アイドルグループ・日向坂46の上村ひなのが、20歳の誕生日であるきょう12日に公式インスタグラムを開設した。初投稿では「日向坂46の上村ひなのです!20歳になった記念でInstagram始めてみます。いんすたの右も左もナナメもよく分かりませんが頑張ってみます。よろしくお願いします◆(=ハート)」とつづり、自撮りの写真を4枚投稿した。これにはファンも「インスタ開設キターーー!」「お誕生日におめでとう!」「速攻フォローさせて頂きました!」「初投稿からかわいすぎる」「20歳のひなのちゃんもかわいい!」など歓喜の声が寄せられた。
2024年04月12日ポーランドの鬼才クシシュトフ・キェシロフスキが旧約聖書の「十戒」をモチーフにTVシリーズとして制作した十篇の物語「デカローグ」。同作を完全舞台化した「デカローグ1~10」が東京・新国立劇場にて4月から7月にかけて上演される。2月12日(月・休)、演出を務める小川絵梨子と上村聡史、そして『愚行録』、『ある男』などの映画監督で、ポーランドで映画を学んだ経験を持つ石川慶によるトークセッションが行われた。小川はアメリカ留学中に周囲の勧めで「デカローグ」を鑑賞して衝撃を受けたという。当時は「映像の世界の作品」と捉えていたが「10年くらい経って、日本で『やりたい作品はない?』となった時、どうしても心に残っていました。ワークショップをやらせていただいたりもして、演劇でも人間の物語、ちょっと引いた大きな視点で『できなくはないな』と思って『いつかはやってみたい』と。1話ずつ独立しつつも10話でひとつのサーガになっているんですけど、10話連続で上演させてくれるプロデューサーなんていないので、(自身が芸術監督を務める)ここ(=新国立劇場)でやりますと(笑)」と舞台実現に至るプロセスを明かす。ポーランド留学中に映画学校で本作に触れたという石川は、本作を「教科書のような存在」、「映画をつくっていて困ると見直すような作品」だと明かす。日本で映像化できないかと企画書を書いたこともあったそうで、今回の舞台化の話を知った時は「正直、『自分も仲間に入れてほしかった』と思いました(苦笑)」と少し残念そうに語りつつ「いくつかのエピソードをやるのだと思ったら全10話で、俳優陣を見て『ガチのやつだ』と思いました。お二人が演出と聞いてワクワクしました」と舞台版への期待を口にする。上村は小川からのオファーに「二つ返事で『やります』と言いました」と明かす。送られてきた映画版の脚本に目を通しながら「映像で評価の高い作品で、舞台芸術ならではのやり方に苦労するだろうとは思いつつも、舞台でもいけるという確信がありました」と舞台化への自信をのぞかせる。十篇のエピソードを小川と上村でそれぞれ5話ずつ演出することになるが、全体の統一感をどう持たせるか? どちらがどのエピソードを担当するかといった点に関しては「長く互いの作品を観てきているので、そこはスムーズでした」(小川)、「演出プロセスの踏み方は違うかもしれないけど、大事にしていることは似てると思います。(大事なものは)俳優の中にあって、それが物語になる――だからこそ瞬間、瞬間の芝居を積み重ねていくという信念にシンパシーを持っています」(上村)と互いへの信頼は揺るがない。本作を演劇として上演する意味について、小川は「(戒めを)破ってしまうのが人間の宿命であり、だからこそ十戒というものがあり、宗教だけでなく、人間の根源的なもの――生きていく上で戒めておかないと流されてしまうものという意味なのかと思います。人間の強くないところ、悩んでしまうところ、不安や後悔してしまうこと、合っているかどうかわからず不安を抱えたり、自分をごまかしたり、そうなっていく人間にものすごく寄り添っている物語であり、善い悪いとジャッジしないんですね。決して甘い話ではなく、厳しさはあるけど、人間の根底への肯定感がある。わかっているけどそうなってしまう部分、そこで生まれる葛藤や感情は単色ではなくグラデーションであり、その言葉にできない体温のある感情を、舞台だからこそ感じていただけるところがあると思います。言葉で表現できない葛藤のジレンマや複雑な感覚を生々しく舞台で感じていただけることを目指して頑張ります」と力強く語っていた。新国立劇場の演劇『デカローグ1~10』告知映像舞台『デカローグ 1~10』は4月13日(土)より7月15日(月・祝)まで、3つの期間に分けて、全10篇を上演。チケット一般発売は2月17日(土)10時より。取材・文・撮影:黒豆直樹<公演情報>舞台『デカローグ 1~10』原作:クシシュトフ・キェシロフスキ/クシシュトフ・ピェシェヴィチ翻訳:久山宏一上演台本:須貝英演出:小川絵梨子/上村聡史2024年4月13日(土)~7月15日(月・祝)会場:東京・新国立劇場 小劇場[プログラムA、B交互上演(デカローグ 1-4)]公演日程:2024年4月13日(土)~5月6日(月・休)●プログラムA(デカローグ1、デカローグ3)デカローグ1:ある運命に関する物語演出:小川絵梨子出演:ノゾエ征爾 高橋惠子チョウヨンホ 森川由樹 鈴木勝大 浅野令子亀田佳明デカローグ3:あるクリスマス・イヴに関する物語演出:小川絵梨子出演:千葉哲也 小島聖ノゾエ征爾 浅野令子 鈴木勝大 チョウヨンホ 森川由樹亀田佳明●プログラムB(デカローグ2、デカローグ4)デカローグ2:ある選択に関する物語演出:上村聡史出演:前田亜季 益岡徹坂本慶介 近藤隼 松田佳央理亀田佳明デカローグ4:ある父と娘に関する物語演出:上村聡史出演:近藤芳正 夏子益岡徹 松田佳央理 坂本慶介 近藤隼亀田佳明[デカローグ5~6(プログラムC)]公演日程:2024年5月18日(土)~6月2日(日)●プログラムC(デカローグ5、デカローグ6)デカローグ5:ある殺人に関する物語演出:小川絵梨子出演:福崎那由他 渋谷謙人 寺十吾斉藤直樹 内田健介 名越志保 田中亨亀田佳明デカローグ6:ある愛に関する物語演出:上村聡史出演:仙名彩世 田中亨寺十吾 名越志保 斉藤直樹 内田健介亀田佳明[デカローグ7~10(プログラムD&E 交互上演)]公演日程:2024年6月22日(土)~7月15日(月・祝)●プログラムD(デカローグ7、デカローグ8)デカローグ7:ある告白に関する物語演出:上村聡史出演:吉田美月喜 章平 津田真澄大滝寛 田中穂先 堀元宗一朗 笹野美由紀 伊海実紗亀田佳明デカローグ8:ある過去に関する物語演出:上村聡史出演:高田聖子 岡本玲 大滝寛田中穂先 章平 堀元宗一朗 笹野美由紀 伊海実紗亀田佳明●プログラムE(デカローグ9、デカローグ10)デカローグ9:ある孤独に関する物語演出:小川絵梨子出演:伊達暁 万里紗 宮崎秋人笠井日向 鈴木将一朗 松本亮 石母田史朗亀田佳明デカローグ10:ある希望に関する物語演出:小川絵梨子出演:竪山隼太 石母田史朗鈴木将一朗 松本亮 伊達暁 宮崎秋人 笠井日向亀田佳明チケット情報:★2月17日(土)10:00より、チケット一般発売開始!()公式サイト:
2024年02月14日演出・上村聡史による舞台『My Boy Jack』(マイ・ボーイ・ジャック)が10月7日(土)、東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで開幕した。『ジャングル・ブック』などで知られるノーベル文学賞受賞作家、ラドヤード・キプリングが、第一次世界大戦中に書いた詩「My Boy Jack」を基に、名優デイヴィッド・ヘイグが戯曲化し、1997年にウェストエンドで上演。イギリスで2007年にテレビ映画化された際には、息子役をダニエル・ラドクリフが演じたことも話題になった。日本公演では、戯曲の面白さを最大限に引き出す上村演出のもと、眞島秀和、倉科カナ、前田旺志郎、夏子といった実力派俳優によって、第一次世界大戦下、息子を戦地に送り出すしかなかった、父の気持ち、息子の気持ち、姉の気持ち、そして母の気持ちが、普遍的な家族の情景・感情としてリアルに浮かび上がる。眞島は、酷い近視ゆえに軍の規則で入隊出来ない息子・ジョン(ジャック)を、人脈をつかって軍にねじ込む父・ラドヤードを演じ、「『My Boy Jack』は、一つの家族の物語です」と説明し、「最初は固い人物だと思っていたラドヤードですが、稽古を重ねていく中で、抗えないものがあったり、家族に対する愛情が深い父親なのだと感じ、実はとてもシンプルな話なのだと気づきました」と著名な作家にして、戦時中であるからこその愛国心を持つ一方で、息子に愛情を注ぐラドヤードの人物像を読み解く。不安を押し殺しながら無償の愛を注ぐ母・キャリーを演じる倉科は「大きな子供を戦争に送り出す女性が想像できなくて、上村さんに託した部分も大きかったです」と演出への全幅の信頼を示し、弟を大切に思う姉・エルシー役の夏子は「普遍的でどの家庭にも起こりうる出来事」と本作のメッセージが世代を超えて伝わるとアピールする。また、西部戦線へと出征し、行方不明になってしまう息子のジョンを演じる前田は「この作品にとって、“戦争”は重要なテーマですが、僕のなかで一番大きいのは“家族”です」だと力説。「キプリング家の4人と、ご自身の家族と重ね合わせて考える瞬間があれば、ジョンを演じている僕としては、とても嬉しいです」と期待を寄せる。残された家族3人が抱く、やり場のない憤りや嘆きを通じて、戦争について、家族について改めて考えるきっかけになる本作にぜひ注目したい。眞島秀和、倉科カナらのコメント全文&あらすじはこちら■眞島秀和(ラドヤード・キプリング役)コメント「My Boy Jack」は、一つの家族の物語です。時間を経て日々変化していく家族を垣間見ることができる作品になっていて、それは演劇や映画が持つ魅力だと思っています。僕が演じるラドヤードは、早くに長女を亡くし、劇中では戦争で息子を失います。作品の難易度の高さから、最初は固い人物だと思っていたラドヤードですが、稽古を重ねていく中で、抗えないものがあったり、家族に対する愛情が深い父親なのだと感じ、実はとてもシンプルな話なのだと気づきました。本番を迎えて、父親として、妻や子供たちに対する愛情の持ち方は、回を終えていくごとに深くなっていくのだと思います。充実した稽古を経て、この作品の魅力をお客様に届けられる段階になり、あとは毎ステージを真剣勝負で重ねていくだけです。かなり見応えのある舞台なので、お楽しみ頂ければと思います。■倉科カナ(キャリー・キプリング役)コメント難易度が高く、理論的な戯曲なので、立体的にすることの難しさを感じましたし、国や価値観が異なる中で、私にとって初めての母の役。大きな子供を戦争に送り出す女性が想像できなくて、上村さんに託した部分も大きかったです。ラドヤードは、戦争や名誉、栄光など、目に見えない漠然としたものを言葉にして、国も家族のように捉えている人。戦争が始まってもいない時期に、世間体を気にしてジョンを入隊させようとしますが、失うことの痛みをあまり理解していません。私が演じるキャリーは、人の痛みといった感覚に訴えることが多く、葛藤していたものが突然出てきたり、感情があちこちに行く女性です。家族の捉え方が異なり、対極の価値観を持つ2人のやりとりは魅力的で、お客様にどのように伝わるのか興味があります。いまの時代にこの戯曲を上演する意義を感じて、キャスト、スタッフ一同、精魂を込めて作ったので、まずは楽しんで頂いて。観終わった後にどう感じたか、感想をお待ちしています。■前田旺志郎(ジョン・キプリング役)コメントこの作品にとって、“戦争”は重要なテーマですが、僕のなかで一番大きいのは“家族”です。ずっと一緒にいるようで、なんでも素直に言えるかといえばそうではない。一番近くにいる存在でも、すごく遠い部分もある。それが家族だと「My Boy Jack」を通して感じています。稽古前、ジョンは父親に対して反発心を抱いているのでは?と思っていましたが、ラドヤードのことは嫌いではないし、リスペクトも持っていて、フランクに話しができる。一見、仲がよさそうな普通の家族ですが、心の奥底で「これは本当の自分じゃない」とジョンは思っているんです。ただ、自分が理想とするものが本当のこととも限らないですし、そんな複雑さを持っているキャラクターなので、僕の中でも正解が見つかっていません。すごく難しいけれど、面白い部分だと思っています。キプリング家の4人と、ご自身の家族と重ね合わせて考える瞬間があれば、ジョンを演じている僕としては、とても嬉しいです。■夏子(エルシー・キプリング役)コメントイギリスのウィットに富んだ会話やセリフの応酬など、舞台ならではの魅力が詰まっていて、観る方によって視点が変わる作品です。劇中で描かれているのは、普遍的でどの家庭にも起こりうる出来事。家族を愛しているからこそ、エルシーは両親やジョンにストレートな物言いで接します。家庭環境に翻弄される部分はジョンと同じですが、自らの人生を歩む力を持っている人だと思います。上村さんは、濃縮還元のように大切なことが詰まった演出をしてくださるので、稽古初日からここまであっという間でした。初めて劇場に入った時に、真っ黒な板の上に少ない小道具、役者としては試されるような気持ちにもなりましたが、芝居に没頭して観劇して頂ける空間になっていると思います。ぜひ劇場で、生でご覧ください。<あらすじ>激戦が続く第一次世界大戦。健康な体があるなら、戦地に行くべしと声高に理想を語る父ラドヤードは、酷い近視ゆえに軍の規則で入隊出来ない息子を、人脈をつかって軍にねじ込む。母親と姉は、必死に不安を圧し殺しながら日々を過ごし、戦意高揚を謳っていた父親も、日が経つにつれて不安にさいなまれるようになる。ハンデがあるにもかかわらず、必死に努力し将校になったジョン(ジャック)は、西部戦線へと出征する。厳格だが優しい父と、無償の愛を注ぐ母との幸せな家庭で育った彼は、銃弾が飛び交う戦場を体験する。ある朝、突撃ラッパが鳴り響く中、彼の中隊に突撃命令が下る。数時間の激闘が終わり兵士たちは次々と傷つきながら塹壕へと引き上げてくるが、そこにジャックの姿はなかった。<公演情報>『My Boy Jack』作:デイヴィッド・ヘイグ翻訳:小田島則子演出:上村聡史出演:眞島秀和、倉科カナ、前田旺志郎、夏子、佐川和正、土屋佑壱、小林大介【東京公演】2023年10月7日(土)~10月22日(日)会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA※全19ステージ【福岡公演】2023年10月28日(土)・29日(日)会場:キャナルシティ劇場【兵庫公演】2023年11月3日(金)〜11月5日(日)、会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール【愛知公演】2023年11月11日(土)・12日(日)会場:東海市芸術劇場 大ホールチケット情報:公式サイト:旧Twitter)@mbJack_2023()
