんなにみなさん大事に持っていて下さったのね」と目を輝かせる君枝。懐かしい洋服を手に取り、4人はすべて直そうと楽しそうに話す。「みんなでまた集まったらきっと楽しいねえ」と良子。 退職したばかりのすみれたちだったが、キアリスに新しく「お直し部」を発足させ、昔作った服を直してさらに次の世代に受け継がせていくことを第二の人生で進めていこうと決意する。 ある日、レリヴィで夫たちを伴い食事を楽しむすみれたち。ファッション評論家として講演活動をしている栄輔のことや、もうすぐ定年になる昭一の話題で盛り上がっていると紀夫がカメラを取り出す。「みんなの笑顔、たくさん撮ってください」とすみれ。その言葉に乗せられ、紀夫は仲間たちの姿を楽しそうに撮り始めるのだった。 いっぽう健太郎は、社長室に飾られたキアリスのワンダーランドの絵を見ながら、さくらとかわした約束の言葉を思い巡らしていた。「いつかちゃんとワンダーランドを作らなな」。 後日、健太郎に招かれたすみれたち。阿部(上川周作)が扉を開けると、健太郎、さくら、武、中西(森優作)、明日香(大西礼芳)ら社員たちが勢揃いしていた。驚くすみれたちは、すっかり変わった店内を見回す。「ようこそ、キアリスのリトル・ワンダーランドへ!」。紙で作られた木に「カフェスペース」と書かれた看板、子供用のテーブルや椅子、絵本やおもちゃが並ぶ棚。小さいながらも、すみれ、良子、君枝、明美が夢見たワンダーランドが社員たちの手で作られたのだ。 「僕らもバトンを受け取ったような気がしました」と武。店舗のレイアウトとデザインを担当したさくらは、「私たちもまた、次の世代に思いを伝え続けられるようなものを作らなね」と微笑む。そして、「いつか必ず、ビックワンダーランドを作る」と宣言する健太郎に、4人は礼を言うのだった。 最終週(第26週)の『べっぴんさん』は、昭和59年3月。すみれ(芳根京子)は、月に1回のペースでキアリスに出勤。紀夫(永山絢斗)は趣味のカメラを片手に隠居生活を送るようになっていた。春休みに入り、さくら(井頭愛海)が10歳になった娘の藍(渡邉このみ)を連れてすみれの家を訪れる。藍は、春休みの間はすみれの家で過ごすのが毎年の恒例となっていた。そんなある日、すみれ、明美(谷村美月)、良子(百田夏菜子)、君枝(土村芳)は、健太郎(古川雄輝)に呼ばれ食堂「レリビィ」に集まっていた。そこで健太郎が取り出したものは、アメリカから送られてきた一通の手紙……。
2017年03月26日連続テレビ小説『べっぴんさん』の第21週は、昭和44年4月。大阪万博を翌年に控えたこの年、株式会社「キアリス」は創業20周年を記念してパーティーを開いていた。社員数は大きく増え、専門知識を持った若い社員も働くように。会社の成長に深い感慨を得るすみれ(芳根京子)、明美(谷村美月)、良子(百田夏菜子)、君枝(土村芳)。すみれの義兄・潔(高良健吾)は、「彼女たちは、ただただ、お母さんと赤ちゃんたちを思い、一針一針縫い続けました。その心が、多くの人たちを幸せに導いたのです」と謝辞を述べる。 このころ、「キアリス」の本社は、神戸・三宮のビルに移転。専務のすみれと社長の紀夫(永山絢斗)は、一緒に社長室を使っていた。開発宣伝部の部長となった武(中島広稀)のもとでは、すみれが見つけてきた美術大学出身やおもちゃメーカーに勤務経験のある3人の若い女性が勤務。育児相談部の指揮をとるのは明美。また、32歳となった中西(森優作)は人事部長となり、悦子(滝裕可里)は販売員指導係として新入社員の指導を担当。良子と君枝は、デザイン部の責任者となっていた。 式典では、100名を超える社員とアルバイトの人々を前に挨拶に立つすみれ。「キアリス」のマークの四つ葉の意味を伝える。「勇気、愛情、信頼、希望。それが全部そろうと幸せになれる。それを忘れずにいてください。がんばりましょう」。 ちょうどそのとき、アメリカに留学中のすみれの娘・さくら(井頭愛海)と君枝の息子・健太郎(古川雄輝)もパーティー会場に顔を出す。さくらはデザイン、健太郎は経営学を学んでいて、2人はある決意を胸に一時帰国したのだった。 「2人とも元気そうね」とうれしそうに笑うすみれ。秋には帰国する予定だと聞き、目を細めて喜ぶキアリスのメンバー。そんななか、さくらと健太郎の親密な様子から、明美が「もしかして、2人って付き合ってるの?」と訊ねる。うれしそうな声を上げるすみれと君枝の夫・昭一(平岡祐太)に対して「まさか!」と怪訝な顔をする紀夫と君枝。さくらは「付き合うわけない」と言い、健太郎も相槌を打つのだが……。 