2023年10月10日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、館長 上村淳之の文化勲章受章ならびに90歳の卒寿を記念して、2023年10月14日(土)から12月24日(日)まで特別展を開催します。日本画家 上村淳之は、昭和8年(1933)に上村松園を祖母に、上村松篁を父に生まれ、今年4月に卒寿を迎えました。また令和4年11月には、その功績により文化勲章を受章しました。日本画の分野で親子三代での文化勲章受章は日本初となります。本展では、「月の水辺」、「風渡る」(大分市美術館蔵)、「晨」(株式会社ヤマタネ蔵)などの大型作品のほか、通常は一般公開していない「青連院門跡 好文亭 襖絵」、「祇園祭 山鉾 大船鉾天井画」や当館初展示となる「春庭(白孔雀)」(京都花鳥館蔵)など、全国の関係先のご協力をいただき、館外所蔵作品も数多く特別展示します。東洋的感性の減退や現代の日本画について真摯に警告を発し、さまざまな鳥の姿を通じて、自然の叡智を示し、未来へのメッセージを送り続ける上村淳之の90年の軌跡を紹介します。詳細は以下のとおりです。上村淳之「月の水辺」平成2年(1990)[大分市美術館蔵]上村淳之 襖絵「時鳥図」平成9年(1997)[青蓮院門跡蔵]1. 名 称 特別展 文化勲章受章・卒寿記念 上村淳之展2. 開催期間 2023年10月14日(土)~2023年12月24日(日)3. 主 催 公益財団法人 松伯美術館、読売新聞社4. 会 場 松伯美術館5. 休 館 日 月曜日6. 開館時間 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時00分まで)7. 入 館 料 大人〔高校生・大学生を含む〕1,100円、小・中学生550円・20名以上は団体割引(入館料1割引)・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引8. 展示作品数 約50点9. 主な展示作品●上村淳之【大型作品(縦・横1m以上)】「月の水辺」(平成2年)<内寸145×227>・「風渡る」<内寸160×228> 大分市美術館蔵、「晨」<内寸112×162> 株式会社ヤマタネ蔵、「雁金」<内寸223×181> 京都市美術館蔵、「水辺の朝」<内寸132×326>(平成4年)個人蔵「月明に舞う」<内寸181.8.5×227.3> 松伯美術館蔵 ほか【通常一般非公開/当館初展示】襖絵「時鳥図」「蓮池図」「鶴図」青蓮院門跡蔵、「大船鉾天井画」 大船鉾保存会蔵 ※祇園祭 山鉾【当館初展示】「春庭(白孔雀)」京都花鳥館蔵、「大和鶏」神宮徴古館蔵、「爽秋」(平成16年)・「錦秋」・「月の水辺」(平成27年)・「丹頂」個人蔵【館外所蔵作品】「雪(鶫)」株式会社ヤマタネ蔵、「卯」京都花鳥館蔵、「佐保の詩」奈良県立万葉文化館蔵、「雪野」・「春鳩」・「雪中遊禽」・「早苗田」・「幼隼」・「爽秋」(平成5年)岐阜プラスチック工業株式会社蔵【当館所蔵/管理作品】「四季花鳥図」(近鉄グループホールディングス株式会社蔵) ほか[特別展示]●上村松園 「楊貴妃」●上村松篁 「笹百合」* 展示作品は、都合により変更する場合があります。以 上 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年09月13日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、2023年7月15日(土)から2023年9月24日(日)まで、展覧会「上村松篁 “創造美術”結成まで」を開催します。「創造美術」は、自由な画壇を志し、「我等は世界性に立脚する日本絵画の創造を期す」と宣言して、昭和23年(1948)に上村松篁をはじめとする日本画家によって結成された美術団体です。日本画家 上村松園の子として育った上村松篁(1902~2001)は、自身も絵が好きだったので、小学校を出てそのまま自然に京都市立美術工芸学校に入学し、4年生の頃には、画家としての志を立てます。その後、京都市立絵画専門学校に進学し、19歳で雅号を「松篁」とつけて画家として活動を開始します。本展では、当館所蔵作品(約50点)を紹介しながら、昭和23年(1948)に「創造美術」を結成するまでの松篁の足跡をたどります。また、展覧会期間中の9月2日(土)には、当館館長である上村淳之の美術講演会を開催します。 (※事前申し込みによる抽選制)上村松篁「樹蔭」(昭和23年) 上村松篁「羊と遊ぶ」(昭和13年)1. 名 称 上村松篁 “創造美術”結成まで2. 開催期間 2023年7月15日(土)~2023年9月24日(日)3. 主 催 公益財団法人 松伯美術館4. 会 場 松伯美術館5. 休 館 日 月曜日(但し、7月17日(月・祝)は開館し翌18日(火)は休館9月18日(月・祝)は開館し翌19日(火)は休館)6. 開館時間 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時00分まで)7. 入 館 料 大人〔高校生・大学生を含む〕820円、小・中学生410円・20名以上は団体割引(入館料1割引)・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引8. 展示作品数 約50点(下絵、素描を含む)9. 主な展示作品●上村松篁 「樹蔭」「羊と遊ぶ」「閑庭迎秋」「春園鳥語」「金魚」「春雨」「月夜」「早秋」「青柿」ほか[特別展示]●上村松園 「人形つかい」<全期間展示>「雨を聴く」<7月15日~8月20日展示>「美人納涼」<8月22日~9月24日展示>●上村淳之 「晨」「舞う」「秋光」* 展示作品は、都合により変更する場合があります。館長 上村淳之による『美術講演会』の開催[事前申込による抽選制]日 時 9月2日(土)14時00分~15時00分場 所 松伯美術館 展示室座席定員 50名(座席指定)聴 講 料 無料、但し入館料が必要申込方法 往復はがき「往信」裏面に次の事項を記入の上、お申込みください1.郵便番号 2.住所 3.名前 4.電話番号 5.参加希望人数(2名まで)申込締切 2023年8月14日(月)[必着]申 込 先 松伯美術館〒631-0004 奈良市登美ヶ丘2-1-4 電話:0742-41-6666以上 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年06月23日舞台『My Boy Jack』が、今秋東京、福岡、兵庫、愛知で上演されることが決定した。『My Boy Jack』は、『ジャングル・ブック』などで知られるノーベル文学賞受賞作家、ラドヤード・キプリングが第一次世界大戦中に書いた詩。声高に戦争が悪いとも、戦争に行かなければよかったとも、息子を返せとも言わず、荒れ狂う風と潮に翻弄され、なすすべもなくいる者のやり場のない憤りや嘆きが語られている。その後、名優デイヴィッド・ヘイグが戯曲化し、1997年にウェストエンドで上演、イギリスで2007年にテレビ映画化された際には、息子役をダニエル・ラドクリフが演じたことも話題となった。今回は眞島秀和、倉科カナ、前田旺志郎、夏子らが出演。演出は上村聡史が手がける。■演出:上村聡史 コメントノーベル賞を受賞し、イギリスを代表する小説家でもあり詩人のラドヤード・キプリング。その輝かしい功績とは逆に、『帝国主義の伝道者』とも評された、近代の知性を象徴するような人物。本作は、俳優としても活躍するデイヴィッド・ヘイグが、キプリングの同名の詩(1916年)に影響を受け、創作された物語ですが、時代を切り開こうとする人間の知性の闇を描いているように、私は感じます。“帝国主義”と聞くと、前時代的で恐ろしい印象ですが、“愛国心”と聞くと、大きな共同体に対し、献身的な印象があります。しかし、この二つは紙一重で、「国の正義のため」という名目のもと、個人の未来や人間性を崩壊させる殺傷能力があります。そしてそれは、ほんの百年前の世界、つまり戦争の世紀に大きく渦巻いていましたが、果たして現代の私たちは、本当の意味で、百数年前から前進しているのでしょうか?この物語は、第一次世界大戦の時代を舞台にしたキプリングの家族の物語ですが、栄誉、地位、名声といった男性の知性が作り出した威光が、一気に闇に包まれていく様を、この時代に立ち上げることができればと思います。■眞島秀和 コメントまたとてつもなく高い壁が、目の前に現れました。稽古が始まるのはまだちょっと先ですが、今から楽しみです。なんてことは正直言えません。しかし、難しい事に挑戦できるのもこの仕事の醍醐味です。戦場に息子を送り出す父親という役を、今、演じる意味を感じながら、初めてご一緒する演出の上村さん、出演者、スタッフの皆様と一緒にこの作品をお届けします。頑張ります。■倉科カナ コメント今回、『ガラスの動物園』でご一緒させて頂いた上村さんはじめ、とても仲の良いマッシーこと、眞島さんとの夫婦役、体当たりしても受け止めてくださるという安心感があります!私が演じる戦争に息子を送り出した母親・キャリーという役的にも、お互いに静かにリングに上がり、静かに殴り合い、静かに血の涙を流しているようなイメージのある作品だったので、みんなで緻密に役を掘り下げ、板の上では、思い切りぶつけられるように稽古を重ねていけたらと思っています。ひとたび戦争となれば、人を殺す事が罷り通り、そして名誉になる。戦死しても英雄となる。名誉とは英雄とはなにか、今一度考えるべき事だな、と台本を読み強く思いました。戦争というものに対して、キプリング家の中でも意見が違う、きっと観てくださった方々も色んな意見があると思います。正しいや間違いという事でなく、一緒に考えてみるきっかけになれば良いなと思います。■前田旺志郎 コメント舞台を何度も拝見した事がある上村さんからの演出を受けられる事に、稽古前の今から緊張とワクワクで興奮しております。今回、僕がやらせていただくジョンという役は、戦地に出て戦う事に憧れを持つ青年です。家族からのプレッシャーを感じながら、それでも戦地へ行き、家を出たいと強く思っています。ジョンは本作のテーマである親子愛や、戦時中の価値観のぶつかりを担うとても重要な役どころだと感じております。それだけの大役なので、見ていただく皆様にジョンという人間を強く印象づけられるように、この役を大切に演じていきたいなと思います。皆様の心に残るような舞台になるよう全力で努めますので、是非ご覧ください。■夏子 コメント戯曲『マイ・ボーイ・ジャック』は『ジャングル・ブック』を生み出した作家ラドヤード・キプリングが残した詩をもとにうまれた、家族の物語です。長女を病で失い、息子を戦争で失ったラドヤード・キプリング。自然的な死と悲人道的な死を経験したキプリングの作品は、読めば読むほど、そこにはジャックの死以外にも、長女ジョセフィンへの想いも複雑に絡んでいるように思いました。私の演じる、次女エルシーは姉と弟を亡くしています。大人と子供の狭間の少女は、父親を愛する気持ちと戦争を肯定した父親への不信感に大きく揺れたはずです。エルシーのセリフひとつひとつは誰よりも素直で、その素直さが胸に刺さります。そんなエルシーを、これから稽古で見つけていければと思います。<公演情報>舞台『My Boy Jack』作:デイヴィッド・ヘイグ翻訳:小田島則子演出:上村聡史出演:眞島秀和、倉科カナ、前田旺志郎、夏子、佐川和正、土屋佑壱、小林大介東京公演:10月7日(土)~22日(日) 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA福岡公演:10月28日(土) ・29日(日) キャナルシティ劇場兵庫公演:11月3日(金・祝) ~5日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール愛知公演:詳細は後日発表関連リンク公式サイト::
2023年05月25日『エンジェルス・イン・アメリカ』第一部「ミレニアム迫る」が、4月18日(火) に新国立劇場 小劇場で初日を迎えた。本作は、新国立劇場の芸術監督・小川絵梨子が就任とともに打ち出した支柱のひとつ「演劇システムの実験と開拓」として、すべての出演者をオーディションで決定する「フルオーディション企画」の第5弾。1991年の初演以来世界中で上演されてきたトニー・クシュナーの名作で、エイズを発症したゲイの青年・プライアーを中心に、人々が懸命に前に進もうとする姿を天使の登場などファンタジーの要素も織り交ぜながら描く群像劇だ。演出にはフルオーディション第3弾『斬られの仙太』を手がけた上村聡史を再び迎え、書類選考を含め約1カ月にわたるオーディションを経て選ばれた8名のキャストが出演する。(奥)水夏希(手前)岩永達也(左)山西惇(右)坂本慶介第一部「ミレニアム迫る」では、8名のキャストが複数の役を演じ分け、上演時間約3時間30分をエネルギッシュに駆け抜けた。なお本日4月19日(水) からは第二部「ペレストロイカ」が幕を開ける。■演出:上村聡史 コメント「劇場が一体となって旅をしている」という気持ちです。8名の俳優の表現とお客様の反応が、共に熱気を帯びながら、目的地に向かって駆け抜けていく感覚を初日の舞台に覚えました。エイズ、レーガン政権などと1980年代のニューヨークが舞台となっていますが、改めて「今」を語る作品となりました。8時間という上演時間に尻込みするかもしれませんが、演出も演技もあっという間に時間が過ぎていくような変化の醍醐味に満ち溢れています。是非、劇場で体験していただけたら何よりです。撮影:宮川舞子<公演情報>『エンジェルス・イン・アメリカ』第一部「ミレニアム迫る」 第二部「ペレストロイカ」4月18日(火) ~5月28日(日) 新国立劇場 小劇場作:トニー・クシュナー翻訳:小田島創志演出:上村聡史出演:浅野雅博、岩永達也、長村航希、坂本慶介、鈴木杏、那須佐代子、水夏希、山西惇愛知公演:6月3日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール兵庫公演:6月10日(土) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール公式サイト:
2023年04月19日4月18日(火)より新国立劇場小劇場にて『エンジェルス・イン・アメリカ』が開幕する。二部作であるこの作品は各4時間ずつ、合わせて上演時間8時間にも及ぶアメリカ演劇史に名を刻む大作。1980年代のニューヨーク、同性愛とエイズや薬物依存、それぞれに深刻な悩みを抱えた3組のカップルを中心に物語が展開してゆく。演出は、『斬られの仙太』に続いて二度目のフルオーディション企画に挑むこととなる上村聡史。『エンジェルス・イン・アメリカ』の上演は、上村からの提案だったという。「20代前半でこの作品に出会ったのですが、初めて見たときに8時間があっという間だったんです。スピーディな展開の中でいろんなことが起きる、その疾走感に感動した。コロナ禍を経て、今までの価値観を見つめ直せるかというこの作品の普遍性が今こそビビッドに伝わるんじゃないかと」(上村)全キャストをオーディションで決めるこの企画に、「ずっと参加したいと思っていた」という水 夏希が応募。最初は薬物依存の女性・ハーパー役を希望していた。「最初のオーディションでハーパー役を演じたら、上村さんが『天使役もやってもらえますか?』、次には『浮浪者役も』と、別の芝居の稽古期間中でしたが、必死にセリフを詰め込んで結局3役を演じました」(水)「ハーパー役のアプローチも面白かったんだけれど、水さんの立ち姿、動き、声を見ているうちに『この存在感は天使だな』と」(上村)今回は小田島創志による新訳で挑む。昨年夏にキャストたちは3日間かけて本読みを行い、そこでの“声”を元にブラッシュアップした上演台本ができあがっているという。「脚本を読めば読むほど、発見があるんです。今朝も登場人物について新しい気づきがあった。目に見えない宝がいっぱい隠されている作品だと思います。その宝を、観客の皆さんに気づいていただけるように演じなければ」と水が言えば、上村も「あらすじはもちろん変えられないけれど、それに縛られすぎず、稽古場での発見や遊びをどんどん取り入れていきたい。それが舞台の熱量になると思います」と返す。「2、3時間という公演時間はもちろんちょうどいいとは思います。でも、人間の在り様を見るのに本当に必要な時間を考えたら、2時間で足りるの? という捉え方もあって。長い時間をかけて俳優が演じる生き様を見るのも時には良いと思います。8時間を8人で演じる、そのオーケストラを楽しんでください」(上村)8人のキャストとともに、8時間かけて作品の中にある宝を探すのは、人生で幾度もない貴重な体験となりそうだ。取材・文:釣木文恵
2023年02月13日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、2022年12月6日(火)から2023年2月5日(日)まで、展覧会「上村淳之 文化勲章受章記念 こころの花鳥画 上村松篁・淳之展」を開催します。上村松篁、淳之の描く花鳥画は、私たちの日常の空間を絹や紙の上に再現するものではありません。そこに描かれているのは、画家のこころの中に創られた美しい世界なのです。二人は、鳥や花と共に在る世界、これこそが東洋画の本質であると、その世界を描き続けてきました。本展覧会では、松篁、淳之の作品、約90点の展示を通じて、それぞれのこころから創造された美しい世界を堪能していただきます。また、展覧会期間中、当館館長である上村淳之の令和4年度文化勲章受章を記念して、美術講演会や榊原吉郎氏(京都市立芸術大学名誉教授)との美術対談もあわせて開催するとともに、「四季花鳥図」をデザインした文化勲章受章記念ポストカードを入館者の皆さまにプレゼントします。詳細は別紙のとおりです。上村淳之「双鶴」平成9年(1997)上村松篁「兎1」昭和62年(1987)別紙■「上村淳之 文化勲章受章記念 こころの花鳥画 上村松篁・淳之展」1. 開催期間 2022年12月6日(火)~2023年2月5日(日)2. 主 催 公益財団法人 松伯美術館、産経新聞社3. 会 場 松伯美術館4. 休 館 日 月曜日(但し、1月9日(月・祝)は開館し、翌10日(火)は休館)5. 開館時間 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時00分まで)6. 入 館 料 大人〔高校生・大学生を含む〕820円、小・中学生410円・20名以上は団体割引(入館料1割引)・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引7. 展示作品数 約90点(下絵、素描を含む)8. 主な展示作品●上村松篁 「兎1」、「真鶴」、「雁金」、「白梅」ほか●上村淳之 「双鶴」、「飛鴨」、「白鷹」、「水辺の四季」ほか[特別展示]●上村松園 「人形つかい」「暮秋」「雪」* 展示作品は、都合により変更する場合があります。■入館者プレゼント「上村淳之 文化勲章受章記念ポストカード」の配布本展覧会開催期間中、ご入館の皆さまにお1人様1枚 「四季花鳥図」をデザインしたポストカードをプレゼントします。上村淳之文化勲章受章記念ポストカード館長 上村淳之による『美術講演会』の開催[事前申込による抽選制]日 時:1月14日(土)14時00分~15時00分場 所:松伯美術館 展示室座席定員:50名(座席指定)聴 講 料:無料、但し入館料が必要申込方法:往復はがきに次の事項を記入の上、申込み下さい。(1)1月14日 美術講演会 (2)郵便番号 (3)住所 (4)名前 (5)電話番号(6)参加希望人数(2名まで)申込締切:2022年12月21日(水)[必着]美術対談 上村淳之×榊原吉郎氏(京都市立芸術大学名誉教授)の開催[事前申込による抽選制]日 時:2月4日(土)14時00分~15時00分場 所:松伯美術館 展示室座席定員:50名(座席指定)聴 講 料:無料、但し入館料が必要申込方法:往復はがきに次の事項を記入の上、申込み下さい。(1)2月4日 美術対談希望 (2)郵便番号 (3)住所 (4)名前 (5)電話番号(6)参加希望人数(2名まで)申込締切:2023年1月17日(火)[必着]美術講演会、美術対談のお申込みは別々に必要です。講演会・美術対談申込先:松伯美術館〒631-0004 奈良市登美ヶ丘2-1-4 電話:0742-41-6666《参考画像》上村松篁「真鶴」昭和55年(1980)上村松篁「雁金」昭和57年(1982)上村淳之「飛鴨」昭和61年(1986)上村淳之「白鷹」平成13年(2001)上村淳之「水辺の四季」平成21年(2009)以 上 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月25日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」の上村淳之館長が2022年度文化勲章を受章しました。受賞を記念し、11月23日(水・祝)に、現在開催している展覧会「松伯美術館コレクション2022 本画と下絵から知る上村松園・松篁・淳之展」にて展示中の「四季花鳥図」をはじめとする自身の作品を上村淳之館長が解説します。また、本展覧会において、11月1日(火)から上村淳之館長の写真パネルコーナーを新たに展示室に設け、その歩みを紹介しています。松伯美術館では、次回展覧会「こころの花鳥画 上村松篁・淳之展」(2022年12月6日(火)~2023年2月5日(日)予定)以降も、上村淳之館長の文化勲章受章を記念して、さまざまな催事、取組みを実施していく予定ですので、詳細が決定次第、お知らせします。詳細は別紙のとおりです。別紙■ 上村淳之館長への花束贈呈セレモニーと館長による展示作品解説1. 日 時 2022年11月23日(水・祝)14時00分~2. 内 容 職員から館長への花束贈呈館長による四季花鳥図ほか現在展示中の作品解説写真パネル視察3. 会 場 松伯美術館 展示室14. そ の 他 参加無料(別途入館料が必要です)■ 上村淳之館長写真パネル展示(開催中)1. 開催期間 2022年11月1日(火)~11月27日(日)2. 会 場 松伯美術館 展示室13. 展 示 数 6点(上村淳之館長の30歳代から70歳代の写真)【今後の予定】■ 次回展覧会「こころの花鳥画 上村松篁・淳之展」[開催期間 2022年12月6日(火)~2023年2月5日(日)]・文化勲章受章記念として、上村淳之館長の作品を当初計画より展示数を増やして開催・入館者へ文化勲章受章記念ポストカードの無料配布・「文化勲章受章記念 美術講演会」の開催(2023年1月予定)・「文化勲章受章記念 美術対談」の開催(2023年2月予定)[対談相手(予定):榊原吉郎氏(京都市立美術大学名誉教授)]■ 2023年度 「文化勲章受章・卒寿記念特別展 上村淳之展」2023年に上村淳之館長が卒寿を迎えることから、文化勲章受章記念とあわせて特別展を開催します。・開催期間:2023年10月14日(土)~12月24日(日)(予定)・上村淳之館長の当館において初公開となる作品を含む他館所蔵作品を多数展示予定参考■ 現在開催中の展覧会について1. 名 称 「松伯美術館コレクション2022 本画と下絵から知る上村松園・松篁・淳之展」2. 開催期間 2022年9月6日(火)~11月27日(日)3. 主 催 公益財団法人 松伯美術館、読売新聞社4. 会 場 松伯美術館5. 休 館 日 月曜日6. 開館時間 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時00分まで)7. 入 館 料 大人〔高校生・大学生を含む〕820円、小・中学生410円・20名以上は団体割引(入館料1割引)・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引8. 展示作品数 約80点(下絵、素描を含む)9. 主な展示作品●上村松園 「虫の音」、「花がたみ」、「楊貴妃」、「月と花」(個人蔵)、「鼓の音」ほか●上村松篁 「狐」、「夕日」、「白木蓮」、「芥子」、「矮鶏」ほか●上村淳之 「四季花鳥図」(近鉄グループホールディングス株式会社 蔵)ほか* 展示作品は、都合により変更する場合があります。■ 新型コロナウイルス感染症予防・拡大防止のために当館では、新型コロナウイルス感染症予防・拡大防止のため、以下のとおり感染防止対策を講じるとともに、ご来館の皆様にも感染拡大の防止に向けたご協力をお願いしております。ご理解・ご協力くださいますようお願いいたします。【当館の対応】〇ミュージアムショップのカウンターは飛沫防止ビニールシートを設置します。〇入口に手指消毒用のアルコールを設置します。〇お客様対応スタッフは、マスクを着用して対応いたします。【ご来館の皆様へのご協力のお願い】〇発熱や風邪の症状のある方は、ご来館をお控えください。〇館内では、「マスクの着用」にご協力ください。〇館内では、なるべく会話はご遠慮ください。〇手指の消毒、手洗いにご協力ください。〇他の観覧者との距離を最低1m程度空けて展示をご覧いただきますようご協力ください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月10日演出・上村聡史、出演・戸次重幸、益岡徹による舞台『A・NUMBER』が、10月7日(金) に東京・紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて開幕し、舞台写真とキャストコメントが到着した。『A・NUMBER』は、現代イギリスで最も偉大な劇作家キャリル・チャーチルが手掛け、2002年にロンドン・ロイヤルコート・シアターで初演された話題作。マイケル・ガンボン、ダニエル・クレイブ、サム・シェパードら数々の名優が演じ、2022年にローレンス・オリヴィエ賞のリバイバル部門にノミネートされるなど、初演から20年経ったいまも注目を浴び続けている。私は誰なのか。不条理なものと未来的なもの、普段、親しんでいるものが突然砕けちる時、人は何を思うのか……。人間の尊厳と価値観を鋭く描き、親子という関係や自らの存在や価値と改めて向き合うような作品となっている。戸次重幸(C)岡 千里クローン技術が進み、人間のクローンをつくることは技術的には可能ながら、法的にはグレーゾーンにあたるという近未来を舞台に、自分がクローンであることを知った息子を戸次重幸が、亡くなった実の息子を取り戻したくて医療機関に息子のクローンをつくり出してもらったという父を益岡徹が演じる。益岡徹(C)岡 千里■戸次重幸 コメント私が演じる3人の息子たちは、遺伝子が同じでも性格が違って、益岡さん演じる父親とそれぞれが異なる親子関係になっています。僕自身、ある息子を演じているときに、父親だと思って接しているからこそ、声が大きくなるし、涙も出る。そういった部分がこの作品の魅力だと思います。益岡さん以外の人がソルターを演じることが想像できないぐらい、2人で一緒になって1シーン1シーンを作ってきた自信と自負があります。あと、膨大なセリフ量、かつ難解な芝居である『A・NUMBER』で、48歳の戸次重幸と66歳の益岡徹さんが役者の限界に挑戦していることも見どころかもしれません。お客様にとっても少し難しい内容かもしれませんが、何とか都合をつけて2回以上観て頂きたいです(笑)。それだけの価値がありますし、噛めば噛むほど味の出る、見れば見るほど理解が深まる作品になっています。紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAは客席と舞台の距離も近いので、舞台を肌で感じに来てください。■益岡徹 コメントどんな舞台でも初日は独特な気持ちになるもので、わくわくとか、お客さんの前で初めて演じることへの“おののき”みたいなものは付き物だと思うんですけれども、登場人物がふたりで、どのシーンもふたりで構成されていることもあり、緊密かつ濃密な稽古期間でした。最初は、もっと深淵なところに劇のポジションがあると思っていたんですが、意外に身近な人間が起こしてしまうこと、例えば判断ミスや愚かなところ、すぐお金のことを考えてしまうとか、そういった面白さも徐々に感じています。会話劇ならではの動きではない感情のダイナミズムがある作品ですし、戸次さんが演じる3人の息子たちが全く違うところにも作劇的な面白さがあります。親や遺伝子は一緒でも環境やいろんなことが違うとこんなにも人間は変われる自由があるということも感じますし、仮に最新技術で作られたクローンであっても、人間の可能性、環境によって自分を変えられる、飛び越えることができるんだなっていう、そういった広くて大きい節理を感じる部分もある作品です。<公演情報>『A・NUMBER』作:キャリル・チャーチル翻訳:浦辺千鶴演出:上村聡史出演:戸次重幸 / 益岡徹【東京公演】2022年10月7日(金)~16日(日) ※全16ステージ(予定)会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAチケット料金:全席指定 7,500円(税込)/ U25チケット 3,500円(税込) ※未就学児入場不可問合わせ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)【名古屋公演】2022年10月21日(金) 18:15 開場 / 19:00 開演会場:青少年文化センター(アートピア)チケット料金:全席指定 7,500円(税込)※未就学児入場不可問合わせ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)【仙台公演】日程2022年10月23日(日) 16:30 開場 / 17:30 開演会場:電力ホールチケット料金:全席指定 7,500円(税込)/ U25チケット 5,500円(税込)※未就学児入場不可問合わせ:キョードー東北022-217-7788(平日13:00~16:00 / 土曜日10:00~12:00)【札幌公演】2022年10月26日(水) 12:15 開場 13:00 開演 / 17:45 開場 18:30 開演会場:共済ホールチケット料金:全席指定 8,000円(税込)/ U25チケット 3,500円(税込)※未就学児入場不可問合わせ:道新プレイガイド0570-00-3871(10:00~17:00日曜定休)【兵庫公演】日程:2022年10月29日(土) 11:30 開場 12:00 開演 / 14:30 開場 15:00 開演会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールチケット料金:A席 5,000円(税込)/ B席 3,000円(税込)※未就学児入場不可問合わせ:芸術文化センターチケットオフィス0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休み ※祝日の場合翌日)【ライブ配信】リアルタイム配信日:10月14日(金) 18:00公演アーカイブ配信:10月14日(金) 22:15~16日(日) 23:59※配信開始時間は変更となる場合がございます。チケット料金:3,000円(税込)公式サイト::
2022年10月08日上村聡史が演出を手掛ける舞台『野鴨-Vildanden-』が9月3日、東京・世田谷パブリックシアターにて開幕した。“近代演劇の父”と称されるノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンが1884年に発表した代表作。主演を務める藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)が取材に応じ、「この劇場、イプセンの作品、上村さんの演出とすべてが初めて。挑戦させていただける環境があることがありがたい」と背筋を伸ばした。4年振りのストレートプレイとなり、「長い時間の会話劇ですが、昨日は台詞を飛ばす夢を見ました」と緊張した表情を浮かべ、「もし正夢になったら、ぜひフォローをお願いします」と共演陣にお願いする場面も。また、訃報が伝えられた俳優の古谷一行さんとは、ドラマでの共演経験があり「貫禄もありますし、最初は怖い方なのかと思ったが、実際はチャーミングで優しい方。お寿司屋さんにも連れて行ってくださった」と思い出を振り返り、「2年くらい前には『また共演できそうだ』とメールをいただいたが、その後体調を崩されたようで。さみしい気持ちはとても大きいですけど、今はゆっくり休まれてください」と故人を偲んだ。『野鴨-Vildanden-』は理想を追い求め、真実こそが正義だと信じてやまない“正義病”の主人公・グレーゲルスの姿を通して、自己欺瞞によって自らを守ろうとする人間の弱さや、独りよがりの正義を振りかざす愚かしさを描き出す。舞台『野鴨-Vildanden-』プレスコールより「正義感を振りかざすタイプは、上位に来るくらい苦手ですけど、自分も無意識にそうすることはあるだろうなと。演じていて、難しいですけど、楽しさもあります」と語り、「現代に通じるテーマですし、繊細なお芝居なので、ドキドキと興奮と怖さが入り交じっている。これからも、いろいろな可能性を信じ、表現を続けながら、(自分の)新たな一面を見てみたい」と抱負を語った。取材会には藤ヶ谷をはじめ、共演する忍成修吾、前田亜季、浅野和之が出席した。藤ヶ谷について、忍成が「とても美しく、色気がある。舞台に立つとオーラが違う」と印象を語ると、前田は「通し稽古で『色気漏れ過ぎている』とダメ出しされていましたよね」と明かした。このやりとりに、当の藤ヶ谷は「(色気は)自分でコントロールできるものじゃないので(笑)。普段が100だとすれば、今回は20くらいに抑えている」と照れ笑い。浅野は「色気はね、ちょっと憎たらしいね(笑)」と話していた。取材・撮影・文=内田涼<公演情報>『野鴨-Vildanden-』作:ヘンリック・イプセン訳:原 千代海演出:上村聡史出演:藤ヶ谷太輔 / 忍成修吾 / 前田亜季 / 八幡みゆき伊達 暁 / 吉野実紗 / 山森大輔 / 齋藤明里 / 村上 佳大鷹明良 / 浅野和之【東京公演】公演期間:2022年9月3日(土)~18日(日)会場:世田谷パブリックシアターチケット料金:S席 11,000円 / A席 9,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可【兵庫公演】公演期間:2022年9月21日(水)~25日(日)会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールチケット料金:S席 11,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可
2022年09月03日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、9月6日(火)から11月27日(日)まで、展覧会「松伯美術館コレクション2022 本画と下絵から知る上村松園・松篁・淳之展」を開催します。本展覧会では、約2年ぶりの展示となる上村松園「花がたみ」「楊貴妃」をはじめとする当館所蔵の珠玉の作品の本画とともに、その下絵・縮図・素描をあわせて展示します。当館では、松園・松篁の下絵・縮図・素描など貴重な資料を多数保管しています。松園は、縮図で学んだものが身について、構図を選び取り、着物の柄まで細心の注意を払ってした下絵を作っています。それらを、本画とともに鑑賞することで、そこに込められた強い思い、後ろに流れる遠大な時間を感じることができます。また、松篁・淳之が、写生によって対象への理解を深め、心の中にイメージを育み、そして、構図を試行錯誤して下絵を作り、一つの作品に結実させていくさまを垣間見ることができます。一幅の宇宙に、理想の世界を生み出そうとした三代の制作の過程を展観します。詳細は別紙のとおりです。別 紙1. 名称 「松伯美術館コレクション2022 本画と下絵から知る上村松園・松篁・淳之展」2. 開催期間 2022年(令和4)9月6日(火)~11月27日(日)3. 主催 公益財団法人 松伯美術館、読売新聞社4. 会場 松伯美術館5. 休館日 月曜日(但し、9月19日(月・祝)は開館し、翌20日(火)は休館10月10日(月・祝)は開館し、翌11日(火)は休館)6. 開館時間 午前10時00分~午後5時00分(入館は午後4時00分まで)7. 入館料 大人〔高校生・大学生を含む〕820円、小・中学生410円・20名以上は団体割引(入館料1割引)・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引8. 展示作品数 約80点(下絵、素描を含む)9. 主な展示作品●上村松園 「虫の音」、「花がたみ」、「楊貴妃」、「月と花」(個人蔵)、「鼓の音」ほか●上村松篁 「狐」、「夕日」、「白木蓮」、「芥子」、「矮鶏」ほか●上村淳之 「四季花鳥図」(近鉄グループホールディングス(株)蔵)ほか* 展示作品は、都合により変更する場合があります。館長 上村淳之による『美術講演会』の開催 [事前申込による抽選制]1.日時:10月15日(土)14時00分~15時00分2.場所:松伯美術館 講義室3.定員:30名4.聴講料:無料、但し入館料が必要5.申込方法:往復はがきに次の事項を記入の上、申込み下さい。(1)郵便番号(2)住所(3)名前(4)電話番号(5)参加希望人数(お申込み者ご自身と同伴者1名、計2名まで)6.申込先:松伯美術館〒631-0004 奈良市登美ヶ丘2-1-4 電話:0742-41-66667.申込締切:9月30日(金) 当日消印有効※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため立席での聴講はできません。※今後の新型コロナウイルスの感染状況等により、中止になる場合があります。【参考】新型コロナウイルス感染症予防・拡大防止のために 以 上 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年08月24日演出・上村聡史、出演・戸次重幸、益岡徹による舞台『A・NUMBER』(ア・ナンバー)が、今秋東京、名古屋、仙台、札幌、兵庫にて上演されることが決定した。『A・NUMBER』は、現代イギリスで最も偉大な劇作家・キャリル・チャーチルが手掛け、2002年にロンドン・ロイヤルコート・シアターで初演された話題作。クローン技術が進み、人間のクローンを作ることも技術的には可能ながら法的にはグレーゾーンにあたるという近未来を舞台に、自分が実はクローンだったと知った息子と父の対話を通じて、現代社会が抱える問題と自らの真実と向き合わざるを得なくなった一人の男の物語を描く。これまでマイケル・ガンボン、ダニエル・クレイグ、サム・シェパードら数々の名優が演じ、2022年にはローレンス・オリヴィエ賞のリバイバル部門にノミネートされたことでも話題となった。本戯曲に挑むのは、第29回読売演劇大賞で最優秀演出家賞を受賞した上村聡史。出演は、自身が所属する演劇ユニット=TEAM NACSをはじめ、舞台、映画、ドラマ、バラエティーなどで幅広く活躍する戸次重幸と、近年『オスロ』『ザ・ドクター』といった話題作が続く益岡徹。話の軸となる息子のバーナードを戸次が、父のソルターを益岡が演じる。■演出 上村聡史 コメント『羊のドリー』が話題になったのは四半世紀ほど前、イギリスを代表する劇作家キャリル・チャーチルの本作も2002年に発表されて以降、多くの国で上演されてきました。科学技術の倫理が際立つテーマもさることながら、戸次重幸さん演じる声・顔・姿が全く同じの三人の男と、益岡徹さん演じる真実を握る男との、クライムサスペンスの様相を帯びながら展開する会話の応酬や、演劇的な仕掛けも、本作の見どころになるでしょう。そして、今再び上演する面白さは、「何によって、誰によって、何者であるかを定義されるのか」という視点に尽きます。果てして今この時代に、性や人種、究極的には人間であることを、我々は定義していくことが可能なのか…。多様的な広がりを見せる今とこれからにおいて、“アイデンティティ”を巡る悲喜交々をご堪能いただければと思います。■戸次重幸 コメント尊敬している益岡徹さんとの二人芝居というお話を頂き、ぜひやりたいと即答いたしました。演出の上村さんとは初めてお会いするので、期待や不安もありますが、私は褒められて伸びるタイプなので、お手柔らかにお願いしたいです(笑)。二人芝居の登場人物が二人とは限らない、ということは今の段階で言ってもいいと思うのですが、それぞれが全く異なるキャラクターなので、とても面白い作品になると思います。さらに膨大なセリフ量も見どころの一つになりますので、ぜひご期待ください。上演時間は70分ほどなので、気づいたら終わっていた、というようなことになるかもしれません。私の大好きなSFの要素も入っていますし、難しいことを考えずに、お気軽に劇場に来て頂けたら幸いです。■益岡徹 コメントイギリスでの上演時間が約50分で出演者が二人と聞いてコンパクトなイメージを持ちましたが、読んでみるとなかなか難しい芝居だなというのが第一印象でした。文明の中で進化した生命に関する技術や研究は、人の幸せのために重ねてきたものだと思うんですが、戦争を通して発展したものもあり、時に開けないほうが良かったような箱まで開けた部分があります。この作品で描かれる人の命の問題も、「そんなことをしてよかったんだろうか」ということを感じる内容になっているのではないかと思います。ただ、父も息子も科学者ではないし、論理的に優れているわけでもなく、我々と同じような人物なんです。彼らをどう演じることで作家が作品で伝えたかったことを伝えられるのか、演出の上村さんと考えていきたいと思います。<公演情報>『A・NUMBER』作:キャリル・チャーチル翻訳:浦辺千鶴演出:上村聡史出演:戸次重幸 / 益岡徹【東京公演】※全16ステージ(予定)2022年10月7日(金) ~16日(日) 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA■チケット料金全席指定:7,500円(税込)U25チケット:3,500円(税込)※未就学児入場不可■一般発売日2022年8月6日(土) 10:00~■問い合わせ:サンライズプロモーション東京0570-00-3337(平日12:00~15:00)【名古屋公演】2022年10月21日(金) 青少年文化センター(アートピア)【仙台公演】2022年10月23日(日) 電力ホール【札幌公演】2022年10月26日(水) 共済ホール【兵庫公演】2022年10月29日(土) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール※詳細は後日発表公式サイト:
2022年06月28日上村聡史演出の舞台『野鴨-Vildanden-』が、東京は2022年9月3日(土)から18日(日)まで世田谷パブリックシアターにて、兵庫は9月21日(水)から25日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて、上演されることが決定した。主演は、藤ヶ谷太輔が務める。本作は“近代演劇の父”と称されるノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンの代表作。イプセンは、19世紀ヨーロッパで主流とされていた行きすぎた厳格さや節制を美徳とする偽善的な社会観念を批評し、悪に立ち向かう高潔さを描いた勧善懲悪が期待されていた当時の演劇に革命をもたらした人物とされている。そんな彼が1884年に発表した本作は、納屋を“嘘”、外の世界を“真実”、そして“野鴨”を人間に例えることで、自己欺瞞によって自らを守ろうとする人間の弱さや、独りよがりの正義を振りかざす愚かしさを見事に描き出し、珠玉の名作といわれている。演出を務めるのは上村聡史。観客の想像力を刺激する演出とともに、物語のもつ命題にどのように迫るのかが注目される。そして、理想を追い求め、真実こそが正義だと信じてやまない“正義病”の主人公・グレーゲルスを藤ヶ谷が演じる。アイドル活動に留まらず、俳優として舞台・映画・ドラマで活躍し続ける藤ヶ谷は、2018年の舞台『そして僕は途方に暮れる』で、平凡な青年が突如、孤独と絶望を経験していくという難役に挑み、静かな中にも圧倒的なエネルギーを舞台上で放ち強い印象を残した。それから4年振りのストレートプレイ挑戦となる今作では、理想を追求するグレーゲルスをどのように演じるのか、歴史的名作戯曲に初めて挑む藤ヶ谷の新境地が期待される。また、妻と娘に恵まれ幸せに暮らしているグレーゲルスの幼なじみ・ヤルマールを、これまで出演した数多くの映画・ドラマで個性的な役柄を怪演し評判を呼んできた忍成修吾が、豪商ヴェルレと関係のあった過去を持つヤルマールの妻・ギーナを、数々のドラマ・舞台で活躍し、上村の舞台には3度目の出演となる前田亜季が、ヤルマールとギーナの娘・ヘドヴィクを、舞台を中心に活躍しNODA・MAPやこまつ座の公演で演技力を培ってきた八幡みゆきが演じる。そして、エクダル老人と過去に確執があるグレーゲルスの父・豪商ヴェルレを、長年演劇界を牽引し続け、多くの演出家から熱い支持を受けるベテラン俳優・大鷹明良が、軍の元中尉という過去の栄光から一転、今は落ちぶれてしまったヤルマールの父・エクダル老人を、舞台はもちろん映画・ドラマと数多くの話題作で視聴者に鮮烈な印象を与えている名バイプレーヤー・浅野和之が演じる。上村は上演にあたって、「藤ヶ谷さんの頭の回転の速さ、シャープな立ち姿、クールでありながらもユーモアに満ちた感性におおいに頼らせていただき、ただの“狂気”だけで片付けることのできない、今の私たちの中にある「執念」をしっかりと描いていきたいと思います」と語り、主演の藤ヶ谷も「名作なので、もちろんプレッシャーもありますが、怖がらず飛び込んでいければ、と今は思っています」と意気込みを語っている。なお、チケットは東京公演が7月23日(土)AM10:00〜、兵庫公演が7月30日(土)AM10:00〜発売となる。上村聡史・藤ヶ谷太輔【コメント全文】「チャンスに巡り合えたことが嬉しいです」<コメント全文>演出:上村聡史“近代演劇の父”と言われるイプセンの『野鴨』は、わかりやすく組み立てられた筋立てながらも、貧しさの中での幸福の意味や、信念と孤独の葛藤といった現代人にも通じるテーマが明快で、決して古びない物語性を感じます。また登場人物が、ある瞬間かなり大胆な行動を起こすあたりに劇的な魅力があり、それを演じる俳優の醍醐味を想像すると一層の面白さがあります。そしてその姿は、儚くも見えれば、笑えてしまうような場面が多々あり、『野鴨』は、まさにお芝居の宝石箱のような作品です。イプセンが140年程前に創作した“グレーゲルス・ヴェルレ”というキャラクターも中々な人物で、今の時代にもある自粛警察やバッシングにも似た「独善的な正義」を、家族や親友、そして子供にまでふりかざし、三日間の物語時間を暴走します。その暴走は、まさしく心理ホラーといっても過言ではないくらいのスリリングさがあるでしょう。そんなヤバい男を、藤ヶ谷太輔さんと共に創っていくのですが、藤ヶ谷さんの頭の回転の速さ、シャープな立ち姿、クールでありながらもユーモアに満ちた感性におおいに頼らせていただき、ただの“狂気”だけで片付けることのできない、今の私たちの中にある「執念」をしっかりと描いていきたいと思います。主演:藤ヶ谷太輔お芝居をすること、表現をすることが大好きなので、まずはそういった環境を与えてくださり、チャンスに巡り合えたことが嬉しいです。名作なので、もちろんプレッシャーもありますが、怖がらず飛び込んでいければ、と今は思っています。僕が演じるグレーゲルスは、“正義病”と言われるくらい正義感が強く、それが裏目に出てしまう役でもあります。彼の信じる正義が物語に大きく関わるのですが、きっと観てくださるお客さまもどこか他人事とは思えないと感じていただけるはずです。演出の上村さんは、以前作品を拝見したことがあり、空間の使い方や言葉の届け方がとても素敵な印象がございます。また、上村さんと一緒にお仕事をしたことがあるA.B.C-Zの河合郁人くんからは、お芝居を一緒に考えてくださる演出家さんだと伺いました。僕も先日お会いして色々とお話させていただく中で、すでにもう信頼を置いています。この作品は、「真実」「嘘」「正義」がキーワードで、現代に通ずることがたくさんあります。お客さま自身にも観て、感じて、考えていただけることがたくさんあると思いますので、僕もしっかりそれを演じ届けられるように頑張ります。ぜひ、劇場にいらしてください。【公演概要】『野鴨-Vildanden-』作:ヘンリック・イプセン訳:原 千代海演出:上村聡史出演:藤ヶ谷太輔忍成修吾前田亜季八幡みゆき伊達 暁 吉野実紗山森大輔齋藤明里村上 佳大鷹明良浅野和之【東京公演】公演期間:2022年9月3日(土)~18日(日)会場:世田谷パブリックシアターチケット発売日:7月23日(土)AM10:00~チケット料金:S席 11,000円 / A席 9,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可【兵庫公演】公演期間:2022年9月21日(水)~25日(日)会場:兵庫県立芸術文化センター阪急中ホールチケット発売日:7月30日(土)AM10:00(兵庫公演)チケット料金:S席 11,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可
2022年05月25日新規事業コンサルティング合同会社(本社:東京都豊島区、代表社員:上村 充弘)は、ヘルステック領域に専門家の知見が活用出来るヘルステックコンサルティングサービスを2022年4月4日(月)より提供いたします。上村 孝司氏■今回のサービスの3つの特徴1. RIZAP監修者 上村 孝司氏の専門家知見を活かした新規事業の企画立案2. 専門家の知見をもとにした事業成功戦略の策定3. 専門家の知見をもとにした成長戦略の策定■ヘルステックコンサルティングサービス誕生の背景近年の健康ブーム、また生涯健康年齢の向上が叫ばれる中、ヘルステック分野の新規事業のお問い合わせが増えております。健康分野についてより専門家の知見に基づき、よりビジネスの成功にコミットを行うためRIZAP監修者であり、体育科学の専門家である上村 孝司(博士 体育科学)氏の知見を活用する、新規事業コンサルティングサービスを提供することとなりました。■ヘルステックコンサルティングサービスの使い方・利用シーン1. 専門家の監修のもとデータに基づいた新規事業創出2. 新規事業の企画における専門家助言3. 新規事業における専門家監修■「ヘルステックコンサルティングサービス」価格●タイムチャージ型:1時間 110,000円(税込)●プロジェクト型 :別途お見積もり●監修 :別途お見積もり■上村 孝司氏について上村 孝司(かみむら・たかし) 博士 体育科学体育系大学・大学院修了後、複数の大学で学生への教育活動とスポーツ関連の研究活動に携わりつつ、スポーツ現場でのコーチングを行う。現在は大学での講師、フィットネス系企業のアドバイザー、コーチングセミナー等を行う。スポーツ現場や教育現場で培ったノウハウ、コーチング、カウンセリング、マネジメント等の理論と実践を用いて、様々な業種・職種へのコーチングやコンサルティング等を行う。主な実績:・パーソナルトレーニングジム RIZAP監修・女性専用フィットネス WELSYS監修・SMCC株式会社 研究提携■新規事業コンサルティング合同会社についてスタートアップから大企業まで数々の新規事業を成功させてきた代表の上村 充弘が自身の成功体験を体系化し各企業の新規事業プロジェクトに提供するため、2022年1月に設立した独立系コンサルティング会社。得意領域は、企業が持つ様々なアセット(コンテンツ)と世の中にあるものを掛け合わせた新規事業創出。【会社概要】会社名 : 新規事業コンサルティング合同会社所在地 : 東京都豊島区南大塚2-11-10 ミモザビル3階代表者 : 代表社員 上村 充弘設立 : 2022年1月URL : 事業内容: 新規事業コンサルティング事業【お客様からのお問い合わせ先】e-mail: info@newbusiness-consulting.com 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年04月04日近鉄グループの文化事業である「松伯美術館」では、3月21日(月・祝)から6月12日(日)まで、展覧会「歩々清風ー日本画家 上村松園・松篁・淳之三代の歩みー」を開催します。「歩々清風」とは、上村松篁が画家として歩んできた自らの道に思い悩んだ際に、その道が正しい道であったと確信することができた、ある禅の老師の言葉です。明治から令和まで続く、上村松園・松篁・淳之と三代にわたる日本画家の画業を辿ると、激動の時代の中であっても、一人の作家として貫いた絵画世界からは、時代を超えて今なお強いメッセージが感じられます。時代に流されることなく普遍の美を追求し、独自に歩々清風の道を歩み続けた三代の画業を展覧します。上村松篁「春」上村松園「花見」上村松篁(1902~2001)は少年時代に「道というものは生命より尊いものだ」という言葉から、自分にとっての一筋の道は絵の道だと心に決め花鳥画家を志し、制作を続けてきました。一方で自分の歩いてきた道は正しい道だったのか、思い悩みます。しかし八十をすぎた頃、ある禅の老師から「道を歩くときは 歩々清風 の歩き方でなくてはならない」という言葉に、自分の道は少なくとも濁風は吹いていなかった、と初めて自信がわいてきたと語っています。本展では、当館では約2年ぶりの展示となる上村松園の「花見」をはじめ、松篁、淳之の作品を通じて上村家三代の画業の歩みを紹介します1. 名 称 「歩々清風―日本画家 上村松園・松篁・淳之三代の歩み―」2. 開催期間 2022年3月21日(月・祝)から2022年6月12日(日)3. 主 催 公益財団法人 松伯美術館4. 会 場 松伯美術館5. 休 館 日 月曜日6. 開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)7. 入 館 料 大人〔高校生・大学生を含む〕820円(730円)小・中学生410円(360円)※( )内は前売り料金。前売り券は近鉄駅営業所、JTB ホームページで販売。・20名以上は団体割引(入館料1割引)・障がい者手帳のご提示によりご本人と同伴者1名まで入館料2割引8. 展示作品数 約50点9. 展示作品●上村松園「花見」明治43(1910)年「娘」大正15(1926)年「新蛍」昭和7(1932)年●上村松篁「春」昭和12(1937)年「蓮」昭和56(1981)年「春輝」昭和59(1984)年●上村淳之「春宵」平成10(1998)年「月汀」平成10(1998)年「四季花鳥図(春・秋)」平成10(1998)年 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月11日2022 / 2023シーズン演劇『エンジェルス・イン・アメリカ』の全てのキャストが決定した。本作は、毎シーズンに一本、全キャストをオーディションで選考、上演する企画の第5弾。演出に上村聡史を迎え、昨年10月25日より公募を開始、1,600通近くの応募の中から、11月の書類選考を経て、12月に一次選考、二次選考を行い、すべての出演者が決定した。ロイ・コーン役に山西惇、ジョー役に坂本慶介、ハーパー役に鈴木杏、ルイス役に長村航希、プライアー役に岩永達也、ハンナ役に那須佐代子、ベリーズ役に浅野雅博、天使役に水夏希がキャスティングされた。《決定キャスト》(台本順)ロイ・コーン:山西惇ジョー:坂本慶介ハーパー:鈴木杏ルイス:長村航希プライアー:岩永達也ハンナ:那須佐代子ベリーズ:浅野雅博天使:水夏希<演出家・上村聡史より>『エンジェルス・イン・アメリカ』はかねてより演出したい作品でした。しかし、本作品は1980年代という時代を色濃く反映しているため、その上演のタイミングが非常に難しいと思っていました。しかし、世界の不寛容と分断が進む中、そして新型コロナウィルスという不安に、未来が包まれている今、まさしく今上演すべき作品だと思いました。