「キアリス」の新入社員採用面接を実施していたすみれたち。ところが、候補者の中にさくらや健太郎の姿を見つけ驚く。2人に頼まれた中西が、書類選考の後にこっそり2人の書類を忍ばせたと判明。すみれや紀夫、君枝は「身内を入れれば会社に悪い影響を与える可能性がある」と反対するが、「子供やからあかんなんて、私たち個人を見てよ、留学してがんばってきたのに」とさくら。しかし、すみれは人事部長の中西に頼むことがそもそもルール違反だとはねのける。 100人のなかから二次試験に進む10人を決めるキアリスメンバー。君枝は健太郎を「不採用」にするが、中西は「一人の人間として会社に有益であるかどうかを判断したい」と主張する。そんな折、すみれが開発宣伝部の前の廊下を通りかかると、社長の娘と役員の息子が就職試験を受けたと噂していた。大学時代にさくらと同じ研究会に所属していた直子は「後輩に、ここがうちの親の会社やなんて顔されたら、私、やっていかれへんわ」と愚痴をこぼす。立ち聞きしていたすみれは、身内だからという理由で採用する気はないと告げるのだった。 新入社員採用試験の最終面接を迎えてもなお、さくらと健太郎を採用するかどうかで、中西と意見が割れるすみれたち。さくらと健太郎も、ここで諦めるわけにはいかないと一歩も譲らない。「私は、本気でキアリスで働きたいんです!」とさくら。健太郎は、大変な時代にすみれ、君枝、良子、明美が頑張ってきた姿を、また縫い子さんたちが一針一針、想いをこめて縫う姿をずっと見てきたと語り、さらに学生のころ、キアリスでアルバイトをしていたとき、どの商品にも愛情を持つことができたと振り返る。「街でキアリスの服を着てる子供を見たとき、ほんまにうれしくてうれしくて!と健太郎。 「親族というだけでは不採用にはできない」と明美。さらにキアリスを訪ねてきた潔が、「うちなら一発で採用や。あんなに優秀な学生、めったにおらへん。親やからという色めがねで、大事なことを見落としてしもてるんやないか?」と助言する。そうして最終的には試験を受けさせ、実力をみて判断するということにするすみれたち。試験は公平性を保つため無記名で実施。その結果、すみれと君枝は優秀な成績を残したさくらと健太郎の入社を受け入れるのだった。 時は流れ、大阪万博が開幕。万博関連の番組には大手商社「KADOSHO」社長・古門(西岡徳馬)と「エイス」の社長・栄輔(松下優也)の姿が。栄輔は時代の波に乗り、大きく成長していた。「同じ神戸におって、今は雲の上の人ですねえ」と中西。 そんな中、良子の夫の勝二(田中要次)が突然、もともとあさやの靴屋だった現在のキアリスの倉庫兼休憩室を貸して欲しいと言い出す。「喫茶店をやりたいんや」と言う勝二は、定年後、三宮の喫茶店でアルバイトをしていたことを明かす。良子は初耳だと驚くが、「働くみんながおいしいコーヒーを飲んで、ちょっと休める場所ができたらいいな」と話す勝二に、すみれたちは賛同。「今後、タノシカナの集まりは、勝二さんのコーヒーやな!」と昭一ら男会も後押しする。 社会人となったさくらと健太郎は、「キアリス」で新人研修を受ける。想像以上の厳しい指導に思わず不満をこぼすさくらたちだったが、同期の阿部(上川周作)と励まし合いながら乗り越えていく。そんな3人にすみれは新しい商品開発のための審議会にアイデアを出すよう伝える。自分の力を試せる絶好の機会に張り切るさくら。 そんな折、勝二は、念願の喫茶店をオープンさせる。開店を聞きつけて商店街の人たちがやってくるが、看板が見当たらないと口々に言う。すると、何も書かれていない看板を指し、「名前のない喫茶店です」と笑顔で答えるのだった。 商品審議会当日、開始時刻を過ぎて慌てた様子で会議室に現れたさくら。その表情は暗く、若手社員たちのプレゼンを厳しく審査される様子を見て動揺する。やがて新入社員の番となり、健太郎は、車に乗る動物のドライバーのイラストが描かれたカレンダーを発表し、すみれたちから好評を得る。 そうしてさくらに順番が回ってくると、子供用のエプロンのアイデアは思いついたが、試作品ができていないと説明する。「いろいろ考えたんですけど、迷ってしまって形にできませんでした」と頭を下げて謝るさくらをすみれは容赦なく叱る。「仕事をなめてるの? そないやったら、辞めてもろて結構です」とすみれ。審議会後、肩を落とすすみれを気遣い、「教えていったらいいいのよ。ひとつずつ」と声をかける良子。君枝の提案で、息抜きに勝二の喫茶店へと向かうことに。 勝二の淹れたコーヒーを飲み、ひと息をつく4人。「おいしいなあ」と声を漏らす君枝に「そやろ!」と上機嫌の勝二。ところが、良子は満足したらダメだと忠告し、「素人に毛が生えたようなものなのだから、飽くなき探究心を持ち続けな」と尻を叩く。「みんな、身内には厳しくなるもんや。愛のムチなで」と明美。しばらくして、派手な服装のカップルが来店する。勝二を「おっちゃん!と呼び、賑やかに話す女性客。すると、チューリップ帽の男性がなだめるように話し始める。「あんまり笑わんといたってや、俺の親父のこと」。 サングラスを外したその顔は、自分探しの旅に出て、行方知れずになっていた良子と勝二の息子・龍一(森永悠希)。あまりの急なことに驚き、トレーを落としてしまう勝二。連絡もせずにどこに行っていたのか? と良子が訊ねると、「万博には帰ってくるってわかってると思ったから」とぬけぬけと答える龍一。さらに、一緒にいる女性は美代という名前で自分のフィアンセだと紹介する。「今日からうちに帰るから。美代ちゃんも世話になるけどよろしくな!」と笑顔の龍一に、呆気にとられる勝二と良子……。 その晩、さくらは自分の部屋にこもり、子供用のエプロンの試作品づくりを始める。一心不乱に作業するさくらを見て、そっとドアをしめる紀夫。帰宅したすみれに「さくら、頑張ってるぞ」と声をかける。そして後日、さくらは試作のエプロンを持って、社長室を訊ねる。同じデザインの大小2枚のエプロンを広げ、おそろいの親子用のエプロンだと説明するさくら。「子供はお母さんとのおそろいのエプロンがとっても嬉しいと思うんです。並んでお手伝いもしたくなる」とプレゼンする。すみれは、子供が大きくなってエプロンが使えなくなったときに、何か他のものに変身したら素敵だと指摘。「それはあなたが考えなさい。そこまで全部考えていいものが出来るなら、商品化も夢ではないわよ」と激励するのだった。 『べっぴんさん』の第22週は、キアリスですみれたちの下で働くようになったさくらは、念願のデザイン部に配属される。意気込んださくらは、女の子用のワンピースのデザインを提案するが、すみれたちにはっきりと改善点を示されないまま却下され、「キアリスらしさ」について思い悩む。君枝の息子・健太郎は開発宣伝部に配属されるが、経営陣の身内が入ってきたことを快く思わない社員たちには歓迎されない。問題を知った紀夫は、老朽化が進んでいたキアリス本店を改修する2週間の期間限定で、若手社員だけで仮店舗を営業させ、結束を強めようと考える。しかし仮店舗オープンの初日、客はほとんど訪れず……。
2017年02月26日作家・遠藤周作の医療ミステリー小説「真昼の悪魔」が、来年2月放送のフジテレビ系オトナの土ドラ枠にてドラマ化されることが決定。主演には女優の田中麗奈を迎え、自身初の女性医師役に挑戦する。とある教会のミサで神父は言う。「悪魔は埃に似ています。誰も気づかぬうちに、目立たずそっと忍び込み、たまっていくのです。みなさんの心の中に…」。後方の席で神父の言葉を聞いている女性・大河内葉子(田中麗奈)。その美しくも無表情な顔からは、彼女の内面がまったくうかがい知れない。一方、作家志望のとある青年・難波聖人は、腹部に猛烈な痛みを覚え、大学の山岳部のOBで面識のあった医局長の吉田誠のいる関東近郊の病院に駆け込んだ。対応するのは、白衣の医師・葉子。虫垂炎だと診断し、てきぱきと指示を出す。手術は無事に成功し、入院することになった難波は、トイレで隠れて煙草を吸っていた清掃員の芳賀明善と出会い、すぐに意気投合。そして、美しく優秀な葉子が担当医になったことにも喜ぶが、しかしそれは大いなる絶望と破滅への入り口であった。病院内で奇怪な事件・トラブルが突如相次ぐ。病室の引き出しの奥に挟まっていた不可解なメモ、認知症の老婆に対する医療事故、少女が謎のアレルギーで死の淵に、見舞いのため泊まり込んでいた母親も階段から転落、そして偽のカルテにより病状が悪化していく患者…。果たして、これらは誰かの悪意の所業なのか、それとも――?さらに、葉子のプライベートもまたある意味奇怪なものであった。度々教会の神父のもとを訪ね、懺悔室で思いを吐露。俗物である御曹司・大塚光の猛アタックに応えるも、妖しくねじれていく関係。それは、葉子自身にしか解らない深い闇、葛藤、虚しさに、もがき苦しんでいく姿だった。患者、同僚、恋人、父親…複雑に絡み合う事件と人の心。人間の本質に巣くう「悪意」とはなんなのか。誰の心にも「悪魔」が埃のようにたまっていく可能性があるのではないか。そして物語は衝撃の結末へと転がり進んでいく…。原作は、1980年に発表された遠藤氏による同名医療ミステリー小説。