このオーディション企画では、二度目の演出ということもあり、同じ目的に向かう同志が集まる創作は、作品に高い求心性を持ち、主題を投げかける力が強くなるため、本作はこの企画と相性が最適だと践みました。変化が求められるこの時代に、戯曲のテーマでもある“変化・変革”を軸に、生きることと愛することを時に真摯に、時に軽妙に演じられた皆さんの気概に、感謝が尽きません。その上で、出演者8名を決定させていただきました。日本人の我々にとっては、理解するのが困難な文化の違いや、言葉の裏の意味や皮肉が交じった会話が多いこの高度な戯曲に、果敢にご応募いただいたこと、この熱量に、私は日本の表現者、演劇人の可能性を感じました。 そして、その熱量を受け、本作品の創作にいっそう精進していきたいと思います。<演劇芸術監督・小川絵梨子より>『エンジェルス・イン・アメリカ』のオーディションにご応募くださった方々、そして長期に渡るオーディションにご参加下さった方々に厚く御礼申し上げます。ご応募下さった皆様お一人お一人に、この度の作品に興味を持ってくださったこと、そして多大なるエネルギーと時間と想いをオーディションに向けて下さったことに心より感謝申し上げます。オーディションを通して皆様とこうして出会う機会を頂けたことは、我々劇場にとりましても、参加する演出家の方々にとりましても大変に大きな財産です。また、本企画の過去4回の中にはオーディションでの出会いから、当劇場の作品か否かに変わらず、また違う作品にてご一緒させて頂く機会も少なからず生まれており、本企画を続けていく上で励みともなっております。フルオーディション企画第5弾となる『エンジェルス・イン・アメリカ』は、戯曲が二部作ということもあり、稽古と公演期間でそれぞれ約二ヶ月間、合計で約四カ月の長期プロジェクトとなります。公演時間も一部と二部を合わせると7時間を超え、これまでの本企画の中で一番の大作ですが、必ずや素晴らしい舞台になると思います。ぜひ、本企画にご興味を持って下さった皆様にご覧頂くことができましたら大変に有り難く存じます。このフルオーディション企画はこの先も続いて参りますが、本劇場でどなたでも参加して頂けるオーディションでのキャスティングの作品を更に増やしていく予定です。オーディションで作品を作ることの豊かさや、その意義を探究しつづけて参りますので、またご興味を持って下さったら幸いに存じます。どうかこれからもよろしくお願い申し上げます。 重ねて、この度のオーディションにご興味を持ってくださいました皆さまに深く御礼申し上げます。演劇『エンジェルス・イン・アメリカ』公演概要会場:新国立劇場 小劇場公演日程:2023年4月上旬~5月末予定作:トニー・クシュナー翻訳:小田島創志演出:上村聡史出演:浅野雅博 岩永達也 長村航希 坂本慶介 鈴木杏 那須佐代子 水夏希 山西惇芸術監督:小川絵梨子主催:新国立劇場一般発売日:未定 / 料金:未定キャスト発表ニュース: チケットに関する問い合わせ:新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999 (10:00~18:00)
2022年02月07日12月12日(日)より東京・シアタークリエほかで上演される『ガラスの動物園』の稽古場を取材した。1930年代、大恐慌下のアメリカに生きる家族を描いた『ガラスの動物園』は、テネシー・ウィリアムズの出世作にして、アメリカ文学の最高峰とも称される戯曲。1945年のブロードウェイ初演以降世界中で繰り返し上演され、のちの演劇・文学作品にも大きな影響を与えたこの作品を、今回は上村聡史の演出、岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れいの出演で上演する。物語はトム・ウィングフィールド(岡田将生)の回想から始まる。トムはこの物語は追憶の劇だと宣言する。そう語る姿はくたびれた風情だ。しかしどこか甘い香りが匂い立つようで、それは郷愁の甘さに加え、岡田自身の持つ少し悲し気で優しい雰囲気がそうさせるのだろう。バンドネオンが奏でる物悲しいBGMとトムの独白が、閉じられた、息苦しい、しかし懐かしい家の中に観る者を誘っていく。麻実れいウィングフィールド一家の住むアパートの中には、アンティークの調度品が設えられ、舞台中央の机の上にはガラス細工の動物が置かれている。父親は16年前に家を出ていったっきり。この家の空気を司っているのは母親のアマンダ(麻実れい)だ。南部のお嬢様育ちのアマンダはかつての栄華を未だに忘れられず、子どもたちを無意識のうちに支配しようとしている過干渉な母親。すべてにおいて大げさで、芝居がかっているが、麻実は“芝居がかっているのに、リアリティがある”という人物を演じるのに長けている。そしてこの一家を覆う一種病的な空気を生み出しているのがアマンダであるのが一瞬で伝わる求心力。なのにチャーミングさもチラリと覗くところはさすがだ。倉科カナ空気を司るのがアマンダなら、一家の要は娘のローラ(倉科カナ)だ。脚に障害があることから極度に内向的、ガラス細工の動物を大切にしている娘。母アマンダが極端に可愛がり、かつて自分のもとに数多くの青年紳士の来訪があったように、ローラの元にもそんな紳士がやってくることを期待している。家族の……というより、アマンダの行動原理がすべて「ローラのために」である分、負担はトムの両肩にのしかかってくるわけだが、一方で一家の緩衝材になっているのもローラの優しさだ。倉科のローラからまず伝わってくるのは、そんな優しさ。倉科の可憐さと相まって本番の舞台ではさらに繊細なローラになるに違いない。岡田将生いびつな家族がなんとか破綻せずに保っているのは、やはりお互いへの愛ゆえなのだろう。岡田、麻実、倉科の3人は自身の感情を爆発させた瞬間、ぱっと罪悪感が広がるような、そんな繊細な感情を巧みに紡いでいく。演出によってはこの登場人物たちがどうしようもなく自分勝手に思える場合もあるのだが、上村演出版は、どのキャラクターも息苦しさと相手への愛情の間で葛藤しており、痛々しく悲しい。しかし綻びは少しずつ大きくなる。ずっと自分を抑えてきたトムが、この家には何一つ自分の自由になるものはないと嘆くシーンの岡田の悲痛さは胸に迫るものがある。竪山隼太取材できたのは1幕のみだったが、このあと2幕になると、危ういバランスで保たれていた家族は、ひとりの青年――ジム・オコナーの来訪によって大きく揺れる。アマンダからローラのために知り合いの紳士を紹介してくれと懇願されたトムが連れてきたジムは、アマンダの期待する“ローラの青年紳士”となりえるのか。現実世界からの使者・ジムを演じるのは竪山隼太。1幕では幻想の紳士として印象的に佇んでいた竪山が、どんな“現実の青年”になるのだろう。そしてそれぞれの抱く期待や痛みがさらに増幅される2幕で、演出の上村がどんなところにフォーカスを当てるのかも楽しみである。ただ、1幕を観た感触では、上村演出は家族に対する期待や失望、義務、閉塞感、将来への不安や自由への憧れ、そして悔恨といった幾重にも重なる感情を丁寧に紡ぎ、そのすべてを家族愛という糸で繋ぎ合わせて見せてくれそう。それぞれが少しずつ破綻しているが、この一家は非常に優しい人たちなのだ、と思えた。戯曲本来のノスタルジックで繊細な美しさが際立つ『ガラスの動物園』になりそうな予感がする。公演は12月12日(日)から30日(木)までシアタークリエにて。その後、福岡、愛知、大阪でも上演される。取材・文:平野祥恵写真提供:東宝演劇部
2021年12月07日展覧会「上村松篁展「美の構成」に触れる」が、奈良の松伯美術館にて、2021年11月2日(火)から2022年2月6日(日)まで開催される。伝統と自然に織りなされる“美の構成”上村松篁(うえむら しょうこう)は、上村松園の長男として京都に生まれ、近現代の京都画壇で格調高い花鳥画を描き続けた日本画家だ。幼少期からの精緻な観察力と伝統的な円山四条派の写生に基づき、近代的な構成をもつ洗練された作品を手がけた。展覧会「上村松篁展「美の構成」に触れる」では、伝統のなかで育まれ、自然の神秘にふれて織りなされる、松篁芸術の「美の構成」に着目して作品を紹介。火炎木と印度孔雀、スコールを描いた70歳時の代表作《燦雨》、《白木蓮》の本画をはじめ、作品の制作過程を知ることができる下絵や素描も展示する。展覧会概要展覧会「上村松篁展「美の構成」に触れる」会期:2021年11月2日(火)〜2022年2月6日(日)会場:松伯美術館住所:奈良県奈良市登美ヶ丘2-1-4開館時間:10:00~17:00(入館は16:00まで)休館日: 月曜日(1月10日(月・祝)は開館)、1月11日(火)、年末年始(12月27日(月)~1月3日(月))入館料:大人(高校生・大学生を含む) 820円、小学生・中学生 410円※20名以上は団体割引1割引※障がい者手帳の提示により本人と同伴者1名まで2割引※出品作品は、都合により変更となる場合あり【問い合わせ先】松伯美術館TEL:0742-41-6666
2021年10月23日舞台『ガラスの動物園』が2021年12月12日(日)から12月30日(木)まで東京・日比谷シアタークリエで上演され、2022年1月に全国ツアーが開催される。岡田将生や倉科カナらが出演し、演出は上村聡史が担当する。テネシー・ウィリアムズの出世作『ガラスの動物園』『ガラスの動物園』は、『欲望という名の電車』など数々の名作を残した劇作家 テネシー・ウィリアムズの出世作。1945年のブロードウェイでの初演以降、世界中で上演されてきた名作戯曲のひとつだ。舞台は、1930年代のアメリカ・セントルイス。夫が家を出て以来、息子トムの収入を支えに女手一つで子供を育ててきた母アマンダが、内向的な娘ローラの行く末を案じ、トムの同僚であるジムに引き合わせようと計画を企てるところからスタートする。物語は、テネシー・ウィリアムズの投影とも言われるトムの回想で表現され、叶わぬ夢を抱きながらも懸命に生きる家族の姿や弱さ、悲しみなどを浮かび上がらせる。岡田将生や倉科カナらが出演そんな“追憶の芝居”によって展開される『ガラスの動物園』が、日比谷シアタークリエなどで上演される。キャストには、ドラマや映画、舞台で活躍する岡田将生をはじめ、倉科カナ、竪山隼太、麻実れいといった実力派が集結する。演出は、演劇大賞最優秀演出家賞や文化庁芸術祭大賞など、数々の賞に輝いてきた演出家・上村聡史が務める。登場人物トム ・ ウィングフィールド:岡田将生アマンダの息子でローラの弟。 一家の家計を支えるため、倉庫で働き、閉塞感のある毎日を送っている。実は文学青年で、いつか父親のように町を出ていくことを夢見ている。しかし、母と姉を見捨てるわけにはいかず、自分の身勝手さに葛藤し続ける。また、トムは物語全体の語り部としての役割も担う。ローラ・ウィングフィールド:倉科カナトムの姉。子どもの頃の病気によって残った脚の障害が大きな コンプレックスとなり、 極度に内向的で、 孤立する癖がついてしまっている。ガラス細工のコレクションを「ガラスの動物園」と呼び、とても 大切 にしている。 彼女自身も 繊細なガラス細工のような脆い存在である。ジム・オコナー:竪山隼太トムの職場の同僚で、ローラが思いを寄せる 人物 。トムに 夕食に招待され、ウィングフィールド家を訪れる。ウィングフィールド一家に、ほんの一時の幸福と、残酷にも 揺るがない現実を突きつけることになる。アマンダ・ウィングフィールド:麻実れいトムとローラの母親。家族 を愛するあまり、叶わぬ夢や妄想が 彼女の日常を支配している。 優しい心を持っているが、 過去の幻想に縛られ、非常に活動的で理想が高く、現状に常に不満がある。他者を自分の尺度に当てはめようとし、 その 理想を押し つけてしまう傾向がある。 夫は家を出ており、音信不通。『ガラスの動物園』<ストーリー>1930年代のアメリカ・セントルイス。ウィングフィールド一家が暮らす アパートの一室 。母・ アマンダ(麻実れい)は、過去の華やかな日々にしがみつき、子どもたちの将来について現実離れした夢を抱いている。息子のトム(岡田将生)は現在の単調な仕事と、 口うるさく指図するアマンダに対して嫌気がさしており、何とかして閉塞感のある日常から抜け出そうと考えている。トムの姉・ローラ(倉科カナ)は、極度に内気で、アマンダに通わされているビジネススクールもうまくいかず、ガラス細工の動物たちが心の拠り所である。ある日、アマンダの言いつけで、トムは職場の同僚であるジム(竪山隼太)をローラと出会わせるために夕食に招く。ジムはハイスクール時代にローラが 淡い恋心を抱いていた相手だった。ローラは久しぶりにジムと話し、再び彼に心惹かれていく 。こうして一家には光が差し込んだかのように思われたのだが――。公演詳細『ガラスの動物園』作:テネシー・ウィリアムズ翻訳:小田島雄志演出:上村聡史出演:岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れい<東京公演>上演時期:2021年12月12日(日)~12月30日(木)会場:日比谷シアタークリエ住所:東京都千代田区有楽町1-2-1チケット一般前売開始日:2021年10月2日(土)料金:11,000円(全席指定)取り扱い:東宝ナビザーブ、チケットぴあ(Pコード:506-832)、イープラス、ローソンチケット(Lコード:34773)、CNプレイガイド、セブンチケット、電話予約(TEL:03-3201-7777)※電話予約は、10月3日(日)より残席がある場合に行う。※急遽、公演情報などに変更が生じる場合がある。※出演者並びにスケジュールを変更する場合がある。出演者変更の場合でも他日への変更・払い戻しはできない。※未就学児の入場はできない。※出演者の入待ち・出待ちはできない。また、出演者に対しての祝花や差し入れなどのプレゼントを預かることはできない。【東京公演問い合わせ先】TEL:03-3201-7777<全国ツアー公演>上演時期:2022年1月※詳細は後日発表