本作は、オトナの土ドラ第1弾として放送されたユースケ・サンタマリアや優香らが出演する「火の粉」のスタッフたちが再集結し、現代を生きる人々の“深い闇”を描いていくという。田中さん演じるのは、優秀な美人外科医・葉子。社交的で明るく、患者への接し方も親切で評判もいいが、しかし幼い頃からあらゆる出来事に対して心が動かず、無感動かつ無道徳な裏の面を持つ。苦しんでいる人を見てかわいそうと思うことはなく、罪悪感もない。ターゲットとなる人物や事象が現れると、衝動的に“悪”のスイッチが入ってしまう…という役柄だ。原作を読んで「とても面白く、最後までスリルを味わいながら一気に読む事が出来ました」と話す田中さん。「悪とは何か?という事への探究心。彼女は人と違うのかもしれない。もしくは、誰しにもある心に素直なだけなのかもしれない…私も、大河内葉子に引き寄せられた一人としてこの役を演じたいと思いました」とコメント。また東海テレビのプロデューサーは、「『空虚な心に悪魔は憑りつく』という遠藤周作氏が放つメッセージは、まさにいまの時代を生きる私たちに向けられた警告だと考えています。無関心・無感動な心を抱えている人は年々増え続け、動機が理解できず、全く情状酌量の余地のないような不愉快な事件も次々と発生しています。現代を生きる人間は、誰もが心に悪魔をため込む危険性を抱えているのです。それゆえ、この小説をいまドラマ化することは非常に意義があることだと考えています」と本作の制作意図を語り、「真冬の土曜の夜、鳥肌が立ち、背筋が凍って眠れなくなるオトナのドラマをお届けします。ご期待ください!」とメッセージを寄せている。オトナの土ドラ「真昼の悪魔」は2017年2月4日より毎週土曜日23時40分~東海テレビ・フジテレビ系にて放送(全8回予定)。(cinemacafe.net)
2016年12月26日俳優の上川隆也と観月ありさが22日、KAAT神奈川芸術劇場で行われた舞台『「シェイクスピア物語」~真実の愛~』の公開ゲネプロ、および囲み取材に、共演の十朱幸代、五関晃一(A.B.C-Z)、秋野太作、藤本隆宏、小川菜摘とともに登場した。同作は、イギリスの作家トム・ストッパードの原作をヒントに、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』がなぜ生まれたのかを紐解いていく。上川がシェイクスピア役を演じ、劇中劇を盛り込みながら、実際のシェイクスピア作品と、シェイクスピアの悲恋物語を絡めていく。女性が舞台に立つことが禁じられていた時代を描いた物語に、観月は女性ヴァイオラと、ヴァイオラが男装した役者であるトマス・ケントの姿を行き来する。上川は観月との恋愛描写について、「ご覧になってる方が妬ましく思うくらいのことをやってます」と表現し、周囲を笑わせた。昨年会社社長と結婚した観月だが、夫は「私よりも気合い入れてくると思います」と予想。恋愛シーンも「プライベートとお仕事は全然別なので」とかわした。劇場の支配人を演じる秋野は「駆けずり回って怒鳴って、年末年始でしょう。何をしてんのかって後悔してますよ」とぼやき、「上川さんが真面目すぎる」とクレーム。「全然手を抜かないんだもん。だからこっちも手が抜けないんだよね」と、文句を言いながらも、上川のことを認めている様子だった。また、観月と初共演になった上川は、観月について「ネガティブな発言を1回も聞いたことがない」「演出家、場の求めているものに自分をきちんと寄り添わせることができる」と絶賛し、「力がないとできないことなんです。それに毎日唸らされていました」と稽古を振り返った。しかし、発言した後に自分で「こういうところが真面目すぎるんでしょうかね。もうちょっと砕けたことを言えたらいいんですけど……」と反省していた。関東公演はKAAT神奈川県芸術劇場で12月23日~25日、1月7日~9日の8公演限定で行われる。大阪は1月21日~22日に梅田芸術劇場メインホール、名古屋公演は1月28日に中日劇場。
2016年12月22日12月3日放送のドラマスペシャル『検事の本懐』(テレビ朝日系 21:00~)の制作発表イベントが28日、東京・白金の鉄板焼き店「甚六」で行われ、上川隆也、本仮屋ユイカが出席した。同ドラマは、上川隆也演じる硬骨の検事・佐方貞夫の活躍を描く第3弾。同ドラマから新パートナーに本仮屋ユイカを迎え、大物政治家が絡んだ贈収賄事件の真相に迫っていく。この日は主人公・佐方の亡き父の謎をたどる上で重要な鍵となる「広島」という土地にちなみ、鉄板焼店の「甚六」で広島風お好み焼きの調理に挑んだ上川と本仮屋。前日の同局で放送された『日本国民がガチで投票! お菓子総選挙2016』で初めてのプレゼンターを務めた上川は「ハラハラドキドキしました(笑)。でもこの緊張感がむしろいい刺激になります」と報道陣を前にした調理に満更でもない様子で、お好み焼きの生地を作り直した本仮屋は「カッコよかったです! 次の佐方は作っているシーンを入れた方がいいですね」と上川の手際のよさを絶賛した。それぞれが調理したお好み焼きを交換して上川が作ったお好み焼きを食した本仮屋は「上川さんってちゃんとしていますね。(お好み焼きが)美しい! 美味しいしプロが作ったみたいですね」と舌鼓を打ち、上川も「美味しいです。本仮屋さんの足跡を全部知っていますので、味わう喜びがありますね。ちゃんと整っていたし、女優さんって素晴らしいです」と練習では失敗続きだった本仮屋の本番の強さを褒めちぎっていた。放送を直前にした同ドラマの見どころについて上川は「今回はそこそこあると思うんです。水族館でちょっとしたチョイスシーンがあるんですが、そこは僕らの創意工夫が溢れているといると思います。それに佐方が声を荒げている前後の流れが何故そうなるに至ったのか、今回の大きなキーポイントだと思います」とアピール。一方の本仮屋は「全く同じです。我ながらナイスコンビだと自画自賛しちゃいました(笑)」と笑みを浮かべながら「佐方が激高するシーンを撮った時、長いシーンだったので皆さんと『集中してやろう』と言いながら丁寧に撮影しました。撮影の時はみんなの集中がすごく高まっていたので、最後までカメラを回してましたよ」と自信をのぞかせていた。
2016年11月29日俳優の上川隆也が、27日(20:58~23:10)に放送されるテレビ朝日系バラエティ特番『日本国民がガチで投票!お菓子総選挙2016』で、初の"プレゼンター"に挑む。この番組は、1万人のアンケートで日本のNo.1お菓子を決定するもので、日本のお菓子業界を代表する13社が集結。日本のチョコレート菓子や、外国からやってきたチョコレート、地方銘菓出身の米菓や根強いファンの多いスナック菓子など、注目商品が多数エントリーする。上川は、総選挙の開票を待つ、お菓子メーカーの代表たちの生の声を伝えるプレゼンテーターを、テレ朝の青山愛アナウンサーとともに担当。上川は、初めての役割に「右も左も分からず、ただただ共演者の皆さんが頼りでしたが、貴重な体験ができました」と充実の様子だ。また、「お菓子メーカーさんの、しのぎを削るような戦いに、それぞれの商品への深い愛情を目の当たりにして、お菓子への認識も少し変わったように思います」と心境の変化を語っている。また、MCを務める爆笑問題の太田光は「やっぱりお菓子メーカーはどこも日本を成長させた企業ばかりですよね」と、一同に会した光景に驚き、田中裕二は「お菓子ってみんなそれぞれに思い入れとか、好みがありますから、いつになく真剣に結果を見守っていた気がします」とコメント。同じくMCのウエンツ瑛士は「太田さんは自分の推しているものの順位が低かったりすると、本当に落ち込むんですよ(笑)」と、思い入れの強い様子を報告している。
2016年11月16日俳優・上川隆也が演じる硬骨の検事・佐方貞人シリーズ第3弾「検事の本懐」が、12月3日(土)に放送されることが決定した。ヤメ検弁護士・佐方貞人が殺人事件の驚愕の真実を暴いた「最後の証人」(2015年1月)、検事時代の佐方が痴漢冤罪事件の真相を明らかにした「検事の死命」(2016年1月)に続くシリーズの第3弾「検事の本懐」。原作は第154回直木三十五賞にノミネートされ、いま大注目の作家・柚月裕子が発表した、累計32万部を超える人気作“佐方シリーズ”。今回は、2013年第15回大藪春彦賞を受賞した同名の傑作短編集を基にドラマ化する。東京地検特捜部の応援に駆り出された佐方は、前作「検事の死命」にも登場した大物政治家・大河内定和が絡んだ贈収賄事件の真相に迫っていく。東京地検特捜部との軋轢や事件関係者との確執をものともせず、「どんな事件も真っ当に捜査し、どんな罪も真っ当に裁かせる」という信念から、佐方はただ真実を明らかにするために奔走!そして、本作のもうひとつの柱は、佐方の亡き父にまつわる“謎”。罪を背負ったまま獄中死した父・陽世の秘められた真実が解き明かされることにより、佐方の人間としての本質、検事としての矜持が育まれた背景が浮かび上がってくる。硬骨の男・佐方の“ルーツ”ともいうべきものが、第3作目にしてついに明らかに…という太い2本の柱で描かれていく。主人公・佐方を演じるのは、もちろん上川さん。また、佐方に反発しながらもしっかりと補佐する東京地検の事務官・加東栞役に、本仮屋ユイカが抜擢!