2021年06月11日東京・銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは、上村洋一+エレナ・トゥタッチコワ「Land and Beyond|大地の声をたどる」展を、2021年7月21日(水)から8月29日(日)まで開催する。上村洋一とエレナ・トゥタッチコワを紹介「Land and Beyond|大地の声をたどる」展は、知床という地に関わり制作を続けている2人のアーティスト、上村洋一とエレナ・トゥタッチコワを紹介する展覧会だ。上村洋一は、世界各地の、主に海で行ったフィールド・レコーディングを中心にサウンド・インスタレーションを手がけている。サウンドを軸に、ドローイングや映像、パフォーマンスでのコラボレーションなど、多岐にわたる活動を展開し、聴覚や視覚から風景を知覚する方法を探ってきた。一方でエレナ・トゥタッチコワは、“歩行”をひとつの表現方法として捉えており、各地を歩いて自然や人の物語を採集し、インスタレーションとして展開してきた。また、ウォーキングのワークショップの開催、音楽や文章執筆も手がけており、表現を超えて言語や物語という側面が立ち現れる過程を重視している。「Land and Beyond|大地の声をたどる」展は、知床や北方圏のリサーチも展開する四方幸子をゲストキュレーターに迎えての開催。タイトルにある“Beyond”とは、固定的な大地の概念を、想像的に越えていく可能性の謂いである。本展では、上村とトゥタッチコワの最新の歩みを発表するとともに、知床という土地を起点としつつ、土地と人とが取り結ぶ新たな関係の可能性を探ってゆく。展覧会概要上村洋一+エレナ・トゥタッチコワ「Land and Beyond|大地の声をたどる」会期:2021年7月21日(水)〜8月29日(日) 会期中無休会場:ポーラ ミュージアム アネックス住所:東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル 3階開館時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)入場料:無料※内容は変更となる場合あり(最新情報は、ギャラリーのホームページにて告知)【問い合わせ先】ポーラ ミュージアム アネックスTEL:050-5541-8600 (ハローダイヤル)
2021年05月30日『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』と、レバノン出身のワジディ・ムワワドの叙事詩的問題作を日本に紹介、上演してきた演出家の上村聡史。実はいちばん上演したかったという『森 フォレ』の上演を前に、140年のスパンで描かれる複雑な物語について、ムワワドの世界を初めて体験する瀧本美織と、「偶然」と「繋がり」をキーワードに語ってもらった。7年越しでたどり着いた『森 フォレ』瀧本考えすぎなのかもしれないんですけど、読んだだけではよくわからなくて。難しい本(戯曲)ですね。上村わからないですよね。先日もムワワドの前2作品を経験しているキャスト4人の取材があって、ちょっと最後の方に顔を出したんですが、みんな「わかんない」「わかんない」「演出家がどうにかしてくれるでしょ」って言ってました(笑)。もともと作家がひとりで書いたものではなく、俳優みんなでエチュードで創ったものが一体になった戯曲なので、読み物としてわかるようには書いていないんですよ。瀧本それを聞いて、少し安心しました。上村僕は文化庁の留学中に『炎 アンサンディ』を見ておもしろい作家がいるなと思い、帰国後にリサーチをして4部作であることを知ったんですが、日本で最初に上演したいと思ったのは、実は『森 フォレ』だったんです。スケールの壮大さという点でいちばんダイナミックだったからなんですが、いま思えば『炎 アンサンディ』(2014年初演)、『岸 リトラル』(2017年)をやって、7年越しでようやく『森 フォレ』にたどり着けたプロセスが良かったと思います。ワジディ・ムワワドによる初演の順番も『岸 リトラル』『炎 アンサンディ』『森 フォレ』でしたし、最初に『森 フォレ』からやっていたら、とても混乱した作品になっていたかもしれません(笑)。瀧本どうやって創っていかれたのかを、すごくお聞きしたいです。上村絶対にキャストには見せない自分の演出ノートみたいなものがありまして、スタッフとはそれを共有して、美術や衣裳、シーンの繋げ方など、ある程度固めておける土台はガッチリつくっておきます。作品自体に抽象的な要素が多いので、なるべく具体的な設定を調えてから稽古に入らないと、滞ってしまうんですよね。とはいえ物語の抽象度や悲劇性も強く、いちばん重要なのは、作家の詩的な言葉の広がりを届けることなので、せりふの音が引き立つようにすることを、もっとも大切に心がけています。個人的な怒りが大きな物語を紡いでゆく瀧本私が演じるルーという女性は、いつも怒っていて言葉も荒いのですが、私自身はどちらかというと怒ることに不馴れといいますか、ふだんあまり怒ることがないので。腹が立つことはあるんですけど、その感情をあまり覚えていないところがあります。上村ルーの母は、自分が生きるために堕胎するか、生まれてくる子を守るかを悩んだ末にルーを産むことを選び、15年間意識不明の後に亡くなりますが、ルーの父は、その亡骸を5年も安置所に留めておくので、ルーは、「自分は生まれてこない方がよかったのではないか」という想いに苛まれながら生きているんですね。そのどうしようもない悲しさが怒りとして現れているのが、この作品のミクロの部分。これと、産業革命から現代に至るヨーロッパ140年の歴史を描くマクロの部分が交差している構造で、ルーの感情は、大きな歴史の流れから見たら、とても個人的な感傷かもしれませんが、彼女の生きていることへの怒りが、結果的に大きな物語を紡いでゆく力になるんです。瀧本私は小さい頃から、自分が生きていることとか、血の繋がりというものを意識してきた方で、自分が生きていることに神秘を感じていたので、このお話には、まさに自分が興味を持っていることが詰まっていると感じています。私たち、こうやって当たり前のように生きていますけれど、自分は両親の結晶なのだし、さらに遡るとどんどん知らない先祖まで繋がっているということを、改めて感じているところです。自分のルーツを探す旅というものを、お芝居の中でするのが楽しみです。上村作者のムワワドはレバノンで生まれて、フランスに亡命し、在住を拒否され、カナダのケベックへ移住した経歴を持つ人ですが、国を離れるということは、新しい言葉を覚えるのと同時に母国語を捨てるような感覚だそうで、そこから親や先祖への想いが強くなったのではないかと、僕は推測しています。ただ、『岸 リトラル』『炎 アンサンディ』では中東圏のレバノンをモデルにしていた彼が、『森 フォレ』ではヨーロッパに焦点を当てているところに、変化と批評性を感じます。ジェンダーへの意識も強まっていますし、これまでの家族や血縁への希求から、それを超えたものに向かっている気がしますね。瀧本それにしても、140年がうまく繋がりますよね。それもとっても濃い繋がりで。上村偶然の繋がりということで展開しますが、そこがけっこうポイントで、偶然ではあっても起こり得るということを、140年かけて実証してゆく話なのかなとも思います。人は人知を超えた偶然を想像するからこそ、表現が生まれたり、コミュニケーションの糸口が見つかったりする。ルーが過去へ過去へと引き寄せられていくのも、偶然ではあるんですが、それを導き出すエネルギーや磁力みたいなものが、各シーンに必ずあると思います。瀧本偶然といえば私、ワジティ・ムワワドさんと同じ誕生日だったんです。上村おお、ほんとですか!ほら、やっぱり引き寄せられてるんですよ。取材・文:伊達なつめ撮影:源賀津己『森 フォレ』作:ワジディ・ムワワド翻訳:藤井慎太郎演出:上村聡史出演:成河 / 瀧本美織栗田桃子 / 前田亜季 / 岡本玲 / 松岡依都美亀田佳明 / 小柳友 / 大鷹明良岡本健一 / 麻実れい【東京公演】2021年7月6日(火)~2021年7月24日(土)会場:世田谷パブリックシアター【名古屋公演】2021年7月28日(水)会場:日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール【兵庫公演】2021年8月7日(土)・8日(日・祝)会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール★チケット情報
2021年05月28日『京都市京セラ美術館開館1周年記念展「上村松園」』が、2021年7月17日(土)から9月12日(日)まで開催される。上村松園の最初期から絶筆に到るまで、100点あまりの作品を見ることができる貴重な回顧展だ。上村松園(1875~1949)は、京都市生まれで、近代の京都画壇を代表する女性日本画家。絵画の伝統を踏まえて、女性ならではの視線で描いた女性像を数多く残した。展覧会では、松園の代表作のみならず、文展、帝展、新文展に出品された作品が、日本各地50カ所以上の国公私立美術館および個人所蔵家から集められる。日本初公開や、長らく出品されていなかった作品も数多く並ぶ。とりわけ、大正期の松園の名作のひとつ、《清少納言》(1917~18年頃、個人蔵)は本邦初公開。その存在は知られていたものの、作品発表時以来、初めての展示となる。また、《人形つかい》(双幅)(1910年、個人蔵)は1999年以来、《姉妹三人》(1903年、個人蔵)は2005年以来の出品となる。さらに、木村伊兵衛が撮影した写真作品《上村松園》も出品。松園の描いた絵とは異なる、松園の一面を見ることができるだろう。展覧会は前期展示(7月17日(土)~8月15日(日))と後期展示(8月17日(火)~9月12日(日))がある。それぞれ見ることができる作品も異なるため、この機会にあますことなく松園ワールドに浸りたいものだ。【開催情報】京都市京セラ美術館開館1周年記念展「上村松園」2021年7月17日(土)~9月12日(日)、京都市京セラ美術館にて開催【関連リンク】京都市京セラ美術館《初夏の夕》1949年 京都市美術館蔵◎通期展示《人生の花》1899年 京都市美術館蔵◎通期展示《清少納言》1917-18年頃個人蔵◎通期展示《草紙洗小町》1937年東京藝術大学蔵 ◎前期展示《長夜》1907年福田美術館蔵◎後期展示
2021年05月20日俳優の岡田将生が、舞台『ガラスの動物園』の主演を務めることが17日、明らかになった。同作は劇作家テネシー・ウィリアムズの出世作であり、1945年のブロードウェイでの初演以降世界中で上演され、国や時代を超えて愛され続けてきたアメリカ文学最高峰の名作戯曲のひとつ。1930年代のアメリカ・セントルイスを舞台に、夫が出奔して以来息子・トムの収入を支えに女手一つで子供を育ててきた母・アマンダが、内気な娘・ローラの行く末を案じ、トムの同僚・ジムをローラに引き合わせようと計画する。登場人物は4人で、町を出るという夢を抱きながらも、一家を支えるために倉庫で働くトムを岡田が演じる。トムは作者であるテネシー・ウィリアムズの投影とも言われ、劇の進行役として観客に自らの思いを語りかける。物語はトムの回想で表現され、ノスタルジックで抒情的な“追憶の芝居”は、トムが閉塞感を抱えながら家族と過ごした日々や、叶わぬ夢を見続けながらも懸命に生きる家族の姿を浮かび上がらせる。岡田は2019年のシアタークリエ『ブラッケン・ムーア〜荒地の亡霊〜』以来、約2年ぶりに再び演出家の上村聡史とタッグを組む。足が不自由なために内向的でガラスの小動物を集めて自分の世界に引きこもる姉・ローラ役に倉科カナ、ローラが憧れる好青年ジム役に竪山隼太、そして家族を愛するあまり夢や妄想に支配されてしまう母・アマンダ役に麻実れいと実力派が集結した。東京公演は日比谷・シアタークリエにて2021年12月、全国ツアー公演は2022年1月を予定している。○岡田将生 コメント日本でも幾度となく上演されたこの戯曲がいつの時代でも必要とされ、とても完成度が高い作品とは知っていました。戯曲に魅了され、この物語に、家族に、触れられることをとても嬉しく思ってます。この作品には色々な感情が渦めいていて、不安、脆さ、危うさ、絆であったり。一瞬でもこの線が切れてしまったらこの舞台は台無しになってしまう。とても集中力がいるこの舞台はやりがいしかないと思っています。キャストの方々とこのテキストで新しい発見ができる稽古場がほんとに楽しみです。(演出の)上村さんとは、以前『ブラッケン・ムーア』という舞台をやらせていただき今回で2度目です。とても信頼してる演出家ですし、机の上で作品を紐解いて、共有し、理解を深めていくあの時間は勉強になりましたし、芝居がより深く強くなっていく気がします。この物語の核は、家族愛です。その中に見え隠れする人に対する弱さであったり悲しみをどれだけ表現できるか。それを観てくださる方々に提示していく、架け橋のような芝居が求められてる気がします。この繊細な作業を観てもらいたいです。
2021年05月17日2021年12月、東京・シアタークリエにて「ガラスの動物園」が上演されることが決定した。本作は、1945年のブロードウェイでの初演以降、世界中で上演されてきた劇作家テネシー・ウィリアムズによるアメリカ文学最高峰の名作戯曲のひとつ。1930年代のアメリカ・セントルイスを舞台に、夫が出奔して以来、息子トムの収入を支えに、女手一つで子供を育ててきた母アマンダが、内気な娘ローラの行く末を案じ、トムの同僚ジムをローラに引き合わせようと計画するところから物語は始まる。登場人物は町を出るという夢を抱きながらも、一家を支えるために倉庫で働くトム、足が不自由なために内向的で、ガラスの小動物を集めて自分の世界に引きこもる姉ローラ、家族を愛するあまり、夢や妄想に支配されてしまう母アマンダ、ローラが憧れる好青年ジムの4人だ。トムは作者であるウィリアムズの投影とも言われ、劇の進行役として観客に自らの思いを語りかける。物語はトムの回想で表現され、ノスタルジックで抒情的な“追憶の芝居”は、トムが閉塞感を抱えながら家族と過ごした日々や、叶わぬ夢を見続けながらも懸命に生きる家族の姿を浮かび上がらせ、観る者は胸を締めつけられずにはいられない。トム役には人気と実力を兼ね備え、ドラマや映画に加えて舞台での活躍も目覚ましい岡田将生。2019年のシアタークリエ『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』以来、約2年ぶりに再び演出家の上村聡史とタッグを組む。共演者には倉科カナ、竪山隼太、麻実れいといった実力派が集結。読売演劇大賞最優秀演出家賞や文化庁芸術祭大賞など、数々の賞を受賞してきた上村によって生まれ変わる「ガラスの動物園」に期待してほしい。【公演情報】「ガラスの動物園」東京公演:2021年12月上演 日比谷・シアタークリエ(公演問合せ先:03-3201-7777)全国ツアー公演:2022年1月公式サイト: ※詳細は後日発表