本格共演は今回が初となる2人がコンビを組み、事件に挑む。上川さんは本仮屋さんについて「この佐方シリーズに、また新たな風を吹き込んでくれる方だと、強く思っています」と話し、「2人のやりとりが作品の中でホッと息抜きできるポイントになればと考えていましたが、思った以上の芝居で返してくださって、むしろ驚きました」とコメント。一方、前作を見ていたので今回のオファーに光栄と語った本仮屋さんは「一体いくつ目玉がついているのかと思うぐらい、端から端まで現場に気を配り、8人分ぐらい働いているスーパーマンみたいな方で本当にビックリ!上川さんは、この現場の灯台のような存在です!」と上川さんの印象を話した。また今回の役柄については、「とことん真面目な事務官で、いままで教わったことすべてに忠実にいようとする頑なな女性。反発を覚えつつも、佐方検事の真実への向き合い方を尊敬するようになるので、その敬意を少しずつ出していこうと思いながら演じました」と語り、「このシリーズは、佐方検事がどこまでもブレないところが魅力。“この時代にこんな人がいるんだ!”というカッコよさと、観終わった後の爽快感がいちばんの見どころ」とアピール。上川さんも「1作目、2作目をご覧になった方はもちろん、初めてご覧になる方にも楽しめる、極上のミステリー作品となることは間違いないと確信しています」と自信を見せた。さらに、佐方とともに東京地検特捜部に派遣される同期検事・庄司真生に松下由樹、佐方を陰ながら支える筒井義雄部長に伊武雅刀、疑惑の渦中にある大物議員の大河内定和を寺田農ら、“佐方ワールド”を支えるお馴染みのキャストが集結。そのほか、佐方の亡き父の謎を追う週刊誌記者・兼先守や東京地検特捜部の面々など、一癖も二癖もある人物たちが登場する。ドラマスペシャル「検事の本懐」は12月3日(土)21時~テレビ朝日にて放送。(cinemacafe.net)
2016年11月14日俳優の上川隆也が主演を務めるテレビ朝日系ドラマスペシャル『検事の本懐』が、12月3日(21:00~)に放送される。このドラマは、上川演じるヤメ検弁護士・佐方貞人が事件の真相を明らかにしていく"佐方シリーズ"の第3弾。柚月裕子氏の同名短編集をドラマ化するもので、東京~広島を舞台に、大物政治家が絡んだ贈収賄事件の真相に迫る。そして、佐方に反発しながら補佐する東京地検の事務官・加東栞役で、本仮屋ユイカの出演も決定。上川は「コメディエンヌとしての一面も秘めているのかなと。今回の撮影現場はそんな"本仮屋ワールド"に皆、楽しく巻き込まれていました(笑)」と現場の様子を報告する。その本仮屋は、上川について「一体いくつ目玉がついているのかと思うぐらい、端から端まで現場に気を配り、8人分ぐらい働いているスーパーマンみたいな方で本当にビックリ!」と驚き、「この現場の灯台のような存在です」と表現。自身の役については「反発を覚えつつも、佐方検事の真実への向き合い方を尊敬するようになるので、その敬意を少しずつ出していこうと思いながら演じました」と話している。原作の柚月氏は、上川の演技に「鳥肌が立ちました」、本仮屋には「"笑顔がとてもすてきな方"で、思わず見とれてしまいました」と印象を語っている。
2016年11月11日宮藤官九郎さんが作・演出を手掛ける、抱腹絶倒のシリーズ『大パルコ人』に、清野菜名さんが参加する。「宮藤さんの作品って、笑いの着目点が本当にしょーもなくて、すごく愉快。そこにくすぐられるんです。以前にご一緒した現場でも、毎日が楽しすぎて、ずっと爆笑してたんで、今回も楽しみで仕方ないです」以前の現場とは宮藤さんの監督映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』。あれ?清野さん出てた?と思った方もいるはず。映画での、終始真っ赤な顔色の鬼メイクで中指をおっ立て過激に挑発しまくる邪子の姿と、目の前の清野さんとのギャップ…激しすぎます。「そうですよね。何も知らずに観に行った友達が、最後まで私だと気づかなかったくらいですし(笑)。でも、ああやって素顔が出ないほうが自分らしいというか、恥ずかしがらずにはっちゃけられるというか…」とはいえ、もともとティーン誌の専属モデル出身。正統派美少女として恋愛作品へのオファーもあるはず。「なんででしょう…。ちょっと変わった役が多いのは、きっと自分はそっちじゃないってことなんだと思います。いま映画で普通の女子高生をやっていますが、面白くやらなくて平気かなって心配になるくらい」多少戸惑いつつも、笑いに果敢に挑もうとするアグレッシブさが、宮藤作品と相性がいいのかも!?「1幕目だけ台本を読んだのですが、元気で何でもすぐ信じちゃう、いい意味でバカな役。まるで友達と会っている時の自分みたいで、仕事場でしかご一緒してないのに宮藤さんに見透かされている気がしました。あまりにバカで衝撃的なシーンもありますけど、戸惑いよりどうやろうかっていう期待のほうが大きいです。お芝居している時、相手と見えない感情のぶつかり合いができる瞬間がときどきあるんですよ。どんな役でもどんな作品でも、それができた時が今すごく楽しいんです」◇せいの・なな1994年生まれ、愛知県出身。'14年の映画『TOKYO TRIBE』で注目され、『ウロボロス』や『コウノドリ』など、数々のドラマに出演。10月公開の映画『金メダル男』にも出演。ブラウス¥16,000(Antigravite TEL:03・3461・2807)◇かつて“サンバイザー兄弟”として恐れられた兄(増子直純)と弟(瑛太)。逮捕されていた兄が恩赦で釈放され、組を立て直すためにふたりはバンドを組むことになり…。11月13日(日)~12月4日(日)池袋・サンシャイン劇場作・演出・出演/宮藤官九郎音楽/上原子友康(怒髪天)出演/瑛太、増子直純(怒髪天)、三宅弘城、皆川猿時、清野菜名、少路勇介、よーかいくん、篠原悠伸、上川周作、りょうS席9500円A席8500円ヤング券5500円(25歳以下対象、要証明書)すべて税込みパルコ・ステージ・インフォメーション TEL:03・3477・585812月8日~18日に大阪、21日~23日に仙台公演あり。※『anan』2016年10月5日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・末吉久美子ヘア&メイク・細野裕之(PUA NA PU)インタビュー、文・望月リサ
2016年09月28日マーティン・スコセッシ監督映画『沈黙-サイレンス-』が、2017年1月21日(土)に全国の劇場で公開される。原作は戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の「沈黙」で、アカデミー賞監督のスコセッシが1988年に同小説と出会ってから28年の時を経て、ついに映画化が実現。ストーリー17世紀江戸初期、幕府による激しいキリシタン弾圧下の⻑崎で、棄教したとされる宣教師フェレイラの真実を確かめるために日本にたどり着いた若き司祭ロドリゴとガルペ。⻑崎に潜⼊した彼らが⽬撃したのは、⻑崎奉⾏による想像を絶する弾圧の現状だった。次々と犠牲になる⼈々。守るべきは⼤いなる信念か、⽬の前の弱々しい命か。⼼に迷いが⽣じた事でわかった、強いと疑わなかった⾃分⾃⾝の弱さ。追い詰められた彼の決断とはー。彼の目に映る想像を絶する日本を舞台に、人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で描きだす。キャストには、アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバーに加え、日本からも窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシら実力派俳優が出演し脇を固める。また本作は、11月29日(現地時間)に発表された、世界の映画賞レースの前哨戦となるナショナル・ボード・オブ・レビューでは「トップ10作品」に選ばれ、見事「脚色賞」に輝いた。そして、12月4日(現地時間)に発表されたLA批評家協会賞では、激しいキリシタン弾圧を推し進める井上筑後守を演じた日本人俳優、イッセー尾形が、助演男優賞の次点に選ばれている。キャスト・スタッフマーティン・スコセッシ監督1970 年代初めからアメリカ映画界の新進として注目されたマーティン・スコセッシ監督。信仰、誘惑、罪や贖罪など、道徳や宗教的な テーマを通じて、社会の暗部や人間精神の奥底をあぶり出していくのが特徴。1976年に主演 ロバート・デ・ニーロの『タクシードライバー』でカンヌ映画祭パルム・ドールを受賞。2006年にレオナルド・ディカプリオ主演の『ディパーテッド』で アカデミー賞を初受賞。そんなマーティン・スコセッシは、『沈黙-サイレンス-』の描き方、また心身ともに変わる主人公に対して、次のようにコメントしている。「日本の文化やキリシタンの皆さんの勇気を損なうことないよう描いたつもりです。忠実に敬意を持って、そして共感と慈悲心を持って描こうと、力の限りを尽くしました。」「宣教師の傲慢さを一つずつ崩して行った。