2021年05月17日7月6日(火)から7月24日(土)まで、世田谷パブリックシアターで上演される舞台『森 フォレ』の公演詳細が発表された。世田谷パブリックシアターではこれまでに『炎 アンサンディ』(2014 年初演、17年再演)、『岸 リトラル』(17年戯曲リーディング公演、18年本公演)と、気鋭の劇作家ワジディ・ムワワド作 “「約束の血」4部作”シリーズを上演してきた。宗教・戦争・歴史といった、日本人にとっては一筋縄には伝わらない題材ながらも、難解さを超越する作家の世界観、構成力、魅了する台詞、そしてなによりも普遍性を見つめた視点が高く評価され、数々の演劇賞を受賞するにいたった。2018年の『岸 リトラル』以来、3年の歳月を経て、ようやく待望の『森 フォレ』の上演となる。演出を手掛けるのは、『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村聡史。役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、同シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。またスタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、最高のスタッフワークで臨む。出演には、『岸 リトラル』で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した岡本健一、『炎 アンサンディ』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいほか、栗田桃子、亀田佳明、小柳友といった前2作でその研ぎ澄まされた演技を発揮した顔ぶれが並ぶ。更に、成河、瀧本美織、岡本玲、松岡依都美、前田亜季、大鷹明良とい った、近年の演劇界を牽引するメンバーが加わり、総勢11名の実力派俳優が集結した。チラシの表面を飾るビジュアルは、画家・榎本マリコが担当。本作の為のオリジナル・イラストを描きおろした。榎本は書籍『82 年生まれ、キム・ジヨン』(作:チョ・ナムジュ、発行:筑摩書房)の表紙イラストに象徴されるような顔面に風景や静物を配し、表情を見せずにテーマを表す独創的な作風で人気を博しており、今回はこの『森 フォレ』の世界感と榎本の作風がマッチし、日本版『森 フォレ』のビジュアルが誕生した。■榎本マリコ コメント途方に暮れてしまいそうな歴史は暗く果てしなく入り組んだ森のようで、そこに小さな光を見出す旅に出ているよう な錯覚を、描きながら覚えました。■上村聡史(演出)コメント再びワジディの台詞に出会えることを大変嬉しく、改めて、想像力というものが、いかに人生にとってかけがえのな い産物かということを思わせてくれる氏の世界観に、表現の可能性を感じ、演出できる喜びを噛みしめています。 いつもながらの、個人の小文字の物語と歴史の大文字の物語が交差する作劇は、深遠な想像を喚起することは さることながら、今作は、前二作の中東をイメージした舞台設定から、ヨーロッパへと舞台を移します。時間軸も、 産業革命後の資本社会が台頭する1870年から、第一次・第二次世界大戦という戦争の世紀を潜り抜けて、閉塞 感漂う神なき現代までの約150年が描かれます。とりわけ、『森 フォレ』は“女性の身体”が重要なキーワードとな っていて、愛や憎しみ、不安や渇望といった普遍的な感情が、脳、血、顎、腹、肌、性器、心臓といった身体のパ ーツへと反映され、それら身体の神秘と可能性が物語を大きく突き動かしていきます。その純然たる身体と感情 の迸りを、“約束の継承”とも言うべきテーマへと繋げ、熱量と詩的な奥行きを感じる、歴史と個人の一大叙事詩と して、今の時代に仕立てたいと思います。これまでの『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』を共に創りあげた心強いスタッフ・キャストと、今回が初参加になるキ ャストとの刺激的かつ鮮度ある組み合わせで、本シリーズの集大成となるべく醍醐味に、どうぞご期待ください。『森 フォレ』2021年7月6日(火)~7月24日(土)作:ワジディ・ムワワド翻訳:藤井慎太郎演出:上村聡史出演:成河 瀧本美織 /栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美 / 亀田佳明 小柳友 大鷹明良 /岡本健一 麻実れい会場:世田谷パブリックシアター公式サイト:
2021年04月20日新国立劇場のフルオーディション企画第3弾として、上村聡史を演出に迎えて三好十郎の名作『斬られの仙太』が4月6日より上演される。幕末の水戸の天狗党の史実を絡めつつ、数奇な運命を生きることになる仙太の姿を描く本作。3月中旬、稽古場に足を運んだ。年貢の減免を申し立てた兄への酷い仕打ちに絶望し故郷を出て百姓から博徒となり、さらに勤皇を掲げる水戸天狗党の一員となって激動の幕末を生きる仙太の人生を描く本作。全三幕で上演時間は4時間30分(休憩二回含む)を予定しており、この日は第二幕の通し稽古が行われた。舞台はかなり角度のついた、いわゆる“八百屋舞台”となっており、俳優陣は武士から町人、百姓、博徒、さらには黒子まで複数の役柄を演じ分けながらこの傾斜の上り下りを繰り返す。主人公の仙太を演じるのは阿佐ヶ谷スパイダースで活躍する伊達暁。この第二幕では、水戸藩内の尊王攘夷派・天狗党の一員となっており、卓越した剣の腕前から人望を集めている。一方で、身分に関係なく世のためにと加わったはずが、党の幹部からは便利な“人斬り”のように扱われており、権力争いや内紛ばかりの党の現状にもうんざりしており、どこかやるせなさを感じている様子が伝わってくる。そんな中、そもそも仙太が百姓をやめて村を出るきっかけともなった兄・仙右衛門の死の“真相”を知ってしまい…。悲哀にあふれた仙太の叫びが胸を打つ。もう一人、要な役割を果たしているのが、仙太と同村の幼なじみである段六(瀬口寛之)。仙太が百姓→博徒→天狗党と身分を変えて生きていくのとは対照的に、段六は徹底して百姓として生き、常に仙太の身を案じ、故郷の村に帰ることを勧める。「俺達の頼りにするのは貧乏人だけど、また、これで、何が頼りにならねえと言っても貧乏人ほど頼りにならねえものはねえ」(仙太)、「仙エムどんは、本当のお百姓であった」(段六)――彼らの言葉、そして生まれも育ちも同じながら、ひょんなことから道を違えた2人の関係性から、土と共に生き、命の源となる食べ物を作るその生き方とは何なのか? という問いかけが浮かび上がってくる。この第二幕には、世の中を変えることに躍起になる男たちをよそに、孤児たちを引き取り育てる情と強さにあふれたお妙(浅野令子)、仙太に惚れたがゆえ運命に翻弄される芸者のお蔦(陽月華)といった魅力的な女性たちも登場する。歴史的背景、入り組んだ人間関係など、全体像を理解するのが決して容易ではない本作だが、市井の者たちの視点で、殺陣あり、愛と友情の物語ありの珠玉の人間ドラマとして楽しんでほしい。「斬られの仙太」は4月6日より新国立劇場にて上演。
2021年04月02日世田谷パブリックシアターではこれまでに『炎 アンサンディ』(2014年初演、17年再演)、『岸 リトラル』(17年戯曲リーディング公演、18年本公演)と、気鋭の劇作家ワジディ・ムワワド作“「約束の血」4部作”シリーズを上演。宗教・戦争・歴史といった、日本人にとっては一筋縄には伝わらない題材ながらも、難解さを超越する作家の世界観、構成力、魅了する台詞、そしてなによりも普遍性を見つめた視点が高く評価され、数々の演劇賞を受賞。続く第3弾の上演を心待ちにする声を多数頂いておりましたが、2018年の『岸 リトラル』以来、3年の歳月を経て、ようやく待望の『森 フォレ』の上演が、シアタートラムから世田谷パブリックシアターへ劇場を移して、決定した。演出を手掛けるのは、『炎 アンサンディ』、『岸 リトラル』を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村聡史。役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、同シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。またスタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、最高のスタッフワークで臨む。出演には、『岸 リトラル』で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した岡本健一、『炎 アンサンディ』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいほか、栗田桃子、亀田佳明、小柳友といった前2作でその研ぎ澄まされた演技をいかんなく発揮した顔ぶれが並ぶ。更に、成河、瀧本美織、岡本玲、松岡依都美、前田亜季、大鷹明良といった、近年の演劇界を牽引するメンバーが加わり、総勢11名の実力派俳優が集結。世界の歴史の背景に翻弄された人間たちの宿命的な生きざまを一大叙事詩として、2021年の日本にて表出る。『 森 フォレ』【日程】2021年7月【会場】世田谷パブリックシアター【作】ワジディ・ムワワド【翻訳】藤井慎太郎【演出】上村聡史【美術】長田佳代子【照明】沢田祐二【音楽】国広和毅【音響】加藤温【衣裳】半田悦子【ヘアメイク】川端富生【アクション】渥美博【演出助手】生田みゆき【舞台監督】大垣敏朗【出演】成河瀧本美織/ 栗田桃子前田亜季岡本玲松岡依都美/亀田佳明小柳友大鷹明良/岡本健一麻実れい【主催】公益財団法人せたがや文化財団【企画制作】世田谷パブリックシアター【後援】世田谷区
2021年03月30日今年7月、東京・世田谷パブリックシアターにて舞台『森 フォレ』が上演されることが決定した。本公演は、気鋭の劇作家ワジディ・ムワワドによる「約束の血」4部作シリーズの第3弾。世田谷パブリックシアターでは、これまでに『炎 アンサンディ』(2014年初演、17年再演)、『岸 リトラル』(17年戯曲リーディング公演、18年本公演)を上村聡史演出で上演してきた。全二作を数多くの演劇賞受賞へと導いた上村は、『森 フォレ』で役の心情のみならず、社会・政治背景まで正確に分析して表現する緻密な演出力を生かし、シリーズの中でも集大成と言える大作『森 フォレ』に挑む。本作を生み出したムワワドはレバノン生まれで、内戦を経験。カナダに亡命後にフランスへ渡り精力的な演劇活動を続ける中で、自己の体験から戦争を背景に自らのルーツを辿る作品を多く発表してきた。代表作である「約束の血」4部作は“家族”をテーマに扱った作品で、その中の一作が2006年に創られた『森 フォレ』だ。母の死により自らのルーツを辿ることになる少女の成長が、人々が繋げる「血の創生」に着目しながら、6世代と2大陸にまたがる壮大な時空間の中に立ち上がる構成を取っている。舞台は現代からベルリンの崩壊、第二次世界大戦、第一次世界大戦、普仏戦争、産業革命後のヨーロッパまでさかのぼり、娘から母へ、母から祖母へ、祖母からまたその母へと、戦争の世紀に押しつぶされた声なき人たちの声を現代に届かせる『森 フォレ』。出演には、『岸 リトラル』で読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞した岡本健一、『炎 アンサンディ』で菊田一夫演劇賞大賞を受賞した麻実れいをはじめ、栗田桃子、亀田佳明、小柳友といった前二作でその研ぎ澄まされた演技をいかんなく発揮した顔ぶれが並ぶ。さらに、成河、瀧本美織、岡本玲、松岡依都美、前田亜季、大鷹明良といった、近年の演劇界を牽引するメンバーが加わり、総勢11名の実力派俳優が集結。スタッフ陣も『炎 アンサンディ』以来、全員同じ布陣が今作でもまた顔を合せ、世界の歴史の背景に翻弄された人間たちの宿命的な生きざまを描く。詳しい日程やチケットなどの情報は、随時劇場の公式HPにて発表されるので、引き続き注目してほしい。■演出家・上村聡史再びワジディの台詞に出会えることを大変嬉しく、改めて、想像力というものが、いかに人生にとってかけがえのない産物かということを思わせてくれる氏の世界観に、表現の可能性を感じ、演出できる喜びを噛みしめています。いつもながらの、個人の小文字の物語と歴史の大文字の物語が交差する作劇は、深遠な想像を喚起することはさることながら、今作は、前二作の中東をイメージした舞台設定から、ヨーロッパへと舞台を移します。時間軸も、産業革命後の資本社会が台頭する1870年から、第一次・第二次世界大戦という戦争の世紀を潜り抜けて、閉塞感漂う神なき現代までの約150年が描かれます。とりわけ、『森 フォレ』は“女性の身体”が重要なキーワードとなっていて、愛や憎しみ、不安や渇望といった普遍的な感情が、脳、血、顎、腹、肌、性器、心臓といった身体のパーツへと反映され、それら身体の神秘と可能性が物語を大きく突き動かしていきます。その純然たる身体と感情の迸りを、“約束の継承”とも言うべきテーマへと繋げ、熱量と詩的な奥行きを感じる、歴史と個人の一大叙事詩として、今の時代に仕立てたいと思います。これまでの『炎 アンサンディ』『岸 リトラル』を共に創りあげた心強いスタッフ・キャストと、今回が初参加になるキャストとの刺激的かつ鮮度ある組み合わせで、本シリーズの集大成となるべく醍醐味に、どうぞご期待ください。【公園概要】『森 フォレ』作:ワジディ・ムワワド / 翻訳:藤井慎太郎演出:上村聡史出演:成河 瀧本美織栗田桃子 前田亜季 岡本玲 松岡依都美 / 亀田佳明 小柳友 大鷹明良岡本健一 麻実れい日程:2021年7月 / 会場:世田谷パブリックシアター主催:公益財団法人せたがや文化財団 / 企画制作:世田谷パブリックシアター / 後援:世田谷区
2021年03月26日