だから単に信者を弾圧するのではなく、リーダーにプレッシャーを与えて上から崩して行くという手法を取ったのではないか。映画の中でもロドリゴが踏絵を踏めば、彼の傲慢が崩されます。そこで彼の誤ったキリスト教の考えが覆され、自分を一度空っぽにして自分は仕える人になり、ロドリゴは真のクリスチャンになりえたのではないでしょうか」アンドリュー・ガーフィールド映画『沈黙-サイレンス-』の主演を務めるアンドリュー・ガーフィールド。本作では、宣教師フェレイラを追って日本にやってくる弟子のロドリゴを演じる。ぼろぼろの衣服を着た宣教師の場面写真が印象的だ。これまでには、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズで主人公ピーター・パーカー役を務め上げ、デヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』、スパイク・ジョーンズ監督の『アイム・ヒア』などに出演している。イッセー尾形イッセー尾形は、キリシタン弾圧の中心人物・井上筑後守を演じきり、LA批判家協会賞《助演男優賞》次点となる。演劇活動から芸能のキャリアを始め、一人芝居の舞台から映画、ドラマ、ラジオ、ナレーション、CMまで幅広く活動。 最近では、フジテレビ『カインとアベル』、TBSドラマ『ナポレオンの村』、映画『先生と迷い猫』に出演した。窪塚洋介俳優、そして卍LINEとしてのレゲエシンガー活動も忘れられない窪塚洋介。日米のキャスト陣が肩を並べて公の場に現れたLAプレミアイベントでは、藍色調の着物で登場し、精悍な姿を披露した。『沈黙』では、宣教師二人を長崎へと導いたキチジロー役に。2000年頃は、TBSドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や、『ロング・ラブレター~漂流教室~』、映画『ピンポン』などから、現在は舞台や映画へ俳優の活動が移ってきている。浅野忠信浅野忠信は、『沈黙』で、江戸幕府の公式の通訳者「通辞」を演じる。そのほか、脚本は『ギャング・オブ・ニューヨーク』のジェイ・コックス、撮影は『ブロークバック・マウンテン』のロゴリゴ・プリエト、編集に『ディパーテッド』他でアカデミー賞3度受賞のセルマ・スクーンメイカーと、豪華スタッフも集結。ハリウッドと日本の技術・才能が融合された本作。人間にとって本当に大切なものとは何かを、壮大な映像で問いかける歴史大作となっている。ジャパンプレミア1月17日(火)、『沈黙−サイレンス−』 ジャパンプレミアが開催された。マーティン・スコセッシ監督のもとには、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮が揃い、作品や監督に関しての想いを述べた。キチジロー役の窪塚洋介は、「何度も日本を訪れ、この国と我々に最大の敬意を払ってくれた監督を前にしたら、大変な撮影もすべて喜びだった。今日は役者人生で最良の日」と熱い言葉で挨拶。また、浅野忠信は、「監督はいつも、精細な演技を見守ってくれた。やさしさ、一緒に映画を作る姿勢に学ぶことが多かった」と、監督への感謝を述べた。さらに、本作でハリウッドデビューとなった小松菜奈は、「撮影に参加した時は19歳。十代でとても貴重な体験が出来た。原作の「沈黙」には耳慣れない言葉もあり、難しいと感じたりもしたが、完成した映画を若い人たちが見たらどんな感想を持つのか、公開が今から楽しみ」と、同世代の若者たちに観てもらいたいと抱負を語った。作品情報映画『沈黙-サイレンス-』公開時期:2017年1月21日(土)全国ロードショー原作:遠藤周作「沈黙」(新潮文庫)監督:マーティン・スコセッシ出演:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ、EXILE AKIRA、片桐はいり、高山善廣、青木崇高、遠藤かおる、井川哲也、PANTA、松永拓野、播田美保、山田将之、美知枝、伊佐山ひろ子、三島ゆたか、竹嶋康成、石坂友里、佐藤玲、累央、洞口依子、藤原季節、江藤漢斉、菅田俊、寺井文孝、大島葉子、西岡秀記、SABU、渡辺哲、田島俊弥、北岡龍貴、中村嘉葎雄、斎藤歩、黒沢あすかほか脚本:ジェイ・コックス撮影:ロドリゴ・プリエト美術:ダンテ・フェレッティ編集:セルマ・スクーンメイカー配給:KADOKAWAPhoto Credit Kerry Brown(c) 2016 FM Films, LLC. All Rights Reserved.
2016年09月09日